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2018/03/22 (Thu.)

NHK 基礎英語テキストのかしこい買い方

来月から長女が中学校に進学するわけですが、入学案内の中で英語教材として NHK ラジオの「基礎英語 1」を買ってください、というのがありました。
NHK の基礎英語って私は利用したことがないのですが、私の身の回りではこれで英会話の基礎を身につけたという人は少なくなく、長年やっているだけあって定評の高い教材と言えそうです。しかし、いざ教材を買おうと思ったらけっこうバリエーションが多くてどれを買うべきか判りづらい。

NHK テキスト / ラジオ 基礎英語 1 CD 付き 2018 年 4 月号

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テキストだけでも

の三種類が存在します。その上、音声の選択肢がさらに多く、これがまた選びにくい。
お金がかからないのはラジオや radiko ですが、リアルタイムに縛られるのはイヤだし、かといって今どきラジオを録音できる機材とか持ってないし(´д`)、繰り返し聴くなら多少お金を払ってでも音声データが手に入る方式にしておきたい。でも、調べてみたら手段によって値段が微妙に違う。これはちゃんと比べないと決められないわ、と思って表にしてみました。

販路種類価格月あたり+書籍+Kindle
書店書籍+CD¥1,720¥1,720¥1,720N/A
NHK出版音声 DL チケット¥972¥972¥1,458¥1,382
NHK DLストアまとめて 3 ヶ月¥2,550¥850¥1,336¥1,260
NHK DLストアまとめて 6 ヶ月¥4,800¥800¥1,286¥1,210

最も高いのは紙版テキスト+CD セット。物理媒体同士のセットだから致し方ありません。最も安いのは、NHK ダウンロードストアで音声データを半年分まとめて購入し、テキストは電子版を買うやり方。この両社を比べると毎月 ¥510、年間で ¥6,120、三年だと ¥18,360 も違ってきます。紙版テキスト+CD セットは一回の購入で両方揃ってしまう手軽さはあるけど、例えばスマホに入れて通学中に聴こうと思ったらリッピングが必要だし、何かと手間がかかります。基本はダウンロードデータまとめ買いとして、テキストを書き込みできるよう紙版にするか、電子版で Kindle にまとめておけるようにするか。まあ学校に Kindle は持ち込み禁止だろうし当面は紙版で様子を見るかなあ...。

と思っていたら、長女の進学先に子どもを通わせている親御さんに話を聞いたところ、とりあえず春休みの宿題+α 程度として課題は出るけど入学後は他のテキストがメインになるから授業で継続的に使うことはないとのこと。えー、三年間買うつもりで真剣に調べちゃったよ(´д`)。でもせっかく調べたし、これから NHK 基礎英語で勉強を始めようという方に向けて調査結果を公開しておくことにします。

ウチは春休みの宿題だけなら移動中に聴くこともないだろうし、手っ取り早く紙版テキスト+CD を買うことにしました。

投稿者 B : 22:00 | Book | コメント (0) | トラックバック

2018/02/19 (Mon.)

オールドレンズ・ベストセレクション

澤村徹 / オールドレンズ・ベストセレクション

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こないだ『オールドレンズ・ライフ』の最新刊を出したばかりの澤村徹さんがまた新しいオールドレンズ本を発売されました。
その名も『オールドレンズ・ベストセレクション』ということで、これまでの『オールドレンズ・ライフ』に作例を追加しつつ内容をアップデートして一冊にまとめた、ある意味オールドレンズガイドブックとしての完全保存版的な位置づけになっています。

私も澤村徹さんの blog や最初のオールドレンズ本『オールドレンズ パラダイス』に出会い、沼に片足を取られてからそろそろ 10 年が経とうとしています。思い起こせば、当初はオールドレンズに最適なデジタルボディは EOS であり、M42 マウントや Y/C マウントを中心に限られたレンズを使うものだったのが、ミラーレスカメラの登場によってそれまで日の目を見なかったレンジファインダー用レンズが脚光を浴び、AF 対応や縮小光学系搭載などの変態マウントアダプタ(誉め言葉)が発売され、フルサイズミラーレスの登場に至って世の中にあるほとんどの交換レンズをデジタルで使えるまで、オールドレンズを取り巻く環境は変化しました。当時の自分に「10 年後には CONTAX G レンズをフルサイズボディで AF で使っている」と言っても、にわかには信じないのではないでしょうか(笑。

そんなわけで、7 年前に発売された『オールドレンズ・ライフ Vol.1』からの時間の経過を考えれば、同じレンズの紹介でもまた見え方が違ってくるわけです。当時は制限事項だったことが状況の変化によって今では制限ではなくなっているものもあるし、平凸レンズを使った補正フィルタのようなものだって出てきました。そういうアップデートをふまえて過去に紹介されたレンズをもう一度見直せるという点でも、本書は非常に貴重な資料と言えます。
また、『オールドレンズ・ライフ』では各号のテーマごとに味付けされて紹介されていたレンズもフラットに並べ直して紹介されており、流行りのテーマに惑わされずに自分に合った一本が見つけられる作りになっているのも重要。カテゴリとしては「一眼レフ用レンズ」「レンジファインダー用レンズ」「シネレンズ」「改造レンズ」に分類され、総ページ数はなんと 368 ページ(!)。ページをめくってもめくっても終わる気配がありません(笑。全部読むのも大変だけど、これ作るの相当大変だったろうなあ...。

紙のムックだとかなり分厚く重くなりそうな一冊ですが、今回は発売日から電子版(少なくとも Kindle 版)が発売されているのがありがたいところ。ただこれ作例のサイズを考えるとスマホや 8inch タブレットではなく最低でも 10inch 級のタブレットで読みたいですね。
私もまださわり程度しか読めていませんが、時間をかけてじっくり読み込みたいと思います。ああ、またレンズが欲しくなってしまう。

投稿者 B : 23:12 | Book | Camera Mook | コメント (0) | トラックバック

2018/01/13 (Sat.)

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

長女がお年玉でなんか買ってると思ったら、これでした。

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

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『スプラトゥーン 2』のコンセプトアートや設定資料を収録したムックです。ちょっとした電話帳くらいの分厚さで、全ページカラー印刷という豪華本。私もちょっと気にはなっていたけどまさか長女が買うとは(笑)。そういえば私も同じくらいの年頃のときにドラクエのグッズや小説を蒐集していたので、血は争えないということか...。

表紙からして既にイカしてますが、中身も相当に濃い。

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

キャラクター関係では、髪型のボツ案なんかもあり。「ちょーあたまわるいコ」「やべえかかわりたくない」とか、デザイナーさんの手書きコメントひとつひとつまで面白い。
ゲームのキャラクターデザインの過程を垣間見れたような感覚で、こういう資料すごく好きです。

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

ブキも外観デザインだけでなく構造図まで!しかも「この図は趣味なのであまり気にしなくていいです。」(笑
きっと銃器マニアなデザイナーさんが楽しみながらデザインしたんだろうなあ。きっとそういう雰囲気がゲーム画面を通じて感じられるからこそ、あの世界観が楽しいと思えるんでしょう。

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

ギアの設定資料も。アロメッシュっててっきりメレルのカメレオン 2 が元ネタだと思っていたら、トレッキングじゃなくて超軽量ランニングシューズのカテゴリなんですね。まあそのへんまで含めてデザイナーのアレンジということなのかもしれませんが。
ちなみに私はリーボックのポンプフューリーをモチーフにした、ヤコのアローズシリーズがお気に入り。自分じゃちょっと着れない履けない派手目のコーディネートで対戦ステージに出るのが楽しい。

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

スプラトゥーンの世界観を語る上で欠かせないのが「ブランド」。ブランドごとにデザインや性能に特長がつけられているわけですが、ゲーム内ではなんとなくその雰囲気を感じることくらいしかできません。でも実在のファッションやブランドを意識しながらちゃんと作り込まれたギアブランドの背景を知ると、コーディネートの楽しみがさらに広がるわけです。そしてギアの組み合わせで今まで以上に「性能を取るか見た目を取るか」に悩まされるという(笑

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

タイトルが「イカすアートブック」というだけあって、こういうコンセプトアート的な手描きイラストこそが本書の真骨頂だと思います。ファッション誌っぽくもあるこういうイラストをしげしげと眺めているだけで楽しめる。

スプラトゥーン 2 イカすアートブック

大作ゲームの設定資料集でかなり分厚いものも珍しくはないですが、アートワーク部分だけ抜き出してこれだけの物量をもつゲーム関連書籍はそうそうないんじゃないでしょうか。今週末はちょうどフェス期間だし、Pro コンも買ったのでゼルダは置いといてスプラトゥーン 2 をやっているわけですが、やればやるほど奥深いゲームだと思います。発売からそろそろ半年経ちますが、まだまだ飽きずに楽しませてもらえそう。

スプラトゥーン 2

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投稿者 B : 22:22 | Book | コメント (0) | トラックバック

2017/12/07 (Thu.)

飛びこめ!!沼 03

そろそろ定番となりつつあるシグマの重要書類、遅ればせながら私も読みました。

安倍吉俊 / 飛びこめ!!沼 03

飛びこめ!!沼 03

安倍吉俊先生はこの夏から『こどものグルメ』の連載も始まっていて、私の中ではすっかり人気作家の印象。私は『飛びこめ!!沼』で初めて知りましたが、複数作を読んでみると先生の持ち味が分かってきますね。イイ感じに力の抜けたタッチと独特の「間」がクセになります。

内容的にはいつもの通り、

飛びこめ!!沼 03

シグマユーザーの自虐ネタ満載。

シグマメインじゃないけど、明るい物を暗く撮る構図の達人なら知ってた(ぉ。いや、私はすごく好きですよ彼の写真。

飛びこめ!!沼 03

ここにきて唐突なガンダムネタ!「心のランバ・ラル」、なんというパワーワード。

今回のポイントは、シグマユーザーが α6000 を使ってみるシーンがある、というところでしょうか。シグマと α(中でも特に α6000)は対照的なカメラと言って良く、両方を使うと互いの良さと悪さが痛いほど解る組み合わせだと思います。しかし MC-11 が出たことで sd Quattro をメインで使いつつ、夕方以降の撮影やレンズ本来の画角を楽しみたいときには α7 シリーズに付け替えるという使い分けもでき、実はそれってすごく写真やカメラの世界観を広げてくれることだろうとも思うわけです。私は今からシグマのカメラボディに手を出す予定はありませんが(笑)、それでも MC-11(EF-E 版)を買ったおかげでボディとレンズの組み合わせが倍増し、撮影の自由度と機材選びの悩みが増えました。

本作も面白かったです。あえて物足りない点を挙げるとすれば、三巻目ともなると主人公(後輩くん)がだんだんカメラに慣れてきて、一巻の頃の「初心者を生温かい目で見守る気分」が少し薄れたことと、従来よりもページ数がちょっと減ってしまったことかな。
いずれにしても、ここまで突き抜けた特定メーカー愛を凝縮して本に出せるのは同人誌ならではだし、これだけ愛されるシグマというメーカーが羨ましくもあります。

自分が満足する写真さえ撮れれば機材なんて何でもいい、とは思っているけれど、こういう本を読むと好きな機材をうまく使えた悦びを味わうために撮るのもまた写真の楽しみなんだよなあ。そういうのも含めて「好きなものを好きなように撮る」ってことだと思うんです。

ああ、写真を撮りに出かけたくなりました。

投稿者 B : 23:33 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2017/09/29 (Fri.)

オールドレンズ・ライフ 2017-2018

澤村徹 / オールドレンズ・ライフ 2017-2018

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毎年秋恒例、澤村徹さんの「オールドレンズ・ライフ」最新刊が発売されました。
今回のキャッチコピーは「本物のレンズ沼へようこそ」。ここまでストレートかつ挑戦的なコピーを使ってきたのはシリーズ初ではないでしょうか。

「沼」解禁: metalmickey's blog
がんばって特色使ってます!【オールドレンズ・ライフ2017-2018】: metalmickey's blog

私もさっそく購入しました。年イチとはいえけっこう嵩張るムック本を毎年物理で買い続けるのも本棚を圧迫するし、今年から電子版にしようかなあ...と思っていたところに「表紙のタイトルに特色使っちゃった(てへぺろ)」とか言われたらみんな紙版を購入するしかないじゃない(;´Д`)ヾ。

今回のメイン特集は、キャッチコピーにもあるとおり「本物のレンズ沼へようこそ」。私もこれまでにいろんなオールドレンズを見てきましたが(ま、自分で買ってるのはツァイスを中心にオールドの中でも「無難な」レンズばかりですが)、パクテッセ、アーガス、ヴェラ...自分が見たことのないレンズがまだまだこんなにあったのか!と改めて沼の深さを思い知りました。人はいま、戸口に立っている。この沼の彼方に、道は続いている...。

マウントアダプタでは先日私もレビューさせていただいた K&F Concept 製品が紹介されており、日本でも急速に定番マウントアダプタの一つとして起ち上がってきている印象があります。

沼にもいろんな種類があることが解るのが第 3 特集「隠れクセ玉属性レンズを探せ!」。オールドレンズといえば独特の描写で、フレアやソフトフォーカスによる描写の味だったり、グルグルボケや六芒星ボケなど「現代の評価基準では失格だけど、その描写にハマる人は虜になる」というものが少なくありません。中でも今回強烈なインパクトがあったのは、絞り羽根が二枚で真四角にボケるロシアレンズ MC Zenitar-ME1 50/1.7。四角くボケる背景はさながらドット絵のようで、このボケをどう活かせるかはさっぱり想像がつかないけど一度撮ってみたい!と感じさせる引力があります。

レンズ沼的視点で言うと「もうひとつの選択肢 オルタネイティブ MF レンズ」。新品で入手できる現行マウント向け MF レンズということで「オールド」ではありませんが、ミラーレスカメラ向けにマニアックなレンズ選びをする上では確実に選択肢に入ってきます。定番のツァイス Loxia、フォクトレンダーに加えてトキナーからも FiRIN シリーズが出ましたし、最近では中国メーカーの勢いも無視できなくなってきています。しかも少し前までならマウントアダプタを介すのが当然だったのが、今では E マウントネイティブな新品 MF レンズの選択肢が増えているという。これを新たなる沼と言わずに何と言うのでしょうか(汗。

しかも今年は富士フイルムの GFX が発売され、中判向けオールドレンズの多くが本来に近い画角で使えるようになった、というのもオールドレンズ的には大きな話。私はさすがにそこまで手を出す気はありませんが(笑)、そろそろブームも一段落してネタが切れてくる頃だろう...ということもなく、沼は広さも深さも増すばかりです。
私は昨年シグマ MC-11 を入手してからオールドレンズではなく α7 に EF マウントレンズをつけることのほうに熱中してしまっていますが、久しぶりにこっちに戻ってみようかなあ。

投稿者 B : 22:17 | Book | Camera Mook | コメント (0) | トラックバック

2017/09/26 (Tue.)

正しいブスのほめ方

ある人に勧められて面白そうと思った本を読んでみました。

トキオ・ナレッジ / 正しいブスのほめ方

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タイトルと表紙イラストのインパクトが強くて、完全にネタ本の印象が強いですが、中身は半分くらいは真面目な本。褒めづらい人、褒めるところが見つけにくい人をいかに褒め、どうコミュニケーションしていけば良いかというテクニックや考え方について書かれたものです。
私はお世辞だったり社交辞令だったり、あるいは利害が一致しない相手とのコミュニケーションや自分が納得していないことについて表面的に取り繕ったりすることが本当に苦手で、たぶんそれで損してる部分は少なくないんだろうなと自覚しています。でも最近はそうも言っていられなくなってきたので、この本も先日の「ダークサイド・スキル」に通じるところがあるかと思って手を出してみました。

外見的なブス...に限らず、「見るからに損している人(≒見た目をほめづらい人)」「完全にウザい人(≒できれば関わりたくない人)」「限りなく残念な人(≒内面をほめづらい人)」「逆にほめづらい人(≒ほめられ慣れていてお世辞が効かない人)」「まあまあ浮いている人(≒価値観が独特な人)」の計 35 種類の人に関して、その生態とどう褒めるかについて解説されています。単にテクニック的な部分だけでなく、あるタイプの人がどんな思考回路でそういう行動を取ってしまうのかが解るのは確かにありがたい。別におだて上手になりたいとは思いませんが、他人を動かしたり協力を得たりするには「その人がどのようなモチベーションで動いているか」を理解する必要があるわけで、その認識の一助になります。またほめ方のテクニックについても、自分のように心にもないことを口先だけで言えないタイプだったとしても、「(○○だけど)●●ですよね!」「(○○にしては)●●だよね!」というように、心の中で前置きをしながらポジティブな部分だけを言葉にするという技を多用していて、これなら私も自分の気持ちを納得させながら他者を持ち上げることができそうだな、と思いました(笑

まあここに書かれていることを実践すると、確実に相手を見下しながら表面的に持ち上げるようなものの見方が身についてしまいそう。それに、自分自身が誰かから褒められたときに「でも内心はこう思ってるんじゃないの?」と疑ってかかりそうで、性格が悪くなる気もします(;´Д`)ヾ。
ちなみにこの本に書かれている内容を自分に当てはめると、私は典型的な人見知りタイプらしいです。うん知ってた(´д`)。

ネタ的な要素もあるため、全部が全部役に立つというわけではありませんが、人とのコミュニケーションを円滑にする上で必要な考え方が学べる一冊だと思います。サラッと読める内容だし、気分転換がてらに読むにもちょうど良いのではないでしょうか。

投稿者 B : 22:19 | Book | Business | コメント (0) | トラックバック

2017/08/24 (Thu.)

ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる 7 つの裏技

「悪いひと」になろうと思うんです。

木村尚敬 / ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる 7 つの裏技

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私がマーケティングと経営の領域において尊敬する友人が少し前に薦めていて、まさに今の自分に必要とされていることに近そうだな、と感じたので買って読んでみました。

「ダークサイド」と言えば漏れなく『スター・ウォーズ』を連想することでしょう。かといって無能な同僚や部下に手も触れずに首を絞めたり、指先から紫色の稲妻を発したりするやり方が書かれているわけではありません(笑。でも、ハイスペック人材を多数抱えながらまともな情報収集も意思決定もできずに崩壊したジェダイ評議会は現代の大企業病そのものだし、対して労働環境はブラックだけどハイスペ人材二人だけで銀河帝国を急成長させた組織力と計画実行力、それに重要な局面では自ら現場に出る責任感からして、企業運営という視点ではシスのやり方のほうが理に適っているんじゃないか、と以前から Episode I~III を観ながら感じていました。
ああいうことを実現できる能力なのであれば、「ダークサイド・スキル」は身につける価値があるのではないか。

当初は、目的実現のために時には冷酷にならなくてはならない局面とか、人心掌握のためのアメとムチの使い分け方とか、近年ネットビジネスでよく見る「グレーゾーンを駆け抜ける」成長法とか、そういうことまで踏み込んで書いてあるものと思っていました。でも、実際に書かれていたのはもっと普通のこと。だけど、自分にとっては苦手意識があることだったり、必要とされているけどつい避けて通ってきたことだったり、そういうことが理路整然と並べられていたので、自分としては痛いけれど直視せざるを得ない内容でした。

私の仕事への取り組み方というのは、ロジカルな正しさを整えた上で正攻法で挑むようなやり方でしか今まではやったことがありません。政治力を駆使したり、何かをバーターにして本当に通したいものを通す、みたいなやり方はどうも苦手。そういう性格なんだから仕方ないだろ、と開き直っていましたが、万年下っ端でもそろそろそういうわけにもいかなくなってきました。理屈が正しいだけでは周りを動かせないときに、どうやって自分の味方を増やし、思ったように動いてもらうか。そのために必要な小手先のテクニックではなく、いかに普段からの振る舞いや立ち回りで協力者を増やしていくかについて、まるまる一冊をかけて説明された本です。共感した箇所は数多くありましたが、特に自分の心に刻んでおきたい部分を引用しておきます。


全部身につけた人がポジションにつくのではなく、ポジションが人を育てるのだ。そして、真のリーダーは自分に足りないところをきちんと認め、そこを埋めてくれる人を引っ張り上げて、チームをつくっていくのである。

私は、本当の意味での意思決定というのは、たいていが不完全情報下で行わなければならないものだと思う。逆に言うと、物事を判断する上ですべての情報がそろっていて、ある程度合理的に答えが出る類のものは、意思決定とは言わないといっても過言ではない。

あたかも自分が言い出したかのように言うのだが、そうなれば、シメたものだ。自分の発案だと勘違いしてくれていたほうが、自ら率先して動いてくれるからだ。これこそ人を動かすダークサイド・スキルである。

利益を出して社会に付加価値を提供しているのは会社ではない。そこで営まれている事業だ。その事業にしがみつくのはまだわかるが、会社にしがみついても、真の意味での見返りがあるわけではない。

事業の成長や組織改革を成功に導くために必要なことばかりで、そういう意味では「ダークサイド」でも「裏技」でもないとは思います。でも正攻法だけでは物事が進められないことも少なくありません。『スター・ウォーズ』でも最終的にフォースにバランスをもたらしたのは、ライトサイドのフォースを身につけ、ダークサイドの影響を受けながらもそれを克服したルークでした。この本には、自分が性格的にどうしてもできそうにないこともいくつか書かれていましたが、できる範囲からでも、普段から意識して動いていこうと思います。

投稿者 B : 23:58 | Book | Business | コメント (2) | トラックバック

2017/07/24 (Mon.)

こどものグルメ

『孤独のグルメ』の久住昌之先生原作による新作漫画が Web コミックとして連載開始されました。

こどものグルメ - 無料マンガサイト pixivコミック

comic エスタスというのはソニー・デジタルエンタテインメント(主にモバイル向けコンテンツを手がけるソニー子会社)が pixiv コミックのプラットフォームを利用して展開する Web コミック誌のようです。こんな媒体やってたんですね...。

作画を手がけるのは、シグマの H 本こと『飛びこめ!沼』でカメラクラスタに話題を振りまいた安倍吉俊先生。私はこの同人誌で始めて知ったんですが、もともと同人作家ではなくプロのイラストレーター/漫画家とのこと。久住先生と安倍先生を掛け合わせるという発想はありませんでしたが、両方愛読している私には深く深く突き刺さりました(笑
カメラ系同人誌発、という意味では先日飯田ともき氏による『カメラバカにつける薬』がデジカメ Watch で連載開始されたところですし、急にこのあたりが盛り上がってきた印象があります。

漫画のほうは主人公の小四女子・蓬野杏(よもぎのあん)が子どもならではの視点で料理をする、というストーリーのようです。第一話のテーマは「ポテサラ丼」で、残り物のポテサラをご飯に載せてソースをかけてチンしただけ、という簡単レシピ。
設定上食材や手順にはあまりこだわれないだろうし、きっと『花のズボラ飯』の小学生版みたいな話なんだろうな...と予想していたところ、ほぼそのとおりでした。これ花ズボのエピソードにしても成り立ちそうな話ではありますが、安倍吉俊先生が描くことでキャラクターの動かし方がずいぶん違っていたり、これはこれで一つの世界観がありますね。

まだ一話なので今後の方向性もよく分かりませんが、基本的には冷蔵庫の残り物を活用しながら包丁や火は極力使わない工夫レシピ、という感じになりそう。子どもが主人公なだけに駄菓子を食材の一つに使う、というアイデアも出てきたりするかもしれません。いずれにしても、子どもだけでなく大人でも手軽に小腹を満たせるアイデア料理が中心になりそうなので、実用性は高そう(笑
また初回にて既に「くちのなかにすてる」という名台詞が爆誕していますが(笑)、子どもという設定はインパクトのある造語を生み出しやすいだけに、そっち方面での期待も高まります。

先日谷口ジロー先生が亡くなって漫画版『孤独のグルメ』の新作はもう読むことができなくなりましたが、代わりになるものではないとはいえ今後はこちらの『こどグル』を楽しみにすることにします。

投稿者 B : 22:23 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック

2017/07/08 (Sat.)

小説 機動戦士ガンダム

今さらかもしれませんが、小説版の『機動戦士ガンダム』を読みました。

富野由悠季 / 機動戦士ガンダム I・II・III

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実は私は小説家としての富野由悠季はあまり好きではなくて...『逆シャア』や『閃ハサ』の小説を読んだ後もちょっと微妙な気持ちになっていたものでした。この小説版ファーストガンダムは何年か前に Reader Store のセールで勢いで買ったまますっかり忘れていたんですが、この春先から出張や長時間の移動が多かったので、そういえばタブレットのストレージに入れっぱなしだったのを思い出してようやく読んでみたというわけ。

読んだことがなくてもガンプラ等の説明文を通じて、小説版では最初のガンダムは大破してアムロが G-3 ガンダムに乗り換えるだとか、シャアがザクの次にゲルググやジオングでなくシャア専用リック・ドムに乗るだとか、途中でアムロが戦死してしまうため『Ζ』以降の作品には繋がらないだとかいったストーリーの概要はある程度知っていました。が、改めて読んでみるとアニメ版とは随分違う内容になっているんですね。
まずアムロ(をはじめホワイトベースのクルーの大半)が民間人ではなく志願兵だし、ホワイトベースは地球に降下せず宇宙だけで物語が展開されるし、けっこうな序盤のうちからララァが出てくるし、なんならアムロとシャアが和解してしまうし。アニメ版がアムロを中心とした少年たちの成長を描いた群像劇だとするならば、小説版はニュータイプ論の掘り下げが軸、というように主題からして違います。私はホワイトベースの足跡や物語の結末自体は大きく変わらないだろうと高を括っていたので、これにはちょっと驚きました。

主題であるニュータイプ論に関しては、主に戦場におけるニュータイプ同士の感応がどういうものであるか、アニメ版ではアムロとララァの交感(とラストシーンの脱出劇)くらいしか描写されていなかったのが、小説版ではアムロとララァ以外にも何人か具体的なニュータイプの描写があり、人によってあるいは状況によって感応のしかたが異なるとして描かれています。またニュータイプ的な感応を経て、アムロが自分自身が肉体や本能に縛られた凡人であることを自覚する描写もあり、このあたりはなかなか深い。後続のガンダムシリーズで徐々に掘り下げられていったニュータイプ観が、この時点である程度具体的に示されていたというのは面白い気づきでした。
また、後続のアニメシリーズにストーリー上は繋がらないものの、設定や描写上で繋がる部分もちらほら。『Ζ』でアムロがフラウ・ボゥに「まだセイラさんのこと好きなんでしょ」と言われるシーンは、ファーストではあまりそういう描写が見られなかったのに何で?という感じでしたが、この小説版での関係性が間接的にでも下敷きになっている、ということであれば納得できる話。そしてこの小説版にだけ登場するニュータイプのクスコ・アルは『Ζ』の強化人間フォウやロザミアに通じる不安定さを持っているし、いろんな女性の間でフラフラするアムロはカミーユに重なるものがある。男女関係をネチネチ描写するところも『Ζ』っぽいし、全体的にこの小説版はファーストのリメイクというよりも『Ζ』の下敷きなのだと考えたほうが自然な気さえします。こういう青臭い男女観(女性観?)や体制批判的な視点が富野御大の持ち味で、アニメ版ファーストの作り方がむしろ例外だったのかもしれません。

それから、富野作品ではありませんが『UC』がこの小説の影響を大きく受けているというのも特筆すべきでしょう。『UC』であの人が仮面を最初に外したときのあの台詞はこの小説から引用されたものだったし、コロニーレーザーのコードネームが「システム」というのはこの小説版のソーラ・レイのコードネームを受け継いだものだし、マリーダが死んで思念体化する表現はこの小説のあのシーンを土台にしているし。福井晴敏氏が単なるガノタを超えた富野オタだということは知っていましたが、『UC』でアニメシリーズのみならず小説からもこんなに引用していたとは。

この小説版が純粋にいち SF 小説として面白いか?と問われれば難しいところですが、少なくとも宇宙世紀を舞台とするガンダムシリーズをより深く理解する、という意味では読んでみて良かったと思います。

MG 1/100 RX-78-3 G-3 ガンダム Ver.2.0

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投稿者 B : 17:08 | Book | Novel | コメント (0) | トラックバック

2017/05/10 (Wed.)

飛びこめ!!沼 02

私の周囲でやたら買ってる人が多い某シグマの重要書類、ウチには今日届きました。

安倍吉俊 / 飛びこめ!!沼 02

飛びこめ!!沼 02

先日のコミティアで発売されたものが早くも COMIC ZIN での委託販売が始まったようで、さっそく注文。本当は紙の本を増やしたくないので電子版も発売してほしいところではありますが...まあ文字通り「薄い本」だしいいか(ぉ

前作もかなり濃い同人誌でしたが、本作はさらに輪をかけて深い沼に引きずり込んでくる一冊です。

飛びこめ!!沼 02

冒頭からしてこれですからね...。
基本的にはシグマユーザーによるシグマユーザーのための自虐本です(ぉ

飛びこめ!!沼 02

「OS は『重くてスイマセン』の略」、これテストに出ます(ぉ

飛びこめ!!沼 02

シグマ製品につけられがちな略語、鳴り物入りで登場した「SFD」とは何の略か?答えは本を買ってその目で確認すべし(ぉ

飛びこめ!!沼 02

出た!Foveon ユーザーのとにかく何でもカリカリに撮りたくなる病(笑。合併症としてとにかく錆を撮りたくなる病を発症する場合があります(ぉ。

いやー、今作も前作以上に濃いネタ満載でした。シグマ、愛されてるなあ。
いくら SIGMA GLOBAL VISION のレンズの評価が高いとはいえ、レンズだけではシグマもここまで愛されるメーカーになってなかっただろうなあ。極端な製品バランスの sd/dp シリーズと山木社長のキャラ(笑)があったからこそ専門の同人誌まで発売される状況になったのではないでしょうか。あの規模の会社で、ファンに支えられながら一定のポジションを築く。なかなかできることではなく、羨ましくもあります。

それとこちらも購入しました。

ていこくらんち / カメラバカにつける薬 7

カメラバカにつける薬 7

同じくコミティア向けに発売された『カメラバカにつける薬』の新刊です。
こちらは PDF 版も発売されているので、私は電子で購入。

カメラバカにつける薬 7

もともと「レンズ沼病を治療するための病院」という設定で始まったこのシリーズですが、いつの間にか病院を離れて草野球なんかもするようになったのが、7 巻では釣りまで始めてしまいました。
それにしても「インスタ川でフォロワーを釣る」とか毒が強すぎる(笑

カメラバカにつける薬 7

釣り針(笑
個人的には釣り針が鈴なりになったような投稿はあまり好きではありません。

カメラバカにつける薬 7

「なんでも東京つければいいと思ってやがる」...ああなんかインスタじゃないけど身近に思いっきりそういう例があったような...。

カメラバカにつける薬 7

うっ、何故だろう目から水が。・゜゜(っд`)゜・。

ちなみにこれは今回新登場のキャラ、華為(ファーウェイ)ちゃん。ライカ警察と仲良しです。

カメラバカにつける薬 7

絞り 11...さっき別のマンガでも見たような...?
読者層が似ていることもあって、『沼』のほうとリンクするようなネタが散りばめられていて、そういう意味でも面白かったです。

そういえばここしばらく機材買ってないなあ。手持ちのラインアップで満足しちゃってるというのもあるけど。
友人とカメラ機材の話をすることも以前よりは随分少なくなりましたが、こういうの読むと久しぶりに飲みながらカメラ談義でもしたくなりますね。

投稿者 B : 22:22 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック