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2015/09/27 (Sun.)

F1 日本 GP 2015 決勝

日本GP決勝 ハミルトン優勝、メルセデス1ー2

日本グランプリ決勝。優勝の行方は八割方スタートで決まるだろうな、と思っていましたが、その通りの結果に。明け方の雨で奇数グリッド側のラバーが流れ、イコールコンディションになったフロントロウからメルセデスの二台がホイールトゥホイールのまま 1-2 コーナーに突入し、2 コーナー途中でアウト側のロズベルグがコース外に弾き出される格好となって勝負あり。その後は後続に影をも踏ませなかったハミルトンが、国際映像にさえほとんど映らない一人旅で圧勝を決めました。

ロズベルグはいったん 4 位まで順位を落としたものの、初回ピットストップ時にアンダーカットを成功させて挽回、2 位フィニッシュ。チャンピオンシップ上のハミルトンに対する失点をなんとか最小限に抑えましたが、スタートでハミルトンを抑えきれなかった時点でこれが今日望みうる最高の結果だったと言えるでしょう。
3-4 位はヴェッテル、ライコネンというこれまた順当なリザルト。ヴェッテルは初回ピットストップをあと 1 周早くしていればロズベルグを抑え込める可能性もありましたが、そういうところまで含めてチーム力と考えると、きわめて妥当な結果と言えるでしょう。むしろ、最速メルセデスの一台と終始同じペースで走り続けられたことが、残りのレースを戦っていく上ではポジティブに捉えるべき要素かと思います。

5 位のボッタスに関してもほぼ予想通りの順位。中盤からタイヤがタレてフェラーリに引き離されるかと思ったら、最終的にはライコネンから 3 秒遅れの 5 位、というのはセットアップがうまくいった証拠ですかね。
6 位ヒュルケンベルグの安定感、開発が止まったマシンで 7-8 位に食い込んだロータス、初挑戦の鈴鹿で 9-10 位のダブル入賞を果たしたトロロッソのルーキーコンビは、それぞれ敢闘賞をあげたい、良い走りだったと思います。

スタート直後の接触で下位に沈んだリカルドとマッサを除けば、全体的に現在のチーム/ドライバー力がそのままレース結果となって表れた、とても分かりやすいレースだったと思います。さすが、マシンとドライバーとチーム運営、その総合力が問われる鈴鹿らしいグランプリになったと言えるのではないでしょうか。

マクラーレン・ホンダに関しては、明らかにエネルギー回生が足りておらず、ストレートが遅いという、鈴鹿でのレースとしては致命的な状況。レース中にアロンソが無線で「GP2 のエンジンかよ!」と絶叫するシーンもありましたが、ホームレースにも関わらずストレートで為す術なく抜かれていくマクラーレン・ホンダを見るのはさすがに辛いモノがあります。それでもアロンソが序盤、絶妙なブロックラインで後続を抑え込み、しばらくの間ポイント圏内をキープした走りは流石としか言いようがありません。
結果はアロンソ 11 位、バトン 16 位。ノーポイントレースであり、順位だけ見ると開幕戦オーストラリアから進歩していないように見えますが、レッドブルやトロロッソとまともにバトルし、しかも 4 年ぶりの全車完走レース(ザウバーのナッサのみ完走扱いのリタイア)で 20 台中の 11 位というリザルトは、現状のマシンとパワーユニットからすると、これ以上やれないくらいに健闘したと言って良いでしょう。

日本 GP が終わり、コンストラクターズチャンピオンはもはやメルセデスが王手、ドライバーズチャンピオンもハミルトン圧倒的優位という状況で、個人的には残りのレースは消化試合に近い感覚ですが(笑、それでも残りはまだ 5 レースも残っています。多くのチームは、残りのレースにそろそろ来季に向けた開発パーツを試験的に投入してくるはず。来週にはルノーによるロータス・チーム買収や新生ハース・チームに関する発表もあると言われており、ストーブリーグに関しても玉突き的な動きが始まりそう。今季の趨勢はほぼ見えてきましたが、来季への動向を見ていくという意味では、残りのレースも含め、まだまだ見逃せない時期が続きそうです。

投稿者 B : 21:00 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/26 (Sat.)

F1 日本 GP 2015 予選

今週は F1 日本グランプリウィーク。現地観戦できなくても、お祭り気分になるものです。

日本GP予選 クビアトクラッシュでロズベルグがPP

先週のシンガポール GP では、メルセデスがまさかの失速。残りのシーズンを占う上では鈴鹿でメルセデスがどの程度速さを取り戻してくるかがキモでしたが、タイヤ内圧の制限問題をセットアップ等である程度クリアできたのか、予選は圧巻の走りでフロントロウを独占。とはいえ、イタリア GP 以前の状況を考えればフェラーリやウィリアムズとの差は小さく、これまでのような楽勝レースとはいかないでしょう。
2 列目以降はフェラーリ、ウィリアムズ、レッドブルが僅差で並んでいて、どのチームもマシンの熟成が進んできたことを物語っています。ただこの中ではフェラーリが先週の勢いを保ったまま鈴鹿に乗り込んできた感があり、頭一つ出ているかな。ただレッドブルもマシンのスタビリティが高く、リカルドがスムーズなステアリングを見せていることから、侮れない存在と言えます。

