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sd Quattro を店頭で見てきました

シグマ sd Quattro が発売されて間もなく一週間。購入された方はさっそくあちこちに持ち出しているようですが、私は最近カメラ屋に行く用事がなく、ようやく店頭で実物を見ることができました。

シグマ / sd Quattro

sd Quattro

CP+ 以降のイベント等には行っていなかったので、CP+ 時点での完成度のものしか触ったことがなかったんですよね。

デカくて重くて変なカタチなのは以前触ったとおり。まあわざわざこのカメラを選ぶ人であれば、そんなことはデメリットとは感じないことでしょう(笑
常識外れの位置にある EVF や小指のかかりが悪いグリップも見慣れました。むしろまるでモーターショーに展示するためのコンセプトカーをそのままのデザインで商品化してしまったかのような思い切りの良さに、好感すらおぼえます。

写りに関しては店頭では分かりませんが、既に購入された方の写真を見る限り、Foveon センサらしい解像感を発揮しています。[Art] シリーズレンズのポテンシャルを引き出せるボディだと思います。フルサイズセンサがありませんが…。

sd Quattro

ただし、ソフトウェア(ファームウェア)面では良くも悪くもシグマのカメラだな、という完成度です。


まずは EVF、CP+ のときに感じた「EVF に表示される映像の解像度が、表示デバイスの解像度よりも低い」という点が大きく改善されないまま発売されてしまいました。他社ミラーレス機の EVF を覗き慣れていると、解像度が粗くジャギーも見えていて、フレーミングには使えるけどフォーカスに使えるレベルではないと感じました。撮影画像の再生時にはパネル解像度(XGA)通りに表示できているように見えますが、撮影時は SVGA 相当程度でしか表示できていないのではないでしょうか。さらに悪いことに、AF 動作時はフォーカス関連の処理にプロセッサ性能かバス帯域を取られるのか、さらに解像度が下がって VGA 程度でしか表示できていません。ピントが合っているかどうかを最も確認したいときにそれが見えづらいというのは、使いにくいことこの上ないですね…。
背面液晶でのライブビュー撮影では、少なくとも AF 非動作時の画面表示は解像度が低下していないように見えます。が、AF 動作中は EVF 同様に表示解像度が低下。これは AF は完全にカメラを信じるか、MF で撮れってことですかね?まあ、MF で撮る分には背面液晶はなかなか快適なので、LVF-01 のようなオプションが sdQ 用にもあれば、EVF よりも撮りやすくなるんじゃないでしょうか。

AF 動作については、像面位相差 AF 採用という言葉から想像されるレベルには達していないかな。シャッターボタン半押しから(ライブビューの解像度が低下して)合焦表示になるまでのタイムラグは、ごく初期のコントラスト AF 式ミラーレスカメラに近いものがあります。撮影後のメモリ書き込みにかかる時間も Foveon カメラらしい緩慢さで、やっぱりこれは三脚を立ててじっくり撮る中判カメラのような位置づけなんだなあ、と再確認しました。

本質的に他社製品とは全く異なる思想で作られたカメラなので、バランスの取り方が違うのは正しい姿だとは思いますが、もっとソフトウェア面、特に処理性能周りのブラッシュアップが進まないと厳しいなあ。私はそこまでじっくり待って粘って撮るタイプではないので、そういう被写体と撮り方が選べる人であれば無二の力を発揮するカメラでもあるでしょうが。個人的には、今後のファームアップに期待したいと思います。

シグマ / sd Quattro

B01HHR56S4

※ミヤビックスからも OverLay シリーズの sdQ 用が発売されましたね。

ミヤビックス / OverLay Brilliant for SIGMA sd Quattro OBSDQUATTRO/12

B01ICZU5JA

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