スポンサーリンク

F1 スペイン GP 2009

スペインGP決勝:バトンが今シーズン4勝目、ブラウンGP1ー2 (GPUpdate.net)

ヨーロッパラウンドの開幕戦カタロニアは開幕戦以来のブラウン GP による 1-2 フィニッシュで幕。結果だけ見ると相変わらずブラウン GP の強さが際立っているように見えますが、勢力図は少しずつ変わってきているようです。

まず予選は Q1 でフェラーリのライコネンが脱落。マレーシアでのマッサと同じく、2 回目のアタックに出なかったことが原因ですが、このチームはまだ自分たちが置かれている状況というものが理解できていないのか。ライコネンは決勝もスタートこそジャンプアップを果たしたものの、マシントラブルで結局リタイア。
いっぽうのマッサは予選 4 番手につけ、改良されたマシンのポテンシャルを見せつけました。決勝もスタートに成功して終盤までヴェッテルを抑え込んだものの、最後のピットストップで給油量が 1 周分足りなかったというありえないミス(!)で、最後はチェッカーまでマシンを持って行くのがやっとという状況。ヴェッテルはおろかファイナルラップでアロンソにも先行され、ほうほうの体でなんとか 6 位にありついたという有様でした。今季のフェラーリはあまりにも情けなくて、なんかむしろどこまで堕ちるのか楽しみになってきたくらい(´д`)。最後の 10 ラップはもう川井ちゃんと同じく「ええい、ブラウン GP はいい!マッサを映せ、マッサを!」と心中叫んでいたほどです(ぉ。フィニッシュ後にコース上でマシンを止めてしまったマッサの情けない映像が、今のフェラーリのすべてを表していると思う。


可哀想だったのがそのマッサに最後まで付き合わされたヴェッテル。予選終了後の燃料搭載量を考えても、「これは 1 回目のピットストップでヴェッテルがバトンを交わして勝つのでは?」という状況でしたが、スタートでマッサに先行され、2 回のピットストップもマッサと全く同時、でもってコースは抜けないカタロニアとあっては、もう少しピット戦略をいじって何とかできたんじゃ・・・と同情せざるを得ません。逆に漁夫の利を得たウェバーはちゃっかり 3 位表彰台、この人はやっぱり渋くて良い仕事しますね。

勝ったブラウン GP は予選 Q3 の最後の最後でバトンが会心のラップを刻み PP 獲得。ただ、緒戦と同じくロングランが安定しているブラウン GP に比べてレッドブルの一発の速さが際立っているので、「どんなシチュエーションでも速い」というブラウン GP の圧倒的優位性は既に薄れてきたかなと思います。
決勝は久々にオレンジのヘルメットを被った(マレーシアで赤旗中断時にスペアのオレンジヘルメットを用意していましたが)バリチェロが 2004 年以来の優勝か?とすら思われましたが、サードスティントで思うようにペースを上げられず、逆に急遽 2 ストップに切り替えたバトンのペースが安定していたことにより逆転。マッサとそれに引きずられたヴェッテルのペースが上がらなかったことで 2 位を拾いましたが、マッサが蓋になってくれなければ表彰台も危うかったかもしれません。
5 戦中 4 勝目を挙げたバトンはやっぱり安定して強いですねー。セナやミハエルのような突出した速さこそ感じないけど、こういうレギュレーションの変わり目には速いマシンに乗ってスムーズかつ安定したドライビングができるドライバーが強い、という端的な例でしょうか。ドライバーズポイントでは既に 2 位バリチェロに 14 点、3 位ヴェッテルに 18 点差をつけた独走状態。まだチャンピオンシップを語るには早いですが、そろそろ少しずつ意識した戦い方に変わってくるのでしょうか。最近だんだんスポンサーロゴも増えてきたので、それを見るのも楽しかったりします(笑。

その他のチームとしては・・・ヨーロッパに来て少し「新二強」から差がついてしまったように見えるトヨタは 6-7 位スタートながらスタート直後にトゥルーリが多重クラッシュに巻き込まれてリタイア、グロックもノーポイントという残念な結果に。まあまだ「三強」と言えるポジションを保ってはいますが、バーレーンまでに勝てなかったことが今シーズン終わったときに振り返って「やっぱり・・・」ということになりそうな気がしなくもない。フェラーリがマシン性能的にかなり追いついてきたのも脅威と言えるかもしれません。
ウィリアムズは一貴が予選惜しかった!0.022 秒差で Q3 に行けなかったけど、プラクティス含め内容的には悪くなかったと思います。でもスタート直後の多重クラッシュの影響で緊急ピットインしてほぼレース終了したようなもの(まだ SC 中のピットインで大きなビハインドにならなかったのが唯一の救いか)になってしまい、またしても残念なレースに。レースとは得てしてこういうものだろうけど、早くその壁を越えてほしいですね。きっかけさえあればもう少し結果を出せるドライバーだと思っているだけに、惜しいところ。

BMW はクルマをかなり変えてきましたね。見た目の印象が変わったツンツンノーズをはじめとしてかなりの試行錯誤の跡が見えますが、多少バランスが良くなったのか結果も若干ながら上向き。
逆に中国~バーレーンと前倒しでアップデートを入れてきたマクラーレンは今回はおとなしめ。コヴァライネンが早々にリタイア、ハミルトンもノーポイントフィニッシュとあっては、他チームのアップデートについていけていないのではないかと思います。もう KERS に頼るしかない状況ですが、こういうときに試されるのはエースドライバーの牽引力。去年のアロンソよろしく、スタッフの信頼を集めてチームを引っ張れるかですが・・・今のマクラーレンが置かれている状況を考えるに、厳しいかと。
がんばってるのはルノーというかアロンソ。マッサのガス欠に助けられたとはいえ、明らかに戦闘力で劣るマシンで地元 5 位フィニッシュは立派だと思います。私の中でのアロンソ株がまた一つ上がりました。
トロロッソは今回コーナー 2 つでレース終了。原因は一応前方のフィジケラ×トゥルーリのクラッシュの巻き添えを喰らった形とはいえ、同士討ちでは・・・それなりの結果を残しているブエミはともかく、今季ほとんど良いとこなしのブルデーのほうは、ルノーのピケ Jr. と並んでシーズン中の更迭の声が聞こえてきそう。後任はブルーノ・セナという噂も?琢磨はどうやらインディに行くらしいですが・・・。

次は 2 週間後のモナコ。F1 随一のハイダウンフォースサーキットで KERS 効果も薄いので、またしてもブラウン GP とレッドブル(新ディフューザー投入予定)が強そうですが、それまでに戦闘力を高めてくるチームがあるかどうか。風光明媚なサーキットですし、今から楽しみです。

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました