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2016/08/05 (Fri.)

Shure SE215 Special Edition

MDR-EX800ST を洗濯機で回してしまった件。買い換え先として考えているソニーの XBA-A シリーズはこの秋にモデルチェンジしそうな気配があるので、それまでの繋ぎ兼その後のサブ機として、これを買ってきました。

Shure / SE215 Special Edition

SE215 Special Edition

ちょうどビックカメラのポイントがほぼ相当分貯まっていたので。
もう発売から 5 年近く経つモデルだし、その後ハイレゾブームが来てハイスペックなインナーイヤーが多数登場しているので、やや時代遅れ感はありますが。それでも、元々 Shure E2c ユーザーだったため、その末裔にあたる SE215 は以前から気になっていました。Shure の中ではエントリーモデルですが(それでも 1 万円以上する)、繋ぎ兼サブとしては十分でしょう。次に買う予定のモデルは BA または BA+ダイナミックドライバになる可能性が高いので、サブ機としてはダイナミックドライバ一発の機種を持っておきたかった、というのもあり。

これは SE215 の中でも「Special Edition」と銘打たれている、日本市場向けに音質をチューンしたモデルです。ノーマルモデルがモニター寄りな味付けなのに対して、こちらは低音をブーストしてリスニング寄りに味付けしてあるとのこと。

SE215 Special Edition

ケーブルがやや太めなのが Shure の伝統。それでも昔に比べればしなやかになったので、取り回しはそんなに悪くないです。
ノーマルモデルの SE215 は 162cm のケーブルが付属で、ポータブルプレイヤー用途には持て余しそうですが、Special Edition は 116cm となっており、ポータブルプレイヤーやスマホでの使用を想定されているあたりが日本向けな所以でしょうか。

SE215 Special Edition

Special Edition 特有の、鮮やかなエメラルドの半透明ハウジング。一目で Special Edition ユーザーだと分かります。ただ樹脂製なのであまり高級感はないかな。
シルク印刷されたロゴや型番は使い込むと剥げること必至ですが、それも歴戦の証になりそうです。

SE215 Special Edition

ケーブルとの接続には MMCX 端子を採用。リケーブルして音質の違いを楽しむなり、もっと取り回しの良いケーブルに交換するなり、自由度があります。個人的に気になっているのはソニー MUC-M2BT1 を使ったワイヤレス化。たぶん次に買うイヤホンも MMCX 対応だろうし、いろいろと遊べそうです。

SE215 Special Edition

ケーブルの太さもそうですが、ステレオミニプラグ周りの大きさも大概です。いかにもアメリカメーカーらしいところですが、このへんは本来ポータブル機器向けではなくスタジオ・ステージ向けの音響機器を作ってきたメーカーだからそっち方面での使い勝手を優先している、ということでしょうか。ウォークマン NW-A17 につけると本体の厚さよりもコネクタの径の方が大きく、クリアケースをつけてようやくほぼヾ高さになる、といった案配。

SE215 Special Edition

イヤーピースは 2 タイプ×3 サイズの合計 6 種類が付属しています。写真左が一般的なカナルタイプイヤホンと同様なシリコン系イヤーピース「ソフト・フレックス・イヤパッド」。右側がウレタンフォーム系イヤーピース「ソフト・フォーム・イヤパッド」で、これが強力な遮音性能を発揮します。Shure のカナルタイプイヤホンは音質よりもこの遮音性を先に思い浮かべる人も多いことでしょう。
出荷時にはウレタン系の中サイズが装着されていましたが、私の耳では中サイズでさえ外耳道への圧迫が強く感じられたので、ウレタン系の小サイズに換えてやるとちょうど良かったです。これ大サイズを使う日本人って何人くらいいるんでしょうか...。

SE215 Special Edition

付属品はシンプルなジッパーポーチ。カラビナ付きなので、バッグにぶら下げて持ち運べます。まあ私は普通にウォークマンにグルグル巻きにしてしまうと思いますが。

SE215 Special Edition

音質に関して。音は原則として私が常用予定のソフト・フォーム・イヤパッドで評価しています。
分解能はまあ、想像通り。価格帯の違う EX800ST には及びませんが、中域の分解能、音の艶ともに割と好みのタイプ。そして Special Edition の特徴である低域の味付けは、ブーミーになりすぎない程度にスピードとボリューム感があって、これはヴォーカル系のポップスによく合います。R&B とかにもいいし、日本向けだけあって J-POP やアニソンにもちょうどいい感じ。
ただ高域の伸びが今ひとつで、特にハイレゾブームで高域重視のイヤホンが世に溢れた現在としては、やや物足りません。特にストリングス系のオーケストラやピアノ曲では、もう少し音の抜けが欲しいところ。これはドライバの素性以上に密閉性の高いイヤーピースによるところも大きいのかもしれませんが。

ソフト・フォーム・イヤパッドの遮音性に関してはかなりのもので、宅内で使っている限りでは生活音はほぼ耳に入ってこず、家族に話しかけられても気がつかないほど。外出時に使っても、特急列車や新幹線などの陸路レベルの騒音であれば、わざわざノイズキャンセリングヘッドホンを持ち歩かなくても十分かもね、と思えます。まあ昔 E2c を使っていた頃は飛行機での出張時もこれで十分と感じていたので、当然ではありますが。

全体として、EX800ST を聴き慣れた私としては音質についてはやや厳しめの評価になりますが、まあ 1 万円ちょいのダイナミックドライバ一発の製品としてはよくできているのではないでしょうか。特に低音を軸としたパワフルな出音は打ち込み系のアップテンポ曲との相性が良く、いつも以上に楽しく音楽を聴ける感覚があります。とりあえず買い換えまでの繋ぎと、BA の音に疲れたときのリハビリ用としては十分良い買い物だったと思います。
でもやっぱり耳に馴染んだ EX800ST の音が恋しい、というのも事実なんですよね。インフレが進むイヤホンの世界では今やリーズナブルとさえ言える価格帯だし、一本買い直してもいいかもなあ。

Shure / SE215 Special Edition

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2016/07/28 (Thu.)

MDR-EX800ST を洗濯してしまった件について(泣

私は外から帰ったらまずポケットに入れている電子機器を充電する癖がついているので、ポケットに入れたまま洗濯に出すなんてことはまずしないんですけどね。昨夜は珍しく家に帰る前にイヤホンを外してポロシャツの胸ポケットにしまってしまい、しかも暑くて汗だくになったこの服を早く脱いでシャワー浴びたい!という一心で、何も考えずにポロシャツを洗濯カゴに突っ込んでしまいました。

そしたら今朝、出かけようとしたときにイヤホンが見当たらない。記憶をたどっていったら、洗濯機の底から発見されました(泣

MDR-EX800ST

一応、表面的には乾燥させて音を出してみたところ、右はバランスがちょっとおかしいけどまあそれなりに鳴ってる。でも左が妙に小さな音でしか再生されません。よく見てみると、ハウジングにちょっと隙間ができているように見えました。で、触っているうちにハウジングがあっさり割れて(接着されていたのが外れて)しまったという(;´Д`)。
割れたハウジングの中を見てみると、白いほうのケーブルが断線しているじゃないですか。これじゃまともに音が出るわけがありません。

さすがにこれは修理のしようもないので、買い換えるしかないですね...。MDR-EX800ST は 4 年あまり愛用してきて外観的にも音質的にもずいぶんヘタッてきていたから、たぶん今年の秋にモデルチェンジしそうなソニーの XBA-A シリーズの後継機種が出たら買おうかなあ、とは思っていたんですが。今の XBA-A2/3 あたりを買っちゃっても良いんですけど、ソニーのハイブリッド型(BA+ダイナミック)は年々良くなっていっているので、たぶん次もさらに良くなるんじゃないかと。
買い換えまでの繋ぎはかなりグレードが落ちるけど MDR-XB90EX で凌ぐかなあ。これもステレオミニジャック付近が断線しかかっていて怪しいんですけどね...。EX800ST を買って以来、気に入ってしまって他にほとんど浮気をしなかったら、こういうときのバックアップに使えるレベルのものが手元にないという。繋ぎ兼サブ機として 1 万円くらいのものなら買っても良いかなと思っているんですが、どれにしようかな。久々に Shure のエントリーモデルにでも手を出してみますかね...。

Shure / SE215 Special Edition

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投稿者 B : 23:08 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2016/07/25 (Mon.)

YAMAHA RX-A2050

我が家で今まで使っていた AV アンプは、ヤマハの中上位機種「DSP-AZ2」。

DSP-AZ2

2003 年の夏に導入したものなので、もうかれこれ 13 年選手。その後、DVD の時代が BD や 4K の時代に変遷し、映像信号もアナログコンポーネントから HDMI に変わりました。でも物理的にも金額的にも大きな買い物だし、いろいろな規格の世代交代のタイミングを見計らっていたら、なかなか買い換えに踏ん切れなかった...というのもありますが、買い換えようと思うたびに魅力的なカメラやレンズが出てきてこっちにお金が回らなかったというのが実情です(ぉ。
今年はようやく欲しいカメラ機材が一段落ついたし(EOS 5D4 が出そうな気配はあるけどしばらく様子見のつもり)、規格周りも 4K/HDR/HDCP 2.2/DOLBY ATMOS/DTS:X と出揃ってそろそろ頃合いだろうと思い、宿願だった AV アンプの買い換えをついに実施しました。

ヤマハ / AVENTAGE RX-A2050

RX-A2050

買ったのは、DSP-AZ2 からほぼ同クラスの機種にあたる「RX-A2050」。さすがに 13 年も経つと機能面ではエントリークラスでもほぼ十分になってしまい、当時と違って最大でも 5.1ch サラウンド環境に甘んじている私にとってはオーバースペック感がありますが、ここのグレードを下げることは私のプライドが許さなかった(笑。もはや単品オーディオを揃えるのは前時代的な趣味であることは自覚していますが、自宅でくらい自己満足できる音で映像や音楽を楽しみたいじゃないですか。

ちなみにこれを注文して自宅に届く前日に後継機種の「RX-A2060」が発表されてしまいましたが、私の使い方ではほぼ差がないレベルのマイナーチェンジモデルなので大丈夫です(´・ω:;.:...

RX-A2050

相変わらず大ぶりな本体。さまざまな機器の接続が HDMI 経由になったからには背面の端子はかなりスッキリしているだろうと思ったら、相変わらず大量のコネクタが並んでいます。相変わらず赤白のアナログオーディオ入力は健在だし、プリアウト端子やさらに多チャンネルになったパワーアンプもあるので、AZ2 比で背面の混雑ぶりは大きく変わっていません。さらに「ZONE OUT」端子(ケーブルを引き回して他の部屋でも音を鳴らすための端子)があるのが、この機種のメイン市場が狭い日本じゃないんだなあ、ということを思わせます。

個人的には、ようやく HDMI 対応の AV アンプになったことで、機器の接続がかなり楽になったことと、HDMI コントロールベースで機器を操作できるようになったことの恩恵が大きいです。あと、アンプがネットワーク(有線/無線)対応になったことにも時代を感じます。

RX-A2050

前面パネル内の操作周りは案外変わっていませんね。まあ、OSD がショボかった当時のモデルと違い、今は画面を見ながらリモコンで設定変更したほうが楽なので、本体の操作パネルを使うことはほぼないと思いますが。

RX-A2050

何はともあれセットアップ。ケーブルの接続自体は大したことありませんが、ラックの背面に溜まった埃を掃除しながらだと丸一日がかりの大仕事です。

スピーカはこれまた 12 年選手の B&W 704(サラウンドは DM600S3)、スピーカケーブルは一昨年の暮れに導入した QED Silver Anniversary XT。ようやく新しいアンプに繋いでやることができました。

RX-A2050

リモコンも、かつてのゴツかったものとは違って細長いシンプルなものに変わっています。もはや操作は GUI を使ったメニューベースなので、これで十分です。
スマホアプリから操作することもできるようですが、他にも機能があまりにも多すぎて全てを把握できていないので、追い追いいじっていきます。

RX-A2050

GUI になった OSD。今まで使っていたものが QVGA くらいしか解像度がなくてしかも全部英語だったので、とても分かりやすく快適に操作できるようになりました。なにげに他の機能アップよりもこれが一番嬉しいかもしれません(笑

ただ、イマイチな部分もあって、

RX-A2050

操作は基本的に BD などのソース映像を表示したまま、その上にオーバーレイする形でメニューが表示されるのですが、これがトップメニューは画面左端から表示されるのに、

RX-A2050

各設定項目は画面下端から表示されるというのが分かりづらい。おそらく意味があってやっていることなのでしょうが、操作に一貫性がなくてプチストレスを感じます。まあ慣れの問題でしょうが...。

RX-A2050

この変な物体は、ヤマハのスピーカ自動調整機能 YPAO(Yamaha Parametric room Acoustic Optimizer)のために使うマイクです。これをアンプ前面の端子に接続し、三脚にセットして自動調整プログラムを実行します。

RX-A2050

そうすると、マイクで各スピーカの設置位置や特性からスピーカレベルやイコライザを自動調整して、視聴ポジションで最適な音場になるように調整してくれます。
スピーカの接続や設置は自分でできても、サラウンドの音場を素人が自分の耳を頼りに調整するのは難しいですし、リビングシアターだとスピーカの配置自体に自由度がないこともあるので、この自動調整機能はとてもありがたい。

RX-A2050

HDMI 端子は HDMI コントロールに対応しているので、テレビと繋げばテレビ側が自動的に音声出力を内蔵スピーカから AV アンプ側に切り替えてくれます。今までは AV アンプを使うときにはわざわざテレビの音量を手動で落としていたので、これはラクだ。

RX-A2050

音質に関しては、買ったばかりなのでストレートデコードの音がまだまだ硬い印象がありますが、HD 音声フォーマットに対応したこともあり、BD の音の情報量がより緻密に、かつクリアになった印象。今まで聴いていた音よりもグレードが上がって聞こえるので、BD を観るのがより楽しくなりました。

このまま機械任せで使っても十分満足ですが、多機能ゆえにいじり甲斐のある AV アンプなので、この夏休みにいろいろ遊んでみようと思います。

ヤマハ / AVENTAGE RX-A2050

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投稿者 B : 20:50 | Audio | Audio & Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/07/22 (Fri.)

EPSON EH-TW8300

エプソン、4K/HDR対応で30万円台のプロジェクタ「EH-TW8300」。レンズ電動化 - AV Watch

エプソンがホームシアタープロジェクタの新製品を発表しました。

「EH-TW8300」は、4K 対応ながら 40 万円を切った意欲的なモデル。Wireless HD 対応の「EH-TW8300W」のほうは 4K 映像のワイヤレス伝送に対応し、設置性の高さもあります。

我が家もプロジェクタの買い換えは数年来の課題ではありますが、そろそろ 4K の世代が見えてくる今、2K のモデルを買うことには若干抵抗もあります。とはいえ 4K ソースはまだまだ少ないし、そもそも 4K モデルは高価すぎて買えない、というジレンマもありました。そこになかなかの意欲作の投入ではありますが、若干怪しいのが 4K の実現手法。
このモデル、表示パネル自体は 4K ではなく 2K にすぎません。それを高速振動させることで「画素ずらし」を行い、パネル解像度の 4 倍の解像度を作り出すというやり方で 4K 表示に対応しています。そういえばペンタックスの一眼レフにはセンサシフト式手ブレ補正機構を応用して画素ずらしを行う超解像技術が搭載されていますが、考え方はそういうことなのでしょう。しかし画素ずらしで本当にまともな画が出るのか?というのは疑問が残るところですが、昨年発売された上位モデル EH-LS10000 でも(若干仕組みは違うけど)同様の画素ずらし疑似 4K 対応らしく、レビュー記事を見てみました。

【西川善司の大画面☆マニア】第204回:レーザー+4K対応。エプソン入魂の最上位プロジェクタ - AV Watch

やはり得手不得手はあるけど疑似 4K としては悪くない画質、ということのようですね。既存のリアル 4K プロジェクタ最安モデル(ソニー VPL-VW315 で 80 万円前後)の半額でこれなら、悪くないかもしれません。どちらにしても一度自分の目で画質を確認してみたいですが。

2K プロジェクタの上位モデルもマイナーチェンジしています。

エプソン、Bluetooth対応フルHDプロジェクタ「TW6700」 - AV Watch

ソニーの SXRD プロジェクタが 4K 以外はもうやる気がない現状からすると、2K を買うなら最有力はエプソン、その中でも本命はこの前モデル TW6600 かな、と思っていました。そのマイナーチェンジである TW6700 もかなり完成度が高そうですが、先代からの変更点は最大輝度向上と画処理周りの改善、UI 改良あたりが中心であれば、TW6600 の処分価格を狙うという選択肢もありそうです。20 万円前後で Wireless HD 対応の 2K 上位機種という、なかなかお買い得感のあるモデル。エントリー機の TW5350 もコストパフォーマンスがすこぶる良いのですが、レンズのズーム比が低かったりワイヤレス非対応だったり、設置性に制限があるんですよね。

まあ私は買えたとしても最速で冬になるでしょうが(それまでに他に欲しいものが出てこなければ...レンズとか)、これから秋にかけて他社からもプロジェクタの新製品が出てくることでしょうし、しばらく新商品ニュースをチェックしていきたいと思います。

投稿者 B : 22:38 | Audio & Visual | Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/06/01 (Wed.)

MDR-100ABN が気になっている件

【レビュー】ソニーのBluetooth/NC全部入りヘッドフォン。「無線でもハイレゾ相当」の実力は? - AV Watch
【ミニレビュー】音楽を聞いて仕事に集中に最強! ソニー「MDR-100ABN」 - AV Watch

ちょっと前のレビュー記事ですが、定期的に読み返しては MDR-100ABN が欲しいなあ、でもどうしようかなあ、と考えています。

旅行/出張用のノイズキャンセリングヘッドホンとして去年 MDR-10RNC を買ってそれなりに満足しているんですが、それなりにかさばることと音質的にもう一歩突き抜け感が足りないのがやや不満。
その点 MDR-100ABN は、

  • ハウジングをヘッドバンド側に折り込んでコンパクトにできる
  • ノイキャンなのにハイレゾ対応。しかもスペックだけじゃなく実際に MDR-10RNC より音が良い
  • Bluetooth ワイヤレス対応
  • USB 充電が地味に便利。MDR-10RNC の乾電池式も旅先での入手性という意味では良いけど、充電式でも 20 時間もてば実用上十分
ということで、MDR-10RNC の不満点を全て潰した上でさらに付加価値がついているんですよね。

買わない理由はないくらいに商品性は高いんですが、ネックは価格。私は日常的にはカナルタイプイヤホンを使っていて、旅行や出張でオーバーイヤーヘッドホンを使うのはせいぜい月に一度。そのために 3 万円払うのはさすがに費用対効果上どうかと思うし、MDR-10RNC を買ってまだ一年経ってないし、と自ら却下してはしばらくしてまた欲しまる、というサイクルを繰り返しています(´д`)。
ヨドバシのポイントを放出すれば買えなくはないんですけどね...。

ソニー / h.ear on Wireless NC MDR-100ABN

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投稿者 B : 21:00 | Audio & Visual | Headphones | コメント (0) | トラックバック

2016/04/12 (Tue.)

新しいサウンドバーが気になる

ソニー、薄さ58mmのハイレゾ対応サウンドバー。無線スピーカーでリアルサラウンド - AV Watch
ソニー / サウンドバー HT-NT5icon

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先日発表されたソニーの新しいサウンドバーが気になっています。ハイレゾ/非圧縮音源対応、LDAC コーデック対応、ネットワークは Wi-Fi・Ethernet・Bluetooth に加えて Google Cast にまで対応。HDMI は 4K/HDR のパススルーにも対応して、設置方式は平置き・壁掛けの両対応、という欲しい機能は全方位的に備えた意欲作。
現在使っている BRAVIA X5050 は内蔵スピーカの音に満足していますが、次に買い換える際は狭額縁タイプにしてインチアップしたいと考えているので、それに組み合わせるスピーカとしては最強だと思います。エンクロージャが薄いので、どこまでの音が出るかは聴いてみないと分かりませんが。

でもそれ以上に気になっているのは、このサウンドバー自体よりもこれが持っている「ワイヤレススピーカをサラウンドスピーカとして利用できる」機能。今のところ対応機種は今度発売される SRS-HG1 に限られるようですが、スピーカケーブルや電源ケーブルに縛られずにサラウンドチャンネルが設置できるというのは大きいです。今までも無線式のサラウンドスピーカが同梱されたシアターセットは存在しましたが、セット物に縛られずにサラウンドスピーカが選べる可能性が出てきたのが新しい。
我が家は現在でもサラウンドスピーカを使っていますが、さすがにリビングに常設するわけにもいかないので、使うときだけ出してきてスピーカケーブルを伸ばして...というのがちょっとめんどくさい。ワイヤレスでバッテリ内蔵ならば置いて電源を入れるだけなので、今までサラウンドスピーカの設置を諦めていた住宅環境でも気軽に導入できることになります。サラウンドチャンネルは基本的に環境音用に使われることが多く、メインスピーカほど再生能力がなくても事足りるので(音色は合わせておく必要がありますが)、これはいいなあ。

この方式、AV アンプでも導入してくれませんかね。まあソニーはハイエンドの AV アンプは日本から事実上撤退してしまったようなので、私が欲しくなるような機種は出てこないんだと思いますが...。

投稿者 B : 22:39 | Audio | Audio & Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/04/04 (Mon.)

Intel オリジナル Bluetooth ワイヤレススピーカ

ん?なんか届いた。

ELAICE CQL1458-B

ちょっと前に Twitter でやっていた、Intel のキャンペーン賞品じゃないですかー。
応募したことも当選通知が来たこともすっかり忘れていました(笑

それもそのはず、本当に欲しかった賞品には外れてしまい(泣)、「さらに外れてしまった方の中から抽選で」という残念賞的なプレゼントに当たったのでした。

ELAICE CQL1458-B

賞品は Intel のオリジナル Bluetooth ワイヤレススピーカです。
とはいえ、パッケージは製造元メーカーのものがそのまま使われていました。ELAICE(エレス)という名前は今回初めて知ったけど、そういえば量販店のワイヤレススピーカコーナーでこういうの見た覚えがあるような。

ELAICE CQL1458-B

箱の中身はスピーカ本体と microUSB ケーブル、あとは取扱説明書のみ。
バッテリ内蔵ながら、充電用の AC アダプタすらついていません。まあ USB 給電機器はたくさん持っているので、これ以上増えても困るけど。

ELAICE CQL1458-B

ノベルティとして前面に Intel のロゴが印刷されています。
そう思って見ると、確かにこのブルーは Intel のコーポレートカラーっぽい色合いではあります。

ELAICE CQL1458-B

背面には電源スイッチと充電専用の microUSB 端子、あとは LED のみ。
電源を入れるとそのままペアリング待機状態になります。

ELAICE CQL1458-B

スピーカは見た目通り、モノラル。
特に何も考えずに Bluetooth 機器と接続できて、そこそこの音が鳴る、それだけのシンプルなワイヤレススピーカです。

音質に関しては、特に語るべき部分はありません。中域は出るけど上下は薄く、人の声程度はいいけど音楽はちょっと厳しいですね。
ただボリュームはそれなりに出るので、スマホやタブレットでネット動画を見るときにスマホ内蔵スピーカでは心許ない、というときに音量を出す目的で使うくらいならちょうど良いかな。

ELAICE CQL1458-B

使用上、ひとつ難点が。ウォークマン(NW-A17)で使うと、ウォークマン側のボリュームキーを使って音量操作ができず、常に最大音量で再生されてしまいます(;´Д`)。スピーカ側に音量操作部はなく、完全に外部機器からのコントロールに頼っているので、これは厳しい。ただし Android スマホとの組み合わせではスマホ側のボリュームキーで操作できるので、スマホとの組み合わせで使うのが良いかと。まあ音楽を楽しめるスピーカではないので、ウォークマンと接続する意味もあまりないですが。

自宅には SRS-X33 があるので、残念ながらこれはちょっと出番がないかなあ。でも仕事でプレゼンやデモの際に音質は問わずちょっと大きめの音を出したいことは時々あるので、会社に置いておけば意外と重宝するかも。

ELAICE / Bluetooth Wiress Speaker CQL1458-B (ブルー)

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投稿者 B : 22:58 | Audio | Audio & Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/03/21 (Mon.)

BenQ HT3050 レビューのまとめ

だいぶ間が空いてしまいましたが、BenQ HT3050 のレビューをまとめたいと思います。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

HT3050 は色再現性にこだわったホームシアター向けプロジェクタということで、ここまでは Blu-ray プレイヤー+AV アンプ+スクリーンを備えたホームシアター環境を前提としたレビューをしてきました。が、これからの時代であれば、Blu-ra ではなく VOD サービスの配信映像をプロジェクタで映す、ということも一般化してくるでしょう。
VOD の映像を HT3050 で観るには、以下の 3 パターンがあるかと思います。

■セットトップボックスや Blu-ray プレイヤー、ゲーム機等の VOD 機能を使う
Amazon Fire TV や Apple TV などの STB 導入のハードルも低くなっていますし、手持ちの BD プレイヤーや PlayStation 4 などにビルトインされている VOD アプリを使えば初期投資を抑えることができます。これらの機器は本来テレビに接続することを前提に作られているので、使い勝手的にはテレビで使うのと同じ。

■スマホやタブレットとプロジェクタを MHL で接続

BenQ HT3050

VOD はテレビではなくスマホやタブレットで利用している人も多いのではないでしょうか。スマホやタブレットのほうが、操作性やレスポンスの点で据置機よりも扱いやすいことが多いですからね。その場合はスマホやタブレットを MHL ケーブルで HT3050 に繋いでやると、タッチパネルの操作性はそのままに大画面に投影することができます。上の写真で使っているのは MHL-HDMI アダプタなので別途 USB 給電が必要になりますが、HT3050 は HDMI1 が MHL に対応しているので、MHL ケーブルさえ用意すればプロジェクタから機器側に給電してくれます。iPhone/iPad の場合は Lightning-HDMI アダプタが必要になります。

■スマホやタブレットから Chromecast 経由でプロジェクタに出力

BenQ HT3050

スマホやタブレットをプロジェクタに MHL で接続するのは確実な方法ですが、それなりの長さのケーブルが必要になることと、ケーブルがぶら下がることでスマホやタブレットの置き場所に制約が出ることがデメリット。
もうひとつの方法は、Google の Chromecast を使ってスマホ/タブレットから映像をワイヤレスで HT3050 に飛ばすことでしょう。HT3050 についている USB 端子を給電に利用して、Chromecast を HT3050 に接続することができます。
私が試してみた限りでは、ワイヤレスによる遅延を感じることも特になく、MHL で接続しているのと大きく変わらない操作感が得られました。

Chromecast のデメリットは、iPhone/iPad からでは対応アプリでなければキャストできないことでしょう。Android であれば「画面のキャスト」機能を使って画面自体をミラーリングできるのでどんなアプリでもキャストできますが、iOS 機器はアプリ側の対応が必須。iOS の場合は有線で接続するか、Apple TV を利用した方がスマートでしょう。

いずれにしてもスマホ/タブレットから VOD を利用する場合に、問題になるのは音声の出し方。HT3050 に直接あるいは Chromecast 経由で入力すると、音声は HT3050 の内蔵スピーカかオーディオ出力端子から出すしかなくなってしまうので、せっかく画面が大きいのに音質は微妙、ということになってしまいます。音質やサラウンドにこだわるのであれば、スマホ/タブレットまたは Chromecast をいったん AV アンプやシアターセットに接続し、そこからの HDMI スルー出力で HT3050 に接続したほうが良いです。我が家の AV アンプは HDMI 以前の時代のものなので、プロジェクタよりもアンプの買い換えが先決と言えます(泣

BenQ HT3050

閑話休題。

ここまで一ヶ月あまり HT3050 を試用させていただいて、その間いろんな映像作品を鑑賞しました。DLP の「黒がしっかり沈む」性質は液晶プロジェクタに対するアドバンテージであり、宇宙モノの SF 作品を中心に、手持ちの BD ライブラリをついもう一度見返したくなりますね。

BenQ HT3050

映画ももちろんいいですが、スポーツやコンサートなどの映像も大画面で観るとテレビとは次元の違う迫力や臨場感が得られて、またいい。
プロジェクタを買ったはいいけどスクリーン出したりいろんな機器の電源入れたり部屋を暗くしたりの手間が面倒で稼動率が下がりがちな人もいると思いますが(私だ)、プロジェクタ向きのコンテンツって別に映画だけじゃないので、いろいろ観て稼動率を高めることが満足度を高めるコツだと思います。

BenQ HT3050

この HT3050 の下位機種として HT2050 という機種もあり、どちらを選ぶかは悩ましいところだと思います。基本スペックに共通点が多く、どちらも素性のいい DLP パネルのパキッとした発色が得られるはず。

HT3050 は Rec.709 に対応しているのに対して、HT2050 は Rec.709 には非対応な代わりにランプ出力が 10% 高い。おそらく H3050 のほうが Rec.709 に対応するために色の濃いカラーフィルタを搭載して輝度が犠牲になっているのでしょう。HT2050 はその輝度の高さや、HT3050 同様に搭載していると思われる「壁スクリーン」(壁紙の色に合わせて発色をシフトさせるモード)を活かして、照明をつけたまま使うリビングシアターが主用途になる場合に性能を発揮するのではないでしょうか。
いっぽうで HT3050 のほうは Rec.709 が活きる環境、つまりスクリーンを用意して暗室で再生できる状態が必要でしょう(言い換えれば、そうでないなら HT2050 で十分かも、と思います)。

BenQ HT3050

私は HT3050 をちょうど返却したところですが、プロジェクタがない生活(まあ、かなり旧機種ならまだ持ってるけど)に戻るとちょっと寂しい。先に AV アンプを買い換えなくてはならないのでプロジェクタの買い換えはもう少し先ですが、早く買い換えたくなってきました...。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

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■関連リンク
BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ
BenQ HT3050 レビュー (2):設置・設定について
BenQ HT3050 レビュー (3):画質について
BenQ HT3050 レビュー (4):製作者の意図を正確に再現する Rec.709 対応

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投稿者 B : 22:35 | Audio & Visual | Minpos Review | Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/03/01 (Tue.)

BenQ HT3050 レビュー (4):製作者の意図を正確に再現する Rec.709 対応

少し間が空いてしまいましたが BenQ HT3050 のレビューを続けていきます。今回のお話がこのプロジェクタについて最も重要なパート、と言えるのではないでしょうか。色再現に関するお話です。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

まず、このプロジェクタについて改めて説明すると、「Rec.709」という色域(表現できる色の範囲)に対応したプロジェクタです。

「Rec.709」は正式には「ITU-R Recommendation BT.709」と呼ばれ、国際電気通信連合(ITU)が定めた国際標準という意味合いです。メーカーや文献によっては「BT.709」と表記されることもあります。
この Rec.709 は HTDV(ハイビジョンテレビ)向けの色域で、比較的よく知られている色域である「sRGB」とイコールである、と理解して差し支えありません。sRGB は PC やデジタルカメラが表現できる色域としてよく出てくる規格なので、Rec.709 はごくベーシックな色域に対応した規格、と言えるでしょう。

このあたりは文章よりも色度図等で確認した方が理解が早いと思います。以下の ITmedia や Phile-web の記事がとても解りやすいと思うので、ぜひご一読を。

ITmedia流液晶ディスプレイ講座II 第1回:大事なのは"正しい色"を表示できること――液晶ディスプレイの「色域」を理解しよう (1/3) - ITmedia PC USER
【海上忍のAV注目キーワード辞典】色域と「TRILUMINOS」 - NTSC/sRGB/BT.709...何が違う? - Phile-web

というわけで、Rec.709 という規格自体は以前から存在していました。また今後本格化する 4K/8K 時代向けにはさらに拡張された「Rec.2020」という規格が登場しており、対応機器も既にプロ機を皮切りにに登場しつつあります。また、数年前に出てきた(けどさっぱり流行らなかった)「x.v.Color(xvYCC)」という規格では、Rec.709 よりも遙かに広い色域に対応していました。なので最初にこのプロジェクタの存在を知ったときには「今さら Rec.709?」と思ったのは事実です。
しかし、この Rec.709 対応を謳う HT3050 のキモは「広い色域を表現できること」ではなく、「正しい色再現ができること」。実際には、Rec.709 よりも広い色域に対応したテレビやディスプレイは数多く存在しますが、テレビ放送や DVD/BD にはその広い色域で映像が記録されていないため、そういった機器では多くの場合(機器の出荷時設定では)製作者が本来意図した色合いよりも強調された状態で映像が表示されているわけです。それはそれで分かりやすい画質で良い、という人も多いでしょうが、プロジェクタを導入するほどの映画ファン、AV 機器好きであれば製作者の意図した表現を自分の環境で再現してみたいと思うもの。
この HT3050 はその要望に応えるため、プロジェクタの出荷段階で個体ごとに色調整を行い、Rec.709 に基づいて作られた映像の色合いを正確に再現する、とされています。Rec.709 の色域に対応したことそのものよりも、この調整作業が HT3050 の価値である、と言って良いかもしれません。