今回の予選では Q1 でフェルスタッペンがスピンして黄旗、Q3 でクビアトが大クラッシュを演じて赤旗。クビアトは本人が無傷だったのが不幸中の幸いというレベルでマシンを大破させ、おそらく明日の決勝では少なくともギヤボックス交換は避けられないでしょう。鈴鹿というサーキットの難しさが改めて証明された予選となりました。
これで Q1 ではバトンが最終アタックを果たせず敗退、逆にアロンソは労せず Q1 突破を果たすという皮肉な結果になりました。Q3 も赤旗中断(そのまま予選終了)がなければ上位グリッドはもう少し入れ替わりがあったかもしれませんが、それもこれもレースのうち。バトンに関しては、黄旗以前にチーム側のミスにより最初の計測ラップでも本来のタイムが出せないというトラブルが発生しており、ホンダのホームレースとしてはあり得ない失態。抜きにくいサーキットに抜けないクルマで、明日はガマンのレースになりそうです。

明日の決勝レースに向けて各チームに関する所感など。

■メルセデス
ロズベルグが今季ようやく 2 回目の PP を獲得し、優勝に向けて最良の位置からのスタートとなります。明日の最大の見所はおそらくスタート、今季スタートで躓くことが少なくないメルセデスが鈴鹿でスタートダッシュを決められるか。ターン 1 に最初に飛び込んだマシンが優勝の最右翼になるはずで、それをシルバーアローのどちらが獲るのか、にまずは注目したいところ。

■フェラーリ
ヴェッテル、ライコネンともに今年の鈴鹿は乗れている印象。予想していたほどメルセデスとの差は大きくはないものの、勝てるチャンスはせいぜい一度。まずはスタートでメルセデスの前に出られるか否か。出られなければ厳しい戦いになるでしょう。

■ウィリアムズ
予選でこそフェラーリと競う位置につけていますが、今季特に後半戦は決勝でペースが上がらない展開が目立つため、ダウンフォースが不足がちなマシンでどうタイヤを持たせられるかがキモになるでしょう。フェラーリの二台にじわじわ引き離される展開になると予想。

■レッドブル
フリー走行からリカルドの走行ラインの美しさが際立っていたので、今回のダークホースになりそう。優勝争いは難しいかもしれませんが、ストレートでフェラーリやウィリアムズに離されることがなければ、表彰台に食い込んできてもおかしくありません。クビアトはギヤボックス等交換のペナルティで下位からの追い上げになるはずなので、早いうちにどれだけオーバーテイクを決められるか、がポイント。

■ロータス
日本人チーフエンジニア小松礼雄氏の采配と、二年前にレッドブルを追い回したグロジャンの走りに注目。グロジャンは来季のハース・チーム移籍が濃厚と言われており、鈴鹿で上位を争う姿はもうしばらく見られなくなるかもしれません。資金枯渇で開発ができていないマシンでどこまでやれるか、おそらくはメルセデス PU の性能に頼ったレースになるでしょう。

■フォースインディア
予選ではそれほど国際映像に映らなかったのでパフォーマンスが見えにくいのですが、二台とも中団からのレースとなり、追い上げていきたい他チームのドライバーからすると「いやな壁」として映る予感。

■トロロッソ
二人のルーキーは荒削りながらもキレの良い走りを見せていて、中団の最注目株。スタートでポジションを上げることができれば、ダブルポイントも射程圏内に見えてくるはずです。

■マクラーレン・ホンダ
14・16 番手からのスタートというのはまあ予想の範囲内。直近のレースと大差ないグリッドではありますが、ベルギーやイタリアほど上位との差は開いておらず、ホンダ側が懸命の改良を施した成果が現れているといえます。とはいえポイント争いさえ厳しい状況には変わりがないので、ガマンのレースになるでしょう。とにかくゴールを目指して着実に走ってさえいれば、あるいは...。

■ザウバー
ロータス同様に進化の止まったマシンに苦しみ、17・18 番手からのスタート。とはいえフェラーリ製 PU のパワーは侮れず、マクラーレン・ホンダにとってはイヤな相手になりそうです。

■マノー
昨年の事故が原因で、エースドライバーだったビアンキを喪うことになった因縁のグランプリ。いつも通りひたすら完走を目指すだけのレースになるでしょうが、ビアンキのためにも二台揃ってチェッカーを受けてほしいところ。

明日の決勝は、昨年より一時間早まって 14 時のスタート(去年あんなことがあったから当然ですね...)。スカパー!では 5.1ch サラウンド音声での放送になるので、環境を準備して観戦に臨みたいと思います!

投稿者 B : 21:27 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/21 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2015

シンガポールGP決勝 ヴェッテル優勝、ハミルトンはリタイア

前戦イタリアでヨーロッパラウンドを終え、これからはフライアウェイで終盤戦に向かっていきます。

シンガポール GP もハミルトンが猛威を振るう...かと思いきや、今回はなんとフェラーリの独壇場。イタリア GP でのマシンアップデートによって SF15-T のパフォーマンスが大きく底上げされたこともありますが、むしろメルセデスの戦闘力低下が大きい。この大部分はイタリア GP で問題となったメルセデスのタイヤ内圧設定に起因すると思われ、ピレリの指定内圧を厳格に守ることが求められた結果、W06 がこれまで発揮してきたパフォーマンスを再現できなくなったものと思われます。

とはいえ、優勝したヴェッテルの走りは圧巻でした。予選では既に PP が確定しているにも関わらず、最後のアタックで一人 1 分 43 秒台に突入する圧倒的な速さを見せつけます。レッドブル時代から「必要以上にぶっちぎりたい」というのがヴェッテルの性質でしたが、大好きなフェラーリで、チームを鼓舞するためにもこういう予選がやりたかったんだろうなあ、というのがよく分かるパフォーマンスでした。
決勝でもその勢いは衰えず、スタートからゴールまで一度もトップを脅かされることのない完全勝利。初回ピットストップに近いタイミングでセーフティカーが導入されたため、アンダーカットを狙っていた 2 位リカルドの戦略がハマらなかった、というラッキーはあったにせよ、全ての状況がピタリとハマった PP からのぶっちぎり優勝、という久々にヴェッテルらしいレースだったと思います。

対するメルセデスはハミルトンが PU のトラブルでリタイア、ロズベルグが 4 位がやっとという状況。もともと全開率が低くて PU の性能差が現れにくいサーキットとはいえ、ここまで戦闘力が発揮できなかったのはタイヤの内圧設定によるところが大きいでしょう。それにしてもこえだけパフォーマンスが落ち込むとは予想していなかったので、正直驚きました。
これでチャンピオンシップはハミルトン 252pt、ロズベルグ 211pt、ヴェッテル 203pt で数字上はヴェッテルにもまだまだ可能性は残されています。とはいえ残りのレースは高速サーキットが中心で、メルセデスが再び競争力を取り戻してくる可能性も高く、楽観視はできないでしょう。どちらかというと今回のパフォーマンスダウンの原因のうちタイヤ内圧がどれだけの割合を占めているか、そしてサスペンションのセットアップ等でどの程度吸収できる問題か、によってメルセデスの今後の復活度合いも変わってくるかと。もう少し終盤までもつれ込んでくれると、ファンとしては楽しめるのですが。

いっぽう、マクラーレン・ホンダにとっては今回がおそらく今季最後の「現実的にポイントが狙っていけるサーキット」。予選は 12・15 番手につけ、クラッシュの多いコース特性的にはダブルポイントもじゅうぶん狙える位置からのスタートでした。中盤、着実にポジションを上げ、一時は 2 台揃ってポイント圏内を走行したものの、相次ぐギヤボックストラブルにより 2 台ともにリタイア。
正直なところ、これまでのホンダ製 PU は公約通りのパフォーマンスアップを果たせておらず、期待を裏切る状況が続いてはいますが、今回のギヤボックストラブルは車体側の問題。なかなか噛み合いませんね...。コース特性からいえば今季はもう残り全戦ノーポイントでもおかしくないので、これは痛い。次の鈴鹿は PU 的には厳しいでしょうが、セットアップとベテランドライバー二人の実力でどこまで上位に迫れるかに期待するしかないでしょう。

日本 GP はもう今週。今年は鈴鹿には行けませんが、メルセデスに対するフェラーリ/レッドブル勢の対抗と、マクラーレン・ホンダの発奮に注目したいと思います。

投稿者 B : 22:30 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/12 (Sat.)

F1 イタリア GP 2015

イタリアGP決勝 ハミルトン優勝、ヴェッテル、マッサが表彰台

帰省していたためリアルタイム観戦できなかったイタリア GP をようやく録画観戦しました。本当はリモート視聴できる準備までは整えていったものの、さすがにそんなことができる状況ではなく(;´Д`)。

レースはメルセデス・ハミルトンの圧勝。予想できすぎた流れではありますが、今回はロズベルグもウィリアムズ勢も全く歯が立たず、今季ハミルトン一人が別次元の速さにいることが改めて浮き彫りになりました。終盤、タイヤの内圧が規定値に届いていないことが判明して少しざわついたものの、最終的にはお咎めなし。どんなタイプのサーキットでもハミルトンは安定して速く強く、もはや 2017 年のテクニカルレギュレーション改訂までハミルトンの時代が続いてしまうのでは、とさえ思えてきます。
対するロズベルグは、まず予選でハミルトンとの間にフェラーリの二台に割って入られた時点で苦しくなりました。スタートに失敗したライコネンはともかくヴェッテルはレース中も抜ける隙がなかったのに加えて、スタート直後にウィリアムズの二台にまで先行されては、もう逆転の目は潰えたも同然。最終的には表彰台圏内まで復帰してきたものの、シルバーストンからスパといった高速サーキットで酷使してきたエンジンが、残り 6 周というところで火を噴いて絶命。序盤から二番手につけてもう少しエンジンを労れていれば...というところではありますが、そもそもライフ間際のエンジンでは、最初からハミルトンに勝つのは難しかった、とも言えるでしょう。

2 位表彰台を獲得したヴェッテルはさすがの一言。今回投入したパワーユニットのアップデートがうまくハマッたというのもあるでしょうが、自身が初優勝を記録した相性の良いモンツァで、ここ一番で安定したレースができるのはチャンピオンならでは。そういえば、フェラーリ時代のアロンソもモンツァではいつも良いレースをしていましたが、やっぱり満員のティフォシの前では持てる力をいつも以上に引き出せるのかもしれません。そういえば、3 位のマッサも長年のフェラーリドライバーでしたよね。
久しぶりのフロントロウを獲得しながらもスタート失敗で追い上げる展開となったライコネンも、最終的には 5 位までポジションを戻してきました。メルセデス PU 勢を交わしての 5 位入賞は、ライコネンの実力もさることながら、やはり今回のアップデートの貢献が大きいことを物語っています。

3-4 フィニッシュを決めたウィリアムズは、重すぎる空力をつけて持ち前のトップスピードを殺してしまったスパの反省か、今回は軽いセットアップで最高速を重視し、終盤までロズベルグを苦しめたことが奏功したと言えるでしょう。やはりコース特性に合わせてマシンの良いところを伸ばすのがレースの鉄則ですね。二台のタイムが拮抗し、最後までチームメイトバトルを繰り広げていたのも、現状のマシンのポテンシャルをよく引き出せている証拠だと思います。と同時に、現時点ではここがウィリアムズの上限である、ということでもあるのでしょうが。久しぶりにミスらしいミスのないレース運びだったので、得意なサーキットでこういうレースを続けて、勝負どころで一気に賭けに出る戦い方が、久しぶりの優勝を引き寄せるのではないでしょうか。

で、マクラーレン・ホンダ。ベルギーに続くパワーサーキットで、厳しい戦いになることは最初から見えていました。それでもレッドブル勢のペナルティにより 15・16 番手からのレースになり、スタートでバトンがうまくジャンプアップを決められたことで、少し期待を持ちました。が、その後は結局いつもどおりズルズルと順位を下げ、定位置のマノー前に。最後は 51 ラップ目にアロンソがパワーを失ってリタイア、というあまり良いところのないグランプリでした。ほぼ予想通りの結果とはいえ、悔しいですね...。
次は一週間後のシンガポールを経て、新生マクラーレン・ホンダとして初めての鈴鹿凱旋。MP4-30 にとっては鈴鹿は厳しいでしょうが、シンガポールは波乱が起きやすいストリートサーキットであることもあり、展開如何ではポイントも期待できます。良い流れが来てくれることを祈りつつ、一週間待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:41 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/08/24 (Mon.)

F1 ベルギー GP 2015

ベルギーGP決勝 ハミルトン優勝、グロージャンが3位

夏休み明けの F1 はベルギー、スパ・フランコルシャンから。

大方の予想通り、パワーサーキットであるスパはメルセデス製 PU 圧倒的有利。その中でもハミルトンが終始無敵の強さを見せつけ、国際映像にすらほとんど映らない状態でポールトゥウィン。ハンガリーでの惨敗からしっかり切り替えてきました。今季のハミルトンはメンタル的に非常に安定していて、負けを引きずることなく次戦ではちゃんと立て直してくるのに対して、ロズベルグは負けを引きずったりハミルトンを意識するあまり他車に先行を許したり、不安定さが目立ちますね。同じマシンでこれだけ差がついてしまったら、もうあとは誰もハミルトンを止められないままシーズン終了してしまうしかありません。

優勝争いこそ、序盤にペレスがハミルトンに仕掛けに行った以外は見るべきところがありませんでしたが、今回のレースはポイント圏の戦いがとても熱かった。フェラーリ、ウィリアムズ、フォースインディア、ロータス、レッドブルがオーバーテイク合戦を繰り広げる、ドライバーズサーキットらしいレースだったと言えます。
今回こそメルセデスを食う展開があり得るかと思えたウィリアムズは、DRS が使える予選セッティングでは速かったのに決勝ではドラッグの大きい空力でトップスピードが伸びなかった上に、ボッタス車のピットインの際に一本だけ違う種類のタイヤを装着してしまうというあり得ないミス(!)で自滅。マシンの戦闘力が相対的に落ちてきているところでこんなことをやっているようじゃ、今季も優勝の目はないですかね...。対するフェラーリはライコネンがマシントラブルで消え、1 ストップ戦略がうまく機能したように見えたヴェッテルが、残り 2 周というところでタイヤをバーストさせ、惜しくもポイント獲得ならず。でも今回は終盤にヴェッテルを攻め立て、タイヤを壊すまでプレッシャーを与え続けたグロジャンの走りが、自ら表彰台を引き寄せたと言って良いでしょう。

ロータスは昨年のリザーブドライバーだったシャルル・ピックからの訴訟問題(契約不履行)を受け、もともと財政難なところにグランプリ期間中にマシン差し押さえの危機に瀕していました。最近ではかつてのチームオーナーであったルノーによる再買収話が出てきていて、買収実現も時間の問題とみられていたところに、チーム消滅の危機。なんとかレース出走にこぎつけた上でこの好リザルトは、チームの士気を改めて向上させただけでなく、ルノーによる買収に弾みをつける可能性があります。近年こそ浮き沈みの激しいチーム状況でしたが、もともとはシューマッハーやアロンソを擁して複数回のチャンピオンシップを獲得した名門であり、再び安定した運営基盤を取り戻してほしいところ。現在はチーフエンジニアに日本人の小松礼雄氏がついていることもあり、応援したいチームの一つでもあります。

マクラーレン・ホンダは今回開発トークンを投入した新パワーユニットを持ち込み、ホンダ F1 総責任者新井氏の言葉を借りると「フェラーリに匹敵する」とのことで期待が高まりましたが、実際に蓋を開けてみると従来通りのマノーの前、定位置に収まっただけでした。まあ PU としてはアップデートされているのでしょうしセットアップが煮詰められていないだけという可能性もありますが、結局はパワーサーキットではまだまだ三大エンジンメーカーと勝負にならない現実が露呈しただけ。なんともフラストレーションが溜まる週末でした。
次のモンツァは言わずもがなのパワーサーキット。次回もマクラーレンの快走は見られそうもありません。いっそその次のシンガポールまでは捨ててもいいから、少なくとも鈴鹿で今までよりいい結果を出すことに全力を注いでほしいところですが...鈴鹿もなんだかんだ言ってパワーサーキットだし、それを期待するのも酷かもしれません。ホンダファンとしては、なんとも苦しいシーズンがまだまだ続きます。

投稿者 B : 23:06 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/08/23 (Sun.)

フォーミュラ E デモラン at 六本木けやき坂通り

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

六本木のけやき坂通りで開催された、日本国内初のフォーミュラ E 公道デモランを見に行ってきました。

フォーミュラE日本初走行、六本木に大観衆集まる - AUTOSPORT web

初年度のフォーミュラ E はレースがあまりにも稚拙で、私は途中から見るのをやめてしまいましたが、実車が日本に初めて来るとなれば話は別。来季からは各チームでのパワーユニット開発が解禁されるということで、ようやく技術面でも見どころができるし、改めて観戦してみようかとも思っていました。というわけで、現地に足を運んでみました。
イベント開始の一時間ほど前に現地入りしたところ、場所取りの人もまだまばらで余裕。最終的には沿道に三列くらいの観客が集まりましたが、四年前に横浜でレッドブルが F1 デモランをやったときの大混乱の比ではなく、それなりの盛況といったところ。六本木ヒルズで開催中の夏祭りの流れで来ただけっぽいお客さんも多くて、まだまだフォーミュラ E の認知度が低いことを思い知ります(もちろんそのためのイベントでもあるんでしょうが)。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

デモランに使用されたマシンは昨シーズンの SRT_01E。昨シーズンはワンメイクレースだったので全チームがこのマシンを使ったわけですが、アムリン・アグリのマシンを持ち込むのかと思ったら、どのチームの所属でもないフォーミュラ E オフィシャルカラーのマシンが出てきました。
ドライバーは最終戦にアムリン・アグリから出場した日本人ドライバー・山本左近。一時期スーパーアグリから F1 参戦も果たした、日本を代表するドライバーの一人です。曇っていたこともあって、バイザー越しに表情の判る写真が撮れました。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

デモランはけやき坂通りを三往復というコース。道路幅的に回りきれないため、折り返しはスタッフが押して方向転換(笑。

フォーミュラ E はエンジンカーとは違って走行音がとても小さいため、観客のざわつきのほうが大きいほど。一往復目は近くに来ていることに気がつかず、シャッターチャンスを逃してしまいました(;´Д`)。しかも、走行速度は「徐行」ということだったので 5~10km/h くらいかな?と想定していたら、思っていたよりも速い上に距離が近すぎて、これ撮るの下手したらサーキットでレーシングスピードのマシンを撮るのよりも難しくないですかね...。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

それでも果敢に流し撮りに挑戦(笑。

距離が近いから望遠レンズは要らないだろうな、と思ってましたが(一応 70-200mm は持って行った)、ほぼ 16-70mm で事足りました。遠距離も想定して 18-200mm とかでも良かったかもしれませんが。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

本イベントのゲストはドライバーの山本左近選手のほか、チーム・アグリ(来季からアムリン・アグリ改めチーム・アグリとして参戦)代表の鈴木亜久里氏、フォーミュラ E の CEO・アレハンドロ・アガグ氏、そして自民党の古屋圭司衆議院議員(同党のモータースポーツ振興議員連盟会長として本イベントの招致、および今後のフォーミュラ E 日本 ePrix の招致に関わっている)が参加されていました。
アガグ氏はかつて経営難に陥ったスーパーアグリ F1 チームの救済に名乗り出たこともあり、鈴木亜久里氏とは浅からぬ間柄。今回のイベントでも日本 ePrix の実現に向けた意気込みを語っていましたが、もしかすると来年、再来年あたりには実現するのかもしれません。それまでに国内のモータースポーツが今より少しでも盛り上がっていると良いんですけど。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

イベントが一通り終了し、プレス向けフォトセッションが始まった瞬間、私がいた場所がフォトセッションの真裏にあたることが発覚(;´Д`)。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

改めて、フォーミュラ E カー。初年度だし、ワンメイクだから技術競争もなく、正直まだまだこなれていない印象を受けます。最高時速で 200km/h そこそこ、公道コースの狭さを考えると実際のレーシングスピードは 100km/h 台で走っていることのほうが多いでしょうから、空力の効果もたぶん限定的で、ウィングの類も半分は飾りなんだろうな...。
ラッキーなことにマシンの脇に亜久里・左近の両名が立ってくれたので、ちょっとしたフォトセッション風の写真になりました(笑。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

デモラン終了後、マシンはカウルが外されて内部が露わになっていました。
F1 だとヘッドレスト上部のインダクションポッドからはエンジンの燃焼と冷却用の空気が取り込まれ、ダクトを通じてエンジンまで導かれる構造になっているところが、フォーミュラ E ではこれは単なるロールフープ(転倒時などにドライバーの頭部を保護するための強化部材)にすぎないというのが、電気自動車らしいところ。インダクションポッドにあたる部分には、ダクトの代わりに ECU(制御用コンピュータ)が配置され、その下に 300kg の重量をもつバッテリが搭載されています。

フォーミュラ E デモラン in 六本木

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* 16-70mm F4 ZA OSS ]

退場する鈴木亜久里氏を激写!子どもの頃、日本人初の F1 表彰台を見せてくれた私にとってのヒーローだけに、ちょっと感激。しかし、想像以上の色黒で、驚きました(笑。
山本左近選手がイベント後も熱心にファンサービスをしていたのが印象的でした。対して亜久里氏はずっと忙しそうな感じで、ファンサービスもちょっと淡泊め(笑。

昨シーズンは亜久里氏もレースに行ったり行かなかったりと関与度がよく分からない感じでしたが、来季はチーム名も刷新し、どういう体制になるんでしょうか。マシン開発がどのように行われ、レースがどう変わるかも含め、とりあえず 10 月からの序盤数戦はじっくり観戦しようと思っています。

投稿者 B : 21:00 | F1 | Photograph | Vario-Tessar E 16-70/F4 ZA OSS | α6000 | コメント (0) | トラックバック

2015/07/27 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2015

ハンガリーGP決勝 ヴェッテル、ビアンキに捧げる優勝

2015 年シーズン前半戦のラスト、ハンガリー GP。前週に、昨年の日本 GP で重傷を負ったジュール・ビアンキが還らぬ人となる、辛い出来事の直後だっただけに、パドックには独特の空気が流れているように(テレビ画面を通しても)見えました。F1 でレース中の事故による影響でドライバーが亡くなったのは 21 年前のセナ以来であり、いち F1 ファンとしてもとても悲しい。

そんな空気が反映されてかどうか、レース内容は大荒れ。まずロケットスタートを決めたフェラーリの二台がメルセデスを抑え込み、1-2 体制を築きます。追うメルセデスの二台はコーナーで同士討ちを演じる格好になってハミルトンがコースオフ。なんとか復帰したものの、大きく順位を落として追い上げるレースを強いられます。

追うレースでも冷静で、着実に一台ずつ仕留めていくのが昨年あたりからのハミルトンのスタイル。それが今回は、数年前のような接触も辞さない強引なオーバーテイクが目立ち、いったんは 4 位までポジションを戻したものの、中盤のセーフティカー明けリスタートでダニエル・リカルドと接触。フロントウィング交換のためのピットインに加えてドライブスルーペナルティも科せられ、最終的には 6 位フィニッシュがやっとというレースでした。それでも何度も後方に下がりながら 6 位まで上がってきたのはハミルトンの実力でしょうが、ロズベルグに対する失点を最小に抑えることを目的に落ち着いたレースができていれば、違う結果があったはずです。

しかしもっと残念だったのはロズベルグ。序盤フェラーリに全くついていけなかったのはマシンセッティングや戦略の違いがあるからだとしても、二回目のピットインの際に本来ソフトタイヤを履く戦略であるにも関わらず、追い上げてきているハミルトンと同じミディアムタイヤを選ぶという、完全に守りの戦略を採ったことが、最終的により悪い結果をもたらしてしまいました。ミディアムタイヤを履くことはフェラーリ追撃を諦めたところでセーフティカーが導入され(ソフトタイヤを履いていたらここでフェラーリに対して一気に仕掛けることができたはず)、逆に追い上げてきたリカルドと接触してタイヤが破損。パンクしたタイヤでほぼ丸々 1 周を走る羽目になり、大きくポジションを落としました。結局、ハミルトンに対してポジションを守る戦略が、ハミルトンよりも後ろの 8 位フィニッシュを呼び込んでしまったことになります。結果論だけれど、守りに入った瞬間に負のスパイラルに陥るのもレース。以前から繰り返し書いていますが、こういうマインドを根本的に変えない限り、ロズベルグに逆転王者の目はないと断言できます。

逆に素晴らしかったのはフェラーリ...と言いたいところですが、レース中に国際映像がヴェッテルを捉えるシーンはほとんどなく、実際にどうだったかはタイミングモニター経由でしか把握できませんでした。が、フリー走行ではなかなかセットアップを煮詰めきれなかったのを当日のコンディションにピッタリ合わせ込んできたチームの仕事と、セーフティカー後のリスタートで後続にチャンスを与えなかったヴェッテルの走りは見事。フェラーリ・ファミリーの一員だったビアンキの見えざる手が後押ししたのでは...と思えるほど、不思議な力強さに満ちていました。
ライコネン車に MGU-K のトラブルが発生しなければ 1-2 フィニッシュはほぼ手中に収めていただけに悔やまれますが、今シーズン残り少ない「勝てそうなサーキット」でしっかり 2 勝目を挙げたことは、現時点でのメルセデスとの戦力差を考えると立派。ウィリアムズとのコンストラクターズ 2 位争いにも、大きな弾みをつけました。前戦イギリスから続けて考えると、勝てるレースを着実にモノにできるフェラーリと、勝てるはずのレースで自滅するウィリアムズとの差が明確に顕れたこの二戦だったと思います。

そして、
マクラーレン・ホンダ今季初ダブル入賞おめでとう!!!

そもそも低速サーキットなのでマシン性能の差が出にくく、この結果をもって即マクラーレン・ホンダの戦闘力が上がったと言えないのは事実です。でも荒れたレースをノートラブルで終え、トロロッソやロータスと渡り合った上でのアロンソの 5 位、バトンの 9 位フィニッシュは現在考えられる最高のリザルトと言って良いでしょう。全開率が低い代わりにアキレス腱の MGU-K に厳しいサーキットを走りきったことは、今後の信頼性確立に向けてポジティブな要素だと思います。
後半戦に向けてコンストラクターズランクでザウバーを逆転できる可能性は十分にあると言えますし、次の課題はパワーユニットの戦闘力向上。夏休みの間もパワーユニットの開発は継続されますし、休み明けのスパで投入される新パワーユニットが、中団争いを十分可能にしてくれるレベルのものであることを期待しています。

投稿者 B : 22:55 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/07/06 (Mon.)

F1 イギリス GP 2015

イギリスGP決勝 雨に対する好判断でハミルトンが優勝

多くのチームやドライバーのホームグランプリとなるイギリス GP。現チャンピオンのハミルトンはもちろんのこと、メルセデスもチームの本拠地はイギリス。その地元ファンの前で、ハミルトンが改めて強さを発揮したレースでした。

スタートで先行したのはウィリアムズ。マッサがメルセデスの 2 台を抑えて 1 コーナーに飛び込むと、ハミルトンと競い合いながらボッタスも続きます。シルバーストンの抜きにくいサーキット特性も相まって、序盤のレースはウィリアムズの 2 台が支配します。
ボッタスを抜きあぐねたハミルトンは、20 ラップ目にウィリアムズに先んじてピットインし、アンダーカットに成功。翌周にマッサがピットから復帰したときには、軽々とトップを奪い返していました。
次のターニングポイントは 44 周目。降雨もあってペースダウンし、ロズベルグが 2 秒後ろに迫ってきたところで、インターミディエイトタイヤにチェンジ。このタイヤ交換のタイミングが絶妙で、1 周後にタイヤ交換したロズベルグ、マッサ、ボッタスとの間に大きなギャップを築くことに成功します。

終わってみればポールトゥウィン。いつもと変わらない結果ではありますが、ハミルトンの判断とチームとの連携がガッチリ決まった、現役チャンピオンらしい勝ち方だったと言えます。特に降雨時のタイヤ交換のタイミングはピットよりもドライバー判断によるところが大きいので、あのタイミングでピットに飛び込んだハミルトンの判断勝ちでしょう。いっぽうでロズベルグは後手に回った感が強く、順手で攻めても簡単には勝てず、かといって裏をかこうとすると逆にハミルトンとのポイント差が広がるリスクのほうが高い...というジレンマに苦しんでいるように見えます。こういうレースでは、やはり地力の違いがリザルトとなって出てきますね。

地力の違い、といえば勝負弱さが露呈したのがウィリアムズ。ウェットレースになった終盤のペースはダウンフォースに勝るメルセデスが明らかに速かったので、どうやっても負けていた可能性はありますが、その前にハミルトンがアンダーカットを成功させた時点で勝負がついてしまったというのは、いくらなんでも無策すぎます。例えば序盤はマッサよりもボッタスのほうがマシンの動きが良かったので、ボッタスを先行させてマッサをブロック役にし、メルセデスとのギャップを広げることができれば、もう少し展開も違ったはず。こういう年に一度勝つチャンスがあるかないかというチームでは、チャンスは最大限に活かす、それが私の主義だのが鉄則。マシン性能的には去年よりもメルセデスとのギャップが大きそうなだけに、この保守的なレース戦術を変えない限り、今季も優勝は遠いんじゃないですかね。
マシン特性から考えると、次に勝てるチャンスがあるとすれば夏休み明けのスパかモンツァ。コンストラクターズランクは 3 位でもう安泰な状況だし、もう 2 位や 3 位を何回獲るよりも 1 度の優勝でしょう。ギャンブルに出てもいいんじゃないですかね。

マクラーレン・ホンダは...積極的にアップデートパーツを持ち込んでいるようですが、ここ数戦の高速サーキットではほとんど結果が出せず。このシルバーストンでも、予選結果はマノーの前(17・18 番手)という惨憺たる結果。個人的にはヨーロッパラウンドが佳境に入る頃にはコンスタントにポイント争いに絡み、鈴鹿では表彰台を狙える位置にいてほしい...というのが望みでしたが、まだまだ全然そんな状況ではなさそうです。
決勝ではスタート直後にロータスの同士討ちの煽りを喰らい、アロンソがスピンしてバトン車のサイドにヒット、バトンはそのままリタイアというひどい結果。マクラーレン的には完全にもらい事故ですが、こういうアクシデントも含めてトラブルが多すぎ、走行距離が稼げなくてさらに開発が遅れる悪循環...。完走 13 台の荒れたレースで最後まで走りきったアロンソが 10 位 1 ポイントを手にしましたが、これもマシン性能のおかげというよりアロンソの粘り強い走りの賜物。マシン性能まで含めた総合力で上位入賞を狙うには、まだまだ時間がかかると言わざるを得ません。

次戦はモナコに次ぐ低速サーキットのハンガリー。マシン性能の差が出にくいコースであるが故にマクラーレン・ホンダにもポイント獲得のチャンスはあると言えますが、それってマシン開発とはあまり関係がない、というのが辛いところです。でも、少しずつでもポイントを積み上げていくことが、チームにとってもモチベーションの向上に繋がるのも事実。夏休みに向けて、良い結果を持ち帰ってほしいところです。

投稿者 B : 22:00 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/06/22 (Mon.)

F1 オーストリア GP 2015

オーストリアGP決勝 ロズベルグが優勝、マッサが3位

気がつけばもう 2015 年シーズンも中盤戦のオーストリア GP。

マクラーレン・ホンダはマシンアップデートを施してレースに臨みます。とはいっても新パーツは一台分しかなく、今回はアロンソが試す番。見た目の印象が大きく変わったショートノーズほか、空力アップデートが施されています。
とはいえ、今回はアロンソ、バトンともに今季 6 基目となるパワーユニットを投入し、両者ともにペナルティによるグリッドダウンが前提でリザルトは期待できないレース。もともとホンダの現行パワーユニットは出力不足(おそらく MGU-H の回生がまだうまくないものと思われる)で、このオーストリアのような高速サーキットには不向きということもあり、最初から「捨てレース」としてデータ収集に費やすつもりだったはずです。

が...レースはオープニングラップでアロンソとライコネンがクラッシュ。それもライコネン車にアロンソ車が乗り上げるというあわやの大事故でした。アロンソにしてみれば完全にもらい事故で、かつ二人のドライバーに事故がなかったのは幸いでしたが、せっかくの新パーツの効果が実レースで測れなかったのは実に痛い。今週そのままオーストリアで行われている合同テストでこのレースで採れたデータを元に開発を進めるはずだったのが、そのまま遅れる形になったツケは次以降のレースで払わされることになります。
そしてほんの 10 周足らずで今度はバトンがリタイア。こちらは吸気系のトラブルとのことですが、相変わらずホンダの PU は至るところでトラブルが発生しますね...。パワーも信頼性も足りないとなると、まともに戦えるレースは本当に限られてきます。せいぜい低速なテクニカルサーキットであるハンガリー、ブラジル、あとは波乱の起きやすいシンガポールくらい?今季はほぼテストと割り切るにしても、カナダでアロンソが不満を口にしたように、まともに戦ったらどれくらいの競争力があるか試せるレースもないと、ファンとしても進歩の確認のしようがありませんからね。モナコまでは着実に進歩しているように見えたのが、ここ 2 戦で大きな壁にぶち当たっているように見えるのは、なんとももどかしい限りです。

さて、レースのほうはロズベルグが久しぶりに快走。乾坤一擲のスタートを決め、その後導入されたセーフティカー明けのリスタート競争も制した後は、ハミルトンの追撃を凌ぎきってトップチェッカー。モナコでの勝利は完全に棚ぼただったので、実力でハミルトンを抑えたのは 1 月半前のバルセロナ以来。スペイン GP に比べるとハミルトンの調子も決して悪くなかったので、久しぶりにロズベルグの実力での完勝と言えます。まあ、予選では最終アタック時にハミルトンは 1 コーナー、ロズベルグは最終コーナーでそれぞれコースオフを喫し、どちらもベストラップを逸したのは、二人とも限界ギリギリのところで強い精神的プレッシャーを受けながら戦っている証拠であり、人間らしさが垣間見えた部分でしたが。

3 位以下はヴェッテルがピット作業のミスの影響でマッサに先行されたことを除けば、ほぼマシンの実力通りの順序。ピットのミスとか SC 導入というトラブルでもなければレースを見なくても結果がだいたい分かってしまうというのは、ちょっと退屈なものがあります。次はテクニカルな高速サーキットであるシルバーストンなので、マシン性能の差を覆すドライバーの走りが見たいものです。

投稿者 B : 23:56 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/06/08 (Mon.)

F1 カナダ GP 2015

カナダGP決勝 ハミルトンがポールトゥウィンで今季4勝目

ハミルトンが大の得意とするカナダ、ジル・ヴィルヌーヴサーキット。マシントラブルやセーフティカーによる混乱がなければハミルトンの圧勝だろうなあ、と予想していましたが、本当にその通り、決勝では誰も寄せ付けない...と言ったら大げさになりますが、2 位ロズベルグとのギャップを完璧にコントロールした完勝を挙げ、今季 4 勝目をマークしました。

いつもならば間違いなく複数回のセーフティカーが導入されるのがカナダ GP。過去それによって数多くのドラマが生まれ、初優勝者を生み出してきたサーキットです。ハミルトンもそのモントリオールの女神の祝福を受けた一人ですが、今回はその女神の悪戯もなく、やや単調なレースでした。さすがに深夜 3 時からのレースなので録画観戦しましたが、リアルタイムで観ていたら寝落ち必至でした(´д`)。
でもそんな波乱のない、単調なレースでリタイアしたのがマクラーレン・ホンダとマノーだけ、というのは、いくらなんでも残念すぎます。

マクラーレンの 2 台は予選から散々な内容で、バトンはトラブルで予選出走すらできず、アロンソについてもマッサとヴェッテルのまさかの Q1 敗退がなければ Q2 進出は危うかったところ。決勝でも、ズルズルと抜かれていくばかりのレース展開で、最後は 2 台とも排気系のトラブルでリタイア。前戦モナコで入賞できたのはマシンよりもドライバーの力のほうが大きいですし、逆にこのモントリオールはマシン、特にパワーユニットの性能が物を言うサーキット。パワーも燃費もまだまだ厳しいホンダには辛い条件だったとはいえ、ここまで苦戦するとは思いもしませんでした。
カナダ GP を前に開発トークンを使用し、パワーユニットの開発を進めてきたホンダ。レース中の無線通信を聞くと、最初からこのレースは結果を求めずにテストと割り切って臨んでいたようなニュアンスもありましたが、実際にパワーユニットの特性に合っていないサーキットとして、勝負を捨てていたのでしょう。マクラーレン・ホンダの現状を考えると全てのレースで勝負できるポテンシャルはないわけで、戦いに行くレースとデータ収集に徹するレースを明確に分けることは間違っているとは言いません。が、カナダでザウバーやフォースインディアにも簡単に抜かれてしまうほどとはさすがにチーム側も予想していなかったのではないでしょうか。私もさすがにこの結果には暗い気持ちになりましたね...。

次のオーストリア GP ではマクラーレンの車体側にも大幅なアップデートが施されるとの噂。なので、次こそは勝負に行くレースであってほしいところですが、レッドブル・リンクも高速サーキットなので、ホンダ製 PU にはまだまだ厳しいような気もします。マクラーレン・ホンダに次回チャンスが訪れるとしたら、例によってドライバーの力量が試されるイギリス・シルバーストンか、その次の低速なハンガリー GP か、のどちらかですかね。

投稿者 B : 23:25 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック