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F1 スペイン GP 2015

スペインGP決勝 ロズベルグが今季初優勝

ヨーロッパに部隊を移し、いよいよ第二の開幕を迎えた F1。スペイン GP は、定説通りポールシッターのロズベルグが最後まで安定の速さを見せつけ、今季初優勝を飾りました。

バルセロナは PP からの優勝率が異様に高い、「抜けない」サーキット。マシンのセットアップがハミルトン以上に決まったというのもあるでしょうが、シーズンはまだ序盤ながら「ここで負けたらもう後がない」という思いもあったでしょうし、「PP さえ獲れば勝てる」という目論見もあったことでしょう。今季ここまでパリッとしなかったロズベルグがようやく真価を発揮し、終始にわたってレースを支配しました。
対するハミルトンはスタートでの出遅れが響き、ピット戦略でヴェッテルを抜き返すのがやっと。ロズベルグにまともに攻撃もできないまま、レースを 2 位で終えました。まあ、長いシーズンの間にはどうやっても勝てないレースというのはいくつかあるもので、マシンへの負担を抑えつつダメージも最小限に留めたという意味では、ハミルトンは今回もいい仕事をした、と言えるでしょう。

その後はフェラーリ、ウィリアムズと続き、さらに後ろにレッドブル、トロロッソ、ロータスが団子状態になっているのもアジアラウンドから大きくは変わらず。強いてポイントを挙げるとすれば、マシン性能の差が如実に出ると言われるこのサーキットにおいて、メルセデスがフェラーリに決勝レースで 45 秒の差をつけた、ということがチーム力の現状を物語っています。フェラーリがメルセデスに伍せるのはせいぜいタイヤに厳しいサーキット程度という状況は、今シーズンの最後まで続きそう。過去数年を遡ってみても、タイヤに優しいマシンがタイヤへの入力の強いマシンより年間を通して速かったことは少なく、またこの特性は一朝一夕に改善できるものでもありません。


マクラーレン・ホンダは、予選はとても良かったですね。今季初めてとなる 2 台揃っての Q1 突破は、素直に明るいニュースと言えます。まあそれでもスペインではせいぜい Q2 止まりだろうと思っていたので、予想の範囲内ではあります。少なくとも資金枯渇でマシン開発ができていないフォースインディアやロータスよりは今後の性能の伸びしろも大きいので、うまくすれば近いうちにレッドブルやトロロッソとまともに争える位置には来るのではないでしょうか。
ただ決勝では、中団を走っていたアロンソが 28 周目にブレーキトラブルでリタイア。一方のバトンもずっとドライバビリティの問題に悩まされ続け、マノーの前で完走するのがやっとという感じでした。

ホンダはここまで、徐々にパワーユニットのリミッターを緩めることで信頼性とパフォーマンスのバランスを向上させ、それは着実に進歩していると言えます。が、アロンソがおそらく MGU-K に関連するブレーキトラブルを抱えたところを見ると、まだまだエネルギー回生周りが煮詰まっていないのではないでしょうか。予選でのパフォーマンスが悪くない=短時間の回生なら問題が起きにくいことを鑑みると、レースディスタンスを通じて安定したエネルギー回生ができる信頼性が確立できていないのでは、と推定せざるを得ません。
予選の結果を見た時点では「これは決勝はまともに走り切れれば入賞が転がり込んでくるのでは?」と期待しましたが、予選とレースのパフォーマンスは分けて考える必要がありそうです。

例年言えることですが、やっぱりスペイン GP はオーバーテイクシーンが少なく、状況が膠着しがちで眠くなりますね…。しかし次は 2 週間後のモナコ。ここは他に比べればマシン性能の差が出にくいサーキットなので、アロンソ・バトンのベテラン 2 人のウデに期待したいところです。

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