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特撮博物館とザ・マクロス原画展

私の夏休みももう終わりですが、最後にこんなところに行ってきました。

館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技

特撮博物館

『エヴァ』の庵野秀明監督が館長を務める期間限定企画の「特撮博物館」です。私は特撮にはさほど興味がないのですが(実家では当時ウルトラマンを放送しているテレビ局もなかったし)、等身大の巨神兵に興味があったのと、たまたまテレビでこのメイキングをやっていたのを見て、見に行きたくなりました。

展示物は当然撮影禁止だったので写真はありませんが、展示のひとつひとつに庵野館長のマニアックな蘊蓄が添えられていて、この企画自体が完全に庵野氏の趣味の産物なのだろうな、というのが伝わってきて微笑ましくなりました(笑。内容的には 1960~70 年代のものが多く、私のひと世代以上上、という印象でしたが、特撮ヒーローのスーツの実物展示などはともかく、特撮用のセットやミニチュア、あるいは特撮技術そのものの展示には驚かされるものが多くて、確かにこれは特撮マニアというジャンルが成立するのも頷けます。

そしてこの展示のメインのひとつはこの映像。

庵野秀明の特撮博物館で「巨神兵東京に現わる」が上映 -AV Watch

ほんの 10 分程度の短編映像ですが、CG を一切使わずに特撮のみで巨神兵が東京に出現したら・・・という作品を鑑賞できます。特撮で巨神兵を映像化して、しかもナレーションは林原めぐみという、庵野監督のエッセンスを凝縮した作品。『ナウシカ』のコミック版の巨神兵オーマに比べるとこの作中の巨神兵はちょっと大きすぎるような印象もありますが、映像表現としてはこのくらいのスケール感のほうが合っていますね。
近年のハリウッド映画のように、3DCG と実写の境界線が分からないような映像を見慣れているといかにも「特撮っぽい」映像ですが、これはこれで狙った表現でしょうし、却って新鮮に楽しめました。これは、特撮/ジブリ/エヴァのいずれかのファンであれば、一見の価値があると言えると思います。


さらに B2F には唯一の撮影 OK のこんな展示が。

特撮博物館

この短編『巨神兵東京に現わる』の舞台となった東京のミニチュアセットが、ほぼそのままの状態で展示されていました。これはミニチュアとしても今までに見たことのない大きな規模だし、映像作品を観た直後にその舞台の実物が見られるわけですから、感激もひとしお。

120819c.jpg

ディテールに至るまでこの細かさですからね・・・。建物は、モノによっては写らない裏側はハリボテだったりもしますが、見える範囲は全部このクオリティで作り込まれています。全て作り込んだわけではなくて、他の作品等で使用したありものの流用も含むとはいえ、驚嘆するレベルです。

特撮博物館

セットの中には、一ヶ所だけ来場者がウォークスルーできる道が空けられていて、このように自分自身が巨神兵になりきって写真を撮ることもできるようになっています。つまり、このセットは巨神兵を等身大(実寸大じゃないよ)のスケールとして作られているということです。
広角寄りのレンズで、戦車をフレームに入れつつ下からアオリ気味のアングルで撮ってやるとなかなか雰囲気が出ます。

特撮博物館

巨神兵の攻撃によってぐにゃりと折れ曲がった東京タワー。すぐ近くに渋谷センター街のポールのミニチュアがあったのに、東京タワー(浜松町)というのは矛盾していますが(笑)、そこはディテールよりも映像としての密集感やまとまりの良さを優先したということでしょうか。
私が見ていた限りでは、この東京タワーの前でいろんなポーズを取って写真に収めるお客さん多数。このミニチュアセットの展示があるので、一人で行ってももちろん楽しいと思いますが、カメラを持って複数人で行った方がより楽しめるはずです。

土曜日に行ったのでそれなりに混んでいましたが、それぞれの展示がじっくり見れないというほどの混み具合でもなく、この程度ならば何とか落ち着いて回れるのではないでしょうか。私は特撮にはそれほど思い入れがないので、巨神兵だけだと 1 時間もあれば見て回れてしまうかも・・・と思っていましたが、特撮の展示自体も(それほど詳しくなくても)けっこう楽しめましたし、『巨神兵東京に現わる』の本編とメイキング映像、それにミニチュアセットまで堪能して、気がついたら 2 時間近くが過ぎていました。それくらい見応えのある展示会だと思います。

で、特撮博物館の後は、そのままこの展覧会にハシゴ(笑。

マクロス30周年記念 ザ・マクロス原画展

ザ・マクロス原画展

ゴールデンウィークの「超時空展覧会」に続いてのマクロスイベント。今年は 30 周年ということでイベントが続いていますねー。
「超時空展覧会」のほうは目玉の 1/1 メサイアバルキリー以外の展示が微妙すぎて残念な感じでしたが、今回は原画展ということで、マクロスシリーズの原画そのもので勝負。前回のようにマクロス F 中心、あとはファーストがちょっとあってそれ以外のシリーズはおまけ扱い・・・かと思ったら、けっこう全作品きっちり扱っているじゃないですか。まあ、ファーストと F はやはり扱いが大きめでしたが、これならオールドマクロスファンにも楽しめる内容なのではないかと思います。美樹本晴彦氏や天神英貴氏によるファースト関連の原画も感激でしたが、マクロス F のキャラクターデザインを務めた江端里沙氏の彩色が、線画→彩色で見比べていくと改めてすごいと思ったり。
アニメーターやイラストレーターの世界には詳しくないんですが、それでもお腹いっぱいになる内容でした。お客さんの入りも、「超時空展覧会」のときよりも良かったのではないでしょうか。

両方とも、軽い気持ちで見に行ったつもりでしたが、思いのほか楽しめました。たまにはこういうディープな一日を過ごすのも悪くないものですね(笑。

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