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2014/03/21 (Fri.)

漫画版 野武士のグルメ

久住 昌之、土山 しげる / 漫画版 野武士のグルメ

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『孤独のグルメ』原作者・久住昌之氏が関わったグルメマンガの新作単行本が発売されたので、すかさず読んでみました。
久住氏による同名のエッセイ集に基づいたコミカライズで、幻冬舎の Web サイトに連載されている作品 5 作+新規書き下ろし 4 作で構成されています。

『野武士のグルメ』試し読み第1話 九月の焼きそビール - 幻冬舎plus

Web で読んでいたから単行本はいいか...と思っていましたが、半分近くが書き下ろしとあっては、買わないわけにはいきません。電子版がないようなので、紙で購入。
原作のほうはエッセイなので久住さんご本人の話として書かれているようですが、漫画版は「香住武」という定年退職した 60 代男性が主人公。漫画版『孤独のグルメ』の井之頭五郎は個人事業主ということもあって自由人、どこかプレイボーイっぽさも漂わせたおじさんでしたが、香住武はあくまで普通の元サラリーマン。キャラの濃さはありませんが(笑)こちらのほうが、より身近に感じられます。

漫画版 野武士のグルメ

でも、台詞回しはやっぱり久住流。これこれ、これですよ!

でも、全体的にゴローよりもモノローグの口数が多い(笑。まあゴローも最近の作品ではだんだん口数が増えてきたので、ドラマを経てこれが最近の久住流、ということなのかもしれません。

漫画版 野武士のグルメ

そして『孤独のグルメ』と違って飲酒シーンが出てくるのも、いいところ。白い飯もいいけど、やっぱり酒飲みとしてはうまい肴にうまい酒。それを主人公と共感し合えるのがいい。料理の画も『孤独のグルメ』に負けず劣らず、うまそうです。
漫画版 野武士のグルメ

この飲みっぷりの良さときたら!「さぁ殺せ!!」ときましたよ(笑

でもうまい店ばかりじゃなくて、がっかりした話や失敗した話も少なくなく、やっぱりこれも『孤独のグルメ』と根っこが同じ話なんだなあ、と思います。

井之頭五郎はなかなか内面を見せない(まれに登場する小雪がらみのエピソードくらいか)うえに意外性のある言動が多いファンタジスタ(笑)ですが、香住武は「定年退職した初老オヤジの独白」という感じで内面をどんどん見せてくるので、読んでいて気持ちが入り込みやすいのが『孤独のグルメ』とは異なる『漫画版 野武士のグルメ』ならではの魅力だと思います。こどグル好きなら、一読して損はないのでは。

投稿者 B : 00:12 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2013/03/22 (Fri.)

孤独の散歩マンガ『散歩もの』

Sony Reader を新調したことだし、『孤独のグルメ』原作の電子版でも買うか、と Reader Store を覗いていたら、関連コンテンツとしてこんなものを発見しました。久住昌之・谷口ジローといえば『孤独のグルメ』の黄金コンビじゃないですか!というわけで、まとめて購入。まあ、Sony Reader の SVGA 解像度な E-Ink ではコミックを読むには物足りないので、私は Reader Store で買ったコミックは基本的にタブレットのほうで読んでいますが。

久住 昌之、谷口 ジロー / 散歩もの

散歩もの

タイトルは『散歩もの』。『孤独のグルメ』も中年オヤジがメシを求めて独り東京を彷徨い歩く、というコンセプトですが、本作はその「彷徨い歩く」の部分にフォーカスした、さらにシュールな作風になっています。掲載誌が「通販生活」だったというあたりが、さらにマニアック(笑

主人公の名前は「上野原譲二」。井之頭五郎と違って既婚者で、それなりの企業に勤める管理職、という設定ですが、やはり久住昌之氏本人のキャラクターが反映されているのか、どことなく近い、いやむしろさらに濃い性格(笑。「井之頭五郎」に「上野原譲二」、苗字がやけに凝っているところも似ています。

散歩もの

本作の主役は「街」ですが、やはりこのコンビだからか、ところどころに食事のシーンも登場します。これがまた『孤独のグルメ』っぽくてまたいい。でも、この作品の本質はやはり上野原譲二の散歩にかける異様なまでの情熱と、古いものへのこだわりでしょう。道すがら古い電球とか草履とか衝動買いするし(笑

今まで『孤独のグルメ』は山もないオチもない地味なマンガで、だがそれがいいと思っていましたが、この作品に比べればなんと盛り上がりのあることか(笑。日々のことだけど、食事って一日三回のちょっとしたイベントなんだなあ、というのを改めて感じます。だからこそ、一食たりとも無駄にせず、美味しいと思えるものを美味しいと思いながら食べたい。

散歩もの

「テレビや雑誌で見た場所へ出かけていく散歩は 散歩ではない」

...ドラマに感化されてこどグルの聖地巡礼なんかやってて本当にすいませんでした(ぉ

でも、こういういかにも名所って場所じゃないところをあてもなくぶらつく散歩もいいですよね。カメラを持って歩くとさらにいい。
この作品は、聖地巡礼とかやるのは却って作品に失礼な気がするので、自分なりの場所と散歩ルートを見つけてぶらぶらする、というのが本当のリスペクトなんでしょう。『孤独のグルメ』も、それを意識しながらその辺の地味なお店に足を向けてこそ真のファン、なんだと思います。

この『散歩もの』についてさらに詳しくは、『孤独のグルメ』のときにもその面白さを存分に伝えてくれた以下の blog にて。

孤独のグルメテイストな究極散歩マンガ 「散歩もの」:a Black Leaf

久住 昌之、谷口 ジロー / 散歩もの

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投稿者 B : 22:12 | Book | Comic | eBook | コメント (0) | トラックバック

2013/02/15 (Fri.)

ガンダム UC 虹にのれなかった男

ブライト主役の「機動戦士ガンダムUC」NTエースで新連載 | ホビー | マイナビニュース

『逆襲のシャア』から『機動戦士ガンダム UC』に至るまでのブライト・ノアを描いた作品、と言われたら気になるわけで。アムロを喪ってからブライトがどう生き、何を考えて、UC でのバナージにああいう言葉をかけたのか。知りたいじゃないですか。しかも脚本が UC と同じく福井晴敏、と来たら内容はもう折り紙付きと言っていいレベル。

で、読んでみましたが...、

正直、えーそこから始まって初回はそこで終わり!?

なわけですよ。ネタバレ防止のために詳細は書きませんが、初回に限っては新しいエピソードがほとんどないので、読む意味ない(;´Д`)ヾ。ニュータイプエースはこれを読むためだけに買ったので(漫画雑誌を買ったの自体、『THE ORIGIN』の最終回以来)、580 円がほぼ無駄に...あと強いて読みたいものと言ったら美樹本マクロスくらいのものだし。

まあ、作画が残念なことになりがちなこの手のコミカライズの中にあって、この作品は画はしっかりしている(少なくともアニメ版 UC の世界観をうまく踏襲している)ので、今後続いていけば面白くなっていきそうな雰囲気はあります。単行本はいずれ電子版でもリリースされるでしょうし、そしたら買っても良いかな。でもニュータイプエースはもう買わないと思う(´д`)。

ガンダム UC と言えば episode 6 の公開が近づいてきて、プラモ関連もいろいろと出てきますね。

MG 1/100 MSN-06N シナンジュ・スタイン Ver.Ka

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目玉の一つはこれでしょう。フル・フロンタルの愛機「シナンジュ」の原形。もともとユニコーンガンダム開発のためのテスト機としてアナハイムが開発していた「スタイン」を袖付きが強奪・擬装してフロンタル専用機に仕立てた、という設定です。そのあたりのお話は PS3 ゲームの特典小説で描かれていますが、このタイミングでこれの MG 化が来るとは思っていませんでした。
キットとしては MG シナンジュのフレームをベースに、私が今作っている MG v ガンダム Ver.Ka 当たりの技術をフィードバックしているようなので、完成度はかなり高そう。マイナーな機体ではありますが、組んでみたいキットではあります。あと、来月には MG ジェスタも控えているし、UC ファンモデラーとしては悩ましい時期が続きますね...去年は欲しいキットが数えるほどしか出なかったのに...。

ちなみにプレミアムバンダイ限定のこのキット↓も、実は初回ロットを発注済みだったり。

RG 1/144 MSZ-006-3 ゼータガンダム 3 号機

まあこのあたりは現実的には GW のしゅくだい、になりますかね...。

投稿者 B : 00:18 | Book | Comic | GUNPLA | Hobby | コメント (0) | トラックバック

2012/11/11 (Sun.)

貞本エヴァ 13 巻・プレミアム限定版と電子書籍版

新劇場版:Q』の公開まであと 1 週間と迫って、周辺がだいぶ盛り上がってきた感のあるヱヴァンゲリヲン新劇場版。地上波でも 2 週連続で新劇場版の『序』『破』が放送されたりしますが、私は放送時間中に帰宅できなかったので、深夜にひとり Blu-ray を再視聴しました(´д`)。そうすると『Q』への期待もおのずと高まってくるものですが、そういえば貞本エヴァのコミックス最新刊が発売されていたな...というのを思い出して、買ってきました。

貞本 義行 / 新世紀エヴァンゲリオン (13) 【プレミアム限定版】

新世紀エヴァンゲリオン

なんか品薄という話もあるプレミアム限定版ですが、私は通勤ルート上の駅ビル内書店で普通に買えました。

この貞本エヴァのコミックスは大学時代に買っていたんですが、刊行が遅々として進まなかったために挫折して手放してしまったので、手に取ったのは実に十数年ぶり(´д`)。
コミカライズが今どのあたりまで進んでいるのかも把握していなかったんですが、けっこうクライマックスまで進んできているようで。ストーリーはほぼ旧劇場版のシナリオ通りに。もうちょっと変わっているかと思ったのに意外でしたが、オリジナルとはずいぶん話が変わってきてしまった新劇場版とともに、結末をどちらの方向に持って行くのか、とても気になります。

新世紀エヴァンゲリオン

「プレミアム限定版」ということで、通常版よりも少し価格が高い代わりに、特典がいろいろついています。通常版とは異なるイラストをあしらったカバー、ポストカードセット、アートワーク集、3D カード。上の写真に載せたのはそのごく一部ですが、ポストカードは別にすべてがアダルトちっくなわけではありません(笑。
特典の詳細は、私なんかよりももっとエヴァが好きすぎて自分自身がアスカやレイになってしまったこの人のエントリー↓で(ぉ

新世紀エヴァンゲリヲン13巻【プレミアム限定版】|☆★ささのま!★☆

で、貞本エヴァ。私が持っていたのは確か 5 巻くらいまでだったので、それ以降の内容がごっそり抜けています。いや正確には持っていた部分の内容も朧気にしか記憶していないし、逆に言えばテレビ版・旧劇場版をひととおり観ているのでストーリーは知っています。でもこの際だから改めて読み返してみよう...と思いつつ、これ以上本棚が埋まるのもなあ、と目を向けてみたのが電子書籍版。

新世紀エヴァンゲリオン

何の気なしに Reader Store を覗いてみたら、貞本エヴァの旧刊全品半額キャンペーンとかやってるじゃないですか!こ・れ・だ!!

というわけで、13 巻も含め大人買いしてみました(笑。

新世紀エヴァンゲリオン

ちなみに Kindle ストア でも同様の旧刊半額キャンペーンをやっているようなので、各ストアが独自にやっているわけではなく、版元の角川が仕掛けているキャンペーンなのでしょう。
どこのストアから買うかは少し迷いましたが、専用端末はともかく Android/iOS の汎用デバイス等で使う分には特にプラットフォーム依存もないので、どちらでも良いかと。私の Kindle 用アカウントは北米のサービスに紐づけられていてカスタマーセンターに電話しないと統合できないので、今回は Reader Store で買いました。本当は、どこのストアで買っても電子本棚上は一元的に管理できると理想的なんですが、まだ環境はそうは整っていないので。

あと今回気づいたんですが、以前あった講談社ほかのコンテンツのダウンロード 1 年縛りはいつの間にか解除されていたんですね。1 年半ほど前に買った『3×3 EYES』が再ダウンロード可能になっていたので、これなら今までよりも安心して使えそうかな、と感じました。

新世紀エヴァンゲリオン

電子書籍でコミックを読むならやっぱり E-Ink 端末よりも液晶系タブレットのほうが扱いやすいですね。文学と違ってコミックは特定のコマを拡大して見たいことが多く、そういうときにフリック&ピンチで操作できたほうが快適なのと、あとは手持ちの E-Ink 端末(PRS-350 と Kindle 4)だとちょっと画面サイズが物足りないので。

新世紀エヴァンゲリオン

カラーページがちゃんとカラーで読めるのもいい。E-Ink 端末は文学を読むには良いんですが、個人的にはコミック、雑誌、あと短めのビジネス書程度ならば液晶タブレットのほうが向いていると思います。ただ、持ち歩いて読むには 9~10inch クラスの端末だとちょっと厳しいので、そういう意味ではやっぱり 7inch クラスのタブレットが 1 台欲しいところですね...。iPad mini がもうちょっと高解像度だったら(あと日本でも Reader アプリ for iOS がリリースされたら)、即買いしているんだけどなあ。

貞本 義行 / 新世紀エヴァンゲリオン (13) 【プレミアム限定版】

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投稿者 B : 00:13 | Book | Comic | eBook | コメント (1) | トラックバック

2012/08/24 (Fri.)

花のズボラ飯

倉科カナがふんわり萌え系新妻役で民放連ドラ初主演!『花のズボラ飯』 | キャリア | マイナビニュース

滅多にテレビを観ない私をして聖地巡礼に駆り立て、サントラまで買わせたテレビ東京のドラマ『孤独のグルメ』に続いて、同じ久住昌之氏原作の『花のズボラ飯』が 10 月より TBS 系でドラマ化。実は密かに期待していました。
主演は誰になるのか、というより想像すらできないと思っていたら、NHK の連続テレビ小説『ウェルかめ』で主役を演じていた倉科カナさんと来ましたか。こういう配役は誰になっても賛否両論あるものですが、個人的にはこの配役はアリだ。大アリ、オオアリクイだ(ぉ。

原作コミックはちょっと前に「このマンガがすごい! 2012」オンナ編 1 位を受賞してひとしきり話題になった後だったので、今さら読むのもなあ・・・と思ってしばらく敬遠していたんですが、ドラマが始まる前にやっぱり読んでおこう、と思って買ってきました。

久住 昌之、水沢 悦子 / 花のズボラ飯 (1)
久住 昌之、水沢 悦子 / 花のズボラ飯 (2)

花のズボラ飯

既にドラマ化のオビがついて増刷かかってるし(笑。

花のズボラ飯

今やあまりにも有名になった「ウンマ~~~ッ!」。

飲みの〆として TKG(卵かけご飯)を初めて食べたときには確かに内心このくらい歓喜しましたが、卵かけご飯をここまでうまそうに食べる顔を描いたマンガを私は他に知りません(というか、マンガで卵かけご飯を食べるシチュエーションなんてそうそうないよな)。

花のズボラ飯

出ました「ミョウガって夏の番長よね!!」。「ソースの味って男のコだよな」に通ずるモノがあります。まさにオンナ版井之頭五郎。いや、どちらの作品も原作者・久住昌之氏のキャラクターを投影したものと言わざるを得ないでしょう。

花のズボラ飯

オヤジギャグ満載だし(笑。『孤独のグルメ』が基本的に全編にわたって淡々としたノリで進むのに対して、『花ズボ』は料理のシーンが始まったら食べ終わるまでずっとハイテンション。でも、どちらもひたすらモノを食べる行為を描いていて、それほど山も落ちもない、というあたりはとてもよく似ています。

そして食べ物がいちいちうまそうなんですよね。『孤独のグルメ』のほうもうまそうなんですが、あれは原画を一度見てしまうと、あの原画でのうまそうさが印刷では表現し切れていないような印象でしたが、こちらは印刷でもうまそう。基本的にズボラ飯なのでそんなに大したものが出てくるわけでもないんですが、読んでいるだけでお腹が空いてきます。

このテンションとやたらうまそうなズボラ料理たちをドラマでどう表現するのか、今からとても気になります。残念なのは、基本的におうちごはんなので聖地巡礼できないことでしょうか(笑。私は料理は一切しない派(できないわけじゃないけど)ですが、今回ばかりはドラマの影響を受けてしまうかもしれません。

久住 昌之、水沢 悦子 / 花のズボラ飯 (1)
久住 昌之、水沢 悦子 / 花のズボラ飯 (2)

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投稿者 B : 23:29 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2012/06/18 (Mon.)

『孤独のグルメ』谷口ジロー原画展

いくら好きでもそこまで行くか、と思われそうですが(笑)、『孤独のグルメ』の原画展を見に行ってきました。

米沢嘉博記念図書館|『孤独のグルメ』谷口ジロー原画展
米沢嘉博記念図書館にて「孤独のグルメ」谷口ジロー原画展開催中 | 明治大学

『孤独のグルメ』谷口ジロー原画展

会場は神保町にある、明治大学の米沢嘉博記念図書館。初めて訪れた場所ですが、コミックマーケットの創始者の一人でありマンガ評論家である故・米沢嘉博氏の蔵書を収めた記念図書館とのことです。私はコミケには行ったことがないので詳しいことは分かりませんが、正直なところ、東京六大学の一角で大真面目にサブカル系の記念館を建てているとは知らなかったので、目から鱗でした。ほーいいじゃないか、こういうのでいいn(ry

とはいえこの施設はかなりこぢんまりとした建物で、1F の半分くらいは米沢嘉博氏とコミケ関連の常設展示、残りの半分で原画展をやっている関係で、展示スペースはかなり狭いです。壁面 2 面+ショーケース展示程度なので、じっくり見ても 20~30 分程度あれば十分満足できるのでは、という規模。マンガの 4 話分に相当する原画と印刷が掲示されていて、このシーンの原画はこんなふうになっていたのか、というのを見比べることができます。また、原作の久住昌之氏が原稿用紙に書いた原稿も数枚見ることができ、久住氏の書いたセリフがそのままマンガに使われていることや、店内のレイアウトや客のディテールなどを久住氏が原稿上で補足している様子などが見て取れます。

展示されている原稿のひとつは、「うおォン」で有名な川崎の焼肉回。ドラマ版でもほぼそのまま実写化されたほど人気のある回をいきなり持ってきますか!と思いましたが、川崎の工業地帯の緻密な描写は本当に見応えがあります。

驚いたのは、印刷だと線が太めでバルキーな印象を持っていたこの作品が、原画では非常に繊細に描かれていたこと。この作品は人物にスクリーントーンをあまり使わず、井之頭五郎の髪の毛に至ってはサインペンのような太い線で描かれているので、全体的にシンプルな絵というイメージを持っていたのですが、対照的に料理の絵や背景については繊細なタッチで描きこまれ、スクリーントーンも細かく使い分けられていて、人物の描写とのコントラストが強いんですね。原画では印刷物以上にその繊細さが見えてきて、谷口ジロー氏は料理については情報量を多く立体的に見せて、それを食べる人の表情はシンプルかつ印象的に見せようとしてこう描いていたのか・・・というのがよく分かりました。まさに「ここに並んだ大量の原画がすべておかずとして立ち上がってくる」とでも言うのか(ぉ

会期は 9 月末までとのことですが、1 ヶ月単位で展示替えを行うそうで、おそらく壁面に掲示される原画が入れ替えられていくものと思われます。それほど規模の大きな展示ではないので、わざわざこのために神保町に行く、というよりは、山手線の環の中に用事があるときに、30 分ほど時間を作って立ち寄る、くらいの気安い感覚で見に行くのが良いかもしれません。神保町は渋めでうまそうな飲食店が多いので、原画展を見たら O.S.T. を聴きながら、何か入れていく店を探してそぞろ歩きしたくなること請け合い(笑。

久住 昌之、谷口 ジロー / 孤独のグルメ 【新装版】

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投稿者 B : 00:00 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2011/11/26 (Sat.)

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(単行本)完結

安彦 良和 / 機動戦士ガンダム THE ORIGIN (23) めぐりあい宇宙編

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2001 年に連載が始まった『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』がついに完結。最終巻を買ってきました。

連載されていた「ガンダムエース」誌のほうは読んでいなかったので(最終話が載った号だけ買いましたが)、前巻からラストまでの内容は把握しておらず。基本的には原作(アニメ)の内容を踏襲していることには変わりないのですが、アニメでは描かれなかった部分の裏付けや演出によってオリジナル以上に厚みが増していて、さらに画の力(安彦氏は漫画の全てを筆で描いている)もあって、ただただ圧倒されるばかり。
THE ORIGIN の魅力は「安彦良和氏自らが再構成して漫画化したファーストガンダム」というだけでなく、シャアとセイラの生い立ちや一年戦争の開戦前後など、アニメでは描かれていなかったエピソードを(半ば後付けながら)描かれていたり、アニメではやや無理があった設定や打ち切りに伴う終盤の唐突な展開に丁寧な補足がつけられていたり、という深み方向の充実度にあったことは間違いないと言えるでしょう。が、この最終巻に来て、ここまでの回に出てきたあの演出は、実はこれのための伏線だったのか!という驚きまで与えられ、読後の感想としては心底打ちのめされたような心境(笑。ファーストガンダムファンでこれを読んでいない人がいたとしたら、人生の半分を損していると言っても過言ではないと思います(ぉ。

私は愛蔵版も収集しているので、より大判で紙質も良く、カラー稿もちゃんとカラー収録されている愛蔵版の最終巻発売までまだしばらく楽しみが残っていますが、アニメ化プロジェクトのほうも気になります。どういう体制で制作・収録されるのか、そして公開形態はどうなるのか?これだけの作品を再映像化するというのは正直不安もありますが、多くのガンダムファンを満足させる映像作品に仕上がることを願ってやみません。

ともあれ、安彦先生、ひとまずは 10 年間本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

投稿者 B : 23:23 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2011/06/25 (Sat.)

Sony Reader でコミックを読む

【PC Watch】 ソニー、電子書籍端末「Reader」をバージョンアップで.book対応化 ~講談社のコミック約5,700冊と書籍約300冊が購入可能に

Sony Reader の更新版ファームウェアが配布開始されたので、私もアップデートしてみました。

Sony Reader

Reader は買ってみたものの、ソニーの Reader Store にしろ他の電子書籍配信サービスにしろ私が読みたい本がほとんど見当たらず、結局サンプルコンテンツをいくつか読んだり、手持ちの PDF を転送して試してみたりした程度で、かれこれ 4~5 ヶ月は放置してました(´д`)。
で、アップデートしようとしたところ、バッテリがなくなってしまっていて、USB でファームウェアを転送したところで電源断(;´Д`)ヾ。まさかファーム更新失敗でこのまま文鎮に・・・と焦りましたが、少し充電して電源を再投入してみたところ、アップデートが始まりました。ほっ。

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更新後のバージョンは 2.0。末尾についている数字はビルドの日付だと思われます。
このバージョンで対応したのは .book フォーマット。これであとは EPUB 3.0 に対応してくれれば、今後登場する主要な電子書籍はほぼひととおり(iOS 向けなどの独自フォーマットを除く)扱えることになります。

これと同時に、Reader Store で講談社の書籍、およびコミックの配信が始まったので、試してみました。実は従来の Reader Store の品揃えには非常に不満で、今まで Reader Store で電子書籍を購入したことがなかったので、初体験。

Sony Reader

文学系の作品には結局欲しいものが見当たらなかったので(Reader Store には未だに東野圭吾の作品が一冊もない・・・)、コミックを買ってみました。中学~高校時代に読んでいた『3×3 EYES』を久しぶりに読んでみようと思い、何冊かダウンロード。

ダウンロードは PC で行うんですが、ダウンロードが完了すると、PC にインストールしておいた eBook Transfer for Reader が Reader に自動的にコンテンツを転送してくれます。

Sony Reader

Reader でのコミックの表示はこんな感じ。ディスプレイが 5inch しかない Pocket Edition では、表示領域は文庫よりも一回り小さくなってしまうので、コミック文庫よりもさらに読みにくいかと思っていましたが、意外とまともに読めるレベル。今回のファームウェアではコミック向けの表示を最適化しているとのことですが、確かに効いていると思います。

Sony Reader

ただ、拡大表示をすると斜め線の部分でけっこうジャギーが目立つのが気になりました。拡大機能でのスケーリング処理があまりうまくないのかな。
ま、デフォルトサイズの表示がうまくて細かい文字もけっこう読めるので、普通に読む上では拡大が必要なシチュエーションはあまり多くないでしょうが、ちょっと改善してほしいところ。

Sony Reader

じゃあ自炊したコミックの PDF ではどうか?でも私は自炊環境を持っていないので、J コミで『ラブひな』をダウンロードして転送してみました。
が・・・こちらは全然ダメで、拡大してもしなくてもジャギーだらけ。コミックの表示最適化は PDF では効かないようですね・・・少なくとも Pocket Edition ではあまり楽しめるレベルではないように感じました。Reader Store でのコミック配信は少年マンガで¥420、青年マンガで¥525 と割高感があり、旧作ならブックオフで買ってきて自炊した方が明らかに安上がりじゃないの?と思ったのですが、このクオリティじゃ厳しいなあ。

Reader Store での講談社のコンテンツは再ダウンロード期間が一年間という制限があったり、紙の本を買うのと価格的に大差なかったり(これは講談社に限ったことではありませんが)、妙に制約が厳しいのが気になりました。特に再ダウンロード期間の制限については、テレビのダビング 10 のようにコピー回数の上限があるならまだしも、ダウンロード期間で区切る目的が分かりません。講談社は電子書籍を推進したいのかしたくないのかよく分からないなあ・・・。
Reader Store 自体についても、まだまだ読みたいコンテンツが揃っているとは言い難い状況なので、コンテンツの収集についてはもっともっとがんばっていただきたい。

さておき、『3×3 EYES』は 10 年ぶりくらいに読みましたが、改めて前半は面白いですね。中盤から急激にダレてくるんですが(´д`)、久しぶりに少しずつ読み進めてみようかなあ。ただ、1 冊¥525 という価格だけがネックです(´д`)。

高田 裕三 / 3×3 EYES (1)

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投稿者 B : 23:00 | Comic | eBook | コメント (2) | トラックバック

2008/06/27 (Fri.)

しおんの王

安藤 慈朗 / しおんの王 (8)

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去年の秋~今年の春にかけてフジテレビの深夜枠で放送されていたのを、EPG で見つけてふと観てしまったアニメの原作(笑。全 8 巻完結ということで、一気に読んでしまいました。

最初は『ヒカルの碁』の女の子・将棋版かなあと軽い気持ちで見始めて、ある意味当たっていたものの、別に平安時代の棋士の幽霊は出てこないし、将棋漫画というよりは半分サスペンス漫画で、タイトルだけに惹かれて中身にあまり期待していなかった分(ぉ)意外と面白かったです。クライマックスで明らかになる真犯人の動機については、ちょっと理解不能な部分があるけど・・・。原作のかとりまさるって誰かと思ったら、元女流棋士の林葉直子なんですね。

アニメの方は作画にバラツキがあってちょっとしんどい回もありましたが、声優陣が川澄綾子(『のだめカンタービレ』の野田恵)、朴ろ《王路》美(『∀ガンダム』のロラン・セアック/『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリック)、中尾隆聖(『ドラゴンボールZ』のフリーザ/『にこにこぷん』のぽろり/『それいけ!アンパンマン』のばいきんまん)、とどめに郷田ほづみ(『装甲騎兵ボトムズ』のキリコ)は最重要キャラの役兼音響監督(笑)という豪華キャスト。っていうか声優陣の過去作品を並べるとこのアニメがどんな作品なのかよく分からなくなりますが(ぉ。

どちらかというとマイナーな作品ではありますが、漫画・アニメともにけっこう楽しめました。

投稿者 B : 21:27 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2008/04/19 (Sat.)

文庫版 ストーンオーシャン

荒木 飛呂彦 / ジョジョの奇妙な冒険(文庫) (40):Part6 「ストーンオーシャン」 (1)

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『倫』(ethics)――(1) 人の示すべき道 (2) なかま

第 6 部の文庫版刊行がスタート。私は高校卒業のタイミングで週刊少年ジャンプを読むのをやめてしまった(大学のときもサークルの部室にあったのをたまに読んでたけど)ので、ジョジョは第 5 部の序盤までしかリアルタイムで読んでません。でも、第 6 部は承太郎の娘が主人公ということで、読んでみたかったシリーズ。

舞台は主人公・空条徐倫が無罪の罪で投獄された刑務所(現時点で私は物語の結末を知らないので、最後までここが舞台となるかは不明)。『ジョジョ』というと第 2 部や第 3 部に代表される冒険とアクションのイメージが強いですが、第 4 部と第 6 部は限られた空間が舞台となっており、広い意味での「密室劇」と言えます。個人的に昔から密室劇が好きなので、この第 6 部の設定も好み。特に刑務所は誰が信頼できるか分からず、脱出も困難という場所なので、緊張感という意味ではこの上ないシチュエーションです。『ジョジョ』は第 5 部以降キャラクターの個性が(それまでのシリーズに比べて)薄くなっている印象がありますが、舞台設定がそれを補完してくれそうな予感。

投稿者 B : 23:34 | Book | Comic | コメント (2) | トラックバック

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