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2016/02/03 (Wed.)

パナソニックが有機薄膜 CMOS センサを開発

パナソニック、有機薄膜CMOSイメージセンサーを開発発表 - デジカメ Watch

パナソニックが新構造のイメージセンサ「有機薄膜 CMOS センサ」を発表しました。

イメージセンサメーカーとしては、ソニーが先端技術と圧倒的な生産キャパシティで市場を引っ張り、その後ろをキヤノンが追いかけているイメージ。パナソニックのセンサは近年では市場シェアを落としている(オリンパスのマイクロフォーサーズ機のセンサがパナからソニーに変更されたり)という印象のほうが強かったですが、今回の発表はその状況に一石を投じる可能性があります。

イメージセンサは約 6 年前に実用化された裏面照射 CMOS 以来、構造として新しいものが出てきておらず、それ以降の進化は主に半導体製造プロセスの進歩とカメラ側のシステム LSI(画像処理エンジン)の高性能化、画像処理アルゴリズムの進化によってもたらされてきたと言っても過言ではありません(その間、積層型センサも出てきましたが、あれは受光側ではなくデータ転送に効くもので、システム LSI の高性能化と両輪をなすものと見るべきかと)。今回の有機 CMOS センサは、久々にイメージセンサの構造を変えた新しい CMOS センサと言えます。
裏面照射 CMOS センサは、それまでオンチップマイクロレンズ→カラーフィルタ→配線層→フォトダイオードだったセンサの構造を文字通り裏返し、カラーフィルタの直下にフォトダイオードが来るようにしたことで、受光面積を稼ぐ仕組みでした。が、それでも各画素のフォトダイオード間には遮光膜が必要で(これがないと隣のピクセルに光が漏れて解像感が低下する)、その膜がフォトダイオードの受光量を制限していました。今回の有機 CMOS センサは、フォトダイオードの代わりに遮光膜が不要な有機薄膜を使用することで、センサの面積全体を使って受光できるようになったというもの。そんな夢のような素材の仕組みはこれだけの説明では理解しきれませんが(笑)、理論的には高感度性能やダイナミックレンジが大幅に改善することになるだけに、期待が高まります。

また、このセンサにより CMOS 方式では難しいと言われていた電子シャッターのグローバルシャッター化も可能ということで、動体/動画撮影時のローリングシャッター歪みが解消されるほか、メカシャッターを省いたカメラを作ることも可能になるわけで、今までにないカメラや撮影法が生まれる可能性も出てきます。現在の CMOS 技術でも高速シャッターやスーパースロー撮影が実現できているので、その先にはどういった映像表現があるのか、楽しみではあります。

とはいえ、現時点で発表されたのはあくまで技術のみ。技術的に作れることと量産できること、さらには一般消費者が買える製品に搭載できることは別の話なので、いつ・どんな形で製品が世に出てくるかもわかりません。いずれにしても半導体の話なので、まずは歩留まりが良く、高感度性能・ダイナミックレンジの差が出やすい小型センサから実用化されていくのではないでしょうか。
イメージセンサの世界は今やソニーの一人勝ち状態、そのソニーもスマホ需要の減速でデバイス部門が減収しているのが昨今の状況。デジタルイメージングの世界はちょっと停滞感が出てきていただけに、このあたりで新たな技術競争と需要の掘り起こしが始まることを、いちカメラユーザーとしても期待しています。

投稿者 B : 23:15 | Camera | コメント (0) | トラックバック

2016/02/02 (Tue.)

EOS-1D X Mark II

キヤノン、最高14コマ/秒連写の「EOS-1D X Mark II」 - デジカメ Watch
キヤノン / EOS-1D X Mark II

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今月末に迫った CP+ を前にして、キヤノンから EOS-1D X の後継機種が発表されました。

この機種に関しては私なんかよりも既に買い換えを決めた実ユーザーのエントリーのほうが遙かに完成されているので、詳しくは丸投げ(ぉ

EOS-1D X IIとD5、両雄フラッグシップの違い: mono-logue

先代 EOS-1D X はそれまで高画素フルサイズ機だった EOS-1Ds 系と APS-H 動体撮影機だった EOS-1D 系を統合するモデルとして登場しました。とはいえ当時から画素数は抑えめで「フルサイズ動体撮影機」という印象が強く、また派生として 4K シネマカメラ EOS-1D C が発売されるなど、プロにも当たり前のように使われるようになった 5D 系とは異なる方向性を見せたカメラでもありました。それが今回 Mark II となり、先代の特性をさらに伸ばす方向で進化し、最高 14 コマ/秒(ミラーアップ時で最高 16 コマ/秒)の連写と全点 F8 対応 AF センサに対応、さらに単体での 4K/60p 動画撮影にまで対応して 1D C をも包含する機体になってしまいました。まあ、高画素方向では 5Ds が登場した今、1DX は動体撮影と動画撮影で最高クラスを目指す、というのはオリンピックイヤーに登場するフラッグシップ機としては正しい方向性だと思います。今や 1D 系と 5D 系は上下の序列ではなく「どっちもフラッグシップ」という位置づけなんだろうなあ。某黒い人が 1DX から 5Ds に買い換えたのも解る気はします。

キヤノンに限らずここ二、三年のレンズ交換式カメラは「機能・性能アップして価格アップ」というモデルチェンジが続いていたので、1DX2 もどうせお高いんでしょう?と思っていました。が、蓋を開けてみればほぼ価格据え置き。5Ds のような価格帯のカメラが各社からポンポン発売されている状況下では、むしろ相対的に安く感じてしまうというマジック(;´Д`)ヾ。とはいえ絶対額が高いので手は出ませんが、オマエ 5D3 と 7D2 を買う予算があればもうちょっとで 1DX 買えたんじゃないかというツッコミはしない方向でどうかお願いします(ぉ
真面目な話に戻ると(笑)、この値付けは業務用途で購入する際に、決裁か減価償却の関係上ちょうどいい価格帯がこのあたり、ということなんでしょうかね。ちゃんと調べてませんが。

個人的にとても注目したポイントは液晶のタッチパネル化。主目的は動画撮影時のタッチフォーカスのためということでしょうが、プロ機であってもこれからはタッチパネルと Wi-Fi 搭載が当たり前になるべきと言い続けている私としては、ここは歓迎したいところ。プロ用だから要らん、というのは最適な用途や実装への回答が出せない言い訳に過ぎないと思うんですよね。このへんはたぶん次の 5D シリーズにも搭載してくるんじゃないでしょうか。

これは私が手を出すべきカメラではありませんが、AF や連写のレスポンスについては一度実機を見てみたいところ。まあ CP+ では例のごとく大行列で触れもしない可能性が高いですが。それよりも発売後にサイカ先生を肉で釣って触らせてもらったほうが早いかな(ぉ。

投稿者 B : 23:32 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2016/01/28 (Thu.)

Velbon Ultra Stick Super 8

前から買おうと思っていた一脚を、観念して購入しました。

ベルボン / ウルトラスティック スーパー 8

Velbon Ultra Stick Super 8

私は三脚よりも一脚のほうが遙かに使用頻度が高いので、一脚重要。メインは 679B、ミラーレス等のサブ用は COMPACT 一脚といういずれも Manfrotto 製品を愛用しています。が、どちらもそれなりに長さがあるので遠出するときに持って行こうと思うと、かさばり具合に躊躇しがちなんですよね。なので、このベルボンの一脚は発売当時から注目していました。
今年は遠出する機会が増えそうなので、一脚を使う機会も多くなるだろうと思い、えいやっと購入。

Velbon Ultra Stick Super 8

驚くほどコンパクトな一脚で、長さは 70-200mm のレンズより少し長いくらい。これならカメラバッグのポケットはもちろんのこと、通勤カバンに入れてもあまり邪魔にならないレベルと言えます。

Velbon Ultra Stick Super 8

コンパクトさの秘密はこの伸縮構造にあります。「ダイレクトコンタクトパイプ」と呼ばれる二つの半円を数ミリずらして接合したような断面(これによって純粋な円筒よりも強度を稼いでいると思われる)のパイプを組み合わせることで、関節部は面同士が摩擦抵抗によって固定される幸蔵になっており(たぶん)、一般的な一脚の伸長固定に使われるレバーやネジ部品を省略することで、縮長の大幅な短縮と軽量化を両立しています。伸縮も先端をひねって引っ張るだけなので、セットアップもラク。これは目から鱗が落ちます。今まで三脚・一脚は完全に Manfrotto 派でしたが、ここまで違いがあると浮気せざるを得ません。
ちなみに脚に使われている素材は塗装の関係で樹脂系に見えますが、マグネシウムとのこと。

Velbon Ultra Stick Super 8

付属品はハンドストラップとベルトフック。完全な移動中は鞄に入れてしまえるのがこの一脚のポイントですが、撮影の合間に撮影ポイントを移ったり、歩き回ったりする際にいちいちしまわずにベルトやバッグにぶら下げていられるので、このベルトフックは重宝します。

Velbon Ultra Stick Super 8

手持ちの一脚と比べてみました。左からウルトラスティックスーパー 8、Manfrotto の COMPACT 一脚(MMC3-01)と 679B の順。長さは 679B 比だと 40% ほどしかなく、MMC3-01 と比べても 70% ほど、と抜群の短さ。MMC3-01 でさえ、メッセンジャータイプのカメラバッグにはナナメにしか入れられなかったんですが、ウルトラスティックスーパー 8 ならどんなカメラバッグにも入れて行けそうです。

Velbon Ultra Stick Super 8

最大限に伸ばした状態では、なんとウルトラスティックスーパー 8 は 679B とほぼ同じ長さになります。これは雲台をつけると身長 180cm の私が直立した状態でカメラがちょうど目の高さにくる状態で、ほぼどんな撮影シチュエーションにも対応できる長さと言えます。さすがに最下段は径がかなり細くなってしまい、679B に比べるとかなりしなりますが、見た目から受ける印象よりはよほどしっかりしていて、MMC3-01 よりもしなりが少ないくらい。これはダイレクトコンパクトパイプの構造のなせる技でしょうか。MMC3-01 は筒が楕円形なので、長辺方向には強いけど短辺方向にはかなりしなるんですよね。

Velbon Ultra Stick Super 8

流し撮りやアオリ・見下ろしの構図で撮る際には雲台があったほうが良いので、ボール雲台も合わせて購入。雲台は同じベルボン製で、QHD-33 だと雲台側の締め付けツマミが一脚の台座に干渉スレスレということなので、一回り大きい QHD-43 にしました。用途的にボディやレンズを取っ替え引っ替えという使い方はないだろうと思い、クイックシューなしモデルを選択。
可もなく不可もない雲台という感じですが、一脚本体と同様にコンパクトで軽く、取り回しは良いです。

Velbon Ultra Stick Super 8

耐荷重が 3kg までということなので、主にミラーレス+200mm までのレンズで使う予定。超望遠域は今まで通り 679B にがんばってもらいます。

この一脚なら「ちょっと使うかどうかわかんない」という状況でも、とりあえずカメラバッグに突っ込んで出かける、というのがしやすくて良いですね。
でもこれは MMC3-01 の出番が完全になくなってしまうなあ。

ベルボン / ウルトラスティック スーパー 8

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ベルボン / 自由雲台 QHD-43

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投稿者 B : 23:58 | Camera | Camera Accessory | コメント (0) | トラックバック

2016/01/19 (Tue.)

LUMIX CM10

パナソニック、Android搭載カメラ新機種「LUMIX CM10」 - デジカメ Watch
パナソニックLUMIX CMシリーズ専用の通信プランが発表 - デジカメ Watch

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パナソニックが Android 搭載コンデジ「CM1」の後継となる「CM10」を発表しました。

私は普段からスマホの内蔵カメラよりも単品カメラで撮ってスマホ経由でシェアをすることが多いので、「プロ向けだから」とかいう言い訳はせずに全てのカメラには Wi-Fi(とタッチパネル)を標準装備すべきだと考えています。最近はもう、Wi-Fi がついていないカメラはそれだけで使用頻度が下がっているくらい。
でも、Wi-Fi 経由でスマホに送るのもだんだん面倒になってきて、かといってスマホのカメラでは(かなりキレイに撮れるようになったとはいえ)物足りず。ここ半年くらいは、定期的に「CM1 値下がってないかな~」と価格をチェックしたりしていました。そういう意味では、その後継たる CM10 発表のニュースにはときめいたわけですよ。

ただ、中身は CM1 とほぼ同じで、実質的には CM1 から通話機能を省いただけのモデル。まあこれは通信機能つきカメラだから Android としてのスペックは重要ではないし、通話しないだろうから通話機能省略もいいとしても、前機種から一年後にほぼ同等機種を大して変わらない値段(10 万オーバー)で、というのはちょっとないなあ。一年前の 1inch センサ搭載単焦点コンデジ相当のカメラ(通信機能つき)と考えれば、6~7 万円ならば食指が動いたところですが。
まあ、一眼・コンデジを問わずに低価格モデルがほぼなくなって、どのメーカーも「ミドルクラス以上でクラシック寄りデザインの高級外装モデル」ばかりになってしまった今、個人的には純然たるカメラよりもこういう LTE 搭載とかリコー THETA のような全天球カメラとか、そういうコミュニケーション寄りのアプローチで作られたカメラに最近面白みを感じます。

あとは CM10 本体そのものよりも、パナソニックが運営する MVNO が CM10 向けの SIM を用意してきたことが興味深いですね。写真をアップロードするためのカメラとして上り無制限のプランを用意した、というのが目新しい。確かに下りは帯域が逼迫しているけど、上りは全然余裕があるのが今のモバイル通信の実情なわけで、回線供給サイドに自由度がある部分をうまく活かしています。単なる格安 SIM ではなく、使う機器の特性に基づいたサービスを実現できることこそが、大手キャリアとは違う MVNO 本来のあり方。こういうのは応援したいですね。

パナソニック、1型センサー+10倍ズームの「LUMIX TX1」 - デジカメ Watch

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それから TX1。コンデジはもう 1inch 未満のセンサで新製品が出てくること自体珍しくなってしまいました。逆に、少し前までならコンデジの差異化要素と言われていた高倍率ズームが、小型センサ機ではなく 1inch センサ機に搭載されるのが当たり前の時代が始まる、ということでしょう。これまでは 1inch センサ搭載ならば比較的薄型ボディで 3~4 倍、ネオ一眼タイプで 10~20 倍、という世界だったのが、薄型で 10 倍(ただしテレ端は暗いよ)というのは他社も追随してきそうな気がします。1inch ならば ISO 感度を上げてもそれなりに撮れるので、作品ではなく記録写真ベースで使いたい人にとっては使い勝手が良いはず。私も、RX100 III で「もうちょっと寄れたら...!」と思う瞬間は年に三度くらいあるので(笑)、ひとつ持っていたら重宝するんだろうなあ。

いやいや、今年こそカメラは買わないつもりですよ(できない約束)。

投稿者 B : 22:10 | Camera | Compact | コメント (0) | トラックバック

2016/01/10 (Sun.)

ARTISAN&ARTIST ACAM-E25N

以前から私が何本も愛用している ARTISAN&ARTIST のイージースライダーカメラストラップシリーズに新色が発売されていたことに気がついたので、一本買ってきました。

ARTISAN&ARTIST / イージースライダーカメラストラップ ACAM-E25N (ブルーグレー)

ACAM-E25N

主にミラーレス向けの 25mm 幅タイプのイージースライダー「ACAM-E25N」の新色、ブルーグレー。万年筆のインクのような、落ち着いたいい色です。

イージースライダーは扱いやすくていいんだけど、ブラック以外はけっこう派手目なカラバリが多くて、微妙に組み合わせにくかったんですよね。でもこれなら私でも違和感なく持てそうです。

ACAM-E25N

このモデルは初代 ACAM-E25 のマイナーチェンジ版という位置づけのようですが、初代との違いはロゴの入り方。初代では大きな赤いメーカーロゴがストラップに縫い付けられていましたが、新型では革製のタグに控えめにロゴが入っています。このタグは長さ調整可能なストラップが滑るのを抑える役割もあるようで、初代より安定感も高まっているように感じます。

ACAM-E25N

カメラ側に通すバンド部分は、一般的な一眼のストラップホールに合う 10mm 幅になっています。細幅の ACAM-E25S はミラーレスカメラの三角カンに通すには細すぎて、却ってグラつきが気になったので、こっちのほうが扱いやすい。

ACAM-E25N

ブルー系なので、ロゴがブルーな α7S で使ってやることにします。α7 シリーズを複数所有していると、うっかり取り違えてしまう事故も起きがちなので(笑)、ストラップの色で判別できるようにするのが良いかなと。

イージースライダーと同様な長さ調節対応ストラップは他社からもいろいろ出てきていますが、私はデザインも含めてイージースライダーが一番気に入っているので、もう少しカラーやデザインのバリエーションを出してほしいところ。特に原色系のレッドじゃなくて、ワインレッドっぽい色があれば一本買うんだけどなあ。

ARTISAN&ARTIST / イージースライダーカメラストラップ ACAM-E25N

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投稿者 B : 21:25 | Camera | Camera Accessory | コメント (0) | トラックバック

2015/12/12 (Sat.)

MODULA OPTICAL CM33

米ベンチャー企業がミラーレス用MFレンズを新規開発 - デジカメ Watch
Kickstarter CM33 Information -- Modula Optical

CM33

アメリカのベンチャー企業 MODULA OPTICAL が、ミラーレス用の MF レンズ「CM33」の開発を発表しています。ミラーレス時代になって中国系の光学メーカーやマウントアダプタメーカーは登場してきていますが、アメリカで、というのは珍しい。また、ミラーレス用 MF レンズというもの自体はあまり珍しくありませんが、社名の由来にもなった「MOD」と呼ばれるレンズ内蔵用フィルタユニットを交換することで、一本のレンズでソフトフォーカスやアポタイゼーション光学エレメント(α の STF レンズに採用されている仕組み)などを切り替えて使うことができ、描写の違いを楽しめるというもの。

今までありそうでなかった発想の、面白いレンズだと思います。狙ったとおりの効果が本当に出るのかとか、本来なら絞りが配置される場所に MOD を搭載することで、絞りの位置が変わってボケに影響が出るんじゃないかとか、レンズの中にユニットを出し入れすることになるので埃の混入リスクが高いとか、そもそもクラウドファンディングなので他のプロジェクト同様に計画倒れになる可能性があるとか、不安要素も尽きませんが、こういう提案が出てくること自体が面白い。しばらく動向を見守っていきたいと思います。

ハッセルレンズ用0.7倍アダプターが開発中 - デジカメ Watch

いっぽうその頃、ミラーレス用マウントアダプタの老舗 KIPON は、中判レンズ用のフォーカルレデューサーアダプタを開発していた。

METABONES が APS-C ボディでフルサイズレンズを実焦点距離相当で使えるアダプタを開発して、もう三年。その間、α7 シリーズの登場によりオールドレンズを本来の画角で使うことが当たり前の時代が到来して、35mm 判用フォーカルレデューサーは実質的にフジ X マウントや m4/3 用になっていました。ならば逆にフルサイズの α7 で中判レンズを、という流れはある程度予想ができたとはいえ、本当に出てくると驚きますね。35mm 判レンズは「昔使っていた/憧れていたレンズをデジタルで使いたい」というニーズがそれなりにありそうですが、中判レンズを所有している人は流石に稀なので、相当にニッチな領域。
ただ、イメージサークルが大きくなるに従ってパースペクティブも少なくなるので、広角系レンズでもパースの少ない画が得られるはず。グルスキーとまではいかないけど、そういうスケール感・パース感のある画が撮りやすいのは、面白いでしょうね。

最近の私は欲しい機材もだいたい揃ってしまって一段落した感がありましたが、興味深い製品がまだまだたくさん出てきますね。

投稿者 B : 21:00 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック

2015/11/21 (Sat.)

Inter BEE 2015

幕張で開催されていた Inter BEE 2015 に行ってきました。

Inter BEE 2015 | Inter BEE Online

Inter BEE 2015

CEATEC や CP+ 等のコンシューマー向けイベントにはよく行っていたけど、Inter BEE は今回が初めて。自分の守備範囲外の展示のほうが多く、どう見て回ったらいいかもよく分からなかったので、とりあえず私の興味に近いところを中心に見てきました。

Inter BEE 2015

今年の展示の中心は「8K」「ドローン」「HDR」の三本だった印象。

8K の展示は想像していた以上に多く、2020 年の東京オリンピックに向けた競争がもう始まっていると感じました。参考出品レベルのものも多かったものの、展示のボリュームという意味では 4K:8K=7:3 くらいの比率だったような。放送業界では、もはや 4K は(少なくとも撮影機器に関しては)当たり前になり、8K をどう導入していくか、というフェーズに入りつつあると言えそうです。

Inter BEE 2015

ドローン。これは Inter BEE に限らず CEATEC や CP+ など、ここ 1~2 年のハイテク系の展示会には節操なく登場している印象があります。それでも航空撮影はドローンの主用途の一つだけに、大小のドローン開発企業だけでなく、撮影機器メーカーのブースでも何かしらドローンに絡めた展示があったのが、Inter BEE らしいところ。

Inter BEE 2015

あとは HDR。去年まではあまり話題になっていなかったのに、ここにきていきなり脚光を浴びてきた感があります。やはり技術の標準化が進み UHD Blu-ray などの業界規格に採用されたことで弾みがついたということでしょうか。
マスターモニタやテレビなどの機器メーカーのブースでは必ずと言って良いほど SDR/HDR の比較デモが行われていました。HDR の映像を見ると、SDR のほうは白飛びが多く、かつコントラストの低い「眠い」画に見えてしまいます。比較用に SDR の映像をあえて破綻させているんじゃないかと疑いたくなるレベル(まあ、実際は多少なりともそういう分かりやすいサンプル映像を作っている側面はあるんでしょうが)。

HDR というからにはダイナミックレンジが広がり、従来よりもどぎつい印象の画になるのかと思ったら、むしろその逆。逆光や明暗差の激しい映像で白飛びが抑えられ、暗部も潰れずに再現されているのはもちろんなのですが、ダイナミックレンジが広がったことで階調表現が豊かになり、より肉眼に近い見栄えになって感じられました。個人的には、金属やガラスのような光を反射したり透過したりする物体の質感の表現が HDR の真骨頂なんだろうなあ、と思います。

撮影機器メーカーのブースでは、HDR に対応するための映像製作ワークフローに関する展示も多くありました。といっても HDR 用に撮影するというよりは、RAW 動画で撮影しておいて BT.2020 に対応した LUT を適用して現像するというもので、HDR とカラーグレーディングの関係性を理解していないと逆に混乱しそう。来場者の中には写真の HDR(動画でいう HDR とはむしろ逆の概念と言って良い)と混同している人も少なくないようで、言葉の認知に対して内容の認知が追いついていないと感じました。ただ HDR のメリットは 2K→4K に解像度が上がる以上に誰にでも判る進化なので、今後テレビを買うなら HDR 対応は判断基準にすべきだと思います。

Inter BEE 2015

個人的に興味があったものがいろいろ展示されていたキヤノンブース。少し前に発表された 2.5 億画素 CMOS センサを搭載したカメラも参考展示されていました。

Inter BEE 2015

この 2.5 億画素カメラのデモ映像は、幕張から東京湾を挟んで 20km 先のゲートブリッジを撮影したもの。

Inter BEE 2015

800mm の超望遠レンズを使うと、千葉からでもゲートブリッジがここまで大きく写ります...というのは別に画素数に関係のない話ですが、2.5 億画素センサならばここからさらにトリミングをし、それにノイズ除去やコントラストエンハンスなどのフィルタをかけると、

Inter BEE 2015

ゲートブリッジを走っているトラックの荷台に「HELLO」と書かれているのが判読できてしまう!という。
まあ、ここまで超望遠になってくるとレンズやセンサの性能よりも空気中の塵や大気のゆらぎによる影響の方が大きいでしょうから、このセンサで「作品としての写真」が変わることはあまりないでしょうが、映像情報の使い方を広げてくれる可能性は感じますね。

Inter BEE 2015

それから ISO400 万(!)の超高感度カメラ。α7S シリーズをはるかに凌ぐ高感度性能で、暗所動画のデモ映像は確かに α7S よりもすごいものがありました。こちらは参考出品ではなく来月には発売予定ということで、一度触ってみたい。まあ α7S II 七個分の値段なので、触ったからといって買えませんが(汗。

Inter BEE 2015

超高感度カメラといえば、先日初代 α7S を手に入れてから気になり始めたのが ATOMOS。初代 α7S では単体での 4K 動画撮影ができず、外部レコーダが必須になります。そこで公式にサポートされているのが ATOMOS。ハイエンドの SHOGUN は値段的に手が出ないんですが、その下の NINJA ASSASIN(この中二的ネーミングセンス、どうかと思う)ならもうちょっと安いものの、それでも α7S 本体とそう変わらない価格帯。せめて 10 万を切ってほしいところですけどね...。
まあ、それ以前に我が家には 4K を表示できる環境がないので、まずはテレビなりモニタなりを買わないといけないんですが(´д`)。

投稿者 B : 22:09 | Camera | コメント (0) | トラックバック

2015/11/13 (Fri.)

α7S

今さら感はありつつも、新兵器を手に入れました。

ソニー / α7Sicon

α7S

後継機(上位モデル?)である α7S II が登場したことで、今まで高いと思っていた α7S が逆に安く見えるという恐ろしい現象(ぉ)が発生し、ついうっかり...。
個人的に、II 型よりも初代 α7 シリーズのほうが思い入れがあり、デザイン的にも私の手に馴染むような気がしています。初代シリーズのほうがコンパクトで軽いですしね。

α7S

α7S は α7/α7R と比べると動画と高感度性能に特化した特殊機、というイメージがありますが、個人的には使いたいシーンがけっこうあって、

  • 夜景等の高感度撮影用
  • 娘のピアノ発表会等、サイレントシャッターで撮りたいシーン用
  • Biogon 21mm や SUPER WIDE-HELIAR 15mm 等、超広角オールドレンズ用
という用途を想定しています。決してメインカメラにはならないけど、こうしてみると活躍の機会はけっこう多そう。

α7S

α7 II のほうは 来週のアップデートもあって製品寿命は長そうだし、α7 III が出てくるのはまだしばらく先かな。それまでは、私はまだまだ初代 α7 シリーズでがんばろうと思います。
まずはこれからイルミネーションが綺麗な時季が始まるので、通勤カバンに忍ばせていって仕事帰りにどこか撮りに行こうかと。

ソニー / α7Sicon

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投稿者 B : 00:07 | Camera | My Equipment | コメント (0) | トラックバック

2015/11/10 (Tue.)

キヤノン PowerShot G9 X を見てきた

サイカ先生のエントリーを読んで、PowerShot G5 X/G9 X がとっくに発売されていたことを思い出しました。そういえば最近、しばらくカメラ屋や量販店のカメラ売り場を覗いていなかった...。
PowerShot G9 X の操作系がどうなっているのかは気になっていたので、今さらながら実機を見に行ってきました。

キヤノン / PowerShot G9 X

PowerShot G9 X

いつもならショールームに行くところですが、もう発売済みだし、先日から店内の写真撮影 OK になったヨドバシカメラにて。怒られないと分かっていても、まだドキドキしますね(小心者

本体デザインは、本革調のエラストマー張りはなくてもいいんじゃないかと思うけど、この薄さはなかなかイイ。気軽にポケットに突っ込んで行ける 1inch センサ搭載機という点では、唯一無二の魅力があります。

PowerShot G9 X

大胆に絞り込まれた操作系。カーソルキーもコントローラーホイールもなく、いくつかのボタンがある以外は全てタッチパネルでの操作になっています。
画面内の要素は、四角で囲まれている部分がタッチ操作可能(それ以外の領域はタッチフォーカス/タッチシャッターに相当)。シャッタースピードも絞りも露出補正も ISO 感度も、全てタッチで操作できます。

PowerShot G9 X

たとえば絞りを調整したい場合は、絞り値をタップするとスライダーが表示されて、これをフリックすることで任意の絞り値の設定が可能。操作の速さだけで言えば、リングやホイールで操作するよりも速く目的の設定値にたどり着けます。これは慣れると物理スイッチよりも快適かもしれません。まあ、スマホをいじっているような感覚なので、カメラを操作している感に乏しいのがちょっと寂しいですが。

PowerShot G9 X

レンズ基部にあるコントローラーリングを回したときには、タッチ操作とは異なる UI(従来の PowerShot S シリーズや G7 X 等と同じ UI)で表示されます。

以前書いたエントリーでは「RING FUNC. ボタンがついていれば、それだけでも半マニュアル撮影できそう」と書きましたが、画面右側の AE ロック(*)ボタンの下にある、リングにループ矢印がついているボタンが RING FUNC.(コントローラーリングの機能切り替え)に相当するので、私の望む使い方はできることが分かりました。
でもタッチ操作がこれだけ快適なら、コントローラーリングはステップズーム専用にして、あとの操作は全てタッチでやってしまったほうがシンプルだし早いでしょうね。

というわけで G9 X の操作系は思っていた以上に使えるということが確認できましたが、一方で気になった点もいくつか。

  • 中途半端に物理キーが残っているせいで、何の設定が物理キーで何がタッチで操作するのか混乱しそう(慣れの問題もあるでしょうが)。クイック設定(Q)ボタンは物理キーとタッチ UI 双方に存在するから余計にややこしい。いっそ電源スイッチとシャッターボタン以外は全てタッチ操作、くらい割り切ったほうが良かったのでは
  • タッチ操作は慣れれば速いけど、スマホと同様にどちらかの手をカメラから離して操作する必要があるため、カメラを構えたまま様々な操作が可能な物理キー/ホイールのほうが撮影のテンポを妨げないというのはある。それとも慣れればカメラを構えたまま両手の親指で操作できるようになるか?
  • 操作系がほかの PowerShot シリーズとは随分違う(EOS とも当然違う)ので、別機種と持ち替えた場合に戸惑いやすい。まあ明確に EOS のサブ機だった G7 X とは違って、スマホからのステップアップユーザーが主眼だろうから、そこはあえて割り切っているのだろうけど
そんなところでしょうか。PowerShot G-X シリーズの中でも異色の UI なので、これに馴染めない人は全然ダメだろうけど、ハマったらとても快適だろう、両極端なカメラだと思いますね。ズーム操作以外はプログラムオートでサクサク撮りつつ、1inch センサの画質面での恩恵だけ受ける、というのが一番幸せな使い方のような気がします。

個人的には、次機種あたりで UI がもう少し練り込まれたら手を出してみてもいいかなあ、と思いました。

キヤノン / PowerShot G9 X

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# せっかくだからヨドバシも個人向けアフィリエイトをやってくれれば、これ↑もわざわざ Amazon を貼ったりしないんだけどなあ...。

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2015/11/06 (Fri.)

α7 II Ver.2.0

Sony Adds Uncompressed RAW and Phase Detect AF for Faster and More Precise Autofocus to α7 II Full Frame Camera - Sony

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α7 II のファームウェアアップデートが予告されました。
主なアップデート内容は 14bit 非圧縮 RAW 記録への対応と、α7R II 同様の A マウントレンズ像面位相差 AF 対応(ただし AF モーター内蔵レンズのみ)。バージョンはこれで 2.0 になるものと思われます。

非圧縮 RAW にはあまり興味がありませんが、ここにきてファームアップで A マウントレンズの像面位相差 AF 対応機能を付加してくるとは思わなかったので、これは驚き。まあ当初から対応する計画があったのが発売に間に合わず、ようやく開発が追いついたということかもしれませんが、A マウントユーザーだけど α7R II はさすがに手が出ない、という人には福音でしょう。これが使えるようになれば、E マウントボディで A マウントレンズを使う上での制限はテレコンバータが使えないことくらいになるので、いよいよ E マウントボディがあれば十分、という時代がやってきたことになります(まあ操作ボタン数の多さによる操作性の高さとかバッテリのもちとか、A マウントのメリットもまだありますが)。
ただ α7 II と α7R II では像面位相差センサの測距点数が 117 対 399 と三倍以上違うため、それが AF 速度にどの程度影響があるかは実機で試してみたいところ。

私自身は去年 A マウントレンズを整理してしまって、AF モーター内蔵の A マウントレンズをもうほとんど持っていないので、実際あまり恩恵のないアップデート...と言いたいところなのですが、サードパーティ製の AF マウントアダプタで EF レンズが実用的な AF スピードで使えるようになる可能性があるため、そういう意味でものすごく興味があります。つい最近、α7R II で EF レンズを使っている人に動作を見せてもらう機会があり、これなら使い物になると思えたので、α7 II でもそれに近い使用感で使えるなら、III 待ちだと思っていたけど今 II を買うという選択肢が急浮上してきます。
これでサイレントシャッターにまで対応していたら即死だったところですが、さすがにそういう情報はなさそうで安心しています(笑

KIPON / マウントアダプタ EF-S/E AF

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投稿者 B : 00:27 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック