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東京都品川区東大井の冷やし中華(の消滅)とワンタンメン

「ああ、こういう雰囲気、落ちつく。『なっちゃった』的な昭和レトロというか」

大井町

順調に消化してきている『孤独のグルメ』聖地巡礼【原作版】。前回に続き、今回もちょっと番外編的なお店を攻めてみたいと思います。舞台は第 21 話「東京都品川区東大井の冷やし中華とラーメン」に登場した大井町。このエピソードはまだ単行本化されておらず、私もちゃんと読んだことがあるわけではありません。が、大井町は私も縁の深い街。ドラマ『孤独のグルメ Season3』来週の最終回の舞台が大井町だから、というわけではありませんが、Web で断片的に知れる状況から、聖地周辺を訪れてみることにしました。

東急大井町線の改札がある、大井町駅西口。駅から出てすぐのところの路地が、いかにも昭和って感じの飲食店街になっています。

大井町

しかし…井之頭五郎が冷やし中華からのラーメンを決めた中華料理店「朋友」(劇中では「明友」)は、『孤独のグルメ』掲載後しばらくして閉店してしまったようです。跡地は、見事にこの通りの赤ちょうちんが似合う立ち飲み屋さんになっていました。こういう雰囲気の立ち飲み屋、いいじゃないか。

そして、この店の隣、振り返ったところにあるのが、あまりの行列にゴローが諦めてしまったという大井町の有名店「永楽」。

中華そば 永楽

中華そば 永楽

有名店のラーメン食べようと思って行列にげんなりし、付近にある別の中華料理屋に入る…というのは、『孤独のグルメ』においてはもう王道パターンなのでしょうか。

実はこの店、私が昔大井町でバイトしていた頃によく食べに来たお店のひとつです。当時から、夜はともかく昼はたいてい行列ができるほどの有名店。
この日は行列こそできていなかったものの、食事どきということもあって店内はほぼ満席でした。


中華そば 永楽

おっと…隣にあった店だけじゃなく、ここにも冷やし中華があるのか。そうかそうか、そうなれば話は違う…と言いたいところですが、この店はワンタンメンが定番中の定番。ここはブレずに、ワンタンメン一択だ。さすがに冷やし中華からのラーメン、というゴローばりの離れ業を披露する勇気はありません(笑

中華そば 永楽

カウンターの上にある、この自家製の辣油がいいんですよ。唐辛子が沈殿していていかにも辛そうだけど、ただ辛いだけじゃなくて深みのある辛さがいい。餃子だけでなく、ラーメンにかけてもイケます。

中華そば 永楽

というわけで、まずは餃子から。ここはラーメン屋じゃなくて中華料理屋なので、こういう餃子とか、炒飯とか、野菜炒めとかも美味しい。この餃子はギュッと凝縮感のある、小ぶりでパリッと焼き上がった餃子で、自家製辣油との相性抜群。

中華そば 永楽

しばらく待って、ワンタンメンが出てきました。

これこれ、これですよ。

中華そば 永楽

香ばしい焦がしネギがたっぷり入った醤油ベースのスープに、もやしたっぷり。黒いけど、富山ブラックとはまた全然違うラーメン。
見た目も含めて渋谷の「喜楽」によく似ています。でも、喜楽のほうはどちらかというとラーメン屋らしいラーメン、という雰囲気なのに対して、永楽は「中華料理屋のラーメン」。その違いは何なんでしょうねえ。

中華そば 永楽

そしてこのワンタンがたっぷり入ってるのがうれしい。箸やレンゲで黒いスープの中をまさぐっていくとまだまだ出てくる、というくらいにたっぷり。ここはチャーシューメンよりもワンタンメンのほうが、満足度高いような気がします。

中華そば 永楽

麺は細めのストレート平打ち麺。この麺がとてもつるっとしていて、喉ごしがいい。食べ応えのある太麺もいいけど、記憶の奥底にあるラーメンの食感ってこんなだったよな、というのを思い起こさせてくれます。

やっぱり、こうフーフーしながら麺をすすっちゃ熱い汁飲むのが楽しいんだよね。

昔よく来ていたときの記憶だと、この店は日によってなのか作る人によってなのか、けっこう味に当たり外れがある印象でしたが、この日は「当たり」。自分にとっては昭和っぽい懐かしさに加えて、学生時代の懐かしささえ呼び起こされて、じんわり和んでしまいました。

ごちそうさまでした。

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ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、および原作の病院、パリのみ未巡礼)。 ドラマ『孤独のグルメ』 ...

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