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F1 ブラジル GP 2018

F1ブラジルGP決勝:ハミルトンが今季10勝目。フェルスタッペンはスピン後に猛追も優勝逃し2位

ブラジル GP はハミルトンの優勝やメルセデスのコンストラクターズタイトル獲得よりもフェルスタッペンが話題の中心だったと言えます。

予選から 0.5 秒の中にトップ 6 がひしめくという接戦で誰が勝ってもおかしくないレースでしたが、決勝はスタート直後からフェルスタッペンが絶好調。ボッタスやヴェッテルを真っ向勝負でオーバーテイクするキレの良い走りで、40 周目にはハミルトンさえもオーバーテイクして首位に。まるで今季のチャンピオンはハミルトンではなくフェルスタッペンだったかのような力強さでしたが、その数周後に周回遅れのはずのエステバン・オコンと接触、スピンしてポジションを失います。どうやらタイヤを労りつつ走るフェルスタッペンに対してタイヤ交換直後だったオコンのほうがペースが速く、ラップダウンを取り戻そうとして仕掛けたようですが、いくらなんでもラップリーダーに対して行って良い行為ではなかったなと。チェッカー後もオコンはレースを台無しにされたフェルスタッペンに対して謝るどころかまるで挑発するような半笑い。個人的にはオコンの速さは買っていて、来季のシートが見つからないことに対しても同情的に思っていましたが、今回の行為はさすがにいただけません。レース後にフェルスタッペンがオコンを小突いた行為も褒められたものではないけど、気持ちは解る。オコンについてもシートが決まらずに焦る気持ちがあったのかもしれませんが、こんなんじゃちょっと応援できないなあ…。

結果的に 2 位フィニッシュだったとはいえ、今回のフェルスタッペンは完全に優勝に値する走りでした。完勝した前戦メキシコも含めダウンフォース量が物を言うサーキットで RB14 との相性が良かったのでしょうが、D・リカルドのお株を奪う見事なオーバーテイクといい、何か一皮むけたんじゃないかと思わせるモノがありました。今季は無謀とも思える接触が多くて来季のエースドライバーとしては不安の方が大きかったですが、このメキシコ~ブラジルのような走りが続けられるのであれば、その資格があると言えます。
またここにきて戦闘力を増しているように見えるレッドブルの来季には期待ができそうですね。過去の例を見ても、シーズン終盤に連勝あるいはそれに相当するレースができるチーム/ドライバーは翌年も強いことが多いですし。ホンダとのジョイントに向けていい兆候が感じられたのが、このブラジルにおけるレッドブル&フェルスタッペンにとってのせめてもの救いでしょうか。


ハミルトンはこのレースを勝ってコンストラクターズタイトルを決めましたが、アメリカ大陸に渡ってからのメルセデスはどうもセットアップを決めきれず、事実上フェラーリやレッドブルの後塵を拝しています。まあ今季のメルセデスはシーズンを通して最速マシンだったわけではなく、敵失を見逃さずに勝てるチームとしての総合力と「ハミルトン一点集中」で勝ったと言って良い。ただマシンが最大限熟成されたはずのこの時期に失速が目立つのは、来季に向けての不安材料になりそう。ホンダファンとしての願望も含め、来季は今季以上に三つ巴の接戦になってもおかしくありません。

トロロッソは比較的良かったメキシコとは対照的に、予選はまずまずだったのに決勝では見るべきところがないくらいに失速したグランプリでした。ガスリーはストレートスピードがないことを訴えていたようですが、結局は手持ちの材料を使い切れていないチーム力の問題なんだろうなあ。レースによって浮き沈みが激しいのが今年の中団争いの厳しさとはいえ、その中でもトロロッソには安定感がなさすぎる。来季は今まで以上に「レッドブルの B チーム」として開発やデータ採りに比重が置かれそうなだけに、アブダビでは最後に良いところを見せてほしいところです。

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