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2017/07/18 (Tue.)

ヤマハ「聴く VR」

ヤマハがAVアンプの音場創生技術をポータブルに、"聴くVR"。イヤフォン新機種も - AV Watch

先週末のポタフェス、気になってはいたんですが聖地巡礼や家の予定が詰まっていて残念ながら行けませんでした。そしたらヤマハがなんか気になる製品を参考展示してたというじゃないですか。

その名も「聴く VR」。ヤマハの AV アンプに搭載されている「シネマ DSP」を応用してヘッドホンアンプに搭載し、ヘッドホンでも AV アンプのような音場を表現できる、というもの。それって既存のバーチャルサラウンドヘッドホンと何が違うの?とか、いわゆる視覚方面の VR と関連性あるの?とか気になるわけですが、上記 AV Watch の記事を読む限りは視覚の VR とはあまり関係がなく、ヘッドホン使用時にも音場表現ができるサラウンド技術で、主にヘッドホンアンプやポタアンの製品化を想定している模様。
まあ現在のヘッドホンアンプ/ポタアン市場はハイレゾを軸とした「いい音」一辺倒で、ヤマハとしてはシネマ DSP の技術を応用して違う付加価値を目指したい、というのは理解できます。でもポータブルで音場表現がどこまで求められるかなあ。家庭用のヘッドホンオーディオ向けに音楽だけでなく BD/VOD の鑑賞にもメリットがある、という方向性の方がフィットしていそうに思います。

でも個人的に期待したいのはそっちよりも視覚系の VR に「音場」という概念を持ち込んでくれる可能性です。現在の VR はヘッドトラッキング技術を使って頭の向きに合わせて映像だけでなく音の指向性も変化させることができますが、音の方はまだまだ頭内定位というか「両耳に音が張り付いている感覚」を超えられていません。VR 空間内で正面から音が鳴っているときに右を向いたら「ヘッドホンの右 ch からは音が出なくなって、左 ch だけから聞こえる」というのは音の響き方や聞こえ方を考えれば不自然なもの。そこはもっとバーチャルサラウンドヘッドホン的に鳴らしてほしいし、何なら PSVR のシネマティックモードを使うときはヘッドホンじゃなくて AV アンプ+スピーカに繋いで音を鳴らさせてくれよ!とも思っていたので、こっち方面にシネマ DSP の音場生成技術が入ってきてくれないかな、と密かに期待しているわけです。

今回の把握まで参考展示であり、今後の展開がどこまで広がるかも分かりませんが、とりあえず現状のものでいいから一度試聴する機会が欲しいなあ。

投稿者 B : 23:59 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2017/07/13 (Thu.)

Shure SE215 MMCX コネクタの接触不良とメンテナンス

ウォークマン用のイヤホンとして愛用している SE215 Special Edition鬼丸改のコンビ。ダイナミックドライバの豊かな響きが鬼丸改によって好みのバランスに整えられ、とても気に入っています。XBA-N3 とは日替わりで使っていますが、解像力だけなら XBA-N3 のほうが上だけど音はちょっと腰高で、普段は 6:4 くらいの比率で SE215SPE のほうが出番が多かったりします。カメラにしろオーディオにしろ、結局好みの問題が大きいものに関しては解像力だけが正義ではない、ということなんでしょう。

Shure SE215 Special Edition

ただ、最近この SE215SPE の左チャンネルの音が途切れるようになってきました。付属ケーブルも右チャンネルが断線したから鬼丸改に買い換えたのに、半年もたずにまた断線?と軽くウンザリしかけたんですが、いろいろ試しているうちにどうもケーブル断線ではなく MMCX コネクタの接触に問題があるっぽい。そこで一度ケーブルを外して状態を確認してみました。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

コネクタを見て唖然。右側はけっこうキレイな状態を保っているのに、左側だけ金メッキの表面にうっすらと緑青のような汚れがこびりついています。
うーん、それにしても何故左側だけ...日々の使い方は左右一緒なはずなんだけどなあ。

Shure SE215 Special Edition

イヤホン側のジャックはもっとひどくて、左側だけ明らかに汚れに覆われてしまっている状態。こりゃあ接触不良を起こすのも無理はありません。

調べてみたところ、MMCX イヤホンでコネクタの接触不良に悩まされている人はけっこう多くて、対処法は大きく分けて以下の三種類に分かれている模様。

  • コネクタを清掃して接触不良を改善
  • 接点洗浄剤/接点復活剤等を使ってコネクタの接触性を向上
  • コネクタの歪みを修整して物理的な接触性を向上
コネクタの物理的修整は最悪の場合端子そのものが折れて使い物にならなくなるリスクがあるので、最後の手段。どうやら受け側の端子は真円ではなく、半円を二つ組み合わせてラグビーボール状になっているのが正解らしいのですが、肉眼では判別できないもののマクロレンズを使って撮ってみた↑の写真を見る限り、コネクタがバカになっているわけではなさそうです。 というわけで、とりあえずコネクタの清掃から試してみることにしました。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

清掃といっても大したことではなくて、ティッシュペーパーで表面の汚れを念入りに拭き取りつつ、凹凸のある細かい部分は爪楊枝を使って汚れをこそげ落としてやる程度。汚れは金メッキの表面にこびりついているだけなので、これだけで十分に落とせます。

Shure SE215 Special Edition

イヤホン側のジャックも同様に清掃。中心部にある芯の部分を折らないようにだけ気をつけてキレイにしてやりました。

結果は...見事復活!プラシーボかもしれませんが、右側も清掃する前に比べて音がクリアになったような気さえします(笑
MMCX コネクタってそれほど頻繁に抜き差ししなくても、構造的に汚れたり嵌合が緩くなったりしやすいものなんですね。手軽さから一気にイヤホンのデファクトスタンダードになった感はありますが、信頼性という意味では MDR-EX800ST 等のソニー独自スクリュー端子は(互換性以外は)良かったんだなあ、と。

とりあえずこの状態でしばらく様子を見るつもりですが、もしまた汚れが溜まっていくようであれば接点復活剤を試してみようと思います。ものによってはコネクタの防汚効果もあるようですし。

Shure / SE215 Special Edition

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投稿者 B : 22:15 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2017/03/10 (Fri.)

Sony MDR-1000X BM 購入

ずっと欲しかったワイヤレスヘッドホン、MDR-1000X をようやく購入しました。

ソニー / MDR-1000X (ブラック)icon

MDR-1000X

ソニーストアでも長らく欠品していましたが、これ相当売れているようですね。都心で働いていると二日に一回くらいは街中や電車内で見かけます。beats とか SENNHEISER とか BOSE QC25 とかも時々見かけますが、オーバーヘッドホンで単一の機種でこれだけ頻繁に見かけるということは今までになかったんじゃないかと思います。私も欲しいと思いつつウォークマンやイヤホンのほうが優先順位が高かったのと、そもそも手に入らなかったのとで今になってしまいました。

カラーはブラックとグレーベージュでかなり迷いました。グレーベージュ、見た目の印象が軽い割に質感もあって実に良い色なんですよね。でも MDR-1ANW-A35 を色違いで買った人がグレーベージュな MDR-1000X を購入したとくれば、私は黒にするしかないじゃない!というロジックで最終的にブラックを選びました(ぉ

MDR-1000X

まあ、ブラックはブラックで金属部分は Apple 製品のスレートっぽい質感もあったりして、深みのあるいい色です。

あとなにげにブラックとグレーベージュでは同梱のキャリングケースまで色が違う、というのを知って驚いています。さすがソニーのフラッグシップ機、こういうところにも手を抜いていません。

MDR-1000X

愛用の MDR-1A と並べてみました。
私もデザイン自体はヘッドホンらしいメカメカしさを活かした MDR-1A のほうが好みではあるんですが、あまり押しが強くなく軽快感のある MDR-1000X のデザインもこれはこれで、外で使うには自然な印象。

ヘッドホンの側圧は MDR-1000X のほうが強いですが、ワイヤレスで重量も普通のヘッドホンよりはあるので、これくらいのほうが安定します。私は最初だけ少し圧迫感がありましたが、すぐに慣れました。

そのほかの開梱レビューや MDR-1A との細かな比較は先に買った人のレビュー記事を参照のこと(丸投げ

MDR-1000X

ドライバユニットは MDR-1A と共通とのことですが、音質は意外にもけっこう違います。MDR-1A のほうがナチュラルながら低音のボリューム感が強く、MDR-1000X は少し作ったような音だけど 1A よりも中高域に艶やかさがある音。代わりに低音は薄め。ノイズキャンセルや DSEE HX(≒ハイレゾアプコン)のためのプロセッサとデジタルアンプを内蔵しているために「作ったような音」になっているのだとは思いますが、それでもそんなに嫌みのある音ではなく、好みの範疇。ただし音質は完全にプロセッサとデジタルアンプを通すことを前提にチューニングされているようで、有線接続にしてヘッドホンの電源をオフにすると急に痩せたような音になってしまいます。有線でも電源オンで使うのが必須、パッシブモードはあくまでバッテリ切れのときでも何とか音楽を聴くためのもの、と割り切った方が良さそうです。
いずれにしても、今まで使っていた MDR-10RNC はノイキャンはいいけど音質については今一歩という印象だったのが、MDR-1000X くらいの音がワイヤレス・ノイキャンで出てくれれば十分以上だと思います。

MDR-1000X

操作系は左耳の側面に電源、ノイキャン設定、アンビエントサウンド(外音取り込み機能)の設定ボタンのみ。あとは左耳のハウジング部に NFC と、右耳のハウジング部には操作用のタッチセンサが搭載されています。ボタン配置やタッチ操作についてはまだあまり慣れていないので、早く位置や操作方法に慣れないと。タッチセンサですが、レスポンスがワンテンポ遅い感じがしませんかね?NW-A30 シリーズとの組み合わせのときだけなんですかね。

ノイキャンに関しては、今まで使っていた MDR-10RNC と機構的には同じはずですが、1000X のほうが NC 効果が明らかに高い。新しく採用された「パーソナル NC オプティマイザー」の成果かもしれませんが、イヤーパッドの大きさ・形状や側圧の強さも効いているように思います。幹線道路沿いを歩いていてもほぼ無騒音に感じるくらいノイズが消えるので、これは交通量の多い場所では逆に外音取り込み機能を使わないと怖いかもしれません。

MDR-1000X

NFC のほうはレスポンスが早くて素晴らしい。8 台までのマルチペアリングと、2 台までのマルチポイント接続にも対応しているので、私のように常にたくさんのガジェットを持ち歩いている人ほど恩恵を受けそうです(笑

MDR-1000X

しばらく使ってみて、音が良いのはもちろんのこと、ヘッドホンが完全ワイヤレスになるのがこれだけ気持ちいいことだとは思っていなかったので、想像以上の快適さに驚いています。たかがケーブル一本とはいえ、ちょっとしたときにケーブルに引っ張られたり引っかかったりするのって、地味にストレスだったんだなあと。音質とのトレードオフはあるものの、主に屋外での使用であれば十分いい音だし、ワイヤレスのメリットの方が大きいと思います。これはインナーイヤーも完全ワイヤレス型にしたくなってきました。

これは MDR-10RNC の買い換えのつもりで買ったので、これからも普段は XBA-N3 か SE215SPE を使いますが、出張や旅行、長時間の移動がある日なんかは積極的に MDR-1000X を使っていこうと思います。

ソニー / MDR-1000Xicon

iconicon

投稿者 B : 21:00 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2017/02/16 (Thu.)

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

新しいメインイヤホンとして昨年末に購入したソニー XBA-N3。エージングも進み、だいぶ耳に馴染んできました。従来のソニー製 BA イヤホンと比べると色づけの少ないフラット寄りの音で、解像度も高く私好み。そして何よりコンパクトで軽いのがいい。これは普段使い用のイヤホンとして長く使えそうです。
ただハイレゾ対応の BA ユニット搭載なだけあって、高音はちょっと硬め。移動時間が長い日など、長時間つけっぱなしにするならやっぱりダイナミック型のほうが聴き疲れしません。そんなときは Shure の SE215 Special Edition も平行して使っているんですが、このイヤホンケーブルが断線しかかってきたようで、右チャンネル側の音が途切れるようになってきました。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

なんと買って半年ももたなかったのか...。そういえば昔使ってた E2c も一年足らずの間に断線で片チャンネルが鳴らなくなり新品交換、その後も保証期間後にまた断線、という末路を辿ったんでした。無茶な使い方をしているつもりはないんですが、断線しやすい傾向は変わっていないようですね。
保証期間内なので交換してもらっても良かったんですが、これはリケーブルしろという天啓に違いないとポジティブに考え(ぉ)、MMCX コネクタ対応のリケーブルを買ってみました。

NOBUNAGA Labs / 鬼丸改 NLP-ONI-KAI

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

機種選定はちょっと迷いました。一万円オーバーのものだとイヤホン本体よりも高くなってしまって本末転倒感があるし、そこそこの値段で付属ケーブルからのグレードアップが感じられるものにしようかと。アンダー一万円の Shure 向けリケーブルで評判の良さそうなのはこの NOBUNAGA Labs 鬼丸改と ZEPHONE の Blue Seagull(EL-21)といったところ。どちらも中国発祥のブランドのようですね。

こればかりは実際に聴いてみないと分からないので、e☆イヤホンの店頭に SE215SPE を持ち込んで聴き比べ。ヘッドホン/イヤホンだけでなく主要なリケーブルも自由に試聴できるようになっている e☆イヤホン、素晴らしいですね。カメラ方面とはまた違う深い沼の淵に立ってしまった感があります(;´Д`)。
二機種の聴き比べでは、Blue Seagull が SE215SPE の元気な低音をさらに強調するような感じ、鬼丸改は逆に SE215SPE がやや苦手とする中高域を伸ばして弱点を補強する感じで、真逆の方向性。SE215SPE の長所を伸ばす Blue Seagull も面白いとは思いましたが、個人的な好みとしては鬼丸改を付けたときのバランスの良さが気に入り、鬼丸改を選択しました。信長とか鬼丸とか、変に戦国時代かぶれなセンスは痛々しいけど、まあ変なのはパッケージくらいだし無問題(笑。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

ケーブルは銀コート OFC(銀メッキ無酸素銅)素材の編み込み型。最近のリケーブルはこれ見よがしに派手な色のものが増えていますが、これは白銀色でリケーブルしてるという自己満足感はありつつも上品な感じで悪くない。ケーブルの作りはちょっと固めで Shure 純正品よりもやや取り回しが悪い感じ。タッチノイズもそこそこあるけど、個人的にはここはある程度仕方ないと割り切っているので気にしていません。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

ヘッドホン端子はストレートプラグ。デザインや質感は悪くありませんが、3.5mm ステレオミニにしては大柄なプラグでちょっと邪魔かも。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

SE215SPE に装着すると、エメラルドグリーン×シルバーの組み合わせがとても爽やかな印象。
MMCX コネクタ側にはワイヤーが仕込まれていて、シュアー掛けする際のイヤーハンガーになってくれます。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

鬼丸改にリケーブルした際の音質は、純正ケーブルではどこか籠もったように感じていた高域の解像度とヌケが良くなり、従来よりも一段明るい音になった印象。さすがに BA 系イヤホンのような繊細な高音は鳴りませんが、SE215SPE でもこんなキレイな高音が出るんだ、という驚きがあります。そういえば自宅で使っているスピーカケーブル Silver Anniversary XT も OFC×銀コートでしたが、あれに換えたときに近い高音のキラキラ感。やはり素材が近いと音の傾向も似てくるんですかね。
それでいて SE215SPE が得意とする低音の力強さは失わず全体の音のバランスが良くなっていて、このケーブルは SE215SPE と非常に相性が良いと言えます。特に女性ヴォーカルものの声の温かな響きは BA 系イヤホンよりも好ましいと感じるほどで、今まで XBA-N3 のサブのつもりで使っていた SE215SPE をこれにリケーブルしてからは N3 と日替わりで使うようになりました。

NOBUNAGA Labs 鬼丸改

ちなみに XBA-N3 のほうも MMCX コネクタ採用で、鬼丸改にリケーブルすることができます。見た目はこれはこれでアリ、と思えるスタイルですが、音の方は全体的に高音寄りを強調するこのケーブルの特性のせいか、N3 では全体的に腰高で高音が耳に刺さりまくる感じ(;´Д`)ヾ。これはお世辞にも相性が良いとは言えませんね...。こちらはむしろ低域を強調するタイプのケーブルで元気よく鳴らしてやったほうが面白いかも。Blue Seagull とか試してみたい気もします。

最後は余談でしたが、とにかく SE215SPE+鬼丸改、とても気に入りました。正直なところ一万円そこそこの単発ダイナミックドライバ搭載イヤホンがリケーブルでここまで変わるとは思っていませんでした。e☆イヤ店頭にあった 10 万クラスのリケーブルも試聴してみたらこれまた別格の解像感...これ試したらあかんやつやった(;´Д`)ヾ。これ以上の沼には足を踏み入れないようにしておこうと思います...。

NOBUNAGA Labs / 鬼丸改 NLP-ONI-KAI

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2017/02/13 (Mon.)

ambie sound earcuffs インプレッション (2)

ambie sound earcuffs、その後屋外でも使ってみました。そのへんをふまえてインプレの続きを書きたいと思います。

ambie / sound earcuffs AM-01 (Stamp Orange)

ambie sound earcuffs

まずは音質。室内で聴いたときに「カマボコ型的な特性」と書きましたが、いろんな騒音の飛び交う屋外で聴くと高音と低音がマスクされて、その傾向がより際立つ印象。音楽を聴くとドラムやベースの音がスカスカで、リズミカルな曲はあまり楽しめませんね。しかし人の声の帯域は満遍なく出ているので、ラジオを聴くのにはちょうど良いと感じます。
また耳を塞がない=周囲の音がちゃんと聞こえるということは騒音もしっかり耳に入ってくるため、例えば電車が入線してくる駅のホームや車通りの多い幹線道路沿いなどでは完全に騒音が勝ってしまい、ambie から出てくる音はほぼ聞こえません。これは ambie の構造上仕方のないところでしょうが、騒音の多い場所での移動時や地下鉄・航空機など騒音から逃れられない環境には向かないイヤホンだと思います。音楽を聴くなら自宅やオフィスなどの静か(だけど誰かに話しかけられたり電話がかかってきたりする)な環境での「ながら聴き」が最も活きるかと。

ただ、現時点での音質が本格的な音楽観賞用途に向いていないからといって「ambie はクソ」と断じてしまうのは早計ではないでしょうか。音質は今後のモデルチェンジで改善の余地が十分にあるはずですし、先日も書いたとおり、個人的にはこれは音楽用途としてよりもスマホなどの情報機器との組み合わせによって化けるデバイス。後年になってから、破壊的イノベーションをもたらした技術 "[...] is a toy" の一つとして並べられてもおかしくないものだと思っています。

装着感については、やはり私の耳には合っていないようで、長時間つけていると痛みます。耳介は身体の中でも痛覚が鈍い部分なのである程度は慣れるものの、やっぱり外した後い触るとジンジンとした痛みがしばらく残る。私はちょっと常用はできないかなあ。

私の用途的には、日常の通勤や移動時はやはりカナル型イヤホンの高音質と遮音性のほうが合っていると思いますが、例えば休日に独りで写真散歩に出るときなんかは、音楽くらいないと退屈だけど自然の音や野鳥の声がシャッターチャンスを教えてくれることも少なくなく、イヤホンをするかどうかはいつも迷うんですよね。その点 ambie なら何となく音楽を鳴らしつつ環境音にも意識を向けておくことができるので、これはちょうど良い。これで装着感が私に合っていたらなあ...。

とはいえ音楽用途に限らず「聴覚に現実の音とは別レイヤーの音を重ねてくれる」という ambie のコンセプトに未来を感じることは事実です。ただフルオープンエアーが唯一の解決策というわけではなくて、例えばノイズキャンセリングイヤホンならば逆位相の音を出すためにマイクで集音しているわけで、それをうまく使えば「騒音は適度にコントロールしつつ、外界の音から必要なものだけを聴き分ける」ことが可能です(既に一部の NC ヘッドホンでそういう機能を持ったものがありますよね)。そういう技術を使えば、高音質と遮音性、装着性、音源と外界の音の適切なミックスという要件を成立させることは可能なはずです。ambie sound earcuffs はローコストとファッション性の両立のために現在のスタイルになっていると思われますが、今後別のやり方も見せてほしいところ。

まあ、その前に音質は無理しなくてもいいから、とりあえず装着性の改善と Bluetooth 対応だけでも早くお願いします。

投稿者 B : 23:16 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2017/02/11 (Sat.)

ambie sound earcuffs インプレッション (1)

直販ストアに注文していた「ambie sound earcuffs」が届きました。

ambie / sound earcuffs AM-01 (Stamp Orange)

ambie sound earcuffs

二子玉川の蔦屋家電や新宿伊勢丹などの販売店では発表当日から販売されていたようですが、直販ストアを利用していた私は中一日かかりました。本体カラーは発注タイミングによっては当日注文分でもまだ届いていないケースがあるようで、発表後すかさず注文した判断は我ながら賢明でした。

配送業者は佐川急便。届いたのが夕方だったため、まだ屋内でしか使用できていませんが、軽くインプレッションを書いておきます。

ambie sound earcuffs

変わった形状のトレイにちょこんと収められている ambie sound earcuffs。本体形状はイヤホンというよりも補聴器か何かに近い感じ。

届いてみて初めて知りましたが、「AM-01」という型番がつけられているようです。生産国はタイとのことで、やはりソニーのヘッドホン/イヤホンと同じ工場で作られていることが窺えます。

ambie sound earcuffs

本体カラーは Stamp Orange を選択。白系だとそのうち黒ずんでくるし、黒系はツマラナイ。こういう挑戦的なデバイスの初号機を買うからには、派手めな色で自分自身も挑戦的な気分で使っていきたい。
ややピンクがかった鮮やかな蛍光オレンジで、かなりカメラ泣かせ(笑。電車の中でもここまで鮮やかなケーブルを耳から垂らしている人はそうそう見かけないので、これは目立つだろうなあ(汗。よーく見ると黒い内部構造がうっすらと透けているので、そういうのが気になる人は暗色系を選ぶと良いでしょう。私は気にしません。

ambie sound earcuffs

イヤーピースを外すとクリア成型された音導管が顔を出します。超指向性スピーカを使っているわけではないものの、この音導管によってドライバユニットが出した音に指向性を与えて耳に届けるようになっています。

ambie sound earcuffs

イヤーピースは本体にロックするような構造にはなっておらず、着脱時には想像以上に外れやすい。そのせいか、予備のイヤーピースが二個付属しています。

ambie sound earcuffs

イヤホンケーブルは、Y 字に分岐した左側にマイク内蔵リモコンがついています。ボタン一つで再生/停止/通話/終話ができるシンプルなリモコンです。

コネクタはリモコン対応の 4 極プラグになっていますが、スマホの機種によっては互換性がなくリモコン操作ができないものもあるようです。最近のソニーの新規事業プロジェクトから出てくる製品は Android よりも iPhone との互換性を重視した仕様で発売されることが多いですが、とりあえず手元にある Xperia Z5 Compact ではちゃんと操作できました。
また 4 極プラグのため、3 極プラグが前提であるポータブルミュージックプレイヤーでの使用は動作保証外になっている模様。ウォークマン A35 では使えましたが、一部のハイエンドウォークマンで採用されている 4 極バランス端子だと使えないかもしれません。まあわざわざハイエンドウォークマンにこれを繋ごうという人もいないでしょうが...。

ambie sound earcuffs

耳にはこんな感じで装着します。耳輪(耳の外側)を本体で挟み込むようにして、音導管の出口を耳穴のほうに向ける。音導管の出口が外側を向いているけど大丈夫かな?と思いましたが、あえて外向きに出すことで耳珠(耳穴の入口を覆うようについている出っ張りの部分)に反射させて音を鼓膜に届けるようにしているようですね。実際に鳴らしてみると、耳穴周辺の凹みの部分で音が反響して鳴っている(エンクロージャの役割を果たしている)ような聴感があります。耳を手で覆うとまた響き方が変わって、なかなか面白い。
ただ私は耳輪の内側(対輪というらしい)の出っ張りが一般よりも大きめなようで、装着感はちょっとキツい。外した後に触ると軽く痛みます。長時間着けっぱなしにするのがコンセプトのようですが、もう少し緩いバージョンも出してくれないと私は無理かなあ。

音の方は、聴感上の印象としてはカマボコ型っぽい特性で、中域はよく聞こえるけど高音と低音はあまり出ていません。ヴォーカルものの楽曲を歌を中心に聴くとか、ラジオ用だとか、スマホのイヤホンマイクとして使うならこれでもそれなりに満足できるでしょう。もともと音楽をガッツリ聴くためではなく「聞き流す」ためのデバイスだから音質をどうこう語るものではありませんが、それでももうちょっと期待したのに...と思う人はいそうなレベル。
しかし「耳を塞いでいないのに、自分にしか聞こえない音が鳴っている」という感覚は新しく、これはさながら「音の AR」ですね。現実世界の音に別レイヤーの音を重ねることができる。BGM 的に音楽を聴く用途に使っても良いですが、個人的にはやっぱり「情報としての音」をどうやってこれで活かせるか、を考えてみたいなあ。

音漏れに関しては、例えば Xperia Z5 Compact のボリュームを全体のちょうど中央にすると、50cm 離れると静かな部屋でもほぼ鳴っているのが分からないレベル。満員電車で他人と密着するような距離感なら聞こえてしまうかもしれませんが、周囲の騒音のほうが大きいかと。その昔ソニーでパーソナルフィールドスピーカというジャンルの製品がありましたが、用途は全く違うもののまさにあれが形を変えて再生したかのような感覚です。

これを着けて外を歩いてみたらどうか、明日以降試してみて続きを書きたいと思います。

投稿者 B : 23:04 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2017/02/10 (Fri.)

ambie sound earcuffs

周りの音と音楽を聴ける、"イヤカフ型"新感覚イヤフォン。ソニー音響技術活用 - AV Watch

ambie Sound earcuffs

ソニーがベンチャーキャピタル WiL と共同出資して設立したベンチャー「ambie」から、「イヤカフ型」と称する新型のイヤホンが発表されました。その名も「ambie sound earcuffs」。

ソニーの新規事業といえば SAP プロジェクトから出てきた製品やサービスがクラウドファンディングで賛同者を募るというスタイルが注目を浴びがちですが、この ambie も事業立ち上げの手法は異なるながらも SAP プロジェクトの一環として出てきた製品なのでしょう。一般の家電流通とは異なるチャネルから販売されるというのも SAP っぽい。
面白そうなので私もさっそく一つオーダーしてみましたが、受注完了メールは飛んできたものの、納期が全く不明なのが若干不安(´д`)。

耳を塞がないイヤホンなのに音漏れがしない、というのは近年注目が高まっている超指向性スピーカを内蔵しているのかな?と思ったらどうもそうではないようで。かといって骨伝導でもない。ドライバユニットで鳴らした音を音導管で耳穴付近まで伝えることで、耳を塞がないのに音漏れがしない(全くしないとは言っていない)という状態をシンプルに作り出しているようです。まあ 6,000 円前後で実現しようと思ったらそうなるけど、必ずしも最新テクノロジーを駆使せずにイヤホンの新しい形を提案しているのが面白い。
用途としては近年各種サービスが立ち上がってきた定額制音楽ストリーミングサービスを「聞き流す」ような使い方を想定しているようです。構造的に音質を突き詰められるものではないし、音楽をファッション的に楽しもうという提案は解らなくもない。また道交法の改正によって自治体によっては NG になってしまった「イヤホン/ヘッドホンをして自転車に乗る」ことが、この方式であれば(警察や一般の認知と理解を得る必要はあるものの)可能になるかもしれない、という点も見逃せないと思っています。

が、個人的にこれを買ったのは、音楽を聴くのもいいけど別の可能性が模索できそうだと感じたから。音楽ではなく「情報としての音を聴くためのデバイス」として使ったらどうなるか?を試してみたかったのです。
以前読んだ西田宗千佳氏の『ポケモン GO は終わらない』にも触れられていましたが、例えばポケモン GO が現実世界に位置情報と AR によって新たな付加価値を重ねたように、Google マップが地図にさまざまな情報のレイヤーを重ねて表示できるように、現実世界に情報のレイヤーを重ねることで新たな世界が開ける未来が、もうそこまで来ています。これは単に私の妄想ですが、Amazon Alexa や Apple Siri のような音声対話型インターフェースによって、Google マップの歩行ナビをイヤカフ型イヤホン経由でガイドできたら。さらにそのイヤカフ型イヤホンが左右独立型ワイヤレス式になったら。もっと夢を語れば、現実世界に AR ゴーグルによって視覚情報を、イヤカフ型イヤホンによって音声情報を重畳することができたら。歩きスマホなんてしなくても、それよりももっと便利な生活ができるわけです。そういう未来を見せてくれそうなデバイスとして、真っ先にこれを試してみたいと思いました。

私は、テクノロジーというものは世の中に新たな価値観や文化をもたらすものであってほしいと考えています。専用機としてのカメラは市場の縮小によりプロと好事家のためのものになってしまったけど、もっと「誰もが簡単にいい写真を撮れて、それをもとにコミュニケーションができる機械」という方向性を残しておいてほしかった(実際には、それはスマホの進化によってもたらされ、専用機の市場を侵食しているわけです)。近年のポータブルオーディオやヘッドホン市場の盛り上がりはそれはそれで楽しいんだけど、どうもカメラと同じ轍を踏もうとしているように見えて仕方ありません。そうではなくて、音によって生活を変える、そういう目的を持ったデバイスが進化するという方向性もあってほしい。Alexa はスピーカの世界でそれを確立しようとしていますが、私はこの ambie に音楽用途以外のイヤホンの進化を見たいと考えています。そういう用途には Xperia Ear が出たところですが、機構的には ambie のほうがずっと向いていると思います。
たぶん次は左右独立型ワイヤレスになった後継機種を仕込んでいるはずだし、マイクも入ってくるんじゃないかと睨んでいます。逆に次も音楽用だったらがっかりです(笑

というわけで、いつ届くのか分かりませんが(笑)ambie の到着、楽しみにしています。

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2017/01/06 (Fri.)

ソニーから左右分離型 BT/NC イヤホンが登場へ

今週はラスベガスで CES が開催されています。VR/AR 関連のデバイスがわちゃーっと出てきていたり、PC も去年までの閉塞感あった状況から多様化の兆しが見えていたり、今年の CES は特に面白い。
ソニー関連では 4K OLED BRAVIA の発表が目玉だったようですが、私はテレビを買い換えるとしても来年以降かな...と思っているので、個人的に再注目は参考展示されているという左右分離型 Bluetooth ノイズキャンセリングイヤホン。

<CES>ソニーも完全ワイヤレスイヤホンに参入。試作機を多角度からフォトレポート - Phile-web

左右分離型のカナル型極小イヤホンで、充電器を兼ねたケースが付属するという点は先行する他メーカー品と同じですが、ノイズキャンセリング機能を搭載してきたのは私が知る限り初めてではないでしょうか。型番も含め詳細は不明ですが、少なくとも LDAC には対応するはずで、ウォークマンや Xperia との相性は良さそうです。電池の持ち時間次第というところはありますが、分離型 BT イヤホンの決定版と言える内容になりそうで、私は出たら買っちゃうだろうなあ。

新興メーカー EARIN から最初の製品が発表されてから、数多くのメーカーが追従するように左右分離型 BT イヤホンを出してきました。昨年はオンキヨーからも登場し、おそらく 2017 年の年末商戦までには国内メーカー製品がひととおり出揃うんだろうなあ、と予想していました。おそらく今後秋にかけてオーテクやパナからも出てくるんじゃないでしょうか。それよりも小さい、自前で開発する体力がないメーカーでも、今や製品化するだけだったら深センあたりの EMS に頼めばサクッとできてしまいますからね。

一方そのころ EARIN は新型「M-2」を発表しています。タッチセンサ搭載、NFMI 対応で左右の音切れ問題解消、そして何より本体デザインが大幅に洗練されるなど、M-1 から随分進化した感。今後 2~3 年は各メーカー間で熾烈な競争が始まりそうですね。ある程度枯れてから買った方が間違いないんでしょうが、ケーブルに縛られない快適さは早く体験したいところです。
ただあまり普及しすぎると都心の混雑した電車では電波干渉で音切れがひどそうな気もしますが、どうなんでしょうね...。

EARIN / M-1

B01MA5L2CU

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2016/12/03 (Sat.)

Sony XBA-N3

ようやく、水没させてしまった MDR-EX800ST の後釜となるイヤホンを手に入れました。

ソニー / XBA-N3icon

Sony XBA-N3

先日ショールームで試聴してみて、これなら納得できるかな...と思えたので、観念して購入。インナーイヤータイプとしては私自身初のバランスド・アーマチュアユニット搭載かつハイレゾ対応イヤホンになります。
この秋のヘッドホン新製品はハイレゾノイキャン対応の MDR-1000X が話題をかっさらっていて、この XBA-N シリーズはあまり注目されていないように感じます。まあ MDR-1000X は私もそのうち買おうと思っていますが、今年の優先順位は普段使いのインナーイヤーがまず欲しかった。

Sony XBA-N3

私はあまり「開封の儀」的なエントリーはやらない派なのですが、XBA-N3 の商品カートンはなかなか凝っていて、オーバーヘッドタイプの高級ヘッドホンに通ずるものを感じました。まあインナーイヤータイプでは私史上最高額の製品ですからね...。

Sony XBA-N3

今までの XBA シリーズはマルチドライバ内蔵モデルではユニットが巨大になりすぎるのがネックでさすがに買う気になれませんでしたが、XBA-N3 は大幅な小型化を果たしています。XBA-A3 では BA×2+16mm ダイナミック×1 という構成だったのが、N3 では小型化した BA×1+9mm ダイナミック×1 と大幅に物量を減らしているので当然ですが。BA ユニットはともかくダイナミックドライバが小径化されたことでパワフルさが失われてしまうのでは...と危惧していましたが、実機で試聴してみた限りでは思ったほど悪くない。外観からはコブのように見える拡張音響空間とそこに内蔵された音響管が低音の量感を補っているのだと思われます。

Sony XBA-N3

このイヤホン、横から見るとかなりヘンな形をしていますが、耳に入れたときに外側から見える状態は上の写真のとおり。普通にコンパクトなイヤホンを装着しているようにしか見えず、装着感も軽いため、自然な感覚で使えます。外観デザインはかなりおとなしめなので、三万円オーバーのイヤホンを使っているようには見えないのは良し悪しではありますが。

Sony XBA-N3

音の出口にあたる音導管は真鍮製。高域の伸び重視で採用した素材とのことですが、せっかく質感ある金属を採用しているのにイヤーピースで隠れてしまう、というのはちょっともったいない。

Sony XBA-N3

ケーブルは細くしなやかで、表面に細かい溝が施されていることもあって絡みにくい。皮膜が半透過のスモークグレーで導線がうっすら透けて見えるのも高級感があります。
また MMCX 準拠のためリケーブルにも対応。さすがに KIMBER KABLE まで投資しようとは思いませんが(笑)、そのうちリケーブルも試してみたいところ。

Sony XBA-N3

出荷時に装着されているイヤーピースは通常のハイブリッドイヤーピースですが、同梱品として新開発の「トリプルコンフォートイヤーピース」が付属します。これは Shure の「ソフト・フォーム・イヤパッド」に似た耳栓系のイヤーピースで、Shure が分厚い低反発ウレタン系なのに対して、こちらはやや薄手で反発性のいいシリコン系。遮音性に関しては、少なくとも電車レベルであればどちらも似たようなもので、完全な静寂を求めるのでなければ日常的にはノイキャン要らずと言えます。

Sony XBA-N3

ハイブリッドイヤーピースと比較すると、トリプルコンフォートのほうが厚みがあり、かつ吸音性の高そうな素材が使われていることが分かります。

ちなみに似たような位置づけだった今までのシリコンフォームイヤーピースと比べると、シリコンフォームのほうはちょっと反発性が強すぎて耳の中で異物感があったのが、このトリプルコンフォートは外耳道に柔らかくフィットしてくれ、不快感は特にありません。このイヤーピースは単品販売iconもされているようなので、旧型のイヤホンを使っている人も換装するメリットは十分あるんじゃないでしょうか。

Sony XBA-N3

その他の付属品はキャリングケースとクリップ、コード長アジャスター。キャリングケースはファスナーのツマミの部分にまでソニーロゴが入る凝ったもの。大きすぎず小さすぎず使いやすそうなので、普段は付属のケースは使わない派の私もこれなら使おうかなと思えます。

イヤホンコードは 1.2m あり、スマホやプレイヤーを胸ポケットに入れて使うには長すぎるため、このコード長アジャスターで調整して使うのが良さそうです。

Sony XBA-N3

音はさすがにハイレゾ対応の BA 系イヤホンだけあって、ダイナミックドライバでは出せない高音の伸びがいいですね。でも長年ダイナミック型に慣れてきた耳には全体的に音が硬く、ハイハットなんかの音が耳に刺さる感じがします。あとこれは多くの BA ヘッドホンに言えることですが、中音域以上の音の押し出しが強い印象で、長時間聴いていると疲れるかも。Shure SE215SPE と聴き比べると、SE215SPE のほうがマイルドな音で落ち着きます。
ただ今もこれを書きながら音を聞いている間にも、少しずつ音のカドが取れている感覚があるので、エージングでだいぶ印象が変わりそう。しばらくは集中的に鳴らしてみようと思います。

ソニー / XBA-N3icon

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2016/10/26 (Wed.)

XBA-N1/3 も見てきました

銀座ソニーショールームにてウォークマン A30 シリーズと一緒にこの秋の新作ヘッドホン群も試聴してきました。

XBA-N1

まずはカナル型ハイブリッドイヤホンの新製品「XBA-N1」。これまでの XBA シリーズの物量感ある見た目から一転、かなり控えめなデザインになりました。初めて製品写真を見た瞬間は、三つの円筒を互い違いにくっつけたようなデザインがちょっとカッコ悪いなあ、と思いましたが、実物を見てみると案外悪くない。耳につけた状態で外から見ると単にコンパクトなカナル型イヤホンをつけているようにしか見えず、これは思ったよりも全然イイかも。

音に関しても、ダイナミック・BA ともにドライバが小型化されたことで逆に悪くなったり無理したような音になっているんじゃないかと思いましたが、(私は今までの XBA シリーズは自分で買ったことがないので、あくまで試聴ベースの比較ですが)XBA-A2 あたりと比べて音質は同等以上を保ったまま小型化に成功しているのでは、と感じました。ソニーの音らしくドンシャリ傾向ではあるものの、見た目に反して低音もきっちり出ていて、かつあまりブーミーではなく締まりのある低音。
ハイレゾ対応の BA ドライバは高域の伸びが良く、今メインで使っている SE215SPE よりも対応周波数の広さを実感できます。個人的には、ヴォーカル系の曲にはやはり BA よりもダイナミックドライバの温かみのある音の方が好みではありますが、そろそろ BA への移行を考えている身にはちょうど良い選択肢かな。

XBA-N3

続いて上位機種である XBA-N3。N1 とほぼ同デザインのため同外装で中身が違うだけかと思ったら、外装の仕上げから何から N1 とは別物なんですね。付属のケーブルも半透明なスモークグレーで高級感あるし、この見た目だけで N3 を選ぶしかないような気がしてきます(錯乱

音のほうは、N1 を最初に聴いたときは N1 で十分じゃね?と思っていたんですが、N3 のほうが密度が高くてコッテリドッシリした音。この後に改めて N1 を聴くと今度は中域がスカスカに感じてしまいました。N1 も N3 も従来の XBA-A シリーズのように「どう?解像してるでしょ?」とでも言いたげなカリカリな音を出してくるので、ダイナミックドライバをずっと使い続けてきた耳には聴き疲れしそうだな、という不安もありますが、今から買うなら N3 かなあ。XBA-A2/3 もこれまで何度か買いかけたんですが、やっぱりあのドデカいユニットに躊躇した部分もあるので、音的にはほぼ同等以上で小型化してきた N3 は歓迎したい。小さくて軽くなったからいいんだけど、シュアー掛けできなくなってしまったのだけが残念です。

MDR-1000X

それからもう一つ気になっていたのが、ワイヤレス NC 対応のハイエンドヘッドホン「MDR-1000X」。こないだ MDR-100ABN を出したばかりなのにもう上位機種を出してくるなんて!と驚きましたが、デザインは MDR-100A シリーズよりも随分落ち着いた大人向けの仕上がりで、私好み。買うならブラックと思ってましたが、このグレーベージュもなかなかいい色じゃないですかー。

試聴機は Xperia に入ったハイレゾ FLAC ファイルを Bluetooth(LDAC)経由でしか聴けなかったのであくまで「ハイレゾ相当」でしかありませんが、ウォークマン A30+MDR-100A の優先接続に比べるとさすがにややナローレンジになってしまいます。これは単に Bluetooth 経由のために情報量が損なわれている以上に、ノイズキャンセリングの影響で音が歪んでいるのもあると思います(NC を切ってみましたが、ショールームの騒音がうるさくて比較にならず)。でも、今私が使っている NW-A17+MDR-10RNC より全然いい音だし、NC の効きもいい。
あとヘッドホンのハウジング部がタッチパネルになっていて、このタッチによる操作(楽曲の再成形操作と音量操作)がけっこうイイ。まあポケット内のウォークマンやスマホを操作すればいい話ですが、満員電車だと意外とポケットに手を突っ込むのが大変だからつり革を持つ手を一瞬耳元に持って行った方が楽だし、ウォークマンならまだしもスマホだと「ポケットに入れたまま画面を見ずに再生操作」をするのも難しい。この操作系はよくできていると思います。

MDR-1000X

そして MDR-1000X でもう一点気になっていたのが、折りたたみに関して。
メーカー推奨の折りたたみ方は、上の写真のようにハウジングを水平に寝かせた上で折りたたむスタイル。MDR-10RNC のように平たくはなるけどデッドスペースも大きい折りたたみ方はあまり可搬性が良くなく、こうやって薄さ・体積ともに極小にできる機構は本当に良いものです。でも私が確認したかったのはこれに加えて、

MDR-1000X

MDR-100A シリーズのようにハウジングを寝かせずに折りたたんでフットプリントを小さくするスタイルにできるかどうか分からなかったのですが、試してみたらできました。
バックパックの空きスペースに突っ込むときとか、薄さよりも「小さいカタマリ状にできること」のほうが重要な場合もあるので、これができて良かった。

MDR-100ABN

ちなみに MDR-100A シリーズの折りたたみはこんな感じ。こちらは 1000X のように薄いスタイルにはできませんが、ハウジング自体が 1000X よりも小さいこともあり、コンパクトさでは 100A のほうが上。まあ微々たる差ですし、価格差も 5,000 円くらいしかないので、今から買うなら間違いなく 1000X でしょう。

というわけで NW-A30 も XBA-N3 も MDR-1000X もまんまと欲しくなってしまったわけですが、いっぺんに全部は買えないなあ。本来の優先順位的には XBA-N3 なんだけど、どうしようかなあ...。

ソニー / MDR-1000Xicon

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