b's mono-log

2013/11/18 (Mon.)

α7 で G Biogon 28mm/21mm を試す

Biogon 28mm F2.8

ある方より「α7 で G Biogon 28mm/21mm を使ったときの周辺色被りの度合いが気になる」というリクエストをいただいたので、ちょっと試してみました。まあ、オールドレンズのベースボディとして α7 を考えたときに、そこはまず気になりますよね。21mm のほうは APS-C でも画質的にちょっと許容できないレベルのマゼンタ被りが発生していたので、フルサイズだともっとひどいのか、それともセンサの進化で改善されているのか。

その前に、CONTAX G-NEX マウントアダプタは KIPONMETABONES ともに既存品でケラレなく使えています。ただ、(CONTAX G 用はありませんが)Rayqual など一部の既存アダプタには APS-C 用の遮光板を内蔵したものがあり、そういう場合にはケラレてしまうようなので、注意が必要です。

まずは Biogon 28mm F2.8 から見てみましょう。
厳密に検証したわけではありませんが、私の今までの経験上、青空を順光で撮ったときに色被りが最も顕著に出るようなので、そういう条件で撮ってみました。

※画質はレンズやマウントアダプタの個体差にもよるため、全ての組み合わせで以下の画質を保証するものではありません。

Biogon 28mm F2.8 / F2.8
F2.8

Biogon 28mm F2.8 / F5.6
F5.6

Biogon 28mm F2.8 / F11
F11

AWB で撮影しましたが、絞り開放(F2.8)のみホワイトバランスが微妙に変わっちゃってますね。まあそれは現像でどうにでもなる範囲として、マゼンタ被りは長辺側の両端で若干認められるものの、構図によっては気にならないと言えるレベル。絞り開放では、むしろ周辺減光のほうが強く出る分、色被りがないようにさえ見えています。いずれにしてもそのまま使える、または微補正で対応できる範囲だと思います。
むしろ気になるのは周縁部の解像力のなさというか像流れですかね...。中央部はいいけど、画面周縁部は開放では盛大に流れます。絞り込んでいくうちに周辺光量落ちも含め改善されるとはいえ、開放の周辺画質はちょっと辛いレベル。周辺まで解像させたければ絞って、味を活かしたいなら開いて、という使い方になるでしょうが、周辺画質を求めるならいくらでも現代のレンズがあるわけで、ここは F2.8~5.6 くらいを積極的に使っていきたいところ。

Biogon 21mm F2.8

続いて、Biogon 21mm F2.8。このレンズがフルサイズで使ってみたいレンズ筆頭でしたが、同時に周辺色被りがどう出るか不安なレンズでもありました。

Biogon 21mm F2.8 / F2.8
F2.8

Biogon 21mm F2.8 / F5.6
F5.6


Biogon 21mm F2.8 / F11
F11

あ、画面右下に写っている黒い影は、何かがケラれているというわけではなく、橋の欄干の柱の飾りです。

ううむ、さすがにここまで広角になってくると、周縁部のマゼンタ被りは気になってきますね。でも、このレンズを NEX-5R で使ったときの画質からすると、センササイズが 2.3 倍になっているにも関わらず、マゼンタ被りはむしろ抑えられているほう、と言えるのではないでしょうか。周辺光量は盛大に落ちていますが、これくらいはむしろ私の好物なので、無問題(笑。
周縁部の像流れは、28mm よりもさらに気になる感じで、絞り込んでもそれほど改善されていかないようなのが、ちょっと気になります。「中央の被写体にいかに視線を集めるかの構図勝負」という使い方になるのかな。

ともかく、どちらのレンズも使い方次第で全然使える、ということが確認できて安心しました。

CONTAX G レンズでいうと、あと気になるのはやはり Hologon 16mm F8 でしょうか。こちらはオールドレンズの第一人者・澤村徹さんがさっそく人柱をされています(!)。

Gホロゴンはα7/7Rに付くのか!?: metalmickey's blog

おおお、これはまた一筋縄ではいかなそうな感じですね。でも実写画像を見たところ、Hologon の解像感や歪みのなさ、それに何よりこの画角から来る迫力。これは一度使ってみたくなりますね...。まあ使いこなしは難しそうなので、日和って SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 にしようかな、と考えている自分もいますが(ぉ)、α7 に Hologon を装着したスタイルは、多少ムチャをしてでも試してみたくさせるものがあります。まあレンズ自体高いので、そうそう手が出るわけでもありませんが...。

METABONES / SONY CONTAX G E-mount アダプタ (ブラック)

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2013/10/28 (Mon.)

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM 発売日・価格決定

シグマ、「24-105mm F4 DG OS HSM」キヤノン用を11月15日に発売 - デジカメ Watch

先日発表されたばかりのシグマ 24-105mm F4 DG OS HSM の発売日と価格が決定。11/15 って想像していたよりも早いじゃないですか。しかも、価格は定価 ¥131,250 とありながら、実売価格は既に ¥90,000 を切っているという安さ。レンズメーカー製レンズはカメラメーカー純正に比べて割引率が高いというのはあるにせよ、スペックを考えるとかなりお買い得感が高い。2005 年設計のキヤノン EF24-105mm よりも安いわけですからね...。

ネックがあるとすれば、キヤノン純正よりも大きくて重いことでしょうが、最近のシグマの大きくて重いレンズは描写がいいものばかりなので、逆に期待してしまうところです(笑。評価は実写画像を見てからにしたいですが、これはそれまで物欲を抑えるのが大変そう(;´Д`)。

シグマ / [Art] 24-105mm F4 DG OS HSMicon

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2013/10/17 (Thu.)

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

シグマ、フルサイズ対応の標準ズーム「24-105mm F4 DG OS HSM」 - デジカメ Watch

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

数日前に誤ってシグマのサイトに公開されてしまった(ことで当初予定よりも発表が早まったらしい)シグマの新レンズが正式発表されました。そのスペックは「24-105mm F4」。同社の [Art] ラインに属するレンズで、なおかつキヤノンの主力である EF24-105mm F4L IS USM と真っ向からぶつかる仕様。キヤノンの 24-105mm は徐々にその座を新型である 24-70mm F4L IS USM に譲りつつありますが、キヤノンがズーム域を狭めてコンパクトさと簡易マクロ機能を優先してきたところで、シグマが 24-105mm を現代の設計で出してくる、という構図がまた興味深い。

「SIGMA GLOBAL VISION」以降のシグマは明らかに攻めていて、35mm F1.4 のような王道ど真ん中のレンズと、18-35mm F1.8 DC のようなマニアックなレンズを平行してリリースするというイケイケっぷりでしたが、ここにきてキヤノンの主力レンズにぶつけてくるとは。正直なところ、以前レビューさせていただいた 24-70mm F2.8 IF も悪くないけどこれ買うならキヤノン純正かなあ...という印象でしたが、最近のシグマの設計で実売がキヤノンを大きく下回るなら、純正 24-70/F4 よりもこっちかな、という気がします。
昨年 EOS 5D Mark III を買って以来、思っていたほど稼動率が高くならなくて、その理由の一つは標準ズームレンズを持っていないから取り回しが良くないせいだろう、とは思う一方で、いざ撮りたいときは単焦点メインだから標準ズームにそこまでコストかけてもなあ...という気持ちもあって。シグマのこの新レンズは、価格次第ですがそういう悩ましい状況に対する解の一つになりそうな予感。

ただ一つ気になるのは、せっかく 3 ラインに分けたレンズラインアップなのに、結局リリースされるのは [Art] ラインばかり、という現状です。[Sports] ラインは高性能望遠レンズ中心、[Contemporary] ラインは 17-70mm DC のように廉価なズームレンズ中心、となると、最近のシグマの傾向として高画質に振った [Art] ラインが増えるのは解りますが、2 万円足らずで買える DN シリーズも含まれるとなると「まるで超サイヤ人のバーゲンセールだな」状態...。

まあ、売り文句は売り文句として、実際のレンズの画質さえ良ければあとは些末な問題ですが。とにもかくにも、自分で実写して確認してみたいところ。レビューしてみたいですね...>誰となく。

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2013/08/07 (Wed.)

