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2018/05/10 (Thu.)

カシオがデジタルカメラ市場から撤退

カシオ、デジタルカメラ市場からの撤退を表明 - デジカメ Watch
カシオ「デジカメ市場の完全撤退」の衝撃、戦犯にされた"カメラ事業 赤字49億円" | BUSINESS INSIDER JAPAN

カシオがデジタルカメラ市場からの撤退を発表しました。

カシオと言えば今年の CP+ にもブースを出しておらず、かなり厳しそうだな...まあ今のカシオが注力しているセルフィー路線は CP+ の客層と合っていないし(CP+ 自体が女性層やライトユーザー層の取り込みを模索しているのに皮肉だけど)限られたマーケティング予算の割り振りを考えるとそういう判断もあるよなあ、とは思っていましたが、あれは既に撤退へのカウントダウンだったのかもしれません。

コンパクトデジカメ市場はここ 5~6 年で急激に縮小していて、量販店のカメラ売り場を見に行っても一部ハイエンドモデルを除けば並んでいるのはほぼ 2~3 年前に発売された機種が今でも並んでいる、みたいな状況になっていますし、売り場自体も縮小が続いていました。他のカメラメーカーはレンズ交換式に注力し、数量よりも単価を上げることで事業の生き残りを懸けていましたが、ほぼコンデジしか持っていないカシオにはその戦略が採れず袋小路にはまってしまったということでしょう。
カシオのコンデジは日本市場では存在感が薄くなって久しかったですが、2011 年に発売した TRYX がアジア圏でのセルフィーブームに乗って大ヒットし、しばらくはその路線で安定した事業を行っているとは聞いていました。が、セルフィーカメラの位置づけが次第にスマホに奪われ、そこも厳しくなった結果が今なのでしょう。

古参デジカメユーザーとしては、カシオは事実上世界初のデジカメ「QV-10」で市場を生み出したカメラ史に名を刻む存在であるだけに、今回の撤退は本当に残念です。

QV-10

世界で初めて液晶ディスプレイを搭載し、レンズ部が回転するという「デジタルならでは」の価値を提案した QV-10 の存在は偉大でした。初期のデジタルカメラはレンズ回転機構を取り入れ、フィルムカメラではできなかった形状や撮り方を目指した製品が多数ありましたが、QV-10 はそれに多大な影響を与えたと言って良いでしょう。

またカシオ製デジカメの「中興の祖」と言える初代 EXILIM、EX-S1 も忘れてはいけません。

「カシオ EXILIM」、「ソニー サイバーショットU」比較レポート

同時期に発売された Cyber-shot U(DSC-U10)と同じソニー製センサを搭載しながら全く異なる商品性を持たせ、商業的には本家センサを搭載する Cyber-shot U よりも成功したと言われる EXILIM。その後、全然薄くない普通のデジカメにも「EXILIM」ブランドを冠すようになるほどのターニングポイントをもたらした製品でした。

おお、そういえば↑そうでした。カシオは昔からセンサメーカー以上にセンサの特長を活かした商品企画がうまかったし、また「デジタルならでは」の提案を最も続けてきたカメラメーカーだったと思います。今のようにコンデジもレンズ交換式も伝統的な形のカメラしかなくなり、どのメーカーもユーザー層の拡大よりも既存ユーザーからの搾取高性能高価格路線に走っている状況を残念に感じている身としては、フィルムカメラの呪縛を断ち切って新しいことに挑戦し続けてきたメーカーが撤退することは、本当に悲しい。

ただ「デジタルならでは」の価値の多くがスマホに吸収され、単体カメラとしての差異化がセンサやレンズに集約されてしまった現在では、残念ながらこの状況は避けられなかったのかもとは思います。Android 搭載カメラとかアプリ対応カメラみたいな挑戦も出てこなくなって久しいですし。私が(今でも写真を撮ることは好きだけど)以前ほど新しい機材にときめかなくなってしまった理由を今回のニュースで改めて突きつけられたようで、何とも複雑な気持ちです。
しかし、少なくともカシオのカメラ関連技術や技術者の方たちがこれで埋もれてしまうのではなく、新たなフィールドでその技術を活かす自由を与えられたのだと思いたい。彼らがカメラという形に束縛されることなく、イメージング領域で新しい提案をしてくれることに引き続き期待したいです。

投稿者 B : 22:00 | Camera | コメント (0) | トラックバック

2018/05/07 (Mon.)

CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正(訂正編)

CONTAX G Biogon with PCX

以前書いた、CONTAX G Biogon の周辺像流れ補正の件。コメント欄に「補正レンズをつける向きが逆では?」という指摘をいただいていました。改めてソースにしたサイトを確認してみたところ「Front end filter: Opto Sigma SLB-50-1500PM (plano convex 1.5m) reversed (bulbous part of the glass element shows to the lens)」と書いてあるし、澤村徹さんのサイトにも「凸面をG Biogon T* 21mmF2.8の前玉側に向けて取り付ける」と書いてある。完全に読み飛ばしてました(;´Д`)。

というわけで、平凸レンズの向きをひっくり返して、改めてテストしてみました。

CONTAX G Biogon with PCX

↑の写真を Biogon 21mm F2.8 を使ってフィルタなし、フィルタあり(凸面外向き)、フィルタあり(凸面内向き)の 3 パターンで撮影して比較。F8 まで絞って撮影し、画面中央右端を拡大比較してみたのが下の画像です(画像はクリックでピクセル等倍表示します)。同じ位置からとはいえフィルタを着け外ししながら撮影しているので、微妙に画角や撮影位置がずれているのはご容赦を。

Comparison

Biogon 21mm は α7 II との組み合わせではフィルタなしだと絞り込んでも周辺部は盛大に像流れが発生しています。そこに PCX フィルタを使用すると、逆向き(凸面外向き)につけていてもかなり良好に補正してくれます。正しい向き(凸面内向き)で使うとさらによく補正され、ほぼ像流れが気にならないレベルになります。平凸レンズの向きによる差はさほど大きくなく(被写体との距離等によっても異なる可能性はあります)、私が逆向きにつけていることに気がつかなかったのも無理はないかなと(苦笑

ともあれ気に入っている B21/2.8 がさらに使いやすくなったので、またこのレンズを持ってあちこち撮り歩きたいと思います。

澤村徹 / オールドレンズ・ベストセレクション

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投稿者 B : 22:59 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/04/03 (Tue.)

K&F Concept CONTAX G-Sony E

K&F Concept、コンタックスGレンズ用のマウントアダプター - デジカメ Watch

K&F Concept から CONTAX G-αE マウントアダプタが発売されていました。

CONTAX G-αE アダプタといえば KIPONMETABONESTECHART といった中華系大手から発売されていますが、いずれもちょっといい値段がします。Amazon あたりで探せば怪しげなブランドでちょっと安いのも見つかるものの、品質的にはちょっと不安が残る。そんな中、久しぶりに CONTAX G-αE アダプタの新製品として出てきたこれは、その中間にあたるちょうど良いポジションにつけていると言えます。

私は上記三社のアダプタをそれぞれ持っていますが、METABONES はカッコイイけどレンズの脱着がしにくいし重いし、TECHART は AF が遅いので MF したほうが速いし(同じ TECHART 製品でも LM-αE アダプタは頻繁にファームアップが行われているようで羨ましい)、なんだかんだ言って最もシンプルな KIPON のアダプタが一番使いやすいんですよね。その KIPON と同様の構造である K&F Concept のアダプタも扱いやすそうではあります。まあ、ほぼ KIPON のコピーみたいなデザインはいくら中華系企業同士といっても問題になるんじゃないの?と心配になってしまいますが(笑。

実売六千円台と、手持ちの CONTAX G レンズの数だけ買ってつけっぱなしにしても良さそうな価格帯が嬉しいところ。APS-C 時代は Biogon のレンズガードが干渉してボディ側を傷つけてしまうためアダプタをボディに残したままレンズを外す必要がありましたが、フルサイズではアダプタごと外せるんですよね。CONTAX G レンズのスピゴットマウントは脱着に少しコツが要るだけに、マウントアダプタごと外せるのは楽だし、リアキャップが E マウント用で共通化できる(CONTAX G レンズは 16~28mm と35~90mm とでリアキャップの形状が異なる)のも地味に助かる。二、三個買ってそれぞれのレンズに常用してしまおうかなあ。

K&F Concept / レンズマウントアダプター KF-CGE

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投稿者 B : 22:00 | Camera | Camera Accessory | コメント (0) | トラックバック

2018/03/19 (Mon.)

PC ディスプレイの買い換えに悩む

何年か前から考えている PC ディスプレイの買い換えですが、先日の CP+ でのサイカ先生のセミナーを聴いてから、再び悩み始めました。

BenQ / SW271

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今使っているのは十年選手の EIZO SX2461W。当時としてはかなり奮発して買ったディスプレイだけど蛍光管バックライトだし DisplayPort はおろか HDMI にも対応していないし、今やすっかり陳腐化してしまいました。かといって最近の 1~2 万円のディスプレイでは大半が FHD にしか対応していないし(SX2461W は UWXGA なのでダウングレードになる)、ちょっと良いのを買おうと思うと踏ん切りがつかない部分でもありました。事務作業用と割り切れば去年職場用に買った ASUS VC239H なんかはかなりコストパフォーマンスがいいところだとは思いますが。

SX2461W から買い換えるなら、

  • パネルサイズは 27inch クラス
  • 解像度は WQHD(2,560×1,440)~4K(3,840×2,160)
  • IPS パネル
  • 写真向け広色域パネル(Adobe RGB カバー率 95% 以上)
  • できればハードウェアキャリブレーション対応
  • HDR 対応
あたりのスペックは押さえておきたいところ。調べてみると各メーカーから 4K IPS パネルの液晶はいろいろ出てはいるものの、6~8 万円クラスだと色域は sRGB まででハードウェアキャリブレーションには非対応、というのが標準。写真向けとなると 10 万円を切るものはありません。サイカ先生も勧めていた BenQ SW271 は近いスペックの EIZO 製ディスプレイの半額だから価格性能比で言えばすごくがんばっているけど、さすがに予算範囲外。そうなると、解像度を WQHD に妥協して HDR を諦めれば SW2700PT という製品があったりします。

BenQ / SW2700PT

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最近プロジェクタも含め BenQ の話ばかりしていますが特に利害関係はなくて(笑)、日本製品が相対的に高価くなる中、お買い得感が強まっているんですよね。海外メーカーの中でも BenQ は大手液晶パネルメーカー AUO を傘下にもっているし、CP+ のような映像系イベントに出展する数少ないディスプレイメーカーだし、PC メーカーが周辺機器として出しているディスプレイよりも信頼感はあります。

まあ、SW2700PT も発売からそろそろ二年が経つし、4K 化の流れにある中で今 WQHD を買うことの中途半端さは気になるところではあります。もうちょっと待てば、SW2700PT を同じ価格帯のままで 4K 化したモデルが出ないかなあ...と考えると手を出すのに躊躇してしまいます。変に色再現性にこだわるよりも sRGB 対応のリーズナブルな 4K ディスプレイを買った方が結果的に快適なのではと思いつつも悩ましいところ。もっと一気に 4K 化の波が来ないものかなあ。

投稿者 B : 23:59 | Camera | PC | PC Peripheral | コメント (0) | トラックバック

2018/03/10 (Sat.)

Manfrotto フルードビデオ一脚ベース MVA50A

先週の CP+ 会場内のフォトアクセサリーアウトレットで捕獲してきました。

Manfrotto / フルードビデオ一脚ベース MVA50A

Manfrotto MVA50A

Manfrotto のスチル用一脚をビデオ一脚化するキットです。
カワセミ撮影においてもっとスムーズにチルト/パン操作ができるようビデオ一脚を買おうかと考えていたんですが、ちょうどいいタイミングでアウトレット品が出ていたためすかさず購入。

これは既に生産完了品で後継製品が出ていますが、現行品は XPRO monopod+ シリーズの一脚にしか取り付けられないため、もう十年以上愛用している Manfrotto 679B に取り付けられる旧製品をあえて手に入れる必要がありました。

Manfrotto MVA50A

ベース部分の三本の足は持ち運び時には折りたたむことができます。

ちなみにサイカ先生が以前この新旧のベースを搭載したフルード一脚を比較レビューしていたので、詳細はそちらで。

マンフロット 動画用フルード一脚 MVMXPRO500: mono-logue

本当は新型の方がチルトロック機構もついていて便利そうなんですが、旧型の一脚につけられないものはしょうがない。

Manfrotto MVA50A

ボールジョイント部は一脚をつけずに触ってみたところけっこう固かったので調整が必要かな?と思いましたが、一脚をつけた状態で動かすとてこの原理かちょうど良い軽さに感じました。
固さは基部についている三点のキャップボルトで調整できるけど、使い込んで緩んだりしない限りは特に必要ないかな。

Manfrotto MVA50A

私の一脚 679B は正式に対応品となっていますが、最も細いパイプの径が 20mm であれば他社製品でも使えるようです。

Manfrotto MVA50A

EOS 7D Mark II+APO 50-500mm OS をセットしてみました。(公式にはこの状態では自立しないとされているので、自立させてみたのは撮影した一瞬のみです)
今までは雲台もボール雲台をつけていましたが、より滑らかな操作性を求めてビデオ雲台に変更。これであまり追加投資せずに既存一脚をビデオ一脚化することができました。

そろそろカワセミが撮れるシーズンも終わりに近づいていますが、これを使ってあと 1~2 回は撮りに行けるかなあ。

Manfrotto / フルードビデオ一脚ベース MVA50A

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投稿者 B : 20:50 | Camera | Camera Accessory | コメント (0) | トラックバック

2018/03/05 (Mon.)

CP+ 2018 (3) befree は進化する

CP+ レポート、最後は Manfrotto ブースになります。

CP+2018 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

CP+

Manfrotto ブースでまず出迎えてくれたのは、なぜかミニ三脚 PIXI EVO の上に載っかったガンプラ達。しかも三脚のカラバリに合わせてサザビー&キュベレイという渋い選択。Manfrotto ってこんなノリだったっけ?(;´Д`)

CP+

さておき、気になっていたのは新型の befree 三脚。befree は初代モデルを愛用していて、よりしっかりしている 190CXPRO4 よりも befree のほうが圧倒的に出番が多いくらい。それが今回、

  • 本体の剛性と雲台設計を見直し、耐荷重が二倍の 8kg となった「befree advanced」が発売
  • 脚ロック方式は従来のレバー式に加えてツイスト式(ナットロック式)から選択可能
  • クイックリリースプレートがアルカスイス互換タイプに
という形にさらに進化しました。耐荷重 8kg といったら超望遠ズームまでカバーできるスペックで、かなり幅広い撮影用途をこのトラベル三脚でこなせてしまうことになります。私は超望遠を使う際には三脚よりも一脚のほうが出番が多いので advanced である必然性はありませんが、ここまでスペックアップしたら買い換えたくなってきますね。

CP+

それから今までスルーしてましたが動画用のトラベル三脚として「befree live」もラインアップされています。脚の部分はノーマルモデルと同じですが、雲台がコンパクトなビデオ雲台に換装されたモデル。
私は娘のピアノ発表会等でビデオ撮影する際には befree とビデオ雲台 MVH500AH を組み合わせて使っていますが、三脚に対して雲台がオーバースペックだし、けっこう嵩張るんですよね。
befree live についているビデオ雲台は同等品が MVH400AH という型番で単売されているようで、私もこれを買って befree live 相当にしようかなあ。MVH500AH と比較するとカウンターバランスがついていないなど流石に見劣りしますが、家庭用のカムコーダで使うなら十分な気がします。ピアノの発表会だとパン/チルトすることも多くないし。

CP+

こちらは再びソニーブースですが、以前発表されていたソニーと Manfrotto の協業の成果として befree advanced の α バージョンが発売されました。
α バージョンといっても本体カラーが α のブランドカラーである「シナバー」になり、クイックリリースプレートに α9/7 用のものが付属するだけ、ではありますが、α ユーザーでこれからトラベル三脚を購入しようとしているなら選択肢に挙げて良いでしょう。

CP+

専用のカメラプレートといっても α9/7 のボディに合わせた突起がついてガタつきにくくなっているのと、シナバーカラーになっている程度の差ではあります。もうちょっと α に特化した特徴があるかと想像していたから残念ではありますが、今後の発展に期待しましょう。

CP+

あとサイカ先生に「これ見た?」と連れて行かれたオリンパスブース。製品がすごいというのではなくてこの展示がすごいという話。
静止画だと一見ガラスケースに訴求点を印刷したフィルムが貼られているように見えますが、これ透過型液晶を使ったディスプレイ展示なんです。ガラスの向こう側には、若干曇って見えるけどカメラが展示されているという。ガラスは液晶ディスプレイなので、当然表示内容は動画になっているという。

透過型液晶というデバイス自体は新しいものではありませんが、これだけの面積でそれなりに透明度があって、しかも黒が透けずにちゃんと描画できるところまで来ているということに驚きました。広告向けの技術って普段あまり触れる機会がないんですが、こういうのも進化しているんですね...。

現場からは以上です。

Manfrotto / befree live アルミニウム三脚ビデオ雲台キット (ツイストロック式)

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投稿者 B : 21:00 | Camera | Camera Accessory | コメント (0) | トラックバック

2018/03/04 (Sun.)

CP+ 2018 (2) 気になるシグマの例のやつ

CP+

昨日に続いて、CP+ 2018 の会場で私が気になったものをレポートしていきます。

まずはシグマブースから。

CP+2018 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

CP+

新しい二本のレンズのうち、こちらは 70mm F2.8 MACRO。全長こそあるものの、最近のシグマレンズにしては細い鏡筒。そして持ってみると想像以上に軽い!さすが先代マクロより若干軽量化しているだけのことはあります。スタッフの方に最近のシグマにしてはかなり軽いですね、と言ったところ「もうこの会期中に 100 回くらい言われました(笑)」とのこと。
全群繰り出し式ということで気になっていた AF に関しては、HSM ほどではないにしろ思っていたよりも静かで速く、被写体にスッ...スッ...と合っていく印象。駆動に使っているコアレス DC モーターの恩恵で、通常のコアード DC モーターより静かで軽くできているそうです。このレンズ、シグマのカミソリマクロ後継だけあって素性は良いだろうと想像していましたが、期待以上に「使える」レンズに仕上がっていそうです。

