b's mono-log

2011/11/28 (Mon.)

F1 ブラジル GP 2011

ブラジルGP決勝 ウェーバーが最終戦で今季初勝利! - GPUpdate.net

ヴェッテルのシーズン最多ポールポジション記録樹立で始まった最終戦ブラジル GP。勝ったのは今季初勝利となる「ミスターセカンド」M. ウェバーでした。

PP から逃げを打つかと思われたヴェッテルが、ギヤボックストラブルで思ったようなギャップを築くことができず、途中でウェバーに首位を明け渡し。20 年前にこの母国 GP で初優勝した A. セナのように(彼はギヤボックストラブルでレース終盤を 6 速ギヤのみで戦った)ギヤを失いながらもポジションを守りきってほしかったところではありますが、当時に比べるとレースのうちのドライバーの技量が占める割合は相対的に減っているので、そう簡単な話でもなく。それでもレースの大半、全てのコーナーをショートシフトで済ませながら 2 位を堅守した技量はさすがだと思います。
優勝したウェバーは、棚ぼたでの勝利ながらも、これは今年のレッドブルを陰から支え続けたことに対する報いと言えるのではないでしょうか。レースでヴェッテルを直接支援できたグランプリはさほど多くないですが、去年のようにヴェッテルとケンカすることもなく(笑)マシン開発やセットアップでチームを下支えし、時にはレースでライバルの壁となってヴェッテルを逃がす役割も果たし、マシントラブルのほとんどさえ彼が引き受けるという(笑)見事なセカンドドライバーぶり。ドライバーズランクはなんとかアロンソを交わして 3 位といったところでしたが、地味に良い仕事をした一年だったのではないかと思います。

我らが小林可夢偉は自分が果たすべき働きをきっちり果たし、16 番手スタートから 9 位フィニッシュで 2 ポイントゲット。自身のドライバーズランク 12 位、チームのコンストラクターズランク 6 位に大きく貢献しました。中盤以降マシン開発と戦略ミスで苦しんだ今シーズンでしたが、最終的にはほぼ期待通りの結果を残せたのではないでしょうか。あとは来季いかに上の結果を残して、可夢偉にトップチームの門戸を叩く権利をあげられるか、でしょうか。

今シーズンの F1 を総括すると、一見してレッドブル&ヴェッテル圧勝の一年だったわけですが、印象としてはやはりヴェッテルだけが強かったというよりは、どのレースも見応えがあり、近年稀に見るエキサイティングな一年だったと思います。いやここ数年は最終戦でチャンピオン確定というドラマチックなチャンピオン争いのシーズンばかりですが、レース内容としてここまでエキサイティングだった年は珍しいのではないかと。
これを実現した要素はやはりピレリタイヤ+DRS。ピレリタイヤは開幕当初はライフももたず、マーブルはひどいし性能が切れたときの落ち幅はすごいし・・・という印象だったのですが、このタイヤを使ったレースの見方(BS タイヤ以上にピットインのタイミングが重要)を理解してからは、F1 をショーと捉えるならばこのタイヤもアリだな、と思うようになりました。接触やデブリの影響以外ではパンク等の安全性に関わるトラブルも皆無だったし、ピレリは参戦初年度にしては実に良い仕事をしたと思います。
あとは何と言っても DRS ですね。確かに「作られたオーバーテイク」という印象は見ていても感じますが、(F1 速報 PLUS の最新号にも書かれていましたが)DRS の意義はそれによって起きたオーバーテイクそのものよりも、「オーバーテイクを仕掛けようというモチベーションをドライバー達に与えたこと」ではないかと思います。これによって今まで「抜けない」と当たり前のように言われていたサーキットやコーナーでもオーバーテイクが見られるようになり、レース全体としての面白さに繋がったのではないでしょうか。そういう意味では、DRS も本当に意味のあるレギュレーションだったと思います。

これを踏まえて来季は、エキゾーストブローの使用が原則禁止される(完全になくなるとは言えませんが、大幅に制限される)ことになるくらいしか大きなレギュレーション変更はありません。順当にいけばレッドブルは相変わらず速いだろうし、マクラーレンも今年終盤の勢いを維持できればチャンピオンシップは今年より接戦になるでしょう。フェラーリはコンサバな開発スタイルを棄てて来季はアグレッシブなマシンを開発しているというし、ルノーも前方排気が使えない来年は全くの新規マシンを開発することになります。また、メルセデスも W02 の延長線上にあるマシンでは勝ちに行けないだろうし・・・と考えると、引き続き速そうなレッドブルとマクラーレンに対して、続く 3 チームの新しいマシンコンセプトがどれだけ追いつけるか、が序盤の見どころになるでしょう。ドライバーの入れ替えが少ないシーズンでもあるので、見どころはテクニカルな側面に偏るように思います。

とはいえ今はもう 11 月末。例年だとニューマシンの発表は 1 月末頃からなので、来季のマシンのお披露目まであと 2 ヶ月程度しかありません。短い冬休みですが、今から来シーズンを楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/11/14 (Mon.)

F1 アブダビ GP 2011

アブダビGP決勝 ハミルトンが優勝、ヴェッテルはリタイア - GPUpdate.net

アブダビ GP。ヴェッテルが優勝して奇跡の逆転チャンピオンを獲得した昨年とは違って、今年はヴェッテルの年間最多 PP 記録/年間最多勝記録がどうなるのか?と、フォースインディア/ザウバー/トロロッソのコンストラクターズランク争いの行方は?というのが注目ポイントとなりました。

フリー走行ではマクラーレンが好タイムを連発し、ヴェッテルの PP は危ういのでは?と思われましたが、最終アタックでヴェッテルが 0.14 秒の差をつけて難なく PP。1992 年のナイジェル・マンセルに並ぶ年間最多タイ記録を樹立しました。マシン性能的にはもう拮抗している(サーキットによっては劣っている)んじゃないかと思われるマクラーレン相手でも予選をまとめ上げられる実力はもう貫禄と言ってもいいレベル。ダブルチャンピオンを早々に確定できたことで、この記録はチームもろとも明らかに狙っていましたね。

で、決勝。ヴェッテルがあっけなくホールショットを決めて得意の逃げ切り展開に持ち込む・・・と思いきや、3 コーナーでまさかのスピン。よく見ると右リヤタイヤがパンクしていて、あとはゆっくりとピットに戻るほかありません。ほぼまるまる 1 周をパンクしたタイヤで走らざるを得なかった結果、タイヤ以外にもダメージが発生しており、そのままリタイア。今季初のノーポイントレースとなりました。

スタートでヴェッテルの直後につけていたのはハミルトン。終始アロンソに 3 秒程度後方からプレッシャーを受け続けていたものの、今回は久々にトラブルもアクシデントもなく、今季 3 勝目を飾りました。接戦になるとどうしても接触が目立つハミルトンですが、特に接触する相手が周囲にいなければ(ぉ)本来の速さが活きてきますね。今回の勝利はヴェッテルのトラブルによって棚ぼた的に得たものにすぎませんが、ポディウムの中央で久しぶりに良い笑顔を見せてくれました。これでもう少し自分を見つめ直して・・・というか、ちゃんとバックミラーを見る癖をつけて(ぉ)より強いドライバーに再度成長していってほしいものです。
2 位以下はアロンソ-バトン-ウェバーというほぼいつものオーダー。バトンは中盤までトラブルで KERS が使用できなかったことを考えると、3 位表彰台は健闘といったところでしょうか。

今回熱かったのはむしろ中団争い。ここに来てマシンも戦略もうまく回っているフォースインディアはコンストラクターズ 6 位死守に向けてトロロッソを抑えにかかっていますが、そのトロロッソにポイントで並ばれてしまったザウバーも必死。今回はブエミのリタイアにも救われた格好ではありますが、小林可夢偉がドイツ GP 以来の 10 位入賞。コンストラクターズポイントで 1 点、トロロッソに勝ち越しました。
このあたりの争いは、もともとストレートが速いマシン特性を生かして DRS で抜かれないようにセットアップするフォースインディア、総合性能で勝負するトロロッソ、マシン性能で見劣りする分タイヤ戦略で奇襲をかけるザウバー、という構図が非常にメリハリがあって見応えがあります。フォースインディアの 6 位はもう盤石と言って良い状況だと思いますが、ザウバーとトロロッソの激しい争いは最終戦でも続きそう。この結果が(チームへの分配金という意味で)来季のマシン開発にも影響してくるので、ザウバーには最後の頑張りに期待したいです。最終戦は狭くて抜きにくいブラジル・インテルラゴス。セーフティカーや雨など不確定要素も多いサーキットですが、基本的にはグリッド位置が物を言うレースになると思います。まずは予選ですね。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/30 (Sun.)

F1 インド GP 2011

地上波放送前なので、お約束でネタバレ防止用の改行を入れておきます。











インドGP決勝 ヴェッテルが初代ウィナーに - GPUpdate.net

いやあヴェッテル強い強い。PP、優勝、ファステストラップのハットトリックで、なおかつラップリーダーを一度も奪われない完全なるポールトゥウィン。今季のヴェッテルが強いのは開幕時点から分かっていましたが、チャンピオンが確定してからさらに誰にも止められない速さを発揮し始めたようにさえ見えます。前戦韓国 GP でもこのインド GP でもファイナルラップでファステストを獲りに行ったことからも分かるように、今まではチャンピオン獲得を最優先してガマンしていた「とにかく誰よりも速く走って勝つ」というドライバーの本能を解き放った結果ではないでしょうか。
今年のヴェッテルはチームラジオでの会話や記者会見の受け答えの内容を聞いていても明らかに大人になったというか、むしろ悟りを開いたんじゃないかと思うくらい(笑)謙虚でしたが、そこはまだ 24 歳の青年(というか性根としてはもっと幼い部分があると思う)だと感じさせるここ 2 戦の勝ち方。だからこそ、この先まだまだ成長して勝利を重ねていくんだろうなあ、と感じます。

とはいえ、今回は 2 位だったバトンと 3 位のアロンソの走りも素晴らしく、それぞれのチームメイトが自滅していったのとは対照的でした。二人とも元チャンピオンに相応しいレースで、来年は(ヴェッテルも好きだけど、勝つのが分かっている人を応援しても面白くないので(笑))個人的にはバトンとアロンソをプッシュしたいかなと思います。特にバトンはマクラーレンのマシン、特に今年のピレリタイヤとの相性がとても良い。ブラウン GP 時代は「冷え性」のマシンに苦しんだ部分もありましたが、タイヤへの入力が高いマクラーレンのマシンとタイヤに優しいバトンのドライビングのマッチングが良いんでしょう。
一方で自滅したハミルトンとマッサ。最近接触事故が続く因縁の二人ですが、今回はハミルトンよりもマッサに非があるように見えました(実際にペナルティも喰らっているわけですが)。あの接触はマッサが報復のためにドアを閉めたんじゃないかなあ・・・と穿った見方をしたくなる動きだったと思います。ただ、ハミルトン側にもここまでマッサとの接触が続いたらもう少し警戒心があっても良かったんじゃないかとは思うけど。

で、可夢偉は・・・オープニングラップの第 1 コーナーでクラッシュしてレース終了。事故経緯としてはチームメイト同士でぶつかったウィリアムズのクラッシュに巻き込まれた形ではありましたが、近い位置からスタートしたペレスが 10 位入賞していたことを考えると、あまりにも残念すぎる。結局これでコンストラクターズランクとしてはトロロッソに並ばれてしまいましたし、現時点でのマシンの戦闘力からすると逆転されるのは時間の問題。さらに厳しい状況になってしまいました・・・。

ということで、もうすぐ 10 月も終わってしまいますが、今季の F1 はまだあと 2 レースも残っています。チャンピオンも確定したことだしさすがにちょっと長すぎないか、という気もしますが、誰一人として手を抜いていないレースが続いているので、まだまだ見応えはあるというもの。2 週間後のアブダビにも、引き続き注目です。

投稿者 B : 22:56 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/16 (Sun.)

