b's mono-log

2012/09/01 (Sat.)

ベルギー GP 予選、小林可夢偉が自身初のフロントロウを獲得

ベルギーGP予選 バトンがPP、可夢偉が2位を獲得! - GPUpdate.net

夏休みが明けて後半戦が開幕した F1。数あるコースの中でも随一のドライバーズサーキットであるベルギー・スパフランコルシャンで、我らが小林可夢偉が自身初、日本人としても佐藤琢磨に並ぶ最高位となる 2 位フロントロウを獲得しました!

今年のザウバー C31 はかつてない仕上がりで(とかいうと例年のボジョレー・ヌーヴォーみたいだな)、ライバルたちの力も強いながらも、サーキットとの相性やレース展開次第では表彰台を狙えるマシンであることは、セルジオ・ペレスがこれまでに 2 度証明してきました。いっぽうの小林可夢偉はここまで運がないというか、ペレスほどのツキに恵まれていない印象がありましたが、マシン的にもドライバー的にもスパは行ける、という感触は以前からありました。それが蓋を開けてみればバトンからコンマ 3 秒落ちの 2 位ですよ!これは嬉しいというかなんだか涙が出てきます。

PP のバトンは今季これまでにないくらいにマシンの仕上がりが良く、圧倒的な速さで Q2、Q3 を制しましたが、レースでは果たしてどうか。幸いにしてヴェッテルやウェバーが下位に沈んでいますし、マルドナドとライコネンにさえ気をつけていれば、決勝ではバトンと可夢偉の一騎打ち、という展開もあり得るのではないでしょうか。まずはスタートが勝負でしょうね。

今季に限らずザウバーは 2 台の戦略を分けることが多く、今季ここまではペレスの戦略のほうが当たりだったというレースが多かったですが、2 番手と 5 番手からのスタートならば、安全策を取りに行くよりも優勝と最大限のポイントを狙っていくべきでしょう。ザウバー的には、もちろんコンストラクターズランキングのために堅実にポイントが欲しいところでしょうが、今季既に 2 位を 2 回獲得しているなら、もうあとはポディウムの中央を狙いに行くだけですよね。少なくとも、今回のレースは今季においてはその最大のチャンスだと思います。2 台とも「勝つための戦略」で、思い切り良く行ってほしい。それでだめならしょうがないじゃないか、という気持ちです。

ああ、明日の決勝が待ちきれません。

投稿者 B : 23:18 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/30 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2012

ハンガリーGP決勝 ハミルトンがポールトゥウィンで今季2勝目 - GPUpdate.net

先週のドイツ GP からの連戦となったハンガリー GP。先週の勢いをそのままブダペストに持ち込んで・・・とそう簡単にはいかないのが、今年のチャンピオンシップの難しさです。前回表彰台に上がった三人のうち、だれ一人としてハンガロリンクのポディウムに上っていないのですから(ただし、ライコネンはヴェッテルのペナルティで前戦繰り上げ 3 位→今回 2 位、ではある)。

今回はひさびさにハミルトンの速さが光りました。得意のサーキットではありますが、混戦の今シーズンにおいて 2 位に 0.4 秒差の圧倒的 PP には目を見張るものがありました。決勝も、最終スティントでずっとライコネンからのプレッシャーを受け続けながらも、何とかタイヤマネジメントを成功させて最後まで隙を与えず。チームメイトに先立ち、今シーズン 3 人目のダブルウィナーとなりました。今季はマシン開発に苦しんで浮き沈みの多い状況ながらも、ここ 2~3 戦はようやくマシンポテンシャルが活きてきたようで、バトン共々復調の兆しを見せていますね。

2-3 フィニッシュを決めたロータスの 2 台も見事でした。予選 2 位を獲ったのはグロジャンでしたが、「振り向けばライコネン」と言わんばかりの走りで気がつけばライコネンが首位のハミルトンを追う展開に。トップスピード不足で攻めきれず、1 秒弱のギャップまで迫りながら仕掛けるところまではいかなかったのが残念でしたが、2005 年の鈴鹿ばりにファイナルラップでの見事なオーバーテイクを期待してしまいました。グロジャンはともかく、ライコネンは今季あまり浮き沈みのないシーズンを過ごしていて、これまでに 7 人のウィナーが誕生した今シーズンにおいて、まだ 1 勝も挙げていないながらチャンピオンシップでは 5 位につけているんですから、もう復帰後初勝利は時間の問題と言ってもいいのかもしれません。次は夏休み明けに最も得意とするベルギー GP ですから、ここが最大の勝利のチャンスなのではないでしょうか。

前戦の 4 位から今回は期待されたザウバー小林可夢偉は、マシンのパフォーマンスが全くふるわず下位に沈んでしまいました。同僚のペレスも似たようなリザルトだったので、もうドライバーの力ではどうしようもなかったということなのでしょうが、イマイチなレースでシーズンを折り返し夏休みに入る、というのは精神的にもネガティブになりがちなものです。休み中に心機一転して、ドライバーズサーキットが続く後半戦に賭けてほしいものです。

投稿者 B : 00:17 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/23 (Mon.)

インディ エドモントンで佐藤琢磨が 2 位表彰台

Honda | 佐藤琢磨が自己ベスト、日本人ドライバー最上位タイの2位フィニッシュ。最後まで激しいトップ争いを繰り広げ、2台の差はわずかに0.8367秒

小林可夢偉が自己ベストとなる 4 位入賞を果たしたすぐ後の、インディカー・エドモントンのレースで、佐藤琢磨が自己最高かつ日本人最高位タイとなる 2 位表彰台を獲得したというニュースが!

昨年の日本人初となるポールポジション獲得、今年に入ってからはサンパウロで初表彰台 3 位獲得伝統のインディ 500 で初優勝目前、ファイナルラップでのクラッシュと、徐々に結果が出るようになってきたので、期待はしていました。去年までは本人の走りが良くてもピットインのたびにポジションを落としたり、いいところで本人のミスが出たり、とレースをまとめ切れない印象でしたが、今季レイホールに移籍してからずいぶん上向いてきましたね。

今にして思えば、琢磨のドライビングスタイルには F1 よりもインディのほうが合っていたのかなあ、という気もします。ここから上のリザルトを残すのはそうそう簡単なことではないと思いますが、今季ここまでの戦いぶりを見るにチャンスはありそう。引き続き期待がかかりますね。
私もそろそろインディ観戦のために GAORA を契約しようかなとも考えているんですが、インディの生中継は深夜なので F1 よりも全然厳しいのがネックなんですよね(´д`)・・・。

投稿者 B : 22:14 | F1 | コメント (0) | トラックバック

ドイツ GP ヴェッテルのペナルティで可夢偉が 4 位に

ドイツ GP の結果に関する、小林可夢偉本人の深夜(といっても、ドイツ時間だと夕方か)のツイートに驚いて調べてみたら、

ヴェッテル 20秒加算のペナルティで5位に - GPUpdate.net

とのこと。ラスト 2 周でヴェッテルがバトンをオーバーテイクしたシーンで、追い抜いた瞬間はトラック上にいたものの、ヴェッテルがその後ランオフエリアを抜けながら加速していったのがペナルティ対象になるのでは・・・と見られていましたが、レース後の審議で最終的に 20 秒加算ペナルティが適用され、可夢偉のリザルトが 1 つアップ。本人としては初となる 4 位のリザルトを得ました。敵失によるラッキーとはいえ、こういうのをモノにするのも、速さがあっても不運で結果を失うのも、この世界では実力のうち。

今回の入賞でドライバーズランキング上は 10 位にまで上がってきましたが、チームメイトのペレス(9 位)にはまだまだ 14 ポイント差をつけられて負けている状況。ペレスが今期既に 2 回ポディウムに上がっていることを考えると、自己ベストタイとはいえ 5 位はそろそろ要らないでしょう、というのが現実です。もう次は本気でポディウムを獲りに行くしかない。勢力図が今のまま、すぐに次のレースとなる今週末のハンガリーが最大のチャンスです。タイヤに厳しいハンガロリンクはザウバーと可夢偉に合っているはずだし、もう戦略ミスも本人のミスもなく、完璧な週末を送ることだけを考えて、臨んでくれることだけを祈ります。

投稿者 B : 01:15 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/22 (Sun.)

F1 ドイツ GP 2012

ドイツGP決勝 アロンソがポールトゥウィンで今季3勝目 - GPUpdate.net

ここのところ、フェラーリ(特にアロンソ)がいいですね。勝者の顔ぶれが変わり続けてきた今シーズンにおいて、ここ数戦は常に優勝争いに絡んでいて、現時点ではただ一人の 3 勝目をマーク。相変わらず混戦模様のチャンピオンシップながら、シーズンが折り返し地点に来たこともあり、アロンソはそろそろ具体的なチャンピオン獲得に向けたポイント計算に基づいたクレバーな戦い方に切り替えて良いポジションに入ってきたのではないでしょうか。
レースの方はヴェッテルやバトンに追い上げられながらも、さほど危なげもなくポールトゥウィン。マシンの開発が熟成してきたこともありますが、アロンソ自身の戦いぶりが勝利を引き寄せているように見えます。自分自身は決して大きなミスを犯さず、相手のミスを誘う正確なドライビング。そして相手が追い上げてきたときや隙を見せた瞬間を逃さずにプッシュしてタイムを出せる走り。今季のアロンソはデビュー以来最も脂が乗っていると言って良いのではないでしょうか。まあ、今回はいったん周回遅れになったハミルトンが「破れかぶれ走法」で後続のヴェッテル以下を抑えてくれたから、というのも勝因としてはあると思いますが(笑

2 位のヴェッテル、3 位のバトンも健闘したと言えるでしょう。レッドブルはエンジンのトルクマップに違反容疑がかかっていて、とりあえずシロという判断が下りたようですが、他チームからの嫌疑はしばらく引きずりそう。とはいえ、悩んでいた排気の空力利用についてはある程度方向性が見えたことで、ここ数戦は常に優勝争いに絡めるレベルに復活してきました。そして悩めるバトンも今回の大規模アップデートで見事に復活を果たし、中国 GP 以来の表彰台。ウェバー、ハミルトン、ライコネンもチャンピオン争いに名乗りを上げてはいますが、やっぱりこの二人が出てこないと面白くないですよね。マシン性能的にはいい感じに拮抗しているようなので、ハンガリー GP でも面白いレースが観られそうです。

そしてやっぱり気になるのはザウバー&可夢偉。予選は・・・「走り出した者勝ち」の雨の Q2 で出遅れ、しかもウェットタイヤに履き替えるべきタイミングで遅くまでインターミディエイトで粘り、さらにはもう路面が濡れてタイムが伸びるわけないタイミングでウェットを履いてコースイン、というあり得ない戦いぶり。もう呆れるしかない状況で、案の定 2 台とも Q2 落ち。もうね、毎戦言ってるけどザウバーのレースストラテジストはどこかに消えてくれよ・・・。
で、決勝は中盤以降の可夢偉の走りが実に良い。ファステストラップまたは自己ベスト連発の走りで上位をどんどん交わし、最終的には自己ベストタイの 5 位でフィニッシュ。上位にトラブルがあれば表彰台か、という展開で、ひさびさに可夢偉関連で胸が熱くなりました。やっぱり今年のザウバーのマシンポテンシャルは本当に高い。レースにタラレバは禁物ですが、これで Q3 進出できていれば、確実にポディウムを争うレースができていたわけで、本当に予選の戦略ミス、いやもっと言うならば無為な予選、が悔やまれすぎます。
今季ここまで、ペレスはなんだかんだ言って絶好のチャンスを確実にモノにして 2 位 2 回(チームに台無しにされたレースもありましたが)。そういう大事なところで実力以上の結果を出せるかどうか、がこの世界の「さらに上」を狙っていくためには必須な能力だと思うのですが、可夢偉にそれが備わっているかどうかはおそらく今季中にこれ以上の結果が出せるかどうかで判るでしょう。正直なところ、ペレスに傾いていて、引き続き資金も欲しい現在のザウバーチームの状況を考えると、ブルーノ・セナあたりのペイドライバーに来季のシートを奪われても文句は言えません。今季は珍しくここまでマシンポテンシャルを維持できていますが、夏休み中のアップデート合戦がおそらくキモ。ある意味、夏休み前の次戦ハンガリー GP が大きな試金石ではないかと思っています。

ハンガリー GP は、6 年前にバトンがホンダのマシンを駆って『君が代』を聴かせてくれた記憶もまだ新しい土地。F1 屈指の抜けないサーキットでありながらも、バトンだけでなくコヴァライネンの初優勝など、番狂わせを演出してきたサーキットでもあります。次こそ可夢偉にはより高いリザルトを期待したいです。

投稿者 B : 23:57 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/09 (Mon.)

F1 イギリス GP 2012

イギリスGP決勝 ウェーバーが逆転で今季2勝目 - GPUpdate.net

鈴鹿とよく似たクラシックサーキットで、「抜けない」と言われるシルバーストンサーキットも、KERS/DRS と今年のピレリタイヤにかかればエキサイティングなオーバーテイクの舞台になり得ます。今年のイギリス GP は、シルバーストン史に残る接戦のひとつに数えられるレースになるんじゃないでしょうか。

レース自体は PP から終盤まで完璧にアロンソが支配しており、ただひとりの 3 勝目をマークしてチャンピオンシップに頭一つ抜け出すか、と思われましたが、ラスト 7 周というタイミングでアロンソのソフトタイヤがクリフに到達。3 秒近くあったウェバーとの差を瞬く間に詰められ、難なくパスされてしまいました。結果、レッドブルが 1-3 フィニッシュを決め、ウェバーが二人目となる今季 2 勝目。ドライバーズランクでは引き続きアロンソがトップではあるものの、レッドブルの二人もそう離されてはいない状況となっています。

そして今回もやっぱりザウバー。というか可夢偉。前戦でのペナルティで今回 5 グリッド降格が確定していた中にありながらも、マシンは今季中で最も完成度が高い状態といっても過言ではありませんでした。金・土を通じて唯一のドライセッションとなった FP1 で 2 番手タイムを記録し、これなら悪くても Q3 進出は確実、うまくすれば予選トップ 3 も狙えると思えましたが、予選はあいにくの雨で長時間の赤旗中断もあるという、荒れたコンディション。Q2 のラスト 6 分あまりの時点から予選再開されたところで、可夢偉は唯一のインターミディエイトタイヤ装着。これが完全に裏目に出て、アウトラップだけ走ったところでウェットタイヤに交換、しかしタイヤが温まりきらないうちにセッションが終了してしまい、12 番手。さらに前戦のペナルティ適用で 17 番グリッドという(´д`)。結果にタラレバを言ってもしょうがないですが、今回は正攻法でいっても Q3 進出できる可能性は高かったので、あえてリスクの高いギャンブルを打つ必要は全くなかったんじゃないかと。毎度毎度、ザウバーのトラックエンジニアリング責任者・ダラーラは何を考えているんだか解りません・・・。
まあ、可夢偉も可夢偉で、いいペースで追い上げていたからこのままいけば 8~9 位は争える・・・と期待が高まったところでピットストップ時にミス、停まりきれずにピットクルーを撥ねてしまって 12~13 秒のロスをしてしまったのが本当に痛かった。あれがなければ少なくとも 10 位 1 ポイントは確実、ゴール時点でのタイム差をそのまま当てはめれば 8 位になれていた可能性もあるので、一概にチームばかりを責められないのが今回のレースでした。しかし前戦のクラッシュといい、ここのところ本当に歯車が噛み合いませんね・・・。

F1 2012 年シーズンも中盤、混戦模様は続きながらも、そろそろ少しずつチーム感の戦力差がハッキリしてきたように思います。現時点ではレッドブル・フェラーリ・ロータスが「三強」、その少し後ろにマクラーレン・メルセデス・ザウバー・ウィリアムズ・フォースインディアあたりがダンゴ状態になっている、という現在のコンストラクターズランキングがそのまま勢力図を表していると言って良いでしょう。下馬評ではさんざんだったフェラーリも、ようやく開発の方向性が定まってきたのか、新規開発マシンの伸びしろの大きさをようやく活かしてこれているようです。
この先はホッケンハイム、ハンガロリンクというタイヤに厳しい中低速サーキットが続くので、マシン特性からするとレッドブルとロータスあたりが優勢そうですが、このまま現「三強」が差を広げるのでしょうか。夏休みに入るとまた勢力図が描き変わる可能性もありますが、追うチームにとってはこの 2 戦が正念場になるかもしれません。ザウバーにとっては、比較的マシンとの相性は良さそうなサーキットだと思うので、次こそ結果を出してくれることに期待しましょう。

投稿者 B : 00:59 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/06/25 (Mon.)

F1 ヨーロッパ GP 2012

ヨーロッパGP決勝 アロンソが劇的なレースを制す! - GPUpdate.net

ヨーロッパ GP はまさかの展開でまさかの人が優勝するという、とても劇的なレースになりました。

予選はここのところようやく RB8 との相性が合ってきたように見えるヴェッテルが、ラストアタックで驚異的な 0.5 秒を搾り出し、圧倒的なタイムで PP。決勝はスタート直後から逃げを打ち、3 ストップ作戦かと思いきや実は 2 ストップ作戦で、このままヴェッテルらしい圧勝展開か、やっぱりバレンシアは波乱がなくてつまらないなあ・・・と思っていたら、ケータハムとトロロッソの接触に起因するセーフティカー明け直後に、ヴェッテルのマシンが突然のスローダウン。おそらくトップ快走中は好調だったのが、SC 中のスロー走行あたりが原因でマシントラブルが発生したのだろうと思われます。さすがにヴェッテルはこの上なく悔しそうで、ニューウェイも頭を抱えていましたが、ニューウェイのマシンが圧倒的速さを誇りながらトラブルで自壊、というのは久々に見ましたね。それでこそニューウェイデザインだ!(ぉ

ヴェッテルのリタイアにより、トップは 11 位スタートからいつの間にかスルスルと順位を上げていたアロンソ。そこに好調のグロジャンが襲いかかるものの、アロンソは大事なところでちゃんとプッシュをかけて仕掛ける隙を見せません。DRS ゾーンに入ってもトップスピードに劣るロータスが仕掛けきれない周回を何度か繰り返すうちに、突如としてグロジャンがスローダウン。いつもは後ろからプレッシャーをかけて前車のミスやトラブルを誘うアロンソ・マジックは、前を走っていても有効なのか・・・と驚かされました。
前戦カナダではラスト数周でタイヤがクリフに達して表彰台を逃してしまったアロンソでしたが、今回はヴェッテルのトラブルに助けられたとはいえ、それ以外のレースコントロールは完璧。逆に前戦の勝者ハミルトンのタイヤが限界を超えて失速、という結果が、今シーズンの難しさを物語っていると言えます。

そのハミルトン。最後にタイヤが崖を越えるまでは悪くない走りをしていました。でもラスト 2 周での小競り合いの末のマルドナドとの接触はちょっとがんばりすぎたのではないかと。マルドナドのほうもいくらなんでも慎重さに欠ける動きだったので、どっちもどっちという気はしますが、ともに今季優勝を経験しているドライバーの走りとしては情けなかったですね。特にマルドナドは優勝したスペイン GP では全てがうまく行っていましたが、それ以外は終盤いい場所にいながらの自滅が目立ちます。それを克服すればもう一皮むけると思うのですが、ラテンの血にそれを求めるのは酷でしょうか。

それにしても今回の可夢偉は悔しすぎますね。コンマ 2 秒の間に 10 台がひしめき合う予選でアタックラップをうまくまとめて 7 番グリッド獲得、スタートもうまく決めて 4 番手、マシンのセットアップもうまくまとまっているようだし、今回こそ表彰台を本気で狙っていける!と思ったのですが、初回ピットで想像以上に時間を要してしまい、中団の隊列の中に戻ってしまったことがケチのつき始めでした。その後、オーバーテイクをかけに行ったところでブルーノと接触して緊急ピットイン、さらにはオーバーテイクを仕掛けたマッサとももろにぶつかってそのままリタイア、という散々な結果。初回のピットミスで歯車がズレたか・・・としか思えないような内容で、期待が持てる内容だっただけに、悔しすぎます。まあ可夢偉もブルーノに仕掛けに行ったところで、相手がアロンソやヴェッテルのような「ギリギリのラインを残す」駆け引きができる相手ではないことをもう少し考慮すべきでしたが、でも事の発端はピットのタイミングとピットミスじゃないでしょうか。チームメイトのペレスには、良いときには幸運なことしか起こらないので、その対比を考えれば考えるほど哀しいです。

さておき、今回の表彰台はアロンソ・ライコネン・ミハエルという、まるで 6 年前にタイムスリップしたかのような顔ぶれでした。ミハエルの 3 位は多分にラッキーが重なった結果とはいえ、ようやくこの位置に戻ってきてくれたことが嬉しいです。今年は特にポディウムの顔ぶれが一定せず、新顔もどんどん出てきていたので、こういう表彰台を見ると安心するというか。
しかし、今季 2 勝目一番乗りをアロンソが果たすとは、開幕時点で誰が予想していたでしょうか?しかも、現時点での選手権トップ。この混戦を見る限りではまだまだ誰が最後に笑うかは分かりませんが、絶対的な速さはともかく「強さ」という意味では、やはりアロンソが一番なんでしょうね。

次は 2 週間後のホッケンハイムリンク。バレンシアではアロンソが勝ちましたが、ドイツでは地元の現役王者や皇帝が目を覚ますのか。その次のハンガリーも含め、夏休み前の重要な 2 連戦です。

投稿者 B : 00:49 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/06/12 (Tue.)

F1 カナダ GP 2012

カナダGP決勝 ハミルトンが今季初優勝を飾る! - GPUpdate.net

日本時間では生放送でも深夜になるカナダ GP。最近はさすがに起きてられなくなってきたので、今年も録画観戦しました。

F1 史上初の 7 グランプリ 7 ウィナーという記録が打ち立てられた、その勝者はマクラーレンのハミルトン。予選こそヴェッテルに譲ったものの、決勝に向けてのセットアップとピット戦略が完璧にハマり、終盤にアロンソとヴェッテルがピットインを 1 回キャンセルして逃げ切ろうとしたところで猛プッシュ、毎周 1 秒を上回るペースで 2 台を追い立て、DRS を使って難なくオーバーテイク。待望の今季初勝利を飾りました。そういえば去年もバトンがヴェッテルを猛追してファイナルラップで劇的な逆転を果たしましたが、それに迫るモノがありましたね。
昨シーズンの不安定さとは打って変わって、今年は全般的に安定したリザルトを残してきていたので、勝利も時間の問題とは思っていましたが、今回はデビューイヤーともチャンピオンに輝いた 2 年目とも違う、安定した走りを見せてくれました。個人的にはハミルトンのアグレッシブさは評価しているので、精神的なもろささえ克服してくれれば、改めてチャンピオン獲得の目はあると思っています。ちょうど、今回のレースでアロンソを逆転し、選手権トップの座を奪ったことですし。

2 位・3 位にはそれぞれ 1 ストップ作戦を成功させたグロジャンとペレス。ともに今シーズン 2 回目、そしてデビュー以来 2 回目となるポディウム獲得で、高いポテンシャルを改めて証明したことになります。今季ここまでの表彰台はほぼ毎戦異なる顔ぶれが閉めていますが、それでもハミルトン・グロジャン・ペレスというポディウムは新鮮ですね。

いっぽうでこの 3 人との明暗がハッキリと分かれたのがそれぞれのチームメイト。ライコネンと可夢偉はポイント獲得できただけ良いとして、バトンはモナコに続いての 16 位ポイント圏外の期待外れなレース。というか、開幕戦で優勝し、3 戦目の中国で 2 位表彰台を獲得した以外はうまく行かないレースが続いています。いずれもセッティングだったりタイヤ戦略だったりピットアウト時にコース状に戻った位置だったり、ちょっとしたことの積み重ねの結果でしょうが、チームメイトが優勝し、チャンピオンシップでも首位に立っている状況を考えると、あまりにも残念です。
同じくライコネンと可夢偉もピット戦略の失敗で落としているポイントがあまりにも多くて、今季バトン・ライコネン・可夢偉の 3 人を主に応援している身としては残念すぎます。今季はあまりにもチーム感の戦力差が小さいために、些細なことでリザルトが大きく変わってしまうのがこの状況を生み出しているのでしょうが、そういう「引きの強さ」も実力のうちですからね・・・。

しかし、今回は 1 ストップ戦略を採ったドライバーの一部が成功したとはいえ、1 ストップ作戦はタイヤ交換のタイミングを戦況に応じて変えることが事実上できません。タイヤやレースの常用を見ながら臨機応変にピット戦略を変えていかなくてはならない今季の F1 において、戦略の柔軟性を欠く 1 ストップ作戦はリスクのほうが大きいと思うんですよ。今回はたまたまギャンブルに成功したにすぎず(もしかしたらカナダ GP の高いセーフティカー導入率を考慮したのかもしれませんが)、個人的にはザウバーのこの戦い方の幅が少ない戦略は、後半戦に向けて弱点になっていくと思っています。まあ、臨機応変な対応のできないジャンパオロ・ダラーラがストラテジストをやっている間は、戦略の幅なんてあってないようなものでしょうけどねー(棒

ともあれ、そろそろシーズンも 1/3 が経過し、さすがにチーム間の戦力差がそろそろ浮き彫りになってくるかな、と思いきや、相変わらずダンゴ状態が続いていますね。フェラーリもいよいよマシンの戦闘力が向上して、自力でそれなりに戦えるようになってきたようだし、今季はまだまだどうなるか分からない、というのがホンネです。
前戦モナコはウェバー得意のレース展開で退屈だったし、今回のカナダは 30~60 周目が寝落ちしそうなくらい単調でしたが、次は F1 サーカス屈指の退屈さを誇るバレンシアサーキット(ぉ。今年は接戦だし、ちょっとは面白いレースになってくれるといいんですが・・・。

投稿者 B : 00:33 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/05/28 (Mon.)

F1 モナコ GP 2012

モナコGP決勝 ウェーバーがポールトゥウィンで今季初優勝 - GPUpdate.net

伝統の一戦モナコ GP。予選では波乱と言ったら良いのか、むしろようやく本領発揮と言ったら良いのか、メルセデスの M. シューマッハーが復帰後初のポールタイムを記録しました。
現役ドライバーで最もモナコを知り尽くした男の面目躍如で、最も華やかなグランプリでのポールタイム記録はミハエルらしいと言えばらしいですが、前戦スペインでのブルーノ・セナに対する追突のペナルティで 5 グリッドダウン。それがなければ「絶対に抜けないモンテカルロ」ではそのままポールトゥウィンを飾れていた可能性も高かっただけに、返す返すももったいないミスだったと思います。

優勝はそのミハエルから PP を譲られたウェバーがポールトゥウィンで今季初優勝。とはいえトップ 5 がトレイン状態に連なってのゴールで、勝敗を分けたのはマシン性能の差ではなく予選タイムとピット戦略の差だったと言って良いでしょう。その証拠に、13 番グリッドから果敢にポイント圏内を狙う走りを見せていたバトンが、ピットアウト後にあろうことかケータハムのコヴァライネンに引っかかり、そのままポイント獲得が絶望的なペースに付き合わされた挙げ句、強引なオーバーテイクに失敗して接触、そのままリタイアという結果に。毎年、予選グリッドが全てと言われてきたモナコですが、今年はソフトタイヤとスーパーソフトタイヤの性能差が微妙だったこともあって、余計にコース上でオーバーテイクすることが難しいレースになったと言えます。

事実上 1 コーナーでの接触で終わってしまった小林可夢偉のレースも残念でしたが、それ以上に残念だったのはロータス。グロジャンはその 1 コーナーの接触の元凶になってリタイア第 1 号となりましたが、ライコネンもひどいレースでした。序盤は 7 番手につけてヴェッテルを追いかけるレースだったものの、雨が降るという予報のためにタイヤ交換を引き延ばしに引き延ばされ、結局まともに雨が来なかったがためにピレリタイヤが完全にクリフから転げ落ち、そのままズルズル。最終的に何とか 9 位をもぎ取ったものの、もっと早くピットインする判断ができていれば・・・というレースでした。まあ雨に賭けたギャンブルの結果なので文句は言えないのでしょうが、今年のライコネンはこういうコンサバなピット戦略でダメになるレースが多いように見えて、非常にもったいないです。キミがマクラーレン時代から絶大なる信頼を置き、ロータスに引っ張ってきたレースエンジニアのマーク・スレードの判断がコンサバなのか、それともチームのレースストラテジストの問題なのか。今季はロータスといい、ザウバーといいピット戦略が微妙ですね・・・。

あと、モナコで特筆すべきはフェラーリが復活の兆しを見せたことでしょうか。いや、アロンソはスペインでも速かったし、ムジェロテストの効果が着実に現れているということなのでしょうが、ここまで全然ダメだったマッサがアロンソに迫る速さを見せていたのが印象的でした。まあモナコは他のサーキットとは明らかに特性が違い、タイヤのグリップも違えば空力がタイムに及ぼす影響もパーマネントサーキットに比べると遙かに小さいので、この結果をもってフェラーリ復活と結論づけるのは早すぎますが、何かきっかけを掴んだように見えたのは確かです。
とはいえ、今季はここまでグランプリごとに異なるヒーローが生まれ、ポディウムの顔ぶれもほとんど違った面々というレースが続いているので、明日はフェラーリがまた勢いを失い、別のチームが上位に食い込んでいる可能性も十分に考えられます。結局、そのサーキットにマシン特性が合っているか、タイヤとの相性がいいかどうか、セッティングをうまく合わせ込めるか、ピット戦略を適切に立てて臨機応変に動けるか、ということでレースごとに勢力図が大きく変わってくるということでしょう。どれもレースにおいては基本的かつ超重要な要素ではありますが、今年のようにマシン性能が拮抗し、開発の方向性の正解がまだ見えておらず、タイヤの特性も掴みきれないという状況では、そういった基本的な戦い方の部分が及ぼす影響が大きい、ということでしょうね。

次のグランプリはこれまた荒れるレースになることで有名な、カナダ・モントリオール。今季 7 人目のウィナーは現れるのでしょうか。

投稿者 B : 00:28 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/05/14 (Mon.)

F1 スペイン GP 2012

スペインGP決勝 マルドナドが初優勝を飾る!! - GPUpdate.net

ヨーロッパラウンドの開幕戦、スペイン GP は大番狂わせ。週末が始まった時点で、ウィリアムズの P. マルドナドが初優勝を飾るとは誰が予想したでしょうか。いや、ウィリアムズチームもマルドナド本人でさえもしていなかったに違いない(笑。

まず、このリザルトは予選の段階から始まっていたと言っても過言ではありません。予選 Q2 でライバルのタイムの伸びを読み誤ったウェバーとバトンがなんと脱落。Q3 ではヴェッテルとミハエルがタイムを出さず、トップ 3 はハミルトン-マルドナド-アロンソの順。2・3 位は予想外の顔ぶれではありましたが、これならば現時点での最速マシンを駆るハミルトンが先行逃げ切りか・・・と思いきや、ハミルトンは燃料不足で失格、予選タイム剥奪。マルドナドが PP からスタートという形になりました。
しかしうまくホールショットを決めたのはアロンソ。そのまま中盤までトップを堅守しますが、マシンに引き離せるだけのスピードがなく、レースをコントロールできているとは言いがたい状況。そして最後のピットストップでマルドナドが先にピットイン、アンダーカットに成功してトップを奪取。フェラーリはピットタイミングをウィリアムズに合わせ込みに行けばマルドナドの頭を抑えられた可能性はありますが、ちょっとコンサバティブな戦略を採りすぎましたね。アロンソは終盤 20 周近くマルドナドを追い回したものの、王者のプレッシャーにも負けずに抑えきったマルドナドが今季初勝利。F1 のポディウムに初めてベネズエラ国歌が流す快挙を成し遂げました。
マルドナドは昨シーズンから速さを見せていましたが、今季はマシン性能が向上したこともあってトップ 10 争いの常連には顔を出していたものの、自身のミスやマシントラブルなどツキに恵まれてきませんでした。それが今回は全ての状況がパーフェクトに揃っての初勝利。嬉しそうな顔を見せてはいたものの、ウィニングラップでも FIA の会見でもはしゃぎすぎることなく、冷静そのもの。この冷静さが最後まで王者を封じ込めた走りに繋がったのだと思います。南米人だからって感情的なキャラだと勝手に思い込んでて本当にすみませんでした(笑。

ウィリアムズの今年のマシン・FW34 はなかなかよくまとまっていますね。最速ではないけれど、サーキットとの相性が良ければ安定して速い。昨年チームに加入したマイク・コフランやマーク・ギランのマシン開発がうまくいっているということでしょうが、昨年ウィリアムズを更迭されたサム・マイケル(現マクラーレン)が方向性を示した極小ギヤボックスによる空力アプローチが正しかったことの証左でしょう。このギヤボックスは昨年までのコスワースエンジンでは本領を発揮できていませんでしたが、ルノーエンジンを得てようやく日の目を見た印象があります。それでも、光るものを持っているマルドナドというドライバーと、刷新されたチームスタッフによる攻めたレースオペレーションの双方があってこそのリザルトだと思いますが。

一方で残念だったのはフェラーリとロータス。フェラーリはアロンソが鮮やかなスタートを見せてトップを奪い、地元スペインのファンの目の前で勝利を飾るか・・・と思いきや、ピット戦略で沈没。ロータスもライコネンが良い走りを見せていたものの、ライバルのピット戦略の読み違い(マルドナドとアロンソがあと 1 回ピットに入ると思っていたもよう)で優勝争いに絡むチャンスを失いました。最後のピットをあと 5~6 周早く済ませていれば、終盤に追いついて仕掛けられるところまで持って行けた可能性も高いだけに、残念です。この両チームはピット戦略で勝てるレースを落としたと言って良いでしょうね。
マクラーレンは、バトンのマシンバランスが良くなかったようで見せ場のないレース。ハミルトンは予選での失格がなければ十中八九勝てていただけに、こちらもチームの戦略ミスで負けたと言って良いと思います。

我らが可夢偉は・・・厳しい条件の中では健闘したと言えるのではないでしょうか。予選 Q2 突破が確定した直後にマシントラブルでストップ、Q3 に出走できずに 10 番手(ハミルトンの失格により 9 番グリッド)スタート。途中、ペースの上がらないバトンに長々と付き合わされ、さっさとアンダーカットしちゃえばいいのにいつまで経ってもピットに入らずに時間を無駄にしました。それでも素晴らしいブレーキングでバトンとロズベルグをコース上でパスし、自力でもぎ取った自己最高タイの 5 位。フリー走行までの内容が良かっただけに、Q3 で走れていれば、とか、もっと柔軟なピット戦略が組めていれば、とか、いろいろとタラレバを考えたくもなる内容でしたが、それでもこの抜けないカタロニアサーキットで、可夢偉自身の力でこのリザルトまで持ってこれたのは立派。というか、ストラテジストのダラーラを誰か一刻も早く解雇してください(´д`)。

それにしても、ウィリアムズとマクラーレン、フェラーリ、ロータスが優勝を争う F1 なんて、まるで 1987 年の F1 を見ているようじゃないですか。ロータスは当時のロータスとは直接関係ないとはいえ、古い F1 ファンとしては感無量の思いです。
それに加えて、今シーズンはさらにレッドブルとメルセデスがすでに 1 勝を挙げていて、ザウバーも勝利に肉薄したという。こんなに面白いシーズンは史上初めてかもしれません。何と言ってもここまで 5 レースを終えて、その全てのレースで違うチームとドライバーが勝利しているというのも、史上稀なことです。次あたりそろそろロータスかザウバーにお鉢が回ってきても良い頃じゃないかと勝手に期待しているのですが(笑)、その次戦は F1 随一のドライバーズサーキットたるモナコ。乱戦が続く今シーズンにおいて、真に強いドライバーが誰かが、いよいよ白日の下に晒されることになります。

投稿者 B : 01:16 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック