b's mono-log

2018/11/10 (Sat.)

Yongnuo YN450

超ド変態Androidミラーレス「Yongnuo YN450」、LTE内蔵・キヤノンのレンズを交換可 - すまほん!!

 alt=

中国・深センの光学メーカー Yongnuo が EF マウントに対応した Android 搭載カメラ「YN450」を発表しました。

Qualcomm のオクタコア CPU に Android 7.1 Nougat、パナソニック製マイクロフォーサーズセンサを搭載しつつ EF マウント対応。かつインカメラも搭載して自撮りも可能という、言ってみれば「スマホのアウトカメラをレンズ交換式にした」という今までありそうでなかった製品です。超ド変態かどうかはさておき、今まで誰でも思いつきながら実製品としてはあまり例がないという意味でかなりユニークな製品と言えます。

Android 搭載カメラは今までニコン(2012 年)とパナソニック(2014 年)がコンパクトデジカメで、サムスンが 2013 年にレンズ交換式「Galaxy NX」を製品化した経緯はあります。実際に 2012~2014 年頃は若干そういった潮流が感じられたものの、その後のカメラ業界はとりあえずスマホに Wi-Fi/Bluetooth で繋いでその先のネット接続はスマホに任せる方向性で割り切ってしまったようでした。新しい方向性を模索するよりは既存の価値観の中で高付加価値なものを...というのが今年のフルサイズミラーレス全盛の時代に繋がっていると言えます。実際に Android を搭載した各社のカメラは売れたという話をとんと聞きませんし、同時期に非 Android プラットフォームで似たようなことをやろうとした α の PlayMemories Camera Apps もほぼ終息しており、非常に淋しい状況。そんな中でこの YN450 やツァイス ZX1 のような製品が出てきたのは、突然変異的で非常に興味深いものと言えます。

YN450 は Android 当サイトはいえ Google Play ストアに対応するかは不明。ですが、汎用 OS を搭載するということは編集や現像に使えるアプリの選択肢が広いということですし、新しい SNS や写真アップロードサイトにも柔軟に対応しやすいのがメリットです。ツァイス ZX1 の詳細は現時点では明らかにされていませんが(UI からして Android ベースである可能性は高い)、自由にアプリを入れられるわけではなさそうなので Lightroom で現像した後にシェアする先はある程度限定されそう。いずれにしても、最近のカメラが既存のカメラの価値観の中で閉じすぎていて面白くないと感じていた身としては、ものすごく気になるカメラではあります。

個人的に残念なのは YN450 が搭載するセンサが m4/3 である点。まあ本体サイズ的にバランスが良いのは m4/3 でしょうが、EF レンズを APS-C で使うのでさえもったいないのに焦点距離が 2 倍相当になってしまう m4/3 はさすがに扱いづらい。だって EF16-35/F4L をつけたって 32-70mm 相当になるわけで、広角レンズの選択肢が限られすぎます。EF-S10-22mm を標準ズーム相当として使うくらいでちょうど良い感じ。この辺はまあ Yongnuo 自身がキヤノン/ニコンの互換レンズを発売している関係でこうなっているんでしょうねえ...。

実際に発売されたとしても、技適等の関係で日本向けに正式販売されることはあまり期待できないんだろうなあ。とはいえ気になるカメラではあるので、少し動向を追っかけてみようと思います。

投稿者 B : 22:45 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/10/29 (Mon.)

RX100 III の「次」を考える

RX100 III の調子が悪い件の続き。

今のところ後継(上位)機種に買い換える必要性も感じていないし、本格的に故障したら修理して使い続けるつもりではいますが、もし修理できない or 修理代が高くて買い換えを視野に入れるべき状況に陥ったらどうするか(ちなみにソニーの補修用性能部品保持期間はコンデジの場合製造打ち切り後五年とのことなので、RX100 III が現行品として販売終了してもまだ五年は修理してもらえる可能性が高い。例外もあるでしょうが)。
いざとなったときに焦ると判断を誤りそうなので、もし今買い換えを迫られたらどうするか?をちょっと考えてみました。

RX100 シリーズの中で買い換えるなら現時点では IV がちょうど良さげですが、今さら III→IV への買い換えというのもなんだか面白くない(笑)。それかスペックが近い PowerShot G7 X Mark II だけど、こちらはモデルチェンジが近いという噂もあります。
一方で APS-C 以下のミラーレス機に目を向けると、案外 1inch コンデジを買うよりも安上がりだったりするんですよね。最近はカメラ屋に行ってももっぱらフルサイズ方面しかチェックしていませんでしたが、久しぶりに APS-C 以下の機種をじっくり見てきました。

ソニー / α5100

ソニー SONY ミラーレス一眼 α5100 パワーズームレンズキット E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS付属 ブラック ILCE-5100L-B

α 遣いとしてはまず候補に挙がるのが α5100。α6000 だと通勤カバンに入れるのちょっと厳しいので...。NEX-5R もまだ持ってますが、操作性が今の α とは違いすぎて α7 や RX100 と混在して使うと混乱するんですよね。

α5100、発売当時はあまり気に留めていませんでしたが、AF は少なくとも RX100 III よりは速いし、サイズがちょっと大きくなって EVF がなくなることを除けば代替になりそうな感覚。操作性については「ダイヤルが一個」という点では RX100 と同じだから近い感覚で使えそうですが、Fn ボタンがなくて AF モードや AF エリア、ホワイトバランスをいじりたいときはメニューを辿っていかなくてはならないのが辛い。中級者以上であればまず使うことのない「?」(カメラ内ガイド)ボタンをアサイン変更することはできますが、あと 1~2 個ボタンが欲しい。
せめて NEX-5R のように Fn ボタンがついていれば、コンデジ代替として割り切って使うには十分だったんだけどな。E マウントならレンズはあるからボディだけ買えばいいし。個人的に本当に欲しいのは「イメージセンサとソフトウェアを現行世代相当にアップデートした NEX-5T」なんですが、ソニーはもうそんなものは作ってくれないんだろうなあ。

キヤノン / EOS M100

Canon ミラーレス一眼カメラ EOS M100 ダブルレンズキット ブラック EOSM100BK-WLK

キヤノンは EOS R は小さく作ることにこだわっていないようですが、EOS M シリーズに関しては(少なくとも今出ている機種は)ミラーレスの中でも小型にこだわっているようで、私は評価しています。EOS M100 はその中でも一番小さいモデル。
モードダイヤルなんてなくて当然というような機種で、ボタン数も α5100 以上に割り切っているようなモデルなので、私の使い方で実用になるとは思っていませんでした。...が、その気になって触ってみるとけっこうイケル。物理ボタンで全ての操作を賄うことはできませんが、「Q」ボタンを押して画面タッチでパラメータを選んでダイヤルを回せば必要な操作は一通りできてしまう。初心者向けで何でもオートで撮らせてしまうカメラだと思っていたけど、操作のコツさえ掴んでしまえば中級者が半マニュアルでも扱えるカメラじゃないですか。こういうところ、さすがは Kiss シリーズでエントリー向け兼中級者のサブ機みたいな需要を満たし続けてきたキヤノンだなあと感じます。

シリーズとしての EOS M については私はレンズラインアップのやる気のなさを全く評価していませんが、今回のように RX100 の代替として考えるのであれば、ダブルレンズキットを買って標準ズーム+EF-M22mm だけでも十分楽しめるかと。このクラスのカメラにアダプタ経由で EF レンズを使う気もありませんし。

ちなみに操作性でいえば EOS M6 あたりのほうが扱いやすいんですが、ここまで大きくなると α6000 を持ち歩くのと大差なくなってしまうので今回は選択肢に入れていません。

パナソニック / LUMIX GF9

Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス GF9 ダブルズームレンズキット 標準ズームレンズ/単焦点レンズ付属 シルバー DC-GF9W-S

小型ミラーレスといえばパナも無視できません。GM1 が発売された当初は何度か買いそうになったこともありました(笑。

GM シリーズの系譜は今では GF シリーズとして継続しているようですが、最新機種の GF10/GF90 は一世代前の GF9 のマイナーチェンジに過ぎず、価格差を考えると型落ちの GF9 一択。
これも EOS M100 と同様にボタンやダイヤル数は割り切っていますが、タッチパネルが使えるので EOS M100 と同じく必要最低限のマニュアル操作は可能。ただ今までパナソニック機を使ったことがない身としては、できることが同等であれば UI のお作法にどうも馴染めないパナよりは EOS M100 のほうが扱いやすいかな。また GF9 は写真だとそれなりに高級感がありそうに見えるのに実物の仕上げが安っぽいあたり、どうせ安っぽいなら最初から EOS M100 くらいカジュアルに割り切ってあったほうが好感が持てます。シュッとしたデザインは嫌いじゃないんだけどなー。


そんなわけでこの三択の中なら EOS M100 が最有力かなと思っています。α5100 がせめてタッチ UI 対応なら(タッチパネル搭載だけどタッチフォーカスとタッチシャッターにしか対応していない)結論は違っていたんだろうけどなあ。まあ α5100 は発売から三年半以上モデルチェンジされていない機種だから無理もありませんが。
また、どのメーカーも今やもうフルサイズミラーレスに注力してしまって、APS-C 以下の(しかも小型の)機種に関して今後どの程度続ける気があるのかが不透明なのも不安なんですよね。買ったは良いけどその次の買い換え先がないというのもまた淋しい話。やっぱりできる限り RX100 III で引っ張って、どうしようもなくなったら財布の許す範囲の中で 1inch コンデジに買い換える、が現実的なのかもしれません。

投稿者 B : 22:10 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/10/19 (Fri.)

EOS R インプレッション(再)

発売を来週に控えて、量販店で EOS R の先行展示が始まっていますね。私もユーザーイベントではあまりじっくり触れなかったので、改めて触りに行ってきました。

キヤノン / EOS R

EOS R

直接のライバルということもあってニコン Z の近くに展示されていることも多く、つい見比べてしまいます。そこで感じるのはボディの差以上に標準ズームレンズの差。ニコンの 24-70/F4 に対してキヤノンは 24-105/F4 という違いはありますが、沈胴式にしたことも含めてコンパクトさを重視したニコンに対して EOS はかなりレンズの存在感がある。このあたりにフルサイズミラーレスで狙う当面のユーザー層の違いが透けて見えます。

さておき、今回は以前ショールームで撮影 NG だった UI 周りを中心にチェックしていきます。

EOS R

まずは新規追加になった露出モード「フレキシブル AE(Fv)」について。EOS R では専用のモードダイヤルが用意されておらず、MODE ボタン+サブ電子ダイヤルで露出モードを切り替えます。
で、意外だったのがメニューの露出モードの並び。Fv が A+(シーンインテリジェントオート)の真横に置かれています。普通に考えればオート寄りの機能として A+→P(プログラム AE)と並べそうなところが、P よりも前に Fv が並んでいる。まあ Fv モードは P/Tv/Av/M を包括する(シームレスに扱える)モードではありますが、これは完全にカメラ任せで撮る人以外は基本的に Fv 固定で使ってほしいという作り手のアピールなのではないでしょうか。そう考えれば、EOS Kiss M にすら存在したモードダイヤルが EOS R ではなくなっていることにも合点がいきます。

EOS R

Fv モードの操作はサブ電子ダイヤル(右手親指)でパラメータ(シャッタースピード/絞り値/露出補正値/ISO 感度)を選択してメイン電子ダイヤル(右手人差し指)でパラメータを上下させる、という手順。全てを具体値で指定すれば M モード相当として、全てを AUTO 指定すれば P モード相当として使えます。逆に例えばシャッタースピード・絞り値・露出補正値を指定した上で ISO オートでカメラに適正露出を取らせることもできる。フィルム時代は ISO 感度がフィルムによって固定されていてシャッタースピード・絞り値・露出補正値の三すくみだったのが、今や ISO 感度もパラメータの一つにすぎないというデジタル時代ならではの露出の考え方にようやく UI が追いついてきたと言えます。これに慣れると Tv や Av といったモードが古くさく感じてしまいそう。

EOS R

EOS R は操作性のカスタマイズの幅も広く、大半のボタンやダイヤルの機能アサインが変更可能。例えばダイヤルはメイン/サブ電子ダイヤルに加えてレンズ側についているコントロールリングもあり、デフォルトでは ISO 感度設定に割り振られているようです(展示機だから誰かがカスタマイズした状態だった可能性もありますが)。個人的にはレンズ側についているリングは絞り値であれば納得感がありますが(オールドレンズには絞り環があるレンズも珍しくないし)、シャッタースピードや ISO 感度を変更するのにレンズ側をいじるというのはどうにも違和感。
使い勝手なんて半分は慣れだから自分が使いやすいようにカスタマイズすればいいと思いますが、あまり特殊な設定にしてしまうと他のカメラが扱えなくなってしまうので、EOS R(およびその後継/派生機種)と心中するつもりでなければできるだけオーソドックスにしておいたほうが良さそうです。

EOS R

そして問題のマルチファンクションバー。プロの間でも賛否が分かれていると言われている新 UI ですが、これも自分好みにカスタマイズ可能。例えばホワイトバランスを細かく調整できるのは、主にムービーカメラとして EOS R を使うのであれば重宝しそうです。

EOS R

マルチファンクションバーに割り当てられる機能はいろいろありますが、前述の三つのダイヤルにこのマルチファンクションバーを入れると「パラメータを直接いじれるスイッチ」が四つあることになり、ここまで増えると逆に撮影時にこんがらがりそうな気もします。一瞬でも速くパラメーターを変更できないと死んでしまうプロならともかく、多くのユーザーは直接パラメータをいじれるダイヤルは二つくらいで、後の設定要素はボタン or メニュー+ダイヤル操作くらいで十分ではないかと思います。まあ、EOS R でもついているダイヤルを無理に全部使う必要もないわけで、「ついているにこしたことはない」だけかもしれませんが。

EOS R

マルチファンクションバーはボディを握ったときに右手親指にあたる位置に存在しているため、誤動作を防ぐためにデフォルトではオフになっています。オフ状態からバーを二秒長押しで有効化、さらには一秒の長押しで設定画面を表示させることができるなど誤動作防止には万全を期しているようですが、逆に長押し動作が入ることで撮影のテンポを悪化させることにも繋がるわけで、なかなか痛し痒し。そもそもダイヤル相当の機能が最初から三つついていることもあり、このバーはハマる人にはハマるけど駄目な人には全く使われない機能になってしまう可能性もあります。
個人的にはキヤノンらしいチャレンジだとも思いますが、今後ブラッシュアップされて定着化していくかは未知数という印象。

EOS R

店頭展示機ではマウントアダプタ経由で 70-200/F2.8L を試せる状態にもなっていたので、試してみました。まあマウントアダプタ経由での AF は EOS M5 の時点で十分実用的だと感じていたのと同様、少なくとも店頭で静物を撮ってみた限りでは十分使い物になる印象。連写性能があまり高くない(AF 追随時で 5.5 コマ/秒)ためガチのスポーツ撮影には厳しいですが、運動会レベルならそれなりにいけそうではあります。

まあこういうカメラは店頭で触っても把握しきれない部分が多く、現場で使ってみてナンボだと思うので、発売日以降に多くの方のレビューが出てきたら改めてチェックしてみようと思います。

投稿者 B : 22:30 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/26 (Wed.)

SIGMA 60-600mm OS Sports 発表

Photokina 2018(ドイツ・ケルン)にて、5つの新製品およびLマウントアライアンスについて発表しました | プロダクト | SIGMA|株式会社シグマ

L マウントアライアンスに続いて、シグマがレンズの新製品 5 本を発表しました。ラインアップは以下。

  • 28mm F1.4 DG HSM | Art
  • 40mm F1.4 DG HSM | Art
  • 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports
  • 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports
  • 56mm F1.4 DC DN | Contemporary
Art 単焦点 2 本、Sports 望遠ズーム 2 本、APS-C・m4/3 向け Contemporary 単焦点 1 本という意欲的な製品群になっています。おそらく来年以降はしばらく L マウントおよび E/RF/Z マウント向けレンズに注力することになるのでしょうが、それに先だって現在の SIGMA GLOBAL VISION レンズラインアップに欠けているピースを埋めたような形になっています。

Art 単焦点は 28mm F1.4 は定番の焦点距離だから予想の範疇でしたが、まさか 40mm F1.4 という刻んだ焦点距離を出してくるとは思っていませんでした。個人的には 40mm は EF40m/F2.8(パンケーキ)と NOKTON classic 40/F1.4 を使っており、35mm よりもちょっと切り取る感覚のある画角が扱いやすくてよくスナップに使っていたりします。が、レンズ単体で 1.2kg という重量はいくらなんでもスナップ向けレンズじゃない(;´Д`)ヾ。だって同じ Art シリーズの 85/F1.4 よりも更に重いんですよ。これはスチル用というよりも先行して発表されていたシネレンズ 40mm T1.5 FF が主眼にあって、その派生としてのスチルレンズという位置づけなのではないでしょうか...。

70-200mm F2.8 Sports は望遠ズームの定番中の定番。現行の APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM は SIGMA GLOBAL VISION が発表される二年前に発売されたレンズで、非 SGV ながら長らく現役を張っていました。現行製品も「開発がある程度進んだ段階で他社(キヤノンやニコンと思われる)から出てきた同格レンズの性能があまりにも良かったため設計をやり直した」という曰く付きのレンズでしたが、新しい 70-200/F2.8 は光学系を再度刷新してきました。キヤノンの EF70-200/F2.8L IS III がレンズ構成自体は II 型から変えずにコーティングと電気系のリフレッシュに留まったのとは対照的で、シグマを代表するレンズの一本にしようという気概が感じられます。

また Art 単焦点レンズは SA/EF/F/E マウント向けが発売されるのに対して、Sports ズームレンズは今回も SA/EF/F マウントのみの発売でネイティブ E マウント版は用意されません。像面位相差センサを使ったコンティニュアス AF にまだ最適化できていないということなのかもしれませんが、ボディ側の性能的にそろそろ EOS 7D2 よりも α7 III のほうが歩留まりが良いのでは...と思っていることもあり、一度同じレンズで比較してみたいんですよね。いずれ E マウント対応とマウント交換サービスが提供されることに期待して今のうちから EF マウント版を買ってしまうのも手だとは思いますが。

そして今回、個人的に最も注目しているのは 60-600mm OS Sports ですよ。私が EOS 7D2 にほぼつけっぱなしにしている 50-500mm OS の直後継にあたる、スポーツ向け万能レンズ。

SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports 開発発表および発売日決定のお知らせ | プロダクト | SIGMA|株式会社シグマ

SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

シグマの超望遠レンズには Sports/Contemporary の二種類でラインアップされている 150-600mm が既に存在していますが、これは旧 150-500mm の後継でありあくまで別ライン。私も今まで何度か 50-500 から 150-600 への買い換えを検討しましたが、スポーツ撮影でカメラ二台持ちせずに撮るには標準焦点域も撮れる 50-500mm のほうが便利なんですよね。

長らく愛用している 50-500mm OS にも不満はあって、SGV 以降のレンズでの標準装備になっているフォーカスリミッター対応(カワセミ撮るときにこれがあるとないとでは歩留まりが全然違う)、一定焦点距離ごとのズームロック機構(繰り出しズームレンズで天体撮るときにこれがないと超不便)、あと 400~500mm あたりの解像力が物足りないというところ。少なくとも前二者は 60-600mm OS では当然対応しているようですし、あとは 400~600mm 域の画質がどうかが気になります。

50-500mm ユーザーとしては買い換えたいところですが、価格帯がちょっと上がってしまったのが悩みどころ。旧型比で焦点域が全体的に 20% テレ側にシフトしているからやむを得ませんが、ヨドバシ価格で ¥213,300(税込)というプライスタグがついていて、おいそれと買える値段でもないんですよねえ。いっぽうで 150-600mm Contemporary だとその半額で買えるところまでこなれてきていて、望遠専門と割り切って 150-600mm に買い換えるという選択肢もアリ。価格差が大きいだけに悩ましい。

まあ来月には発売されることだし、発売後の評価を見ながらしばらく考えようと思います。

シグマ / Contemporary 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM (キヤノン用)

B00THOYRN6

投稿者 B : 21:06 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/25 (Tue.)

L-Mount Alliance

【フォトキナ】ライカ、パナソニック、シグマが「Lマウントアライアンス」で協業 - デジカメ Watch

L-Mount Alliance

今日から photokina が開幕していますが、その場でライカ・パナソニック・シグマの三社が共同で「L マウントアライアンス」に関する協業の発表を行いました。今後、この三社でライカ L マウント(フィルム時代の L39 マウントではなくライカ SL 等に採用されている電子マウント)に対応したカメラボディ・レンズを開発、発売していくとのことです。

このアライアンス形態から思い出されるのはちょうど 10 年前に発表されたマイクロフォーサーズ。あのときも元々のフォーサーズ規格のオーナーであったオリンパスにパナソニックとライカ(パナソニックにレンズブランドのライセンスを供与していた)を加えた三社での発表でした。今回はフルサイズおよび APS-C 向けの、かつライカがオーナーであるマウントということで、オリンパス不在かつ代わりにシグマが入ってきた形になります。提携の形がすごく似ているのは、やっぱり実質的にはパナソニックが動いてまとめた規格なんだろうなあ...と想像されます。
自社ボディとレンズだけではなかなか裾野が広がらないライカ、m4/3 よりもポテンシャルの高い(センサが搭載可能な)マウントが必要だったパナ、SA マウントに代わるミラーレス時代のマウントを手に入れたかった・かつ自社以外のボディ向けにもレンズを売りたいシグマの利害関係が一致した結果がこのアライアンスとみて良いでしょう。また既存マウントに二社が乗っかることで、新マウント立ち上げ当初によくありがちな「レンズの種類が少ない」問題に対して、既存 L マウントレンズに加えて三社がそれぞれに開発するレンズでカバーできるというのもメリットと言えます。逆にデメリットがあるとすれば、マウントの仕様を拡張したくても一社の思惑だけでは決められない(ため競合他社よりも動きが遅くなりがち)というところでしょうが、L マウント自体はライカがオーナーなのでそのあたりは最初からクリア、とみて良いのでしょうか。

【フォトキナ】パナソニック、35mmフルサイズミラーレス「S1R」「S1」開発発表 - デジカメ Watch

ボディのほうはパナソニックが S1・S1R という二つのボディの開発を発表済み。現時点では外観とスペックの概要が公表されているのみですが、m4/3 の LUMIX G シリーズはスチルよりもムービーのためのカメラと見なされている現状に対して、S シリーズでも引き続きムービーを軸とした進化を続けていくのか、あるいは改めてスチルに注力するのか。S1R が 47Mpx センサということでスチル方面も諦めていないようには見えますが。

またライカとパナは当然としてシグマも L マウントボディを計画中ということで、いよいよフルサイズ Foveon を搭載したボディの登場を期待しても良さそうです。また Foveon ユーザー的観点で言えば一本のレンズをマウントアダプタなしで昼間の静物撮影はシグマ、夜間やスポーツ撮影にはパナのボディと使い分けることができるようになるわけで、今の sd Quattro+α という組み合わせ以上に使い勝手が良くなることになります。
シグマ的にはフルサイズミラーレスボディが作れるマウントを手に入れ、同じマウントでアライアンスの二社向けにもレンズを供給でき、さらにはフランジバックの近い E/RF/Z それぞれのマウントともレンズの基本設計を共通化できるということで、今回の座組は非常に旨味が大きいと言えます。もしかすると三社の中で一番得をするのがシグマなのかもしれません(笑。

現在のシグマレンズは EF/SA 向けのレンズを MC-11 やマウント交換サービスで E にも対応させていますが、ほぼ全部のカメラメーカーがミラーレスに注力することが確定した今後はフランジバック 20mm を基準としたレンズを L/E/RF/Z マウント向けに開発し、相互にマウント交換サービスで行き来できるようにするのではないでしょうか。一眼レフ用の Art 大口径単焦点レンズは主要な焦点距離がもう揃っていますし、スポーツ用の望遠レンズ以外は今後一眼レフ用に新規開発する意味は薄い。そういう観点でも、ミラーレスネイティブのレンズに注力する素地は整っていると言えます。
そうなると注目されるのはシグマがフルサイズミラーレス向けにどんなレンズを出してくるのかというところ。既にキヤノンが RF28-70/F2 や RF50/F1.2 という超大口径レンズを出していることを考えると、今までと同じように「デカくて重いけどとにかく明るく高画質」では差異化が難しい。となると既存レンズにある超広角 F1.4 単焦点や 50-500mm OS、120-300mm F2.8 のような「他社が作らないユニークなスペックのレンズ」というあたりが企画の軸になりそうな気がします。個人的には、開放 F 値はそこそこだけどコンパクトで高画質なレンズみたいなところにも期待してしまいます。

キヤノンもニコンもそれぞれ「らしい」やり方でフルサイズミラーレス機を世に出してきましたが、今後どう転ぶのか分からないという意味ではこの L マウントが最も面白そうではあります。今後の動向にも注目ですね。

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/24 (Mon.)

Nikon Z 7 インプレッション

先日の EOS R に続いてニコン Z 7 も見に行ってきました。
まあ私はキヤノン/ソニーとは違いニコンは今まであまり使ったことがなく、あまり語れる立場にないのですが、フルサイズミラーレス初号機とくれば一度触ってみたかった。

Nikon Z 7

展示されていたのは今週末から発売予定の Z 7。先日から大手家電量販店で先行展示が始まっているので、もう触った人も多いのではないでしょうか。

第一印象では EOS R よりも少し大きく感じます。数値上は EOS R とさほど変わらないはずなのに大きく見えるのは、 EVF の出っ張りが大きいせいでしょうか。

Nikon Z 7

グリップはキヤノン/ソニーと比べても一番しっかりしています。ここはミラーレスではなくほぼ一眼レフを握っている感覚。シャッターボタン周りの操作ボタン類の配置も一眼レフのものをそのまま踏襲していて、既存ニコンユーザーの移行を強く意識した機種であることがよく分かります。EOS R が一眼レフ系とは操作性をガラッと変えてきたのとは対照的。

Nikon Z 7

上面ディスプレイは EOS R とよく似ていますが、EOS R が有機 EL を採用しつつ電源オフ時にも表示可能なのに対して、Z 7 は電源オフ時には上面ディスプレイもオフ。液晶なのか有機 EL なのかは不明ですが、EOS R のものよりもかなり輝度が高いようです。

Nikon Z 7

操作系は非常にオーソドックスで、初めて触っても違和感なく操作することができます。EOS R のマルチファンクションバーには可能性は感じるけど、やはり使い慣れたスティックセレクタの安心感は強い。まあ、近年のミラーレス機では AF ポイントが多すぎてスティックでは逆にまどろっこしいことも多いですが。

また 369 万ドット・0.8 倍表示の EVF は今までのミラーレスの中では最高レベルに見やすく、これなら光学ファインダ不要だなと感じました。眼鏡使用者には倍率が高すぎない EOS R の EVF がちょうどいいという意見もあるようですが、裸眼/コンタクトレンズならニコン Z の EVF が随一。私が使っている α7 III は 235 万ドットなので(α7R III や α9 は 369 万)差を感じるところです。EOS R も 369 万なので、今後は 20 万円クラスのフルサイズミラーレスではこれが標準になっていくのでしょう。

Nikon Z 7

背面液晶はバリアングルではなくチルト式。上下のチルト幅も α7 とほぼ同じです。ここはバリアングルを採用した EOS R にアドバンテージがあります。私も α7 シリーズで一日も早くバリアングルを採用してほしいと思っているくらいなのに、今回フルスクラッチで開発された Z でなんでただのチルト?というのは疑問に感じるところ。

店頭で少し試写してみた感想としては、触感や操作性に関しては「一眼レフの思想をもつカメラをそのままミラーレスにした」という感覚で、確かに違和感がありません。AF も(少なくとも静物を撮る限りは)十分に速いし、シャッター音もニコン的。α7 III よりも若干シャッターショックが大きいかな?とは感じたものの、ニコンのカメラで撮ってるんだなと実感できるものでした(まあ、普段ニコンを使っていない部外者の印象にすぎませんが)。このあたりの作り込みは現ニコンユーザーの移行 or 買い増しを狙うこのシリーズの位置づけとしてとても正しいものだと思います。

が、気になったのは撮影後のブラックアウトがそれなりに長いこと。実はこれ、EOS R(の、少なくとも今イベント等で触れるバージョン)でも言えることなのですが、撮影後プレビューが出てくるまで体感で 0.5 秒くらい待たされます。α7 III では撮影後即座にプレビューが表示される(かつ、その状態でレリーズボタン半押しするとすぐにキャンセルできる)ためテンポを崩さずに撮影続行できるのですが、Z 7 や EOS R のこの待ち時間はまるで数年前のカメラを触っているような感覚。少なくとも EOS 5D3 ではこんなことはなかったので、設計思想というわけではなくファームがまだこなれていないということなのでしょうか?今後ファームアップで改善されるのかもしれませんが、現状の動作ではいくら他が良くてもそれだけで萎える要因になるというのが正直なところ。発売まで、あるいは発売直後に改善されることに期待したいです。

投稿者 B : 22:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/16 (Sun.)

EOS R インプレッション

品川で開催中のキヤノンのユーザーイベントで EOS R を触ってきました。

キヤノン:EOS Rシステムブランドサイト|EOS R SYSTEM PREMIUM SESSION

EOS R

...とはいえ、イベント会場のハンズオンコーナーは日曜午後イチの段階で 30 分待ちの行列ができていたため、私は下階のショールームで主に試してきました。ショールームのほうは 10 分待ちくらいで順番が回ってきましたが、ストップウォッチで厳密に 5 分交代制になっており、時間が足りない(;´Д`)。結局イベント会場内のシューティングコーナーでの試写と合わせて 15 分くらいしか触れませんでした。
なおショールームでは外観撮影は可能なものの、電源を入れた状態での撮影は NG。おそらく UI 周りがまだ最終になっていないからという理由でしょうが、Twitter で見かけた情報によるとイベント会場では電源 ON 状態で外観撮影可だったらしく、もしかするとショールームとイベント会場で展示機の状態が異なっており、イベント会場側の機材には最終版に近いファームウェアが適用されている可能性もあります。また体験時間についてはイベント会場でも一人 5 分までと書かれていましたが、そこまで厳密に運用されているわけではないようでもあり、いずれにしてもショールームよりイベント会場に並んで触った方が良かったのかもしれません。

EOS R

そんなわけでショールーム展示の EOS R。EOS 5D クラスに比べると小さいけど EOS M5 よりは一回り大きい、そんなサイズ感です。デザインイメージも EOS 5D と EOS M5 の中間くらいを狙った感じで、第一印象としては悪くない。

EOS R

個人的に EOS R で一番好きなポイントがこのマウント周り。ボディ・レンズ双方のマウントの金属部分が露出しつつ結合しているデザインにグッときてしまいました。初期のソニー E マウントもそうでしたが、こういうレンズマウントの存在感を際立たせたメカメカしさを見ると、それだけでご飯三杯くらいイケそうな気分になります(ぉ。このようなアイコニックな意匠は初号機ならではのもので、おそらく世代を重ねて実用重視になると薄まっていってしまうものですが、ぜひ後継機種や派生機種でも続けてほしいところ。

EOS R

ボタン配置は基本的に EOS D 系のものを踏襲しながらも本体サイズの制約でボタン数は削減されています。EOS D であれば測光モード・WB/AF・DRIVE/ISO・フラッシュ調光あたりのボタンが並んでいましたが、EOS R では専用ボタンではなくなりました。またミラーレスではそれらはクイックメニューから変更することが一般的ですし、後述するマルチファンクションバーでの調整も可能なので割り切った模様。

なおフレーミング中に EVF・液晶モニタに表示される像は絞り値の設定に関わらず開放状態の像で、絞りやピクチャーエフェクト等が反映された像が表示される α 等とは異なります。これはおそらく OVF の同じ挙動にして EOS D からの移行をスムーズにしようという思想なのでしょうが、撮影結果を見ながら撮れるミラーレスの利点を削いでいるとも思います。EOS D ではマウント脇に存在した絞り込みプレビューボタンは EOS R にはなく、シャッターボタン脇にある M-Fn ボタン等に割り付けてプレビューすることは可能。

背面ではなく上面に移動したサブ電子ダイヤルは EOS D のようなカチカチした触感ではなく、PowerShot や EOS M のような「シャキシャキ」した感覚。これに触れていると「ああ、EOS R って EOS D のリプレースじゃなくて EOS M のフルサイズ版なんだな」と感じます。

EOS R

背面の操作系は何といっても EVF の脇に新設された「マルチファンクションバー」に尽きるでしょう。様々なパラメータの調整に割り付けることができますが、特に面白いと思ったのはホワイトバランス調整に割り当てられること。このバーに触れるだけでホワイトバランスをケルビン単位で調整することができます。他社のミラーレスでも少しメニューの階層を辿ればケルビン単位での調整ができるものもありますが、ここまでダイレクトに操作できるというのは珍しい。ホワイトバランスはスチルなら RAW 現像で後からどうにでもできますが、ムービーだとここでワンタッチに変更できるというのは重宝しそうです。
ただメイン/サブ電子ダイヤルに加えてこのマルチファンクションバー、さらには RF レンズに備わっているコントロールリングまで含めると、パラメータ調整のためのスライダー機能が 4 つもあることになり、自分なりにカスタマイズして身体に馴染めば無二の操作性を得られるでしょうが、撮り方に合わせて扱いやすい組み合わせを見つけるまでは悩みそう。また誰かに一時的にボディを借りても操作系が違いすぎて扱えない、みたいなことも起こりそうです。

また今回初めて搭載された露出モード「Fv モード(フレキシブル AE)」はどんなものかと思ったら、シャッタースピード/絞り/ISO 感度/露出補正のうち任意のパラメータをオート設定にし、残りを手動設定できるというものでした。露出モードを変更せずにシャッタースピード優先相当から絞り優先相当に切り替えて撮影したり、シャッタースピードと絞りを任意設定して露出は ISO オートで調整するというような使い方ができます。例えば絞りは F8 で撮りたいけどシャッタースピードはこれ以上落としたくないというときに ISO 感度を自動的に上げて撮影できるというものです。フィルム時代と違って ISO 感度が自由に調整でき、かつセンサの性能向上で ISO 3200~6400 クラスが常用できるようになった現代だからこその機能と言えます。一眼レフはほぼ絞り優先モード固定で使っているという人は少なくないでしょうが、そういうユーザーでも重宝しそうな新モード。

EOS R

EOS 5D Mark III とサイズ比較してみました。EOS R のほうがボディそのものは一回り小さいですが、フルサイズだとレンズが大きくなるからシステム全体としてはあまり小さくならない、というのがよく分かる比較ではないでしょうか(5D3 側についているレンズが 24-70 だから少し短い、というのもありますが)。まあレンズ込みの重量で 300~400g くらい軽いのはメリットではあります。

EOS R

直接のライバルになるであろう α7 III との比較。ボディの厚みはほぼ同じですが、グリップは EOS R のほうが明らかに深い。個人的には α7 III のグリップでも小指が余ることは特になく、高さについてはさほど不満もないのですが、EOS R の深いグリップは安定感があって良いですね。

EOS R

上から見たときのフットプリントは同じようなものですが、正面から見るとクラスが違うカメラくらい違います。まあ EVF 部の高さは同じくらいなので、どうせ最大高が大きくなるならその中でいろいろ詰め込んだりグリップの大きさを稼ごうとしたキヤノンと、できる限り小さく作るのが宿命のソニーの差なのかもしれません(笑。

EF28-70mm F2L USM

話題になっているキヤノンの変態レンズ(誉め言葉)RF28-70/F2L。単体の写真だとサイズ感が分かりにくいですが、まるでシグマ製レンズかのようにごんぶとです。
今回はハンズオンの時間が短すぎてレンズをいろいろ試す余裕がなかったのが悔やまれます。

あまり長時間触れなかったので書ける感想も限られますが、キヤノンのミラーレスカメラとしては EOS M5 あたりで実用十分なレベルに達しており、フルサイズになった EOS M5 と考えるとよくできています。AF も OVF 機と遜色ない速さだし、操作性もカスタマイズと慣れを前提とすれば面白そう。ただ自分が 5D3 を売って EOS R に買い換えるかと言われると、スペック的にも UI 的にももう少しこなれてくれないと長年慣れ親しんだ 5D3 からの移行は難しいかなというのが正直なところ。逆に三世代目を迎えて不満点を着実に潰してきている α7 III ってよくできたカメラだなあ、と改めて感じました。
とはいえ EOS R はまだ初号機。これからファームアップで改善していく部分も少なくないでしょうし、今後のための仕込みにすぎない部分もあるでしょう。ニコンも含め各社切磋琢磨してより良いカメラが出てくることを楽しみにしつつ、引き続き動向を見守りたいと思います。

キヤノン / EOS R

B07H8WYM4Z

投稿者 B : 22:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/09/05 (Wed.)

EOS R

キヤノン、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発表 - デジカメ Watch
キヤノン、EOS R用「RFレンズ」4本が発表 - デジカメ Watch

EOS R

遂に出ましたね、EOS のフルサイズミラーレス機。先日のニコン Z と併せ、これで三大カメラメーカーからフルサイズミラーレスが出揃ったことになります。

マウントは EF-M にそのままフルサイズセンサを押し込んでくるか少し拡張してくるか...と思ったら、別規格として「RF マウント」を立ち上げてきました。EF-M とは互換性がないながらも EF/EF-S マウントとは後方互換を持たせたマウントになっていて、既存の EF/EF-S レンズは当然使用可能。デュアルピクセル CMOS AF によるオートフォーカスは EOS M5 の時点でマウントアダプタ経由でもネイティブレンズと遜色ない性能が出ていただけに、EOS R でも期待できます。

ボディのスペックを見てみると、いわば「ミラーレス版 EOS 5D」とでも言うべきバランス重視モデルになっています。3,000 万画素級のセンサと 369 万ドットの OLED EVF は α7 III ユーザーから見てもちょっと羨ましいと思うけど、それ以外はすごく突出したスペックがあるわけでも致命的な弱点があるわけでもなく、ソツなくまとめてきた印象。まあキヤノンとしてはフルサイズとしては初めてだけどミラーレス自体はもう 5 年もやっているわけで、最初からこれくらいのものが出せるのも不思議はありません。
先日発表されたニコン Z との比較で気になるのは、ニコン Z が徹底してニコン D シリーズの操作性をミラーレスでも踏襲し、違和感のない移行を標榜しているように見えるのに対して、EOS R はモードダイヤルの廃止や「マルチファンクションバー」の採用など EOS 5D あたりとは操作系をガッツリ変えてきているところ。Kiss や二桁・四桁 EOS のユーザーならさほど違和感はないかもしれませんが、一桁系のユーザーには少し慣れが必要そうに見えます。

ボディ以上に驚いたのが初期のレンズラインアップ。
「RF24-105mm F4 L IS USM」「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」の二本はまあ順当としても、「RF28-70mm F2 L USM」「RF50mm F1.2 L USM」という超弩級レンズをいきなり持ってきますか!という感じ。特に F2 通しの標準ズームレンズというのは完全にシグマのお家芸を食っちゃった感があり、今回の目玉はボディではなくレンズなのではないかとさえ思います。

このレンズラインアップの選び方がまたニコンとは対照的で、ニコンは F4 通し標準ズームと F1.8 単焦点×2 という大人しめのスペックでした(開発発表として F0.95「Noct」もありますが、あれは MF だし...)。これは当面ニコン Z は D850 など一眼レフのサブ機として使うためにコンパクトさ重視で、必要に応じて F マウントレンズも使えるという位置づけ。言ってみれば既存ニコンユーザーに対して「いつでもいいから準備ができた人から順にミラーレスに移行してください」というスタンスで緩やかな移行を促しているようなものです。それに対して RF レンズの戦略は最初から「このマウントにしかない、是非使ってみたいと思わせるスペックのレンズ」を用意しておくことで最初から EOS R を買う理由を作りに来ています。まあ二本とも相当高くてまず手は出ませんが、キヤノンが RF レンズに本気を出していることが伝わることがマウントの立ち上げには必要という考え方なのでしょう。α7 シリーズがこれだけ先行するフルサイズミラーレス市場において、ボディよりもレンズで差異化するというのは歴史あるカメラメーカーの戦い方として正しいやり方だと思えます。

EOS と α 両刀遣いの私としてはどうするか、悩ましいところです。まあこれ以上マウントを増やす余裕はないし、少なくとも動体撮影には当面 7D Mark II は必要だし、5D Mark III もなんだかんだ思い入れがあるし、何より α7 III には今のところ不満らしい不満もないし、とりあえず現状維持で EOS R の今後の動向を見守るかな。でも実物を触ったら考えが変わってしまうかもしれないので、まずは発売前イベント等に行ってみようと思います。

投稿者 B : 22:22 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/08/23 (Thu.)

Nikon Z

一ヶ月前から予告されていたニコンの新製品が正式発表されました。

ニコン、フルサイズミラーレスカメラ「Z 7」「Z 6」を正式発表 - デジカメ Watch

Nikon Z 7

ずっと噂されてきたニコンのフルサイズミラーレスカメラが「Z」シリーズとしてようやくお披露目されました。内径 55mm・フランジバック 16mm の「Z マウント」を新規に起こし、新しいレンズラインアップまで起ち上げての新規格。現存レンズマウントの中でも特に内径が小さく、かつマイナーチェンジを繰り返して延命してきた F マウントを今後を見据えて刷新したいというのはニコンの悲願だったことでしょう。
16mm のフランジバックは現行ミラーレスマウントの中でも最も短く、マウントアダプタを介して(※アダプタさえ存在すれば)ほぼ全ての一眼レフ/レンジファインダー用レンズが装着できると言って良い。内径もフルサイズセンサに対して十分に大きく、予告されている「58mm f/0.95 S Noct」のような大口径レンズにも対応可能。対するソニー E マウントはフルサイズセンサぎりぎりの内径であることが一部ネックになっており、この内径の差が中長期的にみて Z マウントのアドバンテージの一つになりそうです。

ラインアップは 4.575 万画素センサを搭載した高画素機「Z 7」と 2,450 万画素センサを搭載したバランス機「Z 6」の二機種。イメージセンサのスペック的にも価格帯的にも、α7R III・α7 III とガチンコでぶつかるポジションにつけてきました。ボディのサイズ感もかなり近いところにあります。一方で当初リリースされるレンズは 24-70/F4、35/1.8、50/1.8 の三本に留まるため、当面はマウントアダプタ経由で F マウントレンズに頼る形になるでしょう。現ニコンユーザーであればレンズ資産とマウントの将来性からいってニコン Z を選ぶのが現実的、そうでなければ α のほうが当面ツブシはきく、でも近いうちにキヤノンからもフルサイズミラーレスの噂があり...と悩ましいところです。

ここからはあくまでニコンを使ったことのない α/EOS ユーザーとしての戯言ですが、実際に製品として出てきたニコン Z があまりにも α7 シリーズに近い位置づけだったのがちょっと残念。半導体依存度の高い α に対して、伝統的にカメラを作り続けてきたニコンがフルサイズミラーレス参入に際してどう違いを見せるのかに個人的には注目していました。でも(少なくともスペック表上は)α7 と似たようなカメラであれば、ニコンユーザーがレフ機から乗り換えるにはいいけど他社機から乗り換える要素があまり見当たりません。まあ、Z 7・6 に与えられたミッションは既存ニコンユーザーに買い換え/買い増しをさせて α へのこれ以上のユーザー流出を防ぐというところでしょうし、それであれば α7 シリーズにポジショニングが近いことにも納得がいきます。連写性能が低いのも、これを買うような人ならそういう被写体用に D シリーズのボディは持ってるでしょ、というメッセージでしょう。
レンズに関しても初期リリースの三本は明るさ控えめでコンパクトさ(と描写のバランス)優先のスペックになっているのも、D シリーズのサブ機として使いつつ、大口径レンズは必要に応じて当分 F マウントレンズを流用できるユーザーがメインターゲットだからと考えれば辻褄が合います。まるで α7 の初期の戦略を見ているかのよう。

また、デジタルカメラはレンズ、メカ(シャッター/ミラー制御)、半導体(イメージセンサ、プロセッサ、画像処理エンジン)の組み合わせが商品性を決めると言って良く、ミラーレス化によってニコンやキヤノンが得意としてきたメカの重要度は下がったものの、レンズと画像処理エンジン(画作り)、あと UI を含む操作性までを総合したものがカメラ。仮にスペック上は α7 シリーズに近い、あるいは部分的に負けていたとしても、実際に出てくる画や使用感、写真の歩留まり等の優劣は触ってみないと何とも言えません。α より全然いい可能性もあるし、初号機だからまだこなれていない可能性だってある。

ともかく、今まで α7・9 シリーズ(とライカ)くらいしか選択肢のなかったフルサイズミラーレスカメラカテゴリに新しい選択肢が増えたことは、α7 ユーザーとしても喜ばしいことだと思います。競争がなければ進化もないわけですから。いずれ来ると言われているキヤノンのフルサイズミラーレスも含め、より切磋琢磨していってくれることを期待します。

投稿者 B : 23:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/07/23 (Mon.)

α7 III で広角系オールドレンズを試す

先日 α7 III の高感度性能を検証してちょっと驚いたわけですが、裏面照射型 CMOS になったならもう一つ、従来からの課題が改善しているのでは?と思いついたので、比較してみました。

α7 III

試してみたのは、広角系オールドレンズ使用時の画像周辺部の色被り。フランジバックの短いレンジファインダー系の広角オールドレンズでは、イメージセンサに対して斜めに光が入射することで周辺部に色被りが出てしまう、いわゆるテレセントリック問題です。
これ、実はフルサイズ初の裏面照射型 CMOS 搭載機である α7R II が出た時点で同様の検証結果は出ていました。

ソニー α7RII ×α7R オールドレンズ比較レビュー:新製品レビュー:カメラファン | 中古カメラ・レンズ検索サイト/欲しい中古カメラが見つかる!

α7 III も同様の裏面照射型 CMOS、かつ α7R II に比べて画素ピッチが広いこともあり、同等以上の結果が期待できます。
私が持っている 3 本のレンズ(CONTAX G 用 Biogon 28mm、21mm とフォクトレンダー SUPER WIDE-HELIAR 15mm)を使って、α7 II・α7S と比較してみました。

■Biogon 28mm F2.8 (PCX フィルタ使用)

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

まずは B28/2.8。このレンズはもともと α7 II でも色被りが比較的少なく、無補整でも使い物になるレンズという印象でしたが、α7S・α7 III と比較すると α7 II ではうっすらマゼンタ被りが発生しているのが分かります。しかし α7 III では色被りは皆無と言って良く、特にレタッチしなくても使えてしまう画質です。

■Biogon 21mm F2.8 (PCX フィルタ使用)

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

B21/2.8 まで広角になると、α7 II では RAW 現像時に円形フィルタ等を使ってマゼンタ被りを除去してやる必要がありました。しかしこれも α7S・α7 III ではマゼンタ被りはほぼ発生しておらず、問題のない画質。PCX フィルタを使えば周辺像流れも大きく軽減されるため、α7 III ならば現行レンズにも匹敵する性能を持つ B21 のポテンシャルを余すところなく引き出せると言えます。

■SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

最後は私の手持ちレンズの中で最も広角な SWH 15mm。これは超広角域だから α7 III といえどさすがに厳しいのでは...と思っていましたが、これも α7 III は難なくクリア。ただ、このレンズは PCX フィルタが使えないため(CONTAX G レンズ用のはフィルタ径が合わない)、周辺像流れはどうしても発生してしまっています。まあ、周辺部は強烈なヴィネットもあって解像度低下はあまり気にならないため、構図次第では大きな問題にはならないでしょう。

この結果には驚きました。α7 III のセンサ、相当優秀じゃないですか。
α7 III では従来の PlayMemories Camera Apps が廃止され、オールドレンズ活用に有用だった「レンズ補正」アプリが使えなくなってしまいましたが、そもそも色被りが発生しないのであれば補正アプリもあまり必要ないわけで。
本当は、α7 II 以降はボディが大型化してしまったので、コンパクトなオールドレンズと組み合わせるならば初代 α7 シリーズのほうが相性が良いのではと思っていましたが、これはもうオールドレンズであっても最新ボディを使わない理由がなさそうです。

ソニー / α7 IIIicon

iconicon

投稿者 B : 21:57 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/07/18 (Wed.)

α7 III/α7 II/α7S 高感度性能を較べる

α7 III/α7 II/α7S

私が α7 III を購入したのは主に AF 性能向上とカメラとしての使い勝手向上が理由でしたが、イメージセンサも画素数は α7 II から据え置きながら、裏面照射型 CMOS「Exmor R」に変更されていて、高感度画質が大きく向上しているといいます。じゃあ実際どれくらいノイズレスになっているのかを客観的に確認したくなったので、実際に比較してみることにしました。

同じ場所、同じ時間帯、同じレンズ、同じ設定で α7 III と α7 II を比較。ついでに今まで私が高感度番長として使ってきた α7S(初代)とも比べて α7 III がどこまでいけるのか、も試してみました。

α7 III

まずは↑の写真、α7 III+Sonnar FE 35mm F2.8 ZA で ISO25600 で撮影したものです(三脚使用)。JPEG 撮って出しを 1,800×1,200 にリサイズしていますが、ISO25600 とは思えないレベルで低ノイズです。RAW 現像すればさらにノイズは消し込めそうな印象があります。想像以上に優秀じゃないですか...。

では α7 III、α7 II、α7S で ISO800~ISO25600(α7 II の感度上限)の間で撮り比べてみました。α7S のみ画素数が低いため、以下のサンプル画像は α7S のみピクセル等倍切り出し、α7 III/II はα7S と同等の解像度にリサイズした上で切り出しています。いずれもオートホワイトバランス設定で JPEG 撮って出しの画像からの切り出し。
なお α7S のみいくつかのカットでちゃんと合焦していなかったため、あくまでノイズ量の比較として見てください。三機種の中で α7S が最も低照度での AF 検出性能が高いはずなのに...。

α7 III/α7 II/α7S 高感度画質比較

今まで α7 II では原則 ISO1600 以下、どうしても辛いときだけ ISO3200 を許容するという使い方でしたが、α7 III なら ISO6400 は完全に常用レベル、状況次第では ISO12800 や ISO25600 も許容範囲という印象。ざっくり二段分くらい性能が上がっていると言えそうです。さらに驚いたのは、これまで夜景や暗所撮影でメインに使ってきた α7S よりも高感度ノイズが少ないこと。α7S でも実用限界は ISO12800 という感覚だったので、それよりも画素数が上がりながら高感度性能も高まっている α7 III なら、α7 II だけでなく α7S さえも一台で置き換えてしまえそうです。これでさらにサイレントシャッターにも対応したし、4K ムービーの単体記録にも対応しているし(α7S は外部レコーダ必須)、α7S 要らなくなりそうですね...。

本当は、ちょっとした夜景程度なら α7 III で十分、本気の暗所撮影ならやっぱり α7S のほうが上、という結果を予想していたのですが、いい意味で裏切られました。CMOS の裏面照射化に加えて α7S・α7 II から三年あまりの半導体技術の進歩でここまで高感度性能が向上しているとは。ベーシックモデルと呼ぶには豪華すぎる性能なんじゃないでしょうか。
これはちょっと積極的に夜景を撮りに出かけたくなりますね。

ソニー / α7 IIIicon

iconicon

投稿者 B : 21:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/06/07 (Thu.)

新生 EF70-200mm F2.8L/F4L

キヤノンLレンズの定番「EF70-200mm F2.8L IS」が3代目に - デジカメ Watch
キヤノン、Lレンズの小型望遠ズーム「EF70-200mm F4L IS II USM」 - デジカメ Watch

新生 EF70-200mm F2.8L/F4L

キヤノンが望遠ズームレンズの超定番、EF70-200mm の F2.8L と F4L を同時にリニューアル発表しました。

F2.8L のほうは II 型が出てからまだ 10 年と経っていませんが、F4L のほうはもう 13 年経つわけで、待望のモデルチェンジと言えます。F4L は手ブレ補正性能が 3 段→5 段分、最短撮影距離が 1.2m→1m に向上して扱いやすくなりました。が、どちらのレンズもレンズ構成は現行品を踏襲しているということで、確かに構成図を見てもほぼ同じかブラッシュアップ程度に見えます。
とはいえコーティングの変更で逆光性能は上がっているだろうし、組み立て精度も向上していておかしくありません。また内蔵マイコンやモーターの世代が新しくなることで AF 性能は間違いなく上がっているはず。これらのレンズを常用、特にスポーツ用途で使っているユーザーならば買い換える価値はありそうです。逆に言えば描写のキャラクターはあまり変わらないと思われるので、被写体が静物やポートレート中心ならこれから中古流通が増えるであろう現行品はお買い得になりそうです。

EF70-200mm F4L USM

私が今使っている EF70-200mm F4L は今回のモデルチェンジで二世代前になった手ブレ補正なしのモデル。購入直後に IS つきが発表されて悔しい思いをしましたが、このレンズもヌケ・色乗りともに良くて、今でも手持ちのレンズの中で最も信頼を置いているレンズの一つ。開放 F4 だから夕方や屋内で扱いづらく、IS II 型にモデルチェンジしたら買い換えよう...と思っていました。ちょっと前までは。
今は EOS で使うレンズは小三元+シグマを含む何本かの短焦点レンズ+シグマ 50-500OS である程度事足りていて、しかも今後数年でミラーレスシステムへの本格移行を視野に入れている身としては、EF レンズの買い換え/買い増しは凍結しています。素晴らしいレンズがあることは解っていても、当面はネイティブ E マウントレンズかマウント交換サービスのあるシグマレンズを買いつつ動向を見守りたいのが本音。それなりに高感度に強い 5D3 なら、手ブレ補正なしでもそれなりに粘ってくれるし。

まあ私の用途だと新型ではなく現行 F4L IS USM に買い換えるだけでも満足度は上がりそうだし、コストパフォーマンス的にはそちらのほうが良いような気もします。ちょっと考えよう...。

キヤノン / EF70-200mm F4L IS II USM

B07DLGHGW2

投稿者 B : 23:57 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/05/31 (Thu.)

シグマ ネイティブ E マウントレンズ発売

そういえば先週末にシグマのネイティブ E マウント対応レンズ群の一部が発売になっていたので、ヨドバシまで触りに行ってきました。

SIGMA

今回発売されたのは 50mm F1.4、85mm F1.4 の二本。私はどちらも EF マウント版を持っていて、EOS および α+MC-11 で使っているので、ネイティブ E マウント版を α で使った際に MC-11 比でどの程度性能が上がっているか気になっていました。以前 CP+ 会場で試してみたときには確かにファインチューンされているけど体感できるほどには変わっていないのでは?という感想でした。

ヨドバシで展示されていたのは私も持っている α7 II に 50mm F1.4 の E マウント版を装着した組み合わせ。かつ、同じ売場内に SA マウント版 50mm F1.4+MC-11+α7 II というちょうどいい組み合わせも展示されていたので、行き来しながら使い比べてみました。
直接比較してみると、MC-11 に比べてネイティブ E マウント版のほうが AF がスッと決まる感覚があります。ボディのデフォルト設定(ファストハイブリッド AF)では AF の最終段でコントラスト AF を使用するため MC-11 でもネイティブ版でも若干レンズがピント面に合わせ込みに行く挙動があるんですが、ネイティブ版のほうがその動きが少なくてほんの一瞬早く合焦します。レンズが重いせいか超音波モーターだからかソニー純正 E マウントレンズに比べるとそれでも少し遅いですが(純正 E マウントレンズはほとんどがステッピング or リニアモーター採用)、MC-11 使用時よりも速いならば十分実用になります。
さらにネイティブ版は正式に AF-C モードに対応したため、いっそのことファストハイブリッド AF を使わず像面位相差 AF だけを使えば最終段での迷いもほぼ皆無になるわけで、純正レンズに劣らぬ使用感が得られます。非純正レンズなのに AF-C がガツガツ食い付いていく動作にはちょっと感動すら覚えます。

SIGMA

ただ、これだけ AF-C が実用的になってくると、旧世代のボディでは像面位相差 AF エリアの狭さが逆にネックになってきますね。例えば α7 II では位相差 AF エリアはほぼ中央部に限られるため、特にポートレート系の構図では扱いづらさが顕著(これはシグマレンズに限らず純正レンズとの組み合わせでも従来からあった問題ですが)。改めて、ほぼ全面に位相差 AF センサを配置した α7 III に更新したくなってきてしまいます。

EOS と α の両刀遣いな私としてはレンズを使い回しできる MC-11 にメリットを感じていますし、まずは α7 III への買い換えの方が先決ですが、いずれレフ機を捨てる日が来たらシグマのマウント変更サービスのお世話になってもいいかも、と思いました。

TAMRON

ちなみにタムロンのフルサイズ E マウント対応 28-75mm F2.8 も発売されていたので触ってきました。すっかり 24-70mm か 24-105mm がフルサイズ用標準ズームの定番となってしまった中、28-75mm というズーム域にはちょっと懐かしさを感じますが、ワイド側をあまり欲張らないほうがサイズや収差の面で有利なんでしょうね。
まず持ってみた感想「軽い!」。α7 向けの大口径標準ズームと言えば純正の 24-70/F2.8 GM ですが、アレより明らかに一段軽い。残念ながらレンズの全長はこのタムロンも GM と同じくらいあって取り回しは良くないですが、軽いし安い(F2.8 通しで 10 万円を切っている)のは大きなアドバンテージ。EVF を覗いてみた限りではボケも無理した感じはないし、純正の 24-70/F2.8 や 24-105/F4 よりもタムロンのほうがいいかもとさえ思いました。広角は 16-35mm とか持っておいてカバーする必要がありますが。シグマからもこのクラスのバランス良い E マウント向け標準ズーム、出てきませんかね。

ネイティブ E マウントレンズも各社が注力し始めて面白くなりましたね。私も久しぶりに機材の更新を検討しようかなあ。

シグマ / 50mm F1.4 DG HSM | Art (ソニー用)

B00JPL7E0E

投稿者 B : 22:54 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/05/07 (Mon.)

CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正(訂正編)

CONTAX G Biogon with PCX

以前書いた、CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正の件。コメント欄に「補正レンズをつける向きが逆では?」という指摘をいただいていました。改めてソースにしたサイトを確認してみたところ「Front end filter: Opto Sigma SLB-50-1500PM (plano convex 1.5m) reversed (bulbous part of the glass element shows to the lens)」と書いてあるし、澤村徹さんのサイトにも「凸面をG Biogon T* 21mmF2.8の前玉側に向けて取り付ける」と書いてある。完全に読み飛ばしてました(;´Д`)。

というわけで、平凸レンズの向きをひっくり返して、改めてテストしてみました。

CONTAX G Biogon with PCX

↑の写真を Biogon 21mm F2.8 を使ってフィルタなし、フィルタあり(凸面外向き)、フィルタあり(凸面内向き)の 3 パターンで撮影して比較。F8 まで絞って撮影し、画面中央右端を拡大比較してみたのが下の画像です(画像はクリックでピクセル等倍表示します)。同じ位置からとはいえフィルタを着け外ししながら撮影しているので、微妙に画角や撮影位置がずれているのはご容赦を。

Comparison

Biogon 21mm は α7 II との組み合わせではフィルタなしだと絞り込んでも周辺部は盛大に像流れが発生しています。そこに PCX フィルタを使用すると、逆向き(凸面外向き)につけていてもかなり良好に補正してくれます。正しい向き(凸面内向き)で使うとさらによく補正され、ほぼ像流れが気にならないレベルになります。平凸レンズの向きによる差はさほど大きくなく(被写体との距離等によっても異なる可能性はあります)、私が逆向きにつけていることに気がつかなかったのも無理はないかなと(苦笑

ともあれ気に入っている B21/2.8 がさらに使いやすくなったので、またこのレンズを持ってあちこち撮り歩きたいと思います。

澤村徹 / オールドレンズ・ベストセレクション

4768309372

投稿者 B : 22:59 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/03/04 (Sun.)

CP+ 2018 (2) 気になるシグマの例のやつ

CP+

昨日に続いて、CP+ 2018 の会場で私が気になったものをレポートしていきます。

まずはシグマブースから。

CP+2018 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

CP+

新しい二本のレンズのうち、こちらは 70mm F2.8 MACRO。全長こそあるものの、最近のシグマレンズにしては細い鏡筒。そして持ってみると想像以上に軽い!さすが先代マクロより若干軽量化しているだけのことはあります。スタッフの方に最近のシグマにしてはかなり軽いですね、と言ったところ「もうこの会期中に 100 回くらい言われました(笑)」とのこと。
全群繰り出し式ということで気になっていた AF に関しては、HSM ほどではないにしろ思っていたよりも静かで速く、被写体にスッ...スッ...と合っていく印象。駆動に使っているコアレス DC モーターの恩恵で、通常のコアード DC モーターより静かで軽くできているそうです。このレンズ、シグマのカミソリマクロ後継だけあって素性は良いだろうと想像していましたが、期待以上に「使える」レンズに仕上がっていそうです。

CP+

こちらは 14-24mm F2.8。さっきの 70mm マクロを持った後だとむちゃくちゃ重く感じる(;´Д`)。ズームリングの感触も重めな感触。
私はさすがにこのレンズを日常使いにする勇気はないけど、この超広角域でこれだけ明るいズームというのは無二の選択肢だし、必要とする人には重さも値段も関係ない領域でしょう。

CP+

105mm F1.4 は開発発表ということで、ガラスケース内の展示。プレスデーには一部試作機を触らせてもらえるタイミングもあったらしいですが。
1.65kg という重さのため、中望遠レンズながら標準で三脚座が付属しますが、三脚座が不要な場合は取り外し、付属のリングをつけることで三脚座なしでも見栄えが悪くならないよう配慮されています。

さすがに私は買うつもりはありませんが、シグマの短焦点レンズシリーズの中でも最高の画質になりそうな描写を一度は試してみたいし、どれくらい重いか持ってみたい(笑。

CP+

こちらは E マウントネイティブ化された [Art] 短焦点レンズ。ラインアップにある全機種が、それぞれ α7 シリーズに装着されてハンズオン機として用意されていました。写真は 50mm F1.4 です。私は MC-11 を使って 50/1.4+α7 II を使っているので見慣れた組み合わせですが、これがネイティブ E マウントで接続されていると思うと感慨深いものがあります。

CP+

従来 MC-11 で接続されていた部分が単純に延ばされているため見た目にはやや間延び感がありますが、製造効率を考えればやむなしでしょう。ちなみにレンズに刻印されているヴィンテージは、本来の EF/SA マウント版が発売された年次(50/1.4 なら「014」)になっていました。
マウント側は内部に空白がある分、フレアカッターが装備されています。

CP+

E マウントに合わせてファインチューンされたという AF 性能は、試してみてあれ?本当に速くなってるの?というレベルの向上に留まっています。とはいえこれはカメラのデフォルト(AF-S、つまりファストハイブリッド AF)で撮った場合。ファストハイブリッド AF はフォーカスの最終段でコントラスト AF を使うため、ステッピングモーターやリニアモーターを搭載したミラーレス専用レンズでは高速ですが、超音波モーター(HSM)ではやや遅いというデメリットがあります。AF の最終段でピント面が「ふわっ」と一往復する感覚は MC-11 使用時と変わらず、たぶん計測したら私が以前 MC-11 で計測した結果と大差ないか微妙に速い程度だろうと思われます。

が、今回のネイティブ E マウント対応のメリットはファインチューンよりもむしろ「AF-C と動画撮影時の AF に正式対応したこと」にあります。特に AF-C はコントラスト AF を使用せず像面位相差センサのみを使用するため、HSM 搭載レンズでもレフ機と同様の速さで AF が可能。実際に試してみても十分に高速で、これらのレンズを使うのであればボディ側は AF-C 固定のほうが良いのではと感じました。ピント精度で言えばコントラスト AF を併用した方が精密なはずですが、現状の AF-C でも十分な精度が出ていると思います。
これはこれで朗報ですが、α と EOS を併用する私としては悩ましいですね。併用するなら EF マウント版を MC-11 で使い回した方がツブシが利くけど、α7 で AF-C 中心で使うなら E マウントネイティブ版に分があります(一応、MC-11 経由でも保証外ながら AF-C は動作するけど)。まあ、当面は MC-11 で併用しつつ、ミラーレスに本格移行する覚悟ができたらマウント交換サービスを利用する、というのが良いでしょうね。

シグマブースのスタッフの方と雑談していた中で、ズームレンズの E マウント対応について聞いてみたところ、「社長が E マウントレンズの拡充を明言しているので、期待していただいていいと思う」とのこと。個人的には 24-105mm F4 [Art] と 150-600mm [Contemporary] の E マウント対応に期待しています。特に後者は α7 III と組み合わせれば野鳥やスポーツ撮影で EOS 7D2 を置き換えられるのではないか?という目論見もあり。今愛用している 50-500OS も良いレンズですが、最新のレンズに比べると流石に AF 性能が見劣りするのと、フォーカスリミッターがついていないのがちょっと辛い。E マウントネイティブ版が出るのを待たずにとりあえず EF マウント版を買って当面 7D2 と使い、E マウント版が出たらマウント交換サービスに出すことにしようかなあ...。

レフ機からミラーレスへのパラダイムシフトがまさに起きているタイミングなので、機材選びもいろいろと悩ましい時期ではあります。

シグマ / [Contemporary] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

B00THOYRN6

投稿者 B : 21:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/03/03 (Sat.)

CP+ 2018 (1) 新型ミラーレスとカラーマネジメントディスプレイと

パシフィコ横浜で開催中の CP+ 2018 に行ってきました。

CP+2018 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

いつもなら開催初日に行っているんですが、今年はどうしても仕事の都合がつかず土曜日の参戦になりました。賑わってはいたものの、例年なら土曜日はもっと混んでいる印象があったので、やっぱり来場者数は伸び悩んでいるんでしょうか。まあ新製品はキヤノンはエントリー機しか出さなかったし(まあいつものことですが)、ニコンは本当に何も出さなかったので、今年は話題的には寂しいイベントではありますが。
あらかた情報も出揃ってきているので、私は個人的に注目したところを中心にかいつまんでレポートします。

CP+

今年の CP+ 最大の注目は α7 III と言っても過言ではないでしょう。タッチ&トライコーナーはかなりの盛況でした。

先に α9・α7R III が発売されているため極端に目新しいスペックはありませんが、オールマイティモデルである無印に上位機種のスペックを惜しげもなく突っ込んできた意欲作です。
中の人曰く「下位機種向けにわざわざスペックダウンした部品を起こすくらいなら、上位機種のものをそのまま使った方が量産効果が出て低コストになるし、ユーザーメリットもある」とのこと。確かに上位機種とはかなり共通部分が多く、無理矢理ヒエラルキーを作らずに最新のデバイスを積極的に投入していて、ある意味 Apple の iPhone のラインアップに近い考え方と言えるかもしれません。もしかすると、厳格なヒエラルキーが存在し出し惜しみも多いキヤノンを出し抜くための戦略という側面もありそう。なんだかんだ言ってメカが主役の一眼レフと半導体/ソフトウェアが主役のミラーレスのものづくりの手法の違いと言っても良いでしょう。
いずれにしても、我々は今まさにレンズ交換式カメラの主戦場が一眼レフからミラーレスへと移り変わる瞬間に立ち会っているという感覚があります。

CP+

背面のインターフェースは α7R III 譲りで、マルチセレクター搭載、タッチパネル液晶、動画撮影ボタンの位置変更、AF-ON ボタンの独立、あたりが II 型からの変更点。個人的には特にマルチセレクター搭載が嬉しいです。従来のコントロールホイールの上下左右での AF ポイント選択では、同ボタンにアサインされている DISP/ISO/DRIVE と重複していて、いちいちホイールの中央ボタンで切り替える必要があったのが面倒くさすぎました。が、これでようやく EOS(一桁)と同様にダイレクトに AF ポイントが移動させられるようになります。タッチパネルの採用も本当に嬉しい。この二点だけのために II 型から買い換えても良いと思えるほどです。

CP+

AF はすごいですね。693 点の像面位相差センサ+425 点コントラスト AF という α9 と α7R III のいいとこ取りで、かなり食いつき良く動体を捉えてくれる印象。去年ちょっとだけ試用した α9 でもそのポテンシャルに驚きましたが、それがいきなり半額以下の α7 III に入ってきた感覚です。ブラックアウトフリーじゃないし秒間 20 コマでは撮れませんが、フルサイズセンサ&メカシャッターで秒間 10 コマ撮れれば十分以上だと言えます。そろそろスポーツ撮影専用に EOS 7D シリーズを持っている理由もなくなってきつつあるんじゃないだろうか?と思えてきますね。

20 万円オーバーのカメラをポンと買える余裕はさすがにありませんが、これなら α7 II と EOS 5D3 を処分して α7 III にまとめてしまっても良いのでは...と皮算用をし始めている自分がいます。

CP+

今年の CP+ の話題は完全にミラーレスですが、もう一つの話題の中心がこの EOS Kiss M。外観が M5 から大きく変わらないため目新しさこそありませんが、同時発表された Kiss X90 と比べるとこれからの Kiss のメインは明らかに Kiss M という雰囲気があります。

CP+

M5 に比べるとボタンやダイヤル類は最低限に抑えられており、デザインは変えなくてもターゲットユーザーが明確に違うことが判ります。
同じ EOS でも機能ごとに割り振られたボタンがある一桁を使っている身としては、シャッタースピードひとつ変更するのにもちょっと戸惑いましたが、基本的にはプログラムオートで撮るカメラという印象。

CP+

もともと定評の高いデュアルピクセル CMOS AF を搭載しているだけあって、動体への AF 追従はなかなかのもの。展示されていた鉄道模型もしっかり追いかけてくれました。連写も AF 追従で 7.4コマ/秒 あるし、ガチで野鳥やスポーツを撮るのでなければこれで十分なんだと思います。

CP+

メニュー画面はかなりエントリーユーザー向け。最近はミラーレスでも上級者向けの機種ばかり出ていたので、久しぶりにこういう画面を見た気がします。

5 分の制限時間があったのでざっとしか触れませんでしたが、Kiss の名を冠するだけあってソツなくまとまったカメラだと感じました。これからレンズ交換式カメラを買いたいという人がいたら、将来的にレンズ沼にハマるポテンシャルがありそうな人でなければ(ぉ)安心して薦められる機種だと思います。

CP+

キヤノンブースでもう一箇所行列ができていたのが、早くも「変態ストロボ」の異名を取りつつある「470EX-AI」。
動画を撮りたかったんですが自分で操作しながら撮影するのが難しかったので、こちらのエントリーでどうぞ(ぉ

CP+2018 (1) レンズ沼へようこそ! : [クマデジ]

自動バウンス機能は最適なバウンス角をスピードライト側が自動判断する「AI.B フルオート」とユーザーが指定した角度を記憶し、カメラを傾けても自動的にその角度に合わせる「AI.B セミオート」の二種類。スピードライトのヘッド部が自動でうにょうにょ動く様子はかわいくもあるけど、ちょっと気持ち悪くもあります(笑。
フルオートは二回プリ発光するので撮影のリズムが崩れるし、セミオートは便利だけどある程度慣れていれば自分で調整したほうが早くもあるので中上級者にはあまり必要ない機能だと思いますが、フラッシュがこういう進化を遂げるとは思っていなかったので面白いですね。

CP+

BenQ ブースでは我らがサイカ先生がご登壇。今回の CP+ では全日程どこかしらのブースやステージで喋っているそうで、もはや完全に重鎮の風格があります(体重のことは言っていません
トークショーのテーマは「写真ユーザーのためのディスプレイ選び」。サイカ先生がムービーではなく写真をメインテーマに話すというのも珍しい。

CP+

多数の立ち見が出るほど大盛況のトークショーでした(椅子はなかったけど先生から「立ち見が出たって書いて」と言われた)。
いつもの大手メーカー関連の講演と違い、グレーゾーンを突っ走るようなノリノリの講演でした(笑。
明日はメインステージのほうに登壇されるようなので、現地に行く方は是非。

CP+

私も 10 年近く使っている PC ディスプレイをそろそろ買い換えたいと思っているところだったので、ちょうど良いテーマでの講演でした。買い換えるとしたら 24~27inch でオーバー FHD(WQHD~4K)で Adobe RGB カバー率 95% 以上、できればハードウェアキャリブレーション対応といったスペックのものが欲しいんですが、最近の EIZO 製品でその辺のスペックになるともう手が出ないので、BenQ あたりが妥当かなあ...とは思っていたんですよね。講演の中で紹介されていた機種だと SW271(27inch 4K/UHD)がベストだけど、SW2700PT(27inch WQHD)のコストパフォーマンスも捨てがたい。ちょっと検討してみようかなあ。

BenQ / SW2700PT

B01H1G2NFU

投稿者 B : 23:40 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/02/28 (Wed.)

シグマが新レンズ 2 本+フルサイズ E マウント対応レンズを発表

シグマ、Artラインの"カミソリマクロ"「70mm F2.8 DG MACRO」 - デジカメ Watch
シグマ、35mmフルサイズ対応の「105mm F1.4 DG HSM | Art」開発発表 - デジカメ Watch

SIGMA [Art] 105mm F1.4 DG HSM

先日 14-24mm F2.8 DG を発表しつつも、CP+ 直前にもうひとつくらい隠し球を持っているだろうと思っていたシグマから、予想通りさらなる新レンズが発表されました。70mm F2.8 DG MACRO(製品発表)と 105mm F1.4 DG(開発発表)の 2 本。いずれも [Art] ラインに属するレンズです。

70mm マクロはシグマの GLOBAL VISION 以前の旧レンズでも特に定評の高かったレンズ。部材調達の都合で惜しまれながら生産終了していた一本が生まれ変わりました。フルサイズカメラで使うと 70mm、APS-C で使っても 105mm ということで非常に使い勝手の良い焦点距離のマクロレンズです。別売の 1.4x テレコンバータを使えばフルサイズ機で 98mm のマクロレンズとして使えるというのも良い。
どの撮影距離でも最高の画質を出すことにこだわって全群繰り出し方式のフォーカスシステムを採用し超音波モーター非搭載となっているのが、AF スピードにどの程度影響するかは気になります。しかし最近のシグマ [Art] レンズの中では珍しく(笑)515g と旧型よりも若干軽量になっているのは嬉しいところ。

開発発表された 105mm F1.4 はまさかこのタイミングでこのスペックのレンズが出てくると思っていなかったので、意外でした。[Art] ラインの単焦点レンズもこの五年で主要な焦点距離をほぼ網羅し、次に出てくるとしたら 28mm F1.4 か 200mm F1.8、あるいは魚眼か...と予想していたら、まさかの中望遠で焦点距離を刻んできました。
105mm F1.4 というのは定評の高かった 85m F1.4、135mm F1.8 よりもボケの大きさや美しさでは有利になるはずで、中望遠レンズとしてはなかなか面白いスペックになりそうです。α ユーザーとしては「α レンズ史上最高のボケ味」と謳われる 100mm STF GM と比較してみたいところ。シグマ自身もこのレンズに「ボケマスター」というキャッチコピーをつけており、某ダジャレ教授もうかうかしていられないことでしょう(違。

しかしフィルタ径 105mm、重量 1.65kg というのはシグマの F1.4 [Art] シリーズの中でも最大級であり、85mm F1.4 でさえメゲそうな私としてはさすがに手を出せないなあ(´д`)。正式発表後、体験会等があれば一度触ってみたいレンズではあります。

シグマ、Artラインの交換レンズにソニーEマウント用を追加 - デジカメ Watch

SIGMA [Art] 50mm F1.4 DG HSM

さらにはフルサイズ E マウント対応レンズも発表。まず出てくるのは今回発表された 2 本も含めた [Art] ラインの単焦点レンズ群 9 本。山木社長自身以前から検討していることを隠そうとせず、期待されていた流れではあります。が、既存レンズのマウントを変更して E マウント対応してくるとは考えていなかったので、ちょっと驚きました。

レンズ自体は既存の EF/SA マウントレンズのフランジバックを延長したようなもので、EF/SA マウントレンズに MC-11 をつけるのとどう違うのか?という疑問が湧くところですが、MC-11 で行っていたレンズ制御のプロトコル変換が必要なくなり、E マウントの AF 制御に最適化することで MC-11 よりも高速な AF と AF-C モードでの追尾 AF に正式対応できることになります。私が以前検証した際には MC-11 は十分実用的な速さで AF ができるけど純正 E マウントレンズには劣るという結果が出ていましたが、今回ネイティブ E マウント化されることでどれくらい純正レンズに迫るスピードが出るでしょうか。

ネイティブ E マウント版のレンズは発売されますが、EF/SA マウント機と併用するユーザーには依然として MC-11 でレンズを共用できるメリットは残っています。私は少なくとも EOS 5D を使っている限りは MC-11 のお世話になるつもり。

ただ、個人的には α7 シリーズのサイズ感に相応しいサイズ感のレンズを期待していたので、この方向性はちょっと残念。F1.8 くらいでいいから取り回しがいいレンズが欲しかったです。まあ今のシグマが作ったら F1.8 でも軽くはならなさそうだし(笑)、開発の効率化も考えるとこのやり方が最も合理的なんでしょうが。

投稿者 B : 21:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/02/27 (Tue.)

α7 III

ソニー、α9・α7R IIIの最新仕様を取り入れたベーシックモデル「α7 III」 - デジカメ Watch
ソニー / α7 IIIicon

iconicon

おそらく CP+ 向けに発表してくるんだろうなと誰もが予想していた「α7 III」が正式に発表されました。

内容的にはこれも予想通り α7R III の廉価版的なスペックで、大きな驚きはありません。それでも α7 II ユーザーからすればバッテリの大容量化、スティックコントローラ搭載、タッチ液晶搭載、全画素読み出し 4K 動画対応など痒いところに手が届くアップデートで、これを待ってたという人は少なくないでしょう。さらには新規開発の(画素数据え置き、かつローパスフィルタレスではないものの)裏面照射型 CMOS 搭載で高感度性能&処理速度アップ。そろそろよほどの特殊撮影でもない限り、α7S でなく無印で十分なレベルになりつつあります。
しかもメカシャッターで 10 コマ/秒の連写まで搭載してきたのは意外でした。これならちょっとしたスポーツ撮影でも十分に使い物になるレベルで、連写のためにあえて APS-C を選ぶ必要もなくなりそう。飛び道具はないけれど、α7 シリーズのメインストリームとして充実のモデルチェンジと言えます。

私が α7 II に感じてきた不満点がほとんど潰されたので買わない理由がないんですが、価格が α7 II からさらに上がってボディ単体で 23 万円。いきなりポンと出せる値段ではありません(´Д`)。まだ当面は II でがんばって、少しこなれてきたら買い換えを検討することにしようかな...。

投稿者 B : 23:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/02/26 (Mon.)

EOS Kiss M

キヤノン、EVF内蔵の新ミラーレスカメラ「EOS Kiss M」 - デジカメ Watch

EOS Kiss M

CP+ の開催を今週に控え、キヤノンから噂になっていた「EOS Kiss M」が正式発表されました。

デュアルピクセル CMOS AF が完成の域に達し、もはやファミリーユースではレフレックスを搭載する必要性がなくなった頃から、EOS Kiss シリーズがミラーレスに移行するのは時間の問題だろうと思っていました。そして今年ついに「EOS Kiss M」として世に出てきました。
他メーカーがエントリー機史上を事実上捨てて高付加価値路線に入り、縮小市場でのゼロサムゲームを繰り広げる中で、ほぼ唯一エントリーユーザーの取り込みをやめなかったキヤノンの姿勢は私はとても評価しています。まあ、ミラーレスで一眼レフに下剋上を起こすわけにはいかなかったというプライドもあるんでしょうが、ミラーレスではハイエンドよりもミドル以下のラインアップを厚めに持ってきた EOS M シリーズの真ん中に「Kiss」を投入してきたことで、改めて EOS の中でのミラーレスの位置づけが明確になったのではないでしょうか。

ただ驚いたのは、「いままでのミラーレスに満足しているか?」と最上段に構えてきた EOS M5 とほぼ同じデザインで EOS Kiss M を出してきたこと。一方で上位機種ではレンジファインダースタイルの M6 を出していたりして、キヤノン的にも最適解にまだ辿り着けていないような印象があります。が、Kiss にこのカタチを持ってきたことはおそらく「カメラっぽいスタイルで撮りたい」というスマホからのステップアップユーザーの意向を調査した結果だろうなと。形状は M5 と同じでありながら、ボタンやダイヤルの数を Kiss の水準にまで間引いてもあります。
また EF-M レンズは今回も新しく発表はされず。エントリーユーザーを取り込みたいけどどうせその上にステップアップなんてしないんでしょ?というスタンスはやっぱりどうか、とは思います。

私がこれを買うことはないと思いますが、以前 EOS M5 を試用して扱いやすいカメラだとは感じたので、これからミラーレスカメラに手を出そうという人に相談されたら Kiss M か α6000 かで迷うくらいの選択肢にはなりそうです。α6000 はソツのないカメラだけどさすがにもう陳腐化してきたし、タッチ液晶や Bluetooth といったトレンドを取り込んでいる Kiss M は手堅い存在。

本流の Kiss がいよいよミラーレスになったことで(従来型の Kiss X90 も発表されてはいますが)、いよいよミラーレス化の波が加速するのでしょうか。ミドルレンジ以上もそろそろミラーレスで良いんじゃないかと思っていますが、キヤノンは最後まで上位機のミラーは守るんだろうなあ。

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/02/09 (Fri.)

SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM

シグマ、大口径超広角ズーム「14-24mm F2.8 | Art」を開発発表 - デジカメ Watch

SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM

CP+ まであと三週間ほどありますが、シグマが一足早くレンズの新製品を発表しました。フルサイズ対応の大口径ズームレンズで、スペックは 14-24mm F2.8。

シグマのフルサイズ対応広角レンズとしてはズームの 12-24mm F4 に加えて 14mm F1.8・20mm F1.4・24mm F1.4 の単焦点三兄弟が先に出ているせいか驚きが少ないのですが(笑)、例えばキヤノンでいえばフルサイズ対応の F2.8 通しズームは最も広角でも 16-35mm F2.8L 止まりですからね。14mm 始まりの F2.8 通しズームというのは、実はかなり驚異的です。14mm F2.8・20mm F2.8・24mm F2.8 の単焦点三本が一本にまとまったようなものと考えれば(価格はまだ発表されていませんが)お買い得かつ取り回しやすいとさえ言えそうです。
そういえば以前レビューさせていただいた 18-35mm F1.8 DC も、35mm 判換算で 28mm F1.8・35mm F1.8・50mm F1.8 を一本にまとめて持ち歩けるようなレンズで、自分も APS-C 機がメインだったら間違いなく買っていただろうと思えたので、今回の 14-24mm F2.8 はフルサイズ対応広角ズームとして同じような位置づけを狙ったものと言えます。私もちょうどここのところ広角レンズの面白さに目覚めているところなので、CP+ ではぜひ実機のハンズオンをしてこようと思います。

またこのレンズに合わせて新サービスも発表されています。

SIGMA 14-24mm F2.8 | Artの「フロント交換サービス」が予告 - デジカメ Watch

マルチカメラ撮影時にフードの干渉を避けるため、レンズフードを別形状の部品に変更するサービスとのこと。フードとしての効果はほとんど期待できなさそうですが、マルチカム撮影には確かに必要なことではあります。THETA や Insta360 等の登場で全天球映像も撮りやすくなっていますが、画質を求めるならマルチカム撮影にはまだ全く敵わないわけで、シグマは本格的な全天球映像撮影のニーズを視野に入れているということでしょう。シネレンズへの参入も果たしたシグマですが、最近は純粋なスチル撮影以外の用途への展開も積極的で、目が離せません。
しかしマウント交換サービスに加えてフロント交換サービスと来たら、次はレンズエレメント交換サービスも準備中ということでよろしかったでしょうか(ぉ

しかしこのタイミングでこのレンズだけをポンと発表してくるということは、CP+ 本番に向けてはまだ本命の何かが隠されているのでは?と勘繰りたくなってきます。個人的には、いい加減フルサイズ対応の E マウントネイティブレンズを出してきてほしいところではありますが、期待して良いんですかね...?

投稿者 B : 22:24 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/01/27 (Sat.)

CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正(実写編)

CONTAX G Biogon

CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正、比較サンプルを撮影してきたので実写で効果のほどを確認してみました。

三脚を使って撮影位置を固定し、PCX(平凸)フィルタの有無による解像力の違いを比較してみます。像流れなのかボケなのか判りづらいということを避けるため、絞りは F8 にて撮影。

ちなみに、最前面に凸レンズが一枚加わるため、フィルタの有無でピント位置が微妙に奥にずれます。そのままだと無限遠ではピントが合わなくなるのですが、オーバーインフで設計されているマウントアダプタであれば吸収できる範囲です。私の手持ちのマウントアダプタでは、KIPON CONTAX/G-NEXTECHART TA-GA3 は大丈夫でしたが、METABONES CONTAX G-E mount は惜しくも無限遠が出ませんでした。なんだかんだ言って CONTAX G 用アダプタは一番シンプルな KIPON が扱いやすいですね。

■Biogon 21mm F2.8

<PCX フィルタなし>
Biogon 21mm w/o PCX

まずは Biogon 21/2.8 から。
パッと見は十分画になっているし、コントラストが高いこともあって適当に撮ってもそれなりに見せてくれるレンズだと思います。
周辺画質はよく見ると流れちゃってますが、強烈なヴィネットが出ることもあり、元々そんなに像流れが気になることはありませんが、主題をずらし気味の構図で撮るとアラが目立ってきます。なのでどうしても日の丸構図でしか撮れないというジレンマがありました。

<PCX フィルタあり>
Biogon 21mm with PCX

フィルタをつけた状態。よく見比べると分かりますが、フィルタをつけると微妙に画角が狭くなります。まあレンズが一枚増えていてピント位置も変わっているんだからそりゃそうか、という感じではあります。でも微妙な差だし、21mm の雰囲気が損なわれているわけではないので許容範囲。

<PCX フィルタなし(画面中央)>
Biogon 21mm w/o PCX

ではもっと細かく比較してみましょう。まずは中央部の拡大、フィルタなしから(画像はクリックするとピクセル等倍表示します)。
中央部はもともと(二十年以上前のレンズとしては)十分に解像しているので、フィルタなしでも問題ありません。

<PCX フィルタあり(画面中央)>
Biogon 21mm with PCX

フィルタをつけるとピント位置と撮影倍率が若干変わりますが、画質的には特に変化なし。
劣化する方向に行くかとも思いましたが、その心配もないようです。

<PCX フィルタなし(画面左端)>
Biogon 21mm w/o PCX

画面の端(特に左右端~四隅)のほうを拡大して見ると、フィルタなしではかなり盛大に像流れが発生しています。
またマゼンタ被りも発生していますが(それでも初代 α7 よりは少し改善されてる気がする)、これは Lightroom や PlayMemories Camera Apps で補正可能なので許容範囲。しかし像流れだけはソフトウェアではどうにもできません。

余談ですが、PlayMemories Camera Apps は α9・α7R III 以降の世代では対応しなくなったようなので、今後はオールドレンズの補正は基本的に Lightroom 等の RAW 現像ソフトやレタッチソフトを使うようにしたほうが良いでしょう。

<PCX フィルタあり(画面左端)>
Biogon 21mm with PCX

PCX フィルタを使うと、周辺像流れは完全にとはいかないまでもかなりの度合いで解消することができました。これは拡大すれば判る程度の像流れまで抑え込めており、一枚絵として見る分には画面全体にわたってほぼ解像できている、と言って良いレベル。現代のレンズでも安物だとこれよりひどいのも少なくないですからね。
先駆者のレポートで改善することは解ってはいましたが、改めて自分で比較してみるとちょっと驚くレベルで補正できています。もともと印象的な描写をするレンズでしたが、これは今後改めて出番が増えそう。

■Biogon 28mm F2.8

<PCX フィルタなし>
Biogon 28mm w/o PCX

続いて Biogon 28/2.8 でも同様に比較してみました。21mm に比べれば 28mm はもともとそこまで気になるレベルの像流れはありませんが、それでも PCX フィルタの効果はあるようです。

<PCX フィルタあり>
Biogon 28mm with PCX

こちらも PCX フィルタをつけることで微妙に画角が狭まります。といっても体感 0.5~1mm の焦点距離に相当する程度の画角ではありますが。

<PCX フィルタなし(画面中央)>
Biogon 28mm w/o PCX

中央部。フィルタなしでも全く問題のない画質です。

<PCX フィルタあり(画面中央)>
Biogon 28mm with PCX

PCX フィルタをつけても特に変わらず。

<PCX フィルタなし(画面左端)>
Biogon 28mm w/o PCX

フィルタなしでは、画面端では拡大表示するとさすがに像流れが見えてきます。それでも 21mm に比べれば発生する範囲も流れの度合いも小さいですが、デジタルだと拡大して見ることが多い分、一度気になるとずっと気になり続けてしまうんですよね。

<PCX フィルタあり(画面左端)>
Biogon 28mm with PCX

PCX フィルタをつけると見事に解消されました。これはもう画面全体にわたって均一に解像している、と表現して良いレベルでしょう。


ほんのレンズ一枚の追加ですが、想像以上に効果がありました。交換レンズ自体を改造するわけではなく、材料もその気になれば誰でも手に入れられるものなので、これは α7 シリーズで G Biogon を使っている人は全員やったほうが良いと言っても過言ではありません。買ったはいいけど像流れが気になってお蔵入りになっているならばなおさら試してみる価値はあるでしょう。

CONTAX G レンズは解像力ではさすがに最新の FE レンズには敵いませんが、本来のツァイスレンズの描写が味わえることと、とにかくスナップに最適な軽量コンパクトは最近の E マウントレンズにはない価値と言えます。その中でも印象的な描写をする Biogon 21mm・28mm の画質向上はすごく嬉しい。しばらくこの二本を中心に撮り歩こうと思います。

KIPON / C/G-S/E

B010WHUHVC

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (2) | トラックバック

2018/01/25 (Thu.)

CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正(組み立て編)

以前記事にした CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正の件。遅ればせながら、私も澤村徹さんの手順に倣って補正レンズを作ってみました。そのものズバリのフィルタが売られていたりするわけではないので、必要な部材を集めて自分で組み立てる必要があります。

シグマ光機 / 球面平凸レンズ SLB-50-1500PM

SLB-50-1500PM

まず手に入れる必要があるのが平凸レンズ。COTAX G Biogon を α7 シリーズで使う際の周辺像流れを補正してくれるのは、シグマ光機の「SLB-50-1500PM」という型番のレンズになります。シグマ光機というのはあの変態メーカー(誉め言葉)ではなく、主に産業用レンズを製造販売しているメーカーです。基本的には法人向け販売が主のようですが、公式サイトでは個人向けの直販も扱っていて、銀行振込前払いにて注文が可能。
私が注文したときには在庫がなく、二週間ほど待って自宅に届きました。

SLB-50-1500PM

中身は本当にレンズ一枚。カメラ用の交換レンズは見慣れていても、こういう素のレンズ一枚をまじまじと見る機会はあまりないのでちょっとドキドキします(笑。
レンズのコバ(側面)はもしかすると内部反射防止用に黒マーカー等で塗りつぶしても良いかもしれません。私はとりあえずそのまま使ってみました(はみ出すのが怖い)。

この平凸レンズを Biogon に装着するのに、ステップダウンリングとステップアップリングを組み合わせて使います。

マルミ / ステップダウンリング 55→52mm
ケンコー / ステップアップリング 52→58mm

STEP DOWN/UP

澤村さんの記事をそのままなぞって、ステップダウンはマルミ、ステップアップはケンコーを選択。ステップダウンリングは「上から下まで全てネジ切りがしてある」ことが重要とのことですが、どのメーカーがそうなっているか判らなかったためマルミが無難でしょう。逆にその必要がなく、径が大きくて目立つステップアップリングはケンコーのほうが側面にローレットが切ってあって、見た目に高級感があります(実際に価格帯もちょっと違う)。

そして欠かせないのがこれ。

Amazon ベーシック / UV 保護レンズフィルター 52mm CF26-N-52

Amazon Basics

必要なのはこの UV フィルタではなく、このフィルタに含まれる φ52mm のカニ目リングです。カニ目リングを単体で手に入れるのがちょっと難しいため、ここから部品取りします。
ちなみにこのフィルタ自体は以前 K&F Concept の UV フィルタと比較したとおり反射防止コートらしきものがほとんどなく、光学的には悪影響のほうが大きいと思うので、正直言ってフィルタとして使うのはオススメできません。

このフィルタからカニ目リングを外すのには工具も必要になります。

NEEWER / カニ目レンチ/カニ目スパナ/レンズレンチ

カニ目レンチ

自分でオールドレンズの分解修理をするような人でもなければまずもっていないだろう工具、カニ目レンチ。私も流石に持っていなかったので、Amazon で適当に中国メーカー製品を購入しました。ちゃんとしたのを買おうとすると高いですし。
使ってみて分かったんですが、この後の組み立て工程には使わないし、分解工程でも別に UV フィルタのレンズに傷がついてもフィルタとして使うわけじゃないし、わざわざカニ目レンチを買わなくてもコンパス等で代用できたかもしれません。

カニ目リング

カニ目レンチを、UV フィルタ前面のカニ目リングの凹みに押し当てて回すとリングが外れます。

カニ目リング

ちなみにフィルタはカニ目リングさえ取れれば Amazon ベーシックでなくても構いませんが、メーカーや製品によってはフィルタガラスの固定にカニ目リングを使っていないことも少なくないので注意が必要です。

G Biogon PCX Filter

で、このカニ目リングを 55→52mm ステップダウンリングの下側からねじ込みます。
ねじ込むといってもあまり深く入れてしまうとこの後のステップアップリングが締まらなくなってしまうので、カニ目レンチを使わず指で浅く(カニ目リングがステップダウンリングの下端から少しはみ出すくらい)入れてやるくらいでちょうど良いです。

G Biogon PCX Filter

カニ目リングを装着したら、ステップダウンリングを裏返して平凸レンズを入れます。レンズは凸面が上(レンズの対物側)に来るようにセットします。2018/5/7 訂正:レンズは凸面が下(イメージセンサ側)に来るようにセットします。
ステップダウンリングの内径が 52mm、平凸レンズの直径が 50mm なので 2mm ほど遊びが出ますが、この後上からステップアップリングで押さえつけるため、組み立て後はガタツキは特に出ません。ただ偏心すると補正具合が変わったり片ボケの原因になるかもしれないので、できるだけ中心を揃えるようにセットしたいところ。

G Biogon PCX Filter

そして、その上から 52→58mm のステップアップリングをねじ込んでやると完成です。レンズ自体の厚みが 3mm あるため、ステップアップリングも完全にねじ込むことはできず、ステップアップリングとステップダウンリングの間には少し隙間が空いている状態。そうそう外れることはないと思いますが、できればネジ止め剤を使って外れにくくしてやったほうが良いかもしれません。

G Biogon PCX Filter

完成した補正フィルタ(英語圏では平凸=Plano-Convex;PCX と略すことから、仮に PCX フィルタと呼びますか)は、フィルタ径 55mm の G Biogon 21mm F2.8 にそのまま装着可能。
実写画像での比較はまた後日掲載しますが、とりあえず EVF で覗いてみただけでもフィルタの有無によって周辺部の画質が明らかに変わるのが判ります。

G Biogon PCX Filter

なお G Biogon 28mm F2.8 にも同じ PCX フィルタが効果あるのですが、こちらはフィルタ径 46mm のため、Biogon と PCX フィルタの間に 46→55mm のステップアップリングを挟んでやる必要があります。あまり何段もステップアップ/ダウンリングを重ねるのは美しくないですが、基本は 21mm で使って時々 28mm でも使うなら(21mm のほうが補正効果が大きい)この方が使い勝手が良いでしょう。α7 で使っても特にケラレは発生しませんでした。

G Biogon PCX Filter

ちなみにこの PCX フィルタによってフィルタ径が 58mm になってしまうんですが、せっかくだからツァイスのロゴがついたレンズキャップを使いたい...と手持ちを探してみたところ、コシナツァイスの Planar 50mm F1.4 についていた 58mm 径のレンズキャップがピッタリ合いました。ヤシカ製 CONTAX には 58mm のキャップは存在しないようなので、これが最もそれらしくまとまると思います。

というわけで、実写編に続きます。

KIPON / C/G-S/E

B010WHUHVC

投稿者 B : 23:45 | Camera | DSLR | コメント (5) | トラックバック

2017/12/27 (Wed.)

EOS 5D3 からもう五年経ってた件

5年前の今日、EOS-1D C 発売: mono-logue

サイカ先生のこのエントリーを読んで、そういえば私も EOS 5D Mark III を買って今年で 5 年経ってるんじゃん、ということを思い出しました。

当時はけっこう清水の舞台から飛び降りる感覚で買ったものですが(だってその時点ではフルサイズ対応レンズもほとんど持っておらず、ボディ以外にいろいろ揃える必要があった)、この 2~3 年でハイアマ用ボディは 40 万円からというのが相場になってしまい、5D3 は相対的には高いカメラとは言えなくなりました。それでもなんだかんだ言って 3~4 年使ったら後継機種に買い換えるんだろうと思っていたのに、結局 Mark IV には乗り換える必要をあまり感じないまま、もうすぐ 5 年半が経とうとしています。

EOS 5D Mark III

Mark III→IV への進化は EOS MOVIE 関連の機能が大勢を占めていて、スチルカメラとして見たときには買い換えの意義があまり見えなかったんですよね。メインカメラとしてはそろそろ 3,000 万画素級のボディに更新したほうがレンズの性能を引き出せるんだろうとは思っていますが、買い換え動機としてはまあその程度。むしろ 6D Mark II に搭載されたバリアングル液晶のほうが魅力的だったりします。
それくらい、5D3 はスチル用の一眼レフカメラとして完成されていて、今でも古さを感じないんですよね。5 年半というと私がこれまで約 20 年にわたって使ってきたデジタルカメラの中で最長記録になるわけですが、陳腐化した感覚がない。私のメインカメラが 5D3+α7 II のツートップ体制で、機動力が必要な場面では α7 II のほうを使ってしまうから、というのもあるかもしれませんが。

一方で、ここ 2~3 年で私の周囲でもメインをミラーレスに乗り換えてしまった人や、レフ機とミラーレスの両方を使っているけどミラーレスの稼動率のほうが高い人も随分増えてきて、ああレフ機からミラーレスへの世代交代って思っていたよりもジワジワ進むんだなあ...と思ったりします。私も今から 3 年くらい後に 5D Mark V に乗り換えている自分の姿がイマイチ想像できません。
今年はたぶん 10 年ぶりくらいにカメラボディを買わなかった年になりますが(レンズは買った)、来年の今ごろはどんなカメラを使っているんでしょうか。このままである可能性が最も高いような気はするけど、α7 II は III 型になっていそうな気もします。最近カメラやレンズの新製品が出ても以前ほどはときめかなくなってしまったので、何か驚きのある新機軸の登場に期待してしまうわけですが、難しいかなあ。

投稿者 B : 23:53 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/11/13 (Mon.)

EOS Kiss M の噂

最近カメラ関係の新製品情報をあまり追っかけなくなり、噂サイトもほとんど見なくなりましたが、これだけはさすがに気になりました。

キヤノンの「EOS Kiss M」とオリンパスの「E-PL9」が海外の認証機関に掲載|軒下デジカメ情報局

Bluetooth 認証にキヤノンの「EOS Kiss M」が登録されたとのこと。

ミラーレスカメラの性能が十分以上に高まり、一般的な撮影用途において機材が一眼「レフ」である必要がほぼなくなってきた今、EOS の中上位機種はともかく Kiss シリーズがミラーレスに移行するのは時間の問題だろうと思っていました。もしかすると初代 EOS M から「EOS Kiss ●」の名称で出てくるのではないかとさえ思っていましたが、商品戦略に関しては保守的なキヤノン、さすがにそこまではしてきませんでした。しかし昨年 EOS M5 でデュアルピクセル CMOS AF が採用されて実用的な AF 性能に達し、EOS でもレフ機からミラーレスへの主役交代カウントダウンが始まったな...と感じていたところで、いよいよ伝統の「Kiss」の名を冠したミラーレスが出てくるようです。

スペック的には 24Mpixel でデュアルピクセル CMOS AF を搭載した EOS M100 に近いものになるだろうと予想しています。でもそれよりも気になるのは、カメラとしてのスタイリングを EOS M5/6 のようなカメラ然としたものに寄せてくるのか、EOS M100 のようなコンデジライクな路線で来るのか、です。
個人的な予想としては、私の知人関係でここ数年の間に Kiss を買った人の選択理由の多くが「カメラらしいカメラで撮りたかったから」というのがキーになると考えています。もはやミラーレスでもスマホでもある程度十分な写真が撮れる現在、あえて新規に一眼「レフ」に手を出す人の多くは、レンズ云々よりも「ちゃんとしたカメラで撮ってる感」を求めているのだと思っています。海外では分かりませんが、少なくとも「Kiss」のイメージが通じる国内でこの名称をつけるなら、コンデジの延長線上にある M100 の路線はあり得ない。同じくコンデジ路線だった「M10」が一世代で「M100」にモデルチェンジし、二桁のモデル名を明け渡したのも、この EOS Kiss M の海外でのモデル名が「EOS M50」となる前提だったと考えれば辻褄が合う。キヤノンは今後 EOS M を一眼レフの EOS D 同様にハイアマ向けの一桁とエントリー向けの二桁&Kiss、コンデジ代替の三桁というヒエラルキーに整理しようとしているのではないでしょうか。そういうことも踏まえると、Kiss M/M50 は一眼レフに寄せたデザインにしてくるはず。従来の Kiss テイストをどの程度踏襲してくるかは分かりませんが。

EOS M5/M6 はレンズラインアップの貧弱さで「EOS D のサブボディ」たり得る状態にはなっていませんが、ダブルズームレンズキットを買って満足するユーザーが大半な Kiss のラインとしてであれば、今の EF-M レンズのラインアップは最低限はあるとも言えます。キヤノン以外のミラーレスはエントリー機が今手薄なので、出来さえ良ければ Kiss M はミラーレスにおけるキヤノンの起死回生のモデルになる可能性を秘めているかもしれません。
正式発表は来年の CP+ なのか、それとももっと早いのか。注目して待ちたいと思います。

キヤノン / EOS Kiss X9

B073LJYVFM

投稿者 B : 23:12 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/10/30 (Mon.)

CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正

オールドレンズの第一人者・澤村徹さんの個人サイトにて、CONAX G 用 Biogon 21mm F2.8 を α7 シリーズで使った際の周辺像流れ対策について記事化されています。

G Biogon T* 21mmF2.8周辺像の流れを光学補正する - metalmickey's camera

G Biogon は 21mm に限らず 28mm でも、α E マウントで使った際に周辺の像流れと色被りが発生しやすく、使い物になる画質に仕上げようと思うと工夫が必要でした。どちらもフランジバックが短いが故にイメージセンサに対して光が斜めに入射することが原因と思われ、色被りについては画素サイズが大きな α7S(および S II)では比較的緩やかだし、どの機種でも Lightroom や PlayMemories Camera Apps の「レンズ補正」アプリを使ってソフトウェア的に補正することも難しくありません。しかし、センサのカバーガラスの厚みによって画質低下していると思われる周辺像流れに関しては、これまで決定的な解決策はなく、できるだけ主題を中央に配置する、絞りを開けて周辺は減光で落としてしまうなどの工夫をするしかありませんでした。

今回の話は、その周辺像流れに対して補正レンズを追加することで改善しようという話です。

Biogon

発端は、一年ほど前に Leica M マウントおよび CONTAX G の 35mm 以下の広角レンズに補正レンズを入れて検証した海外サイトの記事でした。半年くらい前から国内でもちらほら追試した人が出てきて実際に効果がありそうだったため、私も試してみようかな...と考えていたところで今回の澤村徹さんの記事。日本でこの人がやらなかったら他に誰がやるという方(笑)が記事化したなら、今後国内オールドレンズファンに広まっていくのではないでしょうか。

この手法の考え方としては、周辺像が流れてしまうことに対して予め補正レンズを入れることで、カバーガラスによる像流れを打ち消してしまおうというものです。まさに写真用レンズの設計と同じことをしているわけですが、改造不要でレンズの前群よりも前に補正レンズを追加するだけ、しかも補正レンズはありものの平凸レンズをステップアップ/ダウンリングで挟み込むだけでできるお手軽さが素晴らしい。色被りの補正には繋がりませんが、こちらはソフトウェア補正でどうとでもなります。

もともと描写力には定評のある G Biogon のポテンシャルを α7 シリーズで最大限に引き出せるなら、一万円ちょっとという追加投資は惜しくない。私も近いうちに試してみようと思っています。

KIPON / CONTAX G-NEX マウントアダプタ

B010WHUHVC

投稿者 B : 22:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/10/25 (Wed.)

α7R III

ソニー、4,240万画素×秒間10コマ連写の「α7R III」 - デジカメ Watch
ソニー / α7R IIIicon

iconicon

ソニーが α7R III を発表しました。
タイミング的にはそろそろ α7 シリーズがモデルチェンジする頃だろうとは思っていましたが、まさか α7R III が最初に来るとは思わなかった(;´Д`)ヾ。

ボディデザインは α9 とほぼ共通化され、バッテリの大容量化・スティック型コントローラ追加・液晶タッチパネル対応化など旧型で不満だったメカ要素はひととおり改善されました。イメージセンサそのものは α7R II と同等ながら、BIONZ やフロントエンドプロセッサの刷新によって AF 性能向上・低ノイズ化・高感度対応を果たし、ボディ内手ブレ補正の段数向上とペンタックスのリアレゾ相当の連写合成機能「ピクセルシフトマルチ撮影」にも対応、動画に関しては 4K HDR のボディ内記録に対応。さらに連写はメカシャッターで 10 コマ/秒とか、見た目が大きく変わらない中で中身は全方位に進化してきました。α9 から機能継承することで α7 III シリーズも大幅にスペックアップするだろうとは思っていましたが、想像以上の進歩と言えます。α9 はフラッグシップと言いつつも実際は動体撮影特化カメラでしたが、α7R III は万能型カメラであり、多くのユーザーにとっては α7R III こそがハイエンドと感じられるのではないでしょうか。

私が得に注目したのは α9 譲りの AF と連写性能で、4,240 万画素のフルサイズ機なのにメカシャッターで 10 コマ/秒というのは驚きです。α9 のような異次元の連写性能はないにせよ、α9 並みに食いつきの良い AF が使えて 10 コマ/秒で撮れるならそろそろ動体撮影用カメラとしての EOS 7D2 からの置き換えを考えても良い頃。なんたって APS-C にクロップしても 1,800 万画素あり、2,000 万画素級の 7D2 と解像度で引けを取りません。私もそろそろミラーありカメラから完全移行する時期を見計らっているところがあり、α7R III の登場によっていよいよそれが現実に見えてきたかな、と考えています。

価格は 37 万円前後とのことで、最近 40 万円クラスのカメラが普通に出てきすぎて感覚が麻痺していますが、まあ私が購入候補に入れるカメラでは残念ながらないですね...。今の私が買えるのはせいぜい無印 α7 クラスまでだし、いずれ出てくるであろう α7 III が α7R III の要素をどこまで踏襲してくるか次第です。とはいえ今の α7 II にもさほど大きな不満はなく、バッテリとスティックコントローラ、タッチ液晶が採用されたらそれだけのために買い換えてもいいとは思っていますが。あとは初代 α7 から世代を重ねるごとにジワジワ大きく重くなってきているのがネックかなあ。

ソニー、フルサイズ標準ズーム「FE 24-105mm F4 G OSS」 - デジカメ Watch
ソニー / FE 24-105mm F4 G OSSicon

iconicon

そして今回の注目はボディ以上にレンズかなと思っています。フルサイズ対応の標準ズームとして待望の 24-105mm F4 が登場しました。

初代 α7 と同時発売された 24-70mm F4 は一見ソツのない描写をするもののボケには不満が多く、旅行等でレンズを厳選する必要があるときには仕方なく使うけど普段はなるべく使わないようになってしまっていました。かといって 24-70mm F2.8 GM は高価いし重いしで買う気になれず、サードパーティ...具体的にはシグマあたりから対抗モデルが出てくれないかなと臨んできたところでした。それがシグマがなかなか「DG DN」シリーズを出さない間に、純正から出てきてしまうとは。
フルサイズ用レンズの標準ズームとして一般的な 24-70mm は、これ一本で済まそうと思ったらテレ側がもう一声欲しい、と感じるシーンも少なくありません。そこに 24-105mm というのはちょうど良いズーム域であり、キヤノンでもこのスペックのレンズは長らく定番となっています。そういう意味では FE 24-105mm F4 というのはまさに理想的なスペックで、これで画質が 24-70mm 以上であれば是非とも買い換えたいところ。

ただネックなのは 24-70mm よりも 200g 以上重くなってしまうところなんですよね。キヤノンでも 24-70mm より 24-105mm のほうが大きく重いので仕方のないところではあるし、α の FE 24-70mm F4 はデジタル補正を前提として小型軽量化したレンズでもあるわけで、真っ当に画質向上させようと思ったら大きく重くなってしまうのはやむを得ないとも思います。
まあちょっと重くなることを除けば現 24-70mm F4 の不満を全部解消してくれる可能性の高いレンズなので、買い換えを視野に入れつつ早いうちに実機を試したいところです。

投稿者 B : 23:37 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/10/24 (Tue.)

SIGMA 16mm F1.4 DC DN

シグマ、ミラーレス用の広角レンズ「16mm F1.4 DC DN | C」を開発発表 - デジカメ Watch

SIGMA 16mm F1.4 DC DN

シグマがミラーレスカメラ用の交換レンズ新製品を発表しました。

スペックは 16mm F1.4、「DC DN」カテゴリ、つまり APS-C 以下フォーマットのショートフランジミラーレス用レンズという位置づけ。昨年発売された 30mm F1.4 DC DN に続く二本目で、APS-C では 24mm F1.4 相当、m4/3 では 32mm F1.4 相当となります。このシリーズはシグマとしては珍しくカメラ側のデジタル補正を前提とした設計で、スペックの割に軽量コンパクトかつリーズナブルな製品バランスを目指していて、今回の 16mm F1.4 もその路線に基づいています。
シグマのミラーレス用レンズとしては以前の「DN」シリーズが F2.8 のコンパクトな単焦点レンズとして存在しましたが、現在は他のシグマレンズ同様に「大口径で描写に説得力がある、キットレンズからわざわざ換える意味のあるレンズ」に方向転換してきた印象があります。個人的には 19mm F2.8 DN は気に入っているので寂しいですが、確かにさほど明るくないレンズは使用頻度下がっちゃうんですよね...。

また、シグマのサイトには今後の開発予定としてロードマップが公開されています。

DN series road map | SIGMA GLOBAL VISION

ロードマップといっても追加のもう一本だけですが、次は中望遠レンズになる模様。DN シリーズにおける 60mm F2.8 に近い焦点距離になるようですが、この 35mm 判換算表はかなり正確に描かれているようで、見た目からストレートに推測すると 55mm F1.4(APS-C で 82.5mm 相当、m4/3 で 110mm 相当)になるのでしょう。APS-C だとポートレートレンズに最適になりそうです。E マウントでは 50mm F1.8 OSS(APS-C)、Sonnar 55mm F1.8(フルサイズ兼用)という激戦区だけに、明るさと価格で純正レンズに対抗する狙いでしょうか。

個人的にはカメラはもうフルサイズメインになってしまい、APS-C ボディもあるけどフルサイズと共用できるレンズ以外は基本的に買うつもりがないので、このレンズはちょっと選択肢に入らないかなあ。そういう意味では、上にフルサイズがある E マウントで出すよりも APS-C で完結しているキヤノン EF-M やフジ X マウントで出した方が喜ぶユーザーは多かったんじゃないかとも思いますが、そこはやっぱりマウントの普及率で決めているんでしょうか。
これはこれとして、フルサイズ対応の「DG DN」シリーズの登場にも期待しています。シグマ山木社長のインタビュー記事等には検討中という話が時々出てきますが、いつになるんですかね。

投稿者 B : 22:16 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/08/29 (Tue.)

EOS M100

キヤノン、フェイスジャケットで着せ替えられる「EOS M100」 - デジカメ Watch

EOS M100

EOS M のニューモデル「M100」が発表されました。

最近の EOS M は M5 や M6 といった他社トレンドに追随するミドルハイスペック/クラシカルデザインの方向性に振っていましたが、今回は二年前の M10 の後継にあたるエントリークラスとして出てきました。小型軽量でシンプルなミラーレスというのは M10 を踏襲しながらも、フェイスジャケットで外観をカスタマイズできるというのはかつての PowerShot N シリーズを汲む流れ。コンパクトデジカメ市場がほぼ壊滅した今(それでもキヤノンはかなりのラインアップを持っていると思う)、PowerShot N のようなデザインで遊べる路線はもうミラーレスしかないのでしょう(その市場も残っているかどうか怪しいけど)。

かつての NEX-5 シリーズの削ぎ落とした商品性に惹かれてミラーレスに手を出した私としては、やはり最近のミラーレス重厚長大路線よりはこういう小型機にこそがんばってほしいという思いがあります。これよりも前に出た小型ミラーレスはたぶん M10 が最後で、もう他のメーカーが目もくれないカテゴリだからこそ、諦めずに磨いていってほしい。まあ私が本当に欲しいのはエントリー向け、女子向けではなくて研ぎ澄ました小型機なんですけどね...。ただ M100 もスペックを見ると 2,400 万画素、デュアルピクセル CMOS AF という M5/M6 相当の画質や性能を期待できそうなものではあります。あとはもうちょっとだけ操作性にこだわってほしいのと、何と言ってもレンズですね。シリーズが始まって 5 年が経つというのに 6 本しかない、というのはいくらなんでもやる気がなさすぎます。

キヤノン、手ブレ補正付きの「EF85mm F1.4L IS USM」 - デジカメ Watch
キヤノン、アオリ撮影用のTS-Eレンズを拡充 - デジカメ Watch

EF85mm F1.4L IS USM

一眼レフ用の EF レンズも一気に 4 本出てきました。ポートレートレンズの王様 85/F1.4L と、チルトシフト対応の TS-E レンズ群。TS-E に至っては 50mm・90mm・135mm をまとめて出してくるとか、がんばりすぎ(;´Д`)ヾ。

私は TS-E レンズにはあまり縁がないので(それでも年に何度か建造物を撮るときに欲しくなってしまう)、どちらかというと好きな焦点距離である 85mm が気になります。85mm F1.4 といえばポートレートの定番レンズですが、キヤノンには今まで F1.2L と F1.8 しかなく、長らく空いていたポジション。そこに満を持して L レンズ、しかも IS つきですか...こないだシグマの 85/1.4 を買ったのは失敗だったかなと一瞬思いましたが、価格差を見て現実に戻りました(ぉ。いやソニーの 85/1.4GM だってそれくらいするし、ポートレートメインの人にとっては決して高くないと思いますが、私はシグマでいいや...。

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/06/30 (Fri.)

EOS 6D Mark II

キヤノン、バリアングル+タッチ液晶になった「EOS 6D Mark II」 - デジカメ Watch

EOS 6D Mark II

キヤノンのエントリーフルサイズ一眼 EOS 6D が五年ぶりにモデルチェンジし、Mark II となりました。6D からもう五年も経っていたとは、歳を取るわけだ...。

旧型からの大きな変更点は液晶モニタ。フルサイズ EOS として初めてバリアングル液晶を搭載し、デュアルピクセル CMOS AF にも対応したことでアングルフリーなライブビュー撮影ができるようになります。キヤノンは中上位機種では頑として固定液晶だったので、これは大きな進歩です。他にもイメージセンサの画素数/最高 ISO 感度向上、AF 測距点の増加(45 点オールクロス)、連写 6.5 コマ/秒化、DIGIC 5+→DIGIC 7 への進化、NFC・Bluetooth LE 搭載などこの五年分の進化をしっかり取り込んだ、フルサイズ一眼の入門機としては十分すぎるスペックになっています。

私は 5D Mark III から Mark IV への買い換えを躊躇っている(というより、半ば諦めている)クチですが、6D Mark II が出たら 5D4 が買えなかった組の受け皿になるくらいのスペックがあるのでは?と密かに期待していました。が、部分的には 5D3 を超えている部分はもちろんあるとはいえ、OVF の視野率と AF 測距点の数、それとマルチコントローラ(スティック)の有無という「撮影時の操作性と歩留まりに関する部分」でまだまだ厳然としたヒエラルキーが存在しています。最高 ISO 感度も 40000 止まりという控えめなスペックだし、これならまだまだ 5D3 が現役でいいかな、と思います。

6D2 は単体で見るととてもよくできたカメラだとは思いますが、うーん、私にとってはやっぱり今の 5D3・7D2 が最後のレフレックスつきカメラになるのかもなあ。これらをあと 2~3 年も使ったらミラーレスに完全移行、みたいな未来も見えてきていますし。

キヤノン、小型ボディ+バリアングル液晶の「EOS Kiss X9」 - デジカメ Watch

EOS Kiss X9

APS-C のほうではミニマムスタイルだった Kiss X7 の後継機種が X8 をスキップして X9 として登場しました。

とにかく削ぎ落として削ぎ落として小型軽量化した X7 に対して、今回の X9 は「ずいぶん普通の一眼レフになったなあ」という印象。独特の形状だったグリップはオーソドックスなスタイルに戻され、液晶もバリアングル化されて、ずいぶん普通の EOS Kiss っぽいカメラになりました。それでも X9i よりは 80g も軽く、X7 比で機能が増えながら 10% しか重くなっていないというのはがんばっていると思います。
個人的には「機能性やユーザビリティを多少犠牲にしてでも全ステータスを小型軽量化に振ったモデル」みたいな尖った商品企画が好きで、故に X7 もかなり好きなカメラでしたが、やっぱり市場はもっとカメラ然としたスタイルを求めていたということでしょうか。まあカメラは昔からちょっと攻めた形状のものが出てきても、最終的にオーソドックスな形に収斂するサイクルを繰り返してきていますからね。ただ、こういうスタイルで X9 が存在するのであれば、X9i と 9000D を併存させるのではなく 9000D に一本化しても良いのでは、とも思います。

X7 よりは大きく重くなったとはいえ、X9 もパンケーキレンズつきの実機を見たら「小っさ!」と思うんだろうなあ。自分が買うカメラにはならないけれど、一度触ってみたい。正直、ある程度想像のつく 6D2 よりも、X9 のほうが実際どんなバランスになっているのか気になっていたりします。

投稿者 B : 00:26 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/06/13 (Tue.)

α7 II Ver.4.0

ソニー「α9」「α7 II」「α7R II」「α7S II」「α6300」「α6500」のファームウェアが公開 - デジカメ Watch

α7 II Ver.4.0

先週リリースされた α7 II のファームウェア Ver.4.0 を適用してみました。そういえば Ver.3 系はほぼ自分には関係ないアップデートだったこともあって完全スルーしてました。
まだまだ現行モデルとはいえ、発売からもはや二年半が経過したカメラに機能追加ファームが提供されるとは思っていなかったので、嬉しい驚き。

α7 II Ver.4.0

最も大きな変更は「フォーカスエリア位置を移動する際の操作性向上」の部分ではないでしょうか。カスタムキー設定で従来は「スタンダード」となっていた機能が「フォーカススタンダード」に変更され(旧バージョンの挙動には戻せない)、

  • 従来はフォーカスエリアの移動時には一度「スタンダード」に割り当てたボタン(私の場合は中央ボタン)を押す必要があったのが、直接カーソルキー上下左右ボタンを押すだけでカーソル移動が可能になった
  • フォーカスエリアの移動はカーソルキーのみの機能になり、従来は前後ダイヤルでもフォーカスエリアが移動していたのが絞り/シャッタースピード変更に割り当てられたため、「フォーカスエリア移動と絞り/SS 変更が同モード内でできる」ようになった
という挙動になりました。

α7 II Ver.4.0

従来はフォーカスエリアを切り替えるのにボタンを押す必要があり、一枚撮ってもフォーカスエリアを変更するたびにボタンを押し直さなくてはならなかったのが、シャッターを切ったらカーソルキー操作で即フォーカスエリアを移せるようにったのは非常にありがたい。個人的には、旧バージョンの仕様は EOS 等に比 べると操作のステップ数が多くて煩わしいと感じていたので、ようやく「ミラーレスっぽい操作系」から一歩抜け出したと言えます。本当はカーソルキーではなく α9 のようなマルチセレクタがついているのが理想ですが、それは α7 III までお預けかな。

α7 II Ver.4.0

あとはこれもようやく EOS と同等になったと言えるのが、記録するファイル名のプレフィクスを変更できるようになったこと。ソニーのデジタルカメラは初代 Cyber-shot 以来「DSC」始まりのファイル名で固定されていましたが、私のように複数のソニー製カメラを併用しているととても管理しづらい。さっそく「A72」(α7-2 の意)に変更してみました。これ手持ちの他のソニー製カメラもまとめて変えさせてほしい...。

α7 II Ver.4.0

フォーカスエリア周りの操作性が向上しただけですが、これによって撮影のリズムが阻害されなくなったため、α7 II でまだしばらくは戦える!と改めて自信が持てました。まあマルチセレクタとか大容量バッテリとか α9 の仕様が早く降りてきてほしい部分も少なくないし、センサや画像処理エンジンの世代もそろそろ新しいのが欲しくなってもきたので、α7 III マダー?という気持ちが強くなってきたのも事実なのですが(汗。

あと悩ましいのは、これで α7 II の操作系が変わってしまったため、アップデートが提供されていない手持ちの初代 α7 系や α6000 の操作系と揃わなくなってしまったこと。いずれも絶賛併用中なので、持ち替えたときに扱いづらくなるんですよね。この辺、EOS ならば長年の積み重ねもあるしそうそう変わらず、乗り換えや買い増しでも違和感がないのですが、α は定期的にガラッと変わっちゃうのがなあ。だいぶユーザーも増えてきたことだし、UI に関してはそろそろ継続性を重視してほしいところです。

ソニー / α7 II

B00PVHO6O8

投稿者 B : 23:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/06/09 (Fri.)

α9 の実力に驚く

先日のレッドブル・エアレース千葉 2017 の場で、発売されたばかりの α9 をちょっとだけ試させていただく機会がありました。

α9

いやあ α7 II とも、もちろん α6000 とも全然別物のカメラですね。マウントが同じで外観が似ていてもこんなに違うものかと驚きました。

「ブラックアウトフリーの秒間 20 コマ連写」というのはスペックで知っていても、実際に自分で使ってみるとそのすごさが改めて実感できます。シャッターを切っている間は EVF の枠の部分が点滅し、シャッター音(電子シャッターなので物理的な動作音ではなく、内蔵スピーカから発せられる擬似シャッター音)は鳴るものの、EVF から見えている映像自体は動き続けており、まるでビデオカメラで被写体を追いかけている感覚。スチルカメラなのにこんな感覚で撮れるというのは正直気持ち悪いです(誉め言葉)。

α9

私が撮影したのはラウンドオブ 14 でのピーター・ポドルンシェクのフライトのみでしたが、慣熟もなしにぶっつけ本番でもそれなりに食いついて撮ってくれました。レンズが FE 70-300G だったので 7D2+50-500mm に比べると全く寄れませんが、それでも α9 の実力は垣間見ることができました。
この感覚は EOS-1D X を試写したときのそれに近くて、とにかくワイド AF エリア・コンティニュアス AF 設定にして被写体をフレーム内にさえ入れ続けていれば、あとはカメラが正確に AF を合わせて撮ってくれる感じ。自分が自分の意志でシャッターを切っているのではなく、むしろ撮影の主体はカメラで、自分は「カメラのために正しく構図を整える機械」なのではないかとさえ思えてきます。

α9

このとき使った 70-300G レンズでは連写速度は秒間 15 コマに制限される仕様でしたが、それでも EOS 7D2 を超える連写速度で流し撮りのミスによる被写体ブレを除けば、合焦率は 90% 以上はあるのではないでしょうか。7D2 でも(動体 AF の設定の追い込みやレンズとの組み合わせ次第でもあるけど)ここまでの歩留まりはなく、恐るべき性能と言えます。連写中のバッファ切れも従来の α からは考えられないほど抑えられており、RAW+JPEG 記録でもバッファ切れよりも前に自分が流し撮りを追い切れなくなる、という感じ。ただし RAW で連写しまくるとバッファからメモリカードへの記録がなかなか終わらず、これはメモリカード側も最高スペックのものが欲しくなりますね...。

私は動体撮影においては 7D2+50-500 に絶大なる信頼を置いていましたが、この分野で初めてミラーレスに負けたと思いました。だからといって α9 はさすがに手が出る値段じゃないしスポーツ用途は APS-C のほうが良いので買いませんが、もし α9 の APS-C 版的な位置づけで α7000 が出てきて、MC-11 との組み合わせでシグマの望遠レンズでも十分な性能が出るとしたら、いよいよ 7D2 から乗り換える日が来るのかもしれません。

ソニー / α9icon

iconicon

投稿者 B : 22:09 | Camera | DSLR | Photograph | コメント (2) | トラックバック

2017/05/31 (Wed.)

Zeiss Touit レンズファームウェアアップデート

主に α6000 で使っているツァイス Touit 32mm F1.8 ですが、以前からちょっとした不具合に悩まされていました。

Touit 32mm F1.8

条件によって、撮影した画像の下半分の露出が異常に低い(暗い)状態で撮れてしまったり、

Touit 32mm F1.8

画像の下端がブラックで記録されてしまったり。
F4~6.3 くらいの設定で撮影したときに発生するようなのですが、再現性は 100% ではなく、原因はよく分かりません。でも昔から(最近はあまり聞かないけど)ミラーレスカメラでオールドレンズを使うときに電子先幕シャッターを使用するとケラレることがあるというのはオールドレンズユーザーにはよく知られた話で、確かにそれによく似た症状ではあります。それにしたって電子連動してるレンズで起きるとは...不具合なんでしょうね。

いつかのボディ側のファームウェアアップデートにこれの対策が含まれてくるかな?と思いましたが、現時点ではその様子もなし。ソニー純正レンズではないし、シグマやタムロンのようにファームアップ用のレンズドックが発売されているわけでもないし、再現性 100% ではないから一度に複数枚撮って OK テイク使えばいいや、という感じで今までダマシダマシ使ってきたんですが、先日シグマのキャッシュバックに駆け込まなかった方から「こんな症状出てないですか?」と聞かれ「それだよ!」と(;´Д`)。やっぱり同じ不具合抱えてる人がいた...。
しかも知らない間にツァイス自身がファームウェアアップデートサービスを始めているということで、私もさっそく申し込んでみました。

ファームウェアの更新 Touit Eマウント

Touit 32mm F1.8

こちら↑、ファームアップ前の状態。純正レンズならばこの画面にレンズファームバージョンも表示されるところが、互換レンズでは表示されません。だからファームアップも期待できないだろうな、と思い込んでいました。

ちなみに富士フイルム X マウント用の Touit はメーカーに送らなくてもユーザー側でファームアップが実施できるようです。調べてみたらダウンロードできるファームウェアのネーミングルールも X マウント純正レンズと同じだし、Touit 関連の特許はツァイスと富士フイルムの連名で申請されているというし、薄々そういうことだろうなと思っていましたがやっぱりそうだったんでしょうね。

Touit

というわけでツァイスのサイトからファームウェア更新依頼書をプリントアウトして添付、市ヶ谷のツァイス(株)本社に送付。12mm F2.8 のほうにも更新ファームが出ていたので、特に不具合はないけどついでに送っておきました。送料はとりあえず片道は発払い(都内から 1,000 円ちょっと)、返送は先方負担で送られてきました。
ちなみに私の 32mm は国内ではなく B&H の抱き合わせセールで買ったものなので、化粧箱に北米版の品質保証シールが貼られています。まあグローバル企業だし日本製のレンズだし固いことは言われないでしょうと思ったら、案の定何のお咎めもなく対応いただけました。

なお私の場合は今週月曜日に発送して今日届いたので、中一日。届いてすぐ作業してそのまま送り返してもらえたようで、恐ろしく早い(;´Д`)。どうも私より先に送った人のところにはまだ返ってきていないようですが(ぉ

Touit 32mm F1.8

12mm・32mm ともレンズファームウェアは Ver.02 になりました。試しに今まで不具合が出ていた設定で連写してみたところ、ケラレも下端切れもゼロになりました。不具合が直っただけとはいえ、これは嬉しい。描写自体はすごく気に入っていたレンズなので、これで改めて使い込んでやることができます。ツァイスの担当の方、迅速なご対応ありがとうございました。

というわけで、Touit で同様の症状に悩んでいる方はファームウェアアップデートをオススメします。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 E-mount

B00COJO7WC

投稿者 B : 23:36 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/05/18 (Thu.)

FE 16-35mm F2.8 GM/FE 12-24mm F4 G

ソニー、フルサイズ対応のEマウント広角ズーム2本を海外発表 - デジカメ Watch

FE 16-35mm F2.8 GM/FE 12-24mm F4 G

ソニーが新しい広角ズーム系 FE レンズを二本、海外で発表しました。

スペックは 16-35mm F2.8 GM と 12-24mm F4 G。こないだ α9 を発表したばかりですが、タイミングを分けたのは α9 は望遠ズームと一緒に出すことでスポーツ撮影のほうを印象づけたかった、ということでしょうかね。

16-35mm はここまで 24-70mm、70-200mm と F2.8 通しズームの G MASTER レンズを出してきた流れからして予想はつきました。しかし同時に 12-24mm G まで出してくるとは驚いた。近年、キヤノンやシグマからもこのクラスの超広角ズームの発売が続いていますが、やはり非球面レンズの製造技術向上により積極的に非球面レンズを使って歪曲の少ない超広角レンズを作りやすくなった、という経緯があるのでしょう。望遠系と違ってボケ量の小さい広角レンズは非球面レンズを採用してもボケが汚くなりにくい(気になりにくい)ですしね。
価格の方は 16-35mm が 24-70mm の価格から予想するに 30 万円弱、12-24mm のほうはキヤノンの 11-24mm から類推して 35~40 万円クラスになるのではないでしょうか。なんと G MASTER よりもノーマル G レンズの方が高いという皮肉(笑)これなら G MASTER が安く感じますね(違

まあいずれも私には縁のないレンズだと思いますが、FE の広角ズームはまだ持っていないので、とりあえず 16-35/F4 が欲しいんですよねえ...。

投稿者 B : 23:32 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/04/23 (Sun.)

α9

ソニー「α9」、日本で5月26日発売。約50万円 - デジカメ Watch

α9

若干遅ればせながら、α9 の話。

以前から出る出ると言われていたものがついに出てきました。しかし α7 II/R II/S II というあまり隙のない布陣からどう伸ばしてくるのかと思ったら、かなりプロ機に振ったスペックでした。α7 シリーズが被写体としては風景/ポートレート/動画寄りのカメラだったのに対して、α9 は思いっきり動体撮影に向けたカメラ。EOS-1D X Mark II やニコン D5 と真っ向勝負という感じの動体 AF&連写機で、AE/AF 追随しながらブラックアウトなしの 20 コマ/秒対応というのは、メカシャッターのないミラーレス機ならではの特長に全てベットして本気でプロ市場(特にスポーツカメラマン)を獲りに来た感じ。

技術的にはメモリ積層型 CMOS によって非グローバルシャッターながらローリングシャッター歪み問題をほぼ解決した上で、フロントエンドプロセッサと画像処理エンジン「BIONZ X」の高速化で内部バッファ切れを防ぐ、というかなり半導体パワーに頼った力業でこのスペックを実現してきました。でもまあ自社がキヤノン・ニコンより強い分野を使ってレフ機の性能を超える、というのは真っ当なアプローチではあります。逆に言えばそれ以外のハードウェアは α7 II シリーズからのブラッシュアップに留まっていて、いかにこの α9 が一点突破を狙ってきた機種かが分かります。

価格は海外で先行発表されたときの値段から想像して、1DX2 対抗という位置づけも考えると 60 万コースだろうなあ...と思っていたら、まさかの 50 万円。いや絶対額としてはもちろん高いんですが、α7R II の初値 44 万からみるとむしろバーゲン価格のようにも思えます。まあ、α7R II は超高画素数の風景撮りカメラ、α9 はスポーツカメラという位置づけなので、単純に上位機種としてみるのは間違っていますが。

α7 II シリーズからのハード的な変更点としては、ジョイスティック搭載、バッテリ容量倍増、デュアルスロット対応、タッチパネル搭載あたりは既存機種の明確な不満点だったので、これは羨ましい。同じ改善(デュアルスロットでなくてもいいけど)が反映された α7 III シリーズが追って出てきたりしたら、α7 II から買い換えたいくらいです。
唯一残念なのが背面液晶のバリアングル化が今回も見送られ、単純なチルトのままであったこと。スポーツカメラマンならファインダ使うでしょ?ってことなのかもしれませんが、α7 III シリーズがあるならバリアングルにしてほしいところです。

私は買えませんが...と思ったけど、よく考えてみたら 5D3 を含む手持ちのフルサイズ機を全部手放せば α9 に乗り換えられてしまうのでは?という計算が脳内を駆け巡ったのは事実です(ぉ。まあ私はスポーツ撮影は 7D2 のほうがレンズの充実度合いも含めて扱いやすいし、フルサイズも今の α7 II/7R/7S+EOS 5D3 をシチュエーションに応じて使い分ける、というスタイルがけっこう楽しいので、当面このままで良いかな、と思ってはいますが。
でも、α7 II の発売からもう二年半が経っていますし、夏~秋くらいに α7 III が出てきても全く不思議はないですよね...。

投稿者 B : 00:09 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/02/25 (Sat.)

CP+ 2017 (2)

CP+ 2017 に行ってきたレポートの続きになります。今年は例年以上に自分の興味ある部分限定で。

CP+2017 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

Sony FE 100mm F2.8 STF GM OSS

ソニーブースの目玉はなんといっても 100mm STF レンズ。ボディの発表がなかったのでこれくらいしか注目の新製品がない(85mm F1.8 も良さげだとは思うけど)にも関わらず、会場内で最大のブースを構えていました。
が...STF レンズはやはり待ち望んでいたユーザーが多いせいか、ハンズオンコーナーはかなりの行列。私自身はこのレンズ、いつかは欲しいけど今はちょっと無理だし、いずれ銀座のショールームで普通に触れるようになるんだし、ということで外観だけチェックしてスルー(ぉ

EOS 9000D

続いてキヤノンブース。発表されたのがエントリー寄りのモデルだけということもあり、ブースの大きさに比してお客さんの入りはそこそこ、という感じ。
EOS 9000D、自分が今から手を出すカメラではないけれど、とても良いバランスにまとまった製品だと思います。

EOS 9000D

Kiss クラスのボディに上位機種譲りの操作系を搭載していて、キットレンズだけで終わるつもりのないエントリーユーザーには良い選択肢と言えます。
80D と迷うところでしょうが、最近大きく重いボディにメゲがちな私としては、今から人に勧めるなら 9000D か価格の落ち着いた 8000D かな。

EOS M6

EOS M6。ソツはないけど華もない M5 から EVF とタッチ&ドラッグ AF を廃し、さらに何の特徴もないカメラになってしまいました。
レンズもなかなか拡充されないし、ちょっとなあ。

EOS M6

ただしこの外付け EVF のデザインだけはちょっと好き(笑
EVF は単品販売モデルはブラックのみですが、M6 のシルバーモデルの EVF セット販売(5,000 台限定)にはシルバーの EVF がついてくるそうです。

G-Technology

G-Technology ブースではおなじみサイカ先生の講演を聴いてきました。最前列かぶりつきで(笑
私はあまり動画撮ったり編集したりはしないんですが、業務系動画のトレンドや関連するストレージ機器の動向など、いつも勉強になります。

初日の講演ではダジャレやガンダムネタは極力封印していたようですが、その後の回ではどうだったんでしょうか...。

Peak Design Everyday Backpack 20L

毎年必ずチェックしている銀一取扱いブランドの合同ブースでは、Peak Design を重点的に見てきました。
以前から気になっていた Everyday Backpack、量販店に行っても在庫もなければ展示もないかガラスケース内のみという状態で、なかなか細かいところまで確認する機会がありません。

↑の写真は 20L モデルですが、これだと私の想定する使い方にはちょっと小さいかなあ。20L というのは「最大限に拡張した状態での容量」であり、写真のとおり最もコンパクトにした状態では 12L にすぎません。ノート PC とミラーレスカメラ+交換レンズ 2~3 本という使い方ならこれで十分だと思いますが。

Peak Design Everyday Backpack 30L

で、こちらが 30L モデル。20L のシュッとした格好良さが少し損なわれてはしまうものの、個人的にはこれくらいのサイズがしっくりくる。最小容量時で 18L 入り、最大限に拡張すると 30L まで増やせます。
私は休日のガチ撮影用兼出張バッグを想定しているので 40L モデルを作ってほしいくらいですが(一応その要望は伝えてきた)、それって「Everyday」のコンセプトとずれちゃうような気もしています。

ちなみに会場では本国から来たスタッフらしき人がブラウン系の「ヘリテージタン」カラーのバックパックを背負ってて「お、それいいやん!」と思ったんですが、試作してみたけど結局商品化はとりやめたカラーらしいです。残念。

なお、現時点ではかなり入手困難な Everyday シリーズ、4 月頃には潤沢にとは言わないまでもある程度の国内入荷があるそうで、そのタイミングを狙ってみるのが良さそうです。春になるとカバン欲しくなるよねー(お約束

NOKTON 40mm F1.2 Aspherical

フォクトレンダーブースでは、未発売の新レンズを試すことができました。
こちらは NOKTON 40mm F1.2。E マウント向けでボディと電子連動できるのがポイント。

NOKTON 40mm F1.2 Aspherical

試写 OK とのことで、絞り開放で撮ってみました。
ピント面はシャープなのに NOKTON らしいナチュラルなボケで、被写体が浮き上がってくる感覚がとても良い。

M マウント版の NOKTON classic 40mm F1.4 を持っている身としてはさらに明るくて E マウントネイティブというのがちょっと羨ましいけど、M マウント版はクロスフォーカスアダプタでマクロ撮影にも対応できるんだから悔しくないもん!(悔し紛れ

MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical

それから MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical。こちらも E マウント版。

フォクトレンダーといえば昔ながらのレンズ構成を守ることで味のある描写が得られるレンズというイメージがありましたが、この MACRO APO-LANTHAR は「高性能レンズ」として開発しているそうです。
しかもマクロ対応でありながら F2。スペック的にもかなり意欲的なレンズであることが分かります。

MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical

試しに撮ってみました。
絞り開放だとピントが非常に浅く、自分の身体の揺れだけでフォーカスがずれてしまうレベル。しかしながら E マウントボディと電子連動することで、α7 II シリーズや α6500 のボディ内手ブレ補正を利用することができ、少なくとも手ブレに関してはある程度抑えることが可能。これによって F2 のマクロレンズとしては扱いやすいものになりそうです。

MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical

ピント周辺をピクセル等倍してみました(画像をクリックすることで等倍画像が表示されます)。
このシャープさ、にも関わらずボケはフォクトレンダーらしくナチュラル。65mm という焦点距離も、フルサイズでは 50mm マクロはちょっと広いかなという被写体にはちょうど良いし、APS-C で使えばほぼ 100mm マクロとして使えるしでかなり重宝しそう。15 万円クラスになりそうな価格帯だけがネックですが、これは発売が楽しみなレンズです。

CP+ レポートは以上です。
今年はイベントとしてやや盛り上がりに欠ける感がありましたが、業界自体の先行きが不安視される中、来年の CP+ はどうなっちゃうんだろう...という心配も感じました。カメラ業界そのものは 2020 年の東京オリンピックに向けてまた製品開発を続けていくことでしょうが、CP+ は「アジア最大の写真関連イベント」としての存在感をどこまで維持できるのか。CEATEC の変遷を見ると CP+ にもあまり明るい未来は期待できないようにも思えますが、さて。

投稿者 B : 21:00 | Camera | Camera Accessory | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/02/23 (Thu.)

CP+ 2017 (1)

本日開幕した CP+ に行ってきました。

CP+2017 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

今年は CP+ 合わせで目新しいカメラボディの発表も特になかったし、業界全体として苦しい状況もあるのか、展示内容に「目玉」がない印象。各社のブースも縮小傾向だし、しかも最も集客が見込める土曜日に隣接するクイーンズスクエアが休館でみなとみらい駅からちょっと遠回りになるということで、イベントとしてはネガティブな状況が先行している印象があります。私も今年は仕事の都合で午後入場となりやや駆け足気味で回らざるを得なかったので、今年のイベントレポートはいつもより少し軽めにお届けしようと思います。

まずは自分的に一番見たかったシグマブースから。

SIGMA [Art] 24-70mm F2.8 DG OS HSM

今回発表された 4 本の新レンズから、24-70/2.8。sd Quattro 向けには標準ズームの決定版、他マウント向けにも純正のガチ対抗となるレンズ。

H なカメラ(←)ではボディデザインが変わりすぎていてサイズ感が分かりませんが、想像していた「あのシグマの 24-70/2.8」のサイズ感からするとずっとコンパクト。キヤノンの EF24-70/2.8L II よりも若干ながら小さいくらいで、これは正直言って驚きました。重さも 24-70/2.8 ならこんなもんかな?と思えるレベルで、これは描写性能次第ではキヤノンやニコンの純正と正面から比較検討していいんじゃないですかねー。ただ sdQ だと一般的な一眼レフと重量バランスが違いすぎるので、レンズの重量感はあまり参考にならないかもしれません(ぉ

SIGMA [Art] 24-70mm F2.8 DG OS HSM

側面の AF/MF 切り替えスイッチには最近の同社製レンズのトレンドである「MO(Manual Override)」ポジションも備えられています。これは一般的なフルタイム MF とは異なり、コンティニュアス AF 中でもフォーカスリングに触れることで MF に自動切り替えしてくれる機能。標準ズーム域のレンズでどれだけ出番があるか分かりませんが、動体撮影が多い人は重宝するでしょう。
あと気になるのは価格ですね。手ブレ補正が入っているので EF24-70/2.8 L II より安いってことはないのでは...という噂もあるようですが、EF24-70/4L にちょっと足したくらいの価格で出してきてくれませんかね。

SIGMA [Contemporary] 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM

続いて 100-400mm。メーカー公式で「ライト・バズーカ」とか呼んでるの吹くやろ(笑

このレンズは実物を見て驚きました。[Contemporary] ラインらしく鏡筒はプラスチック感満載で高級感こそありませんが、その代わり軽い!エントリー向けの 70-300mm クラスのレンズかと思うほど軽く、これは今から望遠ズームレンズを買おうと思っている人であればまず選択肢に入れるべきレンズと言えるかもしれません。
旧 120-400mm は兄弟レンズと言える旧 150-500mm とサイズ感・価格帯ともにかなり近く、あえて 120-400mm のほうを選択する理由がないくらいでしたが、150-500mm がより望遠を追求して 150-600mm となり、120-400mm のほうは逆に小型軽量化を追求してこの 100-400mm になったことで、とても選びやすいレンズになった印象。

SIGMA [Contemporary] 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM

テレ端ではこれくらい前玉が出っ張ってきますが、それでも 400mm でこれならかなりコンパクトな方だと思います。
50-500OS の重さに最近めげそうになっている私としては、ガチの野鳥とエアレース撮影以外のスポーツ撮影用にこれを買って使い分けたいと思ってしまうほどです。

小型軽量化した代償として F5-6.3 というやや暗めのスペックになってしまったのは残念ですが、キヤノンやニコンの現行ボディであれば高感度性能でカバーできる範囲でしょう。シグマ説明員の方、「これ sd Quattro で使うのちょっと辛いですよね」とか話振っちゃってすみませんでした。「晴天の昼間に使うのがおすすめです」と模範解答ありがとうございました(ぉ

SIGMA [Contemporary] 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM

AF/MO/MF 切り替え、フォーカスリミッター、流し撮りモードにも対応した手ブレ補正、それに AF 速度や手ブレ補正の効き具合の調整のも対応したカスタムモード搭載など、[Contemporary] ラインでありながら [Sports] ライン同等の機能性も備えています。おそらく 150-600C 同様に描写性能も間違いないものなのでしょうし、軽さ重視で [Contemporary] になっただけで中身は [Sports] を名乗って良い出来なのかもしれません。

SIGMA [Art] 135mm F1.8 DG HSM

そして私が最も注目していた 135mm F1.8。一見、85/1.4 によく似た外観なので「あれ?135mm 置いてなくない?」と思ってしまいましたが、鏡筒への刻印は間違いなく 135mm。よく見たらフードの形状も違いますよね。

SIGMA [Art] 135mm F1.8 DG HSM

手に持ってみてまず感じたのは「あれ?思ってたほど重くない」といういこと。まあ実際には 1,130g あるので十分重いんですが(ソニーの Sonnar 135/1.8 よりも 100g 以上重い)、その前にシグマの 85/1.4 の重さを知っていたせいか、それほど重く感じませんでした(笑)。調べてみたら重量は 85/1.4 と 135/1.8 で全く同じなんですね。通常は 135mm のほうが重くなることが多いので、その経験則からすると軽く感じてしまった、という話だったようです。あとやっぱり sdQ につけると重量バランスがよく分からない(ぉ

SIGMA [Art] 135mm F1.8 DG HSM

ちょうど隣に展示されていた 85/1.4 と並べると、もう同一のレンズかのようにサイズ感もデザインもほぼ同じ。85mm は 135mm を小さく軽く感じさせるための布石だったのかー!(違います

しかし、実際に「85mm であの大きさ重さなんだったら 135mm なんてないわー」と思い込んでいた私に、意外と 85mm よりも 135mm いいのでは...?と思わせるだけのものはありました。

SIGMA [Art] 14mm F1.8 DG HSM

最後は 14/1.8。これだけはハンズオン機はなくガラスケース内の展示でした。

まあこのレンズばかりは私は買ってもまともに使い切れないと思うので買うことはないでしょうが、この大きな前玉だけを愛でて生きていきたい、と思えるだけの魅力を放っていることは間違いありません(ぉ

この次は 70-200 とかマクロとかが出てきそうな気がしていますが、以前も書いた通り個人的にはまずフルサイズ E マウントネイティブなレンズを早く出してほしい。これ、明日以降 CP+ 会場に行く α ユーザーの人は全員シグマブースでこの要望を伝えてきてほしいくらいです(ぉ

というわけで、CP+ レポートはもうちょっとだけ続きます。

投稿者 B : 23:20 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/02/21 (Tue.)

シグマが新レンズ 4 本を発表

シグマ、フルサイズ14mm初のF1.8レンズ「SIGMA 14mm F1.8 DG HSM」 - デジカメ Watch
シグマ、Artライン初の望遠単焦点レンズ「SIGMA 135mm F1.8 DG HSM」 - デジカメ Watch
シグマ、フルサイズ大口径標準ズーム「24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art」 - デジカメ Watch
シグマ、小型軽量な望遠ズーム「100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」 - デジカメ Watch

SIGMA [Art] 24-70mm F2.8 DG OS HSM

CP+ 直前のお約束、シグマが 2017 年の新レンズ群を正式発表しました。ここ数年、カメラメーカーが一通り発表した後に満を持して発表、というパターンが定着してきましたね(まあ開幕まではあと二日あるのでこれから出してくるメーカーはあるかもしれませんが)。

今回登場するのは大口径単焦点 2 本、ズーム 2 本。いずれもフルサイズ対応。2012 年に「SIGMA GLOBAL VISION」を打ち出してから 5 年、新コンセプトに基づいたレンズラインアップも一通りの焦点距離が揃ってきた感があります。

■[Art] 135mm F1.8 DG HSM

まずは定番の 135mm F1.8。シグマとしては今までラインアップになかった焦点距離ですが、中望遠の定番スペックであり、35mm F1.4・50mm F1.4・85mm F1.4 と出してきたら次はいよいよ、と期待されたところではありました。が昨秋に 85/1.4 を発売したばかりなので、思ったより早かった印象。
ライバルとしてはキヤノンの 135mm F2L やニコンの 135mm F2D が挙がるところですが、いずれも 20 年前のレンズです。他社のフルサイズ向け AF 対応 135mm だと、一番新しいものでも 2006 年の αA マウント用 Sonnar 135/1.8 まで遡る必要があるというのを改めて調べて気づきました。定番の焦点距離ながら扱いが難しく、メーカー的にも優先順位低めなレンズということなんですかね...。まああの暴力的なまでのボケがよほど必要な場面でもない限り 70-200/2.8 で代用されがちなレンズでもありますが。しかし逆に言えば、現代の 5,000 万画素クラスに最適化された 135mm 単焦点は(AF では)これ以外に選択肢がないということでもあり、他の Art ライン同様の描写力を持っているのであれば貴重な存在となりそうです。

■[Art] 14mm F1.8 DG HSM

続いて 14mm F1.8。最近のシグマが得意な「広角系の各焦点距離で史上初の大口径レンズ」のバリエーションですが、14mm のレンズというと dp0 Quattro(これは APS-C なので換算 21mm 相当ですが)の歪みのないシャープな描写が思い起こされるところ。しかしここまでの広角で F1.8 というのは聞いたことがありません(史上初なんだからそりゃそうなんだけど)。前玉のサイズもすごいことになってしまっていますが、これで撮った写真がどんな絵になるのかぜひ見てみたいところ。私はたぶん買えません(ぉ

■[Art] 24-70mm F2.8 DG OS HSM

そしてこちらも主力どころの 24-70/2.8。70-200/2.8 と並び各メーカーが威信を賭けて開発するクラスのレンズだけに競争が激しいところですが、対キヤノンという点では EF24-70/2.8L II が手ブレ補正なしなのに対して、シグマのこれは手ブレ補正入りというのがアドバンテージでしょうか。画質面では近年のシグマは(少なくとも [Art] ラインに関しては)キヤノンの L レンズと比べても遜色ないレベルにあり、あとは重さと価格の勝負になりそうです。
sd Quattro H ユーザーならば常用レンズとしてとりあえず買っとけ、と言える一本ですかね。24-105/4 はスペックの割に重いし、それならテレ側を諦めても明るさに拘りたいところ。

■[Contemporary] 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM

「超絶画質の代わりにデカくて重いのが代名詞」という流れだった最近のシグマレンズの中ではやや異色な軽量超望遠ズームが出てきました。同じく [Contemporary] ラインに属する 150-600mm の小型版的な位置づけでしょうか。150-600mm が旧 150-500mm の事実上の後継という感じだったので、この 100-400mm は旧 120-400mm の後継とみて良いでしょう。150-600mm は野鳥や飛行機撮りには威力を発揮するけど一般的なスポーツには(少なくとも APS-C ボディで使う限りは)オーバースペック感があったので、そういう向きにはこの 100-400 はいい選択肢と言えそうです。F5-6.3 とやや暗めなのが気になりますが、その辺は最近のボディなら高感度に強いから大丈夫でしょ、という判断でしょうか。少なくとも sd Quattro との相性はあまり良くなさそうです(ぉ


今回の 4 本のレンズ、いずれもシグマの気合いが感じられる面白いラインアップだと思います。まあ私は優先順位的には 85/1.4 が欲しいのでまずはそっちですが、業界としても久々となる 135/1.8 はちょっと覗いてみたいなあ。85/1.4 でさえめげそうな大きさ重さだったので、135mm だとどういうことになるのか恐ろしくもありますが(笑。

でも個人的な希望を言えば、今シグマに一番出してほしいレンズはフルサイズ E マウント向けの標準ズームレンズなんですよね。前々から言っているとおり純正 24-70/4 の画質はイマイチで、今は必要に応じてアダプタ経由で EF24-70/4L を使うことも少なくないですが、直接装着できる画質のいい標準ズームレンズが欲しい(でも G MASTER には手が出ない)。シグマはフルサイズ E マウント向けのレンズを準備中らしいという噂もあるので近いうちに何かしら出てくる可能性もありますが、純正 24-70 相当のスペックで高画質なのが出てきたら、他のレンズを後回しにしてでも買ってしまうと思います。
今回発表されたレンズはもちろん CP+ で触ってこようと思っていますが、それはそれとして今後の動向にも期待しています。

投稿者 B : 23:48 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/02/15 (Wed.)

EOS Kiss X9i/9000D

キヤノン、小型ボディに本格操作系の一眼レフ「EOS 9000D」 - デジカメ Watch

B06W2KZFK6

CP+ 前の恒例、キヤノンから EOS Kiss とその派生シリーズである Kiss X9i/9000D が発表されました。

順当なマイナーチェンジで少しずつ上位機種のスペックを取り込んでいる Kiss らしく、手堅い進化に加えて今回はデュアルピクセル CMOS AF と Bluetooth LE(Low Energy)対応あたりが目新しいポイントでしょうか。
デュアルピクセル CMOS AF は私も昨年 EOS M5 をレビューして実感しましたが、プロスポーツや野鳥撮影でもなければ十分以上に実用になると思えました。従来のハイブリッド CMOS AF とは別次元の快適さで、これならレフ機であってもライブビューをメインに使っても良いのでは、と言えるレベル。
それでいて光学ファインダ使用時の位相差 AF センサは 45 点オールクロスと、こちらも 80D レベルにまで引き上げられました。これ今 80D を買おうと思っている人は強烈に迷うところなんじゃないですかね。

Bluetooth LE は専用リモコンなんかも用意されるようですが(これはこれで赤外線リモコンとは違いどの方向からでも操作できて便利なのですが)、従来の Wi-Fi 接続とは違い都度繋がなくてもずっとスマホと繋がりっぱなしにでき、SNS 等に写真を投稿する際のストレスを大幅に減らしてくれるはず。カメラへの Wi-Fi 搭載も当たり前になりましたが、それでもスマホのカメラ画質向上に伴い「転送面倒だからスマホカメラでいいや」となる場面が増えてきました。個人的には、今後のカメラは Wi-Fi だけでなく BLE 搭載も必須だと考えています。

X9i と 9000D の差分は基本的に X8i/8000D の差分と同等、とみて良いでしょうか。X9i の外装を変更して上面液晶とサブ電子ダイヤル、親指 AF キーを搭載して上位機種の操作性に近づけたモデルという位置づけ。上位機種 80D との差分は視野率 100% のペンタプリズム(X9i/9000D は視野率 95% のペンタミラー)や連写速度など依然として存在しますが、これまでよりもその差は縮まった印象。これは選び甲斐があります(笑

私は一般的な撮影用途(スポーツと言っても子どもの運動会程度まで)ならばもうミラーレスで十分だと思っていますし、実際に人にオススメを聞かれたときには α6000 クラスを勧めることが多いですが、それでも「カメラ買った感」が欲しくて最終的に Kiss を買ったという話は今でもよく耳にします。実際中途半端なミラーレスを買うくらいなら一年落ちの Kiss のほうが安いのもよくある話で。ニコンやリコーの苦境が伝えられ、カメラ業界の斜陽が明らかになる中、スマホカメラへのアンチテーゼとして「カメラらしいカメラで撮りたい」という欲求は今後も残っていってほしいとも思います。だからこそ Kiss クラスのカメラがちゃんと定期的にアップデートされることってカメラ業界にとって重要なことなんじゃないか、と思うわけです。

キヤノン、EOS M5の性能をフラットボディに収めた「EOS M6」 - デジカメ Watch

B06X92TNRF

ミラーレスのほうも新機種「EOS M6」が出てきました。
EOS M シリーズとしては M5 に続く 6 機種目の製品ということになりますが、EVF を省略し、実質的には M3 の後継というべき内容になっています。しかしスペック自体は M5 とほぼ同等。違いと言えば EVF 省略に合わせて「タッチ&ドラッグ AF」にも非対応となり、サブ電子ダイヤルのカスタマイズ機能もオミットされた程度。ライブビュー主体で撮影するのであればコンパクトな M6 のほうが適している向きもあるでしょう。

しかしなんというかまあ...EOS M5 が「APS-C ミラーレスとしてソツはないけど華もない」カメラだったので、M3 の後継が出てくるとしたら何かに特化させないと特長あるミラーレス各社との違いが見えないよなあ...と思っていたので、単純な M5 の EVF なし版が出てくるとはちょっとガッカリです。キヤノンとしてはミラーレス市場でも販売台数 2 位になったし、ミラーあり EOS も含めて横綱相撲を取っているつもりでしょうが、数年以内に来たるべき「ミラーレスが主流の時代」に向けて存在感のあるカメラを出しておかないと今後まずいことになるんじゃないでしょうか。EOS MOVIE のエヴァンジェリスト的存在だった某先生がミラーレスではすっかり OM-D 派になってしまったことはその象徴的な出来事だと思います。

キヤノン、手ブレ補正を強化した「PowerShot G9 X Mark II」 - デジカメ Watch

コンデジもいくつか出てきていますが、個人的に気になったのは G9 X Mark II。DIGIC の世代交代によって低ノイズ化・画質向上・手ブレ補正強化・AF 性能向上を実現したほか、BLE も搭載してきました。が、あくまでマイナーチェンジはマイナーチェンジ。

私は初代 G9 X が出たときから気にはなっていて、小さくて画質が良いのはいいけど分厚くなりがちな 1inch コンパクトにおいて、1/1.7inch 機並みの薄さに抑えているのが魅力的だよなあと。レンズはやや暗くなりますが、機動力の向上がそれを補ってくれています。タッチパネル中心の操作性も慣れれば案外快適そう。
ただ初代で踏ん切りがつかなかったのは、液晶が固定式だったから。これがチルト対応だったら間違いなく買っていたでしょうが、Mark II になってもそこは変わらず。まあチルト対応したら多少厚くなって RX100/G7 X 系と大差なくなってしまうのかもしれませんが、そのチャレンジはしてほしかったなあ...。

投稿者 B : 23:19 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2017/02/08 (Wed.)

Sony FE 100mm F2.8 STF GM OSS

ソニー、Gマスターレンズに「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」を追加 - デジカメ Watch
ソニー、大口径単焦点中望遠「FE 85mm F1.8」 - デジカメ Watch

再来週の CP+ を前に各社からカメラやレンズの新製品発表が始まっていますが、α からはフルサイズ E マウント向けの新レンズが出てきました。
まずは待望の STF(Smooth Trans Focus)レンズ。

ソニー / FE 100mm F2.8 STF GM OSSicon

iconicon

初代 α7 の頃からずっと噂だけはあった、E マウント版 STF。最近になって信憑性の高い噂が増えてきて、そろそろだなとは思っていました。
A マウント版はミノルタ時代の仕様をそのまま受け継いだ 135mm F2.8 [T4.5] でしたが、E マウント版は 100mm F2.8 [T5.6]。焦点距離的にはこれくらいのほうが使いやすそうです。しかも今回は E マウントレンズのフラッグシップラインである「G MASTER」の名が冠され、さらに AF と光学式手ブレ補正にまで対応。確かに STF レンズであってもコントラスト式であれば AF が可能というのはそりゃそうか、とは思いますが、扱いが難しい印象のあった STF レンズが AF・OSS でガンガン使えるようになるというのはすごく嬉しい。
しかもマクロ切り替えリングまで搭載し、最短撮影距離 57cm・1/4 倍のマクロ撮影にも対応するとのこと(!)。A マウント STF の弱点を全部潰してきた感じじゃないですか。等倍~1/2 倍までの接写が必要なければ、90mm マクロよりもこっちのほうが中望遠マクロ兼用レンズとして使い勝手が良いかも。

唯一気になるのはボケ味に悪影響のある非球面レンズが一枚だけとはいえ使われているところ。そのあたりは STF レンズの要であるアポタイゼーション光学エレメントによって相殺されるのかもしれませんし、Web カタログに掲載されている数少ないサンプル画像を見る限りは STF らしい滑らかなボケは健在のようですが、こればっかりは自分で撮ってみないと何とも言えませんね。

個人的にはすぐに買うことはないと思いますが、α を使うならばこれを抜きにしては語れないレンズ。いずれ手に入れたい一本ではあります。でも A マウントの STF であればミノルタ時代のものも含め中古の出玉はそれなりにあるし、10 万円未満で買えるので、今あえてそちらを狙うという手もアリかなとは思っていたりします。

ソニー / FE 85mm F1.8icon

iconicon

続いて 85mm F1.8。最近、ようやくじわじわ増えてきたフルサイズ E マウント用無印単焦点レンズ、28mm F2・50mm F1.8・50mm マクロときての 85mm F1.8。ポートレート向けの定番スペックです。

無印 FE レンズでは AF 駆動に DC モーターを採用することが多く、安いのは良いけど AF が遅いという欠点を抱えがちでしたが、この 85mm F1.8 はダブルリニアモーター搭載。非球面レンズを使わないオーソドックスなダブルガウス構成で、おそらくポートレートに向いた素直な描写が期待できそうです。国内のサイトにはまだサンプルが掲載されていないようですが、Sony UK のサンプルを見る限り、A マウント版の 85mm F1.4 を少し大人しめにしたような印象で「そうそうこんな感じだよね」という感想。
無印にしてはあまり安いとは言えない価格ながら、G MASTER が高すぎて手が出ない向きには程良い選択肢となりそうです。撮影会でなければこれくらい取り回しがいいレンズの方が活躍の場が広い、ということだってあるものです。

ソニー / HVL-F45RMicon

iconicon

外部フラッシュの新モデルも登場。従来モデル(HVL-F43M)比では若干の光量アップと α 用フラッシュとして初めて電波式ワイヤレス通信に対応しました。α 独自のクイックシフトバウンス(左右各 90° の首振り)機能はオミットされてしまいましたが、その代償として大幅に小型化。今までは GN30 番台までのフラッシュはコンパクトだけどそれ以上になると急に巨大になるのが悩ましいところでしたが、これくらいのサイズ感であれば α7 シリーズとのバランスも良さそうです。

私は α77 を手放したときに α 用のフラッシュもまとめて処分してしまったので、今手元に α で使える外部フラッシュって持っていないんですよね。でもバウンス撮影したいときだってあるし、そろそろ GN40 クラスのフラッシュを買おうかと考えていたところでした。だからこれは良さそうだなあ。優先順位はあまり高くないけど、タイミングを見計らって手に入れたいところです。

投稿者 B : 21:28 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/12/06 (Tue.)

sd Quattro H、発売日決定

シグマ初のAPS-Hセンサー機「sd Quattro H」が12月20日発売 - デジカメ Watch

sd Quattro H

シグマ sd Quattro の APS-H センサ搭載モデル「sd Quattro H」の発売日と価格が明らかになりました。年末商戦ギリギリの 12/20 発売、実売価格は 14 万円前後とのこと。APS-C 版の 9 万円というのにもちょっと驚きましたが、APS-H 版が遅れて出てくるのはおそらくイメージセンサの生産歩留まりの問題があるんだろうし、けっこう高くなるのでは...と予想していたので、もうこれは今から買うなら sdQH 一択なんじゃないですかね。APS-C にクロップさせて sdQ 相当として使うこともできてしまいますし...。
しかしこうなってくると発売が遅くなったのはセンサ歩留まりじゃなくて(それも多少はあるんだろうけど)画質チューニングや(主に画像処理エンジン周りの)パフォーマンスチューニングに時間をかけていた、ということのように思います。APS-C 版ですらもっさり気味なのに、さらに高画素(=画像処理が重い)かつ大型センサ(=AF 処理がシビア&シャッター制御が大変)となると、中判カメラみたいな扱いでなければ撮影できなくなりかねませんからね。もしかしたら sdQH の発売に合わせて、同様にチューニングした sdQ 向け更新ファームなんかも出てくるんじゃないでしょうか。

まあ例によって私は買うことはないと思いますが、ただでさえ変態(誉め言葉)なシグマのカメラがいったんは絶滅した APS-H フォーマットに参入ですからね。製品がどういう評価をされるのか、興味深く見守りたいと思います。

投稿者 B : 22:33 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/11/20 (Sun.)

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM を見てきました

先日発売されたばかりのシグマ [Art] 85mm F1.4 DG HSM をヨドバシで見てきました。

シグマ / [Art] 85mm F1.4 DG HSM

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

以前ならこういう店頭展示機での感想はテキストでしか書けなかったのが、ヨドバシ店内での商品撮影が解禁されてからとてもやりやすくなりました。シグマってショールームを持っていないからイベントでもないとこういうインプレってやりづらいんですよね。

レンズはむちゃくちゃ存在感あります。「Otus をベンチマークにした」というだけあって、鏡筒の太さまで Otus 的な巨大さ。まさに一般人でも買える Otus、という雰囲気です。
フォーカスリングはかなり幅広くて MF の扱いやすいですが、径が太いこともあって単焦点レンズというよりもスポーツ撮影用の望遠レンズを構えているような感覚があります。

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

Φ86mm のフィルタ径をもつ前玉。大きいだけにキズつけるリスクも高いので、これは MC プロテクタで保護してやりたいところですが、この径になると高級品でなくてもけっこう良い値段するんですよね...。

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

展示台があるため高さが揃っていませんが、[Art] 50mm F1.4 と並べてみました。50/1.4 もスペックにしてはかなり大きくて重いレンズですが、それが「コンパクトな単焦点レンズ」に見えてしまうほど 85/1.4 はデカくて重い。

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

ハンズオン用のボディとして α7 II+MC-11 のセットが展示されていたので(このへんヨドバシは分かってるよなあ)つけてみました。
絞り開放で EVF を覗くと、85/1.4 らしいボケがぶわっと広がって、これでポートレートを撮ってみたくなりますね。これは一度どこかでちゃんと試写してみたいところ。

しかしこれはちょっと...α7 II ではあまりにもフロントヘビーすぎてバランスが悪い。EOS 5D や D810 のような OVF 機のほうが安定感があるように思います。ニコン D610 もあったのでニコン用で試してみたところ(キヤノン用は APS-C 機しか近くに置いてなかった)やっぱりバランスはこっちのほうが良いと思ったし、EVF よりも OVF のほうがこの「大口径レンズを覗いてる感」があって良かった。このレンズはマウントアダプタを使わずに OVF 機で撮りたいと思わせてくれる、久しぶりのレンズなんじゃないでしょうか。

ただ、これを持ち出すのはかなり気合いが必要そうですね...。


それから買うつもりはありませんが [Art] 12-24mm F4 も展示されていました。

シグマ / [Art] 12-24mm F4 DG HSM

SIGMA [Art] 12-24mm F4 DG HSM

キヤノンの 11-24/F4L 対抗、昔から広角を得意としてきたシグマの面目躍如とも言えるレンズ。
こちらも 85/1.4 に負けず劣らず鏡筒が太いのにズームリングは細めなので、操作性はあまり良いとは言えません。

SIGMA [Art] 12-24mm F4 DG HSM

固定式のレンズフードから覗く前玉は、Φ80mm の巨大非球面レンズ。正直これだけでご飯三杯(ry
これも 1kg オーバーの重量級だし、ここまでの超広角って普段はあまり出番がないんですが、年に二、三回は超広角が欲しいシチュエーションに出会うんですよねえ。キヤノンはさすがに手が出ないけど、こっちはがんばれば何とかなる価格帯。


85mm も 12-24mm も、覗いてみて「これは欲しい」と思いましたが、85mm の巨大さは想像以上でした(;´Д`)。
欲しいことは欲しいけど、そんなに優先順位高めなくてもいいかな(ぉ。実写試してみる機会、ないですかね...。

シグマ / [Art] 85mm F1.4 DG HSM

B01M0UO0HX

投稿者 B : 22:58 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/10/17 (Mon.)

EOS M5 レビューのまとめ

EOS M5 の借用期間が終了しました。
本当はもう少しいろいろ撮りたい気持ちもありましたが、ここでいったん私なりの感想をまとめたいと思います。

17914-2969-296766

キヤノン / EOS M5

EOS M5

EOS M5 は APS-C センサ搭載ミラーレスカメラでありながら、手に持ったときのサイズ感はマイクロフォーサーズな OM-D(E-M5/10 系)のそれに近くて軽快感と凝縮感がありました。おそらくグリップの出っ張りが小さめなのが功を奏しているのでしょうが、その割には握ったときの安定感も備えているのがなかなかに秀逸。α が重厚長大路線に向かっているのを寂しく感じている身としては、このコンパクトさは魅力ですね。
ただプラスチック主体の外装やダイヤル類の感触は EOS ではなく PowerShot の系譜で、EOS D ユーザーとしてはここはもっと剛性感や道具としての抑制の効いた触感に仕上げてほしかったと思います。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M22mm F2 STM ]
22mm(35mm 相当)、F2.8、1/250 秒、ISO200、-1/3EV

しかし写りは EOS そのものなんですよね。すごく華があるわけじゃないけど大きく外すこともなく、安心してカメラに任せられる感覚があります。
特に EF-M22mm との組み合わせでは力のある画を描いてくれるので、これ以外の焦点距離は他のカメラを使っても、これだけのために EOS M5 と 22mm を買っても良いかも...とつい考えてしまうレベル。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM ]
11mm(18mm 相当)、F8、1/60 秒、ISO500、-1/3EV

これは JPEG 撮影してから Photoshop で暗部を少し持ち上げてやった一枚ですが、ノイズ処理のうまさも EOS らしさ。この暗部階調の粘りが「EOS らしい画」を生み出しているのではないかとも思います。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM ]
21mm(34mm 相当)、F8、1/400 秒、ISO100、+1/3EV

標準ズームレンズ EF-M15-45mm はなんでもソツなく撮れますが、あまり面白みはないですね。標準焦点域の EF-M レンズは 15-45、18-55、18-150 と三本ありますが、もう一段上のクラスのレンズが一本欲しいところ。50mm 前後相当の単焦点レンズもラインアップされておらず、この上がいきなりマウントアダプタ経由での L レンズというのはさすがに飛びすぎです。
EF-M レンズのラインアップ自体がもともと若者や女性を意識して揃えられてきたところに、この M5 がやや唐突に「大人の趣味のために」と言い始めたので、レンズがついてきていない印象が強い。今の状態ではキットレンズしか使わない層か EF レンズを複数本所有している層でないと満足できないんじゃないでしょうか。「M5 を買ったらキットレンズの次にはこれを買うべし」というレンズが 22mm のほかにも 1~2 本あれば、もっと人に勧められるカメラになるんだけどなあ。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM ]
15mm(24mm 相当)、F3.5、1/640 秒、ISO100、+1/3EV

製品発表時にも書きましたが、他のカメラを使わずに M5 だけ使うととてもよくまとまったカメラだと思います。タッチ&ドラッグ AF はとにかく素晴らしいし、あまり深く考えなくてもいい画が撮れる。でもミラーレス市場には超絶スペックの α、ミラーレスとして画質とサイズのバランスが絶妙なオリンパス、色表現とレンズが魅力のフジ X、動画に特化した LUMIX、番外編としての sd Quattro(ぉ)と特色のあるカメラが揃っていて選び放題。ユーザー層の厚い EOS D ならばソツのなさが最大の武器になるでしょうが、群雄割拠のミラーレス市場では積極的に進める理由にはなりにくいんですよね。
まあ、そういうのもキヤノンのエースナンバーである「5」を冠したカメラだからこそ抱いてしまう期待なのかもしれません。M5 の場合は初代 EOS M から数えて五世代目の意味にすぎないでしょうが、EOS ユーザーとしては、ね。これがもし「EOS Kiss M」というネーミングだったら 180° 違う印象だったような気もします。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014 ]
50mm(80mm 相当)、F8、1/200 秒、ISO100、-2/3EV

それから残念なのはやっぱり EVF の色味ですね。↑の写真は EVF で見た印象に近づけるように現像したものですが、なんてことない夕暮れでもこれくらいドラマチックに見えます。でも背面液晶で見ると全く違う印象に見えるという。EVF の配置や見え方にこだわり、タッチ&ドラッグ AF まで EVF に最適化したのなら、EVF の見栄えもリアルを追求してほしかったところ。まあこの濃厚な表現は写欲を刺激してくれる効果が絶大なので、あとで記憶色に合わせて RAW 現像する前提であれば、この EVF もアリだと思います(笑

総じて安定感・安心感という意味では玄人好みのする、とてもよくまとまったカメラだと思いますが、「いままでのミラーレスに、満足しているか?」という挑戦的なキャッチコピーに煽られる期待感からすると物足りない部分があることも事実。しかし AF 性能やタッチ&ドラッグの操作性、プラットフォームが変わりながらも EOS のそれを引き継いでいる画質など、一眼レフがミラーレスに置き換わる未来を予見させるだけのものは感じられました。このまま、EOS の中で下剋上を起こすことに遠慮せずに、どんどん進化させてくれることを期待します。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編
EOS M5 レビュー (3):実写編
EOS M5 レビュー (4):新機構の付属ストラップ
EOS M5 レビュー (5):ボディとレンズのバランスを見る
EOS M5 レビュー (6):スナップ撮影に持ち出してみる
EOS M5 レビュー (7):動体撮影性能を試す
EOS M5 レビュー (8):EF マウントアダプタを使って撮る

17914-2969-296766

投稿者 B : 22:05 | Camera | DSLR | Minpos Review | Photograph | SIGMA 50/F1.4 DG HSM A014 | コメント (0) | トラックバック

2016/10/14 (Fri.)

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM、発売日・価格発表

大口径中望遠レンズ「SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art」 - デジカメ Watch
全域F4の広角ズームレンズ「SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art」 - デジカメ Watch
大口径超望遠レンズ「SIGMA 500mm F4 DG OS HSM | Sports」 - デジカメ Watch

シグマ / [Art] 85mm F1.4 DG HSM

B01M0UO0HX

シグマが photokina に合わせて発表した三本の新レンズの国内における発売日と価格、それと未公表だったスペックを正式にリリースしました。

私が注目しているのは定番ポートレートレンズの 85mm F1.4。重量は予想したとおり 1kg を軽く超え、1,130g となりました。「Otus をベンチマークとした」のは描写性能だけではなかったようですね(ぉ。重い重いと言いながら使っている 50mm F1.4 よりもさらに 300g 以上重く、買ったとしても果たして持ち出す気力が沸くか不安なところです(;´Д`)。
希望小売価格は 16 万円とのことですが、予約開始時点での実売価格はヨドバシで 13 万円台後半、マップカメラで 12 万円台半ばといったところ。まあ [Art] ラインの F1.4 級レンズとしてはまあ予想の範囲内ではあります。実売で 15 万円を超えてくるならもう少し頑張って α の 85/1.4GM に手を出したくなるところですが、この価格なら迷わずシグマかな。EOS でも使えますしね。

私は買うつもりではいますが、85/1.4 という意味では今年はツァイスの Classic P85/1.4ZE を買ったところでもあるので、これを買うとしても来年かなあ。

投稿者 B : 21:14 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/10/11 (Tue.)

EOS M5 レビュー (7):動体撮影性能を試す

キヤノン EOS M5 のレビューですが、今回は以前から気になっていた動体撮影性能について検証してみました。

17914-2969-296753

イベント時のハンズオンでも動く被写体は用意されていましたが、被写体がちょっと小さすぎ/距離が近すぎでうまく撮るのが難しく、もう少し現実的なシチュエーションでの動体撮影で試してみたいと思っていました。

というわけで、条件を揃えて他のカメラとも比較してみることに。
比較対象は EOS 7D Mark II とソニー α6000。どちらも本気の動体撮影性能をアピールしている機種で、EOS M5 と比較するのはちょっと申し訳ない気もします。本来は 80D や Kiss、M3 あたりと比較するのが良いんでしょうが持っていないので、あえて上位クラスのボディとガチンコ比較。

被写体は駅のホームに入線してくる電車です。速度を落としながら向かってくる被写体なので本気のスポーツ撮影に比べればぬるめですが、なかなか同条件で比較できる動体の被写体ってないもので。
撮影設定はシャッター速度優先 AE・サーボ AF(AF-C)・速度優先連写・シャッタースピード 1/500sec.・ISO AUTO・画角 72mm 相当・RAW+JPEG 記録で揃えました(後述する一部例外を除く)。運行に迷惑のかからない場所で手持ち撮影なので、少しずつ構図がずれているのはご容赦を。

■EOS M5+EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM

EOS M5 + STM

まずは EOS M5 とキットレンズにあたる EF-M15-45mm。少しは苦戦するかと思ったら、いきなり全コマしっかりピントが合ってきました。これには少し驚いた。
RAW+JPEG 記録だとサーボ AF 使用時で 7 コマ/秒、16~17 コマでバッファが詰まってしまい 2 秒程度しか連写できないので、動く被写体を追いかけたいときは JPEG 記録に割り切った方が良いかもしれませんが、それにしても十分使い物になるレベルです。

また、タッチ&ドラッグ AF は動体撮影に使うと改めて素晴らしさを実感できます。追尾 AF 機能を有効にしておけば、被写体が登場した際にタッチ&ドラッグで被写体をダイレクト選択すれば、あとはカメラが被写体をオブジェクト認識してオートで追いかけてくれる。これは従来の一眼レフで方向キーを使ってチマチマ AF フレームを動かしたり、自動選択 AF でカメラの被写体認識に頼るのとは次元の違う快適さ。このまま像面位相差センサの性能が向上し、専用位相差センサの性能と同等以上になった暁には、一眼レフよりも動体撮影に適したカメラに進化できるに違いありません。

■EOS M5+EF24-70mm F4L IS USM

EOS M5 + USM

ではマウントアダプタ経由の USM レンズだとどうか?ということで、EF24-70mm F4L でも試してみました。一般的にミラーレスカメラにマウントアダプタをかますと AF 機能に何らかのエクスキューズが出がちですが、少なくとも EF/EF-M アダプタでキヤノン製の USM レンズを使っている限りでは、EF-M レンズと遜色ない AF 性能が出ています。
先日の記事で「USM レンズをつけるとデフォルト設定のコンティニュアス AF の動作が不快」とは書きましたが、自分自身が意図して AF を使いたい場面では USM の動作による振動はさほど気になりません。

■EOS 7D Mark II+EF24-70mm F4L IS USM(位相差 AF)

EOS 7D Mark II Phase Detection AF

続いて比較対象の EOS 7D Mark II。位相差 AF(光学ファインダ使用時)で速度優先連写を使うと、RAW+JPEG 記録でも秒間 10 コマ連写で最大 24 コマの記録が可能(公称スペックを上回っていますが、SanDisk Extreme CF 120MB/s メディア使用時の実測値)という暴力的な性能に頼れます。
さすがにクラスの違うボディ、圧倒的な性能ですが、EOS M5 と比べてみて気がついたのは、AF ポイントが位相差センサの配置に依存するのは、今となってはやや扱いづらいということ。M5 のデュアルピクセル CMOS AF は撮像素子のほぼ全面で AF が可能なため、被写体が画面上のどこにいても追えるのに対して、7D2 の位相差 AF は位相差センサの範囲外に被写体があるときは AF が合わせられません。65 点自動選択 AF かラージゾーン AF を使ってカメラ任せにするのが定石ですが、こういう背景と前景がごちゃっとした構図だと、自動認識では狙ったところに AF が合ってくれないことも多いんですよね。そもそも全面で AF が可能で被写体をタッチで直接選択できる M5 の操作性を味わってしまうと、最初の AF の食いつきの時点でまどろっこしさを感じてしまいます。

7D2 のモータースポーツや野鳥レベルの動きにも追随できる AF 性能や多彩な AF プログラム、AF フレーム切り替え機能などはスポーツ撮影には最適なのですが、これにタッチ AF が加わってほしくなりますね。光学ファインダの仕組み上、まず無理だとは思いますが...。

■EOS 7D Mark II+EF24-70mm F4L IS USM(デュアルピクセル CMOS AF)

EOS 7D Mark II Dual Pixel CMOS AF

デュアルピクセル CMOS AF は 7D2 にも搭載されているので、同条件で撮影してみました。デュアルピクセル CMOS AF を使うと少し連写性能が犠牲になるのか 20 コマでバッファが切れてしまいましたが(それでも公称スペックは RAW+JPEG 時で最大 18 コマなので十分)、EOS M5 よりも多く記録することができます。
AF の効き具合としては M5 の DPCMOS AF と遜色ない感じ。ただ AF フレームの選択はカーソル操作になるので、M5 のタッチ&ドラッグ AF に比べると瞬間的に被写体に AF を合わせる速さは比べものになりません。やはり 7D2 の DPCMOS AF はライブビューのためというよりは EOS MOVIE のためにある、という印象。

■α6000+E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS

α6000

最後は α6000。ミドルクラスの APS-C ミラーレスということで、M5 と比較対象になりそうなのはこの α6000 か α6300 でしょう。
ひとつ言い訳をすると、他のカメラではシャッタースピード 1/500 で固定していたのが、これだけ私の誤操作で 1/400 の設定になっていました。そのため微妙に被写体ブレがあり、電車にビシッとピントが合っている感がやや欠けています。あと標準ズームレンズの解像感は EF-M に比べると劣りますね...PZ16-50 じゃなくてツァイス銘の 16-70mm を使えば良かったかも。

さておき、ミラーレスでありながら連写性能は EOS 7D2 に匹敵するレベルにあるというのが改めてすごい。動体への AF の食いつきという点では 7D2 にはさすがに劣りますが、それでも運動会レベルなら十分以上な性能はありますからね。
この電車でのテスト撮影では M5 との差はあまり感じられませんでしたが、AF 追随で秒間 11 コマという連写性能を活かしてベストショットが撮れる可能性を高められるのが α6000 シリーズの武器だと思います。


というわけで今回の比較テストでは、AF の追随性という部分ではそれほど大きな差は出ませんでしたが、連写速度と連続撮影枚数ではけっこうな差がつきました。逆に言えば、動体 AF 性能だけで言えば数年前とは違い、ミラーレスでも今は十分に動体撮影に堪える(少なくともちょっとしたスポーツレベルでは)ことは間違いないと思います。
それから、タッチ&ドラッグ AF のおかげで、今回テストしたカメラの中では被写体に最初に AF を食いつかせる操作は EOS M5 が最も快適だったことは改めて書き添えておきたいと思います。静物やポートレートはともかく、動体撮影がタッチ&ドラッグ AF でここまで快適になるとは思っていませんでした。この機能はこのカメラだけに留めておくのは非常にもったいない。一日も早く他社も含む全てのカメラに搭載してほしいと思える、新世代の操作性だと感じます。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編
EOS M5 レビュー (3):実写編
EOS M5 レビュー (4):新機構の付属ストラップ
EOS M5 レビュー (5):ボディとレンズのバランスを見る
EOS M5 レビュー (6):スナップ撮影に持ち出してみる

17914-2969-296753

投稿者 B : 23:59 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2016/10/07 (Fri.)

α6500

ソニー、ボディ内手ブレ補正対応のα6500を海外発表 - デジカメ Watch

α6500

先日 α99 II を発表したばかりのソニーからまた新製品。今度はミラーレスの中級機(これを中級機と言って良いのか)α6500 です。

前作 α6300 が既にミラーレスとしてはモンスター級のスペックでしたが、あれからたったの半年あまりでほぼ同サイズのボディにセンサシフト式手ブレ補正を入れ込んできました。まあ手ブレ補正は α7 II シリーズにも入っているので APS-C にもいずれ来るとは思っていましたが、α6300 からこんなに短いスパンで出してくるとは思ってなかった(;´Д`)ヾ。

そのほかには新フロントエンド LSI とバッファ容量の増加により、最大 307 コマ連写(RAW+JPEG でも 100 コマいける模様)に対応し、α6300 譲りの AF 性能と併せてミラーレスカメラとしては最強クラスの動体撮影カメラになっていると言えます。α99 II の AF 性能はさらに上を行っていますが、ほとんどの人は α6500 で十分じゃないでしょうか。
スマホと接続して GPS 位置情報を Exif 記録できる Bluetooth 機能と、ようやく中級機にもタッチパネルが搭載されました。これは単なるメニュー操作とタッチシャッター用途ではなく、EOS M5 に搭載されたタッチ&ドラッグ AF 相当の機能として EVF 使用時にも使えるようです。ただ EOS M5 のような相対座標設定やタッチエリア設定までできるかは不明。

APS-C としてはかなり隙のないカメラに仕上がってきたと言えますが、唯一の弱点は価格ではないでしょうか。1,700EURO/1,400USD という価格は α7 II と同クラスで、日本円に換算すると 20 万円コース。まあ EOS 7D2 も初値はそれくらいしたよなあと考えるとそんなに無茶な価格でもないのですが、α6000 からグイグイと値上がりしてきているせいで、もうそろそろこちらが音を上げそう(;´Д`)ヾ。改めて考えると α6000 ってコストバランスの良いカメラだったなあ、と。

ミノルタの α-7000 を持っている身としては、これの型番が「α7000」だったらガマンしきれなかった自信がありますが(笑、α6000 でさえ持て余している(ほぼブツ撮り用カメラと化している)状況を鑑みて、当分 α6000 に頑張ってもらおうと思います。

ソニー、1型ポケットカメラ最新機「RX100 V」を海外発表 - デジカメ Watch

RX100 V

RX100 シリーズのほうも新製品が出てきました。こちらはついに五世代目、外観からの違いの分からなさで言えば α6500 以上(笑。
こちらの進化点は α6500 同様の新フロントエンド LSI と大容量バッファの採用に加え、シリーズ初となる像面位相差センサを搭載し、AF 性能を大幅に向上させてきました。

今までの RX100 シリーズは「ポケットサイズで高画質」というコンセプトでしたが、III あたりである程度の完成を見、IV ではスーパースロー撮影等の「技術的にはすごいけど必要とするユーザーは限られる」方面に進化して、方向性を探っている感がありました。ここにきてミラーレスカメラ級の AF 性能を身につけ、どのメーカーも横並びになった 1inch センサ搭載高級コンデジとは一線を画してきた感があります。これは α5000 系のモデルチェンジが止まるわけだ(笑。

しかしこれも価格が...。1,200EURO/1,000USD とのことで、RX100 IV の価格が 12 万円程度であることを考えると、日本で発売される際には 15 万くらいしてしまうんじゃないでしょうか。

技術がどんどん進歩するのは素晴らしいことだと思いますが、さすがにここまで行くと私は手が出ません。逆に、α6000 と RX100 III はとても良いカメラだし、これらを発売日に買ったのは正解だったと思います。今あるカメラを大事に使おうと思いました(笑。

投稿者 B : 23:56 | Camera | Compact | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/10/05 (Wed.)

EOS M5 レビュー (5):ボディとレンズのバランス

EOS M5 の発売前実機レビュー、いよいよ実写編といきたいところですが...その前に。
前回のイベントではさまざまな EF/EF-M レンズが用意され、自由に試せる状況ではあったのですが、ハンズオンの時間が絶対的に足りない状況で、あれこれ試したいレンズがあったにも関わらず試しきれませんでした。というわけで、今回はまず本体と同時にお借りした EF-M レンズと、私の防湿庫に収まっている EF マウントレンズ群とボディのバランスを見てみたいと思います。

17914-2969-296736

キヤノン / EOS M5

EOS M5

まずは EF-M マウントの標準ズームレンズ、EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM。
先日のイベントで試用したのは新しい高倍率ズーム EF-M18-150mm でしたが、こちらの EF-M15-45mm はよりコンパクトな標準ズームレンズです。

EF-M18-150mm も高倍率ズームとしてはコンパクトかつ軽量にまとまっていましたが、EOS D のサブシステムとして使うならコンパクトなレンズとの組み合わせを身上としたいところ。個人的にはこちらの EF-M15-45mm とのバランスのほうが好みです。

EOS M5

このレンズ、使わないときにはコンパクトでとても良いのですが、撮影時はマイクロフォーサーズ系の標準ズームレンズ同様に側面のレバーを引きながら鏡筒を伸ばしてやる必要があります。こうなるとせっかくのコンパクトさが損なわれてしまいますが、まあこの状態で持ち運ぶわけではないので、カメラを取り出してから撮り始めるまでの手間が増えることを気にするかどうか、といったところ。

EOS M5

それともう一つ残念なところは、マウントがプラスチック製であること。しかもマウントだけではなく外装までプラスチックです。元々が小型軽量で安価な EOS M10 のキットレンズ向けに開発されたものだからやむを得ないとは思いますが、直近の EF-M レンズ群(EF-M28mm MACRO、EF-M55-200mm、そして今回発表された EF-M18-150mm までも!)が軒並みプラマウントというのはいくらなんでも残念。強度的には樹脂製でも実用上問題ありませんが、「趣味のための道具」として位置づけられている M5 がレンズキットとして発売するのが全てプラマウント、というのは寂しい話です。

EOS M5

続いて広角ズームレンズである EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM。こちらはマウント・外装ともに金属製で、少し重いけどひんやりした高級感があります。やっぱりいいミラーレスカメラのレンズはこうあってほしい。
このレンズも撮影時には鏡筒を伸ばす必要がありますが、17-35mm 相当を担う広角ズームとしてはコンパクトで悪くない。

EOS M5

こちらは単焦点のパンケーキレンズ、EF-M22mm F2 STM(付属の薄型フードをつけた状態)。私も気に入っている EF40mm F2.8 STM のミラーレス版のようなレンズで、常にボディキャップ代わりにつけておいても良いくらい。やっぱりミラーレスはこういうコンパクトなレンズで気軽に楽しんでナンボ、という部分はあると思います。最近の他社はどんどん重厚長大方向に行っているので、EOS M ではこういうレンズとの組み合わせが評価されてほしいところ。

EOS M5

続いてマウントアダプタ経由で EF レンズを装着してみます。まずは 5D の定番、EF24-70mm F4L IS USM。
かなりフロントヘビーな印象にはなりますが、現在の EF-M レンズには入門グレードのレンズしか揃っていないので、画質を求めてしっかり撮ろうと思ったらこういうレンズと組み合わせざるを得ません。EOS D のサブシステムとして使うならこういう組み合わせの出番も多いんじゃないでしょうか。あるいは M5 から EOS D へのステップアップを考えるなら、まずはレンズから揃えていくというアプローチもアリだと思います。

EOS M5

望遠は EF70-200mm F4L USM(IS なしの旧モデル)。F2.8 だと大げさになりすぎますが、F4 との組み合わせならアリ。L レンズの使用も想定したというグリップのホールド性も、これくらいのレンズとの組み合わせであれば良いバランスを感じさせてくれます。

EOS M5

単焦点は、古いながらも気に入っている EF28mm F1.8 USM。ちょっと緩めの描写をするレンズですが、その緩さがまたいい雰囲気を出してくれます。
EOS M5 で使うと 45mm 相当となり、ほぼ標準単焦点レンズの画角になります。EF-M には 28mm MACRO もありますが、明るくてボケる標準単焦点代わりにはならないので、こういうレンズを一本持っていると重宝するはず。

EOS M5

F1.4 級の単焦点レンズは EOS M5 にはアンバランスだと思いますが、このレンズは F1.8 でコンパクトに収まっているので、M5 に組み合わせてもいい感じ。
そういえばこのレンズは私が EOS 30D 用の初めての単焦点レンズとして買ったものでした。APS-C でもフルサイズでも扱いやすい画角で、将来のステップアップ後も長く使えるオススメのレンズです。

EOS M5

で、その「F1.4 級の単焦点レンズ」代表はシグマの 50mm F1.4 [Art]。50mm の最重量級レンズを持ってくるとさすがにアンバランス感が強い(笑。M5 とのバランス的には EF50mm F1.8 STM くらいが良いでしょう。
このレンズはキヤノン製ではありませんが、互換レンズだから当然マウントアダプタ経由で EOS M5 でもちゃんと動きます。

EOS M5

なお、マウントアダプタ経由で EF レンズ(互換レンズ含む)を使う際には注意点があります。デフォルト設定だと常にレンズが駆動しているため、非 STM 系の EF レンズ使用時にはレンズのカタカタした駆動が手に伝わってきてやや不快。これはシャッターボタンに触っていなくても常に AF 駆動し続ける「コンティニュアス AF」がデフォルトでオンになっているためで、STM レンズ(マウントアダプタ経由も含む)ではほとんど気になりませんが、USM などの超音波モーター搭載レンズはこういう駆動に向いていないため、振動が手に伝わってきてしまうんですよね。シャッターボタンを半押ししなくても AF が決まるからレスポンスは良く感じるのですが、マウントアダプタ主体で使う場合はこの設定項目はオフにしておいたほうが扱いやすいと思います。

EOS M5

とどめに Planar T* 85mm F1.4 ZE。MF 専用レンズですが、これも当然使えます。
EOS D のようなフォーカスエイド(ピントが合っている場合、シャッターボタン半押しで該当する AF フレームが赤く光ってくれる機能)こそありませんが、ミラーレス機らしくピント拡大機能があるため EOS D 以上に正確な AF が狙えます。これだけピントが薄いレンズでも積極的に絞り開放から使っていけるので、もはや OVF 機でこのレンズを使う気がしなくなるほど(笑。
ただ EOS M5 で使うと 136mm 相当となって使えるシチュエーションが限られてしまうので、そのままの画角で使えるフルサイズ版 EOS M の登場が待たれます。

EOS M5

このレンズもまた、ミラーレスで使うには重量バランスが悪い一本ではありますが、ミラーレスの登場で今まで持て余していた MF レンズが再び日の目を見た、という人も少なくないのではないでしょうか。
MF 撮影時には AF フレーム選択ボタンを押すと前面ダイヤルでフォーカス拡大率が選択できるという操作性は、なにげに α E マウントのフォーカス拡大操作(フォーカス拡大ボタンを押した後、決定ボタンのトグルで拡大率変更)よりも直感的で扱いやすいとさえ感じます。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編
EOS M5 レビュー (3):実写編
EOS M5 レビュー (4):新機構の付属ストラップ

17914-2969-296736

投稿者 B : 21:05 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2016/10/01 (Sat.)

EOS M5 レビュー (4):新機構の付属ストラップ

先日、モノフェローズイベントに参加させていただいたキヤノン EOS M5 ですが、引き続いてレビュー用に実機をお借りすることができました。

17914-2969-296732

キヤノン / EOS M5

EOS M5

EOS M5 の発売は 11 月下旬予定。つまり現時点では未発売、ということになります。
このタイミングで実機レビューをする機会をくださったキヤノンさんとみんぽすに感謝。ありがとうございます。

さっそく実写を、といきたいところですが、M5 が届いたらまず確認したかったことがありました。

EOS M5

それがこの付属ストラップ。
先日のイベントで「M5 では新しいストラップコネクトパーツを採用していて、簡単にストラップの脱着が可能」という説明がありましたが、資料ベースでの説明だったしハンズオン機にはストラップがついていなかったから具体的なことは分からなかったんですよね。今回の貸出機には製品版相当の付属品が同梱されていて、ようやくその仕組みが分かりました。

一見、ストラップの先端にプラスチックパーツで D カンが装着されているように見えますが、

EOS M5

このプラスチックカバーはストラップに沿ってスライドさせることができます。

EOS M5

D カンは D カンでただの D カンではなく、ちょっとした知恵の輪のような具合でストラップを通してあり、ワンタッチとはいかないまでも比較的簡単な手順でストラップをつけ外しすることが可能。これは今までにありそうでなかった、コロンブスの卵的アイテム。

カメラストラップの脱着機構というと、Peak Design のようなアンカーリンク方式や JETGLIDE のようなバックル方式がありますが、いずれも意図しない脱落(ユーザーが正しくセットしていなかったという原因も含め)のリスクがゼロとは言えません(まあまず問題はないでしょうが)。最初に説明だけ聞いたときはこの構造が分かっておらず、カメラメーカーが標準添付するストラップで脱着機構つきというのはムチャするなあ、と思ったものですが、これなら納得。プラスチックカバー自体も意図しない状況で外れにくいようになっているし、万一カバーがずれても簡単にはストラップは脱落しそうにありません。

ミラーレスはボディが小型なものが多く、ガチで撮るときはネックストラップが必要だけど撮影が主目的ではないときに持ち出すならリストストラップに付け替えたい、と思うことが少なくありません。今まではそのニーズにまともに応えてくれるストラップは Peak Design くらいしかありませんでしたが、この機構ならそういう付け替えもやりやすい。基本的にはどんなカメラストラップでも適合するはずなので、このコネクトパーツだけ単品販売してくれたら、手持ちのミラーレスカメラは三角カンを全部取り替えるんだけどなあ。

EOS M5

ちなみに M5 付属のストラップは、従来の EOS M のロゴがプリントされた細身のストラップから、より幅広で刺繍ロゴのものに刷新されました。「趣味のための道具」として今までの EOS M とは異なるこだわりを持って作られたものであることを、このストラップからも感じます。
まあ私は試用期間中も別のストラップを使うつもりですが...。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編
EOS M5 レビュー (3):実写編

17914-2969-296732

投稿者 B : 23:05 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (2) | トラックバック

2016/09/22 (Thu.)

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

シグマ、新85mm F1.4を発表 - デジカメ Watch

photokina 2016 にて、シグマが新レンズ 3 製品を発表しました。
そういえば「SIGMA GLOBAL VISION」が発表されたのは 4 年前の photokina でした。あれからもう 4 年も経つんですね。

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

まずは待望の中望遠レンズのリニューアル、[Art] 85/1.4。35mm、50mm ときたら次は 85mm でしょうと楽しみにしていたレンズです。
photokina に先だって開催された放送機器系の展示会「IBC」で発表されたシネレンズ群の中に「85mm T1.5 FF」が存在したことでスチル用の 85/1.4 が準備されていることは予想されていました。で、蓋を開けてみると foxfoto さん作成の予想図があまりにも的中しすぎていて、製品写真を目にした瞬間に吹きました(笑。さすがにあそこまでフォーカスリングが太いとは思ってなかった...。

現時点では基本スペックが発表されたのみで重量は未公表ですが、35mm・50mm の重さからいって 85mm は 1kg を超えるのは確実だろうなあ。「ツァイス Otus をベンチマークとして開発した」というだけあって、その重さに見合う描写が得られるはず。
私は [Art] シリーズは 35・50・85 の定番三本は揃えるつもりだったので、発売されたらすぐにとは言わないけどいずれ買おうと思っています。ただ、最近ポートレート撮る機会あんまりないんですよね(汗。

これでフルサイズ対応の [Art] F1.4 系レンズは 20・24・35・50・85 と、主要な焦点距離が揃ってきました。開発サイクル的に次は来年あたり 135/1.8 or 2 か、28/1.4 でしょうか。

SIGMA [Art] 12-24mm F4 DG HSM

続いて 12-24/4。SGV レンズの中でこれまで手薄だったフルサイズ対応広角ズームになります。これはキヤノンの EF11-24/4L のガチ対抗ですが、キヤノンが 35 万円超えなのに対してシグマは広角側が 1mm 長いものの、実売でおそらく半額以下。シグマならなんとかがんばって買えるクラスです。
通常、フルサイズ機向けのレンズを揃える場合は 16-35mm と 24-70mm くらいの二本を組み合わせるのが定番ですが、この価格帯ならば 12-24mm+24-105mm というシグマセットで揃えればより幅広い被写体に対応できることになります。うーん、手持ちの 16-35/4L からこのレンズに買い換える、というのもアリかも。

そういえば定番望遠ズームである 70-200/2.8 もまだリニューアルされていないんですよね。現行品は 2010 年発売なので比較的新しいとはいえ、次あたりはそろそろ順番が回ってきても良い頃。でも今のシグマ基準で作られたら重くなりそうなので(笑)、70-200/4 クラスもお願いします。先に EF70-200/4L IS がリニューアルしたら、私はそっちに行ってしまうかも。

SIGMA [Sports] 500mm F4 DG OS HSM

最後は 500mm F4。いわゆる「ゴーヨン」ですが、既存モデルが 500mm F4.5 という微妙に惜しいスペックだったのに対して、今回はきっちり 500mm F4、しかも当然のように手ブレ補正まで内蔵してきました。そしてこのレンズのみ、当然ながら [Sports] ラインに位置づけられています。

価格はドル建てで $5,999 とのこと。国内での価格も 60 万円前後になると見られさすがに手を出せるレベルにありませんが、キヤノンやニコンから出ている同クラス品は 100 万円級なことを考えれば、錯乱して買えてしまいそうな気がしてきてしまいます。スポーツ/野鳥撮影者には永遠の憧れのレンズでもあり、いつかは手にしてみたい一本。でも現実的には 150-600mm のほうで十分です(ぉ

近年は積極的にユーザーイベントを実施しているシグマのこと、photokina が終わって一息ついたら実機に触れるイベントが開催される可能性もあります。私は少なくとも 85mm は買うつもりなので、早く試写してみたいところです。

投稿者 B : 00:58 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/09/21 (Wed.)

photokina 2016

ドイツ・ケルンにて開幕した photokina 2016 にて、各社がカメラ新製品を発表しています。
キヤノン・ニコンの二大メーカーが特に新製品をぶつけてこなくてもこれだけ話題性のあるものが集まったというのは正直意外で、驚いています。逆にキヤノンが EOS M5 の発表をあえて少しずらしたのは、この状況が見えていたからニュースが埋もれないようにしたのでは...と勘ぐってしまいますね。

富士フイルム、中判ミラーレスカメラシステム「GFX」を発表 - デジカメ Watch

FUJIFILM GFX 50S

今回最も驚いたのは富士フイルム。以前から噂だけは先行していましたが、本当に中判カメラを出してくるとは(ただし今回はまだ開発発表レベル)。APS-C センサを搭載した X シリーズから 35mm フルサイズを経ずに、一足飛びで 645 相当の中判センサを搭載してきました。
マウントは今回新規開発となる「G マウント」で、対応レンズも一挙に 6 本を開発発表。中判ということで主に風景写真や広告写真がメインになるでしょうから、基本的には広角~中望遠くらいまでの焦点距離が一通り揃っていれば良いでしょう。またミラーレスということで 26.7mm という短いフランジバックを活かし、ハッセル X1D 向けを除く中判レンズであればほぼ使える可能性が高い(アダプタが出れば、という前提ですが)というのも楽しみなところ。

既に飽和してしまったカメラ市場において、小さなメーカーでも生きていくためにあまり競争がない分野=中判に進出、というのは悪くない着眼点だと思います。仮に X シリーズのフルサイズ版を出すとしても特長が出しづらく、レンズラインアップもゼロからの構築になるため、開発のハードルという意味では中判でも大差ない。フジは現時点でもカメラ業界の中で玄人好みする孤高の存在になっていますが、この中判カメラの投入によりその位置づけをさらに明確にしたと言えそうです。

個人的には、フルサイズを超えると大きさ重さ的にも価格的にも守備範囲の外に出てしまうので買うことはないと思いますが、興味深い存在であることは間違いありません。

ソニー、4,240万画素で12コマ/秒連写のα99 IIを海外発表 - デジカメ Watch

α99 II

ソニーは α99 II を発表。近年のソニーはカメラ関連のイベントを意識せず「出せるときに出す」ような製品の出し方をしていますが、今回ばかりは A マウント継続を世界に知らしめるために photokina で出したかったんだろうなあ。

4 年ぶりの A マウントフラッグシップ機の更新になりますが、飛び道具っぽい新機能は特になく、いわば α7R II と α99 と α77 II の長所を組み合わせて作ったかのようなカメラになっています。が、今でも A マウントカメラを使い続けているユーザーにとってはその時点での α の集大成的なものがちゃんと出てくることが重要だと思うので、これでいい。

まあ「飛び道具はない」とは書いたものの、4,240 万画素フルサイズセンサ搭載ながら AF/AE 追随 12 コマ/秒連写、かつ 399 点の像面位相差センサ+79 点の全点クロス位相差センサ(トランスルーセントミラー使用)のハイブリッド AF、さらにセンサシフト式 5 軸手ブレ補正搭載というスペックはすごい。まさに A/E 問わず α のテクノロジーを全て投入してきました。ただ 4,240 万画素で 12 コマ/秒連写というのは他社含め前例がなく、初代 α77 で「高画素高速連写はいいけどすぐに内蔵バッファが詰まって 1 秒ちょいしか撮れない」という経験をした身としては、今回は単なるスペック番長ではないことを祈るのみです。まあ α77 II ではかなり改善されていたので、大丈夫だとは思いますが...。

私は EOS 7D2 を買ったときに A マウント関連は一部機材を除いて処分してしまい、今は EF・αE の 2 マウント体制になっているので α99 II を買うことはないと思います。が、E マウントがこれだけ完成度を高めてきた中で、A マウントでなければできないことを突き詰めてきたこのカメラは興味深い。実際に買うユーザーは限られるでしょうが、キヤノンやニコンとは違う方向性で「フルサイズ一眼の最高峰」を狙ったこのカメラは評価されて良いと思います。

オリンパス、18コマ/秒のAF追従連写「E-M1 Mark II」を開発発表 - デジカメ Watch

OM-D E-M1 Mark II

オリンパスは OM-D のフラッグシップ、E-M1 Mark II を発表。こちらは α99 II とは対照的に「ミラーレスでなければできないこと」を研ぎ澄ましてきました。
AF 追随で 18 コマ/秒、AF 固定では 60 コマ/秒の連写というのはこれまでのレンズ交換式カメラとは次元が違う。これはさすがに電子シャッターで実現しているとのことで(メカシャッターも使えるけどここまでの速度は出ない)動きの速い被写体では多少のローリングシャッター歪みが出てしまうでしょうが、ミラー駆動が必要ないこととセンササイズが小さい m4/3 の特徴をうまく活かしています。

パナソニック、4K/60p記録になった「GH5」を開発発表 - デジカメ Watch

LUMIX GH5

最後にパナソニック。LUMIX のスチル/ムービーハイブリッド機「GH5」の開発を発表しました。
4K60p、4K30p/4:2:2 10-bit 記録のムービーと、4K フォト(4K 動画からコマを切り出して静止画として使う)をさらに進化させた「6K フォト」への対応という、GH シリーズらしく静止画よりも動画に重点を置いたモデル。α99 II も E-M1 Mark II も 4K 動画には対応していますが、パナソニックはさらにその一歩先を行っている印象があります。

今年の photokina は全方位戦略なキヤノン・ニコンが静観する中で、他メーカーが己の得手不得手をよく理解してそれぞれに特徴ある新製品を出してきたのが非常に印象的でした。個人的には、ミラーレスがこれだけ進化してきたにも関わらず本来のメリットであった小型・軽量化を活かした新製品がない(あえて言えばフジの中判(笑))というのが寂しくはありますが。

追って国内向けにも各社から正式発表が出てくると思うので、実機に触れる機会を見つけていじりに行きたいと思います。

投稿者 B : 00:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/09/19 (Mon.)

EOS M5 レビュー (3):実写編

キヤノン EOS M5 のレビュー、三回目は実写編です。

17914-2969-296688

キヤノン / EOS M5

EOS M5

今回の体験イベントでは EOS M5 本体と新発表の EF-M18-150mm だけでなく、多数の EF レンズも用意されていました。↑の写真は標準単焦点レンズのフラッグシップたる、EF50mm F1.2L USM。M5 のボディデザインは白レンズ(望遠系の L レンズ群)にも対応できるグリップ感やバランスを目指したというだけあって、これだけフロントヘビーなレンズを装着してもホールド感は悪くありません。

では以下に私が撮影した実写サンプルをいくつか掲載していきます。
※使用した EOS M5 はベータ機であり、最終製品の画質とは異なる可能性があります。また記録形式は JPEG Large/Fine で撮影したものを Adobe Photoshop CC にて縮小して掲載しています。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
92mm(147mm 相当)、F6.3、1/25 秒、ISO800

まずは高倍率ズーム EF-M18-150mm で撮影した写真から。APS-C 向け高倍率ズームというと 180-200mm が一般的ですが、ここをあえて 18-150mm に抑えたのはできるだけ鏡筒を短く仕上げて標準ズーム代わりに使ってほしい、という狙いでしょう。このレンズをつけるとミラーレスとしてはやや大きめになりますが、標準ズームつきの Kiss よりコンパクトにまとまるので、程良いサイズ感だと思います。
このレンズ、高倍率ズームにしては柔らかいボケ感が得られますが、点光源はやや濁った表現になってしまっていますね。でもそんなに悪くない。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
57mm(91mm 相当)、F7.1、1/20 秒、ISO800

ピント面はシャキッと心地良い描写。これが標準ズーム相当ならば安心して任せられます。
デュアルピクセル AF の効果か、咄嗟にカメラを構えてもフォーカスの食いつきは上々です。ミラーレスにありがちな合焦付近でのピントを探るような挙動がなく、スッと合うのが気持ちいいですね(最近のミラーレスならミドルレンジ以上はだいぶスッと合うようになっていますが)。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF50mm F1.2L USM ]
50mm(80mm 相当)、F1.2、1/800 秒、ISO800、-1EV

マウントアダプタ経由で、先ほどの EF50/1.2L。滅多に触れないレンズなのでつい嬉しくなって絞り開放で撮っちゃいましたが、さすがに開放だとピント面でも少し緩さがありますね...。
背景あたりには ISO800 でもそれなりにノイズ感が出ちゃっていますが、これは発売までに改善されると思いたい。センサの素性的には EOS 80D と同等の画質を期待していいんじゃないかと思います。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
138mm(221mm 相当)、F6.3、1/40 秒、ISO800、+1EV

EF-M レンズに戻してデュアルピクセル AF による動体撮影のテスト。とはいえ夜の屋内で走り回る鉄道模型の流し撮りはなかなか厳しい条件です。自分でもこういう被写体のセットアップはやったことがありますが、被写体が小さくてレンズからの距離が短いぶん、実際の電車やクルマの撮影よりも撮影条件がシビアになりがちなんですよね...。
流し撮りを何度か試してみましたが、最初の食いつきは良くても追い続けるのはちょっと難しいかもしれません。ただ撮影環境が厳しかったのも事実なので、これは改めて屋外で動体撮影を試してみたいところ。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
150mm(240mm 相当)、F6.3、1/100 秒、ISO800、+1EV

EF-M18-150mm、テレ端のボケ味はかなりいいですね。ミニチュアの撮影ながら、まるでサンニッパで実際の電車を撮影したかのような迫力と柔らかくて大きなボケが味わえます。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
100mm(160mm 相当)、F6.3、1/125 秒、ISO800

しかしいきなり借りたカメラで制限時間内に動体撮影、というのもなかなかハードルが高いですね...。シャッタースピード優先モードで試しましたが、ここは素直に流し撮りモードで細かな設定はカメラ任せにすべきでした。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
92mm(147mm 相当)、F6.3、1/10 秒、ISO800、+1EV

30 分あまりの時間の中で撮影もしながら、開発陣に個別の質問もしながら、だとちょっと時間が足りなかった感があります。カスタマイズの幅が広い 5 ダイヤル機なので設定次第で自分好みのカメラに作り込めそうという感触は得られましたが、もう少し慣熟する時間が欲しかったかな。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF24-70mm F2.8L II USM ]
26mm(42mm 相当)、F2.8、1/30 秒、ISO6400

最後は EF24-70/F2.8L II で夜景。HDR モードで撮ってみました。三脚なし、手ブレ補正なしでもそれなりに撮れるものですが、これは RAW で撮って現像したかったかな。

実写してみた感覚では、画質についてはまだ評価する段階にありませんが、操作性は「タッチ&ドラッグ AF」の快適さに尽きますね。タッチパッドの反応がやや良すぎる印象もあって多少の慣れは必要ですが、慣れるともうカーソルキーによる AF フレーム移動はまどろっこしすぎてやってられない、と思います。どんなに AF 性能が良くても、AF のタイムラグ以上に AF フレーム選択のための操作に何倍も時間がかかるもの。それが素早く直感的に行えるカメラこそが新に「速写性の高いカメラ」である、というのを M5 に触れてみて実感しました。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編

17914-2969-296688

投稿者 B : 00:05 | Camera | DSLR | Minpos Review | Photograph | コメント (0) | トラックバック

2016/09/18 (Sun.)

EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編

先日のイベントでいち早く触ってきた EOS M5 のレビューを続けていきます。
今回は、これが EOS M5 最大の特長ではないかと思っている「タッチ&ドラッグ AF」について。

17914-2969-296683

キヤノン / EOS M5

EOS M5

EOS M5 では、マウントの正面左下にボタンが一つ備えられています。一眼レフであれば絞りプレビュー(現在の一眼レフではシャッターを切る瞬間以外は絞り開放状態でファインダを覗くことになるため、設定した絞り値での状態を撮影前に確認するための)ボタンがある位置ですが、ミラーレスは原則として「絞り値や露出補正、WB などの設定値を反映した画が撮影前からモニタや EVF に表示されていて、シャッターを切るとその状態が記録される」ため、絞りプレビューボタンは必要ありません。
なので最初に製品写真でこのボタンを見たときには何故?と思ったわけですが、EOS M5 ではこのボタンは絞りプレビューのためではなく、新機能である「タッチ&ドラッグ AF」の設定オンオフのためのボタンでした。

EOS M5

「タッチ&ドラッグ AF:は、M5 のタッチパネル液晶を EVF 使用時にも AF 操作に使用するための機能です。今までのミラーレスカメラでは、液晶がタッチパネルに対応していても EVF 使用時にはタッチパネルは使えないのが一般的でした。ミラーレスで EVF 使用時にもタッチパネルが使えるのは、パナソニック LUMIX の一部機種とオリンパス E-M10 Mark II くらい。3 番目のメーカーとしてキヤノンが採用したことで、今後この機能は EVF 搭載ミラーレスのトレンドとなる可能性があります。

EVF 使用時にタッチパネル液晶をあたかもノート PC のタッチパッドのように扱って、より直感的な AF 操作を可能にするのが「タッチ&ドラッグ AF」です。イメージセンサのほぼ全面で AF が可能になった現代のミラーレスカメラにおいて、AF フレームをカーソルキーでチマチマ操作するというのはいかにも時代遅れ。今まで「タッチは初心者向けの機能だから、上位機種には必要ない」と非公式に言っていた某メーカーは EOS M5 を触って猛省してほしい。

EOS M5

タッチ&ドラッグ AF の仕様はこんな↑感じ。タッチパネルの挙動は絶対位置と相対位置の 2 パターンから、タッチパネルの作動エリアは全面/半分/1/4 の 7 パターンから設定可能。

第一印象では「当然全面絶対位置が分かりやすくていいんじゃね?」と思いましたが、実際に触ってみると EVF 使用中はタッチパネルが見えないので、相対位置のほうが感覚的に扱いやすい。しかも基本的にグリップを握りながら右手親指で操作するので全面使う必要はない。そうすると鼻が当たって誤動作しないように右半分くらいの設定にしておくのがちょうど良さそう、という結論に達します。
開発陣も試行錯誤だったようで、社内のいろんな人に試してもらいながら「慣れてくると 1/4 くらいの作動エリアでも十分」とか「指の長さの個人差によっても使いやすさが違ってくる」といった発見があったとのこと。このあたりは使いながら自分なりに最も扱いやすい設定を探っていくのが良さそうです。

EOS M5

タッチ&ドラッグ AF のオンオフはボディ前面のボタンで切り替えますが、それ以外は設定画面の「タッチ&ドラッグ AF 設定」で変更します。一度好みを見つけたら滅多に変更することもないでしょうし、位置的にはここでいい。

EOS M5

位置指定は「絶対位置」「相対位置」から選択します。デフォルトは絶対位置で、使い始めは確かにこのほうが分かりやすい。でも慣れてくると相対位置のほうが遙かに使い勝手が良いと思います。

EOS M5

タッチ領域の設定はお好みで。親指操作が基本になる以上、右半分くらいから始めるのが良いでしょうが、あとは指の長さやクセ次第で「右上」「右下」に限定しても良いでしょう。

EOS M5

EVF にも工夫が。ライブビューをあえて縮小表示にし、ホワイトバランスやピクチャースタイルなどの撮影設定アイコンをライブビューにかぶせず枠外に表示させたり、縦位置撮影時には EVF の表示も縦型に切り替わったりするようになっています(縦表示機能は富士フイルムも採用していますが)。このあたりの仕様は PowerShot G5 X のものを引き継いできているようですが、EOS 初の EVF 搭載ミラーレスとしてはもっと OVF に近い使い方を意識したコンベンショナルな仕様にしてくると思っていたので、良い意味で裏切られました。

ざっくり言ってEOS 80D相当のものをコンパクトな筐体に詰め込んだ」というのが EOS M5 を端的に説明した表現だとは思いますが、この EVF とタッチ&ドラッグ AF からは一見 EOS のミラーレス版でありながら、現行 EOS とは違うカメラとしての方向性を目指した M5 の本質が見えてきます。
EVF の表示遅延が実用上問題ないレベルになり、グローバルシャッター搭載 CMOS センサの開発もついに実現(まあこれがコンシューマー向けのカメラに搭載されるのはもう少し先でしょうが)。「2020 年の東京オリンピック向けに出てくる EOS-1DX3 はもうミラーレスかもしれませんね」なんて話を同席したサイカ先生ともしていたのですが、実際に一眼レフからミラーレスへの本格的な世代交代がそろそろ始まろうとしています。EOS M5 は、その歴史の中でもひとつのマイルストーンとなるかもしれません。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編

17914-2969-296683

投稿者 B : 00:05 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2016/09/17 (Sat.)

Sony FE 50mm F2.8 Macro

ソニー、FE 50mm F2.8 Macroを国内発表 - デジカメ Watch
ソニー / FE 50mm F2.8 Macroicon

iconicon

ソニーから待望の E マウント向け 50mm マクロが登場。もちろんフルサイズ対応です。

個人的にはこのクラスのレンズが出るのをずっと待ち望んでいました。APS-C 用の E30/F35 Macro は安くてほどほどによく写っていいレンズなんですが、焦点距離はあくまで 30mm のレンズ。寄ってとるとどうしても被写体のパースがキツくなりすぎてのっぺりとした絵になってしまい、ちょっとブツ撮りには常用できないと思います。NEX-3/5 シリーズや α5000 あたりと組み合わせてスナップ兼テーブルフォト用に使うにはちょうどいいけど、α6000 でビシッと端正なブツ撮りをするのに 50mm(75mm 相当)のマクロレンズが欲しいと思っていました。マウントアダプタ経由で A または EF のマクロを使うか、ヤシコンの Makro-Planar あるいは Touit 50M でも買うか、と考えたことも幾度もありましたが、どれもレンズが古かったり高かったりしてなかなか踏ん切りがつかず。そんな中、ようやくの本命登場です。

FE レンズとしては、標準焦点域ではもともと 55/F1.8 があったところに、今年に入って立て続けに 50/F1.4、50/F1.8、50/F2.8 Macro って 50mm ばかり出し過ぎじゃないですかね(´д`)。他に出てきているレンズは高くて手が出ないのばかりだし、もう少しバランス良くリリースしてくれよ...とは思います。

さておきこのレンズに話を戻すと、公式サイトに掲載されている撮影サンプルを見る限りであピント面はシャープそうだけどボケはそこそこ。被写体や前景・背景との距離によって柔らかくボケたり微妙に二線ボケっぽく見えたり、得手不得手がありそうです。でも FE レンズにしては安いということを考えれば、まあ及第点かな。日常のブツ撮りレンズとしては十分です。

あと気になるのは内蔵されている AF モーターの種類。どうやらこのレンズ、DC モーター搭載らしいという話です。E マウントレンズはこれまでリニアモーターまたはステッピングモーターを採用して、静かで高速な AF を売りにしてきていましたが、この春に発売されたエントリー向けの FE 50/F1.8 ではなんと DC モーターを採用して、ややもっさりした挙動のレンズになっていました。そして今回のマクロも DC モーター。おそらく重い前群のレンズを動かすにはリニアモーターやステッピングモーターでは力不足、かといってコスト的に SSM は載せられない...という判断かと思いますが、こrは残念。
マクロレンズは AF スピードよりも精度を求める場面のほうが多いため DC でもさほど困らないような気はしますが、どれくらいのスピードで動いてくれるのか、は実機を見てみないことには何とも言えません。発売は来週 24 日ということなので、発売され次第どこかで触ってこようと思います。

投稿者 B : 00:50 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/09/16 (Fri.)

EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編

昨日発表されたキヤノンの新型ミラーレスカメラ「EOS M5」。みんぽすモノフェローズ向けの先行体験イベントが開催されたので、品川のキヤノンマーケティング本社にお邪魔してきました。

17914-2969-296667

キヤノン / EOS M5

EOS M5

「いままでのミラーレスに、満足しているか?」という挑戦的なキャッチコピー。
私も含め、私の周りの EOS ユーザーの多くがサブ機として他社のミラーレスカメラを購入し、けっこう満足してしまっているのが実際のところではないでしょうか(笑。むしろ満足できなかったのは本流の EOS に遠慮して中途半端な内容だった従来の EOS M シリーズのほうだと思います。とはいえ、他社のミラーレスカメラも決して完璧ではなく、「ここがこうなっていたら」と思っていた部分も確かにありました。ミラーレスにようやく本気で取り組み始めたように見える今回の M5 はその回答になっているのか、という観点でイベントに参加しました。

今回は、まずハードウェアの話から。

EOS M5

イベント会場に入ると、一人一台ずつのハンズオン機が用意されていました。

佇まいはまさにミニチュア版 EOS という趣で、今までの EOS M とは一味違います。ファインダ部の形状が 5D(Mark II あたり)の意匠を彷彿とさせ、エースナンバー「5」が与えられていることも含めキヤノンがこの機種にかけた意気込みが伝わってきます。

EOS M5

α7 II と並べてみると、EOS M5 のほうが一回り小さい。センササイズからして違うので直接比較することにあまり意味はありませんが、こうして見ると EOS らしさを保ったままミニチュア化したようなカメラであることがなおよく分かります。

EOS M5

グリップと操作ダイヤル周り。M5 は今までの EOS の中で最も多い 5 ダイヤルを搭載していますが、さすがにここまで増えてくると EVF を覗いた状態でどのダイヤルが何の機能だったか、を覚えて使いこなすにはある程度の慣れが必要だと思います。
ダイヤルの操作感は明確なクリック感をもち「カチカチ」という音が出るタイプ。EOS D(レフあり版 EOS)のダイヤルは程良いクリック感はありつつも動作音を抑えたつくりになっているのとは全然違って、PowerShot を使っているような感覚に陥ります。ボディサイズ的な制約があるから EOS D と同じようにはできないとはいえ、ダイヤルへの加飾も含めこのあたりは PowerShot 寄りの思想で作られているのね...と感じる部分。

EOS M5

デザイン検討過程で作られた 3D プリンタ製のモックも数点展示されていました。
M5 を最初見たときに「M3 に EVF をパイルダーオンしたような形状だな」と思っていたら、ごく初期のモックは M3+外付け EVF を一体化+アクセサリシューという形状になっていて(これはたぶんデザイン確認というより EVF 搭載時のサイズ感の確認用に作られたのではないかと思う)やはり当初からそういうアプローチで検討されていたことが窺えます。
しかしグリップやダイヤルの形状は M3 をベースにしながらも細かく変更が加えられていて、EVF を搭載することで変わった重量バランスやマウントアダプタ経由で EF レンズを装着したときの安定感にも配慮した握りやすさになっています。出っ張りを極力抑えながらもホールド感のあるこのグリップはなかなか秀逸。

EOS M5

モードダイヤルは左肩に移設されました。併せて、M3 では右肩にあった電源ボタンが M5 では左肩のモードダイヤル下に電源レバーとして搭載されています。M3 の電源ボタンは押しづらかったから、これは歓迎。配置も含めて EOS D と共通性が高まっているのはサブ機としても扱いやすい部分です。

EOS M5

背面。EVF は他社のミラーレス機に比べると開口が小さいように見えますが、覗き込んでみると見え味はそんなに悪くない。
操作ボタンの配置は従来の EOS M を踏襲しているように見えて実は配置がガラッと変わっており、AE ロックと AF フレーム選択ボタンが EOS D での配置に近いものになりました。

EOS M5

チルト液晶はヒンジがボディ下側についているというちょっと変わった構造。
これはチルト時に EVF の出っ張りが液晶を覆ってしまわないようにという配慮でもありますが、

EOS M5

下に 180° チルトすることで自撮りにも対応するという、なかなかよく考えられたつくりになっています。このカメラを使う人がどれくらい自撮りするかは分かりませんが(笑)、日本人はともかく海外は男性でも自撮りする人が多いので、そういう需要はありそう。
でも個人的にはここはチルトではなくバリアングルにしてほしかった。縦位置で撮ることが多いので、縦でもハイアングル/ローアングル撮影したいんですよ...。

EOS M5

NFC は底面に。5D Mark IV ではグリップ側面に NFC があって、スマホに接続するときにはグリップ以外の部分でボディを支えなくてはならないのが欠点でした。底面ならばグリップを持った状態でペアリングできるので扱いやすいですね。これは外装がプラスチックであることが功を奏しています。

EOS M5

側面にはリモート端子、マイク端子、microUSB 端子が隠されています(HDMI はグリップ側に搭載)。
しかしこの microUSB はあくまで PC 接続用であり、USB 充電には対応しないとのこと。これがあるとないとで旅行時の荷物量が変わるし、想定外にバッテリが切れたときの対応のしやすさも変わってくるので、イマドキ USB 端子がついているモバイル機器は須らく USB 充電に対応すべき、というのが私の持論。PowerShot のほうは G7X2・G9X あたりから既に USB 充電に対応しているのに、M5 は非対応というのはちぐはぐだし、何とかならなかったのかと。

EOS M5

というわけで、EOS M5 はこれをもって「いままでのミラーレスに満足できなかった人の不満を解消できる」というのはちょっと言い過ぎでは?とは思うものの、よく見ると細かいところまでいろいろとブラッシュアップされて、EOS D ユーザーのサブ機としての扱いやすさは確かに向上しています。
あとは実際に使ったときの扱いやすさや AF の速さと正確さ、それに画質がどうかというのが重要なところ。次回からそのあたりも順に見ていきたいと思います。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

17914-2969-296667

投稿者 B : 11:55 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2016/09/15 (Thu.)

EOS M5

キヤノン、EVF内蔵のミラーレス最上位機「EOS M5」 - デジカメ Watch

EOS M5

かねてから噂されていた EOS M のニューモデルが発表されました。その名も「EOS M5」、EOS のミラーレスの中では上位機種にあたるモデルになります。

先代 M3 ではそれまでの路線を変更し、グリップやダイヤルを追加して EOS のレフ機のサブ用途を明確に狙ってきた機種でしたが、他社は既にミラーレス中級機には EVF を標準搭載する流れにあった中で M3 は EVF 外付け(苦肉の策として割安になる EVF セットモデルを販売したとはいえ)だったのが物足りない部分ではありました。そこに M5 ではようやく EVF を標準搭載し、ようやくライバルに並んできました。

搭載されているイメージャはデュアルピクセル CMOS AF に対応した 2,420 万画素の APS-C センサということで、おそらく EOS 80D と同じもの。M3 まではハイブリッド CMOS AF 対応の Kiss 系センサだったことを考えると、従来の EOS M がミラーレス版 Kiss を目指していたのに対して、M5 はミラーレス版 80D を目指したと言って良いのかもしれません。センサ以外のスペックも 80D と似通っていて、動体撮影への強さと操作性を取るかシステム全体のコンパクトさを取るかで 80D/M5 からどちらかを選ぶ、というのもアリな気がします。

が、EOS ファミリーの中でのヒエラルキーを見ればうまく棲み分けできているのでしょうが、ライバルと比較した場合はどうか。近い価格帯には AF と連写が超強力な α6300(値段は少し上だけど)、高性能な手ブレ補正とレンズのコンパクトさが魅力の E-M5 Mark II、フィルムシミュレーションによる独特な色表現と定評のあるレンズの X-T10 など特徴のある機種が揃っています。EOS M5 は少なくともカタログスペックを見る限りソツはないけどそれほど特徴もない、というのが正直な感想。私の身の回りの EOS ヘビーユーザーも多くが既にサブ機としてソニー、オリンパス、フジなどのミラーレスを愛用してしまっていることを考えると、それを覆して M5 に戻ってきてもらうには「EF レンズがマウントアダプタ経由で使える」だけでは物足りない。あるいはサイズ感的に EOS のサブ機ではなく Kiss X7(i じゃないほう)の位置づけをこれで置き換えようとしているのかもしれませんが。
また EF-M レンズも今回ようやく高倍率ズームが登場しましたが、マウント登場から 4 年経ってレンズラインアップがようやく 7 本、というのもキヤノンの本気度が図りかねるところ。ようやくまともに使えそうなボディが出てきたので、今後大口径レンズ等の投入に期待したいところではありますが、せめてレンズロードマップくらいは提示してほしいなあ...。

まあ、このあたりは実機に触るとまた印象が変わるかもしれません。EVF を覗きながらタッチパネルで AF 操作ができるらしい、というあたりが従来のカメラとは違う撮り方を提案してくれそうな気もしています。近く体験できる機会があるので、行ってきたら改めて感想を書く予定。

投稿者 B : 19:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/08/29 (Mon.)

Canon EF24-105mm F4L IS II USM

そういえば EOS 5D Mark IV と同時発表で、新しいフルサイズ向け標準ズームレンズ「EF24-105mm F4L IS II USM」が発表されていました。私は 24-70/F4L を気に入っているとはいえ、新型が出てくるとなると気になるじゃないですか。特にテレ側が 70mm までしかないレンズを使っていると、「あと一歩寄れたらもっと便利なんだけどなー」と思う場面が少なくなく。はたして 24-70 から買い換える意味があるかどうか、比較してみました。
比較対象は旧型の EF24-105/F4L、私の愛用する EF24-70/F4L、あとスペック的にもろ競合するシグマの 24-105/F4 [Art]。

レンズEF24-105mm
F4L IS II USM
EF24-105mm
F4L IS USM
SIGMA 24-105mm
F4 DG OS HSM
EF24-70mm
F4L IS USM
レンズ構成12 群 17 枚13 群 18 枚14 群 19 枚12 群 15 枚
絞り羽根枚数10 枚8 枚9 枚9 枚
最短撮影距離45cm45cm45cm38cm(マクロ時 20cm)
最大撮影倍率0.24 倍0.23 倍0.21 倍0.21 倍(マクロ時 0.7 倍)
特殊レンズ使用枚数非球面×4UD×1、非球面×3FLD×2、SLD×2、非球面×3UD×2、非球面×2
手ブレ補正効果約 4 段分約 3 段分約 4 段分約 4 段分
フィルタ径Φ77mmΦ77mmΦ82mmΦ77mm
最大径×全長Φ83.5×118mmΦ83.5×107mmΦ88.6×109.4mmΦ83.4×93mm
質量795g670g885g600g
実売価格*¥150,660¥118,800¥99,900¥123,760
* ヨドバシ.com での 8/29(月)時点の実売価格(税込)。

なかなか悩ましい結果になりました。EF24-105/F4L II は旧型を全方位的にブラッシュアップした、EOS 5D 向け標準ズームとしては隙のないスペックになっていると思います。旧型ではもう古くさくなったと言われる画質に関しても、現代のイメージセンサに合わせた性能になっているはず。しかし重さは 800g に迫る勢いになってしまい、これでは今までちょっと重すぎるだろうと思っていたシグマ 24-105/F4 のコストパフォーマンスの高さが際立ってくる感じ。
いっぽうで EF24-70/F4L はズーム域こそ狭いですがその分軽く、最短撮影距離の短さもあってかなり扱いやすいレンズと言えます。マクロ機能は操作性が特殊であまり出番がありませんが、それを差し引いてもよくできたレンズ。

EF24-105mm F4L IS II USM

品川での先行展示の際にレンズも出品されていたので、私物の EF24-70/F4L と比べてみました。EF24-70 にはフィルタがついているので実際よりも若干長く見えていますが、それでも EF24-105 II のほうが一回りコンパクト。ただ 5D4 はボディが軽量化されているので、持ってみた感覚では 5D3+EF24-70≒5D4+EF24-105 II といったところ。5D3 には付け替えてみていませんが、かなりズッシリくるんだろうなあ...。
最短撮影距離については、EF24-105 II はスペック上はテレ端で 45cm となっていますが、ワイド側だともっと寄れるようなので(撮影倍率は下がるけど)想像よりは取り回しやすい印象。

テレ側が 105mm まであれば、出かけるときに「今日は 70-200 を持って行こうかどうしようか」と悩むことも減るんだろうなあ。でも 5D3 との組み合わせにおいてはやっぱり軽さが命なので、やはり EF24-70/F4L は捨てがたいレンズ、という結論に至りました。

キヤノン / EF24-105mm F4L IS II USM

B01KZ4XLUQ

投稿者 B : 23:24 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/08/28 (Sun.)

EOS 5D Mark IV インプレッション

先日発表された EOS 5D Mark IV を見に、品川のキヤノン S タワーに行ってきました。

EOS 5D Mark IV

二日目の朝イチに行ってきたわけですが、思っていた以上にお客さんの入りが少ないですね。Mark III や 7D Mark II のイベントのほうが遙かに盛況だったような。まあ、ボディの外観がほぼ変わらず、機能面でもブラッシュアップ中心で「飛び道具」が少ない、しかも大幅な値上がり、発売日も直近とあっては、最初から買うつもりの人は見るまでもなく注文しているでしょうし、冷やかしにとってはネタが少ないので、こんなものなんでしょうか。
プロ写真家の方のセミナーをやっている時間帯は製品展示コーナーがほぼ貸し切り状態になるような状況でした。

EOS 5D Mark IV

というわけで、待ち時間ゼロで 5D Mark IV とご対面。

しかし、良くも悪くも Mark III と代わり映えしないデザインのせいで、新製品だというのに実物を目の前にした瞬間の高揚感はないですね。実際に買う段になると、逆にこれが買い換えてもバレないという大きなメリットにもなるわけですが(ぉ。
よく見ると細かなボディラインレベルで Mark III から変更されている部分はいろいろありますが、ほとんどの人は機銘板を見なければ Mark III と見分けがつかないんじゃないでしょうか。

EOS 5D Mark IV

構えてみた感じも、Mark III とほとんど変わらず。ただボディが軽くなったのは実感できるレベルで、Mark III の重さがネックで使用頻度が落ちている私には羨ましい。

EOS 5D Mark IV

ペンタ部は GPS/Wi-Fi 内蔵のために樹脂製に変更されているようですが、触ってみた感覚ではプラスチックっぽい安っぽさや脆さは感じられませんでした。
モードダイヤル上の表示は従来の単純な印刷から凹モールド+インク流し込みに変更されて、高級感が少し高まっています。

EOS 5D Mark IV

NFC ポートはグリップの側面に。α もこの位置に NFC をつけていますが、スマホとタッチするのにグリップ以外の部分でボディを支えなければならず不安定なんですよね。撮影機能の邪魔にならず、かつ電波が通せる場所を探していくとここしかないということなんでしょうが、もうちょっと何とかならなかったものでしょうか。

EOS 5D Mark IV

操作系もほとんど変わっていませんが、唯一追加されたのはマルチコントローラ(スティック)の右下に添えられたボタン。これが「測距エリア選択ボタン」で、7D Mark II の測距エリア選択レバーと同じ役割を担っています(機能アサインは変更可能)。7D2 の操作に慣れると 5D にもこのレバーが欲しいと思うようになったので、これは大歓迎。まあ 5D は動きモノをガンガン撮るためのカメラではないので、7D2 ほど頻繁に切り替えるわけではありませんが、操作性が同じ、というのはいいものです。

EOS 5D Mark IV

液晶はタッチパネル対応になりました。実機を見るまでは、どうせなら液晶のタッチとバリアングル(or チルト)はセットで搭載してほしかった、タッチだけあっても...と思っていましたが、触ってみるとやっぱりタッチは便利ですね。ライブビュー撮影時の AF ポイント選択がラクになるのはもちろんのこと、設定もタッチでできると随分扱いやすくなります。特にこれだけ多機能なカメラになると、設定変更のためにメニューをカーソル選択するだけでもまどろっこしいもの。タッチ操作はエントリー向けだからプロ機やハイアマ機には不要という論調も見かけますが、もはやカメラにはすべからくタッチパネル搭載してほしいですね...。

今回はイベントでの短時間のタッチ&トライで、撮影データも持ち帰れなかったためデュアルピクセル RAW の実力については不明。なので本当に「Mark III から大きく変わっていないことが確認できた」という感じの先行展示でしたが、従来から最も変わったのはシャッター音かもしれません。通常撮影時のシャッター音(というかミラーの駆動音)が Mark III の「バシャン」という音から「パシュッ」とでもいうような抑制の効いた音になりました(ちなみにソフトシャッターのほうは Mark III とほぼ同じ音)。これなら、シチュエーションによっては今までソフトシャッターを使っていた場面でも通常シャッターでいけるようになるかもしれません。こういうのを体感すると、Mark III から値段は上がったけど、外観からは分からない部分にもちゃんとコストがかかってるカメラなんだなあ、と思います。

さて、私はどうするかなあ。
これまでの私のカメラの買い換え方針は基本的に「撮れる写真が変わる」「写真の撮影スタイルが変わる」「写真の歩留まりが上がる」のいずれか、あるいは複数のポイントを満たした場合に買い換え/買い増してきたつもりです。でも Mark III→IV でそれらが変わるかというと、必ずしもそうではない。厳密に言えば歩留まりは多少上がるでしょうが、たぶん 10% も違わないでしょう。5D3 の売却益+10 万程度ならたぶん買い換えてたんだろうけど、20 万はちょっとコストに見合わないなあ。一足先に Mark III からの買い換えを決めた人の「7D Mark IIの値動きを見てるとEOS1桁と言えども値下がりする場合もあるようなので、普通は35万くらいまで下がるのを待った方が良いと思います。今の値段では個人的には誰にも勧めません。」というコメント、まさにその通りだと思います。
「フルサイズで 2,100~2,400 万画素」という時代があまりにも長く続いたので、そろそろメインカメラを 3,000 万画素クラスに乗り換えたい気持ちはあるんですが、これならまだまだ 5D3 でいいかな。近年はミラーレスのほうが進歩が著しいので、もし 5D シリーズの位置付けがこのまま定着するようなら、私が今後ミラー付きのカメラを買うことはもうないのかもしれません。

キヤノン / EOS 5D Mark IV

B01KZ4XI36

投稿者 B : 20:54 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/08/25 (Thu.)

EOS 5D Mark IV

キヤノン、約3,040万画素になった定番フルサイズ機「EOS 5D Mark IV」 - デジカメ Watch

EOS 5D Mark IV

正式発表が待たれていた EOS 5D Mark IV がいよいよリリース。
ざっくりした機能解説や旧機種とのスペック比較はあっちの mono-logue のエントリーがとても解りやすいので、丸投げ(ぉ

EOS 5D Mark IVの進化ポイント: mono-logue

スペック面はいろいろと事前にリークされていたものと大きくは変わりませんでしたが、5D らしい全方位にわたる正常進化。Mark II→III のときの大幅なスペックアップに比べると、III→IV はスチル方面ではブラッシュアップが中心で驚くようなポイントはあまり見当たりません。液晶がタッチ操作対応になったのは歓迎ですが、チルトさえできない固定液晶では魅力半減なんだよなあ。
動画方面はついに 4K に対応。HDR 動画にも対応したとのことですが、これはいわゆる HDR 対応ディスプレイでより広いダイナミックレンジを表現できるものではなく、スチルで言う HDR(ダイナミックレンジを圧縮して、従来のディスプレイや紙でも白飛び・黒つぶれしないようにする処理)の動画版のようなので注意が必要です。これ自体は 80D に搭載されている機能の転用のようですが、5D の位置づけを考えればむしろサイカ先生も仰っているように Log 記録可能にして真の HDR 動画に対応すべきだったのでは...。

さておき、私はどうするか。少なくとも今後 4 年はフルサイズ一眼レフのスタンダードになるボディだし、近年はカメラもあまり値下がらなくなってきたので(まあむしろ一時期の発売半年で三割値下がり、みたいな状況が異常だったと言える)、こういうのは発売日に買って後継機種が出たら即買い換え、が最も費用対効果が高いような気はしています。値崩れを考慮して正式発表前に現行機種を売却したら、後継機種が想定よりも高価かったという事故も起こりえますが(;´Д`)ヾ。
でも先日書いたとおり、私の今の使い方だと当面は 5D3 で十分なんですよね。新しい「デュアルピクセル RAW」が実はすごかった、ということになればすぐにでも買い換えたくなる可能性はありますが、そうでなければ当面は 5D3 で粘る、あわよくば 5D5 まで引っ張る、くらいでも良いかと思っていたり。最近、カメラに限らず趣味系の物価上昇に対して自分の可処分所得が追いついていかなくなりつつあります(´д`)。

いずれにせよ、今週末のイベントで実機は見てくるつもり。まあ触ったら欲しくなっちゃうんだろうなあ。

投稿者 B : 22:54 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/08/18 (Thu.)

EOS 5D Mark IV カウントダウン

もはや公然の秘密となった、近日中の EOS 5D Mark IV 正式発表。製品写真までリークされていよいよカウントダウンという雰囲気が高まってきました。キヤノン開催のイベントが来週末なので発表は 25 日くらいかな?と睨んでいましたが、近年の業界の傾向としてリークから 2~3 日以内に発表されることが多いので、明日の正式発表という線もあり得ます。

出たら速攻 5D3 から買い換えそうな人もいますが、私はどうするかなあ。5D3 を買ったのも発売から数ヶ月後だったし。

私が今おもに使っている機材は、スポーツ・野鳥撮影用の EOS 7D2、暗所撮影用の α7S、普段使い&マウントアダプタ遊び用の α7 II、超汎用カメラとしての EOS 5D3、という布陣(我ながら多すぎる)。用途別にボディを使い分けられているので今のラインアップは気に入っているんですが、5D3 の用途が α7 II とかぶり気味で、しかも α7 II がマウントアダプタで EF レンズも使えるようになってから 5D3 の稼動率が落ちているんですよね。ただ長年使ってきた EOS はシャッターを切った時点で仕上がりがある程度予想できるし歩留まりも良いし、手持ちのカメラの中から一台だけ残せと言われたら迷わず 5D3 を選ぶでしょうが、これだけボディの選択肢があると出番が減ってしまうのは事実。
また、5D と 7D をそれぞれ新機種に更新し続けることを考えたら、いっそ両方を手放して 1DX 系に一本化したほうが良いんじゃね?という気もちょっとしています。まあ、二年おきに 20 万と 30 万のカメラを互い違いに買い換えるよりも、4 年おきに 60 万のカメラを買い換えるほうが必要な覚悟の絶対量がはるかに大きいですが(ぉ。

まあ、実際に製品が発表されたらそんなことお構いなしに買い換えたくなるかもしれませんけどね。噂になっているスペックはかなり堅実なブラッシュアップのようで、5D3 でさほど不満を感じていない身としてはこのままでも良いような気もしていたりします。ともあれ、正式発表を楽しみに待ちましょう。

キヤノン / EOS-1D X Mark II

B01BD4MMPM

投稿者 B : 23:54 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/08/14 (Sun.)

MINOLTA α-707si

帰省中に、昨年亡くなった義父の遺品を整理していたらカメラが出てきたけど、どう処分すれば良いか判らないからちょっと見てほしい。使えるものなら使って、という相談を受けたので、ちょっと見てみました。
少し時代を感じるデザインのカメラバッグから出てきたのは、このカメラでした。

ミノルタ / α-707si

MINOLTA α-707si

1993 年発売のミノルタ α-707si と、レンズは AF 24-85mm F3.5-4.5、AF APO TELE ZOOM 100-300mm F4.5-5.6。当時もダブルズームレンズキット的なものがあったかどうかは知りませんが、そういう感じでセット購入したものだと思われます。
一見ほとんど使用感のない状態で出てきたので驚きました。少なくとも私が結婚してから義父がカメラを使っているところを見たことがないので、買うだけ買って数回しか使わずにお蔵入りになったものである可能性があります。

MINOLTA α-707si

グリップ後部のカバーを開くと、ミノルタ独自の「インテリジェントカードシステム」用のスロットが。これは外部メモリの交換によって今で言う P/A/S/M 以外のシーンセレクション的な機能を実現したシステムで、話には聞いたことがありましたが実物は初めて見ました。試してみたかったけどカードは添付されておらず、残念。

MINOLTA α-707si

軍艦部左肩には、モードダイヤルの代わりに「M」ボタンとレバー。これは各種ユーザー設定を記憶させておき、必要なときに一発でその設定を呼び出すための機能で、現代のカメラならば上位機種にはたいてい用意されている機能ですね。当時としては画期的だったのかな?
それにしてもボディ上のシルク印刷が基本的に全て英語なのに、「登録」だけ漢字というセンスが何とも(笑

MINOLTA α-707si

外観だけでなく内部もとてもきれいな状態で、やっぱりほとんどフィルムを通してないんじゃないかと思われます。

MINOLTA α-707si

が...、唯一残念なのが、グリップラバーが加水分解でベトベトになってしまっていること。古いカメラにありがちな症状ですが、これさえなければ中古屋でも S ランク品として扱われてもおかしくない状態だっただけに惜しい。重曹で磨けばある程度修復できそうなレベルではありますが。
これよりも新しい α-7 を持っていなければ、修復してちょっと使ってみたところでしょうが、α-7 すら最近はほとんど触ってないからなあ。

MINOLTA AF 24-85mm F3.5-4.5

標準ズームレンズもこれまた惜しい。こちらも使用感はほとんどないのですが、前群にうっすらとついているのはホコリではなくカビです(´д`)。特に防湿するわけでもなくカメラバッグごと押し入れに二十年近く入れっぱなしになっていたようなので、それを思えば症状は軽い方だと思いますし、不幸中の幸いにしてカビが発生しているのがレンズの中央部ではなく周縁部だけなので写りへの影響は少ないでしょうが...。しかもこのカビがついているのが前玉の表ではなく裏面か 2 枚目のレンズのようで、除去するにはレンズの分解が必要という。これが G レンズだったりより古い MD マウントレンズだったりしたらコストをかけてでも修理するところですが、このレンズ自体はごくありふれたもので、中古価格も状態の良いもので ¥5,000 前後なんですよね。

MINOLTA AF APO TELE ZOOM 100-300mm F4.5-5.6

一緒に入っていた AF 100-300mm のほうは、装着されていたレンズフィルタにこそカビが生えていたものの、レンズ自体はほぼ新品同様という状態でした。このレンズだけでも自分で使おうかな、とも思いましたが、今さら SSM なしの A マウントレンズってほぼ使い道がないんですよね...これが α700 を買った当時ならば嬉々として使ったところでしょうが。300mm 級の望遠ズームとしては小さくて軽くていいんですが、A マウントボディが手元にない今では持て余すだろうなあ。

KYOCERA SAMURAI

それから一緒に出てきたビデオカメラ。京セラ SAMURAI!ってこれまた懐かしい。「KX-H3」という型番の Hi8 カムコーダのようですが、これはさすがに α 以上に使い道がない(笑
ちなみに調べてみたところ、「SAMURAI」という名前は今は同社の太陽光発電システムのブランド名として生き残っているようですね。

α のほうはレンズも含め多少手をかければ売り物にはなるかもしれないので、とりあえず近所のカメラ屋に持ち込んで判断を仰いでもらうことにしました。運良く次のオーナーが見つかってくれると良いんですが。

投稿者 B : 22:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/07/13 (Wed.)

sd Quattro を店頭で見てきました

シグマ sd Quattro が発売されて間もなく一週間。購入された方はさっそくあちこちに持ち出しているようですが、私は最近カメラ屋に行く用事がなく、ようやく店頭で実物を見ることができました。

シグマ / sd Quattro

sd Quattro

CP+ 以降のイベント等には行っていなかったので、CP+ 時点での完成度のものしか触ったことがなかったんですよね。

デカくて重くて変なカタチなのは以前触ったとおり。まあわざわざこのカメラを選ぶ人であれば、そんなことはデメリットとは感じないことでしょう(笑
常識外れの位置にある EVF や小指のかかりが悪いグリップも見慣れました。むしろまるでモーターショーに展示するためのコンセプトカーをそのままのデザインで商品化してしまったかのような思い切りの良さに、好感すらおぼえます。

写りに関しては店頭では分かりませんが、既に購入された方の写真を見る限り、Foveon センサらしい解像感を発揮しています。[Art] シリーズレンズのポテンシャルを引き出せるボディだと思います。フルサイズセンサがありませんが...。

sd Quattro

ただし、ソフトウェア(ファームウェア)面では良くも悪くもシグマのカメラだな、という完成度です。

まずは EVF、CP+ のときに感じた「EVF に表示される映像の解像度が、表示デバイスの解像度よりも低い」という点が大きく改善されないまま発売されてしまいました。他社ミラーレス機の EVF を覗き慣れていると、解像度が粗くジャギーも見えていて、フレーミングには使えるけどフォーカスに使えるレベルではないと感じました。撮影画像の再生時にはパネル解像度(XGA)通りに表示できているように見えますが、撮影時は SVGA 相当程度でしか表示できていないのではないでしょうか。さらに悪いことに、AF 動作時はフォーカス関連の処理にプロセッサ性能かバス帯域を取られるのか、さらに解像度が下がって VGA 程度でしか表示できていません。ピントが合っているかどうかを最も確認したいときにそれが見えづらいというのは、使いにくいことこの上ないですね...。
背面液晶でのライブビュー撮影では、少なくとも AF 非動作時の画面表示は解像度が低下していないように見えます。が、AF 動作中は EVF 同様に表示解像度が低下。これは AF は完全にカメラを信じるか、MF で撮れってことですかね?まあ、MF で撮る分には背面液晶はなかなか快適なので、LVF-01 のようなオプションが sdQ 用にもあれば、EVF よりも撮りやすくなるんじゃないでしょうか。

AF 動作については、像面位相差 AF 採用という言葉から想像されるレベルには達していないかな。シャッターボタン半押しから(ライブビューの解像度が低下して)合焦表示になるまでのタイムラグは、ごく初期のコントラスト AF 式ミラーレスカメラに近いものがあります。撮影後のメモリ書き込みにかかる時間も Foveon カメラらしい緩慢さで、やっぱりこれは三脚を立ててじっくり撮る中判カメラのような位置づけなんだなあ、と再確認しました。

本質的に他社製品とは全く異なる思想で作られたカメラなので、バランスの取り方が違うのは正しい姿だとは思いますが、もっとソフトウェア面、特に処理性能周りのブラッシュアップが進まないと厳しいなあ。私はそこまでじっくり待って粘って撮るタイプではないので、そういう被写体と撮り方が選べる人であれば無二の力を発揮するカメラでもあるでしょうが。個人的には、今後のファームアップに期待したいと思います。

シグマ / sd Quattro

B01HHR56S4

※ミヤビックスからも OverLay シリーズの sdQ 用が発売されましたね。

ミヤビックス / OverLay Brilliant for SIGMA sd Quattro OBSDQUATTRO/12

B01ICZU5JA

投稿者 B : 23:59 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/07/12 (Tue.)

Planar T* FE 50mm F1.4 ZA

ソニー、「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」を海外発表 - デジカメ Watch

Planar T* FE 50mm F1.4 ZA

フルサイズ E マウント用の「Planar T* FE 50㎜ F1.4 ZA」が海外発表されました。

α7R II 以降、E マウントレンズはフラッグシップ系レンズの拡充に注力していますが、王道中の王道である 50mm F1.4 を満を持して投入してきました。こないだまでは G MASTER 祭りだったのに 50mm はツァイスなの?という、相変わらずどっちを主軸にしたいのか分からないレンズロードマップですが、50mm は解像度・コントラスト重視ということですか。G MASTER で使われている XA(超高度非球面)レンズを採用していないことがレンズブランド名の違いなのかもしれませんが。
また、「Planar」銘でありながらいわゆる Planar 構成(ガウスタイプ)にはなっていません。伝統的なガウスタイプではどうしてもサジタルコマフレア等の収差が抑えきれないため、非球面レンズを使った複雑なレンズ構成で収差を抑え込むというのが近年のレンズ構成のトレンドではあります。海外のレビューサイト等に掲載されている撮影サンプルを見る限りでは、非球面レンズ由来の点光源の年輪ボケは気にならないし、被写体や距離によってはボケのやや固い描写は見られるものの、全体としては高解像度でボケ味も悪くないように見えます。

問題は国内発売時には 20 万は下らないんじゃないかと言われる価格だけですかね。FE の F1.4 単焦点と F2.8 ズームシリーズは、私にとってはとても手の出る価格帯ではありません(;´Д`)。まあ私は先日シグマ 50/F1.4 [Art] と FE 55/F1.8 ZA の比較をやってみて、ああ標準レンズはこの 2 本があれば生きていけるなと思えたので、ズームは小三元を軸にしつつ、FE のコンパクト単焦点と他社レンズで余生を過ごそうと思います(´・ω・`)...。

投稿者 B : 22:50 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/06/28 (Tue.)

Hasselblad X1D

ハッセルブラッド、中判ミラーレスカメラ「X1D」を発表 - デジカメ Watch

Hasselblad X1D

先週のことになりますが、ハッセルブラッドが中判ミラーレスカメラ「X1D」を発表していました。

ハッセルといえば、ここ数年はソニーから α や RX シリーズの OEM 供給を受け、外装にウッドグリップやラインストーンを施すことで同スペックのソニー製カメラの数倍の値段で発売する、ということを続けていて、昔はハッセルに憧れはあったけど単なるボッタクリブランドになっちゃったなあ...と思っていました。が、この X1D は見るからにまとも。ソニー製の中判センサを搭載し、基本的な設計と製造はスウェーデン国内で、最終のアセンブリ工程とレンズの製造を日本の日東光学という会社で行っているようです。日東光学って初めて聞きましたが、小惑星探査機「はやぶさ 2」にも同社製レンズが搭載されているとか聞くと、グッときてしまいますね。

さておき、この X1D は α7 並みとまではいかないもののフルサイズ一眼レフよりも小さく α7 よりも少し大きい程度のボディに中判センサを積んでしまったという凝縮感と、往年のハッセル製中判カメラをうまく現代的なミラーレス機に表現したと言えるデザインが相まって、かなりそそられるものがあります。とはいえ中判なので、ハイスペックレンズをつけると α7 どころではないアンバランスさになってしまいそうですが、ボディと同時発表された 45mm F3.5 と 90mm F3.2 は、手持ちでも使えてしまいそうなバランスに収まっています。今までの中判ではあり得なかった機動性を発揮しつつ、本気を出せばマウントアダプタで H/V システム用レンズを使って広告写真まで撮れる、というのが X1D の真骨頂と言えるのでは。

まあ、ボディ単体で €7,900 というのは完全に私の射程範囲外ですが(;´Д`)、一度でいいから触ってみたいなあ。しばらくは国内でスチルカメラ系の展示会もないし、国内発売が決まったら原宿の直営店で触れたりするんでしょうか。

投稿者 B : 23:41 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/06/26 (Sun.)

SIGMA vs ZEISS:α7 用標準単焦点レンズ対決

春にシグマの 50mm F1.4 [Art] を手に入れてから、試そうと思っていながらなかなかできなかった件に、ようやく時間を作れました。それは「α7 シリーズの標準単焦点レンズとして、純正の Sonnar 55mm F1.8 とシグマの 50mm F1.4 だとどっちがいいのか?」ということ。α7 シリーズで AF が使える標準単焦点レンズとしては、純正 55/F1.8 以外ではマウントアダプタ経由で A マウントか EF マウントレンズを使うのが現実的な選択肢ということになります。
純正 55mm はツァイス銘で解像力が高く、私もとても気に入っているレンズですが、シグマ 50mm も捨てがたい。というわけで、改めてじっくり比較をしてみました。

ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

ちなみに今回の比較検証は、先日 foxfoto さんが試されていた EF マウント向け標準単焦点レンズ比較記事に大いにインスパイアされています。

"SIGMA vs ZEISS vs CANON" キヤノンEFマウント用50mm単焦点レンズ対決! : ASPHERICAL WORLD

本当は手持ちの 50mm という意味でコシナの Planar 50/F1.4 ZS も比較しようかと思ったんですが、上記記事で語られているので割愛(ぉ

ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

まずは物理的なサイズ感からですが、見ての通りまったく別クラスのレンズ、というくらいに大きさが違います。重さも Sonnar 55mm F1.8 が 281g なのに対してシグマ 50mm F1.4 [Art] がレンズ単体で 815g、加えて MC-11 が 125g あるので合計 940g。実に三倍以上の重量差があります。これは持ち出す上でのモチベーションに大きな影響を与え、私の場合は 55/F1.8 なら特に撮るつもりがなくてもカメラにつけっぱなしにして出かけたり、α7 II とともに通勤カバンに突っ込んでいくことも苦になりませんが、シグマ 50/F1.4 は撮影が主目的なシチュエーションで、しっかりしたカメラバッグで持ち出す感じになります。

■TEST 1:最短撮影距離付近での描写
最短撮影距離付近(長い方の Sonnar 55/F1.8 に合わせて 50cm に統一)での描写力を見るのに、印刷物を撮り比べてみました。解像力を見るためのテストなので、ボディは 3,640 万画素ローパスレスな α7R(初代)を使用。

冊子が被写体なので完全な平面とはいかず、厳密なテストにはなっていませんが、雰囲気は掴めるかと。

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
ZEISS 55mm F1.8

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014
SIGMA 50mm F1.4

中央右部分をピクセル等倍に拡大比較(画像をクリックするとピクセル等倍に拡大表示します)
ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

まずはじめにおことわりしておくと、24inch ディスプレイの全画面表示で見ている分には、どちらも絞り開放からガッツリ解像しているように見えます。ピクセル等倍付近まで拡大してようやく差が見えてくる感じ。
Sonnar 55/F1.8 は絞り開放だと若干甘いものの、絞り込むことでグッと鮮鋭度が上がってくる感じ。しかしシグマ 50/F1.4 はそれ以上にめざましく、開放では紙のたわみ程度でも外れていくピントの薄さ(!)なのが、F5.6 まで絞るとほぼピークと思われるほどの解像感を発揮します。Sonnar 55/F1.8 も十分以上だけど、シグマ 50/F1.4 の解像力はちょっとすげえ。

ちなみにこのテスト中に SEIN #08 のこのページに「Quattro」が「Quatrro」になっている誤記を発見しました(ぉ

■TEST 2:中間距離での描写と背景ボケ具合の比較 1
標準レンズでよく使う距離感の被写体での比較。絞り開放だとどちらも合焦部はシャープでボケも滑らかであり、モニタでの全画面表示ではせいぜい開放 F 値の違いによるボケ量の違いくらいしか差は認められませんが、ピクセル等倍で見るとどうか。

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
ZEISS 55mm F1.8

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014
SIGMA 50mm F1.4

中央部分をピクセル等倍に拡大比較(画像をクリックするとピクセル等倍に拡大表示します)
ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

花びらのエッジや花脈あたりの描写が、シグマの方が若干鮮鋭感鮮鋭感が高いように見えます。が、これは微妙なピントのズレのようにも見えるし、花の描写としては Sonnar のほうが好みという人もいるでしょうから、ここは甲乙つけがたいでしょうか。むしろ Sonnar のほうが一貫してコントラストが高めで、色味も Sonnar は青みが強く、シグマはアンバー寄りという、昔からよく言われる「レンズメーカーの色」的なものが出ています。

■TEST 3:中間距離での描写と背景ボケ具合の比較 2
別モチーフでの比較。これも、縮小サイズで見ると大差ないですが、今度はボケの描き方に関してピクセル等倍で見てみましょう。

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
ZEISS 55mm F1.8

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014
SIGMA 50mm F1.4

中央やや右上部分をピクセル等倍に拡大比較(画像をクリックするとピクセル等倍に拡大表示します)
ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

開放 F 値が違いますが、Sonnar のほうが焦点距離が 10% 長いこともあってか、ボケの大きさは開放でも大差ない感じ。しかしボケの描写には違いがあって、Sonnar のほうが二線ボケっぽかったり、ボケの輪郭に偽色っぽいのが出ていたりします。これはおそらく非球面レンズの使用枚数によるもので、Sonnar 55/F1.8 は非球面レンズ 3 枚、シグマ 50/F1.4 は 1 枚という構成の差でしょう。シグマも F5.6 あたりのボケは輪郭がちょっと硬いなという印象はありますが、全体的にはそれでもナチュラルなボケを実現できていると言えます。

■TEST 4:無限遠距離の描写と変化の比較
50mm 前後は万能な焦点距離なので、もちろん風景写真にも多用します。そういうときは無限遠付近の描写がとても重要になるもの。今回の 2 本はよく「絞り開放からシャープ」と評されるレンズですが、遠景撮影に使ったらどうなるか。

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
ZEISS 55mm F1.8

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014
SIGMA 50mm F1.4

中央上部分をピクセル等倍に拡大比較(画像をクリックするとピクセル等倍に拡大表示します)
ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

おお、これは Sonnar 55/F1.8 すげえ。これは MF で合わせたので、EVF による拡大表示でもここまで遠景になるとピントはシビアで、私が合わせきれなかった可能性もありますが(笑。しかし foxfoto さんのテストによるとシグマ 50/F1.4 は開放から比較対象のレンズをぶっちぎる解像力を見せつけていたので、このレンズが決して解像力がないわけではなく、Sonnar 55/F1.8 がちょっとおかしい(誉め言葉)ということだと思います。
どちらのレンズも絞り込むことでさらに高い解像力を発揮し、F5.6~8 の間くらいでピークに達し、F11 まで絞ると回折の影響で解像感が低下し始めています。

■TEST 5:点光源撮影時のボケの形と純度の比較
近年のレンズはとかく「ボケが硬い」と言われがち。しかし TEST 4 までの結果では、どちらのレンズもピクセル等倍で見ない限りは十分にナチュラルなボケを実現できていると言えます。が、イルミネーション撮影もポピュラーになった今、点光源を撮影する機会も少なくありません。というわけで、点光源を撮影してボケの形や純度を比べてみました。ボディはこのテストのみ、高感度ノイズ対策のため α7 II を使用し、絞り開放のみを比較しました。

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
ZEISS 55mm F1.8

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014
SIGMA 50mm F1.4

中央右部分をピクセル等倍に拡大比較(画像をクリックするとピクセル等倍に拡大表示します)
ZEISS 55mm vs SIGMA 50mm

やはりこういう被写体を撮ると描写に差が出ますね。非球面レンズを 3 枚使っている Sonnar 55/F1.8 では、玉ボケに同心円状の紋様が出てきてしまっています。シグマ 50/F1.4 も非球面レンズを 1 枚使っていて、同心円状の紋様はあるものの、Sonnar よりは幾分控えめ。また、前玉のサイズの違いにより、画面端の玉ボケの形もずいぶん違っていて、Sonnar 55/F1.8 はかなりラグビーボール状の口径食が出てしまっていますが、シグマ 50/F1.4 の口径食は少なく、自然な形状を保っています。これはフィルタ径 Φ77mm という標準レンズにしてはあり得ない前玉サイズと引き替えに実現したもので携行性とのトレードオフの部分ではありますが、夜景撮影等には積極的にこちらを使いたいのは確かです。

というわけで、まあ見た目通りに方向性が全く違うレンズだということが改めて確認できました。いずれも重箱の隅レベルであり、どちらのレンズも非常に高いレベルでまとまっているのは確か。大きく重い分シグマ 50/F1.4 が勝っている部分もありますが、そこまでの差が出ない撮影条件であることも多いし、何より気軽に持ち出せるというのは Sonnar 55/F1.8 の大きなメリット。私は、これから普段使いは Sonnar 55/F1.8、休日のガチ撮影にはシグマ 50/F1.4 という感じで使い分けると思います。キヤノン/シグマユーザーから E マウントに手を出した人でも、普段使い用に Sonnar 55/F1.8 を追加するという選択肢は全然アリだと思いますよ(笑。

ソニー / Carl Zeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZAicon

iconicon

シグマ / [Art] 50mm F1.4 DG HSM

B00JPL7CK6

投稿者 B : 22:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/06/24 (Fri.)

sd Quattro、発売日決定

SIGMA sd Quattro、10万円を切って7月7日発売 - デジカメ Watch

以前から 6 月末くらいには出るらしい、と言われていたシグマ sd Quattro の発売日と価格が正式に発表されました。

7/7 発売で、価格は昨日リークがあったとおり 9 万円弱。今までの SD シリーズの価格、特に衝撃的だった SD1 の 70 万円というイメージからするとバーゲン価格にも見えてしまいますが(笑)、これまでと違い今回は主要なデバイスが dp Quattro シリーズである程度こなれていること、かつ sd Quattro はレンズがついていないことを考えると、コスト的にはまあ妥当なところかな?という気もします。これは買おうか買うまいか迷っていた人の背中を押す値段であることは間違いありませんね。
それでも APS-H センサの歩留まりが心配、かつ画素数が上がることで処理エンジンやメモリを強化するかもしれない sd Quattro H の価格はまだ怖いですが...。

sd Quattro

正式発表を受けて、sd Quattro への既存 SA マウントレンズの対応状況も公開されています。
このリストを見て思ったのは、「MC-11 の対応状況によく似ているな」ということ。まあ MC-11 は SIGMA GLOBAL VISION(SGV)レンズのみ正式対応でシグマ製でも旧レンズは保証外という位置づけでしたが、自分で検証してみた結果だと像面位相差 AF(ボディ)と超音波モーター(レンズ)の組み合わせであれば実用になる、でも超望遠域は苦手という感じだったので、それとほぼ同じ状況と言えます。結局は像面位相差 AF なので動作原理は同じということでしょうが、改めて考えると MC-11 はシグマが sd Quattro を開発していたから、その途上で派生的に生まれてきた製品ということなのでしょうね。だからこそ、他社のマウントアダプタよりも像面位相差 AF への最適化が進んでいるのでしょう。

私は sd Quattro を買うことはないと思いますが、周囲で買いそうな人が何人かいるので、機会を見つけて触らせてもらおうと思います。

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/04/08 (Fri.)

Sony FE 70-300G 発表

ソニー、望遠ズーム「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」を国内発売 - デジカメ Watch
ソニー / FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSSicon

iconicon

海外で先行発表されていた、FE 70-300mm G レンズが国内でも正式発表されました。

これまでの E マウントレンズ(APS-C も含む)で最も焦点距離の長いレンズは 240mm 止まりだったため、マウントアダプタなしで使えるレンズとしては最望遠なのがこのレンズということになります。仕様は 70-300mm F4.5-5.6 ということで、光学スペックは A マウントで定評の高かった 70-300mm G と同じ。レンズの外観もよく似ていますが、中身を見ると A マウントの 70-300G を意識して作った全く別物のレンズであることがよく分かります。

A マウント版は ED ガラスを 1 枚使った以外は全て通常の球面レンズを採用した、α らしく柔らかいボケを実現したレンズでした。それに対して FE 版は ED ガラス 2 枚、非球面レンズ 4 枚という現代のレンズらしく凝った構成。手ブレ補正を内蔵したこともあってレンズ構成は当然変わっており、全く違うレンズに仕上がっています。
近年のレンズの特徴として、非球面レンズ(や特殊ガラス)を多用することで開放からシャープかつ収差も少なくなった反面、ボケが固くなったり点光源のボケに年輪状の紋様が発生しやすいというデメリットを持つものが増えています。非球面、つまりは内蔵レンズの表面が完全な球面でないことで一枚のレンズの中でも屈折率が異なる部分が存在し、それがボケの不自然さに繋がるのが原因。先日発表された G MASTER シリーズではより厳密な光学シミュレーションを行った上でレンズの研磨精度を高め、非球面レンズを使用しても滑らかなボケを実現したと言われています。が、今回の FE 70-300G は通常の G レンズラインであり、そこまでのコストはかけられていないものと思われます。そうすると同じ 70-300G といっても A マウント版ほどの柔らかさは得られないのではないかと思いますが、非球面レンズを多用しながらも質の高い描写をする FE 70-200/F4G という前例もあるので、どのあたりに仕上げてきたのか、非常に気になります。

ただ、F4 通しでもないのに FE 70-200/F4G より高価いというのはどうなのよ。これちょっとそうそう買えるレンズじゃないじゃないですか(;´Д`)ヾ。まあ、私の場合は本気のスポーツ撮影には EOS 7D2+50-500OS の組み合わせで臨むから E マウントのほうは望遠 200mm まででもそれほど困っていないのですが...。あるいは、α77 と一緒に手放してしまった A マウント版の初代 70-300G を改めて買い戻そうかなあ、という気もしてきてしまいます。

投稿者 B : 23:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/28 (Sun.)

CP+ 2016 (3)

CP+ 2016 レポート、最後はソニー。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2016

α6300

注目の α6300。外観が α6000 からほとんど変わらないので新鮮味はありませんが、中身は別物と言って良いカメラになっています。もともと定評の高かった AF 性能をさらに磨き上げ、α6000 に足りなかった要素をほぼ全て補完した、ミドルレンジ一眼キラーと言えるカメラ。

α6300

本体が α6000 よりも分厚くなっているということで、α7→α7 II のときのようにガッツリ大きく重くなっていたらどうしようと思っていましたが、α6000 自体が厚みを感じるデザインだったこともあって、見た感じではそれほど分厚くなった印象は受けません。重さもまあ許容範囲かな。

ただ個人的には、NEX-5 シリーズのようにストイックにコンパクトさを追求したカメラが出てこなくなったことが残念。α5000 シリーズは見た目の印象こそ似ていますが、NEX-3N の流れを汲んできているデザインなので、別物なんですよね。α6300 に匹敵するスペックで NEX-5 系の小型ボディか、EVF なしで超小型にしたフルサイズミラーレス、みたいなのも出てきてほしいところではあります。

α6300

AF は α6000 以上にレスポンスが良い印象。動きモノを撮っていないので実際にどの程度かは分かりませんが、EOS 80D と実地テストしてどちらが動体撮影に強いか比較してみたいくらいです。でも動体を撮るなら EVF はレンジファインダースタイルではなく光軸上に欲しくなってきますね。ボディ内手ブレ補正が入った α7000 がもし出てくるとしたら、そのあたりを考慮したデザインにしてくると予想。

Sony 24-70mm F2.8 GM

そして G MASTER レンズ。こちらは FE 24-70mm F2.8 GM ですね。

既存の FE レンズの中でも標準ズームにあたる FE 24-70mm F4 ZA はデジタル補正をオフにしたときの歪曲収差が強く、また非球面レンズの多用により描写が硬く、ボケにタマネギ状のムラが出やすいという難がありました。今回の G MASTER では XA レンズを採用することで非球面レンズ特有のボケムラを軽減しているとのこと。通常の非球面レンズも使われているので完全に消えたわけではないのでしょうが、F4 ZA 比で非球面レンズ(XA 除く)が 5 枚→2 枚に減っているため、かなりマシになっていると言えそうです。あとは歪曲収差がどうかですが、これだけ大きければあまり無理はしていないのではないかと。
まあ F4 ZA の倍以上重さのあるレンズなので私は買いませんが(´д`)、一度試してみたいレンズではあります。

Sony 85mm F1.4 GM

そして FE 85mm F1.4 GM。これ待ってた人は多いんじゃないでしょうか。ミノルタ時代から歴代の 85mm F1.4 G は評価が高く、ソニー α になってからはツァイスの Planar に取って代わられていたのが、10 年ぶりに「85mm の G レンズ」が復活したことになります。
私はこれ、覗いちゃうと欲しくなりそうなので覗きませんでした(ぉ。A マウントの Planar 85/F1.4 が気に入っているから、というのもありますが。

Manfrotto befree one

Manfrotto ブースに移ってきました。

今年は個人的に注目の新製品はあまり出てきませんでしたが、一つ気になっていたのがこの「befree one」三脚。私も以前から愛用している befree の小型版という位置づけです。
折りたたんだ際の全長は 32cm。初代 befree が格納時 40cm だったので、さらに短くなりました。これなら普通のカバンにも強引に突っ込んで行けるくらいのサイズ感。

Manfrotto befree one

全伸高は 130cm。初代 befree が 142cm なので、かなり近い高さまで伸ばせることになります。

ただし、センターポールが下げられない構造のため、ローアングルの設定に制限があるのが小型化とのトレードオフとなっています。ただこの可搬性アップは捨てがたいメリット。私はメイン三脚を 190CX、サブ三脚を befree にしていますが、befree はメイン三脚として使えるクオリティなので、190 や 055 シリーズのサブとして使うならば befree one のほうがメインとのバランスは良いのではないでしょうか。

Batis 2/25

最後はコシナ/ツァイス/フォクトレンダーブース。

フルサイズ E マウント用の AF レンズ「Batis」シリーズに始めて触れることができました。
この曲線主体の鏡筒デザインはどうしても好きになれませんが、Touit の描写が良かっただけに、そのフルサイズ版とも言える Batis は気になっていたレンズ。

Batis 2/25

賛否両論ある距離指標には OLED が使われており、起動直後には「ZEISS」のロゴが一瞬表示されます(笑

Batis 2/25

OLED に表示される大きな数字は合焦距離、右側の小さな+-の数字は被写界深度を示しているようです。

25mm F2(Distagon)、85mm F1.8(Sonnar)の両方を覗いてみましたが、EVF で覗く限り、いずれも解放から高いシャープネスを持ちつつボケも素直という、とても素性の良いレンズだと感じました。けっこう無理してることの多いソニー純正のツァイス FE レンズよりも良いかも。明るさを欲張っていないぶん、フルサイズ対応にしてはコンパクトというのも、α7 シリーズと相性の良いところ。マウントアダプタなしで使える 85mm は今のところこれと G MASTER しかないので、この 85mm はちょっと欲しい。

Milvus 1.4/85

一眼レフ用の MF レンズ、Milvus。この鏡筒デザインは見れば見るほど悲しい(´д`)。

カットモデルを見ると、85mm F1.4 は伝統的な Planar 構成の前群に何枚かのレンズを追加したような作りになっています。特に前玉の凹レンズは鏡筒内における光の乱反射を抑えコントラストを高める効果があると言われ、Classic シリーズの 85/1.4 よりもさらに高いレベルの描写を目指したものと思われます。でも私は Classic の 85/1.4 が欲しいですが(笑

Milvus 1.4/50

標準レンズの 50mm F1.4 でも前玉が凹レンズ化。でもそれ以上に驚きなのが、標準レンズなのに定番の Planar 構成ではなく Distagon 構成で設計されていることです。
これは以前にも書いたとおり、おそらく中判レンズのような設計でレンズを作り、その中央部だけを使うことで実使用上の解像性能を高めたいという狙いなのではないかと思います。が 50mm なのに Planar ではない、というのはなんとも寂しい気がします。

Voigtländer

隣接するフォクトレンダーブースでは、新アプリ「COSINA AR」のデモが行われていました。これはカメラのボディキャップに AR マーカーを貼り付け、スマホやタブレットのカメラを通してアプリから見ることで、そのカメラにフォクトレンダーの VM レンズを装着した状態が確認できるというもの。気になっているレンズを自分のカメラにつけたらどうなるか見えてしまうという、危険な背中押しアプリです(笑。
今のところ iOS 専用アプリなので、iOS 機器を持っていない私は使えないのが悔しいような、助かったような(ぉ

ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical III

フォクトレンダーブースでの注目は、E マウント対応版レンズの発売がアナウンスされた WIDE-HELIAR シリーズではないでしょうか。超広角ながらテレセントリック性を確保した光学系、電子連動に伴う自動拡大フォーカスや Exif 記録対応など、今まで VM マウント版を使っていたユーザーが挙って買い換えたくなるスペックになっています。

HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6

その中でも最大の注目は、従来の 2 製品を上回る超広角「HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6」。このクラスになると超広角ではなく魚眼レンズの領域になってきますが、どんな画角で撮れるのか。気になるじゃないですか。

HYPER WIDE-HELIAR 10mm F5.6

そしたらなんとハンズオン機は自分のカメラにつけて試写が可能だったという!これがその実写画像です。

写真だと実際の距離感が分かりづらいですが、中央に写っているカーキの服を着た人物(よく見たら澤村徹さんだった(笑))との距離はせいぜい 5m 程度。それが 10m 以上離れて見えるわけですから、強烈な広角度合いになります。周辺の歪曲はかなりすごいことになっていて、画面端はさすがに少し流れちゃっていますが、私が持っている SUPER WIDE-HELIAR 15mm Asph. II の周辺描写に比べれば遙かにマトモに解像しています。点光源の外側にゴーストが出ているのは、レンズ由来ではなくセンサの自己反射によるものなので、センサにもっとマシな AR コートが施されているボディでは軽減するはず。

あまりに広角で何でもかんでも写ってしまうので構図の取り方が難しいレンズですが、それだけに発想ひとつで面白い画が撮れるレンズに違いありません。これはちょっと欲しくなっちゃったなあ。

うーん、今年の CP+ はそれほど欲しいものがないかも...と思っていたのに、実際見てみるといろいろ欲しくなるものですね(汗。

投稿者 B : 21:00 | Camera | Camera Accessory | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/27 (Sat.)

