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2019/05/14 (Tue.)

F1 スペイン GP 2019

F1スペイン決勝:『メルセデス帝国』前人未到の開幕5連続ワンツー! フェルスタッペン、3位表彰台獲得

F1 の「第二の開幕」とも呼ばれるヨーロッパラウンドの幕開け、スペイン GP。フェラーリが圧倒的な速さを誇った冬季テストの現場でもあるため、いよいよフェラーリがその本領を発揮するのか、あるいはここまでの勢いのままメルセデスが席巻するのか、そしてレッドブル・ホンダの大規模マシンアップデートの成果は...?など注目のグランプリでした。

が、蓋を開けてみればやっぱり今回もメルセデスの完勝。冬季テストの間メルセデスが三味線を弾いていた...とまでは私は思いませんが、開幕前からここまでのメルセデスの開発スピードと総合的なチーム力によって現時点ではマシン自体もメルセデスが最速であることが証明されたのがこのレースだったと思います。コンストラクターズポイントではメルセデスがフェラーリにほぼダブルスコアをつけ、今季のドライバーズチャンピオンシップの行方は早くもハミルトンとボッタスに絞られてしまった印象。せめてもの救いは、今季はついにボッタスが覚醒し、今のところハミルトンと星を分け合っていることでしょう。

メルセデス勢同士の対決では決勝はハミルトンが制したものの、予選はボッタスがハミルトンに 0.5 秒以上の大差をつけて完勝していました。ボッタスは決勝スタートでの若干の出遅れがなければ勝っていた可能性は十分にありますが、先頭を走っている間は速いけど誰かの後ろにつくと乱気流の影響を受けやすいのはメルセデスに限らず現代 F1 の特性。「スタート後の 1 コーナーを制したほうがレースの主導権を握る」というかつてのセナ・プロ時代のマクラーレンのような協定があるかどうかは分かりませんが、結果的に 1 コーナーを獲った方がレースでも勝つ構造になっているのが今のメルセデスなのでしょう。

3 位表彰台を獲得したのは開幕戦以来のフェルスタッペン。現在の勢力図のもとではメルセデスに何かアクシデントでも起きない限り 2 位以上に入ることは残念ながら非現実的という状況の中、望み得る最高のリザルトを期待通りに持ち帰ってくれました。しかもこれは序盤にフェルスタッペン自身がフェラーリをオーバーテイクして得たポジションであり、シャシーと PU のアップデートによってついにフェラーリと戦える速さを身につけたことの証明と言えます。このことが表彰台以上に喜ばしい。
とはいえフェルスタッペンと同等のペースを記録できていないガスリーの走りを見る限り、この結果はフェルスタッペンがマシン性能を十分に(あるいは本来の性能以上に)引き出しているからこそのものであり、並みのドライバーとの組み合わせではまだフェラーリに挑めるところまでは来ていないのではないか...という気もします。
いずれにせよ、今回の「フェルスタッペンが予選ではフェラーリの一台を食って 4 番手につけ、決勝で 3 位をかけて戦う」「ガスリーは予選/決勝ともに 6 位安定」というのが今季の典型的なパターンになっていきそうな気配。これでガスリーがフェラーリと戦えるようになってくれば、フェルスタッペンももう一段上を狙っていけるんですが...。

トロロッソは予選 9・11 番手から決勝も 9・11 位フィニッシュ。結果だけ見ると面白みがないレースだったように見えますが、決勝ではハースやマクラーレンと堂々と競いながら、終盤にセーフティカーが導入されるまでは二台揃って入賞圏を走っていました。残念ながらセーフティカー導入時に急遽タイヤ交換を実施した際にダブルピットストップになってしまい、その間に二台ともタイムを失ってしまったことでアルボンが入賞圏脱落。ファイナルラップまでグロジャンを追い回したものの届かず...という惜しい結果でした。あのときにタイヤ交換を行わない or スムーズに作業できていれば二台揃ってもう少し上のリザルトもあり得たでしょうが、こういうところで失策してしまうのが残念ながらトロロッソのチーム力なんだよなあ。
ただ「ホンダ勢が実力で四台入賞」というのが現実的に見えてきたのは良いニュースです。一台入賞させるのにも苦労していたマクラーレン時代のことを思うと目頭が熱くなってきます。

ともかく、ここスペインでの走りを見てようやく今季の真の勢力図が見えてきました。メルセデス独走はもう止まりそうにありませんが、レッドブルがどこまで差を詰められるか。シーズン中のシャシー性能の伸びしろには定評があるチームなので、優勝争いに名乗りを上げられる日が一日も早く来てほしいものです。
そして次戦はモナコ。マシン性能よりもドライバー比重が大きいサーキットだけに、レッドブルにもチャンスはありそう。期待したいと思います。

投稿者 B : 22:58 | F1 | Season 2019 | コメント (0) | トラックバック

2019/04/30 (Tue.)

F1 アゼルバイジャン GP 2019

F1アゼルバイジャンGP決勝:ボッタスがハミルトンを下し今季2勝目! レッドブルのフェルスタッペンは4位フィニッシュ

今シーズンの第 4 戦アゼルバイジャンでも、相変わらずメルセデスが強い強い。フリー走行まででフェラーリが速さを見せていても、予選以降はメルセデスが席巻するというのが今季のパターン化してきたようで、もうフェラーリに逆転の目はないんじゃ...と早くも思わされる展開になってきています。

そのメルセデスでも今回速かったのはバルテリ・ボッタス。前戦中国ではスタートで出遅れてポールポジションを勝利に繋げられませんでしたが、今回はミスを一切犯さずにハミルトンに完全勝利。開幕戦ほどの大差をつけられたわけではありませんが、ボッタスの勝ちパターンともいえる独走劇で今季 2 勝目。メルセデスは開幕から 4 戦連続の 1-2 フィニッシュでハミルトンとボッタスが各 2 勝を分け合っているものの、開幕戦でのファステストラップポイントが効いて現在のポイントリーダーは一点差でボッタス。シーズン終盤ではこういう 1pt の積み重ねが差になってくることもあります。
個人的には今年はハミルトンとヴェッテルではなくボッタスかルクレールのどちらかがチャンピオン獲得に名乗りを上げてほしいと思っていたりもするので、ボッタスには今後もハミルトンを打ち負かす/脅かすレースを重ねていってほしいところ。

いっぽうのフェラーリは今回も完敗でした。ルクレールは今シーズン初めてのミスらしいミスを犯して予選 Q2 中にウォールにクラッシュ。他車のペナルティの関係で 8 番グリッドからのスタートで、決勝序盤ではオーバーテイクを繰り返し 4 番手までポジションアップ。そのまま初回ピットストップを引っ張って暫定首位を走ったものの、タイヤ交換したメルセデスの二台とはレースペース差が大きく自信のピットイン後には 6 位までポジションを落としてしまいます。最終的にはガスリーのリタイヤで 5 位、かつファステストラップポイントも獲得したものの、レースという意味では今回は絶対的な速さがありませんでした。
ヴェッテルも同様にメルセデスを追い回せるペースはなく、ほぼ最後まで誰とも争わないレースで 3 位表彰台。フェラーリはマシン自体は最速と言われながらも勝てませんね...。今シーズンは早くもハミルトン vs ボッタスの構図が出来上がってしまった印象さえあります。

ホンダ勢は今回のレースで 2 チーム 4 台ともに改良されたスペック 2 パワーユニットを投入してきました。信頼性とパワーの両面が向上した新 PU の効果は明らかで、特にトロロッソのダニール・クビアトが予選 6 番手を獲得できるほどのポテンシャルを発揮。決勝でもペナルティのためグリッドスタートだったガスリーが最終的に 5 位までポジションを上げてくるなど、十分に戦えるパワーユニットに進化してきた印象です。
ただ今回はフェルスタッペンが中盤ヴェッテルとのギャップを猛然と詰めたものの VSC 導入後にペースを落として表彰台へのチャレンジは叶わず。ガスリーはドライブシャフトのトラブルで 5 位フィニッシュを目前にリタイヤ、クビアトはリカルドからの「あり得ない」もらい事故でマシンを中破させ戦線離脱。11 番手スタートだったアルボンはピット戦略がイマイチで結局 11 位のままチェッカー...と、PU 更新に伴う期待感からすると残念な結果に。
とはいえガスリーはドライバー・オブ・ザ・デイに選ばれたルクレールよりもレースペースは良かったし、リタイヤの原因となったトラブルも PU とは別要因。クビアトがあの理不尽な事故をもらっていなければ中国に続いて 3 台入賞もあり得たわけで、内容そのものは悪くないレースでした。レッドブルについてはフェラーリとは(レースペースでは)そこそこ戦えるもののメルセデスとの差は依然として大きいのは事実で、こればかりは車体側の大規模アップデートが投入される次戦スペインに期待ですね...。

次のスペイン GP は冬季テストの舞台でもあったサーキット。シーズン前に最速の名をほしいままにしていたフェラーリが改めて覚醒するのか、それとも実際のレースになればやっぱりメルセデスが強いのか。またレッドブルは上位との差をどれほど詰めることができるのか。第二の開幕ともいえるグランプリ、今季はレッドブル・ホンダの上昇機運が強いだけに楽しみです。

投稿者 B : 21:06 | F1 | Season 2019 | コメント (0) | トラックバック

2019/04/14 (Sun.)

F1 中国 GP 2019

F1中国GP決勝:ハミルトン2勝目でメルセデス3戦連続ワンツー! レッドブル・ホンダのフェルスタッペンは4位。トロロッソ・ホンダのアルボンはピットスタートから10位入賞|motorsport.com日本版

F1 通算 1,000 戦めの記念レースとなった中国 GP。バーレーン GP でのルクレールの鮮烈な走りの印象が強かっただけに、この中国で改めてメルセデスとフェラーリどちらが速いのか?が明らかになるのではという期待がありました。
そして蓋を開けてみると速かったのは結局メルセデス。フェラーリに 0.3 秒差をつける形でメルセデスがフロントロウを独占します。しかも PP は開幕戦以来今季二度目のボッタス、今季のボッタスはアグレッシブで本当に面白い。しかしセカンドロウのフェラーリまで含め誰が勝ってもおかしくない状況。

決勝はスタートでボッタスが蹴り出しに失敗し、その間にハミルトンが首位を奪います。この 1-2 体勢は結局レース終盤まで変わることはなく、メルセデスが今季三度目の 1-2 フィニッシュで完勝。ハミルトンは予選まではクルマに乗り切れていない印象があったのが、決勝ではしっかり修正してきました。やっぱりこういうところが五度のチャンピオン経験者とメルセデスというチームなのでしょう。ボッタスはスタートで先行できていれば勝ち目もあったでしょうが、同じマシンかつクリーンエアで走るハミルトンの前には為す術なし。
対するフェラーリは...決して遅くはなかったとはいえ、序盤にヴェッテルとルクレールのポジションを入れ替えるかどうかでモタモタしたことで最終的にメルセデスに挑戦するための機会を失った印象。まあ今回のメルセデスはフェラーリにも手をつけられない速さがありましたが、このモタモタがなければフェルスタッペンを抑えて 3-4 フィニッシュもあり得たところを、結果的にずっとレッドブルとやり合った挙げ句 3-5 位に終わることになってしまいました。メルセデスのように「その時点での最適解をパッと決めてズバッと実行する」決断力がないのがフェラーリの弱さなんだよなあ。

レッドブル・ホンダはフェルスタッペンがバーレーン GP に続き「トップ 3 への挑戦権はないけど後ろを脅かされることもない」というポジションで 4 位入賞。このあたりがレッドブルの現在位置とみて間違いないでしょう。それでも二回目のピットストップ直後にバックストレートでヴェッテルに仕掛け、オーバーテイク寸前まで行ったパフォーマンスには手に汗握りました。今後シャシーのアップデートがうまくいけばフェラーリと対等の勝負ができるのでは、という期待が持てる内容だったと言えます。
開幕からあぱりパッとしなかったガスリーも今回は予選で 6 番手につけ、決勝ではフェルスタッペンのペースにこそついて行けなかったものの、ラスト 3 周でソフトタイヤに履き替えて果敢にアタック、見事にファステストラップを記録して 6 位入賞追加の 1pt を持ち帰りました。まだまだ RB15 を自分のモノにできている感じはありませんが、こういう結果の積み重ねで自信をつけていくことが今のガスリーには必要なのだと思います。

トロロッソはアルボンが FP3 で大クラッシュを喫し、マシンを大破させてモノコック交換。予選には出走できずピットレーンスタートとなりました。一方クビアトは Q3 にこそ進めなかったものの 11 番グリッドを獲得して決勝に望みを繋ぎます。
しかし決勝では明暗が逆転。クビアトはスタート直後にマクラーレンの二台と相次いで接触、不可抗力的な部分はあったとはいえペナルティを受けた上に接触時のダメージ(?)が原因で最終的にはリタイヤ。クビアトは以前の「魚雷」と呼ばれていた頃のような無茶はしなくなりましたが、かつてのアロンソや去年のルクレールあたりと比べるとスタート直後のような混乱する局面での勘の良さのようなものが、トップドライバーとそうでない者との決定的な差だと思います。
対してアルボンはピットスタートながら序盤の混乱に乗じてポジションを上げ、コース上でハースを攻略するなど安定感ある走りで 10 位入賞。派手さはないけどきっちり走って結果を出してくるアルボン、なかなかいいじゃないですか。最後尾から実力で入賞圏までマシンを持ってきた走りはドライバー・オブ・ザ・デイに相応しいと思います。

ホンダ勢として見ればバーレーンから二戦連続で三台が入賞、両チームともに開幕から連続入賞を続けているというのはとても良い傾向だと思います。トロロッソはちょっと気を抜くとガクッとポジションが落ちてしまいそうなのが中団争いの厳しいところだし、レッドブルも本格的に競争力を期待できるのはスペイン GP での大規模アップデートまで待たなくてはならないでしょうが、少なくともそれまではこのくらいのポジションを維持してほしいところ。次のアゼルバイジャンは市街地コースということでレッドブル/トロロッソ勢とは相性が良いとは言えませんが、奮闘を期待します。レース的にはやっぱりまたメルセデスのどちらかが勝ちそうな予感。

投稿者 B : 21:45 | F1 | Season 2019 | コメント (0) | トラックバック

2019/04/01 (Mon.)

F1 バーレーン GP 2019

F1バーレーンGP決勝:残り10周の悲劇......ルクレール、トラブルで初優勝逃す。優勝はハミルトン、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンは4位|motorsport.com日本版

今シーズンの第二戦目バーレーン GP。前戦のアルバートパークとは違って現代的なパーマネントサーキットであるサヒールでは、各チームのより正しい戦力差が見えるだろうという期待がありました。
冬季テストの速さを取り戻したかに見えるフェラーリに対して、メルセデスの走りはイマイチパッとせず。しかもフェラーリは移籍 2 レース目のルクレールがエース・ヴェッテルを差し置いての初 PP 獲得!しかもコースレコードを樹立するタイムで、ついに彼のポテンシャルが開花した感があります。誰であれ新しいグランプリウィナーが誕生することは喜ばしいわけで、個人的にもこのままルクレールがぶっちぎりで優勝しないかな...と思いながら観ていました。

スタートは蹴り出しの良かったヴェッテルがルクレールを抑えてターン 1 に突入したものの、ルクレールの方が全体的なマシンの状態が良かったようですぐにポジションを取り戻し、そこからは後続をグングン引き離していく力走で一人旅状態。一方ヴェッテルはハミルトンと接近戦を続け、2 回目のピットアウト後にサイドバイサイドのポジション争いになった挙句スピン!その影響かフロントウィングを脱落させてしまい緊急ピットイン。その後 5 位までポジションを戻すのが精一杯という状況でチェッカー。
独走していたルクレールはそのまま簡単に初優勝を決めるかと思われたのが、残り 10 ラップというところでパワーユニットにトラブルが発生。エンジンブローを避けるためにペースを落とし、その後はゴールまで無事にマシンを持ち帰るのがやっとという状態で 3 位フィニッシュ。ラスト 3 周でのルノー二台のリタイヤに伴うセーフティカー導入がなければ 4 位で終わっていたことでしょう。

ルクレールにとってみればあまりにも惜しいレースでした。オーストラリアでの状況もふまえて考えると、やはり今季のフェラーリは速いけど PU の冷却や信頼性周りに爆弾を抱えているのかもしれません。それに加えてヴェッテルもハミルトンとのバトルの末に自滅という、いつものフェラーリの悪癖がこのシーズン序盤から早速出てきている印象が強い。これは今年もあかんかもしれません。
しかしルクレールの速さは間違いなく本物ですね。オーストラリアでもチームオーダーが出ていなければヴェッテルを抜いて 4 位入賞していた可能性は高い。チームメイトに対してもアグレッシブに仕掛け、抜いた後はどんどん差を広げていく走りは全盛期のアイルトン・セナをも彷彿とさせるものがあります。次のレース以降いつ勝っても不思議はないし、さらに今後の状況次第ではヴェッテルとの間に摩擦が生じてもおかしくはありません。

あまりパッとしなかったメルセデス。今回の 1-2 フィニッシュは完全に棚ボタの結果ですが、それでもハミルトンはヴェッテルとガチンコ勝負できるだけの速さはありました。仮に勝てずともきっちり 3-4 番手につけて失点を最小限に抑えつつ、相手に何かトラブルが起きたときには勝ちに行けるポジションを取れるのがメルセデスの強さ。最終的にシーズンを制するのは「速いマシンを持っているチーム」ではなく「強いチーム」なんだよなあ、というのを 2 レース目にして痛感しています。
これでメルセデスは開幕から二連続 1-2 フィニッシュ。今回はハミルトンが勝ったものの、ポイントランキング的には今回ルクレールがファステストラップポイントを獲得したことでボッタスが 1pt 差で首位をキープしています。

レッドブルはタイヤとのマッチングに苦しみ、苦しい週末でした。フェルスタッペンは 5 番手スタートからの 4 位で、最後の SC 導入がなければルクレールを捉えて表彰台の一角に食い込んでいた可能性が高いですが、今回の実力的には二強の 4 台と争えるだけの速さはなく 5 位が順当なリザルトだったと言えます。ガスリーは前戦以上にマシンセットアップの袋小路に入り、予選は Q2 落ち。決勝ではルノー二台のリタイヤで 8 位を獲得したものの、それがなければ 10 位でギリギリ入賞というところでした。
トロロッソは予選・決勝ともに僅差の争いの中、アルボンが 9 位初入賞を達成。とはいえチームメイトのクビアトが予選 Q2 ではチームのミスにより中古タイヤでのアタックを余儀なくされたり、決勝でも無駄な接触でポジションを落としたり、細かいミスがなかなかなくならないのが B チームの限界でしょうか。しかしレースではガスリーの RB15 と遜色ないペースを刻むなど、新車 STR14 のポテンシャル自体は高そうに見えます。

ホンダ勢について総括すると、ここまで 2 レース戦って完走率 100% かつ 4 人のドライバー全員が既にポイントを獲得済みという、第四期 F1 としては最高の滑り出し。とにかく PU に信頼性と十分な速さがあることは判ったわけで、ポジティブな状況と言えます。とはいえレッドブルがこのバーレーンで「なんで遅いのかよく分からない」みたいな状況だったことが気になります。やっぱり開幕直前にフロントウィングのコンセプトを変更した部分がまだ煮詰め切れていないんですかね...。

レッドブルの後ろを見るとリタイヤしていなければルノーが続いていただろうし、マクラーレンも二台揃って Q3 進出→決勝では新人ランド・ノリスが入賞してて今年は侮れない速さがありそう。他のチームも含め中団はずっと DRS トレインが発生しているような状況で、僅差の争いになっています。その渦中にいるトロロッソはもちろんのこと、レッドブルもうかうかしていられないほど差がない今シーズン。次の中国 GP も今から楽しみです。

投稿者 B : 21:48 | F1 | Season 2019 | コメント (0) | トラックバック

2019/03/17 (Sun.)

F1 オーストラリア GP 2019

本日は待ちに待った F1 2019 年シーズン開幕戦、オーストラリア GP の決勝日。私は例によって青山のホンダ本社ビルで開催されたパブリックビューイングに参加してきました。

Honda ウエルカムプラザ青山|FORMULA 1 2019 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX パブリック・ビューイング

F1 オーストラリア GP パブリックビューイング

去年の経験から 10:00 の開館時刻に間に合うように行けばそれなりの席は取れるだろうと高を括っていたら、開館時点で 250 人くらいの行列ができていました(;´Д`)ヾ。去年までとは違い今年はレッドブルとのタッグで結果が期待できる分、応援しようというファンも増えているのかもしれません。これはもしかして一階席は空いてないかも...と思いましたが、なんとか中央付近に一席空いているところを見つけたので、それなりにいい席で観戦できました。

冬季テストでは圧倒的な速さを見せ、今年はフェラーリの年なのでは?とまで言われていましたが、いざ蓋を開けてみれば開幕戦はメルセデスがフリー走行から席巻し、予選もコースレコードを樹立しながらフロントロウ独占。レッドブル・ホンダはガスリーがチームの戦略ミスでまさかの Q1 落ち、いっぽうフェルスタッペンはフェラーリの一台を食って 4 番手スタートと明暗が分かれました。トロロッソのほうはアルボン 13 番手、クビアト 15 番手と期待には及ばなかったものの中団のタイムは拮抗しており、決勝への期待がかかります。

決勝は 2 番手のボッタスが見事なホールショットを決め、ハミルトンを出し抜きます。その後ろはハミルトン-ヴェッテル-フェルスタッペン-ルクレールと続き、レースはそのまま膠着するかと思われました。
が、レースペースに劣るフェラーリはこのままでは状況を打開できないと判断したのか、ヴェッテルのピットインタイミングを予定より早めてハミルトンに対してアンダーカットを仕掛けます。ハミルトンはそれに対抗し、翌周にピットイン。フェラーリのギャンブルは失敗に終わりましたが、レッドブル・ホンダにとってはこれが後半に効いてきます。
フェルスタッペンがスタート時に履いていたソフトタイヤは想定よりもよく保ち、早めにタイヤ交換したハミルトン/ヴェッテルに対して逆にオーバーカットを掛けられるかどうかという位置関係。一方ハミルトンとヴェッテルが交換したミディアムタイヤでは残りの周回を走りきれるか微妙なところ。フェルスタッペンは仮にオーバーカットできなかったとしても中盤以降にコース上でヴェッテルとハミルトンを攻めることができるというまたとない状況を得ました。

去年までのホンダ製 PU ならば ICE のパワーが足りないとか MGU の回生が足りないという理由で追い切れないことも少なくありませんでしたが、今年のホンダ派ひと味違う。もちろんシャシーの良さやフェルスタッペンの技量によるところも大きいでしょうが、フェルスタッペンはまずヴェッテルを追いまくって 31 周目に見事オーバーテイク!今季最速と言われていたフェラーリをレッドブル・ホンダがコース上で抜き去る瞬間には、思わず涙が出ました。
その後フェルスタッペンは引き続きハミルトンに標的を移し、チャンスを虎視眈々と狙うもののハミルトンはなかなか隙を見せません。逆にフェルスタッペンが一瞬ミスをしてコースオフする場面もあったほど。残り 4 周でフェルスタッペンがファステストラップを記録しながらハミルトンを攻め続けたものの、結局決め手がないままチェッカー。ハミルトンはタイヤのグリップに苦労しながらも、なんだかんだで最後まで状況をコントロールしていました。

結局最後まで誰にも脅かされることなく独走したボッタスが今季最初のレースを制しました。去年はチームオーダーもあって未勝利のシーズンを過ごしたボッタスですが、これを機にナンバー 2 に甘んじず攻めていってほしい。最後にリスクを取ってフェルスタッペンからファステストラップを奪ったのも良かったと思います。しかしこのファステストラップ、直前にフェルスタッペンが記録したタイムよりも 1 秒近く速いんですよね...レッドブルが実力でメルセデスを打ち負かすのは簡単なことではなさそうです。

とにもかくにもフェルスタッペンが 3 位表彰台獲得!ホンダにとっては 2008 年以来、第四期 F1 としては初めてのポディウムに上りました。レッドブルと組んだことで今年は何勝かできるチャンスがあるとは思っていたものの、実際に表彰台に上がる姿を見ると嬉しいですね。

F1オーストラリアGP:レッドブル・ホンダ初戦でフェルスタッペン3位表彰台! ボッタスが独走で開幕戦制す|motorsport.com日本版

F1 オーストラリア GP パブリックビューイング

4 位以下はフェラーリの二台にマグヌッセン、ヒュルケンベルグ、ライコネン、ストロール、クビアトの順。三強はともかくとしてその後ろにハース/ルノー/アルファロメオ/レーシングポイント/トロロッソが一台ずつ入っているのが興味深い。マクラーレンも予選で一台 Q3 進出しているし、今季は三強とウィリアムズ以外の 6 チームが本当にダンゴ状態になりそうです。

レッドブル移籍後初レースだったガスリーは残念でした。決勝も無意味(?)にピットストップを引っ張った挙げ句、コースに復帰したのがクビアトの後ろ。その後ほぼずっとテールトゥノーズだったにも関わらず抜きあぐね、そのままポイント圏外でフィニッシュすることになりました。オーバーテイクしづらいサーキットとはいえこの結果はなかなか厳しいモノがあります。ガスリーには今回のレースのことは早く忘れて次のレースへ切り替えていってほしいところ。

冬季テストから最速と言われていたはずのフェラーリが本当に失速したかどうか、は正直まだ判りません。メルセデスのテストでの遅さがブラフだった可能性はなきにしもあらずですが、むしろメルセデスがテスト後の二週間できっちりキャッチアップしてきたことと、おそらく伝統的に公道サーキットで強いメルセデスとそうでもないフェラーリの違いが出ただけという気もします。本来のマシン性能はむしろ次のバーレーンや中国以降で明らかになるのではないでしょうか。

ともあれ、まだ 1 レース観ただけですが今季の F1 は本当に面白そう。三強の実力は昨年以上に伯仲していそうだし、それ以降のチームも含め全体的に差が縮まって結果を予測するのが難しいシーズンです。パワーユニット導入以降で最も面白い一年になりそうな予感。

F1 オーストラリア GP パブリックビューイング

ホンダ ウェルカムプラザ青山では、F1 新シーズンの開幕を記念して歴代のホンダ F1 マシンが並べられていました。展示されていたのはリッチー・ギンサーが駆ったホンダ RA272(1965)、ケケ・ロズベルグの乗ったウィリアムズ・ホンダ FW09(1984)、まだ記憶に新しいジェンソン・バトンのホンダ RA106(2006)、そして昨年のガスリー車トロロッソ・ホンダ STR13(2018)。セナ時代のマクラーレン・ホンダが一台も並んでいないのがちょっと意外でしたが、この並びはそれぞれの参戦期における初優勝車(第四期を除く)で、今シーズンはこの第四期の STR13 に代えて初優勝車としてレッドブル・ホンダ RB15 を置きたいというホンダからの意思表示と受け取りました。今季のレッドブル・ホンダへの注目はもはや「勝てるかどうか」ではなく「いつ勝つか、そして何勝できるか」に移っているような気もします。

F1 オーストラリア GP パブリックビューイング

フェルスタッペンがポディウムに上がったことで、パブリックビューイングはこれまでの中で最も盛り上がりました。次のバーレーンは昨年ガスリーが初入賞、その次の中国は昨年レッドブルが勝っていて、いずれも験の良いサーキットと言えます。サーキットとの相性という意味で言うと遅くともモナコまでには一勝を挙げてほしいところ。応援する身としても今まで以上に力の入るシーズンが始まりました。

投稿者 B : 22:51 | F1 | Season 2019 | コメント (2) | トラックバック

2019/02/28 (Thu.)

レッドブル・ホンダ 2019 チームウェアを購入

F1 の 2019 年シーズンもいよいよあと二週間あまりで開幕ですが、私はそれに先立って今シーズンモデルのチームウェアを購入しました。

PUMA / レッドブルレーシング チームポロシャツ 2019

RedBull Honda

レッドブル・ホンダのチームポロシャツです。お台場のユーロスポーツにて購入。

オフィシャルのチームウェア(インナー系)には T シャツ・ポロシャツ・チームシャツの三種類あって、鈴鹿に着ていくつもりなら迷わずチームシャツを選ぶところですが、今年も鈴鹿には行けなさそう。とはいえエアレースやモトクロスなど F1 以外のモータースポーツイベントにも着ていこうと思っているので、今回は着やすさと動きやすさ重視でポロシャツを選びました。

RedBull Honda

レッドブルのウェアっていつもは濃紺地にスポンサーロゴが並んでいるだけでデザイン的な面白みに欠けるんですが、今年はホンダとのジョイントを意識してかレッド/グレーのラインが入っていてレーシーなイメージになっています。特に襟元のアクセントがイイ感じじゃないですか。去年のトロロッソのチームポロも鮮やかな配色で気に入っていましたが、このレッドブルのはポロシャツそのものの作りが良いこともあって親チームらしい風格を伴っていると思います。

ただ、ホンダ製 PU を搭載しているのにアストンマーチンのロゴのほうが目立っている(二箇所もある!)のは悔しいですね。タイトルスポンサーだから仕方ないとはいえ、来シーズンに向けてはホンダ一本で行けるように結果と影響力を出していってほしいところ。
それにしてもレッドブルは数年前まで日産(インフィニティ)のロゴを掲げて走っていたことを思えば、時代は変わったものです。

RedBull Honda

本当はポロシャツ以外にフーデッドスウェット(スウェットパーカー)も欲しかったんですが、けっこういい値段するのでいったん保留。今は B・A・R ホンダ時代に買ったジップスウェットを十数年着続けているからいい加減買い換えたいんですが、モータースポーツシーズン中は半袖で過ごすことが多いので、結局部屋着として使ってる時間のほうが長いんですよね...。シーズンが始まってレッドブル・ホンダが相応の結果を出し始めたら、お祝いに買おうと思っています(笑。

投稿者 B : 22:22 | F1 | Season 2019 | コメント (0) | トラックバック

2019/02/13 (Wed.)

Red Bull RB15 / Toro Rosso STR14

【F1新車発表】レッドブル・ホンダ1号マシン初披露。これまでとは一線を画すカラーリング|motorsport.com日本版

「レッドブル・ホンダ」としての初めての F1 マシン、RB15 がついに発表されました。第四期ホンダ F1 としては待望の初優勝に期待がかかるマシンだけに、要注目です。

毎年シェイクダウン時にはライバルの解析を妨げるためか(?)ダズル迷彩など手の込んだ特殊塗装を施す傾向のあるレッドブルですが、今回もシェイクダウン限定の衝撃的な黒赤のカラーリングを纏っての登場。まるで隈取りのようなデザインはカッコイイですが、色合い的には 2015-16 年のマクラーレン・ホンダを連想させるのがちょっとアレ(´д`)。それでもこれがあのエイドリアン・ニューウェイが手がけてホンダ製 PU が載った初のマシンと考えると、否が応でも期待が高まってきます。

このカラーリングのせいでディテールが分かりにくいものの、基本的には完成度の高かった RB14 をベースに 2019 年のテクニカルレギュレーションに適合させたマシンであることが判ります。しかし今季は PU 性能重視でリヤ周りの絞り込みは控えめでいくかと思いきや、サイドポッド後端は昨年以上に果敢に絞り込んだ形状になっているのが驚き。ルノー時代と違ってワークス扱いとはいえ、ここまで攻めた設計をしてくるとは。速そうだけど信頼性に一抹の不安が残りますが、「速いけど壊れる」マシンこそニューウェイの真骨頂でもあります(笑

ま、ローンチ仕様はあくまで今後の開発ベースに過ぎず、開幕戦までの間にディテールは大きく変わるはずですが、少なくとも期待は持てそうです。
ただホンダワークスになったにも関わらずタイトルスポンサーがアストンマーチンで、ホンダロゴよりもアストンロゴのほうが大きいのがなんか残念(´д`)。

本家レッドブルに先行してトロロッソ・ホンダ STR14 も発表されていました。

こちらはまた去年とはずいぶん変わって、かなりレッドブル寄りのデザインになりました。パワーユニットが共通化されることでギヤボックスやサスペンション等もレッドブルからの供給を受けることになり、基本的な設計思想が似通ってしまうのは当然ではありますが、リヤエンドの絞り込みからサイドポッドのインテーク形状、周辺のエアロガジェットに至るまでレッドブルの影響を受けていて、これはライバルチームからの批判を間違いなく受けるだろうなあ...と予想されるデザイン。まあ去年のハースが合法だったんだからこれくらいアリ、というところでしょうか。
フロントノーズとエンジンカウルに刻まれたホンダロゴの存在感からいって、レッドブルよりもトロロッソのほうがワークスチームっぽさがあるのが何とも言えない(笑。

これらのマシンが本当に速いかどうかは来週から始まるバルセロナテストで傾向が掴めることでしょう。
レッドブル/トロロッソ以外にもメルセデスやルノーも 2019 年仕様のマシンを発表していて、いよいよ開幕が近づいてきた感があります。

投稿者 B : 22:59 | F1 | Season 2019 | コメント (0) | トラックバック