F1 韓国 GP 2011

これを書いている時点で地上波は放送前なので、ネタバレ防止入れておきます。












韓国GP決勝 ヴェッテルが今季10勝目を飾る - GPUpdate.net

鈴鹿の興奮からわずか一週間、F1 サーカスは舞台を韓国に移しました。ドライバーズチャンピオンは決まりましたが、他のドライバーもランキングや来季のシートを賭けた戦いはまだまだ続きます。
その韓国 GP は、2011 年チャンピオンを確定させたヴェッテルが、鈴鹿での雪辱を果たすかのような貫禄勝ち。予選 PP こそ今季初めてチームメイト以外のドライバーに譲りましたが、そのハミルトンをオープニングラップで鮮やかに抜き去ってからはいつもの彼のレース。今季ずっと安定感があったヴェッテルにあって、駄目を押すようにチャンピオンの力というものを見せつけられました。

また、2 位以下はラスト数ラップを 5 秒の間で 4 台が争うという接戦。今回はハミルトンが抑えきりましたが、昨年も終盤までチャンピオンを争い、今年もチャンピオンシップ 2 位を賭けて争っているハミルトン・ウェバー・バトン・アロンソの 4 人が団子状態でチェッカーを受けるという、韓国 GP はまさに今シーズンの縮図のようなレースだったと言っていいでしょう。

今回のレースで注目はハミルトンでしょう。ここのところ無謀なアタックやブロックによる接触が続き、「危険なドライバー」のレッテルがすっかり定着してしまった感のあるこのドライバー。見るからに頑なになっていて、ここ数戦は上位を獲得しても喜びを表現せず、FIA などのインタビューを受けていても、どうも表情がおかしい。「誰も味方がいない」状況になっているのではないかと思います。
それでも今回、今シーズン開始からレッドブルのどちらかが獲り続けてきた PP を初めて奪った「一発の速さ」は本物でしょう。私もラフなところさえなければハミルトンのアグレッシブなドライビングには一目置いており、バトンとの性格の違いもあってマクラーレンというチームにいいバランスをもたらしているとは思っているので、そういうところは嫌いじゃない。今回、久しぶりの表彰台で少し和らいだ表情を見せてくれましたが、このレースをきっかけに少し変わってくれると良いのですが。ただ、自分を同じく「危険なドライバー」と言われたセナになぞらえ、決して自分の非を認めようとしない姿勢を続けるようならば、ロン・デニスも元マネージャーである実父アンソニー・ハミルトンも近くにいなくなった今、彼を諫めてくれる人は少なくともチーム内にはいないような気もします。

さて、我らが可夢偉。鈴鹿も落胆のリザルトでしたが、今回はそれ以上に存在感が空気でした。他車と接触してフロントウィングにダメージを負うシーンと、バックマーカーとして先頭集団に追い抜かれるシーンくらいしか画面にさえ映らず。今回はチームメイトのペレスも下位に沈んだので、これはもう戦略云々以前にマシンの戦闘力が決定的に足りなかったということ。直近のライバルであるフォースインディアやトロロッソとはレースにならず、ロータスにさえ追い立てられるような貧弱さで、残り 3 戦が心配になりました。このままだとコンストラクターズポイントでフォースインディアを追いかけるどころか、トロロッソに逆転されるのも時間の問題。今シーズンの開発はほぼ終了しており、どうにも苦しい状況となりました。

ただ、2 週間後のインド GP は初開催。まだ誰も走ったことがなく、そういう意味では全員に平等な条件。可夢偉にはここで久々のポイント獲得を見せてほしいところです。

投稿者 B : 21:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/09 (Sun.)

F1 日本 GP 2011 決勝

バトンが鈴鹿を初制覇! ベッテル3位でタイトル獲得! | 日本GP | F1ニュース | ESPN F1

日本グランプリ決勝。私の予想としては鈴鹿と相性が良いマシン、鈴鹿が大好きなヴェッテルの組み合わせが PP から逃げを打ってチャンピオン獲得に華を添える・・・という展開を予想していました。が、レースはタイヤに優しいバトンが巧みなタイヤ戦略によりヴェッテルをピットの間に交わし、そのまま最後まで走りきりました。
クラシックコースであり、高速サーキットでもある鈴鹿はタイヤに厳しい性格。ブリヂストンタイヤだったら今年もヴェッテルが完勝していた可能性は高かったでしょうが、今年のピレリタイヤとのマッチングという意味ではマクラーレン&バトンに分があった、ということでしょうか。思えば、予選でバトンがヴェッテルの 9/1,000 秒差に迫っていたところ、いやもっと言えば FP1 でバトンがトップタイムを出したところから、その兆候はありました。

スタートで成功したものの、すぐにタイヤを駄目にして最後まで伸びが見られず、また今回もバックミラーを見ていなかったことでマッサと接触したハミルトンとは対照的な、バトンの巧いレース。チャンピオンこそ逃したけれど、今季ここまでヴェッテルを追い詰めるレースをいくつも演出し、天候の読みやタイヤの扱いが難しいレースではしっかり勝つ。半ばマシン性能のおかげでチャンピオンを獲得できた 2009 年と比べても、今年のバトンは脂が乗っていて、今最も面白いドライバーだと思います。
マクラーレンというチームは伝統的に 2 人のドライバーをイコールコンディションで競わせる方針だし、昨年のバトン加入時はどちらかというとハミルトン寄りのチーム体制だったのは事実でしょうが、今季ここまでの実績、ハミルトンの落ち着かなさ、チームと複数年契約を結んだ事実などを考慮すると、バトンが現時点~来季における実質的なチームリーダーとして認められたとみて間違いないでしょうね。

2 位のアロンソは終盤まであまり中継に映ってきませんでしたが、例によってしぶといレース運びで気がつけば表彰台。ヴェッテルはピットの隙に交わしたようですが、最後まで RB7 を抑えきっただけでなく、ラスト数周はバトンを脅かす走りすら見せていたのは、ヴェッテルのひとつ前のダブルチャンピオンの意地とすら感じました。やはり、来季もチャンピオンシップはこの 3 人を中心に回っていくのでしょうか。

3 位のヴェッテルは楽なレースとはなりませんでしたね。まあこれまでも数字だけ見ればヴェッテルの圧勝シーズンでしたが、それぞれのレース内容を見ると接戦の末に勝ったグランプリも少なくなく、結局最後までライバル達とバトルを繰り広げることになりました。今回は序盤からリードを広げていくヴェッテルのスタイルと、タイヤに優しい走りを活かして尻上がりにペースを上げていくバトンとの比較で、後者に軍配が上がったということでしょうが、いっぽうで「クリーンエアで走れていないと本領を発揮できない」という RB7 唯一の弱点にはまってしまった側面もあるように思います。
ともあれ、2 人の先輩チャンピオンとともにポディウムに上がっての連覇達成は、文句のつけようがありません。昨年とは違ってミスらしいミスもほとんどなく、自分と周囲の状況がよく見えている。アロンソもバトンも最初のチャンピオンを獲ってから雰囲気が変わりましたが、やはり「勝ち方が分かる」とレーサーとしてはひとつ上のステージに行けるものなのかもしれませんね。ハミルトンは相変わらず周りが見えていませんが、あの年は最大のライバルがマッサだったしなあ(笑

で、我らが可夢偉。7 番手スタートで得意の鈴鹿、というこれ以上ない状況からのレースでしたが、スタートでストールしかけるという大失態。中団から追い上げる展開となり、一度は昨年を彷彿とさせるヘアピンでのオーバーテイクも見せてくれましたが、最終スティントで履いたプライムタイヤが早々にタレてしまい、そこでレース終了。ポイント圏からズルズルとポジションを落とし、期待外れのノーポイントレースとなってしまいました。
今回はスタート失敗という本人のミスに加えて、タイヤ交換時のピットのミス、そしてピット戦略の読み誤りなど、決勝レースではやることなすこと裏目に出てしまいました。が、一方で 17 番グリッドのペレスがプライムスタートから良い走りを見せ、終盤にオプションタイヤを履いて好タイムを連発して 8 位フィニッシュという、昨年の可夢偉ばりのレースを見せてくれたことを考えると、可夢偉のリザルトが残念でなりません。まあ、ルノーやメルセデスに後ろを脅かされる 7 番手スタートだった時点で、スタート時にオプションを履いて抑え込む戦略しか採りようがなかったのは理解しますが、もう少し臨機応変さがあっても良かったかなと。
可夢偉とザウバーは来季も契約が残っていて、それ以前に他チームに移る選択肢自体もほとんどなかったことを考えると、ザウバーチームには特に戦略のオプションの持ち方についてもっとがんばっていただきたい。また可夢偉にも「マシンが駄目でも走りで何とかする」だけでなく、「戦略が駄目でも走りでカバーする」ようなところをもっと見せてほしいですね。昨年終盤~今年前半の活躍に対して、今年後半は存在感が薄かったので、このままでは再来年のシートが不安になってきます。まあ、その前に今季の残り 4 戦ですが。

今季の残り 4 戦は、来季のテストを兼ねた消化試合という側面もありますが、今季ここまでの各レースが非常に面白かったことを考えると、まだまだひとつひとつのレースとして純粋に楽しめると思います。しかし鈴鹿が終わってまだ 4 戦も残っているとは、かつて鈴鹿が最終戦近辺にあった時代には、ちょっと想像ができなかった事態です。また近年は終盤までチャンピオンが決定しないことが多いので、鈴鹿でチャンピオンが決まるのもこれでほぼ見納めかなあ・・・と考えると、現役チャンピオン 3 人の接戦の末にチャンピオンが決まった今年の鈴鹿は、とても素晴らしいレースだあったなあ、と改めて感慨に耽ったりして。

投稿者 B : 21:07 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/08 (Sat.)

F1 日本 GP 2011 公式予選

ベッテル、得意の鈴鹿でポール獲得! | 日本GP | F1ニュース | ESPN F1
可夢偉、7番グリッドからスタートへ | 日本GP | F1ニュース | ESPN F1

2011 年の F1 グランプリも、いよいよ日本にやってきました。「バトン優勝、ヴェッテル無得点」という条件を満たさない限りヴェッテルの 2 年連続チャンピオンが確定してしまう、明らかにヴェッテルの戴冠グランプリではありますが、それでも鈴鹿は私も毎年最も楽しみにしているグランプリ。そりゃ興奮するというものです。

予選はヴェッテル/レッドブルが圧倒的・・・かと思いきや、ここでもマクラーレンが良い。ヴェッテルの予選アタックで少しミスがあったとはいえ、Q3 タイムでバトンがヴェッテルに 0.009 秒差に迫るという内容で、ヴェッテル PP、バトン 2 位という布陣に。それに続くハミルトン、マッサ、アロンソ、ウェバーというのはまあ順当なところでしょうか。

チームリーダーとして 1 年ぶりの凱旋となり、昨年日本中を沸かせてくれたような健闘が今年も期待される小林可夢偉。マシン性能としてはルノー、トロロッソ、フォースインディアに完全に逆転され、Q3 進出が厳しい状況ではありました。
Q1 ではオプションタイヤでのアタックでトップタイムを記録し、Q2 ではザウバーを侮ってタイヤ温存戦略に出たトロロッソをうまく喰えたという面もありましたが、ヘアピンで微妙にタイヤロックしながらもラップタイムをうまくまとめて見事 Q3 進出。で、Q3 ではレースシミュレーションのためプライムタイヤで 2 周だけ走って(タイム計測はせず)タイヤ温存策に出ましたが、ミハエルとルノーの 2 台がタイヤ温存で完全に出走しなかったため、結果的に 7 番グリッドを獲得。自己最高グリッドからのスタートとなりました。
そうはいってもザウバー C30 は決勝で 3 強に追いつける戦闘力は持ち合わせていないので、実際には後ろから追い上げてくるミハエルやルノーからポジションを守るレースになることは間違いないでしょう。が、守りに入るのではなく、攻めのレースを見せてほしいところ。どういうタイヤ戦略をとるのかも含め、注目です。

投稿者 B : 23:08 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/04 (Tue.)

F1 速報をスマートデバイスで読む

多くの情報がインターネットベースで済んでしまうようになった昨今、紙の雑誌を買うこともほとんどなくなりましたが、私は「F1 速報」だけは毎号買っています。F1 関連のニュースもニュースサイトで網羅されてはいますが、レースの細かい考察やマシンの技術解説、チームの裏事情といった情報はなかなかネットには出てこず、雑誌頼み。こういうのはチームやスタッフとの長年の付き合いから得られる取材の成果でしょうから、それこそ既存媒体の強みを発揮できている雑誌だなあ、と思います。

F1 速報は木曜日発売で、以前は恵比寿にある某モデルカーショップで水曜日に早売りが出ていたので、わざわざ買いに行ったものでしたが、3 年ほど前に潰れてしまって以来、発売日にしか買えなくなりました。しかも最近は忙しすぎて書店が開いている時間帯に帰れず、読みたいのに読めない・・・という状況が続いていて、この雑誌こそ早く電子版を出してほしい、と思っていたら、ようやく始まったようです。

『AS BOOKS』がiPhone/iPad用アプリをリリース - インフォメーションニュース ・ F1、スーパーGT、Fニッポン etc. モータースポーツ総合サイト AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

AS BOOKS

三栄書房が扱うモータースポーツ誌全てが対象ということで、F1 速報だけでなく AUTOSPORT、Racing on なども電子化。しかも、紙版よりもちょっとだけ安い。対応プラットフォームは iOS、Android。ということで、私もさっそく iPad でダウンロードしてみました。

AS BOOKS

App Store で「AS BOOKS」アプリをダウンロード。ただ、このアプリは雑誌の管理と閲覧のみの機能で、購入はブラウザからオートスポーツブックスの Web サイト上で行います。ちょっと導線としては分かりづらいような・・・。

さておき、今回は F1 速報の前戦シンガポール GP 号を購入しました。
購入が完了すると、オンライン(オートスポーツブックス)の自分のアカウントの本棚に登録されて、そこから該当する雑誌のサムネイルをタップすると、AS BOOKS アプリで雑誌が開きます。雑誌の閲覧方法はいったんスマートデバイスにダウンロードするか、オンライン上の雑誌データをそのまま開くか(つまりはストリーミング)を選べます。

AS BOOKS

iPad で F1 速報を開いたときのイメージはこんな感じ。鮮やかな IPS 液晶のおかげで、カラーコンテンツもきれいに表示されています。ただサイズは紙版に比べると一回り小さく、ちょっと凝縮感がありますね。

AS BOOKS

iPad の画面に 1 ページ全体が映るように表示させたところ。紙媒体よりもちょっと小さめですが、文字の可読性はなんとか大丈夫。読めるレベルです。

※著作権保護の観点から、テキストの一部にモザイクを入れていますが、三栄書房さんから物言いがついたら取り下げます(^^;;

AS BOOKS

最大までズームしたところ。拡大するとそれなりに JPEG っぽい圧縮ノイズは目立ちます。が、実用的に閲覧するサイズ、という意味ではまあ許容範囲。

AS BOOKS

なお、iPad を横にしてやると、自動的に画面も 2 ページ見開き表示になってくれます。サイズ的にはさすがにテキストの判読が厳しいレベルになってきますが、雑誌コンテンツは特に写真の見開きが多いので、そういうものの全体像が掴めるのはありがたいです。Sony Reader でコミックを読む際にも、見開き表示に対応していないのが物足りなかったので、やっぱり雑誌やコミックを楽しむなら大画面のタブレットのほうが向いていると思います。

AS BOOKS

ただ、残念なことに、見開きは左右のページが完全にギャップレスにはなっておらず、微妙に繋がっていません。ページ間に空きピクセルはないものの、若干寸詰まりになってしまっています。例えば↑のページでは、「VODAFONE」の「F"O"N」のあたりのピクセルが数列欠落しているのが判るでしょうか。全体表示で、見開きのあくまで「雰囲気」としては楽しめるレベルではありますが、「見開きページだとページ間が切れる」という紙の特性に対する電子版のアドバンテージになり得ると思っていただけに、もったいない。

AS BOOKS

F1 速報の中でも最もフォントサイズが小さいページのひとつ、津川哲夫氏のテクニカルチェックのコーナー。単ページ表示でも読みにくいレベルですが、拡大表示なら問題なく読めます。写真に関しては、ある程度の拡大率までついてきてくれる解像度を持っているので、こういう細かい写真が重要なページでも特に不満はありません。

AS BOOKS

続いて操作性について。F 速は細かなレース展開や各種データなど、各レースごとのデータベースとしては馬鹿にできない情報量を持っています。紙媒体ならいざ知らず、電子書籍でページをぺらぺらめくりながら情報を漁っていくのでは効率が悪すぎます。が、電子版 F 速はちゃんと検索に対応しており、テキスト検索で欲しい情報を探し出すことができます。
ページを拡大したときにテキスト部分に圧縮ノイズが見えたので、単に画像データとしてしか保持されていないのかと思ったら、ちゃんとテキスト情報も埋め込まれているんですね。

AS BOOKS

検索結果をタップすると、該当ページにジャンプします。で、検索した文字列の前後を含む箇所がハイライトされています。ただ、(プラットフォームやアプリのバージョンにもよるのかもしれませんが)ページによってはハイライトの位置が該当の文字列とは少しずれた位置についていることもあり、まだまだ枯れてないアプリなんだなあ、というのが見える一面も。

AS BOOKS

前ページのサムネイル一覧も表示できます。
私は F 速を頭から順にではなく、けっこうあちこち行ったり来たりしながら読むほうです。特にレース内容についてはスカパー!で観て、かつニュースサイトでチェックした上で自分の blog に感想を書いているので、あまり重視していません(笑。雑誌にはむしろチーム事情やテクニカル情報を求めているので、買ったらまず開くページは「村山文夫のグランプリ天国」(←なぜ
さておき(笑)、そういういかにも雑誌的な行ったり来たり読みも、サムネイル一覧からなら比較的自然に行えます。

あと、読んでいて気づいたんですが、電子版には広告がほぼ入っていません。まるまる広告のページがないだけでなく、ページ半分が広告、というようなページでも、その部分が白紙になっているという徹底ぶり。広告費の問題が(紙媒体ではない、という契約の観点で)解決されていないのか、それとも電子版の販売時期と広告の有効期間とのアンマッチが原因なのかは分かりませんが、ちょっと驚きました。というか、一般誌に入っているような広告と違って、こういう専門誌の場合、私は広告を見てチームグッズの発売状況をチェックしていたりもするので、広告がないのはむしろ残念だったりして・・・。

AS BOOKS

この「AS BOOKS」アプリはマルチプラットフォームになっていて、iOS だけでなく Android 版も用意されています。なので、Xperia でも読むことができます。一度コンテンツを購入したら追加料金なしで別プラットフォームで読めるという、コンテンツ配信のあるべき姿。まあ、Xperia だとさすがに画面が小さくて読みづらいので、基本的に F 速が発売される木曜日にはカバンにタブレットを入れて通勤することになると思いますが。
ただ、悔しいことに現時点では「AS BOOKS」アプリの Honeycomb(Android 3.x)対応版がリリースされておらず、Android タブレットで F 速を読むことができません。雑誌の紙のサイズは見開き等を考えても 4:3 よりも 16:10 くらいのアスペクト比向きだし、Android タブレットは iPad よりも解像度が高いので(Retina Display な iPad HD が出るという噂もありますが)、むしろ Honeycomb 版を早く出してほしいんですけどね・・・。

あと、Web ストアで書籍を購入し、管理と閲覧をプラットフォームごとのアプリで行うという方式は(導線のわかりにくさはさておき)マルチプラットフォームへの対応のしざまとしてはよくできていると思います。が、欲を言えば、「出版社ごとに本棚がある」という仕組みはスマートではないんですよね。これは三栄書房さんの問題というよりは、出版業界側の問題だと思いますが、買う書店はバラバラでもいいけど、自分の本を管理する書棚はひとつであるべきでしょう。そもそも雑誌の電子配信そのものすらまばらにしか始まっていない状況で言うのも酷だとは思いますが、業界の人々には是非ともその実現を目指してほしいです。

ともかく、F 速の電子化は長年の希望だったので、ようやくといった感じです。F 速は毎号買うけど、かさばるのでシーズンオフには別冊の「F 速 PLUS」だけ残して棄てちゃうんですよね・・・。むしろ PLUS と毎年の総集編も、今ならキャンペーン価格で出てるし、この際電子化して本棚を空けたいほど。紙版の所有者向けにもう少しお得になるキャンペーンとか、ないものですかね・・・。

投稿者 B : 22:22 | Book | F1 | eBook | コメント (0) | トラックバック

2011/09/26 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2011

シンガポールGP決勝 ヴェッテル優勝、タイトルは日本GPへ持ち越し - GPUpdate.net

シンガポール GP はヴェッテルの圧勝。シンガポールに滅法強いアロンソ(初開催の年はクラッシュゲートという事件があっての優勝でしたが、それでも)が奮起してくれるかと思いましたが、タイヤとのマッチングに苦しみ 4 位。代わりにバトンががんばってくれたおかげでヴェッテルのチャンピオン確定は免れましたが、それでもヴェッテルがチャンピオンにかなり確定的な王手をかけた状態となりました。

ヴェッテルがスタートから逃げを打ち、3 周目にはもう DRS 圏外を走っているという得意の勝ちパターンに入ったおかげで、終盤までヴェッテルが画面に映ることがほとんどないという、観客としてはつまらないレース(笑。中団では差し合いがありましたが、これほど荒れないシンガポールも珍しいというくらいに落ち着いたレースでした。
しかし今回もマッサに絡んだハミルトン。無茶をする必要のないところで仕掛け、アクシデントの原因を作ってペナルティを受ける・・・という展開はもう今年の定番となったようなもので、今回もドライブスルーを受けていました。それでも最終的にポイント圏内に戻ってくるのがマクラーレンとハミルトンの速さなのだとは思いますが、もうちょっと落ち着いたレース運びを見せてくれれば、チャンピオンシップももう少し白熱したかもしれないのに、と思うと、いかにももったいない。バトンの力強いレースと比較すると、イコールコンディションとはいえもうマクラーレンはバトン中心に組み立てた方が良いんじゃないの、とすら思います。逆にバトンは戦略で勝つときは勝ち、実力でもきっちり上位に食い込めるあたり、派手さは少ないものの、マシンの出来次第では来年はヴェッテルのライバル最右翼になる可能性も高いのではないでしょうか。

残念だったのは何と言っても可夢偉。というか、後半戦は残念な話ばかりな気がしますが、予選 Q2 でのクラッシュは可夢偉本人のミスだったとはいえ、レースは相変わらずレースエンジニアの不手際で獲れるポジションをみすみす逃してしまったようなもの。セーフティカー導入時に例によってピットインのタイミングを誤り、ポジションを争っていたはずの相手から一周遅れになってしまうという、あり得ないミス。その後、青旗無視でペナルティを喰らってしまったこともあり、可夢偉のレースは完全に終わってしまいました。
トップチームのシートがほとんど動かない中にあっては、可夢偉にとってはザウバーがベストな選択肢ではあるにせよ、あくまで消去法でのベストにすぎないわけで、マシンのポテンシャルはともかく開発が息切れするチーム体制、それ以上に臨機応変な対応ができないレースエンジニア、とか可夢偉はこのままザウバーにいたら駄目になってしまうと思います。来年はもう契約があるので動けませんが、2013 年こそもっといいチームのシートを獲得してほしい・・・。

チャンピオンシップは確定しなかったとはいえ、一応権利が残されているのはバトンのみ。しかも残り 5 戦で 124pt 差という、もう決定的な差がついてしまいました。だって 5 戦のうちヴェッテルが 1 回でも 10 位以内に入れば、バトンが残り全勝したとしてもヴェッテルのチャンピオンが確定という・・・。もう 99.999% ヴェッテルのチャンピオンは決まったようなものですが、鈴鹿まで持ち越してくれただけでも良しとしましょう。
次は 2 週間後、ヴェッテルが「神が作ったサーキット」と表現した鈴鹿サーキット。ここで、ミハエル・シューマッハー以来の 3 年連続優勝をもって、ヴェッテルがチャンピオンを決定するか。コースとの相性で言えばレッドブルが優勝の最右翼であることは間違いがないので、そこだけに注目が集まります。また、可夢偉は去年のようなオーバーテイクショーを見せてくれるのか。クルマの仕上がり的には厳しいような気はしますが、また胸が熱くなる走りを見せてほしいものです。

さあ、今年もまた日本グランプリの季節がやってきました。

投稿者 B : 00:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/09/25 (Sun.)

SUPER AGURI SA07

先日インディジャパン ザ ファイナルに行った際に、ツインリンクもてぎ内にあるホンダコレクションホールも覗いてきました。常設展示は去年も撮ってきたので割愛しますが、今年は琢磨凱旋を記念してか、スーパーアグリの SA07 の展示があったので、舐めるように撮影してきました(笑。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

コレクションホールには HRF1 チームの RA106(バトン車)が常設展示されているようですが、SA07 は今回特別展示だったもよう。SA07 は RA106 のマイナーチェンジ版にすぎないので、カラーリング以外はほぼ同じではありますが、私は SA07 の実車を間近で見るのはこれが初めて。RA106 は第三期ホンダでは最も好きなクルマですが、SA07 もそれと同じかそれ以上くらいに思い入れのあるクルマです。なんといってもカナダ GP で最速マクラーレンを駆る当時のチャンピオン・アロンソをぶち抜いたマシンですからね!

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

コクピット。ここに琢磨が収まってたんですね・・・。年齢的におそらくもう F1 のシートに座ることはないだろうと思うと、感慨深いものがあります。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

フロントウィングは今見ると異様な形状。2009 年のレギュレーションからウィングの幅と最低地上高が変更になったので、当時のウィングは今よりも小さく、かつ中央部以外が妙に高くなっていて、奇妙なカタチをしていますね。また、現在のマシンはエンドプレートの外側に整流板が配置されたり、形状としてはさらに複雑になっていますし、より薄いハイノーズが主流になっています。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

サイドポンツーン周辺は現在の F1 マシンと最も形状が異なるところではないでしょうか。大型のチキンウィング、チムニー(閉じられていますが)、カウル後方からタイヤに向かって伸びるウィングなど、最もボディ後方の空力付加物が多かった時代のマシンです。このゴテゴテした状態は美しくないので個人的にはあまり好きではない(^^;;

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

斜め後ろから。やっぱり今のマシンと違ってゴチャゴチャしてますね。そしてエキゾーストパイプが背中から出ているのがやっぱり時代を感じます(^^;; 今年のマシンは皆エキゾーストブローのためにディフューザー近く、あるいは前方/側方排気になってますからね・・・。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

リヤエンドも今とは全く違います。リヤウィングは現在のものに比べて幅が広く、全高も低め。そしてマルチディフューザーやエキゾーストブロー、プルロッド式サスペンションなどがない時代のものなので、メカ的な構造は今よりもシンプルです。これがほんの 4 年前(実質的には 5 年前)のマシンと考えると、レギュレーションの変化もさることながら、F1 の進化のスピードたるや恐るべし。

リヤウィングエンドプレート内側にはそれぞれ「挑戦」「闘志」の文字が。また、アッパーエレメントの「HONDA」ロゴももう見ることができないかと思うと・・・。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

コレクションホール自体、コースとの巡回バスの時間次第で混んでいたり空いていたりするようですが、この SA07 の展示にはさすがにずっと人だかりができていましたね。常設展示の RA106 にはそれほどではなかったので、やはり SAF1 と琢磨人気さまさま、といったところでしょうか。もてぎ自体にも去年に引き続き SAF1 や B・A・R ホンダのシャツやキャップをかぶっていた人がたくさんいました。琢磨のおかげでこれだけ F1 からファンを呼び込むことができたのに、インディジャパンが今年で最後とか、もったいなさすぎるでしょう・・・。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

SA07、およびそのベースとなった RA106 は極端に言うと B・A・R の初代 BAR001 から順当進化の積み重ねで開発されたようなマシンなので、かなりコンサバめのデザインをしています。今見ても、また 2007 年当時のマクラーレンやレッドブルあたりと比較しても面白味に欠けるデザインではありますが、曲面の使い方が素直で私は好きですね。特に、後継機である RA107(≒SA08)や RA108 が攻めすぎて不細工なデザインになってしまった(しかも遅かった)ので、特に RA106/SA07 は良いマシンだったと思います。SAF1 が参戦初年度を戦った SA05/SA06 も好きでしたけどね。

それにしてもブリヂストンすら撤退してしまった今となっては、POTENZA ブランドのグルーブドタイヤすら懐かしいですね・・・。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

琢磨のヘルメット、グローブ、レーシングシューズも展示されていました。実際にレースで使用されたものですが、なぜかこれだけ SAF1 出はなく 2005 年の B・A・R ホンダ時代のもの(笑。

SUPER AGURI SA07

[ Sony Cyber-shot DSC-HX9V ]

SAF1 は事実上 HRF1 のセカンドチーム(の割にニック・フライとの確執が取り沙汰されてましたが・・・)で、この SA07 も独自開発じゃないとか批判もされていましたが、それでもスペイン GP での初ポイント、アロンソをオーバーテイクしての 6 位入賞、親チームである HRF1 にもシーズン終盤の日本 GP まではポイントで上回るなど、非常に思い出深いマシン。実車を見られてとても感激しました。

投稿者 B : 20:45 | ComDigi | F1 | Photograph | コメント (0) | トラックバック

2011/09/20 (Tue.)

INDY JAPAN THE FINAL

一昨日、ツインリンクもてぎへインディジャパン観戦に行ってきました。

INDY® JAPAN THE FINAL | ツインリンクもてぎ

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO ]

14 年続いたインディジャパンも今年で見納め。しかも例年のオーバルコースが震災の影響で使用できず、最初で最後のロードコースでの開催となりました。私はインディジャパンは 2 度目でしたが、インディもさることながら佐藤琢磨がレースを走る姿が事実上これで見納めになってしまう可能性が高かったので、無理を押して行ってきました。

今回はバスツアーで行ったのですが、同行の某氏とバス乗り場集合でチケットをその場渡し、という段取りにしていたところ、某氏が(事情があったとはいえ)寝坊してバスの出発時刻になっても現れないというハプニングが発生・・・!
電話やメールで呼びかけても連絡がつかず、もう一人の同行の方と半ば諦めかけたところで、ツアー会社の方から「今年で最後ですし・・・スタッフ用の自由席チケットを確保するので、よろしければそれで観戦してください」という申し出が。捨てる神あれば拾う神あり、という言葉をこのときほど実感したことはありませんでした。
結局、もてぎに向かうバスの中で連絡がつき、自家用車で追いかけて現地合流ということでなんとか指定席のチケットが手に入ったわけですが、何ともヒヤヒヤする展開でした(汗。とりあえず事故とかじゃなくて一安心、といったところでしょうか。

のっけから事件発生でどうなることかと思いましたが、解決したらあとはレースです。

【INDYCAR インディジャパン】決勝...ディクソンがポールtoウィンを飾る | レスポンス (スポーツ/エンタメ、モータースポーツのニュース)
【INDYCAR インディジャパン】佐藤琢磨コメント...上がったり下がったり忙しい | レスポンス (スポーツ/エンタメ、モータースポーツのニュース)

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

注目の佐藤琢磨は予選 11 位とふるわず。今季は 2 回の PP 獲得など、インディのマシンやサーキットに馴染んできており、なおかつ今回は比較的得意なロードコース(さらにはほとんどのドライバーにとって初体験のコース、という同条件)だったので期待していたんですが、決勝も思うようなリザルトは得られませんでした。
レース中も果敢にアタックしていたようには見えましたが、F1 時代から変わらぬ無理に突っ込みすぎて自滅する展開が(私が観戦していたエリア以外の場所でですが)2 度ほどあったようで、ただでさえ抜きにくいロードコースで順位を上げられず。同じファイターと言っても、大胆さの中に繊細さを併せ持つ小林可夢偉とはちょっと種類が違いますね・・・。大味なドライビングという意味では、むしろ F1 よりもインディに向いたタイプのドライバーということなのかもしれません。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

それでも、F1 時代の佐藤琢磨には入れ込んでいたので、インディでも引き続き応援してしまうわけで。

マシンは昨年と同じくロータスのブリティッシュグリーンにペイントされていますが、パナソニックがパーソナルスポンサーについたようで、白い部分が増えました。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

私たちが観戦していたのは G 席。ロードコースのバックストレートエンドから 90°コーナーの入り口にさしかかるあたりで、コーナーの突っ込みでブレーキング勝負になるシーンがたびたび見られました。
ただ、今年の F1 に比べればストレートでのオーバーテイクが皆無に等しい状況で、いかにこのたった半年の間で DRS に毒されてしまったかを改めて自覚しました(´д`)。「作られたオーバーテイク」なのは分かっていても、面白いものは面白いんで・・・。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

でも、コーナーの入り口でマシンがタイヤスモークを上げていたりすると、ついグッときますね。でも F1 のようにタイヤスモーク=タイヤにフラットスポットを作ってしまったからタイヤ交換するまでタイムが落ちる、みたいな感じではあまりないのは、F1 とのタイヤの作りの違いでしょうか。

あとはマシンの写真を何点か。といっても F1 と違ってワンメイクシャシーなのでカラーリングくらいしか違いがなく、あまり撮り甲斐がないんですが・・・。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

インディカーを代表する女性ドライバー、ダニカ・パトリック。今年でインディを引退し、来年からは NASCAR で走るそうです。「F1 としては久々の女性ドライバーになる」という噂が何年かおきに浮かんでは消え、結局 F1 に来ることはなかったですね・・・。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

こちらは一瞬だけ F1 にもいて、その後は GP2 でよく名前を聞いたジョルジオ・パンターノのマシン。スポンサーロゴがパキッとしていて、なおかつカラーリングがいやらしくないので、このクルマはけっこう好き。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

昨年のインディジャパンの覇者、ペンスキーのエリオ・カストロネベス。去年は一人旅での圧勝でしたが、今年はそれほど印象に残らず。サイドポンツーンの HITACHI のロゴは、日本限定のスポンサードですかね。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

こちらもペンスキーのウィル・パワー。相変わらずアメコミヒーローみたいな名前ですが(笑)今年もチャンピオンシップを争っています。この人だけ HITACHI じゃなくて Verizon のロゴ。インディって同じチームでもマシンによって微妙にスポンサーロゴの付き方が違って、ややこしいです。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

こちらもチャンピオンを争っているチップ・ガナッシのダリオ・フランキッティ。レース中の接触で順位を落として 8 位フィニッシュ、ランキングトップの座をウィル・パワーに明け渡してしまいました。

私はインディは普段観ていないのであまり詳しくないんですが、もてぎでは(圧倒的多数の琢磨ファンを除き)TARGET のロゴ入りキャップをかぶっている人をけっこう見かけました。ガナッシのファンってけっこう多いんですかね。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

琢磨のチームメイト、KV レーシングのトニー・カナーン。チャンピオン獲得経験もあり、私でも名前を知っているくらい有名なドライバーです。今年 KV レーシングに移籍してきてから、彼のおかげでチーム力が上がった(らしい)という話で、心強いです。

ちなみに去年の KV レーシングは琢磨以外は銀×紺×橙というカラーリングでしたが、今年は全車(少しずつ違いがあるとはいえ)ロータスグリーンに変わっていました。去年は琢磨車は一発で探せたのに、今年は何度かフェイントをかけられました(´д`)。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

こちらは F1 でもおなじみ(?)元トロロッソのセバスチャン・ブルデー。今年はインディで走っていたんですね。しかし、トロロッソでシートを争った琢磨とブルデーが、再びインディで争うとは、因果なものです。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

もう一人の日本人ドライバー、武藤英紀。今年は日本だけスポット参戦だったようですが、残念ながらあまり印象に残らず・・・。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

3 位表彰台を獲得したマルコ・アンドレッティ。古い F1 ファンならアンドレッティの名前を知っている人も多いでしょうが、アメリカではアンドレッティ家といえばレーサー一家として有名です。今年のインディジャパンでも下馬評が高かったですが、そのとおり最終的には表彰台を獲得。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

優勝はチップ・ガナッシのスコット・ディクソンでした。去年のエリオばりに圧倒的な速さで、事実上のポールトゥフィニッシュ。レース的には面白くない展開でしたが(^^;;、F1 と違ってマシン性能が拮抗しているぶん、ポイントリーダーだからって勝ち続けるわけじゃないというのはインディの楽しみ方の一つでしょう。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

去年に劣らず 4 回も出たイエローコーションのたびに隊列を先導したペースカーは、今年は CR-Z でした。なんかクラス的に力不足なイメージもありますが、立派にペースカーを務めていました。

しかしインディカーのローリングスタート時に叫ぶ "Green, Green, Green!!" というかけ声は最初は違和感があったんですが、聴き慣れてくるとこれが燃えますね(笑。リスタート時の駆け引きも F1 よりも緊迫感があって興奮します。

INDY JAPAN THE FINAL

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

戦い終わって日が暮れて。チェッカー後、勝ったわけでもないのに琢磨が観客に手を振りながらゆっくりとコースを一周してくれたのがとても印象に残りました。初めてのロードコース開催だったインディジャパンだけど、無事終わって良かった。

写真の話をすると、今回は EF70-200/4L も持って行っていたんですが、あえてシグマ APO50-500OS 一本で挑戦してみました。夏に買ってから忙しくて持ち出すヒマすらほとんどなかったので、これが事実上の初陣だったという(笑。でも、バックストレートの坂の上にマシンが見えてきたところから、ストレートエンドの 90°コーナーを駆け抜けていくまでをこの一本で賄える機動性の高さは何物にも代え難いです。
ただ、ロードコースはオーバル以上にマシンとの距離が近いので、最接近距離だと 200~300mm もあれば十分に迫力のある構図が取れるのですが、このレンズは 200~300mm でも L に引けを取らない描写をするので、十分です。描写のシャープさ、AF 速度/精度、手ブレ補正の効き具合、どれを取っても少なくとも私には十分満足できる性能だと思います。もうモータースポーツ撮影は EOS 7D とこれ一本持って行けば事足りるな、とは思いましたが、ボディやバッテリグリップまで合わせると 3kg にもなる機材を 2 時間振り回し続けると、さすがに腕が上がらなくなりました(´д`)。

もてぎのロードコース(G 席)は、オーバルに比べてマシンが近く、なおかつオーバルのようにフェンス越しになることがないので、撮影は非常にやりやすかったです。が、ストレートエンドなのでマシンがスピードに乗っていて、オーバルよりも流し撮りの成功率が低いというデメリットも(´д`)。その代わりスピードが出ている分、流し撮りに成功したときの躍動感も高いので、撮り甲斐はあったと思います。

残念ながらインディジャパンは今年で見納めとなってしまいましたが、モータースポーツ観戦/撮影はとても楽しいので、また違うカテゴリのレースにも行ってみたいと思います。本当は F1 に行きたいんですが、日本 GP はほぼ必ず幼稚園の運動会とかぶっているしなあ(´д`)・・・。

投稿者 B : 23:59 | EOS 7D | F1 | Photograph | SIGMA 17-70/F2.8-4.5 DC MACRO | SIGMA APO 50-500/F4.5-6.3 DG OS HSM | コメント (4) | トラックバック