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F1 カナダ GP 2019

F1カナダGP決勝:ベッテル怒髪天。トップチェッカーもペナルティで2位。ハミルトン今季5勝目

カナダ GP は今季初めてヴェッテルとハミルトンが直接対決を演じたレースとなりました。

バーレーン以外では「完敗」と言わざるを得ないレースが続いているフェラーリ、今回はフリー走行からセットアップがガッチリ決まって予選でもヴェッテルがコースレコードを記録しながら PP を獲得します。続くのはハミルトン、決勝でもこの態勢で 1〜2 秒のギャップを保ったままレースが展開していきます。1 ストップ作戦でハードタイヤに交換した後のメルセデスはフェラーリよりも明らかにペースが良く、その後もハミルトンはヴェッテルにプレッシャーをかけ続けた結果、48 周目にヴェッテルがコースオフ!なんとかポジションを維持したままコースに戻るものの、ハミルトンを壁側に押し出すような位置関係になってしまったこともあり審議対象に。スチュワードの判定はヴェッテルに対し 5 秒のタイムペナルティとなり、ハミルトンとの位置関係やペース差を考慮するとヴェッテルはトップチェッカーを受けても優勝は絶望的、場合によってはルクレールに 5 秒以下にまで迫られて 3 位転落もあり得る状況となりました。
結局そのまま戦況は変わらず、ルクレールもあと 1 秒ほどまで迫ったところでゲームオーバー。最終的にヴェッテルの背後をキープし続けたハミルトンが優勝、5 秒ペナルティを受けたヴェッテルが 2 位、ルクレールが 3 位という表彰台。

個人的には、今回のレースはヴェッテルのミスを誘ったハミルトンの勝利という点には疑いはありません。こういう展開で自滅するのがヴェッテルの弱いところだし、仮にペナルティが出ていなかったとしてもどこかでハミルトンにオーバーテイクを許していた可能性はあると思っています。が、ペナルティに関しては話は別。安全性が最優先というのは理解するものの、前回のモナコでもあったように判断が微妙な状況に対してトラックポジションとは異なるリザルトへ誘引するようなペナルティを出されると、観客としては萎えるしかありません。いち F1 ファンとしては、二人の今季初の丁々発止のやり合いを最後まで見たかった。

ともあれ、これでハミルトンは今季 7 戦中 5 勝+2 位 2 回。ドライバーズランキングではボッタスに 29pt、ヴェッテルに 62pt の大差をつけてもう勝敗が決しようとしている勢いだし、コンストラクターズに至っては 117pt 差をつけていてもはや逆転は難しいと言える状況。個々のレースを見ればメルセデスとハミルトンが常に最速ではないものの、まあ強いですね…。そろそろ私の興味は誰がチャンピオンを獲るかよりもメルセデスがどこまで連勝記録を伸ばせるか、そして誰がその連勝を止めるのか、またレッドブル・ホンダが表彰台の中央に立てるのはいつか、という点に移りつつあります。


で、レッドブル/トロロッソ勢。今回はコース特性的に厳しいだろうなとは予想していた通りになりました。予選はマックスがあわよくば Q2 をミディアムタイヤで突破しようとしたもののタイムが伸びず、ソフトタイヤで再アタックしようとしたところでハースのクラッシュに伴う赤旗に阻まれ 11 番手。結局ホンダ勢はガスリーを除く 3 台が Q2 落ち。
決勝ではスタート直後にアルボンがストロール&ジョビナッツィに挟まれてクラッシュ、一旦はレースに復帰したものの中盤でリタイヤ(これは PU のマイレージ節約の意味合いもあるのかも)。他はフェルスタッペンがポジションを上げて 5 位、クビアトも終盤にサインツをオーバーテイクするなど攻めた走りで 10 位と相性の悪いサーキットなりに健闘しました。が 5 位スタートから 8 位までポジションを落とし、ルノーの二台の後塵を配したガスリーはちょっといただけないなあ…。マックスが毎レース望み得るほぼ最大限の結果を持ち帰ってきているだけに、その対比が目立ちます。一方でクビアトも堅実に結果を残してきているので、早いうちに表彰台に迫る走りを見せられないとクビアトと入れ替えられかねないのでは。「今季の RB15 はマックス仕様のシャシーだから」という声もあるようですが、昔から本当に速いドライバーはそういうのを物ともせずに結果を残すものなんですよね。がんばっていないわけではないと思いますが、ここらで本当に奮起してほしいところ。

気がつけば 2019 年シーズンももう 1/3 が過ぎてしまいました。チャンピオンシップの行方的には半ば決まってしまった感がありますが、次回以降もモナコ・カナダのような面白いレースを期待します。

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