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2012/11/26 (Mon.)

F1 ブラジル GP 2012

ブラジルGP決勝 バトンが優勝、ヴェッテルが3連覇!! - GPUpdate.net

最終戦までもつれ込んだ 2012 年のドライバーズチャンピオンシップは、2008 年の最終戦を彷彿とさせる雨絡みの荒れたレースが演出してくれました。スタート前から降ったりやんだりのコンディションで、ほとんどのチームが天候に翻弄され、薄氷の上を走るようなレースで手に汗握る展開となりました。

レースの経過は割愛しますが、まずはスタートの蹴り出しが悪かったヴェッテルがブルーノ・セナに絡まれてスタート直後にスピン。チャンピオンの最右翼がほぼ最後尾からの追い上げ、という展開だけで胸が熱くなるものですが、雨が降ったりやんだりでピットインのタイミングがずれたこと、それからセーフティカーの導入などがさらに状況を複雑にして、観戦していても誰が実質的にどのポジションにいるのか分からなくなるほどでした。
個人的にシビれたのはフェラーリ。前戦アメリカ GP でもアロンソを奇数グリッドからスタートさせるためにわざとマッサのギヤボックスを交換してペナルティを受けるなど、もうなりふり構わないチームプレイに驚きましたが、今回も先行していたマッサが追い上げてくるウェバーを抑え込みつつ、後ろからアロンソがスリーワイドになりながら 2 台をごぼう抜きにしていく、という強烈な連携プレイを見せてくれました。チームオーダーが実質解禁されてから 2 年が経ちますが、こういう姿勢こそチャンピオン争いですよね!

最終的にはハミルトンとヒュルケンベルグの接触に助けられた面もありましたが、フェラーリが 2-3 フィニッシュ、ヴェッテルが 6 位入賞で、3 ポイント差でヴェッテルが 3 年連続の戴冠。アロンソは前戦 7 番手スタートからの 3 位、今回も 7 番手スタートからの 2 位という結果は、今シーズン 3 番目に速いにすぎないマシンでの戦いざまとしては素晴らしかったですし、ヴェッテルも最後尾スタートから自力入賞でチャンピオンを決めたという意味ではいい仕事をした。最終的に勝利の女神はヴェッテルに微笑みましたが、個人的には両者に、そして勝ったバトンに拍手を送りたいです。

そしてザウバーでの最終レースとなった小林可夢偉。予選こそ振るわなかったものの、決勝ではスタートの混乱をうまくすり抜けて入賞圏へ。ウェバーとの接触がありながらも可夢偉らしいオーバーテイクで 6 番手までポジションを上げます。うまくいけばドライバーズランキングで僚友ペレスをかわし、コンストラクターズランキングでもメルセデスを逆転できるのでは...!というところまで行きましたが、ピット戦略がイマイチうまくはまらなかったり、最後はこの三年間絡みまくったミハエル・シューマッハーと接触して万事休す。なんとか 9 位 2 ポイントを持ち帰ったものの、ペレスとメルセデスの逆転は叶わず、しかも上位入賞したヒュルケンベルグにもドライバーズランキングで抜かれる、という何とも残念なリザルトでシーズンを終えました。レースの内容は良かったのに戦略ミスと最後の最後で本人もミスをして結果に結びつかない...という、今シーズンの可夢偉をそのまま象徴するようなレースだったのは、悔しいというか言われてみれば納得というか。日本 GP 以降ノーポイントのドライバーがマクラーレン移籍で、これだけ走れるドライバーがシート喪失の危機、というのは納得がいきませんが、結局は結果を残すべきタイミングで結果を残せるドライバーでなければ生き残っていけない世界。まだロータスとフォースインディアのシートに可能性が残っていますが、オフシーズンの間に良いニュースが届くことを期待しましょう。

F1 至上まれに見る混戦となった 2012 年シーズンでしたが、結果的にはオフスロットルブロー禁止後のマシン開発に対する解を終盤で見つけてきたレッドブルがやはり強かった。マクラーレンは速さの一貫性に欠け、フェラーリはアロンソがチームを引っ張っていたものの、終盤戦までマッサが速さを取り戻せなかったことが敗因の一つだと思います。アロンソにミスらしいミスはなく、マシンの性能以上の結果を持ち帰っていたので、マッサの復調(マッサにも御しやすいマシン開発も含む)があと数戦早く、ライバルからポイントを奪っていれば、違う結末が待っていたんじゃないかと思いますが...。

ともあれ、長かったシーズンもようやく終わりました。でも気づけば間もなく 12 月。年明けには 2013 年の新車発表、と考えると、のんびりしてる暇なんてなくすぐに来シーズンが始まってしまうんだなあ...。一部チームではもう来季の先行開発パーツがフリー走行で試されていたりもしますし、2014 年のエンジンレギュレーション改定をふまえて来季は大きなレギュレーション変更がないため、今シーズンの延長線上として来季が始まりそうな流れ。このままだとまた三強の争いになるでしょうが、マクラーレンはドライバーの片割れが変わることもあって、勢力図はまたちょっと変わってきそうな気がします。とはいえ、まずはいったん小休止。各チームの皆さん、ドライバーの皆さん、お疲れさまでした。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/11/24 (Sat.)

小林可夢偉のザウバー離脱が確定

ザウバー グティエレスをレースドライバーに起用 - GPUpdate.net

今季の最終戦ブラジル GP 開幕直前になって、ザウバーが来季のセカンドドライバーとしてグティエレスの起用を正式発表しました。
まあ、論理的に考えてほぼ分かっていたこととはいえ、現実になるとがっくりきますね。あー。

来期のザウバーのエースドライバーになるニコ・ヒュルケンベルグは PP 獲得経験もあるし、確かにポテンシャルの高いドライバーだとは思いますが、今季ここまでの成績は小林可夢偉を下回っています。噂では将来のフェラーリ入りを前提とした、フェラーリからの支援つき加入という側面もあるようです。で、グティエレスはテルメックス(メキシコ)のスポンサーつき...という状況では、この 3 年間チームに貢献してきた可夢偉よりも金銭を取らなくてはならないザウバーの窮状が改めて浮き彫りになったと言わざるをえないでしょう。今季コンストラクターズ 5 位を狙っているチームでさえこの状況、というのは、F1 ファンとしては(純粋に速いドライバーがマシンに乗れるわけではない、という意味で)とても悲しいものがあります。

当の小林可夢偉は、ブラジル GP を前に今後の F1 活動への支援を集める募金活動を開始しました。タイミング的には可夢偉のチーム離脱と符合しますが、今さら脱落が決定したからといって始めた活動ではないでしょう。日本 GP の時点でもはやレース結果がザウバー残留の条件ではないことが明らかになっていた以上、既にいくつかの企業とスポンサーシップに関する交渉を進めていることに加え、他チームとの交渉も始めていたことは間違いないとみていいはずです。募金活動自体は、それでも資金が足りていない、という現状を示しているのではないでしょうか。

F1 ライターの米家峰起氏もこのような話をツイートされていますし...。

小林可夢偉はたとえばアロンソやライコネンほど突出して「持ってる」わけではないかもしれません。それでも、歴代の日本人ドライバーの中ではトップクラスのセンスと忍耐強さを兼ね備え、現役ドライバーの中でもトップ 10 を争える、秀でた F1 ドライバーだと思います。来季はできればロータス、最低でもフォースインディアのシートくらいには座っていてほしいものですが...。

投稿者 B : 23:25 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/11/21 (Wed.)

F1 アメリカ GP 2012

アメリカGP決勝 ハミルトンが優勝、タイトル争いは最終戦へ - GPUpdate.net

今シーズンの最終戦の一歩手前、アメリカ GP。さすがにアメリカ大陸のレースはリアルタイム視聴が厳しいので録画で...と思ったら、生放送の録画に失敗していて(´д`)ものすごくタイミングを逸しながらもようやく観戦しました。

予選は相変わらずヴェッテルが速くて PP 獲得。2 番手ハミルトン、3 番手ウェバー、というグリッドでしたが、偶数グリッドのグリップが悪くてスタート直後にはレッドブルの 1-2 体制。このままヴェッテルが逃げ切って三連覇確定してしまうんじゃ...と思ったら、ハミルトンが思いの外いい。ウェバーもヴェッテルもコース上でオーバーテイクして、イタリア GP 以来の優勝をチームにもたらしました。
レッドブルはウェバーがハミルトンに抜かれた後にオルタネーターのトラブルでリタイア。アロンソを抑えての走行だったところ、チームメイトのサポートをするどころか最悪の結果になりましたが、これは逆にヴェッテル車にトラブルが発生しなくて良かった、と考えるべきなのかな?いずれにしても、今季のレッドブルはオルタネータートラブルでのリタイアは少なくとも 3 回目なので、相変わらず信頼性がアキレス腱になっているのは変わらないようです。ヴェッテルはハミルトンが速くて抑えきれなかった、という側面もあるでしょうが、「少なくともアロンその前でゴールすれば良い」という判断で無理をしなかった、と見るべきかもしれませんね。圧倒的に勝っていても最後にファステストラップを獲りに行くようなヴェッテルでさえ、チャンピオン獲得のためにここは我慢した、ということでしょう(笑。

アロンソは予選 9 位ながらもグロジャンのギヤボックス交換ペナルティで 8 番手に繰り上げ。しかしながらクリーンサイドの奇数グリッドを取るために、予選 7 位だったチームメイトのマッサのギヤボックスをあえて交換してペナルティを受け、アロンソを 7 番グリッドスタートにするという力業に出ました。結果、アロンソはスタートで一気に順位を上げ、ウェバーのリタイアなどにも助けられて 3 位表彰台なのだから、今のフェラーリ&アロンソの維持の力は並大抵ではありません。
ヴェッテルは本当は勝って三連覇に王手をかけたかったところでしょうし、アロンソもヴェッテルの前でゴールしたかったところでしょうが、ヴェッテル的にはアロンソの前でゴールでき、アロンソもダメージを最小限に抑えて最終戦に望みをつないだ、という意味では、両者にとって「最低限のことはやった」というレースだったことでしょう。

アメリカ GP の開催は実に 5 年ぶり。個人的には、過去に開催されたフェニックス(懐)やインディアナポリスはいかにもアメリカ的な単調で面白くないサーキットだと思っていましたが、今回からのテキサス州オースティンサーキットはオーバーテイクも多くてテクニカルな面白いサーキットですね。エキサイティングなレースで非常に楽しめました。

さあ、あとは間もなく開催の最終戦ブラジル GP。13 ポイント差でヴェッテル優位には違いないですが、過去にいくつものドラマを作ってきたのがインテルラゴスサーキット。史上稀に見る混戦のシーズンが、どのような結末を迎えるか、見守りたいと思います。

投稿者 B : 23:30 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/11/05 (Mon.)

F1 アブダビ GP 2012

アブダビGP決勝 ライコネンが復帰後初の優勝を飾る! - GPUpdate.net

アブダビ GP は本当に見応えのある面白いレースでした。韓国~インドとヴェッテル圧勝すぎ、可夢偉残念すぎで退屈なレースが続いていたんですが、番狂わせが起きるとやはり興奮しますね。

まずは予選、3 番グリッドを手に入れたはずのヴェッテルが、燃料規定違反(予選後の燃料残量が規定未満だった)で予選失格のペナルティ、最後尾スタートとなりました。昔からレースは「圧倒的に速いマシンが後ろから追い上げる展開は面白い」と相場が決まっていますが、まさにその通りの展開に。序盤からものすごい勢いで追い上げていたにも関わらず、2 度のつまらない接触でフロントウィングを壊し、緊急ピットインで再び最後尾からのスタート。上位を争っていたウェバーもマルドナドとのくだらない接触がありましたが、今回のレッドブルはチャンピオンチームらしくもなく、チームにもドライバーにもしょうもないミスが目立ちましたね...。
それでもヴェッテルはセーフティカーに救われたこともあって、気がつけば上位に進出。最後は実力でバトンをパスし、なんと最後尾スタートからのポディウムを獲得してしまいました。いくらヴェッテル&RB8 が速いとはいえ、この結果には驚き。そして、PP からのスタートでなければヴェッテルの走りはこんなに面白いのか、と思わされました(笑。

2 位のアロンソも、絶対的なスピードがないながらうまいレース運びでした。きっちりペースを揃えて走りつつ、ここぞというところで確実にプッシュできるコントロールのうまさは現役ドライバー随一でしょう。要所要所でオーバーテイクを決め、ウェバーとマルドナドを実力で抜き去っての 2 位。「最低でもヴェッテルの前でゴール」を達成できたので、アロンソとしては今回は満足の結果だったんじゃないでしょうか。
そして復帰後初優勝となったライコネン。スタートから逃げを打って圧勝かと思われたハミルトンが突然のエンジンブローで消えて以来、最後までトップを守り抜きました。今季のライコネンはワンチャンスをモノにできればいつ勝ってもおかしくない状態でしたが、このシーズン終盤でそのチャンスがやってくるとは。そしてその勝利の美酒になるはずだったポディウムがノンアルコールというのは、もう皮肉としか思えません(笑

我らが可夢偉は日本 GP 以来久しぶりに見せ場を作ってくれました。予選は全くふるわず 15 位、決勝もスタートに成功して順位を上げたものの、チームメイトのペレスのペースにさえついて行けずずるずる下がるだけ...と思いきや、前を走るマシンたちのアクシデントをうまくすり抜けてスルスルとポジションアップ。ペレスの「自滅」にも助けられて、最終的には 6 位フィニッシュを果たしました。やっぱり、ザウバーはこないだの鈴鹿が例外的だっただけで、基本的には予選がダメでも決勝重視のセッティングでしぶとく走った方がうまくいく、ということなのかもしれませんね...。ともあれ、ガマンしてマシンをゴールまで運んだ可夢偉には天晴れと言いたい。
いっぽうで、ペレスはマクラーレン移籍が決まってからなんかおかしい。ちょっと調子に乗っているというか、以前の新人らしからぬクレバーな走りが一転、無謀なプッシュと言える走りが目立ってきましたね...無理なオーバーテイクを仕掛けた結果の接触で、自身のみならずウェバーとグロジャンを巻き込んでのリタイア。マクラーレン入りの前に一度冷静になっておかないと、一時期のハミルトンや今年のマルドナド、グロジャンのように「危険なドライバー」の烙印を押されることにもなりかねませんよ。特に今回は、ダブル入賞を果たしていればコンストラクターズポイントでメルセデスの逆転に王手をかけられただけに、チームとしても残念なリタイアでした。

ともあれ、2012 年の F1 も泣いても笑ってもあと 2 戦。アメリカ大陸での 2 連戦を残すのみとなりました。ひさびさの北米開催となるアメリカは F1 ではまだ誰も走ったことのないサーキット。どのクルマが一番速く、強いのでしょうか。

投稿者 B : 23:47 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/29 (Mon.)

F1 インド GP 2012

インドGP決勝 ヴェッテルが4連勝、アロンソが2位 - GPUpdate.net

インド GP。シーズン終盤のアジアラウンドに入ってから圧倒的な強さを発揮し始めた RB8&ヴェッテルの組み合わせがインドでも圧勝、シンガポールからの連勝を「4」に伸ばして選手権でのリードを広げました。

初開催となった昨年もヴェッテル圧勝でしたが、今回も似たようなレース。大きなアクシデントもなく、比較的単調なレースになりがちなサーキットなのかもしれません。地形を巧みに活かしたアップダウンのあるレイアウトで、曲率の違うコーナーを組み合わせて大きく回り込むコーナーを作るのはいかにもヘルマン・ティルケデザインのサーキット。ただ、コース全体としてはなんだか単調に見えるんですよね。

ともあれ、ヴェッテルは強い。RB8 の開発がようやく成熟し、ヴェッテルも乗りこなせるようになってきたということでしょうが、前半戦の苦戦が嘘のように、まるで昨シーズンのヴェッテルを見ているかのようなレース運びです。そして、ヴェッテルが強すぎるとレースがつまらないという(笑。
それでもアロンソはダメージを最小限に抑える 2 位フィニッシュは立派ですね。アロンソがウェバーを交わして 2 位に浮上した 48 ラップ目が、このレースの唯一の見せ場であったと言っても過言ではないくらい、追い詰め方も見事でした。ウェバーは KERS にトラブルを抱えていたとはいえ、安定性はともかく絶対スピードに欠ける今の F2012 でレッドブルの 1 台を喰うとは思えなかったので、驚かされましたね。

それでもヴェッテルとアロンソのポイント差は開き、現在 13pt のギャップで残り 3 戦。トラブル 1 つでなんとでもなってしまう点差とはいえ、ちょっと今のヴェッテルの勢いはそう止まりそうには見えないなあ。とはいえアブダビ GP もすぐにやってきます。そこでチャンピオンシップの趨勢が見えるか、それともまた振り出しに戻るか。アブダビ GP も単調なレースになりがちなサーキットですが、ハラハラさせてくれる展開に期待したいです(笑。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/14 (Sun.)

F1 韓国 GP 2012

韓国GP決勝 ヴェッテルが3連勝!レッドブル1ー2 - GPUpdate.net

感動の鈴鹿から連戦となった韓国 GP。我らが可夢偉...は、フリー走行からイマイチ苦しそうなマシン状況で予選 13 位。決勝では何とかポイント圏内フィニッシュが現実的な目標か...と思っていたら、スタート直後の第 3 コーナーでバトンと接触、バトンのフロントタイヤを壊してリタイアに追い込みつつ、自らも右リヤタイヤをバーストさせて緊急ピットイン。コースには復帰したものの、マシンにダメージが残っていたのか、最終的にはレースを諦めてガレージに車を戻してしまいました。バトンとの接触は他にもロズベルグやペレスがコース上に並んで行き場を失った結果であり、半ば不可抗力に近いものではありますが、鈴鹿での初ポディウムを得ながら来季のシートに黄信号が点っている可夢偉にとっては手痛いミスと言えるでしょう(とはいえ、可夢偉自身がそれなりのスポンサーを連れてくることができれば、今季の残りのレースの結果は来季のシートに影響しない、という状況ではありますが)。

この韓国でも圧倒的に強かったのはヴェッテル。PP こそウェバーに奪われたものの、スタートでトップに立ってからはウェバーの援護射撃もあって後続を全く寄せ付けず、完勝で今季ただ一人の 3 連勝を記録しました。シーズン 4 勝目というのも現時点での最多勝で、チャンピオンシップでもついにアロンソを逆転、6 ポイント差で首位に躍り出ました。
ヴェッテルは前半戦、ブローディフューザー禁止に伴う今季仕様の空力をなかなかモノにできず、苦しんでいました。が、マシンの開発が進み、ヴェッテルもそれにようやくアジャストできるようになったのか、シーズン終盤に来ての 3 連勝。この 3 戦はまるで昨シーズンの再現を観ているかのような完勝ぶりで、ようやく眠れる猛牛が目を覚ました感があります。

対するフェラーリは鈴鹿に続いて韓国でもマッサがいい走りを見せており、こちらもマシンの熟成が進んだ(かつ、ようやくマッサが F2012 にキャッチアップできてきた)ということだと思いますが、マシンの絶対性能的には明らかにレッドブルのほうが一段上。3-4 フィニッシュという悪くない結果を残しながらも、レッドブルに負けていてはアロンソのチャンピオン獲得はあり得ません。
マシンの絶対的なスピードであればマクラーレンもレッドブルに負けてはいないと思いますが、ここ数戦はセットアップの煮詰まり具合という点でレッドブルに後れを取っている印象が否めず、今回の韓国 GP をもってハミルトンもチャンピオン争いから事実上脱落したとみていいでしょう。もはや奇跡でもない限りはヴェッテルとアロンソの一騎打ち、それも状況としてはヴェッテル有利というのが現在の勢力図でしょうね。残っているサーキットとマシンの相性を考えても、ヴェッテルがミハエル・シューマッハー以来の三連覇、エイドリアン・ニューウェイも自身がデザインしたマシンとしては初の三連覇、という結末がいよいよ現実味を帯びてきたように思います。あとは今季大事なところで露呈しているマシンやエンジンの信頼性問題がどう出てくるか、がキモになりそうですが...果たして。

投稿者 B : 22:04 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/07 (Sun.)

F1 日本 GP 2012 決勝 -可夢偉初表彰台!-

日本GP ヴェッテルが優勝、小林が3位表彰台!!! - GPUpdate.net
可夢偉 歓喜の初表彰台 - GPUpdate.net

ついにこの日がやって来ました。

日本 GP 決勝は、小林可夢偉が 3 番グリッドからのスタート。課題だったスタートダッシュも今季最高の形で決め、ウェバーを抑えながら 2 位で 1 コーナーに入っていくことに成功しました。その後、ウェバーとグロジャン、アロンソとライコネンの接触があってセーフティカーイン。アロンソはそのまま後輪がパンクしてリタイア、ウェバーも下位に沈み、可夢偉にとっては理想的な状態でレースが始まりました。
とはいえ今回の可夢偉車はタイヤが厳しめで、後続のバトンやマッサに追われる展開。抜きにくい鈴鹿とはいえ、DRS ゾーンに入られたくはありません。バトンが早めのピットインでアンダーカットを仕掛けてきた翌周にザウバーも反応してピットインし、バトンを抑えることには何とか成功したものの、マシンの仕上がりが良かったマッサがその間にペースを上げて先行。タイミング的に両者ともどもを抑えるのは難しかったかもしれませんが、あそこでバトンに反応していなければもう少し違った展開があったかもしれません。
以降の可夢偉はマッサを追いかけながらバトンから逃げるレース。途中、バトンがギヤボックストラブルで少しペースを落とすシーンがあったものの、全体的にはフェラーリとマクラーレンのほうが速く、マッサには徐々に離され、バトンには少しずつ詰められる展開が続きました。それでもポジションをキープしたまま 2 回目のピットストップも済ませ、あとはコース上の勝負に。ピット作業の遅さが課題だったザウバーも、今回は完璧な作業で可夢偉をアシストしました。
終盤まで可夢偉とバトンは自己ベストを出し合いながら、最後までマシンとタイヤの性能を絞り出して競った結果、0.5 秒差で可夢偉が勝利。ピレリタイヤの「クリフ」がいつ来るかヒヤヒヤものでしたが、可夢偉はそれでもラスト 5 周のためにわずかな余力を残していたかのようにも見えました。

最終的に、可夢偉は日本人として 8 年ぶり 3 人目、日本グランプリでの日本人ドライバーとしては鈴木亜久里以来 22 年ぶりの 3 位表彰台を獲得。先人 2 人の場合はタナボタ的な要素もありましたが、今回の可夢偉は(アロンソとウェバーの脱落があったとはいえ)シーズンを通じて相応の実力があり、レースでも最後まで真正面から戦い、マクラーレンの 2 台を後ろに従えての 3 位なので、正真正銘の表彰台です。だって今年はワールドチャンピオン経験者が 6 人も走っているんですよ!?一昨年の鈴鹿でのオーバーテイクショーは後ろからのスタートだったのに対して、今年はオーバーテイクでの見せ場こそありませんでしたが、ポジションを守るレースができる状況になった、というのは大きな進歩だと思います。
可夢偉の来季の去就はまだ不透明なままですが、このまま残りのレースでも今回のような勝ちパターンを確立していって、来年に繋げてほしいですね。少なくともザウバーはペレスが離脱する今、チームや開発の継続性を断つべきではないと思います。

他のドライバーに目を向けると、今回もやってくれたグロジャン。2 番手スタートのウェバーに特攻したことを考えると、もしヴェッテルにグリッド降格ペナルティが課せられて可夢偉が 2 番手スタートだったら...と想像すると恐ろしいです(´д`)。今回は結果的にライコネンとグロジャンが可夢偉の表彰台を助けた格好になりましたが、あと一回同じような事故を起こすようなら、FIA はグロジャンの処遇を考えたほうがいいと思う。
チャンピオンシップという意味ではアロンソは悔やんでも悔やみきれないでしょうね。今季は自身にミスらしいミスはなく、2 回のリタイアはいずれももらい事故。それでレース前までヴェッテルと 29pt あったポイント差が、レースを終えた時点で一気に 4pt 差まで詰め寄られてしまいました。これはもうポイント差がないに等しく、次のレースでヴェッテルが勝ったら逆転されてしまうことを意味します。あとは現実的に可能性が残っているのはせいぜいハミルトンとライコネンまで。29pt 差であればアロンソは残りのレースで勝てなくても 2 位を続けていけばチャンピオン獲得の可能性は高い、と思っていましたが、こうなってくると直近のマシン性能的にはむしろヴェッテルのほうが可能性は高いのではないかとさえ思えます。なんだか 2010 年のチャンピオンシップ終盤の状況にだんだん似てきましたね...。

という複雑な状況を抱えながら、次は来週の韓国 GP がすぐにやってきます。ドライバーたちはほとんど休む暇もなく(とはいえ、多くのドライバーはこの後東京で 2 日間ほど過ごしてから移動するようですが)転戦していきます。でも、今は可夢偉に表彰台の喜びをじっくり噛みしめてほしい。おめでとう可夢偉!

投稿者 B : 22:57 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/06 (Sat.)

F1 日本 GP 2012 公式予選

日本GP予選 ヴェッテルが4年連続のPP! - GPUpdate.net
ザウバー 可夢偉が2列目を獲得 - GPUpdate.net

今年も始まった F1 日本グランプリ。10~11 月開催のグランプリが増えた今、チャンピオンシップにおける鈴鹿のドラマ的な重要性は以前に比べれば薄れていますが、それでもそろそろ大詰めの落とせないレースであり、鈴鹿がすべてのドライバーにとってチャレンジングなサーキットであることに変わりはありません。

チーム間の勢力図という意味では、ここ数戦は明らかにマクラーレンの流れ。レッドブルは主にトップスピードで伸び悩み、フェラーリも遅くはないけど最速ではない、という状況でしたが、昔から鈴鹿との相性が良いのがエイドリアン・ニューウェイがデザインしたマシン。そこに「鈴鹿の森の神に祝福された青年」ことヴェッテルが圧倒的な速さを見せつけて PP。Q3 アタック中のアロンソへの妨害と見なされる行為で審議対象になりましたが、グリッド順位に影響はなく、今季初のレッドブルによるフロントロウ独占となりました。
ここ鈴鹿でのマシン性能はおそらくレッドブル→マクラーレン→フェラーリ→ザウバー/ロータスといった順でしょうか。可夢偉は金曜プラクティスではセットアップがイマイチ決まり切らない様子だったものの、土曜日にはきっちりまとめてきました。ザウバーは 2 台揃っての Q3 進出を決め、Q3 最終アタック時のライコネンのコースオフによって最後のアタックの様子が分からなかったばかりか、複数のドライバーが黄旗無視で審議対象になるのでは?と危ぶまれましたが、結果的にいずれもお咎めなしで可夢偉は 4 番手タイムを記録。3 番手バトンのギヤボックス交換ペナルティにも救われ、明日の決勝は 3 番グリッドからのスタートとなりました!

レッドブルの 2 台は明らかに速いのでトラブルでもない限り勝負にならないでしょうが、今回の C31 は 2 台揃って好タイムを記録できていることからも、鈴鹿に合ったセッティングを見つけられたと見ていいでしょう。可夢偉にとっては今季ここまでの課題となっているスタートとピット戦略のミスさえなければ、現実的に表彰台を獲りに行ける状況だと思います。最も心配なのは、ベルギーでのスタートでチャンスを完全に潰してくれたグロジャンが隣のグリッドからスタートすることです(´д`)。

鈴鹿は偶数グリッドよりも奇数グリッドのほうがスタートで有利、というのは昔から言われている話。今回はもしかしたらベルギーよりも良い状態でスタートを切れるのではないでしょうか?日本 GP としては 1990 年の鈴木亜久里(3 位表彰台)を超えるリザルトを期待せざるを得ません。明日は気合い入れて応援しないと!

投稿者 B : 21:35 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/10/05 (Fri.)

M. シューマッハーが引退へ

シューマッハ 二度目の引退を発表 - GPUpdate.net

7 冠を誇る F1 界の絶対王者、ミハエル・シューマッハーが 2 度目の現役引退を発表しました。まあ先日のハミルトンのメルセデス移籍決定でほぼ確定的な状況になっていたとはいえ、実際に確定してしまうとちょっと寂しいですね。

今季のミハエルはようやく現行型マシンやタイヤの使い方が身についてきたのか、復帰以来最も元気が良い走りを見せていて、得意のモナコで復帰後初のポールタイムを記録(ペナルティで 6 番グリッドスタートだったとはいえ)したり、ヨーロッパ GP ではポディウムに上ったりしていました。が、いっぽうで不注意やミスが原因と思われる追突事故なども繰り返しており、そろそろ身体がついていかなくなってきているんだろうなあ...と思わせる部分もありました。一応、「復帰後 3 年以内に結果を出す」と宣言していた節目の年でもありますし、潮時なのかと。

そして今週末はいきなりミハエルの鈴鹿ラストランとなってしまいました。6 年前、最初の引退を発表した後の鈴鹿ラストランは観に行きましたが、今年は行けそうもないなあ。残念。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/28 (Fri.)

ハミルトンはメルセデスに、ペレスはマクラーレンに

メルセデス ハミルトンと3年契約 - GPUpdate.net
マクラーレン ペレスと複数年契約 - GPUpdate.net

日本 GP を前に、今週は F1 関係のニュースも一休みかな...と思っていた矢先に驚くべきニュースが。ハミルトンがマクラーレンを離脱し、メルセデス AMG と 3 年契約。入れ替わりにペレスがマクラーレンと複数年契約、という衝撃的な移籍が発表されました。

バトンがチームと複数年契約を交わしたのに対して、ハミルトンがマクラーレンと主に契約金の点で交渉がまとまっていないという噂は以前からありましたが、ハミルトンがテレメトリーデータを Twitter に投稿した事件など、昨今チームとの関係がうまくいっていないと思わせる言動や状況もいくつかありました。それでもメルセデス移籍の噂はマクラーレンとの交渉を有利に進めるためのブラフだろうと思っていたら、本当に移籍とは。
マクラーレンはハミルトンにとっては少年時代から接してきたチームでしたが、最大の支援者だったロン・デニスがチームを離れ、ハミルトンと同じくらい速くてワールドチャンピオンの肩書きを持つバトンが入ってきて、それまでのようにマクラーレン自体が「チーム・ハミルトン」でなくなってきたことは事実でしょう。それでも現に今シーズン最多タイとなる 3 勝を挙げ、最速マシンを擁するマクラーレンから、参入以来今季ようやく 1 勝を挙げたばかりのメルセデスに移籍するというのは、明らかに自身の 2 度目のワールドチャンピオンの可能性を潰してしまったようなもの。移籍先がレッドブルやフェラーリというならまだしも、常に撤退の噂がちらつくメルセデスですし、私がハミルトンの立場だったら、減俸を受け入れてでもチャンピオン獲得の可能性が高いチームに残るほうがレーサーとして得策だったと思うけどなあ(2007 年のアロンソのように、最速マシンでありながらチーム内で孤立した状況であれば、話は別だけど)。極端な言い方をすれば「金でレーサーとしての将来を棒に振った」という印象。

これでメルセデスはハミルトンとロズベルグの 2 人体制。自動的にミハエル・シューマッハーのシートがなくなったことになりますが、マッサの後任としてフェラーリに電撃復帰、というサプライズでもない限り、このまま引退→メルセデス F1 の幹部としてチームに残る、という可能性が最も高いのではないでしょうか。

そして同様に驚いたのがペレスのマクラーレン移籍。ペレスはデビューイヤーの昨年から印象的な走りを見せ、今季既に表彰台 3 回という結果を残していますが、フェラーリ・ドライバーズ・アカデミー出身のペレスがフェラーリではなくマクラーレンに移籍というのがまずサプライズ。ただ、アロンソが絶対王政を敷くフェラーリでセカンドドライバーに甘んじるのと、曲がりなりにも対等に扱ってくれるマクラーレンでバトンの経験に学ぶのとではどちらが良いか?そしてマシン開発の基礎体力としてどちらが優秀か?を考えれば、マクラーレンは最良の選択肢でしょう。ただ、個人的にはバトン+ハミルトンという長所短所が対照的なコンビがけっこう気に入っていたので、「二人ともタイヤに優しい」新しいコンビはメリハリがなくてつまらないなあ、とは思います。

ペレスの移籍で気になるのはやっぱり可夢偉の動向。仮にペレスが残留だった場合、「結果を残せてスポンサーも持ってるエースドライバー」がいるならある程度安定したポイント獲得は期待できるわけで、「けっこう速いけどお金持ってないセカンドドライバー」よりも「速さはそこそこだけどお金持ってるセカンドドライバー」のほうが特に台所事情が厳しいザウバーにとってはありがたいわけで。かつ、今季の好成績でザウバーのシートは買い手市場。正直言って可夢偉の残留はかなり難しいと思っていました。が、こうなってくると可夢偉は開発もできるエースドライバーとしてチームに残留し、セカンドはまたフェラーリの育成ドライバーか他チームからスポンサー持ち込みで...となる可能性が高いのではないでしょうか。可夢偉よりも実績のあるドライバーが市場に出て、結果総取り替えという可能性もありますが、ザウバーは比較的継続性を重んじるチームですし。

現時点での来季シート状況はこんなところでしょうか。

  • レッドブル: ◎ヴェッテル、◎ウェバー
  • マクラーレン: ◎バトン、◎ペレス
  • フェラーリ: ◎アロンソ、△マッサ?
  • メルセデス: ◎ハミルトン、◎ロズベルグ
  • ロータス: ○ライコネン、○グロジャン
  • フォースインディア: ○ディ・レスタ、○ヒュルケンベルグ
  • ザウバー: ○小林可夢偉、△アルグエルスアリ?/△ピック?/△グティエレス?
  • トロロッソ: ○リカルド、△ベルニュ?
  • ウィリアムズ: ○マルドナド、△ボッタス?
  • ケータハム: ○コヴァライネン
  • HRT: △カーティケヤン
  • マルシャ: △グロック、△ピック?

この中で空きが出ている/出る可能性が高く、競争率が高そうなのはフェラーリとザウバーのセカンドシート。場合によってはウィリアムズにも人気が集中しそうです。個人的には可夢偉にはロータスあたりに移ってほしい気もしますが、グロジャンはそれなりに結果を出していることと、フランス系スポンサー(トタル)との関係を考えるとグロジャン残留は濃厚だろうなあと。
可夢偉はチーム戦略との歯車が噛み合っていない印象ですが、ペレスが抜けることになった今、これまでのような「おりこうさん」ではなく、リーダーシップを発揮してチーム自体を可夢偉自身のために全力を尽くす組織に変えていかなくては、来季以降の結果もついてこないのではないかと思います。アロンソとフェラーリの関係のように、マシンが駄目でも自分が引っ張り、それにチームが応えていくような信頼関係を築くことが急務。まずは来週の鈴鹿で今季最高の結果を出すことからですね。

投稿者 B : 23:14 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/24 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2012

シンガポールGP決勝 ヴェッテルが優勝、ハミルトンはリタイア - GPUpdate.net

F1 サーカスはヨーロッパからアジアへ。唯一のナイトレースであるシンガポール GP は、ヴェッテルが久々の優勝でようやく今季 2 勝目。ドライバーズランキングも 2 位に躍り出ました。

予選はハミルトンが圧倒的速さで PP。マクラーレンはこれで 4 戦連続の PP で、純粋な速さだけなら現時点での最速マシンと言えるのかもしれません。しかしここにきてマクラーレンはマシンの信頼性に疑問符がつき、前戦でバトンが、今回はハミルトンが、上位走行中にトラブルで単独リタイア。個人的には、2005~2006 年頃の「速いけど壊れる」マクラーレンが戻ってきたようでちょっとワクワクするんですが(ぉ)、チャンピオンシップを争っているチーム/ドライバーにとっては笑い事ではありません。今回のリタイアでハミルトンもアロンソに 52pt も離されてしまい、逆転に向けて一歩後退する状況となりました。

今回のレースで最も得をしたのは間違いなくアロンソでしょう。シンガポールでは滅法強いアロンソも、今回は絶対的なスピードが足りず、マクラーレンとレッドブルに追いつくことはできませんでした。ただこういうときにダメージを最小限に抑えることができるのがアロンソの強さで、今回もしぶとく 3 位表彰台。ヴェッテルにはポイント差を詰められたものの、当面のライバルであったハミルトンとの差を広げることに成功し、結果的にランキング 1 位の座を強固にしたと言えます。まだ 6 戦も残っている状況で断定的なことは言えませんが、ノーポイントレースが 1 回あってもまだまだ 1 位、というのは今後の戦い方の幅を考える上で、非常に意味のある状況だと思います。

可夢偉は本人も言っているとおりフリー走行から予選から全然スピードが足りず、どうにもなりませんでした。それでも粘りのレースを見せてくれてはいましたが、ピットインを減らした戦略が功を奏さず、タイヤがタレてきたところでそれまで抑えてきた後続に次々と襲いかかられ、ヒュルケンベルグとの接触で万事休す、という...。リタイアこそ免れましたが、最初からポイントがほぼ絶望的なレースで、見ていて辛かったです。
ただ、同じような状況でもチームメイトのペレスは Q2 に進出し、決勝でもウェバーへのペナルティの結果とはいえ 10 位入賞。ペレスは今季かなり成長していて、良いときにも悪いときにもそれなりの結果を持ち帰ることができるドライバーになりました。今季の可夢偉は残念ながらそれに見合う結果を残せていないのは事実で、やはり、このままペレスが来季も残留なら、ペイドライバーに取って代わられる可能性も高いと言わざるを得ないでしょう。次は毎年最高の結果を残している鈴鹿、ここでどこまでセッティングをまとめ上げて、週末を通じて可夢偉らしい走りを見せられるか...が、来季に向けての分水嶺となるのではないでしょうか。毎年、鈴鹿は最も楽しみなレースなのですが、今年ばかりはちょっと見方が違ってしまいそうです。

投稿者 B : 23:40 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/09 (Sun.)

F1 イタリア GP 2012

イタリアGP決勝 ハミルトンが優勝、バトン、ヴェッテルがリタイア - GPUpdate.net

ヨーロッパラウンドの最終戦、イタリアはモンツァ。スパでの勢いそのままにこの高速サーキットもマクラーレンが席巻、途中まで 1-2 フィニッシュの流れでしたが...バトン車に何の前触れもなくオルタネータートラブルが発生してリタイア。その少し後にヴェッテルの RB8 もほとんど同じような症状が出てストップし、ウェバーも単独スピンの後にスローダウンしてそのままガレージに戻ってしまいました。結果、ハミルトンは最後まで危なげなく走りきって優勝、ポイントリーダーのアロンソも予選 10 位からの「いかにもアロンソらしい」追い上げを見せて 3 位表彰台。序盤は半ばパレード走行で退屈なレースになるかと思われましたが、中盤以降は抜きつ抜かれつ、トラブルもありの非常に見応えのあるレース展開となりました。

チャンピオンシップはアロンソが 179pt でトップ、以下ハミルトン(142pt)、ライコネン(141pt)、ヴェッテル(140pt)、ウェバー(132pt)と続いていますが、せっかくベルギーで巻き返したはずのバトンが今回のノーポイントでチャンピオン争いからほぼ脱落と言って良い状況となり、そろそろ候補者が絞られてきた感があります。47pt 差となるとウェバーも現実的には苦しいでしょうし、現時点でのマシンの戦闘力を考えるとヴェッテルの三冠にも黄信号が点っていると言えそうです。事実上はここまで 3 勝しているアロンソとハミルトンの一騎打ち、もし得意の鈴鹿で復帰後初優勝を飾りでもすれば伏兵ライコネンがチャンピオンシップに名乗りを上げる、という展開でしょうか。ベルギーでのアロンソとハミルトンのもらい事故によって半分リセットされたかに思えたチャンピオンシップですが、今回で一気に絞られてきましたね。

で、そんなことよりもザウバーですよ。スパとは打って変わって 2 台ともセットアップが決まらない中、可夢偉がなんとかがんばって Q3 進出を果たし、他車のペナルティもあって 8 番手スタート。ペレスは 12 番手スタートで、どちらもペース的に決勝でも厳しそうだなあ...と思いきや、ハードタイヤでスタートしたペレスのペースが素晴らしく良い。ファーストスティントを長く引っ張れるくらいにタイヤを保たせて、最後はミディアムタイヤに交換してスプリント。マッサとアロンソを相次いでぶち抜く豪快なレース運びで、今季なんと 3 度目の表彰台獲得ですよ。
いっぽう、予選をがんばった可夢偉は決勝はミディアムスタート、しかも予選重視のセットアップが裏目に出て決勝ではペースが伸びず、後ろを抑えるのがやっと。何とか 9 位入賞を得たとはいえ、これはバトン・ヴェッテル・ウェバーが相次いでリタイアしたことによる望外の結果に過ぎません。セットアップや戦略の違い、予選結果による決勝タイヤ選択の違いなど理由はあるとはいえ、ペレスがアロンソを交わした映像の直後に可夢偉がディ・レスタに抜かれていくというのは、とても見ていられませんでした。チームは表向きには「カムイは運がなかっただけ、両ドライバーの実力に差はない」とはコメントしていますが、もうザウバー内でのドライバーの優先順位は決定的なものになったと言えるでしょう。かたや資金を持ち込んで表彰台 3 回、対して資金持ち込みなしで表彰台なし...となると、ザウバーの C. ピックとの交渉話もかなり現実味を帯びたものと考えざるを得ません。残留のためには、可夢偉は最低でも表彰台は必要とされているのではないでしょうか。
最後の日本人ドライバーとして、私は最後まで可夢偉を応援し続けますが、こうもペレスとの「持ってるものの差」をまざまざと見せつけられると、暗澹たる気持ちにもなってきます。可夢偉にはせめて、鈴鹿で結果を出してほしい。

投稿者 B : 23:43 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/02 (Sun.)

F1 ベルギー GP 2012

ベルギーGP決勝 バトンが開幕戦以来の優勝を飾る! - GPUpdate.net

はあ...もう言葉も出ません。

2 番手スタートで優勝の最大のチャンスを得た可夢偉でしたが、フォーメーションラップ中にタイヤから謎の白煙。どうもブレーキのオーバーヒートらしい症状でしたが、それが影響してかどうか、スタートで出遅れる→そこに多重クラッシュのマシンが突っ込んできて巻き込まれてしまう、という泣きっ面に蜂状態。リタイアこそ免れたものの、修復ピットのため最後尾からの追い上げになります。一時はトップグループと同等のペースを見せ、このまま行けばせめてポイント圏内には復帰できそう...と思いきや、結局クラッシュでマシンバランスが狂ってしまっていたのか、そこからペースが上がらず無得点フィニッシュ。ファンとしてはため息しか出ません...。
特にあのスタートは失敗さえしていなければバトンと同じく多重クラッシュを回避できていた可能性は高かったわけで、単に可夢偉がスタートに失敗した可能性はあるにせよ、最高の状態でマシンを送り出せなかったチームの責任は重いでしょう。その後もペースが落ちてきた可夢偉を早めにピットに呼び戻せておけば...など、チーム側の失策が今回も目立ったレースでした。勝ちたければ、最低限あの白煙の原因をしっかり調べて、二度と同じトラブルを起こさないようにしてほしい。
しかし、この上なくマシンの状態が良くて予選も良かったのにこういう結果になる、ということが続くと、可夢偉自身がそういうチャンスをつかめない星回りなのではないか、という気にさえなってきますね。速いけどツキに恵まれず結果が残せなかったドライバーは枚挙に暇がなく、いっぽうでアロンソあたりはツキがなくても自分でたぐり寄せるだけの強さを持っているので、そういう観点で比較すると悲観的にもなってきます。

優勝したバトンは開幕戦オーストラリア以来の完璧な週末をまとめ上げ、勝てこそしなかったものの素晴らしいオーバーテイクショーを見せてくれたヴェッテルとライコネン(特に、ライコネンがオー・ルージュでミハエルをぶち抜いて見せた瞬間には鳥肌が立ちました)がポディウムを占める、というリザルトは、屈指のドライバーズサーキットであるスパに相応しいのではないでしょうか。いっぽうで、相変わらずしょうもない接触が多いグロジャンやスタートでフライングするマルドナドあたりは、そろそろ「あのアグレッシブさが時には必要なんだ」とも言ってられない気がするんですが。

今回は多重クラッシュのもらい事故でアロンソが今季初の無得点に終わり、ドライバーズランキングは半分リセットされたような形になりました。まあそれでもバトンがチャンピオンを意識するには最低あと 1 回は勝たなくてはならないでしょうし、現時点で射程圏にいると言えそうなのは 4 位のライコネンくらいまででしょうが、それでもチャンピオン争いがますます面白くなったのは事実です。
ただ、今日ばかりはどうしてもレースが面白かったと言えない自分がいます(´д`)。本当にガックリ来ました...。

投稿者 B : 23:31 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/09/01 (Sat.)

ベルギー GP 予選、小林可夢偉が自身初のフロントロウを獲得

ベルギーGP予選 バトンがPP、可夢偉が2位を獲得! - GPUpdate.net

夏休みが明けて後半戦が開幕した F1。数あるコースの中でも随一のドライバーズサーキットであるベルギー・スパフランコルシャンで、我らが小林可夢偉が自身初、日本人としても佐藤琢磨に並ぶ最高位となる 2 位フロントロウを獲得しました!

今年のザウバー C31 はかつてない仕上がりで(とかいうと例年のボジョレー・ヌーヴォーみたいだな)、ライバルたちの力も強いながらも、サーキットとの相性やレース展開次第では表彰台を狙えるマシンであることは、セルジオ・ペレスがこれまでに 2 度証明してきました。いっぽうの小林可夢偉はここまで運がないというか、ペレスほどのツキに恵まれていない印象がありましたが、マシン的にもドライバー的にもスパは行ける、という感触は以前からありました。それが蓋を開けてみればバトンからコンマ 3 秒落ちの 2 位ですよ!これは嬉しいというかなんだか涙が出てきます。

PP のバトンは今季これまでにないくらいにマシンの仕上がりが良く、圧倒的な速さで Q2、Q3 を制しましたが、レースでは果たしてどうか。幸いにしてヴェッテルやウェバーが下位に沈んでいますし、マルドナドとライコネンにさえ気をつけていれば、決勝ではバトンと可夢偉の一騎打ち、という展開もあり得るのではないでしょうか。まずはスタートが勝負でしょうね。

今季に限らずザウバーは 2 台の戦略を分けることが多く、今季ここまではペレスの戦略のほうが当たりだったというレースが多かったですが、2 番手と 5 番手からのスタートならば、安全策を取りに行くよりも優勝と最大限のポイントを狙っていくべきでしょう。ザウバー的には、もちろんコンストラクターズランキングのために堅実にポイントが欲しいところでしょうが、今季既に 2 位を 2 回獲得しているなら、もうあとはポディウムの中央を狙いに行くだけですよね。少なくとも、今回のレースは今季においてはその最大のチャンスだと思います。2 台とも「勝つための戦略」で、思い切り良く行ってほしい。それでだめならしょうがないじゃないか、という気持ちです。

ああ、明日の決勝が待ちきれません。

投稿者 B : 23:18 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/30 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2012

ハンガリーGP決勝 ハミルトンがポールトゥウィンで今季2勝目 - GPUpdate.net

先週のドイツ GP からの連戦となったハンガリー GP。先週の勢いをそのままブダペストに持ち込んで・・・とそう簡単にはいかないのが、今年のチャンピオンシップの難しさです。前回表彰台に上がった三人のうち、だれ一人としてハンガロリンクのポディウムに上っていないのですから(ただし、ライコネンはヴェッテルのペナルティで前戦繰り上げ 3 位→今回 2 位、ではある)。

今回はひさびさにハミルトンの速さが光りました。得意のサーキットではありますが、混戦の今シーズンにおいて 2 位に 0.4 秒差の圧倒的 PP には目を見張るものがありました。決勝も、最終スティントでずっとライコネンからのプレッシャーを受け続けながらも、何とかタイヤマネジメントを成功させて最後まで隙を与えず。チームメイトに先立ち、今シーズン 3 人目のダブルウィナーとなりました。今季はマシン開発に苦しんで浮き沈みの多い状況ながらも、ここ 2~3 戦はようやくマシンポテンシャルが活きてきたようで、バトン共々復調の兆しを見せていますね。

2-3 フィニッシュを決めたロータスの 2 台も見事でした。予選 2 位を獲ったのはグロジャンでしたが、「振り向けばライコネン」と言わんばかりの走りで気がつけばライコネンが首位のハミルトンを追う展開に。トップスピード不足で攻めきれず、1 秒弱のギャップまで迫りながら仕掛けるところまではいかなかったのが残念でしたが、2005 年の鈴鹿ばりにファイナルラップでの見事なオーバーテイクを期待してしまいました。グロジャンはともかく、ライコネンは今季あまり浮き沈みのないシーズンを過ごしていて、これまでに 7 人のウィナーが誕生した今シーズンにおいて、まだ 1 勝も挙げていないながらチャンピオンシップでは 5 位につけているんですから、もう復帰後初勝利は時間の問題と言ってもいいのかもしれません。次は夏休み明けに最も得意とするベルギー GP ですから、ここが最大の勝利のチャンスなのではないでしょうか。

前戦の 4 位から今回は期待されたザウバー小林可夢偉は、マシンのパフォーマンスが全くふるわず下位に沈んでしまいました。同僚のペレスも似たようなリザルトだったので、もうドライバーの力ではどうしようもなかったということなのでしょうが、イマイチなレースでシーズンを折り返し夏休みに入る、というのは精神的にもネガティブになりがちなものです。休み中に心機一転して、ドライバーズサーキットが続く後半戦に賭けてほしいものです。

投稿者 B : 00:17 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/23 (Mon.)

ドイツ GP ヴェッテルのペナルティで可夢偉が 4 位に

ドイツ GP の結果に関する、小林可夢偉本人の深夜(といっても、ドイツ時間だと夕方か)のツイートに驚いて調べてみたら、

ヴェッテル 20秒加算のペナルティで5位に - GPUpdate.net

とのこと。ラスト 2 周でヴェッテルがバトンをオーバーテイクしたシーンで、追い抜いた瞬間はトラック上にいたものの、ヴェッテルがその後ランオフエリアを抜けながら加速していったのがペナルティ対象になるのでは・・・と見られていましたが、レース後の審議で最終的に 20 秒加算ペナルティが適用され、可夢偉のリザルトが 1 つアップ。本人としては初となる 4 位のリザルトを得ました。敵失によるラッキーとはいえ、こういうのをモノにするのも、速さがあっても不運で結果を失うのも、この世界では実力のうち。

今回の入賞でドライバーズランキング上は 10 位にまで上がってきましたが、チームメイトのペレス(9 位)にはまだまだ 14 ポイント差をつけられて負けている状況。ペレスが今期既に 2 回ポディウムに上がっていることを考えると、自己ベストタイとはいえ 5 位はそろそろ要らないでしょう、というのが現実です。もう次は本気でポディウムを獲りに行くしかない。勢力図が今のまま、すぐに次のレースとなる今週末のハンガリーが最大のチャンスです。タイヤに厳しいハンガロリンクはザウバーと可夢偉に合っているはずだし、もう戦略ミスも本人のミスもなく、完璧な週末を送ることだけを考えて、臨んでくれることだけを祈ります。

投稿者 B : 01:15 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/22 (Sun.)

F1 ドイツ GP 2012

ドイツGP決勝 アロンソがポールトゥウィンで今季3勝目 - GPUpdate.net

ここのところ、フェラーリ(特にアロンソ)がいいですね。勝者の顔ぶれが変わり続けてきた今シーズンにおいて、ここ数戦は常に優勝争いに絡んでいて、現時点ではただ一人の 3 勝目をマーク。相変わらず混戦模様のチャンピオンシップながら、シーズンが折り返し地点に来たこともあり、アロンソはそろそろ具体的なチャンピオン獲得に向けたポイント計算に基づいたクレバーな戦い方に切り替えて良いポジションに入ってきたのではないでしょうか。
レースの方はヴェッテルやバトンに追い上げられながらも、さほど危なげもなくポールトゥウィン。マシンの開発が熟成してきたこともありますが、アロンソ自身の戦いぶりが勝利を引き寄せているように見えます。自分自身は決して大きなミスを犯さず、相手のミスを誘う正確なドライビング。そして相手が追い上げてきたときや隙を見せた瞬間を逃さずにプッシュしてタイムを出せる走り。今季のアロンソはデビュー以来最も脂が乗っていると言って良いのではないでしょうか。まあ、今回はいったん周回遅れになったハミルトンが「破れかぶれ走法」で後続のヴェッテル以下を抑えてくれたから、というのも勝因としてはあると思いますが(笑

2 位のヴェッテル、3 位のバトンも健闘したと言えるでしょう。レッドブルはエンジンのトルクマップに違反容疑がかかっていて、とりあえずシロという判断が下りたようですが、他チームからの嫌疑はしばらく引きずりそう。とはいえ、悩んでいた排気の空力利用についてはある程度方向性が見えたことで、ここ数戦は常に優勝争いに絡めるレベルに復活してきました。そして悩めるバトンも今回の大規模アップデートで見事に復活を果たし、中国 GP 以来の表彰台。ウェバー、ハミルトン、ライコネンもチャンピオン争いに名乗りを上げてはいますが、やっぱりこの二人が出てこないと面白くないですよね。マシン性能的にはいい感じに拮抗しているようなので、ハンガリー GP でも面白いレースが観られそうです。

そしてやっぱり気になるのはザウバー&可夢偉。予選は・・・「走り出した者勝ち」の雨の Q2 で出遅れ、しかもウェットタイヤに履き替えるべきタイミングで遅くまでインターミディエイトで粘り、さらにはもう路面が濡れてタイムが伸びるわけないタイミングでウェットを履いてコースイン、というあり得ない戦いぶり。もう呆れるしかない状況で、案の定 2 台とも Q2 落ち。もうね、毎戦言ってるけどザウバーのレースストラテジストはどこかに消えてくれよ・・・。
で、決勝は中盤以降の可夢偉の走りが実に良い。ファステストラップまたは自己ベスト連発の走りで上位をどんどん交わし、最終的には自己ベストタイの 5 位でフィニッシュ。上位にトラブルがあれば表彰台か、という展開で、ひさびさに可夢偉関連で胸が熱くなりました。やっぱり今年のザウバーのマシンポテンシャルは本当に高い。レースにタラレバは禁物ですが、これで Q3 進出できていれば、確実にポディウムを争うレースができていたわけで、本当に予選の戦略ミス、いやもっと言うならば無為な予選、が悔やまれすぎます。
今季ここまで、ペレスはなんだかんだ言って絶好のチャンスを確実にモノにして 2 位 2 回(チームに台無しにされたレースもありましたが)。そういう大事なところで実力以上の結果を出せるかどうか、がこの世界の「さらに上」を狙っていくためには必須な能力だと思うのですが、可夢偉にそれが備わっているかどうかはおそらく今季中にこれ以上の結果が出せるかどうかで判るでしょう。正直なところ、ペレスに傾いていて、引き続き資金も欲しい現在のザウバーチームの状況を考えると、ブルーノ・セナあたりのペイドライバーに来季のシートを奪われても文句は言えません。今季は珍しくここまでマシンポテンシャルを維持できていますが、夏休み中のアップデート合戦がおそらくキモ。ある意味、夏休み前の次戦ハンガリー GP が大きな試金石ではないかと思っています。

ハンガリー GP は、6 年前にバトンがホンダのマシンを駆って『君が代』を聴かせてくれた記憶もまだ新しい土地。F1 屈指の抜けないサーキットでありながらも、バトンだけでなくコヴァライネンの初優勝など、番狂わせを演出してきたサーキットでもあります。次こそ可夢偉にはより高いリザルトを期待したいです。

投稿者 B : 23:57 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/07/09 (Mon.)

F1 イギリス GP 2012

イギリスGP決勝 ウェーバーが逆転で今季2勝目 - GPUpdate.net

鈴鹿とよく似たクラシックサーキットで、「抜けない」と言われるシルバーストンサーキットも、KERS/DRS と今年のピレリタイヤにかかればエキサイティングなオーバーテイクの舞台になり得ます。今年のイギリス GP は、シルバーストン史に残る接戦のひとつに数えられるレースになるんじゃないでしょうか。

レース自体は PP から終盤まで完璧にアロンソが支配しており、ただひとりの 3 勝目をマークしてチャンピオンシップに頭一つ抜け出すか、と思われましたが、ラスト 7 周というタイミングでアロンソのソフトタイヤがクリフに到達。3 秒近くあったウェバーとの差を瞬く間に詰められ、難なくパスされてしまいました。結果、レッドブルが 1-3 フィニッシュを決め、ウェバーが二人目となる今季 2 勝目。ドライバーズランクでは引き続きアロンソがトップではあるものの、レッドブルの二人もそう離されてはいない状況となっています。

そして今回もやっぱりザウバー。というか可夢偉。前戦でのペナルティで今回 5 グリッド降格が確定していた中にありながらも、マシンは今季中で最も完成度が高い状態といっても過言ではありませんでした。金・土を通じて唯一のドライセッションとなった FP1 で 2 番手タイムを記録し、これなら悪くても Q3 進出は確実、うまくすれば予選トップ 3 も狙えると思えましたが、予選はあいにくの雨で長時間の赤旗中断もあるという、荒れたコンディション。Q2 のラスト 6 分あまりの時点から予選再開されたところで、可夢偉は唯一のインターミディエイトタイヤ装着。これが完全に裏目に出て、アウトラップだけ走ったところでウェットタイヤに交換、しかしタイヤが温まりきらないうちにセッションが終了してしまい、12 番手。さらに前戦のペナルティ適用で 17 番グリッドという(´д`)。結果にタラレバを言ってもしょうがないですが、今回は正攻法でいっても Q3 進出できる可能性は高かったので、あえてリスクの高いギャンブルを打つ必要は全くなかったんじゃないかと。毎度毎度、ザウバーのトラックエンジニアリング責任者・ダラーラは何を考えているんだか解りません・・・。
まあ、可夢偉も可夢偉で、いいペースで追い上げていたからこのままいけば 8~9 位は争える・・・と期待が高まったところでピットストップ時にミス、停まりきれずにピットクルーを撥ねてしまって 12~13 秒のロスをしてしまったのが本当に痛かった。あれがなければ少なくとも 10 位 1 ポイントは確実、ゴール時点でのタイム差をそのまま当てはめれば 8 位になれていた可能性もあるので、一概にチームばかりを責められないのが今回のレースでした。しかし前戦のクラッシュといい、ここのところ本当に歯車が噛み合いませんね・・・。

F1 2012 年シーズンも中盤、混戦模様は続きながらも、そろそろ少しずつチーム感の戦力差がハッキリしてきたように思います。現時点ではレッドブル・フェラーリ・ロータスが「三強」、その少し後ろにマクラーレン・メルセデス・ザウバー・ウィリアムズ・フォースインディアあたりがダンゴ状態になっている、という現在のコンストラクターズランキングがそのまま勢力図を表していると言って良いでしょう。下馬評ではさんざんだったフェラーリも、ようやく開発の方向性が定まってきたのか、新規開発マシンの伸びしろの大きさをようやく活かしてこれているようです。
この先はホッケンハイム、ハンガロリンクというタイヤに厳しい中低速サーキットが続くので、マシン特性からするとレッドブルとロータスあたりが優勢そうですが、このまま現「三強」が差を広げるのでしょうか。夏休みに入るとまた勢力図が描き変わる可能性もありますが、追うチームにとってはこの 2 戦が正念場になるかもしれません。ザウバーにとっては、比較的マシンとの相性は良さそうなサーキットだと思うので、次こそ結果を出してくれることに期待しましょう。

投稿者 B : 00:59 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/06/25 (Mon.)

F1 ヨーロッパ GP 2012

ヨーロッパGP決勝 アロンソが劇的なレースを制す! - GPUpdate.net

ヨーロッパ GP はまさかの展開でまさかの人が優勝するという、とても劇的なレースになりました。

予選はここのところようやく RB8 との相性が合ってきたように見えるヴェッテルが、ラストアタックで驚異的な 0.5 秒を搾り出し、圧倒的なタイムで PP。決勝はスタート直後から逃げを打ち、3 ストップ作戦かと思いきや実は 2 ストップ作戦で、このままヴェッテルらしい圧勝展開か、やっぱりバレンシアは波乱がなくてつまらないなあ・・・と思っていたら、ケータハムとトロロッソの接触に起因するセーフティカー明け直後に、ヴェッテルのマシンが突然のスローダウン。おそらくトップ快走中は好調だったのが、SC 中のスロー走行あたりが原因でマシントラブルが発生したのだろうと思われます。さすがにヴェッテルはこの上なく悔しそうで、ニューウェイも頭を抱えていましたが、ニューウェイのマシンが圧倒的速さを誇りながらトラブルで自壊、というのは久々に見ましたね。それでこそニューウェイデザインだ!(ぉ

ヴェッテルのリタイアにより、トップは 11 位スタートからいつの間にかスルスルと順位を上げていたアロンソ。そこに好調のグロジャンが襲いかかるものの、アロンソは大事なところでちゃんとプッシュをかけて仕掛ける隙を見せません。DRS ゾーンに入ってもトップスピードに劣るロータスが仕掛けきれない周回を何度か繰り返すうちに、突如としてグロジャンがスローダウン。いつもは後ろからプレッシャーをかけて前車のミスやトラブルを誘うアロンソ・マジックは、前を走っていても有効なのか・・・と驚かされました。
前戦カナダではラスト数周でタイヤがクリフに達して表彰台を逃してしまったアロンソでしたが、今回はヴェッテルのトラブルに助けられたとはいえ、それ以外のレースコントロールは完璧。逆に前戦の勝者ハミルトンのタイヤが限界を超えて失速、という結果が、今シーズンの難しさを物語っていると言えます。

そのハミルトン。最後にタイヤが崖を越えるまでは悪くない走りをしていました。でもラスト 2 周での小競り合いの末のマルドナドとの接触はちょっとがんばりすぎたのではないかと。マルドナドのほうもいくらなんでも慎重さに欠ける動きだったので、どっちもどっちという気はしますが、ともに今季優勝を経験しているドライバーの走りとしては情けなかったですね。特にマルドナドは優勝したスペイン GP では全てがうまく行っていましたが、それ以外は終盤いい場所にいながらの自滅が目立ちます。それを克服すればもう一皮むけると思うのですが、ラテンの血にそれを求めるのは酷でしょうか。

それにしても今回の可夢偉は悔しすぎますね。コンマ 2 秒の間に 10 台がひしめき合う予選でアタックラップをうまくまとめて 7 番グリッド獲得、スタートもうまく決めて 4 番手、マシンのセットアップもうまくまとまっているようだし、今回こそ表彰台を本気で狙っていける!と思ったのですが、初回ピットで想像以上に時間を要してしまい、中団の隊列の中に戻ってしまったことがケチのつき始めでした。その後、オーバーテイクをかけに行ったところでブルーノと接触して緊急ピットイン、さらにはオーバーテイクを仕掛けたマッサとももろにぶつかってそのままリタイア、という散々な結果。初回のピットミスで歯車がズレたか・・・としか思えないような内容で、期待が持てる内容だっただけに、悔しすぎます。まあ可夢偉もブルーノに仕掛けに行ったところで、相手がアロンソやヴェッテルのような「ギリギリのラインを残す」駆け引きができる相手ではないことをもう少し考慮すべきでしたが、でも事の発端はピットのタイミングとピットミスじゃないでしょうか。チームメイトのペレスには、良いときには幸運なことしか起こらないので、その対比を考えれば考えるほど哀しいです。

さておき、今回の表彰台はアロンソ・ライコネン・ミハエルという、まるで 6 年前にタイムスリップしたかのような顔ぶれでした。ミハエルの 3 位は多分にラッキーが重なった結果とはいえ、ようやくこの位置に戻ってきてくれたことが嬉しいです。今年は特にポディウムの顔ぶれが一定せず、新顔もどんどん出てきていたので、こういう表彰台を見ると安心するというか。
しかし、今季 2 勝目一番乗りをアロンソが果たすとは、開幕時点で誰が予想していたでしょうか?しかも、現時点での選手権トップ。この混戦を見る限りではまだまだ誰が最後に笑うかは分かりませんが、絶対的な速さはともかく「強さ」という意味では、やはりアロンソが一番なんでしょうね。

次は 2 週間後のホッケンハイムリンク。バレンシアではアロンソが勝ちましたが、ドイツでは地元の現役王者や皇帝が目を覚ますのか。その次のハンガリーも含め、夏休み前の重要な 2 連戦です。

投稿者 B : 00:49 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/06/12 (Tue.)

F1 カナダ GP 2012

カナダGP決勝 ハミルトンが今季初優勝を飾る! - GPUpdate.net

日本時間では生放送でも深夜になるカナダ GP。最近はさすがに起きてられなくなってきたので、今年も録画観戦しました。

F1 史上初の 7 グランプリ 7 ウィナーという記録が打ち立てられた、その勝者はマクラーレンのハミルトン。予選こそヴェッテルに譲ったものの、決勝に向けてのセットアップとピット戦略が完璧にハマり、終盤にアロンソとヴェッテルがピットインを 1 回キャンセルして逃げ切ろうとしたところで猛プッシュ、毎周 1 秒を上回るペースで 2 台を追い立て、DRS を使って難なくオーバーテイク。待望の今季初勝利を飾りました。そういえば去年もバトンがヴェッテルを猛追してファイナルラップで劇的な逆転を果たしましたが、それに迫るモノがありましたね。
昨シーズンの不安定さとは打って変わって、今年は全般的に安定したリザルトを残してきていたので、勝利も時間の問題とは思っていましたが、今回はデビューイヤーともチャンピオンに輝いた 2 年目とも違う、安定した走りを見せてくれました。個人的にはハミルトンのアグレッシブさは評価しているので、精神的なもろささえ克服してくれれば、改めてチャンピオン獲得の目はあると思っています。ちょうど、今回のレースでアロンソを逆転し、選手権トップの座を奪ったことですし。

2 位・3 位にはそれぞれ 1 ストップ作戦を成功させたグロジャンとペレス。ともに今シーズン 2 回目、そしてデビュー以来 2 回目となるポディウム獲得で、高いポテンシャルを改めて証明したことになります。今季ここまでの表彰台はほぼ毎戦異なる顔ぶれが閉めていますが、それでもハミルトン・グロジャン・ペレスというポディウムは新鮮ですね。

いっぽうでこの 3 人との明暗がハッキリと分かれたのがそれぞれのチームメイト。ライコネンと可夢偉はポイント獲得できただけ良いとして、バトンはモナコに続いての 16 位ポイント圏外の期待外れなレース。というか、開幕戦で優勝し、3 戦目の中国で 2 位表彰台を獲得した以外はうまく行かないレースが続いています。いずれもセッティングだったりタイヤ戦略だったりピットアウト時にコース状に戻った位置だったり、ちょっとしたことの積み重ねの結果でしょうが、チームメイトが優勝し、チャンピオンシップでも首位に立っている状況を考えると、あまりにも残念です。
同じくライコネンと可夢偉もピット戦略の失敗で落としているポイントがあまりにも多くて、今季バトン・ライコネン・可夢偉の 3 人を主に応援している身としては残念すぎます。今季はあまりにもチーム感の戦力差が小さいために、些細なことでリザルトが大きく変わってしまうのがこの状況を生み出しているのでしょうが、そういう「引きの強さ」も実力のうちですからね・・・。

しかし、今回は 1 ストップ戦略を採ったドライバーの一部が成功したとはいえ、1 ストップ作戦はタイヤ交換のタイミングを戦況に応じて変えることが事実上できません。タイヤやレースの常用を見ながら臨機応変にピット戦略を変えていかなくてはならない今季の F1 において、戦略の柔軟性を欠く 1 ストップ作戦はリスクのほうが大きいと思うんですよ。今回はたまたまギャンブルに成功したにすぎず(もしかしたらカナダ GP の高いセーフティカー導入率を考慮したのかもしれませんが)、個人的にはザウバーのこの戦い方の幅が少ない戦略は、後半戦に向けて弱点になっていくと思っています。まあ、臨機応変な対応のできないジャンパオロ・ダラーラがストラテジストをやっている間は、戦略の幅なんてあってないようなものでしょうけどねー(棒

ともあれ、そろそろシーズンも 1/3 が経過し、さすがにチーム間の戦力差がそろそろ浮き彫りになってくるかな、と思いきや、相変わらずダンゴ状態が続いていますね。フェラーリもいよいよマシンの戦闘力が向上して、自力でそれなりに戦えるようになってきたようだし、今季はまだまだどうなるか分からない、というのがホンネです。
前戦モナコはウェバー得意のレース展開で退屈だったし、今回のカナダは 30~60 周目が寝落ちしそうなくらい単調でしたが、次は F1 サーカス屈指の退屈さを誇るバレンシアサーキット(ぉ。今年は接戦だし、ちょっとは面白いレースになってくれるといいんですが・・・。

投稿者 B : 00:33 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/05/28 (Mon.)

F1 モナコ GP 2012

モナコGP決勝 ウェーバーがポールトゥウィンで今季初優勝 - GPUpdate.net

伝統の一戦モナコ GP。予選では波乱と言ったら良いのか、むしろようやく本領発揮と言ったら良いのか、メルセデスの M. シューマッハーが復帰後初のポールタイムを記録しました。
現役ドライバーで最もモナコを知り尽くした男の面目躍如で、最も華やかなグランプリでのポールタイム記録はミハエルらしいと言えばらしいですが、前戦スペインでのブルーノ・セナに対する追突のペナルティで 5 グリッドダウン。それがなければ「絶対に抜けないモンテカルロ」ではそのままポールトゥウィンを飾れていた可能性も高かっただけに、返す返すももったいないミスだったと思います。

優勝はそのミハエルから PP を譲られたウェバーがポールトゥウィンで今季初優勝。とはいえトップ 5 がトレイン状態に連なってのゴールで、勝敗を分けたのはマシン性能の差ではなく予選タイムとピット戦略の差だったと言って良いでしょう。その証拠に、13 番グリッドから果敢にポイント圏内を狙う走りを見せていたバトンが、ピットアウト後にあろうことかケータハムのコヴァライネンに引っかかり、そのままポイント獲得が絶望的なペースに付き合わされた挙げ句、強引なオーバーテイクに失敗して接触、そのままリタイアという結果に。毎年、予選グリッドが全てと言われてきたモナコですが、今年はソフトタイヤとスーパーソフトタイヤの性能差が微妙だったこともあって、余計にコース上でオーバーテイクすることが難しいレースになったと言えます。

事実上 1 コーナーでの接触で終わってしまった小林可夢偉のレースも残念でしたが、それ以上に残念だったのはロータス。グロジャンはその 1 コーナーの接触の元凶になってリタイア第 1 号となりましたが、ライコネンもひどいレースでした。序盤は 7 番手につけてヴェッテルを追いかけるレースだったものの、雨が降るという予報のためにタイヤ交換を引き延ばしに引き延ばされ、結局まともに雨が来なかったがためにピレリタイヤが完全にクリフから転げ落ち、そのままズルズル。最終的に何とか 9 位をもぎ取ったものの、もっと早くピットインする判断ができていれば・・・というレースでした。まあ雨に賭けたギャンブルの結果なので文句は言えないのでしょうが、今年のライコネンはこういうコンサバなピット戦略でダメになるレースが多いように見えて、非常にもったいないです。キミがマクラーレン時代から絶大なる信頼を置き、ロータスに引っ張ってきたレースエンジニアのマーク・スレードの判断がコンサバなのか、それともチームのレースストラテジストの問題なのか。今季はロータスといい、ザウバーといいピット戦略が微妙ですね・・・。

あと、モナコで特筆すべきはフェラーリが復活の兆しを見せたことでしょうか。いや、アロンソはスペインでも速かったし、ムジェロテストの効果が着実に現れているということなのでしょうが、ここまで全然ダメだったマッサがアロンソに迫る速さを見せていたのが印象的でした。まあモナコは他のサーキットとは明らかに特性が違い、タイヤのグリップも違えば空力がタイムに及ぼす影響もパーマネントサーキットに比べると遙かに小さいので、この結果をもってフェラーリ復活と結論づけるのは早すぎますが、何かきっかけを掴んだように見えたのは確かです。
とはいえ、今季はここまでグランプリごとに異なるヒーローが生まれ、ポディウムの顔ぶれもほとんど違った面々というレースが続いているので、明日はフェラーリがまた勢いを失い、別のチームが上位に食い込んでいる可能性も十分に考えられます。結局、そのサーキットにマシン特性が合っているか、タイヤとの相性がいいかどうか、セッティングをうまく合わせ込めるか、ピット戦略を適切に立てて臨機応変に動けるか、ということでレースごとに勢力図が大きく変わってくるということでしょう。どれもレースにおいては基本的かつ超重要な要素ではありますが、今年のようにマシン性能が拮抗し、開発の方向性の正解がまだ見えておらず、タイヤの特性も掴みきれないという状況では、そういった基本的な戦い方の部分が及ぼす影響が大きい、ということでしょうね。

次のグランプリはこれまた荒れるレースになることで有名な、カナダ・モントリオール。今季 7 人目のウィナーは現れるのでしょうか。

投稿者 B : 00:28 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/05/14 (Mon.)

F1 スペイン GP 2012

スペインGP決勝 マルドナドが初優勝を飾る!! - GPUpdate.net

ヨーロッパラウンドの開幕戦、スペイン GP は大番狂わせ。週末が始まった時点で、ウィリアムズの P. マルドナドが初優勝を飾るとは誰が予想したでしょうか。いや、ウィリアムズチームもマルドナド本人でさえもしていなかったに違いない(笑。

まず、このリザルトは予選の段階から始まっていたと言っても過言ではありません。予選 Q2 でライバルのタイムの伸びを読み誤ったウェバーとバトンがなんと脱落。Q3 ではヴェッテルとミハエルがタイムを出さず、トップ 3 はハミルトン-マルドナド-アロンソの順。2・3 位は予想外の顔ぶれではありましたが、これならば現時点での最速マシンを駆るハミルトンが先行逃げ切りか・・・と思いきや、ハミルトンは燃料不足で失格、予選タイム剥奪。マルドナドが PP からスタートという形になりました。
しかしうまくホールショットを決めたのはアロンソ。そのまま中盤までトップを堅守しますが、マシンに引き離せるだけのスピードがなく、レースをコントロールできているとは言いがたい状況。そして最後のピットストップでマルドナドが先にピットイン、アンダーカットに成功してトップを奪取。フェラーリはピットタイミングをウィリアムズに合わせ込みに行けばマルドナドの頭を抑えられた可能性はありますが、ちょっとコンサバティブな戦略を採りすぎましたね。アロンソは終盤 20 周近くマルドナドを追い回したものの、王者のプレッシャーにも負けずに抑えきったマルドナドが今季初勝利。F1 のポディウムに初めてベネズエラ国歌が流す快挙を成し遂げました。
マルドナドは昨シーズンから速さを見せていましたが、今季はマシン性能が向上したこともあってトップ 10 争いの常連には顔を出していたものの、自身のミスやマシントラブルなどツキに恵まれてきませんでした。それが今回は全ての状況がパーフェクトに揃っての初勝利。嬉しそうな顔を見せてはいたものの、ウィニングラップでも FIA の会見でもはしゃぎすぎることなく、冷静そのもの。この冷静さが最後まで王者を封じ込めた走りに繋がったのだと思います。南米人だからって感情的なキャラだと勝手に思い込んでて本当にすみませんでした(笑。

ウィリアムズの今年のマシン・FW34 はなかなかよくまとまっていますね。最速ではないけれど、サーキットとの相性が良ければ安定して速い。昨年チームに加入したマイク・コフランやマーク・ギランのマシン開発がうまくいっているということでしょうが、昨年ウィリアムズを更迭されたサム・マイケル(現マクラーレン)が方向性を示した極小ギヤボックスによる空力アプローチが正しかったことの証左でしょう。このギヤボックスは昨年までのコスワースエンジンでは本領を発揮できていませんでしたが、ルノーエンジンを得てようやく日の目を見た印象があります。それでも、光るものを持っているマルドナドというドライバーと、刷新されたチームスタッフによる攻めたレースオペレーションの双方があってこそのリザルトだと思いますが。

一方で残念だったのはフェラーリとロータス。フェラーリはアロンソが鮮やかなスタートを見せてトップを奪い、地元スペインのファンの目の前で勝利を飾るか・・・と思いきや、ピット戦略で沈没。ロータスもライコネンが良い走りを見せていたものの、ライバルのピット戦略の読み違い(マルドナドとアロンソがあと 1 回ピットに入ると思っていたもよう)で優勝争いに絡むチャンスを失いました。最後のピットをあと 5~6 周早く済ませていれば、終盤に追いついて仕掛けられるところまで持って行けた可能性も高いだけに、残念です。この両チームはピット戦略で勝てるレースを落としたと言って良いでしょうね。
マクラーレンは、バトンのマシンバランスが良くなかったようで見せ場のないレース。ハミルトンは予選での失格がなければ十中八九勝てていただけに、こちらもチームの戦略ミスで負けたと言って良いと思います。

我らが可夢偉は・・・厳しい条件の中では健闘したと言えるのではないでしょうか。予選 Q2 突破が確定した直後にマシントラブルでストップ、Q3 に出走できずに 10 番手(ハミルトンの失格により 9 番グリッド)スタート。途中、ペースの上がらないバトンに長々と付き合わされ、さっさとアンダーカットしちゃえばいいのにいつまで経ってもピットに入らずに時間を無駄にしました。それでも素晴らしいブレーキングでバトンとロズベルグをコース上でパスし、自力でもぎ取った自己最高タイの 5 位。フリー走行までの内容が良かっただけに、Q3 で走れていれば、とか、もっと柔軟なピット戦略が組めていれば、とか、いろいろとタラレバを考えたくもなる内容でしたが、それでもこの抜けないカタロニアサーキットで、可夢偉自身の力でこのリザルトまで持ってこれたのは立派。というか、ストラテジストのダラーラを誰か一刻も早く解雇してください(´д`)。

それにしても、ウィリアムズとマクラーレン、フェラーリ、ロータスが優勝を争う F1 なんて、まるで 1987 年の F1 を見ているようじゃないですか。ロータスは当時のロータスとは直接関係ないとはいえ、古い F1 ファンとしては感無量の思いです。
それに加えて、今シーズンはさらにレッドブルとメルセデスがすでに 1 勝を挙げていて、ザウバーも勝利に肉薄したという。こんなに面白いシーズンは史上初めてかもしれません。何と言ってもここまで 5 レースを終えて、その全てのレースで違うチームとドライバーが勝利しているというのも、史上稀なことです。次あたりそろそろロータスかザウバーにお鉢が回ってきても良い頃じゃないかと勝手に期待しているのですが(笑)、その次戦は F1 随一のドライバーズサーキットたるモナコ。乱戦が続く今シーズンにおいて、真に強いドライバーが誰かが、いよいよ白日の下に晒されることになります。

投稿者 B : 01:16 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/04/23 (Mon.)

F1 バーレーン GP 2012

バーレーンGP決勝 ヴェッテルが今季初優勝!ライコネンが2位 - GPUpdate.net

開幕から混戦が続く 2012 年シーズンの F1。内戦により開催が危ぶまれたバーレーン GP でしたが、無事(と言えるのかどうか)開催されました。
まあそもそもが体制派(王室)によるスポーツの政治利用的な側面が強かったグランプリを、内戦状態にある中で決行してしまった FIA/FOM の姿勢は問題にされるべきでしょうし、チームスタッフが内乱の小競り合いに巻き込まれかけたり、F1 開催への抗議デモで死者も出ていることから、少なくとも何事もなかったとは言えないわけで。日本での中継もフジテレビがスタッフの派遣を取りやめたようですが、これらの事態は重く見るべきではないかと思います。さすがに FOM から権利を買っている放送の中で批判めいた発言はできないでしょうが・・・。

さて、本題。予選はディフェンディングチャンピオンのヴェッテルが今季初 PP。レッドブルに秘策があったわけではなく、純粋にマシン開発の進歩とセッティング、およびドライバーとのマッチングが進んだ成果でしょうが、ヨーロッパラウンドを前にしてようやく本命が本来の速さを取り戻し始めたように見えます。
決勝でも RB8 の速さには翳りがなく、空力を乱されない最前列での走行で余裕の逃げを打つ・・・ように見えましたが、そこに現れたのがダークホースのロータス・ルノー。ストレートを伸ばすセッティングが功を奏した E20 でグロジャンとライコネンがヴェッテルを追い立てます。特にタイヤを温存して予選 11 位からスタートし、新品のソフトタイヤでダッシュを決め、その後のタイヤも全てキレイに使い切ったライコネンが中盤以降ヴェッテルの背中にピタリ。「いつでも抜ける」と言わんばかりの余裕のある走りでヴェッテルにプレッシャーをかけましたが、今一歩抜ききれず。最後のピットストップでヴェッテルを交わせなかったところで、実質的なゲームオーバーとなりました。

ライコネンが勝てなかった原因としては、本気で仕掛けていれば抜けそうなポイントがいくつかあったのに抜ききらなかったこと、そもそもグロジャンをパスするのに時間を要したこと、そして最後のピットストップがヴェッテルと同時になってしまった(アンダーカットするなりステイアウトするなりの選択肢はあった)こと、などいくつかの要因はあります。ただ今回のレースに関して言えば、ロータスとライコネンがミスをしたというよりも、あれだけライコネンにプレッシャーをかけられ続けたヴェッテルが「ミスをしなかった」ことが最大の要因ではないでしょうか。ゴール直後にマシンを止めるほど薄氷の勝利でありながら、最後まで選択肢を間違えなかった王者の底力の勝利。そんなレースに見えました。
いっぽう勝てなかったライコネンについては、私はミハエルと違って今年中に優勝争いに絡んでくるレースがいくつかあるだろう、と思ってはいましたが、復帰して 4 戦目で優勝の目前にまで来るとはさすがに思っていなかったので、驚きました。でも、あのライバルを追い詰めていくときの狼のような仕掛け方を 2 年ぶりに見ることができて、こんなに嬉しいことはありません。ライコネンが優勝できる可能性が極大になるのはおそらく最も得意とするベルギー GP でしょうが、その前に別の勝利のチャンスが巡ってくる可能性は大いにあると思います。ロータス E20 は飛び抜けて速いクルマではないけれど、素性が良く、コースとセッティングの相性次第ではトップクラスの速さを備えていることは、今回グロジャンが 3 位に入ったことで証明されました。

しかし今シーズンは本当に面白いですね・・・昨シーズンも面白いと思っていましたが、今シーズンは本当に各チームの実力が僅差で、結果が予想できません。こんなシーズンは私の長い F1 ファン歴の中でも初めてではないでしょうか。4 戦終わって勝者 4 人、そして毎レース終わるごとにポイントリーダーさえも入れ替わる。レッドブルの圧倒的優位性は失われ、今のところ総合力ではナンバーワンだと思われていたマクラーレンでさえも盤石ではなく。そこにメルセデス、ロータス、ザウバー、そして孤軍奮闘のアロンソが絡んできて、本当に予測がつかないシーズンになっています。

それにしても今回も可夢偉。予選アタックに失敗して Q2 敗退、ミディアムタイヤでスタートしてピット戦略に賭ける・・・まではいいとして、あのピット戦略は何なんですか。ミディアムスタートを決めたならスタートダッシュは多少諦めてもロングスティントで粘り、最終スティントのソフトタイヤで攻める・・・が定石のはずが、2 本のミディアムタイヤをいずれも早々に諦めてソフトタイヤを早めに履き、それも履き潰して結局 3 ストップになった挙げ句のポイント圏外・・・とか、素人でもやらないだろうという采配。マシンバランスが悪くてミディアムタイヤをうまく使えなかった、という可能性もありますが、去年といい今年といいザウバーは(中でも特に可夢偉は)ピットストラテジーで駄目になってしまうレースが多すぎます。本当に、可夢偉にはもう少し戦略がマシなチームに移らせてあげたい・・・。

次のレースは 3 週間後のスペイン GP。いよいよヨーロッパラウンドの幕開けです。そろそろトップ 5(レッドブル、マクラーレン、メルセデス、ロータス、フェラーリ)とそれ以外の差がつき始めたかな、というのが感じられたバーレーンでしたが、各チームが大型アップデートを持ち込むスペインからはその格差がさらに広がる可能性も高く。そういう意味では、バーレーンまでの間に結果が残せなかった可夢偉は今後厳しい戦いを強いられるでしょう。そう考えるとなんだか暗澹たる気持ちになってくるのですが、ザウバーのアップデートがポジティブなものであることに期待しつつ、3 週間待つしかありません。

投稿者 B : 01:04 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/04/16 (Mon.)

F1 中国 GP 2012

中国GP決勝 ロズベルグがF1初優勝を飾る! - GPUpdate.net

混戦模様の 2012 年シーズン。3 戦目はまたしても違うウィナーが誕生しました。メルセデス GP のロズベルグが、チームにとっても自身にとっても初めてのポールポジションと優勝を果たしました。

オフスロットルブローの禁止でレッドブルを筆頭に多くのトップチームからアドバンテージが削がれ、かなりのダンゴ状態になっている今シーズン。唯一「秘策」と言って良い機構を持っているのがメルセデスではないでしょうか。「W ダクト」とか「DRS エクステンダー」とか言われた秘密兵器――どうやら「ダブル DRS」という呼称に落ち着くようですが――のおかげで DRS の恩恵を他チームより多く受けられるのが W03 というマシン。ストレートスピードが伸びることと、DRS に使用制限のない予選でのパフォーマンスが特に高いことがこれまでのレースで実証されていましたが、長いストレートをもつ上海でさらにそれが活きた格好になりました。予選ではシューマッハーとともにフロントロウを独占、そのシューマッハーは初回ピット時にタイヤが正しくセットされておらず、ピットアウト直後にリタイアしてしまいましたが、ロズベルグはポールから他を寄せ付けることなく完勝。F1 デビュー戦で初入賞と史上最年少ファステストラップを記録した「期待の新人」だったロズベルグも、参戦 7 年目・111 戦目での念願の初優勝。待たされたという意味ではバトン(113 戦目)と同じくらい待たされた感はありますが、今までマシンに恵まれてこなかったし、この 6 年で 5 人のチャンピオンが誕生している群雄割拠の F1 界ではやむを得なかったかと。むしろ、これで「勝ち方を知った」ことで、一皮むけてくる可能性はあると思います。
メルセデス W03 も、これまで「ストレートと予選は速いけど、タイヤに厳しくレースでは苦しいマシン」という評価でしたが、サーキットとの相性はあるものの、そのポテンシャルの高さはこのレースで 2 台とも速かったことで証明できたかと(ミハエルは決勝のペースはちょっと苦しそうでしたが)。

そんなことよりも今回は可夢偉ですよ。前回のマレーシアで僚友ペレスに目の前で 2 位表彰台を獲られて、悔しくないわけがない。開幕戦では良い走りができていたわけだし、マレーシアでもセットアップやマシントラブルの問題で結果にはならなかったけれどクルマが遅いわけでもない。今回の予選 4 位、ハミルトンのギアボックス交換によるグリッド降格ペナルティによる 3 番手グリッド獲得は、まぐれではなく実力で勝ち取ったものと言って良いでしょう。前回のマレーシアでのペレスのように、前を走るのがマクラーレンやレッドブルでなければ互角にやり合える可能性はあり、レースペースに不安のあるメルセデスが相手なら優勝の目もある・・・!と思っていました。
が、蓋を開けてみるとスタートに失敗してズルズルと後退。可夢偉は後方グリッドからのスタートではスルスルと順位を上げるのが得意なのに、上位グリッドからスタートするとクイックに発進できないというジンクスがあるようで、今まで上位からいいスタートができた試しがありません。
それでも奮闘していた可夢偉ですが、中盤で履いたミディアムタイヤにうまく熱を入れることができなかったのかペースが上がらず、2 ストップ作戦のペレスにまで先行されてしまいます。その後もマッサ率いる集団の遅いペースに付き合わされてしまい、少しだけ速くピットインしてアンダーカットに成功した、かと思ったら・・・他車はタイヤがメタメタになりながらもそのまま最後までノーピットで走りきり、チェッカーを受けた時点では可夢偉は 10 位。何とも言えない残念なリザルトになりました。

前々から思っていたことですが、個人的にはザウバーのヘッド・オブ・トラックエンジニアリング(いわゆるストラテジスト)であるジャンパオロ・ダラーラを一刻も早く更迭したいです。以前からザウバーのピット戦略は予選で下位に沈んだときの 1 ストップ作戦のような苦し紛れの戦略がドライバーの頑張りで大当たりすることがたまにあっても、荒れない混戦のレースになったときに大外しする(というか臨機応変にできない)ことが多すぎ。今回ももっと早くアンダーカットさせるなり、最後まで走りきらせるなりどちらかを取っていれば 6~7 位のリザルトが得られた可能性は高かったと思いますし、これまでそれで取りこぼしてきたレースが多すぎる。もちろん今回のレースはスタートの失敗が全て(ポディウムを狙えなかったという点においては)だったとは思いますが、勝てるチームになれるかどうかはレース中の咄嗟の判断力によるところが大きいです。

小林可夢偉もフル参戦 3 年目、そろそろトップチームの扉を開けなければこれ以上を目指すのは難しい時期に入ってくると思います。特にヨーロッパ人でもラテンアメリカ人でもない人種にとって、F1 の世界で長期的に結果を残していくのは至難の業。ペレスが表彰台を獲得し、フェラーリへの抜擢が秒読み段階とさえ言われている以上、今シーズンの可夢偉はそれ以上の結果を出すか、ドライバーズランキングでペレスを抑えて 10 位以内に入ることが、来季トップチームから声がかかるかどうかの分かれ道であり、その先のキャリアを発展させていけるかどうかの分水嶺であると思っています。そうでなければおそらくザウバー以上のチームで走れることはないし、今以上のリザルトを残せることもないと言って良いでしょう。これまでの日本人ドライバーとは違い、実力で F1 に残っている可夢偉だからこそ、そこまでを期待したい。
ヨーロッパラウンドが始まってしまえばレッドブルは間違いなくパフォーマンスを上げてくるでしょうし、ロータス、ウィリアムズ、フォースインディア、トロロッソといったミッドフィールダーも大規模なマシンアップデートを施してくることは確実。少なくとも「表彰台が狙える」と息巻いていられるのは、来週のバーレーン GP が最後になると思います。ザウバーと可夢偉には、もうヘタは打てない、というつもりで本気でポディウムを獲りに行く戦いを見せてほしいです。

投稿者 B : 00:57 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/03/25 (Sun.)

F1 マレーシア GP 2012

マレーシアGP決勝 アロンソがウェットレースを制す! - GPUpdate.net

雨で始まったマレーシア GP は、赤旗中断を挟む大雨でのレースとなり、案の定の波乱が起きました。ウェットコンディションに滅法強いバトンが今回もタイヤマネジメントで勝利をもぎ取るのでは・・・とも予想したのですが、それとは大きく異なるリザルトが待っていました。

勝ったのはアロンソ。いくつもの幸運が重なったとはいえ、とても優勝争いができるとは思えない戦闘力しかない F2012 で勝ってしまうのはアロンソの地力としか言いようがありません。僚友マッサは 15 位止まり、本来ならこのあたりがこのクルマのポジションと言っても過言ではないはずです。
このリザルトの立役者はチームメイトのマッサと、あと一人は間違いなく HRT のカーティケヤンでしょう。セーフティカー明け早々のピットインラッシュでアロンソの直後にマッサがピットインしてきたことにより、先にピットインしていたはずのハミルトンが出られずアロンソが先行。その直後にはバトンがカーティケヤンに接触してフロントウィングを壊され、緊急ピットイン。アロンソはこれで労せず事実上のトップを得ました。カーティケヤンは終盤にもヴェッテルと絡み、彼のタイヤをパンクさせて表彰台争いから引きずり下ろしてしまうという、故意にではないにせよチャンピオン候補二人のポイントをフイにするアクシデントに介在することになりました。これがシーズン終盤にどういう意味を持ってくるのか、今から憶えておきたいと思います。

そしてこのレースにおけるアロンソ以上のヒーローは間違いなくザウバーのセルジオ・ペレス。小林可夢偉のチームメイトであります。
スタート直後にピットインしてインターミディエイト→ウェットにタイヤ交換したのが功を奏し、ヘビーレインコンディションで最速ラップをたたき出して 3 位に浮上。赤旗中断→SC 先導での再スタート後もポジションをキープし、ラップリーダーを記録した周回も。今回はマシンバランスが非常に良く、中盤以降はインターミディエイトタイヤでファステストラップを連発し、首位のアロンソと 5 秒以上あった差を一気に詰めます。しかし一つめのターニングポイントは終盤のドライタイヤへの交換時期で、1 秒差まで迫ったところでアロンソが先にミディアムタイヤへチェンジ、ペレスは 1 周ステイアウト後にハードタイヤへチェンジ。結果的にタイヤ選択は間違っていなかったものの、ここで同時にピットに入っていれば結果は違ったかもしれません。そして二つめのターニングポイントは残り 6 周となったところ。DRS を使用してテールトゥノーズとなり、次周の DRS ゾーンでは・・・!と思った瞬間、コーナリングでミスをして大きくコースオフ。復帰はでき、その後も追い上げを続けたものの、事実上ここで優勝は決まってしまいました。

正直なところ、ペレスは勝てるレースを落としたと言っても間違いではないと思います。いくつかのポイントで間違った選択をしていなければ、あのペース差があれば勝てていたはず。その壁を越えられるかどうかが勝てるドライバーになれるかどうかの境目でもありますが、逆に言えば、アロンソはああいった状態で絶対にミスをしないドライバー。だからこそ、今回だけでなく 2008 年のルノーや昨年のフェラーリのような勝てないマシンでも、チャンスがあれば力強くもぎ取る。そういう意味では、今回ペレスではなくアロンソが勝ったのは必然と言えるのかもしれません。
しかしながら、レースペースはウェットでもドライでもザウバーのほうが確実に速かったのも事実。ただセットアップ屋台や管理に失敗した可夢偉と F2012 を乗りこなせていないマッサがともに下位に沈んだとおり、同じマシンでも少し歯車が狂っただけで大きく落ち込んでしまうのが、チーム間の戦力差が僅少な今シーズンの傾向でもあります。でも少なくともシーズン中の開発力の差が現れない序盤戦ならば、可夢偉にも十分にチャンスはある、とも言えるはず。ペレスの表彰台獲得にペーター・ザウバーおじさんは涙していましたが、もっと泣かせる結果を目指してほしいところ。

残念ながらペレスは今回勝ちにつなげられませんでしたが、2006 年のバトンの初優勝、2008 年のクビサそしてヴェッテルの初優勝、2009 年のブラウン GP の初優勝など、新しいチームやドライバーが初めて勝ちそうな瞬間というのはドキドキするものです。私も可夢偉よりも先にペレスに表彰台に乗られるのは悔しいと思いつつ、中盤以降は完全にペレスを応援してしまっていました(笑。これで間違いなくティフォシの間ではマッサ降ろしの論調に勢いがつくでしょう。

それにしても今季は誰がまだ勝つか分からなくて面白いですね。パーマネントサーキットである今回のセパンでもう少し見えてくるかと思ったら、雨のおかげで結局分からなかったし。現時点での戦力としてはやはり 2 戦連続フロントロウ独占のマクラーレンに分がありそうですが、ヴェッテルは間違いなく何度か勝つでしょうし、ライコネンもそのうちズバッと優勝しちゃいそうだし(やっぱり得意のスパは注目でしょう)、グロジャンとマルドナドも表彰台には絡んでくる可能性が高い。メルセデス W03 のレースペースがイマイチなのがちょっと残念ではありますが、今シーズンはしばらくレースごとに表彰台の顔ぶれが入れ替わってもおかしくなく、毎度ワクワクしながら観戦できそうです。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/03/18 (Sun.)

F1 オーストラリア GP 2012

オーストラリアGP決勝 バトンが開幕戦を制す! - GPUpdate.net

2012 年シーズンのこけら落としはまず J. バトンがフロントロウからの優勝を飾り、幸先のいいスタートを切りました。
バトンの好調ぶりはまるで 2009 年のブラウン GP 時代前半を思わせる完勝で、スタートでハミルトンを交わしてからは 2 位以下に 10 秒近いマージンをキープしたまま、レースを支配しました。後半にセーフティカー導入でヴェッテルに直後に着かれても動ぜず、落ち着いたレース展開。個人的には去年の 3 度の優勝のような戦略勝ちのほうが観ていて興奮しますが、このレースでの勝ち方のほうがバトンらしいというか。別に後続が遅くてラクなレースだった、というわけではなく、バトンがペースとタイヤを完璧にマネジメントした結果だと言えるでしょう。
ヴェッテルも決して遅かったわけではありませんでしたが、このアルバートパークサーキットの特性がマクラーレン MP4-27 の方に合っていたことが大きいでしょう。今シーズンは、少なくともレッドブルとマクラーレンの関係性に限って言えば、昨シーズン終盤の勢力図をそのまま持ち越したような状況になっていると言えそうです。昨シーズン、開幕直前にマシンの空力コンセプトを根本から変更しながら、後半にはほぼレッドブルと遜色ない速さを見せていたマクラーレンが、開幕から速さと信頼性を備えたマシンを投入してきたのだから、今季のレッドブルの苦戦は必至と言えそうです。

今回、予選で速さを見せたのは間違いなくロータス(グロジャン)とメルセデス(ミハエル)。どちらも序盤でリタイアしてしまったのは残念でしたが、それぞれチームメイトのライコネンとロズベルグが最後までポイント争いを繰り広げたことも考慮すると、マシンのポテンシャルは高そうです。ただメルセデスは一発の速さはあるもののロングランのペースに不安があるようですが、ロータスは予選・決勝ともにコンスタントに速く、うまくすれば表彰台争いの常連に顔を出しそうな勢いです。ライコネンがミスで Q1 落ちしていなければ今回もどうなっていたか分からない部分はあるので、今季のダークホース・ロータスの動きには今後も注目でしょう。
あとこのレースでの台風の目と言えそうなのは、ウィリアムズのマルドナド。最終ラップにまさかの単独クラッシュでレースをフイにしていなければ 6 位フィニッシュ、しかもあわよくばアロンソを喰って 5 位に食い込もうという走りには驚きました。マルドナドは昨シーズンも速さの片鱗を見せてはいましたが、大方の予想に反して今年のウィリアムズ・ルノーのマシンはまとまりが良さそうです。技術部門の統括があのスパイ事件で一時 F1 界を追放されていたマイク・コフランというのがイメージ悪いですが、長きにわたるフランク・ウィリアムズ+パトリック・ヘッド体制を脱して新生ウィリアムズチームを確立するシーズンとできるかどうか。

逆にイマイチパッとしなかったのがフェラーリとフォースインディア。フェラーリはマッサの不甲斐なさを見る限り、やはりマシンは厳しそう。アロンソが暴れ馬を抑えつけて 5 位入賞したのはさすがといったところですが、今年もアロンソ一人しか稼げないシーズンになるのかどうか。場合によってはマッサのシーズン中更迭もあるんじゃないかというくらいの体たらくですが、後任候補と言われるペレスがシーズン途中にザウバーを離れてしまうのは、ザウバーの財政事情的にそれはそれで不安です(もしそうなった場合、フェラーリがそれなりの金額で契約を買い取るのでしょうが・・・)。
フォースインディアは昨年終盤の勢いが感じられない、パッとしないレースでしたね。ディ・レスタがファイナルラップの混乱をうまくすり抜けてポイントフィニッシュしましたが、去年の流れからすると今年はトップ 5 を狙える位置に来ると思っていただけに、肩透かしでした。まあ今回は市街地サーキットという特殊性を割り引いて評価する必要はあるでしょうが。
あと、トロロッソは新人 2 人という体制でいきなり 9-11 位フィニッシュというのはなかなか。リチャルド+ヴェルニュの 2 人はそれなりに安定感のあった昨年までのブエミ+アルグエルスアリとはまた違った勢いを感じるので、今後が楽しみです。

最後に我らがザウバー。ファイナルラップの混乱でわけがわからないことになりましたが、終わってみれば可夢偉 6 位、ペレス 8 位という堂々たるリザルト。ペレスのギヤボックス交換ペナルティによる最後尾スタートからの 8 位フィニッシュというのも立派ですが、可夢偉のレース全般にわたってライコネンやロズベルグとやり合った結果の 6 位というのはとても価値があると思います。少なくとも現時点ではロータスやメルセデスと渡り合えるだけのポテンシャルを持ちつつ、1 ストップ作戦もこなせるタイヤに優しいマシンであることが証明されたことは、大きな収穫と言えるのではないでしょうか。逆に言えば、今シーズンは昨年以上に中団グループの差が小さく、どこも突出したチームはないということでもあるので、毎年の例に漏れず資金難で、さらに開幕直前に TD のジェームズ・キーが離脱した状況下では、シーズン後半には失速してしまう可能性が限りなく高い。ということで、ザウバーの 2 人には序盤戦の戦力差が確定していない段階でできるだけポイントをもぎ取っていってほしいところです。

シーズンはいよいよ始まったわけですが、今日のところはまだまだ市街地サーキットでの勢力図が明らかになったにすぎません。第 2 戦はさっそく来週、高温多湿のパーマネントサーキット、マレーシアはセパン。中高速コーナーが多く、レッドブルが本領を発揮できるサーキットでもあります。おそらくここでヨーロッパラウンド前までの真の勢力図が見えてくることでしょうし、要注目です。

投稿者 B : 22:06 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/03/17 (Sat.)

F1 2012 シーズン開幕

オーストラリアGP予選 マクラーレンがフロントロー独占! - GPUpdate.net

2012 年の F1 がいよいよ開幕しました。今年はブローディフューザー禁止で、昨シーズン最もその恩恵を受けたレッドブルの速さがある程度抑えられる可能性が高まり、またピレリタイヤの性能向上などもあってチーム間の戦力差が縮まって、より接戦になる見込み。ということで、毎年言っていますが今年も楽しみなシーズンです。

オーストラリア GP ではプレシーズンテストからの評判どおり、メルセデス AMG やロータス(旧ルノー)のポテンシャルが高いことが明らかになりました。またレッドブルも昨年序盤ほど圧倒的ではないものの相変わらず速く、昨年序盤は苦戦気味だったマクラーレンも今年は開幕から完成度の高いクルマを送り込んできています。
唯一「ハズレ」と言えそうなのはフェラーリくらい。フェラーリは技術部門を一新し、従来のコンサバなマシン作りと訣別して攻めたマシン作りを行ってきましたが、冬季テストでも言われていたとおりそのギャンブルはどうやら今のところ失敗と言えそうな状況。乗りにくいマシンだと全くもって遅いマッサは当然として(ぉ)、多少乗りにくくても速いマシンでさえあればねじ伏せて走ってしまうアロンソも、今回は予選 Q2 で好タイムをマークした直後にスピンしてグラベルに突っ込むという状況。開幕戦の予選が終わっただけの段階で結論づけるわけにもいきませんが、楽観視はできなさそうです。

その予選は約 3 年ぶりにマクラーレンがフロントロウ独占という結果になりました。レッドブルは決して遅いわけではないにせよ、今回は 3 列目からのスタート。2 列目にはロータスのグロジャンとメルセデスのシューマッハーという、これも下馬評どおりのマシンが割り込んできています。ライコネンが Q1 の最終アタックでコースオフしてそのままノックアウト、というハプニングはありましたが、今年はメルセデスとロータスが良さそう。これはもしかするとメルセデスのコンストラクター復帰後初優勝、ミハエルも現役復帰後初優勝、というのもあり得るかもしれません。
また Q1~Q2 を見る限りでは 1~15 位くらいまでが 1.5 秒の間にひしめき合うなど、やはり予想されたとおり今年はここ数年でも稀に見る激戦。オーストラリア GP は市街地コースで他のパーマネントサーキットとは特性が違うため、この 1 戦だけでシーズン全体を占うのは無理がありますが、それでも激戦ぶりだけは明らかになりました。

ただ Q3 のタイムを見る限り、メルボルンではマクラーレンの 2 台が頭半分くらい抜け出しているようにも見えます。この勢いがレースまで保てるものかどうか(テストの内容を見る限り保っちゃいそうですが)、明日の決勝レースも楽しみです。

投稿者 B : 16:47 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/02/07 (Tue.)

RedBull RB8

今週はヘレスにて 2012 年初のプレシーズンテストが開催されるということで、先週に引き続き立て続けに各チームの新車が発表されています。

まずはルノー改めロータス。

ロータス E20を発表 - GPUpdate.net
最新画像 ロータスE20 - GPUpdate.net

レギュレーション改定により昨シーズン採用した前方排気を放棄せざるを得なかったロータスは、ほぼゼロからのマシンコンセプトの見直しを強いられました。ここ数年はダウンフォース獲得に苦心しているのが明らかに見えていましたが、今季のマシンは少なくとも外観からはオーソドックスな作りをしてきた印象で、比較的扱いやすそうにも見えます。
問題のフロントノーズはやはり段差型ですが、デザイン上の処理がうまいのか、カラーリングがブラックだからか分かりませんが(笑)それほど醜いという印象も受けず、まあ許容範囲。

去年のマシンパフォーマンスが参考にならないほどの変化なので、こればかりは走らせてみないことには速いか遅いか分かりませんが、心配なのはむしろドライバーラインアップでしょう。ドライバーの速さというよりも、マシン開発に首を突っ込みたがらないライコネンと若手のグロジャンというラインアップでは、ここからのマシンの熟成に疑問が残りそうです。ライコネンも WRC を経験してそのあたりのスタンスが変わって・・・いないだろうなあ(笑。

ザウバー C31を発表 - GPUpdate.net
最新画像 ザウバーC31 - GPUpdate.net

続いてザウバー。これまた、フェラーリに勝るとも劣らない段差ノーズ(´д`)。でも、これだけ立て続けに段差ノーズなマシンを見てくると、このデザインにもすぐ見慣れるんじゃないかという気すらしてきました・・・。とはいえ、去年の C30 は(後半戦の失速はさておき)マシンポテンシャルもそこそこあり、なおかつデザインの美しさが個人的に気に入っていたので、そこからの大幅な劣化はやはり残念です。

美しさといえばカラーリングも。何なんでしょうかこの、ノーズとお尻が黒くて真ん中だけ白い、腹巻きのようなカラーは(´д`)。でもそれ以上に気になるのはスポンサーロゴの少なさです。BMW 撤退後のザウバーはスポンサー不足が深刻で、去年のペレスの加入に伴うメキシカンマネーの流入で救われたようなものですが、そこからほとんどスポンサーが増えていないという。これでは今年も後半戦の失速は想像に難くないわけで、どこか日本企業がスポンサードしてくれよ・・・とは思いつつも、先週の大企業の相次ぐ一千億単位の赤字決算を見ていると、そうも言えなくなってしまいます(´д`)。

同チームでさらに心配なのは、テクニカルディレクターのジェームズ・キーが離脱したこと。この C31 の設計までは担当したのでしょうが、その張本人がいなくなってしまうということに。ザウバーチームが BMW と袂を分かった際、フォースインディアから移籍し、2010 年シーズン後半からのチーム躍進を支えてきた実力派エンジニアだけに、残念であると同時に、ザウバーの今季がますます不安です。

レッドブル RB8を発表 - GPUpdate.net
最新画像 レッドブルRB8 - GPUpdate.net

最後は大本命、レッドブル。このレギュレーション下でエイドリアン・ニューウェイがどんなマシンをデザインしてくるか期待していたんですが・・・残念ながらここも段差ノーズ(´д`)。
とはいえ、レッドブルは数年前から既に「ツノ付き」の変形ノーズを採用してきていたこともあって、そこまで違和感があるというほどでもありません。そして特筆すべきはこの段差にエアインテークらしき処理を行ってきたこと。そういえば、2008 年のフェラーリがノーズに穴を開けてダウンフォースを稼ぐということをやっていましたが、RB8 のこの穴は何の目的で空いているのでしょうか。「全てのデザインを空力のためにやる」ニューウェイのことだから、間違いなくダウンフォース獲得を狙ってのことなんでしょうが。

さて、この段差ノーズですが、どうしてこうなった・・・という解説がこちら。

2012年F1マシン、なぜ段差ノーズがトレンドに? 【 F1-Gate.com 】

安全性向上のためのレギュレーション改定と空力の調整の産物ということですが、この段差が空力に与える影響って大したことはないんでしょうか。まあ、今のところマクラーレンを除く全チームが段差ノーズを採用していることを考えると、段差ノーズのほうが速いことがほぼ分かっている、ということなのでしょうが。
今季はテクニカルレギュレーションがそれほど大幅に変わらないからマシンの外観もエキゾースト周り以外はあまり変わらないだろうな、と思っていたんですが、予想外に大きく変わってしまうシーズンとなりました。どのマシンが本当に速いかは、結局開幕戦の予選が始まってみないことには分かりませんが、とりあえずテストの様子だけでもじっくり観察して、どこが速いのか探ってみたいと思います。

投稿者 B : 00:08 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/02/04 (Sat.)

2012 新車発表ラッシュ開始

ケータハム CT-01 に続き、F1 の 2012 年の新車発表ラッシュが始まりました。今週発表されたのは、マクラーレン MP4-27、フェラーリ F2012、フォースインディア VJM05 の 3 台。

マクラーレン、MP4-27を発表 【 F1-Gate.com 】
マクラーレン MP4-27 【 F1-Gate.com 】

まずはマクラーレン。昨年後半の速さやチームの総合力から考えて、打倒レッドブルの最右翼はやはりこのチームでしょう。
新車 MP4-27 は、ケータハムに見られたような「段差ノーズ」ではなく、マクラーレンらしい、美しいストレートノーズに見えます。レギュレーションの改定により昨年よりもノーズ先端は低くなっているようですが、それほどデザイン的に無理した印象はありません。

逆に気になったのはサイドポンツーンの処理。昨年はサイドポンツーンの内側が抉れたというか、外側がフェンス状になっていてサイドポンツーンの上面をトンネル状に気流が抜ける仕組みになっていたのが、今年はいたって普通の形状。その代わり、レッドブルのようにリヤエンドを急激に絞り込んだデザインになっており、エキゾーストブローの制限や昨年の反省を元にコンセプトの大きな見直しを図ってきたと言えそうです。

マクラーレンといえば F ダクトや昨年のサイドポンツーンなど、空力的な奇策をマシンに取り込んでくるのがマシン開発の特徴。どうもエキゾーストやディフューザー周りに何か隠しているらしいという噂も出ていますが、現状のマシンを見る限り、どちらかというとレッドブル的な「マシン自体のダウンフォースが強く、ポテンシャルが高い」方向性を目指してきたのかなという印象です。

フェラーリ、F2012を発表 【 F1-Gate.com 】
フェラーリ F2012 【 F1-Gate.com 】

続いてフェラーリ。これまた何というか・・・ケータハム以上にあからさまな段差ノーズで、これが今まで流麗なボディラインを誇ってきたフェラーリの新車なのか・・・と目を疑いたくなるようなデザインです。まあいろいろと検討した結果「これが最も速い」と判断しての採用なのでしょうが、この形状じゃ、それにしても・・・とも言いたくなりますね。
今年のマシン開発はマクラーレンから引き抜いたパット・フライ率いる技術部門が開発し、昨年までのコンセプトとはガラッと変わった「アグレッシブなマシン」ということなので、コンサバな空力、温まりにくいタイヤ、というフェラーリの持病克服を目指したのだろうと思います。でもこればっかりは実際に走らせてみないと何とも言えないなあ。これで遅ければ「フェラーリ史上最も醜いマシン」の烙印を押されかねないでしょう。

フォース・インディア、VJM05を発表 | Force India | F1ニュース | ESPN F1

フォースインディアも段差ノーズ。とはいえフェラーリに比べればマイルドなデザインだし、クルマ全体もあまり奇をてらったように見えないので、ここ数年のフォースインディアのとおり素性は悪くなさそうに見えます。まだあまり情報が出てきていないので詳細は分かりませんが、2/7 からのヘレステストでその実力の一端がつまびらかにされるでしょうか。

残りのチームのうち、レッドブル、トロロッソ、ロータス、ザウバー、ウィリアムズの 5 チームもヘレステストまでに順次新車発表の見込み。今のところマクラーレン以外は全て段差ノーズですが、他チームがどのようなアプローチに出てくるか。楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/01/29 (Sun.)

Caterham CT-01

今年も F1 新車発表の時期がやってきました。まずはケータハム F1(旧チーム・ロータス)から。

ケータハム、CT01を発表 【 F1-Gate.com 】
ケータハム CT01 紹介 by マイク・ガスコイン 【 F1-Gate.com 】
ケータハム CT01 【 F1-Gate.com 】

うわ、死ぬほどカッコ悪い・・・。途中に段差のあるカモノハシ風ノーズが醜いなあ。

一昨年のカクカクした時代遅れなデザインの T129 はともかく、トレンドを取り入れて現代的なった T130 は個人的には悪くないデザインだと思っていたんですが、これはカッコ悪い。ただ、今季のレギュレーション(ノーズの先端を最大 550mm 以下にしなくてはならない)による変更ということなので、苦肉の策といった感が強いです。噂によるとフェラーリの新車もノーズに段差があってカッコ悪いという話ですが、レギュレーションを遵守しつつ最大限にシャシー下面に気流を取り込もうと思ったら、こういう段差ノーズにせざるを得ないんでしょう。
いっぽうでリヤエンドは昨年のレッドブル風に仕上がっており、最新のトレンドに追いついているように見えます。まあ同チームはレッドブルからギヤボックスの供給を受けているので(エンジンもルノー製ということで、パワートレイン全体がレッドブルに近い)、似たような処理にするのが最も効果が高いということでしょう。
ケータハムは新興チームの中では資金力もあり、技術面はかつてルノーやトヨタで鳴らしたマイク・ガスコインが統括しているので、今季はさらなる飛躍が期待できそう。そろそろウィリアムズやトロロッソ、ザウバーの足元を脅かす存在になるんじゃないでしょうか。

ただ、私が知る限り醜いマシンが速かった試しがないので(速いマシンが次第に美しく見えるようになっていくだけかもしれませんが(笑))、この手のデザインのクルマが本当にどの程度速いかは見物です。同時に、こういうデザインを強いる今季のレギュレーションの中で、レッドブルのエイドリアン・ニューウェイがどれほど美しいマシンを描いてくるのかにも興味がありますね。

投稿者 B : 00:20 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/01/21 (Sat.)

ブルーノ・セナがウィリアムズのシートを獲得

ブルーノ、ウィリアムズ入り決定 | Williams | F1ニュース | ESPN F1

やはり最近 F1 情報の入手が 2~3 日遅れになってしまっている私ですが(汗)、ウィリアムズのシートが決まったようです。P. マルドナドのチームメイトはルノーのレースシートを失ったブルーノ・セナ。昨年、ハイドフェルドの後任として再デビューした直後はなかなか光る走りを見せていたものの、R31 の前方排気のポテンシャルが失われてからは完全に失速してしまっていました。今回の、同郷の大先輩バリチェロを押しのけてのウィリアムズ入りはスポンサー絡みと言われていますが、単に金で買ったシートではないことをレースで証明してほしいところ。

ウィリアムズといえば、叔父のアイルトン・セナが最後に走ったチームでもあります。1994 年のサンマリノで起きた悲しい事故のため、アイルトンがウィリアムズのシートに座ったレースはわずか 2 戦と 6 周にすぎませんが、それ以来ウィリアムズのフロントノーズ(ウィングステー)には今でもセナのロゴマークが記されています。
そのウィリアムズに甥のブルーノが乗る日を、私は当時から夢に見ていたのですが(もっと言えば、2014 年にホンダに F1 復帰してもらって、マクラーレン・ホンダを駆ってほしいという妄想もある(笑))、しかも今季のウィリアムズは当時と同じルノーエンジン搭載。まあ当時とはレギュレーションも違えばウィリアムズのチーム力やルノーエンジンの戦闘力も違うという環境で、さらにブルーノは残念ながらアイルトンほどの才能に恵まれているわけではなさそうに見えますが、心情的にはどうしても応援したくなってしまいますね。

あと F1 絡みのニュースをもう一件。

フジテレビ、地上波でのF1中継を終了 【 F1-Gate.com 】

FOM との契約更改がなかなか決まらなかったフジテレビがようやく F1 の放映権について契約を完了したようです。今年はなんと地上波での放送はなく、BS フジと CS(生放送はフジテレビ NEXT)での放送となるとのこと。

ここ数年の地上波 F1 中継は本当にひどくて、トヨタが F1 にいた頃は無謀すぎるほどのトヨタ贔屓でとても観る気になれず、日本チームが完全撤退してからはスポンサーの獲得にも苦労していたようで、放送が危ぶまれていました。一時は地上波は NHK が中継に興味を持っているという噂もあったほどです。
とはいえ F1 の放映権は FOM が「無料放送で視聴できること」を契約の条件としているため、フジテレビが有料の CS だけで放送するということはできません。無料放送は NHK、有料放送はフジテレビという契約形態も不可能ではなかったようですが、結局無料放送として BS フジで中継することでまとまったようです。

まあ私はいずれにしても完全生中継・CM なしの CS で視聴しているので直接影響はありませんが、地上波だと他の番組との兼ね合いで放送が深夜だったり、ひどいときにはダイジェスト版的な放送でしかなかったりしていたのが、BS だともう少しマシな放送になるのでしょうか。BS は地上波に比べるとどうしても視聴率が厳しいので、結果的に F1 の認知度が下がってしまうことがファンとしては悩ましいですが、今のままの地上波放送でファンが増えるとも思えないので、仕方のないところですかね。
いずれにせよ、今回のフジテレビと FOM の契約は 2 年ということなので、2 年後に今度こそフジテレビが F1 中継を投げ出してしまわないように祈るばかりです。まあ、もしなくなっても NHK あたりが拾ってくれればそれでもいいんですが・・・。

投稿者 B : 00:19 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2012/01/14 (Sat.)

ブリヂストンの浜島裕英氏がフェラーリに移籍

元ブリヂストンの浜島氏がフェラーリ加入 - GPUpdate.net

新車発表時期前のオフシーズンはただでさえ F1 のニュースをチェックする頻度が下がりがちで、今季はさらにストーブリーグもメインどころは早々に決まってしまったので全然チェックしていませんでしたが、チームスタッフ絡みでこんな大きなニュースがあったとは。国内の F1 中継でもおなじみ、「ハミー」ことブリヂストンの元モータースポーツタイヤ開発本部長・浜島裕英氏がフェラーリに移籍とのことです。

浜島氏といえば F1 におけるブリヂストンの「顔」であり、数多くのドライバーやチーム関係者から高い信頼を得ていることでよく知られています。中でも BS タイヤを履いてフェラーリの黄金時代を築いたミハエル・シューマッハーとの信頼関係は有名で、2006 年にミハエルが一度引退したときにはミハエルと浜島さんのエピソードがいろいろ語られたものでした。
2007 年からの BS ワンメイク時代の印象が強く「特定のチームに肩入れしない」イメージがついていたので、まだどこかのチームに所属するというのに違和感があるのですが(笑)、BS 時代はやはりフェラーリとの蜜月が長かったので、特定のチームに移籍するならばフェラーリ(または当時フェラーリだったロス・ブラウンとシューマッハーがいるメルセデス)というのは確かに順当な気はします。

フェラーリはマシン開発の方向性として伝統的に「タイヤに熱が入りにくい」マシンになることが多く、特に昨シーズンはピレリタイヤとのマッチングに苦労しました。そのあたりを浜島さんのノウハウでカバーしていきたいというのが狙いでしょう。ただ、今年は例年になくアグレッシブな開発を行ったマシンになるとのことでどんな特性のクルマが出来上がっているかまだ分からないこと、そして今年のマシンは基本的な部分の開発がほぼ仕上がってしまった段階だと思われることから、今季の開発に関して浜島さんの知見がどの程度活かされるかは未知数です。とはいえ少なくともレースでのセットアップにおいては、十分にそのノウハウが活かされるでしょうが。

あまり知られていませんが、F1 の世界では小林可夢偉以外にも多くの日本人が第一線で活躍しています。それなりに名の知れている人だけでも、マクラーレンの今井弘氏(タイヤエンジニア。ブリヂストンから移籍)、ルノーの徳永直紀氏(副テクニカルディレクター。いわば技術部門の No.2)・小松礼雄氏(昨年のペトロフ担当レースエンジニア)、フォースインディアの羽下晃生氏(マシン開発プロジェクトリーダー)・松崎淳氏(タイヤエンジニア。ブリヂストンから移籍)など、トップチームの要職に就いている人がたくさんいます。他にもホンダ、トヨタ、スーパーアグリ、ブリヂストンの撤退後に個人として他のチームに移籍して活躍しているエンジニアがまだまだいると思われます。今まではあまり国内で注目されることはありませんでしたが、浜島さんほどの有名人が活躍することで、そういった他の日本人エンジニアたちにも光が当たってくれることを願います。
実は他にも部品レベルで日本の製品や技術が F1 に使われているものって少なくないんですよね。ホイール(ENKEI、BBS(ドイツ企業だけど F1 用ホイールの製造は日本)、RAYS)、ブレーキ(曙)、スパークプラグ(NGK)、無線(ケンウッド)、ヘルメット(アライ)、マシンのモノコックやボディに使われるカーボン素材(東レ)、など多くのチームで採用されており、日本メーカーの製品がなければ F1 は走れないと言っても過言ではないでしょう。ホンダ時代の流れか、特にトップチームであるマクラーレンで日本製パーツの採用が多いのも特筆モノだと思います。

個人的にはホンダとスーパーアグリが撤退してから特定チームを贔屓にすることはなくなり、F1 は純粋にスポーツとして楽しむようになりましたが、逆に日本メーカー系のチームが存在しない今だからこそ、こういった日本人エンジニアや日本のサプライヤーを応援したいですね。

投稿者 B : 22:02 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/12/18 (Sun.)

トロロッソ、フォースインディアのシートが確定

トロロッソ リチャルドとヴェルニュをレースドライバーに起用 - GPUpdate.net
フォースインディア ディ・レスタとヒュルケンベルグを起用 - GPUpdate.net

年末も押し迫ってきて、F1 の 2012 年シーズンのシート確定も大詰め。この数日でトロロッソとフォースインディアのドライバーが決まりました。

トロロッソはなんと両ドライバーともに入れ替えとなり、現 HRT ドライバーのダニエル・リカルド、そしてレッドブルのリザーブドライバーだった J-E. ヴェルニュという、レッドブルのドライバー育成プログラムからの抜擢という形になりました。
従来のブエミ、アルグエルスアリはともに 3 年近くトロロッソのレースドライバーを務め、そこそこの結果を残してきていたため、今回の入れ替えはいささか大胆な決断にも見えます。が、トロロッソというチームはあくまでレッドブルのドライバー発掘のためのチームであり、チームそのものの成績を向上させることよりも、より才能のあるドライバーを見出し、第二のヴェッテルを作ることが目的。レギュラードライバー 2 年目にして初優勝を果たしてしまったヴェッテルに匹敵する実績を残せなかった以上、才能のある他の若手にポジションを奪われるのはやむを得ないでしょう。

個人的に、ブエミは今年の横浜の公道デモランイベントでドライバー本人だけ(泣)見てきたこともあって少し思い入れがあり、このまま F1 からいなくなってしまうのは残念な気がします。通常であれば彼らはこのままレッドブルのサポートを受けて他カテゴリに参戦するか、レッドブルを離れて他チームに移籍するかという選択肢になるでしょう。アルグエルスアリはスペイン繋がりで HRT のシートを狙うという噂もありますが、ブエミはどうでしょうね。

いっぽう、フォースインディアはかねてからの噂通りポール・ディ・レスタとニコ・ヒュルケンベルグというラインアップになりました。ヒュルケンベルグは 2010 年のブラジル GP でポールポジション獲得の快挙を果たしたにも関わらず翌年のシートがないという不運に見舞われましたが、改めてその才能を示せるか否か。ディ・レスタのほうは間違いなく 2011 年のベストルーキーだったので、この若い二人でどこまで健闘できるかに注目です。2011 年の同チームはシーズン後半につれてマシンの戦闘力が向上し、中団グループトップの座を確固たるものにしましたが、来年もこの勢いを堅持できるかどうか。

ということで、来シーズンの空きシートはいよいよウィリアムズ 1、HRT 1 と残り少なくなってきました。いっぽう今年のレギュラードライバーでシートを(リザーブさえ)確保できていないのはペトロフ、スーティル、バリチェロ、ブエミ、アルグエルスアリ、リウッツィ、カーティケヤン、ダンブロシオ。実績から考えてペトロフやスーティルあたりがどこかに拾われる可能性が高いでしょうが、両チーム共にスポンサー持ち込みドライバーを採用する可能性もあり、まだ何とも言えません。また他の下位チームもいったん確定したシートを変更する可能性がないとは言えないので、最終的には冬季テストが始まってからのお楽しみ、といったところでしょうか。

投稿者 B : 00:58 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/12/11 (Sun.)

ロータス・ルノーのシートが確定

ルノー、グロージャンと契約! | Renault | F1ニュース | ESPN F1
選択肢少ない中、自信をのぞかせるブルーノ | Renault | F1ニュース | ESPN F1

ライコネンとの電撃契約が発表されてからまだ 10 日ほどしか経っていませんが、ロータス・ルノーの来季のセカンドドライバーが今季のリザーブドライバーだったグロジャンに決定したようです。

グロジャンは 2009 年の終盤戦にルノーからピケ Jr. の代役としてレギュラー起用されていましたが、2010 年以降はリザーブ/テストドライバーに甘んじていました。以前から、同チームは来季にグロジャンを起用したがっていたと言われていたものの、スポンサーの持ち込みが期待できるペトロフやブルーノを優先していました。とはいえ同チームの主要スポンサーであるトタル(フランスの石油企業)の後押しもあって、フランス人ドライバーであるグロジャンの昇格に繋がったものと思われます。

今季それなりの活躍を見せていたペトロフとブルーノのシート喪失は残念なところ。現在はロシア系チームとなったロータス・ルノーからはじき出されてはペトロフの行き場はないようにも見えますが、2014 年に予定されているロシア GP が本当に開催されるのであれば、バーニー・エクレストンの後押しでどこかのチームに収まりそうな気もします。
いっぽう、ブルーノは今季もそれほど大きな結果を残せたわけではないので、厳しそう。現状でのシートの空きはフォースインディア(2)、トロロッソ(2)、ウィリアムズ(1)、HRT(1)といったところで、ブルーノとレッドブルグループとの関係を考えればトロロッソと言いたいところですが、同チームのシートはブエミ、アルグエルスアリ、ダニエル・リカルド、J-E. ヴェルニュあたりが激しく争っているので、入り込む余地はなさそうに見えます。あとは順当にスポンサー持ち込みでウィリアムズか HRT なら可能性はあるでしょうが、年齢的なことを考えてもあまり望みは厚くないでしょうか。そのままロータスのリザーブドライバーのセンが最も堅いような気がします。

そんな感じで来季のシートもずいぶん確定されてきました。

2012年ストーブリーグ情報 | Formula 1 | F1 特集 | ESPN F1

トップチームのドライバー変更が皆無なのであまり目新しさがないラインアップですが、やはり注目はライコネン。2 年のブランクからいきなり勝てるようになるとはさすがに思えないものの、6 人のチャンピオン経験者がグリッドに並ぶのはおそらく F1 史上でも稀(初?)なことでしょう。来季は今季以上に濃密なコンペティションが期待できそうじゃないですか。

投稿者 B : 23:45 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック

2011/11/29 (Tue.)

ライコネンがルノーから F1 電撃復帰!

ライコネン、来季F1復帰決定! | Renault | F1ニュース | ESPN F1
最新画像 ロータス・ルノー仕様のライコネン - GPUpdate.net


2011 年シーズンも終了したばかりの F1 ですが、いきなり驚きのニュースが。2009 年を最後に F1 を離れ、WRC に参戦していたキミ・ライコネンが来季、ロータス・ルノー GP(旧ルノーのほう)から F1 に復帰することが発表されました。

ルノーはエースドライバーであるロバート・クビサの治療が来シーズン開幕までに完了しないことが判り、来シーズンのシートはペトロフ、ブルーノ・セナ、グロジャンの 3 人で争うことになると思われていたところで、突然のライコネン復帰。シーズン終盤からライコネンはウィリアムズやルノーと交渉しているという噂だけはありましたが、以前から「勝てるチームでなければ乗らない」と公言し続けてきたライコネンのスタンスを考えると、あくまでそれぞれのチームが他ドライバーやスポンサーとの交渉を有利に進めるための情報操作だろう、と思っていただけに、この発表には驚かされました。つかライコネン、髪伸びたね(笑

そのロータス・ルノー(緑色のチーム・ロータスは来季から「ケータハム F1 チーム」に改称し、ロータスの名称権を放棄るため、ルノーは名実共にロータスと呼べる状況になる)ですが、今季は序盤こそ前方排気のマシン開発が功を奏して上位に食い込む活躍を見せましたが、各チームがエキゾーストブローの完成度を高めてきた後半戦は苦戦。かつ、来季は前方排気がレギュレーションで禁止されることで、コンセプトレベルからのマシン開発を余儀なくされています。この状況でどれだけ競争力のあるクルマができるかは未知数ですし、ライコネンはマシン開発に定評のあるドライバーではないので、少なくとも復帰初年度は苦戦するのではないかと思いますが・・・ライコネン的には長期参戦する意志があるのならば、この一年で速さをアピールして、トップチームのシートが空く 2013 年を勝負の年と見ている、ということなのかもしれません。
あとはチームメイトが誰になるか、ですが、主にロシアンマネーとブラジリアンマネーで成り立っている現在のチーム状況を考えると、ペトロフとブルーノのどちらかを選択する可能性が高いのではないでしょうか。実績だけを踏まえれば、ペトロフがセカンド、ブルーノはリザーブというのが妥当な線でしょうが・・・どうなるか。

投稿者 B : 22:08 | F1 | Season 2012 | コメント (0) | トラックバック