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM:レビューはじめます

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最近、ちょっとレビューづいてしまっていますが...またしても試してみたい製品のレビュー企画があったので、「みんぽす」でシグマの新レンズ、18-35mm F1.8 DC HSM をお借りしました。

シグマ / [Art] 18-35mm F1.8 DC HSM

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

同社の「Art」ラインに属するこのレンズ。120-300mm F2.8 とか、200-500mm F2.8 とか、私も愛用する 50-500mm とか、良くも悪くもニッチ、もっと良く言えば変態(誉め言葉)なレンズが多いシグマの中でも、おそらく最もブッ飛んだスペックのレンズがこの 18-35mm F1.8 ではないでしょうか。ズームレンズは明るくても F2.8 まで、という常識を覆し、APS-C 専用ながら F1.8 通しのズームという、我々の度肝を抜いてくれたこのレンズ。ぜひ一度試してみたいと思っていました。特に、私は EOS 5D Mark III を買ってからは EOS 7D は完全に望遠専用(もっと言うと 50-500mm 専用)ボディとなってしまっていましたが、このレンズは久しぶりに超望遠以外で「あえて 7D を使う理由」を与えてくれる可能性があります。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

ちょっと前までだと、レンズメーカーのレンズはカメラメーカーの純正レンズと比べて安さを重視して買うもの、という印象でした。現在でもそれは変わっていない部分はありますが、エントリーモデルの一眼レフなら 4 万円でレンズキットが買えてしまう時代ですからね...。そういう環境にあって、「ニッチだけど用途にハマる」「玄人好きのするスペック」「あえて王道レンズの画質で大手メーカーと勝負」という部分での商品展開を強化している近年のシグマの姿勢には共感するところがあります。このレンズも、スペックを見ただけで、まさにそういう製品づくりの結晶である、と感じます。
あえて難を挙げるとすれば、昨年からの「フルサイズ祭り」とも言える各社の新製品攻勢の中で、あえて APS-C 専用として出してきた、というタイミングの難しさでしょうか。まあ、フルサイズ対応で F1.8 だとどれだけ大きく重いレンズになったか...と想像すると、これは APS-C 専用だからこそ製品化できたものでしょうが。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

岩崎一郎デザインになってからのシグマレンズは、写りだけでなく外観も美しいですね。見た目は写りには全く関係ありませんが、写欲を刺激するという点では、レンズの外観も非常に重要だと思います。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

鏡筒には発売年のヴィンテージである「013」の刻印が。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

私の愛用する 35mm F1.4 DG HSM との比較。太さはほぼ同じですが(フィルタ径は 18-35mm のほうが大きくて φ72mm)、ズームレンズだけあって 18-35mm のほうが全長はずいぶん長いです。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

EOS 7D に装着してみるとこんな感じ。キヤノンの APS-C センサで使うと約 29-56mm F1.8 相当のレンズになります。広角ズームというより「テレ側が妙に短い標準ズームレンズ」という画角。標準ズームレンズとしてはお世辞にも使い勝手が良いとは言えませんが、「28mm F1.8・35mm F1.8・50mm F1.8 という三本の大口径単焦点レンズをまとめて持ち歩き、かつレンズ交換なしで使える」と考えると、とても面白いレンズだと言えます。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

でもレンズ全長はやっぱり長いですね。具体的には、サイズ(最大径×全長)はキヤノンの EF100mm F2.8L MACRO IS USM とほぼ同じで、重さは 18-35mm F1.8 のほうが約 185g 重い。重量級のクマデジタル氏をして「ズッシリ重いです。こんなに重かったかなぁ」と言わしめる 100L MACRO よりも重い、というのはちょっと持ち運びに躊躇しそう。それでも F1.8 の単焦点レンズ三本を持ち歩くことを考えれば(ry

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

ともあれ、とても気になっていたレンズを試用できる機会に恵まれて嬉しいです。これから夏休みに入っていくので、重点的にいろいろ撮ってみたいと思います。

シグマ / [Art] 18-35mm F1.8 DC HSM (キヤノン用)

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2013/07/11 (Thu.)

Touit 32mm F1.8 の挙動について

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Touit 32mm F1.8 ですが、フォーカシング周りの挙動などについて書いておきたいと思います。

Touit 32mm F1.8

32mm に限らず 12mm も含め、Touit は最近の AF レンズとしてはちょっと変わったフォーカスの挙動をしています。それは、「フォーカシングに伴って前玉が大きく動くこと」。

デジタルになってから一眼を始めたような人であれば、AF 時に前玉が動いたり回ったりしないのが当たり前で、むしろ前玉が動くレンズは見たことがない、という人も少なくないのではないでしょうか。これは、AF の高速化や小型化、ズームの場合は高倍率化を目的に、フォーカシング時には前玉よりも軽い後群のレンズを動かすリアフォーカス or インナーフォーカスのレンズが主流になっているためです。しかし、Touit は最近(の AF レンズ)では珍しくなった前玉が動く方式、全群繰り出し式でのフォーカシングになっています。

無限遠に合わせると前玉が最も奥まった状態になり、

Touit 32mm F1.8

前玉が最もせり出した状態が最短撮影距離。

全群繰り出し式にもメリットはあって、それはピント位置によって画角が変わらないことです。原理的に、インナーフォーカスやリアフォーカスでは撮影距離に応じて画角(撮影倍率)が変動してしまうことは避けられませんが、全群繰り出しならば画角は一定。おそらく、ツァイスは Touit でこの利点と、伝統的な Planar や Distagon のレンズ構成でそのまま AF 化が可能である点を重視して、全群繰り出し方式を選択したのではないでしょうか。その代償として AF スピードが犠牲になっているあたり、「利便性よりも画質が重視」されることの多いツァイスレンズらしい、と言えます(そのわりに、従来のツァイスだったらタブーとなりそうなボディ内収差補正を前提とした設計で作られているのは、確かに意外ですが)。

ただ、レンズの中で最も大きい前玉まで駆動するので、AF が遅いだけでなく動作音や振動もそれなりにあるのは難点ですね。X マウントはともかく、E マウントの方はシャッターボタン半押ししなくても断続的に AF の挙動を続けているため(そうすることで見かけ上の AF スピードを速く見せている)、電源を入れているだけでひっきりなしにモーターの振動が手に伝わってきて、精神衛生上あまりよろしくありません。

FUJINON XF35mm F1.4 R

それでも、X マウント純正の FUJINON XF35mm F1.4 R に比べると、Touit のほうが少しだけ AF が速いんですけどね(^^;;。おそらく XF35mm のほうも同じ全群繰り出し式で、F1.4 なぶん前玉が大きく重くなってしまい、それが AF が遅い原因なのでしょう。
Touit は今後もシリーズ展開していくようですが、今後も全群繰り出しにこだわるなら AF スピードは諦めざるを得ないし、前玉もあまり大きくできない(=望遠系では大口径レンズが期待薄、あるいはより AF が遅くなる)ということになると思います。

Touit 32mm F1.8

あと、フォーカスリングがちょっと軽すぎるかな...というのが気になっています。XF35mm に比べても途中のクリック感が軽く、左手で鏡筒に手を添えてカメラを構える間に F 値が意図しない設定に変わってしまう、という事故が撮影中に何度かありました。ここは、もうちょっとしっかりしたクリック感があっていいと思うんですけどね。

ま、ツァイスには「画質を重視するあまり、他の何かを犠牲にしたレンズ」が多く、欠点のない万能レンズというのはなかなかありません(まあ、他社でも不満のないレンズなんて滅多にありませんが)。こういう苦労もツァイスで撮る喜びのうち、と思って楽しんでいます(笑。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 X-mount

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■関連リンク
Carl Zeiss Touit 32mm F1.8
Touit 32mm F1.8:ファーストインプレッション
Touit 32mm F1.8 でメカの美しさを撮る
Touit 32mm F1.8:絞り値による描写の変化をみる

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2013/07/07 (Sun.)

Canon EOS 70D

キヤノン、新AF機構でライブビューAFが高速化した「EOS 70D」

EOS 70D

何かと話題の EOS 70D ですが、さっそくキヤノン S タワーで実機に触ってきました。8 月下旬発売なのにもうワーキングサンプルが触れる、というのはけっこう珍しいのではないでしょうか?もちろん、発売までにファームウェアが更新されて、AF 周りの挙動なんかはさらに改善される可能性がありますが。

とはいえ、70D は 60D の進化形なので、外見からはあまり大きく進歩した印象は受けません。あくまで 60D のマイナーチェンジ版、に見えますが、中身はけっこうアグレッシブに進化しています。

EOS 70D

シャッターボタンの脇に小さなボタンがひとつ増設されています。7D や 5D3 では M-Fn(マニュアルファンクション)ボタンで、私は水準器表示に割り当てていますが、70D では「測距エリア選択モード切り換えボタン」となっています。1 点 AF/ゾーン AF/19 点自動選択 AF の切り替えと AF フレームの選択を操作するためのボタンです。中級機以上では AF フレームの選択のしやすさが、特に動体撮影では重要になってくるので、これはなかなか使いやすそう。その代わりマルチコントローラがない、というのは、マルチコントローラのデフォルト動作 AF フレーム選択に割り当てている私からすると、良し悪しでもありますが...。

ちなみに、なにげにこの機種から 2 桁シリーズにも透過型液晶採用のインテリジェントビューファインダ搭載になっているんですね。7D で完全に慣れているので 60D と比べてみるまで気がつきませんでしたが(笑)。グリッド表示やゾーン AF フレーム、水準器などが OVF で表示できる、というのは慣れるととても使いやすいものです。ただ、水準器は左右方向の傾きしか検出してくれないようなのは、上位機種に対するコストダウンが見られる部分でしょうか。まあ、左右の傾きが把握できれば十分、ということが多いので、あまり困らないでしょうが。

EOS 70D

この機種で最も気になるのはライブビューじゃないでしょうか。「デュアルピクセル CMOS AF」が 60D に対する最大の進化点と言って良いと思います。
実際にライブビューで AF を使ってみたところ、今までの EOS のライブビューは何だったんだ、というくらいに速い。被写体によっては動き出しの瞬間に一瞬考え込むような動きをする場合もありますが、今までのコントラスト AF や EOS M のハイブリッド CMOS AF のような「合焦の最後で迷うような挙動」がなく、スッと合わせに行ってくれるのが気持ちいい。OVF の位相差 AF にはまだ追いつききれていないとは感じるものの、コントラスト AF とは違って非 STM レンズでもフォーカシングが速く、これなら実用的と言えるのではないでしょうか。

ただ制限もあって、ライブビュー時に使えるフォーカスモードはワンショット AF のみ。デュアルピクセル CMOS AF の演算負荷が高いのか、AI サーボ AF が使えないので、ライブビューで動きものを撮るのには向いていません。APS-C の中級機というと、スポーツや野鳥撮影に使われることも多いわけで、それに対応できないというのはちょっともったいない。まあ、風景などの静物撮りには十分なスピードの AF ですし、動きものを撮るならライブビューではなく、ファインダを覗いて安定したフレーミングを行うことが重要なので、それをふまえても仕様かもしれませんが。この制限も DIGIC の高性能化に伴って解消されていくものと思われますが、現時点での性能でも、むしろ Kiss や EOS M に入ってきたら、一眼カメラでのライブビュー撮影が今まで以上に当たり前になりそうだな、と感じます。

EOS 70D

さらには Wi-Fi も入っているし、イメージャの画素数はアップしながら高感度性能も 60D より向上。しかもタッチパネルにも対応。個人的には、EOS 7D を買って以来、2 桁シリーズにはほとんど興味がなくなっていましたが、70D はけっこうすごい。私の 7D は最近望遠での野鳥・レースカー撮影に特化しているので、仮に 7D Mark II が出ても 7D を使い続けようと思っているくらいには満足していたのですが、この 70D の進化が 7D Mark II に入ってきたら、ちょっとグラッと来てしまいかねません。これはまずいものを見ちゃったなあ。

キヤノン / EOS 70D

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2013/06/30 (Sun.)

続・Touit 銘板の刻印の違い

先日、Touit 2.8/12 の銘板の刻印には「Carl Zeiss」と「ZEISS」の 2 種類が存在するというエントリーを書いたところですが、スペインのカメラ系速報サイト「Foto Actualidad」で、こんな記事を発見しました。

De Carl Zeiss a simplemente ZEISS

スペイン語なのであまりまともに読めないんですが(汗、おそらくこういうことだと思われます。

カール・ツァイスはブランドを簡略化することを決定した。光学メーカーとしてよく知られた名称をやめ、今後製造される製品には単に ZEISS という刻印のみが記される。Touit シリーズには新しい表記が適用されるが、初期ロットは Carl Zeiss の表記で出荷されており、これは将来オークションで高値で取引されることになるだろう。

なるほど。今後は「ZEISS」という表記になる、と。
初期ロットには「Carl Zeiss」表記のものが混ざっているようですが、言われてみればフォトヨドバシデジカメ Watch に掲載されたレビューは発売前という時期的に商品ではなくメーカー貸出品だろうし、クマデジさんがレビューしてる個体も貸出機。メーカーのデモ機材は試作機や初期ロット品であることが多いので、これらのレビュー記事に出ているのが「Carl Zeiss」表記がほとんど、というのは納得できる話です。あと、1.8/32 のほうでまだ「ZEISS」銘の個体の報告がほとんどないのは、生産開始時期や製造ロット数などが理由じゃないかと思われます。

「Carl Zeiss」をやめて「ZEISS」に変えていく論理的理由が示されていないのでなんだか釈然としない話ではありますが、今後は「ZEISS」が主流になる、というのは確定事項のようですね。そうすると、まだ「Carl Zeiss」表記のものが出回っている 1.8/32 のほうはレア化を見越して早めに確保しておいたほうがいい、ということでしょうか(笑
それから、コシナやソニーで作られているツァイスレンズの刻印も今後変わっていくの?というのも、気になるところではありますが...。

(追記)
Foto Actualidad の記事内からツァイス公式 blog のエントリーにリンクがありました。

From "Carl Zeiss" to "ZEISS" - a brief story about our brand communication | Camera Lens Blog

つまりは企業ロゴとして世界的に浸透している「ZEISS」にブランド名の表記も統一していく、ということなのですね。「Carl Zeiss」は財団名および社名であり、ブランド名としては「ZEISS」であると。このポリシーからいくと、他社が製造販売しているレンズも順次「ZEISS」表記に切り替わっていく、ということになりそうですね。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 E-mounticon

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2013/06/22 (Sat.)

Touit 銘板の刻印の違い

Touit 32mm F1.8 のレビューを始めて気がついたのが、Touit ではレンズ銘板のブランド名の刻印が「Carl Zeiss」と「ZEISS」で混在している、ということ。

Touit

ふと思い立って CP+ で参考展示されたときの写真を見返してみたら、あのときに展示されていたものは 12mm、32mm ともに「Carl Zeiss」。
まあ、あのときはまだ「Touit」というシリーズネームさえ刻印されていない試作品だったしなあ、と思って製品版の他の個体についてググってみたら、大手サイトでレビューされているものはどれも「Carl Zeiss」の刻印のもの。

カールツァイス「Touit 2.8/12」
[PY] フォトヨドバシ Carl Zeiss Touit 2.8/12 with FUJIFILM X-E1 実写レビュー | photo.yodobashi.com |
CarlZeiss Touit 12mm - Bic Photo Style
マップカメラ | マップカメラ情報 | 【本館3Fより】Carl Zeiss新製品「Touit」のご案内!! | 交換レンズ

さらには、ツァイス公式の Touit 製造工程を公開した動画に登場しているのも「Carl Zeiss」表記だし、

製品カートンに印刷されている写真の刻印も「Carl Zeiss」。

Touit

以上のことから勘案すると、やっぱりオフィシャルには「Carl Zeiss」表記のものが正統なんだろうなあ、と推測されます。
でも、購入した個体が「ZEISS」表記だった人は私の他にも何人かいらっしゃるようで。ロットによって混在している可能性が高いですね。いっぽうで、ググって調べた限りでは、32mm のほうには「ZEISS」表記の個体は存在していないようです。

「ZEISS」と刻印された私の個体にも T.Biblmin さんのサイン入り検査票はちゃんと入っているので、歴とした正規品だし、写りにはまったく影響がない話ではありますが、個人的にはやっぱり「Carl Zeiss」のほうが良かったなあ...とは思いますね。

P50/1.4

刻印の話で言えば、Touit の縦長フォントで文字間もしっかりカーニングされた現代的な刻印よりも、コシナツァイスや YASHICA/CONTAX のような横長で等幅フォントの刻印のほうが「いかにもツァイス」らしくて良かったのに、と思っています。まあただの懐古趣味ではありますが...。

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2013/06/21 (Fri.)

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

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先日 Touit 12mm F2.8 を買ったところですが、「みんぽす」のレビュー企画で今度は 32mm F1.8 を試用できることになりました!

というわけで、これからしばらくの間 Touit 32mm F1.8 のレビューをお届けします。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 X-mount

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

今回お借りしたのは、Touit 32mm F1.8 のフジ X マウント用。12mm と同じく豪華なつくりの化粧箱に収められていました。しかも、この化粧箱に印刷されている製品写真が、E マウント用の箱には E マウント用の、X マウント用には X マウント用の写真がちゃんと使われているというのが、芸が細かい。さすがはツァイス、こういうところにも手を抜いていません。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

32mm F1.8 なので、APS-C 機で使うと 48mm F1.8 相当の画角になります。つまり、ほぼ標準単焦点レンズど真ん中のレンズ。ズーム全盛の時代にあっても、どのメーカーもちゃんとした単焦点レンズを用意している激戦区のセグメントですが、そこに参入一発目から王道のレンズを投入してくるあたり、ツァイスの本気がうかがわれます。典型的なダブルガウスタイプ、「誰がどう見ても Planar」という構成のレンズを AF で使えるというのは、やっぱり嬉しい。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

X マウントなので、鏡筒にはフォーカスリングのほかに絞りリングがついています。でも X マウントの絞りはあくまで電子絞りで、このリングは絞りのマニュアル調整をメカ的な操作でやるためだけに存在します。なので、絞りリングに「A(絞りオート)」の指標がついていて、プログラムオート/シャッタースピード優先として使いたいときにはリングを「A」に合わせます。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

私物の E マウント Touit 12mm F2.8 と。フードなしでのデザインは 32mm のほうが成立していますね。

よく見たら、前玉の縁の刻印が 12mm は「ZEISS」なのに、32mm のほうは「Carl Zeiss」...何か意味があって分けてあるんでしょうか?どうせなら統一しておいてほしいところですが、オールドレンズ厨的には旧東独ツァイスのレンズ銘板が出荷時期や仕向けによって「Carl Zeiss Jena」だったり「aus JENA」だったり「Ernst Abbe Jena」だったり混在していることを思い出します(笑。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

続いて X マウントの FUJINON XF35mm F1.4 R と。フジ純正のほうがスペック的には明るいにもかかわらず、Touit 32mm のほうが微妙に大きく重いという。まあ大きさ重さの差は微々たるものですが、開放 F 値の 1.4 と 1.8 はけっこう大きな差だと思います。これは Planar にこだわらないなら純正のほうがお買い得かもしれません。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

フィルタ径はどちらも 52mm ですが、XF35mm のほうが開放 F 値が明るい分、前玉は一回り大きくなっています。代わりといってはなんですが、Planar のほうには赤い T* の刻印が...!

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

マウント面はどちらも梨地加工。レンズマウントの仕上げはスピン加工にするメーカーのほうが多いと思いますが、梨地というのはけっこう珍しいような。Touit 32mm と XF35mm、鏡筒の形なども含めけっこう似たところが多いレンズです。試しにフードが流用できるか付け替えてみましたが、さすがにそれは無理でした(笑

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

X-Pro1 につけてみました。

それほど違和感はないですが、X-Pro1 のレトロ全開な本体デザインには、つるんとしたデザインの Touit よりもメカメカしいデザインの FUJINON のほうが似合うかなあ。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

MF で使うなら、フォーカスリングがゴムな Touit よりも、ローレットの完食が心地良い FUJINON のほうが写欲を刺激してくれる気がしますね。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

付属のフードはかなり長めで、フードを装着するだけでレンズの全長が 2 倍近くまで伸びてしまいます。持ち歩き時には逆向きにつければいいとはいえ、撮影時にはちょっと邪魔になるかも...。XF35mm のフードはこの半分くらいの長さなので、流用できればよかったんですが...。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

というわけで、しばらく試用させていただきます。マニュアル志向の X-Pro1 で使う Planar は、他のマウントで使う Planar とはまた違った刺激を与えてくれそう。でも、50mm 前後は基礎にして最も難しい画角でもあるので、何を撮りに行くか、悩むなあ。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 X-mounticon

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2013/05/16 (Thu.)

Carl Zeiss Touit

カールツァイス、ミラーレス用レンズ「Touit」の国内発売日・価格を決定

出たーーーーー。

今年の CP+ で参考出品していたツァイス製ミラーレス用交換レンズが「Touit」として正式発表されました。
発売されるのは以下の 2 本。

  • Touit 2.8/12(レンズ構成:Distagon T* 12mm F2.8)
  • Touit 1.8/32(レンズ構成:Planar T* 32mm F1.8)

さらに年内には Makro-Planar 50mm の発売も予定しているとのことで、楽しみです。特に E マウントは今のところマクロが 30mm しかないので、もう少し長くてパースのつきかたが自然な中望遠マクロは一本欲しかったところ。

フォトヨドバシにはさっそく作例が上がってますが、どちらもやばいレベルじゃないですか...。

[PY] フォトヨドバシ Carl Zeiss Touit 2.8/12 with SONY NEX-5N 実写レビュー | photo.yodobashi.com |
[PY] フォトヨドバシ Carl Zeiss Touit 1.8/32 with SONY NEX-5N 実写レビュー | photo.yodobashi.com |

まあ、フォトヨドバシはどんな機材使ってもスゴイ作例と物欲を刺激するテキストを書いてくるので割り引いて考える必要はありますが(笑)、これはちょっと使ってみたい。

32mm のほうは CONTAX G 用の P35/2 とかぶるので、買うとしたら純正にはない焦点域の単焦点レンズである 12mm F2.8 かな。超広角レンズは一本欲しいと思っていたところでもありました。

欲しいけど発売が 6/1 だとかちょっと予想よりも早かったのがちょっと...他に欲しいレンズやカメラもあったけど、悩むところだなあ。

投稿者 B : 01:00 | Camera | DSLR | コメント (2) | トラックバック