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2012/10/07 (Sun.)

F1 日本 GP 2012 決勝 -可夢偉初表彰台!-

日本GP ヴェッテルが優勝、小林が3位表彰台!!! - GPUpdate.net
可夢偉 歓喜の初表彰台 - GPUpdate.net

ついにこの日がやって来ました。

日本 GP 決勝は、小林可夢偉が 3 番グリッドからのスタート。課題だったスタートダッシュも今季最高の形で決め、ウェバーを抑えながら 2 位で 1 コーナーに入っていくことに成功しました。その後、ウェバーとグロジャン、アロンソとライコネンの接触があってセーフティカーイン。アロンソはそのまま後輪がパンクしてリタイア、ウェバーも下位に沈み、可夢偉にとっては理想的な状態でレースが始まりました。
とはいえ今回の可夢偉車はタイヤが厳しめで、後続のバトンやマッサに追われる展開。抜きにくい鈴鹿とはいえ、DRS ゾーンに入られたくはありません。バトンが早めのピットインでアンダーカットを仕掛けてきた翌周にザウバーも反応してピットインし、バトンを抑えることには何とか成功したものの、マシンの仕上がりが良かったマッサがその間にペースを上げて先行。タイミング的に両者ともどもを抑えるのは難しかったかもしれませんが、あそこでバトンに反応していなければもう少し違った展開があったかもしれません。
以降の可夢偉はマッサを追いかけながらバトンから逃げるレース。途中、バトンがギヤボックストラブルで少しペースを落とすシーンがあったものの、全体的にはフェラーリとマクラーレンのほうが速く、マッサには徐々に離され、バトンには少しずつ詰められる展開が続きました。それでもポジションをキープしたまま 2 回目のピットストップも済ませ、あとはコース上の勝負に。ピット作業の遅さが課題だったザウバーも、今回は完璧な作業で可夢偉をアシストしました。
終盤まで可夢偉とバトンは自己ベストを出し合いながら、最後までマシンとタイヤの性能を絞り出して競った結果、0.5 秒差で可夢偉が勝利。ピレリタイヤの「クリフ」がいつ来るかヒヤヒヤものでしたが、可夢偉はそれでもラスト 5 周のためにわずかな余力を残していたかのようにも見えました。

最終的に、可夢偉は日本人として 8 年ぶり 3 人目、日本グランプリでの日本人ドライバーとしては鈴木亜久里以来 22 年ぶりの 3 位表彰台を獲得。先人 2 人の場合はタナボタ的な要素もありましたが、今回の可夢偉は(アロンソとウェバーの脱落があったとはいえ)シーズンを通じて相応の実力があり、レースでも最後まで真正面から戦い、マクラーレンの 2 台を後ろに従えての 3 位なので、正真正銘の表彰台です。だって今年はワールドチャンピオン経験者が 6 人も走っているんですよ!?一昨年の鈴鹿でのオーバーテイクショーは後ろからのスタートだったのに対して、今年はオーバーテイクでの見せ場こそありませんでしたが、ポジションを守るレースができる状況になった、というのは大きな進歩だと思います。
可夢偉の来季の去就はまだ不透明なままですが、このまま残りのレースでも今回のような勝ちパターンを確立していって、来年に繋げてほしいですね。少なくともザウバーはペレスが離脱する今、チームや開発の継続性を断つべきではないと思います。

他のドライバーに目を向けると、今回もやってくれたグロジャン。2 番手スタートのウェバーに特攻したことを考えると、もしヴェッテルにグリッド降格ペナルティが課せられて可夢偉が 2 番手スタートだったら...と想像すると恐ろしいです(´д`)。今回は結果的にライコネンとグロジャンが可夢偉の表彰台を助けた格好になりましたが、あと一回同じような事故を起こすようなら、FIA はグロジャンの処遇を考えたほうがいいと思う。
チャンピオンシップという意味ではアロンソは悔やんでも悔やみきれないでしょうね。今季は自身にミスらしいミスはなく、2 回のリタイアはいずれももらい事故。それでレース前までヴェッテルと 29pt あったポイント差が、レースを終えた時点で一気に 4pt 差まで詰め寄られてしまいました。これはもうポイント差がないに等しく、次のレースでヴェッテルが勝ったら逆転されてしまうことを意味します。あとは現実的に可能性が残っているのはせいぜいハミルトンとライコネンまで。29pt 差であればアロンソは残りのレースで勝てなくても 2 位を続けていけばチャンピオン獲得の可能性は高い、と思っていましたが、こうなってくると直近のマシン性能的にはむしろヴェッテルのほうが可能性は高いのではないかとさえ思えます。なんだか 2010 年のチャンピオンシップ終盤の状況にだんだん似てきましたね...。

という複雑な状況を抱えながら、次は来週の韓国 GP がすぐにやってきます。ドライバーたちはほとんど休む暇もなく(とはいえ、多くのドライバーはこの後東京で 2 日間ほど過ごしてから移動するようですが)転戦していきます。でも、今は可夢偉に表彰台の喜びをじっくり噛みしめてほしい。おめでとう可夢偉!

投稿者 B : 22:57 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/06 (Sat.)

F1 日本 GP 2012 公式予選

日本GP予選 ヴェッテルが4年連続のPP! - GPUpdate.net
ザウバー 可夢偉が2列目を獲得 - GPUpdate.net

今年も始まった F1 日本グランプリ。10~11 月開催のグランプリが増えた今、チャンピオンシップにおける鈴鹿のドラマ的な重要性は以前に比べれば薄れていますが、それでもそろそろ大詰めの落とせないレースであり、鈴鹿がすべてのドライバーにとってチャレンジングなサーキットであることに変わりはありません。

チーム間の勢力図という意味では、ここ数戦は明らかにマクラーレンの流れ。レッドブルは主にトップスピードで伸び悩み、フェラーリも遅くはないけど最速ではない、という状況でしたが、昔から鈴鹿との相性が良いのがエイドリアン・ニューウェイがデザインしたマシン。そこに「鈴鹿の森の神に祝福された青年」ことヴェッテルが圧倒的な速さを見せつけて PP。Q3 アタック中のアロンソへの妨害と見なされる行為で審議対象になりましたが、グリッド順位に影響はなく、今季初のレッドブルによるフロントロウ独占となりました。
ここ鈴鹿でのマシン性能はおそらくレッドブル→マクラーレン→フェラーリ→ザウバー/ロータスといった順でしょうか。可夢偉は金曜プラクティスではセットアップがイマイチ決まり切らない様子だったものの、土曜日にはきっちりまとめてきました。ザウバーは 2 台揃っての Q3 進出を決め、Q3 最終アタック時のライコネンのコースオフによって最後のアタックの様子が分からなかったばかりか、複数のドライバーが黄旗無視で審議対象になるのでは?と危ぶまれましたが、結果的にいずれもお咎めなしで可夢偉は 4 番手タイムを記録。3 番手バトンのギヤボックス交換ペナルティにも救われ、明日の決勝は 3 番グリッドからのスタートとなりました!

レッドブルの 2 台は明らかに速いのでトラブルでもない限り勝負にならないでしょうが、今回の C31 は 2 台揃って好タイムを記録できていることからも、鈴鹿に合ったセッティングを見つけられたと見ていいでしょう。可夢偉にとっては今季ここまでの課題となっているスタートとピット戦略のミスさえなければ、現実的に表彰台を獲りに行ける状況だと思います。最も心配なのは、ベルギーでのスタートでチャンスを完全に潰してくれたグロジャンが隣のグリッドからスタートすることです(´д`)。

鈴鹿は偶数グリッドよりも奇数グリッドのほうがスタートで有利、というのは昔から言われている話。今回はもしかしたらベルギーよりも良い状態でスタートを切れるのではないでしょうか?日本 GP としては 1990 年の鈴木亜久里(3 位表彰台)を超えるリザルトを期待せざるを得ません。明日は気合い入れて応援しないと!

投稿者 B : 21:35 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/05 (Fri.)

M. シューマッハーが引退へ

シューマッハ 二度目の引退を発表 - GPUpdate.net

7 冠を誇る F1 界の絶対王者、ミハエル・シューマッハーが 2 度目の現役引退を発表しました。まあ先日のハミルトンのメルセデス移籍決定でほぼ確定的な状況になっていたとはいえ、実際に確定してしまうとちょっと寂しいですね。

今季のミハエルはようやく現行型マシンやタイヤの使い方が身についてきたのか、復帰以来最も元気が良い走りを見せていて、得意のモナコで復帰後初のポールタイムを記録(ペナルティで 6 番グリッドスタートだったとはいえ)したり、ヨーロッパ GP ではポディウムに上ったりしていました。が、いっぽうで不注意やミスが原因と思われる追突事故なども繰り返しており、そろそろ身体がついていかなくなってきているんだろうなあ...と思わせる部分もありました。一応、「復帰後 3 年以内に結果を出す」と宣言していた節目の年でもありますし、潮時なのかと。

そして今週末はいきなりミハエルの鈴鹿ラストランとなってしまいました。6 年前、最初の引退を発表した後の鈴鹿ラストランは観に行きましたが、今年は行けそうもないなあ。残念。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/28 (Fri.)

ハミルトンはメルセデスに、ペレスはマクラーレンに

メルセデス ハミルトンと3年契約 - GPUpdate.net
マクラーレン ペレスと複数年契約 - GPUpdate.net

日本 GP を前に、今週は F1 関係のニュースも一休みかな...と思っていた矢先に驚くべきニュースが。ハミルトンがマクラーレンを離脱し、メルセデス AMG と 3 年契約。入れ替わりにペレスがマクラーレンと複数年契約、という衝撃的な移籍が発表されました。

バトンがチームと複数年契約を交わしたのに対して、ハミルトンがマクラーレンと主に契約金の点で交渉がまとまっていないという噂は以前からありましたが、ハミルトンがテレメトリーデータを Twitter に投稿した事件など、昨今チームとの関係がうまくいっていないと思わせる言動や状況もいくつかありました。それでもメルセデス移籍の噂はマクラーレンとの交渉を有利に進めるためのブラフだろうと思っていたら、本当に移籍とは。
マクラーレンはハミルトンにとっては少年時代から接してきたチームでしたが、最大の支援者だったロン・デニスがチームを離れ、ハミルトンと同じくらい速くてワールドチャンピオンの肩書きを持つバトンが入ってきて、それまでのようにマクラーレン自体が「チーム・ハミルトン」でなくなってきたことは事実でしょう。それでも現に今シーズン最多タイとなる 3 勝を挙げ、最速マシンを擁するマクラーレンから、参入以来今季ようやく 1 勝を挙げたばかりのメルセデスに移籍するというのは、明らかに自身の 2 度目のワールドチャンピオンの可能性を潰してしまったようなもの。移籍先がレッドブルやフェラーリというならまだしも、常に撤退の噂がちらつくメルセデスですし、私がハミルトンの立場だったら、減俸を受け入れてでもチャンピオン獲得の可能性が高いチームに残るほうがレーサーとして得策だったと思うけどなあ(2007 年のアロンソのように、最速マシンでありながらチーム内で孤立した状況であれば、話は別だけど)。極端な言い方をすれば「金でレーサーとしての将来を棒に振った」という印象。

これでメルセデスはハミルトンとロズベルグの 2 人体制。自動的にミハエル・シューマッハーのシートがなくなったことになりますが、マッサの後任としてフェラーリに電撃復帰、というサプライズでもない限り、このまま引退→メルセデス F1 の幹部としてチームに残る、という可能性が最も高いのではないでしょうか。

そして同様に驚いたのがペレスのマクラーレン移籍。ペレスはデビューイヤーの昨年から印象的な走りを見せ、今季既に表彰台 3 回という結果を残していますが、フェラーリ・ドライバーズ・アカデミー出身のペレスがフェラーリではなくマクラーレンに移籍というのがまずサプライズ。ただ、アロンソが絶対王政を敷くフェラーリでセカンドドライバーに甘んじるのと、曲がりなりにも対等に扱ってくれるマクラーレンでバトンの経験に学ぶのとではどちらが良いか?そしてマシン開発の基礎体力としてどちらが優秀か?を考えれば、マクラーレンは最良の選択肢でしょう。ただ、個人的にはバトン+ハミルトンという長所短所が対照的なコンビがけっこう気に入っていたので、「二人ともタイヤに優しい」新しいコンビはメリハリがなくてつまらないなあ、とは思います。

ペレスの移籍で気になるのはやっぱり可夢偉の動向。仮にペレスが残留だった場合、「結果を残せてスポンサーも持ってるエースドライバー」がいるならある程度安定したポイント獲得は期待できるわけで、「けっこう速いけどお金持ってないセカンドドライバー」よりも「速さはそこそこだけどお金持ってるセカンドドライバー」のほうが特に台所事情が厳しいザウバーにとってはありがたいわけで。かつ、今季の好成績でザウバーのシートは買い手市場。正直言って可夢偉の残留はかなり難しいと思っていました。が、こうなってくると可夢偉は開発もできるエースドライバーとしてチームに残留し、セカンドはまたフェラーリの育成ドライバーか他チームからスポンサー持ち込みで...となる可能性が高いのではないでしょうか。可夢偉よりも実績のあるドライバーが市場に出て、結果総取り替えという可能性もありますが、ザウバーは比較的継続性を重んじるチームですし。

現時点での来季シート状況はこんなところでしょうか。

  • レッドブル: ◎ヴェッテル、◎ウェバー
  • マクラーレン: ◎バトン、◎ペレス
  • フェラーリ: ◎アロンソ、△マッサ?
  • メルセデス: ◎ハミルトン、◎ロズベルグ
  • ロータス: ○ライコネン、○グロジャン
  • フォースインディア: ○ディ・レスタ、○ヒュルケンベルグ
  • ザウバー: ○小林可夢偉、△アルグエルスアリ?/△ピック?/△グティエレス?
  • トロロッソ: ○リカルド、△ベルニュ?
  • ウィリアムズ: ○マルドナド、△ボッタス?
  • ケータハム: ○コヴァライネン
  • HRT: △カーティケヤン
  • マルシャ: △グロック、△ピック?

この中で空きが出ている/出る可能性が高く、競争率が高そうなのはフェラーリとザウバーのセカンドシート。場合によってはウィリアムズにも人気が集中しそうです。個人的には可夢偉にはロータスあたりに移ってほしい気もしますが、グロジャンはそれなりに結果を出していることと、フランス系スポンサー(トタル)との関係を考えるとグロジャン残留は濃厚だろうなあと。
可夢偉はチーム戦略との歯車が噛み合っていない印象ですが、ペレスが抜けることになった今、これまでのような「おりこうさん」ではなく、リーダーシップを発揮してチーム自体を可夢偉自身のために全力を尽くす組織に変えていかなくては、来季以降の結果もついてこないのではないかと思います。アロンソとフェラーリの関係のように、マシンが駄目でも自分が引っ張り、それにチームが応えていくような信頼関係を築くことが急務。まずは来週の鈴鹿で今季最高の結果を出すことからですね。

投稿者 B : 23:14 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/24 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2012

シンガポールGP決勝 ヴェッテルが優勝、ハミルトンはリタイア - GPUpdate.net

F1 サーカスはヨーロッパからアジアへ。唯一のナイトレースであるシンガポール GP は、ヴェッテルが久々の優勝でようやく今季 2 勝目。ドライバーズランキングも 2 位に躍り出ました。

予選はハミルトンが圧倒的速さで PP。マクラーレンはこれで 4 戦連続の PP で、純粋な速さだけなら現時点での最速マシンと言えるのかもしれません。しかしここにきてマクラーレンはマシンの信頼性に疑問符がつき、前戦でバトンが、今回はハミルトンが、上位走行中にトラブルで単独リタイア。個人的には、2005~2006 年頃の「速いけど壊れる」マクラーレンが戻ってきたようでちょっとワクワクするんですが(ぉ)、チャンピオンシップを争っているチーム/ドライバーにとっては笑い事ではありません。今回のリタイアでハミルトンもアロンソに 52pt も離されてしまい、逆転に向けて一歩後退する状況となりました。

今回のレースで最も得をしたのは間違いなくアロンソでしょう。シンガポールでは滅法強いアロンソも、今回は絶対的なスピードが足りず、マクラーレンとレッドブルに追いつくことはできませんでした。ただこういうときにダメージを最小限に抑えることができるのがアロンソの強さで、今回もしぶとく 3 位表彰台。ヴェッテルにはポイント差を詰められたものの、当面のライバルであったハミルトンとの差を広げることに成功し、結果的にランキング 1 位の座を強固にしたと言えます。まだ 6 戦も残っている状況で断定的なことは言えませんが、ノーポイントレースが 1 回あってもまだまだ 1 位、というのは今後の戦い方の幅を考える上で、非常に意味のある状況だと思います。

可夢偉は本人も言っているとおりフリー走行から予選から全然スピードが足りず、どうにもなりませんでした。それでも粘りのレースを見せてくれてはいましたが、ピットインを減らした戦略が功を奏さず、タイヤがタレてきたところでそれまで抑えてきた後続に次々と襲いかかられ、ヒュルケンベルグとの接触で万事休す、という...。リタイアこそ免れましたが、最初からポイントがほぼ絶望的なレースで、見ていて辛かったです。
ただ、同じような状況でもチームメイトのペレスは Q2 に進出し、決勝でもウェバーへのペナルティの結果とはいえ 10 位入賞。ペレスは今季かなり成長していて、良いときにも悪いときにもそれなりの結果を持ち帰ることができるドライバーになりました。今季の可夢偉は残念ながらそれに見合う結果を残せていないのは事実で、やはり、このままペレスが来季も残留なら、ペイドライバーに取って代わられる可能性も高いと言わざるを得ないでしょう。次は毎年最高の結果を残している鈴鹿、ここでどこまでセッティングをまとめ上げて、週末を通じて可夢偉らしい走りを見せられるか...が、来季に向けての分水嶺となるのではないでしょうか。毎年、鈴鹿は最も楽しみなレースなのですが、今年ばかりはちょっと見方が違ってしまいそうです。

投稿者 B : 23:40 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/09 (Sun.)

F1 イタリア GP 2012

イタリアGP決勝 ハミルトンが優勝、バトン、ヴェッテルがリタイア - GPUpdate.net

ヨーロッパラウンドの最終戦、イタリアはモンツァ。スパでの勢いそのままにこの高速サーキットもマクラーレンが席巻、途中まで 1-2 フィニッシュの流れでしたが...バトン車に何の前触れもなくオルタネータートラブルが発生してリタイア。その少し後にヴェッテルの RB8 もほとんど同じような症状が出てストップし、ウェバーも単独スピンの後にスローダウンしてそのままガレージに戻ってしまいました。結果、ハミルトンは最後まで危なげなく走りきって優勝、ポイントリーダーのアロンソも予選 10 位からの「いかにもアロンソらしい」追い上げを見せて 3 位表彰台。序盤は半ばパレード走行で退屈なレースになるかと思われましたが、中盤以降は抜きつ抜かれつ、トラブルもありの非常に見応えのあるレース展開となりました。

チャンピオンシップはアロンソが 179pt でトップ、以下ハミルトン(142pt)、ライコネン(141pt)、ヴェッテル(140pt)、ウェバー(132pt)と続いていますが、せっかくベルギーで巻き返したはずのバトンが今回のノーポイントでチャンピオン争いからほぼ脱落と言って良い状況となり、そろそろ候補者が絞られてきた感があります。47pt 差となるとウェバーも現実的には苦しいでしょうし、現時点でのマシンの戦闘力を考えるとヴェッテルの三冠にも黄信号が点っていると言えそうです。事実上はここまで 3 勝しているアロンソとハミルトンの一騎打ち、もし得意の鈴鹿で復帰後初優勝を飾りでもすれば伏兵ライコネンがチャンピオンシップに名乗りを上げる、という展開でしょうか。ベルギーでのアロンソとハミルトンのもらい事故によって半分リセットされたかに思えたチャンピオンシップですが、今回で一気に絞られてきましたね。

で、そんなことよりもザウバーですよ。スパとは打って変わって 2 台ともセットアップが決まらない中、可夢偉がなんとかがんばって Q3 進出を果たし、他車のペナルティもあって 8 番手スタート。ペレスは 12 番手スタートで、どちらもペース的に決勝でも厳しそうだなあ...と思いきや、ハードタイヤでスタートしたペレスのペースが素晴らしく良い。ファーストスティントを長く引っ張れるくらいにタイヤを保たせて、最後はミディアムタイヤに交換してスプリント。マッサとアロンソを相次いでぶち抜く豪快なレース運びで、今季なんと 3 度目の表彰台獲得ですよ。
いっぽう、予選をがんばった可夢偉は決勝はミディアムスタート、しかも予選重視のセットアップが裏目に出て決勝ではペースが伸びず、後ろを抑えるのがやっと。何とか 9 位入賞を得たとはいえ、これはバトン・ヴェッテル・ウェバーが相次いでリタイアしたことによる望外の結果に過ぎません。セットアップや戦略の違い、予選結果による決勝タイヤ選択の違いなど理由はあるとはいえ、ペレスがアロンソを交わした映像の直後に可夢偉がディ・レスタに抜かれていくというのは、とても見ていられませんでした。チームは表向きには「カムイは運がなかっただけ、両ドライバーの実力に差はない」とはコメントしていますが、もうザウバー内でのドライバーの優先順位は決定的なものになったと言えるでしょう。かたや資金を持ち込んで表彰台 3 回、対して資金持ち込みなしで表彰台なし...となると、ザウバーの C. ピックとの交渉話もかなり現実味を帯びたものと考えざるを得ません。残留のためには、可夢偉は最低でも表彰台は必要とされているのではないでしょうか。
最後の日本人ドライバーとして、私は最後まで可夢偉を応援し続けますが、こうもペレスとの「持ってるものの差」をまざまざと見せつけられると、暗澹たる気持ちにもなってきます。可夢偉にはせめて、鈴鹿で結果を出してほしい。

投稿者 B : 23:43 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/02 (Sun.)

F1 ベルギー GP 2012

ベルギーGP決勝 バトンが開幕戦以来の優勝を飾る! - GPUpdate.net

はあ...もう言葉も出ません。

2 番手スタートで優勝の最大のチャンスを得た可夢偉でしたが、フォーメーションラップ中にタイヤから謎の白煙。どうもブレーキのオーバーヒートらしい症状でしたが、それが影響してかどうか、スタートで出遅れる→そこに多重クラッシュのマシンが突っ込んできて巻き込まれてしまう、という泣きっ面に蜂状態。リタイアこそ免れたものの、修復ピットのため最後尾からの追い上げになります。一時はトップグループと同等のペースを見せ、このまま行けばせめてポイント圏内には復帰できそう...と思いきや、結局クラッシュでマシンバランスが狂ってしまっていたのか、そこからペースが上がらず無得点フィニッシュ。ファンとしてはため息しか出ません...。
特にあのスタートは失敗さえしていなければバトンと同じく多重クラッシュを回避できていた可能性は高かったわけで、単に可夢偉がスタートに失敗した可能性はあるにせよ、最高の状態でマシンを送り出せなかったチームの責任は重いでしょう。その後もペースが落ちてきた可夢偉を早めにピットに呼び戻せておけば...など、チーム側の失策が今回も目立ったレースでした。勝ちたければ、最低限あの白煙の原因をしっかり調べて、二度と同じトラブルを起こさないようにしてほしい。
しかし、この上なくマシンの状態が良くて予選も良かったのにこういう結果になる、ということが続くと、可夢偉自身がそういうチャンスをつかめない星回りなのではないか、という気にさえなってきますね。速いけどツキに恵まれず結果が残せなかったドライバーは枚挙に暇がなく、いっぽうでアロンソあたりはツキがなくても自分でたぐり寄せるだけの強さを持っているので、そういう観点で比較すると悲観的にもなってきます。

優勝したバトンは開幕戦オーストラリア以来の完璧な週末をまとめ上げ、勝てこそしなかったものの素晴らしいオーバーテイクショーを見せてくれたヴェッテルとライコネン(特に、ライコネンがオー・ルージュでミハエルをぶち抜いて見せた瞬間には鳥肌が立ちました)がポディウムを占める、というリザルトは、屈指のドライバーズサーキットであるスパに相応しいのではないでしょうか。いっぽうで、相変わらずしょうもない接触が多いグロジャンやスタートでフライングするマルドナドあたりは、そろそろ「あのアグレッシブさが時には必要なんだ」とも言ってられない気がするんですが。

今回は多重クラッシュのもらい事故でアロンソが今季初の無得点に終わり、ドライバーズランキングは半分リセットされたような形になりました。まあそれでもバトンがチャンピオンを意識するには最低あと 1 回は勝たなくてはならないでしょうし、現時点で射程圏にいると言えそうなのは 4 位のライコネンくらいまででしょうが、それでもチャンピオン争いがますます面白くなったのは事実です。
ただ、今日ばかりはどうしてもレースが面白かったと言えない自分がいます(´д`)。本当にガックリ来ました...。

投稿者 B : 23:31 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/01 (Sat.)

ベルギー GP 予選、小林可夢偉が自身初のフロントロウを獲得

ベルギーGP予選 バトンがPP、可夢偉が2位を獲得! - GPUpdate.net

夏休みが明けて後半戦が開幕した F1。数あるコースの中でも随一のドライバーズサーキットであるベルギー・スパフランコルシャンで、我らが小林可夢偉が自身初、日本人としても佐藤琢磨に並ぶ最高位となる 2 位フロントロウを獲得しました!

今年のザウバー C31 はかつてない仕上がりで(とかいうと例年のボジョレー・ヌーヴォーみたいだな)、ライバルたちの力も強いながらも、サーキットとの相性やレース展開次第では表彰台を狙えるマシンであることは、セルジオ・ペレスがこれまでに 2 度証明してきました。いっぽうの小林可夢偉はここまで運がないというか、ペレスほどのツキに恵まれていない印象がありましたが、マシン的にもドライバー的にもスパは行ける、という感触は以前からありました。それが蓋を開けてみればバトンからコンマ 3 秒落ちの 2 位ですよ!これは嬉しいというかなんだか涙が出てきます。

PP のバトンは今季これまでにないくらいにマシンの仕上がりが良く、圧倒的な速さで Q2、Q3 を制しましたが、レースでは果たしてどうか。幸いにしてヴェッテルやウェバーが下位に沈んでいますし、マルドナドとライコネンにさえ気をつけていれば、決勝ではバトンと可夢偉の一騎打ち、という展開もあり得るのではないでしょうか。まずはスタートが勝負でしょうね。

今季に限らずザウバーは 2 台の戦略を分けることが多く、今季ここまではペレスの戦略のほうが当たりだったというレースが多かったですが、2 番手と 5 番手からのスタートならば、安全策を取りに行くよりも優勝と最大限のポイントを狙っていくべきでしょう。ザウバー的には、もちろんコンストラクターズランキングのために堅実にポイントが欲しいところでしょうが、今季既に 2 位を 2 回獲得しているなら、もうあとはポディウムの中央を狙いに行くだけですよね。少なくとも、今回のレースは今季においてはその最大のチャンスだと思います。2 台とも「勝つための戦略」で、思い切り良く行ってほしい。それでだめならしょうがないじゃないか、という気持ちです。

ああ、明日の決勝が待ちきれません。

投稿者 B : 23:18 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/30 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2012

ハンガリーGP決勝 ハミルトンがポールトゥウィンで今季2勝目 - GPUpdate.net

先週のドイツ GP からの連戦となったハンガリー GP。先週の勢いをそのままブダペストに持ち込んで・・・とそう簡単にはいかないのが、今年のチャンピオンシップの難しさです。前回表彰台に上がった三人のうち、だれ一人としてハンガロリンクのポディウムに上っていないのですから(ただし、ライコネンはヴェッテルのペナルティで前戦繰り上げ 3 位→今回 2 位、ではある)。

今回はひさびさにハミルトンの速さが光りました。得意のサーキットではありますが、混戦の今シーズンにおいて 2 位に 0.4 秒差の圧倒的 PP には目を見張るものがありました。決勝も、最終スティントでずっとライコネンからのプレッシャーを受け続けながらも、何とかタイヤマネジメントを成功させて最後まで隙を与えず。チームメイトに先立ち、今シーズン 3 人目のダブルウィナーとなりました。今季はマシン開発に苦しんで浮き沈みの多い状況ながらも、ここ 2~3 戦はようやくマシンポテンシャルが活きてきたようで、バトン共々復調の兆しを見せていますね。

2-3 フィニッシュを決めたロータスの 2 台も見事でした。予選 2 位を獲ったのはグロジャンでしたが、「振り向けばライコネン」と言わんばかりの走りで気がつけばライコネンが首位のハミルトンを追う展開に。トップスピード不足で攻めきれず、1 秒弱のギャップまで迫りながら仕掛けるところまではいかなかったのが残念でしたが、2005 年の鈴鹿ばりにファイナルラップでの見事なオーバーテイクを期待してしまいました。グロジャンはともかく、ライコネンは今季あまり浮き沈みのないシーズンを過ごしていて、これまでに 7 人のウィナーが誕生した今シーズンにおいて、まだ 1 勝も挙げていないながらチャンピオンシップでは 5 位につけているんですから、もう復帰後初勝利は時間の問題と言ってもいいのかもしれません。次は夏休み明けに最も得意とするベルギー GP ですから、ここが最大の勝利のチャンスなのではないでしょうか。

前戦の 4 位から今回は期待されたザウバー小林可夢偉は、マシンのパフォーマンスが全くふるわず下位に沈んでしまいました。同僚のペレスも似たようなリザルトだったので、もうドライバーの力ではどうしようもなかったということなのでしょうが、イマイチなレースでシーズンを折り返し夏休みに入る、というのは精神的にもネガティブになりがちなものです。休み中に心機一転して、ドライバーズサーキットが続く後半戦に賭けてほしいものです。

投稿者 B : 00:17 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/23 (Mon.)

インディ エドモントンで佐藤琢磨が 2 位表彰台

Honda | 佐藤琢磨が自己ベスト、日本人ドライバー最上位タイの2位フィニッシュ。最後まで激しいトップ争いを繰り広げ、2台の差はわずかに0.8367秒

小林可夢偉が自己ベストとなる 4 位入賞を果たしたすぐ後の、インディカー・エドモントンのレースで、佐藤琢磨が自己最高かつ日本人最高位タイとなる 2 位表彰台を獲得したというニュースが!

昨年の日本人初となるポールポジション獲得、今年に入ってからはサンパウロで初表彰台 3 位獲得伝統のインディ 500 で初優勝目前、ファイナルラップでのクラッシュと、徐々に結果が出るようになってきたので、期待はしていました。去年までは本人の走りが良くてもピットインのたびにポジションを落としたり、いいところで本人のミスが出たり、とレースをまとめ切れない印象でしたが、今季レイホールに移籍してからずいぶん上向いてきましたね。

今にして思えば、琢磨のドライビングスタイルには F1 よりもインディのほうが合っていたのかなあ、という気もします。ここから上のリザルトを残すのはそうそう簡単なことではないと思いますが、今季ここまでの戦いぶりを見るにチャンスはありそう。引き続き期待がかかりますね。
私もそろそろインディ観戦のために GAORA を契約しようかなとも考えているんですが、インディの生中継は深夜なので F1 よりも全然厳しいのがネックなんですよね(´д`)・・・。

投稿者 B : 22:14 | F1 | コメント (0) | トラックバック