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2016/03/01 (Tue.)

BenQ HT3050 レビュー (4):製作者の意図を正確に再現する Rec.709 対応

少し間が空いてしまいましたが BenQ HT3050 のレビューを続けていきます。今回のお話がこのプロジェクタについて最も重要なパート、と言えるのではないでしょうか。色再現に関するお話です。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

まず、このプロジェクタについて改めて説明すると、「Rec.709」という色域(表現できる色の範囲)に対応したプロジェクタです。

「Rec.709」は正式には「ITU-R Recommendation BT.709」と呼ばれ、国際電気通信連合(ITU)が定めた国際標準という意味合いです。メーカーや文献によっては「BT.709」と表記されることもあります。
この Rec.709 は HTDV(ハイビジョンテレビ)向けの色域で、比較的よく知られている色域である「sRGB」とイコールである、と理解して差し支えありません。sRGB は PC やデジタルカメラが表現できる色域としてよく出てくる規格なので、Rec.709 はごくベーシックな色域に対応した規格、と言えるでしょう。

このあたりは文章よりも色度図等で確認した方が理解が早いと思います。以下の ITmedia や Phile-web の記事がとても解りやすいと思うので、ぜひご一読を。

ITmedia流液晶ディスプレイ講座II 第1回:大事なのは"正しい色"を表示できること――液晶ディスプレイの「色域」を理解しよう (1/3) - ITmedia PC USER
【海上忍のAV注目キーワード辞典】色域と「TRILUMINOS」 - NTSC/sRGB/BT.709...何が違う? - Phile-web

というわけで、Rec.709 という規格自体は以前から存在していました。また今後本格化する 4K/8K 時代向けにはさらに拡張された「Rec.2020」という規格が登場しており、対応機器も既にプロ機を皮切りにに登場しつつあります。また、数年前に出てきた(けどさっぱり流行らなかった)「x.v.Color(xvYCC)」という規格では、Rec.709 よりも遙かに広い色域に対応していました。なので最初にこのプロジェクタの存在を知ったときには「今さら Rec.709?」と思ったのは事実です。
しかし、この Rec.709 対応を謳う HT3050 のキモは「広い色域を表現できること」ではなく、「正しい色再現ができること」。実際には、Rec.709 よりも広い色域に対応したテレビやディスプレイは数多く存在しますが、テレビ放送や DVD/BD にはその広い色域で映像が記録されていないため、そういった機器では多くの場合(機器の出荷時設定では)製作者が本来意図した色合いよりも強調された状態で映像が表示されているわけです。それはそれで分かりやすい画質で良い、という人も多いでしょうが、プロジェクタを導入するほどの映画ファン、AV 機器好きであれば製作者の意図した表現を自分の環境で再現してみたいと思うもの。
この HT3050 はその要望に応えるため、プロジェクタの出荷段階で個体ごとに色調整を行い、Rec.709 に基づいて作られた映像の色合いを正確に再現する、とされています。Rec.709 の色域に対応したことそのものよりも、この調整作業が HT3050 の価値である、と言って良いかもしれません。

では実際の映像はどうなっているのか。私は映像の製作者ではないので HT3050 を通した映像が製作者の意図どおりかを判断できるわけではありませんが(笑)、他の設定と見比べつつ、チェックしてみましょう。

BenQ HT3050

まず HT3050 が出してくる素の色はこんな感じ。User モードのデフォルト設定が、画作りのベースにすべき状態と解釈して良いかと思います。この状態は色温度:標準、ガンマ:2.2。DLP という十分にこなれたデバイスを搭載しているおかげか、パッと見ではこれでも十分に「見れる」画質と言えます。

BenQ HT3050

色温度「ランプネイティブ」という設定があったので試してみたところ、かなり青みがかった印象で、ちょっと見るに堪えません。HT3050 に搭載されている水銀ランプの色味に引っ張られてしまっています。通常のモードでは、このランプの地色にパネル側で赤みを足して表示しているということでしょう。

BenQ HT3050

色温度を「高い」に設定してみました。ランプネイティブに比べれば全然マシになりましたが、まだちょっと青く、赤系の色がくすんで見えます。透明感のある映像や CG ベースの作品ならばこっちのほうが合いそうですが、実写作品で人肌の表現を見ようとすると厳しい感じ。

BenQ HT3050

色温度「標準」、つまり最初の状態に戻してきました。写真では色温度高設定と大きく違って見えませんが、肉眼だと赤み・黄色みが増して見えています。

BenQ HT3050

色温度「低い」にすると、赤や茶系の色がグッと深みを増してきます。逆に白いはずの雲に少し黄色が乗っかってきていたり、青空の色がくすんできたりしていますが、普段からテレビの画質設定を色温度低で見ている私としては、むしろこれくらいの色が好み。人物の肌色も健康的に見えます。

BenQ HT3050

画質モードを「Cinema」にしてみました。

一般的なテレビやプロジェクタのシネマモードというと、色温度を下げ、輝度やコントラストも抑えめにして色の階調表現を重視したモードという位置づけであることが多いです。が、HT3050 の Cinema モードは「Rec.709 の色再現を正確に表示するモード」ということのようです。まあ、多くの映画が暗室での上映を前提に色味やダイナミックレンジを作り込んでいるので、それを再現するという意味では一般的なシネマモードの画質と HT3050 の Rec.709 モードでは、同様の結果を違うアプローチで追求している、と言って良いでしょう。

実際に製作したスタジオでマスターモニタを使って見たことがあるわけではないので何とも言えませんが、ほほう、これが製作者の意図した画質なのか、という感想。確かにしっくりくる画質ではあります。プラシーボである可能性も否定できませんが(ぉ。
ただ色彩に関しては思っていたのより少し淡いかな、とも感じます。

BenQ HT3050

そこで Cinema モードのままでガンマを 2.4(デフォルト値は 2.2)に変更してみました。Cinema モードでは色温度は固定されていますが、輝度やガンマは調整することができます。ただし別のモードに切り替えた後に Cinema モードに戻ってくるとガンマはデフォルトに戻ってしまうようなので、基本的にガンマ 2.2 で見るべしということなのだと思います。

製作者の意図とは違うかもしれませんが、個人的にはこれくらい中間調が落ち着いているほうが好み。
でもこれはもしかすると HT3050 のスペック(60~300inch 対応)に対して小さめの 80inch スクリーンに投写しているせいで、ランプの輝度が高すぎて中間調が浮いているのかもしれません。ガンマよりも輝度を少し落としてやることで本来の意図に近づけることができるのかもしれませんが、よく伸びているハイライト側のトーンも活かしたかったので、この状態をメインに使ってやることにします。

BenQ HT3050

ちなみにガンマカーブに関しては、数値指定のほかに「BenQ」という設定値も用意されています。これに設定してみると、高めのガンマ値に近い濃いめの色合いが出てきますが、ややのっぺりしてしまう印象も。
HT3050 の Web サイトや取説を見ても、この BenQ ガンマの詳細が書かれていないので、これがどういう状態なのか分からないんですよね。もっともこれに限らず、BenQ 製品はいかにも海外メーカーのローカライズ品という感じで情報が少ない。正直なところ、あの Web カタログの情報では Rec.709 に関して正しく理解することは難しいのでは、と思います。

BenQ HT3050

別のソースでも見てみましょう。

こちらが Cinema モードデフォルトの状態。悪くはないですが、やっぱり少し白っちゃけているような印象があります。

BenQ HT3050

これもガンマを 2.4 にしてやると、中間調の色乗りが良くなって、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の濃厚な絵の雰囲気が出てきます。

Cinema モードのデフォルト設定とは違っていますが、取説(付属品ではなく英語版の PDF を参照しています)にはガンマ 2.4 は「Best for viewing movies in a dark environment」と記載もあるので、暗室で見る分にはこれくらいがちょうど良いということなのでしょう。

BenQ HT3050

ここまでのテストは色の変化が分かりやすいアニメ映像を使ってきましたが、Rec.709 による正確な色再現という点ではむしろ実写作品のほうがその恩恵を受けるように思います。ほとんどの映画が製作過程でカラーグレーディング(色合いやコントラストだけでなく映像の質感まで作り込んでいる)のプロセスを経ているため、その意図的に変更された色を正しい状態で見ることは、その作品を深く味わう上ではとても重要。

BenQ HT3050

これは『ラッシュ/プライドと友情』のひとコマですが、この作品なんかは 1970 年代の映像の雰囲気を出すために非常に手の込んだカラーグレーディングが施されています。液晶テレビでの再生でもその質感を味わうことはできましたが、この古いフィルムっぽさは、正しい色再現のできるプロジェクタで投写してこそ真の実力を発揮すると言えます。

BenQ HT3050

実際の映画館でも、おそらくは単にプロジェクタやスクリーンなどの機材を設置するだけでなく、輝度や色合いを正しく再現するようなセットアップが行われているはず。この HT3050 は、そこまで手をかけなくても誰もが自宅で正しい色再現を手に入れられるプロジェクタです。しかし、液晶などの直視型ディスプレイに比べると、プロジェクタは環境光やスクリーンの素材によって色再現性が変わってくるものですし、ランプやパネル(のカラーフィルタ)の経年劣化によっても状態は変わってくるはず。メーカーから「こういう環境を前提に画質調整を行った」というリファレンスが示されておらず、キャリブレーションを行う手段もない(と思われる)部分には手落ち感があります。
とはいえそういうのはハイエンドプロジェクタの役割であり、15 万円前後で買えるエントリー寄りのプロジェクタとしては、買うだけで(特に設定しなくても)一定水準の画質が保証されていることには意義があるとも思います。ハイエンドモデルは買えないけど画質にはこだわりたい人には、HT3050 はちょうど良い選択肢と言えるのではないでしょうか。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

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■関連リンク
BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ
BenQ HT3050 レビュー (2):設置・設定について
BenQ HT3050 レビュー (3):画質について

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投稿者 B : 23:50 | Audio & Visual | Minpos Review | Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/02/21 (Sun.)

BenQ HT3050 レビュー (3):画質について

BenQ HT3050 のレビュー、画質編をお届けします。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

プロジェクタの画質は表示パネルやランプのスペックによるところが大きいですが、それに勝るとも劣らないのがレンズ性能と言えます。高性能な一眼レフでも粗悪なレンズだと性能を発揮できないのと同じで、いい表示パネルを積んでいてもレンズがダメなら残念な画質になってしまうもの。以前レビューした W1080ST+ はそこが惜しかったので(まあこれは画質よりも設置性を優先した製品なので、求めている製品バランスが違った例にすぎませんが)、今回はまずレンズ周りから確認していきます。

前回のとおり 80inch が表示可能な最長距離から、少しだけ下向きに投写して縦方向のキーストーン補正をかけた状態でグリッドライン表示してみると、四隅まで歪みなく均整のとれた表示であることが確認できます。

BenQ HT3050

中央部。まあここはたいていのプロジェクタで問題なく表示できて当然な部分。

BenQ HT3050

右上はこんな感じ。レンズの周縁部まで像が流れることもなく、ちゃんと解像できています。
よーく見ると全体的に微妙な樽形歪みがあるようにも見えます。まあ Photoshop のレンズ補正フィルタで例えると -1 程度の歪曲であり、実際に映像を表示させるとまず気にならないレベルではあります。

