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2018/11/14 (Wed.)

映画『聲の形』

二年前の劇場公開時には他に観たい映画がいろいろあってスルーしてしまっていましたが、今さらながら鑑賞。

映画『聲の形』

映画『聲の形』Blu-ray 通常版

聴覚障害をもつ転校生・硝子へのいじめの主犯格だった小学生時代の主人公・将也。そのことが学校で問題となり、同級生や教師からも全ての責任を押しつけられたことで、将也は罪悪感と人間不信から心を閉ざしてしまう。やがて高校生になり、硝子との再会をきっかけに彼を取り巻く人間関係が変わり始めて...という話。
あまり予備知識を入れずに見たので、聴覚障害が題材のアニメ映画だという程度の認識しかありませんでしたが、爽やかな感動青春モノっぽいキービジュアルとは裏腹に重たい作品でした。障害やいじめを扱うとどうしても重くなりがちなものですが、それよりも傷を持つ思春期の心のぶつかり合いが重い。

障害をもつけどとにかく人当たりの良い女の子。典型的なガキ大将タイプ。気弱だけど誰にでも分け隔てなく優しい子。ちょっとスレた、女子グループのリーダー的存在。外見も性格も欠点の見当たらないお嬢様タイプ。など、登場人物はどこか一昔前の漫画/アニメのテンプレ的なキャラクターばかりですが、それぞれ第一印象とはちょっと違う内面を持ち、物語内の時間の経過に伴って成長・変化していきます。ステレオタイプに見えつつも実は複雑で外からは理解できない瞬間もあるこの年代の心理描写が見事。基本的には将也の視点で描かれるため、内面を直接吐露するのは将也くらいですが、ちょっとした表情や仕草、溜め、といったもので機微が表現されているのがすごい。と思ったら、キャラデザがいつもと違うから途中まで気付かなかったんですが、これ京都アニメーション制作なんですね。

私は「いじめはされる側にも原因がある」とも「障害者は常に無謬であるべき」とも思いませんが、センシティブな故に当たり障りのない綺麗事でまとめられがちなこういうテーマの作品で、加害者・被害者(登場人物の一人はそのどちらでもある)の心境がフラットに描かれている点は率直に良いと感じました。精神がネガティブなときって何でも自分が悪いと考えがちだし、人の顔まともに見れないし、よくわかる。一方で加害側の「自分は悪くない」的な発想や、傍観者がつい見て見ぬふりをしてしまう状況も理解できる気はする。そのあたりの客観性をもった表現が秀逸です。

あくまで 130 分の映画の尺の中で描かれる物語なので具体的な成長の描写は将也・硝子の二人にフォーカスが当たっています。それ以外に明確な変化や成長が感じられるのは植野・佐原くらいで、真柴あたりは最後までどんな奴なのか解らずじまいでしたが、原作漫画ではそのあたりまである程度描写されているようですね。そんな中で、個人的に印象深かったのが硝子の妹・結弦(ゆづる)。彼女自身が狂言回しの役どころでありながら、物語を通じて最も変化・成長するキャラクターであり、見ていて飽きない。誰が声を当てているのかと思ったら悠木碧さん。今までまどマギのイメージくらいしかありませんでしたが、こんな中性的な声も出せるんですね。『SSSS.GRIDMAN』のボラーちゃんくんといい、同時期にこういう方向性の演技を立て続けに聴いて驚きました。

いじめに関する描写はストレートに痛いし、思春期らしいトゲトゲした言葉の応酬も刺さってくるし観終わった後はドッと疲れる「重い」作品ではあります。それでも救いはあるし、そうやって通り過ぎていくのが青春でもある。観るのにはけっこう体力を要するけど、良い映画だと思います。

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2018/10/30 (Tue.)

『孤独のグルメ 2018 大晦日スペシャル』放送決定

今年も大晦日に『孤独のグルメ』のスペシャルドラマが放送されることが発表されました。

こどグルはテレビ東京においてもはや年末年始特番の定番になったため今年もきっとやるんだろうなあとは思っていましたが、今年もまた紅白にぶつけるとは。昨年の大晦日 SP でそれなりに視聴率が取れたということですかね(笑。

去年は中四国を巡った後に成田山の年越し蕎麦で〆でしたが、公式情報によると「はたして今回の仕事先はどの地方に!」との記述もあり、またしても東京都外になる可能性が示唆されています。ドラマで今まで訪れていないのは新潟を除く北信越地方か沖縄ですが、どうでしょうね。また今年はドラマ前半で生ドラマパートを昨年より拡大して行うとのことで、どのような形になるのか楽しみです。前半だとすると初詣スポットではなさそうだし、大晦日らしい人気スポットといえば上野アメ横、浅草寺、深大寺(深大寺蕎麦で年越し?)あたりでしょうか。想像ですが、序盤に生ドラマで小芝居を入れつつ「今年最後の仕事も大変だったなあ...」と振り返る形で本編が始まり、最後には今年も蕎麦を啜りながら年越し、というようなスタイルになるのではないでしょうか。

孤独のグルメ

レギュラードラマのほうでは散々食べた後に白飯に残り汁をぶっかけて締める、みたいな無茶な食べ方が常態化してきていて、最近はさすがに松重さんの体調が心配になるほど(松重さん自身の提案で追加した回もあるようですが)。舞台出身の松重さんなら生ドラマの緊張感も苦にはならないかもしれませんが、あまり無理をせずにがんばってほしいと思います。

投稿者 B : 22:56 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/10/27 (Sat.)

LIVE2018 "ワルキューレは裏切らない" at 横浜アリーナ [Blu-ray]

某クマの人が Day-2 に参戦したというワルキューレの 3rd LIVE の BD を購入しました。

LIVE2018 "ワルキューレは裏切らない" at 横浜アリーナ <Day-1+Day-2> [Blu-ray]

LIVE2018 ワルキューレは裏切らない at 横浜アリーナ Day-1+Day-2 (初回限定盤) [Blu-ray]

テレビアニメ&劇場版『マクロス Δ』を観て、脚本はまあ微妙な部分もあるけどライヴパフォーマンスは良いからそこだけに特化した PV 集なんかがあればいいのに...と思っていたほどでした。そういう意味ではライヴ BD というのは純粋に音楽&パフォーマンスだけを楽しめる良い媒体だと思います。ワルキューレの楽曲には Earth, Wind & Fire をはじめとする '70s ソウルへのオマージュを感じるものも多く、その点でもライヴは絶対楽しいはずと思っていました。

時間がなくてまだかいつまんでしか観れていない...んですが、一度再生し始めると止められなくなりますねこれ(;´Д`)。25 曲、MC まで含めると 3 時間を超える大ボリュームでお腹いっぱいになります。しかも単に歌っているだけじゃなくちゃんとコーラスもハモりあり、さらに激しめのダンスあり。声優(一人は本職のシンガーですが)とかアイドルだとかそういうレベルではないパフォーマンスに圧倒されます。「ワルキューレのワクチンライヴが地球で開催された」という設定のため基本的に「中の人」ではなく劇中の配役としての出演で、映像や光の演出もアニメ準拠だったりもして、実際にマクロス世界では地球でこんなライヴがあったに違いないと思える内容。ライヴ BD としても 5~6 台以上(?)のカメラを駆使して様々な角度から臨場感を感じることができます。

BD メディアとしては二日間にわたって開催されたライヴを Day-1、Day-2 別々に発売し、かつ Day-1+Day-2 の二枚組版まで発売するというがめつい商売(;´Д`)。差分はアンコールに登場するシークレットゲストで、Day-1 がシェリル・ノーム starring May'n、Day-2 がランカ・リー=中島愛という違いくらい。一般的にはどこか一日、あるいは編集してまとめて発売するところ、当日の参加者にとっては「自分が行った回をそのまままた観れる」という点では嬉しいでしょうが、制作サイドはファンから絞れるだけ絞ってきますね...。

それでも『マクロス Δ』でテレビ版の再構築ではない完全新作が製作されることも含め、もはや『Δ』はマクロスやバルキリーではなくワルキューレの人気によって支えられているのだなあ、とこの BD を観て再認識しました。このクオリティで楽曲やパフォーマンスが生み出されて新作映像に繋がっていくのであれば、課金だと思って円盤も買います(ぉ

熱量の高いライヴ BD でした。ワルキューレのライヴチケットの競争率は相当高いらしいですが、もし新作映画の公開に合わせて 4th があるなら私も狙ってみたくなりました。

投稿者 B : 23:35 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/10/24 (Wed.)

2001 年宇宙の旅 [IMAX] @T・ジョイ PRINCE 品川

この映画が劇場で、しかも IMAX で観られるとあれば行くしかないじゃないですか。

2001 年宇宙の旅

2001 年宇宙の旅

今年はこの映画が公開されてちょうど五十年という節目にあたります。今月前半にはオリジナルネガからのアンレストア・ニュープリント版が限定上映されましたが、残念ながらそちらには行けず。この IMAX 版も短期間限定での上映になるようですが、この機を逃すな!とばかりに行ってきました。劇場は当然都内の IMAX シアターではベストと言える T・ジョイ PRINCE 品川。
今回のために起こされたポスターの「五十年前、一つの映画が全ての映画を変えた」というコピーにジーンと来ます。

IMAX 版は 70mm ニュープリント版ではなく来月発売される UHD Blu-ray と共通のマスターを使用しているとのことで、残念ながら 70mm フィルム版の「五十年前と同じ状態での上映」ではありませんが、4K リマスターを経たフィルム版以上の高画質が IMAX グレードのシアターで堪能できます。

映画の内容は今さらなので割愛しますが、何よりも IMAX の巨大スクリーンで『2001 年』の世界に没入することができ、自宅では難しい大音量で音響を堪能できるというのはやはり他ではできない体験。現代の音質に慣れた耳には録音はダイナミックレンジが狭いし、映像も高画質・大画面になった結果合成のアラが見えてしまうところはありましたが、何よりもあの宇宙空間や宇宙ステーション、ディスカバリー号に自分がいると錯覚するかのような体験にはお金を払う価値があると言えます。哲学的で難解と言われがちな映画ですが、きっと当時の観客の多くは内容以上に「宇宙に行ける体験」としてこの作品を受け止めたんじゃないか、と思いました。

私はこれまで、テレビ・DVD・BD と幾度となく『2001 年』を観てきましたが、映画館で鑑賞するのはこれが初めて。IMAX での上映方式はフィルム時代のお作法に倣ったもので、上映前に客電が薄く点いた状態で音楽のイントロが流れ始め、三分ほどかけて徐々にシアター内が暗くなり、真っ暗になったところで『ツァラトゥストラはかく語りき』と共に上映が始まります。また DVD 等では「INTERMISSION」と表示されるだけだった休憩時間もちゃんと 15 分の休憩が設けられていました。デジタル上映になりフィルムの掛け替えが不要になった現在では休憩を挟む必要はありませんが、そこまで再現してくれると逆に気分が高まるというものです。特に本作は二時間半にわたる大作でもあり、途中で一度トイレに立てるという意味でもありがたい(笑)。近年の大作映画も三時間近くあるものが少なくないですが、途中休憩を挟んでほしいと思っていたりします。
また終映後もエンドロールの後に『美しく青きドナウ』が流れ続ける中で客電がつき、まだ音楽が鳴っている中を退出する...というのも現代の映画ではまずない体験。五十年前の人たちはこういうスタイルで映画を楽しんでいたのか、という新鮮な感動がありました。

古い映画ということもあって空席が目立ち、他のお客さんはいかにも SF 映画好きそうなおじさんばかり(←オマエだって完全にその一人だ)でしたが、本作のファンの一人としては感激する、幸せな時間を過ごせました。この体験は UHD BD 版を買ったとしてもそうそう再現できるものではありません。『2001 年』に思い入れのある人なら期間中に観に行っておくべきだと思います。

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2018/10/17 (Wed.)

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー [Blu-ray]

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー [4K UHD MovieNEX]

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 4K UHD MovieNEX(4枚組) [4K ULTRA HD+3D+Blu-ray+デジタルコピー+MovieNEXワールド]

ジェダイもフォースもほぼ登場しない『スター・ウォーズ』スピンオフシリーズ第二弾。魂にフォースを宿す者としては、もちろん BD が出たからには確保するわけです。一応将来のテレビ等買い換えを見越して UHD BD 同梱版を購入。

『ローグ・ワン』の熱量が高すぎた反動であまり評価されていない感のある本作ですが、私はけっこう好き。オリジナル三部作で語られていたハン・ソロとミレニアム・ファルコンに関する過去のエピソードについてきっちり描かれています。主演のオールデン・エアエンライクはハリソン・フォードのハン・ソロをよく研究していると思うし、ファルコンのスピード感のある映像も素晴らしい。物足りない原因は主に脚本が小さくまとまっているせいで、旧三部作に物語が繋がった瞬間のカタルシスが感じられないところにあるのではないかと思います。

できれば本作で食い足りない部分や投げっぱなしの伏線を回収する続編を製作してほしいところではありますが、オビ=ワンやボバ・フェットを主人公としたスピンオフ映画は製作凍結されたという噂のまま進展はないし、一方でボバに関係がありそうなキャラクターが主人公で時系列の異なる『The Mandalorian』というスピンオフ作品がテレビシリーズとして公開されることが発表されていたりして、今後のスピンオフ作品がどういう位置づけになるかはイマイチよく分かりません。

個人的に今作で一番微妙だと思っているのがドロイド「L3-37」の存在。SW の新作に個性的な新型ドロイドが登場するというのはお約束ですが、どうしてこういうキャラクター設定である必要があったのか。ドロイドにも自由と権利を、という思想を持つキャラクターというのは現代的だけど、SW という時系列が存在する作品の中でこういう前後の脈絡がないことをやる必要はなかったのではないか。やはりディズニー傘下になってからの SW シリーズは脚本に現代の社会性を絡ませることが目的化している。『最後のジェダイ』でも鼻につく部分はいくつもあったけど、それは「新しい時代の新しい価値観(血筋に関係なく誰でもヒーローになり得る)における SW の表現」としてであればある程度は受け容れられる。しかし当時の SW の世界観を掘り下げるための作品では、そういうことはすべきではないと思うのです。
そういう意味では、私は『ローグ・ワン』での K2-SO の最期には泣けたけど、今回の L3 にはなんか感情移入できませんでした。これは何度繰り返して観ても変わらないでしょう。だいいち L3 視点で見てもドロイドが自由と権利を求めて立ち上がった結果、ミレニアム・ファルコンに組み込まれて最速ルートを提示するだけのデータベース兼 AI に成り果てるって何の皮肉だよ。

まあ 40 年の歴史を持つシリーズだけに、上記のようなめんどくさいファンからのクレームも少なくないでしょうし、そんな中で興行的に成功させるのも大変に違いありません。主要キャストの世代交代や時代の変化もふまえつつ、なお現役のコンテンツであり続けることの難しさはガンダムシリーズ等にも通じるものがあります。長年のファンとしては、細かいツッコミどころはありつつも「今あるもので最大限楽しむ」というスタンスで今後も受け止めたいと思っています。

投稿者 B : 22:12 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/10/09 (Tue.)

ガールズ&パンツァー 総集編 [MX4D] @TOHO シネマズ新宿

ガルパン総集編が 4D で劇場上映されていると聞いて、映画館まで行ってきました。

ガールズ&パンツァー 第 63 回戦車道全国高校生大会 総集編

ガールズ&パンツァー 総集編

総集編は BD を買って持ってるだろオマエ、というセルフツッコミをしつつも一度 4D 上映でこれを観てみたかった。4D 上映は何度か劇場で観てみて、面白いけど映像に集中できないしよっぽど 4D 向きの映画でもない限りは IMAX のほうが好きかな...と思っていたんですが、『ハン・ソロ』を MX4D で観たのがすごく楽しかったので、同じ乗り物アトラクション系のガルパンは絶対楽しいはず。そしたら総集編が MX4D/4DX で上映されるというのでこれは行かない手はありません。

映像そのものは BD で発売済みの総集編そのもので、戦車道大会への参加の経緯や日常シーンなどは主要キャラによるナレーションで繋ぎつつ、主に戦闘シーンの「おいしいところ」をつまみ食い...ではなく原液掛け流しで味わえます。戦闘シーンが中心になることで、MX4D の演出を 120 分ほぼフルに堪能できるのは却って総集編との相性が良かったように思います。

ただ、上映前の他の映画の予告編まで 4D の演出つきだったのは(本作に限らず 4D 全部に言えることですが)ちょっと疲れますね。予告編はインパクトのあるシーンを切り貼りして作られることが多いため、それに全部 4D 演出が乗ってくるとかなり激しいことになります。本来観たい作品ではなく「あまり興味もないのに見せられている作品」でこのクドい 4D(再生中ずっと椅子が揺れたり動いたりしている状態)を強制されるのはさすがにツライ。これは 4D の制作サイドに一考してほしいところです。

で、ガルパン総集編の MX4D がどんな感じかというと、戦車のエンジンの振動や履帯の感触、加減速、主砲の発射や被弾の衝撃が全身で感じられてこれは楽しい!私は本物の戦車に乗ったことがないためこの演出がどの程度リアルなのかは分かりませんが、自分自身が戦車に乗り込んで戦っているような感覚を味わえます。大洗女子はゲリラ戦や撹乱戦が多いから戦車が走っている感覚も楽しいし、黒森峰の重戦車マウスの主砲発射シーンは「くるぞくるぞ」と身構えていたら想像以上の衝撃に風圧まで感じられたのには驚きました。まさに全身で体感する戦車戦。ほぼ 120 分まるまる戦車戦シーンだから体力は使うけど、それに見合う満足感が得られます。

立川シネマシティの極爆上映も良かったけど、MX4D のガルパンはまた違った面白さがありますね。今後は新作として『最終章』の続編も予定されていますが、これは 4D 版を積極的に観に行きたいと思います。

ガールズ&パンツァー 第 63 回戦車道全国高校生大会 総集編 [Blu-ray]

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2018/09/04 (Tue.)

孤独のグルメ Season7 Blu-ray BOX

「頭で考えるんじゃない、心を口の中に集めて感じるんだ。うまさとひとつになれ」

孤独のグルメ Season7 Blu-ray BOX

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6 月末の放送終了からまだほんの二ヶ月あまり。ドラマ『孤独のグルメ Season7』の Blu-ray BOX が早くも発売されました(厳密には明日が発売日でフライングゲット)。全話録画してあっても BOX を入手するのが巡礼者としてのあるべき姿です(ぉ

今回はいつもより 1 枚多い 5 枚組。というのも、昨年末に放送された大晦日スペシャルの分が 1 枚多く収録されているわけです。
大晦日スペシャルは終盤にまさかの生ドラマが挿入されるという驚きの構成でしたが、この BD では生放送パートは「LIVE」のテロップ入りで、しかも最後のプレゼント告知までそのまま収録されていて、いつもの放送とはちょっと空気の違ったあの感じが蘇ってきます。

孤独のグルメ Season7 Blu-ray BOX

定番のピクチャーレーベル。この写真を見ているだけで、あの幸せな生鮭のタルタルバターが脳裏に浮かんできます。もう一度食べたいなあ...。

まだ届いたばかりで全部は観れていないのですが、とりあえず特典ディスクだけひととおり視聴しました。

孤独のグルメ Season7 Blu-ray BOX

映像特典はいつもどおりのラインアップ。だけど、メイキング映像は各話の舞台裏はいつもよりあっさりめで、代わりに大晦日スペシャルの生ドラマの舞台裏を見せてくれたのと(新勝寺の初詣客が万一少なかったときのための別ナレーションまで収録してあったとは驚きました)、三年ぶりの海外ロケとなった韓国編の様子が厚めに収録されています。
中でも韓国編にゴローちゃんのクライアント役で登場したソン・シギョンさん(本業は歌手)のこどグル愛がアツい(笑。来日した際にドラマの聖地を 5~6 店ほど巡礼済みだったり、ドラマ冒頭の「時間や社会にとらわれず~」のナレーションを暗唱できるほどのマニアで、私の巡礼仲間の中でもここまで愛が深い人はそういないレベル(笑。妙に親近感が湧いてしまいました。

また、ドラマ登場店の放送後の反響をインタビューした「追跡!その後のグルメ」は今回も収録されていて、あらかた巡礼してきた身としては嬉しい。特に広尾のサルシータの店員さんが言っていた「放送直後に来るお客さんはマニア度が違う。放送前に来るお客さんはプライドを持っている」というコメントには、ちょっとギクッときてしまいました(汗。

孤独のグルメ Season7 Blu-ray BOX

ロケハン日記はシーズンを重ねるごとにお店探しの苦労が重くなってきているのを実感します。
特に今シーズンは山手線内のお店が広尾しかなく、山手線外もマニアックな立地ばかりで、かなりの苦労が偲ばれます。さらに最近は松重さんも映画やドラマに引っ張りだこでスケジュール確保が大変だったろうし、次が作れるのかどうか。でもメイキングで松重さん自身が撮影を楽しみ、時にはメニューや食べ方について提案を出している様子を見ると、年一回のスペシャルドラマでもいいから細く長く続けてほしいなあ、と思います。

孤独のグルメ Season7 Blu-ray BOX

そういえば最終話を飾った八丁堀の中華シブヤ。築地市場の豊洲への移転に伴って今月末に閉店してしまうそうですね。ドラマや原作に登場したお店が閉店してしまう例は過去にも複数ありますが、放送からこれだけ短期間のうちに移転でもなく完全閉店というのは例がないのではないでしょうか。残念でもありますが、今まで長きにわたって八丁堀サラリーマンの空腹を幸福に満たしてきただろうお店だけに、お疲れさまでしたと言いたいです。閉店までにもう一度行く機会、あるかなあ...。

個人的には、Season7 の聖地巡礼はあと一箇所だけ残っています。Blu-ray BOX の発売前に勢い任せに韓国遠征まで完了しているとは自分でも予想していませんでしたが(笑)、思っていたよりも良いペースで巡礼してこれたかな。残りの一店も近いうちに攻略してこようと計画中。

■関連リンク
【Season7巡礼中】『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~7&原作 - NAVER まとめ

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2018/08/30 (Thu.)

ちいさな英雄 ーカニとタマゴと透明人間ー@TOHO シネマズ川崎

あまり話題になっていない(?)スタジオポノックの新作映画を観てきました。

ポノック短編劇場『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』

ちいさな英雄 ーカニとタマゴと透明人間ー

この夏はスタジオ地図(細田守)、コロリド、ポノック、コミックス・ウェーブ・フィルム(新海誠監督じゃないけど)という「ポストジブリ」とよく形容されるアニメ制作スタジオ 4 社が揃って新作を公開するという稀有な年になっています。個人的には、そろそろポストジブリとか言うのをやめて質の高い作品を作れるスタジオが増えてきたことを純粋に喜ぶべきと考えていますが、こうも公開が続くとどうしても比較目線で見てしまうわけで。
さておき、スタジオポノックとしては昨年の『メアリと魔女の花』以来わずか一年半での新作。しかも同じく日本テレビが出資する『未来のミライ』と公開時期がかぶってしまったこともあってかプロモーションもあまりされていない、やや残念な位置づけになっているのが不安要素ではありました。

本作は短編三本立てで一時間弱という、劇場映画としては小粒なものになっています。短編三本立てというだけでも実験的な香りがしますが、内容も映画館向けというよりジブリ美術館で上映されるような実験的なものだったので何だろう?と思ったら、東洋経済オンラインに経緯が書かれていました。

「短編アニメ映画」の公開が相次ぐ本当の理由 | 映画・音楽 | 東洋経済オンライン

なるほど、当初は配信向けを想定して作られていたんですね。しかも本来は三本立てではなくジブリの高畑勲監督も招いての四本立てになるはずだった模様。なのにそれが一気に 100~150 館規模での上映になるというのは、いろいろと大人の事情が感じられます。

ともあれ、内容的には以下のような感じでした。

■カニーニとカニーノ

擬人化されたカニの兄弟(観終わるまで兄妹だと思ってた!)の、ちょっとした冒険の物語。ファンタジックな映像でありながら、内容的にはちょっと冷酷な生命と食物連鎖の話。

米林宏昌監督が手がけただけあって、『メアリと魔女の花』に勝るとも劣らない濃厚な背景描写。しかし冒頭からまるで『トトロ』のオープニングのような楽曲に合わせて『ポニョ』の世界観をそのまま引っ張ってきたかのような水中の映像が繰り広げられるのには呆気にとられます。『メアリ』のラストシーンでメアリに「魔法が使えるのは、これが最後」と言わせておきながら次の作品でいきなりこれかよ!と思わず叫びたくなりました。

無声劇に近い内容で台詞もほぼなし。ストーリーも深みがあるとは言えず、映画ではなく美しい映像を見せられている感覚。作画が素晴らしいのに反して、三本の中では一番残念に感じました。

■サムライエッグ

重度の卵アレルギーと闘う母子の物語。私は身近にアナフィラキシーが出るほどのアレルギー持ちがいないので(仮にいてもみんな大人なので対処法が自分で解っているのかも)、本当に深刻な人はここまでになってしまうというのを本作で初めて見ました。今後アレルギー持ちの人と食事の席(に限らないけど)を共にすることがあったら気をつけよう。

『カニーニ』とは打って変わってパステルと水彩で描かれたような映像には引き込まれます。しかもダンスシーンのように動きの激しい場面まで含め、全てこのタッチを用いた手描きアニメで表現されているという。CG 全盛の現代にあって、あえて手描きでこれだけ見せられると圧倒されますね。まるで晩年の高畑勲作品を観ているかのような感覚。三本の中では最も印象に残りました。

■透明人間

他人にはまず見えず、あまりの存在の軽さに重ささえももたない「透明人間」の悲哀の物語。

今度は『サムライエッグ』とは対照的に、油彩のような背景の中をキャラクターが動き回る映像。設定も相まって、『世にも奇妙な物語』のような不思議な体験を共有させられている感覚があります。前の二本は子ども向けの作風でしたが、本作はちょっと大人向け。
報われない透明人間が最後には少し救われる話で、ボリュームこそないけど起承転結はあります。


...というように、それぞれの作品は特に映像・音響面で実験的な試みが盛り込まれ、ギミック的には面白かったんですが、全体的にはやはり詰め合わせ感が強く、映画としての物足りなさを感じてしまいました。やっぱり映画館に来たからには 90~120 分くらい一つの物語に浸って最後にはカタルシスを得たいものなんですよ。そういう意味では、本作は無理に映画館で流すのではなく、配信のほうが向いていたのでは...と改めて思いました。
また、三本ともに短編とはいえ脚本はもっとやりようがあったように思います。三本とも監督が脚本も書いていますが、原作つきの作品をやるなり外部脚本家を起用するなりすべきだったのでは。そういう意味では、この夏のアニメ映画は原作つきの『ペンギン・ハイウェイ』と監督兼脚本の『未来のミライ』『ちいさな英雄』で明暗が分かれたのではないでしょうか。「ポストジブリ」と言われるアニメーションスタジオは、いずれも作画や演出は素晴らしいけど脚本まで自前でやろうとして失敗する例が多いように思います。

スポンサーの関係で難しいのかもしれませんが、スタジオポノックには今後あまりジブリを意識せずに自由に快活な作品を創っていってほしいところです。

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2018/08/27 (Mon.)

劇場版マクロス Δ 激情のワルキューレ [Blu-ray]

明日発売の Blu-ray がフライングで届きました。

劇場版マクロス Δ 激情のワルキューレ 特装限定版 [Blu-ray]

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音楽が菅野よう子じゃないのかとか、流行りに乗ってアイドルグループものかよとか、オチもなんだかんだいって『F』の焼き直しだし...いろいろとツッコミどころはあってもなんかハマってしまったのが『Δ』。これまでのシリーズとは違って最初から「戦場で歌う意味」が明示されていて、最大の見せ場であるドッグファイト×ステージパフォーマンスをふんだんに使えることと、'70s テイストを含みつつテンポとコーラス重視の分かりやすい楽曲(だけど構成自体はけっこう複雑)が良かったのではないかと分析しています。ワルキューレの五人を軸とした TV 版から劇場版への大胆な再編集ぶりを見ると、本作においてストーリーや三角関係はもはや添え物でしかなかったんや!とすら思えてきます。

届いたばかりでまだ部分的にしか観ていませんが、やはり圧巻は劇場版のために用意された新曲『チェンジ!!!!!』。全編 CG で作画されたライヴシーンは楽曲のパワーも相まってたたみ掛けてきます。細かく見ていくとキャラクターの顔のモデリングは特に斜め向きになったときにやや不自然で、このあたりは娘が観ている『アイカツ!』シリーズのほうが技術的にこなれていると感じますが(しかもこのクオリティを毎週放送しているんだから本当にすごいと思う)、それでも手描きアニメとほぼシームレスな作画でグリグリ踊る映像は圧倒的。さらにステージ全体が舞台装置として動くギミックまで含め『劇場版マクロス F』から続いてきた AR 的ライヴ演出は遂にこのレベルまで到達したのか、と。映像と音楽の洪水に語彙力を押し流され、ボーグでなくとも魅了されてしまうものがあります。
そして何より象徴的なのが、劇場版での最大の見せ場であるこのライヴシーンにおいて VF によるドッグファイトシーンが挿入されないこと。順当に考えればラストバトルの最も盛り上がるドッグファイトシーンに新作画のライヴ映像を入れるだろうところが、今回は戦闘とは直接関係のない純粋なライヴシーンに最大の労力を割いてきました。つまり可変戦闘機はもはやマクロスの中心ではなくワルキューレこそが主役であり、本質的にはアイドルアニメであると宣言している点が、今までのマクロスシリーズと大きく異なります。でも多分マクロスシリーズでなければ私はこれを観ていなかったと思うので、そういう意味ではおのれワルキューレ!(←

相対的に見せ場の少なくなってしまったメカについては、ドッグファイトが減った代わりに VF-31F リル・ドラケン装備型とミラージュ専用ドラケン、とどめにアーマードジークフリードというサプライズ要素で魅せてくれました。特にテレビ版の VF はファイター形態以外の印象が薄かったので、新メカがいずれもクライマックスでバトロイド形態で活躍してくれるのが嬉しいところ。私も今度の週末にでも、1/72 のジクフリを傍らに置いてじっくり鑑賞しようと思います。

投稿者 B : 23:30 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/08/25 (Sat.)

ペンギン・ハイウェイ @チネチッタ

この映画、実はちょっと注目していました。

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

台風のノルダ』以来三年ぶりとなるスタジオコロリドの新作です。この夏のアニメとしては『未来のミライ』と比べてプロモーションは地味だしあまり認知されていない感じもしますが、劇場で流れていた予告編を見てけっこう楽しみにしていました。『ノルダ』は脚本はちょっと物足りなかったけど映像は素晴らしかったし、今回は原作つきの長編ということで期待できるに違いない、と。

ストーリーは研究好きの小学四年生「アオヤマ君」が、街にある日突然現れたペンギンたちと超常現象の謎を解くため、仲の良い近所の「お姉さん」と一緒にその研究をしたり、旅に出たりする経験を通じて少しずつ成長していく...というもの。物語の大枠としてはファンタジーでありながらアプローチは SF 的な、いわゆるサイエンス・ファンタジーの体裁を取っています。
このお姉さんがまた、「近所に住む憧れのお姉さんという概念」に歯科助手属性を加えて具現化したような存在で、自分の子ども時代の淡い感情がやたらと刺激される(笑。でもあくまで小学生視点での憧れのお姉さんという描写が徹底されていて、下品な見せ方になっていないのがまたいい。私は完全にアオヤマ君目線で作品に入り込んでいました。自分もアオヤマ君みたいに理屈っぽい小学生だったけど、あんな少年時代を送れなかったのは何故なんだぜ(´д`)。

「お姉さん」役は蒼井優。ちょっとサバサバした感じのハスキーボイスでアニメっぽすぎず、かといって不自然さもなく、自然な「お姉さん」感。なお登場するキャラクターには一通り名前が与えられているのにお姉さんだけは「お姉さん」だし、お姉さんがアオヤマ君を呼ぶときも「少年」。ここだけ不自然に抽象化された表現には何か意味があるんだろうと思ったら...やはりそういうことでしたか。
アオヤマ君の CV は北香那ってどこかで聞いた名前だと思ったら、ドラマ『バイプレイヤーズ』で大杉漣の中国人マネージャー役をやってた人か!あのドラマでも途中まで本当の中国人だと思っていたくらい上手かったけど、アオヤマ君役も良かった。『未来のミライ』のくんちゃんの声に最後まで馴染めなかったのとは対照的な配役。彼女、まだ若いけどいい女優さんになるんじゃないでしょうか。
他、声の出演は実写系の俳優と声優を取り混ぜて起用していましたが、中でも某有名声優を起用したウチダ君(アオヤマ君の親友)のかわいさは異常(笑。

ストーリーは観てのお楽しみですが、謎解きあり、冒険あり、友情あり、恋心あり、コロリドの持ち味である疾走感ある映像あり、夏らしい爽やかさあり...夏に観るべきアニメ映画の定番になり得る名作と言えるのではないでしょうか。少なくとも『未来のミライ』に期待して得られなかった要素が『ペンギン・ハイウェイ』にはほぼ全部入っていたと言って良い。そう、こういうのが観たかったんだよ!
子ども向け映画としては、女の子視点で面白いかは分かりませんが(男の子なら刺さるんじゃないかと思う)、疑問や課題への取り組み方という点で重要なメッセージが込められていて、私は子どもに見せてやりたいと感じました。話の展開上投げっぱなしの謎もいくつか残っているけど、アオヤマ君ならばそれらもいずれは解明して、いつか「お姉さん」に再びたどり着くに違いない。

あまり派手に宣伝されている映画ではありませんが、これはクチコミでこそ広がっていくタイプの作品だと思います。いい余韻が残る映画でもあるし、私も上映期間中にもう一度くらい観に行きたいところ。

森見登美彦 / ペンギン・ハイウェイ

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