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2017/11/27 (Mon.)

F1 アブダビ GP 2017

F1アブダビGP決勝:ハミルトンとの一騎打ちを制しボッタス優勝!アロンソは9位入賞

2017 年 F1 の最終戦アブダビ GP。年間 20 戦ともなると観ている方もけっこう疲れます(;´Д`)。とはいえもうチャンピオンも確定し、残るは中団のランキング確定と、来季に向けた開発競争を占うための観戦。私も肩の力を抜いて観戦しました。

予選は前戦ブラジルに続いてボッタスが PP。コースレコードの出し合いの予選でしたが、ボッタスのトップタイムにハミルトンもヴェッテルも迫れませんでした。
決勝もほぼスタートで決まってしまった感じで、オープニングラップを抑えきったボッタスがハミルトンを従える形でレースが進行します。途中ピットストップのタイミングでハミルトンがオーバーカットを決めるか?というシーンこそありましたが、結果的に最初から最後までボッタスが 2 秒前後のギャップをキープし、今シーズン 3 勝目をマーク。ここアブダビは昨年の最終戦で奇しくもハミルトン自身の「意図的なスロー走行」で証明したとおり、抜けそうで抜けないサーキット。少なくとも同じマシンを相手にしている限り、ラップリーダーがペースをコントロールできることが今年も示されました。

ボッタスのこれまでの 2 勝は「ハミルトンが後方に沈んだレースで、フェラーリと戦って勝つ」という展開で、それはそれでセカンドドライバーとしては正しいありようではありますが(笑)、今回は初めてチャンピオンでもあるチームメイトを抑えきっての勝利。ボッタスとしても今までの 3 勝の中で最も嬉しかったのではないでしょうか。特に今季は、年間 3 勝・ドライバーズランキング 3 位でチームのコンストラクターズチャンピオン獲得にも大きく貢献しながら、予選でも決勝でもハミルトンに大きく水をあけられることが多く、結果以上にレース内容で評価を下げていた部分が大きい。最終戦でハミルトンに勝てることを証明し、また来季は最初から自分が開発に関わったマシンに乗ることができるわけで、さらなる飛躍に期待したいところです。このままシューマッハーに対するバリチェロのような位置づけで終わって良いわけがない(笑。

三年間のジョイントの最終戦となったマクラーレン・ホンダは、予選が 11・13 位、決勝が 9・12 位という結果。惜しくも予選 Q3 には進出できなかったものの、今季後半戦はずっとこんなポジションだったことだし、まずまずの結果でシーズンを終えられたと言えます。とはいえフジテレビ NEXT での解説にもありましたが、マクラーレン側が予選でのグリップを重視するあまりダウンフォースをつけすぎており、せっかくのスペック 3.8 PU で上昇した分のエンジンパワーを引き出せずに決勝でなかなかオーバーテイクできない、という側面もあったようで。ハミルトンを抑えきったボッタスの走りを見ればマクラーレンの選択は正しかったようにも思えますが、最後くらいホンダエンジンのフルパワーを見せてほしかった...というのが本音です。
終わってみればシーズン当初の期待値からはほど遠いものの、ホンダ派終盤数戦ではウィリアムズやルノーワークスと入賞争いが普通にできる程度にはパフォーマンスも信頼性も上がってきました。来季、トロロッソ・ホンダが直接のライバルとして戦っていくのは引き続きウィリアムズやルノーワークス、マクラーレン・ルノーということになるのでしょう。目に見えてチーム力が上がってきたルノーワークスは来季飛躍する可能性もありますが、マクラーレン・ルノーやウィリアムズといったカスタマー PU チームにトロロッソがどこまで対抗できるか。ジェームス・キーの手腕で素性の良いマシン作りには定評のあるトロロッソですが、来季は実質的なルーキードライバー二人体制になることもあり、シーズン中の開発力には不安が残ります。

ともあれ、一年間お疲れさまでした。来季はテクニカルレギュレーションが大きくは変わらないこともあり(PU の年間使用基数が 3 に制限されることくらい)、基本的にはメルセデス優位の情勢は変わらないながらも、チーム間の性能差が徐々に縮まって混戦になっていくのではないかと思われます。来季こそ、フェラーリやレッドブルがメルセデスの牙城を崩すことができるのか、トロロッソ・ホンダはどこまで善戦できるのか期待しつつ、来季を待ちたいと思います。

そういえば来シーズンは DAZN で観戦するつもりなんだった。フジテレビ NEXT 解約しなきゃ...。

投稿者 B : 22:47 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/11/14 (Tue.)

F1 ブラジル GP 2017

F1ブラジルGP決勝:スタート勝負を制したベッテルが逆転勝利、アロンソは8位入賞

前戦メキシコでドライバーズチャンピオンが確定した今季の F1。残り 2 戦は純粋に各レースごとに本気の競争が観られるということで、それはそれで楽しみではあります。

今回は予選から、チャンピオンを獲得したばかりのハミルトンが Q1 で珍しく単独クラッシュし、ポール争いから脱落。あとはボッタスとヴェッテルの戦いになりましたが、ヴェッテルのタイムをボッタスが僅差で逆転し PP 獲得。その後ろにライコネンが続き、決勝はボッタスとヴェッテルの一騎打ちになりそうな構図。
一方のハミルトンはパワーユニットを交換してピットレーンスタートを選択、残り 2 戦をフレッシュエンジンで思う存分プッシュする作戦を採ります。

