b's mono-log

2009/08/31 (Mon.)

F1 ベルギー GP 2009

ベルギーGP決勝:ライコネンが1年ぶりの優勝、フィジケラが2位 (GPUpdate.net)

昨年の結果を振り返るまでもなく、いわゆる「スパ・ウェザー」で毎年荒れるベルギー GP。今年は予選から決勝にかけて「雨が降らない」という波乱(?)に加えて、リザルトにも大きな波乱がありました。

まず予選。ここまで必ず Q3 進出・決勝ではポイントゲットを果たしてきたバトンがまず Q2 敗退。僚友バリチェロが前戦に引き続き悪くない状態なのを見ると、どうもマシンの状態だけでなく本人も守りに入っているのかなあ・・・と思わざるを得ません。Q2 では最近登り調子にあったマクラーレンの 2 台も同じく敗退。
これで PP はバリチェロとレッドブルの計 3 台に絞られるか・・・と思いきや、2 台ともにエンジンの残基数が少ないためプラクティスの走行量が少ないレッドブルがセッティングを詰め切れていないのか伸び悩み、あとはバリチェロか?と思われたところでなんとフォースインディアのフィジケラがトップタイム!しかもその後にはトゥルーリ、ハイドフェルドが続くという、予選逆順グリッド制になったの?というようなグリッドに(汗。最近のフォースインディアは調子を上げてきていましたし、このスパでの走りも 2 台ともかなり安定感があったのは事実ですが、それでも他の 9 チームを押しのけての PP 獲得は立派。スーパーアグリが 2007 年の開幕戦で Q3 進出を果たしたときに近い感動がありました。

決勝はスタート直後に多重クラッシュが発生。デビュー 2 戦目のグロジャンがスタート後の混乱の中でミスをしてバトンに追突し、その影響でデビュー 3 戦目のアルグエルスアリがハミルトンにヒットしたということのようですが、新人が相次いで大英帝国のスターを撃墜するという結果に(´д`)。バドエルは・・・あ、遅すぎて誰ともぶつかってない(ぉ。
この多重クラッシュのおかげでセーフティカーが導入されたのですが、オープニングラップで 2 位につけていたライコネンがその SC 終了後のリスタートで KERS パワーを存分に発揮し、オールージュを越えたあたりでフィジケラを捕らえてトップ奪取。予選のオンボード映像を見ていても、ライコネンはめいっぱい KERS を使って半分以上のパワーをこのオールージュで放出していましたが、ここ数レースでいよいよその本領を発揮し始めた KERS がまたしてもレース結果を直接的に左右することに。

ここからがまた面白くて、PP 獲ったは良いけどどうせオープニングラップで抜かれてあとはズルズル、ポイント圏内フィニッシュがいいとこでしょ?と馬鹿にしていた VJM002 が驚異的に安定したラップを刻み続け、結局フィジケラは最後までライコネンの背後にピタリと張りついたままチェッカーを受けてしまいました。KERS パワーと近年の「抜けない」空力がなければフィジケラはライコネンを凌ぐ速さすら持っていたということなので、このスパでのフォースインディアの速さは本物だったと言えるかもしれません。

バトンの今季初リタイアで俄然チャンスを得たレッドブルでしたが、5 位につけていたウェバーがピット作業時に同時ピットインしていた後続ハイドフェルドとあわや接触のアクシデントを起こし、痛恨のドライブスルーペナルティ。これで事実上ウェバーのレースは終了してしまいました。僚友ヴェッテルは粘り強く走って 3 位表彰台獲得、チャンピオンシップの望みを繋ぎました。
ドライバーズタイトルを争っているもう一人・バリチェロは、いつぞやもあったスタート時のエンジンストールで 4 番グリッドから大きく順位を落とし、最終的に 7 位フィニッシュがやっと。最後はエンジンからのオイル漏れで白煙を上げながらのチェッカーと、まさに「ほうほうの体」という表現をしたくなるような状態でした。

これでポイントランキングはバトン 72pt-バリチェロ 56pt-ヴェッテル 53pt-ウェバー 51.5pt と、ヴェッテルとウェバーのポジションが入れ替わっただけで位置関係はあまり変わらないままレースを 1 つ消化した形となり、バトン的にはホッとしたのではないでしょうか。レッドブルの 2 台は信頼性に不安を抱え、エンジンの残基数も少ないためチャンピオンシップ上は現実的に厳しい状況と言わざるを得ません。そろそろ本命はブラウン GP の 2 人に絞られてきたかなあ・・・という状況ですが、最近のバトンの不振を考えると、まだまだ何があってもおかしくありません。全くここ数年の F1 は FOM が筋書きを用意しているんじゃないかというくらい、先が読めないですね。

チャンピオン争い以外のところでは、いよいよ復活してきたフェラーリと BMW。BMW についてはもうとりあえず来年を考える必要がなくなって、かつチームを高値で売るために今季の開発だけに集中できる状況になったというのもあるのでしょうか、いきなりポジションを昨年の今頃のあたりまで上げてきた印象です。フェラーリはマシンの改善もさることながら、ライコネンが得意のコース+マッサがいなくてのびのびやれる状況(ぉ)で好きに走り始めたのが大きいのかなあ。やっぱり個人的にはアグレッシブなライコネンは見てて楽しいですね。

次はいよいよフェラーリの「来季の体制」が明らかになると言われているイタリア・モンツァ。もはやアロンソの加入は公然の秘密となっていますが、弾き出されるのはライコネンかマッサか。仮にライコネンが出たとして行き先はマクラーレンあたりか・・・。そしてアロンソの今期中の跳ね馬ドライブはあるのか?あるいはこのスパで大きく株を上げたフィジケラがバドエルのシートを奪うのか?などなど、興味は尽きません。次も KERS が効果を発揮しそうなストップ&ゴーのサーキット、ブラウンもレッドブルも一筋縄ではいかないでしょうし、レースが早く観たいです。

投稿者 B : 23:29 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/08/24 (Mon.)

2010 年日本 GP は鈴鹿で!

2010年日本GPは鈴鹿に決定! (F1-Live.com)

フジスピードウェイ撤退で宙に浮いていた来年の日本 GP が、無事鈴鹿に決定しました。もしかしたら来年は日本 GP が開催できないかも、そして一度なくなったグランプリを復活させることは、新興国に開催の主軸をどんどん移している最近の F1 の傾向からして厳しい・・・と思っていたので、朗報です。
今年はちょっと鈴鹿には行けそうもないんですが、来年は行けるかなあ・・・。

来年といえばこんなニュースも。

トゥルーリ 今シーズン限りでトヨタを離脱か? (GPUpdate.net)

長年トヨタを支えてきたトゥルーリが来季は離脱濃厚、という話。これだけの期間勝利がなく、最大のチャンスと思われた今シーズンもバーレーンまでに勝てず、ヨーロッパラウンドに入ってからは下降の一途・・・という状況で、さらに来季の年俸が折り合わないとあっては、無理もないかと。行き先は進行チームか古巣ルノーか?といったところでしょうか。
そういえば来年のストーブリーグについては以前書いたときから BMW の撤退などもあって状況が変わってきましたね。少なくとも 9 月中旬のモンツァでアロンソの去就が明らかになれば芋づる式に決まっていくんだとは思いますが、久々にドライバーマーケットが大きく動きそうな昨今だけに、動向が気になるところです。

投稿者 B : 01:59 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

F1 ヨーロッパ GP 2009

ヨーロッパGP決勝:バリチェロが5年ぶりの優勝を飾る!! (GPUpdate.net)

夏休みが明けて再開した F1 サーカス。そろそろ佳境に入り始め、それぞれのレースの勝者よりもブラウン GP・レッドブル各ドライバーのポイント争いに争点が置かれるようになってきましたが、今回はブラジル人のためにあったようなレースでした。

ブラウン GP が久々に戦闘力を向上させ、あまりいい状態ではないレッドブルとの戦力を逆転した状況ながら、前戦ハンガリーから引き続きマクラーレンのクルマがかなり速く、ハミルトン・コヴァライネンがフロントロウ独占。その後ろにブラウン GP とレッドブルが続くというグリッドから、マクラーレンの 2 台が難なく 1-2 体制を築くというスタートで、若干重いバリチェロがピット戦略で交わせるかといったところ。
いっぽうのバトンはスタートで順位を落としながらも、チャンピオン争いにおける直接のライバルであるウェバーを何とか抑えたか・・・と思いきや、オープニングラップでのシケイン不通過により、自主的にウェバーを先行させて追う展開に。

初開催の去年がまったくつまらないレースだったので今年もこのまま大きな動きがなく終わるのか・・・と思われたレースが動いたのは 17 周目。直前にピットストップを行ったばかりのヴェッテルが、早くも 2 度目のストップ。どうやら給油リグのトラブルで燃料が入っていなかった模様。これでヴェッテルは事実上のポイント圏外に落ちました。
さらに 7 周後、ヴェッテルが今度はエキゾーストから白煙を上げてスローダウン。エンジンブローのようで、そのままコース脇にマシンを停めました。ハンガリーに続いてのノーポイントレースで、チャンピオンシップ的には厳しくなってきましたね。しかも残りエンジン数を考えるとさらに。

次に動いたのは 37 周目。最初のピットストップでコヴァライネンを交わしていたバリチェロがハミルトンを追う展開で、ハミルトンが先にピットイン。連絡ミスかトラブルかは分かりませんが、ハミルトンは予定より早いピットインでタイヤが用意されておらず(!)、ロングストップに。この間、プッシュしていたバリチェロが難なくトップに。
その数周後、ウェバーを追い上げていたバトンがピットイン。ウェバーは前のクルマに頭を抑えられており、どうせ抜けないならということでバトンは早めのピットインでしたが、驚異的なアウトラップといっぽうでピット作業に若干手間取ったウェバーとの対比で、お互いのピットイン終了後には位置関係を逆転。さらにウェバーの前にはクビサが入り、なんとウェバーはポイント圏外の 9 位に。

その後はロズベルグがコヴァライネンを追い回す展開があったものの、特に大きな動きはなくそのままゴール。バリチェロ-ハミルトン-ライコネンがポディウムで、バトンは 7 位 2pt を獲得。レッドブルの 2 台は揃ってノーポイントという結果となり、バトンとブラウン GP がチャンピオンシップにおけるアドバンテージを広げました。バリチェロもバトンも相手のミスに助けられた格好ではありますが、ここ数戦が自分たちの戦略ミスでレースを失っていたことを考えれば、こういうレースもあって良いはず。バトンのピット戦略にはロス・ブラウンらしい機転もあったことですし、ブラウン GP は良いレースができたのではないでしょうか。
バリチェロは 2004 年以来 5 年ぶりの優勝。しかもヘルメットには欠場している同郷マッサのヘルメットデザインの一部を取り込んだ上でマッサへのメッセージも書き込まれており、そういう意味でも本当におめでとうと言いたい結果になりました。

逆に今回(も)踏んだり蹴ったりだったのは中嶋一貴。フリー走行までは速さが見せられていたのに、予選は Q1 でマシントラブルによる敗退、決勝でもロングスティントを選んだ結果タイヤがバーストして完走 18 台中最下位。クルマも良く、予選からちゃんと走れていればポイントは見えるポジションにつけられているので、不運はここで禊ということにして気持ちを入れ替えてほしいところ。

このレースがデビュー戦となったグロジャンは接触やスピンがありながら 15 位とそこそこの結果。逆に 10 年ぶりのグランプリとなったバドエルはひどいもので、予選最下位、決勝でもピットアウト時に他車と接触しそうになったり白線を踏んでペナルティを喰らったり、フェラーリドライバーとしては目を覆いたくなるような内容。これはまたミハエル待望論とかアロンソレンタル説とか、いろんな噂が出てきてもおかしくないです。

次は 1 週間後のスパ・フランコルシャン。マクラーレンはすっかり復活しましたが、ライコネンの走りを見る限りフェラーリもそんなに悪くない。さらにスパはライコネン大得意のコースなので、ここはちょっと久々に赤いレーシングスーツがポディウムの中央に立つことを期待したくなってしまいます。しかもスパといえばミハエルがデビューし、また翌年に初優勝を飾ったサーキットなので、ちょっと一縷の望みを抱きたくなってしまいますが、どうなることやら(´д`)。

投稿者 B : 01:44 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/08/18 (Tue.)

ルノーが出場停止処分解除

ルノー 出走停止処分を免れる (GPUpdate.net)
ルノー ピケに代えてグロージャンを起用 (GPUpdate.net)

ハンガリー GP におけるアクシデントが危険行為とみなされ、ペナルティとしてヨーロッパ GP の出場停止処分を受けていたルノーが控訴審で逆転勝訴。ヴァレンシアでの出走権が復活しました。

まあ客観的に見ても出走停止までは厳しすぎる裁定で、それならばむしろマッサの事故の直接の原因となったブラウン GP のマシントラブル(これもまあ、アクシデントといえばそれまでですが)が不問に付されているのもおかしな話。チームとしても他でもないアロンソを危険な状況にさらしてしまった反省があるとすれば、厳重注意と罰金くらいが妥当なところでしょう。
とはいえ、今回の逆転判決が純粋に客観的な判断で下されたものかはちょっと微妙なところ。マッサの代役にいったんは決まっていたシューマッハーの出走が取りやめになったことで、さらに地元の英雄アロンソまで出走できないとあっては、ヴァレンシアのグランプリそのものの集客に影響が出ることを考慮してのことである可能性は高いです。憶測にすぎませんが、今や F1 はスポーツである以前に興行なので、仮にエクレストンあたりからそういう横槍が入っていたとしても無理ない話ではあります。

一方でそのアロンソのチームメイトにはグロジャンが起用されています。お盆休みの間にピケ Jr. の更迭が決まってグロジャン起用は既定路線でしたが、果たしてその通りになりました。アロンソの離脱が確定的と見られる来季に向けた準備、という側面もあるのでしょうが、ハンガリーでトロロッソからデビューしたアルグエルスアリも堅実なパフォーマンスを見せていることですし、グロジャンの実力のほども気になるところ。また、来季のルノーのドライバーラインアップも気になるところですね。新人のグロジャン&グラッシという組み合わせはさすがに考えにくいし、エースドライバーのシートには誰が座ることになるのか・・・。

投稿者 B : 23:24 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/08/12 (Wed.)

M. シューマッハーが F1 復帰断念

ミハエル 復帰を断念 (GPUpdate.net)
フェラーリ シューマッハの代役にバドエルを起用 (GPUpdate.net)

あらま・・・。

来週末のヨーロッパ GP に向けて復帰準備を進めていたミハエルが、一転 F1 への復帰断念とのこと。2 月のバイク事故で痛めた首がまだレースができるまでの状態に回復しておらず、ということですが、それにしても残念。40 歳のミハエルがどこまでやれるのか、そして何より今の F1 のレベルが本当にどんなもんなのか(笑)が見たかっただけに。

ということで、代役の代役は正テストドライバーのルカ・バドエルに決定。まあこういうとき、通常はテスト兼リザーブドライバーが順当に繰り上がるもので、ミハエルがいきなり出てきたのが妙だったわけではありますが。こういう紆余曲折があるとバドエルやジェネじゃなくてアロンソとかクビサとか琢磨とかがフェラーリを駆る姿を見てみたいじゃないですか(笑。

あー、なんか急にヨーロッパ GP を見る気持ちが萎えてきたなあ。ミハエル復帰を聞いて慌ててヨーロッパ GP のチケットを買ってしまった人たち、どうするんだろうか(笑。

投稿者 B : 00:01 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/30 (Thu.)

マッサの代役はミハエル!

マッサの代役にミハエル・シューマッハが正式決定! (GPUpdate.net)

マジでか(;´Д`)ヾ。

2 年のブランク、40 歳という年齢、イマイチなマシンでどこまで行けるかというところですが、万が一これで速かったりしたらマッサとライコネンの立場は・・・(´д`)。

マンセル復帰のときのように、ルノー出場停止、BMW 撤退、なかなか収束しない分裂騒動で低下する F1 人気のカンフル剤としてエクレストンあたりが一枚噛んでるのかな・・・と勘ぐってみたり。

かなり驚いたけどヴァレンシアが俄然楽しみになってきました!

投稿者 B : 09:14 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

BMW が F1 撤退へ!

BMW、2009年末でのF1撤退を発表 (F1-Live.com)

BMW が今シーズン限りでの F1 撤退を発表しました。まあ、ホンダの電撃撤退の際にも次はルノーか BMW か、と言われていたので、さほど驚きはありませんが、なんというか・・・。
昨年の初優勝から今年はチャンピオンシップを狙いにきてアグレッシブな開発を行った結果、それが裏目に出て今季は下から 2~3 番目という超低迷ぶり。マーケティング目的で KERS 搭載を強行し、それが失敗に終わったことも投資の増大と成績低迷の一因でしたが、初優勝から撤退までの道のりがまるでホンダと同じで、溜め息が出てきますね。

チームの今後はまだ明らかにされていませんが、来季の新規参入落選組チームのいくつかがこの空席を狙っていることは間違いなく、どこかに売却されてチーム自体は(母体が変わっても)存続するのか、それともチームは消滅して別のチームがその席を埋めるのか。どちらにしても、来季の 13 チーム出走は安泰と考えて良いんですかね。

ドライバーの去就ですが・・・ハイドフェルドは新規参戦チームあたりにその経験を重宝がられる可能性は高いですし、古巣ウィリアムズに戻るという噂もあります。クビサは今季こそ結果を出せていないものの速いドライバーという評価に翳りはないので、どこかのチームに残る可能性は高いでしょうね。折しもフェラーリのマッサ代役議論が大盛り上がりで様々な憶測が飛び交う中、クビサが当面のマッサ代役を務めるという噂すら出てきています(笑。

これまでのスキャンダルで FIA を裏切ることができなくなったマクラーレンと、ホンダが撤退して FSW も F1 開催から手を引き、もう逃げ場がなくなったトヨタからは既に F1 参戦継続を強調するリリースが出ているようですが、まだ追随していないルノーあたりはちょっと危ないんじゃないかと。来季は求心力であるアロンソが離脱する可能性が限りなく高いとも言われていますし、アロンソ離脱と同時にルノー撤退、チームはブラウン GP のようにフラビオ・ブリアトーレが MBO というシナリオもあり得ますが・・・。

投稿者 B : 00:05 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/27 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2009

ハンガリーGP決勝:ハミルトンが今季初優勝、2位はライコネン (GPUpdate.net)

ここ数年波乱が起きるハンガリー GP。2006 年にはバトンが、昨年はコヴァライネンが初優勝を飾ったサーキットとしても思い出深いハンガロリンクは、またしても波乱の舞台となりました。

予選からすでにその予兆は顕れていました。Q2 の終了間際にマッサがコースオフ、タイヤバリアに激しくクラッシュ!原因はバリチェロ車から脱落したスプリングがマッサ車の前輪に絡み、跳ね上げられたスプリングがヘルメットに直撃してコントロールを失ったとのこと。結局マッサは一命を取り留めたものの、頭蓋骨を損傷しておりそのまま手術へ。予選が始まってからではリザーブドライバーへの交代もかなわず、フェラーリはライコネン車 1 台での決勝レースとなりました。
マッサの手術は成功、術後の経過も良好とのことですが、レース復帰がいつになるかはまだ不明とのこと。最悪の場合は今シーズン中の復帰が不可能との話もあるので、ちょっと心配です。一日も早い回復を祈っています。

で Q3 は Q3 でタイミングモニタのトラブルで途中からタイムが表示されなくなってしまい、今誰が何番手なんだか全く分からない状態に(´д`)。で、終わってみたらアロンソが PP って!!例によって得意の軽タンアタックだったようですが、それでもここまでのルノーの戦闘力を考えれば PP を獲れたことは驚異的。アロンソの力もさることながら、マシンのアップデートが良い方向に進んでいるんでしょうね。

予選結果はアロンソ以下、レッドブル→マクラーレン→ウィリアムズ→フェラーリ→ブラウンといった順位に。今季ここまでの流れとはかなり異なる勢力図になっており、アロンソまたはマクラーレン勢の今季初優勝もなくはないといった状況に。

前戦ドイツと同じくこのコースも KERS の効果が大きめなサーキット、スタートでマクラーレン・フェラーリが前に出てくることが予想されましたが、結果そのとおりに。アロンソとウェバーはうまく逃げたもののヴェッテルが後方に沈み、ハミルトン・ライコネンが上位を窺う展開に。

アロンソはウェバーに追い立てられながらも逃げを打ち、うまくすれば今季初優勝に手が届くか・・・と思われた 1 度目のピットで事件は起きました。右フロントタイヤの装着作業が完了する前にロリポップが上がり、ホイールフェアリングが固定されていない状態でアロンソ車がピットを離脱。半周も走らないうちにボルトが飛び、フェアリングが外れ、しまいには右フロントタイヤ自体が脱落するという大変危険な状態に。アロンソは三輪で残り半周を走ってピットに戻り、タイヤをつけ直しましたが、フロア等にダメージを負っていたのか、ほどなくリタイア。今季最高のリザルトをピットのミスでフイにしてしまったばかりか、このミスがチームの危険行為として咎められ、次戦ヨーロッパ GP をルノーは出場停止処分に。ヨーロッパ GP の舞台ヴァレンシアはもちろんアロンソの故郷スペインにあり、アロンソは悔しいばかりかグランプリ自体の観客動員にも影響が出そうだなあ・・・と。

これで自動的にトップはウェバー。130 戦目の初優勝に続く 2 勝目はいきなりの連勝で手にするのか、と思いきや、そうは簡単にいきませんでした。
初回ピット作業でレッドブルにもミス発生。給油リグが抜ける前にロリポップが上がってしまうという初歩的なミスで数秒をロスし、この隙に同時ピットインしていたライコネンが先行。ピットレーンで両車があわや接触というシーンもありつつ、順位が入れ替わりました。この時点でライコネンはソフト、ウェバーはハードタイヤを履いていたため、抜きにくいハンガリーではウェバーにとって致命的なミスとなってしまいました。
そしてチームメイトのヴェッテルは、スタート直後のライコネンとの接触が原因でサスペンションにダメージを負っており、この少し後にリタイア。今回のレッドブルは完全にライコネンにやられた格好になりました。ピットでの危険行為でレッドブルには戒告処分、スタート時のライコネンの接触にはレース後の審議という判断が下されましたが、ライコネンに関してはレーシングアクシデントとして特にお咎めなし。それでも審議やペナルティが多発するレースというのはそれだけで荒れますね。でも、多くのチームにミスが起きるということは、それだけ各チームの力が接近して緊迫したムードになっている証拠。今季ここまでほぼ全てのレースでブラウン GP かレッドブルのワンサイドゲームになっていたことを考えると、面白くなってきたと言えるのかもしれません。

そんな感じで脅かすものがいなくなったハミルトンはレース中盤にはクルーズコントロール状態に入り、余裕の走りで今季初優勝を挙げました。荒れたレースで一人ノーミスの走りを見せて完勝する、というパターンはまさに昨シーズンのそれで、早くもなんだか懐かしい気すらしましたが、強いハミルトンがようやく戻ってきました。大きく改良されたダブルディフューザーをはじめ、空力のアップデートが成功した証拠でしょうが、マシンの進歩が著しいようで、これがマクラーレンの底力ですねー。チャンピオンシップに挑むにはいささか遅すぎる進歩ですが、多少引っかき回すくらいはしてくれそうな気配です。
2 位のライコネンは終盤淡々とした走りでこそあったものの、ハミルトン-ライコネンというポディウムは一年ぶりに近い状態で、二人ともまだ二十代にも関わらず「往年のスターレーサーの復活」的な雰囲気の表彰台だったのが何とも。

それにしても今回もまた中嶋一貴が惜しかった・・・。最近ようやくコンスタントに Q3 に残れるようになってきたものの、決勝ではいつもどうも誰かに引っかかったりしてクリーンラップを走らせてもらえず、10 位近辺のフィニッシュばかり。あと一歩でポイント圏内という状況では観る側ももちろんですが、走っている本人はますますフラストレーションが溜まっていることでしょう。今回はチームにも本人にもミスらしいミスがなかったので、序盤でバトンに交わされてポジションを一つ下げてしまったことが全て。Q2 では 3 番手タイムを叩き出していただけに、悔やまれます。何かひとつきっかけがあればブレイクスルーしそうなものなので、この夏休み中にうまく気分を切り替えてくれることを望むのみですね。

3 位以下はウェバー→ロズベルグ→コヴァライネン→グロック→バトン→トゥルーリ(→一貴)というリザルトで、バトンは苦しみながらも何とか 2pt をもぎ取りました。当面のライバルだったヴェッテルがリタイアしたことで、3 戦ぶりに 2 位との差を少しだけ広げました。ウェバーが 3 位 6pt を獲得したことで、逆に 2 位がウェバーに入れ替わり。シーズン中盤を過ぎてのノーポイントはヴェッテルにとっては厳しいですが、レッドブルは本気でドライバーズチャンピオンを狙うならそろそろプライオリティをつける必要が出てくるんじゃないでしょうか。
逆にブラウン GP にとってみれば、ホンダ時代の開発による貯金がいよいよ底をついたというのが本音で、レッドブルだけでなく他チーム(マクラーレン、フェラーリ、ルノー、ウィリアムズ)にも差を詰められてしまい、「悪くても 3 位」だった序盤とは全く状況が変わってきました。
おそらくこれからの残り 7 戦はポイント勝負になってくるでしょうが、ここにきて多くのチームがダンゴ状態となり、俄然面白くなってきました。F1 はこれから約 1 ヶ月の夏休みに入りますが、ファクトリー完全閉鎖の 2 週間を除き、この期間にどれだけ開発を進められるのか。終盤戦のスタートがまた楽しみになってきました。

投稿者 B : 23:55 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/20 (Mon.)

2010 年のストーブリーグが始動

トロロッソ、セバスチャン・ブルデを解雇 (F1キンダーガーテン)
ピケ、アップグレード仕様でハンガリーGPに出場 (F1キンダーガーテン)

ドイツ GP を最後に、トロロッソがついにブルデーを更迭。後任には先日リザーブドライバーに就任したハイメ・アルグエルスアリ(覚えにくいよ!)が抜擢されました。
ブルデーは今シーズンここまで 2pt を獲得しているとはいえ、チームメイトの新人ブエミと比べて明らかに出遅れており、パフォーマンス不足は明らか。現状を見るとやむなしとはいえ、これでは金銭持ち込み額で選抜に敗れた佐藤琢磨が報われないなあ・・・と。ハンガリーから走ることになるアルグエルスアリにしても、シーズン当初からリザーブドライバー登録されていたブレンダン・ハートリーから急遽差し替えられたところ。アルグエルスアリには石油会社の Repsol がついており、来期からレッドブルとのパートナーシップを結ぶための準備という意味合いが強いようで、なんだか複雑です。まあ、トロロッソは当初からレッドブルのジュニア(若手育成)チームだったことを考えれば、去年ができすぎだっただけで本来の役割に戻っただけかもしれませんが。

いっぽうで同じくドイツ GP を最後にピケ Jr. を解雇してグロジャンを昇格させると見られていたルノーですが、ハンガリーでは引き続きピケを留任させ、マシンにもアロンソ車同等のアップデートを施すとのことです。んー、でもこれも時間の問題かなあ。テスト禁止の今シーズンは実質グランプリウィークしかマシンを走らせる機会がないので、来季に向けた準備としてシーズン終盤にもグロジャンを昇格させる可能性は高いような気がします。

これらのドライバー人事はもう既に来シーズンを見据えた動きになっているようですが、他チームにも徐々に動きが出てきています。今季は F1 分裂騒動が収束するまではどのチームも本格的な動きを控えており、いったん分裂回避という結論が出た今でもまだ FIA 対 FOTA の火種が燻っていて、まだまだストーブリーグ本格化・・・とはいかないようですが、とりあえず現状出ている噂のまとめを。

  • マクラーレン: ハミルトン、コヴァライネン?/グロック?/ロズベルグ?
  • フェラーリ: マッサ、ライコネン?/アロンソ?
  • BMW ザウバー: クビサ、ハイドフェルド?/クリエン?
  • ルノー: グロジャン/佐藤琢磨?
  • トヨタ: トゥルーリ、グロック?/中嶋一貴?
  • トロロッソ: ブエミ、アルグエルスアリ
  • レッドブル: ヴェッテル、ウェバー
  • ウィリアムズ: ロズベルグ?/中嶋一貴?/ハイドフェルド?/ヒュルケンベルク?
  • フォースインディア: フィジケラ?/スーティル?/リウッツィ?
  • ブラウン GP: バトン、バリチェロ?
  • カンポス: デ・ラ・ロサ、パンターノ?
  • マノー: バリチェロ?
  • USGPE: バリチェロ?/アンドレッティ?
いろいろ噂は上がっていますが、私の予想(と一部願望)も交えて整理するとこんなところですかね。来季は新規参戦チームが増えることもあって、例年ならば引退を噂されているバリチェロ、フィジケラ、ハイドフェルドあたりはその経験や開発力から重宝されそうな気配。あと上記には含めませんでしたが、ブルーノ・セナも F1 のシートを模索しており、チーム側も知名度から検討しているところがいくつかありそうです。佐藤琢磨×ルノーはことあるごとに噂になっていますが、来季のシートを得られなければそろそろ限界だろうなあ・・・という気がします。

こうしてみると現時点でラインアップがほぼ固まっているのは、レッドブルグループの 4 席だけかー。来季はレギュレーションの変更もあまり大きくないし、ドライバーもマシンも継続性がキモになりそう。そういう意味ではニューウェイシャシーと現行ドライバーで臨めるレッドブルは来季も速そうだなあ・・・。復活してきそうなフェラーリ、マクラーレンにブラウン GP を加えた四つ巴の接戦を見たいところです。

投稿者 B : 10:20 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/13 (Mon.)

F1 ドイツ GP 2009

ドイツGP決勝:ウェーバーが132戦目の初優勝!! (GPUpdate.net)

おめでとうウェバー!

3 週間前のシルバーストンと気候的にはよく似たニュルブルクリンク、低温のグランプリとなれば今やレッドブル RB5 の独壇場。ブラウン GP には辛いレースになると思われましたが、果たしてその通りに。

予選は雨もパラつき、めまぐるしく変わる路面状況にうまく(あるいは運良く)クルマを合わせ込むことができたチーム/ドライバーが前方のグリッドに。Q2 で会心のラップをたたき出したバリチェロのアタックは白眉でしたね。
Q3 はそれほど荒れなかったものの、改良されたマシンで気を吐くハミルトンを上回ったレッドブルとブラウン GP の 4 台が順当にフロント/セカンドローに収まりました。ウェバー→バリチェロ→バトン→ヴェッテルという並びですが、ブラウン GP の 2 台とレッドブルの 2 台では 15kg ほども積載燃料の差があり(もちろんレッドブルのほうが重い)、このコースコンディション下でのマシンの優劣が分かろうというもの。
これはスタートからウェバー先行→バトンとバリチェロに抑えられてヴェッテルが前に出れず、ウェバーが逃げる→初回ピットストップの間にヴェッテルがブラウン GP を交わして 1-2 体制→そのままフィニッシュ、ブラウン GP はどうがんばっても表彰台がいいとこだろうな、と思っていたら、ほぼそのままの結果に。

想定外といえば KERS を搭載したマクラーレンとフェラーリのスタートが非常に良く、スタートで前に出たコヴァライネンにバトン・ヴェッテルが引っかかったことくらいでしょうか。バトンとヴェッテルはこの数周でほぼ勝利のチャンスを失いました。
逆にウェバーはスタート直後のバリチェロとの(半ば恣意的な)接触でドライブスルーペナルティを取られはしたものの、入り乱れるピット戦略で計算上の争いになったレースを制し、結果的にポールトゥウィン。初めての PP (1 回くらい獲ったことあったはず、と思ったら初でしたね)に加えて、念願の初優勝!現在の F1 の中においては苦労人だけど良いドライバーだと思っていたので、個人的にもとても嬉しいです。(勝手なイメージだけど)あまりジョークを言わなさそうな、アメコミに出てきそうなあの濃ゆい顔が、ポディウムの頂上でニッと白い歯を見せて笑い、頭からシャンパンを浴びる様子を見て、つい胸が熱くなりました。
2 位はタイヤ戦略に失敗して自滅したブラウン GP を交わし、スルッとポジションを上げたヴェッテル。もちろん勝ちたかったレースでしょうが、今回はチームメイトの勝利を賞賛していましたね。これからチャンピオン獲得を狙うチームで、ドライバー同士のキャラや年齢差あってこそのものだとは思いますが、こういう爽やかでスポーツらしい関係っていいなあ。いっぽうブラウン GP はバリチェロの妬みが相変わらずのようですが、だってそこは指揮官があのロス・ブラウンだから仕方ないでしょう(笑。

敗れたブラウン GP の 2 台はマシンがサーキットに合っていなかっただけでなく、完全に戦略ミス。3 ストップが裏目に出たのに加えて、バリチェロは 2 回目のストップで給油リグのトラブルに遭いタイムロス。最終的にバトンとバリチェロが順位を入れ替えて 5-6 位がやっとでした。今年はほぼどのグランプリでも 3 ストッパーがことごとく失敗していて、順当な 2 ストップ(変則 2 ストップも含む)か下位スタートになった場合は 1 ストップか、しか選択肢がなくなっているような気さえします。今回のブラウン GP は軽タンアタックで PP が獲れなかった時点で負けが確定していたようなものですが、自分たちで傷口に塩を塗ってしまいました。

それでもまだマシだったと言えるのは、バリチェロのピットイン時のトラブルが原因でバトンが上位でフィニッシュしたこと。これでバトンはレッドブルの 2 人に対する失点を少しでも抑えることができました。2 人のドライバーを対等に競わせるレッドブルと、結果的にとはいえ事実上のエースドライバー制を敷くブラウン GP という構図が、この先のチャンピオンシップにどういう影響を与えるか、見ものです。
シーズンもちょうど折り返し地点を過ぎ、8 戦を残してバトンとヴェッテルの差は 21pt。マシン性能的には既に RB5 が BGP001 を凌駕したように見えていますが、気温の高いサーキットで今の RB5 と BGP001 を比較したデータはなく、それはおそらく次のハンガロリンクで明らかになるはず。フェラーリやマクラーレンもじわじわと速さを取り戻しつつありますし、まだまだ混戦は続きそうです。

投稿者 B : 23:57 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック