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F1 ベルギー GP 2014

ベルギーGP決勝 リチャルドが優勝、ロズベルグは2位

夏休み明けの F1 サーカス、ロズベルグ vs ハミルトンの戦いの漁夫の利を得たのはまたしてもダニエル・リカルド――。

F1 グランプリ屈指のドライバーズサーキットであるベルギー、スパ・フランコルシャン。とはいっても現在はかなりの高速サーキットであり、マシン特性からいってもほぼ確実にメルセデスの 2 台の優勝争いになるだろう、大穴的にはトップスピードに優れるウィリアムズのボッタス初優勝の目もあるか、と見ていました。が、蓋を開けてみるとフロントロウを占めたメルセデスの 2 台がスタート 2 周目にして接触。ロズベルグがフロントウィングを交換している隙にトップに立ったリカルドが後続を寄せ付けず、前戦ハンガリーに続く 2 連勝をマークしました。

従来、レッドブルのマシンは高いダウンフォースに支えられたコーナリングスピードを武器としていて、逆にストレートはさほど速くなかったのが、今回はトップスピード重視のセッティング。メルセデスエンジン勢にストレートで追いつかせないほどの速さを得ていたのが、勝因のひとつだと思われます。それも、単にリカルドが速かっただけでなく、リカルドの後ろについたヴェッテルが最高速を活かして後続を抑え込んだことが、強力なアシストになりました。
とはいえ、トップに立ってからほとんど国際映像に映りさえしなかったリカルドの安定した速さはさすが。去年までのヴェッテルを見ているような勝ち方で、いよいよその大器を開花させつつあるようです。メルセデスの同士討ちがあったにせよ、そういうときに勝ちに行けるチーム力はさすがチャンピオンチーム、ですね。とはいっても、レッドブルが今季 3 勝、それもヴェッテルではなくリカルドが 3 勝するとは思ってもみませんでしたが。


メルセデスは…レース後に早速「ロズベルグがぶつけたのは故意かどうか」という論戦が始まっているようです。前後のロズベルグの動きには若干怪しい部分もあったものの、起きた状況だけ見ればレーシングインシデント。ただ、今季これまでに発生した二人のドライバー間の確執、特にハンガリーでのハミルトンのチームオーダー無視が尾を引いていることも事実で、チーム側が明確なルールを決めて線を引かない限り、レース中の「事件」は今後も収束することはないでしょう。
とはいえ、フロントウィング破損・壊れたタイヤ繊維のコクピット前方への付着・左前輪のフラットスポット発生といったアクシデントが重なっても 2 位を獲れてしまうメルセデスの速さには、改めて驚かされましたが。

チャンピオンシップはこれで再び 29pt 差。とはいえ今回のようなことがある限り、今後のレースもメルセデスの二人がクリーンに戦うとは限らないわけで、まだまだ何が起こるか分かりません。特に、今季は最終戦がポイント二倍となれば、現在トップから 64pt 差のリカルドも、残りレースで 50pt 差以内に縮めることができれば「奇跡の大逆転」もあり得ます。むしろそれくらい混戦になってくれたほうが面白いのですが(笑)、それもこれもメルセデスのチームガバナンス如何にかかっていると言えるでしょう。個人的には、混乱に乗じてでもいいから、ボッタスが 1 勝くらいしてくれないかなあ、と思っていたり。

それから可夢偉がレースシートを喪ったケータハム。替わったロッテラーは決勝が始まって数周でリタイアするという残念な結果に。これではロッテラーのみならず、シートを譲った可夢偉も浮かばれません。ケータハムチーム自身は、もう継続的な開発とかリザルトの向上を志向していないのでしょうが、何ともやりきれませんね。
いろいろ流れてきている情報によると、次戦モンツァでも可夢偉の復帰は厳しく、別のペイドライバーに置き換えられる可能性が高いようです。となると、現実的には可夢偉が次に走れるのは日本グランプリということになるでしょうか。もはや完全に手詰まりの状況にも思えますが、せめて出走するチャンスでは来季につながる走りを見せてほしいですね…。

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