決勝レースはほぼスタートで決まってしまいました。スタート直後、ヴェッテルが好スタートを決めてターン 1 でボッタスを刺し、首位を奪います。その後はピットストップのタイミングでアンダーカットを仕掛けたボッタスに対してヴェッテルも直後にピットインし、カバーします。ヴェッテルは最後までボッタスを大きく引き離すことはなかったものの、ギャップをコントロールしきってようやく後半戦での初勝利を手にしました。フェラーリとしても久しぶりに完璧なレースで、こういう戦いがあと二ヶ月早くできていれば...とは思いますが、結果論に過ぎません。
ボッタスの 2 位フィニッシュは妥当な結果ではありますが、ターン 1 がもう少しアグレッシブだったら違う結果もあったかもしれません。後述するハミルトンの速さを考えれば、このインテルラゴスではメルセデスが最速マシンであったことに疑いはなく、今季 2 勝を挙げはしたものの、F1 界におけるボッタスの評価がイマイチ上がってこないのはこういうトップドライバーとの直接対決に勝てないところなんですよね。ドライバーズポイントではヴェッテルに僅差の 3 位だからちゃんと結果は出しているはずなんですが、あまり印象に残るレースができていないのが惜しいところ。

ピットレーンからスタートしたハミルトンはまさに驚異の追い上げを見せ、表彰台には届かなかったものの 4 位フィニッシュ。それも 1 位からたった 5 秒遅れとあっては、やはり予選でのクラッシュがなければ今回もハミルトンが完勝していた可能性が高い、ということでしょう。マイレージを気にしなくて良いフレッシュエンジンでガンガン飛ばせたというのはあるにせよ、やっぱり現時点での F1 最強パッケージはメルセデス+ハミルトンであり、今季のチャンピオンに相応しいと言えます。

もう一人素晴らしかったのはフェリペ・マッサでしょう。戦闘力で見劣りがするマシンで三強に次ぐ 7 位フィニッシュは立派。一度目の引退発表をした昨年のレースでは無念のリタイアでしたが、直前に二度目の引退発表をしたばかりの今年は母国ファンの前で最大限のパフォーマンスを見せ、有終の美を飾れたのではないでしょうか(あと 1 戦残っていますが)。長年にわたって F1 を盛り上げてきた功労者が、こういう形でキャリアを終えられるのは幸せなことだと思います。

ホンダは今回、今シーズン最後のアップデートとなる「スペック 3.8」のパワーユニットを持ち込んできました。結局シーズンが終わるまでに「スペック 4」が間に合わなかったことは残念でなりませんが、この新 PU の効果もあってアロンソが予選 7 位(リカルドのグリッドダウンペナルティにより 6 番手グリッド)、決勝もマッサに次ぐ 8 位は、今回のレースでは望みうる最高のリザルトだったのではないでしょうか。来季のライバルとなりそうなルノー勢はここ数戦信頼性関連のトラブルが多発していますし、ホンダにはこの調子で来季に向けた開発を加速させてほしいところ。

次はいよいよ最終戦アブダビ。ここ数年の傾向として、シーズン終盤の勢いから次シーズンの序盤が占えることが多いので、どのチームが来季に向けて良さそうなのか見極めるつもりで観戦したいと思います。

投稿者 B : 23:17 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/11/03 (Fri.)

東京モーターショーに行ってきました (1)

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

東京モーターショーに行ってきました。

クルマにこだわりのある方と違って運転しない私が市販車について書いてもあまり価値のある記事にもならないので、ちょっと違う視点でレポートしようと思います。

とりあえずホンダブースから。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

ホンダブースの一番奥にはレース部門である Honda Racing のコーナーが大々的に展開されていました。中でも目玉と言えるのが、今年日本人で初めてインディ 500 を制覇した佐藤琢磨のアンドレッティ・ホンダの実車展示。ここにはさすがに人だかりができていました。あのサーキットを走ったクルマそのものが目の前にあると思うと、確かに高揚します。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

インディカーは以前インディジャパンで実車走行を見たことがありますが、当時とはシャシーも大きく変わり、現行マシンを見るのはこれが初めて。究極のエアロマシンである F1 と比べるとかなりシンプルな形状をしていますが、それでも 7 年前からすると空力付加物が増えました。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

サイドポンツーンはタイヤを覆うような形で大きく張り出し、リヤタイヤの後ろにもフェアリングが追加されています。リヤウィングも実質的に車幅いっぱい使っていて、車体の後半部分だけを見るとオープンホイールなのに LMP1 マシンのような形状になっています。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

シャシーはダラーラ製のワンメイクということもあり、マシン性能よりもドライバーとチームの力が物を言うインディカー。F1 とは全く違う論理のもとに進化してきたマシンをまじまじと眺めると、新鮮な発見がありますね。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

しかし琢磨の在籍したアンドレッティ・オートスポーツは来季ホンダエンジンからシボレーにスイッチ。ホンダドライバーである琢磨はインディ 500 覇者でありながらチームを放出され、来季は古巣であるレイホールに復帰することになります。レイホールはかつて琢磨自身がインディ 500 で優勝の一歩手前までいったチームだけに、来年のインディ 500 連覇とシリーズチャンピオン獲得への期待は高まります。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

インディアナポリスで琢磨が優勝した際に飲んだミルク瓶(伝統的に、インディ 500 勝者にはシャンパンではなくミルクが振る舞われる)まで展示されていました。トロフィーではなくミルク瓶というのが逆にインディ 500 らしいところ(笑。それにしてもこの瓶にもちゃんとロゴが刻印されているんですね。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

当然ながらマクラーレン・ホンダの F1 マシンも展示されていました。今年のカラーリングになっていますが、形状からして昨年の MP4-31 を塗り直したものでしょう。
しかもお子さん限定でコクピットに収まれるサービスをやっていて、超羨ましい!決して速くなかったマシンであっても F1 のシートに座れるというのは羨ましいです。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

今季のカラーリングを施したショーカーは初めて見ました。オレンジ部は光沢で、ブラック部はつや消しで塗装されているんですね。つや消しはロゴの視認性が高まることもあって近年のレースカーではトレンドになっている塗装手法です。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

スーパーフォーミュラのピエール・ガスリー車も展示されていました。来シーズンの F1 ではトロロッソ・ホンダのマシンを駆ることがほぼ確定しているだけに、要注目です。今季スーパーフォーミュラではラインキング首位に 0.5 ポイント差まで迫りながら、最終戦鈴鹿が台風のため中止、惜しくもランキング 2 位でシーズンを追えることになりましたが、この鬱憤は来季の F1 で是非とも晴らしてほしい。そして再来年はこのカラーリングのレッドブル・ホンダで走る姿を見せてほしいですね。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

よく見るとコクピット付近にソニー(アクションカム)と日立のロゴが。どちらもチームではなくカテゴリ全体のスポンサーとしてロゴが掲出されているようですが、一昔前ならこうしてロゴが並ぶこともまずなかったんだろうなあ、と考えると感慨深いものがあります。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

各カテゴリのエンジンも展示されていました。通常なら極秘事項でしょうが、どのシリーズもシーズン終盤だからこその展示と言えます。
こちらはインディカー用エンジン。V6 ターボという構造自体は F1 とほぼ同じですが、インディ用は見慣れた形状をしています。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

で、こちらが F1 用のパワーユニット。インディとは全く違う、複雑なデザインであることが一目で分かります。
V6 ターボエンジンの上下にエネルギー回生システムである MGU-K・MGU-H とエナジーストア(バッテリ)を抱えた大がかりなシステム。通常のエンジンとは桁違いのコストがかかることはもちろんのこと、この構造を空力優先で小型化した結果ホンダの三年間がどうなったか...ということを、実物の PU を見て改めて痛感しました。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

二輪車も展示されていました。こちらは MotoGP チャンピオンのマルク・マルケス車。傾けて展示した実車に跨がって MotoGP レベルのリーンインを体験できるというもの(笑。バイクに乗り慣れない女性なんかはまともに跨がっていられない角度でした。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

そして全日本モトクロス選手権のホンダワークス、山本鯨選手の実車。山本選手は先日のオフビで築いたリードを最終戦まで守り発の IA1 年間チャンピオンに輝いたとのことで、このモーターショーでは凱旋展示となりました。
私は今までほぼ四輪にしか興味がなかったので二輪展示はスルーしていましたが、今では二輪もまじまじと見るようになりました(笑。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

バイクをよく見ると、カウルには細かい擦り傷が無数にあり、エキパイには泥がこびりついています。先日の菅生での最終戦はどろんこ祭りのようなコンディションだったようですが(笑)、激闘ぶりがこのマシンの状態からも伝わってきます。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

続いてルノーブース。こちらにも F1 マシンが展示されていました。
ノーズ先端には「R.S.17」と書かれていますが、こちらもホンダブース同様昨年の R.S.16 をリカラーしてショーカー化したもの。カーナンバー「30」となっていますが、当のジョリオン・パーマーは既に更迭されてレースに出ていないのが哀しいところ。

あ、そういえばメルセデスブースを見てくるのを忘れた...あそこにも F1 マシンが展示されていたらしいんですが。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

ブリヂストン/ファイアストンブースにもインディの琢磨車がありました。こちらはモックアップのようです。
琢磨のインディ 500 優勝はモータースポーツファンくらいにしか話題になっていないように感じていましたが、やっぱり日本の自動車業界的には大ニュースだったことを実感しますね。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

ファルケンブースにはエアレースの室屋義秀のジブコ・エッジ 540 V3 が展示されていました!
佐藤琢磨と並び、今年のモータースポーツで大きなニュースとなったシリーズチャンピオン獲得。車の展示会でもこれだけ大きく扱われるとは。

東京モーターショー 2017

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

しかしよくみるとキャノピーは黒塗りだし、エアインテークは閉じられているし、これは実機ではなくモックですね...。タイトルスポンサーであっても実機を手配するのは難しかったということでしょうか。
まあ、エアレースは実機を間近で見る機会はそうそうないので、実機のサイズ感が分かるというだけでも貴重ではあります。

というわけで、モーターショーレポートはもうちょっとだけ続きます。

投稿者 B : 23:17 | F1 | Photograph | Soliloquy | Vario-Tessar E 16-70/F4 ZA OSS | α6000 | コメント (0) | トラックバック

2017/10/31 (Tue.)

F1 メキシコ GP 2017

F1メキシコGP決勝:スタートの接触を乗り越えてハミルトンが4度目のタイトル獲得

ハミルトンがドライバーズタイトルを半ば手中に収めた状況で迎えたメキシコ GP。ヴェッテルは最低でも残り三戦を全勝するしかなく、ハミルトンはそのうち一回でも 5 位に入れば良いという圧倒的有利さでした。
しかしこのサーキットでは事前の予想どおりフェラーリの状態が良く、レッドブルも好調。これはハミルトンの戴冠は次戦に持ち越しという流れもあるのでは、と思っていました。

予選は Q2 からコースレコードの出し合いという激しい争い。先行するフェルスタッペンが PP を獲るかと思いきや、最後にヴェッテルがコースレコード更新で PP。フロントロウはこの二人となり、面白いレースを予感させます。
しかしスタート直後、つばぜり合いを繰り広げる二台に勝ってチャンピオンを決めたいハミルトンがアウトから並びかけ、さらにはイン側からボッタスが突いてきたことで、行き場を失ったヴェッテルのフロントウィングがハミルトン車のタイヤにヒット!ハミルトンはリヤタイヤがパンク、ヴェッテルもノーズにダメージを負って緊急ピットインを余儀なくされます。そこで共に最後まで走りきれるだけのタイヤに交換してコース復帰、あとは最後尾からコース上でどこまで追い上げられるかという展開になりましたが、この時点でハミルトンの戴冠はほぼ決定していたと言って良いでしょう。ヴェッテルは表彰台には戻ってこれるかもしれないけど優勝はほぼ無理、ハミルトンはポイント圏内に戻ってくればチャンピオン確定、という流れになりました。

これでラクになったのはフェルスタッペン。しかし、僚友リカルドを筆頭にルノー勢が次々とエンジントラブルで戦線離脱していき、フェルスタッペンも時限爆弾を抱えながらトップ走行しているような状況になりました。高地で空気が薄くエンジン負荷の高い環境が原因でしょうが、ここまでルノー製 PU が相次いで壊れると、来季ルノーカスタマーになるマクラーレン本当に大丈夫か、と他人事ながら心配せざるを得ません。
結果、フェルスタッペンはライバルに追い上げられることもなくペースコントロールできたためか、何とかマシンをチェッカーまで運んでキャリア三勝目をマークしました。今季前半戦は接触やマシントラブルが多く結果に結びつかないレースも多かったですが、後半戦は二勝と調子を上げてきましたね。マシンの完成度もフェラーリに匹敵するレベルに高まってきたようで、来季に向けて期待が持てそうです。

ヴェッテルは最終的に 4 位までポジションを戻したものの、そこでレース終了。一方ハミルトンも抜きどころの少ないこのサーキットに苦戦し、9 位フィニッシュがやっとでした。しかしこれで二戦を残してのポイント差が 56 となり、ハミルトンの四度目のドライバーズチャンピオンが確定しました。

おめでとうハミルトン!前半戦こそヴェッテルとの接戦だったものの、後半戦に入ってからは昨年までと同じ圧倒的な強さを見せつけてくれました。昨年こそチャンピオン争いではロズベルグに敗れたもののレース結果ではこれで四年連続最多勝、メルセデス+ハミルトンのパッケージは文句なく現代 F1 で最強だと言えます。負けたフェラーリはいろいろと不運もあったけど結局は信頼性に泣いたな、という印象。

マクラーレン・ホンダは予選こそ振るわなかったものの決勝ではアロンソが粘りの走りを見せ 10 位フィニッシュ。ルノー勢が次々とエンジントラブルで姿を消す中、信頼性でルノーと大差ないと思われるホンダエンジンもいつ壊れるか...とヒヤヒヤしましたが、終わってみれば二台完走。獲得ポイントは 1 にすぎませんが、ここで見せられた信頼性は大きな自信に繋がるのではないでしょうか。

今季は二戦を残してチャンピオンが決まってしまいましたが、あとは消化試合ではあるもののポイント争いを意識しない純粋なレースが見られる楽しみもあります。個人的にはジワジワ調子を上げてきているレッドブルがどこまでかき回してくれるかに期待しつつ、シーズンの最後まで見届けようと思います。

投稿者 B : 22:59 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/10/25 (Wed.)

F1 アメリカ GP 2017

F1アメリカGP決勝:ハミルトン優勝、ベッテルは2位に食らいつきチャンピオン決定は持ち越し

明暗分かれた日本グランプリから二週間、ハミルトン絶対有利な状況で迎えたアメリカ・オースティン。ハミルトンの戴冠はほぼ確定とみていい点差が開いていますが、果たしてヴェッテルが逆襲を仕掛けるのかが注目されました。

予選からメルセデス優位ながら、Q3 ではヴェッテルも意地を見せてフロントロウの一角をもぎ取ります。決勝はそのヴェッテルが好スタートを決め、ハミルトンの牽制も交わしてホールショット。このままハミルトンに一矢報いるかと思えましたが、その後ハミルトンとのギャップを広げることができず、5 周目にハミルトンにオーバーテイクを喫します。それからのヴェッテルはハミルトンについていくことができず、終盤にはタイヤが限界を迎えて緊急ピットイン、2 位フィニッシュが精一杯でした。
レース的には久しぶりにチャンピオン争いを演じる二人のガチンコ勝負が見られて満足でしたが、この状況下で実力でハミルトン&メルセデスに完敗したヴェッテル&フェラーリは厳しかったですね。決してマシンが悪かったわけではなく、ここ数戦の状況を考えればむしろベストコンディションといえる中での敗戦は、もはや引導を渡されたと言って良いでしょう。次戦メキシコではハミルトンが 5 位以上に入ればヴェッテルの成績に関わらずハミルトンの戴冠が決定。夏休み前の接戦から一気に戦況が変わり、もはや消化試合の様相を呈してきました。

今回は中団の争いが面白かったですね。得にトロロッソ、ハース、ルノーあたりはコンストラクターズポイントもマシンの速さも拮抗していて、最終戦に向けて競争が激化していきそうです。中でも日本 GP を最後にトロロッソからルノーに移籍したサインツがいきなりいい走りを見せ、オーバーテイクも交えつつの 7 位入賞。ルノーは後半戦徐々にマシンの戦闘力を高めつつありますが、今までジョリオン・パーマーが乗ってもさっぱり速くなかったのがサインツに変わった途端いきなり速い。来シーズンのトロロッソ・ホンダにサインツがいないことがつくづく残念に思えるほどです。またルノーの来季ドライバーはヒュルケンベルグとサインツというバランスの良いラインアップとなり、このままマシンが進化していけばトロロッソ・ホンダとしても侮れない相手になるに違いありません。そしてマクラーレン・ルノーがこのルノーワークスやレッドブル・ルノーと直接比較してどうなのか、というのはこの三年間マクラーレンに叩かれ続けてきたホンダ派としては見物だな、とも思います。

このアメリカ GP でコンストラクターズタイトルはメルセデスに確定しました。次のメキシコではまず間違いなくハミルトンのドライバーズタイトルも確定するでしょう。残り三戦はむしろストーブリーグ絡みの中団の争いに注目かな。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/10/08 (Sun.)

F1 日本 GP 2017

F1日本GP決勝:ハミルトンが優勝、ベッテルは無念のリタイア。マクラーレン・ホンダはあと一歩届かず

マクラーレン・ホンダとしてのラストランとなった日本グランプリ。かつてのセナ時代のマクラーレン・ホンダ鈴鹿ラストランはちょうど 25 年前、私が父に頼み込んで初めての現地 F1 観戦を実現したのは当時の日本 GP でした。確かスプーンあたりの席で観戦したのだったと記憶していますが、残念ながらセナは 3 周目でリタイアし、この目でセナの走りを見られたのはほんの 2 周だけという寂しいレースでした。それでも初めての鈴鹿サーキットはワクワクして、その感覚は大人になってからの F1 観戦でも変わりません。
私は今年の鈴鹿もテレビ観戦。運動会シーズンともろかぶりなので、娘たちが小学校を卒業するまで現地観戦はお預けかなあ...。

今年の鈴鹿の見どころの一つは 11 年ぶりのコースレコード更新。今季のレギュレーションで平均スピードが向上し、多くのサーキットでコースレコードを更新してきました。ミハエル・シューマッハーが持つ鈴鹿のレコードを更新するのは誰か、そして何秒更新するのかが注目されていましたが、それを果たしたのはやはりハミルトン。まず予選 Q2 で軽く 1 分 27 秒台に突入し、さらに Q3 でそのタイムを二度塗り替え、従来のレコードを 1.5 秒も短縮するコースレコードを樹立してしまいました。Q3 二度目のアタックでは些細なミスもあったように見え、あとコンマ 1 秒くらいは短縮する余力があったのではとさえ思えます。
さらには予選トップ 6 までが従来のレコードを上回るタイムを記録、今季のマシンとトップドライバーのレベルの高さを改めて感じました。

予選ではヴェッテルも 1 分 27 秒台に突入したもののハミルトンからは 0.4 秒以上の差。ハミルトンとの間にはさらにボッタスにも割って入られます。ボッタスはギアボックス交換ペナルティで 5 グリッドダウンのためヴェッテルは決勝ではフロントロウからのスタートになりますが、それでもここまでの差をつけられていると厳しい。

決勝はハミルトンが無難なスタート、ヴェッテルがそれに続く...かと思いきや、ヴェッテルのペースが上がらずズルズルと順位を下げていきます。結局スパークプラグに不具合が見つかり、ヴェッテルは早々にリタイア。ハミルトンとしてはとりあえずゴールさえすればヴェッテルとの差を広げられるという楽な展開になりました。終盤タイヤにバイブレーションが発生してペースが落ち、最後の数周はフェルスタッペンに追いまくられるという見せ場こそあったものの、ハミルトンにとってはほぼ危なげないレースで 25 ポイントをゲット。無得点に終わったヴェッテルとは残り 4 戦にして 59pt という決定的な差をつけたことになります。夏休み後の 5 戦中 4 勝、今季通算でも 16 戦中で 11 回表彰台に上がっている安定性を考えると、これからヴェッテルが逆転するのはほぼ不可能と考えて良いでしょう。
ヴェッテルは...というよりフェラーリはマレーシアに続いてのマシントラブル。ここに来て信頼性が深刻なレベルで揺らいでおり、結局今年も後半戦の失速でチャンピオンを逃すのか...という印象が強い。マシンの仕上がりとしてはハミルトンに挑戦できるだけの速さがあるだけに、こういう形で決着がついてしまうとすれば残念です。が、それもレースか。

最後の鈴鹿となったマクラーレン・ホンダは、予選は 10・11 位というコース特性を考えれば健闘と言って良い結果。決勝は、バンドーンがスタート直後にマッサと接触してポジションを落としたものの、アロンソはグリッド最後尾から持ち前のスタート力で着実にポジションを上げ、中盤以降ずっとポイント争いに絡んでいました。ただ PU のパワー不足で決定力に欠け、ラスト数周で何とか 10 位のマッサを射程内に捉えたものの、そこでハミルトンとフェルスタッペンがトップ争いをしながら追い越しをかけてきたため、マッサに襲いかかるチャンスを失ってチェッカー。あと 1 周残っていればとも思いましたが、現在のマクラーレン・ホンダの実力的にはよくやったと言えるでしょう。25 年前のマクラーレン・ホンダ鈴鹿ラストランと違い、ホンダとしての来シーズンが残っていることがせめてもの救い。来年のトロロッソ・ホンダは着実にポイント圏で走れるマシンに仕上げてほしい。

シーズンはあと 4 戦残っていますが、選手権の行方はほぼ見えてきたし、昔から日本 GP が最終戦付近だった時代が長かったせいで、鈴鹿が終わるとそろそろ今年の F1 も終わりかー...という気分になってきてしまいます(笑)。残りのレースは来年を占うつもりで観戦しようかな、と。

投稿者 B : 21:48 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/10/02 (Mon.)

F1 マレーシア GP 2017

F1マレーシアGP決勝:フェルスタッペンが逆転勝利!ベッテルは最後尾から4位入賞もクラッシュ

契約終了に伴い今年が開催最終年となるマレーシア GP。 レッドブルのマックス・フェルスタッペンが昨年スペイン GP 以来のキャリア 2 勝目を挙げました。

予兆はフリー走行から既に始まっていました。メルセデスがマレーシア向けに持ち込んだ空力アップデートが期待外れで、フリー走行はフェラーリとレッドブルがトップタイムを奪い合う展開に。しかし FP3 でヴェッテル車のパワーユニットにトラブルが発生、フェラーリは予選に向けて急遽 PU を換装します。が、予選 Q1 のアタックラップ中に新しい PU にもトラブルが発生、ヴェッテルは予選ノータイムで最後尾スタートが確定に。
予選は結局旧パッケージに戻したハミルトンが PP 獲得、しかしライコネンが 0.045 秒差で 2 番手につけます。これはトラブルが発生していなければヴェッテルが PP を獲得していた可能性が十分に高かったことを意味しており、速さはあるけど結果に結びつかないフェラーリの後半戦の悪い流れを引きずっているように思えます。
さらに決勝ではライコネン車にもスタート直前にトラブルが発生し、グリッドにつくことさえできずにリタイア。これはもうなんか完全にアカン流れですね...。

決勝は、スターティンググリッド上位にフェラーリが二台とも不在という異常事態。ハミルトンは楽に後半戦四連勝を飾るか...と思われたところに、スタートから果敢に攻めたのが 3 番グリッドのフェルスタッペン。接触してリタイアは避けたいハミルトンの心理をうまく尽き、4 周目の 1 コーナーでハミルトンをインから刺して奪首。その後もデプロイメント不足でペースが伸び悩むハミルトンを引き離し、完璧なレースでトップチェッカーを受けました。
初優勝した去年のスペイン GP は、本来ならば僚友リカルドが勝っていたところをチームのピット戦略のアヤで棚ぼた的に転がり込んできたようなところがありました。まあそれもフェルスタッペンの強運のなせるところではありますが、今回の二勝目は文句なしの実力での勝利。今季のフェルスタッペンはここまで接触やトラブルも多く、一発は速いけど安定感のない若さが出てるなあ...という印象だったんですが、改めてその実力を証明したことになります。

一方でチャンピオンを争う二人はどうだったかというと、ハミルトンは堅実に 2 位でフィニッシュし、18pt を獲得。ヴェッテルは最後尾から驚異的な追い上げを見せて 4 位にまで上がったものの、最後はタイヤが尽きてリカルドを攻略しきれず、12pt 止まり。それでも絶望的な状況からここまでリカバリーしたことを考えればダメージを最小限にとどめたと言って良いし、トラブルが起きていなければやはり勝っていた可能性が高いと言えます。それだけに悔しいでしょうね。
しかしながらヴェッテルはチェッカーフラッグ後のインラップでランス・ストロールと接触し、マシン後部を大破。次戦に向けてギヤボックス交換(=グリッド降格ペナルティ)が必要となる可能性もあり、とにもかくにもこういう不運が重なってしまうのが近年のフェラーリっぽい。ハミルトンとのポイント差は 34 と広がり、コンストラクターズでも絶望的な差がついて、フェラーリとしてはこれ以上なく厳しい状況に追い込まれました。少なくとも信頼性の確立は急務と言えます。

マクラーレン・ホンダは予選でバンドーン 7 位、アロンソ 10 位と揃って Q3 進出を果たしました。決勝ではアロンソが惜しくもポイント獲得ならずの 11 位だったものの、バンドーンがスタート順位を守り切ってシンガポールに続く 7 位フィニッシュ。なんとドライバーズランキングでアロンソを逆転してしまいました(笑。ここにきてマクラーレン・ホンダの戦闘力が高まってきているのは来年に向けて良い兆候だし、若手ドライバーが伸びてくるのも F1 に取っては喜ばしいこと。次の鈴鹿はマクラーレン・ホンダにとっては難しいサーキットですが、この結果をポジティブに繋いでいってほしいところです。

今回個人的に注目していたのが、トロロッソから急遽 F1 デビューが決まったピエール・ガスリー。今季はスーパーフォーミュラのレッドブル無限ホンダでチャンピオン争いを繰り広げ、来季の F1 昇格が確実視されていましたが、一足早くそれが実現した形になります。カーナンバーはかつて小林可夢偉がつけていた「10」というのがいろいろと感慨深いですね...。
予選は僚友サインツに 0.15 秒差の 15 位、決勝 14 位という結果は、現在のトロロッソの戦闘力を考えればデビュー戦としては十分な仕事をしたと言えるでしょう。特に同じパワーユニットを詰むルノーの二台よりも前でフィニッシュしたことはポジティブで、来季に向けて期待できそう。来週の日本 GP でも走ることが決まっており、さらにはスーパーフォーミュラでも 0.5pt 差で最終戦に臨むということで、ともに結果を残した上で来季トロロッソ・ホンダのステアリングを握ってほしい。

というわけで、来週(もう今週末か)はいよいよ日本 GP。チャンピオン争いはここで決定的になるか、フェラーリの巻き返しが始まるかの重要な一戦になりますし、ホンダの来季を占う上でも注目のレース。楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 22:51 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/09/19 (Tue.)

F1 シンガポール GP 2017

F1シンガポールGP決勝:フェラーリ全滅、完走12台のサバイバルレースでハミルトン優勝

レースそのものよりもマクラーレン・ホンダの離婚問題のほうが注目を浴びていた感のあるシンガポール GP。レースのほうに目を向けると、前戦イタリアからの流れでメルセデスがさらに勢いをつけるのか、フェラーリが反撃の狼煙を上げるのかの分水嶺と言えるレースでした。

が、今回はフリー走行からレッドブルの調子がすこぶる良い。それをフェラーリが追う展開で、メルセデスはシンガポールの公道コースに合ったセットアップが見出せていないように見えました。結局予選もレッドブルとフェラーリの真っ向勝負で、ヴェッテルがスーパーラップを叩きだして PP。その後ろにレッドブルの二台が控え、メルセデスは 5-6 番手からのスタート。オーバーテイクしにくいコース特性もあり、このままいけばヴェッテルがハミルトンを逆転して再びチャンピオンシップを主導するのでは...とさえ思えました。
しかし事件はスタート直後に発生。蹴り出しの良くなかったフェルスタッペンをヴェッテルが牽制したところに、後ろからライコネンもフェルスタッペンにオーバーテイクを仕掛け、フェラーリの二台でフェルスタッペンを挟む形に。行き場を失ったフェルスタッペンはライコネンと接触し、弾き飛ばされたライコネン車がヴェッテル車の横腹にヒット!フェルスタッペンとライコネンはそのままリタイア、ヴェッテルも半周ほど走ったところでマシンバランスを崩してスピン→リタイア。漁夫の利を得る形でハミルトンが悠々トップに立ち、そのまま労せずに夏休み後の連勝を「3」に伸ばしました。

このアクシデントでフェラーリは千載一遇のチャンスを逃したことになります。三台の接触は誰が悪いというものでもなく、完全に不運。しかしこういう重要な場面で不運に見舞われるのもここ十年のフェラーリなわけで、やはり今年も勝利の女神からは見放されているのか、と思わざるを得ません。残り 6 戦で 28pt 差というのはまだ十分逆転できる範囲ですが、今季は夏休み前まで連勝したドライバーがいなかったところ、夏休み明けからはハミルトンが三連勝ですからね。しかもフェラーリが勝てていたレースを落とし、負けを覚悟していたメルセデスが勝ったというのは一つの流れを作る可能性があります。

オープニングラップでの 3 台を始めとして、今回はリタイア合計 8 台という荒れたレースでした。2 位リカルド、3 位ボッタスというのは残ったドライバーの中では順当なリザルトですが、4 位以降がなかなか面白い。4 位サインツ、6 位パーマー、7 位バンドーンはそれぞれキャリアの最高位を記録し、特に来季ルノーのシート喪失が確定したパーマーにとっては重要なレースになりました。サインツもルノー移籍を決めた直後のレースで、いい手土産になることでしょう。

マクラーレン的にはバンドーンの 7 位入賞は喜ばしいですが、アロンソが残念でしたね。見事なロケットスタートを決めて表彰台争いにも加われそうな状況でしたが、1 周目の事故に巻き込まれてマシンを小破し、最終的にはリタイア。チームとしても後半戦で最もポイントを稼げそうなサーキットでしたし、二台揃って 10 番手以内からのスタートということで期待していたはず。今季、あと勝負ができそうなサーキットといえばブラジルくらいでしょうか。今からコンストラクターズでハースに追いつくのも微妙な状況ですし、もうホンダには残りシーズンを来季に向けたテストとして、少しでもパフォーマンスと信頼性の向上に懸けてほしいところです。

投稿者 B : 22:30 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/09/15 (Fri.)

F1「マクラーレン・ルノー」「トロロッソ・ホンダ」誕生へ

ホンダとマクラーレン、F1におけるパートナーシップを2017年シーズンで解消 - Car Watch
ホンダ、2018年シーズンからF1「トロ・ロッソ」へパワーユニット供給 - Car Watch

今シーズンに入ってからずっと燻っていた「マクラーレンとホンダの離婚問題」がついに決着。かねてからの噂通り、トロロッソと PU 供給契約をスワップすることで、来季は「マクラーレン・ルノー」「トロロッソ・ホンダ」という体制で戦うことになりました。

まあ今季マクラーレン側が公然とホンダ批判を繰り返してきた状況からすると、ファンとしても「もうこんなチームと一緒にやってられっか」という心境だったので、これでスッキリしました。アロンソにしてもそうで、ドライバーとしての力量は F1 史上でもトップクラスだとは思うし、アロンソ自身が日本のファンであることを嬉しくも思うけど、フェラーリ在籍時代のアロンソに対してティフォシたちはこういう気持ちでいたんだろうなあ...というのがよく分かりました。ホンダ自体が不甲斐ないのがそもそもの原因とはいえ、レースってチーム戦ですからね。

マクラーレンはもはやどうでもいいとして(ぉ、来季はトロロッソ・ホンダ。トップチームとは言えないチームとワークス契約になるのは複雑な心境ですが、メルセデスカスタマーのスイッチは考えられないし、ザウバーからも切られた今となっては事実上唯一の選択肢でした。ルノーとの信頼関係が壊れているレッドブルにしてみれば、セカンドチームのトロロッソでホンダの開発力を値踏みしつつ、早ければ 2019 年にもレッドブル本体でもホンダを採用しようというシナリオを想定しているはず。メルセデス・フェラーリ・ルノーがそれぞれ自前チームを持っている以上、ワークス PU で勝てる体制を築こうと思ったら今はホンダしか選択肢がありませんからね。ホンダには是非とも来季はトロロッソと共に入賞の常連ポジションを確立して、2019 年の飛躍に繋げてほしいところ。
ただ心配なのは、三年やっても成果が出なかった現在の開発体制を続けていて本当に前進が望めるのか。栃木(HRD Sakura)で開発・製造してイギリスの拠点で組み立てという体制だけど、レースするためにロードカーを売ってるフェラーリだけでなく、メルセデスもルノーも「レースのプロ」たちが開発をしているわけで。ホンダももっと現場に近いところで開発からすべきなんじゃないかとか(まあ、今や F1 もシーズンの半分はヨーロッパ以外ですが)、異動のあるサラリーマンエンジニアではなくレース部門専任で開発させるべきなんじゃないかとか、いろいろ思います。

あと気になるのはドライバーですね。現在のトロロッソのドライバーのうち、カルロス・サインツ Jr. はルノー製 PU 契約解消のカタとしてルノー F1 への移籍が確実視されていますし、ダニール・クビアトも今季の成績を見ると首あとレッドブルから見限られてもおかしくありません。ホンダ的には今季 F2 に参戦している松下信治を昇格させたいところでしょうが微妙な状況(F2 でシーズン総合成績 3 位以上が必要)。少なくとも一人はレッドブルの育成ドライバーであり昨年の GP2 チャンピオン、ピエール・ガスリーが当確とみられます。奇しくもガスリーは今季、日本のスーパーフォーミュラにレッドブルカラーのチーム無限ホンダから参戦していて、そこからトロロッソ・ホンダへというのは運命的でもあります。レッドブルの育成ドライバーはヴェッテル、リカルド、フェルスタッペン、サインツという異様な当たり率を誇っていて、ガスリーにも機体は高まります。
タイミングが絶妙なことに昨日佐藤琢磨がインディのアンドレッティチームから離脱することが発表されており、そういえば琢磨がインディ転向前に最後にテストを受けたのはトロロッソだったし、これはトロロッソ・ホンダからの F1 復帰ワンチャンあるか?と思ったけど、さすがに 40 歳を超えてからの F1 復帰はないか(´д`)。

まあ、とにかく今季のホンダのことは早く忘れてしまいたいです。マクラーレンでの残り 7 戦(もあるのか...)は来季に向けた開発と割り切って、伸び伸びとやってほしいですね。

投稿者 B : 21:18 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック

2017/09/05 (Tue.)

F1 イタリア GP 2017

F1イタリアGP決勝:フェラーリの地元でハミルトンが圧勝、ホンダPUは再びパワーを失う

前戦ベルギー GP では、メルセデスが圧勝するのではないかという予想を覆してフェラーリ(ヴェッテル)が健闘しました。それを受けて、ホームレースで勝てば今シーズンはまだまだ分からないし、負ければこのままメルセデスに勢いづかせてしまうだろう...と見ていました。

予選は降雨による二時間半の中断を含む荒れたセッション。Q3 では終盤にコンディションが回復し、誰が PP を獲ってもおかしくない状況下でハミルトンが圧倒的な速さを見せ、大逆転で PP 獲得。ミハエル・シューマッハーを抜いて F1 史上最多 PP となる大記録を樹立しました。続いたのはレッドブルの二台でしたが共にペナルティで降格、決勝のスタートはなんと 2 番手にストロール(ウィリアムズ)、3 番手にオコン(フォースインディア)という驚きのグリッドに。フェラーリの二台は 5・6 番手スタートに沈みました。
それにしても今回は予選順位確定後にパワーユニットやギヤボックス交換ペナルティで 20 人中 9 人がグリッド降格対象となり、予選結果とは全く異なる順位でスタートが切られるという前代未聞のレースでした。コスト削減を目的とした PU やギヤボックスの年間台数規制は理解できなくはないのですが、ドライバーと直接関係ないところでグリッドが操作され、見ている側にとってあまりにも分かりづらい現行レギュレーションはやはりひどい。現在はホンダが特にその影響を受けることが多いせいもありますが、こういうのが続くと F1 そのものが分かりづらくて面白くないという感覚になっていってしまうので、早急に何とかしてほしい。

決勝はハミルトンが好スタートを決め、直後にボッタスが 2 番手をキープしたことで盤石の態勢となりました。ヴェッテルは何とか 3 位には食い込んだもののボッタスにさえ 30 秒以上の大差をつけられてのフィニッシュで、全く歯が立たず。終盤は 4 位リカルドのほうが速く、レースがあと 3 周もあればポジションを守れなかったことでしょう。
結果的にハンガリーとベルギーではセットアップの成功もあってフェラーリがメルセデスといい戦いができたものの、やはり力関係で言えば今はメルセデスの方が明らかに速く、シーズン後半戦は有利な状況で戦っていけるということが改めて明らかになったレースでした。ドライバーズチャンピオンシップもついにハミルトンがヴェッテルを逆転し、残りのサーキットを考慮してもこのままメルセデスが連勝しそうな雰囲気もあります。フェラーリはどこまで反撃できるのか。

今回良かったのは、メルセデスを除けば 2・3 番手グリッドを獲得したストロールとオコンでしょう。結果的にそれぞれ 7 位・6 位でチェッカーを受け、予選順位からすると残念な結果ではありましたが、三強の次に今季デビューのルーキーがつけた事実は、F1 の今後を考えても明るいニュースです。ストロールはアゼルバイジャンでも表彰台を獲得しているし、オコンもアゼルバイジャンではチームメイト同士の接触がなければそこに近い位置につけられていたわけで。二人とも今回の結果でさらに自信を深めたでしょうし、今後が楽しみなドライバーたちです。
まあ、オコンはともかく、ストロールは開幕までは完全にお金でシートを買ったただのお坊ちゃんだと思ってたよ...本当に申し訳ない(ぉ

マクラーレン・ホンダに関しては、そろそろ語る言葉もありません。予選はバンドーンが奮闘して Q3 進出を果たしたものの、二人揃って PU 交換によるグリッド降格ペナルティでほぼ最後尾スタート。レース中は入賞争いに絡むポジションにつけながら、結局二人とも終盤にリタイア(アロンソのはトラブルではなく意図的に「やめた」可能性が高いですが)。スペック 4 の PU 投入も果たせず、良いところ無しのレースでした。
まあ最近のマクラーレン・ホンダはレース内容よりも「来季のパワーユニット供給契約がどうなるのか」のほうに注目が移っている状況。早ければ今週にも、トロロッソ・ルノーとの PU 契約スワップが決定するのでは...というのが大方の噂ですが、どうなるんでしょうね。ハッキリ言ってホンダは技術的にも政治的にも不甲斐ないけれど、公然とパートナーを批判(むしろ、罵詈雑言)するチームやドライバーと一緒に仕事をする必要もないのでは。FIA の後ろ盾を得て復帰する算段がつくのであれば、来季は一度欠場して再来年に別チームと契約して戻ってくる、でもいいように思います。

投稿者 B : 21:47 | F1 | Season 2017 | コメント (0) | トラックバック