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2018/11/10 (Sat.)

Yongnuo YN450

超ド変態Androidミラーレス「Yongnuo YN450」、LTE内蔵・キヤノンのレンズを交換可 - すまほん!!

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中国・深センの光学メーカー Yongnuo が EF マウントに対応した Android 搭載カメラ「YN450」を発表しました。

Qualcomm のオクタコア CPU に Android 7.1 Nougat、パナソニック製マイクロフォーサーズセンサを搭載しつつ EF マウント対応。かつインカメラも搭載して自撮りも可能という、言ってみれば「スマホのアウトカメラをレンズ交換式にした」という今までありそうでなかった製品です。超ド変態かどうかはさておき、今まで誰でも思いつきながら実製品としてはあまり例がないという意味でかなりユニークな製品と言えます。

Android 搭載カメラは今までニコン(2012 年)とパナソニック(2014 年)がコンパクトデジカメで、サムスンが 2013 年にレンズ交換式「Galaxy NX」を製品化した経緯はあります。実際に 2012~2014 年頃は若干そういった潮流が感じられたものの、その後のカメラ業界はとりあえずスマホに Wi-Fi/Bluetooth で繋いでその先のネット接続はスマホに任せる方向性で割り切ってしまったようでした。新しい方向性を模索するよりは既存の価値観の中で高付加価値なものを...というのが今年のフルサイズミラーレス全盛の時代に繋がっていると言えます。実際に Android を搭載した各社のカメラは売れたという話をとんと聞きませんし、同時期に非 Android プラットフォームで似たようなことをやろうとした α の PlayMemories Camera Apps もほぼ終息しており、非常に淋しい状況。そんな中でこの YN450 やツァイス ZX1 のような製品が出てきたのは、突然変異的で非常に興味深いものと言えます。

YN450 は Android 当サイトはいえ Google Play ストアに対応するかは不明。ですが、汎用 OS を搭載するということは編集や現像に使えるアプリの選択肢が広いということですし、新しい SNS や写真アップロードサイトにも柔軟に対応しやすいのがメリットです。ツァイス ZX1 の詳細は現時点では明らかにされていませんが(UI からして Android ベースである可能性は高い)、自由にアプリを入れられるわけではなさそうなので Lightroom で現像した後にシェアする先はある程度限定されそう。いずれにしても、最近のカメラが既存のカメラの価値観の中で閉じすぎていて面白くないと感じていた身としては、ものすごく気になるカメラではあります。

個人的に残念なのは YN450 が搭載するセンサが m4/3 である点。まあ本体サイズ的にバランスが良いのは m4/3 でしょうが、EF レンズを APS-C で使うのでさえもったいないのに焦点距離が 2 倍相当になってしまう m4/3 はさすがに扱いづらい。だって EF16-35/F4L をつけたって 32-70mm 相当になるわけで、広角レンズの選択肢が限られすぎます。EF-S10-22mm を標準ズーム相当として使うくらいでちょうど良い感じ。この辺はまあ Yongnuo 自身がキヤノン/ニコンの互換レンズを発売している関係でこうなっているんでしょうねえ...。

実際に発売されたとしても、技適等の関係で日本向けに正式販売されることはあまり期待できないんだろうなあ。とはいえ気になるカメラではあるので、少し動向を追っかけてみようと思います。

投稿者 B : 22:45 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/10/29 (Mon.)

RX100 III の「次」を考える

RX100 III の調子が悪い件の続き。

今のところ後継(上位)機種に買い換える必要性も感じていないし、本格的に故障したら修理して使い続けるつもりではいますが、もし修理できない or 修理代が高くて買い換えを視野に入れるべき状況に陥ったらどうするか(ちなみにソニーの補修用性能部品保持期間はコンデジの場合製造打ち切り後五年とのことなので、RX100 III が現行品として販売終了してもまだ五年は修理してもらえる可能性が高い。例外もあるでしょうが)。
いざとなったときに焦ると判断を誤りそうなので、もし今買い換えを迫られたらどうするか?をちょっと考えてみました。

RX100 シリーズの中で買い換えるなら現時点では IV がちょうど良さげですが、今さら III→IV への買い換えというのもなんだか面白くない(笑)。それかスペックが近い PowerShot G7 X Mark II だけど、こちらはモデルチェンジが近いという噂もあります。
一方で APS-C 以下のミラーレス機に目を向けると、案外 1inch コンデジを買うよりも安上がりだったりするんですよね。最近はカメラ屋に行ってももっぱらフルサイズ方面しかチェックしていませんでしたが、久しぶりに APS-C 以下の機種をじっくり見てきました。

ソニー / α5100

ソニー SONY ミラーレス一眼 α5100 パワーズームレンズキット E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS付属 ブラック ILCE-5100L-B

α 遣いとしてはまず候補に挙がるのが α5100。α6000 だと通勤カバンに入れるのちょっと厳しいので...。NEX-5R もまだ持ってますが、操作性が今の α とは違いすぎて α7 や RX100 と混在して使うと混乱するんですよね。

α5100、発売当時はあまり気に留めていませんでしたが、AF は少なくとも RX100 III よりは速いし、サイズがちょっと大きくなって EVF がなくなることを除けば代替になりそうな感覚。操作性については「ダイヤルが一個」という点では RX100 と同じだから近い感覚で使えそうですが、Fn ボタンがなくて AF モードや AF エリア、ホワイトバランスをいじりたいときはメニューを辿っていかなくてはならないのが辛い。中級者以上であればまず使うことのない「?」(カメラ内ガイド)ボタンをアサイン変更することはできますが、あと 1~2 個ボタンが欲しい。
せめて NEX-5R のように Fn ボタンがついていれば、コンデジ代替として割り切って使うには十分だったんだけどな。E マウントならレンズはあるからボディだけ買えばいいし。個人的に本当に欲しいのは「イメージセンサとソフトウェアを現行世代相当にアップデートした NEX-5T」なんですが、ソニーはもうそんなものは作ってくれないんだろうなあ。

キヤノン / EOS M100

Canon ミラーレス一眼カメラ EOS M100 ダブルレンズキット ブラック EOSM100BK-WLK

キヤノンは EOS R は小さく作ることにこだわっていないようですが、EOS M シリーズに関しては(少なくとも今出ている機種は)ミラーレスの中でも小型にこだわっているようで、私は評価しています。EOS M100 はその中でも一番小さいモデル。
モードダイヤルなんてなくて当然というような機種で、ボタン数も α5100 以上に割り切っているようなモデルなので、私の使い方で実用になるとは思っていませんでした。...が、その気になって触ってみるとけっこうイケル。物理ボタンで全ての操作を賄うことはできませんが、「Q」ボタンを押して画面タッチでパラメータを選んでダイヤルを回せば必要な操作は一通りできてしまう。初心者向けで何でもオートで撮らせてしまうカメラだと思っていたけど、操作のコツさえ掴んでしまえば中級者が半マニュアルでも扱えるカメラじゃないですか。こういうところ、さすがは Kiss シリーズでエントリー向け兼中級者のサブ機みたいな需要を満たし続けてきたキヤノンだなあと感じます。

シリーズとしての EOS M については私はレンズラインアップのやる気のなさを全く評価していませんが、今回のように RX100 の代替として考えるのであれば、ダブルレンズキットを買って標準ズーム+EF-M22mm だけでも十分楽しめるかと。このクラスのカメラにアダプタ経由で EF レンズを使う気もありませんし。

ちなみに操作性でいえば EOS M6 あたりのほうが扱いやすいんですが、ここまで大きくなると α6000 を持ち歩くのと大差なくなってしまうので今回は選択肢に入れていません。

パナソニック / LUMIX GF9

Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス GF9 ダブルズームレンズキット 標準ズームレンズ/単焦点レンズ付属 シルバー DC-GF9W-S

小型ミラーレスといえばパナも無視できません。GM1 が発売された当初は何度か買いそうになったこともありました(笑。

GM シリーズの系譜は今では GF シリーズとして継続しているようですが、最新機種の GF10/GF90 は一世代前の GF9 のマイナーチェンジに過ぎず、価格差を考えると型落ちの GF9 一択。
これも EOS M100 と同様にボタンやダイヤル数は割り切っていますが、タッチパネルが使えるので EOS M100 と同じく必要最低限のマニュアル操作は可能。ただ今までパナソニック機を使ったことがない身としては、できることが同等であれば UI のお作法にどうも馴染めないパナよりは EOS M100 のほうが扱いやすいかな。また GF9 は写真だとそれなりに高級感がありそうに見えるのに実物の仕上げが安っぽいあたり、どうせ安っぽいなら最初から EOS M100 くらいカジュアルに割り切ってあったほうが好感が持てます。シュッとしたデザインは嫌いじゃないんだけどなー。


そんなわけでこの三択の中なら EOS M100 が最有力かなと思っています。α5100 がせめてタッチ UI 対応なら(タッチパネル搭載だけどタッチフォーカスとタッチシャッターにしか対応していない)結論は違っていたんだろうけどなあ。まあ α5100 は発売から三年半以上モデルチェンジされていない機種だから無理もありませんが。
また、どのメーカーも今やもうフルサイズミラーレスに注力してしまって、APS-C 以下の(しかも小型の)機種に関して今後どの程度続ける気があるのかが不透明なのも不安なんですよね。買ったは良いけどその次の買い換え先がないというのもまた淋しい話。やっぱりできる限り RX100 III で引っ張って、どうしようもなくなったら財布の許す範囲の中で 1inch コンデジに買い換える、が現実的なのかもしれません。

投稿者 B : 22:10 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/10/19 (Fri.)

EOS R インプレッション(再)

発売を来週に控えて、量販店で EOS R の先行展示が始まっていますね。私もユーザーイベントではあまりじっくり触れなかったので、改めて触りに行ってきました。

キヤノン / EOS R

EOS R

直接のライバルということもあってニコン Z の近くに展示されていることも多く、つい見比べてしまいます。そこで感じるのはボディの差以上に標準ズームレンズの差。ニコンの 24-70/F4 に対してキヤノンは 24-105/F4 という違いはありますが、沈胴式にしたことも含めてコンパクトさを重視したニコンに対して EOS はかなりレンズの存在感がある。このあたりにフルサイズミラーレスで狙う当面のユーザー層の違いが透けて見えます。

さておき、今回は以前ショールームで撮影 NG だった UI 周りを中心にチェックしていきます。

EOS R

まずは新規追加になった露出モード「フレキシブル AE(Fv)」について。EOS R では専用のモードダイヤルが用意されておらず、MODE ボタン+サブ電子ダイヤルで露出モードを切り替えます。
で、意外だったのがメニューの露出モードの並び。Fv が A+(シーンインテリジェントオート)の真横に置かれています。普通に考えればオート寄りの機能として A+→P(プログラム AE)と並べそうなところが、P よりも前に Fv が並んでいる。まあ Fv モードは P/Tv/Av/M を包括する(シームレスに扱える)モードではありますが、これは完全にカメラ任せで撮る人以外は基本的に Fv 固定で使ってほしいという作り手のアピールなのではないでしょうか。そう考えれば、EOS Kiss M にすら存在したモードダイヤルが EOS R ではなくなっていることにも合点がいきます。

EOS R

Fv モードの操作はサブ電子ダイヤル(右手親指)でパラメータ(シャッタースピード/絞り値/露出補正値/ISO 感度)を選択してメイン電子ダイヤル(右手人差し指)でパラメータを上下させる、という手順。全てを具体値で指定すれば M モード相当として、全てを AUTO 指定すれば P モード相当として使えます。逆に例えばシャッタースピード・絞り値・露出補正値を指定した上で ISO オートでカメラに適正露出を取らせることもできる。フィルム時代は ISO 感度がフィルムによって固定されていてシャッタースピード・絞り値・露出補正値の三すくみだったのが、今や ISO 感度もパラメータの一つにすぎないというデジタル時代ならではの露出の考え方にようやく UI が追いついてきたと言えます。これに慣れると Tv や Av といったモードが古くさく感じてしまいそう。

EOS R

EOS R は操作性のカスタマイズの幅も広く、大半のボタンやダイヤルの機能アサインが変更可能。例えばダイヤルはメイン/サブ電子ダイヤルに加えてレンズ側についているコントロールリングもあり、デフォルトでは ISO 感度設定に割り振られているようです(展示機だから誰かがカスタマイズした状態だった可能性もありますが)。個人的にはレンズ側についているリングは絞り値であれば納得感がありますが(オールドレンズには絞り環があるレンズも珍しくないし)、シャッタースピードや ISO 感度を変更するのにレンズ側をいじるというのはどうにも違和感。
使い勝手なんて半分は慣れだから自分が使いやすいようにカスタマイズすればいいと思いますが、あまり特殊な設定にしてしまうと他のカメラが扱えなくなってしまうので、EOS R(およびその後継/派生機種)と心中するつもりでなければできるだけオーソドックスにしておいたほうが良さそうです。

EOS R

そして問題のマルチファンクションバー。プロの間でも賛否が分かれていると言われている新 UI ですが、これも自分好みにカスタマイズ可能。例えばホワイトバランスを細かく調整できるのは、主にムービーカメラとして EOS R を使うのであれば重宝しそうです。

EOS R

マルチファンクションバーに割り当てられる機能はいろいろありますが、前述の三つのダイヤルにこのマルチファンクションバーを入れると「パラメータを直接いじれるスイッチ」が四つあることになり、ここまで増えると逆に撮影時にこんがらがりそうな気もします。一瞬でも速くパラメーターを変更できないと死んでしまうプロならともかく、多くのユーザーは直接パラメータをいじれるダイヤルは二つくらいで、後の設定要素はボタン or メニュー+ダイヤル操作くらいで十分ではないかと思います。まあ、EOS R でもついているダイヤルを無理に全部使う必要もないわけで、「ついているにこしたことはない」だけかもしれませんが。

EOS R

マルチファンクションバーはボディを握ったときに右手親指にあたる位置に存在しているため、誤動作を防ぐためにデフォルトではオフになっています。オフ状態からバーを二秒長押しで有効化、さらには一秒の長押しで設定画面を表示させることができるなど誤動作防止には万全を期しているようですが、逆に長押し動作が入ることで撮影のテンポを悪化させることにも繋がるわけで、なかなか痛し痒し。そもそもダイヤル相当の機能が最初から三つついていることもあり、このバーはハマる人にはハマるけど駄目な人には全く使われない機能になってしまう可能性もあります。
個人的にはキヤノンらしいチャレンジだとも思いますが、今後ブラッシュアップされて定着化していくかは未知数という印象。

EOS R

店頭展示機ではマウントアダプタ経由で 70-200/F2.8L を試せる状態にもなっていたので、試してみました。まあマウントアダプタ経由での AF は EOS M5 の時点で十分実用的だと感じていたのと同様、少なくとも店頭で静物を撮ってみた限りでは十分使い物になる印象。連写性能があまり高くない(AF 追随時で 5.5 コマ/秒)ためガチのスポーツ撮影には厳しいですが、運動会レベルならそれなりにいけそうではあります。

まあこういうカメラは店頭で触っても把握しきれない部分が多く、現場で使ってみてナンボだと思うので、発売日以降に多くの方のレビューが出てきたら改めてチェックしてみようと思います。

投稿者 B : 22:30 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/26 (Wed.)

SIGMA 60-600mm OS Sports 発表

Photokina 2018(ドイツ・ケルン)にて、5つの新製品およびLマウントアライアンスについて発表しました | プロダクト | SIGMA|株式会社シグマ

L マウントアライアンスに続いて、シグマがレンズの新製品 5 本を発表しました。ラインアップは以下。

  • 28mm F1.4 DG HSM | Art
  • 40mm F1.4 DG HSM | Art
  • 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports
  • 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports
  • 56mm F1.4 DC DN | Contemporary
Art 単焦点 2 本、Sports 望遠ズーム 2 本、APS-C・m4/3 向け Contemporary 単焦点 1 本という意欲的な製品群になっています。おそらく来年以降はしばらく L マウントおよび E/RF/Z マウント向けレンズに注力することになるのでしょうが、それに先だって現在の SIGMA GLOBAL VISION レンズラインアップに欠けているピースを埋めたような形になっています。

Art 単焦点は 28mm F1.4 は定番の焦点距離だから予想の範疇でしたが、まさか 40mm F1.4 という刻んだ焦点距離を出してくるとは思っていませんでした。個人的には 40mm は EF40m/F2.8(パンケーキ)と NOKTON classic 40/F1.4 を使っており、35mm よりもちょっと切り取る感覚のある画角が扱いやすくてよくスナップに使っていたりします。が、レンズ単体で 1.2kg という重量はいくらなんでもスナップ向けレンズじゃない(;´Д`)ヾ。だって同じ Art シリーズの 85/F1.4 よりも更に重いんですよ。これはスチル用というよりも先行して発表されていたシネレンズ 40mm T1.5 FF が主眼にあって、その派生としてのスチルレンズという位置づけなのではないでしょうか...。

70-200mm F2.8 Sports は望遠ズームの定番中の定番。現行の APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM は SIGMA GLOBAL VISION が発表される二年前に発売されたレンズで、非 SGV ながら長らく現役を張っていました。現行製品も「開発がある程度進んだ段階で他社(キヤノンやニコンと思われる)から出てきた同格レンズの性能があまりにも良かったため設計をやり直した」という曰く付きのレンズでしたが、新しい 70-200/F2.8 は光学系を再度刷新してきました。キヤノンの EF70-200/F2.8L IS III がレンズ構成自体は II 型から変えずにコーティングと電気系のリフレッシュに留まったのとは対照的で、シグマを代表するレンズの一本にしようという気概が感じられます。

また Art 単焦点レンズは SA/EF/F/E マウント向けが発売されるのに対して、Sports ズームレンズは今回も SA/EF/F マウントのみの発売でネイティブ E マウント版は用意されません。像面位相差センサを使ったコンティニュアス AF にまだ最適化できていないということなのかもしれませんが、ボディ側の性能的にそろそろ EOS 7D2 よりも α7 III のほうが歩留まりが良いのでは...と思っていることもあり、一度同じレンズで比較してみたいんですよね。いずれ E マウント対応とマウント交換サービスが提供されることに期待して今のうちから EF マウント版を買ってしまうのも手だとは思いますが。

そして今回、個人的に最も注目しているのは 60-600mm OS Sports ですよ。私が EOS 7D2 にほぼつけっぱなしにしている 50-500mm OS の直後継にあたる、スポーツ向け万能レンズ。

SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports 開発発表および発売日決定のお知らせ | プロダクト | SIGMA|株式会社シグマ

SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

シグマの超望遠レンズには Sports/Contemporary の二種類でラインアップされている 150-600mm が既に存在していますが、これは旧 150-500mm の後継でありあくまで別ライン。私も今まで何度か 50-500 から 150-600 への買い換えを検討しましたが、スポーツ撮影でカメラ二台持ちせずに撮るには標準焦点域も撮れる 50-500mm のほうが便利なんですよね。

長らく愛用している 50-500mm OS にも不満はあって、SGV 以降のレンズでの標準装備になっているフォーカスリミッター対応(カワセミ撮るときにこれがあるとないとでは歩留まりが全然違う)、一定焦点距離ごとのズームロック機構(繰り出しズームレンズで天体撮るときにこれがないと超不便)、あと 400~500mm あたりの解像力が物足りないというところ。少なくとも前二者は 60-600mm OS では当然対応しているようですし、あとは 400~600mm 域の画質がどうかが気になります。

50-500mm ユーザーとしては買い換えたいところですが、価格帯がちょっと上がってしまったのが悩みどころ。旧型比で焦点域が全体的に 20% テレ側にシフトしているからやむを得ませんが、ヨドバシ価格で ¥213,300(税込)というプライスタグがついていて、おいそれと買える値段でもないんですよねえ。いっぽうで 150-600mm Contemporary だとその半額で買えるところまでこなれてきていて、望遠専門と割り切って 150-600mm に買い換えるという選択肢もアリ。価格差が大きいだけに悩ましい。

まあ来月には発売されることだし、発売後の評価を見ながらしばらく考えようと思います。

シグマ / Contemporary 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM (キヤノン用)

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投稿者 B : 21:06 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/25 (Tue.)

L-Mount Alliance

【フォトキナ】ライカ、パナソニック、シグマが「Lマウントアライアンス」で協業 - デジカメ Watch

L-Mount Alliance

今日から photokina が開幕していますが、その場でライカ・パナソニック・シグマの三社が共同で「L マウントアライアンス」に関する協業の発表を行いました。今後、この三社でライカ L マウント(フィルム時代の L39 マウントではなくライカ SL 等に採用されている電子マウント)に対応したカメラボディ・レンズを開発、発売していくとのことです。

このアライアンス形態から思い出されるのはちょうど 10 年前に発表されたマイクロフォーサーズ。あのときも元々のフォーサーズ規格のオーナーであったオリンパスにパナソニックとライカ(パナソニックにレンズブランドのライセンスを供与していた)を加えた三社での発表でした。今回はフルサイズおよび APS-C 向けの、かつライカがオーナーであるマウントということで、オリンパス不在かつ代わりにシグマが入ってきた形になります。提携の形がすごく似ているのは、やっぱり実質的にはパナソニックが動いてまとめた規格なんだろうなあ...と想像されます。
自社ボディとレンズだけではなかなか裾野が広がらないライカ、m4/3 よりもポテンシャルの高い(センサが搭載可能な)マウントが必要だったパナ、SA マウントに代わるミラーレス時代のマウントを手に入れたかった・かつ自社以外のボディ向けにもレンズを売りたいシグマの利害関係が一致した結果がこのアライアンスとみて良いでしょう。また既存マウントに二社が乗っかることで、新マウント立ち上げ当初によくありがちな「レンズの種類が少ない」問題に対して、既存 L マウントレンズに加えて三社がそれぞれに開発するレンズでカバーできるというのもメリットと言えます。逆にデメリットがあるとすれば、マウントの仕様を拡張したくても一社の思惑だけでは決められない(ため競合他社よりも動きが遅くなりがち)というところでしょうが、L マウント自体はライカがオーナーなのでそのあたりは最初からクリア、とみて良いのでしょうか。

【フォトキナ】パナソニック、35mmフルサイズミラーレス「S1R」「S1」開発発表 - デジカメ Watch

ボディのほうはパナソニックが S1・S1R という二つのボディの開発を発表済み。現時点では外観とスペックの概要が公表されているのみですが、m4/3 の LUMIX G シリーズはスチルよりもムービーのためのカメラと見なされている現状に対して、S シリーズでも引き続きムービーを軸とした進化を続けていくのか、あるいは改めてスチルに注力するのか。S1R が 47Mpx センサということでスチル方面も諦めていないようには見えますが。

またライカとパナは当然としてシグマも L マウントボディを計画中ということで、いよいよフルサイズ Foveon を搭載したボディの登場を期待しても良さそうです。また Foveon ユーザー的観点で言えば一本のレンズをマウントアダプタなしで昼間の静物撮影はシグマ、夜間やスポーツ撮影にはパナのボディと使い分けることができるようになるわけで、今の sd Quattro+α という組み合わせ以上に使い勝手が良くなることになります。
シグマ的にはフルサイズミラーレスボディが作れるマウントを手に入れ、同じマウントでアライアンスの二社向けにもレンズを供給でき、さらにはフランジバックの近い E/RF/Z それぞれのマウントともレンズの基本設計を共通化できるということで、今回の座組は非常に旨味が大きいと言えます。もしかすると三社の中で一番得をするのがシグマなのかもしれません(笑。

現在のシグマレンズは EF/SA 向けのレンズを MC-11 やマウント交換サービスで E にも対応させていますが、ほぼ全部のカメラメーカーがミラーレスに注力することが確定した今後はフランジバック 20mm を基準としたレンズを L/E/RF/Z マウント向けに開発し、相互にマウント交換サービスで行き来できるようにするのではないでしょうか。一眼レフ用の Art 大口径単焦点レンズは主要な焦点距離がもう揃っていますし、スポーツ用の望遠レンズ以外は今後一眼レフ用に新規開発する意味は薄い。そういう観点でも、ミラーレスネイティブのレンズに注力する素地は整っていると言えます。
そうなると注目されるのはシグマがフルサイズミラーレス向けにどんなレンズを出してくるのかというところ。既にキヤノンが RF28-70/F2 や RF50/F1.2 という超大口径レンズを出していることを考えると、今までと同じように「デカくて重いけどとにかく明るく高画質」では差異化が難しい。となると既存レンズにある超広角 F1.4 単焦点や 50-500mm OS、120-300mm F2.8 のような「他社が作らないユニークなスペックのレンズ」というあたりが企画の軸になりそうな気がします。個人的には、開放 F 値はそこそこだけどコンパクトで高画質なレンズみたいなところにも期待してしまいます。

キヤノンもニコンもそれぞれ「らしい」やり方でフルサイズミラーレス機を世に出してきましたが、今後どう転ぶのか分からないという意味ではこの L マウントが最も面白そうではあります。今後の動向にも注目ですね。

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/24 (Mon.)

Nikon Z 7 インプレッション

先日の EOS R に続いてニコン Z 7 も見に行ってきました。
まあ私はキヤノン/ソニーとは違いニコンは今まであまり使ったことがなく、あまり語れる立場にないのですが、フルサイズミラーレス初号機とくれば一度触ってみたかった。

Nikon Z 7

展示されていたのは今週末から発売予定の Z 7。先日から大手家電量販店で先行展示が始まっているので、もう触った人も多いのではないでしょうか。

第一印象では EOS R よりも少し大きく感じます。数値上は EOS R とさほど変わらないはずなのに大きく見えるのは、 EVF の出っ張りが大きいせいでしょうか。

Nikon Z 7

グリップはキヤノン/ソニーと比べても一番しっかりしています。ここはミラーレスではなくほぼ一眼レフを握っている感覚。シャッターボタン周りの操作ボタン類の配置も一眼レフのものをそのまま踏襲していて、既存ニコンユーザーの移行を強く意識した機種であることがよく分かります。EOS R が一眼レフ系とは操作性をガラッと変えてきたのとは対照的。

Nikon Z 7

上面ディスプレイは EOS R とよく似ていますが、EOS R が有機 EL を採用しつつ電源オフ時にも表示可能なのに対して、Z 7 は電源オフ時には上面ディスプレイもオフ。液晶なのか有機 EL なのかは不明ですが、EOS R のものよりもかなり輝度が高いようです。

Nikon Z 7

操作系は非常にオーソドックスで、初めて触っても違和感なく操作することができます。EOS R のマルチファンクションバーには可能性は感じるけど、やはり使い慣れたスティックセレクタの安心感は強い。まあ、近年のミラーレス機では AF ポイントが多すぎてスティックでは逆にまどろっこしいことも多いですが。

また 369 万ドット・0.8 倍表示の EVF は今までのミラーレスの中では最高レベルに見やすく、これなら光学ファインダ不要だなと感じました。眼鏡使用者には倍率が高すぎない EOS R の EVF がちょうどいいという意見もあるようですが、裸眼/コンタクトレンズならニコン Z の EVF が随一。私が使っている α7 III は 235 万ドットなので(α7R III や α9 は 369 万)差を感じるところです。EOS R も 369 万なので、今後は 20 万円クラスのフルサイズミラーレスではこれが標準になっていくのでしょう。

Nikon Z 7

背面液晶はバリアングルではなくチルト式。上下のチルト幅も α7 とほぼ同じです。ここはバリアングルを採用した EOS R にアドバンテージがあります。私も α7 シリーズで一日も早くバリアングルを採用してほしいと思っているくらいなのに、今回フルスクラッチで開発された Z でなんでただのチルト?というのは疑問に感じるところ。

店頭で少し試写してみた感想としては、触感や操作性に関しては「一眼レフの思想をもつカメラをそのままミラーレスにした」という感覚で、確かに違和感がありません。AF も(少なくとも静物を撮る限りは)十分に速いし、シャッター音もニコン的。α7 III よりも若干シャッターショックが大きいかな?とは感じたものの、ニコンのカメラで撮ってるんだなと実感できるものでした(まあ、普段ニコンを使っていない部外者の印象にすぎませんが)。このあたりの作り込みは現ニコンユーザーの移行 or 買い増しを狙うこのシリーズの位置づけとしてとても正しいものだと思います。

が、気になったのは撮影後のブラックアウトがそれなりに長いこと。実はこれ、EOS R(の、少なくとも今イベント等で触れるバージョン)でも言えることなのですが、撮影後プレビューが出てくるまで体感で 0.5 秒くらい待たされます。α7 III では撮影後即座にプレビューが表示される(かつ、その状態でレリーズボタン半押しするとすぐにキャンセルできる)ためテンポを崩さずに撮影続行できるのですが、Z 7 や EOS R のこの待ち時間はまるで数年前のカメラを触っているような感覚。少なくとも EOS 5D3 ではこんなことはなかったので、設計思想というわけではなくファームがまだこなれていないということなのでしょうか?今後ファームアップで改善されるのかもしれませんが、現状の動作ではいくら他が良くてもそれだけで萎える要因になるというのが正直なところ。発売まで、あるいは発売直後に改善されることに期待したいです。

投稿者 B : 22:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/16 (Sun.)

EOS R インプレッション

品川で開催中のキヤノンのユーザーイベントで EOS R を触ってきました。

キヤノン:EOS Rシステムブランドサイト|EOS R SYSTEM PREMIUM SESSION

EOS R

...とはいえ、イベント会場のハンズオンコーナーは日曜午後イチの段階で 30 分待ちの行列ができていたため、私は下階のショールームで主に試してきました。ショールームのほうは 10 分待ちくらいで順番が回ってきましたが、ストップウォッチで厳密に 5 分交代制になっており、時間が足りない(;´Д`)。結局イベント会場内のシューティングコーナーでの試写と合わせて 15 分くらいしか触れませんでした。
なおショールームでは外観撮影は可能なものの、電源を入れた状態での撮影は NG。おそらく UI 周りがまだ最終になっていないからという理由でしょうが、Twitter で見かけた情報によるとイベント会場では電源 ON 状態で外観撮影可だったらしく、もしかするとショールームとイベント会場で展示機の状態が異なっており、イベント会場側の機材には最終版に近いファームウェアが適用されている可能性もあります。また体験時間についてはイベント会場でも一人 5 分までと書かれていましたが、そこまで厳密に運用されているわけではないようでもあり、いずれにしてもショールームよりイベント会場に並んで触った方が良かったのかもしれません。

EOS R

そんなわけでショールーム展示の EOS R。EOS 5D クラスに比べると小さいけど EOS M5 よりは一回り大きい、そんなサイズ感です。デザインイメージも EOS 5D と EOS M5 の中間くらいを狙った感じで、第一印象としては悪くない。

EOS R

個人的に EOS R で一番好きなポイントがこのマウント周り。ボディ・レンズ双方のマウントの金属部分が露出しつつ結合しているデザインにグッときてしまいました。初期のソニー E マウントもそうでしたが、こういうレンズマウントの存在感を際立たせたメカメカしさを見ると、それだけでご飯三杯くらいイケそうな気分になります(ぉ。このようなアイコニックな意匠は初号機ならではのもので、おそらく世代を重ねて実用重視になると薄まっていってしまうものですが、ぜひ後継機種や派生機種でも続けてほしいところ。

EOS R

ボタン配置は基本的に EOS D 系のものを踏襲しながらも本体サイズの制約でボタン数は削減されています。EOS D であれば測光モード・WB/AF・DRIVE/ISO・フラッシュ調光あたりのボタンが並んでいましたが、EOS R では専用ボタンではなくなりました。またミラーレスではそれらはクイックメニューから変更することが一般的ですし、後述するマルチファンクションバーでの調整も可能なので割り切った模様。

なおフレーミング中に EVF・液晶モニタに表示される像は絞り値の設定に関わらず開放状態の像で、絞りやピクチャーエフェクト等が反映された像が表示される α 等とは異なります。これはおそらく OVF の同じ挙動にして EOS D からの移行をスムーズにしようという思想なのでしょうが、撮影結果を見ながら撮れるミラーレスの利点を削いでいるとも思います。EOS D ではマウント脇に存在した絞り込みプレビューボタンは EOS R にはなく、シャッターボタン脇にある M-Fn ボタン等に割り付けてプレビューすることは可能。

背面ではなく上面に移動したサブ電子ダイヤルは EOS D のようなカチカチした触感ではなく、PowerShot や EOS M のような「シャキシャキ」した感覚。これに触れていると「ああ、EOS R って EOS D のリプレースじゃなくて EOS M のフルサイズ版なんだな」と感じます。

EOS R

背面の操作系は何といっても EVF の脇に新設された「マルチファンクションバー」に尽きるでしょう。様々なパラメータの調整に割り付けることができますが、特に面白いと思ったのはホワイトバランス調整に割り当てられること。このバーに触れるだけでホワイトバランスをケルビン単位で調整することができます。他社のミラーレスでも少しメニューの階層を辿ればケルビン単位での調整ができるものもありますが、ここまでダイレクトに操作できるというのは珍しい。ホワイトバランスはスチルなら RAW 現像で後からどうにでもできますが、ムービーだとここでワンタッチに変更できるというのは重宝しそうです。
ただメイン/サブ電子ダイヤルに加えてこのマルチファンクションバー、さらには RF レンズに備わっているコントロールリングまで含めると、パラメータ調整のためのスライダー機能が 4 つもあることになり、自分なりにカスタマイズして身体に馴染めば無二の操作性を得られるでしょうが、撮り方に合わせて扱いやすい組み合わせを見つけるまでは悩みそう。また誰かに一時的にボディを借りても操作系が違いすぎて扱えない、みたいなことも起こりそうです。

また今回初めて搭載された露出モード「Fv モード(フレキシブル AE)」はどんなものかと思ったら、シャッタースピード/絞り/ISO 感度/露出補正のうち任意のパラメータをオート設定にし、残りを手動設定できるというものでした。露出モードを変更せずにシャッタースピード優先相当から絞り優先相当に切り替えて撮影したり、シャッタースピードと絞りを任意設定して露出は ISO オートで調整するというような使い方ができます。例えば絞りは F8 で撮りたいけどシャッタースピードはこれ以上落としたくないというときに ISO 感度を自動的に上げて撮影できるというものです。フィルム時代と違って ISO 感度が自由に調整でき、かつセンサの性能向上で ISO 3200~6400 クラスが常用できるようになった現代だからこその機能と言えます。一眼レフはほぼ絞り優先モード固定で使っているという人は少なくないでしょうが、そういうユーザーでも重宝しそうな新モード。

EOS R

EOS 5D Mark III とサイズ比較してみました。EOS R のほうがボディそのものは一回り小さいですが、フルサイズだとレンズが大きくなるからシステム全体としてはあまり小さくならない、というのがよく分かる比較ではないでしょうか(5D3 側についているレンズが 24-70 だから少し短い、というのもありますが)。まあレンズ込みの重量で 300~400g くらい軽いのはメリットではあります。

EOS R

直接のライバルになるであろう α7 III との比較。ボディの厚みはほぼ同じですが、グリップは EOS R のほうが明らかに深い。個人的には α7 III のグリップでも小指が余ることは特になく、高さについてはさほど不満もないのですが、EOS R の深いグリップは安定感があって良いですね。

EOS R

上から見たときのフットプリントは同じようなものですが、正面から見るとクラスが違うカメラくらい違います。まあ EVF 部の高さは同じくらいなので、どうせ最大高が大きくなるならその中でいろいろ詰め込んだりグリップの大きさを稼ごうとしたキヤノンと、できる限り小さく作るのが宿命のソニーの差なのかもしれません(笑。

EF28-70mm F2L USM

話題になっているキヤノンの変態レンズ(誉め言葉)RF28-70/F2L。単体の写真だとサイズ感が分かりにくいですが、まるでシグマ製レンズかのようにごんぶとです。
今回はハンズオンの時間が短すぎてレンズをいろいろ試す余裕がなかったのが悔やまれます。

あまり長時間触れなかったので書ける感想も限られますが、キヤノンのミラーレスカメラとしては EOS M5 あたりで実用十分なレベルに達しており、フルサイズになった EOS M5 と考えるとよくできています。AF も OVF 機と遜色ない速さだし、操作性もカスタマイズと慣れを前提とすれば面白そう。ただ自分が 5D3 を売って EOS R に買い換えるかと言われると、スペック的にも UI 的にももう少しこなれてくれないと長年慣れ親しんだ 5D3 からの移行は難しいかなというのが正直なところ。逆に三世代目を迎えて不満点を着実に潰してきている α7 III ってよくできたカメラだなあ、と改めて感じました。
とはいえ EOS R はまだ初号機。これからファームアップで改善していく部分も少なくないでしょうし、今後のための仕込みにすぎない部分もあるでしょう。ニコンも含め各社切磋琢磨してより良いカメラが出てくることを楽しみにしつつ、引き続き動向を見守りたいと思います。

キヤノン / EOS R

B07H8WYM4Z

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2018/09/05 (Wed.)

EOS R

キヤノン、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発表 - デジカメ Watch
キヤノン、EOS R用「RFレンズ」4本が発表 - デジカメ Watch

EOS R

遂に出ましたね、EOS のフルサイズミラーレス機。先日のニコン Z と併せ、これで三大カメラメーカーからフルサイズミラーレスが出揃ったことになります。

マウントは EF-M にそのままフルサイズセンサを押し込んでくるか少し拡張してくるか...と思ったら、別規格として「RF マウント」を立ち上げてきました。EF-M とは互換性がないながらも EF/EF-S マウントとは後方互換を持たせたマウントになっていて、既存の EF/EF-S レンズは当然使用可能。デュアルピクセル CMOS AF によるオートフォーカスは EOS M5 の時点でマウントアダプタ経由でもネイティブレンズと遜色ない性能が出ていただけに、EOS R でも期待できます。

ボディのスペックを見てみると、いわば「ミラーレス版 EOS 5D」とでも言うべきバランス重視モデルになっています。3,000 万画素級のセンサと 369 万ドットの OLED EVF は α7 III ユーザーから見てもちょっと羨ましいと思うけど、それ以外はすごく突出したスペックがあるわけでも致命的な弱点があるわけでもなく、ソツなくまとめてきた印象。まあキヤノンとしてはフルサイズとしては初めてだけどミラーレス自体はもう 5 年もやっているわけで、最初からこれくらいのものが出せるのも不思議はありません。
先日発表されたニコン Z との比較で気になるのは、ニコン Z が徹底してニコン D シリーズの操作性をミラーレスでも踏襲し、違和感のない移行を標榜しているように見えるのに対して、EOS R はモードダイヤルの廃止や「マルチファンクションバー」の採用など EOS 5D あたりとは操作系をガッツリ変えてきているところ。Kiss や二桁・四桁 EOS のユーザーならさほど違和感はないかもしれませんが、一桁系のユーザーには少し慣れが必要そうに見えます。

ボディ以上に驚いたのが初期のレンズラインアップ。
「RF24-105mm F4 L IS USM」「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」の二本はまあ順当としても、「RF28-70mm F2 L USM」「RF50mm F1.2 L USM」という超弩級レンズをいきなり持ってきますか!という感じ。特に F2 通しの標準ズームレンズというのは完全にシグマのお家芸を食っちゃった感があり、今回の目玉はボディではなくレンズなのではないかとさえ思います。

このレンズラインアップの選び方がまたニコンとは対照的で、ニコンは F4 通し標準ズームと F1.8 単焦点×2 という大人しめのスペックでした(開発発表として F0.95「Noct」もありますが、あれは MF だし...)。これは当面ニコン Z は D850 など一眼レフのサブ機として使うためにコンパクトさ重視で、必要に応じて F マウントレンズも使えるという位置づけ。言ってみれば既存ニコンユーザーに対して「いつでもいいから準備ができた人から順にミラーレスに移行してください」というスタンスで緩やかな移行を促しているようなものです。それに対して RF レンズの戦略は最初から「このマウントにしかない、是非使ってみたいと思わせるスペックのレンズ」を用意しておくことで最初から EOS R を買う理由を作りに来ています。まあ二本とも相当高くてまず手は出ませんが、キヤノンが RF レンズに本気を出していることが伝わることがマウントの立ち上げには必要という考え方なのでしょう。α7 シリーズがこれだけ先行するフルサイズミラーレス市場において、ボディよりもレンズで差異化するというのは歴史あるカメラメーカーの戦い方として正しいやり方だと思えます。

EOS と α 両刀遣いの私としてはどうするか、悩ましいところです。まあこれ以上マウントを増やす余裕はないし、少なくとも動体撮影には当面 7D Mark II は必要だし、5D Mark III もなんだかんだ思い入れがあるし、何より α7 III には今のところ不満らしい不満もないし、とりあえず現状維持で EOS R の今後の動向を見守るかな。でも実物を触ったら考えが変わってしまうかもしれないので、まずは発売前イベント等に行ってみようと思います。

投稿者 B : 22:22 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/08/23 (Thu.)

Nikon Z

一ヶ月前から予告されていたニコンの新製品が正式発表されました。

ニコン、フルサイズミラーレスカメラ「Z 7」「Z 6」を正式発表 - デジカメ Watch

Nikon Z 7

ずっと噂されてきたニコンのフルサイズミラーレスカメラが「Z」シリーズとしてようやくお披露目されました。内径 55mm・フランジバック 16mm の「Z マウント」を新規に起こし、新しいレンズラインアップまで起ち上げての新規格。現存レンズマウントの中でも特に内径が小さく、かつマイナーチェンジを繰り返して延命してきた F マウントを今後を見据えて刷新したいというのはニコンの悲願だったことでしょう。
16mm のフランジバックは現行ミラーレスマウントの中でも最も短く、マウントアダプタを介して(※アダプタさえ存在すれば)ほぼ全ての一眼レフ/レンジファインダー用レンズが装着できると言って良い。内径もフルサイズセンサに対して十分に大きく、予告されている「58mm f/0.95 S Noct」のような大口径レンズにも対応可能。対するソニー E マウントはフルサイズセンサぎりぎりの内径であることが一部ネックになっており、この内径の差が中長期的にみて Z マウントのアドバンテージの一つになりそうです。

ラインアップは 4.575 万画素センサを搭載した高画素機「Z 7」と 2,450 万画素センサを搭載したバランス機「Z 6」の二機種。イメージセンサのスペック的にも価格帯的にも、α7R III・α7 III とガチンコでぶつかるポジションにつけてきました。ボディのサイズ感もかなり近いところにあります。一方で当初リリースされるレンズは 24-70/F4、35/1.8、50/1.8 の三本に留まるため、当面はマウントアダプタ経由で F マウントレンズに頼る形になるでしょう。現ニコンユーザーであればレンズ資産とマウントの将来性からいってニコン Z を選ぶのが現実的、そうでなければ α のほうが当面ツブシはきく、でも近いうちにキヤノンからもフルサイズミラーレスの噂があり...と悩ましいところです。

ここからはあくまでニコンを使ったことのない α/EOS ユーザーとしての戯言ですが、実際に製品として出てきたニコン Z があまりにも α7 シリーズに近い位置づけだったのがちょっと残念。半導体依存度の高い α に対して、伝統的にカメラを作り続けてきたニコンがフルサイズミラーレス参入に際してどう違いを見せるのかに個人的には注目していました。でも(少なくともスペック表上は)α7 と似たようなカメラであれば、ニコンユーザーがレフ機から乗り換えるにはいいけど他社機から乗り換える要素があまり見当たりません。まあ、Z 7・6 に与えられたミッションは既存ニコンユーザーに買い換え/買い増しをさせて α へのこれ以上のユーザー流出を防ぐというところでしょうし、それであれば α7 シリーズにポジショニングが近いことにも納得がいきます。連写性能が低いのも、これを買うような人ならそういう被写体用に D シリーズのボディは持ってるでしょ、というメッセージでしょう。
レンズに関しても初期リリースの三本は明るさ控えめでコンパクトさ(と描写のバランス)優先のスペックになっているのも、D シリーズのサブ機として使いつつ、大口径レンズは必要に応じて当分 F マウントレンズを流用できるユーザーがメインターゲットだからと考えれば辻褄が合います。まるで α7 の初期の戦略を見ているかのよう。

また、デジタルカメラはレンズ、メカ(シャッター/ミラー制御)、半導体(イメージセンサ、プロセッサ、画像処理エンジン)の組み合わせが商品性を決めると言って良く、ミラーレス化によってニコンやキヤノンが得意としてきたメカの重要度は下がったものの、レンズと画像処理エンジン(画作り)、あと UI を含む操作性までを総合したものがカメラ。仮にスペック上は α7 シリーズに近い、あるいは部分的に負けていたとしても、実際に出てくる画や使用感、写真の歩留まり等の優劣は触ってみないと何とも言えません。α より全然いい可能性もあるし、初号機だからまだこなれていない可能性だってある。

ともかく、今まで α7・9 シリーズ(とライカ)くらいしか選択肢のなかったフルサイズミラーレスカメラカテゴリに新しい選択肢が増えたことは、α7 ユーザーとしても喜ばしいことだと思います。競争がなければ進化もないわけですから。いずれ来ると言われているキヤノンのフルサイズミラーレスも含め、より切磋琢磨していってくれることを期待します。

投稿者 B : 23:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/07/23 (Mon.)

α7 III で広角系オールドレンズを試す

先日 α7 III の高感度性能を検証してちょっと驚いたわけですが、裏面照射型 CMOS になったならもう一つ、従来からの課題が改善しているのでは?と思いついたので、比較してみました。

α7 III

試してみたのは、広角系オールドレンズ使用時の画像周辺部の色被り。フランジバックの短いレンジファインダー系の広角オールドレンズでは、イメージセンサに対して斜めに光が入射することで周辺部に色被りが出てしまう、いわゆるテレセントリック問題です。
これ、実はフルサイズ初の裏面照射型 CMOS 搭載機である α7R II が出た時点で同様の検証結果は出ていました。

ソニー α7RII ×α7R オールドレンズ比較レビュー:新製品レビュー:カメラファン | 中古カメラ・レンズ検索サイト/欲しい中古カメラが見つかる!

α7 III も同様の裏面照射型 CMOS、かつ α7R II に比べて画素ピッチが広いこともあり、同等以上の結果が期待できます。
私が持っている 3 本のレンズ(CONTAX G 用 Biogon 28mm、21mm とフォクトレンダー SUPER WIDE-HELIAR 15mm)を使って、α7 II・α7S と比較してみました。

■Biogon 28mm F2.8 (PCX フィルタ使用)

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

まずは B28/2.8。このレンズはもともと α7 II でも色被りが比較的少なく、無補整でも使い物になるレンズという印象でしたが、α7S・α7 III と比較すると α7 II ではうっすらマゼンタ被りが発生しているのが分かります。しかし α7 III では色被りは皆無と言って良く、特にレタッチしなくても使えてしまう画質です。

■Biogon 21mm F2.8 (PCX フィルタ使用)

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

B21/2.8 まで広角になると、α7 II では RAW 現像時に円形フィルタ等を使ってマゼンタ被りを除去してやる必要がありました。しかしこれも α7S・α7 III ではマゼンタ被りはほぼ発生しておらず、問題のない画質。PCX フィルタを使えば周辺像流れも大きく軽減されるため、α7 III ならば現行レンズにも匹敵する性能を持つ B21 のポテンシャルを余すところなく引き出せると言えます。

■SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

最後は私の手持ちレンズの中で最も広角な SWH 15mm。これは超広角域だから α7 III といえどさすがに厳しいのでは...と思っていましたが、これも α7 III は難なくクリア。ただ、このレンズは PCX フィルタが使えないため(CONTAX G レンズ用のはフィルタ径が合わない)、周辺像流れはどうしても発生してしまっています。まあ、周辺部は強烈なヴィネットもあって解像度低下はあまり気にならないため、構図次第では大きな問題にはならないでしょう。

この結果には驚きました。α7 III のセンサ、相当優秀じゃないですか。
α7 III では従来の PlayMemories Camera Apps が廃止され、オールドレンズ活用に有用だった「レンズ補正」アプリが使えなくなってしまいましたが、そもそも色被りが発生しないのであれば補正アプリもあまり必要ないわけで。
本当は、α7 II 以降はボディが大型化してしまったので、コンパクトなオールドレンズと組み合わせるならば初代 α7 シリーズのほうが相性が良いのではと思っていましたが、これはもうオールドレンズであっても最新ボディを使わない理由がなさそうです。

ソニー / α7 IIIicon

iconicon

投稿者 B : 21:57 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック