b's mono-log

2014/05/11 (Sun.)

F1 スペイン GP 2014

スペインGP決勝 メルセデスが1−2勝利でハミルトン4連勝

ヨーロッパラウンドの開幕戦、スペイン GP。中国からの 3 週間で各チームにテクニカルアップデートがあり、勢力図に変化があるか...と思いましたが、少なくともトップは変わらず。メルセデスが開幕から 5 連勝、4 連続 1-2 フィニッシュの快挙を成し遂げました。

ハミルトンの速さと安定性は圧倒的。マシントラブルで戦線離脱した開幕戦以外全勝という結果ですから、もうハミルトンを止められるのはトラブルか周回遅れ追い越し時のアクシデントくらいじゃないかとさえ思います。
対するロズベルグは、初回ピットイン時に柔軟に戦略を変え、最終スティントにミディアムタイヤを温存する作戦が奏功し、ファイナルラップまでハミルトンを追い詰めることができましたが、結局そこまで。マレーシア以来全てハミルトンの後塵を拝し、ついにドライバーズチャンピオンシップでハミルトンに首位を奪われたとあっては、まだまだ 3 ポイント差の 2 位とはいっても複雑な心境でしょう。次戦モナコは昨年勝っている相性の良いサーキットだけに、モナコでの巻き返しができるかどうかでその後の展開が変わってきそうです。

カタロニアサーキットは F1 のテストでも使われるだけあってどのチームも研究が進んでおり、コースレイアウトも相まってドライバーの実力よりもマシン性能の差が如実に表れるサーキット。オーバーテイク自体数えるほどしか見られず、やや退屈なレースとなりました。リザルトを見ても、一部を除きほとんどチーム順という並びになっています。おそらくこの結果が現在の勢力図をそのまま反映したもの、と見て間違いないでしょうね。
圧倒的なメルセデス、今回のアップデートでようやく(大差がありながらも)メルセデスの次のポジションにつけてきたレッドブル、その後にウィリアムズ→フェラーリ→フォースインディア→マクラーレン、という感じ。ロータスの 2 台の順位が離れているので判断しづらいですが、ロータスもフォースインディアの後ろ、マクラーレンの前くらいというのがマシンの実力でしょうか。マクラーレンは開幕戦は良かったものの、以後は全然パッとしませんね...。

今回のレースでは個人的にリカルド、ヴェッテル、ボッタスの 3 人を評価しています。ヴェッテルはようやく本来最低限いるべきポジションに戻ってきた感じですが、それ以上にリカルドが良い。ボッタスも、今季の早い時期にマッサを食ってウィリアムズのエースになるだろうな、と思っていましたが、早くもそれを具現化しつつあります。リカルドもボッタスも、いい時期にいい場所にいるという幸運に恵まれた、ある意味「持ってる」ドライバーだと思いますね。リカルドはレギュレーションの大改定時にトップチームに移籍し、昨年までのマシンに慣れすぎたヴェッテルを尻目にニューマシンにいち早く適応しましたし、ボッタスは同じチームながらも去年とはまるで別物のマシンを手に入れ、チームメイトも学ぶべきものを持っている相手に変わった(笑)ことが大きいでしょう。アロンソ以来、毎年チャンピオンが入れ替わるシーズンを経て、ヴェッテル独走時代には様々な状況が固定化されてチャンピオン経験者以外が脚光を浴びることがない状況が続いていましたが、今季のレギュレーション変更がうまい具合に新風を呼び込んだ、と言えると思います。二人には、このままスターダムを駆け上がり、チャンピオン争いに絡めるドライバーに成長していってほしいところ。

次は伝統のモナコ。ある意味お祭りレースですが、このままハミルトンが独走態勢を固めるのか、それともロズベルグが挑戦状を叩きつけるのか。もう今季はそこにしか見どころが残っていないような気もしつつ(笑)楽しみにしたいと思います。

投稿者 B : 23:35 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/04/21 (Mon.)

F1 中国 GP 2014

中国GP決勝 ハミルトン3連勝、メルセデス3連続1ー2
フラッグエラーにより中国GP決勝結果に変更

もう誰もメルセデスを止めることができない中国グランプリ。ここまで 3 戦連続の 1-2 フィニッシュ、開幕 4 連勝という圧倒的な強さで、開幕後のフライアウェイ 4 戦を終えたことになります。気が早いですが、過去に開幕 4 連勝してチャンピオンを獲れなかったチームはないので、これはもうシーズンの趨勢は決まってしまったかな...という感じ。あとはハミルトンとロズベルグのどちらがドライバーズタイトルを獲るかが問題ですが、開幕戦でハミルトンが勝てなかったのはマシントラブルが一因であり、予選から決勝まで安定したパフォーマンスと勝負強さを誇るハミルトンが大本命だろうな、という見方が確定的です。

3 位には今季初の表彰台を獲得したアロンソがレッドブルを抑えて割り込みました。ライコネンが 8 位に沈んだことを考えると必ずしもマシンの調子が上向いてきたわけではないと思われますが、やっぱり「走らないマシンでも何とか走らせてしまうアロンソ」のウデは健在と言えるでしょう。ただ、F14 T が他チームを凌駕するアップデートを見せない限り、どんなにがんばっても今後これ以上のリザルトを得るのは難しそう。
レッドブルは 4-5 フィニッシュ、と良くも悪くもない結果。開幕前の状況を考えると驚くべき進歩で、走りにも安定感が見られることから、おそらく空力をはじめとしたシャシーの仕上がりは悪くないのでしょう。あとはルノーのパワートレインの性能がどれだけ上げられるか、の問題だと思います。あとは今シーズンここまで全体的にヴェッテルよりもリカルドが先行しているのが気になるところ。リカルドがいきなり活躍していることはとても喜ばしいと思いますが、ヴェッテルが昨年の RB9 ほど乗りこなせていないということでしょうか。このままリカルドの後塵を拝すようなことが続けば、チーム内のパワーバランスも変わってきかねません。

可夢偉は...がんばってますね。3 ストップ戦略を決めてファイナルラップにビアンキをオーバーテイクしたのがハイライトでしたが、チェッカーのミスで 1 周早くレースが終了してしまったためにオーバーテイクは無効、というあり得ない話(´д`)。中国 GP、10 年続いてまだこのクオリティですか...。
さておき、明らかにマルシャよりも劣っているように見えるポンコツ CT05 をよくここまで走らせているな、というのが贔屓目を抜きにしても今年の可夢偉に抱いている印象です。タイヤ交換直後に、タイヤのタレてきたヴェッテルをオーバーテイクしてラップダウンを戻した行為はバックマーカーとしてどうか?という批判もあるかもしれませんが、今の可夢偉には印象に残る走りをパドックに見せつけることが最重要。国際映像にも滅多に映りませんが、この調子でがんばってほしいところ。特に、新レギュレーション 4 戦目にして完走 20 台という信頼性を各チームが獲得し始めたので、今後上位を狙えるチャンスはさらに減っていくでしょうからね...。

次は GW 明け、ヨーロッパラウンド開幕戦のスペイン。各チームが大規模アップデートを施し、ようやく真の開幕と言えるレースになります。メルセデスとのギャップを各チームが縮めてくるのか、それとも勢力図に大きな変化はないのか。これから 3 週間の F1 ニュースもチェックしていきたいと思います。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/04/08 (Tue.)

F1 バーレーン GP 2014

バーレーンGP決勝 ハミルトンが優勝、ペレスが3位表彰台

今季からナイトレースとなったバーレーン GP。今までのバーレーンとはずいぶん雰囲気が変わって、アブダビ GP に近い風景の中を F1 マシンが走ります。それに伴いスタート時間が遅くなったので、深夜の生観戦は厳しい(;´Д`)。アメリカ大陸でのレースほどじゃないけど...。

レースのほうは、予選決勝ともにメルセデスの独壇場。予選ではロズベルグが、決勝ではハミルトンが先を行くという状況で、いかに 2 人のパフォーマンスが拮抗しているかが分かる内容でした。開幕 2 戦はどちらかのマシンに不調があったりして 1 台が独走というパターンでしたが、今回は双方のマシンのセットアップがうまく行っていたことと、途中でセーフティカーが入って差が縮まったことにより、もろにメルセデス 2 台のマッチレース。逆に言えば、前 2 戦はトップのマシンに燃料やタイヤをセーブする余裕があったのが、今回は 2 台がデッドヒートを繰り広げた結果、後続とのギャップがどんどん開き、他チームとの戦力差が浮き彫りになったと言って良いでしょう。

3 位以下のチームも、ものの見事に同チームの 2 台が連なってフィニッシュする結果となり、現状のマシンパフォーマンスの差が明確になりました。メルセデスが圧倒的な速さを誇り、その後ろにフォースインディア、ウィリアムズ、レッドブルが続き、ちょっと遅れてマクラーレンとフェラーリ...という勢力図。やはりメルセデスのパワートレインが性能も信頼性も随一、ということになるのでしょうが、ルノーはレッドブルだけがようやくまともにパワートレインを使いこなせし始めた状況、フェラーリに至ってはワークスでさえマシンに良いところが一つもない状況。
メルセデスの独走ぶりを見るに、どうも 2009 年のブラウン GP を見ているような気分です。少なくとも前半戦はこのままメルセデスがアドバンテージを保ち、他チームが追いついてきた後半戦でもそれまでに築いたポイント差で逃げ切る...という構図。もうハミルトンとロズベルグのどちらがチャンピオンになるか、くらいしか見どころがなかった、というシーズンになっている可能性もあります。もちろん、新しいパワートレインがどのように熟成されていくか、という技術的な注目点もありますが。

可夢偉は今回も完走こそしたものの、15 位フィニッシュ。直近のライバルであるマルシャが 13 位フィニッシュしたことで、コンストラクターズランキングで逆転されるという、悔しい結果になりました。レース戦略として、周回遅れになることを想定してレース距離よりも 1 周分少ない燃料しか搭載しなかったところ、終盤のセーフティカー導入で周回遅れがリセットされ、最後は極端な燃費走行を強いられた結果マルシャに先行されてしまった...というのが実態らしいですが、なんとも間抜けな話。どのチームもマシンの信頼性が煮詰まらない中で、しかもナイトレースだったにも関わらず、セーフティカー導入を想定しない...というのは。まあ、失うものが何もないチームでマルシャ相手に守りの戦略を採っても仕方がないのですが、次は結果に繋げてほしいところ。

次は 2 週間後の中国 GP。例年雨が降りやすく、ウェットになるとマシンパフォーマンスよりもドライバーの力量によるところが大きくなるので、可夢偉にも活躍のチャンスがあるのではないでしょうか。期待しましょう。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/03/31 (Mon.)

F1 マレーシア GP 2014

マレーシアGP決勝 メルセデス1−2、ヴェッテルが3位

第 2 戦マレーシア、セパン。今季チャンピオン最右翼のハミルトンが、今回はマシントラブルもなく、非の打ち所のない走りで鮮やかにポール・トゥ・ウィン。ロズベルグも 2 位につけて、2010 年のチーム設立以来初の 1-2 フィニッシュを飾りました。いやあ、トラブルさえ起きなければメルセデスの強さは本物ですね。ロズベルグのペースがそれほど上がらず、ハミルトンとの差が開いてしまったことが少し不安要素でしょうが、2009 年のブラウン GP のような勢いを感じます。ヨーロッパラウンド開幕までこの勢いを維持できれば、そのまま逃げ切りも見えてくるでしょう。

しかし、3 位につけたレッドブルも侮れません。オーストラリアでもリカルド 2 番手フィニッシュ(規定違反で失格にはなったものの)、今回はヴェッテルが 3 位表彰台と、プレシーズンテスト時の状況からすると想像以上にリカバリーが早い。それでもメルセデスとの差はまだ大きいように見えますが、フェラーリよりはスピードもありそうだし、ヨーロッパラウンドに戻るまでの間にどこまでメルセデスに食い下がれるか、がシーズンの行方に大きな影響を与えそうです。
前戦失格のリカルドは、今回も 5 位につけていながらピット作業のミスで発車時に左フロントタイヤが脱落しかけ、大きくタイムロス。5 秒ペナルティを受けた後にフロントウィングを縁石にヒットさせ、その後もしばらく走り続けていましたが結局リタイア。さらには「危険なリリース」のペナルティで次戦 10 グリッドダウンペナルティ...と散々な結果となりました。まあ、走りの内容だけを見れば全然悪くないし、めげずにアタックしていってほしいところ。個人的には、他のどんな F1 ドライバーとも違うあの屈託のない笑顔も好感度が高いですし、応援しています。

ほかに特筆すべきは、新人のマグヌッセンとクビアトがデビュー早々に 2 戦連続の入賞、というのも見逃せません。ウィリアムズのボッタスも、早くもチームメイトを凌駕する走りをし始めていますし、これは本格的に F1 の世代交代が始まる予感。廄

で、可夢偉。開幕戦はブレーキトラブルでスタート直後にリタイアせざるを得ませんでしたが、今回は無事 13 位完走。後ろには僚友のエリクソンとマルシアのチルトンしかいなかったものの、2 ストップ作戦を成功させて一時はポイント圏内を走るほどの健闘でした。明らかにマシン性能に勝るロータスのグロジャンを相手に、一つ目の DRS ゾーンでわざと先行させて二つ目の DRS で抜き返す、といったテクニックには震えましたね。ここまで、予想していたほどはマシントラブルで脱落するマシンが多くありませんが、少なくとも 12~13 番手につけていれば、入賞が転がり込んでくることもある。逆に言えば、現在のケータハムのマシンではそういう展開をうまく拾わないとポイント獲得は難しい、ということでもありますが...諦めずに、しぶとくポイントを狙いにいってほしいものです。

次は連戦でバーレーン。ほとんどマシンアップデートなしで臨まなくてはならないグランプリなので、信頼性という点ではマレーシアと大差ないことでしょう。可夢偉には次回もまだまだチャンスはあるはず。次回も、諦めない走りを見せてほしいところです。

投稿者 B : 00:18 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/03/18 (Tue.)

F1 オーストラリア GP 2014

オーストラリアGP決勝 ロズベルグが優勝、新人のマグヌッセンが表彰台獲得
リチャルド オーストラリアGP失格 - GPUpdate.net
レッドブル リチャルド失格に抗議 - GPUpdate.net
ケータハム シーズン初戦はトラブルによるダブルリタイア

大変革の F1、2014 年シーズンがついに開幕しました。今季の F1 の最大の注目は、パワーユニットの変更。昨年までの 2.4l V8 自然吸気エンジンから、1.6l V6 ターボエンジン+MGU(モータージェネレーターユニット)を統合したパワートレインへ。昨年までの KERS(回生ブレーキ)があくまでエンジンの補助的な役割しか果たしていなかったのに対して、今年の MGU は MGU-K(ブレーキによる運動エネルギー回生)+MGU-H(熱エネルギー回生)の二段構えで出力も大幅に向上し、駆動系としてはエンジンと半々の重要性を担う、完全なるハイブリッドシステムに生まれ変わりました。
これはクルマの作りが昨年までとは全く変わってしまうことを意味し、昨年までは空力最優先+いかにタイヤをうまく作動させるか、の戦いだったのに対して、今年はパワーユニットの完成度が空力以上の意味を持つシーズンになっています。ある意味、ニューウェイイズムが席巻した 1990~2000 年代の F1 から、エンジンがレースを決めた 1980 年代の F1 に戻ったとも言える。また、マシン開発の最適解が見つかり、どのチームも同じような方向性を向くようになるまでの間は、コンストラクターごとに性格の異なるマシンが混在する、テクノロジー好きにとってもたまらないシーズンになりそうです。

そんなシーズン開幕戦を制したのは、プレシーズンテストの下馬評通り、メルセデスのロズベルグ。スタート直後にトップを獲ってからは誰も追いつけない一人旅で、危なげなくチェッカーまでクルマを運びました。とはいえ PP を獲得したチームメイトのハミルトンが序盤にマシントラブルでリタイアするなど、パフォーマンスはともかく信頼性に関しては決して盤石とも言えなさそう。少なくともシーズン前半は優位な状態が続くでしょうが、このままどちらかが独走でチャンピオンシップを制すか、と言われれば、その結論を出すにはまだ早すぎます。

驚いたのが、2 位に食い込んだ(レース後に失格の裁定が下されたとはいえ)のダニエル・リカルド。リカルド自身の速さについて疑うものではありませんが、プレシーズンテストで散々な状態だったマシンを開幕戦でここまで競争力のある状態にまとめてきたのは、さすがレッドブルとしか言いようがありません。ヴェッテルは予選からセットアップが決まらず、決勝でも早々にリタイアしてしまったことから、パワーユニットはまだ完全と言える状態からは程遠いのでしょうが、思っていたよりも早期にトップ争いに絡んでくる可能性があります。まあ、それも失格処分の原因となった燃料流量の違反がどの程度パフォーマンスに影響していたか次第ですが。

3~4 位(リカルドの失格により最終的には 2~3 位)は、これもまた順当に下馬評通りマクラーレンの 2 台。でも、先にゴールしたのがバトンではなく新人のマグヌッセンというのが驚き。今回はバトルらしいバトルがなかったのでインパクトのある走りではありませんでしたが、逆にデビュー戦で、それもここまで荒れたレースで、これだけ落ち着いた走りができるのがすごい。これはもしかすると、マクラーレンはハミルトン以来の逸材を引き当てたのかもしれません。いずれにしても、最悪のシーズンとなった昨季から、マシンの仕上がりもドライバーラインアップも上々とくれば、来季のホンダ参戦に向けて期待が高まりますね(←さすがに気が早すぎ)。
メルセデス勢ではウィリアムズのボッタスが光る走りで 6 位入賞を果たしていますし(個人的には、ボッタスは今季最終的にマッサを下して頭角を顕すと思う)、フォースインディアも 2 台完走でヒュルケンベルグが 7 位入賞。フェラーリ勢もイマイチパッとしないし、ルノー勢に至ってはトロロッソが比較的悪くない結果(9・10 位)だった以外はトラブル続きで散々な結果。パワートレインによってこれだけ明暗が分かれてしまうと、逆にシーズンが面白くなくなるのではないかと不安になります。

そして、1 年ぶりに F1 に戻ってきた我らが可夢偉ですが...ブレーキトラブルにより 1 周もできずに、それもマッサを巻き添えにしてのリタイア(´д`)。チームメイトのエリクソンもパワートレインのトラブルでリタイアしているので、仮に 1 周目のトラブルがなくても走りきれなかった可能性の方が高いでしょうが、かえすがえすも残念です。ブレーキトラブルといっても MGU-K の回生ブレーキ制御周りでしょうから、ルノーのパワートレイン問題の根がいかに深いか、ということの証左でもあります。それに、空力よりもパワートレインやセッティングの自由度が重要となる今季において、マクラーレンでさえ 1 シーズンで放棄したフロントプルロッドサスペンションを空力のために今季から導入するというのも、裏目に出るとしか思えません。今年の可夢偉が活躍できるとしたら、ほとんどのチームで信頼性が確立しない序盤戦(少なくともヨーロッパラウンドが始まる前まで)に石にかじりついてでも完走し、荒れたレースでポイントを拾うくらい。パフォーマンスも信頼性もないマシンで戦わなくてはならない可夢偉には、これから辛い 1 年が待っていそうな気がしてなりません。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/02/01 (Sat.)

F1 2014 プレシーズンヘレステスト

ヘレステスト初日 ライコネンがファステスト
ヘレステスト2日目 バトンがトップタイム
ヘレステスト3日目 マグヌッセンがトップタイム
ヘレステスト最終日 マッサがファステスト

2014 年シーズンに向けたプレシーズン合同テストがスペイン・ヘレスで開催されました。ここまで新車発表を行わなかったチームのマシンお披露目と、現時点での各チームの戦力分布が見える、注目のテストです。

4 日間を通じてメルセデス勢が安定したパフォーマンスを発揮し、マイレージを稼ぐと同時に連日のトップタイムを記録。パワートレインの重要性が増す今シーズンにおいて、現時点から高い完成度にあるというのは大きなアドバンテージではないでしょうか。いっぽうで、昨年まで圧倒的な速さを誇ってきたレッドブルをはじめとするルノー勢が、パワートレインのトラブルでまともに集会を重ねられていない、というのが気になります。
開幕まであと 1.5 ヶ月。開発を進める時間はあるとはいえ、周回を稼げているメルセデス勢と、まともに走れていないルノー勢で、テスト期間中にさらに差が開いてしまっているようにも見えます。これが開幕までにどの程度の差として現れるか。思い出すのはレギュレーションの大改定があった 2009 年。シーズン後半の最速は間違いなくレッドブルだったものの、ダブルディフューザーによりシーズン序盤に圧倒的なアドバンテージを稼いだブラウン GP が結局逃げ切ったことは、今も記憶に新しいところです。おそらくレッドブルはシーズンのどこかで追いついてくるでしょうが、メルセデスやマクラーレンにとっては今のうちにどれだけ差を作っておけるか、が今季の焦点になりそう。

我らが小林可夢偉もテスト最終日に新しい緑色のレーシングスーツに身を包み、54 周を走行したとのこと。ルノー陣営なのでやはりトラブルには見舞われたようですが、ウェットコンディションとはいえルノー勢の中では最も周回をこなし、同じパワートレインを使うレッドブルやトロロッソよりも速かったというのは朗報でしょう。シーズン中はこうはいかないでしょうが、このパフォーマンスが 2015 年に繋がる、と信じたいものです。

次回テストは 2/19 のバーレーン。それまでにこの差は縮まるのか、それとも逆に広がるのか。

投稿者 B : 20:14 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/01/28 (Tue.)

F1 2014 年の新車続々発表

ウィリアムズ 新車の画像を公開 - GPUpdate.net
マクラーレン MP4ー29を発表 - GPUpdate.net
ロータス 新車E22の画像を公開 - GPUpdate.net
フェラーリ F14 Tを発表 - GPUpdate.net
ザウバー C33を発表 - GPUpdate.net

29 日からのヘレステストを前に、F1 各チームから新車発表が続いています。ここまで発表したのウィリアムズ、マクラーレン、ロータス、フェラーリ、ザウバーの 5 チーム。コスト削減の折、年々発表会の規模を小さくしたりオンラインのみでの発表とするチームが増えていますが、今のところ今年は全体的に近年で最も地味な新車発表となりそうです。

今季のテクニカルレギュレーション最大の変更点は、マシンの動力。エンジンが V6 ターボに変更されることに加え、回生エネルギー(ERS)も採用するのがポイントです。今までも KERS はありましたが主にオーバーテイク目的の補助的な役割しか担っていませんでした。今年は ERS が昨年の KERS に比べて最大出力で 2 倍、エネルギー放出量で 10 倍となり、重要度がエンジンに匹敵するレベルになります。このパワートレイン(エンジン+ERS)をどう仕上げ、マシンというパッケージにまとめてくるか、が各チームの開発力の見せ所となります。
その他のポイントとしては、最低重量の増加、フロントウィングの狭幅化、モノコック先端高・ノーズ高の低減、排気管の位置・数・排気方向の制限という感じで、パワートレインの根本的な変更ほどのインパクトはありませんが、昨年までのコアンダ・エキゾーストが事実上使用できなくなったこと(まあ、何らかの形で同様の効果を狙った開発は継続されるでしょうが)により、空力の考え方が昨年までとは異なってきます。

ここまで発表されてきた各チームのマシンを見ると、まず目につくのはノーズの形状。ノーズ高が 550mm→185mm と今季より大幅に制限されたことを受け、どのチームも先端が極端に下がった異様なノーズを採用してきています。ルノーはかつてのウィリアムズ FW26 のセイウチノーズを彷彿とさせるフォーク型、フェラーリは単純に先端だけを低くしたカモノハシ型、マクラーレンとザウバー、ウィリアムズは先端だけが異様にすぼまったアリクイ型。フェラーリ以外は従来のノーズの高さに当たる部分からを事実上のノーズととらえて、それよりも前の部分を空力的に極力邪魔しないように、という考え方なのでしょう。しかし、2012 年のステップドノーズ以上の醜さを、残念ながら感じてしまいます。「速く走りさえすればカッコ良く見える」というのもある種の真実ですが、ステップドノーズは結局最後まで美しいと思えなかったからなあ。

という感じで、どうしてもノーズ周りに目が奪われがちですが、まず重要なのはパワートレインと空力。こればっかりは走り出してみないと分からないので(まあレースで同条件で走らせてみるまで分からないわけですが)、とりあえず他チームの新車発表とへレステストの状況に引き続き注目していきたいと思います。

投稿者 B : 00:24 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/01/22 (Wed.)

小林可夢偉がケータハムで F1 復帰へ

ケータハム 可夢偉とエリクソンをレースドライバーに起用

2014 年の F1 レースシートの最後の二つ、ケータハムのドライバーラインアップが発表されました。そこに名前が挙がったのは我らが小林可夢偉と、スウェーデンの新人マーカス・エリクソン。可夢偉がケータハムと交渉していることはしばらく前から明らかになっていましたが、ようやく正式発表となりました。

いやー、長かった。昨年、ザウバーのシートを失った可夢偉が WTCC フェラーリワークスのシートを獲得したときはマッサの後釜としての 2014 年の可能性を夢見たものでしたが、アロンソ&ライコネンというラインアップを見てしまっては、どちらかがチームと決定的な決裂でもしない限り、可夢偉が入り込む余地はなさそうということは、火を見るより明らかでした。その後、ロータスやフォースインディアとも交渉していたようでしたが結局かなわず、最終的にケータハムでまとまったわけです。我々が期待した中ではもっとも地味な結果ではありましたが、昨年ライコネンがシーズン半ばにしてロータスを離脱した際にコヴァライネンが抜擢されたことからも分かるとおり、今の F1 では少なくともパドックで存在感をアピールすることが重要。コヴァライネンは結局レースで結果を出せず、スポンサーも持ち込めずで 2014 年のレースシートを獲得できませんでしたが、WTCC にいてはそもそもその可能性にすら辿り着けなかったわけで、例えテールエンダーでもマシンに乗っていることがいかに重要か、ということでしょう。今はとにかく、その状況に到達したことを喜びたい。

まあ実際には 2014 年シーズンのケータハムには厳しい現実が待ち構えているものと思われます。最大限前向きに解釈すれば、ルノー製パワートレインとレッドブル製ギヤボックスという最強の遺伝子を受け継ぎ、2013 年シーズンを捨てて 2014 年向けの開発にリソースを振り向けてきた結果がどう出るか、という側面もありますが、レース運営という点ではパット・シモンズによって鍛えられたマルシャに 2013 年の間に差をつけられてしまったことも事実。そう簡単に可夢偉がトップチームの目に留まる活躍ができるとも思えませんが、まずは改めてスタートラインに立つことができた状況、と言えるでしょう。

これを契機に 2015 年にはマクラーレン・ホンダのシートを、という妄想はいかにも虫が良すぎる気はしますが、少なくとも入賞圏が狙えるチーム、できれば表彰台が争えるチームへの移籍に向けて。小林可夢偉、勝負の一年となりそうです。

投稿者 B : 01:05 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2013/12/31 (Tue.)

ミハエル・シューマッハーがスキー事故で重体

シューマッハー、スキー中の事故で緊急搬送 - AUTOSPORT web(オートスポーツweb)
重体のシューマッハー、頭蓋内圧迫の恐れも - AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

年末になかなかショッキングなニュースが。元 F1 ワールドチャンピオンのミハエル・シューマッハーがフランスでのスキー中に事故に遭い、頭部に重傷。すぐに病院に搬送されたものの昏睡状態で、まだ予断を許さない状態とのこと。

岩にぶつかる事故とのことですが、ヘルメットを被っていてさえそれだけの重傷ということなので、どれだけのスピードが出た状態で激突したのか想像もつきません。F1 ドライバーといえど生身の人間ですからね...。300km/h 級のスピードでウォールに激突してさえほぼ無傷ということも少なくない F1 マシンがいかに安全か、ということを、このことで改めて認識もしようといものです。

さておき、偉大なチャンピオンがこんなことであっけなく命を落としてしまう、という悲しい結末だけは見たくありません。かつては「ターミネーター」と恐れられ、レース中の事故で右足を骨折してさえシーズン中に復帰できるまでの回復を見せた、屈強なアスリート。その強さを再び発揮し、我々の前に元気な姿を見せてくれることを、今は祈っています。

投稿者 B : 13:30 | F1 | コメント (0) | トラックバック

2013/12/11 (Wed.)

F1 最終戦のポイントが 2 倍に

2013 年シーズンが終わって一抹の寂しさが残る F1 ですが、コース以外のところでは引き続きいろいろと動きがあり。
  • ロス・ブラウンがメルセデス GP を離脱
  • そのロス・ブラウンにガーデニング休暇後のマクラーレン入りの噂
  • 一方でそのマクラーレンにはロン・デニスのチーム代表復帰の噂
  • ロータスのドライバーラインアップはグロジャン&マルドナドで確定
  • ヒュルケンベルグはフォースインディアに出戻り
  • ザウバーのドライバーラインアップはまだ未確定
  • ロシアマネーつながり(?)でザウバーとマルシャに合併の噂
などなど。ホンダが復帰する 2015 年を見据えるとどうしてもマクラーレンの動向が気になってしまうところですが、最悪の 2013 年シーズンを終えて、来季は少しでも上向くことを期待しましょう。

そんな折、レギュレーションの変更に関する唐突な決定事項が。

最終戦ダブルポイントシステム導入へ - GPUpdate.net

えーーー、何それ。なんかのクイズ番組かよ!という(´д`)。

2013 年こそヴェッテルの独走で早々にダブルタイトルが確定してしまいましたが、近年の F1 は 2007・2008・2010・2012 と最終戦までチャンピオンシップがもつれ込むことが非常に多い。終盤戦を消化試合にせず、最後まで競争を盛り上げたいという意図は分からなくはないですが、「1 勝の重み」に名誉(例えばモナコとか)以外の差を設けるのはどうなのか。第 18 戦を終えた時点でドライバーズランク首位に 49 ポイント差をつけられていても、最終戦で勝ったら逆転チャンピオンの目がある、というのはいくらなんでも興ざめではないでしょうか。
もう導入は承認されてしまったようなので、今から言っても仕方ありませんが、なんだかなあ。

予算制限とドライバー固定番号が導入 - GPUpdate.net

あと、バジェットキャップとカーナンバー固定制。

2015 年から導入されるバジェットキャップ制は、2010 年に一度導入の動きがあったものの、FOTA(F1 チーム側の連合組織)からの反発に遭って最終的にはチーム間の自主的なリソース制限協定(RRA)として導入された経緯をもつものです。その RRA も抜け道だらけで事実上の骨抜き状態。まあ、下位チームならまだしも、ロータスやザウバーのような中堅チームでさえ資金難にあえぎ、ペイドライバーを採用せざるを得ない状況を考えれば、ある程度のバジェット制限は F1 の健全な存続のために必要なのだろうと思います。

カーナンバー固定制はこれまた唐突に 2014 年からの導入。
F1 のカーナンバーは、1996 年に現在の「1 番は前年のドライバーズチャンピオン、2 番はそのチームメイト、3 番以降は前年のコンストラクターズランク順」というレギュレーションが導入されましたが、それ以前はチーム単位でのカーナンバー固定制が長らく使われていました。3・4 がティレル、5・6 がウィリアムズ、7・8 がマクラーレン、27・28 がフェラーリ、という数字はマシンカラーと同じくらいそのチームの個性を表す番号だったし、ナイジェル・マンセルのように 1 チームに長く在籍していたドライバーにとっては「レッドファイブ」はニックネームと同義でした。
そういう意味では、現在の無味乾燥なナンバリングよりは愛着が持てるというものですが、当時と違うのは「ドライバーごとに固定番号になる」ということ。有力ドライバーならまだしも、印象の薄いチームだと「どっちがどっちだっけ」となりやすいので、ややこしい(笑。まあ、現在の F1 マシンはスポンサー枠が細かく設定されすぎていて、カーナンバーの掲出自体が小さかったりデザイン的に埋もれてしまったり、という問題もあります。カーナンバー固定制を有意義に使うためにも、カーナンバー自体を目立たせるようなデザインも重要だと思うんですけどね。ただ、「ロゴのプライオリティをどうするか」というのは広告的にはすごく重要な話でもあるので、スポンサーからの反発は必至でしょう。

ともあれ、来年は誰がどの番号をつけて走ることになるのでしょうか。個人的には、アロンソは 5 番のマシンを駆っているシーズンが多いせいで、5 番のイメージが強いんですが。

投稿者 B : 00:09 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック