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2012/11/24 (Sat.)

小林可夢偉のザウバー離脱が確定

ザウバー グティエレスをレースドライバーに起用 - GPUpdate.net

今季の最終戦ブラジル GP 開幕直前になって、ザウバーが来季のセカンドドライバーとしてグティエレスの起用を正式発表しました。
まあ、論理的に考えてほぼ分かっていたこととはいえ、現実になるとがっくりきますね。あー。

来期のザウバーのエースドライバーになるニコ・ヒュルケンベルグは PP 獲得経験もあるし、確かにポテンシャルの高いドライバーだとは思いますが、今季ここまでの成績は小林可夢偉を下回っています。噂では将来のフェラーリ入りを前提とした、フェラーリからの支援つき加入という側面もあるようです。で、グティエレスはテルメックス(メキシコ)のスポンサーつき...という状況では、この 3 年間チームに貢献してきた可夢偉よりも金銭を取らなくてはならないザウバーの窮状が改めて浮き彫りになったと言わざるをえないでしょう。今季コンストラクターズ 5 位を狙っているチームでさえこの状況、というのは、F1 ファンとしては(純粋に速いドライバーがマシンに乗れるわけではない、という意味で)とても悲しいものがあります。

当の小林可夢偉は、ブラジル GP を前に今後の F1 活動への支援を集める募金活動を開始しました。タイミング的には可夢偉のチーム離脱と符合しますが、今さら脱落が決定したからといって始めた活動ではないでしょう。日本 GP の時点でもはやレース結果がザウバー残留の条件ではないことが明らかになっていた以上、既にいくつかの企業とスポンサーシップに関する交渉を進めていることに加え、他チームとの交渉も始めていたことは間違いないとみていいはずです。募金活動自体は、それでも資金が足りていない、という現状を示しているのではないでしょうか。

F1 ライターの米家峰起氏もこのような話をツイートされていますし...。

小林可夢偉はたとえばアロンソやライコネンほど突出して「持ってる」わけではないかもしれません。それでも、歴代の日本人ドライバーの中ではトップクラスのセンスと忍耐強さを兼ね備え、現役ドライバーの中でもトップ 10 を争える、秀でた F1 ドライバーだと思います。来季はできればロータス、最低でもフォースインディアのシートくらいには座っていてほしいものですが...。

投稿者 B : 23:25 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/11/21 (Wed.)

F1 アメリカ GP 2012

アメリカGP決勝 ハミルトンが優勝、タイトル争いは最終戦へ - GPUpdate.net

今シーズンの最終戦の一歩手前、アメリカ GP。さすがにアメリカ大陸のレースはリアルタイム視聴が厳しいので録画で...と思ったら、生放送の録画に失敗していて(´д`)ものすごくタイミングを逸しながらもようやく観戦しました。

予選は相変わらずヴェッテルが速くて PP 獲得。2 番手ハミルトン、3 番手ウェバー、というグリッドでしたが、偶数グリッドのグリップが悪くてスタート直後にはレッドブルの 1-2 体制。このままヴェッテルが逃げ切って三連覇確定してしまうんじゃ...と思ったら、ハミルトンが思いの外いい。ウェバーもヴェッテルもコース上でオーバーテイクして、イタリア GP 以来の優勝をチームにもたらしました。
レッドブルはウェバーがハミルトンに抜かれた後にオルタネーターのトラブルでリタイア。アロンソを抑えての走行だったところ、チームメイトのサポートをするどころか最悪の結果になりましたが、これは逆にヴェッテル車にトラブルが発生しなくて良かった、と考えるべきなのかな?いずれにしても、今季のレッドブルはオルタネータートラブルでのリタイアは少なくとも 3 回目なので、相変わらず信頼性がアキレス腱になっているのは変わらないようです。ヴェッテルはハミルトンが速くて抑えきれなかった、という側面もあるでしょうが、「少なくともアロンその前でゴールすれば良い」という判断で無理をしなかった、と見るべきかもしれませんね。圧倒的に勝っていても最後にファステストラップを獲りに行くようなヴェッテルでさえ、チャンピオン獲得のためにここは我慢した、ということでしょう(笑。

アロンソは予選 9 位ながらもグロジャンのギヤボックス交換ペナルティで 8 番手に繰り上げ。しかしながらクリーンサイドの奇数グリッドを取るために、予選 7 位だったチームメイトのマッサのギヤボックスをあえて交換してペナルティを受け、アロンソを 7 番グリッドスタートにするという力業に出ました。結果、アロンソはスタートで一気に順位を上げ、ウェバーのリタイアなどにも助けられて 3 位表彰台なのだから、今のフェラーリ&アロンソの維持の力は並大抵ではありません。
ヴェッテルは本当は勝って三連覇に王手をかけたかったところでしょうし、アロンソもヴェッテルの前でゴールしたかったところでしょうが、ヴェッテル的にはアロンソの前でゴールでき、アロンソもダメージを最小限に抑えて最終戦に望みをつないだ、という意味では、両者にとって「最低限のことはやった」というレースだったことでしょう。

アメリカ GP の開催は実に 5 年ぶり。個人的には、過去に開催されたフェニックス(懐)やインディアナポリスはいかにもアメリカ的な単調で面白くないサーキットだと思っていましたが、今回からのテキサス州オースティンサーキットはオーバーテイクも多くてテクニカルな面白いサーキットですね。エキサイティングなレースで非常に楽しめました。

さあ、あとは間もなく開催の最終戦ブラジル GP。13 ポイント差でヴェッテル優位には違いないですが、過去にいくつものドラマを作ってきたのがインテルラゴスサーキット。史上稀に見る混戦のシーズンが、どのような結末を迎えるか、見守りたいと思います。

投稿者 B : 23:30 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/11/05 (Mon.)

F1 アブダビ GP 2012

アブダビGP決勝 ライコネンが復帰後初の優勝を飾る! - GPUpdate.net

アブダビ GP は本当に見応えのある面白いレースでした。韓国~インドとヴェッテル圧勝すぎ、可夢偉残念すぎで退屈なレースが続いていたんですが、番狂わせが起きるとやはり興奮しますね。

まずは予選、3 番グリッドを手に入れたはずのヴェッテルが、燃料規定違反(予選後の燃料残量が規定未満だった)で予選失格のペナルティ、最後尾スタートとなりました。昔からレースは「圧倒的に速いマシンが後ろから追い上げる展開は面白い」と相場が決まっていますが、まさにその通りの展開に。序盤からものすごい勢いで追い上げていたにも関わらず、2 度のつまらない接触でフロントウィングを壊し、緊急ピットインで再び最後尾からのスタート。上位を争っていたウェバーもマルドナドとのくだらない接触がありましたが、今回のレッドブルはチャンピオンチームらしくもなく、チームにもドライバーにもしょうもないミスが目立ちましたね...。
それでもヴェッテルはセーフティカーに救われたこともあって、気がつけば上位に進出。最後は実力でバトンをパスし、なんと最後尾スタートからのポディウムを獲得してしまいました。いくらヴェッテル&RB8 が速いとはいえ、この結果には驚き。そして、PP からのスタートでなければヴェッテルの走りはこんなに面白いのか、と思わされました(笑。

2 位のアロンソも、絶対的なスピードがないながらうまいレース運びでした。きっちりペースを揃えて走りつつ、ここぞというところで確実にプッシュできるコントロールのうまさは現役ドライバー随一でしょう。要所要所でオーバーテイクを決め、ウェバーとマルドナドを実力で抜き去っての 2 位。「最低でもヴェッテルの前でゴール」を達成できたので、アロンソとしては今回は満足の結果だったんじゃないでしょうか。
そして復帰後初優勝となったライコネン。スタートから逃げを打って圧勝かと思われたハミルトンが突然のエンジンブローで消えて以来、最後までトップを守り抜きました。今季のライコネンはワンチャンスをモノにできればいつ勝ってもおかしくない状態でしたが、このシーズン終盤でそのチャンスがやってくるとは。そしてその勝利の美酒になるはずだったポディウムがノンアルコールというのは、もう皮肉としか思えません(笑

我らが可夢偉は日本 GP 以来久しぶりに見せ場を作ってくれました。予選は全くふるわず 15 位、決勝もスタートに成功して順位を上げたものの、チームメイトのペレスのペースにさえついて行けずずるずる下がるだけ...と思いきや、前を走るマシンたちのアクシデントをうまくすり抜けてスルスルとポジションアップ。ペレスの「自滅」にも助けられて、最終的には 6 位フィニッシュを果たしました。やっぱり、ザウバーはこないだの鈴鹿が例外的だっただけで、基本的には予選がダメでも決勝重視のセッティングでしぶとく走った方がうまくいく、ということなのかもしれませんね...。ともあれ、ガマンしてマシンをゴールまで運んだ可夢偉には天晴れと言いたい。
いっぽうで、ペレスはマクラーレン移籍が決まってからなんかおかしい。ちょっと調子に乗っているというか、以前の新人らしからぬクレバーな走りが一転、無謀なプッシュと言える走りが目立ってきましたね...無理なオーバーテイクを仕掛けた結果の接触で、自身のみならずウェバーとグロジャンを巻き込んでのリタイア。マクラーレン入りの前に一度冷静になっておかないと、一時期のハミルトンや今年のマルドナド、グロジャンのように「危険なドライバー」の烙印を押されることにもなりかねませんよ。特に今回は、ダブル入賞を果たしていればコンストラクターズポイントでメルセデスの逆転に王手をかけられただけに、チームとしても残念なリタイアでした。

ともあれ、2012 年の F1 も泣いても笑ってもあと 2 戦。アメリカ大陸での 2 連戦を残すのみとなりました。ひさびさの北米開催となるアメリカは F1 ではまだ誰も走ったことのないサーキット。どのクルマが一番速く、強いのでしょうか。

投稿者 B : 23:47 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/29 (Mon.)

F1 インド GP 2012

インドGP決勝 ヴェッテルが4連勝、アロンソが2位 - GPUpdate.net

インド GP。シーズン終盤のアジアラウンドに入ってから圧倒的な強さを発揮し始めた RB8&ヴェッテルの組み合わせがインドでも圧勝、シンガポールからの連勝を「4」に伸ばして選手権でのリードを広げました。

初開催となった昨年もヴェッテル圧勝でしたが、今回も似たようなレース。大きなアクシデントもなく、比較的単調なレースになりがちなサーキットなのかもしれません。地形を巧みに活かしたアップダウンのあるレイアウトで、曲率の違うコーナーを組み合わせて大きく回り込むコーナーを作るのはいかにもヘルマン・ティルケデザインのサーキット。ただ、コース全体としてはなんだか単調に見えるんですよね。

ともあれ、ヴェッテルは強い。RB8 の開発がようやく成熟し、ヴェッテルも乗りこなせるようになってきたということでしょうが、前半戦の苦戦が嘘のように、まるで昨シーズンのヴェッテルを見ているかのようなレース運びです。そして、ヴェッテルが強すぎるとレースがつまらないという(笑。
それでもアロンソはダメージを最小限に抑える 2 位フィニッシュは立派ですね。アロンソがウェバーを交わして 2 位に浮上した 48 ラップ目が、このレースの唯一の見せ場であったと言っても過言ではないくらい、追い詰め方も見事でした。ウェバーは KERS にトラブルを抱えていたとはいえ、安定性はともかく絶対スピードに欠ける今の F2012 でレッドブルの 1 台を喰うとは思えなかったので、驚かされましたね。

それでもヴェッテルとアロンソのポイント差は開き、現在 13pt のギャップで残り 3 戦。トラブル 1 つでなんとでもなってしまう点差とはいえ、ちょっと今のヴェッテルの勢いはそう止まりそうには見えないなあ。とはいえアブダビ GP もすぐにやってきます。そこでチャンピオンシップの趨勢が見えるか、それともまた振り出しに戻るか。アブダビ GP も単調なレースになりがちなサーキットですが、ハラハラさせてくれる展開に期待したいです(笑。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/14 (Sun.)

F1 韓国 GP 2012

韓国GP決勝 ヴェッテルが3連勝!レッドブル1ー2 - GPUpdate.net

感動の鈴鹿から連戦となった韓国 GP。我らが可夢偉...は、フリー走行からイマイチ苦しそうなマシン状況で予選 13 位。決勝では何とかポイント圏内フィニッシュが現実的な目標か...と思っていたら、スタート直後の第 3 コーナーでバトンと接触、バトンのフロントタイヤを壊してリタイアに追い込みつつ、自らも右リヤタイヤをバーストさせて緊急ピットイン。コースには復帰したものの、マシンにダメージが残っていたのか、最終的にはレースを諦めてガレージに車を戻してしまいました。バトンとの接触は他にもロズベルグやペレスがコース上に並んで行き場を失った結果であり、半ば不可抗力に近いものではありますが、鈴鹿での初ポディウムを得ながら来季のシートに黄信号が点っている可夢偉にとっては手痛いミスと言えるでしょう(とはいえ、可夢偉自身がそれなりのスポンサーを連れてくることができれば、今季の残りのレースの結果は来季のシートに影響しない、という状況ではありますが)。

この韓国でも圧倒的に強かったのはヴェッテル。PP こそウェバーに奪われたものの、スタートでトップに立ってからはウェバーの援護射撃もあって後続を全く寄せ付けず、完勝で今季ただ一人の 3 連勝を記録しました。シーズン 4 勝目というのも現時点での最多勝で、チャンピオンシップでもついにアロンソを逆転、6 ポイント差で首位に躍り出ました。
ヴェッテルは前半戦、ブローディフューザー禁止に伴う今季仕様の空力をなかなかモノにできず、苦しんでいました。が、マシンの開発が進み、ヴェッテルもそれにようやくアジャストできるようになったのか、シーズン終盤に来ての 3 連勝。この 3 戦はまるで昨シーズンの再現を観ているかのような完勝ぶりで、ようやく眠れる猛牛が目を覚ました感があります。

対するフェラーリは鈴鹿に続いて韓国でもマッサがいい走りを見せており、こちらもマシンの熟成が進んだ(かつ、ようやくマッサが F2012 にキャッチアップできてきた)ということだと思いますが、マシンの絶対性能的には明らかにレッドブルのほうが一段上。3-4 フィニッシュという悪くない結果を残しながらも、レッドブルに負けていてはアロンソのチャンピオン獲得はあり得ません。
マシンの絶対的なスピードであればマクラーレンもレッドブルに負けてはいないと思いますが、ここ数戦はセットアップの煮詰まり具合という点でレッドブルに後れを取っている印象が否めず、今回の韓国 GP をもってハミルトンもチャンピオン争いから事実上脱落したとみていいでしょう。もはや奇跡でもない限りはヴェッテルとアロンソの一騎打ち、それも状況としてはヴェッテル有利というのが現在の勢力図でしょうね。残っているサーキットとマシンの相性を考えても、ヴェッテルがミハエル・シューマッハー以来の三連覇、エイドリアン・ニューウェイも自身がデザインしたマシンとしては初の三連覇、という結末がいよいよ現実味を帯びてきたように思います。あとは今季大事なところで露呈しているマシンやエンジンの信頼性問題がどう出てくるか、がキモになりそうですが...果たして。

投稿者 B : 22:04 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/07 (Sun.)

F1 日本 GP 2012 決勝 -可夢偉初表彰台!-

日本GP ヴェッテルが優勝、小林が3位表彰台!!! - GPUpdate.net
可夢偉 歓喜の初表彰台 - GPUpdate.net

ついにこの日がやって来ました。

日本 GP 決勝は、小林可夢偉が 3 番グリッドからのスタート。課題だったスタートダッシュも今季最高の形で決め、ウェバーを抑えながら 2 位で 1 コーナーに入っていくことに成功しました。その後、ウェバーとグロジャン、アロンソとライコネンの接触があってセーフティカーイン。アロンソはそのまま後輪がパンクしてリタイア、ウェバーも下位に沈み、可夢偉にとっては理想的な状態でレースが始まりました。
とはいえ今回の可夢偉車はタイヤが厳しめで、後続のバトンやマッサに追われる展開。抜きにくい鈴鹿とはいえ、DRS ゾーンに入られたくはありません。バトンが早めのピットインでアンダーカットを仕掛けてきた翌周にザウバーも反応してピットインし、バトンを抑えることには何とか成功したものの、マシンの仕上がりが良かったマッサがその間にペースを上げて先行。タイミング的に両者ともどもを抑えるのは難しかったかもしれませんが、あそこでバトンに反応していなければもう少し違った展開があったかもしれません。
以降の可夢偉はマッサを追いかけながらバトンから逃げるレース。途中、バトンがギヤボックストラブルで少しペースを落とすシーンがあったものの、全体的にはフェラーリとマクラーレンのほうが速く、マッサには徐々に離され、バトンには少しずつ詰められる展開が続きました。それでもポジションをキープしたまま 2 回目のピットストップも済ませ、あとはコース上の勝負に。ピット作業の遅さが課題だったザウバーも、今回は完璧な作業で可夢偉をアシストしました。
終盤まで可夢偉とバトンは自己ベストを出し合いながら、最後までマシンとタイヤの性能を絞り出して競った結果、0.5 秒差で可夢偉が勝利。ピレリタイヤの「クリフ」がいつ来るかヒヤヒヤものでしたが、可夢偉はそれでもラスト 5 周のためにわずかな余力を残していたかのようにも見えました。

最終的に、可夢偉は日本人として 8 年ぶり 3 人目、日本グランプリでの日本人ドライバーとしては鈴木亜久里以来 22 年ぶりの 3 位表彰台を獲得。先人 2 人の場合はタナボタ的な要素もありましたが、今回の可夢偉は(アロンソとウェバーの脱落があったとはいえ)シーズンを通じて相応の実力があり、レースでも最後まで真正面から戦い、マクラーレンの 2 台を後ろに従えての 3 位なので、正真正銘の表彰台です。だって今年はワールドチャンピオン経験者が 6 人も走っているんですよ!?一昨年の鈴鹿でのオーバーテイクショーは後ろからのスタートだったのに対して、今年はオーバーテイクでの見せ場こそありませんでしたが、ポジションを守るレースができる状況になった、というのは大きな進歩だと思います。
可夢偉の来季の去就はまだ不透明なままですが、このまま残りのレースでも今回のような勝ちパターンを確立していって、来年に繋げてほしいですね。少なくともザウバーはペレスが離脱する今、チームや開発の継続性を断つべきではないと思います。

他のドライバーに目を向けると、今回もやってくれたグロジャン。2 番手スタートのウェバーに特攻したことを考えると、もしヴェッテルにグリッド降格ペナルティが課せられて可夢偉が 2 番手スタートだったら...と想像すると恐ろしいです(´д`)。今回は結果的にライコネンとグロジャンが可夢偉の表彰台を助けた格好になりましたが、あと一回同じような事故を起こすようなら、FIA はグロジャンの処遇を考えたほうがいいと思う。
チャンピオンシップという意味ではアロンソは悔やんでも悔やみきれないでしょうね。今季は自身にミスらしいミスはなく、2 回のリタイアはいずれももらい事故。それでレース前までヴェッテルと 29pt あったポイント差が、レースを終えた時点で一気に 4pt 差まで詰め寄られてしまいました。これはもうポイント差がないに等しく、次のレースでヴェッテルが勝ったら逆転されてしまうことを意味します。あとは現実的に可能性が残っているのはせいぜいハミルトンとライコネンまで。29pt 差であればアロンソは残りのレースで勝てなくても 2 位を続けていけばチャンピオン獲得の可能性は高い、と思っていましたが、こうなってくると直近のマシン性能的にはむしろヴェッテルのほうが可能性は高いのではないかとさえ思えます。なんだか 2010 年のチャンピオンシップ終盤の状況にだんだん似てきましたね...。

という複雑な状況を抱えながら、次は来週の韓国 GP がすぐにやってきます。ドライバーたちはほとんど休む暇もなく(とはいえ、多くのドライバーはこの後東京で 2 日間ほど過ごしてから移動するようですが)転戦していきます。でも、今は可夢偉に表彰台の喜びをじっくり噛みしめてほしい。おめでとう可夢偉!

投稿者 B : 22:57 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/06 (Sat.)

F1 日本 GP 2012 公式予選

日本GP予選 ヴェッテルが4年連続のPP! - GPUpdate.net
ザウバー 可夢偉が2列目を獲得 - GPUpdate.net

今年も始まった F1 日本グランプリ。10~11 月開催のグランプリが増えた今、チャンピオンシップにおける鈴鹿のドラマ的な重要性は以前に比べれば薄れていますが、それでもそろそろ大詰めの落とせないレースであり、鈴鹿がすべてのドライバーにとってチャレンジングなサーキットであることに変わりはありません。

チーム間の勢力図という意味では、ここ数戦は明らかにマクラーレンの流れ。レッドブルは主にトップスピードで伸び悩み、フェラーリも遅くはないけど最速ではない、という状況でしたが、昔から鈴鹿との相性が良いのがエイドリアン・ニューウェイがデザインしたマシン。そこに「鈴鹿の森の神に祝福された青年」ことヴェッテルが圧倒的な速さを見せつけて PP。Q3 アタック中のアロンソへの妨害と見なされる行為で審議対象になりましたが、グリッド順位に影響はなく、今季初のレッドブルによるフロントロウ独占となりました。
ここ鈴鹿でのマシン性能はおそらくレッドブル→マクラーレン→フェラーリ→ザウバー/ロータスといった順でしょうか。可夢偉は金曜プラクティスではセットアップがイマイチ決まり切らない様子だったものの、土曜日にはきっちりまとめてきました。ザウバーは 2 台揃っての Q3 進出を決め、Q3 最終アタック時のライコネンのコースオフによって最後のアタックの様子が分からなかったばかりか、複数のドライバーが黄旗無視で審議対象になるのでは?と危ぶまれましたが、結果的にいずれもお咎めなしで可夢偉は 4 番手タイムを記録。3 番手バトンのギヤボックス交換ペナルティにも救われ、明日の決勝は 3 番グリッドからのスタートとなりました!

レッドブルの 2 台は明らかに速いのでトラブルでもない限り勝負にならないでしょうが、今回の C31 は 2 台揃って好タイムを記録できていることからも、鈴鹿に合ったセッティングを見つけられたと見ていいでしょう。可夢偉にとっては今季ここまでの課題となっているスタートとピット戦略のミスさえなければ、現実的に表彰台を獲りに行ける状況だと思います。最も心配なのは、ベルギーでのスタートでチャンスを完全に潰してくれたグロジャンが隣のグリッドからスタートすることです(´д`)。

鈴鹿は偶数グリッドよりも奇数グリッドのほうがスタートで有利、というのは昔から言われている話。今回はもしかしたらベルギーよりも良い状態でスタートを切れるのではないでしょうか?日本 GP としては 1990 年の鈴木亜久里(3 位表彰台)を超えるリザルトを期待せざるを得ません。明日は気合い入れて応援しないと!

投稿者 B : 21:35 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/05 (Fri.)

M. シューマッハーが引退へ

シューマッハ 二度目の引退を発表 - GPUpdate.net

7 冠を誇る F1 界の絶対王者、ミハエル・シューマッハーが 2 度目の現役引退を発表しました。まあ先日のハミルトンのメルセデス移籍決定でほぼ確定的な状況になっていたとはいえ、実際に確定してしまうとちょっと寂しいですね。

今季のミハエルはようやく現行型マシンやタイヤの使い方が身についてきたのか、復帰以来最も元気が良い走りを見せていて、得意のモナコで復帰後初のポールタイムを記録(ペナルティで 6 番グリッドスタートだったとはいえ)したり、ヨーロッパ GP ではポディウムに上ったりしていました。が、いっぽうで不注意やミスが原因と思われる追突事故なども繰り返しており、そろそろ身体がついていかなくなってきているんだろうなあ...と思わせる部分もありました。一応、「復帰後 3 年以内に結果を出す」と宣言していた節目の年でもありますし、潮時なのかと。

そして今週末はいきなりミハエルの鈴鹿ラストランとなってしまいました。6 年前、最初の引退を発表した後の鈴鹿ラストランは観に行きましたが、今年は行けそうもないなあ。残念。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/28 (Fri.)

ハミルトンはメルセデスに、ペレスはマクラーレンに

メルセデス ハミルトンと3年契約 - GPUpdate.net
マクラーレン ペレスと複数年契約 - GPUpdate.net

日本 GP を前に、今週は F1 関係のニュースも一休みかな...と思っていた矢先に驚くべきニュースが。ハミルトンがマクラーレンを離脱し、メルセデス AMG と 3 年契約。入れ替わりにペレスがマクラーレンと複数年契約、という衝撃的な移籍が発表されました。

バトンがチームと複数年契約を交わしたのに対して、ハミルトンがマクラーレンと主に契約金の点で交渉がまとまっていないという噂は以前からありましたが、ハミルトンがテレメトリーデータを Twitter に投稿した事件など、昨今チームとの関係がうまくいっていないと思わせる言動や状況もいくつかありました。それでもメルセデス移籍の噂はマクラーレンとの交渉を有利に進めるためのブラフだろうと思っていたら、本当に移籍とは。
マクラーレンはハミルトンにとっては少年時代から接してきたチームでしたが、最大の支援者だったロン・デニスがチームを離れ、ハミルトンと同じくらい速くてワールドチャンピオンの肩書きを持つバトンが入ってきて、それまでのようにマクラーレン自体が「チーム・ハミルトン」でなくなってきたことは事実でしょう。それでも現に今シーズン最多タイとなる 3 勝を挙げ、最速マシンを擁するマクラーレンから、参入以来今季ようやく 1 勝を挙げたばかりのメルセデスに移籍するというのは、明らかに自身の 2 度目のワールドチャンピオンの可能性を潰してしまったようなもの。移籍先がレッドブルやフェラーリというならまだしも、常に撤退の噂がちらつくメルセデスですし、私がハミルトンの立場だったら、減俸を受け入れてでもチャンピオン獲得の可能性が高いチームに残るほうがレーサーとして得策だったと思うけどなあ(2007 年のアロンソのように、最速マシンでありながらチーム内で孤立した状況であれば、話は別だけど)。極端な言い方をすれば「金でレーサーとしての将来を棒に振った」という印象。

これでメルセデスはハミルトンとロズベルグの 2 人体制。自動的にミハエル・シューマッハーのシートがなくなったことになりますが、マッサの後任としてフェラーリに電撃復帰、というサプライズでもない限り、このまま引退→メルセデス F1 の幹部としてチームに残る、という可能性が最も高いのではないでしょうか。

そして同様に驚いたのがペレスのマクラーレン移籍。ペレスはデビューイヤーの昨年から印象的な走りを見せ、今季既に表彰台 3 回という結果を残していますが、フェラーリ・ドライバーズ・アカデミー出身のペレスがフェラーリではなくマクラーレンに移籍というのがまずサプライズ。ただ、アロンソが絶対王政を敷くフェラーリでセカンドドライバーに甘んじるのと、曲がりなりにも対等に扱ってくれるマクラーレンでバトンの経験に学ぶのとではどちらが良いか?そしてマシン開発の基礎体力としてどちらが優秀か?を考えれば、マクラーレンは最良の選択肢でしょう。ただ、個人的にはバトン+ハミルトンという長所短所が対照的なコンビがけっこう気に入っていたので、「二人ともタイヤに優しい」新しいコンビはメリハリがなくてつまらないなあ、とは思います。

ペレスの移籍で気になるのはやっぱり可夢偉の動向。仮にペレスが残留だった場合、「結果を残せてスポンサーも持ってるエースドライバー」がいるならある程度安定したポイント獲得は期待できるわけで、「けっこう速いけどお金持ってないセカンドドライバー」よりも「速さはそこそこだけどお金持ってるセカンドドライバー」のほうが特に台所事情が厳しいザウバーにとってはありがたいわけで。かつ、今季の好成績でザウバーのシートは買い手市場。正直言って可夢偉の残留はかなり難しいと思っていました。が、こうなってくると可夢偉は開発もできるエースドライバーとしてチームに残留し、セカンドはまたフェラーリの育成ドライバーか他チームからスポンサー持ち込みで...となる可能性が高いのではないでしょうか。可夢偉よりも実績のあるドライバーが市場に出て、結果総取り替えという可能性もありますが、ザウバーは比較的継続性を重んじるチームですし。

現時点での来季シート状況はこんなところでしょうか。

  • レッドブル: ◎ヴェッテル、◎ウェバー
  • マクラーレン: ◎バトン、◎ペレス
  • フェラーリ: ◎アロンソ、△マッサ?
  • メルセデス: ◎ハミルトン、◎ロズベルグ
  • ロータス: ○ライコネン、○グロジャン
  • フォースインディア: ○ディ・レスタ、○ヒュルケンベルグ
  • ザウバー: ○小林可夢偉、△アルグエルスアリ?/△ピック?/△グティエレス?
  • トロロッソ: ○リカルド、△ベルニュ?
  • ウィリアムズ: ○マルドナド、△ボッタス?
  • ケータハム: ○コヴァライネン
  • HRT: △カーティケヤン
  • マルシャ: △グロック、△ピック?

この中で空きが出ている/出る可能性が高く、競争率が高そうなのはフェラーリとザウバーのセカンドシート。場合によってはウィリアムズにも人気が集中しそうです。個人的には可夢偉にはロータスあたりに移ってほしい気もしますが、グロジャンはそれなりに結果を出していることと、フランス系スポンサー(トタル)との関係を考えるとグロジャン残留は濃厚だろうなあと。
可夢偉はチーム戦略との歯車が噛み合っていない印象ですが、ペレスが抜けることになった今、これまでのような「おりこうさん」ではなく、リーダーシップを発揮してチーム自体を可夢偉自身のために全力を尽くす組織に変えていかなくては、来季以降の結果もついてこないのではないかと思います。アロンソとフェラーリの関係のように、マシンが駄目でも自分が引っ張り、それにチームが応えていくような信頼関係を築くことが急務。まずは来週の鈴鹿で今季最高の結果を出すことからですね。

投稿者 B : 23:14 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/24 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2012

シンガポールGP決勝 ヴェッテルが優勝、ハミルトンはリタイア - GPUpdate.net

F1 サーカスはヨーロッパからアジアへ。唯一のナイトレースであるシンガポール GP は、ヴェッテルが久々の優勝でようやく今季 2 勝目。ドライバーズランキングも 2 位に躍り出ました。

予選はハミルトンが圧倒的速さで PP。マクラーレンはこれで 4 戦連続の PP で、純粋な速さだけなら現時点での最速マシンと言えるのかもしれません。しかしここにきてマクラーレンはマシンの信頼性に疑問符がつき、前戦でバトンが、今回はハミルトンが、上位走行中にトラブルで単独リタイア。個人的には、2005~2006 年頃の「速いけど壊れる」マクラーレンが戻ってきたようでちょっとワクワクするんですが(ぉ)、チャンピオンシップを争っているチーム/ドライバーにとっては笑い事ではありません。今回のリタイアでハミルトンもアロンソに 52pt も離されてしまい、逆転に向けて一歩後退する状況となりました。

今回のレースで最も得をしたのは間違いなくアロンソでしょう。シンガポールでは滅法強いアロンソも、今回は絶対的なスピードが足りず、マクラーレンとレッドブルに追いつくことはできませんでした。ただこういうときにダメージを最小限に抑えることができるのがアロンソの強さで、今回もしぶとく 3 位表彰台。ヴェッテルにはポイント差を詰められたものの、当面のライバルであったハミルトンとの差を広げることに成功し、結果的にランキング 1 位の座を強固にしたと言えます。まだ 6 戦も残っている状況で断定的なことは言えませんが、ノーポイントレースが 1 回あってもまだまだ 1 位、というのは今後の戦い方の幅を考える上で、非常に意味のある状況だと思います。

可夢偉は本人も言っているとおりフリー走行から予選から全然スピードが足りず、どうにもなりませんでした。それでも粘りのレースを見せてくれてはいましたが、ピットインを減らした戦略が功を奏さず、タイヤがタレてきたところでそれまで抑えてきた後続に次々と襲いかかられ、ヒュルケンベルグとの接触で万事休す、という...。リタイアこそ免れましたが、最初からポイントがほぼ絶望的なレースで、見ていて辛かったです。
ただ、同じような状況でもチームメイトのペレスは Q2 に進出し、決勝でもウェバーへのペナルティの結果とはいえ 10 位入賞。ペレスは今季かなり成長していて、良いときにも悪いときにもそれなりの結果を持ち帰ることができるドライバーになりました。今季の可夢偉は残念ながらそれに見合う結果を残せていないのは事実で、やはり、このままペレスが来季も残留なら、ペイドライバーに取って代わられる可能性も高いと言わざるを得ないでしょう。次は毎年最高の結果を残している鈴鹿、ここでどこまでセッティングをまとめ上げて、週末を通じて可夢偉らしい走りを見せられるか...が、来季に向けての分水嶺となるのではないでしょうか。毎年、鈴鹿は最も楽しみなレースなのですが、今年ばかりはちょっと見方が違ってしまいそうです。

投稿者 B : 23:40 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック