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2016/09/22 (Thu.)

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

シグマ、新85mm F1.4を発表 - デジカメ Watch

photokina 2016 にて、シグマが新レンズ 3 製品を発表しました。
そういえば「SIGMA GLOBAL VISION」が発表されたのは 4 年前の photokina でした。あれからもう 4 年も経つんですね。

SIGMA [Art] 85mm F1.4 DG HSM

まずは待望の中望遠レンズのリニューアル、[Art] 85/1.4。35mm、50mm ときたら次は 85mm でしょうと楽しみにしていたレンズです。
photokina に先だって開催された放送機器系の展示会「IBC」で発表されたシネレンズ群の中に「85mm T1.5 FF」が存在したことでスチル用の 85/1.4 が準備されていることは予想されていました。で、蓋を開けてみると foxfoto さん作成の予想図があまりにも的中しすぎていて、製品写真を目にした瞬間に吹きました(笑。さすがにあそこまでフォーカスリングが太いとは思ってなかった...。

現時点では基本スペックが発表されたのみで重量は未公表ですが、35mm・50mm の重さからいって 85mm は 1kg を超えるのは確実だろうなあ。「ツァイス Otus をベンチマークとして開発した」というだけあって、その重さに見合う描写が得られるはず。
私は [Art] シリーズは 35・50・85 の定番三本は揃えるつもりだったので、発売されたらすぐにとは言わないけどいずれ買おうと思っています。ただ、最近ポートレート撮る機会あんまりないんですよね(汗。

これでフルサイズ対応の [Art] F1.4 系レンズは 20・24・35・50・85 と、主要な焦点距離が揃ってきました。開発サイクル的に次は来年あたり 135/1.8 or 2 か、28/1.4 でしょうか。

SIGMA [Art] 12-24mm F4 DG HSM

続いて 12-24/4。SGV レンズの中でこれまで手薄だったフルサイズ対応広角ズームになります。これはキヤノンの EF11-24/4L のガチ対抗ですが、キヤノンが 35 万円超えなのに対してシグマは広角側が 1mm 長いものの、実売でおそらく半額以下。シグマならなんとかがんばって買えるクラスです。
通常、フルサイズ機向けのレンズを揃える場合は 16-35mm と 24-70mm くらいの二本を組み合わせるのが定番ですが、この価格帯ならば 12-24mm+24-105mm というシグマセットで揃えればより幅広い被写体に対応できることになります。うーん、手持ちの 16-35/4L からこのレンズに買い換える、というのもアリかも。

そういえば定番望遠ズームである 70-200/2.8 もまだリニューアルされていないんですよね。現行品は 2010 年発売なので比較的新しいとはいえ、次あたりはそろそろ順番が回ってきても良い頃。でも今のシグマ基準で作られたら重くなりそうなので(笑)、70-200/4 クラスもお願いします。先に EF70-200/4L IS がリニューアルしたら、私はそっちに行ってしまうかも。

SIGMA [Sports] 500mm F4 DG OS HSM

最後は 500mm F4。いわゆる「ゴーヨン」ですが、既存モデルが 500mm F4.5 という微妙に惜しいスペックだったのに対して、今回はきっちり 500mm F4、しかも当然のように手ブレ補正まで内蔵してきました。そしてこのレンズのみ、当然ながら [Sports] ラインに位置づけられています。

価格はドル建てで $5,999 とのこと。国内での価格も 60 万円前後になると見られさすがに手を出せるレベルにありませんが、キヤノンやニコンから出ている同クラス品は 100 万円級なことを考えれば、錯乱して買えてしまいそうな気がしてきてしまいます。スポーツ/野鳥撮影者には永遠の憧れのレンズでもあり、いつかは手にしてみたい一本。でも現実的には 150-600mm のほうで十分です(ぉ

近年は積極的にユーザーイベントを実施しているシグマのこと、photokina が終わって一息ついたら実機に触れるイベントが開催される可能性もあります。私は少なくとも 85mm は買うつもりなので、早く試写してみたいところです。

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2016/09/21 (Wed.)

photokina 2016

ドイツ・ケルンにて開幕した photokina 2016 にて、各社がカメラ新製品を発表しています。
キヤノン・ニコンの二大メーカーが特に新製品をぶつけてこなくてもこれだけ話題性のあるものが集まったというのは正直意外で、驚いています。逆にキヤノンが EOS M5 の発表をあえて少しずらしたのは、この状況が見えていたからニュースが埋もれないようにしたのでは...と勘ぐってしまいますね。

富士フイルム、中判ミラーレスカメラシステム「GFX」を発表 - デジカメ Watch

FUJIFILM GFX 50S

今回最も驚いたのは富士フイルム。以前から噂だけは先行していましたが、本当に中判カメラを出してくるとは(ただし今回はまだ開発発表レベル)。APS-C センサを搭載した X シリーズから 35mm フルサイズを経ずに、一足飛びで 645 相当の中判センサを搭載してきました。
マウントは今回新規開発となる「G マウント」で、対応レンズも一挙に 6 本を開発発表。中判ということで主に風景写真や広告写真がメインになるでしょうから、基本的には広角~中望遠くらいまでの焦点距離が一通り揃っていれば良いでしょう。またミラーレスということで 26.7mm という短いフランジバックを活かし、ハッセル X1D 向けを除く中判レンズであればほぼ使える可能性が高い(アダプタが出れば、という前提ですが)というのも楽しみなところ。

既に飽和してしまったカメラ市場において、小さなメーカーでも生きていくためにあまり競争がない分野=中判に進出、というのは悪くない着眼点だと思います。仮に X シリーズのフルサイズ版を出すとしても特長が出しづらく、レンズラインアップもゼロからの構築になるため、開発のハードルという意味では中判でも大差ない。フジは現時点でもカメラ業界の中で玄人好みする孤高の存在になっていますが、この中判カメラの投入によりその位置づけをさらに明確にしたと言えそうです。

個人的には、フルサイズを超えると大きさ重さ的にも価格的にも守備範囲の外に出てしまうので買うことはないと思いますが、興味深い存在であることは間違いありません。

ソニー、4,240万画素で12コマ/秒連写のα99 IIを海外発表 - デジカメ Watch

α99 II

ソニーは α99 II を発表。近年のソニーはカメラ関連のイベントを意識せず「出せるときに出す」ような製品の出し方をしていますが、今回ばかりは A マウント継続を世界に知らしめるために photokina で出したかったんだろうなあ。

4 年ぶりの A マウントフラッグシップ機の更新になりますが、飛び道具っぽい新機能は特になく、いわば α7R II と α99 と α77 II の長所を組み合わせて作ったかのようなカメラになっています。が、今でも A マウントカメラを使い続けているユーザーにとってはその時点での α の集大成的なものがちゃんと出てくることが重要だと思うので、これでいい。

まあ「飛び道具はない」とは書いたものの、4,240 万画素フルサイズセンサ搭載ながら AF/AE 追随 12 コマ/秒連写、かつ 399 点の像面位相差センサ+79 点の全点クロス位相差センサ(トランスルーセントミラー使用)のハイブリッド AF、さらにセンサシフト式 5 軸手ブレ補正搭載というスペックはすごい。まさに A/E 問わず α のテクノロジーを全て投入してきました。ただ 4,240 万画素で 12 コマ/秒連写というのは他社含め前例がなく、初代 α77 で「高画素高速連写はいいけどすぐに内蔵バッファが詰まって 1 秒ちょいしか撮れない」という経験をした身としては、今回は単なるスペック番長ではないことを祈るのみです。まあ α77 II ではかなり改善されていたので、大丈夫だとは思いますが...。

私は EOS 7D2 を買ったときに A マウント関連は一部機材を除いて処分してしまい、今は EF・αE の 2 マウント体制になっているので α99 II を買うことはないと思います。が、E マウントがこれだけ完成度を高めてきた中で、A マウントでなければできないことを突き詰めてきたこのカメラは興味深い。実際に買うユーザーは限られるでしょうが、キヤノンやニコンとは違う方向性で「フルサイズ一眼の最高峰」を狙ったこのカメラは評価されて良いと思います。

オリンパス、18コマ/秒のAF追従連写「E-M1 Mark II」を開発発表 - デジカメ Watch

OM-D E-M1 Mark II

オリンパスは OM-D のフラッグシップ、E-M1 Mark II を発表。こちらは α99 II とは対照的に「ミラーレスでなければできないこと」を研ぎ澄ましてきました。
AF 追随で 18 コマ/秒、AF 固定では 60 コマ/秒の連写というのはこれまでのレンズ交換式カメラとは次元が違う。これはさすがに電子シャッターで実現しているとのことで(メカシャッターも使えるけどここまでの速度は出ない)動きの速い被写体では多少のローリングシャッター歪みが出てしまうでしょうが、ミラー駆動が必要ないこととセンササイズが小さい m4/3 の特徴をうまく活かしています。

パナソニック、4K/60p記録になった「GH5」を開発発表 - デジカメ Watch

LUMIX GH5

最後にパナソニック。LUMIX のスチル/ムービーハイブリッド機「GH5」の開発を発表しました。
4K60p、4K30p/4:2:2 10-bit 記録のムービーと、4K フォト(4K 動画からコマを切り出して静止画として使う)をさらに進化させた「6K フォト」への対応という、GH シリーズらしく静止画よりも動画に重点を置いたモデル。α99 II も E-M1 Mark II も 4K 動画には対応していますが、パナソニックはさらにその一歩先を行っている印象があります。

今年の photokina は全方位戦略なキヤノン・ニコンが静観する中で、他メーカーが己の得手不得手をよく理解してそれぞれに特徴ある新製品を出してきたのが非常に印象的でした。個人的には、ミラーレスがこれだけ進化してきたにも関わらず本来のメリットであった小型・軽量化を活かした新製品がない(あえて言えばフジの中判(笑))というのが寂しくはありますが。

追って国内向けにも各社から正式発表が出てくると思うので、実機に触れる機会を見つけていじりに行きたいと思います。

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2016/09/19 (Mon.)

EOS M5 レビュー (3):実写編

キヤノン EOS M5 のレビュー、三回目は実写編です。

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キヤノン / EOS M5

EOS M5

今回の体験イベントでは EOS M5 本体と新発表の EF-M18-150mm だけでなく、多数の EF レンズも用意されていました。↑の写真は標準単焦点レンズのフラッグシップたる、EF50mm F1.2L USM。M5 のボディデザインは白レンズ(望遠系の L レンズ群)にも対応できるグリップ感やバランスを目指したというだけあって、これだけフロントヘビーなレンズを装着してもホールド感は悪くありません。

では以下に私が撮影した実写サンプルをいくつか掲載していきます。
※使用した EOS M5 はベータ機であり、最終製品の画質とは異なる可能性があります。また記録形式は JPEG Large/Fine で撮影したものを Adobe Photoshop CC にて縮小して掲載しています。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
92mm(147mm 相当)、F6.3、1/25 秒、ISO800

まずは高倍率ズーム EF-M18-150mm で撮影した写真から。APS-C 向け高倍率ズームというと 180-200mm が一般的ですが、ここをあえて 18-150mm に抑えたのはできるだけ鏡筒を短く仕上げて標準ズーム代わりに使ってほしい、という狙いでしょう。このレンズをつけるとミラーレスとしてはやや大きめになりますが、標準ズームつきの Kiss よりコンパクトにまとまるので、程良いサイズ感だと思います。
このレンズ、高倍率ズームにしては柔らかいボケ感が得られますが、点光源はやや濁った表現になってしまっていますね。でもそんなに悪くない。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
57mm(91mm 相当)、F7.1、1/20 秒、ISO800

ピント面はシャキッと心地良い描写。これが標準ズーム相当ならば安心して任せられます。
デュアルピクセル AF の効果か、咄嗟にカメラを構えてもフォーカスの食いつきは上々です。ミラーレスにありがちな合焦付近でのピントを探るような挙動がなく、スッと合うのが気持ちいいですね(最近のミラーレスならミドルレンジ以上はだいぶスッと合うようになっていますが)。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF50mm F1.2L USM ]
50mm(80mm 相当)、F1.2、1/800 秒、ISO800、-1EV

マウントアダプタ経由で、先ほどの EF50/1.2L。滅多に触れないレンズなのでつい嬉しくなって絞り開放で撮っちゃいましたが、さすがに開放だとピント面でも少し緩さがありますね...。
背景あたりには ISO800 でもそれなりにノイズ感が出ちゃっていますが、これは発売までに改善されると思いたい。センサの素性的には EOS 80D と同等の画質を期待していいんじゃないかと思います。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
138mm(221mm 相当)、F6.3、1/40 秒、ISO800、+1EV

EF-M レンズに戻してデュアルピクセル AF による動体撮影のテスト。とはいえ夜の屋内で走り回る鉄道模型の流し撮りはなかなか厳しい条件です。自分でもこういう被写体のセットアップはやったことがありますが、被写体が小さくてレンズからの距離が短いぶん、実際の電車やクルマの撮影よりも撮影条件がシビアになりがちなんですよね...。
流し撮りを何度か試してみましたが、最初の食いつきは良くても追い続けるのはちょっと難しいかもしれません。ただ撮影環境が厳しかったのも事実なので、これは改めて屋外で動体撮影を試してみたいところ。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
150mm(240mm 相当)、F6.3、1/100 秒、ISO800、+1EV

EF-M18-150mm、テレ端のボケ味はかなりいいですね。ミニチュアの撮影ながら、まるでサンニッパで実際の電車を撮影したかのような迫力と柔らかくて大きなボケが味わえます。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
100mm(160mm 相当)、F6.3、1/125 秒、ISO800

しかしいきなり借りたカメラで制限時間内に動体撮影、というのもなかなかハードルが高いですね...。シャッタースピード優先モードで試しましたが、ここは素直に流し撮りモードで細かな設定はカメラ任せにすべきでした。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM ]
92mm(147mm 相当)、F6.3、1/10 秒、ISO800、+1EV

30 分あまりの時間の中で撮影もしながら、開発陣に個別の質問もしながら、だとちょっと時間が足りなかった感があります。カスタマイズの幅が広い 5 ダイヤル機なので設定次第で自分好みのカメラに作り込めそうという感触は得られましたが、もう少し慣熟する時間が欲しかったかな。

EOS M5

[ Canon EOS M5 | Canon EF24-70mm F2.8L II USM ]
26mm(42mm 相当)、F2.8、1/30 秒、ISO6400

最後は EF24-70/F2.8L II で夜景。HDR モードで撮ってみました。三脚なし、手ブレ補正なしでもそれなりに撮れるものですが、これは RAW で撮って現像したかったかな。

実写してみた感覚では、画質についてはまだ評価する段階にありませんが、操作性は「タッチ&ドラッグ AF」の快適さに尽きますね。タッチパッドの反応がやや良すぎる印象もあって多少の慣れは必要ですが、慣れるともうカーソルキーによる AF フレーム移動はまどろっこしすぎてやってられない、と思います。どんなに AF 性能が良くても、AF のタイムラグ以上に AF フレーム選択のための操作に何倍も時間がかかるもの。それが素早く直感的に行えるカメラこそが新に「速写性の高いカメラ」である、というのを M5 に触れてみて実感しました。

キヤノン / EOS M5

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■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編

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2016/09/18 (Sun.)

EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編

先日のイベントでいち早く触ってきた EOS M5 のレビューを続けていきます。
今回は、これが EOS M5 最大の特長ではないかと思っている「タッチ&ドラッグ AF」について。

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キヤノン / EOS M5

EOS M5

EOS M5 では、マウントの正面左下にボタンが一つ備えられています。一眼レフであれば絞りプレビュー(現在の一眼レフではシャッターを切る瞬間以外は絞り開放状態でファインダを覗くことになるため、設定した絞り値での状態を撮影前に確認するための)ボタンがある位置ですが、ミラーレスは原則として「絞り値や露出補正、WB などの設定値を反映した画が撮影前からモニタや EVF に表示されていて、シャッターを切るとその状態が記録される」ため、絞りプレビューボタンは必要ありません。
なので最初に製品写真でこのボタンを見たときには何故?と思ったわけですが、EOS M5 ではこのボタンは絞りプレビューのためではなく、新機能である「タッチ&ドラッグ AF」の設定オンオフのためのボタンでした。

EOS M5

「タッチ&ドラッグ AF:は、M5 のタッチパネル液晶を EVF 使用時にも AF 操作に使用するための機能です。今までのミラーレスカメラでは、液晶がタッチパネルに対応していても EVF 使用時にはタッチパネルは使えないのが一般的でした。ミラーレスで EVF 使用時にもタッチパネルが使えるのは、パナソニック LUMIX の一部機種とオリンパス E-M10 Mark II くらい。3 番目のメーカーとしてキヤノンが採用したことで、今後この機能は EVF 搭載ミラーレスのトレンドとなる可能性があります。

EVF 使用時にタッチパネル液晶をあたかもノート PC のタッチパッドのように扱って、より直感的な AF 操作を可能にするのが「タッチ&ドラッグ AF」です。イメージセンサのほぼ全面で AF が可能になった現代のミラーレスカメラにおいて、AF フレームをカーソルキーでチマチマ操作するというのはいかにも時代遅れ。今まで「タッチは初心者向けの機能だから、上位機種には必要ない」と非公式に言っていた某メーカーは EOS M5 を触って猛省してほしい。

EOS M5

タッチ&ドラッグ AF の仕様はこんな↑感じ。タッチパネルの挙動は絶対位置と相対位置の 2 パターンから、タッチパネルの作動エリアは全面/半分/1/4 の 7 パターンから設定可能。

第一印象では「当然全面絶対位置が分かりやすくていいんじゃね?」と思いましたが、実際に触ってみると EVF 使用中はタッチパネルが見えないので、相対位置のほうが感覚的に扱いやすい。しかも基本的にグリップを握りながら右手親指で操作するので全面使う必要はない。そうすると鼻が当たって誤動作しないように右半分くらいの設定にしておくのがちょうど良さそう、という結論に達します。
開発陣も試行錯誤だったようで、社内のいろんな人に試してもらいながら「慣れてくると 1/4 くらいの作動エリアでも十分」とか「指の長さの個人差によっても使いやすさが違ってくる」といった発見があったとのこと。このあたりは使いながら自分なりに最も扱いやすい設定を探っていくのが良さそうです。

EOS M5

タッチ&ドラッグ AF のオンオフはボディ前面のボタンで切り替えますが、それ以外は設定画面の「タッチ&ドラッグ AF 設定」で変更します。一度好みを見つけたら滅多に変更することもないでしょうし、位置的にはここでいい。

EOS M5

位置指定は「絶対位置」「相対位置」から選択します。デフォルトは絶対位置で、使い始めは確かにこのほうが分かりやすい。でも慣れてくると相対位置のほうが遙かに使い勝手が良いと思います。

EOS M5

タッチ領域の設定はお好みで。親指操作が基本になる以上、右半分くらいから始めるのが良いでしょうが、あとは指の長さやクセ次第で「右上」「右下」に限定しても良いでしょう。

EOS M5

EVF にも工夫が。ライブビューをあえて縮小表示にし、ホワイトバランスやピクチャースタイルなどの撮影設定アイコンをライブビューにかぶせず枠外に表示させたり、縦位置撮影時には EVF の表示も縦型に切り替わったりするようになっています(縦表示機能は富士フイルムも採用していますが)。このあたりの仕様は PowerShot G5 X のものを引き継いできているようですが、EOS 初の EVF 搭載ミラーレスとしてはもっと OVF に近い使い方を意識したコンベンショナルな仕様にしてくると思っていたので、良い意味で裏切られました。

ざっくり言ってEOS 80D相当のものをコンパクトな筐体に詰め込んだ」というのが EOS M5 を端的に説明した表現だとは思いますが、この EVF とタッチ&ドラッグ AF からは一見 EOS のミラーレス版でありながら、現行 EOS とは違うカメラとしての方向性を目指した M5 の本質が見えてきます。
EVF の表示遅延が実用上問題ないレベルになり、グローバルシャッター搭載 CMOS センサの開発もついに実現(まあこれがコンシューマー向けのカメラに搭載されるのはもう少し先でしょうが)。「2020 年の東京オリンピック向けに出てくる EOS-1DX3 はもうミラーレスかもしれませんね」なんて話を同席したサイカ先生ともしていたのですが、実際に一眼レフからミラーレスへの本格的な世代交代がそろそろ始まろうとしています。EOS M5 は、その歴史の中でもひとつのマイルストーンとなるかもしれません。

キヤノン / EOS M5

B01LYTH7FZ

■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編

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2016/09/17 (Sat.)

Sony FE 50mm F2.8 Macro

ソニー、FE 50mm F2.8 Macroを国内発表 - デジカメ Watch
ソニー / FE 50mm F2.8 Macroicon

iconicon

ソニーから待望の E マウント向け 50mm マクロが登場。もちろんフルサイズ対応です。

個人的にはこのクラスのレンズが出るのをずっと待ち望んでいました。APS-C 用の E30/F35 Macro は安くてほどほどによく写っていいレンズなんですが、焦点距離はあくまで 30mm のレンズ。寄ってとるとどうしても被写体のパースがキツくなりすぎてのっぺりとした絵になってしまい、ちょっとブツ撮りには常用できないと思います。NEX-3/5 シリーズや α5000 あたりと組み合わせてスナップ兼テーブルフォト用に使うにはちょうどいいけど、α6000 でビシッと端正なブツ撮りをするのに 50mm(75mm 相当)のマクロレンズが欲しいと思っていました。マウントアダプタ経由で A または EF のマクロを使うか、ヤシコンの Makro-Planar あるいは Touit 50M でも買うか、と考えたことも幾度もありましたが、どれもレンズが古かったり高かったりしてなかなか踏ん切りがつかず。そんな中、ようやくの本命登場です。

FE レンズとしては、標準焦点域ではもともと 55/F1.8 があったところに、今年に入って立て続けに 50/F1.4、50/F1.8、50/F2.8 Macro って 50mm ばかり出し過ぎじゃないですかね(´д`)。他に出てきているレンズは高くて手が出ないのばかりだし、もう少しバランス良くリリースしてくれよ...とは思います。

さておきこのレンズに話を戻すと、公式サイトに掲載されている撮影サンプルを見る限りであピント面はシャープそうだけどボケはそこそこ。被写体や前景・背景との距離によって柔らかくボケたり微妙に二線ボケっぽく見えたり、得手不得手がありそうです。でも FE レンズにしては安いということを考えれば、まあ及第点かな。日常のブツ撮りレンズとしては十分です。

あと気になるのは内蔵されている AF モーターの種類。どうやらこのレンズ、DC モーター搭載らしいという話です。E マウントレンズはこれまでリニアモーターまたはステッピングモーターを採用して、静かで高速な AF を売りにしてきていましたが、この春に発売されたエントリー向けの FE 50/F1.8 ではなんと DC モーターを採用して、ややもっさりした挙動のレンズになっていました。そして今回のマクロも DC モーター。おそらく重い前群のレンズを動かすにはリニアモーターやステッピングモーターでは力不足、かといってコスト的に SSM は載せられない...という判断かと思いますが、こrは残念。
マクロレンズは AF スピードよりも精度を求める場面のほうが多いため DC でもさほど困らないような気はしますが、どれくらいのスピードで動いてくれるのか、は実機を見てみないことには何とも言えません。発売は来週 24 日ということなので、発売され次第どこかで触ってこようと思います。

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2016/09/16 (Fri.)

EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編

昨日発表されたキヤノンの新型ミラーレスカメラ「EOS M5」。みんぽすモノフェローズ向けの先行体験イベントが開催されたので、品川のキヤノンマーケティング本社にお邪魔してきました。

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キヤノン / EOS M5

EOS M5

「いままでのミラーレスに、満足しているか?」という挑戦的なキャッチコピー。
私も含め、私の周りの EOS ユーザーの多くがサブ機として他社のミラーレスカメラを購入し、けっこう満足してしまっているのが実際のところではないでしょうか(笑。むしろ満足できなかったのは本流の EOS に遠慮して中途半端な内容だった従来の EOS M シリーズのほうだと思います。とはいえ、他社のミラーレスカメラも決して完璧ではなく、「ここがこうなっていたら」と思っていた部分も確かにありました。ミラーレスにようやく本気で取り組み始めたように見える今回の M5 はその回答になっているのか、という観点でイベントに参加しました。

今回は、まずハードウェアの話から。

EOS M5

イベント会場に入ると、一人一台ずつのハンズオン機が用意されていました。

佇まいはまさにミニチュア版 EOS という趣で、今までの EOS M とは一味違います。ファインダ部の形状が 5D(Mark II あたり)の意匠を彷彿とさせ、エースナンバー「5」が与えられていることも含めキヤノンがこの機種にかけた意気込みが伝わってきます。

EOS M5

α7 II と並べてみると、EOS M5 のほうが一回り小さい。センササイズからして違うので直接比較することにあまり意味はありませんが、こうして見ると EOS らしさを保ったままミニチュア化したようなカメラであることがなおよく分かります。

EOS M5

グリップと操作ダイヤル周り。M5 は今までの EOS の中で最も多い 5 ダイヤルを搭載していますが、さすがにここまで増えてくると EVF を覗いた状態でどのダイヤルが何の機能だったか、を覚えて使いこなすにはある程度の慣れが必要だと思います。
ダイヤルの操作感は明確なクリック感をもち「カチカチ」という音が出るタイプ。EOS D(レフあり版 EOS)のダイヤルは程良いクリック感はありつつも動作音を抑えたつくりになっているのとは全然違って、PowerShot を使っているような感覚に陥ります。ボディサイズ的な制約があるから EOS D と同じようにはできないとはいえ、ダイヤルへの加飾も含めこのあたりは PowerShot 寄りの思想で作られているのね...と感じる部分。

EOS M5

デザイン検討過程で作られた 3D プリンタ製のモックも数点展示されていました。
M5 を最初見たときに「M3 に EVF をパイルダーオンしたような形状だな」と思っていたら、ごく初期のモックは M3+外付け EVF を一体化+アクセサリシューという形状になっていて(これはたぶんデザイン確認というより EVF 搭載時のサイズ感の確認用に作られたのではないかと思う)やはり当初からそういうアプローチで検討されていたことが窺えます。
しかしグリップやダイヤルの形状は M3 をベースにしながらも細かく変更が加えられていて、EVF を搭載することで変わった重量バランスやマウントアダプタ経由で EF レンズを装着したときの安定感にも配慮した握りやすさになっています。出っ張りを極力抑えながらもホールド感のあるこのグリップはなかなか秀逸。

EOS M5

モードダイヤルは左肩に移設されました。併せて、M3 では右肩にあった電源ボタンが M5 では左肩のモードダイヤル下に電源レバーとして搭載されています。M3 の電源ボタンは押しづらかったから、これは歓迎。配置も含めて EOS D と共通性が高まっているのはサブ機としても扱いやすい部分です。

EOS M5

背面。EVF は他社のミラーレス機に比べると開口が小さいように見えますが、覗き込んでみると見え味はそんなに悪くない。
操作ボタンの配置は従来の EOS M を踏襲しているように見えて実は配置がガラッと変わっており、AE ロックと AF フレーム選択ボタンが EOS D での配置に近いものになりました。

EOS M5

チルト液晶はヒンジがボディ下側についているというちょっと変わった構造。
これはチルト時に EVF の出っ張りが液晶を覆ってしまわないようにという配慮でもありますが、

EOS M5

下に 180° チルトすることで自撮りにも対応するという、なかなかよく考えられたつくりになっています。このカメラを使う人がどれくらい自撮りするかは分かりませんが(笑)、日本人はともかく海外は男性でも自撮りする人が多いので、そういう需要はありそう。
でも個人的にはここはチルトではなくバリアングルにしてほしかった。縦位置で撮ることが多いので、縦でもハイアングル/ローアングル撮影したいんですよ...。

EOS M5

NFC は底面に。5D Mark IV ではグリップ側面に NFC があって、スマホに接続するときにはグリップ以外の部分でボディを支えなくてはならないのが欠点でした。底面ならばグリップを持った状態でペアリングできるので扱いやすいですね。これは外装がプラスチックであることが功を奏しています。

EOS M5

側面にはリモート端子、マイク端子、microUSB 端子が隠されています(HDMI はグリップ側に搭載)。
しかしこの microUSB はあくまで PC 接続用であり、USB 充電には対応しないとのこと。これがあるとないとで旅行時の荷物量が変わるし、想定外にバッテリが切れたときの対応のしやすさも変わってくるので、イマドキ USB 端子がついているモバイル機器は須らく USB 充電に対応すべき、というのが私の持論。PowerShot のほうは G7X2・G9X あたりから既に USB 充電に対応しているのに、M5 は非対応というのはちぐはぐだし、何とかならなかったのかと。

EOS M5

というわけで、EOS M5 はこれをもって「いままでのミラーレスに満足できなかった人の不満を解消できる」というのはちょっと言い過ぎでは?とは思うものの、よく見ると細かいところまでいろいろとブラッシュアップされて、EOS D ユーザーのサブ機としての扱いやすさは確かに向上しています。
あとは実際に使ったときの扱いやすさや AF の速さと正確さ、それに画質がどうかというのが重要なところ。次回からそのあたりも順に見ていきたいと思います。

キヤノン / EOS M5

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2016/09/15 (Thu.)

EOS M5

キヤノン、EVF内蔵のミラーレス最上位機「EOS M5」 - デジカメ Watch

EOS M5

かねてから噂されていた EOS M のニューモデルが発表されました。その名も「EOS M5」、EOS のミラーレスの中では上位機種にあたるモデルになります。

先代 M3 ではそれまでの路線を変更し、グリップやダイヤルを追加して EOS のレフ機のサブ用途を明確に狙ってきた機種でしたが、他社は既にミラーレス中級機には EVF を標準搭載する流れにあった中で M3 は EVF 外付け(苦肉の策として割安になる EVF セットモデルを販売したとはいえ)だったのが物足りない部分ではありました。そこに M5 ではようやく EVF を標準搭載し、ようやくライバルに並んできました。

搭載されているイメージャはデュアルピクセル CMOS AF に対応した 2,420 万画素の APS-C センサということで、おそらく EOS 80D と同じもの。M3 まではハイブリッド CMOS AF 対応の Kiss 系センサだったことを考えると、従来の EOS M がミラーレス版 Kiss を目指していたのに対して、M5 はミラーレス版 80D を目指したと言って良いのかもしれません。センサ以外のスペックも 80D と似通っていて、動体撮影への強さと操作性を取るかシステム全体のコンパクトさを取るかで 80D/M5 からどちらかを選ぶ、というのもアリな気がします。

が、EOS ファミリーの中でのヒエラルキーを見ればうまく棲み分けできているのでしょうが、ライバルと比較した場合はどうか。近い価格帯には AF と連写が超強力な α6300(値段は少し上だけど)、高性能な手ブレ補正とレンズのコンパクトさが魅力の E-M5 Mark II、フィルムシミュレーションによる独特な色表現と定評のあるレンズの X-T10 など特徴のある機種が揃っています。EOS M5 は少なくともカタログスペックを見る限りソツはないけどそれほど特徴もない、というのが正直な感想。私の身の回りの EOS ヘビーユーザーも多くが既にサブ機としてソニー、オリンパス、フジなどのミラーレスを愛用してしまっていることを考えると、それを覆して M5 に戻ってきてもらうには「EF レンズがマウントアダプタ経由で使える」だけでは物足りない。あるいはサイズ感的に EOS のサブ機ではなく Kiss X7(i じゃないほう)の位置づけをこれで置き換えようとしているのかもしれませんが。
また EF-M レンズも今回ようやく高倍率ズームが登場しましたが、マウント登場から 4 年経ってレンズラインアップがようやく 7 本、というのもキヤノンの本気度が図りかねるところ。ようやくまともに使えそうなボディが出てきたので、今後大口径レンズ等の投入に期待したいところではありますが、せめてレンズロードマップくらいは提示してほしいなあ...。

まあ、このあたりは実機に触るとまた印象が変わるかもしれません。EVF を覗きながらタッチパネルで AF 操作ができるらしい、というあたりが従来のカメラとは違う撮り方を提案してくれそうな気もしています。近く体験できる機会があるので、行ってきたら改めて感想を書く予定。

投稿者 B : 19:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/09/07 (Wed.)

JETGLIDE 2 速写ストラップ

明日はいよいよ EOS 5D Mark IV の発売日ですね。でも私は先立つものがないので(´д`)、とりあえず Mark III のまま気分だけリフレッシュしようと思ってストラップを買い換えてみました。

今まで使っていたのは長年愛用してきた CRUMPLER の「The Industry Disgrace」。しかし最近は好みが変わって CRUMPLER のカメラバッグはもう使っておらず、ストラップだけ CRUMPLER っていうのもなあ、と思っていました。しかもこのストラップ、クッション性が高いのと引き替えに嵩張るんですよね。
ミラーレスの方で愛用しているアルチのイージースライダーが気に入っているので、速写ストラップ系で今度は Peak Design を買ってみようかとも思っていたんですが、最近周りで Peak Design ユーザーが増えてきて私は逆に違うのにしたくなり(笑)そういうときに出会ったのが、このストラップ。

FULLCLIP × MemoGraph / JETGLIDE 2 (ブラック×ブラック)

JETGLIDE 2

日本のバッグメーカーである FULLCLIP と、フォトブックやカメラグッズを手がける MemoGraph(メモグラ)がコラボで開発した速写系ストラップ。従来の速写ストラップをよく研究して不満点のなさそうな作りになっていたことと、渋めのカラーバリエーションの豊富さが気に入って購入しました。といっても選んだのはブラック×ブラックですが(ぉ

JETGLIDE 2

JETGLIDE 2 が他の速写ストラップと違うのは、以下のポイント。人によって/シチュエーションによっていかようにも取り回せて、使い勝手が良いです。

  1. ストラップの両側で長さ調整が可能
  2. 長さはタブ+コントロールコードを使って調整。タブとコードはそれぞれ取り外しも可能
  3. ストラップはバックルで留まっていて取り外しが可能。ショートストラップ(別売)との交換も可能

またストラップは丈夫なシートベルト素材と本革のコンビ。バックル等のプラスチックパーツは YKK、コードエンドはニフコという日本製パーツを使って国内で製造。縫製も細かいところまで丁寧に仕上げられていて、作りの良さを感じます。

JETGLIDE 2

今までありそうでなかった、両側で長さ調整が可能なスライド機構。片側にしか付いていないと、いつもと違う向きで斜め掛けしたときに長さ調整ができず不便だったんですよね。また長さ調整にコントロールコードを採用している点も、他の速写ストラップで使われている D カンより軽い力で調整することができて扱いやすいです。

↑公式の使用イメージ動画。使い方は他の速写ストラップとよく似ていますが、伸縮のスムーズさは他社製品より良いと思います。

JETGLIDE 2

ストラップ脱着用のバックルはしっかりしていて不意に外れるようなことはなさそうですが、ネット販売限定で別売のベルクロ製バックルカバーが付属していました。私は今回交換用のショートストラップは買わなかったので、とりあえず脱落防止にこれをつけておくことにします。

JETGLIDE 2

質感も作りも良いし、気に入りました。あまり名の知れたブランドではありませんが、これ今まで試してきた速写系ストラップの中では一番よくできているんじゃないでしょうか。今のところ他の誰かとかぶる心配が少ない、というのもいい(笑。7D Mark II のほうもこれにしてしまおうかな。

FULLCLIP × MemoGraph / JETGLIDE 2

B01ET1IICW

投稿者 B : 22:22 | Camera | Camera Accessory | コメント (0) | トラックバック

2016/08/29 (Mon.)

Canon EF24-105mm F4L IS II USM

そういえば EOS 5D Mark IV と同時発表で、新しいフルサイズ向け標準ズームレンズ「EF24-105mm F4L IS II USM」が発表されていました。私は 24-70/F4L を気に入っているとはいえ、新型が出てくるとなると気になるじゃないですか。特にテレ側が 70mm までしかないレンズを使っていると、「あと一歩寄れたらもっと便利なんだけどなー」と思う場面が少なくなく。はたして 24-70 から買い換える意味があるかどうか、比較してみました。
比較対象は旧型の EF24-105/F4L、私の愛用する EF24-70/F4L、あとスペック的にもろ競合するシグマの 24-105/F4 [Art]。

レンズEF24-105mm
F4L IS II USM
EF24-105mm
F4L IS USM
SIGMA 24-105mm
F4 DG OS HSM
EF24-70mm
F4L IS USM
レンズ構成12 群 17 枚13 群 18 枚14 群 19 枚12 群 15 枚
絞り羽根枚数10 枚8 枚9 枚9 枚
最短撮影距離45cm45cm45cm38cm(マクロ時 20cm)
最大撮影倍率0.24 倍0.23 倍0.21 倍0.21 倍(マクロ時 0.7 倍)
特殊レンズ使用枚数非球面×4UD×1、非球面×3FLD×2、SLD×2、非球面×3UD×2、非球面×2
手ブレ補正効果約 4 段分約 3 段分約 4 段分約 4 段分
フィルタ径Φ77mmΦ77mmΦ82mmΦ77mm
最大径×全長Φ83.5×118mmΦ83.5×107mmΦ88.6×109.4mmΦ83.4×93mm
質量795g670g885g600g
実売価格*¥150,660¥118,800¥99,900¥123,760
* ヨドバシ.com での 8/29(月)時点の実売価格(税込)。

なかなか悩ましい結果になりました。EF24-105/F4L II は旧型を全方位的にブラッシュアップした、EOS 5D 向け標準ズームとしては隙のないスペックになっていると思います。旧型ではもう古くさくなったと言われる画質に関しても、現代のイメージセンサに合わせた性能になっているはず。しかし重さは 800g に迫る勢いになってしまい、これでは今までちょっと重すぎるだろうと思っていたシグマ 24-105/F4 のコストパフォーマンスの高さが際立ってくる感じ。
いっぽうで EF24-70/F4L はズーム域こそ狭いですがその分軽く、最短撮影距離の短さもあってかなり扱いやすいレンズと言えます。マクロ機能は操作性が特殊であまり出番がありませんが、それを差し引いてもよくできたレンズ。

EF24-105mm F4L IS II USM

品川での先行展示の際にレンズも出品されていたので、私物の EF24-70/F4L と比べてみました。EF24-70 にはフィルタがついているので実際よりも若干長く見えていますが、それでも EF24-105 II のほうが一回りコンパクト。ただ 5D4 はボディが軽量化されているので、持ってみた感覚では 5D3+EF24-70≒5D4+EF24-105 II といったところ。5D3 には付け替えてみていませんが、かなりズッシリくるんだろうなあ...。
最短撮影距離については、EF24-105 II はスペック上はテレ端で 45cm となっていますが、ワイド側だともっと寄れるようなので(撮影倍率は下がるけど)想像よりは取り回しやすい印象。

テレ側が 105mm まであれば、出かけるときに「今日は 70-200 を持って行こうかどうしようか」と悩むことも減るんだろうなあ。でも 5D3 との組み合わせにおいてはやっぱり軽さが命なので、やはり EF24-70/F4L は捨てがたいレンズ、という結論に至りました。

キヤノン / EF24-105mm F4L IS II USM

B01KZ4XLUQ

投稿者 B : 23:24 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/08/28 (Sun.)

EOS 5D Mark IV インプレッション

先日発表された EOS 5D Mark IV を見に、品川のキヤノン S タワーに行ってきました。

EOS 5D Mark IV

二日目の朝イチに行ってきたわけですが、思っていた以上にお客さんの入りが少ないですね。Mark III や 7D Mark II のイベントのほうが遙かに盛況だったような。まあ、ボディの外観がほぼ変わらず、機能面でもブラッシュアップ中心で「飛び道具」が少ない、しかも大幅な値上がり、発売日も直近とあっては、最初から買うつもりの人は見るまでもなく注文しているでしょうし、冷やかしにとってはネタが少ないので、こんなものなんでしょうか。
プロ写真家の方のセミナーをやっている時間帯は製品展示コーナーがほぼ貸し切り状態になるような状況でした。

EOS 5D Mark IV

というわけで、待ち時間ゼロで 5D Mark IV とご対面。

しかし、良くも悪くも Mark III と代わり映えしないデザインのせいで、新製品だというのに実物を目の前にした瞬間の高揚感はないですね。実際に買う段になると、逆にこれが買い換えてもバレないという大きなメリットにもなるわけですが(ぉ。
よく見ると細かなボディラインレベルで Mark III から変更されている部分はいろいろありますが、ほとんどの人は機銘板を見なければ Mark III と見分けがつかないんじゃないでしょうか。

EOS 5D Mark IV

構えてみた感じも、Mark III とほとんど変わらず。ただボディが軽くなったのは実感できるレベルで、Mark III の重さがネックで使用頻度が落ちている私には羨ましい。

EOS 5D Mark IV

ペンタ部は GPS/Wi-Fi 内蔵のために樹脂製に変更されているようですが、触ってみた感覚ではプラスチックっぽい安っぽさや脆さは感じられませんでした。
モードダイヤル上の表示は従来の単純な印刷から凹モールド+インク流し込みに変更されて、高級感が少し高まっています。

EOS 5D Mark IV

NFC ポートはグリップの側面に。α もこの位置に NFC をつけていますが、スマホとタッチするのにグリップ以外の部分でボディを支えなければならず不安定なんですよね。撮影機能の邪魔にならず、かつ電波が通せる場所を探していくとここしかないということなんでしょうが、もうちょっと何とかならなかったものでしょうか。

EOS 5D Mark IV

操作系もほとんど変わっていませんが、唯一追加されたのはマルチコントローラ(スティック)の右下に添えられたボタン。これが「測距エリア選択ボタン」で、7D Mark II の測距エリア選択レバーと同じ役割を担っています(機能アサインは変更可能)。7D2 の操作に慣れると 5D にもこのレバーが欲しいと思うようになったので、これは大歓迎。まあ 5D は動きモノをガンガン撮るためのカメラではないので、7D2 ほど頻繁に切り替えるわけではありませんが、操作性が同じ、というのはいいものです。

EOS 5D Mark IV

液晶はタッチパネル対応になりました。実機を見るまでは、どうせなら液晶のタッチとバリアングル(or チルト)はセットで搭載してほしかった、タッチだけあっても...と思っていましたが、触ってみるとやっぱりタッチは便利ですね。ライブビュー撮影時の AF ポイント選択がラクになるのはもちろんのこと、設定もタッチでできると随分扱いやすくなります。特にこれだけ多機能なカメラになると、設定変更のためにメニューをカーソル選択するだけでもまどろっこしいもの。タッチ操作はエントリー向けだからプロ機やハイアマ機には不要という論調も見かけますが、もはやカメラにはすべからくタッチパネル搭載してほしいですね...。

今回はイベントでの短時間のタッチ&トライで、撮影データも持ち帰れなかったためデュアルピクセル RAW の実力については不明。なので本当に「Mark III から大きく変わっていないことが確認できた」という感じの先行展示でしたが、従来から最も変わったのはシャッター音かもしれません。通常撮影時のシャッター音(というかミラーの駆動音)が Mark III の「バシャン」という音から「パシュッ」とでもいうような抑制の効いた音になりました(ちなみにソフトシャッターのほうは Mark III とほぼ同じ音)。これなら、シチュエーションによっては今までソフトシャッターを使っていた場面でも通常シャッターでいけるようになるかもしれません。こういうのを体感すると、Mark III から値段は上がったけど、外観からは分からない部分にもちゃんとコストがかかってるカメラなんだなあ、と思います。

さて、私はどうするかなあ。
これまでの私のカメラの買い換え方針は基本的に「撮れる写真が変わる」「写真の撮影スタイルが変わる」「写真の歩留まりが上がる」のいずれか、あるいは複数のポイントを満たした場合に買い換え/買い増してきたつもりです。でも Mark III→IV でそれらが変わるかというと、必ずしもそうではない。厳密に言えば歩留まりは多少上がるでしょうが、たぶん 10% も違わないでしょう。5D3 の売却益+10 万程度ならたぶん買い換えてたんだろうけど、20 万はちょっとコストに見合わないなあ。一足先に Mark III からの買い換えを決めた人の「7D Mark IIの値動きを見てるとEOS1桁と言えども値下がりする場合もあるようなので、普通は35万くらいまで下がるのを待った方が良いと思います。今の値段では個人的には誰にも勧めません。」というコメント、まさにその通りだと思います。
「フルサイズで 2,100~2,400 万画素」という時代があまりにも長く続いたので、そろそろメインカメラを 3,000 万画素クラスに乗り換えたい気持ちはあるんですが、これならまだまだ 5D3 でいいかな。近年はミラーレスのほうが進歩が著しいので、もし 5D シリーズの位置付けがこのまま定着するようなら、私が今後ミラー付きのカメラを買うことはもうないのかもしれません。

キヤノン / EOS 5D Mark IV

B01KZ4XI36

投稿者 B : 20:54 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック