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2014/06/23 (Mon.)

F1 オーストリア GP 2014

オーストリアGP決勝 ロズベルグが優勝、ボタスが3位表彰台を獲得

11 年ぶりの開催となったオーストリア GP。結果だけ見ればメルセデスの 1-2 といういつも通りのリザルトではありますが、内容的には前戦カナダに並ぶ面白いレースになりました。

波乱はまず予選から。今季の直線番長・ウィリアムズ FW36 とレッドブル・リンクの相性が良く、フリー走行から上位タイムを占めていました。が、メルセデス有利は変わらず...と思いきや、メルセデスの 2 台がお互いを意識するあまりか、ハミルトンが予選 Q3 ノータイム(1st アタックが白線越えででタイム抹消、2nd アタックではブレーキトラブル?でスピン)、ロズベルグがハミルトンのスピンの煽りを喰って 2nd アタック時にタイムを出せない、というアクシデントが発生。その結果、ウィリアムズがフロントロウを独占する、という予想だにしなかったグリッド順に。まさに、カナダで起きた「メルセデスの二台が競った結果、他者が漁夫の利を得る」という状況の再現になりました。

決勝は、3 番グリッドからスタートでボッタスをかわし、1st スティントでアンダーカットを成功させたロズベルグが難なく勝利。予選ノータイムで 9 番手スタートとなったハミルトンもスタートでジャンプアップし、最終的にはロズベルグの背後にまで迫ったものの、2 位フィニッシュ。そして、ボッタスがキャリア初となる 3 位表彰台を獲得しました。ボッタス、おめでとう!
ウィリアムズは 3-4 フィニッシュを果たし、メルセデスだけ別カテゴリに近い力関係の中では実質優勝にも等しい健闘と言えます。が、ピット戦略を間違えなければ勝てる可能性は十分にあったし、悪くても 2 位は獲れていた可能性は高く、その意味で課題の残るレースだったと思います。中継の中で森脇さんが仰っていたように、ロズベルグがアンダーカットに来たときに、ポジションキープのために同時にピットに入れていたら、そのまま優勝の目はあっただろうし、仮にどこかで抜かれていたとしても、メルセデスに食らいついていくことで前戦のリカルドのように相手のトラブルを誘発していたかもしれません。ウィリアムズの現在の課題は、勝つための思考をもってレース戦略の組み替えができないことにあります。前戦でも、メルセデスの 2 台にトラブルが発生したときに焦ってマッサをピットに入れていなければ、リスクもあったけど勝てるチャンスではあった。メルセデスがいるから 3-4 位でいい、ではなく、勝てるときに勝ちに行かなくては、この上はありません。まあ、ウィリアムズがメルセデスエンジンユーザーであり、かつチームの主要株主の一人がメルセデスチーム CEO のトト・ウォルフである、という事情が何かを遠慮させているのかもしれませんが...、かつての名門復活の最大のチャンスが来ている状況でこれ、というのはいかにも残念。

話をメルセデスに移すと、ハミルトンは予選 9 位から 2 位フィニッシュ、というのは優勝が同じマシンに乗るチームメイトであることを考えれば、望むべき最高の結果を得られたと言えます。しかし、チャンピオンシップにおけるロズベルグとの差が 29pt に開き、ロズベルグにとっては 1 回ノーポイントに終わってもまだ首位をキープできる、という状況が精神的な余裕を生むはず。私はこの先のロズベルグとハミルトンの戦いは最後まで冷静さを失わなかったほうが勝つとみているので、この状況の変化は興味深いですね。今回のグランプリでは、予選 3 番手でのインタビュー時にも、優勝後のポディウムでも終始ニコニコしていたロズベルグの余裕ぶりが印象的でした。

シーズン全勝が消えてもメルセデスの圧倒的優位は変わらないのが明らかになったオーストリア GP でしたが、ハミルトンとロズベルグの競り合いにより「付け入る隙がある」ことが、カナダ GP に続いて証明された形になりました。次のシルバーストンは高速サーキットなので、引き続きウィリアムズにも勝ち目があると言えそう。チームにとってのホームレースで、今回のような消極的なレースではなく、勝ちに行く戦略を見せてほしいところです。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/06/16 (Mon.)

ミハエル・シューマッハーの容態が快方へ

シューマッハ 昏睡状態を脱して退院 - GPUpdate.net

昨年末にスキー事故で意識不明の重体となっていたミハエル・シューマッハーが半年ぶりに昏睡状態を脱し、事故以来入院していたグルノーブル大学病院を退院したとのニュースが。
本人のコメントが出ていないので、どの程度コミュニケーション可能な状態なのか、そもそも後遺症がどれくらい残っているかも分からない状況ですが、とにかく良かった!

事故後、過熱する報道で不正確な情報もかなり出回ったものの、その後のご家族やマネージャーサイドの意向によって公式な発表以外の報道がシャットアウトされてきたこともあり、その後の経過がほとんど分からない状況が続いていました。最近では容態に関する報道もほとんどなくなり、その代わりにグランプリのたびに先頭をひた走るメルセデス W05 のコクピット周辺に掲げられた "#KeepFightingMichael" のハッシュタグを見るたびに、快復への祈りを新たにする...という日々でした。

ヘルメットが割れて脳の手術を余儀なくされ、半年間も意識を失うような事故だったので、ミハエルが完全に以前のような体調を取り戻す、ということももしかしたら難しいのかもしれませんが、それでも、一日も早く世界中のファンの前に再び姿を見せてくれる日が来ることを、改めて祈っています。

投稿者 B : 21:25 | F1 | コメント (0) | トラックバック

2014/06/10 (Tue.)

F1 カナダ GP 2014

カナダGP決勝 荒れたレースでリチャルド初優勝!

おめでとうリカルド!!!

カナダ・モントリオールといえば、「荒れたレース」になりやすいサーキット特性で、アレジ、ハミルトン、クビサなど伝統的に初優勝者を生みやすいサーキットでもあります。とはいえ、今シーズンここまでの流れから言って、メルセデスの二人以外から勝者が出るとは、素直に驚き。終盤はめまぐるしい展開で、今季もっとも面白いレースになったと言えます。

オープニングラップにセーフティカーが入り、ファイナルラップもまたセーフティカー導入でそのままチェッカー、という荒れたレース。完走扱い 14 台、うち実際にチェッカーフラッグを受けられたのは 11 台というサバイバルぶりで、下位チームにとっては前戦モナコ以上に絶好の入賞チャンスでした。が...、ケータハム、マルシャともに 2 台ともリタイア。可夢偉は相変わらず走らないマシンをプッシュして健闘していましたが、左リヤのトラックロッド破損によりリタイア。他のサーキットに比べ縁石の段差が大きいサーキットなので縁石乗り越え時にダメージがあったのかもしれませんが、F1 マシンの信頼性としてあり得ないレベルですよね...。ケータハムには、シーズンの進行に伴い落胆させられることばかりです。

さておき、上位陣の話。今回のリカルドの勝因は...こう言ってしまうと身も蓋もありませんが(笑)、メルセデスの 2 台が競い合ったこと、にあります。グリップレベルが低いにもかかわらずストップ&ゴーでブレーキに厳しいサーキットで、2 台が本気でバトルを繰り広げた結果、MGU-K(回生ブレーキ)の耐久値の限界を超えてしまった、というのが、メルセデス失速の原因かと思われます。いかにこれまでのレースでは余力を残していたかと考えると恐るべきポテンシャルと言わざるを得ませんが、逆に、2 台ともにほぼ同時に同じトラブルが出たことで、メルセデスの品質コントロールレベルの高さも思い知らされました(笑。
それでも、同じマシンを駆るチャンピオンよりも速く走り、ストレートスピードに勝るフォースインディアを抑えきったのは間違いなくリカルドの実力なわけで、そこには素直に賞賛を送りたいですね。現役 F1 ドライバーの中でも最も嫌みの少ないキャラクターで、以前から応援していましたが、屈託のない笑顔が中央に立った表彰台は、今シーズンの他のレースとは違う爽やかさに満ちていました。

とはいえ、今後もリカルドに優勝のチャンスが巡ってくるかというと、そうそう甘い話でもないでしょう。今回のようなトラブルが出ない限り、メルセデスの 2 台がスピードも信頼性も群を抜いていることは間違いなく、メルセデスは今後技術的な改善、あるいはリミッター等の設定、もしくは 2 台の直接対決を避けるルール(かつてのマクラーレンのように、オープニングラップをリードした者に優先権を与えるなど)といった対策で、同様のトラブルを回避してくるのではないかと思います。今回のようなチャンスはモントリオールという特殊なサーキットならでは、と考えるべきかと。

今回のロズベルグ 2 位・ハミルトンノーポイントというリザルトにより、ドライバーズチャンピオンシップはロズベルグがハミルトンに 22pt の差をつけました。ハミルトンの 4 連勝により一時は精神的に追い詰められている感のあったロズベルグも、これで少し余裕ができたというところでしょうか。おそらく純粋な速さやレースでの強さという点ではハミルトンに優位があるはずなので、ロズベルグがチャンピオンを狙って行くにはこの点差を背にきっちり 2 位以上を獲っていく着実なレース運びと、できるだけハミルトンが嫌がるレース運びをするクレバーさが求められます。ハミルトンは精神的に安定していれば滅法強いけど、ひとたびネガティブ思考に入ると乱れ始めるドライバーなので。一方のハミルトンは、多少のことでは動じない芯の太さ、あるいは周囲の騒音から護ってくれる信頼関係をレースチームとの間に築くこと、そしてロズベルグをねじ伏せる力強い走り、これに尽きるでしょう。ハミルトン 4 勝、ロズベルグ 3 勝と拮抗してきて、チャンピオン争いはいよいよまた分からなくなってきました。

次のレースはまた 2 週間後、11 年ぶりの開催となるオーストリア GP。レッドブルの初めてのホームレースとなります。とはいえ、これまでのレースを見る限り、RB10 はレッドブルリンクのような高速サーキットよりもストップ&ゴータイプを得意としているようなので、レッドブル有利...ということもなさそうですが。またちょっと混戦気味になってくれると面白いのですが、どうでしょうか。

投稿者 B : 21:00 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/05/26 (Mon.)

F1 モナコ GP 2014

モナコGP決勝 ロズベルグが8台リタイアの荒れたレースを制する

F1 界のお祭り、モナコ GP。ドライバーの実力が試されるテクニカルサーキットでありながら、ロズベルグのポールタイムは 3 位のリカルドに対して約 0.4 秒差(しかもモナコは他のサーキットに比べると 1 周が短いのに!)。ロズベルグやハミルトンの実力を疑うものではありませんが、マシンよりもドライバーの比重が大きなこのサーキットで、ここまでマシン性能の差がタイムに現れてしまうと、他チームにとってはもう今シーズンは絶望と言って良い状況ではないでしょうか。

予選は 2006 年のミハエル・シューマッハーによる「ラスカス事件」を彷彿とさせるロズベルグのストップでハミルトンのラストアタックが妨害され、ロズベルグが得意のモナコで PP 獲得。決勝はデッドヒートになったものの、終盤にハミルトンの目にゴミが入り、半ば片目が使えない状態でのレースを強いられたこともあって、ロズベルグが 2 年連続の優勝を飾りました。

3 位以下では相変わらずリカルドが元気だったり、ヴェッテルやライコネンが復活の相を見せていたり(どちらもトラブルで上位には残れなかったものの)、中団の争いが激化していたり、と「抜けないレース」にも関わらず見どころはありました。が、ここまで 6 戦をメルセデスが圧倒的優位で全勝、とあっては、さすがの私でもレースが面白くなくなってきたのは事実です。私が F1 を見始めたのは 1990 年ですが、1988 年のマクラーレン・ホンダ圧勝時代もマクラーレンファン以外は同じような気持ちだったんですかね...。

それよりも、今回のレースで何が悔しいって、これですよ。

可夢偉の決勝:「ペナルティどうなってんねん!」 - F1ニュース ・ F1、スーパーGT、SF etc. モータースポーツ総合サイト AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

リタイア 8 台という今季ここまでで最も荒れたレース。コース上に残ってさえいれば入賞の目もある、という意味ではケータハムの 2 台はちゃんとチェッカーを受けたところまでは良かったですが、それ以上にマルシャにやられてしまいました。序盤は可夢偉が走らないマシンを何とか走らせて、一時は入賞圏に手が届くか...というところまで行っていました。が、中盤にビアンキに当てられ、マシンに大きなダメージを受けて後退。一方のビアンキは 5 秒ストップペナルティを無視して走り続け(まあ、レギュレーション上は 5 秒ストップは必須ではなく、その場合レース後に 5 秒タイム加算される)結果的に 9 位入賞ですよ...。
実際のところ、ぶつけ方はけっこうえげつなかったですし、その後もペナルティを受けない姿勢はレースを見ている間は頭にも来ましたが、それよりもケータハムがマルシャにここまで差をつけられてしまったこと自体が、たいへん悔しい。あのインシデントがなかったとしても、マシン性能の差で可夢偉はビアンキに抜かれていた可能性は高いですし、可夢偉もそのまま走り続けていても 10 位に入れた可能性は必ずしも高くありません。そして、もはやザウバーを射程圏に捉えたマルシャ(実際に今回の 2pt でザウバーを抜いてコンストラクターズ 9 位に浮上)に対して、さっぱり向上の見られないケータハムのマシン。この先のグランプリで可夢偉が 9 位以上に入賞できるとしたら、公道サーキットで今回以上の荒れた展開になる以外にはもうあり得ないのではないでしょうか。
ケータハムはオーナーのトニー・フェルナンデスが「今季結果が出なかったら撤退」と名言し、ある意味そのためのチームリーダーとして抜擢されたのが小林可夢偉です。可夢偉の奮闘もむなしく、このまま行けばケータハムが今季限りで F1 を撤退してしまう可能性は限りなく高い。そして、上位チームから移ってきた他のドライバーと同様に、可夢偉にとってこの先に F1 のシートが残されている可能性も低い、と言わざるを得ないのではないでしょうか。

もちろん最後まで諦めはしませんが、暗澹たる気持ちしか残らなかったモナコ GP でした。

投稿者 B : 23:06 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/05/11 (Sun.)

F1 スペイン GP 2014

スペインGP決勝 メルセデスが1−2勝利でハミルトン4連勝

ヨーロッパラウンドの開幕戦、スペイン GP。中国からの 3 週間で各チームにテクニカルアップデートがあり、勢力図に変化があるか...と思いましたが、少なくともトップは変わらず。メルセデスが開幕から 5 連勝、4 連続 1-2 フィニッシュの快挙を成し遂げました。

ハミルトンの速さと安定性は圧倒的。マシントラブルで戦線離脱した開幕戦以外全勝という結果ですから、もうハミルトンを止められるのはトラブルか周回遅れ追い越し時のアクシデントくらいじゃないかとさえ思います。
対するロズベルグは、初回ピットイン時に柔軟に戦略を変え、最終スティントにミディアムタイヤを温存する作戦が奏功し、ファイナルラップまでハミルトンを追い詰めることができましたが、結局そこまで。マレーシア以来全てハミルトンの後塵を拝し、ついにドライバーズチャンピオンシップでハミルトンに首位を奪われたとあっては、まだまだ 3 ポイント差の 2 位とはいっても複雑な心境でしょう。次戦モナコは昨年勝っている相性の良いサーキットだけに、モナコでの巻き返しができるかどうかでその後の展開が変わってきそうです。

カタロニアサーキットは F1 のテストでも使われるだけあってどのチームも研究が進んでおり、コースレイアウトも相まってドライバーの実力よりもマシン性能の差が如実に表れるサーキット。オーバーテイク自体数えるほどしか見られず、やや退屈なレースとなりました。リザルトを見ても、一部を除きほとんどチーム順という並びになっています。おそらくこの結果が現在の勢力図をそのまま反映したもの、と見て間違いないでしょうね。
圧倒的なメルセデス、今回のアップデートでようやく(大差がありながらも)メルセデスの次のポジションにつけてきたレッドブル、その後にウィリアムズ→フェラーリ→フォースインディア→マクラーレン、という感じ。ロータスの 2 台の順位が離れているので判断しづらいですが、ロータスもフォースインディアの後ろ、マクラーレンの前くらいというのがマシンの実力でしょうか。マクラーレンは開幕戦は良かったものの、以後は全然パッとしませんね...。

今回のレースでは個人的にリカルド、ヴェッテル、ボッタスの 3 人を評価しています。ヴェッテルはようやく本来最低限いるべきポジションに戻ってきた感じですが、それ以上にリカルドが良い。ボッタスも、今季の早い時期にマッサを食ってウィリアムズのエースになるだろうな、と思っていましたが、早くもそれを具現化しつつあります。リカルドもボッタスも、いい時期にいい場所にいるという幸運に恵まれた、ある意味「持ってる」ドライバーだと思いますね。リカルドはレギュレーションの大改定時にトップチームに移籍し、昨年までのマシンに慣れすぎたヴェッテルを尻目にニューマシンにいち早く適応しましたし、ボッタスは同じチームながらも去年とはまるで別物のマシンを手に入れ、チームメイトも学ぶべきものを持っている相手に変わった(笑)ことが大きいでしょう。アロンソ以来、毎年チャンピオンが入れ替わるシーズンを経て、ヴェッテル独走時代には様々な状況が固定化されてチャンピオン経験者以外が脚光を浴びることがない状況が続いていましたが、今季のレギュレーション変更がうまい具合に新風を呼び込んだ、と言えると思います。二人には、このままスターダムを駆け上がり、チャンピオン争いに絡めるドライバーに成長していってほしいところ。

次は伝統のモナコ。ある意味お祭りレースですが、このままハミルトンが独走態勢を固めるのか、それともロズベルグが挑戦状を叩きつけるのか。もう今季はそこにしか見どころが残っていないような気もしつつ(笑)楽しみにしたいと思います。

投稿者 B : 23:35 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/04/21 (Mon.)

F1 中国 GP 2014

中国GP決勝 ハミルトン3連勝、メルセデス3連続1ー2
フラッグエラーにより中国GP決勝結果に変更

もう誰もメルセデスを止めることができない中国グランプリ。ここまで 3 戦連続の 1-2 フィニッシュ、開幕 4 連勝という圧倒的な強さで、開幕後のフライアウェイ 4 戦を終えたことになります。気が早いですが、過去に開幕 4 連勝してチャンピオンを獲れなかったチームはないので、これはもうシーズンの趨勢は決まってしまったかな...という感じ。あとはハミルトンとロズベルグのどちらがドライバーズタイトルを獲るかが問題ですが、開幕戦でハミルトンが勝てなかったのはマシントラブルが一因であり、予選から決勝まで安定したパフォーマンスと勝負強さを誇るハミルトンが大本命だろうな、という見方が確定的です。

3 位には今季初の表彰台を獲得したアロンソがレッドブルを抑えて割り込みました。ライコネンが 8 位に沈んだことを考えると必ずしもマシンの調子が上向いてきたわけではないと思われますが、やっぱり「走らないマシンでも何とか走らせてしまうアロンソ」のウデは健在と言えるでしょう。ただ、F14 T が他チームを凌駕するアップデートを見せない限り、どんなにがんばっても今後これ以上のリザルトを得るのは難しそう。
レッドブルは 4-5 フィニッシュ、と良くも悪くもない結果。開幕前の状況を考えると驚くべき進歩で、走りにも安定感が見られることから、おそらく空力をはじめとしたシャシーの仕上がりは悪くないのでしょう。あとはルノーのパワートレインの性能がどれだけ上げられるか、の問題だと思います。あとは今シーズンここまで全体的にヴェッテルよりもリカルドが先行しているのが気になるところ。リカルドがいきなり活躍していることはとても喜ばしいと思いますが、ヴェッテルが昨年の RB9 ほど乗りこなせていないということでしょうか。このままリカルドの後塵を拝すようなことが続けば、チーム内のパワーバランスも変わってきかねません。

可夢偉は...がんばってますね。3 ストップ戦略を決めてファイナルラップにビアンキをオーバーテイクしたのがハイライトでしたが、チェッカーのミスで 1 周早くレースが終了してしまったためにオーバーテイクは無効、というあり得ない話(´д`)。中国 GP、10 年続いてまだこのクオリティですか...。
さておき、明らかにマルシャよりも劣っているように見えるポンコツ CT05 をよくここまで走らせているな、というのが贔屓目を抜きにしても今年の可夢偉に抱いている印象です。タイヤ交換直後に、タイヤのタレてきたヴェッテルをオーバーテイクしてラップダウンを戻した行為はバックマーカーとしてどうか?という批判もあるかもしれませんが、今の可夢偉には印象に残る走りをパドックに見せつけることが最重要。国際映像にも滅多に映りませんが、この調子でがんばってほしいところ。特に、新レギュレーション 4 戦目にして完走 20 台という信頼性を各チームが獲得し始めたので、今後上位を狙えるチャンスはさらに減っていくでしょうからね...。

次は GW 明け、ヨーロッパラウンド開幕戦のスペイン。各チームが大規模アップデートを施し、ようやく真の開幕と言えるレースになります。メルセデスとのギャップを各チームが縮めてくるのか、それとも勢力図に大きな変化はないのか。これから 3 週間の F1 ニュースもチェックしていきたいと思います。

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2014/04/08 (Tue.)

F1 バーレーン GP 2014

バーレーンGP決勝 ハミルトンが優勝、ペレスが3位表彰台

今季からナイトレースとなったバーレーン GP。今までのバーレーンとはずいぶん雰囲気が変わって、アブダビ GP に近い風景の中を F1 マシンが走ります。それに伴いスタート時間が遅くなったので、深夜の生観戦は厳しい(;´Д`)。アメリカ大陸でのレースほどじゃないけど...。

レースのほうは、予選決勝ともにメルセデスの独壇場。予選ではロズベルグが、決勝ではハミルトンが先を行くという状況で、いかに 2 人のパフォーマンスが拮抗しているかが分かる内容でした。開幕 2 戦はどちらかのマシンに不調があったりして 1 台が独走というパターンでしたが、今回は双方のマシンのセットアップがうまく行っていたことと、途中でセーフティカーが入って差が縮まったことにより、もろにメルセデス 2 台のマッチレース。逆に言えば、前 2 戦はトップのマシンに燃料やタイヤをセーブする余裕があったのが、今回は 2 台がデッドヒートを繰り広げた結果、後続とのギャップがどんどん開き、他チームとの戦力差が浮き彫りになったと言って良いでしょう。

3 位以下のチームも、ものの見事に同チームの 2 台が連なってフィニッシュする結果となり、現状のマシンパフォーマンスの差が明確になりました。メルセデスが圧倒的な速さを誇り、その後ろにフォースインディア、ウィリアムズ、レッドブルが続き、ちょっと遅れてマクラーレンとフェラーリ...という勢力図。やはりメルセデスのパワートレインが性能も信頼性も随一、ということになるのでしょうが、ルノーはレッドブルだけがようやくまともにパワートレインを使いこなせし始めた状況、フェラーリに至ってはワークスでさえマシンに良いところが一つもない状況。
メルセデスの独走ぶりを見るに、どうも 2009 年のブラウン GP を見ているような気分です。少なくとも前半戦はこのままメルセデスがアドバンテージを保ち、他チームが追いついてきた後半戦でもそれまでに築いたポイント差で逃げ切る...という構図。もうハミルトンとロズベルグのどちらがチャンピオンになるか、くらいしか見どころがなかった、というシーズンになっている可能性もあります。もちろん、新しいパワートレインがどのように熟成されていくか、という技術的な注目点もありますが。

可夢偉は今回も完走こそしたものの、15 位フィニッシュ。直近のライバルであるマルシャが 13 位フィニッシュしたことで、コンストラクターズランキングで逆転されるという、悔しい結果になりました。レース戦略として、周回遅れになることを想定してレース距離よりも 1 周分少ない燃料しか搭載しなかったところ、終盤のセーフティカー導入で周回遅れがリセットされ、最後は極端な燃費走行を強いられた結果マルシャに先行されてしまった...というのが実態らしいですが、なんとも間抜けな話。どのチームもマシンの信頼性が煮詰まらない中で、しかもナイトレースだったにも関わらず、セーフティカー導入を想定しない...というのは。まあ、失うものが何もないチームでマルシャ相手に守りの戦略を採っても仕方がないのですが、次は結果に繋げてほしいところ。

次は 2 週間後の中国 GP。例年雨が降りやすく、ウェットになるとマシンパフォーマンスよりもドライバーの力量によるところが大きくなるので、可夢偉にも活躍のチャンスがあるのではないでしょうか。期待しましょう。

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2014/03/31 (Mon.)

F1 マレーシア GP 2014

マレーシアGP決勝 メルセデス1−2、ヴェッテルが3位

第 2 戦マレーシア、セパン。今季チャンピオン最右翼のハミルトンが、今回はマシントラブルもなく、非の打ち所のない走りで鮮やかにポール・トゥ・ウィン。ロズベルグも 2 位につけて、2010 年のチーム設立以来初の 1-2 フィニッシュを飾りました。いやあ、トラブルさえ起きなければメルセデスの強さは本物ですね。ロズベルグのペースがそれほど上がらず、ハミルトンとの差が開いてしまったことが少し不安要素でしょうが、2009 年のブラウン GP のような勢いを感じます。ヨーロッパラウンド開幕までこの勢いを維持できれば、そのまま逃げ切りも見えてくるでしょう。

しかし、3 位につけたレッドブルも侮れません。オーストラリアでもリカルド 2 番手フィニッシュ(規定違反で失格にはなったものの)、今回はヴェッテルが 3 位表彰台と、プレシーズンテスト時の状況からすると想像以上にリカバリーが早い。それでもメルセデスとの差はまだ大きいように見えますが、フェラーリよりはスピードもありそうだし、ヨーロッパラウンドに戻るまでの間にどこまでメルセデスに食い下がれるか、がシーズンの行方に大きな影響を与えそうです。
前戦失格のリカルドは、今回も 5 位につけていながらピット作業のミスで発車時に左フロントタイヤが脱落しかけ、大きくタイムロス。5 秒ペナルティを受けた後にフロントウィングを縁石にヒットさせ、その後もしばらく走り続けていましたが結局リタイア。さらには「危険なリリース」のペナルティで次戦 10 グリッドダウンペナルティ...と散々な結果となりました。まあ、走りの内容だけを見れば全然悪くないし、めげずにアタックしていってほしいところ。個人的には、他のどんな F1 ドライバーとも違うあの屈託のない笑顔も好感度が高いですし、応援しています。

ほかに特筆すべきは、新人のマグヌッセンとクビアトがデビュー早々に 2 戦連続の入賞、というのも見逃せません。ウィリアムズのボッタスも、早くもチームメイトを凌駕する走りをし始めていますし、これは本格的に F1 の世代交代が始まる予感。廄

で、可夢偉。開幕戦はブレーキトラブルでスタート直後にリタイアせざるを得ませんでしたが、今回は無事 13 位完走。後ろには僚友のエリクソンとマルシアのチルトンしかいなかったものの、2 ストップ作戦を成功させて一時はポイント圏内を走るほどの健闘でした。明らかにマシン性能に勝るロータスのグロジャンを相手に、一つ目の DRS ゾーンでわざと先行させて二つ目の DRS で抜き返す、といったテクニックには震えましたね。ここまで、予想していたほどはマシントラブルで脱落するマシンが多くありませんが、少なくとも 12~13 番手につけていれば、入賞が転がり込んでくることもある。逆に言えば、現在のケータハムのマシンではそういう展開をうまく拾わないとポイント獲得は難しい、ということでもありますが...諦めずに、しぶとくポイントを狙いにいってほしいものです。

次は連戦でバーレーン。ほとんどマシンアップデートなしで臨まなくてはならないグランプリなので、信頼性という点ではマレーシアと大差ないことでしょう。可夢偉には次回もまだまだチャンスはあるはず。次回も、諦めない走りを見せてほしいところです。

投稿者 B : 00:18 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/03/18 (Tue.)

F1 オーストラリア GP 2014

オーストラリアGP決勝 ロズベルグが優勝、新人のマグヌッセンが表彰台獲得
リチャルド オーストラリアGP失格 - GPUpdate.net
レッドブル リチャルド失格に抗議 - GPUpdate.net
ケータハム シーズン初戦はトラブルによるダブルリタイア

大変革の F1、2014 年シーズンがついに開幕しました。今季の F1 の最大の注目は、パワーユニットの変更。昨年までの 2.4l V8 自然吸気エンジンから、1.6l V6 ターボエンジン+MGU(モータージェネレーターユニット)を統合したパワートレインへ。昨年までの KERS(回生ブレーキ)があくまでエンジンの補助的な役割しか果たしていなかったのに対して、今年の MGU は MGU-K(ブレーキによる運動エネルギー回生)+MGU-H(熱エネルギー回生)の二段構えで出力も大幅に向上し、駆動系としてはエンジンと半々の重要性を担う、完全なるハイブリッドシステムに生まれ変わりました。
これはクルマの作りが昨年までとは全く変わってしまうことを意味し、昨年までは空力最優先+いかにタイヤをうまく作動させるか、の戦いだったのに対して、今年はパワーユニットの完成度が空力以上の意味を持つシーズンになっています。ある意味、ニューウェイイズムが席巻した 1990~2000 年代の F1 から、エンジンがレースを決めた 1980 年代の F1 に戻ったとも言える。また、マシン開発の最適解が見つかり、どのチームも同じような方向性を向くようになるまでの間は、コンストラクターごとに性格の異なるマシンが混在する、テクノロジー好きにとってもたまらないシーズンになりそうです。

そんなシーズン開幕戦を制したのは、プレシーズンテストの下馬評通り、メルセデスのロズベルグ。スタート直後にトップを獲ってからは誰も追いつけない一人旅で、危なげなくチェッカーまでクルマを運びました。とはいえ PP を獲得したチームメイトのハミルトンが序盤にマシントラブルでリタイアするなど、パフォーマンスはともかく信頼性に関しては決して盤石とも言えなさそう。少なくともシーズン前半は優位な状態が続くでしょうが、このままどちらかが独走でチャンピオンシップを制すか、と言われれば、その結論を出すにはまだ早すぎます。

驚いたのが、2 位に食い込んだ(レース後に失格の裁定が下されたとはいえ)のダニエル・リカルド。リカルド自身の速さについて疑うものではありませんが、プレシーズンテストで散々な状態だったマシンを開幕戦でここまで競争力のある状態にまとめてきたのは、さすがレッドブルとしか言いようがありません。ヴェッテルは予選からセットアップが決まらず、決勝でも早々にリタイアしてしまったことから、パワーユニットはまだ完全と言える状態からは程遠いのでしょうが、思っていたよりも早期にトップ争いに絡んでくる可能性があります。まあ、それも失格処分の原因となった燃料流量の違反がどの程度パフォーマンスに影響していたか次第ですが。

3~4 位(リカルドの失格により最終的には 2~3 位)は、これもまた順当に下馬評通りマクラーレンの 2 台。でも、先にゴールしたのがバトンではなく新人のマグヌッセンというのが驚き。今回はバトルらしいバトルがなかったのでインパクトのある走りではありませんでしたが、逆にデビュー戦で、それもここまで荒れたレースで、これだけ落ち着いた走りができるのがすごい。これはもしかすると、マクラーレンはハミルトン以来の逸材を引き当てたのかもしれません。いずれにしても、最悪のシーズンとなった昨季から、マシンの仕上がりもドライバーラインアップも上々とくれば、来季のホンダ参戦に向けて期待が高まりますね(←さすがに気が早すぎ)。
メルセデス勢ではウィリアムズのボッタスが光る走りで 6 位入賞を果たしていますし(個人的には、ボッタスは今季最終的にマッサを下して頭角を顕すと思う)、フォースインディアも 2 台完走でヒュルケンベルグが 7 位入賞。フェラーリ勢もイマイチパッとしないし、ルノー勢に至ってはトロロッソが比較的悪くない結果(9・10 位)だった以外はトラブル続きで散々な結果。パワートレインによってこれだけ明暗が分かれてしまうと、逆にシーズンが面白くなくなるのではないかと不安になります。

そして、1 年ぶりに F1 に戻ってきた我らが可夢偉ですが...ブレーキトラブルにより 1 周もできずに、それもマッサを巻き添えにしてのリタイア(´д`)。チームメイトのエリクソンもパワートレインのトラブルでリタイアしているので、仮に 1 周目のトラブルがなくても走りきれなかった可能性の方が高いでしょうが、かえすがえすも残念です。ブレーキトラブルといっても MGU-K の回生ブレーキ制御周りでしょうから、ルノーのパワートレイン問題の根がいかに深いか、ということの証左でもあります。それに、空力よりもパワートレインやセッティングの自由度が重要となる今季において、マクラーレンでさえ 1 シーズンで放棄したフロントプルロッドサスペンションを空力のために今季から導入するというのも、裏目に出るとしか思えません。今年の可夢偉が活躍できるとしたら、ほとんどのチームで信頼性が確立しない序盤戦(少なくともヨーロッパラウンドが始まる前まで)に石にかじりついてでも完走し、荒れたレースでポイントを拾うくらい。パフォーマンスも信頼性もないマシンで戦わなくてはならない可夢偉には、これから辛い 1 年が待っていそうな気がしてなりません。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック

2014/02/01 (Sat.)

F1 2014 プレシーズンヘレステスト

ヘレステスト初日 ライコネンがファステスト
ヘレステスト2日目 バトンがトップタイム
ヘレステスト3日目 マグヌッセンがトップタイム
ヘレステスト最終日 マッサがファステスト

2014 年シーズンに向けたプレシーズン合同テストがスペイン・ヘレスで開催されました。ここまで新車発表を行わなかったチームのマシンお披露目と、現時点での各チームの戦力分布が見える、注目のテストです。

4 日間を通じてメルセデス勢が安定したパフォーマンスを発揮し、マイレージを稼ぐと同時に連日のトップタイムを記録。パワートレインの重要性が増す今シーズンにおいて、現時点から高い完成度にあるというのは大きなアドバンテージではないでしょうか。いっぽうで、昨年まで圧倒的な速さを誇ってきたレッドブルをはじめとするルノー勢が、パワートレインのトラブルでまともに集会を重ねられていない、というのが気になります。
開幕まであと 1.5 ヶ月。開発を進める時間はあるとはいえ、周回を稼げているメルセデス勢と、まともに走れていないルノー勢で、テスト期間中にさらに差が開いてしまっているようにも見えます。これが開幕までにどの程度の差として現れるか。思い出すのはレギュレーションの大改定があった 2009 年。シーズン後半の最速は間違いなくレッドブルだったものの、ダブルディフューザーによりシーズン序盤に圧倒的なアドバンテージを稼いだブラウン GP が結局逃げ切ったことは、今も記憶に新しいところです。おそらくレッドブルはシーズンのどこかで追いついてくるでしょうが、メルセデスやマクラーレンにとっては今のうちにどれだけ差を作っておけるか、が今季の焦点になりそう。

我らが小林可夢偉もテスト最終日に新しい緑色のレーシングスーツに身を包み、54 周を走行したとのこと。ルノー陣営なのでやはりトラブルには見舞われたようですが、ウェットコンディションとはいえルノー勢の中では最も周回をこなし、同じパワートレインを使うレッドブルやトロロッソよりも速かったというのは朗報でしょう。シーズン中はこうはいかないでしょうが、このパフォーマンスが 2015 年に繋がる、と信じたいものです。

次回テストは 2/19 のバーレーン。それまでにこの差は縮まるのか、それとも逆に広がるのか。

投稿者 B : 20:14 | F1 | Season 2014 | コメント (0) | トラックバック