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F1 ブラジル GP 2016

F1ブラジルGP:大雨、SC、赤旗……大荒れのレースをハミルトンが制し、逆転王座獲得へ望みをつなぐ

ハミルトンが最終ラップでの逆転チャンピオンを決めた 2008 年を筆頭に、波乱のレースになることが多いブラジル GP。しかし今年は近年まれに見る大雨で、大荒れのレースとなりました。
フルウェットでセーフティカー先導のスタートから、幾度となく黄旗、赤旗中断を挟んだ決勝。さすがに録画観戦だったのですが、まさかの放送時間延長で録画が途中で切れており、フジテレビ NEXT での再放送を改めて観ている途中何度寝落ちしたことか(;´Д`)ヾ。それだけ長く、中断も多いレースでした。

しかしこんなコンディションでもメルセデス、特にハミルトンは盤石。今回も予選は完璧、スタートでの失敗もなく、終わってみれば完勝。まあここまでのウェットであれば水煙の影響を受けないトップランナーが最も有利であることは事実ですが、この終盤戦で集中力を高めていけるメンタルはさすがの現役チャンピオンですね。逆に言えば夏休み明けから鈴鹿までのあのスランプは何だったんだろう、とさえ思います。数字上の不利には変わりはありませんが、何とかタイトル防衛への望みをアブダビへと繋ぎました。
対するロズベルグは、2 番手スタートから一度はフェルスタッペンに見事なオーバーテイクを決められてしまいましたが、最終的にはポジションを戻して難なく 2 位フィニッシュ。今回もしっかり選手権ポイントにおけるダメージコントロールを成功させ、最終戦アブダビでは「3 位以内に入れば自動的にチャンピオン確定」という状況に持ち込みました。ロズベルグは夏休み明けのベルギー以降の全戦で 3 位以内に入っていて、この安定感があればマシントラブルがない限り初戴冠は盤石、と言えるのではないでしょうか。不確定要素があるとすれば、レッドブルが 2 台揃ってトップ争いに絡めるほどの競争力を発揮できるか否か、がカギになりそうです。


しかし今回の MVP はフェルスタッペンを置いて他にないでしょう。序盤でロズベルグを大外から抜き去ったオーバーテイクを筆頭に、終盤まで見事なオーバーテイクの連発で、ここまでエキサイティングなレースは久しぶりに観た、という気分。これだけコンディションが悪い中での激走という意味では、アイルトン・セナのデビューイヤーである 1984 年のモナコ GP を思い出しました。とはいっても私もリアルタイムで観ていたわけではありませんが(笑)、今のフェルスタッペンにはそういう偉大なチャンピオンに重ねて見てしまうだけの才能を感じます。シューマッハーやヴェッテル、ハミルトンにも負けないポテンシャルを改めて感じました。
それだけに、今回のレッドブルのタイヤ戦略は惜しい。レース中に先んじてウェットタイヤからインターミディエイトタイヤに変更した(それも赤旗中断を挟んで二度も)アグレッシブな戦略は、その時点では面白い選択だと思いましたが、結果的にはタイヤ無交換を選択した(赤旗中断中に新品ウェットに交換)メルセデスの戦略が正しかった、ということになります。逆にフェルスタッペンも同じ戦略を採っていれば、あのペース差ならばフェルスタッペンが勝っていてもおかしくはなかったし、少なくともメルセデス二台に割って入ることでチャンピオンシップがさらに面白くなったことは確実でしょう。結果論ではありますが、レッドブルは二台の戦略を分けた方が良かったのでは、と思います。

そして今回は最後の母国 GP となったマッサが印象的でした。昔から雨に弱いドライバーでしたが、母国最終戦でも濡れた路面に足を取られてクラッシュ、という終わり方がいかにもマッサらしい(笑。まあ今季のウィリアムズはダウンフォースがないためウェットコンディションではその弱点が露呈しやすい点は差し引いて考えなくてはなりませんが、クルマを降りてから雨の中を涙を流しながら歩き、ファンやスタッフ(他チームも含む!)、そして家族に迎えられる姿がとても印象的でした。ブラジル GP の開催週には毎年チームを問わずカート大会を主催するなど、F1 自体のムードメーカーでもあったマッサだけに、パドックの人々から愛されていたんだなあ、というのがよく分かるレースでした。近年のドライバーで、引退に際してここまで惜しまれるドライバーというのも珍しいのではないでしょうか。

さておき、二週間後のアブダビが泣いても笑っても今季の最終戦となりました。今の流れだとロズベルグかな、というのが私の予想ですが、最後まで何があるか分からないのがレース。最終戦での逆転も珍しいことではありません。最強チームのどちらが勝つのか、見届けたいと思います。

コメント

  1. mana より:

    こんにちは いつも拝見しています
    無料テレビ放送がなくなってからのF1
    雑誌も発行も少なくさびしい状況ですが
    今回のMAX まさにセナ シューマッハの
    神懸り的な走りを彷彿させるレースでした
    最終戦 チャンピオンシップとは関係ない
    フェルスタッペンの走りを期待したいですね

    あ、セナのデビューイヤー 途中打ち切りの
    モナコは84年です あのトールマンのひとつ前
    ブルーのヤツが好きです

  2. B より:

    はじめまして、コメントありがとうございます!
    F1 ネタは反応してくださる方が少ないのでとても嬉しいです(笑

    今回のマックスは素晴らしかったですね。
    近年はウェットが得意なドライバーも増えてますが、マックスはまさに格が違う。
    数年以内に間違いなくチャンピオンになる器だと思います。
    最終戦でロズベルグに「アイツが絡んでくるから 3 位狙いじゃ危ない」
    と思わせてくれると面白くなるのですが(笑

    誤記のご指摘もありがとうございます。修正しました。
    リアルタイムで観てないと記憶が曖昧になりますね…。

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