BenQ HT3050

映像を表示してみても、中央だけ明るくて周辺は暗いというようなことも特になく、均一に良好な画質。
あまりに問題がなさすぎてレビュー的にはつまらない(笑

BenQ HT3050

スクリーンの生地が見えるくらいまで近づいても、ドットの格子はほぼ見えません。DLP 方式だから当然と言えば当然ながら、このドット感のなさがパッキリとした濃厚な画質に結びついていると言えます。

BenQ HT3050

続いて、環境光の明るさに対する見え方をチェックしていきます。

まずは完全な暗室にした状態。光源はプロジェクタのみなので、理想的な状態です。もちろん画質は良好。

BenQ HT3050

遮光カーテンを閉めてリビングの照明をオフにしたまま、ダイニング(写真では右側にあたる)の照明だけ点けた状態。黒が浮き始め、画面右端のコントラストは落ちてしまいますが、まあ十分に楽しめる画質です。夜に独りで映画を観るなら完全暗室にしてしまいますが、昼間に家族で使う際はこれくらいがちょうど良い。
画質調整でガンマやコントラストを追い込んでやれば、この状態でももう少し見え方は改善すると思います。

BenQ HT3050

ここでさらにリビングの照明を点けると、暗部のディテールが完全に死んでしまうだけでなく、スクリーンが照明の電球色に引っ張られて黄色みを帯びてしまうので、さすがに鑑賞に堪えるものではなくなります。これなら画面が小さくなっても普通にテレビで観たほうが良いですね。

BenQ HT3050

DLP の弱点であるカラーブレーキングに関しては、普通に視聴している分には動きが速いシーンであってもまず気になることはありません。視聴中に画面の端から端へと素早く視点移動すると、映像のコントラストの高い部分で虹色の残像を感じることがありますが、それもほぼ気にならないレベル。
気になるとすれば、DLP では液晶のようなコマ補間技術がないので、画面が大きくパンするようなシーンではすこしカクつきが気になる、といったところでしょうか。逆に言えば画質面での不満はそれくらいで、全体的にソツなくまとまった画質であると言えます。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

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■関連リンク
BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ
BenQ HT3050 レビュー (2):設置・設定について

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投稿者 B : 22:35 | Audio & Visual | Minpos Review | Visual | コメント (0) | トラックバック

2016/02/16 (Tue.)

Amazon ベーシックのロング HDMI ケーブル

BenQ HT3050 のレビューをするのに長い HDMI ケーブルが必要になったので、Amazon ベーシックの製品を買ってみました。

Amazon ベーシック / ハイスピード HDMI ケーブル 7.6m

Amazon Basics

私は Amazon ベーシックを買うのは初めてですが、他の人がカメラバッグやケーブル類を買っているのを見る限り、価格に比して品質は悪くないようで。でも「ハードウェアを原価に近い価格で提供する」という Amazon のやり方には個人的には賛同しかねるので今まで手を出していませんでしたが、実際どんなクオリティのものか気にもなっていたし、あくまで借り物のプロジェクタのレビュー用途に高価なケーブルを買うのも躊躇われたので、利用してみました。HDMI のロングケーブルってまともなものを買おうとすると 1 万超えが当たり前だったりするので。

その点、この Amazon ベーシックのケーブルは 7m 超で 2,000 円しないという激安価格。当然のごとくフラストレーションフリーパッケージで届きました。
※記事執筆時点でこの 7.6m のタイプは Amazon.co.jp では売り切れているようです。

Amazon Basics

一見、何の変哲もない HDMI ケーブルです。

Amazon 上のレビューを見る限りでは、他社の安価な(といっても 3,000~4,000 円する)ケーブルと比べてもネガティブ評価の割合が高くはなかったので、まあ可もなく不可もない製品かと。

Amazon Basics

この価格帯にもかかわらず、端子がちゃんと金メッキされていることに驚き。
オーディオ関連製品の中で最も利益率が高いのはケーブル類だ、という話もあったりするので、一般的には安価な製品に金メッキを使っていても十分利益が出る、ということなのでしょう。

繋いでしまえば気にならないとはいえ、コネクタの部分に「amazonbasics」とロゴが(それも二色刷で)入っているのは萎えるなあ。そこはノーブランド的な見え方のほうが良かったんじゃないかと。

とまあ、ここまでは普通っぽかったんですが、

Amazon Basics

一般的な HDMI ケーブル(比較対象は自宅にあったソニー製のエントリー HDMI ケーブル)と比べると、ケーブル本体が太すぎる(;´Д`)。通常の HDMI ケーブルの三倍はあるじゃないですか...。
7.6m のロングケーブルなので、ある程度太さがないと信頼性が確保できないのは理解できますが(商品写真を見る限り、4.6m 以上ではこの太さになるらしい)、これだけ太いとケーブル自体がしなやかさに欠け、抜き差ししにくかったり軽い機器だとケーブルの張力に負けて機器が動いたりするのが難点ですね。

画と音は問題なく通っているし、とりあえずのプロジェクタレビュー用なのでこれで十分ではありますが、本格的にプロジェクタを買い換える際にはこのケーブルだとちょっとなあ。やっぱり本命は Wireless HDMI の導入かなあ。

Amazon ベーシック / ハイスピード HDMI ケーブル 7.6m

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2016/02/15 (Mon.)

BenQ HT3050 レビュー (2):設置・設定について

BenQ HT3050 のレビュー、2 回目は設置および設定について書いていきます。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

我が家のリビングシアターには、HT3050 をこのように設置しています。視聴位置にあたるソファの真後ろに、普段はカバン等を収納しているエレクターのブランチシェルフ(キャスターつき)を転がしてきて、その上に HT3050 をセット。

80inch スクリーンに投写できる距離は、製品スペック上は 202~263cm となっていますが、最短投写距離だとソファに座った自分の膝の上にプロジェクタを置かなくてはならなくなるので(笑)、最長距離ギリギリに設置。これだと頭の真後ろにプロジェクタが来ることになるため、動作音が耳に入りやすいという点で理想的とは言いがたいですが、仕方ありません。
以前試用させていただいた W1080ST+ は我が家のように狭いリビングでも視聴位置の前に設置できたので扱いやすかったですが、あれはあれで光学面でのデメリットを抱えていたので、画質を重視するなら多少の設置性の制約はやむを得ません。

BenQ HT3050

初期設定は 5 ステップ。多いように感じそうですが、投影方向を選んだらあとはメニュー言語→台形補正→入力ソースの自動検出オンオフ→メニュー表示方式選択(基本/詳細)という順序なので、最初の投影方向を選んだらあとは OK ボタンを押していくだけ、という感じ。

BenQ HT3050

HT3050 は本体に対して上方向に投写するので、我が家の環境では本体のチルトスタンドを最大に伸ばしても、まだ高い。逆さ設置にすると逆に低すぎるので、順方向に設置しつつ、後端に台を噛ませて下向きにチルトさせてやることにしました。ちょうど良いのを探してみたところ、VAIO の AC アダプタがいい塩梅の高さになることが判明(笑

BenQ HT3050

スクリーンに対しては少し斜め向きに投影することになるので、キーストーン補正を縦方向に +6 してやるとちょうど良くなりました。ドットバイドットでの表示ができなくなるので、画質的には多少デメリットもあるやり方ですが、致し方なし。

BenQ HT3050

半ば自分用のメモを兼ねて、設定メニューについても書いておきます。
詳細メニューを表示させると、まずはピクチャ(画質設定)から表示されます。表示モード、輝度、コントラスト、色合い、シャープネス、と基本的な画質設定項目は網羅しています。

BenQ HT3050

「詳細設定...」に入っていくと、ガンマカーブの選択や色温度の微調整等が可能になります。
「Brilliant Color」というのは、DLP が備えている中間色の輝度を向上させるモードとのことで、有効にすると確かに全体的な色が濃く、パキッとした印象の画になります。が、もともと DLP 自体がパキッとした色調の素子なので、特に Brilliant Color をオンにしなくても十分と感じました。オンにすると、ソースによっては若干くどいかも。

BenQ HT3050

オーディオ設定は内蔵スピーカに関する設定項目です。
HT3050 の内蔵スピーカはハッキリ言って映画鑑賞に堪えるクオリティではないので私は使いませんが...、ここで重要なのはむしろ「電源オン/オフ音」の設定項目。デフォルトだと電源オンオフ時にけたたましいビープ音が鳴り響きます。これ、音量調節もできず、深夜に使っていると近所迷惑になりかねないレベルなので、真っ先にオフ推奨。せめてデフォルトの音量がこの半分程度ならばまだマシだったんですが。

ちなみにこの内蔵スピーカ、音圧が高くて広い場所でも十分に大きな音が出せますが、逆にリビングルーム程度であれば音量「1」でも十分すぎる大きさ。0~3 くらいの間の音量でもう少し微調整ができれば使いようもあったんですが、小音量の設定の幅が狭すぎてちょっと扱いづらいです。

BenQ HT3050

「ディスプレイ」は画質以外の表示に関する設定。注目は「壁スクリーン」の項目で、専用のスクリーンではなく壁に直接投写する際、壁紙の色に合わせて色味を転ばせて投写するモードです。
私は今回スクリーンを用意したのでこのモードは使いませんが、Rec.709 にまで対応して色再現性にこだわったプロジェクタにもかかわらず、こういうカジュアルユースにも使えるモードが入っているというのが面白い。まあ、主に下位機種やビジネスプロジェクタ向けの機能がそのまま入っているだけなんでしょうが。

BenQ HT3050

システム設定:基本。

BenQ HT3050

システム設定:詳細。基本と詳細というよりは、システム設定 1 と 2、みたいな役割分担になっています。

BenQ HT3050

「情報」タブには現在の動作モードの概要が表示。

メニュー画面全体を通して、「ッ」や「ャ」などのカナ小文字が下揃えではなく中央揃えになっているあたり、いかにも海外メーカーが作った機器という印象を受けてしまいます。プロジェクタとしての本質とは関係が内部分とはいえ、このへんがもう少しちゃんとしているだけでも日本での信頼性が違ってくると思うので、何とかしてほしいところ。

BenQ HT3050

というわけで設置編でした。

欲を言えばもう少し上下チルトしてほしかったり、もうちょっとだけ後ろ(視聴位置から離す)から投写したかったりするところですが、15 万円前後の価格帯で光学 1.3 倍ズームと上下 10cm のレンズシフト機能を備えているというのは頑張っている方ではないでしょうか。さらに広いズーム域や幅広いレンズシフトを求めると、20 万円クラスになってきてしまいますからね。カメラのレンズと同様と考えれば、高倍率でも歪まず周辺光量も落ちないシフト対応のズームレンズが高いのは当然、と納得できるところではあります。

次回は画質面について見ていきたいと思います。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

B0184TTH8E

■関連リンク
BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ

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2016/02/08 (Mon.)

GRANDVIEW GFP-80HDW

HT3050 のレビュー開始に合わせて、我が家のスクリーンを新調しました。

キクチ科学研究所 / GRANDVIEW GFP-80HDW

GRANDVIEW GFP-80HDW

スクリーンは元々持っていたんですが、吊り下げ式なので現在では使っておらず。ポールを立てれば今でも使えるけど、リビングにポールを立てるのが躊躇われるので、今のマンションに引っ越してから使うのをやめてしまいました。
前回 BenQ のプロジェクタをレビューさせていただいた際にはメーカーさんからスタンド付きのスクリーンをお借りしていましたが、これも幕面のたわみが気になったり、出し入れが面倒だったりで扱いづらかったので、いずれプロジェクタを買い換えるときにはスクリーンも買うつもりだったしこの際買ってしまえ、ということで購入。

GRANDVIEW GFP-80HDW

このスクリーンは立ち上げ式の自立型スクリーンです。80inch、16:9、ホワイトマットタイプ。全長 193cm もあるので存在感ありますが、施工の必要がないこと、使わないときは片付けておけることがポイント。

GRANDVIEW GFP-80HDW

セットアップは緑色のロックレバーを外して、ハンドルを握って引き上げるだけ。普段はしまっておいて、使うときだけ持ち出してきてスクリーンを引き上げればセッティングできてしまうので、取り回しは非常にラクです。

GRANDVIEW GFP-80HDW

背面はこんな感じで、二本のアームによってスクリーンを支えています。油圧式なのか、とても軽い力で操作でき、かつ高さを無段階で調整できるのがポイント。ロックも不要で、手を離すとその高さでホールドしてくれます。
GRAND VIEW にはもう 1 グレード安い GUP シリーズというのもありますが、こちらはセンターポール式なので「センターポールを立てる」「高さを決めたらストッパーで固定」という手間が必要なことと、「高さを固定するにはスクリーンの裏に回らなくてはならない」のがネック。セッティングに手間がかかるのはすなわち使うのが億劫になるということなので、ここは少し高価くても扱いやすい GFP シリーズを迷わず選びました。壁際に設置して、引き上げるだけでセットアップ完了というのは、本当にお手軽。

GRANDVIEW GFP-80HDW

下部マスク(白い投写面の下にある黒い部分)は孔の空いたサウンドスクリーン仕様になっていて、スクリーンの後ろにスピーカを置いても音を通してくれます。スピーカを避けなくても良くなるため、より大きなスクリーンが設置できるだけでなく、一般的に映画館のメインスピーカはスクリーンの後ろに配置されているので、映画館に近い定位感が得られる、というメリットもあると言えます。
まあ我が家はこれ以上大きなスクリーンだとちょっと大きすぎるので、普通にスクリーンの左右にメインスピーカを置きますが。

GRANDVIEW GFP-80HDW

設置に際してひとつだけ誤算がありました。
スクリーンをテレビの前、しかしできるだけ壁面に近づけて設置したかったので、BRAVIA の壁寄せスタンドの上に設置しようと考えていたのですが、スクリーンの脚よりも壁寄せスタンドの台座ほうが高く、このままではスクリーンが安定しない(;´Д`)ヾ。
とりあえず当面は台座の前に設置することにして、恒久対策としてはスクリーンの脚を乗せるためのブロックか何かを用意しようと思います...。

GRANDVIEW GFP-80HDW

というわけで設置(センタースピーカは撮影のために避けてあります)。スピーカがスクリーン後ろに来ても良ければ 100inch のスクリーンも置けなくはなかったけど、トールボーイスピーカなのでメインユニットがスクリーン面にかかってしまうし、そもそも視聴位置まで 2m 程度しかないので 100inch は逆に大きすぎ。現状でも普段使っている 46inch のテレビより面積比で 3 倍近くにはなったので、十分な迫力と臨場感が得られます。
一般的な吊り下げ式スクリーンと違い、上辺はバーのテンションだけで引っ張っているので幕面のたわみがやや不安でしたが、ほぼ気にならないレベル。施工なしで導入できるスクリーンとしては理想的じゃないでしょうか。

GRANDVIEW GFP-80HDW

映像を投写してみました。やっぱりホームシアターというからにはテレビじゃなくてスクリーンじゃないと!と、この大画面を目の前にすると改めて確信しますね。特に SF やファンタジー系の壮大な映像は、こういう環境にこそ相応しい。
生地はホワイトマットなので変なギラつきもなく、ナチュラルな表示が好ましい。一昔前は液晶プロジェクタの黒浮きが強かったのでホワイトマットではなくグレイマットだったりしましたが、今なら DLP プロジェクタの低価格化も進んだし、液晶もコントラスト比が上がって黒の表現力が良くなったので、ホワイトマットが扱いやすいと言えます。

GRANDVIEW GFP-80HDW

またマットスクリーンなので拡散性が良く、視野角も広くなっています。写真は斜め 45° くらいから見たところですが、正面から見るのと同様の色再現性、コントラストが確保できています。リビングシアターでは家族で鑑賞することもあるので、これだけ視野角が広いのはありがたい。まあメインは 1~2 人での鑑賞になると思いますが。

スクリーンを買い換えると、いよいよプロジェクタの買い換えに向けて自らの退路を断った気がしてきますね(笑。まずは AV アンプの買い換えが先決ですが、できれば年末にはプロジェクタも買い換え、したいなあ。

キクチ科学研究所 / GRANDVIEW GFP-80HDW

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2016/02/07 (Sun.)

BenQ HT3050 レビュー (1):Rec.709 に対応したフル HD プロジェクタ

本日よりしばらくの間、久しぶりのみんぽすレビューをさせていただきます。

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BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

BenQ HT3050

BenQ のホームシアタープロジェクタの新製品「HT3050」になります。一年ちょっと前に W1080ST+ を試用させていただいて、DLP らしいパキッとした画質は気に入ったんですが、やはり超短焦点だけにレンズの歪みが大きく、画質的に今一歩満足ができませんでした。
しかし素性は悪くなさそうだったので、機会があれば標準的な焦点距離のレンズを搭載した機種も試してみたいと思っていたところ、今回 HT3050 を試用する機会に恵まれました。

HT3050 はテレビのハイビジョン放送に使われるカラープロファイル「Rec.709」に対応したフル HD プロジェクタです。色再現性周りのお話はまた改めてということにして、まずはハードウェアを見ていきましょう。

BenQ HT3050

W1070+/W1080+ までのシリーズは同社のデータプロジェクタと共通性の強いデザインテーマを採用していて、正直あまりリビングに似つかわしくない印象がありましたが、今回の HT3050 ではガラッと変えてきました。全体的につるんとした丸みのある筐体はつや消しのシャンパンゴールドとテカテカ過ぎないホワイトのツートンカラーで覆われ、リビングシアターにおいても自己主張しすぎない、控えめなデザイン。これで BenQ のメーカーロゴがもう少し洗練されていたらとは思いますが(^^;;、まあ全体としては及第点と言えます。

BenQ HT3050

映像入力は HDMI×2(うち 1 つは MHL 対応)、コンポーネントビデオ、コンボジットビデオ、PC 入力(ミニ D-sub 15 ピン)、オーディオ(L/R およびステレオミニ)、と満遍なく揃っています。ホームシアター用としてはやはり HDMI がメインになるでしょうが、これからの時代ならスマホやタブレットを MHL で繋いで VOD を観る、というのもアリかも。
背面にはステレオスピーカもついていて、別途アンプやスピーカを用意しなくてもこれ単体で視聴できますが、聴いてみた感じではけっこう音圧のあるスピーカで中音域はそれなりに出るものの、高低域が薄く、テレビドラマやニュース番組、バラエティ番組といった人の話し声が中心の映像ならば許容範囲だけど、映画や音楽を楽しめるレベルではありません。私は音は別途 AV アンプから流すことにして、このスピーカは常時ミュートにして使います。

BenQ HT3050

レンズのズームとフォーカスは手動。また、上下のレンズシフトにも対応しているので、多少の上下シフトであれば画質劣化なく利用できます。それ以上は斜め投写した上でキーストーン補正することになりますが、補正する分実効画素数が減ることになるので、できるだけ光学補正で済ませられる範囲内で設置したいところ。
また、このズーム/フォーカス/シフトリング部にはスライド式の蓋が設けられていて、投写時にここからの光漏れを防ぐようになっています。細かいところだけど、こういうの重要。

BenQ HT3050

本体の操作パネル。旧モデルよりもちょっと気の利いたデザインになりました。
まあ基本的にリモコンで操作するので、本体上のボタンを使うことはほぼないと思いますが。

BenQ HT3050

排気ファンは前面についてはいますが、排気方向は真正面ではなく、斜め向きになっています。我が家の環境だと、このプロジェクタは焦点距離的に視聴位置の真後ろに置くのが最適になるので、正面排気タイプだと排気の風と音がもろに頭上に来て不快なんですよね。ちょっとのことですが、これで動作音が少しでも気にならなくなっているとしたら、これは歓迎すべきポイントです。

BenQ HT3050

リモコンは W1080ST+ と全く同一。操作性もほぼ同一なので、違和感なく使い始めることができました。

というわけで最新の DLP プロジェクタ、これから一ヶ月あまりに渡って使い込んでみようと思います。

BenQ / ホームシアタープロジェクター HT3050

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2016/01/20 (Wed.)

Sony LSPX-P1

ソニー、壁際から写せる四角い「ポータブル超短焦点プロジェクタ」 - AV Watch
ソニー / Life Space UX LSPX-P1icon

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ソニーが「Life Space UX」の新製品、ポータブル超短焦点プロジェクタを発表しました。

これ、昨年発売されて話題になった「500 万円の超短焦点プロジェクタ」の小型版とも言える製品で、壁寄せ状態で設置しても投写できるプロジェクタです。
壁寄せ状態で 22inch、28.5cm 離せば 80inch が投写できることに加えて、小型でバッテリも内蔵したポータブルタイプであることが特長。家庭におけるプロジェクタって基本的には設置性との戦いで、私も独身の頃はリビングにオートポールを立ててプロジェクタ・スクリーン・サラウンドスピーカを常設していたのが、今となってはさすがにそれは憚られる状況(笑。以前よりはライトな環境になっても良いからプロジェクタを再導入したいと考えている私にとって、この設置性と出し入れの容易さには心惹かれるものがあります。

ただ、解像度が WXGA(1366×768)で明るさは 100lm というスペックは、AV 用途としては物足りません。明るさは暗室であれば何とか鑑賞に堪えるかな...というレベルですが、コントラスト比以外は私が今持っている(そしていい加減買い換えたい)VPL-HS10 のほうがまだマシなくらい。AV 用途にこれを買うなら、他社のローエンド FHD プロジェクタを買った方が満足できるでしょうね。

まあ、これは本来そういう用途で使うことを想定したものではなく(将来的にデバイスの改良でそこまで到達することは視野に入れているんでしょうが)、22~40inch 程度のサイズで、かつスマホやタブレットからワイヤレスで映像転送することを前提としているんでしょう。ただ、公式に提案されている用途はふんわりしたものが多く、それに 10 万円払うか?と言われると微妙なところ。例えばアパレルショップとかオシャレ飲食店で BGV を流すのにはすごく良さそうなので、そういう引き合いはあるんじゃないかと思いますが。

設置自由度が高くてワイヤレス伝送できるというのはすごく魅力的なので、そこを活かして映像周りのスペックをブラッシュアップしたモデルも出してほしいなあ。ランプの明るさはバッテリ駆動が制約になっている側面もあるだろうから、AC 駆動前提でもいいから明るい光源を積んで。まあソニーの AV 用プロジェクタはもうハイエンド以外やる気がなさそうなので、その方向性は期待できないのかもしれませんが。

投稿者 B : 22:21 | Audio & Visual | Visual | コメント (0) | トラックバック

2015/09/22 (Tue.)

Sony MDR-10RNC

ここ一年ほどほぼ出張のない生活をしていましたが、今後また出張が増えてきそうな状況になってきたので、移動時間を少しでも快適に過ごすべくノイズキャンセリングヘッドホンを購入しました。

ソニー / MDR-10RNCicon

MDR-10RNC

今さらながら、MDR-10RNC です。

BOSE の定番 QuietComfort は価格帯的にちょっと手が出ないし、ソニーもオーバーヘッドタイプのノイキャンは MDR-1R/10R 世代で止まっている、という微妙なタイミング。Bluetooth かつノイキャンな MDR-ZX770BN という製品も出ていて、これ良さそうだなと思ったんですが、店頭の展示機はヒンジ部の軋み音がひどく、これ使い込んだらこういう感じになっちゃうんだろうな、と判断して除外。上位機種 MDR-1RNCMK2 はポータブルにしてはちょっと重いし(あと音も好みではなかった)、ということで消去法で 10RNC にしました。

デザインテイストは MDR-1R/1A 系と共通ながら、1R/1A では金属製のパーツの多くが樹脂製になっていたりして、並べてみるとコストダウンの跡がけっこう見られますね。もちろん軽量化目的で樹脂を採用した側面もあるんでしょうが。
店頭展示品だとシルバー塗装が剥げているものをよく見かけるので、そのあたりはちょっと心配ではあります。

MDR-10RNC

ノイズキャンセリングヘッドホンなので、ノイキャンのオン/オフスイッチと、周囲のノイズを AI で判別して最適なノイズキャンセルモードを自動選択する「AINC」ボタンがついています。ウォークマンなんかだと NC のモードは手動で切り替える必要がありますが、ボタン一つで設定できるのはお手軽。その代わりウォークマンにはあった NC の効き具合を手動調整できない、というデメリットはあります。
ヘッドホンケーブルは着脱式で、その気になればリケーブルもできるはずですが、差込口の径が小さいので MDR-1A 用の純正ケーブルは入りませんでした。まあ後述するとおり音質を突き詰めるためのヘッドホンではないので、そっち方面には手を出さないことにします。

MDR-10RNC

NC 用回路や内蔵デジタルアンプ「S-Master」を駆動するために単四電池×1 が必要になります。これ一本で公称約 20 時間駆動、というのは国内旅行ならば十分、海外だと予備電池が欲しい感じでしょうか。まあ単四ならコンビニや空港でも入手できるし、eneloop のような二次電池を使ってもいいし、ツブシは効きます。

MDR-10RNC

航空機用のデュアルプラグ変換アダプタが標準添付。そのために買うユーザーが多い製品だから当然といえば当然ですが、わざわざ買わなくて良いのは助かります。

MDR-10RNC

ナイロン&合皮製のセミソフトケースも付属。そこそこかさばりますが、泊まりがけの荷物と一緒にするなら許容範囲かな。MDR-1A 付属のキャリングポーチよりもしっかりしているのが旅行用らしいところ。
本体はキズや塗装剥げが気になりそうな素材なので、旅行時にはこれに入れて持ち運びたいところ。(まあ移動中はかけて過ごすことが多いでしょうが)

アクセサリー用ポーチ(写真ではヘッドホンのヘッドバンド下にある丸いもの)もついていて、同梱のスマホ用マイク/リモコンつきケーブルや先述の変換アダプタ、予備電池などをまとめておくことができます。

MDR-10RNC

イヤーパッドは耳輪~耳朶全体をカバーする形状にはなっているものの、MDR-1R/1A 系よりも一回り小さいため、MDR-1A のような包み込まれる装着感はなく、まあ普通。電池やノイキャン用回路を内蔵しながらノイキャンなしの MDR-1A とほぼ同等の軽さを実現しているだけあって、長時間つけていても疲れにくいと言えます(上位機種の MDR-1RNCMK2 はさらに 100g 以上重い)。

音質は、そもそもがノイズキャンセルのためにデジタル補正をかけた音を出しているわけで、決して良いとは言えません。私のベンチマークが普段使っている MDR-1A だから相手が悪いというのもありますが、ベースモデルである MDR-10R と店頭で聴き比べてみても、明らかに高音が硬く、抜けの悪い不自然な音。そもそも再生周波数帯域のスペックからして MDR-1A が 3-100,000Hz、MDR-10R が 5-40,000Hz、MDR-10RNC が 6-24,000Hz なので当然ですが、ドライバーユニットの性能差以上に NC 関連で加工された音の不自然さが気になります。とはいえ、上位機種の 1RNCMK2 の音を店頭で聴いてみたところ、10RNC 以上に不自然に加工された音に聞こえたので(それが理由で 1RNCMK2 を却下した)、相対的にはバランスのいい音。低音の量感はあるし、ノイキャンという限られた選択肢の中ではまあ悪くない製品だと思います。
なお、NC オフでパッシブタイプのヘッドホンとしても使うことはできますが、NC を切ると尚更高音成分が減って籠もったような音になってしまうので、NC オフはあくまでバッテリ切れ時の緊急用として、静かな環境下でも原則 NC オンで使うべきヘッドホンだと言えます。

結局は「NC 非対応のヘッドホンで、周囲の雑音は気にしないで聴くか」「そこそこの音質の NC ヘッドホンで、ノイズを消して聴くか」の究極の選択でしょう(第三の選択肢としてカスタム IEM もありますが...)。私は普段使いであれば前者を選びますが、長時間の移動時は静粛性を優先したいので。ノイキャンの性能に関しては、今まで使っていたウォークマン付属のインイヤータイプとは比較にならないほど、静かで快適な空間を得られます。

とはいえ、最近ウォークマンのほうでハイレゾ+NC 両対応の製品が出てきたりしているので、ヘッドホンでも来年あたりには「ノイキャンだけどいい音」が標準になりそうな気もしますが、出てきたらそのとき考えればいいか(汗。

ソニー / MDR-10RNCicon

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投稿者 B : 23:10 | Audio & Visual | Headphones | コメント (3) | トラックバック

2015/09/08 (Tue.)

EPSON EH-TW5350

ちょっと前のニュースですが、エプソンからフル HD 対応シアタープロジェクタの新製品が発表されていました。

「非日常を身近に」。10万円のエプソン新フルHDプロジェクタ - AV Watch
エプソン / dreamio EH-TW5350

B014A4P2AY

dreamio のエントリーモデルながら、従来機種 TW5200 からは大きくスペックアップしていて、輝度が 2,000:1→2,200:1 に、コントラスト比は 15,000:1→35,000:1 に向上。ノイズリダクションやフレーム補間など、上位機種の機能も取り込んだ意欲作と言えます。

実売 10 万円前後のフル HD プロジェクタは、今やもうエプソンか BenQ くらいからしか発売されていない寂しい市場。そこに定期的に新商品を投入してくるエプソンもすごいなと思いますが、細々とした市場ながら寡占状態になっていて、それなりにビジネスになるということなのでしょう。
BenQ の超短焦点プロジェクタは昨年レビューさせていただいて、DLP のパキッとした画質はとても好ましかったものの、画質調整の幅が狭くて AV 用途としてはちょっと物足りないところがありました。そのへんは長年シアタープロジェクタを手がけてきたエプソンのほうが得意なはず。あとは黒浮きやピクセルギャップといった非 LCOS 液晶パネルの DLP に対する弱点がどの程度埋まっているかですが、これは実機の映像を一度見てみたいところ。

あと数年待てばコンシューマー向けプロジェクタも 4K が買える価格帯に入ってくるかと思うので、今のタイミングで 20 万クラスのフル HD プロジェクタを買うのはちょっともったいない。
いっぽうで、4K といってもコンテンツの販売/配信環境はまだまだこれから整備される段階だし(画質的本命と言える UHD BD はこの年末にようやく対応製品が登場するところ)、逆にプロジェクタは液晶テレビのような直視型ディスプレイに比べると解像度のアラが気になりにくいので、映画なんかは例えば 55inch の 4K テレビよりも 80inch の 2K プロジェクタのほうが満足度が高いんじゃないでしょうか。
そういう意味では、仮に 4K プロジェクタまでの繋ぎと割り切ったとしても、この TW5350 は非常にコストパフォーマンスに優れた選択肢なんじゃないかと思います。

まあ、私の場合はその前に AV アンプの買い換えが先決なので、購入検討はその次になりますが...。

投稿者 B : 23:50 | Audio & Visual | Visual | コメント (0) | トラックバック

2015/08/24 (Mon.)

Netflix がソフトバンクと提携発表

Netflix月額料金は、SD 650円、HD 950円、4Kは1,450円 - AV Watch
Netflixとソフトバンクが提携。店頭はソフトバンク独占 - AV Watch

9/2 に国内サービス開始を予告している Netflix が、月額料金ならびにソフトバンクとの提携を発表しました。

価格は HD/2 ストリームの「スタンダード」で ¥950/月 と、他社の SVOD(定額見放題制)サービスと同水準。まあコンテンツの調達コストを考慮すると同じようなところに落ち着くのは自然なことですが、SD/1 ストリームの「ベーシック」が ¥650/月 というのは、モバイル環境での視聴がメインとなる層には悪くない価格かな。あとは 4K/4 ストリームの「プレミアム」がどの程度の品質とコンテンツ数を確保できるか、が気になるところではあります。ベータ版を先行体験しているメディア関係の方々のコメントを見る限り、スタート時点でのコンテンツ数は他社のサービスに比べて見劣りするようなので、他社と同じものが観れる前提で比較するよりは、当面は Netflix 独自コンテンツにどれだけ魅力を感じるか、が決め手になるように思います。

既に多くの方が懸念しているのと同様に、私も個人的には契約関係の代理店をソフトバンクが担う、というのに大きな不安を感じています。今までが今までだけに...。仮に自分で利用することがあったとしても、Netflix と直契約するだろうなあ。

私は最近は BD 買うほどでもないけど TSUTAYA に行くのもなあ、というものは VOD サービスを積極的に使うようにしています。レンタルだと DVD しかないのに対して、VOD だと HD 画質が用意されている、ということも少なくないので(VOD だと音声が 2ch 止まりであることがほとんどな点が残念ですが)。ただ今のところ使っているのは TVOD(個別課金制)のサービスばかりで、SVOD は元が取れるほど観る余裕がないから、まだ手を出していません。まあ契約し続けているけど最近めっきり視聴頻度が落ちている ANIMAX を解約すればそれくらいの月額コストは浮くので、切り替えてしまっても良いんですが。
今年はそろそろどれかの SVOD サービスと契約してもいいかな、とは思っているので、Netflix がサービスを開始してある程度落ち着いたら、改めて比較してみようと思います。

投稿者 B : 23:37 | Audio & Visual | Visual | コメント (0) | トラックバック