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2016/09/20 (Tue.)

F1 シンガポール GP 2016

シンガポールGP決勝 ロズベルグ優勝、ランキングトップに

F1 はヨーロッパラウンドを終え、アジア方面への終盤戦フライアウェイに突入しました。ナイトレースのシンガポール GP、こういう公道コースはハミルトンが大得意とするところ。完勝でランキングトップを盤石のものにするかと思いきや、予想とは全く逆の結末になりました。

今回のレースは予選からロズベルグが速かった。Q3 ではハミルトン自身のミスもあり、かつストレートが少ないコース特性もあってレッドブルやフェラーリが健闘。ロズベルグ PP にリカルドが 2 番手につけ、ハミルトンは 3 番グリッドからのスタートになります。
決勝スタートはロズベルグもハミルトンも大きな失敗なく蹴り出したものの、後方でクラッシュがありスタート早々にセーフティカー導入。結果、上位のトラックポジションはスタート時のまま固定されます。そこへメルセデスの二台にブレーキの冷却トラブルが発生し、思った通りにペースが上げられないという問題に見舞われます。クリーンエアを受けながら走れる首位ロズベルグはまだしも、追い上げ展開となったハミルトンにこの状況は厳しい。中盤までこのまま膠着状態が続き、いっぽう後方からは予選でのマシントラブルでほぼ最後尾スタートとなったヴェッテルが猛烈なペースで追い上げてきています。
33 周目、ずっとチャンスをうかがっていたライコネンがハミルトンのミスを見逃さずに乾坤一擲のオーバーテイク!ハミルトンは 4 位に順位を落とします。このままでは表彰台すら逃してしまうハミルトンはピット戦略を変更し、その時点で履いていたタイヤを使い切るまでペースアップした後にスーパーソフトに交換。ポジションを守りたいフェラーリは、ギリギリまでタイヤ交換を迷った挙げ句ピットインしたところ、結果的にハミルトンにアンダーカットを許してしまいました。これは完全にフェラーリの判断が遅すぎた。今季のフェラーリ不振はマシン開発の停滞もさることながら、こういうオペレーションの拙さで落としているポイントがあまりにも多いことに原因があると思います。

終盤はリカルドが魅せてくれました。残り 13 周でピットインしスーパーソフトタイヤに交換すると、怒濤の追い上げで 1 周 2~3 秒ずつロズベルグとの差を詰めていきます。ロズベルグもタイヤ交換をして合わせに行くかと思われましたが、そのままステイアウト。これはもしかするとフェラーリのように判断が裏目に出るのでは...と思われましたが、リカルドが追いつくよりも先にスーパーソフトタイヤのパフォーマンスが落ち始め、わずか 0.5 秒差を守ったロズベルグがそのままトップチェッカー。
結果的にはメルセデスの 1-3 フィニッシュだったとはいえ、メルセデスがこうしてフェラーリにオーバーテイクされたりレッドブルに追い立てられたりするレースは久しぶりで、非常に見応えがありました。メルセデスのブレーキに不安があったのが一因ではありますが、これだけ面白いレースを魅せてくれたライコネンとリカルドには拍手を送りたい。

このレースの結果、チャンピオンシップでは再びロズベルグがランキングトップに返り咲きました。この期に及んでまだロズベルグがハミルトンを直接対決で下したと言えるレースがないのは気になりますが、いよいよ残り 6 戦、ロズベルグが今回のように予選から決勝まで完璧なレースを組み立てることができれば、彼岸のチャンピオン獲得の可能性は十分にあり得ます。いっぽうのハミルトンはまだ全く自信を失っていないでしょうから、トラブルなく自分らしい走りに集中できるかどうかにかかっていると言えます。

マクラーレン・ホンダは、予選は最近の定位置付近と言える 9・12 番手。マシン性能の差が出にくく、またセーフティカーがほぼ確実に導入されるレースで上位入賞が期待されましたが、バトンはスタート直後の接触が原因でほとんど走らない間にリタイア。アロンソは得意のジャンプスタートを決め中盤まで 5 番手を走行するなど、安定感ある速さを見せてくれました。その後ヴェッテルとフェルスタッペンに交わされたものの、後続を寄せ付けず 7 位フィニッシュ。6 位までは「三強」が順当に二台ずつ収まったことを考えると、確実に中堅チームのトップを争える実力がついていることが確認できたと言えます。さすがにこれから 50pt 差のあるフォースインディアやウィリアムズに追いつくことは難しいかもしれませんが、トロロッソを抑えてコンストラクターズ 6 位の座は確実なものにしてほしいところ。

次は 16 年ぶりの秋開催となるマレーシア GP。さらにその翌週には日本 GP が控えていることもあり、マクラーレン・ホンダのさらなる躍進に期待したいところです。

投稿者 B : 00:00 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/09/06 (Tue.)

F1 マッサが引退、バトンが一年休養へ

例年、いくつかのチームが来季の体制発表を行う F1 イタリア GP。今年はフェラーリが現行体制キープということでそのへんの動きはありませんでしたが、他チームのベテランドライバーによる発表がありました。

マッサ 今季限りでF1引退 - GPUpdate.net

まずはフェリペ・マッサ。長年フェラーリドライバーとして活動してきた思い入れが強いのか、M. シューマッハーが 10 年前に一度目の引退を発表したイタリア GP の場で、自信の引退を発表。数年前からシート喪失の噂があったので、思ったより長く現役でいられたなという印象の方が強いですが...若手の期待株としてフェラーリに抜擢された頃のことを思えば、長い年月が経ったんだなあと実感します。
ザウバーから「シューマッハーの弟子」的な位置づけでフェラーリ入りし、2008 年にハミルトンと最終戦最終ラップまでチャンピオン争いを演じた頃までがマッサのピークだったでしょうか。2009 年にレース中のアクシデントで一時休養したあたりから、速さよりも弱さが目立ちました。フェラーリにアロンソが加入してからは完全にセカンドドライバー扱い、ウィリアムズに移籍してからはしばらくチームの牽引役を担ってはいたものの、近年はボッタスの引き立て役になってしまっていることも多く、同郷の先輩バリチェロ同様にエースにはなりきれなかった星回りが不幸でした。それでもトルコ GP を三連覇するなど「ハマれば速い」のもマッサの印象でした。
思い返せばこの 10 年、トップチームのシートに座り続けたドライバーも二桁もいないわけで、そういう意味では近年の F1 を支えたドライバーの一人だったと思います。お疲れさまでした。

マクラーレン ファンドーネ昇格、バトンはリザーブに

続いてジェンソン・バトン。少し前までの噂では引退するマッサの後釜としてウィリアムズに移籍、空いたマクラーレンのシートにはストフェル・バンドーンが昇格すると言われてきましたが、意外にもバトンはウィリアムズには行かず、一年間のサバティカル(休暇)を取るとのこと。以前からバトンは「競争力のあるチームでなければ移籍はしない」と発言しており、去年までのウィリアムズならばマクラーレン・ホンダよりも条件は良かったと言えるでしょうが、今季のウィリアムズを見るとその速さに継続性があるかは疑問。マクラーレンはバンドーンにシートを与えたく、アロンソにはまだ契約があるとなれば、自ずと選択肢は限られてきます。イタリア GP の解説で川井ちゃんが「プライベートな問題もあって自分の時間を作りたいようだ」とコメントしていましたが、道端ジェシカさんと結婚してスピード離婚したのも、もしかするとそのプライベートの時間のなさに原因があるのかもしれません。
バトンは休暇中もマクラーレン・ホンダのリザーブドライバーとして契約を継続するとのことで、今年のバーレーン GP のようにレギュラードライバーに不慮の事態があった際には再びステアリングを握ることになります。また、アロンソのマクラーレンとの契約は 2017 年末までのため、競争力のあるチームで走りたいバトンとしては、三強以外のチームに移籍するくらいならアロンソ離脱後のシートに収まったほうがまだ勝てる可能性がある、と見ている可能性もあります。いずれにしても、長年ホンダとともに走ってきたドライバーがマクラーレン・ホンダの復活を見届けずに引退してしまうのは寂しい話なので、もうしばらくホンダのロゴを胸に掲げたバトンの姿が見られるというのは嬉しいところ。

これで来季のストーブリーグはメルセデス/レッドブル/フェラーリ/マクラーレンのシートが確定。ウィリアムズ/フォースインディア/トロロッソ/ハース/ザウバーは片方のシートが空いていると言われており、ルノー/マノーは白紙に近い状態。カギを握るのはペレスがどのチームに移籍するか、そして若手ホープであるウェーレインをメルセデスがどのチームに押し込むか、あたりから芋づる式にパズルのピースがはまっていきそうです。

投稿者 B : 22:10 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/09/05 (Mon.)

F1 イタリア GP 2016

イタリアGP決勝 ロズベルグ優勝、ハミルトンが2位

F1 きってのパワーサーキットであるイタリア・モンツァ。レース前から完全にメルセデスのためのグランプリになることは見えていましたが、結果的にそのとおりのワンサイドゲームになりました。

予選はハミルトンがこのサーキットとの相性の良さを見せつけて PP。2 番手にロズベルグがつけます。が、決勝のスタートでハミルトンが久々に失敗、ロズベルグに首位を奪われたばかりか、その間にフェラーリやウィリアムズが割り込んできてしまいます。前を走るウィリアムズのボッタスを料理するのに数周を要する間にロズベルグは大きなギャップを構築。他チームとは明らかにペースの異なるメルセデスのマシンとタイヤ戦略の違いもあって、ハミルトンは難なくフェラーリを交わして 2 番手に戻ったものの、最後までロズベルグとのギャップを詰め切れず。レース自体もオーバーテイクの少ない単調な展開のまま、1 位ロズベルグ・2 位ハミルトンでフィニッシュ。これでチャンピオンシップは 2pt 差、みたび振り出しに戻ったと言えます。
振り出しに戻るといえば、ハミルトンは前戦ベルギーで 55 グリッド分という莫大なペナルティ(ただし 1 戦のみでペナルティは消滅)を受けてフレッシュエンジン 3 基を手に入れ、残りレースを戦うためのパワーユニット数という点ではロズベルグとほぼ同条件。スタートのシステムに不安があるという点でも両者に差はないので、残り 7 戦という時点でほぼ完全にイコールコンディションでのチャンピオン争いとなります。残るレースもドライバーの実力が試されるサーキット揃いで、本当に強いドライバーはどちらか、直接対決を制したほうがチャンピオンを獲得することになります。ロズベルグが今度こそハミルトンというライバルを精神的に克服できるのか、改めてハミルトンが強さを見せつけるのか。

いっぽう、ベルギーで印象的な速さを見せたマクラーレン・ホンダですが、これだけパワーユニットへの依存度が高いサーキットではそこまでの力は示せませんでした。予選は 12・14 位、決勝はバトンとアロンソの順番が入れ替わったものの同じく 12・14 位。今のホンダ製 PU はデプロイメント(エネルギー回生)の効率はかなり向上しているため複合サーキットであればそれなりに実力を発揮できますが、こういうストレートスピードが物を言うサーキットではターボ性能でライバルに敵わない弱点が露呈しますね。
しかし決勝では終盤、アロンソが目先の順位を捨てて狙いに行った一発アタックで決勝レース中のファステストラップを記録!絞り出せばそれだけのポテンシャルがある PU であることを証明してみせました。アロンソは以前からこうやって単に完走するだけではないレースの戦い方を模索してきていましたが、これは終盤戦に向けてチームとファンを鼓舞するパフォーマンスだったと思います。少なくとも今のマシンであれば次のシンガポールは期待ができるし、ベルギーの状況を考えれば鈴鹿やテキサスのようなサーキットでもいい戦いができるはず。

二週間後のシンガポール GP はセーフティカーが入る確率が高く、番狂わせもあり得るサーキット。何が起きるか、見てみたいと思います。

投稿者 B : 22:19 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/08/30 (Tue.)

F1 ベルギー GP 2016

ベルギーGP決勝 ロズベルグ優勝、ハミルトン3位

F1 も夏休みが明けていよいよ後半戦。いきなりハイレベルなテクニカルサーキットであるベルギーからの再開となりました。

夏休み前についにチャンピオン争いでトップに立ったハミルトンですが、今回のレースでは今季 6 基目のパワーユニットを投入して、いきなりの 10 グリッドダウンペナルティが予選前から確定。予選も早々に Q1 からマイレージを温存する戦略で、ほぼ最後尾スタートが確定します。対するロズベルグは、レッドブルやフェラーリの猛攻に圧されながらも PP 獲得。しかしレッドブルもフェラーリもマシンの仕上がりは良く、決勝は激しい争いが予想されます。

が、スタート直後から波乱がありました。スタートに失敗した 2 番手のフェルスタッペンと、ロズベルグを追いかけたいフェラーリの二台が 1 コーナーでスリーワイドの競り合いの末に接触。あの狭いコーナーを二台で回ったら(しかも両端の二台は真ん中のライコネンの向こう側はほぼ見えていない)そりゃ行き場もなくなるよねという感じでしたが、これでこの三台は早々にトップ争いから脱落。三台はその後も因縁があるかのようにレース中ずっと競り合っている状況でしたが、みんな頭に血が上っているようで、それはそれで面白かった(笑
これで楽になったのはロズベルグ。ハミルトンもさすがに優勝争いに絡んで来れない状況では、難なくチェッカーまでクルマを運ぶだけの仕事でした。ロズベルグにとってはこういうときにちゃんとポイントを稼ぐことが大事。でも、直接対決でハミルトンを下さない限り、チャンピオンの資格は満たさないとも思いますが。

21 番グリッドからのスタートとなったハミルトンですが、こういうレースで運が回ってくるのがチャンピオンのチャンピオンたる所以なんですよね。スタートでガッツリ順位を上げつつ、6 周目のマグヌッセンの事故に伴うセーフティカー導入時にステイアウトした結果、赤旗中断となったために 5 位でタイヤ交換を済ませてリスタートできる状況に。その後も攻め続け、途中不可解なピットストップ(残り 22 周、ミディアムタイヤで走り切れそうなところを一回ソフトを挟んでミディアムに交換)はあったものの、なんと 21 番手から 3 位表彰台を獲得。ロズベルグとのポイント差は 10 点詰まって「9」となったものの、PU 交換のペナルティとしては最小限のダメージで食い止めた、と言って良いと思います。

フェルスタッペンとフェラーリ二台のバトルは面白かったけど、こういうレースでしっかり 2 位に食い込めるリカルドの実力も大したもの。今季はフェルスタッペンのインパクトにやや陰が薄れがちですが、持ち前の勝負強さに安定感が伴ってきて、このリカルドとフェルスタッペンというレッドブルのコンビは今の F1 で一番面白いですね。
そして見逃せないのは 4-5 位に入ったフォースインディア。終盤のハミルトンの追い上げにはさすがに敵わなかったものの、現時点で三強の次は間違いなくこのチームでしょう。気がつけば確実にポイント圏内を走り、ほぼ開発の止まったウィリアムズやトロロッソよりも明らかに競争力があると言えます。コンストラクターズポイントでもついに 4 位に浮上し、チーム設立以来最高のシーズンを形にしつつあります。

マクラーレン・ホンダは、望みうる最高の形ではなかったものの、トークンを使用したパワーユニットの大幅アップデートを実施。アロンソは Q1 でトラブルのためタイム計測さえできずに終わってしまいましたが、この高速サーキットでバトンが 9 番グリッドを獲得する大健闘。
決勝では、逆にバトンがオープニングラップでウェーレインに追突されてリタイアという残念な結果でしたが、今度はアロンソが最後尾スタートから 7 位フィニッシュ。一時は 4 番手を走行し、前を走る誰かにマシントラブルが発生したら表彰台か!?とさえ期待させてくれました。結局ハミルトンとフォースインディアのペースにはついて行けず順位を落としましたが、去年までは優勝を争っていたウィリアムズの二台を抑え込んだのは実力とみて良さそうです。これで予選のアロンソと決勝のバトンそれぞれのアクシデントがなければもっと上を狙えていたと思うと、今季の残りのレースには期待せざるを得ません。

とはいえ次は F1 で最もトップスピード依存度の高いイタリア GP なので過度な期待はできませんが(笑)、もしこのモンツァで今回のような結果が出せればいよいよこの速さは本物、ということになります。ちょっと期待せずにはいられません。

投稿者 B : 22:30 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/08/02 (Tue.)

F1 ドイツ GP 2016

ドイツGP決勝 ハミルトンが優勝、レッドブル2台が続く

夏休み前最後のレースとなったドイツ GP。昨年は開催されなかったため、二年ぶりにドイツの地で F1 が走ることになりました。

今回の焦点はハミルトンがここ数戦の勢いを継続させるのか、それともロズベルグがホームレースの利を活かして逆襲に待ったをかけるのか、でしたが、今回も完全にハミルトンのレースでした。まるでハンガリーのリプレイを見ているかのように、PP のロズベルグがスタートに失敗してハミルトンが先行逃げ切りという、チャンピオン争い的には盛り上がりに欠ける内容でした。

前半戦ではマシントラブルやスタート時のクラッチミート失敗が多く、流れを掴めずにいたハミルトンですが、ここに来てマシンの信頼性も高まり、スタートのシステム調整と本人の感覚がうまくリンクするようになったようで、昨年のような手のつけられない速さを再び発揮するようになりました。パワーユニットはレギュレーションで定められた年間 5 基を使い切ってしまっており、次の PU 投入時にはペナルティが科せられることになりますが、今回のレースではあえてパワーユニットを労って後続との差をキープしても余裕で勝てる、という面さえ見せつけられた感があります。今のハミルトンにはむしろ、この PU の状況さえちょうど良いハンディキャップになっているのかも。
ロズベルグはスタートに失敗しただけでなく、その後レッドブルの二台を抜きあぐねた結果、コーナリングの飛び込みでフェルスタッペンを押し出してしまい、5 秒のピットストップペナルティを科せられます。運の悪いことに、そのペナルティ実行時にストップウォッチが作動せず、10 秒近いストップになってしまった結果、レッドブルの後塵を拝す 4 位フィニッシュ。あそこで焦らずに落ち着いて対処していれば 2 位フィニッシュでダメージを最小限に抑えられた可能性が高かっただけに残念です。もはや完全に去年までのロズベルグに戻ってしまった印象ですが、よく考えればロズベルグ自身は何も変わっておらず、ハミルトンが本来の強さを取り戻しただけのようにも思えてきます。

ロズベルグの失策があったとはいえ、2-3 位を占めたレッドブルは賞賛されるべきでしょう。ハンガリーでもリカルド vs ヴェッテル、フェルスタッペン vs ライコネンのレッドブル vs フェラーリ対決をともに制しましたが、今回も二台揃ってフェラーリに先行し、ついにコンストラクターズランキングでフェラーリを逆転しました。正直、出力でフェラーリに劣るルノー製 PU を搭載してここまで健闘するとは開幕前には思ってもいませんでした。が、ルノー製 PU の性能向上もさることながら、シャシーを含めたマシン全体のパッケージングが優れていることと、若い二人のドライバーが切磋琢磨していることの効果が大きいのだと思います。片や、来季にフォーカスを移したかのように見えるフェラーリ。来年どうなるかは分かりませんが、少なくとも今年のレースを面白くしてくれているのはレッドブルだと思います。

ハンガリー GP で初のダブル Q3 進出を果たしたマクラーレン・ホンダ。とはいえハンガリーはマシン性能よりもドライバーの力が物を言うサーキットであり、これが今のチームの実力だとは思っていません。実際、全開率の高いここホッケンハイムでは、12-13 番グリッドを確保するのがやっとであり、これが順当な「一発の速さ」でみたマシン性能といったところでしょう。が、レースペースは決して悪くなく、終盤まで二台で 9-10 位をキープしたまま走り続けていました。先にタイヤがタレてきたアロンソが残り 3 周で残念ながらペレスに交わされ入賞圏外へと落ちてしまいましたが、バトンは逆に残り 2 周でボッタスをパスして 8 位にポジションアップし、チェッカーを受けました。従来ならホンダが苦手としてきたパワーサーキットで、終盤にウィリアムズをオーバーテイクできたのは、実力がついてきた証拠と言えます。
ホンダのパワーユニットは予選モードで走らせるとトップ 10 にはまだ一歩届かないパフォーマンスしかありませんが、レースペースと信頼性に関しては一定のレベルに達したと言えます。そして、昨年から今年序盤までなかなか上がってこなかったシャシー性能も、ここに来てようやく上向き、PU の性能向上と咬み合ってきました。マクラーレンは昔からシーズン中盤以降の開発力には定評があり、かつ他チームが来年を見据えて開発の手を止め始めたタイミングもあって、総合的なパフォーマンスではウィリアムズ、フォースインディアあたりと互角以上の戦いができるようになってきましたね。ウィリアムズもフォースインディアもマシン開発はもう止まってきているように見えますし、脅威だったトロロッソもフェルスタッペンをレッドブルに引き抜かれてからはあまり冴えていません。コンストラクターズポイントでは 6 位のトロロッソに 3pt 差と、完全に背中が見えた状態。夏休み明けのベルギー GP では内燃機関を刷新した PU の投入が確実視されていますし、ここからどれだけパフォーマンスを伸ばせるか。ウィリアムズやフォースインディアとの差はまだ大きいですが、最終的に「三強の次」のポジションを三つ巴で争える位置まで上がってきてほしいところです。

次は今月末のベルギーまで、F1 は少し短い夏休み。この間にマクラーレン・ホンダがどこまで開発を進められるか、期待して見守りたいと思います。

投稿者 B : 21:00 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/07/27 (Wed.)

F1 ハンガリー GP 2016

ハンガリーGP決勝 ハミルトンが優勝、ロズベルグ2位

モナコ以来、久しぶりの低速サーキットであるハンガロリンクでは、二つ注目ポイントがありました。一つはチャンピオン争いを 1pt 差まで詰めたハミルトンが、大得意のハンガリーでどのような逆転劇を見せるか。それからチーム力を徐々に上げてきたマクラーレン・ホンダが初の Q3 ダブル進出とダブル入賞を果たせる最大のチャンスでもあるわけで、期待の高まるレースでした。

予選は降雨の影響で中断に次ぐ中断。最終的には、イエローフラッグが振られたタイミングのアヤでロズベルグが PP を獲得しましたが、流れとしては完全にハミルトンでした。
決勝は、ロズベルグもスタートは悪くなかったものの、ハミルトンが久しぶりにいいスタートを決めてターン 1 にトップで飛び込みます。その後は最後までロズベルグとのギャップをコントロールし切り、難なくチャンピオンシップ首位に立ちました。

ハンガロリンクはマシン性能(特にトップスピード)の差が出にくいサーキットなので、もっとメルセデスとレッドブルやフェラーリとの差が縮まるのではないかと予想していました。が、スタート後からあっという間にメルセデスの 2 台が後続との差を広げて、まるで別カテゴリのようなレースを繰り広げていました。このサーキットでここまで差をつけられてしまうと、もう他チームは今季メルセデスに対してやれることは何もないのではないでしょうか。
そのメルセデスの中でも、ロズベルグは結局最後までハミルトンに攻撃らしい攻撃もできないまま、みすみすチャンピオンシップの主導権を奪われてしまいました。相手に勝てないときは 2 位を確実に獲り続けることが逆転へのセオリーではありますが、今のロズベルグにはハミルトンとの立場を入れ替えられる要素が見当たりません。一度でも直接対決でハミルトンを下すことができればまだチャンスはあると思いますが、ホームレースである次のホッケンハイムでそれが可能かどうか。

3 位以下も面白いレースでした。3-4 位はリカルドとヴェッテル、5-6 位はフェルスタッペンとライコネン、というどちらもレッドブル/フェラーリ対決。しかしどちらもレッドブルが制したことが、サーキット特性で差が縮まったとはいえ今はもうフェラーリよりもレッドブルのほうが速いことを証明していると言えます。ドライバー的にも勢いがあるのはレッドブル。コンストラクターズポイントでも 1pt 差に迫られ、レッドブルに逆転されるのも時間の問題のように思えます。フェラーリは既にマシン開発の焦点を来年に向けているようにも見えますが、今後の逆襲はあるのかどうか。

マクラーレン・ホンダは見事、現体制になって以来初の予選ダブル Q3 進出を果たしました。ハンガリー GP だけにマシン性能よりもドライバーの実力によるところが大きいでしょうが、チームにとっても大きな自信になったはず。決勝ではバトンこそマシントラブルでこのレース唯一のリタイアとなってしまいましたが、アロンソは最後までいい走りを見せ、7 位入賞。三強が一台も脱落せずにチェッカーフラッグを受けたことを考えると、少なくとも「それ以外のチームでのトップ」であったことは事実で、これもまた大きな自信になったのではないでしょうか。
今回はマシンの性能ではなくドライバーの力で結果を出せたとはいえ、こういう形で結果が出てくることで前に進む力になるのもまたチームスポーツ。とりあえず、鈴鹿に帰ってくるまでの間にこの「三強の次」のポジションを盤石にしてほしいものです。

次のレースはもう今週末、ドイツ・ホッケンハイムサーキット。夏休み前最後のレースですが、チャンピオンシップは誰が首位で折り返すことになるのか。なんかこのままハミルトンが独走態勢に入りそうな気がしないでもないですが、ロズベルグにはせめて地元で一矢報いてほしいところです。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/07/12 (Tue.)

F1 イギリス GP 2016

イギリスGP決勝 ハミルトンが母国グランプリを制す - GPUpdate.net
ロズベルグに10秒ペナルティ - GPUpdate.net

2016 年シーズンの折り返し地点、イギリス GP。モナコ GP 以降はハミルトンのためのシーズンと思えるようなレースが続いていますが、ホームグランプリであるシルバーストンでも彼の強さが際立っていました。

予選から他者を寄せ付けない速さで PP。ウェットコンディションでセーフティカー先導によるローリングスタートとなった決勝も、最後までほぼ影をも踏ませない圧倒的な強さを見せつけて完勝。得意なコースにマシンが完璧に合い、一人だけ違うカテゴリのレースを走っているかのようでした。
対照的だったのがロズベルグ。予選こそハミルトンの後ろにつけたものの、決勝では濡れた路面でハミルトンのペースについて行けず、中盤には一度フェルスタッペンにオーバーテイクされる場面さえありました。最後はギヤボックストラブルで 7 速を失い、なんとか 2 位をキープしてチェッカーフラッグを受けたものの、ギヤボックストラブル発生時のピットとの無線通信がレギュレーション違反(今シーズンより、ドライバーは運転について無線による援助を受けてはいけない)と判定され、タイムペナルティを科されて 3 位に転落。その結果、ドライバーズチャンピオンシップはついにロズベルグとハミルトンが 1 ポイント差にまで近づきました。

個人的には、現行レギュレーションの無線規定はちょっと厳しすぎるし、制限を課すならチームオーダーを禁止したほうが F1 のショーアップのためには面白いんじゃないのとさえ思いますが、ルールはルール。負け始めると冷静さを欠くのがロズベルグの弱いところですが、もはや精神的にはハミルトンのほうが上位にいるんじゃないですかね。

いっぽうで見事だったのはフェルスタッペン。今シーズンのメルセデスをまともにオーバーテイクしたのはフェルスタッペンが初めてじゃないですかね。スペイン GP での初優勝後、ハミルトン以外のドライバーの中で最も勢いを感じるのがフェルスタッペンです。速いし冷静だしブロックも巧い。若さゆえのミスも時折見られますが、今のフェルスタッペンをメルセデスに乗せたらハミルトンすら凌ぐんじゃないか、とさえ思います。最終的に 2 位が転がり込んできたのは、最後まで諦めずにロズベルグを追いかけ続けた彼自身の成果でしょう。マシン性能も今やフェラーリを完全に超えているように見えますし、今季中にあと 1 勝しても不思議はありません。僚友リカルドも十分健闘しているはずですが、今のフェルスタッペンの勢いの前には霞んでしまいます。

マクラーレン・ホンダは残念なことにノーポイントフィニッシュ。予選では「もう大丈夫」という判断が早すぎてバトンが Q1 落ちという情けないピット判断もありましたが、マシンの総合力が問われるシルバーストンでアロンソが Q3 進出したことは、着実に速さがついてきている証拠でしょうし、Q1 での判断ミスもその自身の裏返しという見方もできます。そしてレース内容自体も決して悪くなかった。メルセデス製 PU を搭載したウィリアムズをオーバーテイクするなど、十分にバトルができていましたし、ピット戦略で奇襲をかけていればポイント争いにも絡めたはず。近年のマクラーレンはレース戦略がコンサバすぎて、どうせ失うものなんてないのになんでここで攻めないのか...というレースが少なくありませんが、今回はその悪い面が顕著に出てしまいました。
でも、この内容ならば鈴鹿でも 2 台揃っての Q3 進出やダブル入賞は狙えるポジションだと思うので、今後のさらなる伸びに期待です。

次戦ハンガリーは久しぶりの低速サーキット。マクラーレン・ホンダ的にもポイント獲得の可能性がさらに高まるサーキットですし、チャンピオンシップ面でもシーズンの半分を過ぎて「リセット」された状態で臨むグランプリ。波乱が起きることが少なくないサーキットですし、何か面白いことが起きてほしいところです。

投稿者 B : 22:01 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/07/04 (Mon.)

F1 オーストリア GP 2016

オーストリアGP決勝 ハミルトン優勝、最終ラップでドラマ

レッドブルのホームレースであるオーストリア GP。とはいえメルセデス最速は変わらないだろう、という予想通りのレースにはなりましたが、それでも見所の多いグランプリでした。

まずは予選、Q2 の終わりに降り出した雨によりウェットからドライに変わっていくコンディションとなった Q3。こういう状況下で滅法強いのが、バトンとヒュルケンベルグです。バトンは初優勝を挙げた 2006 年のハンガリー GP がこんな天候だったし、ヒュルケンベルグはデビューイヤーの 2010 年ブラジル GP の予選で同様の状況下で初 PP 獲得。今回も、二人がそれを彷彿とさせる見事な戦略とドライビングで、戦闘力に劣るマシンながらヒュルケンベルグが 3 位、バトンが 5 位を獲得。しかもロズベルグとヴェッテルのギヤボックス交換ペナルティによりヒュルケンベルグが 2 番手、バトンが 3 番手グリッドを獲得するという金星を挙げました。
PP は例によってハミルトンでしたが、この時点で決勝への期待は高まります。

決勝はハミルトンが今回はスタートをうまく決め、トップのまま 1 周目を走破。しかしスタート時に履いていたウルトラソフトはライフが短く、一足先にピットインして代わりにヴェッテルが首位に立ちます。が、ヴェッテルもトップ走行中の 27 周目、突然のタイヤバーストでそのまま戦線離脱。今回のレースではおそらく勝てるペースはなかったにせよ、十分に表彰台を狙えるパフォーマンスはあっただけに残念です。今季のフェラーリはとにかく安定して上位入賞を続けられないですね...。
その後はロズベルグがトップを走り、タイヤ交換後に追い上げてきたハミルトンが後ろにつける序列に。とはいえ、ピット戦略的にはハミルトンはそのままゴールまで走りきれるライフのタイヤを履いており、ロズベルグのタイヤ交換の間に順序が入れ替わる計算。...かと思ったら、ロズベルグがタイヤ交換する 1 周前にハミルトンが 2 度目のピットイン!タイヤライフに自信がなかったのか、先にピットインしてアンダーカットを決めようという算段だったのか分かりませんが、結果的にこのピット戦略は失敗に終わり、共に最後のピットインを終えた段階でロズベルグが前。しかしその後のペースはハミルトンのほうが速く、どこで仕掛けるか手に汗握る展開となります。

そして事件が起きたのはファイナルラップ。ハミルトンがオーバーテイクを仕掛けたところでロズベルグと交錯し、ハミルトンがコース外に弾き飛ばされます。が、戻ってきたハミルトンとロスベルグが再度接触。ハミルトンは深刻なダメージもなくそのままチェッカーを受けられましたが、一方のロズベルグはフロントウィングが脱落してペースダウン、4 位でゴールがやっとでした。

これまでのレースではハミルトンがロズベルグをコース外に押し出した印象が強く、逆にロズベルグはハミルトンとあまり接触しないか、接触してもダメージを受ける側であったことが多いように思います。そういう意味では(故意だったかはさておき)「相手を押し出してでも勝つんだ」という意志を見せたことは進歩だと思いますが、結果的に自分がダメージを受けてしまうあたりがやっぱりロズベルグだなあ、と思います。やるなら素ポーティングレギュレーションに抵触しない範囲で相手にダメージを与えないと(笑。もちろん純粋な速さで勝つのが本来あるべき姿ですが、こういう接近戦になったときの強さもチャンピオンの器の一つであり、ハミルトンにはそれがあってロズベルグにはやっぱりない、というのが改めて明らかになったレースだったと思います。ロズベルグはまだ 11pt 差で首位を守ってはいますが、メンタル的にはもうハミルトンに負けているんじゃないですかね...。
しかし、むしろこの接触の原因を作ったのはドライバーではなくメルセデスチームではないかと。ハミルトンの二度目のピットストップは必要なかったはずで、あそこでハミルトンをステイアウトさせていれば問題なく 1-2 フィニッシュが飾れていたのではないか。もしかしたら実際にハミルトンのタイヤに問題が生じていた可能性もありますが、チームとしてはマネジメントすべきところだったんじゃないですかね。まあいちファンとしては、シーズンが荒れてくれたほうが面白いのですが(ぉ

今回は久しぶりに国際映像もトップ争いを中心に写していて、中団以下の状況が分かりにくかったですが、それでも再び表彰台に立ったフェルスタッペン、下位チームからのデビューイヤーで初ポイントを獲得したウェーレイン、そして何より自身の今季最高位である 6 位入賞を果たしたバトンなど、いつもとは違うレース内容で非常に楽しめました。特にマクラーレン・ホンダはアロンソこそマシントラブルで完走できなかったものの、バトンの 6 位というのが素晴らしい。3 位スタートで 6 位なのは通常ならポジティブではないかもしれませんが、これだけの高速サーキットで特にデプロイ切れもなく、他社と渡り合っての 6 位は立派だと言えます。まあこの前のカナダやアゼルバイジャンでも、同様に高速サーキットで入賞一歩手前の 11 位だったので、もはやパワーが足りないというわけではない(トップ争いできるレベルではないにしても)ということなのかもしれません。

次はマクラーレンのホームサーキット、イギリス・シルバーストン。引き続き高速サーキットになりますが、コース特性的には鈴鹿でのマクラーレン・ホンダのパフォーマンスが推測できる場所でもあります。またシーズンもちょうど折り返しとなり、ここでチャンピオン争いが再びイーブンに戻るのか否か。要注目のレースです。

投稿者 B : 23:33 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/06/20 (Mon.)

F1 ヨーロッパ GP 2016

ヨーロッパGP決勝 ロズベルグが優勝、3位にペレスが入る

モナコ~カナダでハミルトンが完全に勢いを取り戻し、チャンピオンシップの行方が分からなくなった状況で迎えたヨーロッパ GP。ヨーロッパといいつつ初開催のアゼルバイジャン、立地的には西アジアとか中東と言った方が正確な場所です。

しかし今回は F1 の決勝スタート直前にフィニッシュを迎えたル・マン 24 時間耐久レースが、初優勝に向けてひた走っていたトヨタが残り 3 分でストップという衝撃的な結末だったため、F1 観戦のほうにどうも集中できなかったという...。前半は呆然とした気持ちでテレビ画面を見つめていました(´д`)。

展開次第では今回のレースでハミルトンとロズベルグの選手権順位逆転もあり得る中ではありましたが...今回は珍しく予選からハミルトンがとっちらかっていました。今季のハミルトンは予選でマシントラブルが出るか決勝のスタートに失敗して順位を落とす、ということが多かったですが、予選 Q3 でクラッシュというのは今季初。初開催のサーキットだし、確かにモナコ以上に難しそうなコーナーも少なくなかったですが、こんなミスを犯すとは近年のハミルトンには珍しい。CS の解説では「プライベートで何かあったんじゃないですかね」というコメントも出ていましたが、まさにそんな感じの落ち着かなさでした。
これで圧倒的優位に立ったロズベルグが、果敢に挑んできたフェラーリやレッドブルを難なく退けて優勝。ハミルトンとのポイント差を再び 24 にまで広げました。まあ、まだシーズンは半分以上残っており、このくらいの差ならばないも同然ですが、ロズベルグ的にはこれで少しホッとできたんじゃないでしょうか。

レース前半はそんな感じで気もそぞろだったし、後半は後半でロズベルグが独走していると最近の私は寝落ちしそうになるのですが(ぉ)、フェラーリがメルセデスとまともに戦いに行っている姿勢は印象に残りました。ヴェッテルが果敢にリカルドをパスしてロズベルグを追撃する態勢に入ったり、ピット戦略の異なるライコネンがヴェッテルを先攻させるシーンがあったり、マシンがある程度まとまってきてパワーサーキットでもそれなりにメルセデストレースができる状況というのは、見ていて面白い。今季はここまでレッドブルの健闘が目立っていますが、そろそろフェラーリにも勝利のチャンスが訪れてもおかしくないんじゃないでしょうか。
それと 3 位に入ったペレス。彼はモナコでも 3 位に入っていて、市街地レースとの相性の良さをいかんなく発揮していますね。特に今季はチームメイトのヒュルケンベルグよりも光る走りを見せているレースが多く、パドック内での評価が高まってきているように思います。

マクラーレン・ホンダは、バトンが久々の予選 Q1 敗退。これが「久々の」と形容できるあたり、去年の今頃の状況を考えれば遙かにマシな状況ではありますが、それにしても悔しい。決勝では二台ともペースが上がらず、アロンソはギヤボックストラブルでリタイア。バトンがペースが悪いながらもなんとか 11 位につけたことは健闘と言えるでしょうが、それでもポイントを獲れる速さがなかったことには違いない。カナダでの PU 改良で出力は上がっているはずですが、やはりまだまだパワーサーキットで戦える速さはないようで...道のりは遠いですね。

次はオーストリア、その次はシルバーストン、と高速サーキットが続きます。マクラーレン・ホンダには我慢のときとなりそうです。

投稿者 B : 23:00 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

2016/06/14 (Tue.)

F1 カナダ GP 2016

カナダGP決勝 ハミルトンが2連勝 - GPUpdate.net

カナダ GP といえば、ハミルトンが F1 初優勝を飾ったサーキットであり、自身が最も得意とするサーキットのひとつ。加えてパワーサーキットであり、マシン特性やタイヤとの相性を考えても、年間を通じてメルセデスのハミルトンが勝つ可能性が最も高いグランプリ、と言えます。

ハミルトンは予選からロズベルグを抑えて PP 獲得。そのままトップから逃げるかと思ったら、今季何度目か分からないスタート失敗!その隙にヴェッテルがトップを奪います。ハミルトンは 1~2 コーナーでロズベルグと交錯し、ロズベルグのほうがコースアウトして一気にポジションダウン。ハミルトンはそのままヴェッテルを追い、レースペースこそヴェッテルとほぼ互角だったものの、モナコ GP 同様にライバルよりも少ないピット回数で逆転。鮮やかに二連勝を決めました。序盤こそ盛り上がったものの、ハミルトンがトップを奪い返してからは比較的単調なレースでした。
パワーユニットの性能差が物を言うサーキットで、かつタイヤ戦略の自由度も高いメルセデスの本領が発揮されたレースだったと言えるでしょう。

2 位のヴェッテルは残念でしたが、マシンとの相性的に最初から勝てる可能性の低いレースだっただけに、序盤にハミルトンから首位を奪い、最終的に 2 位フィニッシュというのは上々の結果と言って良いと思います。しかしカナダ GP でこれだけハミルトンに迫れたということは、想像以上にメルセデスと他チーム...といってもフェラーリとレッドブルくらいですが...の差が縮まっているということではないでしょうか。この先 9 月のイタリア GP まで、ハンガリーを除くほとんどがパワーサーキット寄りのレイアウトですが、ハンガリー以外でメルセデス以外のチームが勝つ可能性も十分に考えられます。正攻法でなく、タイヤ戦略で奇襲をかけられるかどうかがカギになるでしょう。

5 位のロズベルグは惨敗と言っても過言ではない内容でした。1~2 コーナーでのコースオフはハミルトンに押し出されたという側面はもちろんありますが、そこで負けちゃうのがやっぱりロズベルグなんだよなあ。途中、マシンの不調でなかなかペースが上がらなかったりスローパンクチャーで予定外のピットインを強いられたり、挙げ句終盤にフェルスタッペンにオーバーテイクを仕掛けてスピン。トップを独走しているときは滅法強いけど、コース上でのポジションの取り合いには弱いのは相変わらずですね。ハミルトンのように強引にインにねじ込んでいくくらいの強さがなければ、今年も彼の上に王冠は輝かないと思います。
一時は 43pt 開いていたドライバーズポイントも、早くも 9pt 差。まだなんとかロズベルグが首位ではあるものの、ハミルトンとのポイント差はもうない、と考えて良いでしょう。ハミルトンにマシントラブルがなければ、次であっさり逆転という目もあるんじゃないでしょうか。

マクラーレン・ホンダには厳しいレースになるだろうと思っていましたが、予想通りの難しい結果に。予選はアロンソがギリギリ Q3 に進出できたものの、ここ数戦の定位置となっている 10-12 番グリッドからのスタート。決勝も序盤はポイント争いをしていましたが、バトンが序盤にエンジンブローして戦線離脱。アロンソもペースを上げることができず、ポイントまであと一歩の 11 位フィニッシュ。やはりパワーユニットへの依存度が高いサーキットでは苦しい戦いを強いられますし、他車のリタイアが少なければギリギリ入賞圏外というのが今のマクラーレン・ホンダの実力なんでしょう。今回はトークンを消費してターボユニットのアップデートと新しい燃料を投入したとのことですが、相対的なパフォーマンス向上が見られなかったのは残念というほかありません。次のレースではもう少しセットアップを煮詰めて、新ターボのポテンシャルが引き出されることを祈るしかありませんね...。

次のレースは早くも今週末、新規開催のアゼルバイジャン/バクー市街地コース。波乱が起きる要素は揃っているので、予想通りのレースにならないことに期待しましょう(笑。

投稿者 B : 22:00 | F1 | Season 2016 | コメント (0) | トラックバック

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