では実際の映像はどうなっているのか。私は映像の製作者ではないので HT3050 を通した映像が製作者の意図どおりかを判断できるわけではありませんが(笑)、他の設定と見比べつつ、チェックしてみましょう。

BenQ HT3050

まず HT3050 が出してくる素の色はこんな感じ。User モードのデフォルト設定が、画作りのベースにすべき状態と解釈して良いかと思います。この状態は色温度:標準、ガンマ:2.2。DLP という十分にこなれたデバイスを搭載しているおかげか、パッと見ではこれでも十分に「見れる」画質と言えます。

BenQ HT3050

色温度「ランプネイティブ」という設定があったので試してみたところ、かなり青みがかった印象で、ちょっと見るに堪えません。HT3050 に搭載されている水銀ランプの色味に引っ張られてしまっています。通常のモードでは、このランプの地色にパネル側で赤みを足して表示しているということでしょう。

BenQ HT3050

色温度を「高い」に設定してみました。ランプネイティブに比べれば全然マシになりましたが、まだちょっと青く、赤系の色がくすんで見えます。透明感のある映像や CG ベースの作品ならばこっちのほうが合いそうですが、実写作品で人肌の表現を見ようとすると厳しい感じ。

BenQ HT3050

色温度「標準」、つまり最初の状態に戻してきました。写真では色温度高設定と大きく違って見えませんが、肉眼だと赤み・黄色みが増して見えています。

BenQ HT3050

色温度「低い」にすると、赤や茶系の色がグッと深みを増してきます。逆に白いはずの雲に少し黄色が乗っかってきていたり、青空の色がくすんできたりしていますが、普段からテレビの画質設定を色温度低で見ている私としては、むしろこれくらいの色が好み。人物の肌色も健康的に見えます。

BenQ HT3050

画質モードを「Cinema」にしてみました。

一般的なテレビやプロジェクタのシネマモードというと、色温度を下げ、輝度やコントラストも抑えめにして色の階調表現を重視したモードという位置づけであることが多いです。が、HT3050 の Cinema モードは「Rec.709 の色再現を正確に表示するモード」ということのようです。まあ、多くの映画が暗室での上映を前提に色味やダイナミックレンジを作り込んでいるので、それを再現するという意味では一般的なシネマモードの画質と HT3050 の Rec.709 モードでは、同様の結果を違うアプローチで追求している、と言って良いでしょう。

実際に製作したスタジオでマスターモニタを使って見たことがあるわけではないので何とも言えませんが、ほほう、これが製作者の意図した画質なのか、という感想。確かにしっくりくる画質ではあります。プラシーボである可能性も否定できませんが(ぉ。
ただ色彩に関しては思っていたのより少し淡いかな、とも感じます。

BenQ HT3050

そこで Cinema モードのままでガンマを 2.4(デフォルト値は 2.2)に変更してみました。Cinema モードでは色温度は固定されていますが、輝度やガンマは調整することができます。ただし別のモードに切り替えた後に Cinema モードに戻ってくるとガンマはデフォルトに戻ってしまうようなので、基本的にガンマ 2.2 で見るべしということなのだと思います。

製作者の意図とは違うかもしれませんが、個人的にはこれくらい中間調が落ち着いているほうが好み。
でもこれはもしかすると HT3050 のスペック(60~300inch 対応)に対して小さめの 80inch スクリーンに投写しているせいで、ランプの輝度が高すぎて中間調が浮いているのかもしれません。ガンマよりも輝度を少し落としてやることで本来の意図に近づけることができるのかもしれませんが、よく伸びているハイライト側のトーンも活かしたかったので、この状態をメインに使ってやることにします。

BenQ HT3050

ちなみにガンマカーブに関しては、数値指定のほかに「BenQ」という設定値も用意されています。これに設定してみると、高めのガンマ値に近い濃いめの色合いが出てきますが、ややのっぺりしてしまう印象も。
HT3050 の Web サイトや取説を見ても、この BenQ ガンマの詳細が書かれていないので、これがどういう状態なのか分からないんですよね。もっともこれに限らず、BenQ 製品はいかにも海外メーカーのローカライズ品という感じで情報が少ない。正直なところ、あの Web カタログの情報では Rec.709 に関して正しく理解することは難しいのでは、と思います。

BenQ HT3050

別のソースでも見てみましょう。

こちらが Cinema モードデフォルトの状態。悪くはないですが、やっぱり少し白っちゃけているような印象があります。

BenQ HT3050

これもガンマを 2.4 にしてやると、中間調の色乗りが良くなって、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の濃厚な絵の雰囲気が出てきます。

Cinema モードのデフォルト設定とは違っていますが、取説(付属品ではなく英語版の PDF を参照しています)にはガンマ 2.4 は「Best for viewing movies in a dark environment」と記載もあるので、暗室で見る分にはこれくらいがちょうど良いということなのでしょう。

BenQ HT3050

ここまでのテストは色の変化が分かりやすいアニメ映像を使ってきましたが、Rec.709 による正確な色再現という点ではむしろ実写作品のほうがその恩恵を受けるように思います。ほとんどの映画が製作過程でカラーグレーディング(色合いやコントラストだけでなく映像の質感まで作り込んでいる)のプロセスを経ているため、その意図的に変更された色を正しい状態で見ることは、その作品を深く味わう上ではとても重要。

BenQ HT3050

これは『ラッシュ/プライドと友情』のひとコマですが、この作品なんかは 1970 年代の映像の雰囲気を出すために非常に手の込んだカラーグレーディングが施されています。液晶テレビでの再生でもその質感を味わうことはできましたが、この古いフィルムっぽさは、正しい色再現のできるプロジェクタで投写してこそ真の実力を発揮すると言えます。

BenQ HT3050

実際の映画館でも、おそらくは単にプロジェクタやスクリーンなどの機材を設置するだけでなく、輝度や色合いを正しく再現するようなセットアップが行われているはず。この HT3050 は、そこまで手をかけなくても誰もが自宅で正しい色再現を手に入れられるプロジェクタです。しかし、液晶などの直視型ディスプレイに比べると、プロジェクタは環境光やスクリーンの素材によって色再現性が変わってくるものですし、ランプやパネル(のカラーフィルタ)の経年劣化によっても状態は変わってくるはず。メーカーから「こういう環境を前提に画質調整を行った」というリファレンスが示されておらず、キャリブレーションを行う手段もない(と思われる)部分には手落ち感があります。
とはいえそういうのはハイエンドプロジェクタの役割であり、15 万円前後で買えるエントリー寄りのプロジェクタとしては、買うだけで(特に設定しなくても)一定水準の画質が保証されていることには意義があるとも思います。ハイエンドモデルは買えないけど画質にはこだわりたい人には、HT3050 はちょうど良い選択肢と言えるのではないでしょうか。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

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■関連リンク
BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ
BenQ HT3050 レビュー (2):設置・設定について
BenQ HT3050 レビュー (3):画質について

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投稿者 B : 23:50 | Audio & Visual | Minpos Review | Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/02/21 (Sun.)

BenQ HT3050 レビュー (3):画質について

BenQ HT3050 のレビュー、画質編をお届けします。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

プロジェクタの画質は表示パネルやランプのスペックによるところが大きいですが、それに勝るとも劣らないのがレンズ性能と言えます。高性能な一眼レフでも粗悪なレンズだと性能を発揮できないのと同じで、いい表示パネルを積んでいてもレンズがダメなら残念な画質になってしまうもの。以前レビューした W1080ST+ はそこが惜しかったので(まあこれは画質よりも設置性を優先した製品なので、求めている製品バランスが違った例にすぎませんが)、今回はまずレンズ周りから確認していきます。

前回のとおり 80inch が表示可能な最長距離から、少しだけ下向きに投写して縦方向のキーストーン補正をかけた状態でグリッドライン表示してみると、四隅まで歪みなく均整のとれた表示であることが確認できます。

BenQ HT3050

中央部。まあここはたいていのプロジェクタで問題なく表示できて当然な部分。

BenQ HT3050

右上はこんな感じ。レンズの周縁部まで像が流れることもなく、ちゃんと解像できています。
よーく見ると全体的に微妙な樽形歪みがあるようにも見えます。まあ Photoshop のレンズ補正フィルタで例えると -1 程度の歪曲であり、実際に映像を表示させるとまず気にならないレベルではあります。

BenQ HT3050

映像を表示してみても、中央だけ明るくて周辺は暗いというようなことも特になく、均一に良好な画質。
あまりに問題がなさすぎてレビュー的にはつまらない(笑

BenQ HT3050

スクリーンの生地が見えるくらいまで近づいても、ドットの格子はほぼ見えません。DLP 方式だから当然と言えば当然ながら、このドット感のなさがパッキリとした濃厚な画質に結びついていると言えます。

BenQ HT3050

続いて、環境光の明るさに対する見え方をチェックしていきます。

まずは完全な暗室にした状態。光源はプロジェクタのみなので、理想的な状態です。もちろん画質は良好。

BenQ HT3050

遮光カーテンを閉めてリビングの照明をオフにしたまま、ダイニング(写真では右側にあたる)の照明だけ点けた状態。黒が浮き始め、画面右端のコントラストは落ちてしまいますが、まあ十分に楽しめる画質です。夜に独りで映画を観るなら完全暗室にしてしまいますが、昼間に家族で使う際はこれくらいがちょうど良い。
画質調整でガンマやコントラストを追い込んでやれば、この状態でももう少し見え方は改善すると思います。

BenQ HT3050

ここでさらにリビングの照明を点けると、暗部のディテールが完全に死んでしまうだけでなく、スクリーンが照明の電球色に引っ張られて黄色みを帯びてしまうので、さすがに鑑賞に堪えるものではなくなります。これなら画面が小さくなっても普通にテレビで観たほうが良いですね。

BenQ HT3050

DLP の弱点であるカラーブレーキングに関しては、普通に視聴している分には動きが速いシーンであってもまず気になることはありません。視聴中に画面の端から端へと素早く視点移動すると、映像のコントラストの高い部分で虹色の残像を感じることがありますが、それもほぼ気にならないレベル。
気になるとすれば、DLP では液晶のようなコマ補間技術がないので、画面が大きくパンするようなシーンではすこしカクつきが気になる、といったところでしょうか。逆に言えば画質面での不満はそれくらいで、全体的にソツなくまとまった画質であると言えます。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

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■関連リンク
BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ
BenQ HT3050 レビュー (2):設置・設定について

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