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2009/07/27 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2009

ハンガリーGP決勝:ハミルトンが今季初優勝、2位はライコネン (GPUpdate.net)

ここ数年波乱が起きるハンガリー GP。2006 年にはバトンが、昨年はコヴァライネンが初優勝を飾ったサーキットとしても思い出深いハンガロリンクは、またしても波乱の舞台となりました。

予選からすでにその予兆は顕れていました。Q2 の終了間際にマッサがコースオフ、タイヤバリアに激しくクラッシュ!原因はバリチェロ車から脱落したスプリングがマッサ車の前輪に絡み、跳ね上げられたスプリングがヘルメットに直撃してコントロールを失ったとのこと。結局マッサは一命を取り留めたものの、頭蓋骨を損傷しておりそのまま手術へ。予選が始まってからではリザーブドライバーへの交代もかなわず、フェラーリはライコネン車 1 台での決勝レースとなりました。
マッサの手術は成功、術後の経過も良好とのことですが、レース復帰がいつになるかはまだ不明とのこと。最悪の場合は今シーズン中の復帰が不可能との話もあるので、ちょっと心配です。一日も早い回復を祈っています。

で Q3 は Q3 でタイミングモニタのトラブルで途中からタイムが表示されなくなってしまい、今誰が何番手なんだか全く分からない状態に(´д`)。で、終わってみたらアロンソが PP って!!例によって得意の軽タンアタックだったようですが、それでもここまでのルノーの戦闘力を考えれば PP を獲れたことは驚異的。アロンソの力もさることながら、マシンのアップデートが良い方向に進んでいるんでしょうね。

予選結果はアロンソ以下、レッドブル→マクラーレン→ウィリアムズ→フェラーリ→ブラウンといった順位に。今季ここまでの流れとはかなり異なる勢力図になっており、アロンソまたはマクラーレン勢の今季初優勝もなくはないといった状況に。

前戦ドイツと同じくこのコースも KERS の効果が大きめなサーキット、スタートでマクラーレン・フェラーリが前に出てくることが予想されましたが、結果そのとおりに。アロンソとウェバーはうまく逃げたもののヴェッテルが後方に沈み、ハミルトン・ライコネンが上位を窺う展開に。

アロンソはウェバーに追い立てられながらも逃げを打ち、うまくすれば今季初優勝に手が届くか・・・と思われた 1 度目のピットで事件は起きました。右フロントタイヤの装着作業が完了する前にロリポップが上がり、ホイールフェアリングが固定されていない状態でアロンソ車がピットを離脱。半周も走らないうちにボルトが飛び、フェアリングが外れ、しまいには右フロントタイヤ自体が脱落するという大変危険な状態に。アロンソは三輪で残り半周を走ってピットに戻り、タイヤをつけ直しましたが、フロア等にダメージを負っていたのか、ほどなくリタイア。今季最高のリザルトをピットのミスでフイにしてしまったばかりか、このミスがチームの危険行為として咎められ、次戦ヨーロッパ GP をルノーは出場停止処分に。ヨーロッパ GP の舞台ヴァレンシアはもちろんアロンソの故郷スペインにあり、アロンソは悔しいばかりかグランプリ自体の観客動員にも影響が出そうだなあ・・・と。

これで自動的にトップはウェバー。130 戦目の初優勝に続く 2 勝目はいきなりの連勝で手にするのか、と思いきや、そうは簡単にいきませんでした。
初回ピット作業でレッドブルにもミス発生。給油リグが抜ける前にロリポップが上がってしまうという初歩的なミスで数秒をロスし、この隙に同時ピットインしていたライコネンが先行。ピットレーンで両車があわや接触というシーンもありつつ、順位が入れ替わりました。この時点でライコネンはソフト、ウェバーはハードタイヤを履いていたため、抜きにくいハンガリーではウェバーにとって致命的なミスとなってしまいました。
そしてチームメイトのヴェッテルは、スタート直後のライコネンとの接触が原因でサスペンションにダメージを負っており、この少し後にリタイア。今回のレッドブルは完全にライコネンにやられた格好になりました。ピットでの危険行為でレッドブルには戒告処分、スタート時のライコネンの接触にはレース後の審議という判断が下されましたが、ライコネンに関してはレーシングアクシデントとして特にお咎めなし。それでも審議やペナルティが多発するレースというのはそれだけで荒れますね。でも、多くのチームにミスが起きるということは、それだけ各チームの力が接近して緊迫したムードになっている証拠。今季ここまでほぼ全てのレースでブラウン GP かレッドブルのワンサイドゲームになっていたことを考えると、面白くなってきたと言えるのかもしれません。

そんな感じで脅かすものがいなくなったハミルトンはレース中盤にはクルーズコントロール状態に入り、余裕の走りで今季初優勝を挙げました。荒れたレースで一人ノーミスの走りを見せて完勝する、というパターンはまさに昨シーズンのそれで、早くもなんだか懐かしい気すらしましたが、強いハミルトンがようやく戻ってきました。大きく改良されたダブルディフューザーをはじめ、空力のアップデートが成功した証拠でしょうが、マシンの進歩が著しいようで、これがマクラーレンの底力ですねー。チャンピオンシップに挑むにはいささか遅すぎる進歩ですが、多少引っかき回すくらいはしてくれそうな気配です。
2 位のライコネンは終盤淡々とした走りでこそあったものの、ハミルトン-ライコネンというポディウムは一年ぶりに近い状態で、二人ともまだ二十代にも関わらず「往年のスターレーサーの復活」的な雰囲気の表彰台だったのが何とも。

それにしても今回もまた中嶋一貴が惜しかった・・・。最近ようやくコンスタントに Q3 に残れるようになってきたものの、決勝ではいつもどうも誰かに引っかかったりしてクリーンラップを走らせてもらえず、10 位近辺のフィニッシュばかり。あと一歩でポイント圏内という状況では観る側ももちろんですが、走っている本人はますますフラストレーションが溜まっていることでしょう。今回はチームにも本人にもミスらしいミスがなかったので、序盤でバトンに交わされてポジションを一つ下げてしまったことが全て。Q2 では 3 番手タイムを叩き出していただけに、悔やまれます。何かひとつきっかけがあればブレイクスルーしそうなものなので、この夏休み中にうまく気分を切り替えてくれることを望むのみですね。

3 位以下はウェバー→ロズベルグ→コヴァライネン→グロック→バトン→トゥルーリ(→一貴)というリザルトで、バトンは苦しみながらも何とか 2pt をもぎ取りました。当面のライバルだったヴェッテルがリタイアしたことで、3 戦ぶりに 2 位との差を少しだけ広げました。ウェバーが 3 位 6pt を獲得したことで、逆に 2 位がウェバーに入れ替わり。シーズン中盤を過ぎてのノーポイントはヴェッテルにとっては厳しいですが、レッドブルは本気でドライバーズチャンピオンを狙うならそろそろプライオリティをつける必要が出てくるんじゃないでしょうか。
逆にブラウン GP にとってみれば、ホンダ時代の開発による貯金がいよいよ底をついたというのが本音で、レッドブルだけでなく他チーム(マクラーレン、フェラーリ、ルノー、ウィリアムズ)にも差を詰められてしまい、「悪くても 3 位」だった序盤とは全く状況が変わってきました。
おそらくこれからの残り 7 戦はポイント勝負になってくるでしょうが、ここにきて多くのチームがダンゴ状態となり、俄然面白くなってきました。F1 はこれから約 1 ヶ月の夏休みに入りますが、ファクトリー完全閉鎖の 2 週間を除き、この期間にどれだけ開発を進められるのか。終盤戦のスタートがまた楽しみになってきました。

投稿者 B : 23:55 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/20 (Mon.)

2010 年のストーブリーグが始動

トロロッソ、セバスチャン・ブルデを解雇 (F1キンダーガーテン)
ピケ、アップグレード仕様でハンガリーGPに出場 (F1キンダーガーテン)

ドイツ GP を最後に、トロロッソがついにブルデーを更迭。後任には先日リザーブドライバーに就任したハイメ・アルグエルスアリ(覚えにくいよ!)が抜擢されました。
ブルデーは今シーズンここまで 2pt を獲得しているとはいえ、チームメイトの新人ブエミと比べて明らかに出遅れており、パフォーマンス不足は明らか。現状を見るとやむなしとはいえ、これでは金銭持ち込み額で選抜に敗れた佐藤琢磨が報われないなあ・・・と。ハンガリーから走ることになるアルグエルスアリにしても、シーズン当初からリザーブドライバー登録されていたブレンダン・ハートリーから急遽差し替えられたところ。アルグエルスアリには石油会社の Repsol がついており、来期からレッドブルとのパートナーシップを結ぶための準備という意味合いが強いようで、なんだか複雑です。まあ、トロロッソは当初からレッドブルのジュニア(若手育成)チームだったことを考えれば、去年ができすぎだっただけで本来の役割に戻っただけかもしれませんが。

いっぽうで同じくドイツ GP を最後にピケ Jr. を解雇してグロジャンを昇格させると見られていたルノーですが、ハンガリーでは引き続きピケを留任させ、マシンにもアロンソ車同等のアップデートを施すとのことです。んー、でもこれも時間の問題かなあ。テスト禁止の今シーズンは実質グランプリウィークしかマシンを走らせる機会がないので、来季に向けた準備としてシーズン終盤にもグロジャンを昇格させる可能性は高いような気がします。

これらのドライバー人事はもう既に来シーズンを見据えた動きになっているようですが、他チームにも徐々に動きが出てきています。今季は F1 分裂騒動が収束するまではどのチームも本格的な動きを控えており、いったん分裂回避という結論が出た今でもまだ FIA 対 FOTA の火種が燻っていて、まだまだストーブリーグ本格化・・・とはいかないようですが、とりあえず現状出ている噂のまとめを。

  • マクラーレン: ハミルトン、コヴァライネン?/グロック?/ロズベルグ?
  • フェラーリ: マッサ、ライコネン?/アロンソ?
  • BMW ザウバー: クビサ、ハイドフェルド?/クリエン?
  • ルノー: グロジャン/佐藤琢磨?
  • トヨタ: トゥルーリ、グロック?/中嶋一貴?
  • トロロッソ: ブエミ、アルグエルスアリ
  • レッドブル: ヴェッテル、ウェバー
  • ウィリアムズ: ロズベルグ?/中嶋一貴?/ハイドフェルド?/ヒュルケンベルク?
  • フォースインディア: フィジケラ?/スーティル?/リウッツィ?
  • ブラウン GP: バトン、バリチェロ?
  • カンポス: デ・ラ・ロサ、パンターノ?
  • マノー: バリチェロ?
  • USGPE: バリチェロ?/アンドレッティ?
いろいろ噂は上がっていますが、私の予想(と一部願望)も交えて整理するとこんなところですかね。来季は新規参戦チームが増えることもあって、例年ならば引退を噂されているバリチェロ、フィジケラ、ハイドフェルドあたりはその経験や開発力から重宝されそうな気配。あと上記には含めませんでしたが、ブルーノ・セナも F1 のシートを模索しており、チーム側も知名度から検討しているところがいくつかありそうです。佐藤琢磨×ルノーはことあるごとに噂になっていますが、来季のシートを得られなければそろそろ限界だろうなあ・・・という気がします。

こうしてみると現時点でラインアップがほぼ固まっているのは、レッドブルグループの 4 席だけかー。来季はレギュレーションの変更もあまり大きくないし、ドライバーもマシンも継続性がキモになりそう。そういう意味ではニューウェイシャシーと現行ドライバーで臨めるレッドブルは来季も速そうだなあ・・・。復活してきそうなフェラーリ、マクラーレンにブラウン GP を加えた四つ巴の接戦を見たいところです。

投稿者 B : 10:20 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/13 (Mon.)

F1 ドイツ GP 2009

ドイツGP決勝:ウェーバーが132戦目の初優勝!! (GPUpdate.net)

おめでとうウェバー!

3 週間前のシルバーストンと気候的にはよく似たニュルブルクリンク、低温のグランプリとなれば今やレッドブル RB5 の独壇場。ブラウン GP には辛いレースになると思われましたが、果たしてその通りに。

予選は雨もパラつき、めまぐるしく変わる路面状況にうまく(あるいは運良く)クルマを合わせ込むことができたチーム/ドライバーが前方のグリッドに。Q2 で会心のラップをたたき出したバリチェロのアタックは白眉でしたね。
Q3 はそれほど荒れなかったものの、改良されたマシンで気を吐くハミルトンを上回ったレッドブルとブラウン GP の 4 台が順当にフロント/セカンドローに収まりました。ウェバー→バリチェロ→バトン→ヴェッテルという並びですが、ブラウン GP の 2 台とレッドブルの 2 台では 15kg ほども積載燃料の差があり(もちろんレッドブルのほうが重い)、このコースコンディション下でのマシンの優劣が分かろうというもの。
これはスタートからウェバー先行→バトンとバリチェロに抑えられてヴェッテルが前に出れず、ウェバーが逃げる→初回ピットストップの間にヴェッテルがブラウン GP を交わして 1-2 体制→そのままフィニッシュ、ブラウン GP はどうがんばっても表彰台がいいとこだろうな、と思っていたら、ほぼそのままの結果に。

想定外といえば KERS を搭載したマクラーレンとフェラーリのスタートが非常に良く、スタートで前に出たコヴァライネンにバトン・ヴェッテルが引っかかったことくらいでしょうか。バトンとヴェッテルはこの数周でほぼ勝利のチャンスを失いました。
逆にウェバーはスタート直後のバリチェロとの(半ば恣意的な)接触でドライブスルーペナルティを取られはしたものの、入り乱れるピット戦略で計算上の争いになったレースを制し、結果的にポールトゥウィン。初めての PP (1 回くらい獲ったことあったはず、と思ったら初でしたね)に加えて、念願の初優勝!現在の F1 の中においては苦労人だけど良いドライバーだと思っていたので、個人的にもとても嬉しいです。(勝手なイメージだけど)あまりジョークを言わなさそうな、アメコミに出てきそうなあの濃ゆい顔が、ポディウムの頂上でニッと白い歯を見せて笑い、頭からシャンパンを浴びる様子を見て、つい胸が熱くなりました。
2 位はタイヤ戦略に失敗して自滅したブラウン GP を交わし、スルッとポジションを上げたヴェッテル。もちろん勝ちたかったレースでしょうが、今回はチームメイトの勝利を賞賛していましたね。これからチャンピオン獲得を狙うチームで、ドライバー同士のキャラや年齢差あってこそのものだとは思いますが、こういう爽やかでスポーツらしい関係っていいなあ。いっぽうブラウン GP はバリチェロの妬みが相変わらずのようですが、だってそこは指揮官があのロス・ブラウンだから仕方ないでしょう(笑。

敗れたブラウン GP の 2 台はマシンがサーキットに合っていなかっただけでなく、完全に戦略ミス。3 ストップが裏目に出たのに加えて、バリチェロは 2 回目のストップで給油リグのトラブルに遭いタイムロス。最終的にバトンとバリチェロが順位を入れ替えて 5-6 位がやっとでした。今年はほぼどのグランプリでも 3 ストッパーがことごとく失敗していて、順当な 2 ストップ(変則 2 ストップも含む)か下位スタートになった場合は 1 ストップか、しか選択肢がなくなっているような気さえします。今回のブラウン GP は軽タンアタックで PP が獲れなかった時点で負けが確定していたようなものですが、自分たちで傷口に塩を塗ってしまいました。

それでもまだマシだったと言えるのは、バリチェロのピットイン時のトラブルが原因でバトンが上位でフィニッシュしたこと。これでバトンはレッドブルの 2 人に対する失点を少しでも抑えることができました。2 人のドライバーを対等に競わせるレッドブルと、結果的にとはいえ事実上のエースドライバー制を敷くブラウン GP という構図が、この先のチャンピオンシップにどういう影響を与えるか、見ものです。
シーズンもちょうど折り返し地点を過ぎ、8 戦を残してバトンとヴェッテルの差は 21pt。マシン性能的には既に RB5 が BGP001 を凌駕したように見えていますが、気温の高いサーキットで今の RB5 と BGP001 を比較したデータはなく、それはおそらく次のハンガロリンクで明らかになるはず。フェラーリやマクラーレンもじわじわと速さを取り戻しつつありますし、まだまだ混戦は続きそうです。

投稿者 B : 23:57 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/07/01 (Wed.)

富士スピードウェイが F1 開催撤退

トヨタ、富士スピードウェイでのF1日本GP撤退を決定 (F1-Gate.com)

あらま・・・。

個人的には圧倒的にスズカ派ですが、2007 年2008 年と現場に赴いて生き証人というか人柱(ぉ)になった身としては、ちょっと複雑な気持ち。去年のレース運営は信頼回復のために利益度外視で周辺施設改修と運営改善に努めた結果大赤字だったらしいので、来年もあれをやるとしたらかなり厳しい状況は目に見えてましたが、結局成果らしい成果を日本のレース文化に残さないままに撤退ですか(´д`)。ヤルノとグロックには悪いけど、もう今年勝てなかったらチームも撤退で良いんじゃないの・・・。

これで結果的には今年からまたずっと鈴鹿での開催になるのでしょうが、鈴鹿は残ったけどホンダはおらず、トヨタは残ってるけど富士は撤退という、なんとも皮肉な状況に(´д`)。

まあ、バジェットキャップの話もあることだし、撤退の舌の根も乾かぬうちに前社長新社長も復帰をほのめかすような無邪気な社風なら、ホンダがまたポッと F1 復帰する日はそう遠くないような気はするけど(´д`)。

投稿者 B : 21:16 | F1 | Season 2009 | コメント (1) | トラックバック

2009/06/25 (Thu.)

F1 分裂回避、モズレーは退任へ

FIAとFOTAがコスト削減に合意、分裂回避へ (GPUpdate.net)

F1 始まって以来の問題となっていた FIA と FOTA の対立が合意に達し、シリーズの分裂が回避されました。
合意内容は

  • レギュレーションは基本的に 2009 年のものを踏襲する
  • 全チームは 2 年以内に 1990 年代前半のレベルまで参戦コストを削減する
  • 全チームは 1998 年のコンコルド協定の改訂版を遵守する
  • 現 FIA 会長 M. モズレーは、今年 10 月の FIA 会長選挙に出馬しない
ということで、FIA と FOTA で分裂した新シリーズなんて双方にとって全く得にはならないんだし、最終的には何かしらの落としどころを見つけるだろう、と思っていたので、基本的な合意内容は予想通りだったのですが、モズレー退任の条件を FIA 側が呑むとは!これにはちょっと驚きました。個人的には一貫性のないレギュレーションを押しつけるモズレーには反対の立場だったので、今回の合意内容には歓迎の立場ですが、それにしても驚いたなあ・・・。

後任には前々から元フェラーリチーム代表のジャン・トッドの噂も絶えませんが、誰が収まるのでしょうね。少なくともモズレーの傀儡政権になることだけは避けてもらいたいですが・・・。とりあえず、双方が愚かな選択肢を選ばなかったことにホッとしました。
来年は基本的に今年のレギュレーションをベースに行くらしいですが(漸減的なバジェットキャップ、レース中給油禁止、フロントタイヤ幅縮小はある?)、そうなると今年の勢力図がある程度は来年にも当てはまってきそうです。今の勢いのまま行くなら来年はむしろレッドブルとブラウン GP が互角の戦いを見せそうですが(今後の伸びしろ的にはレッドブルのほうが可能性が高い?)、地力のあるメーカー系チームの巻き返しも考えると、実は来年は今年以上に混戦になる?という予想もできて、むしろ来年の方が面白いんじゃないか・・・とも思いますが、まずは今年。次のニュルブルクリンクを楽しみにしないと。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/06/22 (Mon.)

F1 イギリス GP 2009

イギリスGP決勝:ヴェッテル、ウェーバー1-2でレッドブル完全勝利 (GPUpdate.net)

ウィリアムズのばかあああああ!!!

慣れ親しんだシルバーストンで最高の予選(Q1 ではトップタイム!)を演じ、5 番グリッドを獲得した中嶋一貴。このサーキットで次元の違う走りをしているレッドブルの 2 台はさておき、うまくすれば表彰台争いにも絡めるか・・・という大チャンスで、あの戦略はナンナノサε=(~Д~;)。
気温やコース状況から考えればどう見てもタイヤ戦略はソフト→ソフト→ハードだろうに、なんで逆張りするかなあ。特に軽タンスタートで短めになる一貴のファーストスティントはソフト一択のはず。ウィリアムズはときどきこういう意味の分からない戦略を採るときがあるんですが、今回もその才能がいかんなく発揮されました・・・。
結果、一貴はセカンドスティントの序盤にタイヤが温まらず他車に先行され、その後もトラフィックに捕まったりペースが上がらなかったりでズルズルズルズル 11 位までダウン。チョイ重でスタートした僚友ロズベルグが 7 位→5 位にポジションを上げたのとは対照的で、あまりにも残念。特に最近のウィリアムズはマシンもドライバーも良い状態なのに、戦略やピットのミスで台無しにしてることが多い気がします・・・。

ということで一貴のセカンドスティント序盤で半分観る気がなくなってしまったのですが(´д`)、レースはヴェッテルがパーフェクトレースで今季 2 勝目。ウィリアムズ同様にハードタイヤ選択で失敗したバリチェロを交わしたウェバーが 2 位につけ、レッドブルが 1-2 フィニッシュを飾りました。今回はフロントウィング周りに大幅な空力アップデートを入れた RB5 ですが、それが見事にハマりましたね。ノーズ先端が太く平たくなって雄牛というよりカエルみたいな風貌になったのはご愛敬ですが(笑)、少なくとも低温のサーキットでは BGP001 を完全に凌駕したといっても過言ではなさそうです。

ブラウン GP は涼しいシルバーストンの気候に「タイヤに優しい」マシン特性が合わず、3-6 位がやっと。バトンは今季初めて表彰台から転落(3 位以下自体が初)し、ドライバーズチャンピオンシップはバトン 64pt-バリチェロ 41pt-ヴェッテル 39pt-ウェバー 35.5pt と若干差が詰まりました。今後は夏場とはいえ次戦ニュル、8 月末~9 月のスパ~モンツァ、夜間レースとなるシンガポールあたりは涼しそうだし、レッドブルもあと 2~3 勝はしそうな雰囲気です。
それにしてもタイヤに優しい=涼しいサーキットに弱い BGP001、タイヤの温まりが良い=タイヤに厳しい RB5、って去年までのフェラーリ対マクラーレンそのまんま。ロス・ブラウンがフェラーリの元 TD、エイドリアン・ニューウェイはマクラーレンの元チーフデザイナーという事実は、決して偶然ではないでしょう。もっと遡ればベネトン(ブラウン)とウィリアムズ(ニューウェイ)で激しいチャンピオンシップ争いを繰り広げていた時代もあり、そう考えると 1990~2000 年代の F1 はこの二人の時代、と言えるのかもしれません。

そういえば、CS 決勝の実況が塩原恒夫アナでしたが、珍しいですね!?地上波にしか出ないイメージがあったんですが・・・。でも、やっぱりスタート時のポエムといい、落ち着いた実況といい、いつもの的っぱずれな若手アナと違って中継が締まりますねー。最近の見るに堪えない地上波はもう放っておいて、今後も CS をメインでやってくれないかな。

次はちょっと空いて、3 週間後のドイツ GP。コース特性的には地元ヴェッテル有利な雰囲気ですが、バトンの逆襲はあるのか?チャンピオンシップ的には、もう少しレッドブルにがんばってもらったほうが面白くなるのですが(笑。特にここ数年スキャンダルや政治劇にまみれた F1 において、ヴェッテルのような若くて純粋なドライバーが勝ってくれることがサーキットにおける清涼剤では?とも思っていたりするので、私のブラウン GP 贔屓は置いておいても、ヴェッテルは応援したくなりますねー。あ、でもウェバーもイマイチ脚光を浴びないけど良いドライバーなので、早く一勝を挙げさせてあげたいドライバーではあります。

投稿者 B : 21:30 | F1 | Season 2009 | コメント (2) | トラックバック

2009/06/13 (Sat.)

FIA が 2010 年のエントリーリストを発表

FIA、2010年エントリーリストを発表! (F1-Live.com)
意外な結果となったエントリーリスト (F1-Live.com)

FIA が 2010 年の F1 エントリーリストを発表。既存 10 チームに加えて GP2 のトップチームであるカンポス、F3 に参戦中のマノー、ピーター・ウィンザー率いる USGPE(USF1)の 3 チーム。新規チームはある意味順当と言えば順当なので驚きはないですが、順当すぎてちょっと残念かも。

エントリー提出したチームとして、ロータス、ブラバム、マーチ、ローラという往年の名チームが名を連ねていて、個人的に wktk していたのでちょっと寂しい部分があり^^;。ロータスとブラバムは名ばかりの復活で母体は全然違い、しかも名称の使用権でオリジナル(ロータスは英国の自動車メーカー、ブラバムはブラバム家)ともめているようですが、それでもねえ。

さておき、既存 10 チームのほうもウィリアムズとフォースインディアを除く FOTA 8 チームはあくまでバジェットキャップ制見直しが前提の「条件つき」エントリーなので、まだ最後まで予断を許さないところ。
FOTA は基本的にメーカー系チームの集まり、それぞれの都合が優先なので F1 から離脱して独自シリーズ立ち上げというのはまず成功しないだろうし、プライベーターであるブラウンとレッドブル/トロロッソとレースが生き甲斐のフェラーリは反 FIA は政治的駆け引きのためのポーズである可能性が高く、最終的には F1 に残りたいんではないかと。でもメーカー系チーム、特に現在いろんな意味で苦しいトヨタとルノーあたりはこれ幸いと撤退する可能性もありますし、今回のエントリーリストは「とりあえずリリースしただけ」で、最終的には今シーズンが終わるくらいまでは決着しないんじゃないかと思います。

投稿者 B : 09:16 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/06/08 (Mon.)

F1 トルコ GP 2009

トルコGP決勝:バトンが4連勝でトルコを制す! (GPUpdate.net)

伝統のモナコからヨーロッパ~アジアの中継地点まで飛んでイスタンブール。とか言うとフジ地上波の中継アナウンサーみたいですか(笑。ブラウン GP 圧倒的優位で迎えたそんなトルコ GP は、バトンの貫禄勝ちで 4 連勝、今季既に 6 勝目を挙げました。

予選は例によって乾坤一擲のアタックを決めたヴェッテルがブラウン GP の 2 台を抑えて PP 獲得したものの、オープニングラップでヴェッテル自身が痛恨のミス。不利な偶数グリッドながらしっかりとヴェッテルの直後につけ、冷静にこのヴェッテル攻略に成功しました。まあ、ヴェッテルにしてみれば、いつもの軽タンアタックで逃げなければならないポジションにあるわけで、それでスタートからピッタリ直後につけられたら焦るのも無理はない話。いずれにしてもピットストップ間の順位入れ替えは時間の問題であった可能性が高いとはいえ、ミスを誘発したバトンの強さと言えるのかもしれません。
バトンはここから順調にリードを築き、最後は余裕のクルージング。最盛期のセナすら思わせる勝ち方でトルコを制しました。

ヴェッテルは軽タンに加えて 3 ストップの奇襲をもって果敢にバトンに挑みましたが、セカンドスティントでバトンに抑え込まれた挙げ句、後続ウェバーに対するリードを守りきれずに最終的には 3 位フィニッシュ。まあ今回は彼自身のミスや途中安定しなかったラップタイムなど、若さが出た側面はありましたが、よくがんばった!最後まで僚友ウェバーに迫ろうとする貪欲さ、最近若手でも良い子ちゃんドライバーが多い中では好ましい姿勢です。今回の 3 ストップ作戦は成功しなかったけど、こういう一つ一つが彼の糧になっていると思いたい。
そしてウェバーは今回も地味ながら良い仕事。あまりインパクトのあるシーンを見せてくれないのが初優勝の壁だったりするような気はしますが、ウェバーの存在が着実にレッドブルを良いチームにしているような気がする。

で順当に行けば 3~4 位フィニッシュは堅かったバリチェロ、スタート時のストールは仕方なかったにしても、焦って仕掛けまくった結果自滅。最後のリタイアは次戦のための戦略(ギヤボックス交換)だとしても、こういうところにバトンとの差がくっきりはっきり出てしまってますね。

他チームでは最悪のモナコから若干上向きのトヨタ、ヨーロッパラウンドに入って上昇気流に乗ったフェラーリ、相変わらずフリー走行では速いウィリアムズ(笑)がほぼダンゴ状態といった感じで、そこにアロンソが食い下がるみたいな格好でしょうか。ピケ Jr. はそろそろ更迭が近いんじゃないだろうか・・・。代わりのドライバーはグロジャンが有力で、佐藤琢磨の名前は最近めっきり聞かれなくなったのが寂しいところですが。
以降 BMW→マクラーレン→トロロッソ→フォースインディアといった順。マクラーレンは KERS の出来だけは良いけど、クルマの性能はもう絶望的な感じ。

しかし今回は一貴が本当に残念でしょうがなかったです。Q3 にこそ残念ながら進めませんでしたが、粘りの走りでセカンドスティントの終わりまでは 7 位ポイント圏内につけていたのに、ピット作業のトラブルで最終的には 12 位に後退(´д`)。ウィリアムズはいつも軽タンのニコ、重タンの一貴と戦略を分けてニコは順調、一貴は序盤にもらい事故で緊急ピットイン→あとはガマンの走り、というレースが続いていたので、今回は重タンが久々にハマったと思ったら、これだもの(´д`)。一貴自身にも予選タイムをまとめるという課題はあるにせよ、せめてコース上で戦えるセッティングでノートラブルで最後まで走らせてあげたい。

さておき、ポイントランキングはドライバーズでバトンが 2 位に 26pt、3 位に 32pt 差、コンストラクターズではブラウン GP が 39.5pt 差でさらに圧倒的優位な状態で、残り 10 戦。ここまで圧倒的な差がついたのは 1988 年のマクラーレン・ホンダか 2002・2004 年のフェラーリか、というくらい歴史的な大差がついていますが、実際のレースはむしろブラウン GP とレッドブルがほぼがっぷり四つに近い状況になりつつあります。中盤の混戦もフェラーリ・トヨタ・ウィリアムズが競っていて面白いし、選手権の行方さえ気にしなければなかなか面白いシーズンになっていると言えるのではないでしょうか。
次はバトン&ブラウン GP の母国イギリス、果たしてバトンは故郷に錦を飾ることができるのか。リタイアさえしなければ表彰台は確実と思われるバトンが、ポディウムでどういう表情を見せてくれるか、楽しみです。

投稿者 B : 01:30 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/05/25 (Mon.)

F1 モナコ GP 2009

モナコGP決勝:バトンがモナコ初優勝、ライコネンが3位 (GPUpdate.net)

伝統のモナコはブラウン GP・バトンが完勝で今季早くも 6 戦中 5 勝目。昨年のワールドチャンピオンであるハミルトンの年間勝利数にもう並んでしまいました。

今回のレースではレッドブルがいよいよダブルディフューザーを投入してくるということで、ブラウン GP とレッドブルのがっぷり四つ、ドライバーズサーキットであるモンテカルロの特性も考えるとむしろヴェッテル有利か?と思いましたが、蓋を開けてみればバトンの完全勝利。比較的重い燃料を積みながら PP を獲得し、スタートから最後まで逃げ切りました。チームメイトのバリチェロを含む他のドライバーがスーパーソフトタイヤのタレに苦しむ中、ただ一人スーパーソフトでも大きなタイム落ちなく走りきったスムーズなドライビングはまさにバトンの真骨頂。去年まではバトンのドライビングスタイルは 2006 年の初優勝のときくらいしか評価されていなかったと記憶していますが(特に去年、一昨年はタイヤに熱が入らないマシンとの相乗効果で最悪だった)、マシンやコースとのマッチングが良ければここまでハマるものなんですね。

このモナコでポディウムの中央に立つということは、チームやドライバーだけでなくファンにとっても特別な意味を持つこと。先週の AUTO SPORT 誌で「BGP001 は事実上 SAF1 とホンダ栃研が開発したシャシー」という今宮雅子氏による特集記事にジーンときていたこともあって(余談ですが、夫の今宮純氏の発言は昔と違い最近微妙なことが多いのに対して、雅子氏の記事は心に響くモノが多い)、その BGP001 がモナコを 1-2 の完勝で制した事実には、ちょっとグッとくるものがありました。
# SAF1 ファンなら、先週号の AUTO SPORT は必読かと。AS 誌は毎週木曜発売なので注意。

対するレッドブルはスペインまでの速さを発揮できず。決して遅くはなかったんですが、フェラーリが対抗しうる速さを身につけてきたことと、ヴェッテルのタイヤでのギャンブル失敗で残念な週末になりました。ヴェッテルは軽タン+スーパーソフトで PP から先行逃げ切りを狙った予選~決勝戦略でしたが、全車両中最も(それも極端に)軽いマシンだったにもかかわらず予選 4 番手に甘んじ、決勝でもファーストスティントでスーパーソフトタイヤのデグラデーションに苦しみ、初回ピットストップのすぐ後に単独クラッシュで終了という、残念な結果に。タイヤ性能を引き出せる代わりにタイヤに厳しいニューウェイシャシーの特性が仇となった結果ですかね。
いっぽうチームメイトのウェバーはきっちりきっちり 5 位入賞。こういう渋いところが個人的に好きです。

今回復活めざましかったのはフェラーリですね。スペインからその兆候はありましたが、今回はチームやドライバーの致命的なミスもなく、3-4 位につけてきました。まだまだブラウン GP との差は小さくない状況ながら、ようやくここまで持ち直してきたという印象です。ピット作業のミスがなければライコネンの 2 位もあり得ましたが、それでも上々の結果でしょう。
逆に散々だったのがマクラーレンとトヨタ。マクラーレンはマシンこそフェラーリの少し後ろくらいまで持ち直してきたように見えますが、今回は完全にドライバーのミスでレースを失いました。予選 Q1 のサン・デボーテでのハミルトンのクラッシュ、そして決勝終盤でのコヴァライネンの単独クラッシュ。ああもったいない。それでもメルセデスのノルベルト・ハウグが「ブラウン GP は全く同一のエンジンでグランプリ 3 連勝は史上初だ」とメルセデスエンジンを持ち上げるあたり、抜け目ないなあと(笑。
で、トヨタは一体どうしちゃったのよと。2 戦前のバーレーンではフロントロウ独占、で今回のモナコでは逆フロントロウ独占(;´Д`)ヾ。マシンが全然だめっぽい雰囲気ですが、開発の方向性に苦しんでるんですかね。やっぱり一年振り返ったときにバーレーンについて「あそこで勝てていれば・・・」となりそうなこと山のごとし。

ウィリアムズの一貴は惜しかった!今季初・自身二度目となる Q3 進出おめでとう、重タン作戦で Q3 はまともに勝負できなかったのは残念だったけど、粘っこく走ってれば上位の 2~3 台はガードレールの餌食になって自動的にポイントが転がり込んでくるはず・・・と思っていたんですが、現実はそう甘くはなく。終盤まではホントにそんな展開で、ヴェッテルが序盤に消えて終盤にコヴァライネンがクラッシュしたときには「キタ!!」と思ったんですが、最終的には 1 ストップ作戦だったブルデーとフィジケラに先行されてるって・・・えー(´д`)。でもって最終ラップで単独クラッシュって・・・もっとえー(´д`)。
重タンなのに 1 ストップじゃなくて変則 2 ストップだった作戦が敗因の一つかなあ。Q3 に残れるようになったのがトヨタが沈んだから、という理由じゃ寂しすぎるけど、この調子で次も Q3 進出、そして今季初ポイント目指してがんばってほしい。

次は 2 週間後のトルコ・イスタンブール。ここはモンテカルロとは正反対に純粋なマシン性能が試されるサーキットであるということが、3 年連続ポールトゥウィンを達成したマッサが証明してくれています(ぉ。レッドブル RB5 改の真価がここで発揮されそうな気がしますが、タイヤにきついクルマに「魔のターン 8」でヴェッテルの右フロントが悲鳴を上げないかどうか。そして、このコースでも BGP001 のアドバンテージはまだ健在なのか?
ドライバーズポイントでは 2 位に 16pt、3 位に 28pt 差をつけたバトンが、コンストラクターズポイントでは 2 位に 43.5pt 差というダブルスコア(!)をつけたブラウン GP が次も勝つようであれば、いよいよ今シーズンの趨勢は決してしまうところ。個人的にはブラウン GP 贔屓ですが、他チームのがんばりにも期待です。

投稿者 B : 23:37 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック

2009/05/11 (Mon.)

F1 スペイン GP 2009

スペインGP決勝:バトンが今シーズン4勝目、ブラウンGP1ー2 (GPUpdate.net)

ヨーロッパラウンドの開幕戦カタロニアは開幕戦以来のブラウン GP による 1-2 フィニッシュで幕。結果だけ見ると相変わらずブラウン GP の強さが際立っているように見えますが、勢力図は少しずつ変わってきているようです。

まず予選は Q1 でフェラーリのライコネンが脱落。マレーシアでのマッサと同じく、2 回目のアタックに出なかったことが原因ですが、このチームはまだ自分たちが置かれている状況というものが理解できていないのか。ライコネンは決勝もスタートこそジャンプアップを果たしたものの、マシントラブルで結局リタイア。
いっぽうのマッサは予選 4 番手につけ、改良されたマシンのポテンシャルを見せつけました。決勝もスタートに成功して終盤までヴェッテルを抑え込んだものの、最後のピットストップで給油量が 1 周分足りなかったというありえないミス(!)で、最後はチェッカーまでマシンを持って行くのがやっとという状況。ヴェッテルはおろかファイナルラップでアロンソにも先行され、ほうほうの体でなんとか 6 位にありついたという有様でした。今季のフェラーリはあまりにも情けなくて、なんかむしろどこまで堕ちるのか楽しみになってきたくらい(´д`)。最後の 10 ラップはもう川井ちゃんと同じく「ええい、ブラウン GP はいい!マッサを映せ、マッサを!」と心中叫んでいたほどです(ぉ。フィニッシュ後にコース上でマシンを止めてしまったマッサの情けない映像が、今のフェラーリのすべてを表していると思う。

可哀想だったのがそのマッサに最後まで付き合わされたヴェッテル。予選終了後の燃料搭載量を考えても、「これは 1 回目のピットストップでヴェッテルがバトンを交わして勝つのでは?」という状況でしたが、スタートでマッサに先行され、2 回のピットストップもマッサと全く同時、でもってコースは抜けないカタロニアとあっては、もう少しピット戦略をいじって何とかできたんじゃ・・・と同情せざるを得ません。逆に漁夫の利を得たウェバーはちゃっかり 3 位表彰台、この人はやっぱり渋くて良い仕事しますね。

勝ったブラウン GP は予選 Q3 の最後の最後でバトンが会心のラップを刻み PP 獲得。ただ、緒戦と同じくロングランが安定しているブラウン GP に比べてレッドブルの一発の速さが際立っているので、「どんなシチュエーションでも速い」というブラウン GP の圧倒的優位性は既に薄れてきたかなと思います。
決勝は久々にオレンジのヘルメットを被った(マレーシアで赤旗中断時にスペアのオレンジヘルメットを用意していましたが)バリチェロが 2004 年以来の優勝か?とすら思われましたが、サードスティントで思うようにペースを上げられず、逆に急遽 2 ストップに切り替えたバトンのペースが安定していたことにより逆転。マッサとそれに引きずられたヴェッテルのペースが上がらなかったことで 2 位を拾いましたが、マッサが蓋になってくれなければ表彰台も危うかったかもしれません。
5 戦中 4 勝目を挙げたバトンはやっぱり安定して強いですねー。セナやミハエルのような突出した速さこそ感じないけど、こういうレギュレーションの変わり目には速いマシンに乗ってスムーズかつ安定したドライビングができるドライバーが強い、という端的な例でしょうか。ドライバーズポイントでは既に 2 位バリチェロに 14 点、3 位ヴェッテルに 18 点差をつけた独走状態。まだチャンピオンシップを語るには早いですが、そろそろ少しずつ意識した戦い方に変わってくるのでしょうか。最近だんだんスポンサーロゴも増えてきたので、それを見るのも楽しかったりします(笑。

その他のチームとしては・・・ヨーロッパに来て少し「新二強」から差がついてしまったように見えるトヨタは 6-7 位スタートながらスタート直後にトゥルーリが多重クラッシュに巻き込まれてリタイア、グロックもノーポイントという残念な結果に。まあまだ「三強」と言えるポジションを保ってはいますが、バーレーンまでに勝てなかったことが今シーズン終わったときに振り返って「やっぱり・・・」ということになりそうな気がしなくもない。フェラーリがマシン性能的にかなり追いついてきたのも脅威と言えるかもしれません。
ウィリアムズは一貴が予選惜しかった!0.022 秒差で Q3 に行けなかったけど、プラクティス含め内容的には悪くなかったと思います。でもスタート直後の多重クラッシュの影響で緊急ピットインしてほぼレース終了したようなもの(まだ SC 中のピットインで大きなビハインドにならなかったのが唯一の救いか)になってしまい、またしても残念なレースに。レースとは得てしてこういうものだろうけど、早くその壁を越えてほしいですね。きっかけさえあればもう少し結果を出せるドライバーだと思っているだけに、惜しいところ。

BMW はクルマをかなり変えてきましたね。見た目の印象が変わったツンツンノーズをはじめとしてかなりの試行錯誤の跡が見えますが、多少バランスが良くなったのか結果も若干ながら上向き。
逆に中国~バーレーンと前倒しでアップデートを入れてきたマクラーレンは今回はおとなしめ。コヴァライネンが早々にリタイア、ハミルトンもノーポイントフィニッシュとあっては、他チームのアップデートについていけていないのではないかと思います。もう KERS に頼るしかない状況ですが、こういうときに試されるのはエースドライバーの牽引力。去年のアロンソよろしく、スタッフの信頼を集めてチームを引っ張れるかですが・・・今のマクラーレンが置かれている状況を考えるに、厳しいかと。
がんばってるのはルノーというかアロンソ。マッサのガス欠に助けられたとはいえ、明らかに戦闘力で劣るマシンで地元 5 位フィニッシュは立派だと思います。私の中でのアロンソ株がまた一つ上がりました。
トロロッソは今回コーナー 2 つでレース終了。原因は一応前方のフィジケラ×トゥルーリのクラッシュの巻き添えを喰らった形とはいえ、同士討ちでは・・・それなりの結果を残しているブエミはともかく、今季ほとんど良いとこなしのブルデーのほうは、ルノーのピケ Jr. と並んでシーズン中の更迭の声が聞こえてきそう。後任はブルーノ・セナという噂も?琢磨はどうやらインディに行くらしいですが・・・。

次は 2 週間後のモナコ。F1 随一のハイダウンフォースサーキットで KERS 効果も薄いので、またしてもブラウン GP とレッドブル(新ディフューザー投入予定)が強そうですが、それまでに戦闘力を高めてくるチームがあるかどうか。風光明媚なサーキットですし、今から楽しみです。

投稿者 B : 01:43 | F1 | Season 2009 | コメント (0) | トラックバック