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2014/12/16 (Tue.)

SIGMA LVF-01

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先週開催されたシグマの新製品体験イベントにて、レンズとは別に気になる製品がひとつありました。

SIGMA LVF-01

同社の dp Quattro シリーズ向けの LCD ビューファインダ「LVF-01」です。おそらくこれも国内で実機が一般公開されるのは初ではないでしょうか。

ただでさえ大きくかつ特異な形状をした dp Quattro シリーズに装着することで、さらに「異形」とでも言いたくなるような出で立ちになります。
ここまで大きくなると一眼レフを使った方がいいと個人的には思いますが、dp シリーズでなければ撮れない写真だってあるし、何よりこのスタイルに興奮する人もいるでしょう(笑。

SIGMA LVF-01

カメラ本体への装着は、付属のアタッチメントをカメラに固定して、アタッチメントに対してビューファインダをスライドさせて装着する方式。複数人で写真や構図を確認したいときとか、複数の dp シリーズでファインダを使い回したいときに取り外しやすいようになっています。複数の本体で使えるようにということは、アタッチメントだけ別売されたりするんでしょうか?

SIGMA LVF-01

アタッチメントは本体の三脚穴を介してセットするようになっています。代わりにアタッチメント側に三脚穴がついていて、ビューファインダをつけた状態でも三脚にセットできます。

SIGMA LVF-01

このアタッチメントですが、三脚穴側のパーツとファインダ側のパーツが分離されていて、六角穴付きのキャップボルト(かな?)で連結されているようです。

イベント中の山木社長のコメントによると、「できる人なら他のカメラ用にアタッチメントを自作してもにょもにょ」的なお話もあったので、保証外ながらこのあたりのパーツを自作すれば DP Merrill やチルト非対応のミラーレス/高級コンデジあたりに装着できる可能性がありそうですね。3D プリンタを使って dp シリーズ向けアクセサリを自作・販売している方もいらっしゃるので、今後の展開に期待(笑

SIGMA LVF-01

非使用時にはこのようにキャップをはめて保護するようになっています。このキャップがまたすごくて、

SIGMA LVF-01

山木社長曰く「何も指示してないのに設計者が勝手にこだわってこんなところにまでスピン加工入れてきたんです。かっこいいからいいんですけど(笑」とのこと(笑。

少し覗かせてもらいましたが、これがまたよく見える!単なる暗箱ではなくて、ちゃんと光学レンズ(それも交換レンズ品質)が入っているので、非常に見やすい。本体液晶を覗き込んでいるだけなのに、高倍率な EVF を覗いているような感覚に陥ります。まあ、仕組み的には大型パネルを使った EVF と同じ構造になっているわけなので、当然ですが...。これは MF が捗るに違いないし、半端な外付け EVF をつけるくらいならばこちらのほうが良いでしょう。どっちにしろ dp Quattro は本体そのものがデカいし(笑。

発売日は未発表ですが、当日のコメントによると「うまくいけば年内に発売できそう」とのことなので、期待したいと思います。dp Quattro 持ってないけど...。

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投稿者 B : 21:53 | Camera | Compact | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2014/09/19 (Fri.)

PowerShot G7 X にも触ってきた

7D2 と一緒に、コンデジの新型 PowerShot G7 X にも触ってきました。
※展示機は試作品のため、最終製品とは細部の仕様が異なる可能性があります。

キヤノン / PowerShot G7 X

PowerShot G7 X

1inch センサに 24-100mm/F1.8-2.8 相当という、RX100 シリーズをもろに意識した高級コンデジの新機種。従来ならば PowerShot S シリーズが担っていたカテゴリですが、大幅なスペックアップとともに PowerShot G シリーズの新ラインとして登場しました。かつて「PowerShot G7」という機種も存在したので名称は紛らわしいですね...。

PowerShot G7 X

デザイン的には PowerShot G シリーズじゃなくて PowerShot S90 からの流れを確実に汲んでいるように見えるのに、あえて G シリーズなんだ...と思っていたんですが、実物を見て納得。ボディの表面がプロット塗装だったり、ダイヤルやリング周りのデザインは明らかに G シリーズのそれ。「G シリーズのスペックを、S シリーズ風のデザインでやや上品にまとめたカメラ」という印象に仕上がっています。

PowerShot G7 X

モードダイヤル周りのデザインが特徴的。露出補正ダイヤルの上にモードダイヤルを重ねた二階建てダイヤルになっています。
どちらも回転は固めで(二階建てゆえにどちらかを回したときに意図せずもう一方が回ってしまうのを防ぐためでしょうか)、スムーズさに欠けます。モードダイヤルはともかく、露出補正ダイヤルはもう少し軽く回させてほしかったところ。そうすると不用意に回ってしまうので、痛し痒しですが。個人的には二階建てダイヤルはあまり好きではないなあ。

PowerShot G7 X

ポップアップフラッシュも内蔵。ギミックが PowerShot S シリーズとは違い RX100(I/II)に近い方式になったので、ポップアップが固着するトラブルとは無縁になったと思われます>誰となく

PowerShot G7 X

液晶は上方向のみながらチルト可能。タッチ操作にも対応しています。上下チルト&タッチ非対応な RX100 III とは一長一短ですね。上下チルト&タッチな機種が欲しいです、安西先生...。

PowerShot G7 X

レンズ周りのコントローラーリングを回すと画面上にダイヤル風の UI が表示されるのは最近のこのクラスではもうトレンド。デフォルトでは絞り優先モードで絞り値が、シャッタースピード優先モードでシャッタースピードが、プログラムオートでは ISO 感度が操作できます。

キヤノンのコントローラーリングのいいところは、背面の「RING FUNC.」ボタンでこのリングの操作項目を動的に切り替えられることでしょう。デフォルト(STD)では上記の操作になりますが、RING FUNC. ボタンを押すことで ISO 感度やホワイトバランス、ステップズーム等をボタンやリングから手を離すことなく操れるのが快適。その際、リングのデフォルト機能は背面のホイール側に引き継がれるので、個人的にはリングをステップズーム、ホイールを絞り値(絞り優先の場合)に割り当てて使うと具合が良さそう。このリングの操作性は明確に RX100 シリーズ(リングの動作は 1 種類しか設定できない)よりもいいところだと思います。

PowerShot G7 X

あと、ズーム時に画面上に最短撮影距離が表示されるのが、細かいけれどありがたい。このクラスのカメラは広角側と望遠側で最短撮影距離が大きく変わることが多く、今どれくらいまで寄れるのかが把握しづらいので、この機能は助かります。RX100 にもつけてほしいくらい。

PowerShot G7 X

PowerShot S120 と比べてみました。

正面からの投影面積はあまり違いませんが、少しだけ G7 X のほうが大きいです。PowerShot S シリーズも顔つきが年々普通のコンデジっぽくなってきたので、こうやって比べてみると G7 X の面構えのほうが明らかに「本格的なカメラの存在感」を放っていますね。

PowerShot G7 X

ただ、薄さはだいぶ違います。
レンズリングの出っ張りまで入れると G7 X のほうが 1.5 倍くらい厚く、シャツの胸ポケットにギリギリ許容範囲と言えそうな S120 に対して、G7 X はジャケットのポケットでないと無理な感じ。まあカメラとしての格が明らかに違うから仕方ないでしょう。

PowerShot G7 X

直接のライバルと言える RX100 III との比較。
ほぼ同じサイズ感ですが G7 X のほうが少しだけ背が高く、ダイヤルの出っ張りまで含めるとけっこうな差になります。

PowerShot G7 X

ただ、厚みはほぼ同じ。

かなり似たスペックの両者なので、選択のポイントはよりズームの伸びる G7 X か、EVF 内蔵の RX100 か、というところになるでしょう。個人的には望遠が欲しいときは他のカメラも持っていることがほとんどだし、屋外晴天下で撮ろうと思ったらファインダは必須なので RX100 かなと思いますが、G7 X の操作性も捨てがたい。先に RX100 III を買っていなければ、かなり迷っていたに違いありません。

キヤノン / PowerShot G7 X

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投稿者 B : 00:07 | Camera | Compact | コメント (0) | トラックバック

2014/09/16 (Tue.)

LUMIX CM1

【フォトキナ】パナソニック、LTE対応デジカメ「LUMIX CM1」発表 - デジカメ Watch

photokina が始まっていますが、まず気になるカメラがパナソニックから発表されました。

Android 搭載の LTE 対応コンデジ「LUMIX CM1」。単体での通信が可能でアプリも入れられるということで、従来のカメラよりもコミュニケーション用途を重視した位置づけ。まあ今でにも Android を搭載したカメラはニコンや SAMSUNG からも出ていましたが、国内メーカー製 LTE 対応カメラとしてはこれが初。

1 インチセンサはいいけど 28mm の単焦点レンズというのはユーザーを限定しそうだし、Android はカメラのプラットフォームとしては安定性やレスポンスの面で不安があるし、爆発的に売れるモデルではないでしょう。が、個人的にカメラは画質やレスポンスも大事だけど、もっとコミュニケーションツールとして進化すべきだと思っているので、この方向に踏み出したパナソニックの姿勢は支持したいです。パナソニックのカメラは以前から、伝統的なカメラメーカーでは割り切れないであろう部分を割り切ってコンセプトを明確にした商品企画が多かったですが、これはその最たるものですね(その一方で、GM5 はいろいろ付け足した結果 GM1 の潔さが失われてしまったように見えますが)。まあ、CM1 はカメラチームではなく撤退したスマホの開発チームが主となって作った製品のようですけどね。

今のところ国内発売については不明ですが、技適取得済みらしいので発売の可能性は高いかと。
このカメラ、最近選択肢が異様に増えている MVNO の格安 SIM とか挿しとくと案外ちょうどいいんじゃないかという気がします。今までだと、こういうカメラは Wi-Fi でいったんスマホに画像転送するか、ルータやテザリングにぶら下げるかする必要があって少々面倒でしたが、MVNO の隆盛で少し潮目が変わってくるかもしれません。

コンデジや低価格一眼の市場縮小で、カメラメーカー各社は挙って中上位機にシフトしてきていますが、個人的にはこういうパラダイムを変えようという動きのほうが興味深いかな。こういうアプローチが最終的にどういう形態で市場に受け入れられていくのか、あるいは受け入れられないのか、見守っていきたいと思います。

投稿者 B : 21:00 | Camera | Compact | コメント (0) | トラックバック

2014/06/13 (Fri.)

RX100 III

待望の新兵器を投入。

ソニー / RX100 III

RX100 III

約 3 年ぶりにコンデジを買いました。前に買ったのは子どものイベント撮り用の高倍率ズーム機、という位置づけで買ったので、標準焦点域の高級コンデジとしては約 4 年ぶり。その間、普段使いのカメラは NEX-5・5R がほぼ全ての用途をカバーしていましたが、α6000 への買い替えに伴い少し大きくなってしまったので、ポケットに収まるサイズで高画質なものが欲しいと思っていたところでした。
RX100 シリーズ自体は初代の発売当時から気にはなっていたものの、私の用途にはいくつか物足りないスペックがあって、

■RX100 → RX100 II

  • Wi-Fi&NFC 対応
  • チルト液晶搭載
  • 裏面照射 CMOS 搭載

■RX100 II → RX100 III
  • 光学系変更(ワイド&明るい)
  • 最短撮影距離短縮
  • EVF 搭載
  • BIONZ X 搭載

という風に世代を重ねるごとに不満がつぶされていき、三世代目で私の閾値を超えてきたため(特にテレ側の焦点域でも少し寄れるようになったのが大きい)今回ついに観念して購入。

RX100 III

このサイズでの内蔵に驚かされた EVF。NEX-5R や α6000 でも、晴天の屋外で撮るときにはほぼ EVF に頼っていたので、これはありがたい。α の EVF に比べると小さいですが、必要十分なレベルだと思います。

ちなみに、ロットによってエンボスだったりプリントだったりする?という EVF の T* マークは、ちゃんと刻印になっていました。
ロゴマークといえば、レンズ部のブランドネームは「ZEISS」。以前、Touit を試したときには 12mm が「Carl Zeiss」で 32mm が「ZEISS」だったことがありますが、やはり今後は他社ライセンス品も含め「ZEISS」に統一していくようです。伝え聞くところによると、ツァイスは以前から医療機器等には「ZEISS」のブランド名を使用していて、光学機器だけが「Carl Zeiss」表記だったとのこと。ロゴマークは以前から青地に白の「ZEISS」なので、今後は統一ブランディングの意味で光学機器のマーキングも「ZEISS」になっていくようです。レンズ銘板の「Carl Zeiss」に憧れて一眼カメラの世界に足を踏み入れた者としては、少し寂しい話ではあります。

RX100 III

設定で挙動を変更できるレンズリングは、ステップズームに設定。以前の私のメインコンデジだった PowerShot S90 もリングをステップズームにしていましたし、リコー GX100/200 もズームレバーの設定をステップズームにしていました。代表的な焦点距離の単焦点レンズを複数使い分けている感覚で操作できるので、一眼ユーザー的にはこっちのほうが使ってて愉しいです(ちなみにズームレバーを使えば無段階ズームも可能)。特に Mark III ではレンズスペックが F1.8-2.8 と明るくなったので、大口径単焦点レンズの感覚で扱えるのが嬉しい。

RX100 III

同時に買ったアクセサリはこんなところ。
液晶保護シートはいつもなら OverLay シリーズを使うところ、たまには違うのも使ってみるかと思って今回は純正のセミハードシート PCK-LM15 にしてみました。セミハードタイプなので、フィルムタイプよりも耐久性はありそう。

キャリングケースは Manfrotto の Nano カメラポーチ 3 型。HX9V 用に使っている 4 型のカーキが扱いやすくコストパフォーマンスも良かったので、今回もこれにしました。本当はホワイトかカーキのほうがカバンの中で探しやすいので良かったんですが、RX100 III の佇まいがブラック以外との組み合わせを拒んでいるように思えたので、ポリシーを曲げてブラックで統一。

RX100 III

高いだけあって、所有感だけなら α6000 より高く感じますね。久しぶりにコンデジで満足感の高い買い物をしました。

画質も期待以上で、昨日の Pepper の写真は実は RX100 III で撮ったものでした。最近、もう APS-C より小さいセンサを積んだカメラを使う気がしなくなっていましたが、これはアリだな。私の持っている中で最近もっとも稼動率の高いカメラは 5D3 でも α7 でもなく α6000 でしたが、もしかしたら RX100 III は普段使いとしてはその位置を脅かす存在になってしまうかもしれません...。

ソニー / RX100 IIIicon

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投稿者 B : 21:00 | Camera | Compact | コメント (1) | トラックバック

2014/02/16 (Sun.)

CP+ 2014 (2) -シグマ編

昨日に続き CP+ レポートをお届けします。今回は、やっぱり dp Quattro シリーズが気になるシグマブース。

カメラと写真映像の情報発信イベント CP+2014

SIGMA

去年の黒から、今年は白ですか。

......

SIGMA

そんなわけでシグマブース。この白基調のブースもすっかり定着しましたね。

今年は従来以上に dp シリーズ推しなようで。

SIGMA

dp2 Quattro のハンズオンにはすごい行列ができていました。おそらく今年の CP+ で最長の行列だったのではないでしょうか...私が並んだときには「お一人様 3 分まで」の札が立てられていました。それでも軽く 40~50 分は並んだような(´д`)。

SIGMA

dp2 Quattro。イメージしていた以上に、実機は大きい。説明員さんによると「レンズと液晶、グリップを中心に『カメラに必要な機能』以外を極限まで削ぎ落としたデザイン」とのことですが、ボディの高さからはみ出ているレンズ径といい、なんかどこかで聞いたことのあるコンセプトですね(笑

カメラのグリップって通常はボディから前にせり出しているものですが、これが後ろに出っ張っている形状。さらに、グリップから光軸までの幅がある、という今までのカメラの常識を覆すデザイン。このあたりについては後述しますが、第一印象としては「握りやすい」というよりも「違和感」が先に立ちます。
ちなみにデモ機はずっと稼動してたということもあるでしょうが、表面にけっこう熱を持っていました。かなり高性能な処理系(スペック的には EOS 1D 系と同等とか)を積んでいるため発熱するようですが、それをボディ表面の金属も使って発散するようにしている、とのこと。

SIGMA

ダイヤルは二つ。絞りと露出補正、などのように個別に操作できるので扱いやすい。逆にモードダイヤルが廃され、「MODE」ボタンから呼び出すようになっていますが、まあこのカメラを使うような人は絞り優先かマニュアル露出にほぼ固定して撮るでしょうから、却って潔いと言えます。

SIGMA

気になったのはこの操作系。ボタン数もある程度割り切っているのはいいんですが、各機能ボタンと方向キーが物理的に距離が離れていて段差もあるので、機能呼び出し→方向キーでセレクト→決定 の操作に親指の移動距離が大きいのが、なんだか微妙。こういうのって設定変更のシーケンスを指で覚えて瞬時に切り替えながら撮っていくものだと思うので、その指の流れが阻害されそうだと感じてしまいました。方向キーは機能ボタンと同じ面に配置するべきではなかったでしょうか。

制限時間 3 分なので、あまりじっくり触って納得感を得るには至らなかったのですが、ちょうど山木社長ご本人から dp Quattro シリーズに関するプレゼンステージがあり、いろいろなお話を伺うことができました。

SIGMA

まず dp Quattro のデザインですが、山木さんご本人も初めて手に取ったときには違和感があったとのこと。正直ですね~(笑)。でも、試作機を週末に持ち帰ってテストしているうちに手に馴染んできたといい、「少し触っただけで『使いにくい』とかツイートするの、ちょっと待ってください(笑)。ある程度使い込むうちに、この良さが分かってきますから」とのこと。なんか見透かされているような気持ちになってしまいましたが(笑)、さすがに 3 分のハンズオンでそこまでは感じられなかったなあ...。

なお、光学系は dp2/3 に関しては従来と同等ながら、dp1 は今回新規開発の光学系に入れ替えているとのことです。

SIGMA

それから、Foveon X3 Quattro センサの「1:1:4 構造」の秘密について。G・R チャンネルの輝度情報を B チャンネルの輝度情報から補間するのであれば、従来の Foveon センサのような完璧な色解像度は得られないのでは?という疑問に関しては、「実は 3 層のセンサはそれぞれ完全に R・G・B にしか反応しないわけではないんです」とのこと。特に B 層は G・R にもある程度反応するようになっており、補間ではなく B 層がもつ G・R の輝度情報を使って処理するようになっているそうです。

SIGMA

ゆえに、センサとしては「1:1:4」であっても、処理後の画像としては「4:4:4」の情報がちゃんと得られる、とのこと。G・R 層の画素数が減ることで、結果的にデータ量の削減にもなり、DP Merrill に比べてデータ容量が軽くなるメリットもあるそうです。理論的にはそうかもしれないけど、ホントかなあ?という疑念もなくはないので、こればかりはもう実写画像待ちでしょう。

ちなみに、ハンズオン機で軽く何枚か撮ってみた感じでは、確かに DP Merrill 以前の機種に比べて手持ちでも随分まともに撮れるようになった、という印象を受けました。ただ、高感度については、少なくとも本体液晶で確認した限り、ISO800 でも画面上でけっこうな量のノイズが見えてしまっていたので、手ブレしにくくなったことと高感度画質が良いかどうかはまた別、ということかもしれません。まあ、dp シリーズは事実上 RAW 現像を前提としたカメラなので、現像で捌きやすいレベルであれば問題ないとは思いますが...。

SIGMA

そういうわけで、dp Quattro の判断は保留。理屈は分かったし以前より扱いやすくはなったようだけど、本体サイズも大きくなって、クラスが変わってしまった、という印象なんですよね。一眼のサブとして持ち歩くコンデジ、ではなく、もう最初からこれ一台で撮る前提で持ち出すカメラになってしまうので、私には合わないかなあ...と思っています。

SIGMA

あとは交換レンズ群の展示も少し見てきました。

24-105mm F4 OSS(発売中)も、

SIGMA

50mm F1.4(未発売)も、どちらもデカくて重いんですよね...。35mm F1.4 もデカくて重かったですが、これだけデカくて重いレンズばかり何本も買ってまとめて持ち歩くのも厳しい(´д`)。画質が良いのは分かっているので、買うか買わないか、買うならどれを買って何を撮るか、はちゃんと吟味したいところ。最近、重い機材を持ち出すのが億劫になりつつある自分がいます...。

投稿者 B : 00:00 | Camera | Compact | DSLR | コメント (2) | トラックバック

2014/02/11 (Tue.)

dp Quattro

個人的には、カメラの価値は画質×歩留まりを含む撮影領域の積で決まると考えています。だから、いくら画質が良くても撮影領域の限定されるカメラや、扱いやすくても画質に満足のいかないカメラは私に合っていない。そういう意味で、シグマの Foveon X3 センサを搭載したカメラは、惚れ込んで使っている人の話(みな画質には惚れ込んでいるものの、例外なく取り回しで苦労している)を聞けば聞くほど、自分には縁遠いカメラだな、と思っていました。まあ、普通に使いやすいカメラなら他に選択肢はいくらでもあるわけで、そんな中で独自のポジションを確立しようとするならば、カメラメーカーとしてのシグマが採っている戦略はおそらく正しいでしょう。

本来レンズメーカーであるシグマがカメラを作るのは、写真用の光学機器を作っているメーカーが生まれながらに持つ宿願のようなものでしょう。それと同時に、カメラの開発・製造・販売を手がけることでカメラメーカーのノウハウを学び、レンズの開発・製造にフィードバックできる要素も少なからずあるものと思います。
15 ヶ月前に掲げた「SIGMA GLOBAL VISION」は、「いいもの、それも超王道なものか、極端にユニークなものしか作らない」という宣言だったのではないかと思います。その成果がこの 15 ヶ月間の製品群として顕れてきましたが、この新しいカメラはその最たるものと言えます。

シグマ、新世代Foveon X3センサー採用の「dp Quattro」シリーズ - デジカメ Watch

dp Quattro

この独創的すぎるデザイン(笑。SIGMA GLOBAL VISION 以降のシグマ製品は、工業デザイナーの岩崎一郎氏がデザインを手がけていますが、これも同氏の手によるものでしょうか。斜めのラインの使い方をはじめ、MUTECH 製品のデザインに通じるものを感じます。従来の単なる直方体から脱却してインパクトのあるデザインをまずは狙ったのだろうと思いますが、加えてグリップ感の向上による手ブレの抑制と、バッテリ容量の向上を狙ったものでしょう。いずれも従来の DP シリーズの弱点と言われていた部分です。

でも、DP Merrill シリーズから dp Quattro シリーズにおける最大の変化点は、センサにあります。

Foveon X3 Quattro

Foveon X3、ジェネレーションネーム「Merrill」から一新された「Quattro」センサは、従来の三層構造ベースに、センサの構成を変えてきました。奥の G・R 層に対してトップの B 層を 4 分割した...というより、奥の G・R 層の画素面積を 4 倍にした、といったほうが正確でしょうか。これはまず間違いなく、表層に対して深層の受光量が劣ってしまう三層センサの弱点を深層の画素ピッチを向上させることで補う(その際、輝度情報は B 層に担わせることで解像度も両立させる)ことが目的でしょう。つまり、グリップ形状の変更と併せて、Foveon の弱点である高感度性能を高めよう、というものです。
ただ、この場合は G・R チャンネルの解像は B 層からの補間を用いて行われるため、「全ピクセルが全色で正しく解像する」という Foveon X3 センサのメリットを捨ててしまうも同然なのでは?という疑問も湧いてきます。ベイヤー型センサとは輝度情報を補間するか色情報を補間するかという点で異なるので、この方式でもベイヤー型センサに対するアドバンテージはあるということなのでしょうが、従来の Foveon X3 センサにあった、スイートスポットに入ったときの麻薬的な解像感は得られないように思えます。まあ、このあたりは実写画像を見てみないことには何とも言えませんが。

それでも、これによって高感度性能が向上しているのは事実のようで、ISO AUTO 設定の上限がマニュアル設定と同じ ISO6400 になっていることから(DP2 Merrill では AUTO 時の上限は ISO800 にすぎない)、これはようやく「普通に手持ちで撮れるカメラ」になった、ということなのかもしれません。それで画質も普通になっていたとしたら、「形が突飛なだけで画質は普通なカメラ」なので、むしろ失うもののほうが大きそうですが...。

いずれにしても、これは早く実機を触り、実写画像を見てみたいところ。もしこれで従来より画質が劣化せず、使い勝手だけが向上しているならば、私が初めてシグマ製カメラを手に取る日が来るかもしれません。

投稿者 B : 01:40 | Camera | Compact | コメント (2) | トラックバック

2013/04/17 (Wed.)

RICOH GR

ペンタックスリコー、APS-C世界最小の28mmコンパクト「GR」

RICOH GR

リコー「GR」が待望のモデルチェンジ。「GR DIGITAL」改め「GR」とは、また気合い入れてきましたね。

それもそのはず、イメージセンサが 1/1.7 インチから APS-C サイズに大型化され、高級コンパクトの元祖「GR」が、最近のセンサ大型化のトレンドをうまく取り込んできました。それでいて、GR DIGITAL IV からほとんど変わらないサイズ感!これはすごい。これではさすがにソフトウェア光学補正を前提としたレンズ設計になっているのだろう、と思いきや、ソフトウェア補正は(記事を読む限り、少なくとも歪曲補正は)入っていないらしく、リコーの本気を見せつけられた気分です。
それだけオリジナルの「GR」を名乗るに相応しいモデル、ということなのでしょうが、レンズのフチにある「GR LENS f=18.3mm 1:2.8」の印字の「GR」の部分が赤字になっているあたり、かつての L マウントレンズ「GR LENS 28mm F2.8・21mm F3.5」を彷彿とさせ、どうやったらカメラ好きの心をくすぐれるかを研究し尽くしたカメラ...というより、カメラ好きが作ったカメラっぽいなあ、とも感じます。

そしてこのカメラも最近の傾向に漏れずローパスフィルタレス。ローパスはなくせばいいってものでもないでしょうが、光学的なフィルタで何とかするしかなかった時代と違って、LSI の処理性能が向上したおかげでより最適なフルカラーピクセル生成処理をソフトウェアで実現することが可能になってきた、ということでしょう。とはいえ、富士フイルムの「X-Trans CMOS」のような変則配列のセンサではなく、スペックを見る限りでは現在最もポピュラーな某 1,620 万画素 APS-C センサを採用していると思われるので、モアレの処理がどうなっているかはまだ分からないものの高感度性能はかなり期待して良いはず。センサの実力値としては ISO1600 くらいまで普通に使い物になりそうだけど、私の経験上リコーのカメラはノイズ処理があまりうまくないようだからなあ...。

APS-C センサを搭載した高級コンデジとしてはシグマ DP Merrill シリーズ、ニコン COOLPIX A に次いで 3 社めということになりますが、そもそも高級コンデジというカテゴリを確立したのは GR と言って良く、おそらくこの機種が APS-C コンデジの定番となるでしょう。APS-C のカメラなら私は NEX-5R があるから...と思っていましたが、GR は(レンズを含めた)サイズが一回り違うので、使い分けられるかもなあ、という邪な気持ちも湧いてきます(汗。

とはいえ、GR DIGITAL IV の完成度を考えると、これでもう一段値下がりするかもしれない IV を確保しに行く、というのもアリでしょうね。でもなんか同じ考えの人がたくさんいるようなので、結果的に値下がりしないかもしれませんが(笑。

リコー / GR DIGITAL IV

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2013/02/04 (Mon.)

CP+ 2013 (3) -その他編

CP+ のレポート、最後はその他もろもろ私が気になったものについて。

CP+ 2013

コンデジで唯一実機に触りたかったのはやっぱり PowerShot N。直販限定なので、この機会を逃すとショールームくらいでしか触れませんからね。

これだけ変なカメラが出てくるのは久しぶり、近い種類という意味ではカシオの EX-TR100 以来じゃないでしょうか。注目度も高く、常に人だかりができていました。

CP+ 2013

まず「電源ボタンはどこ?」と一瞬迷ったんですが、操作系は全て側面にまとめられています。これは 90° チルトの機構上の制約と同時に、ハイアングル撮影時にはカメラの天地を逆転させて撮るという撮影スタイル上の制約で、他のコンパクトデジカメでは一般的な本体天面にボタンを配置するわけにはいかなかった、ということなのでしょう。

CP+ 2013

反対側には撮影モードボタン、スマホ接続ボタン、再生ボタン。

Wi-Fi は基本的には画像転送(スマホ/タブレット、PC、他のキヤノン製 Wi-Fi 対応カメラ、プリンタ、CANON iMAGE GATEWAY)と Facebook/Twitter 投稿程度。今までのコンデジとは違うスタイリングのカメラだけに、スマホからの操作とかもっと踏み込んだ提案をしてくるかと思ったら、IXY の Wi-Fi モデルと同程度のことしかできない、というのはちょっと物足りないですね。

CP+ 2013

注目はレンズリング付近で、ボディ側(三本のローレットが刻まれているほう)がズームリング、先端側(丸が三つ打たれているほう)がシャッターリングになっています。ズームリングはともかくとして、上下どちら向きにでも押せる(かといって縦位置で持ったときにも対応できるよう横に押せるわけではない)シャッターリングは、発想としては面白いですが、結局手ブレ防止にはならず、ちょっと微妙。タッチシャッターもついているので、このカメラのスタイル的にはむしろタッチシャッターのほうが似合っているように思います。

CP+ 2013

そんなわけで、ほとんどの操作はタッチ UI で行うことになります。といっても画面タッチでシャッターが切れること、画面隅の「FUNC.」「MENU」のタップでメニューが呼び出せることくらいで、複雑な操作は特にありません。設定画面の項目数もそれほど多くなく、カメラとしてかなりシンプルな作りになっています。が、かなり素っ気ないこの UI をいきなり与えられたら、ちょっと茫然としてしまうかも。まあ「画面をタッチしたらシャッターが切れるもの」というコンパクトカメラのシンプルな前提に立てば、これはこれでいいのかもしれません。

それからこのカメラの機能的なハイライトの一つ「クリエイティブショット」。これは一度シャッターを押すだけで、オリジナル画像以外に色合い・明るさと構図を変えた 5 枚の画像をカメラが自動的に切り出してくれるというもので、クマデジさん曰く「NEX のお節介機能の行きすぎた版」(ぉ。スマホで Instagram や cameran といったエフェクト系カメラアプリが流行っているのを引き合いに出すまでもなく、ストレートに撮った写真ばかりが写真じゃない、というのは現代の写真の楽しみ方の一つ。それはそれで認めるけど、果たしてここまでまとめてやってくれることが良いのかどうか。逆に、ここまで自動化してやらないと誰もが当たり前に使う機能にならないということか。個人的には、スマホ向けエフェクト系カメラアプリの流行を見る限り、「ユーザーに自分で効果を選ばせる」ことはそれほどハードルにならないような気はしているんですけどねえ。ともあれ、直販限定という時点でキヤノン的にもテストマーケティングなんだろうし、このカメラが今後どういう動向を見せるのかは要チェックだと思います。

CP+ 2013

会場の隅っこにひっそりと存在した「プロ向け動画エリア」。一眼ムービーの流行でもっと盛り上がっているかと思ったら、けっこう閑散としているものですね...。

そんなエリアにこれまたひっそりと展示されていたあれは...!

CP+ 2013

METABONES の Speed Booster じゃないですか!業務用カムコーダ NEX-FS700J に EF50mm F1.2L USM のセットで展示されていました。このコーナー自体あまりやる気が感じられず、説明員もついているんだかいないんだかよく分からない状態で、せっかくのマウントアダプタもファインダを通して画角を確認するくらいしかできなかったのがものすごく残念です(´д`)。

EF-E マウントアダプタは電子制御対応でもコントラスト AF はお世辞にも速いとは言えないので、スチル用途としては EOS を持っている限りわざわざアダプタを噛ましてまで NEX で使う意味はないよなあ、と思っていました。が、MF 主体(AF でもスチルほど速くなくて良い)なムービー用途となれば話は別。EOS も 5D や 1D 系の動画性能は高いですが、専用のカムコーダで EF レンズがほぼオリジナル画角で使える、というのは意義があると思います。

CP+ 2013

マウントアダプタといえば、ミラーレス用マウントアダプタの先駆者である KIPON ブースでは、マウントアダプタよりもむしろ新開発のレンズが目立っていました。

【CP+】KIPON、ミラーレス用大口径レンズ「40mm F0.85」を展示

ドイツの光学メーカー IB/E OPTICS との共同開発による「IBELUX 40mm F0.85」というレンズ。F0.85 ってこれまたすごくないですか。まあ、ミラーレスカメラにつけるにはちょっと大きすぎて、ちょっと常用できるレンズにはならなさそうですが、写りを見てみたいレンズではあります。海外ではミラーレス系のマウントアダプタはスチルよりもむしろミラーレスマウントを採用したカムコーダ(ソニーやパナから発売されている)で多様なレンズを使えるためプロの映像制作者たちに支持されているとのことなので、このレンズもそういう用途であればボディとのバランスも良いでしょうし、そちらがメインの市場なのではないかと思います。METABONES の Speed Booster のほうも噂によるとまだ日本に数本しか入ってきていないとのことですが、国内での初お目見えがプロ向け動画エリアだったというのも、そういう経緯なんでしょう。

CP+ 2013

続いては CP+ の会場内に併設された「御苗場」の展示会場。
今までの CP+ ではどちらかというと流し見に近い感じで見るだけのエリアでしたが、今回は目的がありました。

CP+ 2013

写真ユニット「PSAM」として、デジタルスタイリッシュ系カメラマン・四本木さんが作品を出展されていました。

私の場合、写真は完全に自己満足でせいぜいこの blog に貼るくらい。こういうところに出展しようという気合いが今のところないので、その熱意と、それから展示できるだけの写真が撮れるウデ、というのが羨ましい。展示も当然自分たちで設営したということで、お疲れさまでした。

CP+ 2013

ニヤニヤしながら芳名帳に落書きしているのは、このためにはるばる富山から出てきたむっちーさん。リアルで会うのはかれこれ 6 年ぶりくらい?必要以上に元気なことは Twitter で確認していましたが(ぉ)、元気そうで何より。

CP+ 2013

御苗場の隣、富士フイルムブースでは東京カメラ部とのコラボレーションで X シリーズのユーザー投稿写真が展示されていました。しかも 10 点中 3 点が普段から絡んでくださっている方々(しょういちさん、goma さん、丁稚さん)というのは、すごいことです。日本における写真・カメラの聖地ともいえるこのイベントで、友人・知人の作品がこれだけ掲出されるというのは、ものすごく刺激になりますね。私も、手始めに区の写真コンクールあたりに応募してみようかな...。

私の CP+ レポートはこれにて終了です。来場者数は公式発表によると過去最高だった昨年を 5% ほど下回っているようですが、大きな新製品がなかったにしては盛況だったように感じました。特に、私の周囲で今回初めて CP+ に行ったという人も何人かいて、新しいカメラファンを取り込みつつまだまだカメラ市場が盛り上がっている、ということなのだろうな、と思います。
カメラの新製品としては昨年はかなりの当たり年でしたが、今年はどうでしょうか。CP+ の盛り上がりを見る限りは期待しても良いのかな、と思いますが、果たして。

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2013/02/03 (Sun.)

CP+ 2013 (2) -シグマ編

CP+ 2013

[ Sony NEX-7 / Sony E 50mm F1.8 OSS ]

八重歯っていいよね。

......

CP+ 2013 のレポートを続けます(ぉ。
なぜか毎年手厚くなってしまうシグマブース。今年もしっかり見てきました。

CP+ 2013

今回のシグマブースで最大の注目は DP3 Merrill でしょう。DP シリーズユーザーには待望の中望遠、といったところでしょうか。
レンズがけっこう大きいので、今までの DP シリーズよりも威圧感がありますね。

CP+ 2013

まあ電気/ソフトウェア的には DP1/2 Merrill から変わらないので、私はとりあえず本体ディスプレイ上で分かるレベルでの画角と画質をチェックした程度でした。DP って気にはなるけど私が求める方向性とは違うカメラ、なんですよね。私の周囲のユーザーが苦労しながらも楽しそうに撮っている姿を見ると、一度使ってみたいという気はしつつ。

CP+ 2013

私の本命はむしろこっち。「Art」ラインにリニューアルされたミラーレスカメラ用 DN シリーズレンズです。

CP+ 2013

ハンズオン機もひととおりありました。が、残念なことに全てマイクロフォーサーズ用(´д`)。センササイズが違うので、E マウントユーザーからするとこの状態では画角は参考にしかなりません。

まずは 60mm、これは今までの E マウントにない焦点距離なので、気になるところ。中望遠で手ブレ補正がついていないのはちょっと苦しいですが、そこは ISO 感度上げるなり「手持ち夜景」モードを活用するしかないかな。

CP+ 2013

「Art」ラインなので「A」のバッジがついています。
そして、鏡筒のデザインはかなり E マウント純正レンズを意識したというか、NEX につけるとまるで純正レンズかのように似合いそう。逆にマイクロフォーサーズにはイマイチ似合わないのでは(笑

鏡筒のうち、金属の光沢が感じられる部分全体がフォーカスリングになっていて、これを回すことで MF/DMF ができます。全く滑り止めを意識していないデザインですが、それほど滑る感じはしませんでした。ただ、夏場とか汗をかきやすい時期にどうか、というのはちょっと心配だし、そもそもデザインとして MF させることをあまり前提としていないようにも見えます。あと、指紋が思いっきり残るのも気になりました。ソニー純正の E マウントレンズは光沢部分にヘアライン加工が施してあって、指紋は気にならないんですよね(その代わりキズがつきやすい)。やっぱりこのレンズは MF させる気がないように見えます。まあ、今までの 19mm・30mm というラインアップであれば AF でスナップ中心、というのも分かりますが、60mm ではそうはいかないからなあ。

CP+ 2013

続いて 30mm F2.8。これはブラックが置いてありました。これも NEX 純正の黒鏡筒に近い色ですが、マイクロフォーサーズ機につけるならシルバーよりもブラックのほうが違和感が少ないかも。

CP+ 2013

レンズ前面のスペック記載は旧型ではシルク印刷でしたが、新型ではレリーフに変わりました。被写体への映り込みを防ぐと同時に、高級感もこっちのほうがあると思います。

CP+ 2013

同じく 19mm F2.8。この辺は光学設計は旧型と同じなので特に語るところはありませんが、デザインは新型のほうがいいなあ。まあ「寸胴デザイン」であることに変わりはないので、もうちょっとくびれというか、抑揚のある形状にしてほしいとも思いますが...。

CP+ 2013

シグマ製レンズは昨年の新コンセプト導入以降、鏡筒にヴィンテージ(発売年)を記載するようになりましたが、今回の DN [Art] シリーズの 3 本には「013」の数字が刻まれるようです。

CP+ 2013

山木さん、今年もありがとうございました。

シグマのブースの構え方は以前からけっこう好きなんですが、今年は特に新コンセプト導入直後ということもあってか、ブース全体をモノトーンで統一したシックな装いになっていました。徐々に、しかし確実に「安価な互換レンズメーカー」から「高品位なレンズを作る総合カメラメーカー」に脱皮しつつあるように見えます。この調子で、いたずらに規模だけを追わず、コンスタントにいい製品のリリースを続けていってほしいですね。

CP+ 2013レポート、まだまだ続きます(という次回で終了フラグ

投稿者 B : 00:24 | Camera | Compact | DSLR | NEX-7 | Photograph | Sony E 50/F1.8 OSS | コメント (0) | トラックバック

2013/01/11 (Fri.)

PowerShot N という変なカメラ(褒め言葉

CES で発表されたこの変なカメラがとても気になっています。

【CES】キヤノン、ユニークな操作性のWi-Fi搭載機「PowerShot N」など
2013 International CES:何とも不思議なマシカクカメラ 「PowerShot N」をCESで発見 - ITmedia デジカメプラス

PowerShot N

見た目からしてインパクトのあるカメラです。まるでリコー GXR のカメラユニットみたいな、単体でカメラとして成立しなさそうな形状でありながら、これでカメラ。スマホの影響で「画面タッチでシャッターを切る」という操作系は市民権を得てきているし、カメラ側でもタッチシャッター対応製品が増えてきているので、シャッターボタンとグリップとレンズを前提としたデザインである必然性は薄れてきていますが、レンズの付け根の部分に「シャッターリング」をつけて、縦横どちらでも同じような使い勝手で撮れる、とか、そういうチャレンジまで含めてとても面白い製品。

1996 年に DSC-F1 という初期のデジタルスチルカメラに出会い、レンズが回転するというフィルムではあり得なかったデジタルの発想に衝撃を受けて、それまでカメラになんてほとんど興味がなかったのに買ってしまった(当時は学生だったのですぐには買えず、翌年後継の DSC-F2 を買った)私としては、こういう既存のカメラの概念に囚われない未来志向の製品を見過ごすことはできません。
事実上世界初の民生用デジタルカメラだったカシオ QV-10 の時点で既にレンズ回転式という機構を搭載していたし、その後もオペラグラス型のリコー RDC-7 というカメラや縦型デザインの富士フイルム FinePix 6800Z、というあたりもフィルム時代には考えられなかったカメラのありようを示していました。他にもレンズ回転式のニコン COOLPIX2500 や、まだ記憶に新しいカシオ EX-TR100 など、私の記憶に残っているデジタルカメラといえば、「デジタルならでは」を志向する製品ばかり。それが、現在のような「いかにもカメラ」という見た目をした製品ばかりになっていったのは、デジタルカメラが性能面でフィルムカメラを凌駕し、市場を駆逐していくにあたってカメラというアイコンを必要としたということなのでしょう。が、いちデジタルカメラファンとしては、その状況をずっと寂しいことだと思っていました。クラシックカメラ然としたスタイルのカメラが新製品として数多く並んでいる状況を見ると、個人的にはとても残念な気持ちになります。

ちょっと話は逸れますが、シグマが Contemporary/Art/Sports という新コンセプトを発表した際に、同社の山木社長は「2012 年はカメラが多様化した年だった。それは写真という文化にとってとても喜ばしいこと」ということを仰っていました。確かに、技術と市場が成熟した結果、カメラメーカー各社の志向性が明確になり、スペック面では多様な製品が登場した面白い年だったことは事実です。が、フィルム時代のカメラの思想を逸脱するほどの多様性を見せられたかというと、そこまででもなかったように思うのです。
そういう観点でみると、この PowerShot N というカメラは、久しぶりに現れた突然変異という印象で、とても面白い。スマートフォンの普及により、いっぽうでは従来のスマートフォン的な撮影スタイルを模索し、他方ではスマートフォンとの連携を前提とする。まあ、新しいのは操作性だけで、それを活かした撮り方が提案できているようには(少なくとも現時点では)見えませんし、過去の例に照らし合わせるとこういうカメラはあまり売れないのでしょうが(笑)、少なくとも一石を投じる存在にはなりそうだし、個人的にはなってほしいなあ、という願望を込めて思うわけです。

CP+ がだんだん楽しみになってきました。

投稿者 B : 00:13 | Camera | Compact | コメント (0) | トラックバック