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2015/12/03 (Thu.)

F1 アブダビ GP 2015

アブダビGP決勝 ロズベルグが3連勝! - GPUpdate.net

2015 年の F1 最終戦アブダビ GP。例によって忙しく、ようやく録画視聴できました。

最終戦もメキシコ・ブラジルと同様に、ロズベルグが PP からポジションを譲らずに優勝。終盤戦に関して言えば、ロズベルグは 6 連続 PP に 3 連勝と、今季のチャンピオンを獲っていてもおかしくない成績を上げています。まあ、裏を返せば PP からの勝率が 50% というのが、ここ二年のロズベルグの敗因でもあるわけですが。
後半戦、特にピレリのタイヤ内圧設定が変更されて以降のハミルトンはピリッとせず、逆にロズベルグのほうが新しいタイヤ内圧に適応できていた印象で、このアブダビでもハミルトンは精彩を欠いていました。それでも、オープニングラップを制した者にそのレースの勝利券が与えられる(と言われる)メルセデスのチーム内ルールによって「管理された」レースでは、いかに中団の争いが白熱していようと、レースそのものに緊迫感が欠ける感は否めず。終盤戦は退屈なレースが続きました。まあ、パワーユニット制が導入されてからの 2 シーズンは、ヴェッテルが 4 連覇していた頃以上にワンサイドゲームが続き、退屈だったのは事実ですが。

とはいえ、ロズベルグが自信喪失したまま来シーズンに突入していてはまた退屈な今年の繰り返しにしかならないし、現時点で(マシンも含めてという意味で)ハミルトンに唯一勝てる可能性があるロズベルグに自信を持たせることはとても重要。メルセデスはラスト 3 戦の面白さを棒に振ってでも、来シーズンを盛り上げるために尽力した、とポジティブに解釈しておくことにします(ぉ

マクラーレン・ホンダも、結局最後まで戦闘力を上げることは叶わず。実際には進歩しているのでしょうが、どんなに悪くてもシーズン終盤にはポイント争いの常連になっていてほしいという願いも空しく、予選 Q3 進出すら一度も叶わないまま終戦。ライバルチームも進化しているので、ライバル以上に進歩しないと相対的にはポジションが上がらないわけですよ。今回のレースは大本営発表としてはポジティブな内容になっているようですが、とても素直には受け取れませんね。アブダビで走っていたマシンには来季の先行開発パーツが数多く取り付けられていたとしても。結局、今季をまるまる費やした実戦テストがうまくいったかどうかは、来季のチャンピオンシップが開幕してみないことには判らないでしょう。

今季は予想通りのワンサイドゲームだったし、資金力に乏しいロータスやザウバーが後半戦に失速するのも予想できた話。番狂わせと言えばフェラーリがここまで復活してくるとは思わなかったことと、マクラーレン・ホンダが最後まで戦闘力を身につけられなかったことくらいでしょうか。ドライバーに関しては、マックス・フェルスタッペンが予想以上に活躍したことと、後半戦にペレスがとても成長したことがポイントでした。
マクラーレン・ホンダは、来季は「サイズ・ゼロ」コンセプトを見直して、まずは空力よりもパワーユニットの性能を引き出せる設計にすることと、車体・PU ともに信頼性を高めることが急務でしょうね。空力優先で PU を疎かにしたという点では昨年のフェラーリやレッドブルとよく似た状況でしたし、少なくとも PU 開発を優先したフェラーリに関しては、今年は躍進できたので。空力重視はレギュレーションが大きく変わる 2017 年以降でいいと思います。

ひとまずはこれにてシーズン終了。引き続きアブダビで行われているオフシーズンテストではマクラーレン・ホンダが最速タイムを記録したというニュースも流れているので、あまり期待しすぎない程度に期待して(笑)来季を待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:45 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/11/20 (Fri.)

F1 ブラジル GP 2015

ブラジルGP決勝 ロズベルグが優勝 - GPUpdate.net

転職したら急に忙しくなってしまい、ようやくブラジル GP の録画観戦を完了しました。

メキシコからの好調を維持するロズベルグが、ブラジルも予選から決勝まで席巻して完勝。といってもロズベルグがハミルトンを完全に上回ったというよりは、チーム方針によって勝たせてもらったという意味合いの強い勝利でした。もともと、昨シーズンに二人の関係が悪化したあたりから「オープニングラップを制したドライバーが勝利の権利をもつ」という暗黙のルールがメルセデス・チーム内にはあるように見受けられます。今季はチャンピオン争いの間はそれでもハミルトン側からの仕掛けがいろいろとあり、結果ロズベルグがそのプレッシャーに負けて自滅、というレースが多かったですが、アメリカ GP でドライバーズタイトルが確定して以来、いよいよこのルールが厳格に適用されるようになった...言い換えれば、ロズベルグに優先権のあるレースでハミルトンが勝とうとすることが許されなくなったようです。

チームとしては、現在のハミルトン+ロズベルグが理想的な布陣であり、ロズベルグがチームに対する不満を溜めて離脱するような状況は避けたいため(代わりに来るのがヴェッテルやアロンソクラスだったとしてもロズベルグ以上の確執の種になるし、明確なセカンド級ドライバーだと現在よりチーム力が下がってしまう)、ここでロズベルグのガス抜きをしつつ自信を取り戻させたい、といったところでしょうか。
ハミルトン的には勝てる可能性のあるレースで何もさせてもらえず、ロズベルグが勝つのを見ているだけ、というのはフラストレーションが溜まるでしょう。チャンピオン獲得決定後であってもレースはレース、とにかく勝ちたいというのはレーサーとしては当然の欲求だし、理解できます。でもそれ以上にいち F1 ファンとして、こういうレースは面白くない。現時点でメルセデスに対抗し得るマシンはメルセデスだけであり、その二台のデッドヒートこそ観たいわけですよ。
中団はコンストラクターズランク争いが佳境に入り、今回もヒュルケンベルグやグロジャン、フェルスタッペンらのポイント争いは見応えがありましたが、全体的には動きの少ない、単調なレースでした。

マクラーレン・ホンダは今回も...orz。終盤戦向けに投入したパワーユニット「スペック 4」も大きなパフォーマンスアップを果たしたとは言いにくく、信頼性に関する問題も相変わらず出続けているという八方塞がり。せめて、レースごとに少しずつパフォーマンスが上がり、それに伴ってときどき信頼性トラブルが発生する、というようなサイクルであればまだ希望も持てるというものですが、信頼性もパフォーマンスもずっと低いまま、では今後の展望もへったくれもないわけです。最終戦アブダビ...も辛いんだろうなあ...。

投稿者 B : 23:23 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/11/03 (Tue.)

F1 メキシコ GP 2015

メキシコGP決勝 ロズベルグが復活のレースを制す

23 年ぶりに復活したメキシコ GP。前回のレースは 1992 年、あのナイジェル・マンセルがウィリアムズ・ルノーで勝ちまくり、初戴冠した年(さらに言えば第二期ホンダ F1 の最終年)なわけで、そうとう久しぶりにメキシコでの F1 が復活したことになります。メキシコからペレスやグティエレスを F1 に送り込んだ大富豪、カルロス・スリムさまさまといったところですね...。
あまりに久しぶりすぎてどんなサーキットだったかも忘れていたんですが、そうそう、一部をオーバルコースと共有した、直線主体のサーキットでした。レイアウトとしてはイタリアのモンツァに近い高速サーキットですが、路面がバンピーだったり、高地ゆえに空気が薄く、エンジンにも厳しいなど、難しさもあります。

今回は久しぶりにロズベルグのためのレースでした。ポールトゥフィニッシュは実に半年前のスペイン GP 以来で、今季のロズベルグがいかに PP を優勝に結びつけられなかったか(しかもそれがワールドチャンピオンを逸した大きな原因となった)を物語っています。シーズンのもっと早い時期にこういうレースができていればと思いますが、残り二戦でもこういう走りを続けて、来季改めてハミルトンに挑戦していってほしいところ。終盤、トップ走行中に一度コースオフする場面があり、また自滅してハミルトンに抜かれるか?というシーンがありましたが、直後にハミルトンもコースオフしたことで救われました。それだけ路面が読みづらく、またブレーキに厳しいサーキットだということでしょう。
対するハミルトンの走りも悪くはありませんでしたが、レース中にある程度以上ロズベルグに近づくことができないまま 2 位フィニッシュ。自分と同じマシンをオーバーテイクするのは本来とても難しいということを、久しぶりに見せつけられた気がします。

一方で、どうしちゃったの?という感じだったのがフェラーリの二台。ヴェッテルはスタート直後にリカルドと接触し、タイヤをパンクさせて緊急ピットイン。その後はなんとか追い上げを見せていたものの、18 周目に単独スピン、52 周目にもコントロールを失ってウォールに激突。ブレーキや路面の問題かもしれないし、来季向けの開発パーツを投入したことでバランスが狂ったという可能性もありますが、ヴェッテルにしては珍しいミスの連発だったのが気になります。
また、ライコネンは 22 周目にボッタスと接触。後ろからインに入り込んできたボッタスに対して、ちょっと無理にドアを閉めすぎたために起きたクラッシュで、ライコネンはそのままリタイア。フェラーリ残留が決まったイタリア GP あたりからしばらく好調だったライコネンですが、ここ数戦は若手ドライバーとの接触が続いていて、何か焦ってるの?と感じるような落ち着きのない走りなのが気になります。両ドライバーともにチャンピオン経験のあるベテランらしくないミスが目立ったレースでした。

マクラーレン・ホンダはトラブル続きで全くいいところなしのグランプリでした。まず予選ではバトンがパワーユニットのトラブルで Q1 に出走できず、最後尾からのスタートが確定。アロンソも Q1 突破ならず、16 番手からのスタートとなります。決勝も決勝で、スタート前からアロンソ車のパワーユニットに問題があることが発覚、スタートして 1 周だけ走ってそのままガレージに格納...という残念な結果に。バトンのほうも、決勝はほとんど良いところがなく、マノーの前という定位置でのフィニッシュ。トラブル続きだったにも関わらずなんとか完走できた、というのが唯一の「いいニュース」でしょうか。
性能向上のために PU に手を加えるということは、一時的には信頼性を犠牲にすることなので仕方ないとはいえ、改良を加えてもトラブルが多発するばかりでそれほどパフォーマンスが向上していかない、という厳しい状況に陥っているのが今のホンダ。残り 2 戦を来季の先行開発と割り切るにしても、ここまでトラブル続きだとその開発も覚束ないわけで。期待したかった来季についても、現時点で黄信号が灯っているのでは...と悲観的になってしまいますね。

今季の残り 2 戦は、ブラジル~アブダビとあまり一般的ではないタイプのサーキットが続きます。いずれも波乱の起きやすいサーキットなのでマクラーレンの入賞にも期待がかかりますが、それよりもきっちりとテストをし、データを蓄積することを優先してほしいですね...。

投稿者 B : 17:30 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/10/26 (Mon.)

F1 アメリカ GP 2015

アメリカGP決勝 ハミルトン優勝で3度目タイトル獲得!

2015 年シーズンも終盤にさしかかった F1、最後のアメリカ大陸遠征ラウンド初戦でハミルトンがついに三度目のドライバーズチャンピオンを確定させました。

ハリケーンの上陸でフリー走行から荒れに荒れた、オースティンの天候。土曜日には予選が実施できず、日曜日の午前中に順延。その上 Q3 までもが中止され、Q2 でのタイム順でスターティンググリッドが決まる、というなかなかシビレる展開。そこで PP を射止めたのはロズベルグでしたが、スタート直後のデッドヒートでハミルトンにコース外に押し出され、ハミルトンが首位に。
その後はなかなか回復しない路面状況において、ダウンフォースとメカニカルグリップに優れるレッドブルの二台がレースを面白くします。濡れた路面での回頭性が明らかにメルセデスよりも高く、クビアトとリカルドが交互にハミルトンを攻め立てた結果、リカルドがトップに。しかし路面が乾き始めると形勢逆転し、あっという間にメルセデスが逆転。前半と後半で、まるで異なるレースを観ているかのようでした。結局ドライコンディションなら戦略もテクニックもなくパワーユニットの優劣でレースが決まってしまうのね、というのが如実に見えて、なんだかなあ、という。

中盤はロズベルグがレースを引っ張ったものの、自らのミスによってハミルトンに逆転を許してからは、完全にハミルトンのレース。その後は後続に影を踏ませることなく、いつものような余裕を持ってチェッカーを受けました。とはいえ、ハミルトンにとっては前半が苦しみに苦しんだレースであり、実力で勝ち取った勝利。やはり、今シーズンのチャンピオンは文句なしにハミルトンだと言えます。個人的にはこういう悪天候のレースならもっと順位にシャッフルがあってほしかったところですが、ポディウムに立った三人はいずれも今季の優勝経験者であり、結果として勝つべき人が勝ったレースでした。

マクラーレン・ホンダに関しては、まずは今季ベストリザルトとなる 6 位入賞おめでとう!と言いたいです。
この週末の戦い方としては、まずは前戦ロシアで動作チェックまで済ませた新スペックのエンジンをアロンソ車だけに本格投入。その成果もあってか、アロンソは今季予選ベストの 11 番グリッドを獲得。スタートもうまく決め、一気に順位を上げたかに見えましたが、ウェット路面が苦手なマッサ()にぶつけられてほぼ最後尾にまで後退。それでも何とか順位を上げて、一時は 5 位を走行したりもしましたが、最後はタイヤがもたずにポイント圏外の 11 位フィニッシュがやっと。とはいえ、終盤にセーフティカーが導入された際にアロンソとバトンで戦略を分け、アロンソをステイアウトさせた結果(、バトンが 6 位入賞できた)なのでこれはやむを得ません。
バトンに関しては、初優勝の 2006 年ハンガリー GP の例を出すまでもなく、現在の F1 界随一のウェットの達人。路面状況の変化に合わせていち早くドライタイヤを試し、半濡れの路面でコントロールしきったことが入賞を引き寄せたと言えます。新型パワーユニットのアロンソではなく旧型のバトンが入賞したことはちょっと皮肉ですが、予選・決勝ともに今季最高の結果を残せたことは、このシーズン終盤にあっては来季に向けた好材料でしょう。

コンストラクター・ドライバーの両タイトルが確定したことで、残り 3 レースは消化試合となってしまいましたが、逆に言えばここから 3 戦は来季に向けた先行テストを兼ねるわけで。来シーズンの勢力図の変化を占う意味では、引き続き見逃せないレースです。

投稿者 B : 23:59 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/10/12 (Mon.)

F1 ロシア GP 2015

ロシアGP決勝 ハミルトンが優勝、PPスタートのロズベルグはリタイア
最終ラップのクラッシュでライコネンにペナルティ
マクラーレン 運も味方してポイント獲得 - GPUpdate.net

二年目の開催となったロシア GP。鈴鹿から 2 戦連続でロズベルグがポールポジションを奪い、チャンピオンシップ争いでハミルトンに一矢報いるか...と思われましたが、スタートこそ良かったものの序盤でロズベルグ車にスロットルペダルのトラブルが発生。あっけなくハミルトンに首位を譲り、本人はそのままスローダウンしてリタイア...という、何とも残念な結果になりました。
一方のハミルトンは、ロズベルグからトップを奪ってからは危なげないレース。1 ストップ作戦を採ったペレスにも追いつかれることなく、最後までレースをコントロールしきってヴェッテルに並ぶ通算 42 勝目を挙げました。

勢いに乗っているドライバーにはシーズンを通してほとんどノートラブル、逆にチームメイトの方にばかりトラブルやアクシデントが続く、というのは F1 ではよくあること。最近ではレッドブルのヴェッテルとウェバーの関係だったり、フェラーリでのシューマッハーとバリチェロの関係だったり。それもレースだし勝負であるのが非情なところです。
結果として、残り 4 戦でハミルトンとロズベルグは 73pt 差。むしろ今回 2 位に入ったヴェッテルがロズベルグを逆転して、ハミルトンと 66pt 差、という状況になりました。ロズベルグは残り 4 戦中 3 勝してハミルトンがノーポイントでようやく逆転できるようなポイント差がついてしまいましたし、ヴェッテルにしてももはや自力チャンピオンはない(残り全勝してもハミルトンが全て 2 位だったら逆転はできない)という、もはや「誰がチャンピオンになるか」ではなく「ハミルトンがどのグランプリでチャンピオン防衛を確定させるか」に移った、と言って良いでしょう。ちなみに、コンストラクターズ部門は今回のライコネンへのペナルティにより、本グランプリでメルセデスの連覇が確定しました。

今回は(今回も)国際映像がハミルトンを映すことがほぼないくらいの独走状態でしたが、むしろ面白かったのは中団争い。フェラーリとウィリアムズの争いに、1 ストップ作戦を採ったペレスが絡んでくるなど、久しぶりにタイヤ戦略に違いによる駆け引きを堪能できたレースだと思います。接触も多かったですが、それだけ拮抗していたことの裏返しでしょう。

マクラーレン・ホンダに関しては...まず予選はバトンが Q2 進出して 13 位グリッドを獲得。これ自体は凡庸な結果ですが、これでも今季の予選結果の中ではかなり出来が良いほう。順位よりも良かったのはタイムのほうで、Q1 突破タイムでは 10 番手タイムのコンマ 1 秒落ち、というのは希望の持てる内容です。
アロンソは Q1 敗退だったものの、フリー走行では最後の開発トークンを投入したパワーユニットを持ち込んでおり(予選~レースでは不使用)、チームとしてもこの新 PU の手応えは掴めたということなので、これまた期待が持てます。まあ、期待が持てるといっても今季の残りレースではなく、来季に向けてではありますが(泣
決勝は、スタートでうまく順位を上げたバトンが一時ポイント圏内を走行したものの、例によってアロンソと共にズルズルと後退。これはもう今季見慣れた展開になってしまったので何も言いませんが、根気強く走り続けた結果、(他車のリタイア等にも助けられて)バトンが 9 位 2pt を獲得。アロンソもコース上では 10 番手フィニッシュをしたものの、レース後のペナルティで 5 秒加算されて残念ながら 11 位。目先のマシン状況は相変わらず苦しいものの、今後に向けていろいろと希望が持てるレースだった、と言えるでしょう。

次からはアメリカ、メキシコ、ブラジルのアメリカ大陸三連戦。リアルタイム観戦が厳しいレースが続きますが、録画視聴するまでできるだけ情報をシャットアウトして臨みたいと思います(汗。

投稿者 B : 22:36 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/10/02 (Fri.)

F1 グロジャンのハース入りが正式発表

ハース レースドライバーにグロージャンを起用

ルノーによるロータス買収発表時にチーム離脱が濃厚視されていた R. グロジャンが、来季新規参戦するハース F1 チームへの移籍を発表しました。

グロジャンにしてみれば、長年サポートしてくれた母国の石油企業トタルとの関係もあるし、もちろんフランス人ドライバーとしてはオール・ルノーチームで走りたい思いはあったはずですが、いつ消滅してもおかしくないチームへの残留に望みをかけるよりは来季のシートを確保することを優先したのでしょう。一度居場所を失ったらカムバックは並大抵のことではできない、というのは小林可夢偉の先例を見ても明らかですし。

もちろん、グロジャン自身が言及しているとおり、ハースはチーム設立当初からフェラーリの支援を受けており、事実上フェラーリの B チームと言ってもいい体制で、マシンも多くの部分にフェラーリ製コンポーネントを搭載予定、などポジティブな要素は数多くあります。1~2 年後にやってくるであろうライコネンの引退を見据えてフェラーリ・ファミリーに加わっておきたい、という目論見もあるはず。その際にはヒュルケンベルグやグティエレスとシートを争うことになるでしょうが、確かにこの三人の中であれば、今はグロジャンが駆る紅いマシンを見てみたい気はします。

ただ、いずれにしても参戦初年度は苦労するでしょう。フェラーリのパーツが使えると言っても、例えば今はなきケータハムだって、エンジンとギヤボックス、リヤサスペンションあたりまでの主要コンポーネントが当時の最強レッドブルと同等(型落ちのものもあったんでしょうが)だったにも関わらずあの体たらくでした。結局は、マシン全体の開発が最適化できて、レースでのセットアップまで含めて仕上げられなければポテンシャルを活かし切れない、ということかと。それならば、来季メルセデス製 PU にスイッチするマノーのほうがよほど健闘するんじゃないかと思います。
B チーム化という意味ではマノーも事実上メルセデスの B チームとなる可能性が高く、近年何度か浮かんでは消えている「カスタマーシャシー制」が事実上解禁になる日も近いのかもしれません。そうすると、先日の日本 GP 前夜祭で鈴木亜久里氏が言っていた「次は(佐藤)琢磨がチーム作れ。名前は『スーパータクマ』で」という冗談が、マクラーレン B チームとして実現する可能性が(ない

さておき、ルノーによるロータス買収決定以降、いろいろなことが玉突き的に決まってきました。ということで、現時点で分かっていることをまとめてみました。

チームパワーユニットドライバー
2015201620152016
メルセデスメルセデスL. ハミルトン、N. ロズベルグ
フェラーリフェラーリS. ヴェッテル、K. ライコネン
ウィリアムズメルセデスF. マッサ、V. ボッタス
レッドブルルノー○フェラーリD. リカルド、D. クビアト
フォースインディアメルセデスN. ヒュルケンベルグ、S. ペレス
ロータスメルセデス◎ルノーR. グロジャン、P. マルドナド◎P. マルドナド、△J. パーマー
トロロッソルノー△ホンダM. フェルスタッペン、C. サインツ
ザウバーフェラーリM. エリクソン、F. ナッサ
マクラーレンホンダF. アロンソ、J. バトン
マノーフェラーリ◎メルセデスW. スティーブンス、R. メリ/A. ロッシ△P. ウェーレイン、?
ハース未参戦◎フェラーリ未参戦◎R. グロジャン、○E. グティエレス
◎:確定、○:濃厚、△:可能性あり

もう来季の体制はほとんどが決まってきましたね。あと注目はレッドブル陣営の PU がどこになるかと、ルノーのセカンドドライバーくらいでしょうか。
レギュレーション的には来季までは大きな変更はない見込みで、自ずと勢力図も今季と大きくは変わらないはず。そうなると、やっぱりレッドブル陣営がどこの PU を採用して、それがシャシーとの組み合わせでどの程度のパフォーマンスを発揮してくるか、がシーズンの行方を左右しそうです。トロロッソ・ホンダ、もしかするとマクラーレンよりもうまく PU を使いこなしてくれそうで、面白そうなんだけどなあ。

投稿者 B : 21:45 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/28 (Mon.)

ルノーによるロータス F1 買収が正式発表

ルノーF1復活、ロータス買収の基本合意を発表 - AUTOSPORT web

しばらく前から噂になっていた、ルノーによるロータス F1 チームの買収が正式に発表されました。

ロータスは昨年あたりから深刻な財政難にあり、特にここ数戦はレースごとに参戦できるかどうか微妙な状況という、撤退直前のスーパーアグリやケータハムに匹敵する危機に陥っていました。開幕以来まともに開発が進まず、せっかくのメルセデス製 PU を活かし切れないマシンながらも、ベルギーでグロジャンが表彰台獲得、鈴鹿ではダブル入賞、とレースではいいところを見せていたので、なんとかチーム消滅だけは避けてほしい...と祈るような気持ちで見守ってきましたが、ようやく救済の手が差し伸べられたことになります。

イギリスはエンストンにファクトリーを置くロータス F1 チームは、言わずと知れた元「ルノー F1 チーム」。さらに遡ればトールマン~ベネトンを前身とし、セナやシューマッハー、アロンソを輩出した名門チームです(かつて中嶋悟が在籍したロータスとは全くの別チーム)。ルノーがレッドブルとのジョイントに軸足を移して自前チームから手を引き、ロシア資本が入って現在のロータス・チームになりましたが、結果的にルノーがこのチームを買い戻した格好になりました。
ルノーとしては、レッドブルと組んで勝ちまくっている間はチームと車体ばかりが脚光を浴び、レギュレーションが変わって勝てなくなったとたんに「パワーユニットのせい」というバッシングを一身に背負うことに我慢がならなくなった、ということでしょうが、そこで F1 そのものから撤退という選択肢を採らないあたりが、ルノーにとって F1 がまだまだマーケティングツールとして有効であることの証左であるように思います。

ここ数年の F1 の状況を見ると、ワークス・ホンダ撤退後にレッドブルと組んで F1 を席巻したルノーが、ホンダがマクラーレンとのジョイントで復帰した後にワークスチームに戻る、というのはなかなか皮肉なものがあります。フェラーリ、メルセデスに続く第三の自動車メーカー系コンストラクターの復活ということになるわけで、もし今後アウディが噂になっているレッドブル買収で参戦してきたりしたら、2008 年以来の自動車メーカーの代理戦争という構図になってきます(まあ、アウディ・グループは VW の排ガス規制逃れ問題でそれどころではなくなりそうですが)。

ドライバーは現在の P. マルドナドの残留が発表済みですが、現チームメイトの R. グロジャンは離脱が濃厚。明日にも新興チームのハース F1 への移籍が発表されるとも言われています。フランス系チームになるのにフランス人ドライバーが離脱するというのも皮肉な話ですが、グロジャンにしてみればいつ消滅してもおかしくないチームと命運を共にするより、早く来年のシートを確定させたかったということでしょう。ルノーとしても近年の F1 参戦では特にフランス人ドライバー起用にはこだわっておらず、順当にいけば現ロータスのリザーブドライバーであるジョリオン・パーマーあたりが昇格してきそうです。

個人的には、ルノーのパワーユニット開発責任者は徳永直紀氏(最近名前を聞きませんがまだ更迭されてませんよね)、現ロータスのチーフエンジニアは小松礼雄氏と、それぞれ現在の体制から変わらなければ来季は二人の日本人がトップエンジニアとして活躍するチームになるはずで、そういう意味でも応援したいチームです。

チーム体制に関して言えば、ルノーが引き上げるレッドブル/トロロッソの PU がどこになるかにも注目。レッドブルはメルセデス PU の獲得話が破談になってフェラーリでほぼ確定っぽいですが、トロロッソにはホンダが PU を供給する、という噂も妙に現実味を帯びてきました。実現すればホンダ PU の開発スピードもこれまで以上に上がってくるはずで、そのあたりもストーブリーグ向けの話題としては見逃せそうにありません。

投稿者 B : 22:00 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/27 (Sun.)

F1 日本 GP 2015 決勝

日本GP決勝 ハミルトン優勝、メルセデス1ー2

日本グランプリ決勝。優勝の行方は八割方スタートで決まるだろうな、と思っていましたが、その通りの結果に。明け方の雨で奇数グリッド側のラバーが流れ、イコールコンディションになったフロントロウからメルセデスの二台がホイールトゥホイールのまま 1-2 コーナーに突入し、2 コーナー途中でアウト側のロズベルグがコース外に弾き出される格好となって勝負あり。その後は後続に影をも踏ませなかったハミルトンが、国際映像にさえほとんど映らない一人旅で圧勝を決めました。

ロズベルグはいったん 4 位まで順位を落としたものの、初回ピットストップ時にアンダーカットを成功させて挽回、2 位フィニッシュ。チャンピオンシップ上のハミルトンに対する失点をなんとか最小限に抑えましたが、スタートでハミルトンを抑えきれなかった時点でこれが今日望みうる最高の結果だったと言えるでしょう。
3-4 位はヴェッテル、ライコネンというこれまた順当なリザルト。ヴェッテルは初回ピットストップをあと 1 周早くしていればロズベルグを抑え込める可能性もありましたが、そういうところまで含めてチーム力と考えると、きわめて妥当な結果と言えるでしょう。むしろ、最速メルセデスの一台と終始同じペースで走り続けられたことが、残りのレースを戦っていく上ではポジティブに捉えるべき要素かと思います。

5 位のボッタスに関してもほぼ予想通りの順位。中盤からタイヤがタレてフェラーリに引き離されるかと思ったら、最終的にはライコネンから 3 秒遅れの 5 位、というのはセットアップがうまくいった証拠ですかね。
6 位ヒュルケンベルグの安定感、開発が止まったマシンで 7-8 位に食い込んだロータス、初挑戦の鈴鹿で 9-10 位のダブル入賞を果たしたトロロッソのルーキーコンビは、それぞれ敢闘賞をあげたい、良い走りだったと思います。

スタート直後の接触で下位に沈んだリカルドとマッサを除けば、全体的に現在のチーム/ドライバー力がそのままレース結果となって表れた、とても分かりやすいレースだったと思います。さすが、マシンとドライバーとチーム運営、その総合力が問われる鈴鹿らしいグランプリになったと言えるのではないでしょうか。

マクラーレン・ホンダに関しては、明らかにエネルギー回生が足りておらず、ストレートが遅いという、鈴鹿でのレースとしては致命的な状況。レース中にアロンソが無線で「GP2 のエンジンかよ!」と絶叫するシーンもありましたが、ホームレースにも関わらずストレートで為す術なく抜かれていくマクラーレン・ホンダを見るのはさすがに辛いモノがあります。それでもアロンソが序盤、絶妙なブロックラインで後続を抑え込み、しばらくの間ポイント圏内をキープした走りは流石としか言いようがありません。
結果はアロンソ 11 位、バトン 16 位。ノーポイントレースであり、順位だけ見ると開幕戦オーストラリアから進歩していないように見えますが、レッドブルやトロロッソとまともにバトルし、しかも 4 年ぶりの全車完走レース(ザウバーのナッサのみ完走扱いのリタイア)で 20 台中の 11 位というリザルトは、現状のマシンとパワーユニットからすると、これ以上やれないくらいに健闘したと言って良いでしょう。

日本 GP が終わり、コンストラクターズチャンピオンはもはやメルセデスが王手、ドライバーズチャンピオンもハミルトン圧倒的優位という状況で、個人的には残りのレースは消化試合に近い感覚ですが(笑、それでも残りはまだ 5 レースも残っています。多くのチームは、残りのレースにそろそろ来季に向けた開発パーツを試験的に投入してくるはず。来週にはルノーによるロータス・チーム買収や新生ハース・チームに関する発表もあると言われており、ストーブリーグに関しても玉突き的な動きが始まりそう。今季の趨勢はほぼ見えてきましたが、来季への動向を見ていくという意味では、残りのレースも含め、まだまだ見逃せない時期が続きそうです。

投稿者 B : 21:00 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/26 (Sat.)

F1 日本 GP 2015 予選

今週は F1 日本グランプリウィーク。現地観戦できなくても、お祭り気分になるものです。

日本GP予選 クビアトクラッシュでロズベルグがPP

先週のシンガポール GP では、メルセデスがまさかの失速。残りのシーズンを占う上では鈴鹿でメルセデスがどの程度速さを取り戻してくるかがキモでしたが、タイヤ内圧の制限問題をセットアップ等である程度クリアできたのか、予選は圧巻の走りでフロントロウを独占。とはいえ、イタリア GP 以前の状況を考えればフェラーリやウィリアムズとの差は小さく、これまでのような楽勝レースとはいかないでしょう。
2 列目以降はフェラーリ、ウィリアムズ、レッドブルが僅差で並んでいて、どのチームもマシンの熟成が進んできたことを物語っています。ただこの中ではフェラーリが先週の勢いを保ったまま鈴鹿に乗り込んできた感があり、頭一つ出ているかな。ただレッドブルもマシンのスタビリティが高く、リカルドがスムーズなステアリングを見せていることから、侮れない存在と言えます。

今回の予選では Q1 でフェルスタッペンがスピンして黄旗、Q3 でクビアトが大クラッシュを演じて赤旗。クビアトは本人が無傷だったのが不幸中の幸いというレベルでマシンを大破させ、おそらく明日の決勝では少なくともギヤボックス交換は避けられないでしょう。鈴鹿というサーキットの難しさが改めて証明された予選となりました。
これで Q1 ではバトンが最終アタックを果たせず敗退、逆にアロンソは労せず Q1 突破を果たすという皮肉な結果になりました。Q3 も赤旗中断(そのまま予選終了)がなければ上位グリッドはもう少し入れ替わりがあったかもしれませんが、それもこれもレースのうち。バトンに関しては、黄旗以前にチーム側のミスにより最初の計測ラップでも本来のタイムが出せないというトラブルが発生しており、ホンダのホームレースとしてはあり得ない失態。抜きにくいサーキットに抜けないクルマで、明日はガマンのレースになりそうです。

明日の決勝レースに向けて各チームに関する所感など。

■メルセデス
ロズベルグが今季ようやく 2 回目の PP を獲得し、優勝に向けて最良の位置からのスタートとなります。明日の最大の見所はおそらくスタート、今季スタートで躓くことが少なくないメルセデスが鈴鹿でスタートダッシュを決められるか。ターン 1 に最初に飛び込んだマシンが優勝の最右翼になるはずで、それをシルバーアローのどちらが獲るのか、にまずは注目したいところ。

■フェラーリ
ヴェッテル、ライコネンともに今年の鈴鹿は乗れている印象。予想していたほどメルセデスとの差は大きくはないものの、勝てるチャンスはせいぜい一度。まずはスタートでメルセデスの前に出られるか否か。出られなければ厳しい戦いになるでしょう。

■ウィリアムズ
予選でこそフェラーリと競う位置につけていますが、今季特に後半戦は決勝でペースが上がらない展開が目立つため、ダウンフォースが不足がちなマシンでどうタイヤを持たせられるかがキモになるでしょう。フェラーリの二台にじわじわ引き離される展開になると予想。

■レッドブル
フリー走行からリカルドの走行ラインの美しさが際立っていたので、今回のダークホースになりそう。優勝争いは難しいかもしれませんが、ストレートでフェラーリやウィリアムズに離されることがなければ、表彰台に食い込んできてもおかしくありません。クビアトはギヤボックス等交換のペナルティで下位からの追い上げになるはずなので、早いうちにどれだけオーバーテイクを決められるか、がポイント。

■ロータス
日本人チーフエンジニア小松礼雄氏の采配と、二年前にレッドブルを追い回したグロジャンの走りに注目。グロジャンは来季のハース・チーム移籍が濃厚と言われており、鈴鹿で上位を争う姿はもうしばらく見られなくなるかもしれません。資金枯渇で開発ができていないマシンでどこまでやれるか、おそらくはメルセデス PU の性能に頼ったレースになるでしょう。

■フォースインディア
予選ではそれほど国際映像に映らなかったのでパフォーマンスが見えにくいのですが、二台とも中団からのレースとなり、追い上げていきたい他チームのドライバーからすると「いやな壁」として映る予感。

■トロロッソ
二人のルーキーは荒削りながらもキレの良い走りを見せていて、中団の最注目株。スタートでポジションを上げることができれば、ダブルポイントも射程圏内に見えてくるはずです。

■マクラーレン・ホンダ
14・16 番手からのスタートというのはまあ予想の範囲内。直近のレースと大差ないグリッドではありますが、ベルギーやイタリアほど上位との差は開いておらず、ホンダ側が懸命の改良を施した成果が現れているといえます。とはいえポイント争いさえ厳しい状況には変わりがないので、ガマンのレースになるでしょう。とにかくゴールを目指して着実に走ってさえいれば、あるいは...。

■ザウバー
ロータス同様に進化の止まったマシンに苦しみ、17・18 番手からのスタート。とはいえフェラーリ製 PU のパワーは侮れず、マクラーレン・ホンダにとってはイヤな相手になりそうです。

■マノー
昨年の事故が原因で、エースドライバーだったビアンキを喪うことになった因縁のグランプリ。いつも通りひたすら完走を目指すだけのレースになるでしょうが、ビアンキのためにも二台揃ってチェッカーを受けてほしいところ。

明日の決勝は、昨年より一時間早まって 14 時のスタート(去年あんなことがあったから当然ですね...)。スカパー!では 5.1ch サラウンド音声での放送になるので、環境を準備して観戦に臨みたいと思います!

投稿者 B : 21:27 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/21 (Mon.)

F1 シンガポール GP 2015

シンガポールGP決勝 ヴェッテル優勝、ハミルトンはリタイア

前戦イタリアでヨーロッパラウンドを終え、これからはフライアウェイで終盤戦に向かっていきます。

シンガポール GP もハミルトンが猛威を振るう...かと思いきや、今回はなんとフェラーリの独壇場。イタリア GP でのマシンアップデートによって SF15-T のパフォーマンスが大きく底上げされたこともありますが、むしろメルセデスの戦闘力低下が大きい。この大部分はイタリア GP で問題となったメルセデスのタイヤ内圧設定に起因すると思われ、ピレリの指定内圧を厳格に守ることが求められた結果、W06 がこれまで発揮してきたパフォーマンスを再現できなくなったものと思われます。

とはいえ、優勝したヴェッテルの走りは圧巻でした。予選では既に PP が確定しているにも関わらず、最後のアタックで一人 1 分 43 秒台に突入する圧倒的な速さを見せつけます。レッドブル時代から「必要以上にぶっちぎりたい」というのがヴェッテルの性質でしたが、大好きなフェラーリで、チームを鼓舞するためにもこういう予選がやりたかったんだろうなあ、というのがよく分かるパフォーマンスでした。
決勝でもその勢いは衰えず、スタートからゴールまで一度もトップを脅かされることのない完全勝利。初回ピットストップに近いタイミングでセーフティカーが導入されたため、アンダーカットを狙っていた 2 位リカルドの戦略がハマらなかった、というラッキーはあったにせよ、全ての状況がピタリとハマった PP からのぶっちぎり優勝、という久々にヴェッテルらしいレースだったと思います。

対するメルセデスはハミルトンが PU のトラブルでリタイア、ロズベルグが 4 位がやっとという状況。もともと全開率が低くて PU の性能差が現れにくいサーキットとはいえ、ここまで戦闘力が発揮できなかったのはタイヤの内圧設定によるところが大きいでしょう。それにしてもこえだけパフォーマンスが落ち込むとは予想していなかったので、正直驚きました。
これでチャンピオンシップはハミルトン 252pt、ロズベルグ 211pt、ヴェッテル 203pt で数字上はヴェッテルにもまだまだ可能性は残されています。とはいえ残りのレースは高速サーキットが中心で、メルセデスが再び競争力を取り戻してくる可能性も高く、楽観視はできないでしょう。どちらかというと今回のパフォーマンスダウンの原因のうちタイヤ内圧がどれだけの割合を占めているか、そしてサスペンションのセットアップ等でどの程度吸収できる問題か、によってメルセデスの今後の復活度合いも変わってくるかと。もう少し終盤までもつれ込んでくれると、ファンとしては楽しめるのですが。

いっぽう、マクラーレン・ホンダにとっては今回がおそらく今季最後の「現実的にポイントが狙っていけるサーキット」。予選は 12・15 番手につけ、クラッシュの多いコース特性的にはダブルポイントもじゅうぶん狙える位置からのスタートでした。中盤、着実にポジションを上げ、一時は 2 台揃ってポイント圏内を走行したものの、相次ぐギヤボックストラブルにより 2 台ともにリタイア。
正直なところ、これまでのホンダ製 PU は公約通りのパフォーマンスアップを果たせておらず、期待を裏切る状況が続いてはいますが、今回のギヤボックストラブルは車体側の問題。なかなか噛み合いませんね...。コース特性からいえば今季はもう残り全戦ノーポイントでもおかしくないので、これは痛い。次の鈴鹿は PU 的には厳しいでしょうが、セットアップとベテランドライバー二人の実力でどこまで上位に迫れるかに期待するしかないでしょう。

日本 GP はもう今週。今年は鈴鹿には行けませんが、メルセデスに対するフェラーリ/レッドブル勢の対抗と、マクラーレン・ホンダの発奮に注目したいと思います。

投稿者 B : 22:30 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/09/12 (Sat.)

F1 イタリア GP 2015

イタリアGP決勝 ハミルトン優勝、ヴェッテル、マッサが表彰台

帰省していたためリアルタイム観戦できなかったイタリア GP をようやく録画観戦しました。本当はリモート視聴できる準備までは整えていったものの、さすがにそんなことができる状況ではなく(;´Д`)。

レースはメルセデス・ハミルトンの圧勝。予想できすぎた流れではありますが、今回はロズベルグもウィリアムズ勢も全く歯が立たず、今季ハミルトン一人が別次元の速さにいることが改めて浮き彫りになりました。終盤、タイヤの内圧が規定値に届いていないことが判明して少しざわついたものの、最終的にはお咎めなし。どんなタイプのサーキットでもハミルトンは安定して速く強く、もはや 2017 年のテクニカルレギュレーション改訂までハミルトンの時代が続いてしまうのでは、とさえ思えてきます。
対するロズベルグは、まず予選でハミルトンとの間にフェラーリの二台に割って入られた時点で苦しくなりました。スタートに失敗したライコネンはともかくヴェッテルはレース中も抜ける隙がなかったのに加えて、スタート直後にウィリアムズの二台にまで先行されては、もう逆転の目は潰えたも同然。最終的には表彰台圏内まで復帰してきたものの、シルバーストンからスパといった高速サーキットで酷使してきたエンジンが、残り 6 周というところで火を噴いて絶命。序盤から二番手につけてもう少しエンジンを労れていれば...というところではありますが、そもそもライフ間際のエンジンでは、最初からハミルトンに勝つのは難しかった、とも言えるでしょう。

2 位表彰台を獲得したヴェッテルはさすがの一言。今回投入したパワーユニットのアップデートがうまくハマッたというのもあるでしょうが、自身が初優勝を記録した相性の良いモンツァで、ここ一番で安定したレースができるのはチャンピオンならでは。そういえば、フェラーリ時代のアロンソもモンツァではいつも良いレースをしていましたが、やっぱり満員のティフォシの前では持てる力をいつも以上に引き出せるのかもしれません。そういえば、3 位のマッサも長年のフェラーリドライバーでしたよね。
久しぶりのフロントロウを獲得しながらもスタート失敗で追い上げる展開となったライコネンも、最終的には 5 位までポジションを戻してきました。メルセデス PU 勢を交わしての 5 位入賞は、ライコネンの実力もさることながら、やはり今回のアップデートの貢献が大きいことを物語っています。

3-4 フィニッシュを決めたウィリアムズは、重すぎる空力をつけて持ち前のトップスピードを殺してしまったスパの反省か、今回は軽いセットアップで最高速を重視し、終盤までロズベルグを苦しめたことが奏功したと言えるでしょう。やはりコース特性に合わせてマシンの良いところを伸ばすのがレースの鉄則ですね。二台のタイムが拮抗し、最後までチームメイトバトルを繰り広げていたのも、現状のマシンのポテンシャルをよく引き出せている証拠だと思います。と同時に、現時点ではここがウィリアムズの上限である、ということでもあるのでしょうが。久しぶりにミスらしいミスのないレース運びだったので、得意なサーキットでこういうレースを続けて、勝負どころで一気に賭けに出る戦い方が、久しぶりの優勝を引き寄せるのではないでしょうか。

で、マクラーレン・ホンダ。ベルギーに続くパワーサーキットで、厳しい戦いになることは最初から見えていました。それでもレッドブル勢のペナルティにより 15・16 番手からのレースになり、スタートでバトンがうまくジャンプアップを決められたことで、少し期待を持ちました。が、その後は結局いつもどおりズルズルと順位を下げ、定位置のマノー前に。最後は 51 ラップ目にアロンソがパワーを失ってリタイア、というあまり良いところのないグランプリでした。ほぼ予想通りの結果とはいえ、悔しいですね...。
次は一週間後のシンガポールを経て、新生マクラーレン・ホンダとして初めての鈴鹿凱旋。MP4-30 にとっては鈴鹿は厳しいでしょうが、シンガポールは波乱が起きやすいストリートサーキットであることもあり、展開如何ではポイントも期待できます。良い流れが来てくれることを祈りつつ、一週間待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:41 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/08/24 (Mon.)

F1 ベルギー GP 2015

ベルギーGP決勝 ハミルトン優勝、グロージャンが3位

夏休み明けの F1 はベルギー、スパ・フランコルシャンから。

大方の予想通り、パワーサーキットであるスパはメルセデス製 PU 圧倒的有利。その中でもハミルトンが終始無敵の強さを見せつけ、国際映像にすらほとんど映らない状態でポールトゥウィン。ハンガリーでの惨敗からしっかり切り替えてきました。今季のハミルトンはメンタル的に非常に安定していて、負けを引きずることなく次戦ではちゃんと立て直してくるのに対して、ロズベルグは負けを引きずったりハミルトンを意識するあまり他車に先行を許したり、不安定さが目立ちますね。同じマシンでこれだけ差がついてしまったら、もうあとは誰もハミルトンを止められないままシーズン終了してしまうしかありません。

優勝争いこそ、序盤にペレスがハミルトンに仕掛けに行った以外は見るべきところがありませんでしたが、今回のレースはポイント圏の戦いがとても熱かった。フェラーリ、ウィリアムズ、フォースインディア、ロータス、レッドブルがオーバーテイク合戦を繰り広げる、ドライバーズサーキットらしいレースだったと言えます。
今回こそメルセデスを食う展開があり得るかと思えたウィリアムズは、DRS が使える予選セッティングでは速かったのに決勝ではドラッグの大きい空力でトップスピードが伸びなかった上に、ボッタス車のピットインの際に一本だけ違う種類のタイヤを装着してしまうというあり得ないミス(!)で自滅。マシンの戦闘力が相対的に落ちてきているところでこんなことをやっているようじゃ、今季も優勝の目はないですかね...。対するフェラーリはライコネンがマシントラブルで消え、1 ストップ戦略がうまく機能したように見えたヴェッテルが、残り 2 周というところでタイヤをバーストさせ、惜しくもポイント獲得ならず。でも今回は終盤にヴェッテルを攻め立て、タイヤを壊すまでプレッシャーを与え続けたグロジャンの走りが、自ら表彰台を引き寄せたと言って良いでしょう。

ロータスは昨年のリザーブドライバーだったシャルル・ピックからの訴訟問題(契約不履行)を受け、もともと財政難なところにグランプリ期間中にマシン差し押さえの危機に瀕していました。最近ではかつてのチームオーナーであったルノーによる再買収話が出てきていて、買収実現も時間の問題とみられていたところに、チーム消滅の危機。なんとかレース出走にこぎつけた上でこの好リザルトは、チームの士気を改めて向上させただけでなく、ルノーによる買収に弾みをつける可能性があります。近年こそ浮き沈みの激しいチーム状況でしたが、もともとはシューマッハーやアロンソを擁して複数回のチャンピオンシップを獲得した名門であり、再び安定した運営基盤を取り戻してほしいところ。現在はチーフエンジニアに日本人の小松礼雄氏がついていることもあり、応援したいチームの一つでもあります。

マクラーレン・ホンダは今回開発トークンを投入した新パワーユニットを持ち込み、ホンダ F1 総責任者新井氏の言葉を借りると「フェラーリに匹敵する」とのことで期待が高まりましたが、実際に蓋を開けてみると従来通りのマノーの前、定位置に収まっただけでした。まあ PU としてはアップデートされているのでしょうしセットアップが煮詰められていないだけという可能性もありますが、結局はパワーサーキットではまだまだ三大エンジンメーカーと勝負にならない現実が露呈しただけ。なんともフラストレーションが溜まる週末でした。
次のモンツァは言わずもがなのパワーサーキット。次回もマクラーレンの快走は見られそうもありません。いっそその次のシンガポールまでは捨ててもいいから、少なくとも鈴鹿で今までよりいい結果を出すことに全力を注いでほしいところですが...鈴鹿もなんだかんだ言ってパワーサーキットだし、それを期待するのも酷かもしれません。ホンダファンとしては、なんとも苦しいシーズンがまだまだ続きます。

投稿者 B : 23:06 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/07/27 (Mon.)

F1 ハンガリー GP 2015

ハンガリーGP決勝 ヴェッテル、ビアンキに捧げる優勝

2015 年シーズン前半戦のラスト、ハンガリー GP。前週に、昨年の日本 GP で重傷を負ったジュール・ビアンキが還らぬ人となる、辛い出来事の直後だっただけに、パドックには独特の空気が流れているように(テレビ画面を通しても)見えました。F1 でレース中の事故による影響でドライバーが亡くなったのは 21 年前のセナ以来であり、いち F1 ファンとしてもとても悲しい。

そんな空気が反映されてかどうか、レース内容は大荒れ。まずロケットスタートを決めたフェラーリの二台がメルセデスを抑え込み、1-2 体制を築きます。追うメルセデスの二台はコーナーで同士討ちを演じる格好になってハミルトンがコースオフ。なんとか復帰したものの、大きく順位を落として追い上げるレースを強いられます。

追うレースでも冷静で、着実に一台ずつ仕留めていくのが昨年あたりからのハミルトンのスタイル。それが今回は、数年前のような接触も辞さない強引なオーバーテイクが目立ち、いったんは 4 位までポジションを戻したものの、中盤のセーフティカー明けリスタートでダニエル・リカルドと接触。フロントウィング交換のためのピットインに加えてドライブスルーペナルティも科せられ、最終的には 6 位フィニッシュがやっとというレースでした。それでも何度も後方に下がりながら 6 位まで上がってきたのはハミルトンの実力でしょうが、ロズベルグに対する失点を最小に抑えることを目的に落ち着いたレースができていれば、違う結果があったはずです。

しかしもっと残念だったのはロズベルグ。序盤フェラーリに全くついていけなかったのはマシンセッティングや戦略の違いがあるからだとしても、二回目のピットインの際に本来ソフトタイヤを履く戦略であるにも関わらず、追い上げてきているハミルトンと同じミディアムタイヤを選ぶという、完全に守りの戦略を採ったことが、最終的により悪い結果をもたらしてしまいました。ミディアムタイヤを履くことはフェラーリ追撃を諦めたところでセーフティカーが導入され(ソフトタイヤを履いていたらここでフェラーリに対して一気に仕掛けることができたはず)、逆に追い上げてきたリカルドと接触してタイヤが破損。パンクしたタイヤでほぼ丸々 1 周を走る羽目になり、大きくポジションを落としました。結局、ハミルトンに対してポジションを守る戦略が、ハミルトンよりも後ろの 8 位フィニッシュを呼び込んでしまったことになります。結果論だけれど、守りに入った瞬間に負のスパイラルに陥るのもレース。以前から繰り返し書いていますが、こういうマインドを根本的に変えない限り、ロズベルグに逆転王者の目はないと断言できます。

逆に素晴らしかったのはフェラーリ...と言いたいところですが、レース中に国際映像がヴェッテルを捉えるシーンはほとんどなく、実際にどうだったかはタイミングモニター経由でしか把握できませんでした。が、フリー走行ではなかなかセットアップを煮詰めきれなかったのを当日のコンディションにピッタリ合わせ込んできたチームの仕事と、セーフティカー後のリスタートで後続にチャンスを与えなかったヴェッテルの走りは見事。フェラーリ・ファミリーの一員だったビアンキの見えざる手が後押ししたのでは...と思えるほど、不思議な力強さに満ちていました。
ライコネン車に MGU-K のトラブルが発生しなければ 1-2 フィニッシュはほぼ手中に収めていただけに悔やまれますが、今シーズン残り少ない「勝てそうなサーキット」でしっかり 2 勝目を挙げたことは、現時点でのメルセデスとの戦力差を考えると立派。ウィリアムズとのコンストラクターズ 2 位争いにも、大きな弾みをつけました。前戦イギリスから続けて考えると、勝てるレースを着実にモノにできるフェラーリと、勝てるはずのレースで自滅するウィリアムズとの差が明確に顕れたこの二戦だったと思います。

そして、
マクラーレン・ホンダ今季初ダブル入賞おめでとう!!!

そもそも低速サーキットなのでマシン性能の差が出にくく、この結果をもって即マクラーレン・ホンダの戦闘力が上がったと言えないのは事実です。でも荒れたレースをノートラブルで終え、トロロッソやロータスと渡り合った上でのアロンソの 5 位、バトンの 9 位フィニッシュは現在考えられる最高のリザルトと言って良いでしょう。全開率が低い代わりにアキレス腱の MGU-K に厳しいサーキットを走りきったことは、今後の信頼性確立に向けてポジティブな要素だと思います。
後半戦に向けてコンストラクターズランクでザウバーを逆転できる可能性は十分にあると言えますし、次の課題はパワーユニットの戦闘力向上。夏休みの間もパワーユニットの開発は継続されますし、休み明けのスパで投入される新パワーユニットが、中団争いを十分可能にしてくれるレベルのものであることを期待しています。

投稿者 B : 22:55 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/07/06 (Mon.)

F1 イギリス GP 2015

イギリスGP決勝 雨に対する好判断でハミルトンが優勝

多くのチームやドライバーのホームグランプリとなるイギリス GP。現チャンピオンのハミルトンはもちろんのこと、メルセデスもチームの本拠地はイギリス。その地元ファンの前で、ハミルトンが改めて強さを発揮したレースでした。

スタートで先行したのはウィリアムズ。マッサがメルセデスの 2 台を抑えて 1 コーナーに飛び込むと、ハミルトンと競い合いながらボッタスも続きます。シルバーストンの抜きにくいサーキット特性も相まって、序盤のレースはウィリアムズの 2 台が支配します。
ボッタスを抜きあぐねたハミルトンは、20 ラップ目にウィリアムズに先んじてピットインし、アンダーカットに成功。翌周にマッサがピットから復帰したときには、軽々とトップを奪い返していました。
次のターニングポイントは 44 周目。降雨もあってペースダウンし、ロズベルグが 2 秒後ろに迫ってきたところで、インターミディエイトタイヤにチェンジ。このタイヤ交換のタイミングが絶妙で、1 周後にタイヤ交換したロズベルグ、マッサ、ボッタスとの間に大きなギャップを築くことに成功します。

終わってみればポールトゥウィン。いつもと変わらない結果ではありますが、ハミルトンの判断とチームとの連携がガッチリ決まった、現役チャンピオンらしい勝ち方だったと言えます。特に降雨時のタイヤ交換のタイミングはピットよりもドライバー判断によるところが大きいので、あのタイミングでピットに飛び込んだハミルトンの判断勝ちでしょう。いっぽうでロズベルグは後手に回った感が強く、順手で攻めても簡単には勝てず、かといって裏をかこうとすると逆にハミルトンとのポイント差が広がるリスクのほうが高い...というジレンマに苦しんでいるように見えます。こういうレースでは、やはり地力の違いがリザルトとなって出てきますね。

地力の違い、といえば勝負弱さが露呈したのがウィリアムズ。ウェットレースになった終盤のペースはダウンフォースに勝るメルセデスが明らかに速かったので、どうやっても負けていた可能性はありますが、その前にハミルトンがアンダーカットを成功させた時点で勝負がついてしまったというのは、いくらなんでも無策すぎます。例えば序盤はマッサよりもボッタスのほうがマシンの動きが良かったので、ボッタスを先行させてマッサをブロック役にし、メルセデスとのギャップを広げることができれば、もう少し展開も違ったはず。こういう年に一度勝つチャンスがあるかないかというチームでは、チャンスは最大限に活かす、それが私の主義だのが鉄則。マシン性能的には去年よりもメルセデスとのギャップが大きそうなだけに、この保守的なレース戦術を変えない限り、今季も優勝は遠いんじゃないですかね。
マシン特性から考えると、次に勝てるチャンスがあるとすれば夏休み明けのスパかモンツァ。コンストラクターズランクは 3 位でもう安泰な状況だし、もう 2 位や 3 位を何回獲るよりも 1 度の優勝でしょう。ギャンブルに出てもいいんじゃないですかね。

マクラーレン・ホンダは...積極的にアップデートパーツを持ち込んでいるようですが、ここ数戦の高速サーキットではほとんど結果が出せず。このシルバーストンでも、予選結果はマノーの前(17・18 番手)という惨憺たる結果。個人的にはヨーロッパラウンドが佳境に入る頃にはコンスタントにポイント争いに絡み、鈴鹿では表彰台を狙える位置にいてほしい...というのが望みでしたが、まだまだ全然そんな状況ではなさそうです。
決勝ではスタート直後にロータスの同士討ちの煽りを喰らい、アロンソがスピンしてバトン車のサイドにヒット、バトンはそのままリタイアというひどい結果。マクラーレン的には完全にもらい事故ですが、こういうアクシデントも含めてトラブルが多すぎ、走行距離が稼げなくてさらに開発が遅れる悪循環...。完走 13 台の荒れたレースで最後まで走りきったアロンソが 10 位 1 ポイントを手にしましたが、これもマシン性能のおかげというよりアロンソの粘り強い走りの賜物。マシン性能まで含めた総合力で上位入賞を狙うには、まだまだ時間がかかると言わざるを得ません。

次戦はモナコに次ぐ低速サーキットのハンガリー。マシン性能の差が出にくいコースであるが故にマクラーレン・ホンダにもポイント獲得のチャンスはあると言えますが、それってマシン開発とはあまり関係がない、というのが辛いところです。でも、少しずつでもポイントを積み上げていくことが、チームにとってもモチベーションの向上に繋がるのも事実。夏休みに向けて、良い結果を持ち帰ってほしいところです。

投稿者 B : 22:00 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/06/22 (Mon.)

F1 オーストリア GP 2015

オーストリアGP決勝 ロズベルグが優勝、マッサが3位

気がつけばもう 2015 年シーズンも中盤戦のオーストリア GP。

マクラーレン・ホンダはマシンアップデートを施してレースに臨みます。とはいっても新パーツは一台分しかなく、今回はアロンソが試す番。見た目の印象が大きく変わったショートノーズほか、空力アップデートが施されています。
とはいえ、今回はアロンソ、バトンともに今季 6 基目となるパワーユニットを投入し、両者ともにペナルティによるグリッドダウンが前提でリザルトは期待できないレース。もともとホンダの現行パワーユニットは出力不足(おそらく MGU-H の回生がまだうまくないものと思われる)で、このオーストリアのような高速サーキットには不向きということもあり、最初から「捨てレース」としてデータ収集に費やすつもりだったはずです。

が...レースはオープニングラップでアロンソとライコネンがクラッシュ。それもライコネン車にアロンソ車が乗り上げるというあわやの大事故でした。アロンソにしてみれば完全にもらい事故で、かつ二人のドライバーに事故がなかったのは幸いでしたが、せっかくの新パーツの効果が実レースで測れなかったのは実に痛い。今週そのままオーストリアで行われている合同テストでこのレースで採れたデータを元に開発を進めるはずだったのが、そのまま遅れる形になったツケは次以降のレースで払わされることになります。
そしてほんの 10 周足らずで今度はバトンがリタイア。こちらは吸気系のトラブルとのことですが、相変わらずホンダの PU は至るところでトラブルが発生しますね...。パワーも信頼性も足りないとなると、まともに戦えるレースは本当に限られてきます。せいぜい低速なテクニカルサーキットであるハンガリー、ブラジル、あとは波乱の起きやすいシンガポールくらい?今季はほぼテストと割り切るにしても、カナダでアロンソが不満を口にしたように、まともに戦ったらどれくらいの競争力があるか試せるレースもないと、ファンとしても進歩の確認のしようがありませんからね。モナコまでは着実に進歩しているように見えたのが、ここ 2 戦で大きな壁にぶち当たっているように見えるのは、なんとももどかしい限りです。

さて、レースのほうはロズベルグが久しぶりに快走。乾坤一擲のスタートを決め、その後導入されたセーフティカー明けのリスタート競争も制した後は、ハミルトンの追撃を凌ぎきってトップチェッカー。モナコでの勝利は完全に棚ぼただったので、実力でハミルトンを抑えたのは 1 月半前のバルセロナ以来。スペイン GP に比べるとハミルトンの調子も決して悪くなかったので、久しぶりにロズベルグの実力での完勝と言えます。まあ、予選では最終アタック時にハミルトンは 1 コーナー、ロズベルグは最終コーナーでそれぞれコースオフを喫し、どちらもベストラップを逸したのは、二人とも限界ギリギリのところで強い精神的プレッシャーを受けながら戦っている証拠であり、人間らしさが垣間見えた部分でしたが。

3 位以下はヴェッテルがピット作業のミスの影響でマッサに先行されたことを除けば、ほぼマシンの実力通りの順序。ピットのミスとか SC 導入というトラブルでもなければレースを見なくても結果がだいたい分かってしまうというのは、ちょっと退屈なものがあります。次はテクニカルな高速サーキットであるシルバーストンなので、マシン性能の差を覆すドライバーの走りが見たいものです。

投稿者 B : 23:56 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/06/08 (Mon.)

F1 カナダ GP 2015

カナダGP決勝 ハミルトンがポールトゥウィンで今季4勝目

ハミルトンが大の得意とするカナダ、ジル・ヴィルヌーヴサーキット。マシントラブルやセーフティカーによる混乱がなければハミルトンの圧勝だろうなあ、と予想していましたが、本当にその通り、決勝では誰も寄せ付けない...と言ったら大げさになりますが、2 位ロズベルグとのギャップを完璧にコントロールした完勝を挙げ、今季 4 勝目をマークしました。

いつもならば間違いなく複数回のセーフティカーが導入されるのがカナダ GP。過去それによって数多くのドラマが生まれ、初優勝者を生み出してきたサーキットです。ハミルトンもそのモントリオールの女神の祝福を受けた一人ですが、今回はその女神の悪戯もなく、やや単調なレースでした。さすがに深夜 3 時からのレースなので録画観戦しましたが、リアルタイムで観ていたら寝落ち必至でした(´д`)。
でもそんな波乱のない、単調なレースでリタイアしたのがマクラーレン・ホンダとマノーだけ、というのは、いくらなんでも残念すぎます。

マクラーレンの 2 台は予選から散々な内容で、バトンはトラブルで予選出走すらできず、アロンソについてもマッサとヴェッテルのまさかの Q1 敗退がなければ Q2 進出は危うかったところ。決勝でも、ズルズルと抜かれていくばかりのレース展開で、最後は 2 台とも排気系のトラブルでリタイア。前戦モナコで入賞できたのはマシンよりもドライバーの力のほうが大きいですし、逆にこのモントリオールはマシン、特にパワーユニットの性能が物を言うサーキット。パワーも燃費もまだまだ厳しいホンダには辛い条件だったとはいえ、ここまで苦戦するとは思いもしませんでした。
カナダ GP を前に開発トークンを使用し、パワーユニットの開発を進めてきたホンダ。レース中の無線通信を聞くと、最初からこのレースは結果を求めずにテストと割り切って臨んでいたようなニュアンスもありましたが、実際にパワーユニットの特性に合っていないサーキットとして、勝負を捨てていたのでしょう。マクラーレン・ホンダの現状を考えると全てのレースで勝負できるポテンシャルはないわけで、戦いに行くレースとデータ収集に徹するレースを明確に分けることは間違っているとは言いません。が、カナダでザウバーやフォースインディアにも簡単に抜かれてしまうほどとはさすがにチーム側も予想していなかったのではないでしょうか。私もさすがにこの結果には暗い気持ちになりましたね...。

次のオーストリア GP ではマクラーレンの車体側にも大幅なアップデートが施されるとの噂。なので、次こそは勝負に行くレースであってほしいところですが、レッドブル・リンクも高速サーキットなので、ホンダ製 PU にはまだまだ厳しいような気もします。マクラーレン・ホンダに次回チャンスが訪れるとしたら、例によってドライバーの力量が試されるイギリス・シルバーストンか、その次の低速なハンガリー GP か、のどちらかですかね。

投稿者 B : 23:25 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/05/25 (Mon.)

F1 モナコ GP 2015

モナコGP決勝 ロズベルグが思いがけずモナコ3連覇

まずは何はともあれ、ジェンソン・バトン&マクラーレン・ホンダ今季初ポイント獲得おめでとう!

予選は前戦に続いての 2 台とも Q1 突破。しかしながら Q2 で電気系と思われるトラブル(アンチストールの誤作動?)でアタックラップを走る前にストップ。なかなか 2 台ともにベストコンディションで週末を過ごすことができません。が、バトンが 10 番手グリッドを獲得(予選 12 位ながら 2 台のペナルティに伴い繰り上げ)。ポイントの期待が高まります。

決勝はバトンにスタートでうまく順位を上げたアロンソが追いつき、中盤まで 9・10 位あたりを快調に走っていました。このままいけばダブルポイントも見えてくる...と思った矢先、アロンソがストップ。コーナーで止まりきれずにそのままレースをやめてしまったように見えたので、前戦スペインに続くブレーキトラブル、またはパワーユニットのどこかのトラブルと思われます。本当に安定しませんね...。
しかしながら一方のバトンは最後まで安定した走りを見せ、見事 8 位 4pt を手にしました。

まあポイントを取ったところでまだコンストラクターズ 9 位であることに変わりはありませんが、それでも開幕からここまで着実に結果を積み重ねてきていることは確か。ロータス、フォースインディア、ザウバーあたりは資金難で早くも開発が滞り始めていることもあり、今後の伸び代という意味ではこれらのチームは食える可能性が高い。まあ、今季の目標は最終戦までにフェラーリあたりと戦えるポジションを目指すところだと思うので、そこからすればまだまだですが、光明は見えてきました。一方で、どうしても信頼性が確立できないことは気がかりですが。

優勝争いに関しては、スペインでどうにもピリッとしなかったハミルトンが、モナコの土曜日以降は非常に安定した、開幕以来のハミルトンに戻ってきました。予選も軽く PP、決勝もスタートを決めてレースを支配。終盤にさしかかるまでは私も寝落ちしそうなくらいに動きのないレースでしたが、残り 15 周でフェルスタッペンとグロジャンが接触し、SC が導入されてからレースが大きく動きます。トップを独走していたハミルトンが SC の隙にタイヤ交換に入ってみると、ピットアウトしたときにはロズベルグとヴェッテルが先行。前の 2 台はそのままタイヤを換えずにチェッカーを受けたため、完全に勝っていたはずのハミルトンが 3 位、という驚きの結末となりました。
これには勝ったロズベルグもさすがに困惑したようで、表彰台でも少し神妙な表情を浮かべていましたが、負けてしまったハミルトンの心情はいかばかりか。今回はロズベルグに非はなく、完全にチームの戦術ミスですが、チームとの契約を更改した直後にまた新たな禍根を残す結果になりました。

これでドライバーズポイントは 27pt 差になるはずだったところ、逆に 10pt 差に詰まってきました。チャンピオンシップ的にはこれくらいのほうが面白いわけですが、こういうレースで差が縮まることは、ファンとしてもいささか微妙な思いです。どうせシーズンを面白くするなら、ロズベルグ自身にもっと奮起してもらわないと面白くないんですよ。
次のレースはハミルトンが大得意とするカナダ GP。今度こそハミルトンが圧倒しそうですが、波乱が起きるのもまたカナダ GP の特徴だったりします。今季まだ勝っていないチームやドライバーが意外なレースを見せてくれることに期待しましょう。

投稿者 B : 23:50 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/05/11 (Mon.)

F1 スペイン GP 2015

スペインGP決勝 ロズベルグが今季初優勝

ヨーロッパに部隊を移し、いよいよ第二の開幕を迎えた F1。スペイン GP は、定説通りポールシッターのロズベルグが最後まで安定の速さを見せつけ、今季初優勝を飾りました。

バルセロナは PP からの優勝率が異様に高い、「抜けない」サーキット。マシンのセットアップがハミルトン以上に決まったというのもあるでしょうが、シーズンはまだ序盤ながら「ここで負けたらもう後がない」という思いもあったでしょうし、「PP さえ獲れば勝てる」という目論見もあったことでしょう。今季ここまでパリッとしなかったロズベルグがようやく真価を発揮し、終始にわたってレースを支配しました。
対するハミルトンはスタートでの出遅れが響き、ピット戦略でヴェッテルを抜き返すのがやっと。ロズベルグにまともに攻撃もできないまま、レースを 2 位で終えました。まあ、長いシーズンの間にはどうやっても勝てないレースというのはいくつかあるもので、マシンへの負担を抑えつつダメージも最小限に留めたという意味では、ハミルトンは今回もいい仕事をした、と言えるでしょう。

その後はフェラーリ、ウィリアムズと続き、さらに後ろにレッドブル、トロロッソ、ロータスが団子状態になっているのもアジアラウンドから大きくは変わらず。強いてポイントを挙げるとすれば、マシン性能の差が如実に出ると言われるこのサーキットにおいて、メルセデスがフェラーリに決勝レースで 45 秒の差をつけた、ということがチーム力の現状を物語っています。フェラーリがメルセデスに伍せるのはせいぜいタイヤに厳しいサーキット程度という状況は、今シーズンの最後まで続きそう。過去数年を遡ってみても、タイヤに優しいマシンがタイヤへの入力の強いマシンより年間を通して速かったことは少なく、またこの特性は一朝一夕に改善できるものでもありません。

マクラーレン・ホンダは、予選はとても良かったですね。今季初めてとなる 2 台揃っての Q1 突破は、素直に明るいニュースと言えます。まあそれでもスペインではせいぜい Q2 止まりだろうと思っていたので、予想の範囲内ではあります。少なくとも資金枯渇でマシン開発ができていないフォースインディアやロータスよりは今後の性能の伸びしろも大きいので、うまくすれば近いうちにレッドブルやトロロッソとまともに争える位置には来るのではないでしょうか。
ただ決勝では、中団を走っていたアロンソが 28 周目にブレーキトラブルでリタイア。一方のバトンもずっとドライバビリティの問題に悩まされ続け、マノーの前で完走するのがやっとという感じでした。

ホンダはここまで、徐々にパワーユニットのリミッターを緩めることで信頼性とパフォーマンスのバランスを向上させ、それは着実に進歩していると言えます。が、アロンソがおそらく MGU-K に関連するブレーキトラブルを抱えたところを見ると、まだまだエネルギー回生周りが煮詰まっていないのではないでしょうか。予選でのパフォーマンスが悪くない=短時間の回生なら問題が起きにくいことを鑑みると、レースディスタンスを通じて安定したエネルギー回生ができる信頼性が確立できていないのでは、と推定せざるを得ません。
予選の結果を見た時点では「これは決勝はまともに走り切れれば入賞が転がり込んでくるのでは?」と期待しましたが、予選とレースのパフォーマンスは分けて考える必要がありそうです。

例年言えることですが、やっぱりスペイン GP はオーバーテイクシーンが少なく、状況が膠着しがちで眠くなりますね...。しかし次は 2 週間後のモナコ。ここは他に比べればマシン性能の差が出にくいサーキットなので、アロンソ・バトンのベテラン 2 人のウデに期待したいところです。

投稿者 B : 00:01 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/04/20 (Mon.)

F1 バーレーン GP 2015

バーレーンGP決勝 優勝はハミルトン、ライコネンが逆転の2位

中国 GP からの連戦となったバーレーン GP。昨年からトワイライトレース化され、日本時間では日曜 24:00 スタートという、社会人には辛いスケジュールになりました(´д`)。

このレースも席巻したのは王者ハミルトン。相変わらず他を寄せ付けない速さで、同じメルセデス同士でもロズベルグとは違うマシンに乗っているかのようなスピードと安定感です。4 戦で 3 勝+2 位 1 回、ロズベルグには早くも 27pt の差をつけ、15 戦を残して「連覇はほぼ確定、あとはいつ決めるか」状態と言っても過言ではありません。
前戦でハミルトンに歯が立たず、「ハミルトンのスロー走行で自分のレースを台無しにされた」と負け惜しみを言うしかなかったロズベルグは、今回はヴェッテルやライコネンに果敢なオーバーテイクを何度も仕掛け、闘争心があるところを見せつけました。が、終始争っていたのはフェラーリの 2 台が相手であり、ハミルトンに直接対決を挑むシーンは皆無。やはり、昨シーズンを経て精神的な強さを身につけたハミルトンにレーサーとしての差をつけられてしまったということでしょうか。

対するフェラーリは、中国とは打って変わっての健闘を見せてくれました。特にライコネンは約 1 年半ぶりとなる表彰台獲得で、昨年が例外的に不振だっただけであることを証明してみせましたね。ミディアムを履いたセカンドスティンと、そしてソフトタイヤでアタックをかけてロズベルグを抜き去ったサードスティントの走りは見事でした。僚友ヴェッテルは中盤までロズベルグと 2 位争いを繰り広げていたものの、途中でノーズ交換にピットインしたためにポジションを落とし、その後はボッタスを抜きあぐねて 5 位に沈みました。
やはりフェラーリは気温の高いサーキットではタイヤを使いこなすことができ、ハミルトンは別次元ながらも戦略次第でロズベルグは食えることがここまでの 4 戦で明らかになったと言えます。これは、フェラーリ・チームにとって大きな自信になったと言って良いでしょう。自力でハミルトンを打ち負かすのは難しくても、メルセデスのマシンにトラブルがあったときに首位が転がり込んでくるポジションまでは何とか持っていける、ということになります。ヨーロッパ以降、ウィリアムズあたりのシャシーアップデートが大当たりでもしない限り、今季はこのまま二強体制(ただしハミルトンは別格)で進んでいきそうな勢力図が見えてきました。

マクラーレン・ホンダはアロンソとバトンで明暗がハッキリ分かれたレースになりました。バトンはフリー走行と予選でマシンに電気系のトラブルが発生し、予選 Q1 のタイムさえ記録できなかったばかりか、結局マシンの修復が間に合わずに決勝を欠場。対するアロンソは新生マクラーレン・ホンダとして初めて予選 Q2 に進出し、14 番グリッドからのスタートで決勝は 11 位フィニッシュ。10 位入賞にあと一歩及ばなかったのは開幕戦と同じですが、内容は全然違う。予選は Q1 を突破し、決勝も上位勢とまともなバトル(途中、周回遅れにされたはずのライコネンを抜き返すシーンさえあった)をした上で 10 位から 3 秒遅れの 11 位。4 戦目にしてポイント争いができるパフォーマンスにまで伸ばしてきたというのは、開幕時点ではちょっと考えられなかった状況です。ここまで 4 戦は、信頼性確認とパフォーマンステストのためのレースを交互に繰り返してきたような感じだったのでしょうかね。
とはいえバトン車に深刻な信頼性の問題が生じてしまったことも確かで、まだまだ楽観はできません。また、単なるポイント獲得がチームの目標であるわけでもないので、これもまた単なる通過点に過ぎないのでしょうが、進歩の階段を着実に一歩一歩上っていることは事実。これは、次も期待せざるを得ませんね...!

次は 3 週間空けて、いよいよヨーロッパラウンドに突入。ホンダも新パワーユニットを投入、噂によるとそれはこれまでのものとは「別次元」になるとも言われています。それで一気に表彰台...は難しいにしても、コンスタントにポイント争いができるマシンに進化してくれることを期待してやみません。

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2015/04/14 (Tue.)

F1 中国 GP 2015

中国GP決勝 ハミルトンが優勝、メルセデス1ー2

特性の異なるサーキットを走って 3 戦目を迎え、そろそろ序盤の勢力図が固まってきたように見える中国 GP。マレーシアではフェラーリがメルセデスへの挑戦権を手に入れたように見えましたが、今回はメルセデスがカウンターと言わんばかりの 1-2 フィニッシュで完勝を決めました。

トップ 6 がメルセデス→フェラーリ→ウィリアムズときれいに色分けされた形となり、それぞれのチーム内で大きなタイム差がなかったことを考えると、このリザルトが今のマシンの性能差をそのまま表していると言えそうです。フェラーリはタイヤに熱が入りやすいサーキットではメルセデスに挑めるけど冷えるサーキットでは太刀打ちできないということが白日の下にさらされました。これはやはり、シーズン全体を見るとメルセデス有利は変わらないでしょうね。7 位以下はやや混戦模様ですが、シャシー性能に足を引っ張られるロータス&フォースインディア勢とルノーエンジンの信頼性がネックなレッドブル&トロロッソ勢、という分類ができると言えます。

1-2 の完勝を果たしたメルセデスも盤石ではなく、3 戦目にして早くも昨年のようなチーム内での分裂の兆候が見え始めています。ハミルトンが意図的にペースを抑えてロズベルグとヴェッテルのバトルを誘発し、自分のポジションを守るという作戦に出たことに対して、ロズベルグが公式インタビュー内で口撃。チーム無線でもハミルトンに対して「ペースを上げないと先にロズベルグをピットインさせるぞ」という指示が出て実際にそういう判断がなされた局面もありました。確かにチームとしては肝を冷やしたシーンでしょうが、個人的にはハミルトンの「ロズベルグは遅いと思うならオーバーテイクを仕掛けてくるべきだったのに、そういう気配さえなかった」というコメントが全てだと思います。結局コース上で決着をつけられなければ、さらに強かになったハミルトンにロズベルグが勝てる道理がない。ロズベルグ側にヒールになる覚悟がなければ、今年もチャンピオンシップは去年以上にハミルトンが圧倒して終わるでしょう。

マクラーレン・ホンダは 12・14 位のノーポイントフィニッシュ。しかしながら今季初めて 2 台が完走を果たしたのは大きなニュースで、しかもロータスやフォースインディアとのバトルを繰り広げながらの完走、というのは朗報です(もっと上位でのバトルを観たいという思いもあるけど)。フリー走行では FP2 でバトンが 10 番手タイムを記録するなど、マレーシア以上の進歩を見せてくれました。
ホンダとしてはこれでようやくスタートラインに立てたに過ぎず、まずは予選 Q1 突破が当面の目標になるでしょう。予選全体を通したトップタイムからは 3.5 秒落ち、Q1 突破までもあと 1 秒は速くしなくてはならないというハードルは簡単ではありませんが、せめてスペイン GP ではそのポジションにつけていてほしいところ。とりあえず信頼性の確保が見えた中国 GP を終え、来週のバーレーンではパフォーマンス重視のセットアップを見せてほしいと思います。排熱に厳しいサーキットだからなおのこと難しい注文だとは解っていますが...。

投稿者 B : 01:14 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/03/30 (Mon.)

F1 マレーシア GP 2015

マレーシアGP決勝 ヴェッテルがフェラーリ初優勝!

開幕戦オーストラリアの直後に「このまま今季もメルセデスの圧勝でもおかしくない」と書きましたが、その言葉を早くも撤回することになるとは思いませんでした。なんと、フェラーリのヴェッテルが移籍 2 戦目にして優勝。メルセデスの独走に待ったを掛けた形になりました。

遡れば予選でヴェッテルがフロントロウの一角に食い込んだこともありますが、特に大きな勝因となったのは 4 周目のセーフティカー導入でしょう。このタイミングでピットインしたメルセデスの 2 台とステイアウトしたヴェッテルで明暗が分かれたと言っても過言ではありません。さらにはマシンとタイヤがサーキットに合っていたフェラーリが最後までペースを落とすことなく、メルセデスを抑えきりました。逆にメルセデスはフェラーリよりもタイヤが厳しかったことに加え、初回のピットイン後にトラフィックに捕まってペースを上げられなかったことが大きい。今季のメルセデスはトップスピードを殺してコーナリング重視のセットアップに振っていることが、こういうトラフィックに捕まったときに DRS を使っても抜ききれないという状況を作ってしまったと言えます。いわば 2011~2014 年のレッドブル同様「トップを独走している間は圧倒的に速いけど、中団に沈むとなかなか浮上できない」マシンであると言えます。ヴェッテルに追いつけなさそうな状況になってきたときにレース戦略も含めガタガタになったメルセデスは、彼らとて盤石ではない、と感じさせるに十分な状態でした。

とはいえフェラーリだってラッキーで勝ったわけではなく、僚友のライコネンが一度はほぼ最後尾まで落ちながらも最終的に 4 位にまで戻ってきたことが、マシンの戦闘力の高さを証明していると言えます。おそらく全てのレースで今回のような戦いができるわけではないでしょうが、コース特性やピット戦略がマシン特性とドライビングスタイルにハマり、レースでちょっとしたハプニングが起きたときにはメルセデスと互角以上の戦いができる、ということは期待して良いでしょう。特に、表彰台の上で見るヴェッテルの心から嬉しそうな顔は本当に久しぶりで、トロロッソで初優勝したとき(あのときも表彰台でかかったのはドイツ国歌~イタリア国歌のメドレーでした)と同様に、このドライバーは応援したい、と自然と思えてきます。やっぱり F1 はフェラーリが優勝争いに絡んでこないと、本当の意味で面白くありません。

我らがマクラーレン・ホンダは残念ながらダブルリタイア。ようやくアロンソが復活して期待されたところだっただけに、残念です。しかしポジティブな側面もあって、前回はバトンが完走全車中で唯一の 2 ラップダウンだったのに対して、今回はレース全体の 3/4 を過ぎてバトンがリタイアするまでトップと同一周回を走り、さらにはポイント争いに絡む健闘を見せてくれました。おそらく前戦で本当にボトムラインのデータ収集ができて、今回は少し攻めたセットアップを試すことができた結果ではないでしょうか。
まあ結局 2 台とも今回のレースで 2 基目のパワーユニットを投入(シーズンを通して合計 4 基という正弦がある中で)することになり今後のやりくりが難しそうだったり、アロンソは ERS の、バトンはターボ関連の不具合でレースを中断せざるを得なくなったり、など今後に向けた不安材料は引き続き多いですが、思っていたよりも早く入賞争いに参戦してきてくれそうな予感はしてきましたね。

次の中国 GP は排熱もさほど厳しくはないでしょうし、新生マクラーレン・ホンダとしての初ポイント獲得に期待をしたいと思います。

投稿者 B : 00:17 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/03/15 (Sun.)

F1 オーストラリア GP 2015

今日は待ちに待った F1 2015 年シーズン開幕戦、オーストラリア GP の決勝日。ホンダのウエルカムプラザ青山にてパブリックビューイングが開催されるとのことで、参加してきました。

Honda ウエルカムプラザ青山|START 2015 F1™開幕戦 特別展示&パブリック・ビューイング

ホンダ F1 パブリック・ビューイング

当日朝 9 時から整理券が配布され、12 時開場・13 時開始(決勝は 14 時スタート)ということで、朝イチで青山一丁目へ。8 時過ぎには既にそれなりの行列ができていましたが、それでもまだ 50 人強といった人数でした。

ホンダ F1 パブリック・ビューイング

結局午前 9 時を過ぎてもまだ整理券は配っていたようでしたが、整理券の番号順の入場だったのと、後半の人は 2 階席での応援だったようなので、早く行って良かったかな。当初の案内では先着 200 名とのことでしたが、最終的には 1 階席で 220~230 人くらい+2 階席で 150~200 人くらいの入りがあったようです。

ホンダ F1 パブリック・ビューイング

結局入場から 4 時間くらいパイプ椅子に座っていたのでちょっとくたびれましたが、自宅で独りで観戦するのとは違った一体感が味わえて良かったです。サーキットには行けないけど、それに近い楽しみはありました。

レースの方はというと...、

オーストラリアGP決勝 ハミルトンが開幕戦を制す

当日になってウィリアムズのボッタスが椎間板の負傷で欠場。で、決勝直前のレコノサンスラップでマクラーレン・ホンダのマグヌッセンのマシンから白煙、そのままリタイア。直後にレッドブルのクビアトもストップ、というスタート前から荒れたレースが予想される展開に。15 台という近年稀に見る少ない台数でのスタート直後も、メルボルン特有の 1 コーナーでの混乱でロータスのマルドナドがリタイア。直後に同僚のグロジャンがリタイアすると、レース中盤までにフェルスタッペン、ライコネンまでもがマシントラブルで戦線離脱します。

完走 11 台という荒れ模様のレースは、結局メルセデスのハミルトンが危なげない走りで完勝、それに僚友ロズベルグが続く、という去年の圧勝劇そのままの結末となりました。去年との違いは、「むしろ今年のメルセデスの方がさらに強そう」ということ。フリー走行から他を寄せ付けない速さで、マシンセッティングもトップスピードを抑えてコーナリングスピードを狙ったものになっており、全盛期のレッドブルのような余裕を感じさせる強さ。他チームも昨年より大幅に改善されてきたとはいえ、これは一筋縄では崩せなさそう、このまま今季もメルセデスの圧勝でもおかしくないように見えます。

光明があるとすれば、昨年は全く良いところがなかったフェラーリのマシン性能が今年は高く、メルセデスには追いつけないまでもウィリアムズとコンストラクターズ 2 位争いを繰り広げそうなことと、全体的にマシン性能の差が縮まっていてコース上のあちこちで接近戦が見られそうなこと、でしょうか。特にフェラーリは同じパワーユニットを使うザウバーまでもが好調なので、パワーユニット改善の効果が如実に出ているということでしょう。逆に、レッドブル陣営は今回 2 チーム 4 台中の 2 台がパワーユニット or ギヤボックストラブルでリタイアしており、性能面でも信頼性においてもまだまだ課題が山積している状況が浮き彫りになっています。

で、マクラーレン・ホンダ。もともと冬季テスト中にまともに走り込めていないこともあり、レースディスタンスでの走行という意味ではぶっつけ本番でのレースになりました。完走できるだけでも十分だろうな、とは思っていましたが、まさか決勝レースを走る前に 1 台が消えてしまうとは、信頼性の問題はまだまだ解決されていないということのようです。今回リタイアしたマグヌッセンのエンジンが仮に完全なブローだとして、これが「マグヌッセン用のエンジン」という扱いになるのか「ホンダの 1 号車(つまりアロンソのマシン)のエンジン」という扱いになるかで今後の戦い方も変わってきます。何しろ今季は 19 戦を全 4 基のパワーユニットで戦わなくてはならないレギュレーションですからね...。
とはいえポジティブだったのは、完走 11 台中唯一の 2 周遅れとはいえ、バトンがぶっつけ本番の完走をやりきったこと。途中にはフォースインディアのペレスとのバトルも何度か見せてくれ、そこに関しては当初の期待以上の成果と言って良いでしょう。15 台でのスタートになった時点で「これは完走さえすれば入賞もあり得る」と思っていたので、そういう意味ではあと 1 台リタイアしてくれれば、と思わないこともありませんが(笑。

ホンダ F1 パブリック・ビューイング

今回のホンダ製パワーユニットは信頼性優先のためにあえて出力を制限したモードで走行したという話。どれくらいのマージンを残しているのかは分かりませんが、少なくとも走りを見る限りではシャシーそのものは素姓が良く、乗りやすいマシンに仕上がっているようです。これで信頼性の確保とセッティングの最適化が進めば、今はトップから 4 秒落ち(決勝ペースの場合)でも、シーズン後半までには戦えるマシンに進化してくる可能性は十分にあります。マクラーレンのドライバーとスタッフには、それまで決してめげず腐らず、前だけを向いて改善に取り組んでいってほしいところ。

でもまずは初戦お疲れさまでした。2 週間後のマレーシアにはアロンソは間に合うでしょうか。今回以上の好走を期待しています。

投稿者 B : 23:03 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/03/02 (Mon.)

F1 2015 シーズン開幕直前

バルセロナテスト最終日 ボタスがトップタイム

この 2 週間続いて実施された、2015 年シーズン直前のバルセロナテストが終了。

全体を通して言えるのは、開幕時点でパフォーマンスが高そうなのは昨年に続いてメルセデスを筆頭に、ウィリアムズ→フェラーリあたりが続く構図になりそうだ、ということ。まあテストはテストなので実際の予選やレースとは異なるとはいえ、終盤ともなると実際の予選とレースを想定したラップも走行するわけで、ラスト 4 日間あたりはかなり実走に近いタイムを出しているはずです。おそらく序盤数戦はこの 3 チームが上位を争う状況になるんじゃないかと。

マクラーレン・ホンダは先日のヘレステストよりはまともにテストができたとはいえ、トラブル続きで他チームに比べると半分以下の周回がやっと、という状況。最も深刻なトラブルは MGU のシール(内蔵発電機の絶縁)の不具合で、アロンソがテスト中の事故で入院する羽目になった原因もここかもしれない、とさえ言われています。ほかにもハイドロ系を含め、去年の同時期に他チームが経験したトラブルの一通りを追体験しているような感じで、開幕戦でどこまで走れるか判らない、というのが現実かと。
タイム的にはトップチームから 2 秒落ちというのがテスト時点での状態ですが、マクラーレン・ホンダについてだけはテストでどれだけパフォーマンスランができたかも分からないので、実力値については判断のしようがありません。それでも参戦当初のスーパーアグリよりはまともなタイムを出しているようなので、とりあえず開幕 3 戦くらいを実質的な実装テストに充て、5 月のスペイン GP あたりからが真価の計りどころ、といったところでしょうか。

なにげに開幕戦まであと 2 週間を切っています。新生マクラーレン・ホンダのレースデビュー、過大な期待をしすぎず、でも楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 23:16 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/02/17 (Tue.)

McLaren Honda MP4-30

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

先週、国内向けに F1 への再参戦記者会見を実施した新生マクラーレン・ホンダ。その新車・MP4-30 が先週末限定で青山一丁目の Honda ウエルカムプラザ青山で展示されているということで、見に行ってきました。

マクラーレン・ホンダが青山で会見、成功を約束 - AUTOSPORT web

記者会見当日はもてぎから持ってきたセナ時代のマクラーレン・ホンダの名車が勢揃いだったそうですが、週末の展示は MP4-30 とホンダの国内参戦カテゴリのクルマが並べられているだけでした。まあ過去のマシンはこれまでも何度か見ているし、お目当ては国内初披露となった MP4-30 だからいいんです。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

展示周りはずっと人でごった返していて、写真を撮るのも一苦労という感じでした。でもこの機会を逃したら次に見られるのは日本グランプリの時期までないはず、と思って気合いの撮影を敢行。

これ、このまままたバルセロナに持っていってテストに実走するのかと思ったら、Exhibition Model(ショーカー)扱いなんですね。通常ショーカーというと旧型のシャシーを流用するものですが、明らかに昨年の不細工な MP4-29 とは別物(笑。実車には選別品のパーツを使って、こちらは余剰パーツを中心に組み上げたシャシー、という感じかと思います。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

非常にオーソドックスなスラントノーズ。奇を衒わない、基本に忠実なデザインです。

カラーリングこそ全盛期のマクラーレン・メルセデスそのものですが、ノーズ先端のホンダロゴが新時代の象徴ですね。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

マクラーレン的にはようやくトレンドを取り込み、多重フラップ&ディフューザー化されたフロントウィングになりました。
それでもエンドプレートの形状なんかはまだシンプルなので、これからもっと熟成されて複雑な形状に進化していきそうな気配を漂わせています。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

バックミラーの鮮烈な蛍光レッドが印象的。
サイドポッド入口上面の整流板あたりも、まだまだ進化の余地を残していそうな形状です。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

サイドポッド側面の抉り込みと、終端の絞り込みがかなり極端ですね。ベンチュリー効果狙いでここまで攻めたサイドポッドは数年前のトロロッソ以来じゃないでしょうか。
MP4-30 のコンセプトである「サイズ・ゼロ」の象徴がここに表れています。現在のハイブリッド規定になってからエンジン周りをここまで攻めたデザインのクルマはなかったので、これがどこまでの効果を生むのか注目です。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

よく見ると、コクピットの右側面にバトンのマーキング、左側面にはアロンソのマーキングが施されています。明らかに実車ではなく展示用だ、ということなのでしょう。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

近年のマクラーレンのクロームシルバーのカラーリングは露出が安定しないカメラ泣かせのデザインですが(笑、こうやって見ると極限まで絞り込まれた筋肉質な空力が実感できて、なかなかシビレますね。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

リヤエンド。規定通りの一本エキゾーストの他にエンジンカウル後端が大きく開口していて、排熱への配慮が覗えます。
昨年の醜かったリヤサス形状は改められ、こちらも非常にオーソドックスな形状になりました。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

1990 年代ほどではありませんが、一時期に比べると大型化されたディフューザーの存在感が、往年のマクラーレン・ホンダを思わせます。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

ショールーム内にはアロンソとバトンのサイン入り等身大パネルも展示されていました。
こうして見ると二人の身長差はけっこうありますね。これだけでもアロンソ有利に見えますが、実際のパフォーマンスではどちらが優位に立つでしょうか。

McLaren Honda MP4-30

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF24-70mm F4L IS USM ]

というわけで、MP4-30 でした。
23 年ぶりの「マクラーレン・ホンダ」復活の序章をこの目に刻み込めて感激しました。あと 2 回のテストを経ての実戦、当初は苦戦するものと思いますが、一日も早く上位争いに加わってくれることを願っています。

投稿者 B : 02:00 | EF24-70/F4L IS USM | EOS 5D Mark III | F1 | Photograph | Season 2015 | コメント (2) | トラックバック

2015/02/05 (Thu.)

F1 2015 プレシーズンテストが開始

ヘレステスト初日 ヴェッテルがファステスト
ヘレステスト2日目 再びヴェッテルがトップタイム
ヘレステスト3日目 ナスルがトップタイム
ヘレステスト最終日 ライコネンがトップタイム

F1 の 2015 年プレシーズンテストがスペイン・ヘレスで実施されました。これに併せて全チームの新車も順次発表され、いよいよ 2015 年が始まる実感が高まってきました。

注目は、当然ながらマクラーレン・ホンダ MP4-30。トラブル多発で周回数も 4 日間合計で 79。タイムも全チーム中圧倒的最下位と、記録だけ見るとあまりポジティブには見えません。
が、去年の今ごろのテストで各チーム...特にルノー陣営がもっと酷い状況だったことを考えると、むしろゼロから作ったパワーユニットとしてはまだまともに動いていると言えます。チーム関係者のコメントが全般的にポジティブなのも、単なる虚勢ではないように感じます。タイムを出すためのテストではなく、最初のシステムチェックとして考えればまあ評価できる結果、ということなのでしょうか。

いっぽう他チームに目を向けると、フェラーリが連日好タイムを記録しているようで。同じパワーユニットを採用しているザウバーまでもが好調なところを見るに、パワーユニットの改善が進んだということでしょう。昨年のフェラーリはシャシー側の要求でパワーユニットの性能を妥協した結果、シャシー側のダウンフォースも全然出なかったために近年稀に見る酷いシーズンになってしまいましたが、今季は開発体制の変更もあり、根本的に見直しをかけているようです。
ただ、メルセデスだけは他チームとはスタート地点が違うようで。初日からいきなり 157 周を走行し、タイムを出すことよりもロングランの安定性・信頼性のテストに入っているように見えます。まあテストはテスト、各チームでメニューも違うので現時点でのタイムを云々言っても仕方ありませんが、やはりメルセデスは今年も一歩先を行っている匂いがプンプンしますね。

開幕までのテストは残すところあと 2 回、計 8 日間。マクラーレン・ホンダはその間に信頼性とスピードをどこまで伸ばすことができるでしょうか...。

投稿者 B : 23:32 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2015/01/29 (Thu.)

マクラーレン・ホンダ MP4-30

マクラーレン・ホンダMP4-30、正式発表! - AUTOSPORT web

今週末からのヘレステストを前に、F1 各チームから順次ニューマシンが発表されていますが、今日はいよいよマクラーレン・ホンダの新車・MP4-30 がお披露目されました。

カラーリングは従来のクロームシルバーを踏襲しつつ、ブラックの面積が増え、かつ 2013 年まで使われていたレッドの差し色が復活。これは往年のマクラーレン・ホンダの白赤を彷彿とさせたい意図もあるのかもしれませんが、フロントノーズの縁から延びる赤いラインは、むしろスーパーアグリの初代 SA05 っぽくも見え、日本人的には胸が熱くなるデザインです。

今のところタイトルスポンサーは発表されておらず、マシン上に掲げられたスポンサーロゴも大人しめ。ただしこれは開幕までに別途スポンサー発表がある可能性も残しているので、まだ何とも言えません(ホンダがタイトルスポンサー相当の金銭的支援をしている可能性も高いですが)。
エンジンカウルに記されたホンダのロゴは第二期の「Powered by HONDA」ではなく第三期同様の「HONDA」表記。単なるエンジンサプライヤーではなく、車体開発まで含めた協力関係が表れている、ということでしょうか。

パワーユニットをメルセデスからホンダにスイッチしたことでシャシー設計も大きく変わり、ノーズはオーソドックスなスラントタイプに、サイドポッドは MP4-29 よりも随分と絞り込まれてコンパクトになりました。また、昨年までなかなか開発が進まなかったフロントウィングは、ようやくトレンドのディフューザー型を採用し、ダウンフォースの増大とドラッグの低減を両立する形に。
しかし全体を見るとあまり奇を衒った意匠は感じられず、昨年のチャンピオンマシン・メルセデス W05 をよく研究した手堅いマシン、という印象。まあホンダのパワーユニットの本格的な開発もこれからなので、変に飛び道具に頼るよりはベースマシンとしての安定性と信頼性を重視するコンセプトは理解できます。

性能のほうは実際に走り出してみないと分かりませんが、今週末のテスト関連の記事を楽しみに待ちたいと思います。
とりあえずデザインはけっこう好きな感じだったので、これは久しぶりにモデルカーを買いたくなりました。

投稿者 B : 23:30 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

2014/12/12 (Fri.)

マクラーレン・ホンダのドライバーラインアップが発表

マクラーレン、アロンソ&バトンを発表。ケビンも残留 - AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

長らく待たされたマクラーレン・ホンダの来季ドライバーラインアップがようやく正式発表。レギュラードライバーはフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンのダブルチャンピオン体制となり、今季セカンドドライバーだったケビン・マグヌッセンはテスト兼リザーブドライバーに回ることになりました。スポンサーや株主の意向でもめていたようですが、結果的に最も順当なところに落ち着いた感があります。いっぽうで、同時発表があるのではと言われていたメインスポンサーの発表はなし。おそらくはホンダが資金面でもバックアップしているのでしょうが、今季のようにスポンサーカラーがほぼないマシンやチームウェアというのも寂しいので、一日も早く決まってほしいところ。ただし楽天だけは勘弁な!(ぉ

両ドライバーもコメントしているように、ホンダの参入初年度にいきなり勝つことは簡単ではないでしょうが、経験豊富な二人のフィードバックを得て着実に勝てるマシンに煮詰めていってほしいですね。

ヴェッテルのレッドブル離脱で大きく動いたストーブリーグも、これで来季のシートがひととおり埋まったことになります(参戦自体が不透明なケータハムを除く)。イコール、この人のシートがないことも確定的になったわけです。

SF岡山テスト初日、可夢偉と琢磨がトップバトル - AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

当の小林可夢偉はスーパーフォーミュラのテストに参加。これをもって即 SF に参戦決定というわけではないでしょうが、F1 の次善の選択肢としては SF が現実的なところでしょうか。年齢的にも資金的にも F1 への再挑戦はそろそろ厳しくなってきたのは事実で、このまま国内レース転向の可能性は高いと思われます。中嶋一貴とのチャンピオン争いという展開になると胸が熱くなるいっぽうで、本当はこの二人にはもっと高いフィールドで争ってほしかったな...とも思うわけで、複雑な心境。

そろそろ久々に F1 観戦に行きたいところですが、来年までは日程的に厳しそう。でももし可夢偉が SF で走るなら、代わりに SF 観戦に行ってみても良いかなあ。

投稿者 B : 22:00 | F1 | Season 2015 | コメント (0) | トラックバック

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