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2019/03/05 (Tue.)

ライカ ML レンズ・ベストセレクション

澤村徹 / ライカ ML レンズ・ベストセレクション

ライカMLレンズ・ベストセレクション

いつもの澤村徹さんのオールドレンズ新著が発売されました。CP+ 会場で先行発売されていたので、私は現地で一足先に確保。

同氏はかなり幅広くオールドレンズを扱っていますが、本書はその中でもライカ ML レンズに特化した一冊です。私はツァイス信者につきライカレンズにはまだ手を出したことがないんですが、L マウントアライアンスでライカへの注目が高まっていたり、友人の一人が最近ライカ Q-P を購入したりとライカ関連の話題を目にすることが増えたので、一本くらい持っていてもいいかなあ...という危険な思想に染まりつつあります(ぉ。

なお「ライカ L マウント」は従来であればオールドライカ用の L39 マウントを指す言葉でしたが、L マウントアライアンスの結成に伴い従来は SL マウントと呼ばれていたものが正式に L マウントの呼称に変更されました。そのため、紛らわしいですが本書で紹介されているレンズはそのままでは L マウントのミラーレス機には装着できません(笑。本書で紹介されているのはあくまで L39 スクリューマウントとバヨネット式のライカ M マウントのみで、それらを総称して「ML レンズ」と呼んでいます。まあ確実にマウントアダプタは出るでしょうから、オールドライカレンズを最新の L マウントボディで使うこともできるようになるはずです。

本書に収録されている ML レンズは全部で 64 本。でも意外なことにライカ本家の ML レンズはそのうち約 1/3 にあたる 21 本しか収録されていません。それ以外はロシアレンズ、かつての国産 L39 マウントレンズ、コシナが誇るフォクトレンダー VM・ツァイス ZM レンズ、LOMOGRAPHY...と実に豊富なレンズが揃っています。M42 スクリューマウントに次ぐ懐の深さをもつライカ M/L39 マウントだけに、高価なライカレンズに手が出せなくても魅力的な選択肢がたくさんあるということです。

オールドライカについては柔らかな描写や周辺光量落ち...という用語だけでは形容しきれない独特の描写をもっていることが本書に収録されている作品から改めて感じ取れます。このイメージに憧れてライカに興味を持った人も少なくないはず。しかし一方で現代のライカレンズは当時とは比較にならないほど解像度が向上しながらも、やっぱり「ライカらしい」と言える独特の空気感を今でも継承しています。

国産ノンライカレンズに目を向けると、現代でも銘玉として高値で取引されているリコー GR Lens 21mm を筆頭に、「比較的安価に買える F1.2 レンズ」であるキヤノン 50mm F1.2、Nikkor-H 5cm F2、Super Rokkor 45mm F2.8、FUJINON 3.5cm F2 という今では別々のマウントで戦っているメーカーのレンズが同一マウントで取っ替え引っ替えできるというロマンがあります。
個人的には、本書には掲載されていませんが M-ROKKOR 28mm F2.8 に以前から憧れているんですが(M-ROKKOR をミノルタの子孫である α7 シリーズで、かつ本来の画角で使えるロマン!)、このレンズは硝材の関係か現代では曇り玉が多く、状態のいいものを入手できる可能性はかなり低い。そういうレンズが少なくないのも時代柄の国産ノンライカレンズの特徴だったりします。

また ML マウントの中でも特に深い沼がロシアレンズ。情報が少ないこともあってギャンブル要素は高いけど、歴史的にライカやツァイスの設計をコピーしてきた国のレンズだけに、安くて描写のいいレンズを入手できる可能性が低くない。自分ではまだ手を出したことのない領域だけど、ずっと気になっているジャンルの一つです。

そして今や ML レンズの本命と言えるのがフォクトレンダー VM・ツァイス ZM レンズ。特にフォクトレンダーは新品で、しかも比較的安く購入できる M マウントレンズだけに、ML レンズの入門に最適なのではないでしょうか。私も VM レンズは二本持っていますが、本物のオールドレンズほどの気難しさはなく、扱いやすいレンズだと思います。いや、これらのレンズのオリジナルが設計された時代は扱いにくかったのかもしれませんが、ミラーレスカメラで拡大フォーカスができるようになって急激に扱いやすくなったのか。

ライカレンズといえば中古でどんなに安くても 10 万円からというイメージが強いですが、互換レンズまで含めると本当に選択肢が広く、底なし沼への一歩を簡単に踏み出すことができてしまいます(ぉ。しかもつい最近までは事実上 α 一択だったのが、今やボディも選び放題、なんなら来年には Foveon で撮ることだってできるようになる時代。マウントアダプタひとつで無限の可能性が広がります。私もライカ Q に対抗して、オールド Elmarit 28mm の中古品でもひとつ狙ってみようかなあ...。

投稿者 B : 21:08 | Book | Camera Mook | コメント (0) | トラックバック

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