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F1 モナコ GP 2014

モナコGP決勝 ロズベルグが8台リタイアの荒れたレースを制する

F1 界のお祭り、モナコ GP。ドライバーの実力が試されるテクニカルサーキットでありながら、ロズベルグのポールタイムは 3 位のリカルドに対して約 0.4 秒差(しかもモナコは他のサーキットに比べると 1 周が短いのに!)。ロズベルグやハミルトンの実力を疑うものではありませんが、マシンよりもドライバーの比重が大きなこのサーキットで、ここまでマシン性能の差がタイムに現れてしまうと、他チームにとってはもう今シーズンは絶望と言って良い状況ではないでしょうか。

予選は 2006 年のミハエル・シューマッハーによる「ラスカス事件」を彷彿とさせるロズベルグのストップでハミルトンのラストアタックが妨害され、ロズベルグが得意のモナコで PP 獲得。決勝はデッドヒートになったものの、終盤にハミルトンの目にゴミが入り、半ば片目が使えない状態でのレースを強いられたこともあって、ロズベルグが 2 年連続の優勝を飾りました。

3 位以下では相変わらずリカルドが元気だったり、ヴェッテルやライコネンが復活の相を見せていたり(どちらもトラブルで上位には残れなかったものの)、中団の争いが激化していたり、と「抜けないレース」にも関わらず見どころはありました。が、ここまで 6 戦をメルセデスが圧倒的優位で全勝、とあっては、さすがの私でもレースが面白くなくなってきたのは事実です。私が F1 を見始めたのは 1990 年ですが、1988 年のマクラーレン・ホンダ圧勝時代もマクラーレンファン以外は同じような気持ちだったんですかね…。


それよりも、今回のレースで何が悔しいって、これですよ。

可夢偉の決勝:「ペナルティどうなってんねん!」 – F1ニュース ・ F1、スーパーGT、SF etc. モータースポーツ総合サイト AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

リタイア 8 台という今季ここまでで最も荒れたレース。コース上に残ってさえいれば入賞の目もある、という意味ではケータハムの 2 台はちゃんとチェッカーを受けたところまでは良かったですが、それ以上にマルシャにやられてしまいました。序盤は可夢偉が走らないマシンを何とか走らせて、一時は入賞圏に手が届くか…というところまで行っていました。が、中盤にビアンキに当てられ、マシンに大きなダメージを受けて後退。一方のビアンキは 5 秒ストップペナルティを無視して走り続け(まあ、レギュレーション上は 5 秒ストップは必須ではなく、その場合レース後に 5 秒タイム加算される)結果的に 9 位入賞ですよ…。
実際のところ、ぶつけ方はけっこうえげつなかったですし、その後もペナルティを受けない姿勢はレースを見ている間は頭にも来ましたが、それよりもケータハムがマルシャにここまで差をつけられてしまったこと自体が、たいへん悔しい。あのインシデントがなかったとしても、マシン性能の差で可夢偉はビアンキに抜かれていた可能性は高いですし、可夢偉もそのまま走り続けていても 10 位に入れた可能性は必ずしも高くありません。そして、もはやザウバーを射程圏に捉えたマルシャ(実際に今回の 2pt でザウバーを抜いてコンストラクターズ 9 位に浮上)に対して、さっぱり向上の見られないケータハムのマシン。この先のグランプリで可夢偉が 9 位以上に入賞できるとしたら、公道サーキットで今回以上の荒れた展開になる以外にはもうあり得ないのではないでしょうか。
ケータハムはオーナーのトニー・フェルナンデスが「今季結果が出なかったら撤退」と名言し、ある意味そのためのチームリーダーとして抜擢されたのが小林可夢偉です。可夢偉の奮闘もむなしく、このまま行けばケータハムが今季限りで F1 を撤退してしまう可能性は限りなく高い。そして、上位チームから移ってきた他のドライバーと同様に、可夢偉にとってこの先に F1 のシートが残されている可能性も低い、と言わざるを得ないのではないでしょうか。

もちろん最後まで諦めはしませんが、暗澹たる気持ちしか残らなかったモナコ GP でした。

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