CP+ 2016 (2)

CP+ のレポート、続いてはキヤノンから。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2016

EOS-1D X Mark II

オリンピックが開催される 2016 年は、キヤノンとニコンにとってもフラッグシップ機をモデルチェンジする年。満を持して投入された EOS-1D X Mark II は、「化け物」と呼ぶに相応しいカメラに仕上がっていました。
外観は先代と大きくは変わらないながらも、イメージセンサ・AF センサ・測光センサ・画像処理エンジンなどキーデバイスの全てが刷新され、中身は全くの別物。さらに EOS-1D C と同等以上といえる 4K 動画撮影機能まで取り込んでいます。

短時間ながら、ハンズオン機で AF スピードと連写を試してみました。

EOS-1D X Mark II

まず、AF。動く被写体にもベタッと吸い付くように追随する感覚は、今までのどんなカメラでも味わったことがないレベル。今回のハンズオンコーナーの被写体は体操選手で、けっこうな至近距離(最短で 5m くらい?)からの撮影。普通、こんな近距離での動体撮影はかなりの高性能機でも難しいのに、AF-ON したファーストアクションから迷わず被写体にピントが合い、動いても追いかけ続ける。連写は連写で、14 コマ/秒はもはやカメラというよりもマシンガンをぶっ放しているような感覚(笑。これはスポーツや野鳥撮影でも歩留まりが相当良さそうです。

ただ、このカメラを使っていると、果たして自分とカメラとどっちのほうが偉いのかよく分からなくなってくるというか...1DX2 に「必要なことは全部俺がやるから、お前はシャッターボタンだけ押してろ」と言われているような気持ちになってきます(ぉ。それくらい、今まで使ってきたカメラとは次元が違う。プロが使えば今まで以上に生産性が上がり、素人が使っても本来のウデ以上に撮ってくれるカメラだと思います。

EOS 80D

続いて 80D。先代 70D が非常に完成度の高いカメラでしたが、さらなるブラッシュアップが図られています。
個人的に最大のトピックは光学ファインダの視野率 100% 対応ですが、それ以外にも DIGIC 6 搭載、45 点オールクロス AF センサ、AI サーボ AF 強化など、オリンピックイヤーのカメラらしく動体撮影にさらに強いカメラになりました。

EOS 80D

操作系は完成度が高かった 70D のものを踏襲していますが、操作ボタン類が 60D/70D 世代の謎の有機的形状から、ごく普通の丸ボタンに戻されました。またサブ電子ダイヤルと同軸にある方向キーもクリック感が良くなり、マイナーチェンジながらより扱いやすくなっています。
運動会とかアマチュアスポーツ撮影くらいまでならば、7D じゃなくてこれでいいんじゃないですかね。

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM

80D に装着されていたレンズは新型の「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」。新開発のナノ USM を採用したレンズです。小型でとてもレスポンスが高いのが特長だそうですが、小型ゆえに重いレンズの駆動には向いていないとのこと。
また、レンズの下についているのは動画撮影用のパワーズームユニットです。ソニーの E PZ 18-200mm の下パーツだけを脱着可能にしたような感じで、ズームレバーを使ってカムコーダのようにズーム操作が可能。ズーム速度は二段階で切り替えることができます。

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM

ユニットを外すとごく普通のズームレンズに変身。底面にはユニットとの接続用接点がある以外、特に変わったところはありません。
これ、一種類のレンズで二通りの使い方(および売り方)ができるという点でいいアイディアですね。今後動画向けのレンズは需要が増えてきそうなので、このユニットに対応したレンズが他にもいくつか出てくるのではないでしょうか。

PowerShot G7 X Mark II

PowerShot G7 X Mark II。こちらもマイナーチェンジではありますが、DIGIC 7 搭載を核に画質と AF 性能を向上させたモデルです。
1DX2 や 80D を差し置いて DIGIC 7 をいち早く搭載してきた理由は、「コンデジは一眼よりも開発サイクルが短いので、後から出てきた新デバイスを採用しやすいため」とのこと。いっぽうで同じコンパクトでも IXY シリーズはいまだに DIGIC 4+ 搭載だったりするので、キヤノンのコンデジ開発の主軸は完全に PowerShot G/SX に移っていると言えます。

PowerShot G7 X Mark II

あまり変わっていない G7X2 で最も変わったのは、メニュー回りではないでしょうか。初代 G7X では伝統的な PowerShot 系のメニュー構成だったのが、今回は EOS と共通のメニューに変えてきました。これ、ソニーも RX シリーズ以降は α と操作性を共通化(全てではないにせよ)してきてからサブ機としてすこぶる使いやすくなったんですよね。長ったらしいメニューをスクロールしなくても目的の設定にたどり着きやすくなったし、これは EOS ユーザー的にはサブ機として積極的に G7X2 を選ぶ理由になり得ます。

PENTAX K-1

ペンタックスブースでは、ようやく正式発表されたフルサイズ機・K-1 が展示されていました。初日からして 70 分待ちとかいう状況だったんですが、二日目以降どうなったんだろう(汗

私はペンタックスのカメラには縁がないのですが、K-1 のこの部分だけはすごく気になっていました。

PENTAX K-1

それがここ。液晶のバリアングル構造、どういう作りになっているのか?展示機は液晶が通常あり得ない角度に曲がっているように見えます(笑
ボディと液晶の隙間を見ると、四本のアームがまるで多脚砲台のように液晶を支えていて、これによってこの摩訶不思議なバリアングル液晶を実現しています。

PENTAX K-1

しかも、この状態でさらに液晶自体が上下チルトしてるし!(笑
これは久々にマウントアダプタ以外の変態メカを見た気がしました。この部分だけ、変態度でいえば sd Quattro を超えているかもしれない...。

G-Technology

こちらはプロユースのストレージブランド・G-Technology(HGST のサブブランド)ブース。
我らがサイカ先生が G-Technology のアンバサダーであるガンダムチームG-Team の一員として講演会にご登壇。

そのまんま選挙ポスターに使えそうなシリアス顔のフラッグに対して、

G-Technology

講演中はずっとこのテンション(笑
得意のダジャレは封印されていましたが、柔らかい空気の中にも専門家らしい分析や具体的なワークフローにおける活用法が散りばめられていて、とても勉強になりました。

G-Technology

パーソナルユースだと G-Technology のストレージは費用対効果的に厳しいですが、個人的には 20 年近く前から IBM~HGST の HDD は愛用してきているので、いつかは G-Technology という憧れがあります。RAID ドックは高価いけど、とりあえずモバイルストレージでも一つ買ってみますかね。

サイカ先生の講演は明日の最終日にも予定されているので、会場に行く予定のある方は是非どうぞ。

投稿者 B : 22:00 | Camera | Compact | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/26 (Fri.)

CP+ 2016 (1)

今年も初日から CP+ に行ってきました。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2016

CP+ 2016

やっぱりオリンピックイヤーの CP+ は濃い商品がたくさん出てきて盛り上がりますね。市場が縮小しつつあるというカメラ業界ですが、プロ機やマニアックな界隈はまだまだ熱いことを実感します。

今年は個人的に最も注目していたシグマブースから。

sd Quattro

って、会場直後から sd Quattro には人が集まり始め、早々におひとりさま 3 分制限がついてしまいました。それでも sd Quattro がどんなものか興味があったので、行列に並びます。

sd Quattro

このへんなかたちのカメラが(←誉め言葉)、sd Quattro。使いやすいかはさておき、もう外観からして普通のカメラではないことが判ります。最近、普通の一眼レフの形か懐古的なデザインのカメラばかりで食傷気味だった目には、とても新鮮。

なお、ハンズオン機は無印の sd Quattro(つまり APS-C 機)のみで、より Hentai なほうの Quattro H(←誉め言葉)はありませんでした。まあ既存センサを使った無印のほうが開発が早いのは理解できますが、Foveon としては初めての APS-H センサは画質や画像処理エンジンの最適化、あと半導体そのものの歩留まりの問題とか、かなりハードル高そうですよね。発売も H のほうが少し後になるそうで、どれくらい期間が空くのかも含め、気になるところではあります。「蓋を開けてみたら 70 万円」という初代 SD1 のようなことにならなければいいけど(汗

sd Quattro

独特の意匠を持つ sd Quattro の外観。カメラとしての独自の合理性を考えて作られた形状だと思いますが、カメラというよりはデザイン家電的なテイストを強く感じます。だって本体の電源オン/オフスイッチがレンズマウントのところについているんですよ(笑
SIGMA GLOBAL VISION 以降の同社製品の中で、デザイナー岩崎一郎氏のカラーが最も濃く出ているのが sd Quattro ではないかと思います。

sd Quattro

横から見ると、EVF の位置以外はわりとオーソドックスなミラーレスカメラの形状に見えます。サイズは二回り以上大きいけど(笑
あと、ボディからマウント基部がフランジバックの分出っ張っているので、レンズが異様に長く見えますね...。

かなり物量感のある大きさと形状なので、一眼レフやミラーレスカメラというよりも、ボディを薄くした中判カメラのような存在感を醸し出しています。

sd Quattro

背面のワイド液晶をどう使うのかと思ったら、右側には設定値が表示されているんですね。確かに、プレビュー画像の上にいろんな設定値がオーバーレイ表示されるのはフレーミングの邪魔なので、これはこれで合理的。
ただ操作系はやはり独特で、露出モード(P/A/S/M)の切り替えも液晶右下の「MODE」ボタンを押してダイヤルを回す、という感じ。これ自体は dp Quattro と同様ですが、dp は一般的にモードダイヤルがある天面に「MODE」ボタンがあるのに対して、sd は ISO や露出補正ボタンと同じ扱い、というのはちょっと面食らいました。まあこのカメラを使う人は絞り優先かマニュアルモード固定で使うだろうから問題ない、という判断なのかもしれませんが。

レスポンスは操作系、AF ともに従来比でかなり良くなっています。ただし「シグマの中では」というレベルであり、例えばシャッターを切った後には画面に砂時計が 0.5 秒ほど表示されるなど、やっぱり腰を据えて撮るためのカメラであることに変わりはないのだろうな、と感じます。
また EVF の見え方もまだまだ微妙で、撮影中も再生中も実際の EVF の解像度よりも粗い画が見える(エッジのジャギーが気になるレベル)ような状態。あくまで開発中のベータ機であり、発売までに改善される可能性もありますが、シグマのことだから、このまま出てくる可能性もあります(笑

でもこれがこなれてしまったらシグマじゃないとも思うわけで(ぉ)、発売に向けてまずは画質の追い込みと H モデルをちゃんと発売することに全力を傾けてほしいところです。

[Art] 50-100mm F1.8 DC HSM

続いてレンズ。50-100mm F1.8 は、18-35mm F1.8 が良かっただけに期待できそうなレンズです。

スペックからしてかなり大きく重くなるのではと思っていましたが、実物を見るとそれほどでもない?70-200mm F2.8 と同じくらいの大きさに見えます。

[Art] 50-100mm F1.8 DC HSM

横から見たところ。ついているボディが EOS Kiss なので大きく見えますが、持った感じでも、このスペックでこれなら全然使えるなあ、と感じます。
APS-C 専用ながら 85mm・100mm・135mm の三本を持ち歩くならこれ一本で済ませる選択もアリでしょうね。

ファインダを覗いて撮影した画像を本体液晶で見ただけでも「これは良いレンズだな」と感じることができました。これは一度実写を試してみたいところ。

[Contemporary] 30mm F1.4 DC DN

そしてミラーレス用の 30mm F1.4 DC DN。
既存の 19mm・30mm・60mm DN が F2.8 なのに [Art] を名乗っていて、F1.4 なこのレンズが [Contemporary] な理由は、このレンズがデジタル補正を前提とした設計になっているからとのこと。[Art] は光学設計だけで最高の描写を追求したレンズに冠される名称なので、既存の DN レンズ三本とこのレンズは位置づけが異なるようです。しかしデジタル補正を活用することで F1.4 の明るさを持ちながら軽量コンパクトで価格もリーズナブルなレンズができるのであれば、歓迎する向きも多いでしょう。

またピントリングも従来の DN ではツルツルの金属製だったのが、今回は一般的なゴム製に変更されました。これも「従来製品については多くのご意見をいただいた」ためとのことですが、そういうのも含めて合理的な考えのもとに作られた、お買い得度の高いレンズだと思います。なお既存の DN レンズと違って、振ってもカラカラ言いません(笑

MC-11

個人的に今年の CP+ 最大の注目がこれでした。マウントアダプタ MC-11、キヤノン EF マウント/シグマ SA マウントからソニー E マウントへの変換アダプタです。
会場には 4 台のハンズオン機が用意されており、sd Quattro に次ぐ人気コーナーとなっていました。

ただ、残念なことにこのコーナーでのレンズ・マウントアダプタの脱着は NG。せっかく EF レンズを数本持って行っていたのに(泣
まあ公式にはシグマとして自社製以外の EF マウントレンズの動作を保証していないので、それを試されるのは本来の展示目的を逸脱する行為ですし、そういうユーザーが殺到した場合にハンズオンが回りきらなくなるので、この制限は致し方ないところではあります。はい、いずれにせよ自分で買って試すから大丈夫です(ぉ

MC-11

アダプタの側面には LED ランプがついていて、電源投入時に 緑点灯:対応レンズ、橙点灯:対応レンズ(ただし要アップデート)、消灯:非対応レンズ で判別できます。非対応レンズの動作について質問してみたところ、「非対応レンズの動作は保証外、だけどファームウェアで非対応レンズの動作を塞ぐようなことはしていない。動くかもしれないし、動かないかもしれない」とのことでした。ええ、ファームで塞がれてさえいなければそれで十分です(ぉ

あと気になったのが、反対側(グリップ側)の側面に USB 端子がついていたこと。これはおそらくアダプタのファームウェア更新用と思われます。これでアダプタ発売後に登場した新レンズに対応するのだと思いますが、ファームアップでキヤノン製レンズを使えなくしたりしないでくださいね(笑
せっかくだからこのマウントアダプタで SIGMA USB DOCK の機能(レンズの調整やファームアップ)も兼ねてくれると嬉しいんですが、さすがにそれは望みすぎでしょうか。

MC-11

動作に関しては、想像していた以上に AF が速くて驚きました。展示されていたボディは α7 II・α6000・α5100・NEX-5R の 4 種類ありましたが、いずれも十分なレスポンスに感じました。最新世代の像面位相差センサが入った α7 II で速いのは想像していましたが、世代的に古い NEX-5R でも実用になりそうというのはちょっとした驚き。KIPON のアダプタと初代 α7 の組み合わせではややもっさり気味なので、これだけでも買う価値はあると思います。

また、カタログには非対応と書かれている AF-C(コンティニュアス AF)が少なくとも α7 II と α6000 では動作していたのも驚き(上の写真で緑色の小さな合焦マークが出ているのがその証)。いずれにしても保証外だしボディやレンズの組み合わせによっては動かない可能性もありますが(α5100・NEX-5R での動作は未確認)、この様子だと EF マウントのシグマレンズを E マウントネイティブレンズの感覚で使えてしまいそうです。そこそこ使えれば十分かな、と思っていましたが、これは本気で使えるアダプタかもしれません。

お願いですから早く買わせてください(懇願

投稿者 B : 23:06 | Camera | Camera Accessory | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/23 (Tue.)

SIGMA sd Quattro / MC-11

CP+ 前の新製品発表ラッシュの大トリ、となるのでしょうか。シグマがレンズ交換式カメラ・レンズ群の新製品を発表しました。

フォビオンセンサー搭載のミラーレス「SIGMA sd Quattro」 - デジカメ Watch

sd Quattro

まずは Foveon 搭載一眼カメラ「sd Quattro」。dp Quattro シリーズの後に SD1 が Quattro センサにリニューアルされることは既定路線でしたが、まさかこういう形で来るとは。先週末にマウントアダプタの噂が流れた時点では、「もしかして Foveon 搭載 E マウントカメラが来るのか?」とさえ妄想しましたが、想像の斜め上をいく「SA マウントミラーレスカメラ」というスタイルで登場しました。さすがシグマ!おれたちにできない事を平然とやってのける、そこにシビれる!あこがれるゥ!←

ともかく(笑)、SA マウントで来たということは、やはり Foveon センサの特性と無縁ではないと思われます。三層式センサである Foveon は、その原理上ベイヤー型センサに比べて光の入射角に対してシビアで、一般的なミラーレス系のマウントのようなフランジバックの短さでは入射角を保証できない(特に広角レンズ等で下層の G・R 層に十分な受光を確保できない)ということだと思います。dp Quattro があのサイズでできているのは、専用設計のレンズだから、のはず。フランジバックが短縮できないのであればマウントを変更する必要もない、というのが SA マウントをそのまま採用してきた理由だと思われます。
かくしてペンタックス K-01 以来の「既存マウントからミラーを取っ払ったカメラ」が誕生したわけですが、既存のどんなカメラとも違うデザインを採用してきたことからも、一般的な一眼レフやミラーレスとは異なる撮り方を想定していることが分かります。たぶん中判カメラ的な扱いを想定しているのでしょうね。

私が買うようなカメラではないのは確かですが、「SIGMA GLOBAL VISION」以来ブレることない、光学メーカーとしてユニークなポジショニングには好感が持てます。CP+ では黒山の人だかりでしょうが、なんとかして触ってきたいと思います。

全域F1.8ズーム「SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art」 - デジカメ Watch

[Art] 50-100mm F1.8 DC HSM

このレンズもマニアック。APS-C 専用の 50-100mm F1.8、これは 2013 年に登場した 18-35mm F1.8 の中望遠版的な位置づけのレンズですね。35mm 判換算で 75-150mm 相当というと、もろにポートレートレンズ。85mm F1.8、100mm F1.8、135mm F1.8 を一本でカバーするとあれば、ポートレート撮影がメインの方なら喉から手が出るほど欲しいレンズじゃないでしょうか。特にスタジオ撮影よりも機動力が求められる撮影会やイベント(モーターショーとかコミケとか)で本領を発揮しそうな気がします。
私はフルサイズメインなので手は出しませんが、APS-C 専用だからこそこのスペックが作れたという意味では、18-35mm 同様にユニークなレンズ。

シグマ、ミラーレス用「30mm F1.4 DC DN | Contemporary」 - デジカメ Watch

[Contemporary] 30mm F1.4 DC DN

そして久々のミラーレス用「DN」レンズも登場。これは一眼レフ用で評価の高かった 30mm F1.4 DC のミラーレス版的な位置づけでしょう。35mm 判換算で 45mm なので、大口径標準レンズにあたります。ミラーレス用で F1.4 の明るさを持つレンズはまだまだ希少なので、こういうのを待っていた人も少なくないはず。
ただ一眼レフ用が同スペックで [Art] シリーズだったのに対して、このミラーレス用が [Contemporary] に置かれているのが少し気になります。だってこれよりも暗くて安い F2.8 が [Art] なんですよ?なんというか、これまで何でもかんでも [Art] ラインに置いてきた矛盾がここにきて出始めているように思えます。まあ製品のポジショニングとユーザーが享受できる価値は必ずしも一致しないものなので、APS-C で大口径標準レンズが欲しかった人は、迷わずに手を出して良いんじゃないでしょうか。

これのフルサイズ版...はちょっと今のシグマからは出してもらえそうにないかなあ?と思ったけど、今回ネーミングルールの変更が入ったのが怪しい。今までミラーレス用は「DN」のみの表記だったのが、今回から「DC DN」、つまり APS-C 以下のミラーレス用という定義になったということは、今後フルサイズミラーレス用の「DG DN」を出す意思がある、と理解していいんですよね?期待していいんですよね?

シグマ、ソニーE ボディ用マウントアダプター - デジカメ Watch

MC-11

α7 ユーザー的には今回の注目はやっぱりこれですよ。

今まで、幾度となく「EF マウントと E マウント両方の仕様を把握しているシグマから EF-E マウントアダプタが出てきてくれれば、最も信頼の置けるものになるだろう」と妄想はしてきました。が、そんなものを出したらソニーはともかくキヤノンが黙っていないだろうから、叶わぬ夢だろうな...と思ってたら本当に出てきちゃったよ!(;´Д`)ヾ。

表向きには「シグマ製 EF マウントレンズ(と SA マウントレンズ)を E マウントで使うためのアダプタ」であり、キヤノン製レンズが使えるとは言っていない(棒)とのことですが、EOS メイン・サブ αE でこれを待ってた人は少なくないはずです。
ボディとレンズが電子連動するため AF が使えることは当然ながら、Exif 記録やカメラ内レンズ補正、手ブレ補正(α7 II シリーズとの組み合わせではボディ側+レンズ側双方の手ブレ補正が使えるとのこと!)、ファストハイブリッド AF 対応機種では像面位相差 AF まで使えるという、まさに理想的なマウントアダプタ。キヤノン製 EF レンズでは機能制限がありそうですが、どこまで使えるんですかね。アダプタ側でレンズの対応/非対応の判別を行っているとのことですが、キヤノン製 EF レンズは動作不可とされている可能性がなきにしもあらず。そのへんはグレーゾーンを残しておいてくれるのがシグマだとは思いますが。

個人的にはちょうど KIPON の EF-αE AF マウントアダプタを入手したところで、まだ一度しか使っていないのにこんなもの発表されてどうすんの(歓喜)という状況です。価格は B&H が $249 で 4 月上旬発売と出しているので、順当に行けば 3 万円前後でしょうか、買います(ぉ
こうなってくると EOS 用のレンズも今までは純正を中心に揃えていましたが、アダプタ経由での使い勝手次第では EOS・α 兼用目的でシグマ製レンズを積極的に選択していく理由ができることになります。特に α7 で使っている 24-70/F4 の描写にはけっこう不満があるので、標準ズームの常用用にシグマの 24-105/F4 を買ってアダプタ経由で使う、というのもアリ。ああ、初代 NEX-5 で本格的なオールドレンズ沼に足を突っ込んだときと同様の妄想が広がります(笑

CP+ の最大の目的はこれのつもりで見に行ってこようと思います。

投稿者 B : 21:11 | Camera | Camera Accessory | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/19 (Fri.)

α6300

ソニー、APS-Cミラーレス最上位機「α6300」 - デジカメ Watch

iconicon

CP+ 向けの新商品発表が続いていますが、ソニーからも海外で先行発表されていた α6300 が国内でも正式発表されました。
旧機種(というより併売されるようなので今後は下位機種にあたる)α6000 からの主な進化点は以下のとおり。

  • AF 性能の強化
  • 高感度性能の強化
  • 4K 動画撮影対応
  • マグネシウムボディ採用※
  • EVF の高画素化(XGA 対応)※
  • サイレント撮影対応
  • 連写時のファインダ像消失時間の短縮
  • 電子水準器搭載※
と、ほぼ全方位にわたって大幅なスペックアップを果たしてきました(「※」マークの要素は NEX-7/6 世代にはあったものが復活しただけ、ではありますが)。
基本的に私が α6000 で不満に感じていた要素がほとんど潰されていて、これはかなり気になるモデルです。唯一物足りないとすれば、この期に及んでまだタッチ液晶にしてくれないことでしょうか。あとは、せっかく α6000 から金型を変えるなら、「天面のモードダイヤルとコントロールダイヤルの径が違う」のを揃えてほしかった。見た目の好みの問題にすぎませんが、ここは NEX-7 のように同じ径のダイヤルが並んでいるほうが美しいと思うんですよね...。

ともあれ、α6000 から満を持して買い換える!と言いたいところではありますが、価格が一気に上がってしまってボディ単体で 13 万円オーバー...これはおいそれと買えない(;´Д`)ヾ。(EOS を考慮しなければ)今の私はメインで使っているカメラが α7 シリーズ、普段使いが RX100 III という棲み分けになっていて、α6000 の出番が減っているんですよね。動体撮影には EOS 7D2 があるし。ただ高感度画質と被写界深度、画角に対するパースの付き方のバランス的にはブツ撮り用には APS-C が一番扱いやすいので、APS-C のカメラを手放すつもりもないんですが。だったら α6000 でいいじゃん、とも思ってしまいます。
まあ CP+ で実機を見たらたぶん欲しくなっちゃうんでしょうが...。

もう一つ気になる点としては、これだけ盛り盛りのスペックなら「α7000」を名乗っても良かったはずなのに、名前が α6000 の派生モデル扱いな点ですよ。これさらなる新規開発センサとかボディ内手ブレ補正とか入れて後から α7000 出す気マンマンなんじゃね?それも 18 万円くらいで。とか思うと、おいそれと買えなくなってきます(笑

そういえば、ソニーのカメラはコントロールホイールで直接露出補正ができないと困っている人がいましたが、α6000 以上の機種は設定メニューからコントロールホイールに露出補正を割り当てることができるんですよね。RX100 シリーズではできないし、α7 シリーズは個別に露出補正ダイヤルを持っているので(露出補正ダイヤルを切ってホイールで露出補正することもできるけど)、ソニー内でも機種によってホイールの動作が変わってしまうことを許容できれば、α6000/6300 でホイールに露出補正をアサインするのはけっこうオススメです。特に EOS ユーザーのサブ機として扱いやすくなります。

また、レンズのほうも出てきました。

ソニー、フルサイズEマウント用レンズ「G マスター」国内発表 - デジカメ Watch

iconicon

なんだか G レンズとツァイスレンズの棲み分けも明確に定義しないまま新しく上位ブランドを増やしただけ、的な見え方なのがちょっと気になるものの、さておき新シリーズ。
このシリーズのコアは新開発の「超高度非球面(eXtreme Aspherical)レンズ」とのこと。従来の E マウントレンズ(特に FE レンズ)は解像度一辺倒の設計のものが多くて描写が硬め、絞り開放付近で点光源を撮影するとボケが年輪状に出て汚いという欠点を抱えていました。これはひとえに従来は非球面レンズに頼った設計であり、レンズが球面でないということは曲率が変わる部分で光の屈折方向が変わるため、それが年輪ボケに繋がっていたのが、XA レンズではレンズ表面の研磨をより高精度に行うことで非球面の繋がりをなだらかにし、ボケが汚くなることを防ぐ、という仕組みのようです。

このあたりは高度な製造技術が必要になる部分ですし、XA レンズ以外にも非球面レンズ・ED レンズ・スーパー ED レンズを多用した贅沢なつくりが G MASTER のようなので高価になるのは必然ですが、それにしても最低で 20 万円からというのは、さすがに手が出ません(;´Д`)ヾ。
まあ、価格のことは置いておいても大きく重いレンズばかりで、買うにも使うにも覚悟が必要なレンズ群だと思います。α はおそらくこのレンズと α7 II シリーズを軸に A マウントのハイエンド領域を E マウントで置き換えていくんでしょうから、このあたりについてはコンパクトで軽い E マウントのメリットを活かすことは考えていないのでしょう。EOS・α の両刀遣いで E マウントには機動力を求めている私としては、G MASTER という選択肢はないだろうなあ。

それにしても、どのメーカーも最近はハイエンド寄りの商品ばかりで、エントリーが売れなくなっているのは分かるにしても、個人的にはちょっとお腹いっぱい。買えない僻みというのもあるけど(笑)、縮小しつつある市場の中でどのメーカーも同じような方向性を狙っているというのは良くない兆候だと思います。カメラの別の可能性という点ではむしろリコー THETA のような、既存の価値観とは違うカメラが今後どう化けるのか、あるいは化けきれないのか、といったところに興味が移りつつある今日この頃だったりします。

ソニー / α6300icon

iconicon

投稿者 B : 23:06 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/18 (Thu.)

EOS 80D / PowerShot G7 X Mark II

キヤノン、AFを強化したミドル一眼レフ「EOS 80D」 - デジカメ Watch

EOS 80D

CP+ 向けのキヤノンの新製品は 1DX2 だけで終わるはずもなく、開催を一週間前に控えて EOS 80D ほかを発表してきました。

外観が大きく変わっていないので 70D からのマイナーチェンジモデルに見えますが、実際は二年半分の進化を詰め込んだフルモデルチェンジ。意欲作と言える内容に仕上がっています。
イメージセンサは世代が新しくなって高感度性能が一段伸び、画像処理エンジンも DIGIC 6 に。AF 測距点は従来比で二倍以上になる 45 点オールクロス、さらにサーボ AF 時の動体追尾性能が大きく向上しているとのこと。光学ファインダの視野率は二桁シリーズとして初めて 100% を達成。また下位機種 X8i/8000D に先行搭載されていた NFC(+Wi-Fi)も取り込んでいます。

これ二桁 D としてはかなりいいんじゃないでしょうか。「Kiss よりちょっといい EOS」として 8000D が登場し、7D Mark II がプロ機寄りのハイスペック機になった今、その中間に空いたポジションを埋める機種として、非情にコストパフォーマンスに優れたマシンだと思います。もはや完全に旧 7D よりもいいカメラになっちゃった。自分が今から一眼レフに入門するとしたら、これを選んだだろうなー。

PowerShot G7 X のほうもモデルチェンジしています。

キヤノン、手ブレ補正効果4段分の「PowerShot G7 X Mark II」 - デジカメ Watch

PowerShot G7 X Mark II

こちらは評価の高かった G7 X のマイナーチェンジ。グリップ追加などの外装リファインと、画像処理エンジンの DIGIC 7 への更新がメイン。DIGIC 7 によって AF 性能と高感度画質の向上、さらには手ブレ補正性能の向上にも寄与しているとのこと。高性能な DIGIC 7 でイメージセンサの画像の差分(ピクセル単位のブレ)を検出することで加速度センサでは検出しづらい種類のブレにも対応できる、とかそういう仕組みなんですかね。
あと、チルトは新しく下 45° にも対応ということで、着実に RX100 シリーズに対する弱点をつぶしてきました。

私はコンデジに関しては RX100 III で満足していて当分買い換えるつもりはないんですが、G7X2 のテレ端 100mm 相当のレンズとタッチ対応は羨ましい。これでポップアップ EVF がついていたら即死だったかもしれません(;´Д`)ヾ。

投稿者 B : 23:08 | Camera | Compact | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/02/02 (Tue.)

EOS-1D X Mark II

キヤノン、最高14コマ/秒連写の「EOS-1D X Mark II」 - デジカメ Watch
キヤノン / EOS-1D X Mark II

B01BD4MMPM

今月末に迫った CP+ を前にして、キヤノンから EOS-1D X の後継機種が発表されました。

この機種に関しては私なんかよりも既に買い換えを決めた実ユーザーのエントリーのほうが遙かに完成されているので、詳しくは丸投げ(ぉ

EOS-1D X IIとD5、両雄フラッグシップの違い: mono-logue

先代 EOS-1D X はそれまで高画素フルサイズ機だった EOS-1Ds 系と APS-H 動体撮影機だった EOS-1D 系を統合するモデルとして登場しました。とはいえ当時から画素数は抑えめで「フルサイズ動体撮影機」という印象が強く、また派生として 4K シネマカメラ EOS-1D C が発売されるなど、プロにも当たり前のように使われるようになった 5D 系とは異なる方向性を見せたカメラでもありました。それが今回 Mark II となり、先代の特性をさらに伸ばす方向で進化し、最高 14 コマ/秒(ミラーアップ時で最高 16 コマ/秒)の連写と全点 F8 対応 AF センサに対応、さらに単体での 4K/60p 動画撮影にまで対応して 1D C をも包含する機体になってしまいました。まあ、高画素方向では 5Ds が登場した今、1DX は動体撮影と動画撮影で最高クラスを目指す、というのはオリンピックイヤーに登場するフラッグシップ機としては正しい方向性だと思います。今や 1D 系と 5D 系は上下の序列ではなく「どっちもフラッグシップ」という位置づけなんだろうなあ。某黒い人が 1DX から 5Ds に買い換えたのも解る気はします。

キヤノンに限らずここ二、三年のレンズ交換式カメラは「機能・性能アップして価格アップ」というモデルチェンジが続いていたので、1DX2 もどうせお高いんでしょう?と思っていました。が、蓋を開けてみればほぼ価格据え置き。5Ds のような価格帯のカメラが各社からポンポン発売されている状況下では、むしろ相対的に安く感じてしまうというマジック(;´Д`)ヾ。とはいえ絶対額が高いので手は出ませんが、オマエ 5D3 と 7D2 を買う予算があればもうちょっとで 1DX 買えたんじゃないかというツッコミはしない方向でどうかお願いします(ぉ
真面目な話に戻ると(笑)、この値付けは業務用途で購入する際に、決裁か減価償却の関係上ちょうどいい価格帯がこのあたり、ということなんでしょうかね。ちゃんと調べてませんが。

個人的にとても注目したポイントは液晶のタッチパネル化。主目的は動画撮影時のタッチフォーカスのためということでしょうが、プロ機であってもこれからはタッチパネルと Wi-Fi 搭載が当たり前になるべきと言い続けている私としては、ここは歓迎したいところ。プロ用だから要らん、というのは最適な用途や実装への回答が出せない言い訳に過ぎないと思うんですよね。このへんはたぶん次の 5D シリーズにも搭載してくるんじゃないでしょうか。

これは私が手を出すべきカメラではありませんが、AF や連写のレスポンスについては一度実機を見てみたいところ。まあ CP+ では例のごとく大行列で触れもしない可能性が高いですが。それよりも発売後にサイカ先生を肉で釣って触らせてもらったほうが早いかな(ぉ。

投稿者 B : 23:32 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/12/12 (Sat.)

MODULA OPTICAL CM33

米ベンチャー企業がミラーレス用MFレンズを新規開発 - デジカメ Watch
Kickstarter CM33 Information -- Modula Optical

CM33

アメリカのベンチャー企業 MODULA OPTICAL が、ミラーレス用の MF レンズ「CM33」の開発を発表しています。ミラーレス時代になって中国系の光学メーカーやマウントアダプタメーカーは登場してきていますが、アメリカで、というのは珍しい。また、ミラーレス用 MF レンズというもの自体はあまり珍しくありませんが、社名の由来にもなった「MOD」と呼ばれるレンズ内蔵用フィルタユニットを交換することで、一本のレンズでソフトフォーカスやアポタイゼーション光学エレメント(α の STF レンズに採用されている仕組み)などを切り替えて使うことができ、描写の違いを楽しめるというもの。

今までありそうでなかった発想の、面白いレンズだと思います。狙ったとおりの効果が本当に出るのかとか、本来なら絞りが配置される場所に MOD を搭載することで、絞りの位置が変わってボケに影響が出るんじゃないかとか、レンズの中にユニットを出し入れすることになるので埃の混入リスクが高いとか、そもそもクラウドファンディングなので他のプロジェクト同様に計画倒れになる可能性があるとか、不安要素も尽きませんが、こういう提案が出てくること自体が面白い。しばらく動向を見守っていきたいと思います。

ハッセルレンズ用0.7倍アダプターが開発中 - デジカメ Watch

いっぽうその頃、ミラーレス用マウントアダプタの老舗 KIPON は、中判レンズ用のフォーカルレデューサーアダプタを開発していた。

METABONES が APS-C ボディでフルサイズレンズを実焦点距離相当で使えるアダプタを開発して、もう三年。その間、α7 シリーズの登場によりオールドレンズを本来の画角で使うことが当たり前の時代が到来して、35mm 判用フォーカルレデューサーは実質的にフジ X マウントや m4/3 用になっていました。ならば逆にフルサイズの α7 で中判レンズを、という流れはある程度予想ができたとはいえ、本当に出てくると驚きますね。35mm 判レンズは「昔使っていた/憧れていたレンズをデジタルで使いたい」というニーズがそれなりにありそうですが、中判レンズを所有している人は流石に稀なので、相当にニッチな領域。
ただ、イメージサークルが大きくなるに従ってパースペクティブも少なくなるので、広角系レンズでもパースの少ない画が得られるはず。グルスキーとまではいかないけど、そういうスケール感・パース感のある画が撮りやすいのは、面白いでしょうね。

最近の私は欲しい機材もだいたい揃ってしまって一段落した感がありましたが、興味深い製品がまだまだたくさん出てきますね。

投稿者 B : 21:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/11/06 (Fri.)

α7 II Ver.2.0

Sony Adds Uncompressed RAW and Phase Detect AF for Faster and More Precise Autofocus to α7 II Full Frame Camera - Sony

iconicon

α7 II のファームウェアアップデートが予告されました。
主なアップデート内容は 14bit 非圧縮 RAW 記録への対応と、α7R II 同様の A マウントレンズ像面位相差 AF 対応(ただし AF モーター内蔵レンズのみ)。バージョンはこれで 2.0 になるものと思われます。

非圧縮 RAW にはあまり興味がありませんが、ここにきてファームアップで A マウントレンズの像面位相差 AF 対応機能を付加してくるとは思わなかったので、これは驚き。まあ当初から対応する計画があったのが発売に間に合わず、ようやく開発が追いついたということかもしれませんが、A マウントユーザーだけど α7R II はさすがに手が出ない、という人には福音でしょう。これが使えるようになれば、E マウントボディで A マウントレンズを使う上での制限はテレコンバータが使えないことくらいになるので、いよいよ E マウントボディがあれば十分、という時代がやってきたことになります(まあ操作ボタン数の多さによる操作性の高さとかバッテリのもちとか、A マウントのメリットもまだありますが)。
ただ α7 II と α7R II では像面位相差センサの測距点数が 117 対 399 と三倍以上違うため、それが AF 速度にどの程度影響があるかは実機で試してみたいところ。

私自身は去年 A マウントレンズを整理してしまって、AF モーター内蔵の A マウントレンズをもうほとんど持っていないので、実際あまり恩恵のないアップデート...と言いたいところなのですが、サードパーティ製の AF マウントアダプタで EF レンズが実用的な AF スピードで使えるようになる可能性があるため、そういう意味でものすごく興味があります。つい最近、α7R II で EF レンズを使っている人に動作を見せてもらう機会があり、これなら使い物になると思えたので、α7 II でもそれに近い使用感で使えるなら、III 待ちだと思っていたけど今 II を買うという選択肢が急浮上してきます。
これでサイレントシャッターにまで対応していたら即死だったところですが、さすがにそういう情報はなさそうで安心しています(笑

KIPON / マウントアダプタ EF-S/E AF

B00UV1M4H0

投稿者 B : 00:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/10/13 (Tue.)

フォクトレンダーから E マウント版 WIDE-HELIAR シリーズ登場

フォクトレンダー、フルサイズEマウントレンズ「10mm F5,6 Hyper-Wide-Heliar」などを発表 - デジカメ Watch

おおおお、フォクトレンダーからネイティブ E マウントレンズが発表に!

私もこないだ NOKTON classic を買ったところですが、フォクトレンダーは今までも「E マウントでも使える、コンパクトかつ絶妙なスペックでコストパフォーマンスの高い MF レンズ」を多数出してきていました。今まではライカ M-αE マウントアダプタを介して使うしかありませんでしたが、ついにネイティブで E マウントに対応とは。
MF レンズなのでオートフォーカスこそできませんが、電子接点付きらしく「フォーカシング時の自動拡大に対応」というのはとても魅力的。これ、焦点距離もボディに伝わるはずなので、α7 II シリーズならボディ内手ブレ補正も自動対応してくれたりするんですかね...?ボディ側のファームアップ必須でもいいから、是非とも対応してほしいところ。

さらには ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 の III 型へのリニューアルと、さらなる超広角 HYPER WIDE-HELIAR 10mm F5.6 のリリースまで発表されています。15mm は現行の VM マウント版で既に III 型化され、テレセントリック性が確保されたレンズ(周辺部が色かぶりしない)になっていますが、この 10mm・12mm も同様の設計になっているものと思われます。ただネーミングがスーパーとかウルトラとかハイパーとか、どういう序列でより広角なのか判りにくいのはなんとかしてくれませんかね(;´Д`)ヾ。

個人的には去年買った SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 がまだ II 型でマゼンタかぶりが気になるので、E マウント版が出たら買い換えてもいいかなあ、と考えています。ただ、VM マウントはヘリコイドアダプタを使うことで接写対応にできる、という絶大なメリットがあるんですよね。E マウント版も接写用ヘリコイド内蔵で出してくれないかなあ(笑。

投稿者 B : 23:25 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

Canon EOS M10

キヤノン、エントリー向けミラーレス「EOS M10」 - デジカメ Watch
キヤノン / EOS M10

B016JZFNTM

キヤノンから EOS M シリーズの新製品が発表されました。

EOS M シリーズは M3 で高機能化・大型化の方向性に振られましたが、M2 までのシンプルでコンパクトな路線を踏襲するシリーズとして M 二桁に分化した、という感じでしょうか。ほぼ M2 と同サイズのボディに 180° チルト液晶を搭載し、イメージセンサは M2 と同等ながら画像処理エンジンを DIGIC 5→6 にグレードアップ。ハイブリッド CMOS AF II の測距点も 31→49 点に増加して、新シリーズというよりは M2 の正常進化形といった方が相応しい内容になっています。個人的には、M3 は大きくなった割には EVF が外付けだったり中途半端に感じていたので、割り切った M10 のほうが好印象。

ここ一年くらい、カメラメーカー各社は一眼・ミラーレス・コンデジに関わらずエントリー機を絞ってきているので(オリンパスでさえ PEN を捨てて OM-D に集中している)、もう 5 万円前後でシンプル・コンパクトなミラーレスは出てこないのかなあ、と思っていたので、M3 で高級機路線に振ったキヤノンがここに来てエントリー機を追加するとは思っていませんでした。それはそれで良いことだと思いますが、実際そこにまだどれくらい市場性が残っているのかは疑問符のつくところ。ようやく標準ズームをコンパクト化してきたことも含め、キヤノンは以前からミラーレスに関する取り組みが大きく遅れていることは事実なので...。小型モデル好きとしては、これがある程度売れて、ハイエンド以外にもちゃんと市場があることが証明されてほしいですが。

初代が出てもう三年経つのに EF-M レンズがまだ 5 本しかないことも、キヤノンが EOS M を「エントリーか一眼レフのサブ機」としてしか見ていないことの裏返しなんですよね。もうちょっと「EOS M をどうしたいか」をハッキリ示してほしいなあ。

キヤノン、EVF搭載の1型コンパクト「PowerShot G5 X」 - デジカメ Watch
キヤノン、1型センサー搭載小型モデル「PowerShot G9 X」 - デジカメ Watch
キヤノン / PowerShot G9 X

B016JZFXT2

1inch センサ搭載の PowerShot G-X シリーズにも 2 製品が登場。G7 X に外付け EVF をパイルダーオン(古)したような G5 X は私のストライクゾーン外なので置いておくとして、G7 X の弟分的な存在の G9 X はちょっと気になります。

G7 X の光学系を少しスペックダウンして薄型軽量化したというコンセプトで、G7 X が 24-100mm/F1.8-2.8 相当だったのに対して、G9 X は 28-84mm/F2-4.9 相当と、ズーム倍率と明るさを犠牲にした代わりに厚みは約 1cm、重さは約 100g 削っているという。言い換えれば、PowerShot S90 のサイズと光学系に 1inch センサを入れてしまった、とも言えます。

G7 X とほぼ同サイズのソニー RX100 III を使っている身としては「これでもう少し薄くてポケットに気軽に入ったらもっといいのに」と常々思っていたので、これは興味深いモデル。テレ端が暗いのは、シャッタースピードに関しては ISO 感度でカバーできるとして、カタログ写真も広角寄りのサンプルばかりなのが少し心配なところではありますが...。あと、操作系を思い切り割り切ってタッチパネル中心にしてきたのが吉と出るか凶と出るかですが、レンズ面のコントローラーリングである程度はカバーできるということでしょうか。G7 X についていた RING FUNC. ボタンがついていれば、それだけでも半マニュアル撮影できそうですが、G9 X には見当たらないんですよねえ...。
それでも、1inch センサ以外は大胆に割り切って小型軽量化というアプローチは今までになかったので、実際に快適に、意図通り撮れるようであれば面白いカメラになりそうです。

これで 1inch オーバーのセンサを搭載した PowerShot G-X シリーズも 5 ラインアップに拡充されました。1inch センサを活かした商品展開として積極的な提案をしてきている、と言えば聞こえは良いですが、逆に言えば「今後はこっちだ!」という方向性の見えない、悪い意味でのマーケティング主導のラインアップにも見えます。まだまだ勢いのある EOS 上位モデルあたりと比べると、やっぱり市場の踊り場にあって苦しんでいるんだなあ...というのが透けて見えるというか。

でも G9 X は「撮るかどうか分からないけどとりあえずカバンやポケットに突っ込んで出かける」のにはちょうど良さそうなんだよなあ。一度実機を見に行ってみるかな。

投稿者 B : 23:10 | Camera | Compact | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/10/08 (Thu.)

ZEISS Classic レンズ一部生産終了&値上げへ

コシナ、カールツァイスレンズの一部生産終了と価格改定を告知 - デジカメ Watch

うわあああ、こう来ますか。

先日新シリーズ「Milvus」を発表したコシナ製ツァイスレンズですが、従来のラインアップであって「Classic」シリーズの一部を生産終了、ならびに価格改定するとのこと。

生産終了するのは Milvus と同スペックの Classic レンズで、いずれもレンズ構成を見る限り全く同一のスペックであり、変化点があるとしてもせいぜい加工精度とコーティングの変更くらい(それも実際に変わっているかどうか不明)。定価は Milvus のほうが高く、実質的な値上げに近い形となっています。Milvus の投入は予想通り Classic シリーズのリプレースを念頭に置いたものでしたね。

Milvus シリーズに同スペックのレンズがないものに関しては、Classic シリーズの製品が継続。まあこれも Milvus のラインアップ拡充に従い順次終了していくんでしょうが。その中でも、Planar 50/F1.4、Planar 85/F1.4、Distagon 25/F2.8 の三本はそれぞれ一割以上の値上げ。どれもツァイスを代表する定番の玉なので、これが値上げというのは痛い。

ちなみに 50/F1.4、85/F1.4 は Milvus シリーズにも存在しますが、どちらもレンズ構成が Classic と Milvus で異なります。85mm は Classic が伝統的な 5 群 6 枚の Planar 型なのに対して、Milvus は異常分散ガラスを多用した 9 群 11 枚の複雑なレンズ構成。この大口径で前玉が凹レンズというのがどんな見た目になるのか、とても気になります。
50mm は Classic が王道 Planar なのに対して、Milvus はなんと Distagon タイプで、こちらも前玉は凹。あえて広角レンズによく使われるレンズ構成を持ち込んだということは、例えば中判レンズを 35mm 判で使うように、本来イメージサークルのより大きいレンズの美味しいところだけを使って周辺部まで解像感を稼ぎたい、とかそういう意図なんでしょうか。レンズ構成から想像する限り、どちらもシャープでコントラストの高いレンズになりそうですが、いわゆるツァイスの Planar の定番的な描写とはちょっと違ったものになりそう。Classic の 50mm/85mm をラインアップに残しているのは、そういう意味なのだろうと思います。

Classic の 85/F1.4 はずっと前から狙っていたレンズなので、これが値上がりしてしまうのはとても痛い。こないだ NOKTON 40mm とか買ってる場合じゃなかったぜ(;´Д`)ヾ。
新価格の適用はわずか 10 日後からということですが、その前に無理をしてでも買っておけ、という神のお告げなんでしょうか(´・ω:;.:...

Carl Zeiss / Planar T* 85mm F1.4 ZE

B0036WSKGA

投稿者 B : 23:45 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/09/18 (Fri.)

α7S II

ソニー、最高ISO409600+5軸手ブレ補正の「α7S II」国内発表 - デジカメ Watch
ソニー / α7S IIicon

iconicon

α7S II が国内発表されました。

内容的には基本的に α7R II のボディに α7S のセンサを載せたもの、という位置づけですが、α7S に対して AF ポイント(この機種はコントラスト AF 専用)が 25 点→169 点に細分化されたり、フル HD 解像度での 120fps HFR 動画撮影対応、S-Log3 ガンマ対応など、細かく機能強化が図られています。とはいえ新機能は動画寄りのスペックを補強した側面が強く、スチルカメラとしては α7S の超高感度性能にボディ内 5 軸手ブレ補正や高倍率 EVF など、α7R II 譲りの機能が撮影の歩留まり向上に貢献する、といったところでしょうか。

α7R II にボディ内 5 軸手ブレ補正機能が内蔵された際に、同じ機構を搭載した α7S II が出たら暗所撮影カメラとして最強だろうと想像したことと思いますが、暗視カメラを除いては現時点でこれ以上暗所撮影に強いカメラはないでしょう。
私も α7S を昨年末に借りて使ってみて以来、定期的に α7S が欲しくなる発作を抑えるのに苦労しています(笑。まあ低解像度ゆえに使用シーンが限られるため、特殊用途のために 20 万円は出せないよなあ...と踏みとどまってきましたが、今回はさらに倍の価格ですからね(;´Д`)ヾ。逆に、α7S II が出てきたことで、初代 α7S が相対的に安く見えてしまう罠。だって α7S II を買う予算で旧 α7S と無印 α7 II が買えてしまうわけですよ!なんてお買い得(錯乱

でも冗談抜きで、「α7S があればアートアクアリウム、もっと良い写真撮れたんだろうな」みたいな後悔に苛まれることもなくなるわけで。さすがに 40 万円の新型には手が出ませんが、これで多少は中古市場への流通が増えるであろう初代 α7S が逆に今狙い目なのかもしれません。どうしようかなあ...。

投稿者 B : 22:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/09/11 (Fri.)

ZEISS Milvus

コシナ、カールツァイスと共同開発したレンズ「Milvus」 - デジカメ Watch

ZEISS Milvus

コシナがカールツァイスブランドの新レンズ群「Milvus」シリーズを発表しました。

最近、ツァイスから新シリーズのレンズ群が相次いで登場していますが、最近集中しているミラーレス向けのレンズではなく、今回は一眼レフ用のレンズになっています。「Milvus」は、近年のツァイスレンズのシリーズ名同様、鳥類のラテン語名に由来しており、今回はトビのラテン語表記からきている模様。
一眼レフ用のレンズは同じくコシナから ZE、ZF.2 マウント等の MF レンズ群が存在した上に、「Otus」シリーズも出ているので、それらとの棲み分けが気になるところ。ツァイス公式のレンズラインアップページの表記によると、旧レンズ群も Classic レンズシリーズとして当面は併売になるようですが、機能的に似ている部分も多いので、簡単に一覧を作ってみました。(ソニー製ツァイスレンズは除く)

シリーズカテゴリフォーマットAF/MF対応マウント
Otus一眼レフフルサイズMFZE/ZF.2
Milvus一眼レフフルサイズMFZE/ZF.2
Classic一眼レフフルサイズMFZE/ZF.2*
BatisミラーレスフルサイズAFαE
LoxiaミラーレスフルサイズMFαE
TouitミラーレスAPS-CAFαE/X
* Classic レンズには一部 ZF/ZS/ZK マウントも存在(ZK マウントは販売終了)

こうやって並べて見ると、ミラーレス用レンズはシリーズごとに棲み分けがはっきりしている(この棲み分けにどこまで細かな需要の違いがあるかは別として)のに対して、一眼レフ用の Otus/Milvus/Classic シリーズはいずれもフルサイズ対応 MF レンズで対応マウントもほぼ同じ、というモロかぶりの状態にあります。ただ、レンズ構成を見ると 50mm F1.4 と 85mm F1.4 以外の Milvus は同スペックの Classic シリーズのレンズ構成を踏襲しているようなので、いずれ Milvus が Classic シリーズを置き換えていくことになるのではないかと思います。構成は同じでも硝材や製造の精度、コーティング等がアップデートされることで Classic より高解像度になり、価格も 1.5~2 倍ほど高くなる、という方向性でしょうが。主軸となる 50mm と 85mm のレンズ構成を変えてきた(特に 50mm は定番の Planar タイプから Distagon タイプに変更してきた)ことから、単なる Classic レンズのリニューアルという位置づけではないと思われ、どのような描写に仕上がっているか、非常に興味があるところ。
ただ、超高解像レンズとしてはお値段も超弩級の Otus が存在することから、この Milvus シリーズが単に Otus の廉価版的な見え方になるのか、それとも Otus とは違った方向性を目指しているのか、も気になるところです。そういえば Otus も標準域の 55mm F1.4 が Distagon タイプなんですよね。そう考えると、同じような方向性でかけているコストが違うだけ、という可能性も十分にあり得ます。

あとこれは多くの方が指摘している部分ですが、最近のツァイスレンズの曲線主体でピントリングがプレーンなラバー、というデザインテイストはどうも好きになれません。これに似合うボディ、ほとんどないんですよね...。個人的に好きなのは Classic シリーズや ZM レンズのような金属的でメカメカしい、クラシカルなデザイン。そういうのはフォクトレンダーでやってね、ということなのかもしれませんが。

というわけで、Milvus シリーズは気になりながらも、相対的に Classic シリーズが俄然お買い得に見えてきました(笑。前々から 85mm F1.4 ZE くらいは欲しいと思っていたので、なくなる前に手を出しておきますかね!?ただ、最近は MF レンズは EVF でないと自信を持ってフォーカスを合わせられなくなってしまったので、いくら EOS 5D3 でも歩留まりを上げられる自信もないんですが(´д`)。

投稿者 B : 23:59 | Camera | DSLR | コメント (2) | トラックバック

2015/08/27 (Thu.)

Canon EF35mm F1.4L II USM

キヤノン、「EF35mm F1.4L」を約17年ぶりにモデルチェンジ - デジカメ Watch
キヤノン / EF35mm F1.4L II USM

B014IO02DS

ここのところ定番レンズのリニューアルを進めているキヤノンから、EF35mm F1.4L の II 型が登場しました。メインどころのズームレンズがあらかたリニューアルし終わったためか、最近は単焦点レンズの置き換えに注力しつつある印象。35/1.4L に関してはもう数年前からリニューアルの噂があっただけに、満を持して投入、というところでしょうか。

今回の最大の特長は、新素材「BR 光学素子」を採用し、青色系の短波光の収差を収差を低減してきたところ。蛍石に代表されるように、キヤノンは新硝材開発のトップランナーというイメージが強いですが、また新たな光学素子を投入してきました。とはいえ過去には DO レンズのようにあまり成功したとは言えない光学素子もありましたが(まあ今でも現行製品ですが)、シミュレーションと計測技術が大きく進歩した現代の新素材なので、効果は折り紙つきなのでしょう。

近年投入されている新レンズは EOS 5Ds のような超高画素機を前提に開発されている高解像レンズなので、これも間違いなく 5Ds との組み合わせで最高の性能を発揮する高性能レンズなのでしょう。ただお値段のほうも旧型から大きく上がってしまい、実売 27~28 万円と、そうそう手の出る価格帯ではありません(´д`)。個人的には同じ 35mm F1.4 ならばシグマの Art レンズもかなりの高性能レンズなので、同じ値段を出すならシグマの Art 単焦点シリーズを揃えてしまったほうが楽しめる気も。まあシグマは高解像度に振った分ボケがやや硬い印象があるので、傾向としてキヤノンのほうがボケ表現は柔らかそうだな、という気もします。
いずれにしても買えませんが、一度実機を使って自分で撮ってみたいですね。

個人的には 70-200/4L をそろそろリニューアルしてほしいところですが、現行モデルも発売からまだ 10 年経ってないし、もう少し後になるのかなあ。

投稿者 B : 21:35 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/06/26 (Fri.)

α7R II

ソニー「α7R II」国内正式発表 ファーストインプレッション - デジカメ Watch
ソニー / α7R IIicon

iconicon

先週海外で発表されていた「α7R II」が国内でも正式発表されました。


世界初の 4,240 万画素フルサイズ裏面照射 CMOS センサに拡張 ISO 102400、単体での 4K 動画撮影対応、α7 II 譲りの 5 軸手ブレ補正、399 点像面位相差 AF と A マウントレンズの高速 AF 対応(ただしレンズ内モーター搭載レンズのみ)、さらには電子先幕シャッター&サイレントシャッターにまで対応、という α7R の弱点をことごとく潰してきただけでなく、既存の α7 シリーズの要素を全部盛りにしたようなカメラ。まさか α7 から二年足らずでここまで来るとは思いませんでした。

スペック上はボディ側にはほぼ弱点と言うべき弱点は見当たらず、EOS 5D シリーズや D800 シリーズと比べて物足りない点があるとすれば、操作ボタンの数の多さくらいでしょうか。いちいちメニューから辿らなくてもいい操作性は写真の歩留まりに直結するので、そこはまだ差がありますが、大きさ重さとのトレードオフでもあったりします。
それよりもここまでボディ側に不満がなくなってくると、レンズラインアップが寂しく感じます。絶対的な本数もまだまだ少ないですが、「このレンズがあるからこのマウントを選ぶ」と言える銘玉がない(強いて言えば 55mm F1.8 くらいか。あと今日発売の 35mm F1.4 と 90mm MACRO には期待)。ただ、α7 シリーズの強みはマウントアダプタで世にあるほぼ全ての 35mm 判(以上の)レンズが使えること。もしサードパーティ製の AF 対応 EF-E マウントアダプタでも A マウントの SSM レンズ並みのスピードが出せるのであれば、EF レンズが EVF やチルト液晶で使える、ということにもなってくるわけで、EOS・α 二刀流な俺大勝利!な時代がやって来ます(ぉ。まあこのあたりは発売後すぐに試す人が出てくるでしょうから、その検証結果に期待。

まあ価格が価格なのでそうそう手が出る代物ではありませんが、このカメラに入っている機能が今後下位機種にも順次反映されていくと考えると、E マウントの今後にも期待が持てるというものです。α7 III はまだしばらく先でしょうが、α6000 のモデルチェンジでボディ内手ブレ補正・サイレントシャッター・電子水準器復活、くらいまで踏み込んでくれたら、間違いなく即買いしてしまうと思います。

投稿者 B : 22:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/06/19 (Fri.)

SIGMA [Art] 24-35mm F2 DG HSM

シグマ、世界初フルサイズ用「24-35mm F2」を開発発表 - デジカメ Watch

SIGMA 24-35mm F2 DG HSM

シグマからなんかすごいのキターーーーー(;´Д`)ヾ!!!

今回は事前のリークがほとんどなかったので油断してました。大口径広角ズーム、という意味では 18-35mm F1.8 DC HSM のフルサイズ版的な位置づけです。
さすがにフルサイズで F1.8 通しは難しかったようですが、F2 通しズームでもすごい。キヤノンの EF11-24mm F4L も驚くべきレンズでしたが、これも今までの常識を打ち破るスペックのレンズだと思います。これが実現できてしまう最新の硝材と設計・製造技術の進歩には、やはり目を見張るものがありますね。

ちなみにプレスリリース文の中では

特に24mmと35mmの焦点距離では、Artラインの2つの単焦点レンズと同等の光学性能をお楽しみいただけます。

とありますが、以前 18-35mm F1.8 DC と 35mm F1.4 DG を比較してみてまさにそんな感じだったので、同様のアプローチで開発されたレンズであれば期待して良さそう。価格次第ですが、これ開放 F 値にこだわらなければ 35mm F1.4 よりも活躍の幅の広いレンズになるかもしれません。
ズーム域は 18-35mm F1.8 DC の約 2 倍に対して、24-35mm F2 DG では約 1.5 倍。広角域では 1mm の差でも画角の差は大きいので倍率は問題ではありませんが、18-35mm では 28/35/50mm 相当の三本の単焦点レンズが一本に、という感じだったのが、今回は 24/28/35mm という感じで一段広角寄りにシフトしているので、用途が少し異なってきます。まあでも「フルサイズ機を使う人なら、50mm は F1.4 の単焦点レンズを何かしら使いたいはず」と考えれば、広角寄りに位置づけたのも理解はできます。そこはあえて外してきた企画の製品、というところなのでしょう。

発売日はまだ明らかになっていませんが、これは一度試してみたいレンズですね。どこかで試用する機会を設けられないものか...。

投稿者 B : 23:59 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/05/11 (Mon.)

Canon EF50mm F1.8 STM

以前から「出る出る」と言われ続けていた、キヤノン EF50mm F1.8 II のリニューアルモデルがついに発表されました。

キヤノン、「50mm F1.8」を25年ぶりにリニューアル - デジカメ Watch
キヤノン / EF50mm F1.8 STM

B00XHHB7MI

EF50mm F1.8 II は言わずと知れた「撒き餌レンズ」。アンダー 1 万円で単焦点レンズの面白さを味わえる、果てしない沼への入り口レンズとして多くのユーザーを呑み込んできました(笑。
今回のリニューアルでは AF 駆動がステッピングモーター化され、コーティングも現行世代のものにアップデート。加えてマウント部分にも金属パーツが奢られています。その分価格も 2 万円近くまで上がってしまいましたが、現行型が登場した時代は「50mm 単焦点=はじめの一本として買う標準レンズ」だったのに対して、現代では「50mm 単焦点=標準ズームからステップアップするためのレンズ」になっているので、多少のグレードアップは必然と言えるでしょう(それでも十分に安いですし)。

気になるのはレンズ構成が現行型と変わらぬ 5 群 6 枚ということですが、定番中の定番と言えるガウスタイプの構成ですし、現行型も価格帯を超えた描写として評価が高いので、コーティングの変更だけでも十分、という判断なのでしょう。それよりも STM 化されることで AF 速度向上と静音化を実現し、フルタイム MF も可能になることで、現行型の弱点を一気に解決してきたことが見逃せません。

価格帯的には「出たらとりあえず買っとけ」レベルではありますが、私は EOS 5D3 には EF40mm F2.8 STM がつけっぱなしになっているので、これを買ってもどれくらい出番があるかは未知数。まあ、それでもコストパフォーマンス的には買って損しないレンズではあると思いますが、おそらく私の身の回りで買う人が何人も思い浮かぶので、少し試させてもらってからでもいいかも(笑。

投稿者 B : 22:50 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/04/22 (Wed.)

ZEISS Batis

ツァイスが新しい交換レンズシリーズ「Batis」を発表しています。

Batis | ZEISS 日本

ZEISS Batis

Touit、Otus、Loxia に続く新シリーズで、鳥類をモチーフとした命名規則に準ずると「Batis」はヒタキの一種・セワタビタキ属を示すラテン語から取られているようです。

Touit が APS-C のミラーレス系マウントに対応した AF レンズ、Otus は一眼レフ用の超弩級 MF レンズ、Loxia は E マウントフルサイズに対応した MF レンズだったのに対して、Batis は E マウントフルサイズに対応した AF レンズとしてきました。純正以外で E マウントフルサイズにネイティブ対応した AF レンズはこれが初ではないでしょうか。

当初のラインアップは 25mm F2、85mm F1.8 の 2 本。25mm は Distagon、85mm は Sonnar 構成を採っているようです。レンズ構成図などの詳細が明らかになっていませんが、外観デザインを見る限りでは Touit によく似ているため、伝統的なツァイスのレンズ構成を踏襲した素直な描写の代わりに AF はさほど速くない、という Touit の特徴をそのまま受け継いでいると推測できます。ソニー製のツァイス FE レンズは AF が速くてシャープネスが高い代わりに描写はちょっと硬めなので、用途や描写の好みによってうまく棲み分けることができそうではあります(そもそも純正で同焦点距離のレンズはまだ用意されていませんが)。

ユニークなのは、距離指標窓が一般的なアナログメーターではなく、有機 EL ディスプレイを用いたデジタル表示になっていること(!)。もともとミラーレス用レンズのほとんどは MF 時にも内蔵モーターを使ってフォーカス駆動するためアナログの距離指標を備えていませんが、それを逆手にとってこういうギミックをつけてくるとは。しかも、電源投入時にはここに「ZEISS」と表示されるというから、ツァイスヲタ的には一本持っていたくなりますね(;´Д`)ヾ。

発売は 7 月予定、海外で既に予約を受け付けているオンラインショップの価格を見るとどちらも 1,000 ドルオーバーなのでそうそう手は出ませんが、早く実物に触ってみたいところです。

投稿者 B : 21:25 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/02/15 (Sun.)

CP+ 2015 (2)

昨日に引き続き、CP+ のレポートをまとめていきます。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2015

SIGMA

[ Sony α7 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

もうすっかり「じっくり回るブース」の一つになってしまったシグマから。

各種レンズの発表や dp3 Quattro の正式発表までは予想できていましたが、意表を突かれたのが dp0 Quattro の登場でしょう。

dp0 Quattro

最も数字の小さい dp1 がシリーズ中最広角カメラだとばかり思い込んでいたら、まさか「0」の数字を使ってくるとは。焦点距離 14mm(35mm 判換算 21mm 相当)の超広角レンズを搭載してきました。ワイコン使用を除けば、おそらく大型センサを搭載したコンパクトデジカメとしては最広角な製品になるのではないでしょうか。ただ 21mm というとかなり広角なので、これ一本で撮影というシーンは考えにくく、他の dp シリーズとの併用を前提としていると思われます。

ただし残念なことに dp0 Quattro はガラスケース越しの展示のみ。

dp0 Quattro

レンズの突出量は dp シリーズ中最大。かなり存在感のあるレンズですが、ここがもうコダワリの塊のようで、

とのこと。カメラ内補正が当たり前になりつつある昨今の流れに逆らい、レンズだけで歪曲ゼロを目指したというわけだから、まさに真のカメラ好きに向けた製品と言えます。鏡筒が長いのは、光学系のテレセントリック性(センサに対して光ができるだけ垂直に入射するように)も考慮したものと思われます。他の dp シリーズはレンズ設計やコンセプトを流用してミラーレス用交換レンズも発売されていますが、これも交換レンズ化されないかなあ。

dp3 Quattro

ちなみにガラスケース内の展示は背面液晶に製品名が表示されていましたが、特に何か動くわけでもないのにわざわざ AC アダプタを接続して画面を表示させていました。ここは別に製品名シールで良かったんじゃ...?

SIGMA [Art] 24mm F1.4 DG HSM

また、今回の CP+ に合わせて発表された新レンズがこの 24mm F1.4 DG HSM [Art]。フルサイズ対応短焦点 [Art] シリーズとしては 35mm、50mm に続く三本目になります。私はこのシリーズはとても気に入っているんですが、焦点距離的には 35mm、50mm と来たら次は 85mm F1.4 を出してきてほしかった。まあ今までの日本も含め、フルサイズで使っても APS-C で使ってもツブシが効く焦点距離が続いているのでそういう意図なんでしょうが(24mm は APS-C では 36mm 相当となりスナップに使いやすくなる)、待望の 85mm F1.4 [Art] は来年の CP+ 待ちな感じかなあ。

SIGMA [Contemporary] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

昨年末に発表された二つの 150-600mm のうち、詳細が未公表だった [Contemporary] のスペックと価格も公表されました。

重量は約 1,830g、価格は 15 万円。旧 150-500mm よりは焦点距離が伸びた分若干重くなってしまいましたが、私が使っている APO 50-500mm OS が約 1,970g なので、それと比べると先日体感で量ってみたとおり少しだけ軽くなったことになります。これなら、手持ちでもギリギリ許容範囲。[Sports] のほうはとてもじゃないけど手持ちは無理だったので、アマチュア的な本命は [Contemporary] のほうでしょう。

SIGMA [Contemporary] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

ただし [Sports] との違いは、直進ズームとしての使い勝手が考慮されていないこと。一応ズームリングを回さずに直進的にレンズを繰り出すことはできますが、トルクの掛かり方がスムーズではなく、中間域だけやたら軽く、500~600mm の区間は妙に重い、という感じなので、基本的にはズームリングで操作することが前提になるでしょう。
ただ各焦点距離でのズームロックは [Sports] 同様に対応しているので、天体撮影等には扱いやすいと言えます。

値段もだいたい予想通りのレンジだったし、これは 50-500OS から買い換えるか悩むところだなあ。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III

続いてコシナブース。全くのノーマークだった、フォクトレンダー SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical(M マウント)に III 型が登場してきました。

これ、α7 用に去年 II 型を買ったところなんですよね...。何が変わったかというと、デジタル用にセンサへの光の入射角を最適化してきたということですから、完全に α7 シリーズでの周辺マゼンタ被り対策です本当にありがとうございました。
これはもう発売され次第 II 型から買い換えるしかない!と思ったところまでは良いんですが、価格が II 型から約 1.5 倍に上がってしまいました(;´Д`)ヾ。これはそうそう買い換えられない...。カメラ内のレンズ補正アプリで当面は凌ぐしかありません。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III

今年のコシナブースはレンズのカットモデル展示祭りという感じで、何でもかんでもウォーターカッターで真っ二つに切りまくり(笑。おかげで III 型のレンズ構成もバッチリ確認できました。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

で、こちらが今までの II 型。もうレンズの全長からして違う、全く別物のレンズです。

SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

旧型のレンズ構成。一目瞭然ですが、II 型が 6 群 8 枚だったのに対して III 型は 9 群 11 枚というまるっきり違うレンズ構成になっています。dp0 Quattro のレンズが長かったのと同様に、経路を長くすることで多重に光学補正をかけつつ、センサに対してできるだけ垂直に入射するようにしているということでしょう。III 型の設計であればマゼンタ被りだけでなく、α7 シリーズで発生する周辺の像流れも軽減されることが期待できるだけに、これはたいへん気になります。まあそうそうすぐには買えませんが...。

ULTRON 35mm F1.7 Aspherical

他にも ULTRON 35mm F1.7 の参考出品やマイクロフォーサーズ向け NOKTON 10.5mm F0.95、ツァイスブランドで Otus や Loxia など、新レンズ群を精力的に展示していました。

Manfrotto 190CXPRO4T

そして Manfrotto ブース。

何の前触れもなく発表された、190 シリーズ三脚のツイスト(回転)ロック版「190T シリーズ」が展示されていました。

Manfrotto 190CXPRO4T

三脚はレバー式はワンタッチで伸縮できるものの機構が大きく重くなりがち、回転ロック式は逆にコンパクトで軽くできるけど設置に時間がかかりがち、ということで一長一短です。長年レバー式にこだわってきた Manfrotto が回転式を出してくるということ自体驚きですが、使い勝手はどうでしょうか。私はレバー式しかじっくり使ったことがありませんが、回転ロック式のフラッグシップ GITZO ユーザーであるクマデジさん曰く「GITZO なら 1/4 回転するだけですぐにロック/リリースされる。これは回転量が多くて GITZO ほど使いやすくなさそう」とのこと。GITZO も Manfrotto も同じグループ企業なので技術流用しているのかと思ったら、そこは差別化されているようですね。私はセッティングがラクなレバー式のままでいいです(笑。

Manfrotto befree Carbon

トラベル三脚 befree もシリーズ化されて、通常のアルミモデルにはカラバリが追加され、さらに上位モデルとしてカーボン版が登場しました。初代モデルを買った私としては気になるところですが、確かに比べるとただでさえ軽かったアルミ版に比べてさらに一段軽くなっていて、これなら旅行に躊躇なく携行できるレベル。ただし値段もアルミの約 2 倍になり、実売でおそらく 40,000 円前後になると思われます。それでも同じくカーボンを採用した GITZO のトラベラー三脚の半額なので、コストパフォーマンスは高いか。

Manfrotto MHXPRO-3WG

あと現場で見るまでノーマークだったんですが、ギア雲台にも新型「MHXPRO-3WG」が登場していました。

今までギア雲台といえば精密性は高いけど大きく重く高価いという三重苦でそうそう手が出ませんでしたが、これは樹脂製で軽く、かつ実売が 2 万円台中盤になるとのことで、これなら手が出る!

Manfrotto MHXPRO-3WG

しかも、角度調整用のノブを倒すと角度固定が解除されてフリーに動かせ、ノブを離すとまた固定される、という新機構を採用。ギア雲台の精密さと 3 ウェイ雲台の手軽さを併せ持った、非常に扱いやすい雲台と言えそうです。私は今使っている 3 ウェイ雲台を昨年発売されたハンドルが収納できる新型に買い換えようかと思ってましたが、買うなら俄然こっちかな...。

SIGMA

[ Sony α7 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

ということで、私の CP+ レポートはここまで。

会場でお会いした方もお会いできなかった方も、お疲れさまでした。また来年お会いしましょう!

投稿者 B : 00:33 | Camera | Camera Accessory | Compact | DSLR | Photograph | Vario-Tessar FE 24-70/F4 ZA OSS | α7 | コメント (0) | トラックバック

2015/02/14 (Sat.)

CP+ 2015 (1)

CP+ に今年も行ってきました。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2015

紗々さん

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF70-200mm F4L USM ]

今年は久しぶりに各ブースをじっくり回ることができました。しかし何年も通っていると会場の知り合い率が高まってしまい、なんだかんだでご挨拶したり近況報告したりしている間に半日くらい過ぎてしまったという...。年々、撮影機器を見に行くというより普段会えない人に会いに行くというイベントになりつつあります。

展示内容に関しては既にニュースサイトを中心にあちこちで記事が上がってきているので、私は個人的に注目した新製品の話なんかを断片的にメモしていくことにします。

Canon

キヤノンブースは言うまでもなく 5Ds/5Ds R をはじめとした一眼カメラの新製品が大盛況。そういうこともあろうかと、前もってショールームで触っておいて良かった...。
ちなみに 40 分待ちであれば、そのまま東海道線に乗って行列のできていない品川のショールームに行った方が早く触れます(笑

Canon G3 X

今回参考展示としてアクリルケース越しに展示されていた、PowerShot G3 X。1inch センサを搭載した超望遠ズーム機です。

同じカテゴリで言えばソニーの RX10 のライバルということになるでしょうが、RX10 のレンズは 24-240mm/F2.8 相当なのに対して、G3 X は 24-600mm 相当の 25 倍ズーム(!)。レンズの開放 F 値こそまだ明かされていませんが、大型センサ搭載の超望遠コンデジとしては破格のスペックです。本気のスポーツや野鳥撮りには厳しいでしょうが、取材等の業務用途ではかなり使い勝手が良さそう。

Canon G3 X

ただ、本体サイズがそれなりの大きさになってしまっているのがネック。ボディとレンズを合わせてミラーレス中級機くらいの大きさになってしまうので、それならミラーレスを使った方がいい、という判断も大いにあり得ます。ただし 1inch 以上のセンサと 600mm 相当のレンズをこのサイズ感で持ち運べる選択肢は他にないので、超望遠域を使う用途がどれだけあるか、が鍵になるでしょう。用途さえハマれば無二のカメラになりそうです。

PENTAX Full-size

続いてペンタックスブース。出る出ると言われ続けてそろそろ出す出す詐欺になりそうだったフルサイズ機が、ようやく形だけながら姿を見せました。

ただし現時点ではあくまでモックのみ。とんがり帽子の、同社初のフルサイズデジタル一眼、しかも当初はモック展示...この道~は~、いつか来た道~(by α ユーザー

PENTAX Full-size

正面から見るとけっこう出来上がっていそうに見えますが、別の方向から見るとまだ全然外観形状が決まっただけのモックにすぎないことが判ります。まあ実際の設計はもっと進んでいてあえてモックしか展示していない、という可能性もありますが、まだまだ先は長そうです。

私は今のところペンタックス機を買ったことはありませんが、なにげに周囲にペンタックスユーザーが多いので(でもほとんどの人がここ数年で他マウントとの併用になりつつある)、注目はしています。

PENTAX Full-size

背面を見ると、この液晶周りの微妙な形状は、チルト対応するということでしょうか?

フルサイズ一眼でチルトできるカメラはまだ少数派なので、ライブビュー専用としてもチルトで出てきたら面白いことになりそうです。

OLYMPUS EE-1

それからオリンパスブース。私が注目しているのは、E-M5 II ではなく、その上についているドットサイト(照準器)「EE-1」です(笑

去年発売されたネオ一眼、STYLUS SP-100EE のドットサイト部分のみを単体で商品化したような機器。一応 OM-D シリーズのオプション品扱いになっていますが、特にカメラ本体と電子連動するわけでもないので、汎用のドットサイトとして他社カメラでも使えそうなのが気になっています。

OLYMPUS EE-1

こういう形でパカッと開きます。折りたためるので持ち運びやすいのが嬉しい。

野鳥撮りで超望遠レンズを使うときの欠点は、被写体がフレームアウトしたときに追いかけるのが大変なこと。ドットサイトであればフレーム外の視野も見えているため、飛び回る野鳥のフレーミングがかなり容易になります。実は最近野鳥撮りのために射撃用かデジスコ用のドットサイトを導入しようかと考えていたところなので、これは有力な選択肢になります。

OLYMPUS EE-1

レティクル(照準線)の明るさは 5 段階に調整でき、位置の微調整も可能。私はドットサイトにはまだあまり詳しくはありませんが、入門用としては十分かな...。こういうのは売れるのか売れないのかさっぱり判りませんが、他にあまり選択肢もないので、初物は争奪戦になりそう。春の発売ということですが、早めに手に入れたいところです。

CP+ のレポートは次回に続きます。

投稿者 B : 01:33 | Camera | Camera Accessory | Compact | DSLR | EF70-200/F4L USM | EOS 5D Mark III | Photograph | コメント (0) | トラックバック

2015/02/09 (Mon.)

EOS 5Ds、見てきました

EOS☆ALL STARS

先日発表になったばかりの新 EOS を見に、品川のキヤノン S タワーに行ってきました。今週の CP+ ではたぶん人だかりで待たなくては触れない状況になると思い。それに対して、ショールーム(少なくとも品川)は平日の昼間であれば、発表直後の新商品であっても多くて 2~3 人待ちで触れるくらいには空いています。今回も、過去最大級の新商品発表にもかかわらず、5Ds には待ちなしで触ることができました。

キヤノン / EOS 5Ds

EOS 5Ds

これが 5,060 万画素のフルサイズイメージセンサを搭載した EOS 5Ds。といっても外観は 5D Mark III とほとんど変わらないため、現物を見てもそれほどの高揚感は沸きません(笑。
まあこのあたりになると高級品を買った感よりも優れた道具を手に入れた感のほうが強いので、大事なのは使ったときの馴染み感です。

5Ds に関しては、外観よりも実際にどういう写真が撮れるかで評価する必要がありますが、現時点では実機での撮影画像はお持ち帰りできないので、とりあえず外観だけ。

EOS 5Ds

中身は 5D3 をベースとしつつ、7D2 に搭載された新機能を意欲的に取り込んできているので、機能周りはけっこう違います。個人的には、特に 7D2 で刷新された電子水準器表示がとても気に入っているので、これが移植されたのはすごく良い。5D3 では M-Fn ボタンを押している間しか水準器を表示してくれませんでしたが、7D2・5Ds ではファインダの上部に水準器を常時表示させておけるので、水平を取るのに手間取らずに済みます。撮影のテンポという点では、この一手間がけっこう大きな違いになってきます。

EOS 5Ds

機銘板を除くと 5D3 との外観上唯一の違いは、レンズリリースボタンの脇にある筐体の出っ張り。5D3 の筐体そのままでは基板が入りきらなかったのか(大容量のメモリを搭載するため?)、あるいは端子周りの補強のためか。

EOS 5Ds

ちなみにエンブレムの EOS 5Ds のロゴ、商品写真を見た感じではちょっと成金っぽいゴールドに見えて好きになれませんでしたが、実物はかなり淡いゴールド。光の当たり具合によってはシルバーにも見えるくらいのゴールドなので、これなら許容範囲かな。

キヤノン / EOS 5Ds R

EOS 5Ds R

ちなみに 5Ds R のほうは、シルバーロゴに「R」の文字だけレッド。個人的にはこちらのほうがソソります。ここまで高解像度になったらローパスなし(厳密にはローパスキャンセラーですが)の画質を堪能したい気がします。まあ、買えないけど(笑

キヤノン / EOS Kiss X8i

EOS Kiss X8i

続いて Kiss X8i。これ単体で見ると旧型とあまり変わり映えしないように見えますが、

キヤノン / EOS 8000D

EOS 8000D

モードダイヤルが左肩に移って「Kiss」のロゴがなくなっただけで、随分雰囲気が変わる 8000D。筐体は基本的に Kiss X8i と同じなのに、不思議なものです。
Kiss は最近の機種ではシボ調のラバーをふんだんに採用していて、Kiss ロゴさえ入っていなければエントリー機には見えないくらい質感が高いんですよね。マグネシウム筐体な上位機種ほどのソリッド感はありませんが、入門機として考えればこれで十分すぎるかと。

EOS 8000D

上面液晶に表示される情報は必要最低限、という感じ。
まあ私は設定の確認や変更は背面液晶+クイック設定ボタンで済ませてしまうことが増えてきているので、5D3 や 7D2 でも上面液晶はなくてもいいんじゃないかと思い始めていますが、まあこういうのは気分の問題で、ついてたほうがなんか嬉しいというものです(笑

EOS 8000D

8000D の背面にはサブ電子ダイヤルが搭載されていますが、上位機種とは違い方向キー(兼機能選択キー)を兼ねたもの。というかこれは PowerShot G7 X と共通のパーツじゃないですかね。
これはデフォルトでは露出補正ダイヤルとして動作しますが、これがあるとないとでは補正のしやすさが段違い。このあたりに Kiss とのペットネームだけじゃない違いが表れています。

EOS 8000D

ちなみに機銘板ばかりに注目してしまいますが(笑)、全ての文字がエンボスになっている上位機種とは違い、Kiss X8i/8000D では「EOS」のみがエンボスであとはプリントになっています。海外向けには 750D/760D という名前で販売されるので、プリントだけで作り分けられるように、ということでしょう。
PowerShot と共通のサブ電子ダイヤルといい、キヤノンのエントリー機種はどうやってパーツを使い回しているか、みたいな視点で見るとなかなか興味深いものがあります。一度メカ設計の方にこのあたりの細かい工夫について伺ってみたいところ。

キヤノン / EOS M3

EOS M3

そして EOS M3。今回の新商品で注目しているのは、5Ds よりもむしろ 8000D と M3 だったりします。が、実機をじっくりいじってみた方のレビューが既にあちこちで掲載されているので、詳細は丸投げ(ぉ

EOS M3

M2 までと違い、M3 ではカメラとしてちゃんとすることを志向したのか、サイズは一回り大きくなってしまいました。それが残念という人もいるでしょうが、個人的にはこのグリップ形状はなかなかよく考えられていて、できるだけ出っ張りを抑えた中で絶妙な握りやすさのバランスを狙ってきています。NEX-5 あたりのグリップ形状とはまた違った方向性の握りやすさ。

2 台あった展示機は両方とも外付け EVF を装着した状態で置かれていましたが、まあ投げ売り状態の旧型を買わずにあえて M3 を狙う人なら EVF 使用が前提でしょうね。初期ロットには+3,000 円で EVF がついたモデルも用意されるようですし。

EOS M3

モードダイヤルと露出補正ダイヤルは、もう去年くらいからミラーレス中上位機種の標準装備という感じになりました。個人的にはアサイナブルでない露出補正ダイヤルが再びここまで市民権を得るようになるとは思いませんでしたが...。

それはそれとして、モードダイヤルの脇に添えられている電源ボタンがあまりにも小さくて押しにくい。これがこの機種の最大の欠点ではないかと思うくらいです。

EOS M3

自分撮りに対応したチルト液晶は、手前に引き出すと液晶がバネの力でスッと少し下にずれるという凝ったギミックを備えています。180° チルトする際に液晶の端が本体に隠れないようにという配慮でしょう。

EOS M3

こちらはブラックカラー。PowerShot N を彷彿とさせる光沢塗装のホワイトに対して、こちらは一眼レフのレザートーンっぽい塗装で、男の道具感満載。一眼レフのサブとして使うなら黒一択、という感じで、マウントアダプタ経由の EF レンズ使用にも似合いそうです。

ちなみに操作感というか AF 速度ですが、どんな被写体にもスッ、スッと合ってくれて気持ちが良い。とはいっても従来の EOS M/M2 比での話なので、これくらいならイマドキのミラーレスは大抵実現しているレベルではあります。ただ、今までは EOS ユーザーでもサブ機に M を買うのはやや抵抗があるレベルだったのが、EOS のサブ機として買っても不満がないレベルになったという点では、EOS ユーザー的には大きいかな。初代 M のときにこれくらいの完成度で出ていてくれたら...と思わずにはいられませんが、堅実な選択肢のひとつであることも間違いありません。

ところで新レンズである EF11-24mm F4L が見当たらない...と思ったら、今のところ銀座と梅田にしか展示していないようですね(´д`)。これは CP+ で触れるといいなあ...。

投稿者 B : 23:45 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/02/06 (Fri.)

Canon EOS 5Ds

有効5,060万画素のフルサイズ一眼レフ「EOS 5Ds」 - デジカメ Watch

B00T90GHWC

しばらく前から噂になっていた EOS 5D の上位機種が、CP+ の開催を待たずして正式発表に。CP+ 初日の発表だと思っていたので、ちょっと意表を突かれました。

EOS 5D Mark III をベースに、35mm フルサイズイメージセンサとしては現時点で最高解像度となる有効 5,060 万画素センサを搭載。かつ、ニコン D800/D800E と同様にローパスフィルタあり/なし(正確にはローパスフィルタキャンセラー搭載)の 5Ds/5Ds R の 2 ラインアップ。というと 5D3 の単純な派生モデルのように見えますが、デュアル DIGIC 6、EOS iTR AF、フリッカーレス撮影など、7D Mark II に先行搭載された機能も取り込んできました。

これだけ高画素になってくると逆に 5D シリーズの美点だった高感度性能が犠牲になっているのではと気になるところ。しかし計算してみると画素ピッチは 7D2 とほぼ同じになるので、7D2 の高感度画質と同等以上は期待して良さそうです。まあ 5Ds を買うような人は既に 5D2 か 5D3 を持っていることがほとんどな気がするので、照度に応じて使い分ければ良いだけの話ではありますが。

ここ 1~2 年の間に多くのカメラメーカー/レンズメーカー首脳が「これからの超高画素時代に適したレンズ開発が必要になってくる」という発言をしており、実際にここ数年で発売された新レンズは高解像を志向しているものが数多くあります。今回 5Ds の登場によって、いよいよ超高解像時代が始まるのかもしれません。特に風景中心のネイチャーフォトグラファーには、素晴らしい時代が訪れたと言えそうです。
こうなってくると「矛盾」の故事のごとくレンズとセンサどちらの性能が上なのか、じっくり比較したくもなってきますが、50 万円のボディはさすがに手が出ない(´д`)。私は 5D3 のモトが取れるほど使い込んだとはまだ言えない状況なので、まだまだ 5D3 でがんばります...。

今回のキヤノンは、ハイエンドだけじゃなくてエントリーも大漁。

キヤノンから2つのエントリーEOS「8000D」「Kiss X8i」 - デジカメ Watch

B00T90G8NA

まずは Kiss 系ですが...先代が Kiss X7i/X7 という 2 機種だったのに対して、今回は最下位機種の X7 をスルーして、逆に X8i の上に 8000D を持ってきました。
個人的には X7 の割り切ったコンパクトさがけっこう好きだったので残念ですが、そろそろ小型のエントリー機種はミラーレスとの棲み分けが難しくなってきたからそこは EOS M シリーズに任せる、という判断でしょうか。

まずは X8i。X7 に 2,420 万画素センサと 19 点位相差 AF センサを搭載、ライブビューのハイブリッド CMOS AF も三世代目に進化して、基本スペックを大きく底上げしてきました。Kiss は X5 あたりでエントリー一眼としてはほぼ完成の域に達していたと思いますが、もはや中級機に迫る勢いです。Wi-Fi+NFC も搭載して、もう隙がなくなった印象。だってこれフリッカーレス撮影機能まで入ってるんですよ!

8000D のほうは、Kiss X8i をベースに上面液晶パネルと背面サブ電子ダイヤルを搭載して、中級機並みの操作性を備えたモデルになっています。これもう 70D 要らないじゃん、と思いかけましたが、光学ファインダが 70D がペンタプリズム、8000D/X8i はペンタミラーなんですよね。逆に言えば、スペック上の気になる違いと言えばその程度。「一眼買ってみたいけど、Kiss って軟弱でなんかヤダ」という人の最初の一台としてすごくよくできたカメラじゃないでしょうか。中身は同じカメラでありながら、オートで撮る人向けの X8i、上手くなりたい人向けの 8000D、という味付けと言えそうです。

キヤノン、ミラーレス最新モデル「EOS M3」 - デジカメ Watch

B00T90FRJQ

さらに EOS M3。モデルナンバーは M2 の後継に見えますが今までの EOS M とは随分雰囲気が変わり、しっかりしたグリップや各種ダイヤル、外付け EVF 対応など、EOS M2 の上位機種的な位置づけのカメラになっているように見えます。他社も含めここ 1 年ほどでミラーレスは下位機種を縮小して高価格帯に寄せに行っているので、EOS M もその流れに乗ってきたものだと思われます。

AF もハイブリッド CMOS AF III を搭載し、8000D/X8i のライブビューとほぼ同等のスピードになっているようです。今までの EOS M の最大の弱点は AF の遅さにあったので、そこが改善されて画質も 8000D と同等ということになれば、Kiss X8 が発表されずに M3 が出てきた理由は解ります。
ただ、他社のミラーレスがこの 2 年ほどの間に劇的に進化したことを考えると、標準ズームレンズはまだまだ長いしレンズの種類も少ない M3 はようやくミラーレスカメラとしてのスタートラインに立ったレベルに過ぎないようにも感じます。その気になれば一気に差を詰めてくるのがキヤノンの底力なので、これから巻き返しがあるのかもしれませんが...。

それにしても過去にないほどの製品を一気に発表してきた今回のキヤノン。世界的には既に縮小が始まっていると言われる市場でこれだけ製品バリエーションを広げてくるというのは、リーディングカンパニーの強さを改めて見せつけられた思いです。市場は成熟したものの技術的にはまだまだ伸びしろもあるので、多様化する用途に応じた製品を展開することで市場を活性化したい、といったところでしょうか。製品のバリエーションは多いながらも、よく見るとキーコンポーネントやパーツ単位では機種間で共用しているものも多く、リスクをうまくコントロールしながら他品種展開できている印象です(それでも細分化しすぎな感は否めず、現場での売り分けは大変でしょうが)。

CP+ では特に 5Ds は行列で触るのも大変でしょうから、早めにショールームに行って実機を見ておきたいと思います。

投稿者 B : 21:55 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/01/17 (Sat.)

NOTHING BUT 7D

NOTHING BUT 7D

...ん?なんか届いたー。

でも何だろうこれ(この時点で身に覚えがない

NOTHING BUT 7D

ああ、エアコンのフィルタね。って発注してないわー!(ぉ

NOTHING BUT 7D

何かと思ったら、EOS 7D Mark II の「GET BG」キャンペーンに早期エントリーするともらえる 7D2 のステッカーでした。私が申し込んだときにはとっくになくなっていたので完全に忘れていましたが、クマデジタルさんがみんぽすの開発者セミナーに参加した際に、お土産としてもらったものだそうです。使い道がないから...ということでしたが、何の予告もなしに送られてきたのでちょっと不審に思いました(笑。

しかしキャンペーンロゴがドスンと入っているステッカーって微妙じゃないですかねキヤノンさん。せめて製品ロゴがメインなら良かったのに。
これはさすがに私も使い道が...。VAIO に貼ってショクバでドヤリング、ってわけにもいかないし(ぉ

ちなみにバッテリグリップが当たる「GET BG」キャンペーンのほうは事務局からメールで受理連絡が届きました。発送は 2 月中旬になるとのことで、まだしばらくかかる模様。まあ終了直前に滑り込みで申し込んだので、仕方ないですね。気長に待つこととします。

投稿者 B : 23:37 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/01/10 (Sat.)

EOS 7D Mark II の高感度性能を試す

私が EOS 7D Mark II を買った理由の大部分が AF 性能の強化にあることは間違いありません。そしてその AF 性能(およびその AF を使いこなすための UI と機能)は期待通り以上だったわけですが、買い換えの理由はもう一つありました。CMOS センサの世代が新しくなったことに伴う、高感度性能の強化です。
まあ APS-C センサなので 5D3 ほどの高感度性能は期待できないにせよ、旧 7D では安心して使えるのは ISO400 まで、ISO800 でも少しノイズが気になり始め、ISO1600 はちょっと使い物にならない、という感じだったので、少しでも高 ISO の画質が上がっていてくれると嬉しい。7D2 の用途的には長時間待つ形の撮影が多いので、日が暮れてきたときに少しでも粘れる画質である必要があります。

というわけで、旧 7D は既に手放してしまっていますが、売却する直前にざっと比較撮影を行ったので、その結果を載せておきます。
とはいえ手持ち撮影なので構図は完璧に一致しているわけではないですし、写真によっては微妙にブレてしまったものもありますが...。
※画像はクリックすると 1800×1200pixel の拡大画像が表示されます。(いずれもデフォルト設定にて撮影、JPEG 記録されたものを Photoshop にてリサイズ加工のみ適用)

■EOS 7D

ISO400EOS 7D ISO400
ISO800EOS 7D ISO800
ISO1600EOS 7D ISO1600
ISO3200EOS 7D ISO3200
ISO6400EOS 7D ISO6400

許容できるのはせいぜい ISO800 まで、といったところ。ISO1600 は RAW 現像でノイズ処理してやれば何とか、というレベルです。

■EOS 7D Mark II

ISO400EOS 7D Mark II ISO400
ISO800EOS 7D Mark II ISO800
ISO1600EOS 7D Mark II ISO1600
ISO3200EOS 7D Mark II ISO3200
ISO6400EOS 7D Mark II ISO6400
ISO12800EOS 7D Mark II ISO12800
ISO16000EOS 7D Mark II ISO16000

7D2 は ISO1600 までは余裕、ISO3200 でもこのサイズで見る分には許容範囲、ですかね。ISO6400 はさすがに厳しく、ISO12800 以上は記録写真にしかならないレベルです。ISO6400 まで実用レベルといえる 5D3 には敵いませんが、まあ APS-C としては健闘していると言えるでしょう。

一応ピクセル等倍でも比べてみるため、切り出してみました。
※画像はクリックするとピクセル等倍で表示されます。

150110m.jpg

微妙にブレたりしているものもあるため厳密ではありませんが、旧 7D 比で ISO 感度 1 段分は高感度性能が高い、と言えそうです。このテスト撮影は完全に日没した暗い環境で実施していますが、日没前ならばもっとマシな結果が得られるはず。個人的には、ISO1600 までは許容範囲、ISO3200 も現像次第で使える、と感じています。

劇的にとは言わないまでも着実に旧 7D よりは良くなっているので、さらに思い切って使っていけるようになった、と言えるでしょう。

投稿者 B : 23:47 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/12/14 (Sun.)

シグマ ふたつの 150-600mm レンズのコンセプトと違いを知る

17846-2969-295247

シグマ 新製品体感イベント

昨日、原宿の東京カメラ部 THE GALLERY にて開催されたシグマの新製品体感イベントに参加してきました。photokina で発表されたばかり(かつ、一部は発売前)の新製品に触れるとあっては見逃すわけにはいきません。二部制で第一部は東京カメラ部メンバー&みんぽすモノフェローズ限定のクローズドイベント、第二部が一般公開という形式。私は第一部から参加してきたので、その様子をレポートします。

シグマ 新製品体感イベント

今年のイベントも、もちろんシグマの山木社長自らご説明いただけました。せっかくの二枚目なのに、ずっと逆光状態だったのがとても惜しい(笑。

今回ご説明いただいた主な新製品は、当然こちら。

SIGMA 150-600mm

今回新たに発表された、二本の 150-600mm レンズ群です。プロ領域のスポーツ撮影に堪える超望遠レンズとしての [Sports] の登場はある程度予想ができましたが、同等スペックでより軽量・安価な [Contemporary] まで同時発表してくると予想できた人はいなかったんじゃないでしょうか。それぞれのレンズの開発意図もさることながら、レンズとしての性格の違いはやっぱり気になるところ。そのあたりのお話を中心に伺ってきました。

SIGMA 150-600mm

150-600mm は、やはり推測通り既存の 150-500mm の後継として開発がスタートしたとのことです。150-500mm を現代の高画素センサに合わせて高画質化しつつ、防塵防滴性能やコンパクト化を狙って企画されたのが 150-600mm。だけど、「コンパクト化を諦めて惜しみなく物量を投入すればここまで行けるはず」という狙いで、別案として [Sports] の設計案が出され、「どちらも捨てがたい、じゃあ両方作ってまえ」ということでプロジェクトを二つに分けたのが二種類の 150-600mm が製品化されるに至った経緯とのことです。ほぼ、製品発表時に私が推測したとおりの内容でしたね(笑。

ただ、この三つのコンセプトは [Sports][Contemporary] 双方に通ずるもので、[Sports] は光学性能を最優先しながらもできる限りの軽量コンパクトも同時に目指し、[Contemporary] は軽量コンパクトを優先しつつもその範囲内で高画質と機能性を目指した、とのこと。まあ [Sports] の 3kg に迫る重量は軽いとは言いませんが(笑)、[Contemporary] のほうはその名に反して決して安物という位置づけではない、ということです。

SIGMA 150-600mm Sports

上の画像は [Sports] のレンズ構成図。FLD ガラス 2 枚、SLD ガラス 3 枚を含む 16 群 24 枚構成で、まさに「ガラスの塊」といった趣。いっぽう [Contemporary] は 14 群 20 枚と控えめながら、特殊低分散ガラスは FLD×1、SLD×3 と物量に遠慮はありません。FLD ガラスというのはシグマが HOYA と共同開発した「蛍石と同等の光学性能を持った」レンズ。収差、特に倍率色収差を抑えることが二つの 150-600mm では至上命題とされ、そのために FLD ガラスは必須だったそうです。
ちなみに、同時発表された 18-300mm DC も [Contemporary] ラインながらこの FLD レンズを 4 枚も使っているとのこと。山木社長曰く「性能を上げるためにコストはかけていい、と言ったけど、本当にここまでジャブジャブ使ってくるとは」というコスト度外視の設計になっているようです(笑。高倍率ズームは画質がイマイチ、という従来の常識がそろそろ覆される時代が来たのかもしれません。

SIGMA 150-600mm Sports

[Sports] タイプの防塵防滴構造。この赤線が引かれたところに防塵防滴のためのゴムパッキンが用いられています。スポーツやネイチャー撮影用には防塵防滴性能が求められますが、ヨーロッパのユーザーの中には砂漠にネイチャーフォトを撮りに行く写真家が少なくないそう。アフリカの砂漠の砂は日本の砂よりもはるかに粒が小さいため、そういう用途に対応しようとすると設計も品質試験も通常とはレベルの違う対応が求められるとのこと。カメラボディよりもレンズのほうがメカ的な可動部が多いため、防塵防滴設計は大変になります。

なお、[Contemporary] のほうは防塵防滴構造にはなっていませんが、マウント部にシーリングゴムを採用することで最も水や埃が入りやすい部分を保護するような配慮はなされています。

SIGMA 150-600mm

[Sports] と [Contemporary] の差違をまとめたチャートがこちら。光学設計以外の違いは、防塵防滴性能、撥水・防汚コーティング、あと直進ズームとしての操作性の違い程度。[Contemporary] のほうも機能的にはほぼ十分なスペックを備えていることが分かります。

この撥水・防汚コーティングというのが、油脂まで弾くかなり強力なコーティングで、マジックで書いてもインクを弾くほどに強力なようです。汚れをつきにくく、もしついても拭き取りやすくすることでメンテナンス性を高めることに一役買っています。
ただ、このコーティングが製造上は曲者なようで、「このコーティングには時間がかかるので、レンズコーティング用の機械をかなりの時間占有してしまうため、これを導入するためにコーティング機を 2 台追加した」という力の入れよう。そういえばキヤノンも一部 L レンズにフッ素コーティングを採用していますが、同様のものでしょうか。プロ領域では可用性を高めることがその機材のコストパフォーマンスに影響するため、この手のコーティングは中上位モデルの今後トレンドになっていくのかもしれません。

SIGMA 150-600mm

というわけで、実機のハンズオン。[Sports] は既に発売済みですが、[Contemporary] のほうはおそらくこれが国内初公開ではないでしょうか。見るからにサイズが一回り違うのが分かります。

持ってみた感じでは、[Sprots] の 2,860g というのはかなりズッシリくる重さで、レンズだけでも重いのにミドル~ハイエンド系のボディをつけると持ち歩くのが億劫になるレベルだと感じました。[Contemporary] のほうは重量が未公表ですが、持った感じ(直接比較したわけではないものの)私が持っている 50-500OS よりは軽いようです。旧型の 150-500mm が 1,780g だったので、それよりも軽量コンパクトを狙ったのであれば 1,500~1,700g くらいに収めてくる可能性もあります。

SIGMA 150-600mm

前玉の大きさもこんなに違います。フィルタ径も [Contemporary] の 95mm に対して、[Sports] は 105mm。このクラスになるとフィルタだけで 1 万円近くしてしまうのが痛いところ。

SIGMA 150-600mm Sports

操作スイッチ周り。フォーカスモード(AF/MF/マニュアルオーバーライド)、フォーカスリミッター、手ブレ補正の動作モード、あと SIGMA USB DOCK で調整するカスタム機能の設定スイッチが並んでいます。
写真は [Sports] のものですが、[Contemporary] のほうにも全く同じスイッチが備えられていました。今まで公表されている製品写真ではスイッチ周辺の詳細が不明だったので、ここが [Sports] と同等仕様というのは朗報です。[Contemporary] も全然使えるレンズじゃないですか!

SIGMA 150-600mm Sports

[Sports] のズームリング周り。ズームリングの距離指標に「・」がつけられていて、このポイントでズームロックすることができるようになっています。通常、この手のズームロックはワイド端でしか固定できないことがほとんどですが、天体撮影時などはテレ端や任意の焦点距離でロックしたくなることがあるんですよね。私も以前スーパームーンを撮影したときに、レンズがずり下がってきて苦労した経験があるので、これは羨ましい。

ちなみに直進ズームとしての操作性も考慮したという鏡筒デザインですが、確かに前玉周辺の鏡筒が掴みやすい形状になっています。ズームのトルクは 150-180mm くらいが少し重めで、それ以降からテレ端まではほぼ一定。確かに直進ズームとしても使いやすそうです。

SIGMA 150-600mm Contemporary

[Contemporary] のほうは直進ズームとして使うことはさほど考慮されていない形状ですが、使おうと思って使えないことはありません。ちなみにズームロックの仕様なども [Sports] と共通。ただ、フォーカスリングがかなり細くなっており、MF の操作性はあまり考慮されていないことがうかがえます。

というわけで、[Sports] が先行して発売されたこともあり [Sports] ばかりが注目されている状況ですが、[Contemporary] も共通仕様がかなり多く、軽さも相まって実用性が高そう、というのが私の感想です。これは 50-500OS から本気で買い換えを検討してもいいかもしれません。

でもシグマには 400mm 以上の焦点域をカバーする超望遠レンズが多数ラインアップされており、実際どれを買えば良いのか迷うのも事実。
そのあたりの疑問を山木社長に率直にぶつけてみたところ、以下の回答をいただきました。

「50-500OS は非常に良いレンズ(実際に山木さん自身、お子さんの運動会等に使用されています)。もともとは高倍率ズームの旧 50-500mm(非 OS)の後継として開発しましたたが、設計者ががんばって予想以上に高性能なレンズに仕上がりました。用途としては、超望遠も必要だけど同時に広く撮る場面もある、スポーツや航空機撮影などを想定して開発したレンズです。
150-600mm は、ズーム倍率が抑えられていることもあり、倍率色収差の少なさは 50-500OS よりもさらに上。画質が最も良いのは [Sports] ですが、[Contemporary] も中央部の解像度では負けていません。違いが出るとしたらテレ側の周辺部の解像度になるでしょう。
私が個人的に買うなら、プロスポーツ撮影には当然 [Sports] ですが、子どもの運動会を撮るなら [Contemporary] にすると思います」

なるほど。
私は 50-500OS の性能には今でも満足していますが、ワイド側をほとんど使っておらず、野鳥撮影時には 500mm(×1.6)でもまだ足りないと感じる場面が少なくないので、[Contemporary] の 150-600mm が最も私に合っているのかもしれません。機能的には [Sports] と遜色ないし、何より軽い。発売は 2015/1Q を予定しているようですが、価格次第では本当に買い換えてしまうかもしれません。

シグマ / [Sports] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

B00NJ9SCOK

17846-2969-295247

投稿者 B : 23:59 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2014/11/11 (Tue.)

Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM

キヤノン、「EF 100-400mm」を16年ぶりにリニューアル - デジカメ Watch
キヤノン / EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM

B00PGNMXQA

かれこれ 4~5 年は前から「出る出る」と言われ続けていた、キヤノンの EF100-400mm F4.5-5.6L がついにリニューアル。焦点距離や明るさのスペックはそのままに、II 型にモデルチェンジされました。
同じくスポーツ・動きモノ用のボディである EOS 7D Mark II の発売から間を置かずしての発表で、7D2 を意識して開発されたものと思われます。むしろ本当は同時発表したかったのが間に合わなかったんじゃないかとさえ思える相性の良さですね。

数字上のスペックは同じといっても、旧型は 16 年も前の設計になるわけで、レンズ仕様は全面的に見直されています。レンズ構成やコーティング、IS ユニットがアップデートされたほか、当然 USM モーターや内蔵マイコンも新しくなっているはずで、画質と AF 速度の両面で旧型とは桁違いの性能が期待できそう。最短撮影距離も 1m を切り、活躍の幅も広がっています。手ブレ補正の性能は 1.5 段→4 段、と大幅な向上(旧型の IS 性能は資料によって 1.5 段となっているものと 2 段となっているものがありますが、今回のプレスリリースから抜粋)。旧型はそれだけ長きにわたって現役を張ってきたということですが、それにしても長かったですね...。
気になるのはズーム方式が直進式から回転式に変更されていること。直進ズームは人によっては嫌いな人もいるでしょうが、スポーツ撮影等の素早いズーミングが求められる領域では使い勝手が良かったのも事実。今回、回転式に変更するにあたり、回転角を狭くしてズーミングスピードを上げていることに加えて、ズームリングのトルク調整ができるギミックも備えているなど、直進ズームに負けないユーザビリティ上の工夫が見て取れます。この使い勝手は一度試してみたいですね。

キヤノンのレンズは 3~4 年前の製品以降、それ以前のものと比べて設計基準がグッと上がっているようで、近年登場する新製、特に L レンズにおいては、ほとんどハズレがありません(その分、価格もグッと上がってしまいましたが)。これも「EF70-200/F2.8L II と同等以上の画質」とのことなので、現在の EF レンズを代表できる画質に仕上がっていることは間違いないようです。

個人的にはずっとこのレンズのリニューアルを待っていたものの、その間に出たシグマの 50-500OS に待ちきれず飛びついてしまったので、あなたが来るのが遅すぎたのよ!という思いです(´д`)。50-500OS に関しては性能・描写含め大変気に入っているんですが、唯一フォーカスリミッターがついていないことだけが物足りないんですよね。
シグマといえば焦点距離的に少しずれますが、動きもの用途という点では 150-600 [Sports] とは競合になりそうなところ。機会があるならば、7D2 をベースに使い比べてみたいものです。

投稿者 B : 22:22 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/09/18 (Thu.)

EOS 7D Mark II に触ってきた

発表されたばかりの EOS 7D Mark II がもう先行展示されているということで、さっそく触りに行ってきました。

キヤノン / EOS 7D Mark II

EOS 7D Mark II

場所は品川のキヤノン S タワー。ほとんどの人はショールームというと銀座のほうに行くのか、品川はいつも比較的空いています。しかし展示機はまだ 1 台しかないようで、1 人 10 分の制限がついていました。大混雑というほどではないものの、2 人分くらい待ってようやく触ることができました。
※展示機は試作品のため、最終製品とは細部の仕様が異なる可能性があります。

EOS 7D Mark II

パッと見では先代 7D と違いが分からないくらいイメージを踏襲したデザインですが、よーく見るとボディラインの取り方が 5D Mark III に近いものになっていたり、ボタンの形状や表面処理も 5D Mark III と共通化されていたり、確かに 5 年分のアップデートが反映された意匠になっています。
このデザインなら既存ユーザーの移行には全く違和感がないどころか、7D から買い換えてもバレ・・・おっと、誰か来たようだ(ぉ

持ってみた第一印象は「重っ!」。重量的には先代 7D と全く同じで、確かに 7D も同じくらい重いんですが、改めて重量級の APS-C 機であることを実感します。重さでいったら 5D3 のほうがわずかに重いはずなんですが、なぜか 7D のほうがみっちり詰まった重みを感じるんですよね。無意識にセンササイズの差から想定される重さが念頭にあるのかもしれませんが。

EOS 7D Mark II

モードダイヤルには 5D3 同様のロックボタンがつきました。先代 7D では発売時点ではついておらず、後日有償サービスでの対応だったので、ちょっと羨ましかったんですよね。

アクセサリシュー前方の出っ張りは GPS アンテナ。通称チロルチョコ(ぉ

EOS 7D Mark II

背面は液晶がワイド化され、ボタン周りのデザインも変更されて 5D3 寄りになりました。というか、よく見比べないと 5D3 との違いが分からないレベル。

EOS 7D Mark II

5D3 との最大の違いは、マルチコントローラ(スティック)の同軸上に測距エリア選択レバーが追加されたことでしょう。65 点の AF ポイントを瞬時に選択する...というより、このカメラの用途としてピンポイントで AF 測距点を選ぶのではなくゾーン指定してその中に動体を捉える、という使い方になるので、このレバーを用いて測距エリア選択モードを切り替え(トグル式)、マルチコントローラで位置指定する、という手順になります。ここは明らかに 5D3 よりも優れているポイント。
これは実際にファインダを覗いて操作してみないと快適さが分かりにくいですかね。ファインダ内の撮影は NG だったので、気になる方はショールームか今月末のイベントでご確認を。

またサブ電子ダイヤルの表面には 5D3 同様のタッチパッドが内蔵されました。動画撮影時くらいしか用途のないタッチパッドではありますが、デュアルピクセル CMOS AF の性能も相まって、7D2 はもしかすると 5D3 以上に動画向きのカメラとして評価されるかもしれません。必ずしも一眼ムービーの全てにフルサイズのボケが必要なわけでもないし。

EOS 7D Mark II

10 分という制限時間の中だったので、外観写真も撮らないといけないし確認できた部分は限られましたが、7D ユーザーとしては確かに進化が感じられるカメラでした。AF は速く扱いやすそうなので、あとは高感度性能がいかほどのものか、というところですね。このへんはチャンピオンデータ以外の撮影サンプルや実際に使ってみた方のレビューを待ちたいと思います。

こうやって新機種に触ってみると、今まで十分満足していた 7D が急に古くさく見えてくるんだから、ゲンキンなものです。(あ、7D は今でも十分良いカメラだと思いますよ)

EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM

7D2 の隣には、今回同時発表された新レンズも展示されていました。こちらは廉価版の標準ズームとなる「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」。

スペック的には EF24-105mm F4L IS USM と被りますが、こちらのほうが 145g も軽量。鏡筒が細いため F4L よりも長く見えますが、長さはほぼ同じ。6D に装着して展示されていたこともあって、持ってみるとフルサイズにしては非常に軽い!今まで 6D の軽さを活かせる標準ズームが存在しなかったので、2 種類の F4L に代わってこれが今後の 6D 用標準ズームということになるでしょうか。特殊レンズの仕様枚数は EF24-105/F4L より少ないですが、MTF を見る限り F3.5-5.6 のほうが解像度は高そう。ヘタに F4L を中古で買ってハズレを引くくらいなら、非 L のこっちを買った方が正解、という可能性もありますね。

EF-S24mm F2.8 STM

こちらは「EF-S24mm F2.8 STM」。EF 初のパンケーキレンズ EF40/2.8 STM の APS-C 版ということになります。
35mm 版換算で 38.4mm 相当となるので、フルサイズで EF40mm を使うのとほぼ同じ感覚。逆に EF40mm を APS-C 機で使うと 64mm 相当になり、中途半端すぎて使いづらい感がありましたが、今後は APS-C のパンケーキとしてはこちらが定番になりそうです。7D2 で使っても悪くないけど、やっぱり Kiss と組み合わせてお手軽にスナップ、というのがいいんじゃないでしょうか。

EOS 7D Mark II

製品カタログももらってきました。アテンダントのお姉さんに「総合カタログの他に被写体別カタログが 6 種ありますが、どれになさいますか?」と聞かれ、野鳥バージョンとモータースポーツバージョンでちょっと迷い。おそるおそる「複数いただいてもいいですか?」と尋ねてみたら「全種類お持ちになりますか?」という大胆な提案をいただいたので、全部(+PowerShot G7 X)もらってきてしまいました(笑。しかもキヤノンロゴの紙袋付き。
基本的に全て同内容で掲載されている作例が違うだけ(もっというと総合カタログには全ジャンルの作例が網羅的に収録されている)ですが、7D2 の主な用途を想定して、被写体別にカタログを作り分けるこだわりと、それが許される環境がすごい(笑。たぶん量販店に並ぶのは総合カタログだけで、この被写体別カタログはショールームとイベント限定になるでしょうが、逆にそれだけのためにカタログを起こせるのがすごい(;´Д`)ヾ。

こういうのも含め、2 年半前の 5D3 以来ひさびさにキヤノンの本気を感じさせるカメラに仕上がっています。ぐう欲しい。

キヤノン / EOS 7D Mark II

B00NM0X2OG

投稿者 B : 00:27 | Camera | DSLR | コメント (4) | トラックバック

2014/09/16 (Tue.)

Canon EOS 7D Mark II

キヤノン、APS-C機フラッグシップ「EOS 7D Mark II」 - デジカメ Watch
【フォトキナ】キヤノン、10コマ/秒の「EOS 7D Mark II」を披露 - デジカメ Watch

EOS 7D Mark II

出る出ると言われ続けてかれこれ 2~3 年は経ったかと思われる EOS 7D Mark II が、photokina でいよいよ発表されました。
思えば 7D も 2009 年の発売からここまで、大規模なファームアップでの機能向上で中継ぎしつつ、息の長いモデルになりましたね。

一見、順当進化。デザインまでほぼ変化がないレベルでのモデルチェンジですが、その実態は、まごうことなき正統進化。とはいえ前作から 5 年、マイナーチェンジというレベルではなく、その間に登場した 5D3、1DX、70D の要素を出し惜しみなく注入した、現時点での APS-C 一眼最強モデルと言える内容になっています。

初代 7D とスペックを比べてみるとこんな感じ。

モデル EOS 7D Mark II EOS 7D
センササイズ APS-C APS-C
画素数 約 2,020 万 約 1,800 万
ISO 感度 ISO100~16000(拡張 ISO51200) ISO100~6400(拡張 ISO12800)
ファインダ方式 ペンタプリズム式 OVF ペンタプリズム式 OVF
ファインダ視野率 約 100% 約 100%
ファインダ倍率 約 1.0 倍 約 1.0 倍
AF 測距点 65 点
(全点クロス、中央 F2.8 デュアルクロス)
19 点
(全点クロス、中央 F2.8 デュアルクロス)
測距輝度範囲 EV -3~18 EV -0.5~18
測光方式 15 万画素 RGB+IR 測光センサ使用
252 分割 TTL 開放測光
63 分割 TTL 開放測光
連続撮影 最高約 10 コマ/秒 最高約 8 コマ/秒
ライブビュー デュアルピクセル CMOS AF コントラスト AF/クイック AF
シャッター速度 最高 1/8,000 秒 最高 1/8,000 秒
動画撮影機能 MOV/MP4 FHD 60p/50p/30p/25p/24p MOV FHD 30p/25p/24p
記録媒体 CF Type I、SD/SDHC/SDXC CF Type I/II
液晶モニタ 3.0 型ワイド/約 104 万ドット(非可動) 3.0 型/約 92 万ドット(非可動)
GPS 搭載
Wi-Fi
HDMI 出力 Type C Type C
マイク入力 ステレオミニ ステレオミニ
ヘッドホン出力 ステレオミニ
バッテリ LP-E6N
ファインダ撮影時:約 640 枚
LP-E6
ファインダ撮影時:約 800 枚
外形寸法 約 148.6×112.4×78.2mm 約 148.2×110.7×73.5mm
質量 約 820g(本体のみ) 約 820g(本体のみ)

7D のいいところは継承しつつ、特に AF/AE 周りのスペックが大幅に進化しています。70D のデュアルピクセル AF が搭載されてライブビューでも高速な AF が使えるようになりましたが、液晶がバリアングルではないのが難点。ライブビューは実質的に動画撮影用として使ってください、という位置づけですかね。
そしてこれだけスペックアップしながら、サイズはほぼ変わらず・重量も全く増えず、というのが立派。まあ 7D もフルサイズ機並みの重さ(6D よりも全然重く、5D3 に匹敵するレベル)があったので、これ以上重くなると辛いところではありましたが。ただ、いろいろ機能が入った分、バッテリが(容量が若干増えているにも関わらず)もたなくなってはいます。あと、そろそろ Wi-Fi は内蔵してほしかったところですが、撮ってその場でシェアするような写真撮るカメラじゃねえんだよ!ちゃんと現像しろ!という意思表示でしょうか(笑

7D ユーザーとしては、これはもう買い換え決定...と言いたいところですが、7D がメインカメラだった 3 年前ならまだしも、今はここ一番の 5D3 があるし、普段使いは α7&α6000 だし、7D は野鳥とスポーツ専用カメラになっているので、優先順位はそこまで高くないかな。まあ今の 7D に対しては AF のヒット率がもっと欲しかったり、実用になる高感度がせいぜい ISO800 までだったので、その二点が改善されているだけでも買い換えの理由にはなり得ます。7D も発売後半年経って価格がこなれてきたところで購入したので、これも購入時期は見極めたいと思います。最近のキヤノンの開発サイクルからすると、中級機以上は 4~5 年現行機種になると思われるので、おそらくいつ買っても後悔はしないはずです。

とりあえず早いうちに実機に触りに行ってこようと思います。

キヤノン / EOS 7D Mark II

B00NM0X2OG

投稿者 B : 22:27 | Camera | DSLR | コメント (2) | トラックバック

2014/09/12 (Fri.)

SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

シグマ、2種類の「150-600mm F5-6.3 DG OS HSM」を発表 - デジカメ Watch

SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports

来週の photokina に先駆けてカメラメーカー各社から製品発表が相次いでいますが、シグマからも新製品が発表されました。

dp1 Quattro」については他にも書く人はたくさんいるだろうからそこはお任せするとして(ぉ、50-500OS ユーザーとしてはやはり 150-600mm OS が気になります。
2 年前の「SIGMA GLOBAL VISION」発表以来、[Sports] ラインに属するレンズは 120-300mm F2.8 しか用意されておらず、カテゴリ的に次は超望遠系で来ることは間違いないだろう...という状態のまま、長らく待たされてきました。そうやってようやく出てきたのが 150-600mm というところまではある程度想像できましたが(ライバルであるタムロンからも同様のレンズが出たところですし)、まさか同スペックのレンズを 2 種類同時発表だなんて、予想の斜め上すぎるでしょう(;´Д`)ヾ。
まず [Sports] ラインのほうの 150-600mm は、防塵防滴仕様にレンズへの撥水・防汚コーティングなど、過酷な使用環境にも耐えるプロ仕様。主要な焦点距離ごとにロックできるズームロックスイッチや、直進ズームとしても使える操作性といった、使い勝手の部分にも手を抜いていません。唯一気になるのは、フォーカスリミッター機能がついていなように見えることでしょうか...。また価格は 259,000 円で、フィルタ径 105mm・重量 2,860g という「買うにも使うにも気合いが必要なレンズ」であることも事実です。でもスポーツ撮影や野鳥撮影に本気で使う人なら、スペックから考えると決して高価くないことも事実。

SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary

いっぽう [Contemporary] ラインに属するほうの 150-600mm は、数値上のスペックは [Sports] モデルと同等ながら、そのコンセプトどおりコストパフォーマンスが高く、サイズ・重量的にも比較的扱いやすいレンズになっているようです。残念ながら重量が未発表ですが、設計として近いと思われる 150-500mm が 1,780g、50-500mm が 1,970g であることを考えると、最終的に 2kg 前後にまとめてくることでしょう。スペックは同等ながらレンズ構成は別物で、[Sports] のほうが特殊レンズの使用枚数も多いことから、実際の描写性能は当然 [Sports] のほうが高いはずですし、[Contenporary] は簡易防塵防滴に留まるなど、機能面でも差分があります。

それにしてもなぜ同時に 2 本も...というのが謎ですが、想像するに、まずは企画段階で目標とするスペックを定め、150-500mm あたりを発展させる形で設計を始めたものの、「コストを考慮しなければここまで性能が出るはず」とハイスペック版も試作してみて

設計者「こっちが順当に設計したもの。で、高くデカく重くなってもよければここまで性能出せますが、どっちを製品化しましょう」
山木社長「よし。迷ったときには両方だ」

というやりとりがあったのではないでしょうか(ぉ。いやマジで、後日開発秘話などで「[Sports] は開発者が社長にも内緒で作っていた」みたいな話が出てきても私は驚きません。

50-500OS を愛用する私としては、やっぱりこのレンズは気になるところ。野鳥やモータースポーツ撮影に使っていると、500mm(APS-C で使って 800mm 相当)でも届かず、「もっと!」と思うことも少なくないんですよね。超望遠域になるとレンズ性能だけでなく大気の状態にも影響を受けるので、長けりゃいいというものでもありませんが、そのもう一歩が届くのは大きいです。まあ 50-500OS でも持ち出すのに気合いを要するので、カメラボディ込みだと 4kg 級になってしまう [Sports] はさすがに無理ですが、[Contemporary] は価格と重量次第で買い換え候補にしてもいいところ。これでフォーカスリミッターがついていたら即決なんですが、そこだけが惜しいんですよね...。

投稿者 B : 23:15 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/09/03 (Wed.)

Zeiss Loxia

カールツァイス、フルサイズEマウントレンズを海外発表 - デジカメ Watch

Zeiss Loxia

しばらく前から噂になっていた(というか、開発を進めていること自体は一年前から公表されていましたが)ツァイスのフルサイズ E マウントレンズ「Loxia」が発表されました。

フルサイズセンサに対応した E マウントレンズで、MF 専用。その代わり比較的コンパクトにまとまった高品位なレンズに仕上がっているようで。
当初のラインアップは Planar 50mm F2、Biogon 35mm F2 の 2 本。Touit が 32mm(48mm 相当)と 12mm(18mm 相当)というやや変化球気味にスタートしたのに比べると、まずは王道中の王道から出してきました。MF ということもあり、レンズ構成がオリジナルの Planar や Biogon のものを踏襲していて、ツァイスらしい描写を楽しめるレンズになりそうです。Planar はともかく、Biogon は今やコシナ製の ZM マウントでしか新品入手できなかったので、注目度は高そう。
鏡筒のデザインからいって、これも製造はコシナですかね。近年のツァイスレンズの画質は Touit や Otus が証明しているので、これも間違いないレンズだと思われます。コシナ製だとすれば特に。

絞りは実絞り。絞りリングのクリック感をなくすデクリック機能もついているとのこと。これは動画撮影時にスムーズな露出変更を可能にするためのものです。MF 専用であることからも分かるように、一眼ムービーユーザーと MF で撮ることに悦びを覚えるハイアマ以上のフォトグラファー向けのレンズと言えるでしょう。まあ、AF だからって Touit がエントリー向けだとは思いませんが(笑

不安な点をあえて挙げるとすれば、マウント側のツァイスブルーのリングが α7 のマウント部のグランドアンバー色とケンカしそうなことと(笑)、焦点距離的に E マウントのソニー製ツァイス(Sonnar 55mm F1.8、35mm F2.8)ともろかぶりなところでしょうか。AF と MF で違うしレンズ構成も全然違うので別腹(ぉ)という考え方もできますが、ただでさえまだまだラインアップが貧弱な FE レンズだけに、相互補完的なラインアップを築いてほしかった気はします。

個人的には、先日 TECHART の AF マウントアダプタを手に入れて、俄然 CONTAX G レンズ群の使い勝手が向上したところで、しかも Loxia とはレンズスペックがもろかぶりでもあるので、手を出すのはちょっと躊躇するところ。国内での販売価格は 10~12 万円くらいになりそうなので、しばらくは様子見かなあ。1 年後くらいにまた 2 本セットで半額みたいなセールがあったら、間違いなく手が滑ってしまうと思いますが(ぉ。

投稿者 B : 22:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/07/05 (Sat.)

Touit、国内でも値下げ

おお、日本でも Touit の値下げ、来ましたか。

私は先月、実質半額になっていた Touit を米 B&H からの共同購入の形で手に入れましたが、その時点では国内での価格変更に関するアナウンスはありませんでした。が、このボーナス商戦の最盛期に値下げとキャンペーンが同時並行的にスタート。フジヤカメラだけでなく、ヨドバシやビックでも価格変更されています(本エントリー執筆時点では、Amazon の価格には未反映のもよう)。

12mm F2.8、32mm F1.8 ともに 22~23% 程度の値下げで、約半額だった B&H ほどの割安感はありませんが、B&H は期間限定かつ 12mm+32mm の抱き合わせ、しかも海外通販というハードルの高さがありました。その点、恒常的な値下げでかつ 1 本でも買えるので、手は出しやすいですね。
フジヤカメラならさらに新品ボディとの同時購入で 18,000 円引きになるキャンペーンも実施中。ボディとの同時購入こそ必須ですが、レンズ単体の価格で言えば B&H の期間限定価格に匹敵する安さになります。NEX-6/7 あたりをまだ使っていて Touit が気になっている人は、この際 α6000 あたりに買い換えてしまってもいいんじゃないでしょうか...と、誰となく。


Carl Zeiss / Touit Distagon T* 12mm F2.8 E-mount

B00COJN4TY B00COJO7WC

投稿者 B : 00:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/05/14 (Wed.)

Canon EF16-35mm F4L IS USM

キヤノン、手ブレ補正搭載のEF広角ズーム「EF 16-35mm F4L IS USM」 - デジカメ Watch
キヤノン / EF16-35mm F4L IS USM

B00KAQX65A

キヤノンから超広角ズームレンズの新製品が発表に。

今まで、フルサイズ対応の F4 通しズームレンズとしては EF17-40mm F4L USM がありましたが、実質的にそれを置き換える(従来型も当分は継続販売されるんでしょうけど)モデルになります。テレ端が少し短くなったものの、ワイド端が 1mm 広くなったので、広角レンズとしてはむしろ魅力が増しています。そして、新たに手ブレ補正を搭載。
価格が少し上がってしまうので、ちょっとがんばれば同じ焦点距離で 1 段明るい F2.8L が買えてしまうのがちょっと悩ましいですが、超広角域はどちらにしても被写界深度が深くなるし、明るくなくても IS やカメラ側の高感度でカバーできるし。あとは 7 年間のレンズ設計・製造技術がどんな写りの差になって表れるか、でしょうか。ここ 3 年ほどでカメラ側の解像度が向上したことで、レンズに求められる画質のレベルが変わってきているので、解像感だけで言えば新しい方が良さそうですが。

あと難点をあえて挙げるとすれば、F2.8L と同じくらいの大きさ重さになってしまうところですが...とまで書いたところで、サイカ先生が既に絵と表にしてくださっていたので、丸投げ(ぉ

キヤノンの新小三元?EF16-35mm F4L IS USM: mono-logue

私は 5D Mark III 用のレンズとしてはある程度満足してしまっているんですが、あと欲しいレンズと言えばこのクラスの広角ズームと 100mm マクロくらいなんですよね。EF17-40mm F4L の価格はちらちらチェックしていたので、ここに新型を投入されると、悩みます(笑。これを買えば小三元揃えられるんだよなあ...。まあ、これを買ったら買ったで、70-200mm が IS なしの旧型なのが気になって、新型に変えたくなるんでしょうが(笑。
最近、すっかり EF-S レンズ群を使わなくなってしまったので、これを元手にレンズラインアップの入れ替えを考えるかなあ。

投稿者 B : 00:16 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/02/16 (Sun.)

CP+ 2014 (2) -シグマ編

昨日に続き CP+ レポートをお届けします。今回は、やっぱり dp Quattro シリーズが気になるシグマブース。

カメラと写真映像の情報発信イベント CP+2014

SIGMA

去年の黒から、今年は白ですか。

......

SIGMA

そんなわけでシグマブース。この白基調のブースもすっかり定着しましたね。

今年は従来以上に dp シリーズ推しなようで。

SIGMA

dp2 Quattro のハンズオンにはすごい行列ができていました。おそらく今年の CP+ で最長の行列だったのではないでしょうか...私が並んだときには「お一人様 3 分まで」の札が立てられていました。それでも軽く 40~50 分は並んだような(´д`)。

SIGMA

dp2 Quattro。イメージしていた以上に、実機は大きい。説明員さんによると「レンズと液晶、グリップを中心に『カメラに必要な機能』以外を極限まで削ぎ落としたデザイン」とのことですが、ボディの高さからはみ出ているレンズ径といい、なんかどこかで聞いたことのあるコンセプトですね(笑

カメラのグリップって通常はボディから前にせり出しているものですが、これが後ろに出っ張っている形状。さらに、グリップから光軸までの幅がある、という今までのカメラの常識を覆すデザイン。このあたりについては後述しますが、第一印象としては「握りやすい」というよりも「違和感」が先に立ちます。
ちなみにデモ機はずっと稼動してたということもあるでしょうが、表面にけっこう熱を持っていました。かなり高性能な処理系(スペック的には EOS 1D 系と同等とか)を積んでいるため発熱するようですが、それをボディ表面の金属も使って発散するようにしている、とのこと。

SIGMA

ダイヤルは二つ。絞りと露出補正、などのように個別に操作できるので扱いやすい。逆にモードダイヤルが廃され、「MODE」ボタンから呼び出すようになっていますが、まあこのカメラを使うような人は絞り優先かマニュアル露出にほぼ固定して撮るでしょうから、却って潔いと言えます。

SIGMA

気になったのはこの操作系。ボタン数もある程度割り切っているのはいいんですが、各機能ボタンと方向キーが物理的に距離が離れていて段差もあるので、機能呼び出し→方向キーでセレクト→決定 の操作に親指の移動距離が大きいのが、なんだか微妙。こういうのって設定変更のシーケンスを指で覚えて瞬時に切り替えながら撮っていくものだと思うので、その指の流れが阻害されそうだと感じてしまいました。方向キーは機能ボタンと同じ面に配置するべきではなかったでしょうか。

制限時間 3 分なので、あまりじっくり触って納得感を得るには至らなかったのですが、ちょうど山木社長ご本人から dp Quattro シリーズに関するプレゼンステージがあり、いろいろなお話を伺うことができました。

SIGMA

まず dp Quattro のデザインですが、山木さんご本人も初めて手に取ったときには違和感があったとのこと。正直ですね~(笑)。でも、試作機を週末に持ち帰ってテストしているうちに手に馴染んできたといい、「少し触っただけで『使いにくい』とかツイートするの、ちょっと待ってください(笑)。ある程度使い込むうちに、この良さが分かってきますから」とのこと。なんか見透かされているような気持ちになってしまいましたが(笑)、さすがに 3 分のハンズオンでそこまでは感じられなかったなあ...。

なお、光学系は dp2/3 に関しては従来と同等ながら、dp1 は今回新規開発の光学系に入れ替えているとのことです。

SIGMA

それから、Foveon X3 Quattro センサの「1:1:4 構造」の秘密について。G・R チャンネルの輝度情報を B チャンネルの輝度情報から補間するのであれば、従来の Foveon センサのような完璧な色解像度は得られないのでは?という疑問に関しては、「実は 3 層のセンサはそれぞれ完全に R・G・B にしか反応しないわけではないんです」とのこと。特に B 層は G・R にもある程度反応するようになっており、補間ではなく B 層がもつ G・R の輝度情報を使って処理するようになっているそうです。

SIGMA

ゆえに、センサとしては「1:1:4」であっても、処理後の画像としては「4:4:4」の情報がちゃんと得られる、とのこと。G・R 層の画素数が減ることで、結果的にデータ量の削減にもなり、DP Merrill に比べてデータ容量が軽くなるメリットもあるそうです。理論的にはそうかもしれないけど、ホントかなあ?という疑念もなくはないので、こればかりはもう実写画像待ちでしょう。

ちなみに、ハンズオン機で軽く何枚か撮ってみた感じでは、確かに DP Merrill 以前の機種に比べて手持ちでも随分まともに撮れるようになった、という印象を受けました。ただ、高感度については、少なくとも本体液晶で確認した限り、ISO800 でも画面上でけっこうな量のノイズが見えてしまっていたので、手ブレしにくくなったことと高感度画質が良いかどうかはまた別、ということかもしれません。まあ、dp シリーズは事実上 RAW 現像を前提としたカメラなので、現像で捌きやすいレベルであれば問題ないとは思いますが...。

SIGMA

そういうわけで、dp Quattro の判断は保留。理屈は分かったし以前より扱いやすくはなったようだけど、本体サイズも大きくなって、クラスが変わってしまった、という印象なんですよね。一眼のサブとして持ち歩くコンデジ、ではなく、もう最初からこれ一台で撮る前提で持ち出すカメラになってしまうので、私には合わないかなあ...と思っています。

SIGMA

あとは交換レンズ群の展示も少し見てきました。

24-105mm F4 OSS(発売中)も、

SIGMA

50mm F1.4(未発売)も、どちらもデカくて重いんですよね...。35mm F1.4 もデカくて重かったですが、これだけデカくて重いレンズばかり何本も買ってまとめて持ち歩くのも厳しい(´д`)。画質が良いのは分かっているので、買うか買わないか、買うならどれを買って何を撮るか、はちゃんと吟味したいところ。最近、重い機材を持ち出すのが億劫になりつつある自分がいます...。

投稿者 B : 00:00 | Camera | Compact | DSLR | コメント (2) | トラックバック

2014/02/15 (Sat.)

CP+ 2014 (1) -ツァイス編

今年も CP+ が開幕しましたね。

カメラと写真映像の情報発信イベント CP+2014

が、しかし...、

CP+ 2014

横浜はこんな状況(;´Д`)ヾ。

会場内の展示のほうも、キヤノン・ニコンからは個人的に興味を惹かれる新製品が出ず、他のメーカーも多くは事前に発表してそれぞれのショールームでもう触れる段階にあったりもして、何もわざわざこの会場内で並ばなくても...という感じ。そんなわけで、今年は私が特に注目したポイントだけをかいつまんでレポートします。

まずは、ツァイスブースから。

ZEISS

ツァイスブースというと、今まではコシナが主体となって出展していましたが、Touit の発売を機に自社販路での商品取り扱いも始めたためか、今年はツァイスとコシナが合同出展、というようなブースの作りになっていました。ツァイスブース側にコシナツァイスも含めたツァイス製品(除くソニーツァイス)、コシナブース側にフォクトレンダーブランドの製品、という区分で並べられていました。

ZEISS

今回が初登場となった Touit 2.8/50M ももちろん展示されていました。3 月発売ということで、ワーキングサンプルでの展示。

ZEISS

実機のタッチ&トライも可能でした。

短時間ながら触ってみた印象としては、

  • ファインダで確認した限りでは、Makro-Planar らしい素直で精緻な描写
  • Touit シリーズだから AF の遅さを心配していましたが、案外悪くない。マクロとしてであればこれくらいで許容範囲かも
  • ただし鏡筒長すぎ。APS-C ならもう少しくらいコンパクトにしてほしい
  • ¥11 万オーバーという価格はさすがに手が出ない...。Touit 2.8/12 くらいユニークなスペックならまだしも
という感じ。これはそうそう買えるレンズじゃないですね...。

ZEISS

あとは 40 万円もする弩級レンズ「Otus」とか、

ZEISS

シネレンズ「CP.2」シリーズとか、普段なかなか目にする機会のないツァイスレンズを見ることができて眼福、眼福(←

ZEISS

CP.2 は交換マウントシステムなので、マウントさえ交換すればどんなボディでも使えるのは、複数マウントを運用する私としては羨ましいところ。まあ MF 専用だし、高すぎて手が出ないので、私には縁のない代物ですが...。

Voigtlander

あと、フォクトレンダーでは VM-E クローズフォーカスアダプタ用の HELIAR 40mm F2.8 が参考出品。最近、コシナはフォクトレンダーブランドでミラーレスを意識したレンズをいろいろ出してきているのがいいですね。私も α7 用に ULTRA WIDE-HELIAR 12mm や SUPER WIDE-HELIAR 15mm あたり、欲しいんですよね...。

KIPON

ツァイスのほぼ向かいにあったのが KIPON ブース。ほんの 3 年前にはせいぜい 1 コマしかないこぢんまりとしたブースで、しかも CEO 自ら商品説明していたくらいだったのに、気がつけばこんな立派なブースを構えてモデルさんまで雇っていました。

KIPON

ノーマークでしたが、METABONES、RJ Camera に次いで KIPON からもフォーカルレデューサー系マウントアダプタ(APS-C センサ搭載カメラでフルサイズ相当の画角で撮影できる縮小光学系搭載アダプタ)が発売されていたんですね。私は α7 を買ってからフォーカルレデューサー系アダプタへの興味を失ってしまいましたが、動画撮影用途などで引き続きこういう製品へのニーズがあるということなのでしょう。ものすごい勢いで商品展開している KIPON や METABONES といったアダプタメーカーですが、ブースの規模からも一目瞭然なように、企業規模も急成長しているんでしょうね。

投稿者 B : 00:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/02/02 (Sun.)

Touit 2.8/50M

カールツァイス、マクロレンズ「Touit 2.8/50M」を海外発表 - デジカメ Watch

Touit 2.8/50M

ツァイスから「Touit」シリーズとして 50mm F2.8 マクロレンズが海外発表されました。

昨年の CP+ でひっそりと発表されていたものですが、2013 年末に発売という話だったのが、年明けの正式発表というのはちょっと待たされましたね。スペックは明らかにされていませんが、昨年の予告時点の仕様で開発が進められているとするならば、Makro-Planar なのでしょう。

E マウントユーザー的には、純正の 30mm マクロは扱いやすくて良いけれど、もともとが 30mm という焦点距離だけにパースが気になってしまって、料理とかを撮るには良いけど blog 用のブツ撮りにはイマイチ。結局この blog 用のブツ撮りには 50mm F1.8+クローズアップレンズで撮ることが多く、50mm 前後のマクロレンズが欲しいと思っていたところでした。そういう意味では、この Touit 2.8/50M はまさに求めているスペック。
ただ、価格がなあ...国内発売時はどんなに安くても 10 万円コースは間違いないでしょう。それに、α7 に手を出してしまった以上、フルサイズでも使いたいという欲もあります。それならマウントアダプタ経由でコシナなり、Y/C マウントの Makro-Planar を使うという手もあるんですよね。MF 専用にはなってしまいますが、既存の Touit レンズ群の傾向からすると、AF でもそんなに速くなさそうだし。

ま、国内向けにはまた CP+ で何らかの動きがあるんでしょうから、まずはそれを待ちたいと思います。

投稿者 B : 00:50 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/01/24 (Fri.)

Lightroom でのオールドレンズ周辺光量落ち補正

α7 で Biogon 21mm F2.8 G を使う件。その後、Lightroom 5.3 でいろいろ現像してみて、周辺部のマゼンタかぶり補正のコツがある程度解ってきました。

Biogon 21mm F2.8 G

これが無補正(JPEG 撮って出し、Photoshop でリサイズのみ適用)の画像。周辺のマゼンタ被りと周辺光量落ちが顕著です。まあ、NEX-5R でのマゼンタかぶりと比べるとまだマシというか、マゼンタかぶりの上に周辺光量落ちが乗っかっているので、相対的にマゼンタかぶりが気にならない、と言えます。
このあたりを Lightroom の現像で補正してやるわけですが、手順は『オールドレンズ・ライフ Vol.3』に記載されていたものを参考にしてみました。

Adobe Photoshop Lightroom

Lightroom の現像機能の中に、「段階フィルター」という機能があります。これは、部分的に、かつグラデーションをかけるように補正をかけるフィルタで、現像時に画像全体でなく部分的に補正を適用したいけど、補正したところが目立たないよう、段階的に馴染ませながら補正するための機能です(と私は解釈しています)。
周辺光量落ちと色かぶりを補正するには、画面の端から中央に向かってフィルタの範囲選択をして、補正パラメータの「色かぶり補正」をグリーン側に、「露光量」をプラス側に調整します。露光量補正はあまりかけすぎるとせっかくのレンズの味が損なわれてしまうのと、多少周辺が落ちていたほうが像の流れが隠されるので(笑)私は周辺光量の補正は 0~+0.50 くらいがちょうどいいと思います。

Adobe Photoshop Lightroom

同様の補正を 4 辺に対して行います。

Biogon 21mm F2.8 G

補正後、現像した画像はこんな感じ。マゼンタかぶりがだいぶ取れてすっきりした写真になりました。
ただ、丸いレンズを通ってきた光に対して、四角く補正しているので、四隅の補正ぶりが微妙にぎこちないような印象も。いや、気にしなければ気にならないレベルな気もしますが、気になりだしたら止まらない。

...と悩んでいたら、隣にちょうどいいフィルタがあることに気づきました。

Adobe Photoshop Lightroom

「円形フィルター」という、その名の通り「段階フィルター」の円形版。これで、画面に対して楕円形に領域選択して、先程と同様に色かぶり、露光量を補正。
これで現像すると、

Biogon 21mm F2.8 G

さっきよりもさらにすっきりした写真になりました。まあ、B21 の強烈な周辺光量落ちとマゼンタかぶりを見慣れてしまった目には、なんだか淡泊な画になっちゃったな、という印象すら受けます(笑。
段階フィルターよりも円形フィルターのほうが手っ取り早いんですが、このあたりは撮った写真と現像の方向性によって使い分けるべきかな。

ちなみにこの段階フィルターや円形フィルターの適用設定だけを保存しておいて、同じレンズで撮った写真に一括適用とかできると便利そうなんですが、プリセットとして保存できるのはフィルタ系以外の補正値だけっぽいんですよね。ちょっと残念。まあ、色かぶりは構図や被写体、光線状態によっても異なるので、一括処理できたからといって個々に微調整は必要なわけですが。

■おまけ
昨年末にデジカメ Watch に掲載されていた澤村徹さんの記事を参考に、PlayMemories Camera Apps の「レンズ補正」アプリでの色かぶり補正も試してみました。

特別企画:α7R/7はオールドレンズのベストボディか?(実写編) - デジカメ Watch

Biogon 21mm F2.8 G

澤村さん推奨の「周辺光量の『光量』をプラス 10 補正、周辺光量の『赤-青緑』をマイナス 5 補正」だとこんな感じ。被写体や光線状態によってはこの設定で十分なんですが、快晴時の日中順光に青空を撮ると、まだマゼンタかぶりが残ってしまいます。

Biogon 21mm F2.8 G

そこで「光量 +10、赤-青緑 -8」にしてみたらこんな感じ。順光の青空だとこれくらいかけてやったほうが良さそうですね。ただ順光以外だと過補正気味になってしまうので、私は上記の設定を通常用とし、この青空順光専用モードを別設定として保存しておくことで、状況に応じて補正値を使い分けるようにしようと思います。Lightroom のフィルタを使ったほうが自由度が高いし、撮影後にじっくりいじれるメリットはありますが、作品目的以外の撮影ではいちいち修正して現像するのも面倒なので、普段撮りはアプリで十分かも。

投稿者 B : 22:56 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2014/01/08 (Wed.)

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM

「SIGMA 50mm F1.4 DG HSM」がArtラインに - デジカメ Watch

SIGMA 50mm F1.4 DG HSM

シグマから [Art] ラインの新レンズが発表されました。単焦点レンズの王道中の王道、50mm F1.4。

「SIGMA GLOBAL VISION」のコンセプトに基づく新レンズの第一弾として登場したのが [Art] 35mm F1.4 DG HSM であったことを考えると、全く予想通りの展開です。おそらく、次に出てくる単焦点は [Art] 85mm F1.4 DG HSM で間違いないでしょう。18-35mm F1.8 DC HSM のような変態レンズ(←誉め言葉)と、このような超王道レンズを交互に繰り出してくる今のシグマは明らかに「乗って」います。

35mm F1.4 があまりにも良くて、私は予定になかったのについ買わずにはいられなかったくらいでしたが、今でも気に入っていて 50mm F1.4 と 85mm F1.4 が出たらシリーズで揃えてもいいとさえ思っていました。たぶんこの 50mm F1.4 も同じレベルで素晴らしい描写をしてくれるんじゃないかと想像していますが、ちょっと冷静になってしまったのがレンズの大きさ。フィルタ径 77mm、最大径 85.4×長さ 99.9mm といったら 50mm F1.4 の大きさではなく、85mm F1.4 さえも超えてもはや 135mm F1.8 クラスです。重量は未発表ですが、レンズ単体で 1kg 近くあってもおかしくないでしょう。以前試用した 50mm F1.4 EX DG HSM でさえ大きいと感じましたが、その 1.5 倍近い長さがあるというのは、ちょっと躊躇します。

でも最近のシグマのレンズはそれでも使ってみたいと思わせるだけの性能を備えていることも事実。大きすぎるくらい大きい前玉は周辺光量落ちや口径食に強そうだし、サジタルコマフレアの補正にも配慮してあって、夜景撮影にも強そう。これでボケ味が良かったら、某夜景ポートレーターならどんな写真を撮ってくれるのか楽しみでしょうがないんですけど!
という具合に、最近のシグマの、特に [Art][Sprots] ラインは他の全てを犠牲にしてでも画質を優先する思想で作られているので、ちょっとやりすぎというくらい「とんがった」レンズのほうが今のシグマらしい、とも思います。カメラメーカー純正と似たようなスペックでちょっと安いだけ、ならそれほど魅力もないし。50mm 級のレンズはほかにもたくさん持ってるんだし、使い分けと考えればこういうのを持っていてもいいよねー(廃

発売日と価格はまだ未発表ですが、去年の流れでいくと来月の CP+ で発売日が確定して、そのまま年度末~ゴールデンウィークくらいの発売、という感じでしょうか。価格は 35mm F1.4 の兄弟と考えると 10 万円くらいしても不思議はないでしょう。

うーん、どうするかなあ。最近ちょっと欲しいレンズの待ち行列が詰まっているので、ある程度消化してから考えるかなあ...。

投稿者 B : 00:50 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2013/11/18 (Mon.)

α7 で G Biogon 28mm/21mm を試す

Biogon 28mm F2.8

ある方より「α7 で G Biogon 28mm/21mm を使ったときの周辺色被りの度合いが気になる」というリクエストをいただいたので、ちょっと試してみました。まあ、オールドレンズのベースボディとして α7 を考えたときに、そこはまず気になりますよね。21mm のほうは APS-C でも画質的にちょっと許容できないレベルのマゼンタ被りが発生していたので、フルサイズだともっとひどいのか、それともセンサの進化で改善されているのか。

その前に、CONTAX G-NEX マウントアダプタは KIPONMETABONES ともに既存品でケラレなく使えています。ただ、(CONTAX G 用はありませんが)Rayqual など一部の既存アダプタには APS-C 用の遮光板を内蔵したものがあり、そういう場合にはケラレてしまうようなので、注意が必要です。

まずは Biogon 28mm F2.8 から見てみましょう。
厳密に検証したわけではありませんが、私の今までの経験上、青空を順光で撮ったときに色被りが最も顕著に出るようなので、そういう条件で撮ってみました。

※画質はレンズやマウントアダプタの個体差にもよるため、全ての組み合わせで以下の画質を保証するものではありません。

Biogon 28mm F2.8 / F2.8
F2.8

Biogon 28mm F2.8 / F5.6
F5.6

Biogon 28mm F2.8 / F11
F11

AWB で撮影しましたが、絞り開放(F2.8)のみホワイトバランスが微妙に変わっちゃってますね。まあそれは現像でどうにでもなる範囲として、マゼンタ被りは長辺側の両端で若干認められるものの、構図によっては気にならないと言えるレベル。絞り開放では、むしろ周辺減光のほうが強く出る分、色被りがないようにさえ見えています。いずれにしてもそのまま使える、または微補正で対応できる範囲だと思います。
むしろ気になるのは周縁部の解像力のなさというか像流れですかね...。中央部はいいけど、画面周縁部は開放では盛大に流れます。絞り込んでいくうちに周辺光量落ちも含め改善されるとはいえ、開放の周辺画質はちょっと辛いレベル。周辺まで解像させたければ絞って、味を活かしたいなら開いて、という使い方になるでしょうが、周辺画質を求めるならいくらでも現代のレンズがあるわけで、ここは F2.8~5.6 くらいを積極的に使っていきたいところ。

Biogon 21mm F2.8

続いて、Biogon 21mm F2.8。このレンズがフルサイズで使ってみたいレンズ筆頭でしたが、同時に周辺色被りがどう出るか不安なレンズでもありました。

Biogon 21mm F2.8 / F2.8
F2.8

Biogon 21mm F2.8 / F5.6
F5.6


Biogon 21mm F2.8 / F11
F11

あ、画面右下に写っている黒い影は、何かがケラれているというわけではなく、橋の欄干の柱の飾りです。

ううむ、さすがにここまで広角になってくると、周縁部のマゼンタ被りは気になってきますね。でも、このレンズを NEX-5R で使ったときの画質からすると、センササイズが 2.3 倍になっているにも関わらず、マゼンタ被りはむしろ抑えられているほう、と言えるのではないでしょうか。周辺光量は盛大に落ちていますが、これくらいはむしろ私の好物なので、無問題(笑。
周縁部の像流れは、28mm よりもさらに気になる感じで、絞り込んでもそれほど改善されていかないようなのが、ちょっと気になります。「中央の被写体にいかに視線を集めるかの構図勝負」という使い方になるのかな。

ともかく、どちらのレンズも使い方次第で全然使える、ということが確認できて安心しました。

CONTAX G レンズでいうと、あと気になるのはやはり Hologon 16mm F8 でしょうか。こちらはオールドレンズの第一人者・澤村徹さんがさっそく人柱をされています(!)。

Gホロゴンはα7/7Rに付くのか!?: metalmickey's blog

おおお、これはまた一筋縄ではいかなそうな感じですね。でも実写画像を見たところ、Hologon の解像感や歪みのなさ、それに何よりこの画角から来る迫力。これは一度使ってみたくなりますね...。まあ使いこなしは難しそうなので、日和って SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 にしようかな、と考えている自分もいますが(ぉ)、α7 に Hologon を装着したスタイルは、多少ムチャをしてでも試してみたくさせるものがあります。まあレンズ自体高いので、そうそう手が出るわけでもありませんが...。

METABONES / SONY CONTAX G E-mount アダプタ (ブラック)

B005YMYOLU

投稿者 B : 23:00 | Camera | DSLR | コメント (2) | トラックバック

2013/10/28 (Mon.)

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM 発売日・価格決定

シグマ、「24-105mm F4 DG OS HSM」キヤノン用を11月15日に発売 - デジカメ Watch

先日発表されたばかりのシグマ 24-105mm F4 DG OS HSM の発売日と価格が決定。11/15 って想像していたよりも早いじゃないですか。しかも、価格は定価 ¥131,250 とありながら、実売価格は既に ¥90,000 を切っているという安さ。レンズメーカー製レンズはカメラメーカー純正に比べて割引率が高いというのはあるにせよ、スペックを考えるとかなりお買い得感が高い。2005 年設計のキヤノン EF24-105mm よりも安いわけですからね...。

ネックがあるとすれば、キヤノン純正よりも大きくて重いことでしょうが、最近のシグマの大きくて重いレンズは描写がいいものばかりなので、逆に期待してしまうところです(笑。評価は実写画像を見てからにしたいですが、これはそれまで物欲を抑えるのが大変そう(;´Д`)。

シグマ / [Art] 24-105mm F4 DG OS HSMicon

iconicon

投稿者 B : 01:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2013/10/17 (Thu.)

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

シグマ、フルサイズ対応の標準ズーム「24-105mm F4 DG OS HSM」 - デジカメ Watch

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

数日前に誤ってシグマのサイトに公開されてしまった(ことで当初予定よりも発表が早まったらしい)シグマの新レンズが正式発表されました。そのスペックは「24-105mm F4」。同社の [Art] ラインに属するレンズで、なおかつキヤノンの主力である EF24-105mm F4L IS USM と真っ向からぶつかる仕様。キヤノンの 24-105mm は徐々にその座を新型である 24-70mm F4L IS USM に譲りつつありますが、キヤノンがズーム域を狭めてコンパクトさと簡易マクロ機能を優先してきたところで、シグマが 24-105mm を現代の設計で出してくる、という構図がまた興味深い。

「SIGMA GLOBAL VISION」以降のシグマは明らかに攻めていて、35mm F1.4 のような王道ど真ん中のレンズと、18-35mm F1.8 DC のようなマニアックなレンズを平行してリリースするというイケイケっぷりでしたが、ここにきてキヤノンの主力レンズにぶつけてくるとは。正直なところ、以前レビューさせていただいた 24-70mm F2.8 IF も悪くないけどこれ買うならキヤノン純正かなあ...という印象でしたが、最近のシグマの設計で実売がキヤノンを大きく下回るなら、純正 24-70/F4 よりもこっちかな、という気がします。
昨年 EOS 5D Mark III を買って以来、思っていたほど稼動率が高くならなくて、その理由の一つは標準ズームレンズを持っていないから取り回しが良くないせいだろう、とは思う一方で、いざ撮りたいときは単焦点メインだから標準ズームにそこまでコストかけてもなあ...という気持ちもあって。シグマのこの新レンズは、価格次第ですがそういう悩ましい状況に対する解の一つになりそうな予感。

ただ一つ気になるのは、せっかく 3 ラインに分けたレンズラインアップなのに、結局リリースされるのは [Art] ラインばかり、という現状です。[Sports] ラインは高性能望遠レンズ中心、[Contemporary] ラインは 17-70mm DC のように廉価なズームレンズ中心、となると、最近のシグマの傾向として高画質に振った [Art] ラインが増えるのは解りますが、2 万円足らずで買える DN シリーズも含まれるとなると「まるで超サイヤ人のバーゲンセールだな」状態...。

まあ、売り文句は売り文句として、実際のレンズの画質さえ良ければあとは些末な問題ですが。とにもかくにも、自分で実写して確認してみたいところ。レビューしてみたいですね...>誰となく。

投稿者 B : 00:24 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2013/08/07 (Wed.)

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM:レビューはじめます

17513-2969-293175

最近、ちょっとレビューづいてしまっていますが...またしても試してみたい製品のレビュー企画があったので、「みんぽす」でシグマの新レンズ、18-35mm F1.8 DC HSM をお借りしました。

シグマ / [Art] 18-35mm F1.8 DC HSM

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

同社の「Art」ラインに属するこのレンズ。120-300mm F2.8 とか、200-500mm F2.8 とか、私も愛用する 50-500mm とか、良くも悪くもニッチ、もっと良く言えば変態(誉め言葉)なレンズが多いシグマの中でも、おそらく最もブッ飛んだスペックのレンズがこの 18-35mm F1.8 ではないでしょうか。ズームレンズは明るくても F2.8 まで、という常識を覆し、APS-C 専用ながら F1.8 通しのズームという、我々の度肝を抜いてくれたこのレンズ。ぜひ一度試してみたいと思っていました。特に、私は EOS 5D Mark III を買ってからは EOS 7D は完全に望遠専用(もっと言うと 50-500mm 専用)ボディとなってしまっていましたが、このレンズは久しぶりに超望遠以外で「あえて 7D を使う理由」を与えてくれる可能性があります。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

ちょっと前までだと、レンズメーカーのレンズはカメラメーカーの純正レンズと比べて安さを重視して買うもの、という印象でした。現在でもそれは変わっていない部分はありますが、エントリーモデルの一眼レフなら 4 万円でレンズキットが買えてしまう時代ですからね...。そういう環境にあって、「ニッチだけど用途にハマる」「玄人好きのするスペック」「あえて王道レンズの画質で大手メーカーと勝負」という部分での商品展開を強化している近年のシグマの姿勢には共感するところがあります。このレンズも、スペックを見ただけで、まさにそういう製品づくりの結晶である、と感じます。
あえて難を挙げるとすれば、昨年からの「フルサイズ祭り」とも言える各社の新製品攻勢の中で、あえて APS-C 専用として出してきた、というタイミングの難しさでしょうか。まあ、フルサイズ対応で F1.8 だとどれだけ大きく重いレンズになったか...と想像すると、これは APS-C 専用だからこそ製品化できたものでしょうが。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

岩崎一郎デザインになってからのシグマレンズは、写りだけでなく外観も美しいですね。見た目は写りには全く関係ありませんが、写欲を刺激するという点では、レンズの外観も非常に重要だと思います。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

鏡筒には発売年のヴィンテージである「013」の刻印が。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

私の愛用する 35mm F1.4 DG HSM との比較。太さはほぼ同じですが(フィルタ径は 18-35mm のほうが大きくて φ72mm)、ズームレンズだけあって 18-35mm のほうが全長はずいぶん長いです。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

EOS 7D に装着してみるとこんな感じ。キヤノンの APS-C センサで使うと約 29-56mm F1.8 相当のレンズになります。広角ズームというより「テレ側が妙に短い標準ズームレンズ」という画角。標準ズームレンズとしてはお世辞にも使い勝手が良いとは言えませんが、「28mm F1.8・35mm F1.8・50mm F1.8 という三本の大口径単焦点レンズをまとめて持ち歩き、かつレンズ交換なしで使える」と考えると、とても面白いレンズだと言えます。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

でもレンズ全長はやっぱり長いですね。具体的には、サイズ(最大径×全長)はキヤノンの EF100mm F2.8L MACRO IS USM とほぼ同じで、重さは 18-35mm F1.8 のほうが約 185g 重い。重量級のクマデジタル氏をして「ズッシリ重いです。こんなに重かったかなぁ」と言わしめる 100L MACRO よりも重い、というのはちょっと持ち運びに躊躇しそう。それでも F1.8 の単焦点レンズ三本を持ち歩くことを考えれば(ry

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

ともあれ、とても気になっていたレンズを試用できる機会に恵まれて嬉しいです。これから夏休みに入っていくので、重点的にいろいろ撮ってみたいと思います。

シグマ / [Art] 18-35mm F1.8 DC HSM (キヤノン用)

B00DBL0NLQ

17513-2969-293175

投稿者 B : 00:18 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (0) | トラックバック

2013/07/11 (Thu.)

Touit 32mm F1.8 の挙動について

17499-2969-292953

Touit 32mm F1.8 ですが、フォーカシング周りの挙動などについて書いておきたいと思います。

Touit 32mm F1.8

32mm に限らず 12mm も含め、Touit は最近の AF レンズとしてはちょっと変わったフォーカスの挙動をしています。それは、「フォーカシングに伴って前玉が大きく動くこと」。

デジタルになってから一眼を始めたような人であれば、AF 時に前玉が動いたり回ったりしないのが当たり前で、むしろ前玉が動くレンズは見たことがない、という人も少なくないのではないでしょうか。これは、AF の高速化や小型化、ズームの場合は高倍率化を目的に、フォーカシング時には前玉よりも軽い後群のレンズを動かすリアフォーカス or インナーフォーカスのレンズが主流になっているためです。しかし、Touit は最近(の AF レンズ)では珍しくなった前玉が動く方式、全群繰り出し式でのフォーカシングになっています。

無限遠に合わせると前玉が最も奥まった状態になり、

Touit 32mm F1.8

前玉が最もせり出した状態が最短撮影距離。

全群繰り出し式にもメリットはあって、それはピント位置によって画角が変わらないことです。原理的に、インナーフォーカスやリアフォーカスでは撮影距離に応じて画角(撮影倍率)が変動してしまうことは避けられませんが、全群繰り出しならば画角は一定。おそらく、ツァイスは Touit でこの利点と、伝統的な Planar や Distagon のレンズ構成でそのまま AF 化が可能である点を重視して、全群繰り出し方式を選択したのではないでしょうか。その代償として AF スピードが犠牲になっているあたり、「利便性よりも画質が重視」されることの多いツァイスレンズらしい、と言えます(そのわりに、従来のツァイスだったらタブーとなりそうなボディ内収差補正を前提とした設計で作られているのは、確かに意外ですが)。

ただ、レンズの中で最も大きい前玉まで駆動するので、AF が遅いだけでなく動作音や振動もそれなりにあるのは難点ですね。X マウントはともかく、E マウントの方はシャッターボタン半押ししなくても断続的に AF の挙動を続けているため(そうすることで見かけ上の AF スピードを速く見せている)、電源を入れているだけでひっきりなしにモーターの振動が手に伝わってきて、精神衛生上あまりよろしくありません。

FUJINON XF35mm F1.4 R

それでも、X マウント純正の FUJINON XF35mm F1.4 R に比べると、Touit のほうが少しだけ AF が速いんですけどね(^^;;。おそらく XF35mm のほうも同じ全群繰り出し式で、F1.4 なぶん前玉が大きく重くなってしまい、それが AF が遅い原因なのでしょう。
Touit は今後もシリーズ展開していくようですが、今後も全群繰り出しにこだわるなら AF スピードは諦めざるを得ないし、前玉もあまり大きくできない(=望遠系では大口径レンズが期待薄、あるいはより AF が遅くなる)ということになると思います。

Touit 32mm F1.8

あと、フォーカスリングがちょっと軽すぎるかな...というのが気になっています。XF35mm に比べても途中のクリック感が軽く、左手で鏡筒に手を添えてカメラを構える間に F 値が意図しない設定に変わってしまう、という事故が撮影中に何度かありました。ここは、もうちょっとしっかりしたクリック感があっていいと思うんですけどね。

ま、ツァイスには「画質を重視するあまり、他の何かを犠牲にしたレンズ」が多く、欠点のない万能レンズというのはなかなかありません(まあ、他社でも不満のないレンズなんて滅多にありませんが)。こういう苦労もツァイスで撮る喜びのうち、と思って楽しんでいます(笑。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 X-mount

B00COJSPGG

■関連リンク
Carl Zeiss Touit 32mm F1.8
Touit 32mm F1.8:ファーストインプレッション
Touit 32mm F1.8 でメカの美しさを撮る
Touit 32mm F1.8:絞り値による描写の変化をみる

17499-2969-292953

投稿者 B : 00:45 | Camera | DSLR | Minpos Review | コメント (4) | トラックバック

2013/07/07 (Sun.)

Canon EOS 70D

キヤノン、新AF機構でライブビューAFが高速化した「EOS 70D」

EOS 70D

何かと話題の EOS 70D ですが、さっそくキヤノン S タワーで実機に触ってきました。8 月下旬発売なのにもうワーキングサンプルが触れる、というのはけっこう珍しいのではないでしょうか?もちろん、発売までにファームウェアが更新されて、AF 周りの挙動なんかはさらに改善される可能性がありますが。

とはいえ、70D は 60D の進化形なので、外見からはあまり大きく進歩した印象は受けません。あくまで 60D のマイナーチェンジ版、に見えますが、中身はけっこうアグレッシブに進化しています。

EOS 70D

シャッターボタンの脇に小さなボタンがひとつ増設されています。7D や 5D3 では M-Fn(マニュアルファンクション)ボタンで、私は水準器表示に割り当てていますが、70D では「測距エリア選択モード切り換えボタン」となっています。1 点 AF/ゾーン AF/19 点自動選択 AF の切り替えと AF フレームの選択を操作するためのボタンです。中級機以上では AF フレームの選択のしやすさが、特に動体撮影では重要になってくるので、これはなかなか使いやすそう。その代わりマルチコントローラがない、というのは、マルチコントローラのデフォルト動作 AF フレーム選択に割り当てている私からすると、良し悪しでもありますが...。

ちなみに、なにげにこの機種から 2 桁シリーズにも透過型液晶採用のインテリジェントビューファインダ搭載になっているんですね。7D で完全に慣れているので 60D と比べてみるまで気がつきませんでしたが(笑)。グリッド表示やゾーン AF フレーム、水準器などが OVF で表示できる、というのは慣れるととても使いやすいものです。ただ、水準器は左右方向の傾きしか検出してくれないようなのは、上位機種に対するコストダウンが見られる部分でしょうか。まあ、左右の傾きが把握できれば十分、ということが多いので、あまり困らないでしょうが。

EOS 70D

この機種で最も気になるのはライブビューじゃないでしょうか。「デュアルピクセル CMOS AF」が 60D に対する最大の進化点と言って良いと思います。
実際にライブビューで AF を使ってみたところ、今までの EOS のライブビューは何だったんだ、というくらいに速い。被写体によっては動き出しの瞬間に一瞬考え込むような動きをする場合もありますが、今までのコントラスト AF や EOS M のハイブリッド CMOS AF のような「合焦の最後で迷うような挙動」がなく、スッと合わせに行ってくれるのが気持ちいい。OVF の位相差 AF にはまだ追いつききれていないとは感じるものの、コントラスト AF とは違って非 STM レンズでもフォーカシングが速く、これなら実用的と言えるのではないでしょうか。

ただ制限もあって、ライブビュー時に使えるフォーカスモードはワンショット AF のみ。デュアルピクセル CMOS AF の演算負荷が高いのか、AI サーボ AF が使えないので、ライブビューで動きものを撮るのには向いていません。APS-C の中級機というと、スポーツや野鳥撮影に使われることも多いわけで、それに対応できないというのはちょっともったいない。まあ、風景などの静物撮りには十分なスピードの AF ですし、動きものを撮るならライブビューではなく、ファインダを覗いて安定したフレーミングを行うことが重要なので、それをふまえても仕様かもしれませんが。この制限も DIGIC の高性能化に伴って解消されていくものと思われますが、現時点での性能でも、むしろ Kiss や EOS M に入ってきたら、一眼カメラでのライブビュー撮影が今まで以上に当たり前になりそうだな、と感じます。

EOS 70D

さらには Wi-Fi も入っているし、イメージャの画素数はアップしながら高感度性能も 60D より向上。しかもタッチパネルにも対応。個人的には、EOS 7D を買って以来、2 桁シリーズにはほとんど興味がなくなっていましたが、70D はけっこうすごい。私の 7D は最近望遠での野鳥・レースカー撮影に特化しているので、仮に 7D Mark II が出ても 7D を使い続けようと思っているくらいには満足していたのですが、この 70D の進化が 7D Mark II に入ってきたら、ちょっとグラッと来てしまいかねません。これはまずいものを見ちゃったなあ。

キヤノン / EOS 70D

B00DQIBF84

投稿者 B : 00:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2013/06/30 (Sun.)

続・Touit 銘板の刻印の違い

先日、Touit 2.8/12 の銘板の刻印には「Carl Zeiss」と「ZEISS」の 2 種類が存在するというエントリーを書いたところですが、スペインのカメラ系速報サイト「Foto Actualidad」で、こんな記事を発見しました。

De Carl Zeiss a simplemente ZEISS

スペイン語なのであまりまともに読めないんですが(汗、おそらくこういうことだと思われます。

カール・ツァイスはブランドを簡略化することを決定した。光学メーカーとしてよく知られた名称をやめ、今後製造される製品には単に ZEISS という刻印のみが記される。Touit シリーズには新しい表記が適用されるが、初期ロットは Carl Zeiss の表記で出荷されており、これは将来オークションで高値で取引されることになるだろう。

なるほど。今後は「ZEISS」という表記になる、と。
初期ロットには「Carl Zeiss」表記のものが混ざっているようですが、言われてみればフォトヨドバシデジカメ Watch に掲載されたレビューは発売前という時期的に商品ではなくメーカー貸出品だろうし、クマデジさんがレビューしてる個体も貸出機。メーカーのデモ機材は試作機や初期ロット品であることが多いので、これらのレビュー記事に出ているのが「Carl Zeiss」表記がほとんど、というのは納得できる話です。あと、1.8/32 のほうでまだ「ZEISS」銘の個体の報告がほとんどないのは、生産開始時期や製造ロット数などが理由じゃないかと思われます。

「Carl Zeiss」をやめて「ZEISS」に変えていく論理的理由が示されていないのでなんだか釈然としない話ではありますが、今後は「ZEISS」が主流になる、というのは確定事項のようですね。そうすると、まだ「Carl Zeiss」表記のものが出回っている 1.8/32 のほうはレア化を見越して早めに確保しておいたほうがいい、ということでしょうか(笑
それから、コシナやソニーで作られているツァイスレンズの刻印も今後変わっていくの?というのも、気になるところではありますが...。

(追記)
Foto Actualidad の記事内からツァイス公式 blog のエントリーにリンクがありました。

From "Carl Zeiss" to "ZEISS" - a brief story about our brand communication | Camera Lens Blog

つまりは企業ロゴとして世界的に浸透している「ZEISS」にブランド名の表記も統一していく、ということなのですね。「Carl Zeiss」は財団名および社名であり、ブランド名としては「ZEISS」であると。このポリシーからいくと、他社が製造販売しているレンズも順次「ZEISS」表記に切り替わっていく、ということになりそうですね。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 E-mounticon

iconicon

<