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フォクトレンダー VM & カールツァイス ZM レンズ WORLD

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コシナから発売されている Voigtländer と Carl Zeiss の Leica M マウント互換レンズについてまとめたムック本が発売されたので、買ってみました。

まさにミラーレス機人気の高まっている今だからこそ出せた企画だと思います。ちょっと前であれば銀塩のレンジファインダカメラやエプソンの R-D1 シリーズでマニアな方々が細々と楽しんでいた M マウントレンズの世界が、マイクロフォーサーズと NEX の登場で一気に注目を浴びるようになっています。このムックも、一応 Leica M8/M9 や R-D1 も押さえてありますが、どちらかというとミラーレスデジタルを主眼に置いて書かれている印象を持ちました。

最近のレンズは性能(主にシャープさ)が重視され、コンピュータ設計になったこともあって個性的な製品が少なくなっています(おかげでレンズ購入時の失敗が少なく、間口が広がっているのも事実ですが)。でも Carl Zeiss や Voigtländer のブランドを受け継ぎ、カメラに対する趣味性や愛の部分を大切にしているコシナには、性能だけでなく哲学を感じるレンズがラインアップされていると思います。とはいえ今までは一眼レフ用レンズにしか興味がなかった私は、これらの VM/ZM レンズ群はバリエーションが多かったこともあり、今まであまり気にしていませんでした。が、改めてこうやって一つ一つを見ていくと、なんと個性的なレンズが揃っていることか。
また、M マウントは一眼レフ用に比べてレンズ自体が小さいせいか、スペックが高い製品でも一眼レフ用に比べれば高価くないことも重要です(笑)。例えば同じ 35mm F1.4 でも、EF マウントでは定価¥205,000 するところが、NOKTON classic なら¥75,000 しかしません。VM/ZM マウントは MF レンズだし一眼レフにはつけられないのでその点は割り引いて考える必要がありますが、明るいレンズを安く使えるというのは、サラリーマン的には非常に重要。まあ、¥75,000 のレンズを「安い」と言ってしまう感覚がすでにオカシイことは自覚しています(´д`)。


とはいえ、NEX で使える MF レンズとしては CONTAX G 用レンズのコストパフォーマンスが高すぎる(安いだけじゃなくて正真正銘の Zeiss だし、スペックも悪くない)ので、代表的な焦点距離は CONTAX G で揃えて、マニアックなスペックや独特の描写をするもの、CONTAX G には存在しない焦点距離のレンズが欲しいときに VM/ZM レンズを選ぶ、というのが NEX ユーザー的には正しいような気がします。

あと、本書で特筆すべきは単にレンズについて説明しているだけでなく、コシナのレンズ製造工場の取材記事に多くのページを割いているということ。コシナは最近ときどき工場見学を開放しているようですが、長野まではなかなか行けるものでもないので、こうやってバーチャル工場見学ができるだけでも非常に貴重だと思います。

もし、NEX やマイクロフォーサーズでレンズ沼に片足を突っ込んでいて、Zeiss や Voigtländer に興味があるなら、ご一読をオススメします。

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