CP+

こちらは 14-24mm F2.8。さっきの 70mm マクロを持った後だとむちゃくちゃ重く感じる(;´Д`)。ズームリングの感触も重めな感触。
私はさすがにこのレンズを日常使いにする勇気はないけど、この超広角域でこれだけ明るいズームというのは無二の選択肢だし、必要とする人には重さも値段も関係ない領域でしょう。

CP+

105mm F1.4 は開発発表ということで、ガラスケース内の展示。プレスデーには一部試作機を触らせてもらえるタイミングもあったらしいですが。
1.65kg という重さのため、中望遠レンズながら標準で三脚座が付属しますが、三脚座が不要な場合は取り外し、付属のリングをつけることで三脚座なしでも見栄えが悪くならないよう配慮されています。

さすがに私は買うつもりはありませんが、シグマの短焦点レンズシリーズの中でも最高の画質になりそうな描写を一度は試してみたいし、どれくらい重いか持ってみたい(笑。

CP+

こちらは E マウントネイティブ化された [Art] 短焦点レンズ。ラインアップにある全機種が、それぞれ α7 シリーズに装着されてハンズオン機として用意されていました。写真は 50mm F1.4 です。私は MC-11 を使って 50/1.4+α7 II を使っているので見慣れた組み合わせですが、これがネイティブ E マウントで接続されていると思うと感慨深いものがあります。

CP+

従来 MC-11 で接続されていた部分が単純に延ばされているため見た目にはやや間延び感がありますが、製造効率を考えればやむなしでしょう。ちなみにレンズに刻印されているヴィンテージは、本来の EF/SA マウント版が発売された年次(50/1.4 なら「014」)になっていました。
マウント側は内部に空白がある分、フレアカッターが装備されています。

CP+

E マウントに合わせてファインチューンされたという AF 性能は、試してみてあれ?本当に速くなってるの?というレベルの向上に留まっています。とはいえこれはカメラのデフォルト(AF-S、つまりファストハイブリッド AF)で撮った場合。ファストハイブリッド AF はフォーカスの最終段でコントラスト AF を使うため、ステッピングモーターやリニアモーターを搭載したミラーレス専用レンズでは高速ですが、超音波モーター(HSM)ではやや遅いというデメリットがあります。AF の最終段でピント面が「ふわっ」と一往復する感覚は MC-11 使用時と変わらず、たぶん計測したら私が以前 MC-11 で計測した結果と大差ないか微妙に速い程度だろうと思われます。

が、今回のネイティブ E マウント対応のメリットはファインチューンよりもむしろ「AF-C と動画撮影時の AF に正式対応したこと」にあります。特に AF-C はコントラスト AF を使用せず像面位相差センサのみを使用するため、HSM 搭載レンズでもレフ機と同様の速さで AF が可能。実際に試してみても十分に高速で、これらのレンズを使うのであればボディ側は AF-C 固定のほうが良いのではと感じました。ピント精度で言えばコントラスト AF を併用した方が精密なはずですが、現状の AF-C でも十分な精度が出ていると思います。
これはこれで朗報ですが、α と EOS を併用する私としては悩ましいですね。併用するなら EF マウント版を MC-11 で使い回した方がツブシが利くけど、α7 で AF-C 中心で使うなら E マウントネイティブ版に分があります(一応、MC-11 経由でも保証外ながら AF-C は動作するけど)。まあ、当面は MC-11 で併用しつつ、ミラーレスに本格移行する覚悟ができたらマウント交換サービスを利用する、というのが良いでしょうね。

シグマブースのスタッフの方と雑談していた中で、ズームレンズの E マウント対応について聞いてみたところ、「社長が E マウントレンズの拡充を明言しているので、期待していただいていいと思う」とのこと。個人的には 24-105mm F4 [Art] と 150-600mm [Contemporary] の E マウント対応に期待しています。特に後者は α7 III と組み合わせれば野鳥やスポーツ撮影で EOS 7D2 を置き換えられるのではないか?という目論見もあり。今愛用している 50-500OS も良いレンズですが、最新のレンズに比べると流石に AF 性能が見劣りするのと、フォーカスリミッターがついていないのがちょっと辛い。E マウントネイティブ版が出るのを待たずにとりあえず EF マウント版を買って当面 7D2 と使い、E マウント版が出たらマウント交換サービスに出すことにしようかなあ...。

レフ機からミラーレスへのパラダイムシフトがまさに起きているタイミングなので、機材選びもいろいろと悩ましい時期ではあります。

シグマ / [Contemporary] 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM

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投稿者 B : 21:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/03/03 (Sat.)

CP+ 2018 (1) 新型ミラーレスとカラーマネジメントディスプレイと

パシフィコ横浜で開催中の CP+ 2018 に行ってきました。

CP+2018 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」

いつもなら開催初日に行っているんですが、今年はどうしても仕事の都合がつかず土曜日の参戦になりました。賑わってはいたものの、例年なら土曜日はもっと混んでいる印象があったので、やっぱり来場者数は伸び悩んでいるんでしょうか。まあ新製品はキヤノンはエントリー機しか出さなかったし(まあいつものことですが)、ニコンは本当に何も出さなかったので、今年は話題的には寂しいイベントではありますが。
あらかた情報も出揃ってきているので、私は個人的に注目したところを中心にかいつまんでレポートします。

CP+

今年の CP+ 最大の注目は α7 III と言っても過言ではないでしょう。タッチ&トライコーナーはかなりの盛況でした。

先に α9・α7R III が発売されているため極端に目新しいスペックはありませんが、オールマイティモデルである無印に上位機種のスペックを惜しげもなく突っ込んできた意欲作です。
中の人曰く「下位機種向けにわざわざスペックダウンした部品を起こすくらいなら、上位機種のものをそのまま使った方が量産効果が出て低コストになるし、ユーザーメリットもある」とのこと。確かに上位機種とはかなり共通部分が多く、無理矢理ヒエラルキーを作らずに最新のデバイスを積極的に投入していて、ある意味 Apple の iPhone のラインアップに近い考え方と言えるかもしれません。もしかすると、厳格なヒエラルキーが存在し出し惜しみも多いキヤノンを出し抜くための戦略という側面もありそう。なんだかんだ言ってメカが主役の一眼レフと半導体/ソフトウェアが主役のミラーレスのものづくりの手法の違いと言っても良いでしょう。
いずれにしても、我々は今まさにレンズ交換式カメラの主戦場が一眼レフからミラーレスへと移り変わる瞬間に立ち会っているという感覚があります。

CP+

背面のインターフェースは α7R III 譲りで、マルチセレクター搭載、タッチパネル液晶、動画撮影ボタンの位置変更、AF-ON ボタンの独立、あたりが II 型からの変更点。個人的には特にマルチセレクター搭載が嬉しいです。従来のコントロールホイールの上下左右での AF ポイント選択では、同ボタンにアサインされている DISP/ISO/DRIVE と重複していて、いちいちホイールの中央ボタンで切り替える必要があったのが面倒くさすぎました。が、これでようやく EOS(一桁)と同様にダイレクトに AF ポイントが移動させられるようになります。タッチパネルの採用も本当に嬉しい。この二点だけのために II 型から買い換えても良いと思えるほどです。

CP+

AF はすごいですね。693 点の像面位相差センサ+425 点コントラスト AF という α9 と α7R III のいいとこ取りで、かなり食いつき良く動体を捉えてくれる印象。去年ちょっとだけ試用した α9 でもそのポテンシャルに驚きましたが、それがいきなり半額以下の α7 III に入ってきた感覚です。ブラックアウトフリーじゃないし秒間 20 コマでは撮れませんが、フルサイズセンサ&メカシャッターで秒間 10 コマ撮れれば十分以上だと言えます。そろそろスポーツ撮影専用に EOS 7D シリーズを持っている理由もなくなってきつつあるんじゃないだろうか?と思えてきますね。

20 万円オーバーのカメラをポンと買える余裕はさすがにありませんが、これなら α7 II と EOS 5D3 を処分して α7 III にまとめてしまっても良いのでは...と皮算用をし始めている自分がいます。

CP+

今年の CP+ の話題は完全にミラーレスですが、もう一つの話題の中心がこの EOS Kiss M。外観が M5 から大きく変わらないため目新しさこそありませんが、同時発表された Kiss X90 と比べるとこれからの Kiss のメインは明らかに Kiss M という雰囲気があります。

CP+

M5 に比べるとボタンやダイヤル類は最低限に抑えられており、デザインは変えなくてもターゲットユーザーが明確に違うことが判ります。
同じ EOS でも機能ごとに割り振られたボタンがある一桁を使っている身としては、シャッタースピードひとつ変更するのにもちょっと戸惑いましたが、基本的にはプログラムオートで撮るカメラという印象。

CP+

もともと定評の高いデュアルピクセル CMOS AF を搭載しているだけあって、動体への AF 追従はなかなかのもの。展示されていた鉄道模型もしっかり追いかけてくれました。連写も AF 追従で 7.4コマ/秒 あるし、ガチで野鳥やスポーツを撮るのでなければこれで十分なんだと思います。

CP+

メニュー画面はかなりエントリーユーザー向け。最近はミラーレスでも上級者向けの機種ばかり出ていたので、久しぶりにこういう画面を見た気がします。

5 分の制限時間があったのでざっとしか触れませんでしたが、Kiss の名を冠するだけあってソツなくまとまったカメラだと感じました。これからレンズ交換式カメラを買いたいという人がいたら、将来的にレンズ沼にハマるポテンシャルがありそうな人でなければ(ぉ)安心して薦められる機種だと思います。

CP+

キヤノンブースでもう一箇所行列ができていたのが、早くも「変態ストロボ」の異名を取りつつある「470EX-AI」。
動画を撮りたかったんですが自分で操作しながら撮影するのが難しかったので、こちらのエントリーでどうぞ(ぉ

CP+2018 (1) レンズ沼へようこそ! : [クマデジ]

自動バウンス機能は最適なバウンス角をスピードライト側が自動判断する「AI.B フルオート」とユーザーが指定した角度を記憶し、カメラを傾けても自動的にその角度に合わせる「AI.B セミオート」の二種類。スピードライトのヘッド部が自動でうにょうにょ動く様子はかわいくもあるけど、ちょっと気持ち悪くもあります(笑。
フルオートは二回プリ発光するので撮影のリズムが崩れるし、セミオートは便利だけどある程度慣れていれば自分で調整したほうが早くもあるので中上級者にはあまり必要ない機能だと思いますが、フラッシュがこういう進化を遂げるとは思っていなかったので面白いですね。

CP+

BenQ ブースでは我らがサイカ先生がご登壇。今回の CP+ では全日程どこかしらのブースやステージで喋っているそうで、もはや完全に重鎮の風格があります(体重のことは言っていません
トークショーのテーマは「写真ユーザーのためのディスプレイ選び」。サイカ先生がムービーではなく写真をメインテーマに話すというのも珍しい。

CP+

多数の立ち見が出るほど大盛況のトークショーでした(椅子はなかったけど先生から「立ち見が出たって書いて」と言われた)。
いつもの大手メーカー関連の講演と違い、グレーゾーンを突っ走るようなノリノリの講演でした(笑。
明日はメインステージのほうに登壇されるようなので、現地に行く方は是非。

CP+

私も 10 年近く使っている PC ディスプレイをそろそろ買い換えたいと思っているところだったので、ちょうど良いテーマでの講演でした。買い換えるとしたら 24~27inch でオーバー FHD(WQHD~4K)で Adobe RGB カバー率 95% 以上、できればハードウェアキャリブレーション対応といったスペックのものが欲しいんですが、最近の EIZO 製品でその辺のスペックになるともう手が出ないので、BenQ あたりが妥当かなあ...とは思っていたんですよね。講演の中で紹介されていた機種だと SW271(27inch 4K/UHD)がベストだけど、SW2700PT(27inch WQHD)のコストパフォーマンスも捨てがたい。ちょっと検討してみようかなあ。

BenQ / SW2700PT

B01H1G2NFU

投稿者 B : 23:40 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2018/02/28 (Wed.)

シグマが新レンズ 2 本+フルサイズ E マウント対応レンズを発表

シグマ、Artラインの"カミソリマクロ"「70mm F2.8 DG MACRO」 - デジカメ Watch
シグマ、35mmフルサイズ対応の「105mm F1.4 DG HSM | Art」開発発表 - デジカメ Watch

SIGMA [Art] 105mm F1.4 DG HSM

先日 14-24mm F2.8 DG を発表しつつも、CP+ 直前にもうひとつくらい隠し球を持っているだろうと思っていたシグマから、予想通りさらなる新レンズが発表されました。70mm F2.8 DG MACRO(製品発表)と 105mm F1.4 DG(開発発表)の 2 本。いずれも [Art] ラインに属するレンズです。

70mm マクロはシグマの GLOBAL VISION 以前の旧レンズでも特に定評の高かったレンズ。部材調達の都合で惜しまれながら生産終了していた一本が生まれ変わりました。フルサイズカメラで使うと 70mm、APS-C で使っても 105mm ということで非常に使い勝手の良い焦点距離のマクロレンズです。別売の 1.4x テレコンバータを使えばフルサイズ機で 98mm のマクロレンズとして使えるというのも良い。
どの撮影距離でも最高の画質を出すことにこだわって全群繰り出し方式のフォーカスシステムを採用し超音波モーター非搭載となっているのが、AF スピードにどの程度影響するかは気になります。しかし最近のシグマ [Art] レンズの中では珍しく(笑)515g と旧型よりも若干軽量になっているのは嬉しいところ。

開発発表された 105mm F1.4 はまさかこのタイミングでこのスペックのレンズが出てくると思っていなかったので、意外でした。[Art] ラインの単焦点レンズもこの五年で主要な焦点距離をほぼ網羅し、次に出てくるとしたら 28mm F1.4 か 200mm F1.8、あるいは魚眼か...と予想していたら、まさかの中望遠で焦点距離を刻んできました。
105mm F1.4 というのは定評の高かった 85m F1.4、135mm F1.8 よりもボケの大きさや美しさでは有利になるはずで、中望遠レンズとしてはなかなか面白いスペックになりそうです。α ユーザーとしては「α レンズ史上最高のボケ味」と謳われる 100mm STF GM と比較してみたいところ。シグマ自身もこのレンズに「ボケマスター」というキャッチコピーをつけており、某ダジャレ教授もうかうかしていられないことでしょう(違。

しかしフィルタ径 105mm、重量 1.65kg というのはシグマの F1.4 [Art] シリーズの中でも最大級であり、85mm F1.4 でさえメゲそうな私としてはさすがに手を出せないなあ(´д`)。正式発表後、体験会等があれば一度触ってみたいレンズではあります。

シグマ、Artラインの交換レンズにソニーEマウント用を追加 - デジカメ Watch

SIGMA [Art] 50mm F1.4 DG HSM

さらにはフルサイズ E マウント対応レンズも発表。まず出てくるのは今回発表された 2 本も含めた [Art] ラインの単焦点レンズ群 9 本。山木社長自身以前から検討していることを隠そうとせず、期待されていた流れではあります。が、既存レンズのマウントを変更して E マウント対応してくるとは考えていなかったので、ちょっと驚きました。

レンズ自体は既存の EF/SA マウントレンズのフランジバックを延長したようなもので、EF/SA マウントレンズに MC-11 をつけるのとどう違うのか?という疑問が湧くところですが、MC-11 で行っていたレンズ制御のプロトコル変換が必要なくなり、E マウントの AF 制御に最適化することで MC-11 よりも高速な AF と AF-C モードでの追尾 AF に正式対応できることになります。私が以前検証した際には MC-11 は十分実用的な速さで AF ができるけど純正 E マウントレンズには劣るという結果が出ていましたが、今回ネイティブ E マウント化されることでどれくらい純正レンズに迫るスピードが出るでしょうか。

ネイティブ E マウント版のレンズは発売されますが、EF/SA マウント機と併用するユーザーには依然として MC-11 でレンズを共用できるメリットは残っています。私は少なくとも EOS 5D を使っている限りは MC-11 のお世話になるつもり。

ただ、個人的には α7 シリーズのサイズ感に相応しいサイズ感のレンズを期待していたので、この方向性はちょっと残念。F1.8 くらいでいいから取り回しがいいレンズが欲しかったです。まあ今のシグマが作ったら F1.8 でも軽くはならなさそうだし(笑)、開発の効率化も考えるとこのやり方が最も合理的なんでしょうが。

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2018/02/27 (Tue.)

α7 III

ソニー、α9・α7R IIIの最新仕様を取り入れたベーシックモデル「α7 III」 - デジカメ Watch
ソニー / α7 IIIicon

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おそらく CP+ 向けに発表してくるんだろうなと誰もが予想していた「α7 III」が正式に発表されました。

内容的にはこれも予想通り α7R III の廉価版的なスペックで、大きな驚きはありません。それでも α7 II ユーザーからすればバッテリの大容量化、スティックコントローラ搭載、タッチ液晶搭載、全画素読み出し 4K 動画対応など痒いところに手が届くアップデートで、これを待ってたという人は少なくないでしょう。さらには新規開発の(画素数据え置き、かつローパスフィルタレスではないものの)裏面照射型 CMOS 搭載で高感度性能&処理速度アップ。そろそろよほどの特殊撮影でもない限り、α7S でなく無印で十分なレベルになりつつあります。
しかもメカシャッターで 10 コマ/秒の連写まで搭載してきたのは意外でした。これならちょっとしたスポーツ撮影でも十分に使い物になるレベルで、連写のためにあえて APS-C を選ぶ必要もなくなりそう。飛び道具はないけれど、α7 シリーズのメインストリームとして充実のモデルチェンジと言えます。

私が α7 II に感じてきた不満点がほとんど潰されたので買わない理由がないんですが、価格が α7 II からさらに上がってボディ単体で 23 万円。いきなりポンと出せる値段ではありません(´Д`)。まだ当面は II でがんばって、少しこなれてきたら買い換えを検討することにしようかな...。

投稿者 B : 23:07 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック