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ショーシャンクの空に [Blu-ray]

ショーシャンクの空に [Blu-ray]

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DVD から BD に買い換えたシリーズ。今さら説明するまでもない名作ですが、これは BD で持っておく価値はあるでしょう。

無実の罪で終身刑となった主人公アンディ(ティム・ロビンス)の塀の中での生活と、脱獄までを描いた物語。監獄での生活に絶望し、いつの間にかそれに馴染んでしまう受刑者たちの中で、常に希望を持ち続けたアンディの姿と、他の受刑者たち…中でも親友と言える仲になったレッド(モーガン・フリーマン)との交流が心に残ります。
アンディの、絶望の中でも決して折れず、したたかに生き、執念ともいえる周到な計画によって脱獄と復讐を成し遂げた瞬間に強烈なカタルシスが訪れるわけですが、個人的には、そのときの爽快感以上に、「刑務所の屋根の上で看守のおごりでビールを飲むシーン」のような、常に緊張で満たされた映像の中にふっと弛緩できる場面が紛れ込むところに、この映画の何とも言えない良さを感じます。


派手なアクションも VFX もありませんが、最近の私の好みとしてはこういう作品こそ「映画」。完全に脚本と役者の芝居で創り上げられた作品です。
アンディ役のティム・ロビンスは、こういう「コミュニティからちょっと浮いたキャラクター」をやらせたら右に出る者はいませんね。『ミスティック・リバー』のデイヴ・ボイル役とは対称的ながら、染まらない人物像、という部分では共通点が見いだせます。
そしてやっぱりこの映画はモーガン・フリーマンあってこそですね。この映画ではモーガン・フリーマンはあくまで語り部的なポジションにすぎませんが、この映画を思い出すときにまず浮かんでくるのがモーガン・フリーマンというくらい、核になるキャラであり、配役だと思います。個人的には、モーガン・フリーマンが出ている映画に今のところハズレなし。そのくらい、画面を引き締めてくれる役者ですね。

BD として見たときには、さすがに 20 年近く前の作品であることを差し引いても、リマスタリングやエンコードがイマイチなのか…ちょっとディテールが失われてしまった残念な画質だと感じました。もちろん DVD よりは明らかに解像度が高いのですが、1980 年代の映画でももっと高画質な BD はたくさんあることを考えると、これだけの名作なのにいかにももったいない。まあ、BD 化されたのが BD パッケージビジネスとしては比較的初期の頃だったので、リマスタリングのノウハウが今ほどなかった、ということかもしれませんが。とにかくそこだけが残念なので、再リマスター版とか発売されませんかね…。

ともあれ、観終わった後に「いやぁ、映画って本当にいいものですね」と懐かしい台詞のひとつも言いたくなるのは、この映画以上にはなかなかないんじゃないでしょうか。何度観ても心にじーんと来る名作だと思います。

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