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2015/04/22 (Wed.)

ZEISS Batis

ツァイスが新しい交換レンズシリーズ「Batis」を発表しています。

Batis | ZEISS 日本

ZEISS Batis

Touit、Otus、Loxia に続く新シリーズで、鳥類をモチーフとした命名規則に準ずると「Batis」はヒタキの一種・セワタビタキ属を示すラテン語から取られているようです。

Touit が APS-C のミラーレス系マウントに対応した AF レンズ、Otus は一眼レフ用の超弩級 MF レンズ、Loxia は E マウントフルサイズに対応した MF レンズだったのに対して、Batis は E マウントフルサイズに対応した AF レンズとしてきました。純正以外で E マウントフルサイズにネイティブ対応した AF レンズはこれが初ではないでしょうか。

当初のラインアップは 25mm F2、85mm F1.8 の 2 本。25mm は Distagon、85mm は Sonnar 構成を採っているようです。レンズ構成図などの詳細が明らかになっていませんが、外観デザインを見る限りでは Touit によく似ているため、伝統的なツァイスのレンズ構成を踏襲した素直な描写の代わりに AF はさほど速くない、という Touit の特徴をそのまま受け継いでいると推測できます。ソニー製のツァイス FE レンズは AF が速くてシャープネスが高い代わりに描写はちょっと硬めなので、用途や描写の好みによってうまく棲み分けることができそうではあります(そもそも純正で同焦点距離のレンズはまだ用意されていませんが)。

ユニークなのは、距離指標窓が一般的なアナログメーターではなく、有機 EL ディスプレイを用いたデジタル表示になっていること(!)。もともとミラーレス用レンズのほとんどは MF 時にも内蔵モーターを使ってフォーカス駆動するためアナログの距離指標を備えていませんが、それを逆手にとってこういうギミックをつけてくるとは。しかも、電源投入時にはここに「ZEISS」と表示されるというから、ツァイスヲタ的には一本持っていたくなりますね(;´Д`)ヾ。

発売は 7 月予定、海外で既に予約を受け付けているオンラインショップの価格を見るとどちらも 1,000 ドルオーバーなのでそうそう手は出ませんが、早く実物に触ってみたいところです。

投稿者 B : 21:25 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/02/15 (Sun.)

CP+ 2015 (2)

昨日に引き続き、CP+ のレポートをまとめていきます。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2015

SIGMA

[ Sony α7 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

もうすっかり「じっくり回るブース」の一つになってしまったシグマから。

各種レンズの発表や dp3 Quattro の正式発表までは予想できていましたが、意表を突かれたのが dp0 Quattro の登場でしょう。

dp0 Quattro

最も数字の小さい dp1 がシリーズ中最広角カメラだとばかり思い込んでいたら、まさか「0」の数字を使ってくるとは。焦点距離 14mm(35mm 判換算 21mm 相当)の超広角レンズを搭載してきました。ワイコン使用を除けば、おそらく大型センサを搭載したコンパクトデジカメとしては最広角な製品になるのではないでしょうか。ただ 21mm というとかなり広角なので、これ一本で撮影というシーンは考えにくく、他の dp シリーズとの併用を前提としていると思われます。

ただし残念なことに dp0 Quattro はガラスケース越しの展示のみ。

dp0 Quattro

レンズの突出量は dp シリーズ中最大。かなり存在感のあるレンズですが、ここがもうコダワリの塊のようで、

とのこと。カメラ内補正が当たり前になりつつある昨今の流れに逆らい、レンズだけで歪曲ゼロを目指したというわけだから、まさに真のカメラ好きに向けた製品と言えます。鏡筒が長いのは、光学系のテレセントリック性(センサに対して光ができるだけ垂直に入射するように)も考慮したものと思われます。他の dp シリーズはレンズ設計やコンセプトを流用してミラーレス用交換レンズも発売されていますが、これも交換レンズ化されないかなあ。

dp3 Quattro

ちなみにガラスケース内の展示は背面液晶に製品名が表示されていましたが、特に何か動くわけでもないのにわざわざ AC アダプタを接続して画面を表示させていました。ここは別に製品名シールで良かったんじゃ...?

SIGMA [Art] 24mm F1.4 DG HSM

また、今回の CP+ に合わせて発表された新レンズがこの 24mm F1.4 DG HSM [Art]。フルサイズ対応短焦点 [Art] シリーズとしては 35mm、50mm に続く三本目になります。私はこのシリーズはとても気に入っているんですが、焦点距離的には 35mm、50mm と来たら次は 85mm F1.4 を出してきてほしかった。まあ今までの日本も含め、フルサイズで使っても APS-C で使ってもツブシが効く焦点距離が続いているのでそういう意図なんでしょうが(24mm は APS-C では 36mm 相当となりスナップに使いやすくなる)、待望の 85mm F1.4 [Art] は来年の CP+ 待ちな感じかなあ。

SIGMA [Contemporary] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

昨年末に発表された二つの 150-600mm のうち、詳細が未公表だった [Contemporary] のスペックと価格も公表されました。

重量は約 1,830g、価格は 15 万円。旧 150-500mm よりは焦点距離が伸びた分若干重くなってしまいましたが、私が使っている APO 50-500mm OS が約 1,970g なので、それと比べると先日体感で量ってみたとおり少しだけ軽くなったことになります。これなら、手持ちでもギリギリ許容範囲。[Sports] のほうはとてもじゃないけど手持ちは無理だったので、アマチュア的な本命は [Contemporary] のほうでしょう。

SIGMA [Contemporary] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

ただし [Sports] との違いは、直進ズームとしての使い勝手が考慮されていないこと。一応ズームリングを回さずに直進的にレンズを繰り出すことはできますが、トルクの掛かり方がスムーズではなく、中間域だけやたら軽く、500~600mm の区間は妙に重い、という感じなので、基本的にはズームリングで操作することが前提になるでしょう。
ただ各焦点距離でのズームロックは [Sports] 同様に対応しているので、天体撮影等には扱いやすいと言えます。

値段もだいたい予想通りのレンジだったし、これは 50-500OS から買い換えるか悩むところだなあ。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III

続いてコシナブース。全くのノーマークだった、フォクトレンダー SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical(M マウント)に III 型が登場してきました。

これ、α7 用に去年 II 型を買ったところなんですよね...。何が変わったかというと、デジタル用にセンサへの光の入射角を最適化してきたということですから、完全に α7 シリーズでの周辺マゼンタ被り対策です本当にありがとうございました。
これはもう発売され次第 II 型から買い換えるしかない!と思ったところまでは良いんですが、価格が II 型から約 1.5 倍に上がってしまいました(;´Д`)ヾ。これはそうそう買い換えられない...。カメラ内のレンズ補正アプリで当面は凌ぐしかありません。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III

今年のコシナブースはレンズのカットモデル展示祭りという感じで、何でもかんでもウォーターカッターで真っ二つに切りまくり(笑。おかげで III 型のレンズ構成もバッチリ確認できました。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

で、こちらが今までの II 型。もうレンズの全長からして違う、全く別物のレンズです。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

旧型のレンズ構成。一目瞭然ですが、II 型が 6 群 8 枚だったのに対して III 型は 9 群 11 枚というまるっきり違うレンズ構成になっています。dp0 Quattro のレンズが長かったのと同様に、経路を長くすることで多重に光学補正をかけつつ、センサに対してできるだけ垂直に入射するようにしているということでしょう。III 型の設計であればマゼンタ被りだけでなく、α7 シリーズで発生する周辺の像流れも軽減されることが期待できるだけに、これはたいへん気になります。まあそうそうすぐには買えませんが...。

ULTRON 35mm F1.7 Aspherical

他にも ULTRON 35mm F1.7 の参考出品やマイクロフォーサーズ向け NOKTON 10.5mm F0.95、ツァイスブランドで Otus や Loxia など、新レンズ群を精力的に展示していました。

Manfrotto 190CXPRO4T

そして Manfrotto ブース。

何の前触れもなく発表された、190 シリーズ三脚のツイスト(回転)ロック版「190T シリーズ」が展示されていました。

Manfrotto 190CXPRO4T

三脚はレバー式はワンタッチで伸縮できるものの機構が大きく重くなりがち、回転ロック式は逆にコンパクトで軽くできるけど設置に時間がかかりがち、ということで一長一短です。長年レバー式にこだわってきた Manfrotto が回転式を出してくるということ自体驚きですが、使い勝手はどうでしょうか。私はレバー式しかじっくり使ったことがありませんが、回転ロック式のフラッグシップ GITZO ユーザーであるクマデジさん曰く「GITZO なら 1/4 回転するだけですぐにロック/リリースされる。これは回転量が多くて GITZO ほど使いやすくなさそう」とのこと。GITZO も Manfrotto も同じグループ企業なので技術流用しているのかと思ったら、そこは差別化されているようですね。私はセッティングがラクなレバー式のままでいいです(笑。

Manfrotto befree Carbon

トラベル三脚 befree もシリーズ化されて、通常のアルミモデルにはカラバリが追加され、さらに上位モデルとしてカーボン版が登場しました。初代モデルを買った私としては気になるところですが、確かに比べるとただでさえ軽かったアルミ版に比べてさらに一段軽くなっていて、これなら旅行に躊躇なく携行できるレベル。ただし値段もアルミの約 2 倍になり、実売でおそらく 40,000 円前後になると思われます。それでも同じくカーボンを採用した GITZO のトラベラー三脚の半額なので、コストパフォーマンスは高いか。

Manfrotto MHXPRO-3WG

あと現場で見るまでノーマークだったんですが、ギア雲台にも新型「MHXPRO-3WG」が登場していました。

今までギア雲台といえば精密性は高いけど大きく重く高価いという三重苦でそうそう手が出ませんでしたが、これは樹脂製で軽く、かつ実売が 2 万円台中盤になるとのことで、これなら手が出る!

Manfrotto MHXPRO-3WG

しかも、角度調整用のノブを倒すと角度固定が解除されてフリーに動かせ、ノブを離すとまた固定される、という新機構を採用。ギア雲台の精密さと 3 ウェイ雲台の手軽さを併せ持った、非常に扱いやすい雲台と言えそうです。私は今使っている 3 ウェイ雲台を昨年発売されたハンドルが収納できる新型に買い換えようかと思ってましたが、買うなら俄然こっちかな...。

SIGMA

[ Sony α7 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

ということで、私の CP+ レポートはここまで。

会場でお会いした方もお会いできなかった方も、お疲れさまでした。また来年お会いしましょう!

投稿者 B : 00:33 | Camera | Camera Accessory | Compact | DSLR | Photograph | Vario-Tessar FE 24-70/F4 ZA OSS | α7 | コメント (0) | トラックバック

2015/02/14 (Sat.)

CP+ 2015 (1)

CP+ に今年も行ってきました。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2015

紗々さん

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF70-200mm F4L USM ]

今年は久しぶりに各ブースをじっくり回ることができました。しかし何年も通っていると会場の知り合い率が高まってしまい、なんだかんだでご挨拶したり近況報告したりしている間に半日くらい過ぎてしまったという...。年々、撮影機器を見に行くというより普段会えない人に会いに行くというイベントになりつつあります。

展示内容に関しては既にニュースサイトを中心にあちこちで記事が上がってきているので、私は個人的に注目した新製品の話なんかを断片的にメモしていくことにします。

Canon

キヤノンブースは言うまでもなく 5Ds/5Ds R をはじめとした一眼カメラの新製品が大盛況。そういうこともあろうかと、前もってショールームで触っておいて良かった...。
ちなみに 40 分待ちであれば、そのまま東海道線に乗って行列のできていない品川のショールームに行った方が早く触れます(笑

Canon G3 X

今回参考展示としてアクリルケース越しに展示されていた、PowerShot G3 X。1inch センサを搭載した超望遠ズーム機です。

同じカテゴリで言えばソニーの RX10 のライバルということになるでしょうが、RX10 のレンズは 24-240mm/F2.8 相当なのに対して、G3 X は 24-600mm 相当の 25 倍ズーム(!)。レンズの開放 F 値こそまだ明かされていませんが、大型センサ搭載の超望遠コンデジとしては破格のスペックです。本気のスポーツや野鳥撮りには厳しいでしょうが、取材等の業務用途ではかなり使い勝手が良さそう。

Canon G3 X

ただ、本体サイズがそれなりの大きさになってしまっているのがネック。ボディとレンズを合わせてミラーレス中級機くらいの大きさになってしまうので、それならミラーレスを使った方がいい、という判断も大いにあり得ます。ただし 1inch 以上のセンサと 600mm 相当のレンズをこのサイズ感で持ち運べる選択肢は他にないので、超望遠域を使う用途がどれだけあるか、が鍵になるでしょう。用途さえハマれば無二のカメラになりそうです。

PENTAX Full-size

続いてペンタックスブース。出る出ると言われ続けてそろそろ出す出す詐欺になりそうだったフルサイズ機が、ようやく形だけながら姿を見せました。

ただし現時点ではあくまでモックのみ。とんがり帽子の、同社初のフルサイズデジタル一眼、しかも当初はモック展示...この道~は~、いつか来た道~(by α ユーザー

PENTAX Full-size

正面から見るとけっこう出来上がっていそうに見えますが、別の方向から見るとまだ全然外観形状が決まっただけのモックにすぎないことが判ります。まあ実際の設計はもっと進んでいてあえてモックしか展示していない、という可能性もありますが、まだまだ先は長そうです。

私は今のところペンタックス機を買ったことはありませんが、なにげに周囲にペンタックスユーザーが多いので(でもほとんどの人がここ数年で他マウントとの併用になりつつある)、注目はしています。

PENTAX Full-size

背面を見ると、この液晶周りの微妙な形状は、チルト対応するということでしょうか?

フルサイズ一眼でチルトできるカメラはまだ少数派なので、ライブビュー専用としてもチルトで出てきたら面白いことになりそうです。

OLYMPUS EE-1

それからオリンパスブース。私が注目しているのは、E-M5 II ではなく、その上についているドットサイト(照準器)「EE-1」です(笑

去年発売されたネオ一眼、STYLUS SP-100EE のドットサイト部分のみを単体で商品化したような機器。一応 OM-D シリーズのオプション品扱いになっていますが、特にカメラ本体と電子連動するわけでもないので、汎用のドットサイトとして他社カメラでも使えそうなのが気になっています。

OLYMPUS EE-1

こういう形でパカッと開きます。折りたためるので持ち運びやすいのが嬉しい。

野鳥撮りで超望遠レンズを使うときの欠点は、被写体がフレームアウトしたときに追いかけるのが大変なこと。ドットサイトであればフレーム外の視野も見えているため、飛び回る野鳥のフレーミングがかなり容易になります。実は最近野鳥撮りのために射撃用かデジスコ用のドットサイトを導入しようかと考えていたところなので、これは有力な選択肢になります。

OLYMPUS EE-1

レティクル(照準線)の明るさは 5 段階に調整でき、位置の微調整も可能。私はドットサイトにはまだあまり詳しくはありませんが、入門用としては十分かな...。こういうのは売れるのか売れないのかさっぱり判りませんが、他にあまり選択肢もないので、初物は争奪戦になりそう。春の発売ということですが、早めに手に入れたいところです。

CP+ のレポートは次回に続きます。

投稿者 B : 01:33 | Camera | Camera Accessory | Compact | DSLR | EF70-200/F4L USM | EOS 5D Mark III | Photograph | コメント (0) | トラックバック

2015/02/09 (Mon.)

EOS 5Ds、見てきました

EOS☆ALL STARS

先日発表になったばかりの新 EOS を見に、品川のキヤノン S タワーに行ってきました。今週の CP+ ではたぶん人だかりで待たなくては触れない状況になると思い。それに対して、ショールーム(少なくとも品川)は平日の昼間であれば、発表直後の新商品であっても多くて 2~3 人待ちで触れるくらいには空いています。今回も、過去最大級の新商品発表にもかかわらず、5Ds には待ちなしで触ることができました。

キヤノン / EOS 5Ds

EOS 5Ds

これが 5,060 万画素のフルサイズイメージセンサを搭載した EOS 5Ds。といっても外観は 5D Mark III とほとんど変わらないため、現物を見てもそれほどの高揚感は沸きません(笑。
まあこのあたりになると高級品を買った感よりも優れた道具を手に入れた感のほうが強いので、大事なのは使ったときの馴染み感です。

5Ds に関しては、外観よりも実際にどういう写真が撮れるかで評価する必要がありますが、現時点では実機での撮影画像はお持ち帰りできないので、とりあえず外観だけ。

EOS 5Ds

中身は 5D3 をベースとしつつ、7D2 に搭載された新機能を意欲的に取り込んできているので、機能周りはけっこう違います。個人的には、特に 7D2 で刷新された電子水準器表示がとても気に入っているので、これが移植されたのはすごく良い。5D3 では M-Fn ボタンを押している間しか水準器を表示してくれませんでしたが、7D2・5Ds ではファインダの上部に水準器を常時表示させておけるので、水平を取るのに手間取らずに済みます。撮影のテンポという点では、この一手間がけっこう大きな違いになってきます。

EOS 5Ds

機銘板を除くと 5D3 との外観上唯一の違いは、レンズリリースボタンの脇にある筐体の出っ張り。5D3 の筐体そのままでは基板が入りきらなかったのか(大容量のメモリを搭載するため?)、あるいは端子周りの補強のためか。

EOS 5Ds

ちなみにエンブレムの EOS 5Ds のロゴ、商品写真を見た感じではちょっと成金っぽいゴールドに見えて好きになれませんでしたが、実物はかなり淡いゴールド。光の当たり具合によってはシルバーにも見えるくらいのゴールドなので、これなら許容範囲かな。

キヤノン / EOS 5Ds R

EOS 5Ds R

ちなみに 5Ds R のほうは、シルバーロゴに「R」の文字だけレッド。個人的にはこちらのほうがソソります。ここまで高解像度になったらローパスなし(厳密にはローパスキャンセラーですが)の画質を堪能したい気がします。まあ、買えないけど(笑

キヤノン / EOS Kiss X8i

EOS Kiss X8i

続いて Kiss X8i。これ単体で見ると旧型とあまり変わり映えしないように見えますが、

キヤノン / EOS 8000D

EOS 8000D

モードダイヤルが左肩に移って「Kiss」のロゴがなくなっただけで、随分雰囲気が変わる 8000D。筐体は基本的に Kiss X8i と同じなのに、不思議なものです。
Kiss は最近の機種ではシボ調のラバーをふんだんに採用していて、Kiss ロゴさえ入っていなければエントリー機には見えないくらい質感が高いんですよね。マグネシウム筐体な上位機種ほどのソリッド感はありませんが、入門機として考えればこれで十分すぎるかと。

EOS 8000D

上面液晶に表示される情報は必要最低限、という感じ。
まあ私は設定の確認や変更は背面液晶+クイック設定ボタンで済ませてしまうことが増えてきているので、5D3 や 7D2 でも上面液晶はなくてもいいんじゃないかと思い始めていますが、まあこういうのは気分の問題で、ついてたほうがなんか嬉しいというものです(笑

EOS 8000D

8000D の背面にはサブ電子ダイヤルが搭載されていますが、上位機種とは違い方向キー(兼機能選択キー)を兼ねたもの。というかこれは PowerShot G7 X と共通のパーツじゃないですかね。
これはデフォルトでは露出補正ダイヤルとして動作しますが、これがあるとないとでは補正のしやすさが段違い。このあたりに Kiss とのペットネームだけじゃない違いが表れています。

EOS 8000D

ちなみに機銘板ばかりに注目してしまいますが(笑)、全ての文字がエンボスになっている上位機種とは違い、Kiss X8i/8000D では「EOS」のみがエンボスであとはプリントになっています。海外向けには 750D/760D という名前で販売されるので、プリントだけで作り分けられるように、ということでしょう。
PowerShot と共通のサブ電子ダイヤルといい、キヤノンのエントリー機種はどうやってパーツを使い回しているか、みたいな視点で見るとなかなか興味深いものがあります。一度メカ設計の方にこのあたりの細かい工夫について伺ってみたいところ。

キヤノン / EOS M3

EOS M3

そして EOS M3。今回の新商品で注目しているのは、5Ds よりもむしろ 8000D と M3 だったりします。が、実機をじっくりいじってみた方のレビューが既にあちこちで掲載されているので、詳細は丸投げ(ぉ

EOS M3

M2 までと違い、M3 ではカメラとしてちゃんとすることを志向したのか、サイズは一回り大きくなってしまいました。それが残念という人もいるでしょうが、個人的にはこのグリップ形状はなかなかよく考えられていて、できるだけ出っ張りを抑えた中で絶妙な握りやすさのバランスを狙ってきています。NEX-5 あたりのグリップ形状とはまた違った方向性の握りやすさ。

2 台あった展示機は両方とも外付け EVF を装着した状態で置かれていましたが、まあ投げ売り状態の旧型を買わずにあえて M3 を狙う人なら EVF 使用が前提でしょうね。初期ロットには+3,000 円で EVF がついたモデルも用意されるようですし。

EOS M3

モードダイヤルと露出補正ダイヤルは、もう去年くらいからミラーレス中上位機種の標準装備という感じになりました。個人的にはアサイナブルでない露出補正ダイヤルが再びここまで市民権を得るようになるとは思いませんでしたが...。

それはそれとして、モードダイヤルの脇に添えられている電源ボタンがあまりにも小さくて押しにくい。これがこの機種の最大の欠点ではないかと思うくらいです。

EOS M3

自分撮りに対応したチルト液晶は、手前に引き出すと液晶がバネの力でスッと少し下にずれるという凝ったギミックを備えています。180° チルトする際に液晶の端が本体に隠れないようにという配慮でしょう。

EOS M3

こちらはブラックカラー。PowerShot N を彷彿とさせる光沢塗装のホワイトに対して、こちらは一眼レフのレザートーンっぽい塗装で、男の道具感満載。一眼レフのサブとして使うなら黒一択、という感じで、マウントアダプタ経由の EF レンズ使用にも似合いそうです。

ちなみに操作感というか AF 速度ですが、どんな被写体にもスッ、スッと合ってくれて気持ちが良い。とはいっても従来の EOS M/M2 比での話なので、これくらいならイマドキのミラーレスは大抵実現しているレベルではあります。ただ、今までは EOS ユーザーでもサブ機に M を買うのはやや抵抗があるレベルだったのが、EOS のサブ機として買っても不満がないレベルになったという点では、EOS ユーザー的には大きいかな。初代 M のときにこれくらいの完成度で出ていてくれたら...と思わずにはいられませんが、堅実な選択肢のひとつであることも間違いありません。

ところで新レンズである EF11-24mm F4L が見当たらない...と思ったら、今のところ銀座と梅田にしか展示していないようですね(´д`)。これは CP+ で触れるといいなあ...。

投稿者 B : 23:45 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/02/06 (Fri.)

Canon EOS 5Ds

有効5,060万画素のフルサイズ一眼レフ「EOS 5Ds」 - デジカメ Watch

B00T90GHWC

しばらく前から噂になっていた EOS 5D の上位機種が、CP+ の開催を待たずして正式発表に。CP+ 初日の発表だと思っていたので、ちょっと意表を突かれました。

EOS 5D Mark III をベースに、35mm フルサイズイメージセンサとしては現時点で最高解像度となる有効 5,060 万画素センサを搭載。かつ、ニコン D800/D800E と同様にローパスフィルタあり/なし(正確にはローパスフィルタキャンセラー搭載)の 5Ds/5Ds R の 2 ラインアップ。というと 5D3 の単純な派生モデルのように見えますが、デュアル DIGIC 6、EOS iTR AF、フリッカーレス撮影など、7D Mark II に先行搭載された機能も取り込んできました。

これだけ高画素になってくると逆に 5D シリーズの美点だった高感度性能が犠牲になっているのではと気になるところ。しかし計算してみると画素ピッチは 7D2 とほぼ同じになるので、7D2 の高感度画質と同等以上は期待して良さそうです。まあ 5Ds を買うような人は既に 5D2 か 5D3 を持っていることがほとんどな気がするので、照度に応じて使い分ければ良いだけの話ではありますが。

ここ 1~2 年の間に多くのカメラメーカー/レンズメーカー首脳が「これからの超高画素時代に適したレンズ開発が必要になってくる」という発言をしており、実際にここ数年で発売された新レンズは高解像を志向しているものが数多くあります。今回 5Ds の登場によって、いよいよ超高解像時代が始まるのかもしれません。特に風景中心のネイチャーフォトグラファーには、素晴らしい時代が訪れたと言えそうです。
こうなってくると「矛盾」の故事のごとくレンズとセンサどちらの性能が上なのか、じっくり比較したくもなってきますが、50 万円のボディはさすがに手が出ない(´д`)。私は 5D3 のモトが取れるほど使い込んだとはまだ言えない状況なので、まだまだ 5D3 でがんばります...。

今回のキヤノンは、ハイエンドだけじゃなくてエントリーも大漁。

キヤノンから2つのエントリーEOS「8000D」「Kiss X8i」 - デジカメ Watch

B00T90G8NA

まずは Kiss 系ですが...先代が Kiss X7i/X7 という 2 機種だったのに対して、今回は最下位機種の X7 をスルーして、逆に X8i の上に 8000D を持ってきました。
個人的には X7 の割り切ったコンパクトさがけっこう好きだったので残念ですが、そろそろ小型のエントリー機種はミラーレスとの棲み分けが難しくなってきたからそこは EOS M シリーズに任せる、という判断でしょうか。

まずは X8i。X7 に 2,420 万画素センサと 19 点位相差 AF センサを搭載、ライブビューのハイブリッド CMOS AF も三世代目に進化して、基本スペックを大きく底上げしてきました。Kiss は X5 あたりでエントリー一眼としてはほぼ完成の域に達していたと思いますが、もはや中級機に迫る勢いです。Wi-Fi+NFC も搭載して、もう隙がなくなった印象。だってこれフリッカーレス撮影機能まで入ってるんですよ!

8000D のほうは、Kiss X8i をベースに上面液晶パネルと背面サブ電子ダイヤルを搭載して、中級機並みの操作性を備えたモデルになっています。これもう 70D 要らないじゃん、と思いかけましたが、光学ファインダが 70D がペンタプリズム、8000D/X8i はペンタミラーなんですよね。逆に言えば、スペック上の気になる違いと言えばその程度。「一眼買ってみたいけど、Kiss って軟弱でなんかヤダ」という人の最初の一台としてすごくよくできたカメラじゃないでしょうか。中身は同じカメラでありながら、オートで撮る人向けの X8i、上手くなりたい人向けの 8000D、という味付けと言えそうです。

キヤノン、ミラーレス最新モデル「EOS M3」 - デジカメ Watch

B00T90FRJQ

さらに EOS M3。モデルナンバーは M2 の後継に見えますが今までの EOS M とは随分雰囲気が変わり、しっかりしたグリップや各種ダイヤル、外付け EVF 対応など、EOS M2 の上位機種的な位置づけのカメラになっているように見えます。他社も含めここ 1 年ほどでミラーレスは下位機種を縮小して高価格帯に寄せに行っているので、EOS M もその流れに乗ってきたものだと思われます。

AF もハイブリッド CMOS AF III を搭載し、8000D/X8i のライブビューとほぼ同等のスピードになっているようです。今までの EOS M の最大の弱点は AF の遅さにあったので、そこが改善されて画質も 8000D と同等ということになれば、Kiss X8 が発表されずに M3 が出てきた理由は解ります。
ただ、他社のミラーレスがこの 2 年ほどの間に劇的に進化したことを考えると、標準ズームレンズはまだまだ長いしレンズの種類も少ない M3 はようやくミラーレスカメラとしてのスタートラインに立ったレベルに過ぎないようにも感じます。その気になれば一気に差を詰めてくるのがキヤノンの底力なので、これから巻き返しがあるのかもしれませんが...。

それにしても過去にないほどの製品を一気に発表してきた今回のキヤノン。世界的には既に縮小が始まっていると言われる市場でこれだけ製品バリエーションを広げてくるというのは、リーディングカンパニーの強さを改めて見せつけられた思いです。市場は成熟したものの技術的にはまだまだ伸びしろもあるので、多様化する用途に応じた製品を展開することで市場を活性化したい、といったところでしょうか。製品のバリエーションは多いながらも、よく見るとキーコンポーネントやパーツ単位では機種間で共用しているものも多く、リスクをうまくコントロールしながら他品種展開できている印象です(それでも細分化しすぎな感は否めず、現場での売り分けは大変でしょうが)。

CP+ では特に 5Ds は行列で触るのも大変でしょうから、早めにショールームに行って実機を見ておきたいと思います。

投稿者 B : 21:55 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/01/17 (Sat.)

NOTHING BUT 7D

NOTHING BUT 7D

...ん?なんか届いたー。

でも何だろうこれ(この時点で身に覚えがない

NOTHING BUT 7D

ああ、エアコンのフィルタね。って発注してないわー!(ぉ

NOTHING BUT 7D

何かと思ったら、EOS 7D Mark II の「GET BG」キャンペーンに早期エントリーするともらえる 7D2 のステッカーでした。私が申し込んだときにはとっくになくなっていたので完全に忘れていましたが、クマデジタルさんがみんぽすの開発者セミナーに参加した際に、お土産としてもらったものだそうです。使い道がないから...ということでしたが、何の予告もなしに送られてきたのでちょっと不審に思いました(笑。

しかしキャンペーンロゴがドスンと入っているステッカーって微妙じゃないですかねキヤノンさん。せめて製品ロゴがメインなら良かったのに。
これはさすがに私も使い道が...。VAIO に貼ってショクバでドヤリング、ってわけにもいかないし(ぉ

ちなみにバッテリグリップが当たる「GET BG」キャンペーンのほうは事務局からメールで受理連絡が届きました。発送は 2 月中旬になるとのことで、まだしばらくかかる模様。まあ終了直前に滑り込みで申し込んだので、仕方ないですね。気長に待つこととします。

投稿者 B : 23:37 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/01/10 (Sat.)

EOS 7D Mark II の高感度性能を試す

私が EOS 7D Mark II を買った理由の大部分が AF 性能の強化にあることは間違いありません。そしてその AF 性能(およびその AF を使いこなすための UI と機能)は期待通り以上だったわけですが、買い換えの理由はもう一つありました。CMOS センサの世代が新しくなったことに伴う、高感度性能の強化です。
まあ APS-C センサなので 5D3 ほどの高感度性能は期待できないにせよ、旧 7D では安心して使えるのは ISO400 まで、ISO800 でも少しノイズが気になり始め、ISO1600 はちょっと使い物にならない、という感じだったので、少しでも高 ISO の画質が上がっていてくれると嬉しい。7D2 の用途的には長時間待つ形の撮影が多いので、日が暮れてきたときに少しでも粘れる画質である必要があります。

というわけで、旧 7D は既に手放してしまっていますが、売却する直前にざっと比較撮影を行ったので、その結果を載せておきます。
とはいえ手持ち撮影なので構図は完璧に一致しているわけではないですし、写真によっては微妙にブレてしまったものもありますが...。
※画像はクリックすると 1800×1200pixel の拡大画像が表示されます。(いずれもデフォルト設定にて撮影、JPEG 記録されたものを Photoshop にてリサイズ加工のみ適用)

■EOS 7D

ISO400EOS 7D ISO400
ISO800EOS 7D ISO800
ISO1600EOS 7D ISO1600
ISO3200EOS 7D ISO3200
ISO6400EOS 7D ISO6400

許容できるのはせいぜい ISO800 まで、といったところ。ISO1600 は RAW 現像でノイズ処理してやれば何とか、というレベルです。

■EOS 7D Mark II

ISO400EOS 7D Mark II ISO400
ISO800EOS 7D Mark II ISO800
ISO1600EOS 7D Mark II ISO1600
ISO3200EOS 7D Mark II ISO3200
ISO6400EOS 7D Mark II ISO6400
ISO12800EOS 7D Mark II ISO12800
ISO16000EOS 7D Mark II ISO16000

7D2 は ISO1600 までは余裕、ISO3200 でもこのサイズで見る分には許容範囲、ですかね。ISO6400 はさすがに厳しく、ISO12800 以上は記録写真にしかならないレベルです。ISO6400 まで実用レベルといえる 5D3 には敵いませんが、まあ APS-C としては健闘していると言えるでしょう。

一応ピクセル等倍でも比べてみるため、切り出してみました。
※画像はクリックするとピクセル等倍で表示されます。

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微妙にブレたりしているものもあるため厳密ではありませんが、旧 7D 比で ISO 感度 1 段分は高感度性能が高い、と言えそうです。このテスト撮影は完全に日没した暗い環境で実施していますが、日没前ならばもっとマシな結果が得られるはず。個人的には、ISO1600 までは許容範囲、ISO3200 も現像次第で使える、と感じています。

劇的にとは言わないまでも着実に旧 7D よりは良くなっているので、さらに思い切って使っていけるようになった、と言えるでしょう。

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2014/12/14 (Sun.)

シグマ ふたつの 150-600mm レンズのコンセプトと違いを知る

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シグマ 新製品体感イベント

昨日、原宿の東京カメラ部 THE GALLERY にて開催されたシグマの新製品体感イベントに参加してきました。photokina で発表されたばかり(かつ、一部は発売前)の新製品に触れるとあっては見逃すわけにはいきません。二部制で第一部は東京カメラ部メンバー&みんぽすモノフェローズ限定のクローズドイベント、第二部が一般公開という形式。私は第一部から参加してきたので、その様子をレポートします。

シグマ 新製品体感イベント

今年のイベントも、もちろんシグマの山木社長自らご説明いただけました。せっかくの二枚目なのに、ずっと逆光状態だったのがとても惜しい(笑。

今回ご説明いただいた主な新製品は、当然こちら。

SIGMA 150-600mm

今回新たに発表された、二本の 150-600mm レンズ群です。プロ領域のスポーツ撮影に堪える超望遠レンズとしての [Sports] の登場はある程度予想ができましたが、同等スペックでより軽量・安価な [Contemporary] まで同時発表してくると予想できた人はいなかったんじゃないでしょうか。それぞれのレンズの開発意図もさることながら、レンズとしての性格の違いはやっぱり気になるところ。そのあたりのお話を中心に伺ってきました。

SIGMA 150-600mm

150-600mm は、やはり推測通り既存の 150-500mm の後継として開発がスタートしたとのことです。150-500mm を現代の高画素センサに合わせて高画質化しつつ、防塵防滴性能やコンパクト化を狙って企画されたのが 150-600mm。だけど、「コンパクト化を諦めて惜しみなく物量を投入すればここまで行けるはず」という狙いで、別案として [Sports] の設計案が出され、「どちらも捨てがたい、じゃあ両方作ってまえ」ということでプロジェクトを二つに分けたのが二種類の 150-600mm が製品化されるに至った経緯とのことです。ほぼ、製品発表時に私が推測したとおりの内容でしたね(笑。

ただ、この三つのコンセプトは [Sports][Contemporary] 双方に通ずるもので、[Sports] は光学性能を最優先しながらもできる限りの軽量コンパクトも同時に目指し、[Contemporary] は軽量コンパクトを優先しつつもその範囲内で高画質と機能性を目指した、とのこと。まあ [Sports] の 3kg に迫る重量は軽いとは言いませんが(笑)、[Contemporary] のほうはその名に反して決して安物という位置づけではない、ということです。

SIGMA 150-600mm Sports

上の画像は [Sports] のレンズ構成図。FLD ガラス 2 枚、SLD ガラス 3 枚を含む 16 群 24 枚構成で、まさに「ガラスの塊」といった趣。いっぽう [Contemporary] は 14 群 20 枚と控えめながら、特殊低分散ガラスは FLD×1、SLD×3 と物量に遠慮はありません。FLD ガラスというのはシグマが HOYA と共同開発した「蛍石と同等の光学性能を持った」レンズ。収差、特に倍率色収差を抑えることが二つの 150-600mm では至上命題とされ、そのために FLD ガラスは必須だったそうです。
ちなみに、同時発表された 18-300mm DC も [Contemporary] ラインながらこの FLD レンズを 4 枚も使っているとのこと。山木社長曰く「性能を上げるためにコストはかけていい、と言ったけど、本当にここまでジャブジャブ使ってくるとは」というコスト度外視の設計になっているようです(笑。高倍率ズームは画質がイマイチ、という従来の常識がそろそろ覆される時代が来たのかもしれません。

SIGMA 150-600mm Sports

[Sports] タイプの防塵防滴構造。この赤線が引かれたところに防塵防滴のためのゴムパッキンが用いられています。スポーツやネイチャー撮影用には防塵防滴性能が求められますが、ヨーロッパのユーザーの中には砂漠にネイチャーフォトを撮りに行く写真家が少なくないそう。アフリカの砂漠の砂は日本の砂よりもはるかに粒が小さいため、そういう用途に対応しようとすると設計も品質試験も通常とはレベルの違う対応が求められるとのこと。カメラボディよりもレンズのほうがメカ的な可動部が多いため、防塵防滴設計は大変になります。

なお、[Contemporary] のほうは防塵防滴構造にはなっていませんが、マウント部にシーリングゴムを採用することで最も水や埃が入りやすい部分を保護するような配慮はなされています。

SIGMA 150-600mm

[Sports] と [Contemporary] の差違をまとめたチャートがこちら。光学設計以外の違いは、防塵防滴性能、撥水・防汚コーティング、あと直進ズームとしての操作性の違い程度。[Contemporary] のほうも機能的にはほぼ十分なスペックを備えていることが分かります。

この撥水・防汚コーティングというのが、油脂まで弾くかなり強力なコーティングで、マジックで書いてもインクを弾くほどに強力なようです。汚れをつきにくく、もしついても拭き取りやすくすることでメンテナンス性を高めることに一役買っています。
ただ、このコーティングが製造上は曲者なようで、「このコーティングには時間がかかるので、レンズコーティング用の機械をかなりの時間占有してしまうため、これを導入するためにコーティング機を 2 台追加した」という力の入れよう。そういえばキヤノンも一部 L レンズにフッ素コーティングを採用していますが、同様のものでしょうか。プロ領域では可用性を高めることがその機材のコストパフォーマンスに影響するため、この手のコーティングは中上位モデルの今後トレンドになっていくのかもしれません。

SIGMA 150-600mm

というわけで、実機のハンズオン。[Sports] は既に発売済みですが、[Contemporary] のほうはおそらくこれが国内初公開ではないでしょうか。見るからにサイズが一回り違うのが分かります。

持ってみた感じでは、[Sprots] の 2,860g というのはかなりズッシリくる重さで、レンズだけでも重いのにミドル~ハイエンド系のボディをつけると持ち歩くのが億劫になるレベルだと感じました。[Contemporary] のほうは重量が未公表ですが、持った感じ(直接比較したわけではないものの)私が持っている 50-500OS よりは軽いようです。旧型の 150-500mm が 1,780g だったので、それよりも軽量コンパクトを狙ったのであれば 1,500~1,700g くらいに収めてくる可能性もあります。

SIGMA 150-600mm

前玉の大きさもこんなに違います。フィルタ径も [Contemporary] の 95mm に対して、[Sports] は 105mm。このクラスになるとフィルタだけで 1 万円近くしてしまうのが痛いところ。

SIGMA 150-600mm Sports

操作スイッチ周り。フォーカスモード(AF/MF/マニュアルオーバーライド)、フォーカスリミッター、手ブレ補正の動作モード、あと SIGMA USB DOCK で調整するカスタム機能の設定スイッチが並んでいます。
写真は [Sports] のものですが、[Contemporary] のほうにも全く同じスイッチが備えられていました。今まで公表されている製品写真ではスイッチ周辺の詳細が不明だったので、ここが [Sports] と同等仕様というのは朗報です。[Contemporary] も全然使えるレンズじゃないですか!

SIGMA 150-600mm Sports

[Sports] のズームリング周り。ズームリングの距離指標に「・」がつけられていて、このポイントでズームロックすることができるようになっています。通常、この手のズームロックはワイド端でしか固定できないことがほとんどですが、天体撮影時などはテレ端や任意の焦点距離でロックしたくなることがあるんですよね。私も以前スーパームーンを撮影したときに、レンズがずり下がってきて苦労した経験があるので、これは羨ましい。

ちなみに直進ズームとしての操作性も考慮したという鏡筒デザインですが、確かに前玉周辺の鏡筒が掴みやすい形状になっています。ズームのトルクは 150-180mm くらいが少し重めで、それ以降からテレ端まではほぼ一定。確かに直進ズームとしても使いやすそうです。

SIGMA 150-600mm Contemporary

[Contemporary] のほうは直進ズームとして使うことはさほど考慮されていない形状ですが、使おうと思って使えないことはありません。ちなみにズームロックの仕様なども [Sports] と共通。ただ、フォーカスリングがかなり細くなっており、MF の操作性はあまり考慮されていないことがうかがえます。

というわけで、[Sports] が先行して発売されたこともあり [Sports] ばかりが注目されている状況ですが、[Contemporary] も共通仕様がかなり多く、軽さも相まって実用性が高そう、というのが私の感想です。これは 50-500OS から本気で買い換えを検討してもいいかもしれません。

でもシグマには 400mm 以上の焦点域をカバーする超望遠レンズが多数ラインアップされており、実際どれを買えば良いのか迷うのも事実。
そのあたりの疑問を山木社長に率直にぶつけてみたところ、以下の回答をいただきました。

「50-500OS は非常に良いレンズ(実際に山木さん自身、お子さんの運動会等に使用されています)。もともとは高倍率ズームの旧 50-500mm(非 OS)の後継として開発しましたたが、設計者ががんばって予想以上に高性能なレンズに仕上がりました。用途としては、超望遠も必要だけど同時に広く撮る場面もある、スポーツや航空機撮影などを想定して開発したレンズです。
150-600mm は、ズーム倍率が抑えられていることもあり、倍率色収差の少なさは 50-500OS よりもさらに上。画質が最も良いのは [Sports] ですが、[Contemporary] も中央部の解像度では負けていません。違いが出るとしたらテレ側の周辺部の解像度になるでしょう。
私が個人的に買うなら、プロスポーツ撮影には当然 [Sports] ですが、子どもの運動会を撮るなら [Contemporary] にすると思います」

なるほど。
私は 50-500OS の性能には今でも満足していますが、ワイド側をほとんど使っておらず、野鳥撮影時には 500mm(×1.6)でもまだ足りないと感じる場面が少なくないので、[Contemporary] の 150-600mm が最も私に合っているのかもしれません。機能的には [Sports] と遜色ないし、何より軽い。発売は 2015/1Q を予定しているようですが、価格次第では本当に買い換えてしまうかもしれません。

シグマ / [Sports] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

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2014/11/11 (Tue.)

Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM

キヤノン、「EF 100-400mm」を16年ぶりにリニューアル - デジカメ Watch
キヤノン / EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM

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かれこれ 4~5 年は前から「出る出る」と言われ続けていた、キヤノンの EF100-400mm F4.5-5.6L がついにリニューアル。焦点距離や明るさのスペックはそのままに、II 型にモデルチェンジされました。
同じくスポーツ・動きモノ用のボディである EOS 7D Mark II の発売から間を置かずしての発表で、7D2 を意識して開発されたものと思われます。むしろ本当は同時発表したかったのが間に合わなかったんじゃないかとさえ思える相性の良さですね。

数字上のスペックは同じといっても、旧型は 16 年も前の設計になるわけで、レンズ仕様は全面的に見直されています。レンズ構成やコーティング、IS ユニットがアップデートされたほか、当然 USM モーターや内蔵マイコンも新しくなっているはずで、画質と AF 速度の両面で旧型とは桁違いの性能が期待できそう。最短撮影距離も 1m を切り、活躍の幅も広がっています。手ブレ補正の性能は 1.5 段→4 段、と大幅な向上(旧型の IS 性能は資料によって 1.5 段となっているものと 2 段となっているものがありますが、今回のプレスリリースから抜粋)。旧型はそれだけ長きにわたって現役を張ってきたということですが、それにしても長かったですね...。
気になるのはズーム方式が直進式から回転式に変更されていること。直進ズームは人によっては嫌いな人もいるでしょうが、スポーツ撮影等の素早いズーミングが求められる領域では使い勝手が良かったのも事実。今回、回転式に変更するにあたり、回転角を狭くしてズーミングスピードを上げていることに加えて、ズームリングのトルク調整ができるギミックも備えているなど、直進ズームに負けないユーザビリティ上の工夫が見て取れます。この使い勝手は一度試してみたいですね。

キヤノンのレンズは 3~4 年前の製品以降、それ以前のものと比べて設計基準がグッと上がっているようで、近年登場する新製、特に L レンズにおいては、ほとんどハズレがありません(その分、価格もグッと上がってしまいましたが)。これも「EF70-200/F2.8L II と同等以上の画質」とのことなので、現在の EF レンズを代表できる画質に仕上がっていることは間違いないようです。

個人的にはずっとこのレンズのリニューアルを待っていたものの、その間に出たシグマの 50-500OS に待ちきれず飛びついてしまったので、あなたが来るのが遅すぎたのよ!という思いです(´д`)。50-500OS に関しては性能・描写含め大変気に入っているんですが、唯一フォーカスリミッターがついていないことだけが物足りないんですよね。
シグマといえば焦点距離的に少しずれますが、動きもの用途という点では 150-600 [Sports] とは競合になりそうなところ。機会があるならば、7D2 をベースに使い比べてみたいものです。

投稿者 B : 22:22 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/09/18 (Thu.)

EOS 7D Mark II に触ってきた

発表されたばかりの EOS 7D Mark II がもう先行展示されているということで、さっそく触りに行ってきました。

キヤノン / EOS 7D Mark II

EOS 7D Mark II

場所は品川のキヤノン S タワー。ほとんどの人はショールームというと銀座のほうに行くのか、品川はいつも比較的空いています。しかし展示機はまだ 1 台しかないようで、1 人 10 分の制限がついていました。大混雑というほどではないものの、2 人分くらい待ってようやく触ることができました。
※展示機は試作品のため、最終製品とは細部の仕様が異なる可能性があります。

EOS 7D Mark II

パッと見では先代 7D と違いが分からないくらいイメージを踏襲したデザインですが、よーく見るとボディラインの取り方が 5D Mark III に近いものになっていたり、ボタンの形状や表面処理も 5D Mark III と共通化されていたり、確かに 5 年分のアップデートが反映された意匠になっています。
このデザインなら既存ユーザーの移行には全く違和感がないどころか、7D から買い換えてもバレ・・・おっと、誰か来たようだ(ぉ

持ってみた第一印象は「重っ!」。重量的には先代 7D と全く同じで、確かに 7D も同じくらい重いんですが、改めて重量級の APS-C 機であることを実感します。重さでいったら 5D3 のほうがわずかに重いはずなんですが、なぜか 7D のほうがみっちり詰まった重みを感じるんですよね。無意識にセンササイズの差から想定される重さが念頭にあるのかもしれませんが。

EOS 7D Mark II

モードダイヤルには 5D3 同様のロックボタンがつきました。先代 7D では発売時点ではついておらず、後日有償サービスでの対応だったので、ちょっと羨ましかったんですよね。

アクセサリシュー前方の出っ張りは GPS アンテナ。通称チロルチョコ(ぉ

EOS 7D Mark II

背面は液晶がワイド化され、ボタン周りのデザインも変更されて 5D3 寄りになりました。というか、よく見比べないと 5D3 との違いが分からないレベル。

EOS 7D Mark II

5D3 との最大の違いは、マルチコントローラ(スティック)の同軸上に測距エリア選択レバーが追加されたことでしょう。65 点の AF ポイントを瞬時に選択する...というより、このカメラの用途としてピンポイントで AF 測距点を選ぶのではなくゾーン指定してその中に動体を捉える、という使い方になるので、このレバーを用いて測距エリア選択モードを切り替え(トグル式)、マルチコントローラで位置指定する、という手順になります。ここは明らかに 5D3 よりも優れているポイント。
これは実際にファインダを覗いて操作してみないと快適さが分かりにくいですかね。ファインダ内の撮影は NG だったので、気になる方はショールームか今月末のイベントでご確認を。

またサブ電子ダイヤルの表面には 5D3 同様のタッチパッドが内蔵されました。動画撮影時くらいしか用途のないタッチパッドではありますが、デュアルピクセル CMOS AF の性能も相まって、7D2 はもしかすると 5D3 以上に動画向きのカメラとして評価されるかもしれません。必ずしも一眼ムービーの全てにフルサイズのボケが必要なわけでもないし。

EOS 7D Mark II

10 分という制限時間の中だったので、外観写真も撮らないといけないし確認できた部分は限られましたが、7D ユーザーとしては確かに進化が感じられるカメラでした。AF は速く扱いやすそうなので、あとは高感度性能がいかほどのものか、というところですね。このへんはチャンピオンデータ以外の撮影サンプルや実際に使ってみた方のレビューを待ちたいと思います。

こうやって新機種に触ってみると、今まで十分満足していた 7D が急に古くさく見えてくるんだから、ゲンキンなものです。(あ、7D は今でも十分良いカメラだと思いますよ)

EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM

7D2 の隣には、今回同時発表された新レンズも展示されていました。こちらは廉価版の標準ズームとなる「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」。

スペック的には EF24-105mm F4L IS USM と被りますが、こちらのほうが 145g も軽量。鏡筒が細いため F4L よりも長く見えますが、長さはほぼ同じ。6D に装着して展示されていたこともあって、持ってみるとフルサイズにしては非常に軽い!今まで 6D の軽さを活かせる標準ズームが存在しなかったので、2 種類の F4L に代わってこれが今後の 6D 用標準ズームということになるでしょうか。特殊レンズの仕様枚数は EF24-105/F4L より少ないですが、MTF を見る限り F3.5-5.6 のほうが解像度は高そう。ヘタに F4L を中古で買ってハズレを引くくらいなら、非 L のこっちを買った方が正解、という可能性もありますね。

EF-S24mm F2.8 STM

こちらは「EF-S24mm F2.8 STM」。EF 初のパンケーキレンズ EF40/2.8 STM の APS-C 版ということになります。
35mm 版換算で 38.4mm 相当となるので、フルサイズで EF40mm を使うのとほぼ同じ感覚。逆に EF40mm を APS-C 機で使うと 64mm 相当になり、中途半端すぎて使いづらい感がありましたが、今後は APS-C のパンケーキとしてはこちらが定番になりそうです。7D2 で使っても悪くないけど、やっぱり Kiss と組み合わせてお手軽にスナップ、というのがいいんじゃないでしょうか。

EOS 7D Mark II

製品カタログももらってきました。アテンダントのお姉さんに「総合カタログの他に被写体別カタログが 6 種ありますが、どれになさいますか?」と聞かれ、野鳥バージョンとモータースポーツバージョンでちょっと迷い。おそるおそる「複数いただいてもいいですか?」と尋ねてみたら「全種類お持ちになりますか?」という大胆な提案をいただいたので、全部(+PowerShot G7 X)もらってきてしまいました(笑。しかもキヤノンロゴの紙袋付き。
基本的に全て同内容で掲載されている作例が違うだけ(もっというと総合カタログには全ジャンルの作例が網羅的に収録されている)ですが、7D2 の主な用途を想定して、被写体別にカタログを作り分けるこだわりと、それが許される環境がすごい(笑。たぶん量販店に並ぶのは総合カタログだけで、この被写体別カタログはショールームとイベント限定になるでしょうが、逆にそれだけのためにカタログを起こせるのがすごい(;´Д`)ヾ。

こういうのも含め、2 年半前の 5D3 以来ひさびさにキヤノンの本気を感じさせるカメラに仕上がっています。ぐう欲しい。

キヤノン / EOS 7D Mark II

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