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F1 ベルギー GP 2015

ベルギーGP決勝 ハミルトン優勝、グロージャンが3位

夏休み明けの F1 はベルギー、スパ・フランコルシャンから。

大方の予想通り、パワーサーキットであるスパはメルセデス製 PU 圧倒的有利。その中でもハミルトンが終始無敵の強さを見せつけ、国際映像にすらほとんど映らない状態でポールトゥウィン。ハンガリーでの惨敗からしっかり切り替えてきました。今季のハミルトンはメンタル的に非常に安定していて、負けを引きずることなく次戦ではちゃんと立て直してくるのに対して、ロズベルグは負けを引きずったりハミルトンを意識するあまり他車に先行を許したり、不安定さが目立ちますね。同じマシンでこれだけ差がついてしまったら、もうあとは誰もハミルトンを止められないままシーズン終了してしまうしかありません。

優勝争いこそ、序盤にペレスがハミルトンに仕掛けに行った以外は見るべきところがありませんでしたが、今回のレースはポイント圏の戦いがとても熱かった。フェラーリ、ウィリアムズ、フォースインディア、ロータス、レッドブルがオーバーテイク合戦を繰り広げる、ドライバーズサーキットらしいレースだったと言えます。
今回こそメルセデスを食う展開があり得るかと思えたウィリアムズは、DRS が使える予選セッティングでは速かったのに決勝ではドラッグの大きい空力でトップスピードが伸びなかった上に、ボッタス車のピットインの際に一本だけ違う種類のタイヤを装着してしまうというあり得ないミス(!)で自滅。マシンの戦闘力が相対的に落ちてきているところでこんなことをやっているようじゃ、今季も優勝の目はないですかね…。対するフェラーリはライコネンがマシントラブルで消え、1 ストップ戦略がうまく機能したように見えたヴェッテルが、残り 2 周というところでタイヤをバーストさせ、惜しくもポイント獲得ならず。でも今回は終盤にヴェッテルを攻め立て、タイヤを壊すまでプレッシャーを与え続けたグロジャンの走りが、自ら表彰台を引き寄せたと言って良いでしょう。

ロータスは昨年のリザーブドライバーだったシャルル・ピックからの訴訟問題(契約不履行)を受け、もともと財政難なところにグランプリ期間中にマシン差し押さえの危機に瀕していました。最近ではかつてのチームオーナーであったルノーによる再買収話が出てきていて、買収実現も時間の問題とみられていたところに、チーム消滅の危機。なんとかレース出走にこぎつけた上でこの好リザルトは、チームの士気を改めて向上させただけでなく、ルノーによる買収に弾みをつける可能性があります。近年こそ浮き沈みの激しいチーム状況でしたが、もともとはシューマッハーやアロンソを擁して複数回のチャンピオンシップを獲得した名門であり、再び安定した運営基盤を取り戻してほしいところ。現在はチーフエンジニアに日本人の小松礼雄氏がついていることもあり、応援したいチームの一つでもあります。


マクラーレン・ホンダは今回開発トークンを投入した新パワーユニットを持ち込み、ホンダ F1 総責任者新井氏の言葉を借りると「フェラーリに匹敵する」とのことで期待が高まりましたが、実際に蓋を開けてみると従来通りのマノーの前、定位置に収まっただけでした。まあ PU としてはアップデートされているのでしょうしセットアップが煮詰められていないだけという可能性もありますが、結局はパワーサーキットではまだまだ三大エンジンメーカーと勝負にならない現実が露呈しただけ。なんともフラストレーションが溜まる週末でした。
次のモンツァは言わずもがなのパワーサーキット。次回もマクラーレンの快走は見られそうもありません。いっそその次のシンガポールまでは捨ててもいいから、少なくとも鈴鹿で今までよりいい結果を出すことに全力を注いでほしいところですが…鈴鹿もなんだかんだ言ってパワーサーキットだし、それを期待するのも酷かもしれません。ホンダファンとしては、なんとも苦しいシーズンがまだまだ続きます。

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