2018/08/12 (Sun.)
明洞でチーズタッカルビ初体験
韓国に行ったら食べておきたいものがあったので、明洞(ミョンドン)まで食べに行ってきました。
去年くらいから日本でも流行っているチーズタッカルビ。私は今まで食べる機会がなかったのですが、チーズ好きとしてはせっかくなら本場で食べておきたいと思って。
明洞はソウルの原宿のような街で、ファッションやら飲食やらといったお店がカオスな感じで立ち並ぶ繁華街。流行のチーズタッカルビの店も複数あるわけですが、その中の一軒に突入してみました。
メニューにはチーズ以外にも様々な種類のタッカルビが載っています。タッカルビ自体は焼肉の一種のようですが、網ではなくすき焼き鍋のような鍋の上で鶏肉と野菜などの具を焼いた料理。タッカルビの「タッ(닭)」はタッカンマリの「タッ」と同じく「鶏」を指すようですね。
何はなくともビールから。韓国に来てから飲んで食べてばかりいる気がしますが気にしない(笑。
注文すると巨大なタッカルビ鍋がどーんと出てきて、その上で店員さんが肉と野菜を焼いてくれます。鶏肉に白菜、ネギ、タマネギ、トッポギを入れた上に辛そうなタレをかけて焼いていきます。これ、かなり辛そうだけど、いかにもうまそう。
店員さんは鍋をほんの 10~20 秒混ぜたら席を離れて、また数分したら混ぜに来て...というのの繰り返し。タレが均等に行き渡り、野菜が少ししなってイイ感じになってきました。まだ食べちゃダメですかね...?
鶏肉に火が通ったところで、チーズを鍋の周囲にドバーッと入れていきます。チーズは通常のとろけるチーズにチェダーチーズが混ざっていて、見るからに濃厚。
サラダやキムチはサラダバー形式になっているので、焼き上がりを待っている間に取ってきつつ、ビールのつまみにいただいておきます。
チーズがイイ感じに溶けてきました!これ、もう食べてもいいですよね。
ピリ辛の鶏肉をチーズに思う存分絡めていただきます。そうそうこんな味だろうなって思ってた!うまいうまい。
チーズフォンデュって大好きなんだけど、野菜とかパンとかソーセージみたいにセコいこと言ってないでガッツリ肉をつけて食べたいんじゃ!とは前々から思っていました。ある意味その望みを叶えてくれるのがチーズタッカルビだと思います。肉をメインにチーズに浸して食べられる悦楽、これは嬉しい。鍋にたっぷりあったように見えた鶏肉もチーズも残らず食べてしまいました。
ただ...おいしいんだけど、鶏に火が通った段階で焦げないようにコンロの火が落とされてしまうため、鍋周囲のチーズ部分が保温されず、食べているうちにチーズがどんどん固まっていってしまうのが残念この上ない。最初の一口めが一番おいしくて、最後は固まったチーズを剥がして食べるようなのも体験としては寂しい。これ、チーズ部分は別鍋でもいいから加熱し続けておけるようにしたほうが絶対いいと思うんですが。チーズが多少焦げ付いてしまっても、パリパリになったチーズもそれはそれでおいしいはず。これさえ改善できれば最強のチーズ料理の一つになれるんだけどなあ。
それでも初チーズタッカルビ、おいしかったし楽しかったです。
ごちそうさまでした。
投稿者 B : 22:37 | Gourmet | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/08/11 (Sat.)
東大門でタッカンマリを食す
先日韓国に行った際に、同行の某氏から「タッカンマリは一度食べたほうがいい」と勧められたので、東大門(トンデムン)へいそいそと。
東大門は一帯が大きな市場になっていて、日本でいうアメ横のようであり、京都錦市場のようでもあり、また一昔前の秋葉原のようでもある、独特の空気が漂うエリアです。その一角にタッカンマリ横丁と呼ばれるタッカンマリ専門店が立ち並ぶ通りがあって、その中の一店に入ってみました。
この店は横丁の中でも有名店の一つのようで、店先には元サッカー日本代表の前園選手の写真が貼ってあったり、店内にも国外メディアで紹介された事例が貼ってあったりします。お客さんは観光客と地元(?)の人が半々という感じ。
席に着いたら問答無用でセットされる鍋(笑。専門店だけあってメイン料理はこれしかなく、注文しなくても人数分出すのが決まっているようです。メニューに載っているのは他に鍋の追加具材や締めの麺・飯、あと飲み物くらい。
鍋には最初から丸鶏が一羽入っていて、店員さんが例によってハサミでジョキジョキ切っていきます。
一羽まるまるの姿をした鶏が目の前で解体されていくのってなかなかインパクトがありますね...。
どんな店でもまず出てくるのがキムチ。
この店のキムチはちょっと浅漬け系だけど、さっぱりしていておいしい。
そんなわけで、まだ昼前だけどビールが進むわけです。
こっちのビールって日本に比べると軽めでグイグイ飲める感じ。こう暑いとこれくらい飲みやすいほうがありがたい。
メニューの裏にはタッカンマリの食べ方が日本語で解説されていました。日本人観光客がそうとう多いってことなんだろうなあ。
でも初めてのタッカンマリだから助かります。
鶏が煮えるまでの間に、作り方に従ってタレを作っていきます。
醤油、酢、カラシ、ニンニクに豆板醤っぽい唐辛子を好きに混ぜて作るタレ。これ、ほぼ餃子のタレってことですよね。
辛い物好きだからと思って唐辛子を多めに入れたら、ちょっと調子に乗りすぎた(;´Д`)。
でも舐めてみた感じ、そんなに悪くない。
そうこうするうちにイイ感じに煮立ってきました。
鶏はもう少し待ったほうが良さそうだけど、先に出来上がっているトッポギからいってみようじゃないの。
お~、ウマイ!
屋台で食べたトッポギはめちゃくちゃ辛かったけど、こっちのトッポギは鶏のうまみを受け止めた深みのある味で、ピリ辛のタレにつけて食べるとすごくおいしい。
タレも辛いかと思ったら、案外これくらいでちょうど良い。
こりゃマッコリにいくしかないでしょう。
日本ではなかなか飲めない生マッコリ。日本で飲めるのは加熱処理されてまったりした感じのが多いけど、生マッコリは微炭酸で乳酸菌飲料のような爽やかなおいしさ。タッカンマリにはビールよりもこっちだな。
そしてついに鶏が出来上がりました。
鶏にネギ、エノキ、トッポギくらいしか入っていないシンプルな鍋で、日本でいう水炊きに近い鍋料理なんだろうけど、しみじみとうまい。きっとスープにいろんなうまみが入っているんでしょう。鍋料理って突き詰めるとこういうシンプルなのが一番うまいと思っているけど、これも相当うまい。ポン酢じゃなくて濃い味のタレで食べるというのがまたいい。
〆は麺にしてみました。きしめんのような平たい麺にこのうまいスープがしみてすごくイイ。この鍋、鶏も良いけどやっぱりこのスープがキモなんだな。
おいしかったのでさらにご飯も頼んで第二〆(笑。
ああ、これはご飯のほうがスープを吸ってうまくなるのかも。タッカンマリの〆雑炊、大正解。
丸鶏一羽を二人で平らげたのに、まだ食べられそうなくらい軽々食べられてしまう鍋でした。さっぱりした味わいで、この暑い時季でも全然イケルうまさだった。
シンプルなだけに自宅でも真似事くらいはできそうだし、今度やってみようかと。
진원조보신닭한마리 (チンウォンジョポシンタッカンマリ) 本店
投稿者 B : 22:36 | Gourmet | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/08/06 (Mon.)
冷しハンバーグはじめました
Splatoon 展 at TOWER RECORDS に行ったときのこと。整理券をもらってから入場できるまで三時間くらいあったので、これはちょっとゆっくりランチでも食べてくるかと思い、渋谷の反対方面へと足を伸ばしてこちらのハンバーグを食べてきました。
山本のハンバーグであります。ここは以前来て気に入ってしまったので、もう渋谷周辺でご飯を食べる機会があればまず候補に入れるようになっています。
平日ランチタイムだから混んでるかと思ったら、暑くて並ぶのも大変だからか、混んではいたけど並ぶほどではないという混雑状況でした。
カウンターに着席するなり目にするこの貼り紙...!
ここのハンバーグはおいしいんだけどこの時季に石鍋は暑いしどうしようか、と思っていた矢先に冷しハンバーグとは。冷し中華とか冷製スパゲティならともかく冷しハンバーグって食べたことがないからちょっと不安もあるけど、担々味ならきっとおいしいに違いない。というわけでこれを頼んでみました。
例によって最初に登場するサラダと自家製野菜ジュース。特に野菜ジュースは毎回どんなのが出てくるか楽しみだったりします。
こちらが野菜ジュースの素材。毎度わざわざ見せに来てくれるのがちょっと嬉しい。
このとき(月替わりとのことですが、ギリギリ 7 月でした)の材料はオレンジをベースにシークヮーサー、マンゴー、ルバーブ、シシリアンルージュ(トマト)を使ったものということで、柑橘系の香りを軸とした夏らしく爽やかなおいしさ。有料でノーマルサイズのも頼めるんですが、これはお金かかってでもおかわりしたくなりますね。
こちらがその豆乳担々ハンバーグ。もはや見た目はハンバーグではなく完全に担々麺です(笑
しかし担々麺に白米と味噌汁がついてくるわけもなく、中身は歴としたハンバーグ。
冷たい担々スープの上に積み上げられたネギとパクチー。これが担々麺だったとしてもうまそうだし、食べてみたい気もします。
スープは紛れもなく豆乳担々麺のそれ。ピリ辛だけど辛すぎることはなく、豆乳がいい具合にやさしい味わいにしてくれている印象。
メインであるハンバーグもちゃんと冷たい。ふっくらした温かいハンバーグとはちょっと違う、みっしり感がありつつも柔らかいハンバーグです。マイルドな辛さの担々スープとの相性も良い。
ハンバーグ冷たくしておいしいのか?と思っていたけど、弁当などで冷めてもおいしいおかずの代表格はハンバーグだったことを思い出しました。そりゃあおいしくないわけがない。
スープにはトロトロ食感の胡麻豆腐も浮かんでいて、これもいい。私は胡麻の風味がしっかり効いた担々麺が好きで、豆乳担々麺もいいけど胡麻に比べると深みに欠けるよなあと思っているんですが、こうやって胡麻成分を足してくれると満足感が高まりますね。
アツアツのハンバーグを食べて汗だくになるのを覚悟して行ってみたら、意外にも涼しく爽やかなハンバーグに出会えて満足。夏の間にもう一度食べに来たい味でした。
ごちそうさまでした。
投稿者 B : 23:00 | Gourmet | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/08/03 (Fri.)
韓国チョンジュ市の納豆チゲとセルフビビンパ
「ビビンパに納豆汁というミスマッチ。しかしそこには俺の知らない世界があった」
『孤独のグルメ』聖地巡礼韓国編、続いては全州(チョンジュ)市に向かっていきます。ソウルは地下鉄も網羅されているし英語や日本語もそこそこ通じるし何とかなるだろうと思っていたんですが、チョンジュでもそれが通じるかどうかは全く分からない。台湾でも宜蘭編ではちょっと苦労したからなあ。
と思っていたら、宿泊していたホテルのスタッフに日本語が話せる人がいて、その人がまさかのチョンジュ出身とのこと!現地への行き方アドバイスだけでなく、お店に電話して予約ができるかどうか韓国語で確認までしてくださいいました。残念ながら昼の予約はやっていないが、そういう事情なら優先的に入れるようにしてくれる、とのこと。これは本当に助かりました。ホリデイ・イン エクスプレス ソウル乙支路のスタッフの方、ありがとうございました。
ホテルで聞いたアドバイスによると、チョンジュへは特急電車でも行けるけど高速バスのほうがオススメとのこと。比べると電車は 2 時間 15 分くらいで 30,000 ウォン以上かかるけど、高速バスだと 2 時間 45 分かかる代わりに 12,800 ウォンで行けてしまいます。日本円にして片道 2,000 円くらいの差だけどこれならバスのほうが良いよね、ということでバスを選択。
バスターミナルでチケットを買う際、「チョンジュ」の発音がうまく通じなかったんですが(似たような地名が他にもあるらしい)、スタッフの方が「ビビンパ?」と確認してくれたおかげですんなり購入できました。まさかバスターミナルでも有名になるくらい日本からの巡礼者が多いのかと思ったら(笑)、チョンジュはそもそもビビンパ発祥の地らしいですね。
高速バスは通常グレードだと日本のものと同じような車両ですが、1.5 倍くらいの料金で「ファーストクラス」という車両もあります。帰路はこのファーストクラスに乗ってみたところ、↑のような革張りのゆったりしたシートで肘掛けも各席両側についているし、とにかく快適。かかる時間は通常と変わりませんが、片道 2,000 円くらいでこれに乗れるなら乗らない理由はありません。
なお道中は真ん中あたりの SA で 15 分ほどの休憩時間があります。
チョンジュの高速バスターミナルからお店まではタクシーで移動します。さすがにバスターミナル付近の乗り場にはひっきりなしにタクシーが来ていてサクッと拾えます。運転手さんには英語も日本語も微妙に通じなくて困りましたが、運転手さんの「주소(チウソ)?」という言葉に「あー!住所か」と理解してスマホでハングルの住所を見せたところ、カーナビに入力して連れて行ってくれました。ハングルは全く読めなくても、日本語と韓国語で読みの近い単語がけっこうあって多少の意思疎通ができるのはありがたいし、こういうときにスマホというツールの素晴らしさを再確認します。スマホのない時代にここに来ていたら、もっと苦労していたに違いない。
バスターミナルから車で 10 分ほどのちょっとした商店街の一角に、目指すお店はありました。
海外だと日本語の店舗情報がほとんど入手できず、当日営業しているかしていないかも分からないので、実際に現地に行ってお店が開いているとホッとしますね。今回はホテルから電話で確認できていたとはいえ、この目で見ると改めて感慨深いものがあります。
時刻はお昼過ぎということで店内もほぼ地元のお客さんでいっぱいという感じでした。でもちょうど他のお客さんが帰るところで、タイミング良く席に着くことができました。
ま、例によってメニューは読めないんですけどね。ゴローちゃんが食べていたのは右端の 6,000 ウォンの定食。
あとで調べてみたところ、この 6,000 ウォンの 가정식백반(カジョンシッ ベッパン)は「家庭式定食」とでもいうような意味で、本当に韓国の家庭で食べるようなおかず+白飯の定食を指すようです。
ちなみにどうやらランチタイムはこの家庭式定食のみを提供している模様。メニューを指さしながら注文しようとしたら「ゴローサンビビンパ?」と確認されました(笑。日本でもドラマ登場店で「五郎さんセット」が定番メニュー化することが少なくないですが、まさか韓国でも五郎さんビビンパ化するとは。
注文すると早々にドカドカと運ばれてくるおかずの群れ。(ちなみにこれは二人前ずつ盛り付けられています)
600 円でこの宮廷料理のような品数。なんだかすごいことになっちゃったぞ。
韓国の一般家庭でも、本当にこんなに大量のおかずたちが食卓に並ぶんだろうか。
日本人的には、普段の家庭式というよりはたまの帰省時の実家の食卓並みの豪華さに見える。
とにかくどこの店に行っても出てくるこのハサミ。この店のハサミは特に大型だ。
日本だと、料理のときにハサミを使うことはあっても、食卓でナイフじゃなくてハサミが出てくることって滅多にないからなあ。
ナムルやキムチの盛り合わせ。とにかくいろんな種類があるのが嬉しいし、店によってちょっとずつ味付けが違うのもいい。
ウチも婆ちゃんが元気だった頃には、食卓によく茄子や白菜の漬け物が並んでたっけ。
豚バラ肉の辛味噌炒め的な何か。韓国の家庭料理って案外野菜中心なのか、ガッツリした動物性蛋白はこれくらい。
必然的にビビンパもこのおかずが軸の一つになりそう。
さらに、チョングッチャン(納豆チゲ)。
アツアツどころか、グツグツ煮立っててちょっとビビる(;´Д`)。
単品で飲んでみると、へええ、日本の納豆汁とは別物だ。
味噌汁に比べるとちょっとダシ成分が少なくて、確かにこれは韓国味。
白菜キムチは...でかい!入れる前の段階で切ったほうがよさそうだ。
本場のキムチ、やっぱり日本のよりちょっと酸っぱいのか。
そしてしっかり辛い。これは間違いなくご飯が進むし、ビビンパのいいアクセントになるに違いない。
いろんなおかずとご飯を好きなように丼に突っ込んだら、とにかく細かく切っていきます。
ビビンパを食べるのにこんな作業があるとは。
セルフビビンパ、これは楽しい。だがやったことないだけに直感が問われる。
そしてここからとにかく混ぜる、混ぜる。
できた!俺だけのオレジナルビビンパ。
丼にいろいろと突っ込んだ時点ではあまり美しくなかったけど、全てを混ぜ合わせて海苔をトッピングすると、ほら美しい。
自分で作っておいてなんだけど、見るからにうまそうだ。
そして...おぉ~、これは劇的にウマイ!
これは今までに食ったことのないビビンパだ。納豆がきいてる。
サンチュに巻いて食べてもイイ。おいしい韓国ご飯。
それにしても、これだけいろんなものを適当に混ぜてこんなにおいしくまとまるって、どうなってるんだ?
これはきっと、様々な辛いおかずや酸っぱいおかずを納豆が優しく受け止めつつ、うま味を足してくれているんだろう。テレビで観ていたときには想像できなかった、調和のとれたうまさだ。
いや~、うまかった。よし、未知の対戦相手の手の内が少し分かったところで第二セットだ。
自分の好み的には、けっこうガッツリ辛くてもイケそう。ならば、青唐とコチュジャンを遠慮なく投入していこう。
青唐は細かく切った方がより辛いはず。
ゴマ油、これも使える。これで風味アップだ。
全てを放り込んで、切るべし、切るべし、切るべし。そして混ぜるべし、混ぜるべし。ビビンパは混ぜだ。
こんなにも心躍るビビンパは初めてだ。
セルフビビンパ、第 2 形態。
さっきよりも色鮮やかになってさらにうまそうだ。
おぉ...、いい!一杯目より格段に進化している、うまい。
誰がなんと言おうと絶対にうまいぞ、俺のビビンパ。
やっぱりしっかり辛味を効かせたほうがうまいんだ。ちょっとくらい入れすぎたところで納豆がカバーしてくれる。
おっと、忘れるところだったよこのオデン。
この大量の皿の中で、これは唯一の純粋なおかず。
さつま揚げの甘辛あんかけ的なオデンで、確かにビビンパの目先を変えてくれる。
箸休めとしてちょうどいい存在だ。
二杯目のビビンパも平らげ、あとはテーブルの上に残ったおかずの残りを片付けていこうと思った矢先、
ご飯のおかわりが登場(;´Д`)ヾ。
マジか、おかずはなくなったら補充が出てくるものだとは思っていたけど、ご飯もなのか。これはたった 600 円で永遠にここでビビンパを食べ続けて生きていけるのか(ぉ
よし、こんなの出されちゃったら応えなければ男がすたる。
さあ、セルフビビンパ第 3 形態。
さっきよりもさらに辛味を足して、納豆汁も容赦なく入れて、最強のビビンパが完成した。
いやぁうまい。作れば作るほどうまくなる。
なんとも奥が深い。このビビンパ道はいったいどこまで続いているんだ。
〆はヌルンジ(おこげスープ)。
ああ...やさしい味わい。
味付けらしい味付けはほとんどなくて、おこげの香ばしさをおかゆ風にした感じ。
こういう〆、面白いな。ひたすらビビンパと対峙していた自分の闘争本能が鎮められていくかのようだ。
さすがに腹いっぱい、うまかった~。
納豆汁を隠し味にしたセルフビビンパ、想像を超えたうまさだった。
店員さんや他のお客さんも人情味ある感じでほっこりした。
ちなみに会計時、二人で 12,000 ウォンだから 1,200 円相当だよな...と計算していたらうっかり 1,200 ウォン(120 円相当)を出そうとしてしまって店員さんや他のお客さんにも笑われたのは内緒です(ぉ
初めてきたチョンジュの街で最高の飯に出会えたことに、心からカムサハムニダ。
この味はすっかりクセになってしまったけど、日本でこんなセルフビビンパが食べられる店ってあるんだろうか。仮にあったとしても、600 円じゃ無理だろうなあ。韓国惣菜と納豆を買ってきて、自作してみるか?それとも、またはるばるチョンジュまで来るしかないか。
それくらいおいしかったです。
マシッソッソヨ。
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【Season7巡礼中】『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~7&原作 - NAVER まとめ
投稿者 B : 21:56 | Gourmet | KODOGURU | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/07/31 (Tue.)
韓国ソウル特別市 屋台のトッポギ
「屋台...何屋さんだろう?よし、ちょっと偵察してこよう」
ソウルには焼肉ともうひとつ、ゴローちゃんが間食パートで立ち寄った聖地があります。それが、世界遺産でもある宣陵(ソンルン;李氏朝鮮時代のいわゆる古墳)のすぐ脇にあるこちらの屋台。
事前に調べたところでは、14 時に開店するということで少し前から待ち構えていたんですが、トラックはあるけど時間になっても全く営業開始する気配どころか、誰もいない(;´Д`)ヾ。まあこのクソ暑い中で昼間からトッポギやオデンを食べようという人もいないだろうし...というわけで、いったん撤収。でもトラックがあるということは営業するつもりはあるに違いないと思い、漢南で焼肉を食べた後に再度戻ってきたところ、開いていました。
本当は韓国に着いたらまずここで昼食代わりに食べようと思っていたら当てが外れてしまって、タイミング的に食いっぱぐれてしまいかなりの飢餓状態で焼肉屋に向かうことになったという(;´Д`)ヾ。日本語の情報が少ない聖地の難しいところです。
トッポッキ トゥレク、その見た目のとおり「トッポギ・トラック」を意味する店名。この独特な雰囲気、Season6 に登場した大阪の串かつ屋台を思い出すな~。
女将さんは英語も日本語もダメなようでしたが、たまたま居合わせたお客さんに訊ねてみてもらったところ、実際には 15 時から営業しているとのこと。年中その時間なのか、夏場だけ暑い時間帯を外しているのかは分かりませんが、少なくとも劇中のように朝食代わりにできるということはないので、巡礼しようと思っている方はご注意を。
ちなみにここに限らずソウルでは、サラリーマン風の人に話しかけると英語が通じる率が高くて、けっこう助けられました。
あ~、トッポギか。日本の立ち食い蕎麦みたいな感覚かな。
そういえばトッポギって韓国料理屋で頼んだ料理の中に入ってた記憶はあるけど、単品で注文したことってないかも。
そしてティギム(天ぷら)。あらかじめ揚げてはあるけど、注文すると揚げ直した上でハサミで切って提供してもらえます。
ちなみにこの日たまたまなのか夏場はやってないのか分かりませんが、オデンは提供していないとのこと。
オデンって韓国でも「オデン」なのね。日本から伝わって定着したってところだろうか。
まずは天ぷらからいただきます。
おっとアツアツ、この暑い中で食べるアツアツ天ぷらも悪くない。
イカやサツマイモ、かき揚げっぽいのまであって日本の天ぷらによく似てるけど、この独特のタレを塗って食べるだけで一気に韓国風。
トッポギは...うわ、真っ赤。
いかにも辛そうで、見てるだけで汗が止まらない。
でも、だからこそ、うまそうだ。
本場のトッポギ...おっ、辛い!かなり辛いぞこれ。
想像以上の辛さで、口が火を噴きそうだ。
このガレット的なやつは...これは魚のすり身か、うん、さつま揚げだ。あっ、これも辛!
ちょっとこれ、明らかに 30℃ を超える気温の中で激辛トッポギとアツアツ天ぷら、何かの修行かと思うくらいハード。
でも...うまい。ちょっとクセになりそうな辛さだ。
で、女将さんがおもむろに取り出してきたこれは何!?
一瞬ウナギに見えたけど、よく見るとウナギじゃない。ソーセージ...的な何か?
ちょっと、こっちもいっとくか。
おおお...これはかなりインパクトのある見た目。
食べてみると、これまたパンチのある味と香り。これは独特だなあ...。
後で調べてみたところ、「スンデ」という韓国流のソーセージ的なものらしい。
豚の腸に、豚の血・餅米・唐麺などを詰めて蒸したものということで、確かに韓国流ソーセージ。
単品だとクセが強くてちょっとキツいけど、添えてあるスパイスをつけて食べると良い具合に緩和されて、けっこうイケル。
添えてあるチャーシューもいい箸休めだ。でも、ちょっとスゴイものを食べちゃった感ある。
暑くて辛くて熱くてヒーヒー言いながら食べてたら、マスターが気を利かせてお冷やを出してくれました。
なんだ、ドラマでは水代わりにオデン汁を飲んでたのに、ちゃんと水あるんじゃん(笑
ちなみに食べ始める前にマスターが大きめのカップに氷水を入れていたから出してくれるのかと思ったら、暑いトラックの中で料理し続けている女将さんのために用意したものでした(笑)。こっちにも氷水プリーズ!と言いたくなる暑さだったけど、確かにこの暑い中で熱いものを調理し続けている女将さん、ご苦労様です。
いや~、おいしかったけどとにかく暑かった。これは昼間の炎天下で待ってなくて正解だった。
一つ後悔するとすれば、ここに来る前にコンビニで冷え冷えのミネラルウォーターでも買ってくるべきだった、というところか。
我々が食べている間、他のお客さんは食べていくよりも持ち帰りのほうが圧倒的に多かったという。持ち帰り、そういうのもあるのか!
まあこの暑い中で立って食べるよりは、涼しい自宅に帰ってビールやマッコリのつまみにするのが正しい使い方なんでしょう。
とにかく暑かったけど、楽しかった。聖地巡礼の中でも屋台回ってなんか、独特の楽しさがある。
女将さん、カムサハムニダ。ごちそうさまでした。
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投稿者 B : 22:56 | Gourmet | Junk Food | KODOGURU | コメント (0) | トラックバック
2018/07/30 (Mon.)
韓国ソウル特別市の骨付き豚カルビとおかずの群れ
「来ちゃいました、初韓国」
『孤独のグルメ Season7』聖地巡礼は今回ついに韓国へとやって来てしまいました。昨年春の台湾巡礼編以来、一年と三ヶ月ぶりの海外。私にとっても今回が初韓国ということで少し緊張しましたが、思い切って飛んできました。羽田からほんの二時間ちょっとのフライト、感覚的には博多や旭川とそう変わらずに来れてしまうものですね。
聖地巡礼はいきなり本命と言えるソウルの焼肉店から攻めていきます。お店は電車の漢南(ハンナム)駅から徒歩 10 分あまり、ソウル中心部とはちょっと違う下町感溢れる通りにありました。
実はちょっとした手違いがあって(別途書きます)、ソウルに降り立ってから 7 時間ほど何も食べていない。おまけに日本とそう変わらないムシムシした猛暑の中を歩き回って、腹は減りすぎているんだ。とにかく腹に入れたくて仕方ない。ガッツリ系、ガツンと響くソウル飯。
店先にはドラマののぼりが掲げられていました。韓国でも日本番組チャンネルで放送されていたようで、その関係ですかね。コカコーラの商品写真がガッツリ入っているので、もしかしたら番組の現地スポンサーの関係があるのかもしれません。
ともかく、たのもー。
まあ、メニューを見ても読めないわけです。さらに店員さんは日本語はおろか英語も通じるか微妙。でも「テジカルビ」「チャドルバギ」「サムギョプサル」「ビア」「マッコリ」これだけ韓国語が言えれば十分でしょう(ぉ
ちなみに日本円の感覚で料金表を見るとびっくりするような値段ですが、1 円≒10 ウォンくらいのレートで換算すれば良い計算。だから脳内で桁一つ落として読めば全然高くない。どれが何か分からないことを除けば(笑
どの程度混むか分からなかったし、かといって韓国語で電話予約するスキルもなかったので、夕食としてはかなり早い時間に入店したところ、夜のお客としては第一号になりました。
そして通されたのはゴロー席。偶然なのか、日本人と判ってあえて案内してくれたのか分からないけど、これは嬉しい。
まずは韓国ビールでここまでに発汗した水分を補います。乾いた砂漠に水滴を落としたかの如く、しみわたる悦び。
来た来た。怒濤の小皿ラッシュ。
ビールを飲み始めた途端に次々とおかずたちが並べられていく。
なんだかすごいことになっちゃってるが...。
ドラマで見て知ってはいても、実際にこれがどんどん出てくる様子を見ると、なんだか笑えてくる。
おかずの種類は日によって変わるようで、例えばゴローちゃんはケジャン(カニキムチ)を食べていたけど、この日出てきたのはエビキムチでした。
他にも、もうとにかくいろんなキムチやナムルのオンパレード。でも本場でキムチを食べるのは初めてだから、辛い物好きとしては大歓迎。
食べてみると、こっちのキムチは辛いだけじゃなくちょっと酸味があって、日本で食べるものに比べて複雑な味。キムチって本来こういう味だったのか。
これはおいしい。さすが本場、キムチのレベルが高い。
ニラキムチとネギキムチもいい。
日本の焼肉店や韓国料理店で食べられるキムチってせいぜい白菜キムチとオイキムチ(キュウリ)、カクテキ(大根)くらいなものだけど、韓国では本当に様々な種類のキムチがあるんだなあ。そしてどれもちゃんとキムチでありながら、それぞれの素材の味がちゃんと活きている。キムチにこんな世界が広がっていたとは。
キムチって、漬物ではなく一つの道、教えのような気がする。
そうこうしているうちにテーブルに炭火と鉄板がセットされ始めました。
さあ、いよいよ本命の登場だ。
来た~、肉!待ってました。
ゴローちゃんはいきなりテジカルビから行ってたけど、ここはあえてのチャドルバギとサムギョプサル。
テジカルビは焼けるまで待たされるから、これだけ腹が減ってるからにはサッと焼いて食べられる肉から始めるべきだと思ったのと、味的にもタレつき肉よりプレーン肉からいっとくべきでしょう、と。
牛バラ肉「チャドルバギ」のお出ましだ。
薄切り肉だけあって軽く火を通しただけでうまそうに仕上がっていく。逆にちょっと気を抜くと焦がしてしまいそうだ。
ここはまさに、お湯を使わないしゃぶしゃぶという感覚で、ササッと火を通してどんどんいこう。
お~、これはいい。バラ肉の肉々しさに、表面から漲る脂のうまみ。
コイツを頼んで大正解だ。うまい。
この肉いい。スイスイ入る。
さらにサムギョプサル。久住さんが食べていて、チャドルバギに負けず劣らずうまそうだったので、これも外せない。
チャドルバギとはまた違った厚切り肉が目の前で焼けていく様子もまた食欲をそそるじゃないか。
焼けたら今度はキムチやニンニクと一緒にサンチュに巻いていってみよう。
お~、これもいい。そうそう、俺は韓国に来てこういう焼肉が食べたかったんだよ。
こんな肉を出されたら、瓶ビールなんかじゃとても追っつかんぞ。
ここはコリアンミルクマッコリで迎え撃とう。
日本で飲むマッコリは器に柄杓みたいなので掬う、ちょっともったいぶった感じで出てくることが多いけど、このペットボトルに無造作に出てくる感じが却って本場らしくていい(笑。
マッコリも来たことだし、どんどん焼いていこう。
青唐辛子とかキムチもハサミでジョキジョキ切って、とにかくいろんな組み合わせで一緒に食べたり、巻いて食べたり、つけて食べたり。
エゴマの葉で巻いて食べる、ってのも日本だとあまりないような。
一種類の肉でもとにかくいろんな味で楽しめる。今まで味わったことのない、肉の引き出しが次々と開かれていくようだ。
ああ、うまい。やっぱり焼肉は楽しいなあ。
そしてここでテジカルビ投入。
うわっ、でか!この一枚肉の大迫力。
まるでここまで食べてきた肉が前座だったかのような存在感。食べなくてもうまいだろうことが分かるタレの感じ。出てきた瞬間から、焼き上がるのが待ちきれない。
チャドルバギとサムギョプサルはセルフだったけど、テジカルビは焼いて切ってまで店員さんがやってくれます。
セルフじゃないからこそ、確かにお預け感はちょっとある。完全空腹状態じゃないはずなのに、早く食べたい。火が通るにつれてタレの香りが立ってくるのがたまんないんだよなあ。
うんまいなー!つけダレの味がしっかりでうまい。
力強い肉だ。うん、待ちに待った俺をどーんと受け止める、ガッツリ系の最高峰だ。
さっきまでの肉とはまた趣が変わって、新たに食べていける。いくらでも食べられそうな気さえする。
そして最後に残ったこの骨つき肉。
食べにくいけど、骨の周りの肉がいちばんうまいんだよなあ。
もう体裁なんか気にせず、手づかみでかぶりついていく。こうやって野性的に食べるからなおうまい。
俺は今、ソウルの黒豹だ。ガルルルル。
ああ...うまかった。
幸せだ、幸せ者とはまさに今の俺のことなんだろう。
店内を見回すと、松重さんと久住さんの記念写真が。でもそれ以上に韓国語のサインがたくさん貼ってあって、もともと有名店だったことがうかがえます。
久住さんのサインに松重さんの写真が貼られていたり、松重さんのサインは飾られていなかったり。もしかして区別ついてないのか(笑。
それにしてもおいしかった。本場の焼肉、一度食べてみたいと思ってたんだよなあ。
ソウル焼肉、思いっきり堪能。大満足。お腹を空かせてきた甲斐がありました。
ごちそうさまでした。
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【Season7巡礼中】『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~7&原作 - NAVER まとめ
投稿者 B : 22:56 | Dinner | Gourmet | KODOGURU | コメント (0) | トラックバック
2018/07/27 (Fri.)
牛かつ もと村
ランチタイムを少し外した時間に新宿を歩いていたら、いつも大行列ができている店が並ばずに入れそうだったので、挑戦してみました。
牛かつの有名店です。あまり行列ができすぎると逆に興味をなくすもので、私は今まで入ったことがありませんでした。
店内に入ってみると、お客さんの過半数が外国人観光客のようでした。新宿という土地柄もあるんでしょうが、何かのガイドブックにでも載っているんですかね。ここは南口のお店ですが、目と鼻の先の新宿三丁目にも店舗があるようで、繁盛していることが伺えます。
メニューは何にしようか迷った挙げ句「牛かつ麦飯セット(260g)」を選択。ちょっと高いけど、130g で満足するか微妙だったので 260g にしたら牛かつが二枚出てきて驚きました(;´Д`)ヾ。
揚げ物だし注文してからしばらく待つつもりでいたら、注文後すぐに出てきました。ランチタイムだからかもしれませんが、準備済みなんですね。
牛かつは衣薄めで肉はほぼ生。牛肉だからレアでもいけるのかと思ったら、テーブルにある焼き石で焼いてから食べるんですね。
調べてみたところこの牛かつに使われている肉は一枚肉ではなく成型肉のようです。ちゃんと火を通してから食べた方が良さそう。
肉には下味がついているようで、焼いただけでも風味が出ていてけっこうおいしいですが、付属の二種のタレで味を変えながら楽しむこともできます。
とんかつの場合、ちゃんとした店だと着席してから 10~15 分は揚げ時間がかかる=つまり「客がただ待っているだけの時間」が長いわけですが、この方式なら着席してすぐ食べ始めることができる=回転率がいいということですね。とんかつのビジネスモデルを分析して単価を高くしつつ回転率も上げる、うまいやり方を考えたものだな...と食べながら余計なことをつい考えてしまいました。
小鉢として明太子が付いてくるのがニクい。これでご飯をおかわりするなというのは酷な話ですが...牛かつ二枚食べた上にご飯二杯というのは食べ過ぎなので、涙を呑んで我慢(泣
想像していたよりもずっとおいしかったです。でもあの行列に並ぶ気はしないので、次はまた空いてるときに巡り合ったら、で十分かな。
ごちそうさまでした。
関連ランキング:天ぷら・揚げ物(その他) | 新宿三丁目駅、新宿駅、新宿西口駅
投稿者 B : 23:29 | Gourmet | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/07/21 (Sat.)
旗の台 スペイン食堂 石井 再訪
「真っ赤な看板が、腹を空かせた俺という牛をガンガン煽り立ててくる」
『孤独のグルメ Season7』の聖地巡礼も佳境に入ってきましたが、今回はあえて Season6 の聖地に再訪してきました。旗の台のスペイン料理店「スペイン食堂 石井」に一年ぶりの巡礼。ここの海の幸を中心としたあの滋味溢れる味が忘れられず、ずっと再訪したいと思っていたのでした。
前回はディナーでしたが、今回は休日ランチタイムの訪問です。放送直後はマスターが体調を崩すほどの混雑に見舞われたらしいですが、現在も引き続き混んでいるとはいえちょっと落ち着いた模様。
そうそう、この黒板メニュー。相変わらず全部うまそうだ。
思わず「ここに書いてあるメニュー、全部ください」と頼みそうになります。
テーブルの上にはなんと「孤独のグルメメニュー」!
前回来たときは放送直前だったからこんなのなかったのに、やっぱり放送後に同じものを頼むお客さんが相当多かったのでしょう。しかも五郎さんセレクションを全部注文するとちょっと割引き、というのも嬉しい。つい五郎さんセットで頼みそうになるも前回と同じになっちゃうので自粛して、ちょっと差分を作りながら注文していきます。
まあ、まずはグラスカヴァで乾杯から始めようじゃないか。
普段は休日でも昼酒はしない派だけど、今日ばかりは飲んじゃおう。昼から飲むスパークリングワインはビールとはまた違った背徳感があります。
で、カヴァが来たらこれでしょ。ヒコイワシの酢漬け。
酢で程良く締まったイワシにたっぷりのオリーブオイルやニンニクの香味が爽やかでうまい。ワインのお供に最高じゃないですか。
スペイン風オムレツ。具入りの超厚焼き玉子!!
これオムレツ自体もすごくおいしいんだけど、たっぷり添えられているアリオリソース(ニンニクマヨネーズ)がタマラナイ。とんでもなく食欲を煽ってくる一品。
で、絶対に外せないのがこちら「長谷川さんこだわりのマッシュルームの鉄板焼き」。
これは本当においしい。プリッとしたマッシュルームに生ハム、ニンニク、オリーブオイルが渾然一体となってこちらの言語中枢を破壊しにくる。「おいしい」以外の語彙がどんどん喪われていくのを感じます。
こんなん食べたら、真っ昼間から赤ワインのデキャンタを入れざるを得ないってものでしょう。
この時点でもう午後が使い物にならなくなることが確定しました(ぉ
スペイン風肉だんご、アルボンディガス。
トマトたっぷり、ニンニクも効いた濃い味肉だんご。トマトソースの一滴まで残らずうまい。赤ワインを頼んでおいて良かったと思えるうまさ。
からの、サルスエラ(ブイヤベース)!
見た目からして幸せになれる海の幸オールスターズ。「滋味」と呼びたくなる、さまざまな魚介のうまみが染み出た深い味わい。うまいな~。
魚介類の種類的にはほぼ石狩鍋と同じはずなのに、味付けによってこうも方向性が変わるとは。
当然これ、やるでしょ。
ちなみにヒコイワシの酢漬け、マッシュルーム、アルボンディガスそれぞれでソースをパンにつけて食べているので、これでパンのおかわり三回目です(ぉ
そしてイカスミのパエリア。
これもまた、いろんな海の幸の味が混ざり合った幸福な味。そしてアリオリソースが効いてる。
そういえばここの料理、何にでもニンニクがよく効いてる。食後に人と会うのが憚られそうだけど、そんなこと気にするのが馬鹿らしくなるうまさ。
魚介三昧からちょっと目先を変えて、牛ホホ肉の赤ワイン煮。
これもおいしい...牛肉の赤ワイン煮的な料理に目がない私。やわらかくておいしいよね(語彙崩壊
もちろんこのソースにもパンをつけておいしくいただきました(ぉ
〆にもう一品、オーソドックスな魚介のパエリア。
...ってこれ、よく見たらサルスエラをそのままパエリア化したような一品じゃないですか!あのうまかったサルスエラを煮詰めて米に閉じ込めるなんて、そんなのうまくないわけがない。さっきのサルスエラのうまさを凝縮リフレインしている感覚で、再び幸せに包まれます。
最初から最後まで本当においしかった。気取らない家庭的なおいしさでありながら、それぞれが丁寧に作られていてレベルが高い。
どこの国のどんな食べ物であろうと、俺はこういう店が好きだ。
ああ、もう何も食えない。昼からこんなうまいもの腹いっぱい食べて、飲んで。スペイン人がシエスタを愛する理由が解った気がするよ。(誤解
ごちそうさまでした。きっとまた来ます。
関連ランキング:スペイン料理 | 旗の台駅、荏原町駅、荏原中延駅
投稿者 B : 21:56 | Gourmet | KODOGURU | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/07/17 (Tue.)
群馬県甘楽郡下仁田町の豚すき焼き
「この際、賑やかにいこうじゃないか。足し算のすき焼きだ」
下仁田のタンメンの聖地のすぐ隣にあるのが豚すき焼きの聖地「コロムビア」。我々はタンメン&餃子を食べた直後、こちらの店の暖簾をくぐっていました。
というのも、事前にお店に電話をしてみたところ、食材の残り状況によっては夜の営業をしないこともあることが判明。隣の一番も日によっては昼の営業だけで終わりっぽい。こうなると、一度の巡礼で両方を味わうにはこの辺の温泉にでも一泊するか、昼食にハシゴ飯で両方食べるかのどちらかしかありません。ここで迷わず後者を選択してしまう私(ぉ
それにしてもすきやきコロムビア、すさまじいローカル感だ。
え? 何この店。
まさか、あそこですき焼き食うの?
ということはなく(笑)そのままお座敷に通されます。
こちらのスナックのような喫茶店のようなスペースは、同じ「コロムビア」の屋号でありながら別業態でやっているお店の模様。と言いつつ、すき焼きの仕込みをするための厨房というのが実体でもある模様。
なになになに...広っ!
こっちは旅館の宴会場。カラオケステージまである。
写真はたまたま他のお客さんがいなくなった瞬間に撮影したものですが、我々が入店したときには他に三名のお客さんがすき焼きを食べていました。それぞれ男性客が一人ですき焼き、ということは...かなりの確率で巡礼者なのでしょう。もれなく最後に半ライスと生卵を追加注文している様子を見て確信しました(ぉ
座敷に通されるときに、女将さんが「豚すきでよろしいですか?」と一言。劇中にもあったとおり、この店のメニューはすき焼きのみ(豚と牛から選べるっぽい)。
豚のすき焼きときたか...しかもそれが下仁田のスタンダード。
テーブルには予めカセットコンロとすき焼き鍋がセットされていて、本当に旅館の宴会場っぽい。なんだか、楽しくなってきたぞ。
とりあえず運ばれてきた取り皿、お新香、冷奴。
冷たい水をピッチャーで出しておいてくれるのが、この熱い中には嬉しい。
豚すき登場。(写真は三人前です)
おお、バラ肉じゃなくてロースなんだ。
一見大量の豚肉に見えるけど、この豚肉の下には大量の下仁田ネギが敷き詰められていて、主役はむしろネギといった風情。
本場で食べる下仁田ネギ、これは期待が高まります。
まずはネギから焼いていこうじゃないか。
表面に軽く焼き目が付くくらいまで焼いていくと、ネギの香りが立ってきて、これはうまそうだ。
生卵に浸していただきます。
...ほんとだ、むちゃくちゃ甘い。ネギってこんなに甘いものだったっけ。
このネギ、みずみずしく、香りも良くておいしい。
ネギそのものをじっくり味わったところで、改めて本番開始。豚肉と野菜に白滝、割り下を投入。
この音...俺の鍋が歌い出した。
グツグツ言いながら、鍋の中の具材に割り下が染みこんでいく感じ。
この「すき焼きが出来上がるのを待つ時間」って、何とも言えない高揚感がある。
ん~、もういいかな。
豚肉を生卵に付けて食うの初めてかも。
おおお...そうか、こうなるか。
ロースだからかやや厚みのある肉、すごく柔らかい。そして牛すきとはまた違ったうまみがある。
豚すき、いける。これは飯が進んじゃうよ。
さあ、どんどんいっちゃえ。
冷奴として出てきた豆腐も、せっかくすき焼き屋に来たのにやっこのまま食べるっていうのはなんだか据わりが悪い。というわけで、やっぱりゴローちゃんと同じく鍋に投入。
見た目からして賑やかになってきたぞ。鍋の中は今まさに、宴たけなわだ。
そういえば高速からここに来るまでの間、ネギはもちろんのこと「下仁田こんにゃく」とか「下仁田しいたけ」の看板もよく見かけたな。それらが全部入ったこのすき焼きは、まさに下仁田オールスターズだ。
残った白飯に肉を乗っけて...他のも乗せちゃえ。
ミニすき焼き丼。すき焼きの最後はこうなってしまう俺。
すき焼きの味って、焼肉とか生姜焼きとはまた違った、白飯を強烈に引き寄せてくる味だよな。
あ~、食った食った。
すき焼き独特の幸福感が素晴らしい。
本当はタンメン&餃子からのハシゴ飯で食べきれるか不安だったけど、食べてみたらペロリと平らげられてしまった。大量の下仁田野菜と食感のやさしい豚肉のおかげだろうか。なんなら豚肉おかわりできてしまいそうな気さえする。
それにしてもこの残り汁...これを見ちまったら、終われんだろう。
最後の最後に、半ライスと生卵追加。
ここまでやってこその聖地巡礼ですよ。
前のお客さんもみんなやってたから、もう恥ずかしさはない(笑
卵&すき焼きの汁かけご飯だ。ついでに鍋にちょっとだけ残ってたネギ&白滝も投入。
うわっ、マジでうまい。やった!
牛ではない、豚の旨みがギュッと詰まったあったかいすき焼き汁に、冷たい生卵。
すき焼きの最後の煮詰まった汁だけが持つこのうまさ。これ以上の〆ごはんがあろうか。
うまかった豚すき焼きを振り返りながら、最後の一粒までかき込む。
は~、うまかった。
タンメンもすき焼きも、どっちも良かった。これはドラマのスタッフが迷った挙げ句両方採用してしまった経緯が目に浮かぶようだ(笑。
はるばる下仁田にまで来た甲斐がありました。
群馬の聖地といえばブラジルといい焼きまんじゅうといい印象的な店ばかりだったけど、この下仁田の二店も間違いない名店だった。
ごちそうさまでした。
また遠方まで同行いただいたお二方、ありがとうございました。
■関連リンク
【Season7巡礼中】『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~7&原作 - NAVER まとめ
投稿者 B : 21:56 | Gourmet | KODOGURU | Lunch | コメント (0) | トラックバック
2018/07/16 (Mon.)
群馬県甘楽郡下仁田町のタンメン
「具を削ぎ落とした引き算のタンメン。こんなタンメンもいいもんだな」
世の中は三連休ということで、この休みを利用して後回しにしていた遠方の聖地巡礼に行ってきました。目的地は群馬県甘楽郡下仁田町。ネギが有名なことは以前から知っていたけれど、どんなところかまでは知らず、『孤独のグルメ』に登場することがなければ来る機会もなかったことでしょう。一時間に二本しかない電車ではるばる来ても良かったけど、今回はクルマを出してくれる方がいたので東京から高速使って二時間、遠征してきました(ちなみに帰りは渋滞にはまって四時間かかった)。
最寄りのインターチェンジから下仁田駅近くまで来る間、まさに一面のネギ畑で、有名なのは伊達ではないのだなという感じ。
駅前からほんの数分歩いた路地裏にあるのが今回の第一目的地「一番」。
一目惚れしちゃう面構えじゃないか。
看板には「餃子・タンメン」。こんな店にタンメンなんて言われると...。
11:20 頃にお店に到着したら行列こそできていなかったものの、店内のカウンター席はかなり埋まっていて、少し詰めてもらって待たずに入店できました。
我々が入った直後にどんどん行列が増えていって、食べ終わる頃には店外に十人弱くらいの列。ドラマを観て来たっぽくないお客さんも多かったので、地元ではドラマ関係なく有名店ということなのでしょう。
こういう昔ながらの中華飯屋に、どうして俺はこんなにも惹かれるんだろう。
カウンターでは、目の前で手際よくタンメンと餃子が仕上げられていきます。
大将は餃子を注文の都度皮から作る係。女将さんはタンメン係。そして「ふらっと QUSUMI」にも出演していた若手・沼田さんは、修行中の身でありながら注文の状況を的確に把握していてむしろマネジャーっぽいしっかり感。こういう働きぶりの良い店にハズレなし。
作るとこ見ながら料理待ってるの、大好き。
餃子をこんな目の前でジュワーと焼かれたら、見ているうちにどんどん腹が減ってくる。
カウンター越しにでも油が跳ねてくる勢いだけど、だからこそいい。
他のお客さんもほとんどがタンメン・餃子の注文だけど、たまに違う注文が入ってくると手練れの常連さんっぽくて、ついそちらをガン見してしまう(笑。
まずはタンメンから。
おぉ...一目でうまいのがわかる。
肉は少し、野菜はもやしとキャベツと人参、それだけ。
下仁田だからって無理矢理ネギを入れようとさえしない潔さ。
いただきます。
太麺、いい!麺が抜群にいい。
コシが強くモチモチした太麺が、野菜とスープのうまみをしっかり受け止めながらも強い存在感を放っている。
これはいい。
このスープ...ちょっとしょっぱめだけど見た目通りシンプルであっさりとしたスープ。野菜の自然な甘みと相まって、しみじみとうまい。
豚骨だ背脂だってんじゃなく、こういう素朴なスープに入ったラーメンなんですよ。俺が食べたかったのは。
36℃ を超える気温の中、大汗をかきながらもこのスープを掬う手を止められない自分がいる。
そして餃子。目の前で手作りしてるだけあって、形が微妙に不揃いなのが逆にいい。
表面がカリッカリに焼かれてるのが一目見ただけでわかる。これはうまいに違いない。
餃子のタレ、酢多めで作ったら、いただきます。
おっほ、熱い!軽く口の中を火傷しそうだ。
でも、皮、モチモチ。それに焦げがジャスト、ちょうどいい。
すっごくうまい。
世の中に餃子の名店数あれど、これはどこにも似ていない、この下仁田に根付いた餃子。そんな気がする。
この餃子、ほんとにおいしいです。
大将の人柄が滲み出た餃子だ。
おばあちゃんのタンメンも最高。
店内には松重さんや久住さんのサインはもちろんあったけど、それ以外にも有名人のサインが多数飾られていて、やはり昔からの名店であることを思わせます。
どこの田舎にもありそうな昔ながらのラーメン屋なのに、想像を超えたうまさだった。でも、もしかしたらどこの田舎にあるラーメン屋も、本当はこうなのかもしれないと思わせるだけの自然さがある。そういう「特別じゃないうまさ」って、毎日の生活にこそ必要なものなのだろう。
ああ、おいしかった。
これを毎日食べられる下仁田の人がうらやましい。
タンメンのスープ、本当においしくて全飲みしたくなったけど、この後に第二弾が控えているのでグッと我慢しました(笑。
ごちそうさまでした。
というわけで、次回はすき焼き編に続きます。
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【Season7巡礼中】『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~7&原作 - NAVER まとめ
投稿者 B : 22:56 | Gourmet | KODOGURU | Ramen | コメント (0) | トラックバック