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秒速 5 センチメートル [iTunes Store]

森の木の代弁者に期限切れを知らされた人のエントリーを読んで、私もダウンロードだけして放置していたのを思い出したので、期限切れギリギリに視聴しました。

秒速 5 センチメートル

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映像に対する評価が高い作品、という話は聞いていたので、以前から気にはなっていましたが、なんとなくそこまで観たいというモチベーションに至らず(笑)今まで観たことがありませんでした。年明けの iTunes Store のキャンペーンでレンタル無料になっていたのでなんとなくダウンロードして、そのまま忙しくて忘れていたという。映像の美しさが評価される作品って、私の中ではどうしてもそういう扱いになりがちです。
物語は、主人公と二人のヒロインにまつわる短いエピソード三本をまとめたものでした。それならそうと、分割してでも早めに観ておくんだった。


「リア充のアニメ」と言われる本作ですが、キャッキャウフフとは縁遠い青春を送った私みたいな元少年からすると、例え片想いでも女の子と二人っきりで話したり一緒に帰ったりするだけでぐぬぬ、と感じなくもありませんが(ぉ)、『耳すま』のようなド青春恋愛ものが好きな私としては、こういう話もナシではないと思います。ただ、なんだろうな…『耳すま』が青春してる乙女の視点で描かれた作品だとすれば、『秒速』は大人になった男の未練がましい回想、という視点で描かれているように見えて、自分にも思い当たるところがあるというか、同じ男の目で見て妙に痛々しい気持ちになるというか。解りますかね、この気持ち(笑
私は身の回りで「幼馴染み時代の恋の相手と結ばれるなんてこと」が 2、3 あったりするのですが、確かにそういう物語を描いても多くの人にはファンタジーにしかならないので、ラストシーンはああいう切なさで良かったんでしょう。

映像は確かに美麗で、リアリティが高く、それだけに「これを実写でなくアニメで表現する意味があるのか」と言われるのは、解る気がしました。でも、個人的には、特に空や桜吹雪、緑などの描き方が水彩画のようで、まるで動く絵画を見ているようだなあ、と感じました。あと、豪徳寺から岩舟に電車で向かうシーンで、路線図や風景を見ながら以前グンマーのブラジルに聖地巡礼に行ったときのことを思い出しました(ぉ。ちなみに、天候不良や人身事故で電車内に 2 時間閉じ込められるというのは、例え意中の人に会いに行く道中でなくても、絶望したい気持ちになるものです。
そんなわけで(どんなわけだ)、この美しい映像と切ない物語を観て、ついうっかり少女漫画を読んでしまったときや、何かの間違いで銀色夏生の詩集を読んでしまったときのような、何とも言えない気持ちになりました(笑。

ちなみに視聴したのは iTunes Store の HD 映像(1080p)でした。画質的には、レンタルであれば十分満足できるレベル。今後、あと何回か利用してみて、気に入ったら Apple TV を買ってきてもいいかな…。

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