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F1 メキシコ GP 2016

F1メキシコGP決勝:ハミルトンがタイトル獲得に望みをつなぐ2連勝、怒りのベッテルは3位表彰台
ベッテル、3位表彰台を失う。リカルドへの防御に違反行為ありとの裁定

メキシコ GP といえば、1965 年に第一期のホンダ F1 がリッチー・ギンサーの駆る RA272 で初優勝を挙げた記念すべきサーキット。長らくの休止期間を経て昨年から復活したグランプリですが、こういう場所ではマクラーレン・ホンダの奇跡を夢見ずにはいられません。
が、現実はそう甘くはなく。予選こそ 11・13 番手を確保し、前戦アメリカに続くダブル入賞に向けて幸先が良く見えましたが、決勝ではまったく振るわず 12・13 位フィニッシュがやっと。やはり空気の薄い高地での戦いは、パワーユニットの中でも特に内燃機関(エンジン)の燃焼効率が物を言うだけに、エネルギー回生はともかくエンジン性能で劣る今のホンダには厳しかったです。もちろんシャシーの性能に足を引っ張られている部分もあるわけで、結局今季のマクラーレン・ホンダはドライバー比重の高いサーキットでは競争力があっても、マシン比重の高いサーキットでは厳しいという特性が最後まで改善できないままでしたね。最終戦アブダビはともかく、次のブラジルはマシンの性能差が出にくいサーキットなので、今シーズン最後の期待がかけられるレースになると思います。

チャンピオン争いのほうは、まるで一週間前のオースティンの再現を見るかのような、ハミルトンにとって完璧な週末でしたね。予選から決勝までパーフェクト。鈴鹿での敗戦で後がなくなってから、ようやくハミルトン本来の集中力が戻ってきたように感じます。
対するロズベルグも堅実に 2 位を確保し、必要な仕事をこなしました。とはいえ一時はフェルスタッペンにあわやオーバーテイクされそうになる場面もあり、ロズベルグとしては肝を冷やしたのではないでしょうか。残り 2 戦、チャンピオンシップの行方はレッドブルの二台がどれだけトップ争いに絡んでくるかが握っていると言えます。フェラーリはそこには絡んでこれないでしょうが(笑


そして 3 位は…コース上でチェッカーを受けたのはフェルスタッペン。でも、表彰台に上ったのはヴェッテル。なのに、リザルトとして 3 位に記録されたのはリカルド、という前代未聞の状況が発生しました。終盤、ヴェッテルにオーバーテイクを仕掛けられたフェルスタッペンがコースオフし、コーナーをショートカットする格好でポジションを守ったことと、その直後にリカルドにオーバーテイクを仕掛けられたヴェッテルがリカルドに接触する形でポジションを守ったこと、がそれぞれレース後審議で 5 秒ペナルティ対象となったのが、その原因。フェルスタッペンはあそこは一旦ポジションを譲るべきでしたがそのまま行ったのは「若気の至り」としか言いようがない。ヴェッテルの接触に関しては、フェルスタッペンとのバトルからの一連の流れでの出来事のため単なるレーシングインシデントではないかとも思いますが、その後無線でスチュワードへの暴言を吐いたことが FIA の心証を悪くした側面もあったはず。結局はどっちもどっちであり、ミスをせずクリーンに戦ったリカルドに 3 位が転がり込むのは納得ではありますが、それがレース後の表彰式が終わった後、というのにどうにも消化不良感が残ります。近年の F1 はアクシデントに対してレース後審議で処分を下すことが多すぎる。観客にとって分かりにくいレースになってしまっては元も子もないので、もっと明確な基準を設けてレース中にペナルティを執行し、少なくともチェッカーを受けた順位が入れ替わるということがないようにすべきでしょう。こういうのが、近年の F1 をつまらなくしている一因なんだよなあ。

さておき、チャンピオン争いは 2 レースを残して 19 ポイントに詰まりました。それでもロズベルグは残りのレースを最低でも 2 位+3 位で終えればチャンピオン確定、ハミルトンの自力戴冠がない状況は変わっていません。個人的には、今年はどちらがチャンピオンを獲っても文句はありませんが、リカルド&フェルスタッペンがもうちょっと状況をかき回してくれることを期待しています(笑。

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