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2011/11/28 (Mon.)

F1 ブラジル GP 2011

ブラジルGP決勝 ウェーバーが最終戦で今季初勝利! - GPUpdate.net

ヴェッテルのシーズン最多ポールポジション記録樹立で始まった最終戦ブラジル GP。勝ったのは今季初勝利となる「ミスターセカンド」M. ウェバーでした。

PP から逃げを打つかと思われたヴェッテルが、ギヤボックストラブルで思ったようなギャップを築くことができず、途中でウェバーに首位を明け渡し。20 年前にこの母国 GP で初優勝した A. セナのように(彼はギヤボックストラブルでレース終盤を 6 速ギヤのみで戦った)ギヤを失いながらもポジションを守りきってほしかったところではありますが、当時に比べるとレースのうちのドライバーの技量が占める割合は相対的に減っているので、そう簡単な話でもなく。それでもレースの大半、全てのコーナーをショートシフトで済ませながら 2 位を堅守した技量はさすがだと思います。
優勝したウェバーは、棚ぼたでの勝利ながらも、これは今年のレッドブルを陰から支え続けたことに対する報いと言えるのではないでしょうか。レースでヴェッテルを直接支援できたグランプリはさほど多くないですが、去年のようにヴェッテルとケンカすることもなく(笑)マシン開発やセットアップでチームを下支えし、時にはレースでライバルの壁となってヴェッテルを逃がす役割も果たし、マシントラブルのほとんどさえ彼が引き受けるという(笑)見事なセカンドドライバーぶり。ドライバーズランクはなんとかアロンソを交わして 3 位といったところでしたが、地味に良い仕事をした一年だったのではないかと思います。

我らが小林可夢偉は自分が果たすべき働きをきっちり果たし、16 番手スタートから 9 位フィニッシュで 2 ポイントゲット。自身のドライバーズランク 12 位、チームのコンストラクターズランク 6 位に大きく貢献しました。中盤以降マシン開発と戦略ミスで苦しんだ今シーズンでしたが、最終的にはほぼ期待通りの結果を残せたのではないでしょうか。あとは来季いかに上の結果を残して、可夢偉にトップチームの門戸を叩く権利をあげられるか、でしょうか。

今シーズンの F1 を総括すると、一見してレッドブル&ヴェッテル圧勝の一年だったわけですが、印象としてはやはりヴェッテルだけが強かったというよりは、どのレースも見応えがあり、近年稀に見るエキサイティングな一年だったと思います。いやここ数年は最終戦でチャンピオン確定というドラマチックなチャンピオン争いのシーズンばかりですが、レース内容としてここまでエキサイティングだった年は珍しいのではないかと。
これを実現した要素はやはりピレリタイヤ+DRS。ピレリタイヤは開幕当初はライフももたず、マーブルはひどいし性能が切れたときの落ち幅はすごいし・・・という印象だったのですが、このタイヤを使ったレースの見方(BS タイヤ以上にピットインのタイミングが重要)を理解してからは、F1 をショーと捉えるならばこのタイヤもアリだな、と思うようになりました。接触やデブリの影響以外ではパンク等の安全性に関わるトラブルも皆無だったし、ピレリは参戦初年度にしては実に良い仕事をしたと思います。
あとは何と言っても DRS ですね。確かに「作られたオーバーテイク」という印象は見ていても感じますが、(F1 速報 PLUS の最新号にも書かれていましたが)DRS の意義はそれによって起きたオーバーテイクそのものよりも、「オーバーテイクを仕掛けようというモチベーションをドライバー達に与えたこと」ではないかと思います。これによって今まで「抜けない」と当たり前のように言われていたサーキットやコーナーでもオーバーテイクが見られるようになり、レース全体としての面白さに繋がったのではないでしょうか。そういう意味では、DRS も本当に意味のあるレギュレーションだったと思います。

これを踏まえて来季は、エキゾーストブローの使用が原則禁止される(完全になくなるとは言えませんが、大幅に制限される)ことになるくらいしか大きなレギュレーション変更はありません。順当にいけばレッドブルは相変わらず速いだろうし、マクラーレンも今年終盤の勢いを維持できればチャンピオンシップは今年より接戦になるでしょう。フェラーリはコンサバな開発スタイルを棄てて来季はアグレッシブなマシンを開発しているというし、ルノーも前方排気が使えない来年は全くの新規マシンを開発することになります。また、メルセデスも W02 の延長線上にあるマシンでは勝ちに行けないだろうし・・・と考えると、引き続き速そうなレッドブルとマクラーレンに対して、続く 3 チームの新しいマシンコンセプトがどれだけ追いつけるか、が序盤の見どころになるでしょう。ドライバーの入れ替えが少ないシーズンでもあるので、見どころはテクニカルな側面に偏るように思います。

とはいえ今はもう 11 月末。例年だとニューマシンの発表は 1 月末頃からなので、来季のマシンのお披露目まであと 2 ヶ月程度しかありません。短い冬休みですが、今から来シーズンを楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/11/14 (Mon.)

F1 アブダビ GP 2011

アブダビGP決勝 ハミルトンが優勝、ヴェッテルはリタイア - GPUpdate.net

アブダビ GP。ヴェッテルが優勝して奇跡の逆転チャンピオンを獲得した昨年とは違って、今年はヴェッテルの年間最多 PP 記録/年間最多勝記録がどうなるのか?と、フォースインディア/ザウバー/トロロッソのコンストラクターズランク争いの行方は?というのが注目ポイントとなりました。

フリー走行ではマクラーレンが好タイムを連発し、ヴェッテルの PP は危ういのでは?と思われましたが、最終アタックでヴェッテルが 0.14 秒の差をつけて難なく PP。1992 年のナイジェル・マンセルに並ぶ年間最多タイ記録を樹立しました。マシン性能的にはもう拮抗している(サーキットによっては劣っている)んじゃないかと思われるマクラーレン相手でも予選をまとめ上げられる実力はもう貫禄と言ってもいいレベル。ダブルチャンピオンを早々に確定できたことで、この記録はチームもろとも明らかに狙っていましたね。

で、決勝。ヴェッテルがあっけなくホールショットを決めて得意の逃げ切り展開に持ち込む・・・と思いきや、3 コーナーでまさかのスピン。よく見ると右リヤタイヤがパンクしていて、あとはゆっくりとピットに戻るほかありません。ほぼまるまる 1 周をパンクしたタイヤで走らざるを得なかった結果、タイヤ以外にもダメージが発生しており、そのままリタイア。今季初のノーポイントレースとなりました。

スタートでヴェッテルの直後につけていたのはハミルトン。終始アロンソに 3 秒程度後方からプレッシャーを受け続けていたものの、今回は久々にトラブルもアクシデントもなく、今季 3 勝目を飾りました。接戦になるとどうしても接触が目立つハミルトンですが、特に接触する相手が周囲にいなければ(ぉ)本来の速さが活きてきますね。今回の勝利はヴェッテルのトラブルによって棚ぼた的に得たものにすぎませんが、ポディウムの中央で久しぶりに良い笑顔を見せてくれました。これでもう少し自分を見つめ直して・・・というか、ちゃんとバックミラーを見る癖をつけて(ぉ)より強いドライバーに再度成長していってほしいものです。
2 位以下はアロンソ-バトン-ウェバーというほぼいつものオーダー。バトンは中盤までトラブルで KERS が使用できなかったことを考えると、3 位表彰台は健闘といったところでしょうか。

今回熱かったのはむしろ中団争い。ここに来てマシンも戦略もうまく回っているフォースインディアはコンストラクターズ 6 位死守に向けてトロロッソを抑えにかかっていますが、そのトロロッソにポイントで並ばれてしまったザウバーも必死。今回はブエミのリタイアにも救われた格好ではありますが、小林可夢偉がドイツ GP 以来の 10 位入賞。コンストラクターズポイントで 1 点、トロロッソに勝ち越しました。
このあたりの争いは、もともとストレートが速いマシン特性を生かして DRS で抜かれないようにセットアップするフォースインディア、総合性能で勝負するトロロッソ、マシン性能で見劣りする分タイヤ戦略で奇襲をかけるザウバー、という構図が非常にメリハリがあって見応えがあります。フォースインディアの 6 位はもう盤石と言って良い状況だと思いますが、ザウバーとトロロッソの激しい争いは最終戦でも続きそう。この結果が(チームへの分配金という意味で)来季のマシン開発にも影響してくるので、ザウバーには最後の頑張りに期待したいです。最終戦は狭くて抜きにくいブラジル・インテルラゴス。セーフティカーや雨など不確定要素も多いサーキットですが、基本的にはグリッド位置が物を言うレースになると思います。まずは予選ですね。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/30 (Sun.)

F1 インド GP 2011

地上波放送前なので、お約束でネタバレ防止用の改行を入れておきます。











インドGP決勝 ヴェッテルが初代ウィナーに - GPUpdate.net

いやあヴェッテル強い強い。PP、優勝、ファステストラップのハットトリックで、なおかつラップリーダーを一度も奪われない完全なるポールトゥウィン。今季のヴェッテルが強いのは開幕時点から分かっていましたが、チャンピオンが確定してからさらに誰にも止められない速さを発揮し始めたようにさえ見えます。前戦韓国 GP でもこのインド GP でもファイナルラップでファステストを獲りに行ったことからも分かるように、今まではチャンピオン獲得を最優先してガマンしていた「とにかく誰よりも速く走って勝つ」というドライバーの本能を解き放った結果ではないでしょうか。
今年のヴェッテルはチームラジオでの会話や記者会見の受け答えの内容を聞いていても明らかに大人になったというか、むしろ悟りを開いたんじゃないかと思うくらい(笑)謙虚でしたが、そこはまだ 24 歳の青年(というか性根としてはもっと幼い部分があると思う)だと感じさせるここ 2 戦の勝ち方。だからこそ、この先まだまだ成長して勝利を重ねていくんだろうなあ、と感じます。

とはいえ、今回は 2 位だったバトンと 3 位のアロンソの走りも素晴らしく、それぞれのチームメイトが自滅していったのとは対照的でした。二人とも元チャンピオンに相応しいレースで、来年は(ヴェッテルも好きだけど、勝つのが分かっている人を応援しても面白くないので(笑))個人的にはバトンとアロンソをプッシュしたいかなと思います。特にバトンはマクラーレンのマシン、特に今年のピレリタイヤとの相性がとても良い。ブラウン GP 時代は「冷え性」のマシンに苦しんだ部分もありましたが、タイヤへの入力が高いマクラーレンのマシンとタイヤに優しいバトンのドライビングのマッチングが良いんでしょう。
一方で自滅したハミルトンとマッサ。最近接触事故が続く因縁の二人ですが、今回はハミルトンよりもマッサに非があるように見えました(実際にペナルティも喰らっているわけですが)。あの接触はマッサが報復のためにドアを閉めたんじゃないかなあ・・・と穿った見方をしたくなる動きだったと思います。ただ、ハミルトン側にもここまでマッサとの接触が続いたらもう少し警戒心があっても良かったんじゃないかとは思うけど。

で、可夢偉は・・・オープニングラップの第 1 コーナーでクラッシュしてレース終了。事故経緯としてはチームメイト同士でぶつかったウィリアムズのクラッシュに巻き込まれた形ではありましたが、近い位置からスタートしたペレスが 10 位入賞していたことを考えると、あまりにも残念すぎる。結局これでコンストラクターズランクとしてはトロロッソに並ばれてしまいましたし、現時点でのマシンの戦闘力からすると逆転されるのは時間の問題。さらに厳しい状況になってしまいました・・・。

ということで、もうすぐ 10 月も終わってしまいますが、今季の F1 はまだあと 2 レースも残っています。チャンピオンも確定したことだしさすがにちょっと長すぎないか、という気もしますが、誰一人として手を抜いていないレースが続いているので、まだまだ見応えはあるというもの。2 週間後のアブダビにも、引き続き注目です。

投稿者 B : 22:56 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/16 (Sun.)

F1 韓国 GP 2011

これを書いている時点で地上波は放送前なので、ネタバレ防止入れておきます。












韓国GP決勝 ヴェッテルが今季10勝目を飾る - GPUpdate.net

鈴鹿の興奮からわずか一週間、F1 サーカスは舞台を韓国に移しました。ドライバーズチャンピオンは決まりましたが、他のドライバーもランキングや来季のシートを賭けた戦いはまだまだ続きます。
その韓国 GP は、2011 年チャンピオンを確定させたヴェッテルが、鈴鹿での雪辱を果たすかのような貫禄勝ち。予選 PP こそ今季初めてチームメイト以外のドライバーに譲りましたが、そのハミルトンをオープニングラップで鮮やかに抜き去ってからはいつもの彼のレース。今季ずっと安定感があったヴェッテルにあって、駄目を押すようにチャンピオンの力というものを見せつけられました。

また、2 位以下はラスト数ラップを 5 秒の間で 4 台が争うという接戦。今回はハミルトンが抑えきりましたが、昨年も終盤までチャンピオンを争い、今年もチャンピオンシップ 2 位を賭けて争っているハミルトン・ウェバー・バトン・アロンソの 4 人が団子状態でチェッカーを受けるという、韓国 GP はまさに今シーズンの縮図のようなレースだったと言っていいでしょう。

今回のレースで注目はハミルトンでしょう。ここのところ無謀なアタックやブロックによる接触が続き、「危険なドライバー」のレッテルがすっかり定着してしまった感のあるこのドライバー。見るからに頑なになっていて、ここ数戦は上位を獲得しても喜びを表現せず、FIA などのインタビューを受けていても、どうも表情がおかしい。「誰も味方がいない」状況になっているのではないかと思います。
それでも今回、今シーズン開始からレッドブルのどちらかが獲り続けてきた PP を初めて奪った「一発の速さ」は本物でしょう。私もラフなところさえなければハミルトンのアグレッシブなドライビングには一目置いており、バトンとの性格の違いもあってマクラーレンというチームにいいバランスをもたらしているとは思っているので、そういうところは嫌いじゃない。今回、久しぶりの表彰台で少し和らいだ表情を見せてくれましたが、このレースをきっかけに少し変わってくれると良いのですが。ただ、自分を同じく「危険なドライバー」と言われたセナになぞらえ、決して自分の非を認めようとしない姿勢を続けるようならば、ロン・デニスも元マネージャーである実父アンソニー・ハミルトンも近くにいなくなった今、彼を諫めてくれる人は少なくともチーム内にはいないような気もします。

さて、我らが可夢偉。鈴鹿も落胆のリザルトでしたが、今回はそれ以上に存在感が空気でした。他車と接触してフロントウィングにダメージを負うシーンと、バックマーカーとして先頭集団に追い抜かれるシーンくらいしか画面にさえ映らず。今回はチームメイトのペレスも下位に沈んだので、これはもう戦略云々以前にマシンの戦闘力が決定的に足りなかったということ。直近のライバルであるフォースインディアやトロロッソとはレースにならず、ロータスにさえ追い立てられるような貧弱さで、残り 3 戦が心配になりました。このままだとコンストラクターズポイントでフォースインディアを追いかけるどころか、トロロッソに逆転されるのも時間の問題。今シーズンの開発はほぼ終了しており、どうにも苦しい状況となりました。

ただ、2 週間後のインド GP は初開催。まだ誰も走ったことがなく、そういう意味では全員に平等な条件。可夢偉にはここで久々のポイント獲得を見せてほしいところです。

投稿者 B : 21:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/09 (Sun.)

F1 日本 GP 2011 決勝

バトンが鈴鹿を初制覇! ベッテル3位でタイトル獲得! | 日本GP | F1ニュース | ESPN F1

日本グランプリ決勝。私の予想としては鈴鹿と相性が良いマシン、鈴鹿が大好きなヴェッテルの組み合わせが PP から逃げを打ってチャンピオン獲得に華を添える・・・という展開を予想していました。が、レースはタイヤに優しいバトンが巧みなタイヤ戦略によりヴェッテルをピットの間に交わし、そのまま最後まで走りきりました。
クラシックコースであり、高速サーキットでもある鈴鹿はタイヤに厳しい性格。ブリヂストンタイヤだったら今年もヴェッテルが完勝していた可能性は高かったでしょうが、今年のピレリタイヤとのマッチングという意味ではマクラーレン&バトンに分があった、ということでしょうか。思えば、予選でバトンがヴェッテルの 9/1,000 秒差に迫っていたところ、いやもっと言えば FP1 でバトンがトップタイムを出したところから、その兆候はありました。

スタートで成功したものの、すぐにタイヤを駄目にして最後まで伸びが見られず、また今回もバックミラーを見ていなかったことでマッサと接触したハミルトンとは対照的な、バトンの巧いレース。チャンピオンこそ逃したけれど、今季ここまでヴェッテルを追い詰めるレースをいくつも演出し、天候の読みやタイヤの扱いが難しいレースではしっかり勝つ。半ばマシン性能のおかげでチャンピオンを獲得できた 2009 年と比べても、今年のバトンは脂が乗っていて、今最も面白いドライバーだと思います。
マクラーレンというチームは伝統的に 2 人のドライバーをイコールコンディションで競わせる方針だし、昨年のバトン加入時はどちらかというとハミルトン寄りのチーム体制だったのは事実でしょうが、今季ここまでの実績、ハミルトンの落ち着かなさ、チームと複数年契約を結んだ事実などを考慮すると、バトンが現時点~来季における実質的なチームリーダーとして認められたとみて間違いないでしょうね。

2 位のアロンソは終盤まであまり中継に映ってきませんでしたが、例によってしぶといレース運びで気がつけば表彰台。ヴェッテルはピットの隙に交わしたようですが、最後まで RB7 を抑えきっただけでなく、ラスト数周はバトンを脅かす走りすら見せていたのは、ヴェッテルのひとつ前のダブルチャンピオンの意地とすら感じました。やはり、来季もチャンピオンシップはこの 3 人を中心に回っていくのでしょうか。

3 位のヴェッテルは楽なレースとはなりませんでしたね。まあこれまでも数字だけ見ればヴェッテルの圧勝シーズンでしたが、それぞれのレース内容を見ると接戦の末に勝ったグランプリも少なくなく、結局最後までライバル達とバトルを繰り広げることになりました。今回は序盤からリードを広げていくヴェッテルのスタイルと、タイヤに優しい走りを活かして尻上がりにペースを上げていくバトンとの比較で、後者に軍配が上がったということでしょうが、いっぽうで「クリーンエアで走れていないと本領を発揮できない」という RB7 唯一の弱点にはまってしまった側面もあるように思います。
ともあれ、2 人の先輩チャンピオンとともにポディウムに上がっての連覇達成は、文句のつけようがありません。昨年とは違ってミスらしいミスもほとんどなく、自分と周囲の状況がよく見えている。アロンソもバトンも最初のチャンピオンを獲ってから雰囲気が変わりましたが、やはり「勝ち方が分かる」とレーサーとしてはひとつ上のステージに行けるものなのかもしれませんね。ハミルトンは相変わらず周りが見えていませんが、あの年は最大のライバルがマッサだったしなあ(笑

で、我らが可夢偉。7 番手スタートで得意の鈴鹿、というこれ以上ない状況からのレースでしたが、スタートでストールしかけるという大失態。中団から追い上げる展開となり、一度は昨年を彷彿とさせるヘアピンでのオーバーテイクも見せてくれましたが、最終スティントで履いたプライムタイヤが早々にタレてしまい、そこでレース終了。ポイント圏からズルズルとポジションを落とし、期待外れのノーポイントレースとなってしまいました。
今回はスタート失敗という本人のミスに加えて、タイヤ交換時のピットのミス、そしてピット戦略の読み誤りなど、決勝レースではやることなすこと裏目に出てしまいました。が、一方で 17 番グリッドのペレスがプライムスタートから良い走りを見せ、終盤にオプションタイヤを履いて好タイムを連発して 8 位フィニッシュという、昨年の可夢偉ばりのレースを見せてくれたことを考えると、可夢偉のリザルトが残念でなりません。まあ、ルノーやメルセデスに後ろを脅かされる 7 番手スタートだった時点で、スタート時にオプションを履いて抑え込む戦略しか採りようがなかったのは理解しますが、もう少し臨機応変さがあっても良かったかなと。
可夢偉とザウバーは来季も契約が残っていて、それ以前に他チームに移る選択肢自体もほとんどなかったことを考えると、ザウバーチームには特に戦略のオプションの持ち方についてもっとがんばっていただきたい。また可夢偉にも「マシンが駄目でも走りで何とかする」だけでなく、「戦略が駄目でも走りでカバーする」ようなところをもっと見せてほしいですね。昨年終盤~今年前半の活躍に対して、今年後半は存在感が薄かったので、このままでは再来年のシートが不安になってきます。まあ、その前に今季の残り 4 戦ですが。

今季の残り 4 戦は、来季のテストを兼ねた消化試合という側面もありますが、今季ここまでの各レースが非常に面白かったことを考えると、まだまだひとつひとつのレースとして純粋に楽しめると思います。しかし鈴鹿が終わってまだ 4 戦も残っているとは、かつて鈴鹿が最終戦近辺にあった時代には、ちょっと想像ができなかった事態です。また近年は終盤までチャンピオンが決定しないことが多いので、鈴鹿でチャンピオンが決まるのもこれでほぼ見納めかなあ・・・と考えると、現役チャンピオン 3 人の接戦の末にチャンピオンが決まった今年の鈴鹿は、とても素晴らしいレースだあったなあ、と改めて感慨に耽ったりして。

投稿者 B : 21:07 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/08 (Sat.)

F1 日本 GP 2011 公式予選

ベッテル、得意の鈴鹿でポール獲得! | 日本GP | F1ニュース | ESPN F1
可夢偉、7番グリッドからスタートへ | 日本GP | F1ニュース | ESPN F1

2011 年の F1 グランプリも、いよいよ日本にやってきました。「バトン優勝、ヴェッテル無得点」という条件を満たさない限りヴェッテルの 2 年連続チャンピオンが確定してしまう、明らかにヴェッテルの戴冠グランプリではありますが、それでも鈴鹿は私も毎年最も楽しみにしているグランプリ。そりゃ興奮するというものです。

予選はヴェッテル/レッドブルが圧倒的・・・かと思いきや、ここでもマクラーレンが良い。ヴェッテルの予選アタックで少しミスがあったとはいえ、Q3 タイムでバトンがヴェッテルに 0.009 秒差に迫るという内容で、ヴェッテル PP、バトン 2 位という布陣に。それに続くハミルトン、マッサ、アロンソ、ウェバーというのはまあ順当なところでしょうか。

チームリーダーとして 1 年ぶりの凱旋となり、昨年日本中を沸かせてくれたような健闘が今年も期待される小林可夢偉。マシン性能としてはルノー、トロロッソ、フォースインディアに完全に逆転され、Q3 進出が厳しい状況ではありました。
Q1 ではオプションタイヤでのアタックでトップタイムを記録し、Q2 ではザウバーを侮ってタイヤ温存戦略に出たトロロッソをうまく喰えたという面もありましたが、ヘアピンで微妙にタイヤロックしながらもラップタイムをうまくまとめて見事 Q3 進出。で、Q3 ではレースシミュレーションのためプライムタイヤで 2 周だけ走って(タイム計測はせず)タイヤ温存策に出ましたが、ミハエルとルノーの 2 台がタイヤ温存で完全に出走しなかったため、結果的に 7 番グリッドを獲得。自己最高グリッドからのスタートとなりました。
そうはいってもザウバー C30 は決勝で 3 強に追いつける戦闘力は持ち合わせていないので、実際には後ろから追い上げてくるミハエルやルノーからポジションを守るレースになることは間違いないでしょう。が、守りに入るのではなく、攻めのレースを見せてほしいところ。どういうタイヤ戦略をとるのかも含め、注目です。

投稿者 B : 23:08 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/09/26 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2011

シンガポールGP決勝 ヴェッテル優勝、タイトルは日本GPへ持ち越し - GPUpdate.net

シンガポール GP はヴェッテルの圧勝。シンガポールに滅法強いアロンソ(初開催の年はクラッシュゲートという事件があっての優勝でしたが、それでも)が奮起してくれるかと思いましたが、タイヤとのマッチングに苦しみ 4 位。代わりにバトンががんばってくれたおかげでヴェッテルのチャンピオン確定は免れましたが、それでもヴェッテルがチャンピオンにかなり確定的な王手をかけた状態となりました。

ヴェッテルがスタートから逃げを打ち、3 周目にはもう DRS 圏外を走っているという得意の勝ちパターンに入ったおかげで、終盤までヴェッテルが画面に映ることがほとんどないという、観客としてはつまらないレース(笑。中団では差し合いがありましたが、これほど荒れないシンガポールも珍しいというくらいに落ち着いたレースでした。
しかし今回もマッサに絡んだハミルトン。無茶をする必要のないところで仕掛け、アクシデントの原因を作ってペナルティを受ける・・・という展開はもう今年の定番となったようなもので、今回もドライブスルーを受けていました。それでも最終的にポイント圏内に戻ってくるのがマクラーレンとハミルトンの速さなのだとは思いますが、もうちょっと落ち着いたレース運びを見せてくれれば、チャンピオンシップももう少し白熱したかもしれないのに、と思うと、いかにももったいない。バトンの力強いレースと比較すると、イコールコンディションとはいえもうマクラーレンはバトン中心に組み立てた方が良いんじゃないの、とすら思います。逆にバトンは戦略で勝つときは勝ち、実力でもきっちり上位に食い込めるあたり、派手さは少ないものの、マシンの出来次第では来年はヴェッテルのライバル最右翼になる可能性も高いのではないでしょうか。

残念だったのは何と言っても可夢偉。というか、後半戦は残念な話ばかりな気がしますが、予選 Q2 でのクラッシュは可夢偉本人のミスだったとはいえ、レースは相変わらずレースエンジニアの不手際で獲れるポジションをみすみす逃してしまったようなもの。セーフティカー導入時に例によってピットインのタイミングを誤り、ポジションを争っていたはずの相手から一周遅れになってしまうという、あり得ないミス。その後、青旗無視でペナルティを喰らってしまったこともあり、可夢偉のレースは完全に終わってしまいました。
トップチームのシートがほとんど動かない中にあっては、可夢偉にとってはザウバーがベストな選択肢ではあるにせよ、あくまで消去法でのベストにすぎないわけで、マシンのポテンシャルはともかく開発が息切れするチーム体制、それ以上に臨機応変な対応ができないレースエンジニア、とか可夢偉はこのままザウバーにいたら駄目になってしまうと思います。来年はもう契約があるので動けませんが、2013 年こそもっといいチームのシートを獲得してほしい・・・。

チャンピオンシップは確定しなかったとはいえ、一応権利が残されているのはバトンのみ。しかも残り 5 戦で 124pt 差という、もう決定的な差がついてしまいました。だって 5 戦のうちヴェッテルが 1 回でも 10 位以内に入れば、バトンが残り全勝したとしてもヴェッテルのチャンピオンが確定という・・・。もう 99.999% ヴェッテルのチャンピオンは決まったようなものですが、鈴鹿まで持ち越してくれただけでも良しとしましょう。
次は 2 週間後、ヴェッテルが「神が作ったサーキット」と表現した鈴鹿サーキット。ここで、ミハエル・シューマッハー以来の 3 年連続優勝をもって、ヴェッテルがチャンピオンを決定するか。コースとの相性で言えばレッドブルが優勝の最右翼であることは間違いがないので、そこだけに注目が集まります。また、可夢偉は去年のようなオーバーテイクショーを見せてくれるのか。クルマの仕上がり的には厳しいような気はしますが、また胸が熱くなる走りを見せてほしいものです。

さあ、今年もまた日本グランプリの季節がやってきました。

投稿者 B : 00:59 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/09/12 (Mon.)

F1 イタリア GP 2011

イタリアGP決勝 ヴェッテルがモンツァを制覇! - GPUpdate.net

数ある F1 サーキットの中でも最も高速なイタリア、モンツァサーキット。最近の流れからいって暑ければフェラーリ、寒ければマクラーレンが有利かと思われましたが、順当に(?)ヴェッテルがポールトゥフィニッシュ。久々の 2 連勝を飾りました。
ライバルに比べてストレートの伸びが悪いのがレッドブルの弱点のひとつでしたが、前戦ベルギーから高速サーキット向けのセッティングが決まってきたようで、十分に競争力あるマシンに仕上がっていました。とはいえ、今回の勝因は好調だったミハエルのメルセデスに救われた、と言っても過言ではないかもしれません。

序盤、好スタートを決めた上にセーフティカーインのタイミングでハミルトンを交わしたミハエルは 3 位を快走。後ろから攻め立ててくるハミルトンと後続のバトンを冷静に抑え込み、10 周以上もポジションを守ります。レース巧者のバトンがミハエルとハミルトンの争いの隙に漁夫の利を得ましたが、ミハエルはその後も 10 周近くハミルトンを抑え続けます。後から考えれば、ここでミハエルがマクラーレンの 2 台を抑え込んでいなければ、バトンはヴェッテルに迫っていた可能性もあったわけで、レッドブルにしてみればミハエルは良い仕事をしてくれた、といったところでしょう。

チームのホームレースとなったフェラーリは、スタートから見事なホールショットを決めてオープニングラップから数周トップを快走していましたが、DRS が使用可能になった直後にヴェッテルに交わされてしまいました。アロンソは自身やチームのホームレースでは必ず何か一発を狙ってくる「演出家」だと思いますが、今回もマシン状況が苦しい中でやってくれましたね。勝てはしなかったものの、マシン性能に差がある中で表彰台をもぎ取ったのはさすがだと思います。

ザウバーは今回 2 台ともリタイア。原因はギヤボックストラブルとのことですが、最近チームに序盤の勢いが全く感じられなくなってしまったのが気になります。さすがのメキシカンマネーも枯渇してきたということかもしれませんが、日本 GP に向けて再浮上していってほしいところですね・・・。
いっぽうで、私の贔屓であるルノーのブルーノ・セナは今回も順当に Q3 に進出し、決勝では 9 位フィニッシュで F1 人生での初ポイントを獲得。今年のルノーはマシンがいいとはいえ、ハイドフェルドが乗りこなせなかったマシンをレース復帰 2 戦目でポイント圏内に持って行ったのは立派でしょう。さすがに叔父さんほどの才能があるようには見えませんが、せっかく掴んだチャンスをモノにしていってほしい。

チャンピオンシップについては、トップのヴェッテルが優勝し、2 位以下で星の取り合いをしているので、さらにヴェッテルが有利になりました。というより、もう事実上の確定といっていい状況(仮に 4 レース休んで、2 位のアロンソがその間全勝してもまだトップ)なので、残りのレースの楽しみ方はもうレース単体で楽しみつつ、各チームが来季に向けた開発をどのように先行投入してくるか・・・が見どころになりそうですね。

投稿者 B : 22:43 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/08/29 (Mon.)

F1 ベルギー GP 2011

ベルギーGP決勝 ヴェッテルが4戦ぶりの優勝 - GPUpdate.net

夏休み明けの F1。伝統のスパ・フランコルシャンサーキットで再開されたチャンピオンシップは、ヴェッテルが 2 年連続の戴冠を大きく引き寄せるレースとなりました。

予選はまさに名物「スパ・ウェザー」に翻弄されたような展開で、ウェット→ドライへと移り変わる難しいコンディションを制した者が生き残る、という状況でした。チェッカーフラッグぎりぎりに計測ラップに飛び込んだクルマほどいいタイムが残せるようなコンディションの移り変わり具合で、中でも特に翻弄されたのがジェンソン・バトン。ピット側のミスであと 1 周走れるところをピットに戻ってしまい、Q2 落ちという結果に。逆に、グリッドは順当に(?)ヴェッテルが PP を獲得しました。

決勝はいつ降り出してもおかしくない天気でのスタートながら、最後まで結局降り出すことはなく、フィニッシュラインを越える頃には青空も覗いていました。スタートからヴェッテル、ロズベルグ、アロンソ、ハミルトン、ウェバーあたりの攻防で、またタイヤにブリスターが出るのが早い路面状況でもあったことから、もしかしたら今回もレッドブルが負ける展開はあり得るかも?と思いましたが、「ブリスターが出ても意外ともつ」ことが判ってからはトップ争いは安定。先頭から危なげなく勝つという、レッドブルが得意なレース展開でひさびさの 1-2 フィニッシュを決めました。

最近はマクラーレンとフェラーリの戦闘力が上がってきたので、レッドブルよりもむしろ気温が上がればフェラーリ、上がらなければマクラーレンという下馬評もありましたが、そういうのを覆しての 1-2 は「相対的に優位性はなくなってきたけど、だからといって速い」という RB6 の真価だと思います。ただ、レースペースを考えれば、予選でのチーム側のポカがなければバトンが勝っていた可能性だって十分にあったわけで。スポーツにタラレバは禁物ですが、そういう運もあっての 1-2 だった(逆に言えば、レッドブルにはまだ運がついている)とは言えると思います。

逆に、中団グリッドから見事ポディウムの一角に食い込んだとはいえ、今回もバトンは良い走りをしていたので、勝ちにつなげられなかったのは残念でした。特に中盤以降のレースはバトンのオーバーテイクショーだったと言っても過言ではなく、例によって雨でも降ればバトンのタイヤマネジメントがさらに活きてきていたかもしれません。
いっぽうでチームメイトのハミルトンは、いつもどおりのアグレッシブな走りで、それほど派手ではないものの接触もちらほら。個人的には彼の攻める走りは(たまにそれどうよ、というのはあるものの)どちらかというと評価しているのですが、まあやっぱり強引さは否めませんね。で、可夢偉とのバトルでは後ろが見えておらず、コーナー入り口で可夢偉が仕掛けたところで接触、そのままウォールに強くヒットしてリタイア。チャンピオン獲得の可能性は事実上もうないとはいえ、注意力や慎重さに欠けていると言われても文句は言えませんね・・・。

で、そのハミルトンに絡んでしまった可夢偉。各車ピットストップの狭間もあったとはいえ一時は 5 位を走行する快走を見せていましたが、このハミルトンとの接触を境に転落していきます。ハミルトンのリタイアでセーフティカーが導入された際にマシンにダメージを負った可能性が高いですが、さらに SC 導入時にすかさずピットインすべきところ、1 周遅れてのピットストップになったことでポジションを失い、ポイント圏外まで落ちてしまいました。その後はペースも伸び悩み、残り 4 周でバリチェロに当てられるなど泣きっ面に蜂状態。中盤以降は最後までこれといって良いところなく、ノーポイントでレースを終えました。
ザウバーのまずいピットストラテジー(特にレース中の臨機応変な対応ができないこと)はもう何度目だという感じで、今季はこれで失ったポイントも数え切れません。ザウバーの今年のマシンはそこそこだし、可夢偉もペレスもよく走っていると思いますが、ピット戦略がそれを台無しにしています。レース前に立てた戦略がズバッと当たったときには滅法強いけど、レース中に何かあったときに素早く判断して実行する力がなさすぎ。早く可夢偉をもっと強いチームのマシンに乗せてあげたい・・・。

あ、あと今回からルノーがハイドフェルドを更迭してブルーノ・セナをレギュラーに昇格させることにしたようです。半分は金銭持ち込みに近い状況のようですが、それでもあの黄色いヘルメットが黒金の JPS ロータスカラーのマシンでサーキットを走る様子は、感極まるものがあります(まあ、私が F1 を見始めたのは年齢的に A. セナがマクラーレンに行ってからだけど)。それでいきなり予選 Q3 進出なのだから、いくら今年のルノーのマシンが良いからって、ブルーノも決して遅くはなかったんだねえ、と感心させられました。まあ、1 コーナーのどう見てもまずいブレーキングでドライブスルーペナルティをもらい、最終順位が振るわなかったとしても、とりあえず今回は悪くない走りを見せてくれただけで満足です。次回も果敢にポイントを狙いにいってほしいところ。

投稿者 B : 01:00 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

2011/08/01 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2011

ハンガリーGP決勝 バトンが200戦目を勝利で飾る! - GPUpdate.net

雨がらみのエキサイティングなレースとなったハンガリー GP は、F1 通算 200 戦目となった記念すべきレースを、初優勝の地で再び優勝で飾りました。

予選はヴェッテルが順当に PP。その後ろにハミルトン、バトンのマクラーレン勢が続きましたが、決勝スタート時点での路面はウェット。このときに、天候が荒れそうなことと有利な奇数グリッドであることからバトンにも優勝の目があるんじゃないの・・・?と思っていたら、果たしてその通りの結果に。日本でも F1 のブックメーカーがいたなら賭けておきたかった(笑。

レースそのものは最近の傾向をなぞるようにレッドブル、マクラーレン、フェラーリの三強が三つ巴状態。濡れた路面だとタイヤの温まりが悪いフェラーリ 150° Italia がナーバスな挙動を見せ、辛そうな状況を物語っていましたが、レッドブルとマクラーレンはガチンコ。しかしヴェッテルが序盤にミスをしたところをすかさずハミルトンがパスし、中盤まではハミルトンのレースでした。
が、中盤にハミルトンがピットストップでオプション(スーパーソフト)タイヤを履いたところでマクラーレンのバトンチームはバトンにプライムタイヤで残り周回数を走りきらせるという「バトンらしい、かつバトンでなければできない」戦略を選択。これであればこの次にハミルトンがタイヤ交換に入るタイミングでトップを奪えます。
しかし、50 周目を過ぎたところで再びの降雨。これではバトンもタイヤ交換しなくてはならず、もしかするとポジションは最後までこのまま・・・と思ったところで、ハミルトンが真っ先にインターミディエイトタイヤに交換するというギャンブルに出ます。普通、トップを走っていたら確実に抜かれる状況が見えていない限りはコンサバな戦略でいいものだと思いますが、ここでなぜかハミルトンがギャンブル。しかし結局それは裏目に出てしまい、逆にペースが落ちてしまったために再度オプションタイヤに交換、順位を下げます。

結果、天候に惑わされずステイアウトしたバトンがそのまま優勝。以下、ヴェッテル-アロンソというオーダーになりました。

ハミルトンはなぜあそこでギャンブルに出たか理解できませんが、それまでは優勝に値する走りを見せていただけにもったいなかったです。ここ数戦のハミルトンは気をつけているのか(笑)批判されるような危険なオーバーテイクも仕掛けていませんし、途中何度もやり合ったバトンとのバトルもクリーンそのもので、見ていて清々しいものさえありました。やっぱりマクラーレンのこのコンビは理想的かも。
優勝したバトンはやっぱりこういう雨がらみのレースでは光りますね。同じハンガロリンクサーキットで飾った初優勝も同じような荒れたレースでしたが、あのときはライバルの自滅に救われた部分も大きかったのに対して、今回は自力で掴み取った優勝。今季 2 勝目ですが、前回のヴェッテルに打ち勝った勝利に並ぶ素晴らしいレースだったと思います。

今回あまりに残念だったのは小林可夢偉。13 位スタートで、最近はこれくらいのグリッドなら安定してポイントを狙えているし、しかも得意の雨ならかなり期待できるんじゃないの?と思っていました。実際、一時は 7 位を走行し、次元の違う三強の 6 台を除けば中位グループの優勝に値するのでは、と思われましたが、終盤にライフの終わったオプションタイヤで無理にステイアウトしたことでどんどん順位を落とし、気がつけばポイント圏外の 11 位。ピット戦略さえもう少しまともだったら確実にポイントを獲れていたと思うと、悔しくてなりません。
ドイツ GP のときにも書きましたが、ザウバーは事前の戦略がハマりさえすればチームの実力以上の結果を残せるけど、レースの状況に合わせた臨機応変な戦略変更ができないのが弱点すぎる。レースエンジニア、俺に代われ!くらい言いたくもなります(´д`)。

チャンピオン争いに目を移すと、結局ヴェッテルのライバルたちが星を食い合っていることでヴェッテルはさらに有利になり、ランキング 2 位のウェバーになんと 85pt もの差をつけました。ここのところレッドブルの優位性も薄れつつありますが、ここまで広がってくるともうヴェッテルとレッドブルの 2 連覇はほぼ決まったと言って良く、あとはどのグランプリで決まるかの問題と言えそうです。
F1 サーカスはこれにて 4 週間の夏休みに入り、再開は 8 月末のベルギー・スパ。この間の開発(夏休み中は開発禁止期間があるとはいえ、エンジニアもただぼーっと休暇を過ごすわけでもあるまい)でまた勢力図が変わることもあり得ます。レースごとに面白みを増しつつある今年の F1 をしばらく見られなくなるのは寂しいですが、休み明けを楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 01:30 | F1 | Season 2011 | コメント (0) | トラックバック

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