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駆込み女と駆出し男

年末年始は新旧三部作も含めたスター・ウォーズ三昧の日々を過ごしていましたが、洋食ばかり食べた後に和食が恋しくなるような気分になって、前から気になっていたこの邦画を最後に鑑賞しました。

駆込み女と駆出し男

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近年の私の好みからして、邦画はコメディ寄りの時代劇か大泉洋出演作品に当たり率が高い。ならばその両方の条件が揃ったこの映画は間違いないだろう、と思っていました。

鎌倉に実在し、女の駆け込み寺として知られる東慶寺。江戸幕府も承認した離縁の調停役として、夫婦関係に困り果てた女が数多く駆け込んだと言われています。駆け込み後は 24 ヶ月を寺で過ごし、その後に離縁が成立するという仕組みだったとか。物語はこの寺に駆け込んだ女たちと、大泉洋演じる見習い医師・信次郎にまつわる 24 ヶ月を描いています。
主役が大泉洋だけに、信次郎がいろんな女たちの悩みを解決していく話かと思ったら、そうじゃないんですね。信次郎もあくまで東慶寺の重要な関係者の一人に過ぎない。この映画は、女たちの自立と成長の物語です。


大泉洋、樹木希林、満島ひかり、戸田恵梨香といった主演陣の芝居は期待したとおりとても良かったです。現代劇ともよくある時代劇とも違う、まるで落語を聞いているかのような、立て板に水の台詞回し。大泉洋については今までもそんな芝居を時折見せてくれていたので違和感はありませんでしたが、他の役者陣まで含め、とてもリズミカルな台詞が耳に心地良い。単なる映画ではない、何か違う芝居を見せられているような気分になります。
男尊女卑だった時代を描いた重めのテーマながら、いいところに笑いの要素が散りばめられており、緩急があって最後までダレずに楽しめました。やっぱり大泉洋はこういう手触りの映画がよく似合う。

いい映画でした。日本映画が嫌いでなければ、一度観ておいて損はない作品だと思います。

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