2017/05/04 (Thu.)
手打ちそば 根津 鷹匠
根津神社の帰りにこちらのお店で蕎麦をいただいてきました。
実は(書いてませんでしたが)去年来たときにふらっと入ってみたらすごく美味しかったので、今年も来ようと思っていたんですよね。
根津神社の近く、ちょっと入ったところにある「知る人ぞ知る」という佇まいのお店。一見では何のお店かちょっと判らない店構え。
正午開店ながら、オープン前には既に行列ができるほどの人気店のようです。調べてみたら食べログの TOP5000 に入っているようで、それは行列もできるわ...という感じ。去年も少し並んだので、今年は開店前に来てみたら一巡目で入ることができました。
店内は板敷きの小上がりがメインで、あとカウンターが数席という構成。畳じゃないというのが珍しいですが、店名からして猟師の山小屋で食べる蕎麦という趣なんでしょうかね。
蕎麦が出てくるまでの間に、焼き味噌で繋ぎます。
香ばしい味噌の香りに、つい日本酒が欲しくなってしまうけど、真っ昼間だからちょっと自粛。でもこの焼き味噌、おいしいです。
メインは鴨せいろ。蕎麦は二八蕎麦と深山蕎麦(田舎蕎麦)が選べるところ、蕎麦そのものの風味を味わいたい私は深山で注文しました。
そば粉の色がそのまま出た黒い麺は、十割ではないようですが今まで見たことがないほど太い。蕎麦というより手打ちうどんのような存在感があります。
見るからに食べごたえがありそうです。
つけ汁には鴨の切り身だけでなくつみれも入って、ちょっと得した感じ。
蕎麦とはちょっと思えないほどコシの強い麺だけど、噛むと立ち上がってくるこの香りは間違いなく蕎麦。
この蕎麦、うまいなあ。ここまでしっかりした田舎蕎麦には、東京はもちろんのこと本場信州でもなかなか出会えるものじゃない。
こちらは普通の二八蕎麦。これもレベルが高いと思うけど、あの深山蕎麦を食べた後だとさすがに霞みます。
食べ終わる頃にはお店の外にまでズラリと大行列。早めに来て正解でした。
この店、やっぱり気に入った。GW 期間中はメニューの種類を限定しているようですが、普段のメニューもどんなのか、気になるなあ。
新蕎麦の季節にでも改めて来てみようかと思っています。
ごちそうさまでした。
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投稿者 B : 22:57 | Gourmet | Udon & Soba | コメント (0) | トラックバック
2017/05/02 (Tue.)
台湾台北市永楽市場の魯肉飯と担仔麺
先日、こどグル聖地巡礼のために台湾に行ってきたところではありますが、それから二週間にして再度台湾に出張してきました(ぉ。最初からこの予定が分かっていればもう少しスケジュール考えたのに...(´д`)。
ともあれ、再び台湾に来たからにはなんか美味しいものの一つも食べたいわけで。何にしようかと思ったんですが、前回の聖地巡礼はハシゴ飯のためにある程度お腹に余裕を持たせておく必要があり、それぞれの店で思う存分食べるというわけにはいかなかったのが心残りでした。
そんなわけで、こないだ行ったばかりですが、台北の聖地に再訪してみることにしました(ぉ
出張先での一日の用務も終わり、夜の永楽市場。繊維市場としての営業はすっかり終わっていて、あいにく雨が降っていたこともあって周辺は閑散としていましたが、それによって逆にこの永楽市場が立派な建物であることがよく分かります。夜にやっているお店も限られていて、昼間の喧噪が嘘のよう。
市場のお店だから夜はやってないかもしれないな、と思ったけど、このお店はまだしっかりやってました。この一角だけ、昼間とはあまり変わらない活気があります。
店の前で料理を仕込んでるおじさん、ここで一日中こうして作業しているのかなあ。
さて、今回は五郎's セレクションを離れてフリーチョイスでいこう。
何にしようかな...中国語を知らなくても漢字のメニューを見れば何となくわかる。章魚は確かタコのことだったよなあ。蝦子はエビだったはず。う~ん、どれにしようかな。フリーハンドだと逆に悩ましい。
とりあえず野菜を、ということで例の「大陸妹」を頼んでみました。こないだ食べたおかずセットにも入ってたけど、ガッツリ食べてみたかった。
なんで「大陸妹?」と疑問に思っていたんですが、Twitter でみゅーさんから解説をいただきました(ありがとうございます)。
@brownsugar_t 台湾うらやましいです。ちなみに大陸妹ですがレタスの一種ですね。ほとんど大陸から輸入されてて、大陸では妹仔菜というので台湾では大陸妹って呼んでるとか。自分でも何で大陸妹なのかな、とは思って昔不思議に思ってましたw
— みゅー (@mew_tw) 2017年4月21日
これおいしいんですよね。瑞々しい野菜の甘みに甘辛いタレが絡んで、これだけで立派なおかずになります。
それともう一品、嘴邊肉(豚トロ)。豚肉を柔らかく煮込んだもので、タレと刻み生姜が味のアクセント。こういうガツンとくるおかずが食べたかったんですよね。
...と、ここまで出てきてから気づいたけど、これに煮玉子があったらこないだ食べたおかずセットとほぼ同じじゃないか(;´Д`)ヾ。
ま、おいしいからいいか。
そして担仔麺。店名が「永樂担仔麺」なのに劇中で食べたのが鶏肉飯、というのがどうにも引っかかっていて、本来の代表メニューを食べてみたかったんです。
担仔麺、メニューの上では担担麺となってましたが、四川の担々麺とは違って辛くない。担々麺との共通点は麺であることと具が挽肉であることくらいでしょうか。
日本にも台南担仔麺というチェーン店があって昔よく行きましたが、台南でも台北でも定番料理なのがこの担仔麺。
やさしい味のスープと麺がすごくいい。ラーメンというよりは沖縄のソーキそばに近い感覚かも。
ただすこーし味にパンチが欲しくなったので、テーブルにあった辣椒醤(チリソース)を途中から投入。
台北なのか四川なのかよく分からない醤を入れて、麺も台北なのか四川なのかよく分からない感じになりつつも(笑)、これもまたうまし。
...さあ、それでは改めてハシゴ飯といきますか。
永樂担仔麺から徒歩 2~3 分のところにある、こちらにも再度やって来ました。
こちらも周囲の店舗が閉まって静かになった中、ひっそりと営業していました。
先客は一名のみ、会話はしてないけど日本人っぽい雰囲気。聖地巡礼の人ですかね...?
おかずは先日頼まなかったものから、と思ってメンマと煮玉子をいただいてみました。
このメンマ、何の変哲もないメンマなんだけど、この飾りっ気ない感じがいかにも台湾の屋台料理っぽくて逆に良い。
煮玉子。うん、しみてるしみてる。期待通りの味。
結局店舗をまたいで腹の中でおかずセットを完成させてしまった俺(ぉ
それから紫菜蛋花湯(のりかきたまごスープ)。久住さんが食べてたやつですね。
見た目通りやさしーい味の中に、海苔の風味がほわっ、ほわっと立ってきてえも言われぬおいしさ。疲れたときとかにこれ出されたら、たまんないなあ。
で、最後に魯肉飯。こちらも店名が「原味魯肉飯」ならば食べてみたかった。
というか、担仔麺の店で飯を食べ、魯肉飯の店で麺を食べさせた番組スタッフは本当にひねくれているなあと(笑
この魯肉飯がまた。上にかかってる濃い味のそぼろもいいんだけど、下の白飯が「つゆだく」を軽く通り越すレベルでだくだく。
これうまいなー。つまみになりそうなメンマを頼んだからビールももらおうと思っていたのに、完全に忘れてガツガツかっ込んじゃいました。
今回のハシゴ飯も完・食。充実の台湾メシだった。
遠くまで来たからって、気取らずにわしわし食べられる喜び。変に高級店じゃないからこそ感じられる、地元の人たちの温かさ。
台湾、やっぱり好きな場所だなあ。
「また来てくださいね」女将さんの日本語でのあいさつが嬉しい。
ここは、きっとまた来よう。
こんなに楽しいなら、他の店もいろいろ開拓してみたいかも。
また台湾に来る機会もあるでしょうが、今度は知らない店に突撃してみるのもいいだろうな。
ごちそうさまでした。
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投稿者 B : 22:56 | Dinner | Gourmet | KODOGURU | コメント (0) | トラックバック
2017/04/29 (Sat.)
東京都新宿区淀橋市場の豚バラ生姜焼定食
「ひと仕事終わらせて...腹が、すっからかんだ!店を探そう」
Season6 の聖地巡礼、二軒目の訪問は第 2 話の舞台となった大久保の淀橋市場までやってきました。淀橋市場といってもカメラや家電をたくさん扱っている市場ではなく(ぉ)、主に青果を扱っている市場です。新宿からすぐ近くのところに市場があるというのもちょっとすごい話。都内の卸売市場というと豊洲移転で揺れる築地や羽田近くにある大田市場、品川(港南)にある食肉市場あたりのイメージが強くて、淀橋市場は都心にある割にあまり知られていないように思います。
私も淀橋市場には初めて来ましたが(そもそも大久保で降りたのも初めてじゃないかと思う)、こんなところに唐突に市場が出てくるというのはちょっと驚きます。
それでも、これまで数々の市場メシを巡ってきた身としては、こどグル聖地巡礼でなくとも期待が高まってしまうわけで。
お昼時で少し静かになった市場の構内を歩いているだけでも、ちょっと楽しくなってきました。
お...この建物、怪しいな。
うん、この看板とのれんの感じ、ぐっとくるじゃないか。
隣の自販機コーナーの雰囲気もまた良し(笑。
放送からさほど時間が経っていないにも関わらず、特に行列もできてない。
営業時間が長いこともあるけど、やっぱり場内食堂というのは普通の人にはハードルが高いし、メニューも特別なものじゃないから、他の聖地に比べると落ち着いているのかも。
それでも公式 Facebook ページ(あるんだ!!)によると「66 年の創業以来、こんなに混んだ事がない」という状況らしく、巡礼者のパワーはやっぱりすごいな、と。ちなみに公式 Fb ページ、放送後の営業の様子が詳しく書いてあって BD-BOX の特典映像を見ている気分になれるのでオススメです(笑
劇中での印象通り、けっこう狭い店内。
いかにも、市場の食堂。
いろんなお客さんがいるけど、市場という場所柄か、常連さんとドラマ見て来たお客さんは雰囲気でだいたい分かる(笑)。私もそう見えてるんだろうなあ。
着席して、さっそく注文。
五郎's セレクションを漏れなく頼みたいけど、(どうせバレてるとはいえ)ドラマ見て来た感がモロに出るのもそれはそれで恥ずい(汗。
というわけで、「え~っと豚バラ生姜焼定食と、納豆と、筍の土佐煮...あと明太子とトマトの酢漬けください!」と最後は勢い任せに言い切ったところ、
「あ、五郎さんセットですね」
と壁にあったこれ↑を指さされてしまい、逆に恥ずかしかったという(ぉ。
最初からこれに気づいてれば、「これください!」と言ったのに...そういえばドラマ観ながら自分がリアルタイムにこう↓言ってたんでした(汗
「五郎さんセット」とか用意しておいてもらえると頼みやすいんだけどなあ。同じの頼んでる途中で徐々に巡礼者とバレていくのは気恥ずかしいw
— B (@brownsugar_t) 2017年4月14日
店内には、明らかに放送後に貼られたとみえるこんな貼り紙もありました。
でも、混んでるときはまず相席でも、料理が出来上がる前に空席ができたらそちらに移らせてくれるなど、忙しそうにしていながらも個別のお客さんに気を配るのを忘れないのに感心してしまいます。
ここ、ほんとに誠実な店だ。
壁際の本棚には、放送時には隠されていたスラムダンク全巻とか、けっこう気になるマンガが充実(笑
ここ、本当に市場で働いている人たちの憩いの場、という感じなんだろうなあ。
店内を観察していると、常連さんは名前で呼ばれていたり、小さなやりとりの一つ一つに人情がある。
こういう店こそ、うまいものが期待できる。
さあ、注文したのが一気にやって来ましたよ。
あららららら...いや~、なんだかすごいことになっちゃったな。
小鉢系は基本的には日替わりとのことでしたが、この日はちゃんと放送時にあったメニューが揃ってました(時間帯によっては売り切れもある模様)。
放送を見たお客さんが来ることを想定して用意してるんだろうなあ。
さ、まずは豚バラ生姜焼。
おお~、質実剛健。空腹にズバッと答えるこの生姜のパンチ。ちょっと濃いめのガツンとくる味が、肉体労働向けって感じがする。
特にこのタレ!ご飯が進みすぎる。
やっぱり豚バラ生姜焼定食は、定食界でも別格だな。
さらに小鉢の連打。
定食屋に出てくるこういう小鉢って、ついつい頼んじゃうよなあ。私も社食がある会社で働いてた頃は小鉢取りすぎたほうですが(ぉ)、ゴローの取りっぷりは半端じゃない。
でもなかなかいいセレクト。筍は季節モノとしては外せないし、納豆に明太子というご飯の友を重ねてくるところが白米派のゴローちゃんらしい。
これだけの小鉢の精鋭陣、ご飯の劣勢は必至。
そしてトマト酢漬、これは初めて。
ほほ~、こうなるか。めちゃくちゃうまいじゃないか。
酸味のスッキリが生姜焼のタレ味をリセットして、いくらでも生姜焼定食を食べ続けていられそうだ。
さすが青果市場、野菜がもれなくうまい。
豚バラは、飯の巻き食いができるのがいいんですよ。
生姜の効いたタレが白いご飯に染み込むと、別々に食べるのとはまた違った世界が広がっていく。
豚バラって生姜焼になるためにこの世に存在するんじゃないだろうか(違。
そんな感じでガツガツ食べていると、
「お水、飲む?」
とお母さん(お店をメインで仕切っている女将さんではなく、年配のお母さんのほう)が優しい口調でお冷やを持ってきてくれました。
そうそう、最初にもらったの温かいお茶だったんだよなあ。でも今はちょうどお冷やで白飯を流し込みたいところだったんでした。
こういうちょいちょいの気配りが嬉しい。毎日でも来たくなる店って、こういうのなんですよ。
使うタイミングが難しいのがこの納豆。
納豆って、おかずがなくてもこれだけでご飯が食べられてしまうから、こういうおかずがたっぷりある場合はいつ投入するか、本当に悩ましい。
でも、今日は生姜焼もご飯も半分くらい食べた今こそが、お出ましいただく頃合いに違いない。
納豆は、混ぜれば混ぜるだけ応えてくれる。
しかも今日は、生姜焼のタレが少し混ざったご飯。いつもの納豆ご飯とはちょっと違う味わいがここにある。
生姜焼と納豆、それに明太子という三大ご飯の友を従えて白飯を食べる贅沢。
俺は今、生きている。これ以上、何を望む。
市場メシ、完食。ああ...おいしかった。
昼間からこんなに食べたのは久しぶり。これ以上はちょっともう食べられそうにない。
さすがにご飯のおかわりは控えたけど、これにさらにご飯茶碗に八分目を食べたゴロー、やっぱりすごい。
というところで、
「お客さん、初めてですよね」
と女将さんがお店の名刺を渡しに来てくれました。
バタバタしててお会計のときに渡すの忘れちゃいそうだから、今のうちにとのこと。劇中で名刺を渡してたのは本当に再現だったというわけです。
ああ...ごちそうさまでした。
料理も良かったけど、店員さんの人情に心まで満たされた気分だ。
この界隈って普段滅多に来ない場所ではあるけど、機会があったらまた食べに来たいなあ。
今度は久住さんが食べてたチャーシューメン、食べてみようかな。
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投稿者 B : 21:29 | Gourmet | KODOGURU | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2017/04/25 (Tue.)
台北かき氷「冰讃」再訪
先日の台湾の話をもう少し続けていきます。
今回台湾に行ったら、もう一度行きたいと思っていた店がありました。
迪化街からそう遠くない場所にある、知る人ぞ知る期間限定のかき氷店。去年来て本当に気に入ってしまったので、また台湾に来る機会があれば絶対来ようと思っていました。
営業期間は例年 4~10 月頃、しかもマンゴーの収穫状況によって変わるとのことで、4 月中旬に来てやってるかどうかは賭けでした。でも来たら開いてた!私は運がいい。
店頭の貼り紙には「番外 open only 2 天だけ」の文字が。二日間だけ特別に営業していた日にバッチリ当たったようです!本当にラッキー。
それにしても、まるで日本のお店かのような、思いっきり日本人にやさしい貼り紙。日本人観光客が多く来るお店なんでしょうね。
と思いながら店内を覗き込んでみると、お客さんの半数近くが日本人(!)。限定営業なのに嗅ぎつけてきた日本人がこんなにいるとは。
店内の段ボール箱にはおもむろに生マンゴーが!これこのままストロー突っ込んで飲んでいいですか(ぉ
しかし一般的なマンゴーのイメージとは違う緑色の果実。時季的にちょっと早いからまだ熟し切っていないのか、それともそういう品種なのか。
毎度迷わせる豊富なメニュー。たくさんありますが、かき氷系なのは「雪花冰」「當季水果冰」あたり。悩ませるけど、個人的にはあまり具だくさんなのよりもシンプルなほうが好きなんだよなあ。どれにしようかな。
迷った挙げ句、二種の果物の雪花冰にしてみました。乗っかってきた果物は、スイカとマンゴー。
この、赤・黄・白の色の取り合わせがいいじゃないですか。一足お先に夏が来た。
ほわっほわだけど濃厚で、でも甘ったるくないかき氷に甘いスイカとマンゴー。こんなかき氷、他では食べられない。やっぱり今まで食べた中で最高のかき氷だと思います(あ、方向性が違うけど唯一対抗できるローストホースのかき氷を思い出しました)。
早採れのマンゴーがまだちょっと固いかな、とは思ったけど、わざわざこれを食べるためだけに迪化街から歩いてきただけの価値はあったと言えます。
ごちそうさまでした。
本営業は今週末からとのこと。今度の台湾出張のときにも、食べに来る時間はあるかなあ。
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投稿者 B : 23:13 | Gourmet | Sweets | コメント (0) | トラックバック
2017/04/22 (Sat.)
東京都目黒区三田のチキンと野菜の薬膳スープカレー
「ダメだ、完全に住宅街。裏目黒に出てしまった」
先日でようやく Season5 の聖地巡礼をコンプリートしたので、これで心おきなく Season6 の巡礼を開始できます。
Season6 は今までに比べると居酒屋飯系よりも本来の「ひとり飯」系の店が多いようで、今季は基本的に独りでまったりと巡ろうかなと。
...とか言いつつさっそく巡礼を開始しているわけですが(笑)、まずやってきたのは、つい先ほど放送されたばかりの第 3 話、目黒区三田のスープカレーのお店。そうそうこの店、前に誰かの blog で見かけて気になってた店だったんですよ!そこに聖地巡礼で来ることになろうとは。
「目黒区三田」というから都営地下鉄の三田駅(田町付近)に行くつもりでいたら、立地的にはほぼ目黒と恵比寿の中間地点じゃないですか(;´Д`)ヾ。慌てて軌道修正して、目黒から徒歩 10 分あまり。普通はまず通りすがりに気づかないだろうと思われる、入り組んだ袋小路の奥に、この独特の雰囲気を放つお店がありました。
この巨大猫、劇中のように昼間ならいいけど、夜見ると大の大人でもちょっと引く(汗。
今回は放送前に行ったので、お客さんは少なめ。でも半分ほどが予約で埋まっていて、お客さんも女性中心。男独りの私はたぶん浮いてますが(汗)、放送後はきっと比率が変わるんだろうなあ(笑
ゴロー席がこちら。予告映像で座席位置までは分かっていたので座りたかったんですが、残念ながら予約席でした。
ま、こういうこともあるさ。
猫、猫、猫。店内はとにかく猫の装飾で満たされています。
表の巨大猫といい、店主はかなりの猫者とみた。
中でも特に存在感を放っているのが、最近何かと話題のサーバルちゃん(笑
トレンドに乗っかって飾ったわけではないと思いますが。
スープカレーか...最後に食べたの、いつだったっけ。
けっこう種類があって、迷わせるなあ。
全部、生薬入り。生薬って結局、なんなんだっけ?
でもとりあえず身体には良さそうだ。
野菜十勇士も頼もしい。一番人気を頼んでみるか。
こんなに手順があるのか。これまた迷う。
でも、久々のスープカレーはやはりオーソドックスに行こう。
飲み物はちょっと気になった「ダブルカルチャード」というビールを頼んでみました。
これ、見た目からしてクラフトビールかと思ったら、カルピスをビールで割ったビアカクテルなんですね。
初めて飲んだけど、白濁した甘酸っぱい感じ、クラフトビールっぽくておいしい。これ、アリだよアリ。
ビールが出てきたらカレーを待つ間につまみも必要でしょ、ってことでシャナイア風ザンギ。
劇中では 3 辛を頼んでましたが、私は 2 辛で注文。
あっ...チキンカレーとザンギ、鶏がかぶってしまった。
焦って「とり」乱した。
というか、「ゴローちゃんならここは鶏に鶏をかぶせてくるはずだ」と予想して注文しました(ぉ
ちょいピリ辛で、甘めのビアカクテルにちょうどいい。これはもう少し辛くてもよかったか?
ザンギをいただきながらふと目をやると、ここにも猫。
レンゲについた肉球に、男だてらにキュンキュンします(笑
謎の楽器もありました。猫、関係ないし。
見た瞬間、「スクリーントーンズのパーカションの人がたまに使いそうな楽器だな」と思いました(何
さ~、来ましたよチキンと野菜のスープカレー、オリジナルスープ 3 辛。予告タイトルが出る前にここまで正確に当てた自分を誉めてあげたい(笑)さすがにいももちまでは予想できなかったけど...。
ビールを頼んでしまったので、ライスは小盛りにしてみました。
メニューにはかわいい猫のイラストで、スープカレーの食べ方講座。
要するに「自由に食べて OK」ってことらしい(笑。
野菜も賑やか、食べ応えありそうだ。
この乗っかってる赤いのが生薬ってことかな。
スープカレーと言えば昔札幌でけっこう食べたけど、ここのはそのどれとも似てないぞ。
東京のスープカレー、実力はいかほど。
まずはスープから。
ああ~~~...これは、うまい!
「薬膳スープカレー」と銘打ったスープカレーってシャバシャバした感じでコクが薄く、スパイシーさ優先なことが多いけど、ここのはスープカレーなのにしっかりコクがあって、超おいしい。
コク系カレー好きとしてはこれ、大好物です。一口めで理解した。
おぉ、スプーンで切れるチキン。チキンだけじゃなく、この中に入ってる野菜たち全てにもこのスープのうまみが浸みてて、どこをどう食べてもうまい。
いろいろ入ってるからカレーと言いながら、ちゃんこというかブイヤベースというか、鍋的でありながら、しかもお薬でもある。
ああ~、じんわりきたな。スパイスと生薬の仕業か。
いや...じんわりどころじゃない、汗がドワッと噴き出してきた。スープのコク深さに気を取られてたけど、確かに薬膳が身体を芯から燃やす熱さ。
あらゆる具材を受け止めながらも破綻することなく、独自の世界を築き上げる知性。スープのコクとカレーの辛さが両立している柔軟性。
薬膳と言いつつ説教くさくないのもいい。
自分の中で、新たなるスープカレーの地平が広がったかのようだ。
あ~、うまかった。大・満・足。
ごちそうさまでした。
ここは気に入ってしまったので必ずまた来よう。でもどうやら今月末から一ヶ月ほど、改装のために休業するらしいので、次に行くのは 6 月か。
次回は違う種類のスープと、アイスも頼んでみようかな。
投稿者 B : 01:28 | Curry | Gourmet | KODOGURU | コメント (0) | トラックバック
2017/04/21 (Fri.)
台湾台北市永楽市場の乾麺
「ようし、ハシゴ飯だ。ひとり台湾爆食いツアーだ」
永楽市場の鶏肉飯から続けて、今回がいよいよ Season5 聖地巡礼のオーラス。ようやく最後の聖地にたどり着きました。長かった...!
ハシゴ飯というだけあって、永樂担仔麺からはすぐ近く。永楽市場の片隅に、ひっそりと佇んでいたのがそのお店。
店先では持ち帰りの軽食っぽいのも売っていたりして、ちょっとした縁日感。ここイイ感じじゃないですか。
お店に入ったら、劇中でも良い味を出していたお母さんが「日本人ですか?」と尋ねてきました。おお、けっこう日本語できるんですね。
壁際には、メニューが...ってこのメニュー、ドラマに出てきたのより随分こぎれいになってますね。
よく見るとお母さんのメガネも新調されているし、巡礼のお客さんが増えて張り切っちゃった感じ?(笑
さておき、漢字で何となく意味は分かるし、羅東のときと同じように何となく頼んでみるか。
と思っていたら、日本語のメニュー表が出てきました(笑。やっぱりドラマの影響で、そうとう日本人客が増えたんだろうな。かく言う俺もその一人だけど。
どれどれ、ていしょく、つまみ、スープ...、
あっ、麺だ!
麺を忘れてたよ。危ない危ない。
注文し終わったところで、まずビール市場ソーダからいただきます。
うん、この暑さの中で薄い感じのビール、悪くない。
料理はとりあえず青菜(空心菜)の炒め物から。
ここはいちばんシンプルなので攻めてみよう。
これは「ふらっと QUSUMI」で久住さんが食べていたものですが、空心菜をニンニクと一緒に炒めただけなのに、やたらうまい。
私が空心菜好きというのを置いといても、うまい。これ本編に登場するだけの実力はあったんじゃないですかね。一部ではふらっと QUSUMI のほうが本編という説もあるけど。
乾麺、来た。
な~るほど、汁なし麺か。
混ぜ混ぜしてからいただきます。
うん、このタイミングでこの甘辛あん、悪くない。
ああこれは、魯肉飯のご飯の代わりに麺を入れた、みたいな感じか。
これおいしい。俺はこういう麺類、好き。重くないやつ。
そして「下水湯」。出ました!これか~。
持ってくるときにお母さんがいちいち「げすいゆ、ね」と言ってくるのがネタだろうけど、笑ってしまう(笑
ああ、やさしい味だ。全然下水じゃない。セーフ。
もしかして、これが「ゲ」か?...砂肝だ!
この砂肝から出たダシが、このスープのうまみを司っているのだろう。
汁なし麺の汁を、これでカバーしたぞ。
でも、もうちょっと辛くてもいいかな。
と、スープについてきた辛そうなタレを入れてみようとしましたが、
このような注意書きが(笑
基本的に、スープの味を調整するためのタレではないようです。
それにしてもこの注意書き、きれいな日本語で書かれてるけど、お母さんじゃなくて日本人のお客さんが気を利かせて書いたものなんだろうな。
こういうちょっとしたものから、この店が持つあたたかみを感じます。
ビールのつまみにもう一品欲しくなったので、排骨を頼んでみました。発音的には「パイコー」ではなく「パイクー」が正しいらしい。
日本語訳としては「とんかつ」と書かれていたけど、日本のとんかつとは随分違う。羅東で食べた紅糟排骨ともまたちょっと違う、ピリッとパンチの効いた味。これは食べた感あるなあ。
壁には『孤独のグルメ』コーナーとして、撮影時の松重さんと久住さんの写真が大々的に貼られていました。
お二人とも、心なしか他の店で見た写真以上に楽しそう。台湾編の撮影、本当に楽しかったんでしょうね。
その隣には、2015 年 10~11 月に台北で行われたスクリーントーンズのライヴポスターも。
メンバー全員のサインと、久住さんに至ってはポスターの横にも一つサインが書かれていました。
きっとライヴのついでにこの店にも来たんだろうな。
...と思ったら、案の定メンバー来訪時の写真もありました(笑
この店、愛されてるなあ。確かに気さくなお母さんのもてなしが心地良いもんな。
私も、二日にわたって食べ歩きすぎてさすがにお腹がいっぱいになりました。
でもこれは苦しいというのとは違うな、幸せなんだろうな。
この遠征をもって、開始から一年半の期間を経て『孤独のグルメ Season5』の聖地巡礼が全て完了しました。今回はいつも以上に大変だった...。
でもこれでようやく気持ちを切り替えて Season6 の聖地巡礼をスタートできます(ぉ。
ひとまず、ごちそうさまでした。
そして Season6 の聖地巡礼もぜひお付き合いください。
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■ドラマ『孤独のグルメ Season5』聖地巡礼エントリーまとめ
第一話 神奈川県川崎市稲田堤のガーリックハラミとサムギョプサル
第二話 東京都江東区清澄白河のポパイベーコンとサンマクンセイ刺
第三話 東京都杉並区西荻窪のラム肉のハンバーグと野菜のクスクス
第四話 台湾宜蘭県羅東の三星葱の肉炒めと豚肉の紅麹揚げ / 葱餡餅
第五話 台湾台北市永楽市場の鶏肉飯と乾麺 / 甘味パート / ふらっと夜市
第六話 東京都目黒区大岡山の九絵定食となめろう冷茶漬
第七話 東京都世田谷区千歳船橋の羊の肩ロースとラムチョップ
第八話 東京都渋谷区代々木上原のエマダツィとパクシャパ
第九話 千葉県いすみ市大原のブタ肉塩焼ライスとミックスフライ
第十話 東京都江東区亀戸の純レバ丼
第十一話 埼玉県越谷市せんげん台のカキのムニエルとアメリカンソースのオムライス
第十二話 東京都豊島区西巣鴨の一人すき焼き
特別編 北海道旭川市の新子やきとかにくり~むコロッケ
特別編 宮城県仙台市の牛たん定食と三陸女川町の海鮮五色丼 / サバだしらーめん
特別編 東京都中野のレバにら炒めと千葉県津田沼のリブステーキ
→その他の聖地巡礼エントリーはこちら
投稿者 B : 00:12 | Gourmet | KODOGURU | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2017/04/20 (Thu.)
台湾台北市永楽市場の鶏肉飯
「胃袋問屋の在庫、ゼロ。倉庫、カラ。まずは何か食おう」
というわけで羅東に続いて台北の聖地にやってきました。前回の訪台ではすぐ近くまで来ていながら甘味パートしか巡ることができなかったので、ここへの聖地巡礼は悲願でした。今回は台北の中心街からタクシーで来ましたが、地下鉄だと北門駅から徒歩でのアクセスになります。
ともあれ、お店に入る前にちょっと周辺の散策を。ここ永楽市場は昔からの繊維市場とのことで、輸入雑貨商のゴローちゃんが仕事で訪れるという設定にも納得感があります。さらに隣接する迪化街は台湾最大の乾物市場で、活気があり歩いているだけでも楽しい。
さまざまな乾物や香辛料が歩道にせり出すほどに並べられていて、商店街全体に不思議な香りが立ちこめています。
料理の香りとは違うとはいえ、この香辛料の香りはなかなか胃への刺激が強い。なんというか... 腹 が 、 減 っ た 。
店を、探そう。
というわけで Google マップを片手に目的地を探すわけですが、ここと思われる場所にテレビで見覚えのある建物がなかなか見当たらない。
...が、注意深く見てみると、張り出されたビニール製の日除けによって看板が隠れていただけでした(笑。
あったあった、ここだ。永樂担仔麺。
この店、勢いがある。
お昼どきなだけあって、かなり活気あるなあ。
店先ではせっせと仕込みが行われていて、これを見ているのも楽しい。
この雰囲気、どっかで感じたことがあるなあ...と思っていたら、赤羽のまるます家によく似ているんですよね。案外、番組スタッフがこの店を選んだきっかけも、それだったりして。
ん、大陸妹?何ですかそれは。
という劇中のモノローグも、やらせではなく本当にこうやって無造作に段ボールが置かれていたことが分かる一コマ。
店外の席がいっぱいだったので、店内に入って座らせてもらいました。
メニューは日本人フレンドリーな感じになっていて、ドラマ放送後に多くの日本人が訪れたことが窺えます。
そして日本のお店ならば「五郎さんセット」と書かれるところが「五郎特餐」!漢語で書かれると特別感がすごい(笑
そんなわけで、五郎特餐。鶏肉飯(チーローファン)とおかずセットの組み合わせです。
おお...これが台湾式屋台スタイルか。
無造作な感じでありながら、強力に食欲を刺激してくる見た目。
まずはおかずセットの、肉・油揚げ・煮玉子。
ほう!これはタレがいい。
メシが進んじゃうでしょ、こういう味で来られたら。
こういうのを気取らずにワシワシいけるのが、屋台メシの楽しいところ。
いいぞいいぞ。
そして白菜。
白菜って、同じものでも和風だしと中華だしで全然味わいが違う。
ここの白菜は中華の味をしっかり受け止めていて、これだけで白米がイケそうだ。
青菜もグー。これが「大陸妹」かな?レタスの一種ってことらしいけど。
昨日の葱もうまかったし、台湾って野菜がうまいのか。
いい国じゃないか。
でもって、鶏肉飯。
魯肉飯は食べたことあったけど、鶏肉飯はこれが初めて。
これもまたタレがいい。いいよ、この味。
タレの味でご飯を食べさせながらも、魯肉飯よりも軽い感じなんだな。
台湾のぶっかけご飯、ナイス。おかわりしたくなってきちゃったぞ...。
おいしかったです。ハオツー。
このセットで 85 元(日本円にして 300 円ほど)って、ちょっとすごい。
安いし、うまいし、いい飯だった。
本当はもうちょっと食べたい気分もあったけど、聖地巡礼はもう一箇所残っているので、ここらで切り上げ。
また来る機会があったら、今度は麺、いってみようかなあ。
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投稿者 B : 00:12 | Gourmet | KODOGURU | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2017/04/17 (Mon.)
台湾宜蘭県三星郷の葱餡餅
「ここが...羅東。台北とはやっぱり雰囲気が違う」
時間軸的には羅東の聖地巡礼から遡ること数時間。同エピソードの間食パートの聖地も巡ってきました。
宜蘭県羅東は地方都市という印象で、台北に比べてゆったりした時間が流れている感覚があります。新しい建物や高層ビルもなくて、台北からほんの一時間半も走ってきていないのに随分印象が変わります。でもこっちのほうが旅して来た感があって、なんかいい。
この羅東駅から間食パートの聖地までは、路線バスかタクシーくらいしか交通手段がありません。今回は時間がもったいなかったし、ゴローちゃんのようにタクシーで「腹が、減った」のシーンを再現したいという思いもあり(ぉ)タクシーで移動。
ちなみに台湾のタクシーはほぼ黄色で統一されていて、流しのタクシーを捕まえる際にも見つけやすい。もっとも日本と同じで、地方に来ると流しのタクシーもほとんど走っておらず、駅前で拾うことになりますが。
日本と違って高級車のタクシーはほとんどなく、大半が大衆車ベース。でも新しめの車両が多くて、アメリカのようにタクシーの質が低いということもありません。しかも運賃が安く、日本のタクシーの 1/3~1/4 くらいの感覚で、電車やバス代わりに気軽に利用できるのがありがたい。今回の訪台でも移動の大半にタクシーを使いました。
宜蘭からの道中。道沿いはほぼ田畑という感じで、台湾に来たという感覚があまりない(笑。日本の田舎と変わらないなあ。
まるで帰省してきたかのような、のどかな風景が続きます。
...かと思えば、合間にちょいちょいこういう屋根に派手な装飾が施された赤い建物が出てくるので、「おう、そういえばここ台湾だった」と思い出すことになるわけです(ぉ。
いや~、面白いなあ。
そんなわけで 30 分ほどタクシーを飛ばしたところで、目的地に到着しました。
ここか、青葱文化館。
宜蘭の西の方にある「三星郷」と呼ばれる農村。
中でも葱はブランド化されているようで、その象徴たる建物がこちらです。
青葱の文化、その館。
...ゆるキャラ。
このひょろっとした姿が何とも言えない。
しかも、自転車のカゴには梨。そういえば道中、あちこちに梨畑もあったっけ。
建物の中に入ると、また別のゆるキャラがお出迎え(笑。
しかもこのニワトリ、トウモロコシでできてるし。農作物のオールスター。
青葱文化館っていうから、三星における青葱の歴史や文化・風俗についていろいろ教えてくれる施設かと思ったら、中は半分ほどが地元の農産物関連の物販コーナーでした(笑。
外に出ると、「葱明小舗」というはなれのような建物が。
そうそう、ここがゴローちゃんの間食ポイントです。
へ~、葱餡餅。
小腹も空いたし、食べてみるか。
注文すると、目の前の鉄板で焼いてくれました。
一見クレープ屋さんのようだけど、焼いている生地にはしっかり青葱が挟まれてます(笑。
でも、この垢抜けなさが逆にいい。
できました。
おお~っ、葱たっぷり。
表面はパリパリ、中はトロッとしていて、クレープともお好み焼きとも違う新食感。
醤油だれっぽいのと辛味噌だれの二種類の味が、葱の風味を引き出していて、これはいける、うまい。
いいじゃないか、いいじゃないか。
ばあちゃんのおやきを思い出す味。ばあちゃんにおやき作ってもらったことないけど(ぉ。
ちょっとした間食のつもりが想像以上においしくて、おかわりもしたくなったけど、主目的の聖地巡礼のためにここでお腹を満たしてしまうのは得策ではない。
というわけで、少し三星の街を散策してみるか。
いや、実際にはタクシーかバスに乗ろうと思って周辺を探し回っていただけなんですけどね(笑
三星は羅東よりもさらに田舎の農村で、妙に懐かしい感じ。自分が生まれ育った故郷も昔はこんな感じだったよなあ...。
台北の辺りは街並みは東京都あまり変わらないし、歩いているとあちこちで日本語が聞こえてくるくらい日本人も多いけど、このあたりは全然違う。古き良き台湾がまだ残っている感じ。どんなところか分からず不安だったけど、来てみて良かった。
ここからは路線バスでいったん羅東に戻って、そこからまたタクシーで今度は東へ。
こちらはゴローちゃんが羅東から台北に戻る前に訪問していた「国立伝統芸術中心」という場所。その名の通り、台湾の文化や伝統を集めたテーマパークとのことです。
しかし...実はこの日、行きのフライトが大幅に遅れた上に空港のイミグレで大混雑に見舞われ、当初の予定よりも 2~3 時間押しという状況でした。で、急いでここまで来てみたはいいけど、到着時点でほぼ施設の営業終了の時間だったことが発覚(;´Д`)ヾ。施設の方のご厚意で「中のお店はほとんど閉まっちゃってるけど、せっかく来たし見るだけなら...(意訳)」ということで、中だけ散策させてもらいました。
本来は、ここで第 5 話の甘味パートに登場したトマト飴をいただくつもりだったんです。が、やってないものはしょうがない(´д`)。
しかしドラマを観たときはこの飴にどういう意味があるんだろう?と思っていましたが、この施設の装飾に使われている多連の提灯がモチーフだったんですね。
この施設、立地も立地だしあまり派手さはないんですが、とても台湾らしい雰囲気が漂っていて、フォトジェニックな被写体もいろいろあって、けっこう楽しい。
これはやっぱりちゃんと営業してる時間帯に来たかったなあ。今後羅東に来る機会もそうそうないだろうけど、また近くに来るチャンスがあれば、改めて立ち寄りたい。
最後はちょっと残念でしたが、台北にいてはまず感じられない台湾らしさを実感できる小旅行。なかなかに楽しかった。
ゆったりした時間を感じることができて、少しリフレッシュできました。
投稿者 B : 22:56 | Gourmet | Junk Food | KODOGURU | コメント (0) | トラックバック
2017/04/16 (Sun.)
台湾宜蘭県羅東の三星葱の肉炒めと豚肉の紅麹揚げ
「久しぶりだ、このワクワク感」
ドラマ『孤独のグルメ Season6』の放送も既に始まっていますが、私としては一年半前の Season5 の聖地巡礼がまだ未完。去年たまたま出張で行った際にも甘味パートしか巡る余裕がなかったし、これを終わらせないことに Season6 の聖地巡礼に取り組むわけにはいきません。というわけで、満を持して再び台湾へやって来ました。
最初の目的地は宜蘭県羅東。現地の発音では「ルードン」と読むらしい、台北から南東に位置する海のすぐ近くの町です。台北からは電車または高速バスで 80 分ほど。電車のほうが早そうに思えますが、電車は海沿いをぐるっと回って行く(距離が長くなる=高い)のに対して、バスはほぼ直線的なルートで行くのでほぼ同じくらいの時間で行けてしかも安いので、バスルートを選択。しかしこのバスが高床型で、しかも高速道路は高架だったり山間だったりを走るので、高所恐怖症の身には怖い怖い(;´Д`)。これは電車にしておけば良かったかも...。
ともあれ、羅東駅から徒歩 10 分あまりのところに、今回の目的地はありました。
このお店。劇中に登場したのは「全台小吃部」というお店でしたが、なんと放送翌日に店主が急逝してしまい(!)閉店していました。が、直後にほぼ同じ業態のお店が居抜きで入り、店名を変えて今でも営業しています。立地的にも、そんな経緯的にもこのお店にまで聖地巡礼に来ている人は、私が調べた限りではほとんどいないようで。でもここまで巡礼するか否かで敬虔さが問われると言えるでしょう(ぉ
それにしても長旅で、腹 が 、 減 っ た 。
いや、焦るんじゃない。俺は腹が減っているだけなんだ。
台湾人も腹が減る。人類、みな同じ。
現在の店名は「船家熱炒 99」。うまそうな字面じゃないか。
どうやらこのお店自身が漁船を持っていて、それで獲れた新鮮な魚介類を提供するというコンセプトの店らしい。
「熱炒」とは「ルーチャオ」と読み、ジャッと炒めてササッと出せるおつまみを中心とした居酒屋、くらいの意味らしい。
それを一品 99 元から提供しているから「船家熱炒 99」、なるほど。
お店の前には大きな水槽と保冷ボックス。
ドラマに出てきたほうのお店では、この水槽に活きた魚介が並べられ、店頭にメニューが掲げられていましたが、今のお店ではメニューはなく、水槽もちょっと寂しい感じ。でも保冷ボックスには獲れたての魚が豪快に入っていて、注文が入るとそこからおもむろに食材を取り出していくのが、ちょっとしたショー感あります。
とにかく、店に入ろう。
さて、メニュー的なものは...なるほど、これがメニューと注文票を兼ねているのか。
しかし、写真もなしに文字だけとは...これは難しすぎる。漢文のテストだ。
でもせっかくだから、別の店とはいえドラマに出てきたのに近い料理をできるだけ頼んでこその聖地巡礼だ。
日本だって漢字文化圏、雰囲気を頼りにそれっぽいのを頼んでみようじゃないか。
これで思ったようなのが出てきたら、台湾万歳だ。
飲み物は...あ、あれか。
そうえばゴローちゃんもこの冷蔵庫から勝手にお茶を取っていたっけ。
よく見ると十六茶とかカルピスウォーターもあるし、けっこう日本の飲み物ってこっちでもメジャーなんだな。
ま、こっちに来たからには台湾ビールでしょ。
薄味で水みたいにグイグイ飲めるのが、まさに暑いところのビールという感じ。この時季の台湾はまだ夏の気候じゃないけどジワリとくる暑さがあるし、こういうビールがありがたい。
さあ、料理がおいでなすった。
三星葱の肉炒め、やっぱこれからでしょ。葱の名産地だけあって、今のお店でもちゃんとありました。
ドラマに出てきたのは臘肉(ベーコン)だったけど、今のお店は普通の肉。牛と羊が選べたので、迷った挙げ句牛にしてみました。
おお、葱だ。葱が、改めてうまい。
さすがに三星葱、台湾のブランド葱なだけあって、しっかり存在感のあるネギ味。
食欲をそそるこのタレがまたいいんだよなあ。でも、これは牛肉よりも羊肉のほうがパンチがあって良かったかもしれない。
そして、チャーハン。
何の変哲もないチャーハンだけど、本場に来たからにはこういう王道のチャーハンこそ食べたい。
おお...ちゃんと、チャーハン。
しかも、うんまい!!
看板の熱炒に偽りないおいしさです。
これもちゃんとあった紅糟排骨(豚肉の紅麹揚げ)!
ドラマとは見た目が少し違ってパクチーが添えられたりもしているけど、これがあると思っていなかったので、本当に嬉しい。もしかして、この紅糟排骨ってけっこう台湾の定番料理だったりするんだろうか。
おお~、肉の脂がガツンと来る。
日本ではちょっと味わえない肉味。
これはビールが進んじゃう味だなあ。
日本でもこれが食べられる店があったら、俺、通っちゃいそう。
最高、パイコー、最高!
船家熱炒に入って海鮮頼まないのは、寿司屋に入って玉子とかんぴょう巻しかしか食わないで出るようなものか?
というわけで、海鮮も頼んでみました。これもドラマと同じメニューがあった、蛤仔湯(蛤スープ)。
日本と同じ、海のものはうまいはず。
見た目も日本の蛤汁みたいだけど、刻み生姜が入っているのが台湾流。
ふんふん、蛤、ハオツー。
いいよいいよ。
茹で烏賊。これはメニューに書いてなかったけど、漁船持ってるような居酒屋ならイカくらいあるだろ!と思ってダメモトで注文してみたら出てきました。スマホで写真を見せながら「魷魚(ヨウユー)」とか通じるか通じないか怪しい中国語を喋ってなんとかオーダー(;´Д`)。
そしたらドラマに登場した茹で烏賊とはだいぶ見た目の違うのが出てきて驚きました。まるで日本の鱧料理かのような、見事な細工包丁。
しかも見た目だけでなく、このイカ...うンまい!弾力性よりも柔らかさが勝っている感じのイカで、この細かな切り込みにワサビ醤油や辛ダレがよく絡んで、とてもうまい。
普段、イカって刺身、煮物、酢の物、フライ、乾き物...いろいろ食べるけど、こういうシンプルに茹でただけのイカ、って滅多に食べない気がする。
素材がいいからできることなんだろうけど、こんなにうまいと思ってなかった。台湾をなめてたか。
このイカ、やっぱりイカしてる。
あ~、止まらない。
葱、米、肉、貝、烏賊、全部マル。
漢文テスト、全問正解じゃないか。
まさかお店が変わったにも関わらず、ゴローちゃんが食べたのとほぼ同じ料理がひととおりいただけるとは思ってませんでした。いずれも台湾の定番料理なのか、それともお店側が以前のお店を意識しているのか。真相は分からないけど、おいしけりゃそれでいいじゃないか。
台湾の熱炒、素晴らしい。
ハオツー、ハオツー。シェシェ、台湾。
あ~、うまかった。
ごちそうさまでした。
投稿者 B : 21:56 | Dinner | Gourmet | KODOGURU | コメント (0) | トラックバック
2017/04/14 (Fri.)
神泉 スペイン料理 ミネバル
渋谷でスペイン料理をいただいてきました。
京王井の頭線で渋谷から一駅にある神泉。ここも最近ではいわゆる「奥渋」と呼ばれるエリアにあたるのでしょうか。とても渋谷駅から徒歩で 15 分ほどとは思えない閑静な住宅街に、ひっそりと佇むように存在するスペインレストラン「ミネバル」。別にジオンのお姫様がやっているバルでも、マスターに「ここいらじゃ見かけないが、どこから来なすった?」と問いかけられる店でもありません(←分かりづらいネタ)。
地下にあるお店で、通りすがりに入ろうという感じではありません、ミシュランガイドに二年連続で掲載された名店とのこと。だからってわけじゃありませんが、看板からして雰囲気あります。
予約しておいたところ、通されたのは半個室席。こういう店に来たらビールじゃなくてスパークリングワインでしょう、ということで泡で乾杯。節目を迎えがちな時期でもありますし、今までお疲れさま、これからもがんばろう、的な。
料理はおまかせコースで。
まずはタパス、こちらは桜エビをチーズでカリカリに焼き上げたチップ。軽めのおつまみで、桜エビと焦がしたチーズの香りがとてもいい!これはスパークリングワインの最良の相棒です。
続いてスペインオムレツ「トルティージャ」。細長く切られたジャガイモが入っていて、普通のオムレツとはまたちょっと違う食感。これもいい。
それからニンジンのポタージュ(クミン入り)。
えっこれがニンジン?と驚いてしまうほど濃厚なポタージュで、すごくおいしい!これおかわりもらえませんか(ぉ
まだタパス三品しかいただいていないのに、もうすっかり満足度が高まってきています。
スペシャリテに移ります。
自家製パテとソーセージの盛り合わせ。これで一人前です。
スタッフの方がまるで立て板に水を流すかのように全種類をサラサラッと説明してくれたのですが、さすがに憶えきれませんでした(汗
でもどれが何とか気にしないでいいくらい、どれもうまい。付け合わせのヒタヒタになったタマネギでさえおいしい。
こういうのが来ちゃったら、ワインも赤に進めざるを得ないってものでしょう。
「サーモンのプディング ホタテと車エビのタルタル」。上に乗っている四角いカタマリがサーモンをプリン状にしたもので、その下にホタテと車エビのタルタルが敷き詰められています。
工業クラスタ的には重心が皿の中央に来ていないのがちょっと気持ち悪いですが(ぉ)、そんなことお構いなしにこれおいしい!何コレおいしい。
最近、本当においしいものを食べると自分の語彙力が一時的に著しく低下することを実感します(ぉ
この前衛的な一皿。スタッフの方が「アーモンドパウダー 野菜のソース添えです」という一瞬真に受けそうになってしまうボケを披露してくれたところで(ぉ、
その上に主役が乗っかってきます。
「フランス産ホワイトアスパラ 野菜とアーモンドのソース」。
ホワイトアスパラでこんなに立派なの、今まで食べたことがありません。しかも焼きを入れてあるのに、内側は甘く瑞々しくて、香ばしいソースがアスパラの甘みをさらに引き立てて、すごーい!おーいしー!(語彙力低下中
たたみ掛けるように、メイン料理が運ばれてきました。
「マテ貝とホタルイカ シェリービネガーのソース」。
今季はなかなかありつけなかったホタルイカに、こんなところで出会えるとは。ホタルイカといえば辛子酢味噌と相場は決まっているものだと思っていたけど、こういう風に料理してもおいしいんですね...。
そして肉のメインは子羊のロースト。
11 ヶ月の子羊を使い、モモ肉、ヒレ肉、ミンチ状の巻物という複数の部位で味の違いを楽しめます。
すごく柔らかいし、牛とも豚とも違うラムのジューシーさが口いっぱいに広がって、これもたまらん。
〆はスペイン料理らしくパエリア。いったん鉄鍋で作った状態で持ってきた後で、店員さんが取り分けてくれました。
魚介のうまみが凝縮されたパエリア、本当においしい。さっきからおいしいしか言ってない気がするけど本当においしい。
デザートは、「イチゴのコンポートとチョコレートのケーキ バニラとルッコラのアイス」。
甘ったるいデザートではなく、冷たくて甘酸っぱい味が口の中をイイ感じにリフレッシュしてくれます。デザートに至るまで手を抜いていないなあ。
食後のエスプレッソを飲み干したところで、完・食。
ちゃんとしたコース料理を食べたのは久しぶりだなあ。そしてどの料理も本当においしく、お腹も気持ちも満たされました。
ミシュランガイドに載ってる店を巡る趣味はないけど、さすがだなあ、と思わせる味ともてなし。
機会を見つけてまた来たいお店です。
本当にごちそうさまでした。
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投稿者 B : 23:33 | Dinner | Gourmet | コメント (0) | トラックバック