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OCTOPATH TRAVELER Arrangements – Break & Boost –

私が昨年大いにハマった『OCTOPATH TRAVELER』のサントラアレンジメントアルバムが発売されていたことに今さら気付いたので、買ってみました。

OCTOPATH TRAVELER Arrangements – Break & Boost –

OCTOPATH TRAVELER Arrangements - Break & Boost -

そういえばオクトラのサントラについてちゃんと書いてなかった。

このゲームに魂を吹き込んでいるのはシステムやシナリオ以上に音楽なのではないだろうか、と個人的には思っています。ややダークファンタジー的な雰囲気を秘めた王道の RPG ミュージックで、ドラマチックなメロディや構成の曲が多い。8 人の主人公と 8 つの地方ごとにテーマ性を持たせた楽曲はバリエーションが多彩で、やや稚拙な部分もあるシナリオの行間を音楽がうまく埋めて世界観の解像度を高めている印象。ゲーム内のドット絵風グラフィックに合わせた 8bit 風音源ではなくオーケストラやピアノを中心に組み立てつつ、楽曲自体はメロディラインを軸としたオーソドックスな JRPG 的な作りになっているという構造が、ドット絵+パーティクルを活かした 3D モデリングというゲームグラフィックの構造とも相まって実に「なじむ」感覚。ゲーム音楽の枠を超えていつまでも聴いていられそうなサントラです。
調べてみたらこの音楽を担当した西木康智という人、かつては beatmania シリーズの楽曲の一部も担当していたんですね。私は既に二十年前にアーケードでこの人の楽曲に触れていたわけか…。

さておき、オリジナルのサントラについてはこの西木康智氏自らが note にてそれぞれの楽曲解説を無料公開されています。

オクトパストラベラーサントラ楽曲解説まとめ|西木康智|note

各曲のテンポや使用楽器、どういう意図で曲構成をしてメインの楽器を選んだのか…まで解説されていて、サントラを聴きながら読むと実に面白い。またゲーム中ではボスバトルの際にその直前のイベントシーンからバトルシーンへと楽曲がシームレスに繋がっていくわけですが、そのあたりの工夫も読み取れます。サントラに収録されているほぼ全ての楽曲に対して作曲者自らの解説が読めるのも前代未聞だと思いますが(笑)、サントラ買った人は全員これ読むべきというくらい価値あるテキストです。


ここでようやくこのアレンジアルバムのほうに話を戻すと(笑)、このアルバムは「Break & Boost」というサブタイトルがついているとおり、ゲーム内のバトルシステムにある「Break」と「Boost」をキーワードに二つの方向性で楽曲をアレンジしたアルバムになっています。「Break」のほうはピアノとストリングスを中心にした生演奏のライヴ感あるアレンジで、まさに敵をブレイクして装甲が薄くなった感じ+高揚感を表現している印象。対して「Boost」はその名の通りバトル曲を中心に原曲よりも BPM を上げつつヘヴィメタル調にアレンジしたバンドサウンド。オクトラのバトル曲はどれも死ぬほど格好いいんですが、このメタルサウンドはまた違った印象を受けますね。

どちらのアレンジも良いんだけど…そもそもの原曲の完成度が高く世界観とマッチしすぎていて、特にギターサウンド化された「Boost」は却って普通のゲーム音楽かヘヴィメタルバンドの曲に聞こえてしまう気もします。たぶん生演奏で聴いたらまた違った高揚感があるんでしょうが、このアレンジアルバムを聴くとむしろ改めてオリジナルのサントラに戻りたくなる感覚。それだけ個々の楽曲がよく出来ているということなんでしょうね。

ゲーム本編のほうは裏ボスまで撃破してもうやることがないんですが、またあの世界の中に帰りたくなってきました。そういえばスマホゲー版『大陸の覇者』の続報が最近ないようですが、そろそろ何かアップデートありませんかね。

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