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富山ブラックの源流・大喜 根塚店

久しぶりに富山でラーメンを食べました。

大喜 根塚店

大喜 根塚店

「富山ブラック」というとここ 2~3 年ですっかり全国区の知名度になってしまいましたが、私が富山に住んでいた時代にはそんな名前聞いたことさえありませんでした。でも、この「大喜」は知っていたので、ああこの濃い口醤油系ラーメンのことなんだろうな、というのは名前を聞いただけで分かりました。
富山ブラックはいわゆるご当地ラーメンと違って、県内のラーメン屋の主流がブラックラーメンというわけではなく、大喜をはじめとする数店がブラックラーメンを出していたのが、数年前に全国的に有名になってしまっただけなので、札幌の味噌ラーメンや博多のとんこつラーメンとは出自がちょっと違います。

私は富山でラーメンというともっとオーソドックスな「中華そば」系の老舗であるまるたかやのほうが好きなんですが、この大喜は昨年亡くなった祖父が好きで、高校時代(私の高校から祖父の家までけっこう近かった)に何度か祖父と行ったのを覚えています。

メニューはチャーシューメンの「大」と「小」、あとはビールなどの飲み物しかないというシンプルさ。最近のラーメン屋では餃子は当然として叉焼飯などのサイドメニューで儲けるところも少なくありませんが、その点では硬派です。
ラーメンは固めの太麺に刻んだチャーシュー、刻み長ネギが載っていて、スープは見ての通り濃い口醤油を大量に使った濃厚なもの。初めて食べたらかなり塩辛いと感じると思います。さらに黒胡椒も多めに振ってあるので、パンチがある味。もともとは肉体労働者に炭水化物と塩分を摂らせるための料理らしいので、肉体労働(大工兼農家)だった祖父が好んだのも頷けますが、店内を見回すとけっこう幅広い客層。確かに私もときどき妙に食べたくなる瞬間があります。


大喜 根塚店

ただ、この大喜 根塚店のチャーシューメンはブラックというよりも濃茶色といったほうが正確な感じで、全国区で「富山ブラック」と言われているのとはイメージが違います。でも Wikipedia で調べてみてその謎が解けました。

富山ブラック – Wikipedia

なるほど、元祖は同じ大喜でも西町に開店していたほうで、この根塚店はそののれん分け。でも西町大喜のほうは 10 年前に経営が変わって、昔の大喜とは全然違う店になり、それが今で言う富山ブラックの元祖になっていたのか・・・当時、私は富山に住んでいなかったので全然知りませんでした(というか西町と根塚が単純な支店関係でないことも知らなかった)。どおりで数年前に駅前の大喜(西町系)で食べたときに、まるで醤油をそのまま飲んでいるような、辛すぎてこれは食えたもんじゃないと思ったわけだ。
ということで、いわゆる「富山ブラック」は本当に塩辛くて個人的にはおいしいとは思えないんですが、この根塚大喜は塩辛い中にもちゃんとコクがあっておいしいと思います。「富山ブラック」と言うよりは「富山ブラウン」と言うべきかもしれませんが(ぉ)、ブラックラーメン初心者にはこっちのほうがとっつきやすいんじゃないでしょうか。個人的には、根塚大喜は富山ブラックとは別物の「根塚大喜」という独自ジャンルを確立していると思います。

Wikipedia によると、富山ブラックではごはんをおかずにラーメンを塩辛いラーメンやスープをおかずにごはんを食べることも一般的なようで。富山の食文化は関西圏ながら、今まではお好み焼+ライスのような炭水化物と炭水化物のコラボレーション文化はないと思っていましたが、こんなところにあったとは・・・。

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