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2012/02/07 (Tue.)

RedBull RB8

今週はヘレスにて 2012 年初のプレシーズンテストが開催されるということで、先週に引き続き立て続けに各チームの新車が発表されています。

まずはルノー改めロータス。

ロータス E20を発表 - GPUpdate.net
最新画像 ロータスE20 - GPUpdate.net

レギュレーション改定により昨シーズン採用した前方排気を放棄せざるを得なかったロータスは、ほぼゼロからのマシンコンセプトの見直しを強いられました。ここ数年はダウンフォース獲得に苦心しているのが明らかに見えていましたが、今季のマシンは少なくとも外観からはオーソドックスな作りをしてきた印象で、比較的扱いやすそうにも見えます。
問題のフロントノーズはやはり段差型ですが、デザイン上の処理がうまいのか、カラーリングがブラックだからか分かりませんが(笑)それほど醜いという印象も受けず、まあ許容範囲。

去年のマシンパフォーマンスが参考にならないほどの変化なので、こればかりは走らせてみないことには速いか遅いか分かりませんが、心配なのはむしろドライバーラインアップでしょう。ドライバーの速さというよりも、マシン開発に首を突っ込みたがらないライコネンと若手のグロジャンというラインアップでは、ここからのマシンの熟成に疑問が残りそうです。ライコネンも WRC を経験してそのあたりのスタンスが変わって・・・いないだろうなあ(笑。

ザウバー C31を発表 - GPUpdate.net
最新画像 ザウバーC31 - GPUpdate.net

続いてザウバー。これまた、フェラーリに勝るとも劣らない段差ノーズ(´д`)。でも、これだけ立て続けに段差ノーズなマシンを見てくると、このデザインにもすぐ見慣れるんじゃないかという気すらしてきました・・・。とはいえ、去年の C30 は(後半戦の失速はさておき)マシンポテンシャルもそこそこあり、なおかつデザインの美しさが個人的に気に入っていたので、そこからの大幅な劣化はやはり残念です。

美しさといえばカラーリングも。何なんでしょうかこの、ノーズとお尻が黒くて真ん中だけ白い、腹巻きのようなカラーは(´д`)。でもそれ以上に気になるのはスポンサーロゴの少なさです。BMW 撤退後のザウバーはスポンサー不足が深刻で、去年のペレスの加入に伴うメキシカンマネーの流入で救われたようなものですが、そこからほとんどスポンサーが増えていないという。これでは今年も後半戦の失速は想像に難くないわけで、どこか日本企業がスポンサードしてくれよ・・・とは思いつつも、先週の大企業の相次ぐ一千億単位の赤字決算を見ていると、そうも言えなくなってしまいます(´д`)。

同チームでさらに心配なのは、テクニカルディレクターのジェームズ・キーが離脱したこと。この C31 の設計までは担当したのでしょうが、その張本人がいなくなってしまうということに。ザウバーチームが BMW と袂を分かった際、フォースインディアから移籍し、2010 年シーズン後半からのチーム躍進を支えてきた実力派エンジニアだけに、残念であると同時に、ザウバーの今季がますます不安です。

レッドブル RB8を発表 - GPUpdate.net
最新画像 レッドブルRB8 - GPUpdate.net

最後は大本命、レッドブル。このレギュレーション下でエイドリアン・ニューウェイがどんなマシンをデザインしてくるか期待していたんですが・・・残念ながらここも段差ノーズ(´д`)。
とはいえ、レッドブルは数年前から既に「ツノ付き」の変形ノーズを採用してきていたこともあって、そこまで違和感があるというほどでもありません。そして特筆すべきはこの段差にエアインテークらしき処理を行ってきたこと。そういえば、2008 年のフェラーリがノーズに穴を開けてダウンフォースを稼ぐということをやっていましたが、RB8 のこの穴は何の目的で空いているのでしょうか。「全てのデザインを空力のためにやる」ニューウェイのことだから、間違いなくダウンフォース獲得を狙ってのことなんでしょうが。

さて、この段差ノーズですが、どうしてこうなった・・・という解説がこちら。

2012年F1マシン、なぜ段差ノーズがトレンドに? 【 F1-Gate.com 】

安全性向上のためのレギュレーション改定と空力の調整の産物ということですが、この段差が空力に与える影響って大したことはないんでしょうか。まあ、今のところマクラーレンを除く全チームが段差ノーズを採用していることを考えると、段差ノーズのほうが速いことがほぼ分かっている、ということなのでしょうが。
今季はテクニカルレギュレーションがそれほど大幅に変わらないからマシンの外観もエキゾースト周り以外はあまり変わらないだろうな、と思っていたんですが、予想外に大きく変わってしまうシーズンとなりました。どのマシンが本当に速いかは、結局開幕戦の予選が始まってみないことには分かりませんが、とりあえずテストの様子だけでもじっくり観察して、どこが速いのか探ってみたいと思います。

投稿者 B : 00:08 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/02/04 (Sat.)

2012 新車発表ラッシュ開始

ケータハム CT-01 に続き、F1 の 2012 年の新車発表ラッシュが始まりました。今週発表されたのは、マクラーレン MP4-27、フェラーリ F2012、フォースインディア VJM05 の 3 台。

マクラーレン、MP4-27を発表 【 F1-Gate.com 】
マクラーレン MP4-27 【 F1-Gate.com 】

まずはマクラーレン。昨年後半の速さやチームの総合力から考えて、打倒レッドブルの最右翼はやはりこのチームでしょう。
新車 MP4-27 は、ケータハムに見られたような「段差ノーズ」ではなく、マクラーレンらしい、美しいストレートノーズに見えます。レギュレーションの改定により昨年よりもノーズ先端は低くなっているようですが、それほどデザイン的に無理した印象はありません。

逆に気になったのはサイドポンツーンの処理。昨年はサイドポンツーンの内側が抉れたというか、外側がフェンス状になっていてサイドポンツーンの上面をトンネル状に気流が抜ける仕組みになっていたのが、今年はいたって普通の形状。その代わり、レッドブルのようにリヤエンドを急激に絞り込んだデザインになっており、エキゾーストブローの制限や昨年の反省を元にコンセプトの大きな見直しを図ってきたと言えそうです。

マクラーレンといえば F ダクトや昨年のサイドポンツーンなど、空力的な奇策をマシンに取り込んでくるのがマシン開発の特徴。どうもエキゾーストやディフューザー周りに何か隠しているらしいという噂も出ていますが、現状のマシンを見る限り、どちらかというとレッドブル的な「マシン自体のダウンフォースが強く、ポテンシャルが高い」方向性を目指してきたのかなという印象です。

フェラーリ、F2012を発表 【 F1-Gate.com 】
フェラーリ F2012 【 F1-Gate.com 】

続いてフェラーリ。これまた何というか・・・ケータハム以上にあからさまな段差ノーズで、これが今まで流麗なボディラインを誇ってきたフェラーリの新車なのか・・・と目を疑いたくなるようなデザインです。まあいろいろと検討した結果「これが最も速い」と判断しての採用なのでしょうが、この形状じゃ、それにしても・・・とも言いたくなりますね。
今年のマシン開発はマクラーレンから引き抜いたパット・フライ率いる技術部門が開発し、昨年までのコンセプトとはガラッと変わった「アグレッシブなマシン」ということなので、コンサバな空力、温まりにくいタイヤ、というフェラーリの持病克服を目指したのだろうと思います。でもこればっかりは実際に走らせてみないと何とも言えないなあ。これで遅ければ「フェラーリ史上最も醜いマシン」の烙印を押されかねないでしょう。

フォース・インディア、VJM05を発表 | Force India | F1ニュース | ESPN F1

フォースインディアも段差ノーズ。とはいえフェラーリに比べればマイルドなデザインだし、クルマ全体もあまり奇をてらったように見えないので、ここ数年のフォースインディアのとおり素性は悪くなさそうに見えます。まだあまり情報が出てきていないので詳細は分かりませんが、2/7 からのヘレステストでその実力の一端がつまびらかにされるでしょうか。

残りのチームのうち、レッドブル、トロロッソ、ロータス、ザウバー、ウィリアムズの 5 チームもヘレステストまでに順次新車発表の見込み。今のところマクラーレン以外は全て段差ノーズですが、他チームがどのようなアプローチに出てくるか。楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/01/29 (Sun.)

Caterham CT-01

今年も F1 新車発表の時期がやってきました。まずはケータハム F1(旧チーム・ロータス)から。

ケータハム、CT01を発表 【 F1-Gate.com 】
ケータハム CT01 紹介 by マイク・ガスコイン 【 F1-Gate.com 】
ケータハム CT01 【 F1-Gate.com 】

うわ、死ぬほどカッコ悪い・・・。途中に段差のあるカモノハシ風ノーズが醜いなあ。

一昨年のカクカクした時代遅れなデザインの T129 はともかく、トレンドを取り入れて現代的なった T130 は個人的には悪くないデザインだと思っていたんですが、これはカッコ悪い。ただ、今季のレギュレーション(ノーズの先端を最大 550mm 以下にしなくてはならない)による変更ということなので、苦肉の策といった感が強いです。噂によるとフェラーリの新車もノーズに段差があってカッコ悪いという話ですが、レギュレーションを遵守しつつ最大限にシャシー下面に気流を取り込もうと思ったら、こういう段差ノーズにせざるを得ないんでしょう。
いっぽうでリヤエンドは昨年のレッドブル風に仕上がっており、最新のトレンドに追いついているように見えます。まあ同チームはレッドブルからギヤボックスの供給を受けているので(エンジンもルノー製ということで、パワートレイン全体がレッドブルに近い)、似たような処理にするのが最も効果が高いということでしょう。
ケータハムは新興チームの中では資金力もあり、技術面はかつてルノーやトヨタで鳴らしたマイク・ガスコインが統括しているので、今季はさらなる飛躍が期待できそう。そろそろウィリアムズやトロロッソ、ザウバーの足元を脅かす存在になるんじゃないでしょうか。

ただ、私が知る限り醜いマシンが速かった試しがないので(速いマシンが次第に美しく見えるようになっていくだけかもしれませんが(笑))、この手のデザインのクルマが本当にどの程度速いかは見物です。同時に、こういうデザインを強いる今季のレギュレーションの中で、レッドブルのエイドリアン・ニューウェイがどれほど美しいマシンを描いてくるのかにも興味がありますね。

投稿者 B : 00:20 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/01/21 (Sat.)

ブルーノ・セナがウィリアムズのシートを獲得

ブルーノ、ウィリアムズ入り決定 | Williams | F1ニュース | ESPN F1

やはり最近 F1 情報の入手が 2~3 日遅れになってしまっている私ですが(汗)、ウィリアムズのシートが決まったようです。P. マルドナドのチームメイトはルノーのレースシートを失ったブルーノ・セナ。昨年、ハイドフェルドの後任として再デビューした直後はなかなか光る走りを見せていたものの、R31 の前方排気のポテンシャルが失われてからは完全に失速してしまっていました。今回の、同郷の大先輩バリチェロを押しのけてのウィリアムズ入りはスポンサー絡みと言われていますが、単に金で買ったシートではないことをレースで証明してほしいところ。

ウィリアムズといえば、叔父のアイルトン・セナが最後に走ったチームでもあります。1994 年のサンマリノで起きた悲しい事故のため、アイルトンがウィリアムズのシートに座ったレースはわずか 2 戦と 6 周にすぎませんが、それ以来ウィリアムズのフロントノーズ(ウィングステー)には今でもセナのロゴマークが記されています。
そのウィリアムズに甥のブルーノが乗る日を、私は当時から夢に見ていたのですが(もっと言えば、2014 年にホンダに F1 復帰してもらって、マクラーレン・ホンダを駆ってほしいという妄想もある(笑))、しかも今季のウィリアムズは当時と同じルノーエンジン搭載。まあ当時とはレギュレーションも違えばウィリアムズのチーム力やルノーエンジンの戦闘力も違うという環境で、さらにブルーノは残念ながらアイルトンほどの才能に恵まれているわけではなさそうに見えますが、心情的にはどうしても応援したくなってしまいますね。

あと F1 絡みのニュースをもう一件。

フジテレビ、地上波でのF1中継を終了 【 F1-Gate.com 】

FOM との契約更改がなかなか決まらなかったフジテレビがようやく F1 の放映権について契約を完了したようです。今年はなんと地上波での放送はなく、BS フジと CS(生放送はフジテレビ NEXT)での放送となるとのこと。

ここ数年の地上波 F1 中継は本当にひどくて、トヨタが F1 にいた頃は無謀すぎるほどのトヨタ贔屓でとても観る気になれず、日本チームが完全撤退してからはスポンサーの獲得にも苦労していたようで、放送が危ぶまれていました。一時は地上波は NHK が中継に興味を持っているという噂もあったほどです。
とはいえ F1 の放映権は FOM が「無料放送で視聴できること」を契約の条件としているため、フジテレビが有料の CS だけで放送するということはできません。無料放送は NHK、有料放送はフジテレビという契約形態も不可能ではなかったようですが、結局無料放送として BS フジで中継することでまとまったようです。

まあ私はいずれにしても完全生中継・CM なしの CS で視聴しているので直接影響はありませんが、地上波だと他の番組との兼ね合いで放送が深夜だったり、ひどいときにはダイジェスト版的な放送でしかなかったりしていたのが、BS だともう少しマシな放送になるのでしょうか。BS は地上波に比べるとどうしても視聴率が厳しいので、結果的に F1 の認知度が下がってしまうことがファンとしては悩ましいですが、今のままの地上波放送でファンが増えるとも思えないので、仕方のないところですかね。
いずれにせよ、今回のフジテレビと FOM の契約は 2 年ということなので、2 年後に今度こそフジテレビが F1 中継を投げ出してしまわないように祈るばかりです。まあ、もしなくなっても NHK あたりが拾ってくれればそれでもいいんですが・・・。

投稿者 B : 00:19 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/01/14 (Sat.)

ブリヂストンの浜島裕英氏がフェラーリに移籍

元ブリヂストンの浜島氏がフェラーリ加入 - GPUpdate.net

新車発表時期前のオフシーズンはただでさえ F1 のニュースをチェックする頻度が下がりがちで、今季はさらにストーブリーグもメインどころは早々に決まってしまったので全然チェックしていませんでしたが、チームスタッフ絡みでこんな大きなニュースがあったとは。国内の F1 中継でもおなじみ、「ハミー」ことブリヂストンの元モータースポーツタイヤ開発本部長・浜島裕英氏がフェラーリに移籍とのことです。

浜島氏といえば F1 におけるブリヂストンの「顔」であり、数多くのドライバーやチーム関係者から高い信頼を得ていることでよく知られています。中でも BS タイヤを履いてフェラーリの黄金時代を築いたミハエル・シューマッハーとの信頼関係は有名で、2006 年にミハエルが一度引退したときにはミハエルと浜島さんのエピソードがいろいろ語られたものでした。
2007 年からの BS ワンメイク時代の印象が強く「特定のチームに肩入れしない」イメージがついていたので、まだどこかのチームに所属するというのに違和感があるのですが(笑)、BS 時代はやはりフェラーリとの蜜月が長かったので、特定のチームに移籍するならばフェラーリ(または当時フェラーリだったロス・ブラウンとシューマッハーがいるメルセデス)というのは確かに順当な気はします。

フェラーリはマシン開発の方向性として伝統的に「タイヤに熱が入りにくい」マシンになることが多く、特に昨シーズンはピレリタイヤとのマッチングに苦労しました。そのあたりを浜島さんのノウハウでカバーしていきたいというのが狙いでしょう。ただ、今年は例年になくアグレッシブな開発を行ったマシンになるとのことでどんな特性のクルマが出来上がっているかまだ分からないこと、そして今年のマシンは基本的な部分の開発がほぼ仕上がってしまった段階だと思われることから、今季の開発に関して浜島さんの知見がどの程度活かされるかは未知数です。とはいえ少なくともレースでのセットアップにおいては、十分にそのノウハウが活かされるでしょうが。

あまり知られていませんが、F1 の世界では小林可夢偉以外にも多くの日本人が第一線で活躍しています。それなりに名の知れている人だけでも、マクラーレンの今井弘氏(タイヤエンジニア。ブリヂストンから移籍)、ルノーの徳永直紀氏(副テクニカルディレクター。いわば技術部門の No.2)・小松礼雄氏(昨年のペトロフ担当レースエンジニア)、フォースインディアの羽下晃生氏(マシン開発プロジェクトリーダー)・松崎淳氏(タイヤエンジニア。ブリヂストンから移籍)など、トップチームの要職に就いている人がたくさんいます。他にもホンダ、トヨタ、スーパーアグリ、ブリヂストンの撤退後に個人として他のチームに移籍して活躍しているエンジニアがまだまだいると思われます。今まではあまり国内で注目されることはありませんでしたが、浜島さんほどの有名人が活躍することで、そういった他の日本人エンジニアたちにも光が当たってくれることを願います。
実は他にも部品レベルで日本の製品や技術が F1 に使われているものって少なくないんですよね。ホイール(ENKEI、BBS(ドイツ企業だけど F1 用ホイールの製造は日本)、RAYS)、ブレーキ(曙)、スパークプラグ(NGK)、無線(ケンウッド)、ヘルメット(アライ)、マシンのモノコックやボディに使われるカーボン素材(東レ)、など多くのチームで採用されており、日本メーカーの製品がなければ F1 は走れないと言っても過言ではないでしょう。ホンダ時代の流れか、特にトップチームであるマクラーレンで日本製パーツの採用が多いのも特筆モノだと思います。

個人的にはホンダとスーパーアグリが撤退してから特定チームを贔屓にすることはなくなり、F1 は純粋にスポーツとして楽しむようになりましたが、逆に日本メーカー系のチームが存在しない今だからこそ、こういった日本人エンジニアや日本のサプライヤーを応援したいですね。

投稿者 B : 22:02 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/12/18 (Sun.)

トロロッソ、フォースインディアのシートが確定

トロロッソ リチャルドとヴェルニュをレースドライバーに起用 - GPUpdate.net
フォースインディア ディ・レスタとヒュルケンベルグを起用 - GPUpdate.net

年末も押し迫ってきて、F1 の 2012 年シーズンのシート確定も大詰め。この数日でトロロッソとフォースインディアのドライバーが決まりました。

トロロッソはなんと両ドライバーともに入れ替えとなり、現 HRT ドライバーのダニエル・リカルド、そしてレッドブルのリザーブドライバーだった J-E. ヴェルニュという、レッドブルのドライバー育成プログラムからの抜擢という形になりました。
従来のブエミ、アルグエルスアリはともに 3 年近くトロロッソのレースドライバーを務め、そこそこの結果を残してきていたため、今回の入れ替えはいささか大胆な決断にも見えます。が、トロロッソというチームはあくまでレッドブルのドライバー発掘のためのチームであり、チームそのものの成績を向上させることよりも、より才能のあるドライバーを見出し、第二のヴェッテルを作ることが目的。レギュラードライバー 2 年目にして初優勝を果たしてしまったヴェッテルに匹敵する実績を残せなかった以上、才能のある他の若手にポジションを奪われるのはやむを得ないでしょう。

個人的に、ブエミは今年の横浜の公道デモランイベントでドライバー本人だけ(泣)見てきたこともあって少し思い入れがあり、このまま F1 からいなくなってしまうのは残念な気がします。通常であれば彼らはこのままレッドブルのサポートを受けて他カテゴリに参戦するか、レッドブルを離れて他チームに移籍するかという選択肢になるでしょう。アルグエルスアリはスペイン繋がりで HRT のシートを狙うという噂もありますが、ブエミはどうでしょうね。

いっぽう、フォースインディアはかねてからの噂通りポール・ディ・レスタとニコ・ヒュルケンベルグというラインアップになりました。ヒュルケンベルグは 2010 年のブラジル GP でポールポジション獲得の快挙を果たしたにも関わらず翌年のシートがないという不運に見舞われましたが、改めてその才能を示せるか否か。ディ・レスタのほうは間違いなく 2011 年のベストルーキーだったので、この若い二人でどこまで健闘できるかに注目です。2011 年の同チームはシーズン後半につれてマシンの戦闘力が向上し、中団グループトップの座を確固たるものにしましたが、来年もこの勢いを堅持できるかどうか。

ということで、来シーズンの空きシートはいよいよウィリアムズ 1、HRT 1 と残り少なくなってきました。いっぽう今年のレギュラードライバーでシートを(リザーブさえ)確保できていないのはペトロフ、スーティル、バリチェロ、ブエミ、アルグエルスアリ、リウッツィ、カーティケヤン、ダンブロシオ。実績から考えてペトロフやスーティルあたりがどこかに拾われる可能性が高いでしょうが、両チーム共にスポンサー持ち込みドライバーを採用する可能性もあり、まだ何とも言えません。また他の下位チームもいったん確定したシートを変更する可能性がないとは言えないので、最終的には冬季テストが始まってからのお楽しみ、といったところでしょうか。

投稿者 B : 00:58 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/12/11 (Sun.)

ロータス・ルノーのシートが確定

ルノー、グロージャンと契約! | Renault | F1ニュース | ESPN F1
選択肢少ない中、自信をのぞかせるブルーノ | Renault | F1ニュース | ESPN F1

ライコネンとの電撃契約が発表されてからまだ 10 日ほどしか経っていませんが、ロータス・ルノーの来季のセカンドドライバーが今季のリザーブドライバーだったグロジャンに決定したようです。

グロジャンは 2009 年の終盤戦にルノーからピケ Jr. の代役としてレギュラー起用されていましたが、2010 年以降はリザーブ/テストドライバーに甘んじていました。以前から、同チームは来季にグロジャンを起用したがっていたと言われていたものの、スポンサーの持ち込みが期待できるペトロフやブルーノを優先していました。とはいえ同チームの主要スポンサーであるトタル(フランスの石油企業)の後押しもあって、フランス人ドライバーであるグロジャンの昇格に繋がったものと思われます。

今季それなりの活躍を見せていたペトロフとブルーノのシート喪失は残念なところ。現在はロシア系チームとなったロータス・ルノーからはじき出されてはペトロフの行き場はないようにも見えますが、2014 年に予定されているロシア GP が本当に開催されるのであれば、バーニー・エクレストンの後押しでどこかのチームに収まりそうな気もします。
いっぽう、ブルーノは今季もそれほど大きな結果を残せたわけではないので、厳しそう。現状でのシートの空きはフォースインディア(2)、トロロッソ(2)、ウィリアムズ(1)、HRT(1)といったところで、ブルーノとレッドブルグループとの関係を考えればトロロッソと言いたいところですが、同チームのシートはブエミ、アルグエルスアリ、ダニエル・リカルド、J-E. ヴェルニュあたりが激しく争っているので、入り込む余地はなさそうに見えます。あとは順当にスポンサー持ち込みでウィリアムズか HRT なら可能性はあるでしょうが、年齢的なことを考えてもあまり望みは厚くないでしょうか。そのままロータスのリザーブドライバーのセンが最も堅いような気がします。

そんな感じで来季のシートもずいぶん確定されてきました。

2012年ストーブリーグ情報 | Formula 1 | F1 特集 | ESPN F1

トップチームのドライバー変更が皆無なのであまり目新しさがないラインアップですが、やはり注目はライコネン。2 年のブランクからいきなり勝てるようになるとはさすがに思えないものの、6 人のチャンピオン経験者がグリッドに並ぶのはおそらく F1 史上でも稀(初?)なことでしょう。来季は今季以上に濃密なコンペティションが期待できそうじゃないですか。

投稿者 B : 23:45 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/11/29 (Tue.)

ライコネンがルノーから F1 電撃復帰!

ライコネン、来季F1復帰決定! | Renault | F1ニュース | ESPN F1
最新画像 ロータス・ルノー仕様のライコネン - GPUpdate.net


2011 年シーズンも終了したばかりの F1 ですが、いきなり驚きのニュースが。2009 年を最後に F1 を離れ、WRC に参戦していたキミ・ライコネンが来季、ロータス・ルノー GP(旧ルノーのほう)から F1 に復帰することが発表されました。

ルノーはエースドライバーであるロバート・クビサの治療が来シーズン開幕までに完了しないことが判り、来シーズンのシートはペトロフ、ブルーノ・セナ、グロジャンの 3 人で争うことになると思われていたところで、突然のライコネン復帰。シーズン終盤からライコネンはウィリアムズやルノーと交渉しているという噂だけはありましたが、以前から「勝てるチームでなければ乗らない」と公言し続けてきたライコネンのスタンスを考えると、あくまでそれぞれのチームが他ドライバーやスポンサーとの交渉を有利に進めるための情報操作だろう、と思っていただけに、この発表には驚かされました。つかライコネン、髪伸びたね(笑

そのロータス・ルノー(緑色のチーム・ロータスは来季から「ケータハム F1 チーム」に改称し、ロータスの名称権を放棄るため、ルノーは名実共にロータスと呼べる状況になる)ですが、今季は序盤こそ前方排気のマシン開発が功を奏して上位に食い込む活躍を見せましたが、各チームがエキゾーストブローの完成度を高めてきた後半戦は苦戦。かつ、来季は前方排気がレギュレーションで禁止されることで、コンセプトレベルからのマシン開発を余儀なくされています。この状況でどれだけ競争力のあるクルマができるかは未知数ですし、ライコネンはマシン開発に定評のあるドライバーではないので、少なくとも復帰初年度は苦戦するのではないかと思いますが・・・ライコネン的には長期参戦する意志があるのならば、この一年で速さをアピールして、トップチームのシートが空く 2013 年を勝負の年と見ている、ということなのかもしれません。
あとはチームメイトが誰になるか、ですが、主にロシアンマネーとブラジリアンマネーで成り立っている現在のチーム状況を考えると、ペトロフとブルーノのどちらかを選択する可能性が高いのではないでしょうか。実績だけを踏まえれば、ペトロフがセカンド、ブルーノはリザーブというのが妥当な線でしょうが・・・どうなるか。

投稿者 B : 22:08 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/11/28 (Mon.)

F1 ブラジル GP 2011

ブラジルGP決勝 ウェーバーが最終戦で今季初勝利! - GPUpdate.net

ヴェッテルのシーズン最多ポールポジション記録樹立で始まった最終戦ブラジル GP。勝ったのは今季初勝利となる「ミスターセカンド」M. ウェバーでした。

PP から逃げを打つかと思われたヴェッテルが、ギヤボックストラブルで思ったようなギャップを築くことができず、途中でウェバーに首位を明け渡し。20 年前にこの母国 GP で初優勝した A. セナのように(彼はギヤボックストラブルでレース終盤を 6 速ギヤのみで戦った)ギヤを失いながらもポジションを守りきってほしかったところではありますが、当時に比べるとレースのうちのドライバーの技量が占める割合は相対的に減っているので、そう簡単な話でもなく。それでもレースの大半、全てのコーナーをショートシフトで済ませながら 2 位を堅守した技量はさすがだと思います。
優勝したウェバーは、棚ぼたでの勝利ながらも、これは今年のレッドブルを陰から支え続けたことに対する報いと言えるのではないでしょうか。レースでヴェッテルを直接支援できたグランプリはさほど多くないですが、去年のようにヴェッテルとケンカすることもなく(笑)マシン開発やセットアップでチームを下支えし、時にはレースでライバルの壁となってヴェッテルを逃がす役割も果たし、マシントラブルのほとんどさえ彼が引き受けるという(笑)見事なセカンドドライバーぶり。ドライバーズランクはなんとかアロンソを交わして 3 位といったところでしたが、地味に良い仕事をした一年だったのではないかと思います。

我らが小林可夢偉は自分が果たすべき働きをきっちり果たし、16 番手スタートから 9 位フィニッシュで 2 ポイントゲット。自身のドライバーズランク 12 位、チームのコンストラクターズランク 6 位に大きく貢献しました。中盤以降マシン開発と戦略ミスで苦しんだ今シーズンでしたが、最終的にはほぼ期待通りの結果を残せたのではないでしょうか。あとは来季いかに上の結果を残して、可夢偉にトップチームの門戸を叩く権利をあげられるか、でしょうか。

今シーズンの F1 を総括すると、一見してレッドブル&ヴェッテル圧勝の一年だったわけですが、印象としてはやはりヴェッテルだけが強かったというよりは、どのレースも見応えがあり、近年稀に見るエキサイティングな一年だったと思います。いやここ数年は最終戦でチャンピオン確定というドラマチックなチャンピオン争いのシーズンばかりですが、レース内容としてここまでエキサイティングだった年は珍しいのではないかと。
これを実現した要素はやはりピレリタイヤ+DRS。ピレリタイヤは開幕当初はライフももたず、マーブルはひどいし性能が切れたときの落ち幅はすごいし・・・という印象だったのですが、このタイヤを使ったレースの見方(BS タイヤ以上にピットインのタイミングが重要)を理解してからは、F1 をショーと捉えるならばこのタイヤもアリだな、と思うようになりました。接触やデブリの影響以外ではパンク等の安全性に関わるトラブルも皆無だったし、ピレリは参戦初年度にしては実に良い仕事をしたと思います。
あとは何と言っても DRS ですね。確かに「作られたオーバーテイク」という印象は見ていても感じますが、(F1 速報 PLUS の最新号にも書かれていましたが)DRS の意義はそれによって起きたオーバーテイクそのものよりも、「オーバーテイクを仕掛けようというモチベーションをドライバー達に与えたこと」ではないかと思います。これによって今まで「抜けない」と当たり前のように言われていたサーキットやコーナーでもオーバーテイクが見られるようになり、レース全体としての面白さに繋がったのではないでしょうか。そういう意味では、DRS も本当に意味のあるレギュレーションだったと思います。

これを踏まえて来季は、エキゾーストブローの使用が原則禁止される(完全になくなるとは言えませんが、大幅に制限される)ことになるくらいしか大きなレギュレーション変更はありません。順当にいけばレッドブルは相変わらず速いだろうし、マクラーレンも今年終盤の勢いを維持できればチャンピオンシップは今年より接戦になるでしょう。フェラーリはコンサバな開発スタイルを棄てて来季はアグレッシブなマシンを開発しているというし、ルノーも前方排気が使えない来年は全くの新規マシンを開発することになります。また、メルセデスも W02 の延長線上にあるマシンでは勝ちに行けないだろうし・・・と考えると、引き続き速そうなレッドブルとマクラーレンに対して、続く 3 チームの新しいマシンコンセプトがどれだけ追いつけるか、が序盤の見どころになるでしょう。ドライバーの入れ替えが少ないシーズンでもあるので、見どころはテクニカルな側面に偏るように思います。

とはいえ今はもう 11 月末。例年だとニューマシンの発表は 1 月末頃からなので、来季のマシンのお披露目まであと 2 ヶ月程度しかありません。短い冬休みですが、今から来シーズンを楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/11/14 (Mon.)

F1 アブダビ GP 2011

アブダビGP決勝 ハミルトンが優勝、ヴェッテルはリタイア - GPUpdate.net

アブダビ GP。ヴェッテルが優勝して奇跡の逆転チャンピオンを獲得した昨年とは違って、今年はヴェッテルの年間最多 PP 記録/年間最多勝記録がどうなるのか?と、フォースインディア/ザウバー/トロロッソのコンストラクターズランク争いの行方は?というのが注目ポイントとなりました。

フリー走行ではマクラーレンが好タイムを連発し、ヴェッテルの PP は危ういのでは?と思われましたが、最終アタックでヴェッテルが 0.14 秒の差をつけて難なく PP。1992 年のナイジェル・マンセルに並ぶ年間最多タイ記録を樹立しました。マシン性能的にはもう拮抗している(サーキットによっては劣っている)んじゃないかと思われるマクラーレン相手でも予選をまとめ上げられる実力はもう貫禄と言ってもいいレベル。ダブルチャンピオンを早々に確定できたことで、この記録はチームもろとも明らかに狙っていましたね。

で、決勝。ヴェッテルがあっけなくホールショットを決めて得意の逃げ切り展開に持ち込む・・・と思いきや、3 コーナーでまさかのスピン。よく見ると右リヤタイヤがパンクしていて、あとはゆっくりとピットに戻るほかありません。ほぼまるまる 1 周をパンクしたタイヤで走らざるを得なかった結果、タイヤ以外にもダメージが発生しており、そのままリタイア。今季初のノーポイントレースとなりました。

スタートでヴェッテルの直後につけていたのはハミルトン。終始アロンソに 3 秒程度後方からプレッシャーを受け続けていたものの、今回は久々にトラブルもアクシデントもなく、今季 3 勝目を飾りました。接戦になるとどうしても接触が目立つハミルトンですが、特に接触する相手が周囲にいなければ(ぉ)本来の速さが活きてきますね。今回の勝利はヴェッテルのトラブルによって棚ぼた的に得たものにすぎませんが、ポディウムの中央で久しぶりに良い笑顔を見せてくれました。これでもう少し自分を見つめ直して・・・というか、ちゃんとバックミラーを見る癖をつけて(ぉ)より強いドライバーに再度成長していってほしいものです。
2 位以下はアロンソ-バトン-ウェバーというほぼいつものオーダー。バトンは中盤までトラブルで KERS が使用できなかったことを考えると、3 位表彰台は健闘といったところでしょうか。

今回熱かったのはむしろ中団争い。ここに来てマシンも戦略もうまく回っているフォースインディアはコンストラクターズ 6 位死守に向けてトロロッソを抑えにかかっていますが、そのトロロッソにポイントで並ばれてしまったザウバーも必死。今回はブエミのリタイアにも救われた格好ではありますが、小林可夢偉がドイツ GP 以来の 10 位入賞。コンストラクターズポイントで 1 点、トロロッソに勝ち越しました。
このあたりの争いは、もともとストレートが速いマシン特性を生かして DRS で抜かれないようにセットアップするフォースインディア、総合性能で勝負するトロロッソ、マシン性能で見劣りする分タイヤ戦略で奇襲をかけるザウバー、という構図が非常にメリハリがあって見応えがあります。フォースインディアの 6 位はもう盤石と言って良い状況だと思いますが、ザウバーとトロロッソの激しい争いは最終戦でも続きそう。この結果が(チームへの分配金という意味で)来季のマシン開発にも影響してくるので、ザウバーには最後の頑張りに期待したいです。最終戦は狭くて抜きにくいブラジル・インテルラゴス。セーフティカーや雨など不確定要素も多いサーキットですが、基本的にはグリッド位置が物を言うレースになると思います。まずは予選ですね。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック