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F1 オーストラリア GP 2016

オーストラリアGP決勝 ロズベルグが入賞、ハースが8ポイント獲得

2016 年の F1 世界選手権がいよいよ開幕。マクラーレン・ホンダとしては失意の再参入初年度を経て、改めて勝負をかけていくシーズンになります。

まずは予選。今回から新しい予選方式が導入され、90 秒ごとに最下位のマシンが脱落していくルールになりました。観ている方としては、Q1 の最初から本気のアタックが見られ、タイムリミットとの関係でハラハラドキドキするルールで、悪くないのではと思っています。が、90 秒ごとというリミットが厳しく、タイムアタックに入る前に時間切れになってしまうクルマが続出。また Q3 では早々にアタックをやめてしまうチームがほとんどで Q3 がつまらない、という状況に陥りました。そのため、次戦バーレーンからさっそく昨年のルールに戻すことになったとのこと。この辺は運営やチームの慣れの問題もあるし、Q3 だけ昨年のルールにする等、もう少し工夫すれば今までより面白い予選にできるのでは?と個人的に思うので、残念なところ。まあ今季は直前でこのルールが導入された経緯もあるし、来季仕切り直しで再導入される可能性もあるので、それまでの楽しみにしておきましょうか。
その予選はメルセデスが余裕のフロントロウ独占。その後にフェラーリが続くところまで大方の予想通りでした。マクラーレンは 12・13 番手ということで、本当は一桁グリッドを期待したところではありますが、これだけ中団以下の実力が拮抗したシーズンでそう簡単にいく話でもないでしょう。


決勝はなんとハミルトンがスタートに大失敗し、フェラーリが序盤の 1-2 体制を築き上げます。初回ピットインのタイミングでロズベルグがライコネンの前に出ましたが、ヴェッテルはなんとか首位をキープ。いくらメルセデスといえど今年のフェラーリをコース上で抜くのは難しいぞ、と思っていた 19 周目、グティエレスとそれをオーバーテイクしようとしたアロンソが激しくクラッシュ!レースは赤旗中断となります。
アロンソの MP4-31 はモノコック以外がグシャグシャになるくらいの大破でしたが、アロンソ自身はほぼ無傷で、現代 F1 マシンの安全性が改めて証明された形となりました。良かった…。

レース再開時のタイヤはヴェッテルが中古のスーパーソフト、追うロズベルグが新品のミディアム。2 台のギャップがゼロに戻った状態からのリスタートになるので、このままではヴェッテルがロズベルグに交わされるのは時間の問題と言えます。こういうとき勝負をかけに行かないフェラーリの体質というのは、見ていてもどかしいですね…。
まあ予想通りヴェッテルのほうが先にタイヤ寿命が尽きてピットイン、その間にロズベルグが悠々と首位奪取し、そのままゴール。ヴェッテルはピットインの間にハミルトンにも交わされ、終盤にこそ怒濤の追い上げを見せたものの、ファイナルラップ直前のコースオフで自滅し、3 位フィニッシュ。

リザルトだけ見れば、ロズベルグ-ハミルトン-ヴェッテルというポディウムは昨年と変わらず、ロズベルグが勝ったという点だけが昨年の序盤と違うところ。フェラーリにしてみれば赤旗がなければ勝てたかもしれないだけに、悔しいところでしょう(タイヤ戦略はやりようがあったと思いますが)。
しかし注目すべき点はたくさんあったレースだと思います。フェラーリがうまく出し抜きさえすればメルセデスと勝負ができそうだということもわかったし、今季の新タイヤルールのおかげで戦略的にも見所が増えました。特に昨年までは二人のドライバーを全く同じ戦略で戦わせていたメルセデスが、今季は別々の戦略も認めている、というのは大きな違いではないでしょうか。これでロズベルグにチャンピオン獲得の目が生まれたと言えますし、逆に去年「勝たせてもらえなかった」ようなレースでハミルトンが勝ち、楽々チャンピオンになる可能性もあると言えます。

そして今回のレースで殊勲賞をあげたいのは新規参入のハース。グロジャンがあまり目立たないながらも安定感のあるレース運びを見せ、参入初戦でいきなり 6 位入賞ですよ!ハースはフェラーリの技術支援が大きく、新規参入チームとは思えない完成度のマシンを持ち込んでいますが、それでも最後までノートラブルで入賞圏を走り続けたのは立派。大人のレースができるようになったグロジャンはもちろんのこと、小松礼雄氏をはじめとしたチームスタッフに最大限の賛辞を送りたいです。

マクラーレン・ホンダに関しては、アロンソの事故があったり、バトンに関してもピット戦略の不運(初回ピットイン直後に赤旗が入ったことで大きく順位を落とした)もあって、初戦をノーポイントで終えることになってしまいました。1 台のみ完走で 14 位というのは数字だけ見れば去年の開幕戦よりも悪いですが、少なくとも Q3 進出と入賞を争ってレースができる速さが今年はあることは確認できたと言えるでしょう。次戦以降もコンスタントにポイントを争い、終盤戦までには表彰台を狙うレースができるように進歩させていってほしいところです。

第 2 戦は暑いバーレーン。気温の関係で今回は出なかったトラブルが出てくる可能性もあり、まだまだいろいろありそうです。

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