b's mono-log

2017/10/04 (Wed.)

SING/シング [Blu-ray]

SING/シング [Blu-ray]

B06XVLPM39

去年の劇場公開時に気になりつつもスルーしてしまっていた映画を BD で鑑賞しました。
『ミニオンズ』のイルミネーション・エンターテインメントの作品です。

けもの動物たちが暮らす世界で、潰れかけの劇場を救うべく劇場主のコアラことバスター・ムーンが賞金を懸けた歌のオーディションを開催します。そこに集まったのは、それぞれに何かコンプレックスを抱えつつも歌うことが大好きな動物たち。様々なドタバタを経ながらもオーディションは進み、初めてのステージに向けてリハーサルが進んでいき...というお話。
ストーリー自体はアメリカのコメディ系サクセスストーリーとしてはありがちな話ですが、個性的なキャラクターたちとテンポの良いストーリー、そして何より珠玉の楽曲たちにより、最後まで高いテンションのまま画面に引きつけられました。

私がイルミネーション・エンターテインメントの作品をまともに観たのはこれが初めてですが、ディズニーやピクサーとはまた違うタッチの CG アニメーションは動きのキレが良く、各キャラクターの個性が活き活きと描かれていて良い。ピタゴラスイッチ的な装置やホタルイカのショーなど、映像的なギミックも満載で、音楽以外のシーンも楽しい。
でも何よりもやっぱり音楽ですよ。フランク・シナトラやスティービー・ワンダーのようなオールディーズから現代のテイラー・スウィフト、なんならきゃりーぱみゅぱみゅまで網羅した楽曲の幅広さが素晴らしい。新旧のヒット曲を織り交ぜながらも散漫な感じはなく、音楽、特に歌が好きな人であれば高揚せずにはいられないでしょう。

オチまで含めて予定調和的だけど、この作品はそういう分かりやすいハッピーエンドがちょうど良い。親子でも安心して楽しめる名エンタテインメント作品だと思います。これは劇場公開中に観に行っておくべきだったなあ。

投稿者 B : 22:30 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/08/25 (Fri.)

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? @TOHO シネマズ 六本木ヒルズ

シャフト作品といえば『まどマギ』『〈物語〉シリーズ』『3 月のライオン』くらいしか観ていませんが、どれも良かったのでこの映画もけっこう期待していました。が公開されてみたらネガティブな感想ばかりで、大丈夫なのか?と心配になりつつ、劇場に足を運んできました。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

この作品は元々は岩井俊二監督の出世作となったテレビドラマのアニメリメイク。さらには制作がシャフト、プロデュースが『君の名は。』の大ヒットも記憶に新しい川村元気とあって、商業的にもかなり売る気マンマン感が伝わってきていました。私は元のドラマ版は観たことがなかったのですが、このアニメ映画版は楽しみな反面、岩井俊二のあの叙情的な映像美と、シャフトのロジカルに組み立てられた映像世界って本当に融合できるの?という不安はありました。

キャッチコピーにもある「繰り返す夏休みの 1 日」という設定は、ループもののアニメ作品としては王道中の王道。その制作にシャフトが選ばれたのは、やっぱり 2010 年代のループものアニメのテンプレとなった『まどマギ』がきっかけなんでしょうか。同じ時間を何度も繰り返しながら、自分の望む結末に少しずつ近づいていく流れは、確かにアレを彷彿とさせるものがありました。

物語の世界観は完全にシャフト。というか〈物語〉シリーズの記号化された世界の中を別のキャラクターが動き回っているような感覚を受けました。でも岩井俊二の叙情的というか、私的な印象を受ける世界観を下敷きに、シャフトのちょっとクセの強い映像表現を乗っけるところにちょっと無理があるような。あのソフトフィルタを使ったかのような、常にレンズフレアが入っているような淡い映像と、シャフトのパキッとした画作りはちょっと相容れないと感じるんですよね。まあ、水とか空とか花火のキラキラした表現は、新海誠に負けず劣らず美しくて見入ってしまいましたが。

声に関しては、脇を固めるのがいつもの声優陣で、主役の二人だけが声優ではない俳優。個人的にはアニメに俳優が声を当てるのは好きではありません。主人公・島田典道(菅田将暉)は声も芝居も絵柄に合ってなくて、観ているのがちょっと辛かったなあ。ヒロインの及川なずな(広瀬すず)に関してもさほど期待してはいなかったんですが、声優っぽくはないんだけど棒読みでもなく、思春期のコロコロ変わる少女の雰囲気がよく出ていて良かった。もっと言えばかわいかったです(ぉ。ストーリーとか映像美とかいろいろあるけれど、なんかこの作品はヒロインに惚れさせたら勝ち、みたいな意図で作られたんじゃないだろうかとさえ思いました(笑

「岩井俊二原作」ということを意識しすぎると違和感が強くなるけど、映像は近年の 2D アニメ映画の中でもトップクラスだし、何よりなずながかわいい(しつこい)。個人的には酷評されているほどには悪くなかったと思います。自分にはこういう青春はなかったので「いいなあ...」と指を噛みながら観てしまいました。

投稿者 B : 22:50 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/08/01 (Tue.)

モアナと伝説の海 [Blu-ray]

モアナと伝説の海 [Blu-ray]

B0722KYPW1

夏休みっぽい映画でも観てみようと思って BD で鑑賞。

ディズニー映画の割には劇場公開時のプロモーションのかけ方が地味だったような印象があります。いわゆる「プリンセスもの」ではないから引きが弱いってのもあるでしょうし、数年前の『アナ雪』が主題歌も含めて分かりやすすぎたからそれと比較してしまうというのもあるでしょう。私も劇場公開時には何となく足が向きませんでした。

ストーリーは小さな島の古い村に住む村長の娘・モアナが、食糧危機に瀕した島を救うために海の外へ旅に出る、という内容。もともと海に強い興味を抱いていたモアナが旅に出ることを村長である父に強硬に反対されるとか、それでもおばあちゃんは応援してくれるとか、まあいろいろあるわけですが、この世界を作った英雄(ある種の神に近い存在)であるマウイと出会い、村、ひいては闇に包まれつつある世界を救いに行きます。世界が闇に包まれた原因はかつてマウイがこの世界の女神テ・フィティの心を盗み出したためで、その心を取り戻し、テ・フィティに返せば世界は元に戻る...というもの。
ディズニー映画というと、『アナ雪』や『美女と野獣』に代表されるように空気を読まずに正義をなす勇気の象徴のような主人公と社会的マイノリティのメタファーのような対役(逆の場合もある)が最終的には人間の欲の権化である悪役を倒す、というのが王道のストーリー。ですが、今回は悪役らしい悪役は不在で、村長はかつて自分が冒した危険を娘には繰り返させないようにしたかっただけだし、そもそもの原因となったマウイの行為も「人間の敬意や感謝を受けたかっただけ」だし、モアナを動かすのも阻むのも全て他の登場人物のちょっとした善意や虚栄心によるもの。ラスボスである溶岩の魔神テ・カアが怒っていた理由もたった一つだけ(それが解決されれば鎮まる)。というように、「欲望=悪」という思想をベースにした勧善懲悪ではないシナリオがディズニーっぽくなく、主に子ども向けにしておくにはちょっともったいないレベルの作品だと感じました。

映像はディズニー・アニメーション・スタジオだから折り紙付きだし(特に空と海の表現が素晴らしかった!)、音楽に関しても自然や南国がモチーフだけに『ライオン・キング』にも似た力強さがあるし(個人的にはマウイと巨大ガニのタマトア関連の楽曲のノリが気に入った)、非常にクオリティが高い。ノーマークだったけど個人的には『アナ雪』よりも好きかもしれません。未見ならばこの夏休みの間にオススメしたい一本です。

投稿者 B : 22:55 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/07/31 (Mon.)

君の名は。 [PS Video]

君の名は。

B07258V1DG

劇場公開から一年経って、『君の名は。』の BD/DVD およびネット配信が始まりました。つい春先までやってた映画館もけっこうあったためあまり待たされた感はありませんでしたが、『シン・ゴジラ』と同時期に上映していた映画と考えるとリリースまでは引っ張りましたね。BD 買ってもいいかなとちらっと考えたんですが、ここのところ欲しいもののリリースが続いているし、繰り返し観たり特典映像を見たりする余裕も当面なさそうなので、配信で観ました。

映画館で一度観た上で再鑑賞すると、初見では気がつかなかった伏線がざっくざく見つかって面白い。けっこう細かいところまで仕込んであって、計算され尽くし具合に感心した一方で、逆に序盤に出てくる伏線はむしろ時系列おかしくないか?と思ってしまった部分もあり。計算して仕込まれた伏線とストーリー上矛盾してても演出的に入れた伏線が混在してる感じですが、初見だと「ああよくできてるなあ」となるように作られているんですね。

改めて観ても映像は本当にキレイだし、何よりキャラクターが活き活きとして実在感あるのがいい。キャラクターデザインの勝利もありますが、動きのつけ方や声の当て方まで含め、今までの新海誠作品とは変えてきてイマドキのアニメに寄せてきた感がありますが、それがいいんだと思います。私もあの後新海誠の旧作を改めて少し観てみたけど、やっぱり入り込めなかったからなあ。
この作品の成功はとにもかくにも東宝とプロデューサーの川村元気氏が「新海誠っぽさ」を削りに削った結果の産物なのではないでしょうか。売れてからの宮崎駿が自分のメッセージを強く作品に込めると説教臭くなってしまったのと同じで、新海誠も自分の好きにさせないほうが商業的にはうまくいく、ということなのだと思います。新海誠っぽさを好きな人のことを否定するつもりはありませんが。

本作のヒットで「ポスト宮崎駿」みたいな持ち上げられ方をしているアニメ監督の一人ですが(まあ近年マス向けにヒットしたアニメ監督が皆通る道でもありますが)、本当に国民的なアニメーション監督になれるかどうか、はむしろ次回作の出来にかかっているのではないでしょうか。

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/07/09 (Sun.)

メアリと魔女の花 @T・ジョイ PRINCE 品川

昨日劇場公開されたばかりのこの映画を早速観に行ってきました。

メアリと魔女の花

メアリと魔女の花

借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌監督が、ジブリ退社後に初めて手がけた長編アニメ作品です。マーニーのときに「次は動きのあるファンタジーを」という話だったのでずっと楽しみにしていましたが、元ジブリの西村プロデューサーが立ち上げた「スタジオポノック」でそれが満を持して形になりました。プロデューサーと監督のみならず制作スタッフの大半が元ジブリ作品の関係者で、事前プロモーションも「ジブリを継ぐ者」というイメージで煽ってきており(当の宮崎駿監督の引退撤回発表で水を差されてしまいましたが)、注目度は高かったように思います。が実際に映画館に足を運んでみたら、公開二日目の日曜日でこれ?というくらい席が空いていて(半分くらいしか埋まっていなかったように見えた)若干心配になりました。

以下、感想ですがネタバレに触れずに書くことが難しいので、ちょっと行間を空けておきます。













「元ジブリのスタッフが手がける魔女もの」となれば必然的に 28 年前の名作と比較されてしまうわけで、自らハードルを上げてしまっている本作。それ故に厳しい評価も多いようですが、個人的にはけっこう好きでした。

オープニングはジブリの「31 年前のあの名作」を彷彿とさせるもので、これはおそらく制作サイドが(あるいはスポンサーからの要望で)意識してやっているのだと思います。他にも背景美術の美しさ、色彩、生きものの動き、などなど画面上の表現はジブリそのもの。「これはあの作品のあのシーンだな」というカットも多々ありますが、これは狙ったというより制作陣に流れる「血」のようなものではないでしょうか。それでいて、あのジブリ作品の主人公が「魔女は血で飛ぶの」と言っていたのに対して、本作のメアリは魔女の血を引いていないのに箒で空を飛ぶ、というのは明確なアンチテーゼだと思います。

この作品のテーマはおそらく、コンプレックスを持つ少年少女の自己肯定と成長。『マーニー』でもそういう側面はありましたが、今作は序盤のメアリが「なんかヒロインにしては微妙なキャラデザだなあ」という顔だったのが、物語が進み成長するにつれて表情豊かになり、魅力的な顔つきに変わっていくという作画上の演出がよくできています。が、対役であるピーター少年が残念。デザインも微妙だし、「ヒロインに最初は嫌われるけどあることをきっかけに関係が進展する」というテンプレをなぞるだけで掘り下げが浅く、どうも感情移入がしきれませんでした。脚本の都合で動かされるだけという点では細田守作品のヒロインの位置づけに近いように思います。これがもうちょっと何とかなっていれば、さらに満足度の高い作品になっていたと思うだけに残念です。
その点も含め脚本は全体的に厚みがあまりなく、大人が見るにはやや物足りない点もありますが、全年齢向けとしてはまあ良い塩梅なんじゃないでしょうか。実際私が行った館でも半分程度が家族連れだったようでした。後半、メアリたちがピンチに陥るシーンで号泣するお子様多数(笑。

ツッコミどころもあるし、画が画だけに批判の的になりやすいのも事実ですが、個人的には少なくとも過去 20 年のジブリに期待しながら出てこなかった「ジブリクオリティの映像で活劇」がようやく見られただけで満足です。ただやはり次はこのクオリティを持ちながら「ジブリ的でない」作品も見てみたい。ラストシーンにおけるメアリの「魔法が使えるのは、これが最後」という台詞は、米林監督のそういう自覚が言わせたメタ発言ではないかと思うのです。
米林監督に限らず、ジブリの流れから出てきたクリエイターが宮崎駿・高畑勲の呪縛を打ち破って世の中の支持を得られて初めて「ポスト・ジブリ」と言える時代になるのだろうなあ、と思います。スタジオポノックの次の作品にも期待しています。

投稿者 B : 21:20 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/03/23 (Thu.)

ひるね姫 ~知らないワタシの物語~ @新宿バルト 9

先日公開された神山健治監督の新作映画『ひるね姫』を観に行ってきました。

ひるね姫 ~知らないワタシの物語~

ひるね姫

神山監督と言えば『攻殻機動隊 S.A.C.』や『東のエデン』といったサイバー要素の強い SF というイメージが強いのに、それが今回は女の子が主人公の映画ということでどんな話になるのか全く想像がついていませんでした。しかもテーマは「親子の絆」とのことで、さらに神山監督っぽくないと言ったら怒られるかな(笑。
しかし実際に映画が始まってみたら、自動運転車や VR、ロボットといった現代のテクノロジーキーワードが満載。おお、確かにこれは神山監督っぽい(笑

ストーリーは、四国岡山在住の高校生・森川ココネが、夢と現実の間を行き来しながら自分の「家族の秘密」に近づいていくというお話。

夢が重要な役割を果たす話というと先日も『君の名は。』がヒットしたばかりですが、必然的にファンタジー的な物語になりがちなもの。序盤のタッチがともすると女児向けアニメっぽい雰囲気であることもあって、最初は自分がどういうテンションでこの物語に入り込んでいけばいいか分からず戸惑いましたが、自動運転やタブレットといったテクノロジーキーワードが出始めたところでようやく流れに乗れました(笑。
「夢」が物語の鍵というだけあって、現実と夢の行き来で少しずつ謎が解けていく様子はゲーム的でもあります。が、途中から現実と夢の境界が(おそらくは意図的に)曖昧になって、「ここはきっとこういうことなんだろうな」と脳内で意味を補完しながら観る必要があります。それはそれで想像力を必要とされて面白くはあるんですが、クライマックスだけは「現実の方はなんでこうなっちゃったのか」の説明が全くなく、若干肩透かしを食らってしまいました。親子の絆を感じる最大の見せ場なんだから、そこはファンタジーにしないでほしかったなあ...。

劇中ではキーアイテムとして見覚えのある PC(笑)によく似た「魔法のタブレット」が現実と夢の両方の世界に登場するわけですが、『東のエデン』に出てきたノブレスケータイ的な演出が仕込まれていてニヤリとさせられてしまいました。ガジェットをこういう演出に使うのはやっぱり神山監督の持ち味だなあ。
ただしガジェット関連は単なる映像上のギミックのために用意されたものも少なくないし、例えば「主人公が眠くなるのは何故か」という最大の謎が最後まで謎のままだったり、要素をたくさん配置しすぎてとっちらかっちゃった感は少しありました。2017 年から 2020 年に向けたトレンドを押さえた映画としてはよくできていると思うけど、もう少し本流のテーマに対してシンプルに描かれていたら、ラストではもっと感動できていたかもしれません。

女の子の親としては「父と娘」という物語を観るといろいろと考えてしまうところはありますね。神山健治監督には娘さんがいらっしゃるとのことで、ああ娘さんがいたら親子関係はこういう感じに描きたくなっちゃうのも解るなあ、と思ってしまいました(笑。私も長女が中学校に入ったら、一緒に観てみるのもいいかなあ。

投稿者 B : 23:50 | Anime | Movie | コメント (3) | トラックバック

2017/03/13 (Mon.)

劇場版 ソードアート・オンライン@TOHO シネマズ渋谷

実はテレビシリーズは未見なのですが、AR/VR や AI といった近年のテクノロジーキーワードが盛り盛りの作品ということで、アニメ映画の世界でそれがどのように描かれているのか?というのが気になって、観に行ってきました。

劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-

劇場版 ソードアート・オンライン

VR 世界で展開される MMORPG『ソードアート・オンライン(SAO)』。ではなく、本作のメインは現実世界上に AR で展開される『オーディナル・スケール』。主要な登場人物たちが過去作でどのような活躍をしたかは冒頭で簡単に説明されるので、MMORPG をプレイした経験があれば何となく理解はできます。そして AR ゲーム『オーディナル・スケール』に関しては現代に同様のゲームはまだ存在しませんが、『ポケモン GO』のおかげで現実世界にゲームの世界観を重ねるという概念は、既に多くの人が体験済みでしょう。『ポケモン GO』はポケモン捕獲シーンが AR モードを持っているせいで「あれが AR」という理解をされがちですが、現実の位置情報を使ってリアルワールドにゲームの世界観を重ねているという点で、『ポケモン GO』というゲームそのものが AR ゲームである、という定義ができるのだと思っています(このあたりは西田宗千佳氏の著書『ポケモン GO は終わらない』を参照のこと)。

本作では「オーグマー」と呼ばれる AR デバイスによって、現実世界に CG ベースの視覚情報を重ねるという設定になっています。我々が生きる現実社会でも HoloLens 等の AR デバイスがその道を拓こうとしていますが、オーグマーレベルの表現が可能になるまではあと数年はかかるでしょう。VR や AR がまだ一般に普及しているとは言えない 2017 年において、「VR と AR の違い」を作中で分かりやすく理解させてくれる貴重な資料でもあると思います。
客層も幅広いけど十代が多く、報道では「VR は早くも落ち目」みたいなことが一部で言われ始めていたりしますが、たぶんこういう作品を通じてテクノロジーの未来に自然に触れた若者から順に、VR/AR は普通に浸透していくのかもしれません。

ストーリー自体はあまりひねったところはなく、電脳世界バトルものとしてオーソドックスに作られている印象。一部、過去作未見の私には理解できない単語やエピソードも出てきましたが、それなしでも十分に楽しめる内容でした。おそらく「AR と VR の関係性」という大きめのギミックが仕込まれているせいで複雑な伏線をあえて外したのでしょうが、それで良かったようにも思います。
クライマックスはケレン味に溢れたアクションと梶浦由記の音楽によってこちらの INT が下がる効果があり、力業で感動させに来てる感がありました。RPG で吟遊詩人や踊り子がステータスアップのアビリティを使うのは定番ですが、現代音楽を使って映像に落とし込むとマクロスっぽい雰囲気になるんですね。その楽曲を梶浦由記が手がけるというのはやや反則だろという気もします(ぉ

そういえばオーグマーの開発者が東都工業大学(東京工業大学のもじり)教授という設定がありましたが、『ベイマックス』といい、地方だとほとんど誰も知らないような地味な大学なのに、最近やたらとネタにされますね...。

半分は資料のつもりで観に行きましたが、思っていた以上に面白かったです。これは遡って過去作も観てみたくなりました。

投稿者 B : 22:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/01/24 (Tue.)

マクロス Δ の世界展

池袋パルコで開催されている『マクロス Δ』のイベントを見に行ってきました。

マクロスΔの世界展 | PARCO MUSEUM | パルコアート.com

マクロス Δ の世界展

そういえば以前もパルコにマクロスのイベント見に来たなー、と思い返してみたらあれはもう四年半前のことだったんですね。時間の経つの早すぎ(;´Д`)ヾ。

イベントのキービジュアルはもちろんワルキューレ...と思ったら、なんかメンバーでもないミラージュがセンターなんですけど(笑。

マクロス Δ の世界展

展示は前半がキャラクターデザインやメカデザインなどの設定周り、後半が作品の世界観再現、という内容。前半がほぼ撮影禁止だったのが、資料価値ある内容だっただけに残念です。

キャラクターデザインはメインキャラに関しては一稿の候補案から掲示されていて、検討の変遷を窺い知ることができます。フレイアがもう少しお姉さんっぽいイメージの案があったり、美雲は当初もっと正統派アイドル的な見た目だったり、カナメに関しては年齢ももう少し上がってグループのリーダーではなくマネージャー的な位置づけだったっぽかったり、とても興味深い。ここからシナリオに合わせてキャラクターの割り振りが追い込まれていった結果今のデザインに落ち着いたのでしょうね。
ただワルキューレ以外のキャラについてはある程度デザインが固まって以降の原稿しか展示されておらず、そこはもう少し深掘りして見たかったです。

マクロス Δ の世界展

メカデザインの展示についても撮影 NG だったので、上は場外に展示されていた DX 超合金 VF-31F のサンプルです。メッサー機のバトロイド形態はもしかしてこれが初公開ですかね(ホビー関係のイベントは追っかけてないので分かりませんが)。DX 超合金は J 型を買った人の評価が高かったので、F 型が出たら買おうか思案中。

メカ系の展示は普段あまり見ることのできない、レゴブロックを使った河森監督お手製の「ドラケン III」の変形原理試作が展示されていたのに感激しました。ジークフリードは主人公機らしい格好良さがあるけど、ドラケン III は従来のバルキリーとは全く違う変形機構を採っていて、メカ的にむちゃくちゃ興味深いんですよね。本当はこの辺の工夫に関する解説があるともっと嬉しかったんですが、特になし。そういうのが知りたい人はプラモ買って自分で理解してね、ってことなんでしょうが(;´Д`)ヾ。

マクロス Δ の世界展

後半は世界観の展示。ワルキューレのステージをイメージしたもの、ウインダミアの玉座をイメージしたもの(玉座に座って写真撮影可能)、あとなぜかクラゲ祭りをイメージしたもの(笑。これらは展示面積的には前半よりも広いですが、内容は薄めでさらっと見ていく感じ。

マクロス Δ の世界展

ここにはワルキューレと空中騎士団の(ほぼ)等身大パネルが展示されています。しかし主人公のパネルはナシ(笑

マクロス Δ の世界展

この(ほぼ)等身大パネル、塗りが本当に美しくてつい引き込まれてしまいます。いつまでも眺めていたい。

マクロス Δ の世界展

大満足、というほどのボリュームではありませんが、『マクロス Δ』の世界をより深く知れるという意味ではなかなか面白い展示でした。隣では『君の名は。』カフェも期間限定オープン中だし、併せて楽しめます。

個人的には『マクロス Δ』はメカや楽曲がとても好きだったのに終盤のシナリオがあまりに残念だったんですよね。『F』のときみたいに劇場版にリメイクしてくれませんかね...。

マクロス Δ 01 特装限定版 [Blu-ray]

B01DLWEAWC

投稿者 B : 22:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/11/29 (Tue.)

この世界の片隅に @T・ジョイ PRINCE 品川

全然チェックしていなかった映画ですが、なんか公開後にじわじわと評価が高まっているようなので、気になって観に行ってきました。

この世界の片隅に

この世界の片隅に

今年はクチコミで盛り上がる映画の当たり年になっています。それでも単に SNS で話題、というだけなら「ふーん」で済ませていた可能性もありますが、知人関係で観に行った人が口を揃えて「良かった」と言っていたので、これは一度観ておいた方がいいな...と。実際、公開後に少しずつ上映館が増えているということで、大ヒットまではいかないまでも盛り上がってきている、ということなのでしょう。

時代は太平洋戦争の開戦直前から終戦直後まで。舞台は主人公すずの故郷である広島と、嫁ぎ先である呉。呉は戦艦大和を建造したことでも有名な日本有数の工廠を擁し、広島と太平洋戦争の関係は言わずもがな。始まった時点から悲劇的な結末しか予想できませんが、物語は決して暗くならずに進んでいきます。

この物語は大きなくくりで言えば「戦争もの」の一つだけど、実体はむしろ「日常もの」に近い。状況は戦時下ではあるけれど、その中で生きる人々の生活は(少なくとも本土空襲に見舞われるまでは)必ずしも悲壮ではなく、時代なりに人間らしい喜怒哀楽に基づいて営まれていたことが、比較的淡々と描かれています。私が観たことがなかっただけかもしれませんが、少なくとも今までに観た戦争映画でこういう視点で描かれた物語はなかったように思います。戦争はひどい、戦争はいけない、それは確かに事実なんだけど、日本で実際にあった時代の話について、そういう側面しか残し伝えないのが本当に良いことなのか。
この物語がどこかあっけらかん、のんびり、のほほんとした雰囲気で進むのは、多くは主人公すずのキャラクターによるところが大きいでしょう。自らを「ぼんやりしている」と認め、人より動きは遅いし細かい失敗も多い、でも愛すべきキャラクター。怒りや悲しみの感情を表すことが少なく、どんなことでも柔らかく笑って受け止めるこの人がストーリーテラーであったことが、この映画を優しい物語にしていると思います。私は『あまちゃん』を観ていなかったので、のん(本名:能年玲奈)の演技に CM 以外でまともに触れたのはこれが始めてでしたが、こういう芝居ができる人だったんですね。

しかし、前半で戦争時代の暮らしをじっくり、ゆったりと描いた分、空襲や原爆にまつわる描写はそれ以上に重い。感情移入させられてしまったために、それが一つ一つ奪われていく痛みがありました。最初から「これは辛い悲しい話だよ」と見せられる戦争映画よりもずっと痛みが生々しく感じられる。終盤は、劇場内にすすり泣きの声が響いていました。
それでも、焼け野原から手を取り合って立ち上がってきたのが我々の先達であり、だからこそ今の自分があると思うと、何となく生きるのではなく、一分一秒をもっと大切にしなければ。と思います。私は、映画館から出た瞬間に、まず家族のことを思い浮かべました。

正直言って、派手な戦闘シーンみたいなものもないし、グワッと盛り上がる場面もない。一般的に映画の二時間に期待する感情の抑揚がなくて不完全燃焼感はあるかもしれません。でも、うまく言えませんが、観終わった後に反芻するとじわじわ良さが感じられてくる、そういう映画だと思います。

とても良い映画でした。

こうの 史代 / この世界の片隅に 上・中・下

4575941468 4575941794 4575942235

投稿者 B : 23:55 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/11/26 (Sat.)

株式会社カラー 10 周年記念展

原宿ラフォーレミュージアムで開催されている、スタジオカラーの展示会を見に行ってきました。

株式会社カラー10周年記念展 | 株式会社カラー

株式会社カラー 10 周年記念展

ラフォーレ自体、今まで数度しか足を踏み入れたことがなかったので、我ながら場違い感満載(;´Д`)ヾ。でもラフォーレ内のエレベーターには同じような属性の人がたくさん乗っていて安心しました(ぉ
入場料は ¥500。アニメ系の展示会でこれよりも小規模なのに高価い、というのも珍しくないので、これはかなり良心的と言えます。

株式会社カラー 10 周年記念展

スタジオカラーはこれで 10 周年。ガイナックスを独立した庵野秀明が『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を製作してからもうすぐ 10 年が経とうとしている、ということを考えると、改めて時の流れの速さに驚きます。
その後非常にゆっくりとしたペースで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズを継続してきたカラーですが、庵野監督が鬱で休業したりしている間にも、スタジオとしての活動は続いており、いろんな作品で制作協力としてその名前を見ることができます。

株式会社カラー 10 周年記念展

とはいえカラーの主力作品はやはり『ヱヴァ』。新劇場版における膨大な量の原画や設定資料等が展示されており、非常に見応えがあります。

ちなみにこの展示会は一部動画展示等の撮影制限があることを除き、ほぼ全域が写真撮影可(ただし一枚一枚を極端に接写するのは NG とのこと)。この手の展示会ではここまで撮影が許可されることも珍しく、まさに大盤振る舞い。

株式会社カラー 10 周年記念展

私はガンダムシリーズについては多くのイベントや展示会に足を運んで原画等を目にする機会も多いのですが、ヱヴァに関しては今まであまりそういう機会がありませんでした。今回改めて原画をじっくり見ると、その線がもつ力に圧倒されますね。テレビアニメではなく劇場版だからこそできるクオリティではありますが、ディテールに至るまで手抜きがない。

株式会社カラー 10 周年記念展

メカの描き込みもこの緻密さ。着色されていない線画のほうが細かい描き込み具合がよく分かります。この線画のまま、額に入れて飾っておきたくなります。

株式会社カラー 10 周年記念展

ヱヴァ(特に新劇場版)という作品が強い熱量を持っているのは、登場人物の表情の印象がすごく強いから、という部分が大きいと思いますが、これなんかはその最たるもの。これもカラー映像以上にパワーを感じる原画です。

株式会社カラー 10 周年記念展

一枚一枚の表情の強さに、引き込まれるように見入ってしまいます。これじっくり見てたら丸一日かかるんじゃないですかね。

株式会社カラー 10 周年記念展

展示の多くはモノクロの原画ですが、カラー作品もいくつか。宗教的なモチーフを多数扱った作品だから、というだけにとどまらない神々しさが込もった一枚。むしろ油彩で見たくなります。

株式会社カラー 10 周年記念展

『破』に登場したアスカのパペットの設定画。「moyoco」のサインがありますが、この設定描いたの安野モヨコだったのかー!確かにヱヴァに出てくる小物としてはちょっと違和感ある作画だと思ってたんだよなあ。

株式会社カラー 10 周年記念展

『Q』の巨大戦艦ヴンダー。『Q』ではそれまで以上に 3DCG 作画の割合が高まっていて、こういうメカ類の細かい作り込み度合いも深まっています。

株式会社カラー 10 周年記念展

『Q』で追加された人物設定。

株式会社カラー 10 周年記念展

『Q』の主題歌だった宇多田ヒカル『桜流し』にヱヴァの名シーンを繋いだオリジナル PV も場内で流されていて、人だかりができていました。
最近 NHK でテレビ版のリマスター再放送をやっているけど、久しぶりに新劇場版の BD を最初から見直したくなったなあ。

株式会社カラー 10 周年記念展

ここに掲載した原画はあくまでごくごく一部で、会場にはこの数十杯の物量の原画・設定画等が展示されています。本気でじっくり見たら半日、いや一日かかってしまうレベル。これはファンは心して見に行くべき場所じゃないでしょうか。

株式会社カラー 10 周年記念展

会場内では、10 周年を記念して安野モヨコが描いた漫画『おおきなカブ(株)』とそのアニメーション版が展示/上映されていました。
10 年の歴史を古典童話になぞらえ、暗喩を用いてものすごーくざっくり描いた話で、これがまたじわじわくる感じで面白かった。

株式会社カラー 10 周年記念展

『Q』のカブを抜こうとして大怪我(鬱病発症)したおじいさん(庵野秀明)のもとへ西(三鷹)からやってきた、超おじいさん(笑

株式会社カラー 10 周年記念展

その超おじいさんから展示会開催を祝って贈られた花も展示されていました。

株式会社カラー 10 周年記念展

続いて『シン・ゴジラ』関連の展示。
最初に「庵野秀明がゴジラを作る」と聞いたときには、まさかそれがカラーを代表する映画の一つになるとは思っていませんでした。

株式会社カラー 10 周年記念展

『シン・ゴジラ』は実写と CG で作られた作品のため、アニメのような原画は存在しませんが、初期にゴジラの造形ディテールを確認するために作られた原型モデルが展示されていました。
この現物をこの目で見ることができる、というのは燃える!

株式会社カラー 10 周年記念展

今までのどんなゴジラとも違う造形だけど、全体としての印象は間違いなくゴジラ。
ディテールがむちゃくちゃ細かいので、いろんなアングルから写真を撮りまくりたくなります。

ああ、早く BD 発売されないかなあ。

株式会社カラー 10 周年記念展

短編特撮映画『巨神兵東京に現る』の撮影に実際に使われた巨神兵のパペット。背後にはクロマキー合成で抜くために青く塗られた操者用のフレームがくくりつけられています。
これがあったから『シン・ゴジラ』が生まれた、と思って見るととても感慨深いものがあります。

株式会社カラー 10 周年記念展

『ヱヴァ』も『シン・ゴジラ』も巨神兵要素を持っていることを考えると、巨神兵が庵野秀明に与えた影響は本当に大きかったんだな...と思いますね。

株式会社カラー 10 周年記念展

お土産は小冊子。といってもちょっとしたパンフレットではなく、88 ページにわたる立派な冊子で、漫画『おおきなカブ(株)』全編のほかスタジオ関係者へのインタビュー等を収録した内容の濃いものになっています。映画のパンフレットがあの薄い内容で 1,000 円取っていることを考えると、この冊子までついて入場料 500 円というのは安いというか、むしろファンサービス的なイベントなんだろうな、と思えます。

原宿という場に似つかわしくない(笑)、想像以上に濃厚な展示会でした。会期は 30 日までとのことですが、私もあと一回くらいじっくり見に行きたい。

投稿者 B : 22:10 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/10/16 (Sun.)

ズートピア [Blu-ray]

ズートピア [Blu-ray]

B01HHZDIWC

全くノーマークだった映画ですが、たまたま娘の運動会の演目でこの映画の楽曲が使われていたこともあり、どんな作品だろうと気になったので、レンタル BD で鑑賞しました。

ディズニー映画で、擬人化された動物たちが主人公で、というと完全に子ども向けだと思うじゃないですか。そういうのもあって劇場公開時には観る気がしなかったんですが、実際に観てみるとイメージと全然違いますね。まあ確かに賑やかで子ども向けタッチではあるんですが、テーマはもっと深い。人間の差別や偏見を描いた物語です。
子ども向けの作品で差別や偏見を描こうとすると、えてして「差別は良くない」と直接的に表現しそうなものですが、例えば誰もが持っている無意識な差別とか、平等を訴えながらそれがまた新たな差別を生み出してしまうとか、あるいは自分の鬱憤晴らしのために被差別を利用するとか、現代の人間社会でも実際に起きている「差別に関する問題」を的確に捉えて描かれていて、感銘を受けました。これ、子どもたちがどこまで理解しているかは分かりませんが、言わんとしていることは何となく伝わったんじゃないでしょうか。

動物たちが登場する映画ということで、それぞれのキャラクターの細かい動きの一つ一つに現実の動物の動きが精密に取り入れられていたり、セリフや笑いのひとつにまで各動物の特徴をちゃんと表現していたり、こういう細かいところへのこだわりはさすがのディズニーアニメ。ストーリー軸で観てもいいけど、そういうキャラクターのモデリングやモーションをこまかく見ていってもまた別の面白みがある作品だと思います。

純粋に娯楽作としてもとてもよくできていますが、人の精神の成長物語や映画としてのメッセージングというところまで含めると、子どもに見せて良かった度合いとしては『アナ雪』や『ベイマックス』よりも上だと思います。あまり期待していなかったけど、とてもいい映画でした。

投稿者 B : 22:10 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/08/30 (Tue.)

君の名は。 @T・ジョイ PRINCE 品川

君の名は。

秒速 5 センチメートル』『星を追う子ども』と二本観て、ああ私には新海誠作品って合わないんだな、と思っていましたが、ある人がこの作品のことを誉めていたので気になって鑑賞しました。

ほとんど事前情報を仕入れずに、それこそ予告編すら見ずに映画館まで行ってしまったわけですが、思っていた以上に良かったですね。私が過去に観た二作品で感じた「監督の独りよがりの世界観を見せられている感覚」はかなり薄まり、観客を楽しませるとはどういうことか、をちゃんと考えて作られた作品だと思います。観終わった後の気分としては、『ヱヴァ新劇場版:破』を観たときのそれに近い(笑。内向的なイメージでなくなっているのは登場人物の性格に加えて、今までの新海誠作品とはガラッと変わったキャラクターデザイン(『あのはな』のデザイナーが担当)に助けられている部分も大きいとは思いますが。

序盤は典型的な「男女の魂入れ替わりコメディ」のフォーマットで進みますが、謎はありつつも基本的にポジティブで、テンポが良いこともあってのめり込んでいける感じ。「いい映画だったとは聞いたけど、本当に大丈夫なの?」と斜に構えていた態度を改めさせられました。が、中盤に『星を追う子ども』のアガルタに似た場所が登場したあたりから不安になり始め、ほどなくしてその不安は的中していたことが判明します(´д`)。その後も他のアニメ作品で見たような描写が散見されたり、ラストシーンが『海がきこえる』状態だったらどうしようかと思ったりしましたが、終盤でまあ持ち直したかな。
リアリティへのファンタジーの織り交ぜ方が唐突だったり、設定の整合性に矛盾があったり、観ていて「ん?」と思う部分は少なくありませんでしたが、本来はそういう「伏線が、整合性が」とか言うめんどくさい客層は相手にしていないのでしょう。青春・恋愛・美麗な背景、そういった感動のうま味調味料に脳髄をズドンとやられる心地よさに浸る映画なんだと思います。実際、私も確かにウルッと来てしまうシーンはあったし、細かいことは置いといて、エンタテインメントとしては総じて面白かったと感じています。中盤以降の展開はもう少し別のやり方があったようにも思いますが、そうすると新海誠じゃなくなっちゃうのかもなあ。

とりあえず奥寺先輩はイイ女だと思いました(小並感

投稿者 B : 23:12 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/02/25 (Thu.)

バケモノの子 [Blu-ray]

バケモノの子 (スタンダード・エディション) [Blu-ray]

B017TR3MEW

BD が発売されたのでもちろん購入。『時かけ』『サマウォ』の頃に比べると勢いが落ちているように感じる細田守作品ではありますが、それでも現代の日本アニメでトップクラスにクオリティが高いことには間違いがありません。

オトコノコ版『千と千尋の神隠し』的なストーリーと、細田守らしい緻密かつスケールの大きい映像。今までの細田映画に比べてアクションが多めなのも本作の特徴です。躍動感溢れる映像に仕上がっているのは、人間ではなくバケモノを軸に据えた作品ゆえでしょうが、それが観ていて楽しい。

主人公「九太」が 9 歳である前半と、17 歳になった後半では全然違う映画になったのかというくらい、トーンが変わります。二人の主人公である熊徹と九太の掛け合いが多いのもアクションが多いのも映像に透明感があるのも全て前半。後半はちょっと重めのテーマを扱うのでそのあたりの勢いが落ちるのは必然ながら、前半のテンポの良さがこの映画の良さを作り出しているように思います。劇場で観たときにも感じましたが、クライマックスでカタルシスを得るには、周辺の登場人物の掘り下げがもう少し足りない気はします。
あと、気になるのは細田作品に登場するヒロインが基本的に同タイプの女の子ばかり、という点。ちょっと悩みもあるけどみんなマジメで素直で男にとって都合のいい行動を取ってくれる子。こういうのが細田守監督の理想なのかもしれませんが(笑)、もうちょっと引っかかりのあるキャラのほうがリアリティが出て感情移入できるだろうし、物語の抑揚も生んでくれるんじゃないでしょうか。

そうは言っても、この映画自体はとてもクオリティが高く、観た後に爽やかな気持ちになれる作品であることに違いはありません。『おおかみこども』は BD も持ってるけど再生するのにちょっと気合いが必要なのに対して、この作品はあまりハードルは高くない。役所広司と宮崎あおいの芝居もすごくいいし、よくできた娯楽作だと思います。父親としては、子どもがもう少しだけ大きくなったら一緒に観たいかな。

投稿者 B : 22:58 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/12/25 (Fri.)

ポーラー・エクスプレス

我が家ではクリスマスの定番映画といえば『34 丁目の奇跡』なわけですが(もちろん今年もこれ観たんだけど)、今年はちょっと違うのも家族で鑑賞。

ポーラー・エクスプレス

B00NIOVIK6

トム・ハンクスが出演したフル CG のクリスマスムービーです。以前劇場で予告編を見かけて気になっていたと思ったら、もう 11 年も前の作品なんですね...。

さすがに 11 年も前の作品となると、フル CG では古さが気になってしまいますね。PS4 の映像を見慣れた目で PS3 世代のゲームをやっているような感覚。でも、そんな映像の古さは内容の良さで、すぐに気にならなくなりました。

サンタクロースを信じられなくなった少年が、イヴの夜に北極へと向かう列車「ポーラー・エクスプレス」に乗って旅をする物語。もともとは『急行「北極号」』というタイトルの絵本の映画化らしいですね。

トム・ハンクス主演だからほっこり系の話かと思ったら、映像的にはこれ文字通りジェットコースター・ムービーじゃないですか!ポーラー・エクスプレスなのに『スピード』もかくや、という高速走行する列車内でのアクション(言い過ぎ)。北極に到着するまでの間に様々な事件が起き、少年たちが大きく成長して、最後にサンタクロースに出会うまで。たくさんのアクションの中に、大人たちの優しい視線やクリスマスらしい演出が相まって、とても心温まるお話でした。
クリスマスには、こういう「子どもに信じる心を失わさせない物語」が相応しいと思います。これもまた、クリスマスに繰り返し観たい映画だなあ。

それと、歳を取ると高周波の音がだんだん聴き取りづらくなる理由が、この映画のラストを観てようやく分かりました(違

投稿者 B : 22:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/09/07 (Mon.)

劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス [PS Video]

劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス

B00XTKJ91Y

後楽園のカフェに行ったり飯能の公園に行ったりと昨年からまだ続いている我が家のムーミンブームですが、この春に上映された劇場版のパッケージ販売/VOD 配信が始まったので、観てみました。
DVD を借りに行くより手っ取り早いので、PS4 を使って PlayStation Video からストリーミング視聴。最近 VOD サービスが各社出揃っていますが、テレビ自体がちょっと古い我が家だと、PS4 から使えるのが操作的にも課金的にもラクです。ただ、滅多に起動しないので使いたいときに限ってファームアップが必要になるのは何とかなりませんかね(´д`)。

この映画、昨年のトーベ・ヤンソン生誕 100 年を記念して製作されたものです。『ムーミン』は日本国内でも何度かアニメ化されていますが、この劇場版は本国フィンランドでの製作。そのため作画の雰囲気は日本で慣れ親しんだアニメらしい『ムーミン』とは大きく違い、まるで絵本の挿絵がそのまま動いているかのような質感に仕上がっています。中間色を多用した色遣いもそうですが、この時代に全手描き、という製作手法によるところも大きいでしょう。
ただ、吹き替え版のキャストは 1990 年の日本版『楽しいムーミン一家』と同一で、高山みなみ(ムーミン)、大塚明夫(ムーミンパパ)、かないみか(フローレン)、佐久間レイ(ミイ)、子安武人(スナフキン)など、今となっては超大御所と言える面々。彼らの安定した演技が、この作品が我々が慣れ親しんだ『ムーミン』と地続きであることを実感させてくれます。原語音声で観ると全く雰囲気が違っていて、それはそれで面白いのですが(笑。

物語は、おなじみムーミン一家が南国のリゾート地へ旅行に行く、というお話。ムーミンはムーミン谷あってこそなのに、その舞台を変えちゃうのってどうなの、という不安もありましたが、いつもとはシチュエーションが変わった方が劇場版らしさは感じられますね。これも原作に存在するエピソードを映画化したものではありますが、いくつかのエピソードを強引にまとめて映画化したせいか(ムーミン一家がミイに出会うエピソードなんかも混ぜられている)、ストーリーの軸が通っていないというか、ややちぐはぐな印象も受けます。

『ムーミン』の通常のエピソードでは、登場人物のほとんどが独特の価値観を持ち、かつマイペースに行動しているので、視聴者(といっても大人の)は滑稽な世界を外から眺めているような感覚で観ることになります。それが今回はムーミン一家のほうが人間社会の価値観に近い世界に飛び出してくるため、自分たちの社会の中に特異なキャラクターが紛れ込んだ感覚で観ることになり、その違和感そのものを楽しむ、と言ったらいいでしょうか。たとえば、普段は何も着ていないフローレンがプールに入るために水着を欲しがり、その試着した姿に対してムーミンが「まるで裸みたい」と突っ込むくだりとか、そういう爆笑するほどではないけどシュールな笑いが全編にわたって散りばめられています。『ムーミン』ってキャラクターのかわいさが取り上げられがちですが、このシュールな笑いと、でも各キャラクターが身の回りにいる誰かのデフォルメにしか思えないリアリティこそが醍醐味だと思うわけです。

そんな感じで「楽しいバカンス」という意味では確かに各キャラクターがおのおのに「楽しいバカンス」を過ごす話ながら、視聴者の視点では「ムーミン一家がリゾート地をハチャメチャにする話」と言った方が正確でしょう(笑。
残されたリゾート地の人々にとってはたまったものではありませんが、ムーミン一家にとっては最後にはムーミン谷に帰って「めでたしめでたし」。ムーミンワールドに浸り、シュールで細かい笑いを堪能するという点では、なかなか面白い映画でした。個人的には、スナフキンの出番がほとんどなかったのが、ちょっと残念かな。

投稿者 B : 23:39 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/08/04 (Tue.)

星を追う子ども

星を追う子ども

B005GNQKHS

なんとなく手に取ってみました。

新海誠作品は去年『秒速 5 センチメートル』を無料配信で観て以来。『秒速~』は残念ながら私の心にはあまり刺さらない作品でしたが、他のならどうか、と思って手に取った次第。

ざっくり解説すると「ラピュタともののけ姫とナウシカを足して 5 で割ったような作品」とでも言えば良いんですかね。ジブリ映画で見覚えのあるような映像がたくさん出てくる、どこかで見たような話でした。この「ジブリっぽさ」はあえて狙ってやっているものなんでしょうが、映像の美しさは確かに新海誠ワールドではあるものの、やっていること自体はオマージュどころか二次創作の域を出ていないなあ...というのが率直な感想。
ストーリーに関しても、行動に終始一貫性があるのは森崎の「死んだ妻を甦らせたい」という思いだけで、主人公であるはずの明日菜にも、対役であるところのシンにも個々の行動に対する動機がどうも乏しく、脚本に都合良く動かされてるだけだなあ...という印象。最近では細田守作品のヒロインにも似たような批評をよく見かけますが、それ以上に「なんでそこで状況に流されるのか」と突っ込みたくなるような行動が多く、どうにも最後まで感情移入できませんでした。ボーイミーツガールものならばそれらしく、一目惚れで命かけるくらいのことはやってくれよ!と思います。森崎について行くなら森崎との関係を深掘りすべきだし、シンへの恋心を描くならばそういう流れがあるべきなのに、どっちもないから物語に置き去りにされている感覚でした。

ストーリー自体は神話に着想を得ているので、女子中学生受けが良さそうだなとは思ったし、ジブリを知らなかったらもっと面白いと思えたのかもしれません。でも新海誠という監督はやっぱり私には合わないかなあ。映像はとても美しいので、別の人が脚本を書けばもっと素晴らしい作品が作れるような気もしますが...。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/07/20 (Mon.)

海がきこえる [Blu-ray]

海がきこえる [Blu-ray]

B00WFNV9VO

ジブリ作品で最後の BD 化となった『海がきこえる』がようやく発売されたので購入。

これ、ジブリの中でも異色中の異色、といってもいい作品ですが、高校時代にリアルタイムで観て以来、ずっと好きな作品です。ジブリで青春ものと言えばこれか『耳すま』でしょうし、どちらも大好きな作品ながら、『海きこ』のほうがリアリティがあって心に刺さるかな。『耳すま』はあくまでファンタジー、『海きこ』はリアルな青春、そんな印象があります。主人公が中学生か高校~大学生か、という違いによるところも大きいと思いますが。

絵柄、登場人物のファッション、音楽のセンス、セリフ回し、といった作品のあちこちに 1990 年代初頭のバブルの残り香が醸し出されており、時代を感じます。逆にジブリ作品でこれだけ時代性を感じる作風のものも珍しいと思いますが、私がこの作品に共感をおぼえるのは、まさにこの時代に自分自身が思春期にあったからなのかもしれません。今の十代が観たら「なんだこれ」になるのかもしれないなあ。

青春恋愛もの、なのに劇中では特に主人公・森崎拓とヒロイン・武藤里伽子の間には直接的な恋愛感情の表現はほとんどありません。語られるエピソードも、むしろ辛かったり切なかったりする話ばかりで、決して恋愛ものとしてドキドキするものでは(表面的には)ない。それなのに心に刺さるのは、自分の思春期のやりとりもそんな感じだったんだろうという実感があるからだろうし、何よりも全てのエピソードがラストシーンの拓のモノローグに繋がっていて、すべての想いが最後の一言に凝縮されているから、なんだろうなあ。
久しぶりに十代後半の頃の気持ちを思いだしたような感覚に陥りました。

これでジブリ作品は前作 BD が発売されたわけですが、私も主だったところは DVD からのメディアチェンジを完了。ヒット作であっても BD を買うほどではない作品もちらほらあるので(案外、2000 年以降の宮崎監督作品は DVD 止まりだったりする)、前作揃えてはないけどいったんは打ち止めかな。今後ジブリから長編の新作が出てくることもないと考えると少し寂しくもありますが、これも時代か。そういえばジブリでのストレートな青春ものって『海きこ』と『耳すま』だけだったなあ。でも、ジブリがあったから現在の日本の長編アニメがあると言っても過言ではないので、ジブリが輩出したクリエイターが今後、もっと素晴らしい青春ものを映像化してくれることを、今後は期待しようと思います。

投稿者 B : 22:56 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/07/17 (Fri.)

バケモノの子 @TOHO シネマズ新宿

細田守監督の最新作を観てきました。

バケモノの子

バケモノの子

正直なところ、今回は従来の作品ほど事前のテンションが上がらず。というのも、『バケモノの子』って『おおかみこども』とかぶってないか?と思ったり、最近は日テレで宣伝しまくりな結果、観てもないのに食傷気味になってしまい...でも、実際に観てみると、思っていたよりずっと良かったです。

細田作品の中でもアクションシーンが多めなこともあって、キャラクターはよく動くし、映像は当然キレイ。そして細田作品の持ち味になっている青い空と、白い入道雲。ストーリーの前に、まずは映像に目を奪われます。

人間の子どもがバケモノに拾われて、ぶつかり合いながらも心を触れ合わせていく...というストーリーはこの手のファンタジーにはよくある展開。ひねってくるかと思ったら、最後まで王道を貫きとおした話でした。まあ、細田作品ってど真ん中に直球を投げ込んでくるような話ばかりですよね。でも、ストーリーがシンプルなぶん、熊徹と九太という二人の主人公の心のぶつかり合いに焦点が当たって、つい入り込んでしまいました。『おおかみこども』は母性の物語で、ちょっと重めな展開なこともあってそこまで感情移入しきれなかったんですが、今回は父性の物語。九太よりも、熊徹や九太の父の目線で観てしまうわけです。

ただ少し残念だったのは、活かし切れていないキャラクターがちらほらいたこと。九太の両親関係のエピソードがほとんどないので家族関係の設定に説得力が薄いし、チコは最初から最後まで存在理由が曖昧だし、一郎彦も位置づけを考えるともう少し伏線があってほしかった。まあキャラクター関係の掘り下げが少し足りないのもまた細田作品の特徴ではありますが。

観終わった後の印象も爽やかな、なかなかいい映画でした。ただ『サマーウォーズ』のようなクライマックスの高揚感を求めるとちょっと肩すかしを食うかもしれません。でも細田監督ももう大御所になってしまったので、そういうのは今後は若手のスタジオであるコロリドあたりに求めるべきなのかもしれませんが。

TOHO シネマズ新宿

今回の映画は渋谷が舞台、ということで渋谷の映画館で観るかな...とも思ったんですが、この春にオープンしたばかりの TOHO シネマズ新宿に行ってみたかったので、新宿へ。旧コマ劇場周辺って久しぶりに来ましたが、コマ劇跡地にこんな高い建物ができていたんですね。

TOHO シネマズ新宿

映画館としては、日本橋の TOHO と同様に、最新のフラッグシップシネコンとして似たような仕様になっています。IMAX、TCX、ドルビーアトモス、MX4D に対応。
チケット販売は自動券売機メインで、カウンターは申し訳程度。

今回は TCX スクリーンで鑑賞しました。映像と音響のクオリティは満足いくものでしたが、上映中、下のフロア(?)からちょくちょく座席に振動が伝わってきて映像に集中できなかったのが残念でした。もしかして真下のスクリーンで MX4D でも上映してましたかね...。座席や下階での上映作品にもよるんでしょうが、いくらなんでもそりゃないよ、と思ってしまいました。
個人的には映画館まで行くのに苦手な歌舞伎町を通らなくてはならないのもハードルが高いんですよね。やっぱり今後も気合い入れて観たい作品は TOHO なら日本橋か六本木、IMAX なら川崎をメインで利用しようと思います。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/06/07 (Sun.)

ベイマックス [PlayStation Video]

ベイマックス

B00TX3AZOG

映画館に行くほどでもないけど配信開始されたら観てみよう...と思いつつ忘れていたのを、某氏のエントリーで思い出したので PlayStation Video のレンタル配信(HD)で鑑賞しました。

私は基本的に「泣ける●●」みたいなキャッチコピーが好きではありません。あと登場人物を死なせることで安易に泣かそうとする作品もあまり好きじゃない。なのでベイマックスの日本国内向けプロモーションは私にとっては全く逆効果で、むしろ観てやるもんかとさえ思ってました。でもいざ公開されて「実際はそうじゃないらしい」という話をいろいろと聞くうちに興味が出てきました。

ちなみにこの映画のプロモーション戦略に関しては、こちらの blog の考察がとても秀逸で、心情的に納得はいかないまでも(この考察が正しかったとして)理解はできました。

「BIG HERO 6」はなぜ「ベイマックス」なのか? ~ハートフルな国内宣伝にロケットパンチ! - YU@Kの不定期村

作り手の意図が最大限に尊重されることと、作品や製品がちゃんと売れることのどちらが正しいかと言われると難しいところですね。私も仕事上、このジレンマに陥ったことは幾度となくあります。

物語の舞台は明らかに日本。といっても外国人がイメージする TOKYO、といった雰囲気で、どことなく香港っぽいテイストも混じってますが、中央線っぽい電車とかお台場や横浜あたりっぽい風景とか...を抱えた都市「サンフランソウキョウ」(サンフランシスコ+東京?)。劇中に登場するサンフランソウキョウ工科大学が東工大すぎると話題でしたが、まあ確かにモチーフとしたっぽい建物とか風景はあるけどあくまでモチーフだよね...と思ったらクレイテック社のシンボルマークがそのまんま東工大の学章というね(笑。

さておき、映画自体は確かに面白かったです。ハートフル展開とかはいいとして、ストーリーが想像以上にアメコミヒーローもので、それにディズニーらしい「殺伐としすぎない」コメディが散りばめられているという。主人公の葛藤とか、悪役がヴィランになっていく背景とかはもろに『スパイダーマン』的なんですが、子どもと一緒にでも観られる安心感はさすがのディズニー。マーベル系の映画はさすがにまだ子どもと一緒には観られませんからね。映像のクオリティも当然ながら素晴らしく、ストーリー以上に映像に見入ってしまいました。配信だと音声が 2ch になってしまうのだけがちょっと残念。アクションシーンはマルチチャンネルで聴くべきだったかな。

期待していた以上に面白かったです。正直言って、音楽の要素を除けば『アナ雪』よりこっちのほうが好きかも。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/06/06 (Sat.)

台風のノルダ @TOHO シネマズ川崎

昨日封切りになった映画、初日に観に行ってきました。

台風のノルダ

台風のノルダ

スタジオジブリ出身の若手アニメーターが監督を務める作品ということで、気になっていました。映画といっても 30 分ほどの短編で、旧作である『陽なたのアオシグレ』との二本立て。『アオシグレ』のほうも初見でしたが、作風がどこかで見たような感じだと思っていたら...数年前に話題になり、文化庁メディア芸術祭でも受賞した『フミコの告白』の石田祐康氏が監督を務めているんですね。

こちらはシンプルなストーリーながら、自分にも過去に思い当たる節のいくつかある甘酸っぱい話で、なかなか良かった。

そしてその石田祐康氏がキャラクターデザインと作監、監督を元ジブリの新井陽次郎氏が務めているのが『台風のノルダ』。

空から謎の女の子が落ちてきて、その子の胸には光る石が...って『○○の△△』ってタイトルまで含めて狙いすぎだろ!と思わなくもないですが(笑、中身はファンタジーというよりもむしろジブリで言えば『海がきこえる』あたりの印象に近い青春もの。そしてクライマックスが巨大な台風に見舞われた夜の学校、というのは『おおかみこどもの雨と雪』とか『魔法少女まどか☆マギカ』に先例のあるとおり、名作の定番と言えるフォーマットだったりもします。

内容はいかにも若い監督が作った青春もの、という感じで、荒削りではあるけど情熱と勢いに溢れています。でも作画は本当に素晴らしく、背景の描き込みの美しさや生々しく活き活きとした人物の動きは確かにジブリの流れを汲むもの。短編ではなくもっと長くこの映像の世界に浸っていたい、と思えるアニメーション作品です。
ただ脚本はちょっと粗い。二人の主人公が葛藤に至る伏線だったり、東少年が初対面の少女ノルダをあそこまでして救いたいと感じた理由が不明確だったり、そもそもノルダが何者なのか、に関してもよく分からないまま。まあどれも「青春の情動」で片付けてしまえばそれまでなのですが、観ている側としては唐突感が強く、カタルシスに欠けてしまったのは事実です。説明過剰な作品がいいとは言いませんが、1 時間くらいの尺を取ってもう少し丁寧に描いてくれたらもっと感動できたんだろうな、と思える仕上がりであるだけに、そこが惜しい。でもそういう計算された構成とか脚本の作り方というのは経験によって培われていくものだとも思うので、そういう意味ではこの「コロリド」というスタジオは、まだまだ伸びしろに満ちていると言えるでしょう。まだ完璧ではないけれど、これからが楽しみなクリエイター集団です。

ジブリは製作部門を休止させ、米林監督も既にジブリを去ってしまいましたが、その血脈を受け継ぐクリエイターがあちこちで活躍し始めている、というのは喜ばしいことだと思います。むしろ宮崎監督の下では開花しなかった才能が新たな活躍の場を得つつあると考えると、これはこれで良かったのかもしれないなあ、と最近は思うようになりました。細田守監督の『バケモノの子』の公開も近づいていますし、後から振り返ってみると 2015 年はジブリ後の時代の幕開けだったなあ、と言われる年になっているのかもしれません。

投稿者 B : 23:07 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/03/21 (Sat.)

思い出のマーニー [Blu-ray]

思い出のマーニー [Blu-ray]

B00QWMUGY0

Blu-ray が発売されたのでもちろん購入。劇場公開後半年以内に BD 化されるのが当たり前になってきた昨今としてはだいぶ待たされた感がありますが、それでもまだ 1 年経っていないんですよね。でもおかげで改めて新鮮な気持ちで観ることができました。

やっぱりこれはいい映画ですね。『アリエッティ』と同様に派手さはないけど、余韻の残る映画。これが米林監督らしさ、なのでしょうか。でもキャラクターの動かし方とか演出のつけ方とかはやっぱりジブリ作品なんだなあ、というのをディテールから感じます。個人的には「ジブリらしさ」というのは映像の美しさとか背景の描き込みの細かさよりも人の動きとか解りやすさ重視の演出から感じられるものなんじゃないか、と思います。種明かしのシーンの演出なんて、『トトロ』のラストシーンのそれを彷彿とさせますしね。

年齢的には長女もそろそろこれくらいの話は理解できるだろうと思い、今回は家族で鑑賞しました。先に原作を読んでいたウチの奥さん曰く「話の大筋は同じだけどかなりジブリ流にまとめられている」とのこと。まあそもそも舞台がイギリスから北海道に移されているし(笑、結末も違う話になっているようですね。小説の映像化によくある話ながら「話の深さは小説のほうが上」らしいので、これは原作も読んでみたくなりました。

劇場で一度オチを知った後に BD で観返すと、序盤からけっこう伏線が張られていることがよく分かります。ストーリー上だけでなく、映像演出的にも「ああ、これってそういう意味だったのか」と感じられる点がちらほら。そういう意図を考えながら繰り返し鑑賞すると面白さが倍増しますね。

ちなみにこの BD の発売にあたって明らかにされたのが、米林監督が『マーニー』を最後にジブリを退社していた、ということ。

昨年末にジブリを退社していた米林宏昌監督「次作はマーニーと真逆の作品に」 | マイナビニュース

これにはちょっと衝撃を受けました。『マーニー』の後、ジブリはもう長編の新作を作ることはせず、基本的には既存作品の版権を管理する会社になる、という噂が流れていましたが、現時点で唯一宮崎駿監督の後継候補と言える米林監督の退社は、それを裏付ける事実と言えそうです。
とはいえ、米林監督自身には今後も製作の意志があり、次回作は「快活に動くファンタジー作品をやってみたい」ということなので、ジブリのしがらみから離れた上で『ラピュタ』を超える作品を生み出していってほしいところです。今年は細田守監督の新作も公開されますし、仮にジブリが新作を作らなくたって、いいアニメーション映画はきっと今後も生まれ続けるでしょう。米林監督の次の作品にも、期待しようと思います。

投稿者 B : 22:37 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/12/15 (Mon.)

楽園追放 -Expelled from Paradise- [Blu-ray]

いやマジで、円盤の発売にこんなに振り回されたのは久しぶりですよ。

楽園追放 -Expelled from Paradise- 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

楽園追放 -Expelled from Paradise-

ええ、発売日に Amazon から konozama されたクチですが何か(´д`)。

発売日 1 週間前になって Amazon から「お届け予定日:12/14-16」というメールが届いて焦り、これは前日にヨドバシに行ってフラゲするしかないか...と思って退社後にヨドバシ川崎に行ってみたら、発売前日にもかかわらず完売!発売前日に完売なんて前代未聞だろう、と駅向こうのビックカメラに行っても跡形もなく。そしてなぜか仕事上がりのクマデジさんと川崎駅周辺の販売店を手分けして探したものの、結局どこでも手に入らず(その節はありがとうございました)。

最終的にそのまま Amazon からの発送を待つことにしたら、予定日よりも早く(ただし発売日は過ぎて)12/12(金)に自宅に届きました。が、週末はなんだかんだ忙しくて観る時間が取れず、今ようやくざっと流し観たところです。

楽園追放 -Expelled from Paradise-

買ったのはもちろん完全生産限定版。同梱物は、主題歌『EONIAN』の英語版を含むサウンドトラック CD、虚淵玄によるシナリオ決定稿冊子、そして劇場販売のパンフレット縮刷版の三種。パンフレットは劇場でも売り切れ続出で私も買えていなかったので、実質パンフの価格分=通常版と完全生産限定版の差額になっていることを考えれば、悪くない買い物かと。

楽園追放 -Expelled from Paradise-

パンフレットは 72P(表紙含む)という大作で、これはもう映画のパンフというよりちょっとしたムックと呼べるレベル。監督やキャストへのインタビュー、設定画集はもちろんのこと、3D 作画系のスタッフにまでしっかりとインタビューを取っており、かなり読み応えのある内容になっています。単なる鑑賞記念にとどまらず、これは劇場で売り切れるのも理解できます。

楽園追放 -Expelled from Paradise-

3DCG のキャラクターにまるで手描きアニメのような表情を与えたフェイス UI の解説まであって、これだけでもパンフを読む価値があるというもの。
ちなみに BD の特典映像には約 30 分におよぶメイキング映像も収録されています。これがパンフレットよりもさらに深掘りした内容になっており、とても面白い。通常、メイキングというと苦労話とか浪花節っぽい内容になりがちですが、徹底してこの作品における表現の意図とその実現手法にフォーカスしていて、アニメーション製作技術という側面から本作の理解を助けてくれます。

そういうのも踏まえ改めて本編を BD で鑑賞すると、初見時には気づかなかったいろいろな発見があってさらに楽しめますね。ディーヴァとリアルワールドの風景の描写の違いとか、キャラクターの細かい動きに込められた意図とか。この作品はやっぱり BD で繰り返し味わうのに向いている作品だと思います。が同時に、BD で細かい部分が見えてくると、改めて劇場の大画面でもう一度鑑賞したくもなってきます。劇場公開中に BD が発売されると、そういう楽しみ方ができるというのは新しいかも。上映が続いているうちに、もう一度くらい観に行きたくなってきました。

楽園追放 -Expelled from Paradise- 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

B00NHU4UK6

投稿者 B : 23:47 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/11/30 (Sun.)

楽園追放 -Expelled from Paradise- @新宿バルト 9

楽園追放 -Expelled from Paradise-

楽園追放 -Expelled from Paradise-

劇場公開されるまで完全にノーマークだった映画ですが、観て来た人たちが口を揃えて「面白かった!」と言っていたので、急に気になって観て来ました。

脚本は『魔法少女まどか☆マギカ』の虚淵玄、監督は『機動戦士ガンダム 00』の水島精二、という実力派によるタッグ。声の出演もメインどころが釘宮理恵、三木眞一郎、神谷浩史という現代を代表する声優陣が務めています。これだけ豪華なのに全然チェックしていませんでした...。

物語は未来の地球圏。人類は荒廃した地球を棄て、さらには肉体も棄てて精神をデータ化し、仮想世界「ディーヴァ」で生活していた。そこにある日「フロンティアセッター」を名乗るハッカーが不正アクセスを仕掛けてきた。フロンティアセッターは荒野となった地球からアクセスしてきていると思われ、ディーヴァの捜査官アンジェラ・ザルバックは培養された肉体マテリアル・ボディに精神データを移し、地球に降下する...。
ストーリーはいかにもな SF。『マトリックス』と『2001 年宇宙の旅』と『ガンダム 00』を混ぜ合わせたような世界観で、特に予備知識がなくとも物語に入り込め、また SF 好きのツボを突いてきます。ただ、序盤でいきなり予想される展開を裏切ってくるのが虚淵脚本。世界観と登場人物の説明的なくだりが終わり、ここからグリグリ動くロボットアクションが始まるのかと思った次の瞬間には、全く違う話が始まります。

この作品の技術的な見どころは、全編 3DCG によるセルルックアニメーションで製作されていること。最近ではアニメにセルルック CG が使われることがかなり増えており、動きの多いシーンなどではもはや手描きアニメを凌駕している部分もありますが、ほとんどの作品で 3DCG はあくまで手描きアニメの補完として使われるに留まっています。一部でフル CG のアニメ作品というのもありますが、アクションシーンならともかく普段の芝居のシーンでは逆に不自然さが出ていることも多く、全編セルルック CG ってどうよ...と思っていたのは事実。が、本作では芝居のシーンでもちょっとした仕草や顔の表情がちゃんとセルアニメ的に作り込まれていて、観ていて 3DCG であることを忘れそうになるほどです。ただ、あまりによく動くが故に、却って動きがカクついて見えるところもありましたが、それも途中から気にならなくなりました。これはもしかしたら、この作品が日本のアニメーション製作のターニングポイントになるのかもしれません。

楽園追放 -Expelled from Paradise-

話の展開は今までに何かの SF 映画やアニメ作品で見た覚えがあるようなものの組み合わせのような感じで新鮮味はありませんが、だからこそ安心して登場人物たちのドラマとクライマックスのアクションに集中することができるというものです。虚淵脚本なのに鬱展開への切り替わりがないのが最大の裏切り、かもしれません(笑。チョイ役の声優さんに至るまで超豪華で、カレーとハンバーグとエビフライがいっぺんに出てきたような、「こういうのが観たかったんだろ?んん?」と言われているようなあざとさはちょっと気になりましたが、2 時間足らずという短い時間でお腹いっぱいにしてくれるだけの密度をもった王道の SF 作品に仕上がっています。全体的にガンダム 00 風味ではありますが(笑。

SF 好きならばこれは観ておいて損はないと思います。私はもっと細かいところまで観てみたいので、来月発売される BD も買おうかなと。

楽園追放 -Expelled from Paradise- 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

B00NHU4UK6

投稿者 B : 22:30 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/27 (Wed.)

雪の女王 [DVD]

夏休み向けにと買った『アナ雪』の BD ですが、子どもたちはその後も繰り返し観ているようで、買った甲斐がありました。気がついたら自宅にピアノ用の楽譜まで買ってあったという(笑。

そういえば、『アナ雪』ってアンデルセンの童話が元ネタなんだよなあ、でもアンデルセンの童話って子ども時代にいろいろ読んだけど、『雪の女王』だけ読んだことないよな...と思って、DVD を借りてきてみました。

雪の女王 [DVD]

B0015U3N2Q

もう 50 年以上も前に旧ソ連で製作されたアニメが、ジブリから DVD 化されていたんですね。
そして、ジブリ美術館のサイトに公式ページまであるという扱い。

映画『雪の女王』新訳版公式サイト

ディズニーの『アナ雪』とは、同じようなモチーフだけ使った全く別の話でした。まあ、確かにアナ雪は現代っぽい話ではあります。

「雪の女王」の怒りに触れてさらわれた兄を救うために旅に出た幼い女の子の物語です。兄弟愛、という部分に関しては、アナ雪と共通するテーマではあるかな?
物語は比較的淡々と進んでいくわけですが、表現が何かと観念的であったり、説明が足りていない感じが、逆に想像力を掻き立てます。『G-レコ』でも感じましたが、現代は何かと手取り足取り説明しすぎなのでしょう。セリフはロシア語なので字幕がないと言っていることは解りませんが、画面を見ているだけでも話はだいたい理解できる。そして、映像のテンポが今の作品に比べてすごくゆっくり。表現することにおいて、想像させるための「のりしろ」ってすごく大事なんだなあ。もしかすると、現代の音楽でコンプレッサーをかけまくった音に耳が慣れてしまったような状況が、映像の世界でも自覚しない間に起きていたのかもしれません。

『アナ雪』は映像も音も素晴らしく、エンタテインメント作品としては非常によくできていると思います。こちらの『雪の女王』は、映像作品のありかたとしてはその対極にあり、今の子どもたちが観るとおもしろさが解らないかもしれませんが、これはこれで深い。キャラクターの動きがとても半世紀以上前の作品とは思えないような滑らかさで、そういう部分にも引き込まれました。

また、特典映像として収録されていた宮崎駿氏へのインタビュー映像が、本編以上に興味深かったです(笑。若き日の宮崎氏に強い影響を与えた作品で(それでジブリから DVD 化されることになった)、そういう視点で観てみるとまた面白い。
音楽はともかく、映像で古典作品に触れる機会はあまり多くありませんが、なかなか貴重なものを観ることができました。

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/11 (Mon.)

レミーのおいしいレストラン [Blu-ray]

アナ雪』からの流れで、未視聴だったディズニーの近年の作品を観ています。ディズニー映画は 2D 時代は新作が出るたびに観ていたんですが、3D になってから食わず嫌いであまり観ていませんでした。

レミーのおいしいレストラン [Blu-ray]

B0041I632G

だいぶ前の作品なので、今さらあまり語ることもありませんが。
シェフに憧れているネズミのレミーが、料理もしたことがないレストランの新人見習い・リングイニをコック帽の中から操って料理をし、没落の危機にあるかつての名レストランを復活させるために奮闘する...というお話。『王様のレストラン』以来、レストランもののドラマが好きな私としては、いかにも好きそうなストーリーです。
潰れかけのレストランに型破りな料理人がやってきて店の常識を覆し、当初は他のスタッフからの反発がありながらも一人ひとり和解して、という流れは、こういったレストランものドラマの王道的な展開。ありがちなお話ながらも、人間とは言葉が通じないネズミを主人公に仕立てたことと、ピクサーらしいユーモアで、心温まるヒューマン(ラット?)コメディに仕上がっていると思います。

活き活きとしたキャラクターの動きも良いけど、何より料理や食材がいちいち美味しそうなんですよね。こういう作品はある意味料理が主役でもあるわけで、アニメだからといって手を抜けるわけじゃありません。いろいろと凝ったフレンチも良かったけど、途中に出てきた「穴あきチーズ」のうまそうさといったら!
かつての名門レストランでありながら、最後に店の未来を決める一皿として選んだ料理は...というレストランものの教科書のようなクライマックスに、3D アニメーションでありながらホロリと来てしまったのは、ピクサーのリアリティある映像の賜物と言えるでしょう。

子どもたちと一緒に観ましたが、娘は二人とも最後まで食い入るように見ていました。大人からみるとストーリー自体はありきたりだけど、子ども向けの映画としては王道のストーリーこそ正解、なのでしょうね。ピクサー映画らしく、親子で観るに相応しい良作だと思います。

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/07/23 (Wed.)

思い出のマーニー @TOHO シネマズ日本橋

実はけっこう楽しみにしていました。

思い出のマーニー

思い出のマーニー

宮崎駿氏が引退を宣言して以降、初のジブリ映画。「ポスト宮崎駿」がどういう体制になるのかと言われてかれこれ 10 年くらい経ったような気がしますが、そろそろ背に腹はかえられなくなってきたのではないでしょうか。

ちなみに劇場は最近お気に入りの TOHO シネマズ日本橋。背景まで美しく描き込まれたジブリ映画をどうせなら大画面で観たい、と思って TCX スクリーンを確保しました。
TOHO シネマズ日本橋ってちょっと遠いような気がしていましたが、よく考えてみたら新日本橋駅のほぼ真上にあって、私の職場からは横須賀・総武快速線一本で来れてしまうんですね。時間的には(帰り道はともかくとして)川崎に行くのと大差なくて最新設備なので、今後積極的に使っていこうと思います。

本作の監督は、4 年前の『借りぐらしのアリエッティ』でも指揮を執った米林宏昌氏。『アリエッティ』は個人的にはけっこう好きな作品だけど、全体的に地味だし、客観的に見ると少年の無邪気な善意と好奇心が結果的にアリエッティたちの生活を破壊してしまう何とも救われない話で、後味はあんまり良くないんですよね...。

それに対してこの『マーニー』はというと、病気の療養のためしばらく田舎の親類のところに滞在することになった主人公が出会ったのは...って、あれ?よく考えたらここまで何かと全く同じ展開だな(ぉ

まだ公開直後なのでネタバレ的な話は避けておきますが、良くも悪くも主人公・杏奈の性格や境遇に何らかの共感を持てるかどうか、が作品に入り込めるかどうかの境目でしょう。ジブリ映画においてここまで内向的な主人公も珍しいかもしれません。まあ、そうでなくては成り立たない物語ではありますが。
私は前半のうちに話のオチが読めてしまったのですが、それでも最後に力業で泣かせに来る演出はやっぱりジブリらしいなと。監督の作風なのか、アリエッティと同じく叙事的に物語が進行するのでもっと淡々と終わっていくのかと思ったら、ついジーンと来てしまいました。

この映画は「自己肯定の物語」なんだろうな、と観ながら考えていました。最近、少年少女が主人公の映画を観ると感情移入というよりも人の親の視点で見るようになってしまったのですが、幼児期~思春期に大人に肯定してもらえなかった子どもがどう育ち、何によって自己肯定を得ていくのか。そういう話だと思いました。
そういわれて見ると、自分も子どもの頃から両親をはじめとする大人たちに(強制されるわけでもなく)認めてもらった方向に向かって伸びてきた人生だったように思います。翻って自分の子育てはどうか。かつての自分によく似た欠点を見つけるとつい必要以上に厳しく当たってしまうのが我ながら悔しいところではあるのですが(笑)、もっといろんなことに対して、ちゃんと認めて、伸ばしてあげるようにすべきなのでしょう。
根拠のない自己肯定は危険ですが、人間、自分で自分を肯定して可能性を広げていかなくてはならないし、ここ一番では自己暗示をかけて自分を強くしなくてはいけない局面もあります。そういうときのために、子どもの頃から「誰かに肯定され、それをもって自分を肯定した経験」って大事なんだろうなあ。

正直なところ、近年の非宮崎ジブリ作品同様に派手さが薄い作品なので、賛否両論あると思います。が、個人的には特に終盤にかけて『アリエッティ』より良かったかな。
コクリコ坂から』のときにも書きましたが、やはりこれからのジブリは冒険活劇でも童話的作品でもなく、こうやってむしろ大人が楽しめるリアリティとクオリティをもった作品を作るスタジオになっていくのだろうな、と思います。無邪気な夢を与えてくれるスタジオではなくなりつつあるのはやはり残念だけど、これはこれでアリ、か。

投稿者 B : 23:45 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/07/21 (Mon.)

アナと雪の女王 [MovieNEX]

アナと雪の女王 [MovieNEX]

B00DTLG7MC

遅ればせながらパッケージ版を購入。夏休みコンテンツとして家族で鑑賞しました。
劇場公開時に観に行っても良かったんですが、当時テレビをつけたら四六時中「れりごー」の CM がかかっている状況に軽く辟易して、そのままスルーしていました。そしたら公開からほんの 4 ヶ月でパッケージ化とか、いくらなんでも早すぎ(;´Д`)ヾ。夏休みだしどうしようかなと思っていたところ、実売 4,000 円しないということで、普段もっと高い BD パッケージを買っている身としては「少しも高くないわ~」と購入(ぉ

映画自体はもう皆さん観ているだろうから語ることも特にありませんが、良くも悪くも、安心して子どもに見せられるディズニーらしいストーリーですね。巨大な怪物や魔女が出てくる他のディズニー映画に比べるとスケールは小さめですが、映像と音楽のクオリティが非常に高いので、とても見応えがありました。むしろ二人の娘の親としては、子を大事に思う気持ちは解るけどそういう育て方じゃないだろ...みたいなところが気になったりとか。

本作の販売形態は「MovieNEX」というディズニー独自方式になっていて、BD+DVD+動画配信がセットになっています。最近のパッケージ流通はとかく複雑になっていて、自分が持っている機器に最適なパッケージがどれか判りにくいなあ...と、そこそこの AV マニアの私でさえ思っていました。そういう意味では「全部入り形式のみ」という判りやすさはいいと思いますが、パッケージには BD ロゴも DVD ロゴも大きくは示されておらず、見慣れない「MovieNEX」のロゴだけが目立っているので、それはそれで判りにくい。
また、パッケージメディア+動画配信という形態ではハリウッドが主導する「UltraViolet」がありますが、あれとの違いは何なのか?と調べてみたら、ディズニーは大手レーベルで唯一 UltraViolet に賛同しておらず、独自方式を採っているようですね。

【本田雅一のAVTrends】"ポストBD"の本命? UltraVioletの理想と現実 -AV Watch
【本田雅一のAVTrends】Disney Studio All AccessとUltraVioletの違い -AV Watch

ただ、MovieNEX は日本独自の方式で、ディズニー本社が主導する Disney Studio All Access/Disney Movies Anywhere とも異なる方式のようです。
日本向けの MovieNEX は、MovieNEX そのものがライツロッカーの役割と追加コンテンツの配信を担い、動画そのものの配信は提携する Google Play/niconico を経由する、という形態を取っています。米国の Disney Movies Anywhere は独自ストアまたは iTunes での配信となっているので、この捻れがもしかしたら先日の iTunes でのディズニー作品の配信停止と関係があるのかもしれませんね。

さておき、MovieNEX でのデジタルコピーの配信を私も試してみました。手順等は AV Watch の以下の記事が詳しいです(という手抜き)。

BD買ってGoogle Play/niconicoで視聴。ディズニーが開始した「MovieNEX」を試す - AV Watch

ストリーミングの低画質で観るのがもったいない作品なので、Google Play から HD 版をダウンロードしてみました。容量は 0.5GB 程度で、観てみると HD といっても 720p だよね?という解像度。しかも、データ量から推して知るべしですがビットレートが低く、Xperia Z2 Tablet(10.1inch/Full HD)ではジャギーやブロックノイズが目立つ、ちょっと残念な画質。これなら DVD をリップして自前でトランスコードしたほうが画質的には良さそうですね...。まあ、少なくとも手間は省けますし、7inch タブレットくらいまでの画面であればそこそこ満足できるとは思いますが、音声が日本語のみだったり(niconico なら英語音声も選べる模様)、いろいろと仕様の中途半端さが目立つのは事実です。

そういえば先日買った『ホビット』の BD にもデジタルコピーは付属していましたが、内容的にこれは大画面・高解像度で観てナンボの作品なので、デジタルコピーを試してみようという気にはなりませんでした。が、『アナ雪』は映像もさることながら歌が主役と言っていい作品だと思うので、いつでもどこでも楽しめるというのは意味がある。夏休みの帰省は移動時間も長いことですし、電車の中での子どもたちの時間つぶしにはもってこいだと思います。

投稿者 B : 21:30 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/06/18 (Wed.)

風立ちぬ [Blu-ray]

風立ちぬ [Blu-ray]

B00J2NX8NW

Blu-ray が届きました。

この映画に関する考察や評論はもう出尽くしたと言って良いほどに出ていますし、私の感想は劇場での鑑賞時と変わらないのですが、改めて、この映画はこれまでのどんな宮崎映画とも違う手触りの作品だな、と感じます。初期の、とにかく子どもたちに夢を与える作風とも、世界的に名が知られ始めてからのお説教くさい作風とも違う、これが宮崎駿という人物の芯なんだろう、という部分が凝縮されたような作品。

個人的には、この物語における堀越二郎には共感するところとそうでないところの両面があって、自分の夢を実現するチャンスがあればそれが大きな代償(この場合は、戦争への加担)を伴うものであっても手にしたい、という気持ちは理解できる部分があるけれど、それでも愛する人を事実上見殺しにするほどのめり込めるものか?というと、二郎の生き方は認めたくない。ただ、自分が家族を持っていない二十代の頃だったらどうかと考えると、同様に薄情な行動を取っていたかもしれないな...とは思います。が、それと同時に、二郎が本当に愛したのは菜穂子ではなく、飛行機作りの夢だけだったのだろうな、とも思うわけです。

まあ、この作品自体、史実に基づいてはいるものの堀越二郎と堀辰雄、および堀辰雄の著作をミックスして作られたフィクションなので、この作中の堀越二郎像を語ることにあまり意味はありません。むしろ、この創作から「『美しい飛行機を作りたかった堀越二郎』を美しい映像で表現したかった宮崎駿」が見えてくるわけで。作中の二郎はかつての宮崎駿自身の投影なんだろうし、かつての自分の投影として庵野秀明に声を当てさせた、ということなんでしょう。この美しい映像は、そういう様々な思いの上澄みなんだと思います。
その意味では、自分の美しい部分だけを二郎に見せて死んでいった菜穂子の存在も、宮崎駿の願望そのものなのでしょう。

美しくない自分を閉じ込めて、美しい部分だけをできる限り美しく見せる。子どものための創作でなく、警鐘を鳴らすための汚れの表現でもなく、自分が信じる美しさを表現する。それをやり抜くには、汚れた物事を自分の内側に呑み込む覚悟が要る、と思います。それを貫いてこの作品に凝集させた宮崎監督はやはり突出したクリエイターなのでしょうが、それと同時に、それを実現しようと思ったらここまで上り詰めなくてはならないのか...と思うと、それはそれで複雑な気分でもあります。

投稿者 B : 23:15 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/04/04 (Fri.)

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 [Blu-ray]

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 (完全生産限定版) [Blu-ray]

B00I9YNB4Q

Amazon で予約するとフライングで届くこともあったらしいですが、ヨドバシドットコムではきっちり発売日に届いたので、エイプリルフールネタに違いないと思っていました(ぉ。

満を持しての BD 化ということで、劇場公開版からは半分以上のシーンにわたって修正が加えられているとのこと。でも、もともとクオリティが高かったこともあって、見比べながらじゃないと違いが判らないレベルだと感じました。作画をやり直したというよりは、ディテールを足したレベルの修正なんでしょうかね?いずれにしても、繰り返し視聴して細部に至るこだわりを堪能したい仕上がりです。

完全生産限定版の特典ディスクは、サウンドトラックの CD と、暁美ほむらのセリフのファーストテイクを収録した特典ディスク。本編ディスクの副音声じゃなくて別ディスクで用意するというこだわりに驚愕しました。

作品の感想についてはここであえて語るまでもありませんが、劇場公開時から繰り返し観て思うのは、やはりテレビシリーズを終えて劇場版に至った製作陣の、魔法少女たちに対する「愛」がこの作品を創らせたんだろうな、ということです。少女たちにこういう活躍をさせたかったからこその序盤だろうし、その序盤の活躍シーンや意味深なオープニング映像は、別に悲しいシーンなわけでもないのに、こみ上げるものがあります。そして、賛否両論ある物語ではありますが、この[新編]があって良かった、公開前の不安は杞憂に過ぎなかった、と今にして思います。ラストはいろんな解釈のできる終わり方でしたが、欲を出してさらなる続編を作らずに、この解釈の広さのまま完結させておいたほうが良いのだろうな、とも個人的には思います。

序盤の魔法少女たちの日常に繰り返し浸るも良し、映像のディテールとそれぞれの意味をチェックするも良し、ラストの解釈のために何度でも観るも良し、思いのままにいろんな楽しみ方ができるのがパッケージメディアの良いところ。作品のファンなら必携のディスクだと思います。

投稿者 B : 00:40 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/04/02 (Wed.)

『風立ちぬ』 Blu-ray 発売へ

宮崎駿監督、最後の長編アニメ「風立ちぬ」。6月18日BD化 - AV Watch
風立ちぬ [Blu-ray]

B00J2NX8NW

宮崎駿氏の最後(本当か?)の監督作品、『風立ちぬ』がいよいよ BD 化されます。劇場公開後半年でパッケージ化されるのがほぼ当たり前になりつつある映画業界において、1 年はけっこう待たされたなあ、という印象になるのが怖いところですが、そこはいつもの PHL(パナソニックハリウッド研究所)クオリティで圧縮チューニングされているんでしょうから、期待できるというもの。私がこの映画の BD 化を心待ちにしていたのは、内容云々よりもあの映像美をまた堪能したい、という部分が大きいので、クオリティにはとても期待をしています。

それよりも、今回驚いたのはこの話。

「カリオストロの城」が最新HDマスター使用でディズニーから再BD化 - AV Watch
「カリ城」から「風立ちぬ」まで、宮崎監督の全11作収録BD-BOX発売。全作MGVC対応に - AV Watch

『カリ城』が再 BD 化ですか。まあバップから以前の BD が発売されたのは、BD というパッケージメディア自体の黎明期と言って差し支えない時期なので、今の BD と比べるとクオリティ的に見劣りするようになっているのは事実。マスタリングからやり直し、他のジブリ BD と同様に MGVC(マスターグレードビデオコーディング)による高階調記録と PHL による圧縮を経ているというのだから、これは期待が持てます。既に持っている BD を買い換えるのは微妙に抵抗があるところではありますが...。
そしてこの『カリ城』を含めて宮崎監督作品を全作収録した BD-BOX も発売。こればかりはニュースが出たのが 4/1 だったので、さすがにエイプリルフールネタだろうと思ってしまったのですが(ぉ、どうやら本当らしいです。しかも既存作品も全て MGVC 化され、既存ディスクよりもハイビットレートで収録されているというのだから恐ろしい(;´Д`)ヾ。

そうそう買える値段の BOX でもないので、『カリ城』だけ買い換えますかね...。

ルパン三世 カリオストロの城 [Blu-ray]

B00J7HENT6

投稿者 B : 01:30 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/02/04 (Tue.)

秒速 5 センチメートル [iTunes Store]

森の木の代弁者に期限切れを知らされた人のエントリーを読んで、私もダウンロードだけして放置していたのを思い出したので、期限切れギリギリに視聴しました。

秒速 5 センチメートル

B0013K6DL6

映像に対する評価が高い作品、という話は聞いていたので、以前から気にはなっていましたが、なんとなくそこまで観たいというモチベーションに至らず(笑)今まで観たことがありませんでした。年明けの iTunes Store のキャンペーンでレンタル無料になっていたのでなんとなくダウンロードして、そのまま忙しくて忘れていたという。映像の美しさが評価される作品って、私の中ではどうしてもそういう扱いになりがちです。
物語は、主人公と二人のヒロインにまつわる短いエピソード三本をまとめたものでした。それならそうと、分割してでも早めに観ておくんだった。

「リア充のアニメ」と言われる本作ですが、キャッキャウフフとは縁遠い青春を送った私みたいな元少年からすると、例え片想いでも女の子と二人っきりで話したり一緒に帰ったりするだけでぐぬぬ、と感じなくもありませんが(ぉ)、『耳すま』のようなド青春恋愛ものが好きな私としては、こういう話もナシではないと思います。ただ、なんだろうな...『耳すま』が青春してる乙女の視点で描かれた作品だとすれば、『秒速』は大人になった男の未練がましい回想、という視点で描かれているように見えて、自分にも思い当たるところがあるというか、同じ男の目で見て妙に痛々しい気持ちになるというか。解りますかね、この気持ち(笑
私は身の回りで「幼馴染み時代の恋の相手と結ばれるなんてこと」が 2、3 あったりするのですが、確かにそういう物語を描いても多くの人にはファンタジーにしかならないので、ラストシーンはああいう切なさで良かったんでしょう。

映像は確かに美麗で、リアリティが高く、それだけに「これを実写でなくアニメで表現する意味があるのか」と言われるのは、解る気がしました。でも、個人的には、特に空や桜吹雪、緑などの描き方が水彩画のようで、まるで動く絵画を見ているようだなあ、と感じました。あと、豪徳寺から岩舟に電車で向かうシーンで、路線図や風景を見ながら以前グンマーのブラジルに聖地巡礼に行ったときのことを思い出しました(ぉ。ちなみに、天候不良や人身事故で電車内に 2 時間閉じ込められるというのは、例え意中の人に会いに行く道中でなくても、絶望したい気持ちになるものです。
そんなわけで(どんなわけだ)、この美しい映像と切ない物語を観て、ついうっかり少女漫画を読んでしまったときや、何かの間違いで銀色夏生の詩集を読んでしまったときのような、何とも言えない気持ちになりました(笑。

ちなみに視聴したのは iTunes Store の HD 映像(1080p)でした。画質的には、レンタルであれば十分満足できるレベル。今後、あと何回か利用してみて、気に入ったら Apple TV を買ってきてもいいかな...。

投稿者 B : 01:05 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2013/11/01 (Fri.)

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 @109 シネマズ川崎

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語

前後編の BD-BOX もまだちゃんと観れていないうちに劇場公開が始まってしまったので、観に行ってきました。

TV 版の内容を忠実になぞったまま映像をリメイクした[前編]/[後編]と違い、今回の[新編]は完全なる新作。かつ、[後編]から続く話になる...ということで、期待半分、不安半分で劇場に足を運びました。ネタバレしたくなかったので、事前情報完全シャットアウトで、予告映像すらまともに見なかったくらい(笑。

未見の人もいるでしょうから、できるだけネタバレしないように書きますが、どうしてもイヤな人は私のように何も読まないことをオススメします(ぉ

前半は、おそらくもう TV 版をひととおり観た人であれば「こういうのが観たかった」という流れに違いないでしょう。若干の違和感を抱えつつも、TV 版のストーリーをひととおり知っている人であれば、こういう展開でこそ逆に泣けてきてしまうかもしれません。それくらい、TV 版のファンの心情をうまく撞いた構成だと思います。いや、むしろ物語の起承転結「転」の入口ぐらいまで、ほぼ「こういうのが観たかった」で埋め尽くされていると言って良いかも。それくらい、何を足しても何を引いても完成しなくなってしまう TV 版の続編として「ここしかない一点」だったように思います。
それくらい順目のストーリーである以上は、「あの世界」を作り出したのが誰か、というのは割と予想がついてしまうところではありますが...あんなどんでん返しがあるとは。脚本が虚淵玄だということをすっかり忘れていたよ!(笑

でも、このストーリーは TV 版からこの劇場版[新編]に至るまで、基本的には魔法少女「暁美ほむら」の願いの物語なのだ、と考えると、全てしっくりきます。神と悪魔の表面的な意味ではなく、神と対をなす存在としての悪魔。相手との対比の中で、あるいは他者との違いを認識することで、初めて自分という存在が確立できるということ。鹿目まどかの復活と二人の世界を築くことではなくて、「みんなといる世界」を願い、その結果として「みんなの世界」の外側にいることを選択することになったのは皮肉としか言いようがありませんが、全編を通して見るとその結果も理解できる気がします。あー、やっぱりなんか半分ネタバレっぽくなってしまいましたが(笑

後半の急展開を観たときの印象はヱヴァ『破』あたりに近いものがありましたが、伏線がきれいに回収されている分、「あれはどういうことなの?」というのが少なく、一回でもけっこうお腹いっぱいになれる作りだと思います。ただ、細かい演出にまで意味を持たせていることが多いシリーズなので、二度目、三度目に観ると「ああ、これはこういうことだったのか」と納得できるものがありそう。ヱヴァのように何度も行くつもりはありませんが(笑、二度目は行っても良いかな...。

しかしこれ、いくらでも続編が作れそうな終わりかたでしたね。商業的にはまだまだ続けたいところなんでしょうが、今回のような余韻を残した、解釈の幅の大きな「The End」でも、それはそれでいいような。むしろ、これもこれで何を足しても蛇足にしかならないように思えるので、無理に続けてほしくないかもしれません(笑。

投稿者 B : 01:55 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2013/08/13 (Tue.)

風立ちぬ @TOHO シネマズ ファボーレ富山

帰省中に観よう、と思って今までとっておいた映画を観に行ってきました。

風立ちぬ

風立ちぬ

『もののけ姫』以降の宮崎映画は、『崖の上のポニョ』という名作を経てもなお、もしかしたら老人の昔話の繰り返しやお説教に付き合わされるのではないか...という不安を抱いて劇場に足を運ばせるものがあります。今回は、太平洋戦争にまつわる物語であるが故に、さらにその懸念を強くしていました。

が...なんというかこれは、長い一篇の詩のような映画、とでも言えばいいでしょうか。とても美しい物語でした。

実在の人物・堀越二郎をモチーフにしたフィクションということで、優れた才能を持つ技術者とその恋人が、政治や戦争に翻弄されていく物語を予想していました。ある意味でそれは正しかったのですが、その経緯や苦悩を描いた物語ではなく、堀越二郎の夢と、それを実現していく「想い」の物語でした。航空機開発のいきさつは抽象的にしか表現されておらず、中盤まではちょっと物足りなく感じましたが、終盤には「この映画にはこの描き方で良かったのだ」と思えました。画竜点睛を欠いていたとすれば、やはり堀越二郎の配役でしょうか...。

「飛行機は、美しい夢だ。設計家は、夢に形を与えるのだ」

夢の中で二郎に啓示を与える、イタリアの航空機設計者ジャンニ・カプローニの言葉です。
私は昔から、ものに形を与える仕事をする人に強い憧れと敬意を抱いていて、それが自分自身がエンジニアを目指した原動力でもあっただけに、この言葉には強い共感をおぼえました。

十代の自分だったらその「美しい夢」に全力で自己肯定の気分を与えられていただろうし、二十代の自分だったら「そんなのきれいごとだよ、実際のものづくりは...」と斜めに見てしまっただろうけど、三十代も半ばを過ぎた今の自分には、この映画を通じて宮崎駿が表現したかったものが、なんとなくわかる気がします。
「ものをつくる」という仕事は、きれいごとではなくて、いろいろな事情やしがらみとは無縁ではいられない。作り手の意思と、世の中のあらゆるものごととの交差するポイントでものを作ることで、初めて世に受け入れられるものが生まれる。独りの意思だけではものを作り続けられないからこそ、作り手は悩み、苦しむ。でもそういうしがらみを血肉とし、あらゆるものごとを超えた先に、それでも「美しい夢」を持ち続けたやつだけが、最終的に夢を叶える権利を与えられる。「ものをつくる仕事」とは、そういうものだと思うのです。

おそらく、そういう時間を経てきた宮崎監督だからこそ、「ものをつくる生き方」をこういう形で表現したのではないでしょうか。様々なしがらみや世の中の変化をふまえながら、名作と言われるアニメーションを作り続けてきた宮崎監督だから、今、監督自身が最も美しいと信じるものの美しい部分だけを、最も美しいと思われる手法で表現し、人々に伝えたかったのだと思います。劇中で菜穂子が、愛する人に自分が最も美しい状態だけを見せて、そして去って行ったように。きっとカプローニは現在の宮崎監督自身であり、二郎は過去の宮崎駿であり、現代の若き作り手なのでしょう。

鈴木敏夫プロデューサーは本作を「宮崎駿の遺言」と言っていますが、私は、この映画が実際に宮崎監督の遺作になっても、きっと驚かないでしょう。劇場公開中にあと二度三度観に行ってもいい、名作に仕上がっていると思います。

投稿者 B : 00:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2013/07/28 (Sun.)

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語 [Blu-ray]

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語 [Blu-ray]

B00C3E3ISM

発売日に届いていました。

ANIPLEX+ 版の豪華特典については注文前に知っていましたが、さすがにあれを置いておく場所は我が家にはないな...と思って普通に Amazon に発注。
最近忙しくてまだ断片的にしか観れていませんが、自宅のテレビで鑑賞すると、テレビ放送時と比べて映像が完全に別物になっていることを改めて実感します。映画館で観たときには、明らかに演出が変わった部分を中心にいくつかの変更点には気がついたものの、大画面・初見なので細かく観る余裕がない・その場の雰囲気(笑)で正直ここまで変わっているとは思いませんでした。「劇場のスクリーンに合わせて最適化」された分、画面への馴染みが良くて違和感がなかった、ということかもしれません。

そのあたりの差分について、テレビ版の BD と多くのシーンに渡る比較記事を見つけましたが、本当に「手を加えていないカットはない」というレベルですね...。

ヲタブロ : 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語/[後編] 永遠の物語 BD レビュー・感想

映画に関する感想は[前編][後編]それぞれの上映時に書いた内容から変わりはありませんが、物語の構成としては、やはりテレビアニメの「正味 20 分放送して、次まで 1 週間待たせる」というフォーマットがあったからこそ、あれだけの盛り上がりが作れたのだろうな、と、繋ぎ合わせられた作品を観て、改めて実感するわけです。

ともあれ、検証・考察サイトを見るとひとつひとつのシーンに込められた/隠された意味が数多くあることに気づけるこの作品。『ヱヴァ Q』あたりもそうですが、噛めば噛むほど味が出てくるので、夏休みにじっくり堪能したいと思います。秋公開の『[新編]叛逆の物語』も、期待に応える作品になるのか、期待を裏切る作品になるのか、怖さ半分ではありますが、今から楽しみ。

投稿者 B : 06:47 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2013/07/17 (Wed.)

紅の豚 [Blu-ray]

紅の豚 [Blu-ray]

B00CAP5NUK

スタジオジブリの旧作 BD 化の「しんがり」(まだ出ていないのもありますが、名作と言われるものの中で)は『紅の豚』。同じく空に憧れた男が主役の『風立ちぬ』の公開に合わせて、という憎いタイミングでのリリースとなりました。待ち望んでいた作品だったので、届くや否や視聴。

このディスクでの注目は、話題の「マスターグレード・ビデオ・コーディング(MGVC)」が採用されたディスクであるということでしょう。「『マスターグレード』は(株)バンダイの登録商標です」という注記を入れるあたり、もうそういうユーザー層を狙って名付けたんじゃないかと思われるネーミングですが(笑)、BD 映像の階調をより高めるための技術、です。現時点では本田さんか Phile-web の記事がいちばん詳しいかと。

【本田雅一のAVTrends】真のマスター品質を再現。パナソニック独自技術MGVCが魅せる映像作品の実力 -AV Watch
パナソニック、12ビット収録のBD新技術「MGVC」を開発 - PHL柏木所長が語る開発背景【更新】 - Phile-web

まあ、今のところ対応しているのはパナソニックの DMR-BZT9300 の最新ファームウェア版のみで、この技術自体がパナソニック独自のため他社製品では対応予定なし、というのが悲しいのですが(´д`)、一度実力を味わってみたい技術ではあります。ちなみに、MGVC 自体は『となりのトトロ』以降のジブリ BD が対応済み、とのこと。

というわけで、我が家の現在の再生環境ではせっかくの MGVC も宝の持ち腐れなわけですが、それでもこのディスクの画質は素晴らしいの一言。「名作」と語り継がれるジブリ作品の中では比較的新しい(といっても劇場公開は 20 年以上前)ということもありますが、オリジナルフィルムの状態が良いこともあるのか、古い作品とはとても思えない、スッキリした高画質。地中海の碧い海と蒼い空、そしてポルコの駆る飛行艇の目の覚めるような紅、それらが今までに観たどのソースよりも鮮やかに目に飛び込んできて、まるで自分が空を飛んでいるかのような高揚感さえ感じました。ジブリ旧作 BD といえばフィルムグレインがけっこう気になるレベルで残っているものが多いですが、今作に関しては程よく抑えられ、HD らしいスッキリ感とフィルムソースらしい柔らかさの共存した、とても好ましい画質です。
ジブリ旧作の BD 化では今のところ『魔女宅』が最高の出来だと思っていましたが、MGVC なしでの再生でも、この BD は魔女宅を超えているかもしれません。映像ソースのクリーニングやリマスタリングをしたスタッフさん達の仕事も素晴らしいですが、だてに BD の冒頭に鈴木敏夫プロデューサーと並んで「圧縮 柏木吉一郎」とクレジットされていないよなあ、と、クオリティの高い仕事に純粋に敬意を表したいです。

自分も歳を取ってきたせいか(だって劇場公開当時まだ中学生ですよ)、最近では繰り返して観たいのはナウシカやラピュタよりもむしろ『豚』かも、とさえ思うようになってきました。そんなときに、この高画質でいつでもあの空が見られることに感謝しつつ、MGVC 対応デッキのラインアップが(他社も含め)もっと広がってくれることを期待したいと思います(笑。

投稿者 B : 01:26 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2013/04/26 (Fri.)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q [Blu-ray]

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO. [Blu-ray]

B00BHO0FK8

発売日には届いていたのに時間と体力が取れなくて放置してしまっていましたが、ようやく鑑賞。

昨年 11~12 月にかけて劇場で三回観たので(笑)もうストーリーに対する感想とかは新しいものはないんですが、初回は話が飲み込めずにポカーン、だったのが、やっぱり回数をこなすごとに細かい台詞や演出の意図が理解できるようになっていて、ああこういう作りこそがエヴァなんだよなあ、と思い知らされます。でも、まだまだバラ撒かれただけの伏線が大量に残されているので、一日も早く『シン』が観たいところ。今度こそ本当に完結させる気があるのでしょうか(笑

『序』『破』では上映版から BD/DVD のバージョンの間には追加・修正されたシーンが数多くありましたが、この『Q』の BD/DVD はバージョン 3.33 とはいえ、公開からさほど間を置かずに発売されたこともあって、シーンの追加は特にないもよう。その代わり、主に CG で製作されたシーンを中心に映像ディテールの追加やクオリティアップが随所にわたって施されていて、一回観ただけでも映像が細かくなり、CG と手描きアニメの馴染みが良くなっているのが分かりました。
逆に『巨神兵東京に現る』のほうは、直視型ディスプレイで観ると特撮の不自然な部分が特撮博物館や劇場で観たとき以上に気になる。これは自然な映像で楽しみたいならプロジェクタのほうが良いかもしれません。

『Q』ってどうにも救われない話なのに、何故か繰り返して観たくなる妙な中毒性を持っているんですよね...。明日から GW だし、『序』から順番に見返してみたい気もしてきました。

投稿者 B : 23:33 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2013/02/27 (Wed.)

おおかみこどもの雨と雪 [Blu-ray]

おおかみこどもの雨と雪 [Blu-ray]

B00AHSQRBQ

買いました。この映画は去年劇場に観に行ってとても心に残ったので、BD が出たら真っ先に買おうと思っていました。何より細田守ファンだし、故郷の風景が美しく描かれているし、それに「人の親」としていろいろと感じるところのある作品です。

一度観たからには、もう冒頭の楽曲が流れてきたところで早くも条件反射的にうるうる来てしまうわけですが(笑)、この映画はいい。「狼と人間の間に生まれた子ども」という題材ではありながら、その本質は「子どもを育てるとはどういうことか」を親の視点から描いた作品であると思います。子どもは、親の知らないところで、いろんなものを見て、感じて、吸収して、自分なりに少しずつ大人になっていく。人の親になってほんの 7 年の私でさえそれを実感する瞬間は少なくないのだから、子どもが自分から巣立っていくのを寂しく感じつつも「しっかり生きて!」と見送った、あの台詞と表情には心を打たれるものがありました。果たして自分は「そのとき」に、素直にそれを受け止めることができるのか。

おおかみこどもの雨と雪

BD の初回封入特典のフィルムブックマーカーは、台風直撃のときの体育館で、主要キャラが写っていないシーンという微妙なところでした(´д`)。まあ、私はこういうおまけはあまり気にしないほうですし、『サマーウォーズ』のときのように余計なものをたくさんつけて高く売り、後から廉価版を出すような商売は好きじゃないので、今回くらいシンプルなパッケージのほうがありがたいですが。

細田守作品では『時かけ』『サマウォ』は夏になると決まって観たくなりますが、この映画はむしろ人生の、子育ての節目節目で見返したくなりそうな気がします。

投稿者 B : 23:23 | Anime | Movie | コメント (2) | トラックバック

2013/02/20 (Wed.)

『ヱヴァ Q』『ホビット』が早くも Blu-ray 化へ

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」BD/DVDを4月24日に発売 -AV Watch
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO. [Blu-ray]

B00BHO0FK8

なんと!『Q』の BD が早くもリリースとは。例によって 1 年くらい待たされるものだとばかり思っていましたが、半年も経たずに出てくるとは。

『Q』は最終的に劇場には 3 回足を運びましたが、まだまだ消化不良な部分がたくさんあって、改めて好きなときにじっくり観たいと思っていただけに、早期の BD リリースは大歓迎です。初見ではどういう話なのかよく解らずにお口があんぐりしてしまいましたが、2 度目、3 度目と観るうちに深まっていって、すっかりハマってしまったという。『破』までの展開が、旧作の流れを踏襲しながら明快なストーリー展開で見せてくれていただけに、最後までこの流れで秀逸なエンタテインメント作品として結んでくれるんだろう、という予測を見事に打ち砕いてくれたのが『Q』。震災後の社会の変化を受けて、という側面も少なからずあるのでしょうが、真っ当な期待を裏切ってこその庵野秀明ということなのでしょう。BD 版では特典映像で『破』からのミッシングリンクを繋いでほしいところですが、そういうことをしないのが庵野秀明という監督です(笑。

なんにせよ、早く BD が欲しいなあ。ずっと先だと思っていたものが、ほんの 2 ヶ月後に出てくると判った途端、逆に待ちきれなくなってしまうのが人の性でしょうか(^^;;。

「ホビット 思いがけない冒険」が4月17日にBD化 -AV Watch
ホビット 思いがけない冒険 3D&2D [Blu-ray]

B00BFNXO7M

こっちももう BD 化!ヱヴァよりもさらに短くて、劇場公開されてから 4 ヶ月ですよ...。最近はパッケージ収入での投資回収までを前提として映画やアニメが製作されているという話はよく聞きますが、このクラスの大作でも興行収入だけでは成り立たないということなんですかね。映画ファンとしては早期のパッケージ化は嬉しいところではありますが、あまりにスパンが短すぎると劇場に足を運ぶ意義自体が薄れてしまうとも思うので、悩ましいところではあります。

これも BD を買うつもりではいますが、迷うのがどのパッケージで買うか。3D&2D BD セット、BD&DVD セット、DVD 単品という形態での販売になります。BD&DVD を買ってもどうせ DVD を観ることはないし、今後 3D 環境を手に入れたときのことを考えて 3D&2D BD を買っておくべきか...。2D BD 単品で十分な気はするんですけどね。それから、このシリーズの常として「後からスペシャル・エクステンデッド・エディションが出る」という可能性も否定できないので、すぐに買うといずれ後悔するハメになりそうな気もします(;´Д`)ヾ。

そういえば、LOTR のエクステンデッド・エディション トリロジー BOX も買おうと思いつつまだ買っていないし、『ホビット』と併せてゴールデンウィークのお楽しみにする、というのも悪くないかもしれません。UC6 といい、ここ 2~3 ヶ月欲しい映像パッケージ作品のリリースが続くので、お財布的にはなかなか厳しいモノがありますが(^^;;。

投稿者 B : 00:33 | Anime | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/12/12 (Wed.)

おもひでぽろぽろ [Blu-ray]

おもひでぽろぽろ [Blu-ray]

B008TNFHJY

魔女宅』と同時に BD がリリースされた『おもひでぽろぽろ』も合わせて確保。私が BD を購入している他の作品に比べると、そこまで大好きというほどでもないんですが、あのじんわりした雰囲気がたまに味わいたくなるのと、当時絶賛された作画が BD でどのように再現されているかに興味があったので、まとめて購入しました。

まず第一印象は「あれっこんなもんだっけ?」というもので...というのも、『魔女宅』がこれまでのジブリ過去作 BD としてはおそらく最高画質と言える「デジタル的」な画質にリニューアルされていたのを観た直後だけに、そこからのギャップを感じてしまったというのが正直なところ。冷静になって観ると、従来のジブリ過去作 BD のクオリティの延長線上にある、解像度はしっかり確保しながらも当時のフィルムの味、雰囲気を残した画質、でした。フィルムグレインや微妙なコマの揺れについては大きく手を加えず、真っ当にいつもの手順でハイビジョンテレシネを行って彩度・コントラストを強調しつつ、いつものフィルタでエンコードした...という感じでしょうか。『魔女宅』も本作も、BD の圧縮はもちろん PHL の柏木吉一郎氏の手による安定の仕事ぶり。
圧巻はやはり、本作の作画的な最大の見せ場である紅花畑でしょうね。丁寧に描き込まれた紅花のひとつひとつが違っていて、全て手描きだからこそ表現できる味わい深さというのは、DVD ではさすがに感じられなかったレベルのもの。『魔女宅』の BD が現代的なパキッとしたタッチで表現されていたのに対して、こちらはむしろ手描きのイラストがそのままアニメーションになったかのような、温かみのある表現になっています。特に、回想シーンの独特の空気感は、今までの他の BD ではみられなかったものだと思います。

ストーリー的にはそれほど大きな盛り上がりもなく淡々と進んでいく話で、気分的にはむしろそういうのがいいと感じるときもありますが、ジブリ作品の中でも特に淡々とした作風ですよね。個人的には、昔観たときには主に回想シーンでは主人公の子ども時代のほうに共感するところがあったのに、子どもを持つ身となって観てみると、親子の関係とか生活感みたいなものが生々しすぎて、逆に疲れるというか(笑。子育てがもう少し落ち着いてから観ると、また違った印象になるのかもしれませんが。

投稿者 B : 00:54 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/12/09 (Sun.)

魔女の宅急便 [Blu-ray]

魔女の宅急便 [Blu-ray]

B008TNCYSQ

『魔女宅』が待望の BD 化。これ待ってた人は案外多いんじゃないでしょうか。私もその一人で、発売日に Amazon から届きました。

これも『トトロ』に並び、娘たちの無限リピート再生のおかげで DVD 版を少なくとも 100 回は観たと思います。実は DVD は一度次女になくされてしまい、しばらく観れなくなっていましたが、引越しのときに AV アンプの下から出てきたという(笑。
ともあれ、ジブリの過去作が順次 BD 化されてきた中にあって、なかなか出てこなかった本作だけに、DVD 版の画質のアマさにはそろそろウンザリ、リリースを心待ちにしていました。

BD 版ということで期待していた画質ですが、これがまた良い意味で裏切られました。今までのジブリ過去作の BD 化って、「オリジナルの雰囲気を残す」という意図でフィルムのグレインがけっこう残されていたり、コマの揺れが気になったりしていたものでしたが、今作はこれまでの BD に比べるとグレインがかなり抑えられた、スッキリシャッキリした高画質。現代のデジタル作画に匹敵する...とまで言ったら言い過ぎですが、製作が一年しか違わない『トトロ』に比べてもかなりの高画質と感じました。発色も浅かった DVD と比べ、BD では色乗りがとても良く、キキの赤いリボンの鮮やかさと黒い魔女装束の対比、空や海の青さが活き活きとしていて、観ていて楽しくなってきます。
また、他のジブリ作品に比べると本作の背景の描き込みについてはあまり語られることがありませんが、木や石の質感、絨毯のいかにも柔らかく暖かそうなイメージ、キキが空を飛んでいるときの街並み...といったものが、フィルムではここまで表現されていたのか!というのに初めて気づき、驚かされました。この映画、確か小学生の頃に映画館に観に行ったんですが、さすがに当時の画質とかは覚えてないからなあ(^^;;

ストーリーについては今さら語るまでもありませんが、やっぱりこの作品は良いですね。画音質も十分だし、ジブリファンならば必携の BD と言えるでしょう。
これで私が好きなジブリ映画はだいたい BD へのリプレースが完了しましたが、次はまだ出ていない『紅の豚』がいつリリースされるのか。これまでのペースを考えれば、来夏あたりのリリースになるのではないかと思っています。

投稿者 B : 00:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/11/23 (Fri.)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q @109 シネマズ川崎

観てきました。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

実際には上映 2 日目の朝イチで川崎の 109 シネマズに観に行ってたんですが、微妙に消化不良気味だったので、池袋の HUMAX シネマズで 2 回目を(笑。

私の周囲の人々はこの 1 週間であらかた観に行っているようですが、まだ観ていない人もいると思うので、とりあえずネタバレ防止策を入れておきます。











直前の『金曜ロード SHOW!』で冒頭の 6 分半を観ていたとはいえ、オープニングから 30 分くらいはぽかーんとしてしまいました。なんというか、エヴァというよりはエヴァ的なものにガンダムと最近のアニメ...エウレカセブンとか(って断片的にしか観たことないけど)を混ぜたような感じ、とでも言えば良いのかな?葛城ミサト艦長だって、声と絵面だけだとむしろアークエンジェル(ガンダム SEED)だし。しかも『破』のクライマックスで「行きなさいシンジ君、誰かのためじゃない、あなた自身の願いのために!」と言っていたミサトさんが今回は「あなたは何もしないで」だし。
テレビ版とも、旧劇場版とも全然違うどころか、『破』までの新劇場版とも大幅にテイストが違ってしまって、でも新たな謎もたくさん追加されて、初見の直後は若干の置いてけぼり感がありました。

『破』までを見たところでは、『序』はテレビ版序盤のけっこう忠実なリメイク(でも一部設定は違っている)だったのに対して、『破』でサードインパクトが始まってしまうというサプライズがあり、「序破急」で考えるならば確かにこの作品は『破』だと思っていました。が、『Q』で『破』以上の変化があるということは、むしろこれは「序破急」じゃなくて「起承転結」であり、『破』はむしろ『承』に過ぎなかったのか。純粋に『破』の続きとして始まる物語を想像していた身としては、いきなり横から頭を鈍器で殴られたような衝撃でした。
ネット上では既にさまざまな考察がなされていて、かなり真実味のありそうなセンもいくつかあります。『序』『破』にさかのぼって伏線を検証してみるのも楽しいものです。が、こうやってああでもないこうでもないと検証したりファン同士で議論したりする状況それ自体が、もう庵野監督の思うツボといったところ(笑。そういう意味では、この『Q』もその先に続く物語も初見では「コレジャナイ」と感じても、紛れもない『エヴァ』そのものなんでしょう。これはエヴァとしてアリかナシか、という議論になりがちですが、私としては間違いなく「アリ」です。

そして発表になった次回作のタイトルは『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。タイトル自体『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』ではなく『シン・エヴァンゲリオン劇場版』だし、記号はコロンを含めるかどうかで楽譜の反復記号にも終始線にもなるという、いつものダブルミーニングの遊びです。もうテレビ版も旧劇場版も新劇場版もループしている説がほぼ確定的になりましたが、この広げた風呂敷をどう畳むのか。というか、次回で終わらせる気さえないんじゃないの?と心配になってしまうくらいですが(笑)、今からとても楽しみです。

この『Q』も、時間さえあればあと 1~2 回くらい観に行っても良いかなあ。

投稿者 B : 23:17 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/10/29 (Mon.)

マクロス FB7 @シネマサンシャイン池袋

マクロス FB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!

マクロス FB7

観に行ってきました。劇場版マクロス F の出来が良かったし、今年の春から続いているマクロス 30 周年記念企画の流れで。マクロス F とマクロス 7 のコラボレーションとか、7 のほうを未見でも気になるじゃないですか。私の周囲で 7 を観たことがある人には、7 はそれなりに好評だし。

本当は事前に TSUTAYA で 7 の DVD を借りてきたりもして、予習してから行こうと思ってたんですが、忙しすぎて再生する余裕すらなく(´д`)。結局、7 の予備知識については皆無(「俺の歌をきけ!」の台詞くらいは知ってる)、ぶっつけ本番で観ることになりました。

観てみたら...お、おおぅ、これ F と 7 のコラボというよりもほぼ 7 の総集編じゃないですか。90% 近くが 7 の内容と言って良く、F のキャラクターや設定は客寄せのために付け足されたと言って良い内容。これ、エンディングのアレがなければ F ファンは石を投げてもおかしくない内容なんじゃないですかね。7 の内容に関しても、あらすじは理解できましたが、7 ファンの人が「良い」と言っている理由にあたるエピソードや話の流れはぶった切られているように見えました。
まあ、同じ総集編商法だとしても今月の劇場版『まどマギ』が良かっただけに、どうしても比べてしまうのは FB7 に対してアンフェアなのかもしれませんが、こっちの総集編にはあまりにも愛がないように感じました。F 関連のシーンについては新規カットでしたが、7 関連のシーンは見た限りすべて使い回しだったし(´д`)。

うーん、やっぱり今年のマクロス 30 周年企画は当たり外れが多いというか。もうちょっとなんとかならなかったものですかね...。

投稿者 B : 02:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/10/17 (Wed.)

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編]永遠の物語 @横浜ブルク 13

先週の[前編]に引き続き、観に行ってきました。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編]永遠の物語

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編]永遠の物語

[前編]がテレビ版の 1~8 話、後編が 9~12 話を再構成したお話、ということで尺に余裕のある[後編]は何か新しいエピソードが追加されているのか、と期待不安半々で劇場に足を運びました。

が、特に新しいエピソードの追加はなし。

全編に渡って作画の修整を行い、かつ重要なシーンのいくつかでは演出や作画そのものをやり直すことで物語に密度と厚みを増してこそいたものの、おそらく台詞単位でさえ追加された要素はほとんどなかったようです。テレビ版を 2 回以上観ていれば「あ、ここが追加された作画か」と気づけるシーンはいくつもありますが。
結果的に 9~12 話の内容をほぼノーカット、+新しい演出で尺が延びた分+[新編]の予告で 120 分になった、というのが実際でしょう。上映が終わって席を立ったときに、他のお客さんの満足げな声に混じって「これなら[新編]だけ見ればよかったよな」と話す声もちらほら聞こえたほどでしたが、まあストーリーを追っかけるだけならそれでもじゅうぶん、というのは一理あるでしょう。

[後編]でここまでテレビ版からの変化がなかったことには私もさすがに驚きましたが、パンフレットの中で新房監督自身が語っている

テレビで放映されたときの元々の構成はなにひとつ崩せない、ちょっと変えただけで全てがくるってしまう、そんな絶妙なバランスで組み上がっているんだと、改めて虚淵さんの脚本に驚かされました。
というコメントが全てだよなあ...と思います。それだけ、テレビ版の構成そのものがこの物語にとって事実上唯一の解だったのではないかと思うわけです。

[前編]のときに、劇場版では「スタッフのそれぞれの魔法少女たちに対する愛がストレートに表現されている」と書きましたが、[後編]でもそれは健在どころか、より明確な形でそれが描かれています。魔法少女たちの苦しみや遂げられなかった想いに対する弔いというか...おそらくこれは単なるスタッフ側のキャラクターへの愛ではなくて、視聴者側の少女たちに対する想い入れを汲んで、ちょっとあざといくらいに表現した結果ではないかとさえ思います。

そして映画の最後に予告編が挿入され『[新編]叛逆の物語』が用意されていることが明らかになるわけですが。テレビ版のストーリーは、ラストに多少解釈の余地があるとはいえ広げた風呂敷をきれいに畳みすぎていて、これ以上どんなエピソードを足しても蛇足にしかならないのでは、と思えるだけに、期待と同じくらいに不安があります。特に劇場版前後編として[新編]に繋がりそうな新たな伏線が張られていたわけでもなかったので、余計に。

ともあれ、個人的には劇場に足を運んで良かったと思います。テレビ版はさすがに BD 買い揃える気にはなりませんでしたが(主に予算的な意味で)、この劇場版は BD 買ってもいいかも。

ちなみに今回鑑賞した横浜のブルク 13。ガンダム UC ep4 のときに音響のひどさに辟易して以来敬遠してきましたが、今回は行きがかり上利用しました。視聴したのはシアター 7 で、なんとこの劇場で最大の部屋(488 席)が割り当てられているじゃないですか(!)。人気ぶりに驚いたと同時に、相変わらずの音響にがっかりしました(´д`)。部屋そのものの音響特性がライヴすぎるのに加えて、スピーカのボリューム上げすぎ。いろんな音がぐわんぐわん響きすぎて、台詞の機微を聞き取るとか、サラウンドを楽しむとか言えるレベルではありません。セッティングである程度は改善できそうなものですが、そこにコストをかける気が劇場側にないのか、それともここの音響さんの好みと私の好みが根本的に合わないのか。画質がいいだけに惜しいですが、ここはやっぱりできるだけ利用したくない劇場ですね...まあ、チネチッタも誉められた画音質とは言い難いですが(´д`)。

あ、特典のフィルムコマ引き替えはとっくに終了していてもらえませんでした(´д`)。土曜封切りにも関わらず、早いところでは日曜日の午後にはもう完了していたらしいので期待はしていませんでしたが、ちょっと早すぎるような...。

投稿者 B : 00:51 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/10/11 (Thu.)

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語 @チネチッタ

レイトショーで観てきました。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語

単なる総集編なら用はないなあ...と思っていたんですが、先に観に行った方々の評価が比較的高かったので、観ておこうと思って。

先に結論から言ってしまうと、少なくとも今回の[前編]はテレビ版の総集編にすぎませんでした。全 12 話ある中の 1~8 話を約 2 時間の尺で再編集したストーリーで、新たなエピソードは特にありません。なので、ストーリー重視な人であれば、特に観る意味はないかと。ただ、作画は全編にわたって描き直されていて、映画館のスクリーンで観ても十分すぎるほどの密度のある画で、圧倒されたのは間違いありません。テレビ版は毎週放送というスケジュール的なものもあってかスカスカな作画で、BD/DVD リリースにあたっては大幅な修整が加えられたというのは有名な話ですが(ただ私は BD/DVD 版は未視聴)、Web 上に散らばっているそれら TV/BD 版の比較検証画像とも違うレベルでの修正が施されています。
あとは、単なる作画修整にとどまらず、「テレビ版からさらに 1~2 回ループした時間軸の物語」というコンセプトで、設定が少しずつ変わっている(さやかの髪飾りだったり、杏子が口にする食べ物だったり)のも、ディテールをチェックしたがるファン心理を突いていると言えます。

ただ、改めてつなぎ合わされたストーリーを観てみると、テレビ版は「正味 20 分×12 週」というフォーマットを計算し尽くした上で作られた脚本と演出だったのだな、ということを改めて感じました。毎回、時間いっぱいのところで新たな事実が明らかにされ、次回が気になる...という構成は、エアチェック BD で一気見した私でも、OP/ED が挟まることで緊張感を駆り立てられたので、リアルタイムで観ていた視聴者にはどれほどだったか。その点、この劇場版は一定のテンションが続くので、テレビ版よりも凝縮されたストーリーながら、気分的に中だるみを感じるところはありました。
ただ、既にネタバレしていることを逆手に取ってか、テレビ版で重きを置いていた「謎を少しずつ明らかにしていくこと」にこだわる必要がなくなったぶん、この物語の主人公たる少女たちの心理面がフォーカスされるようになったのが劇場版のポイントだと感じました。少女たちの基本的な台詞はテレビ版から変わっていないにも関わらず、映像や音楽の演出によってそれぞれの心境の変化や悩み、喜び、悲しみがより強く表現されています。言い方を変えれば、スタッフのそれぞれの魔法少女たちに対する愛がストレートに表現されているというか(笑。

今週末に封切られる『[後編]永遠の物語』は、残り 4 話分のストーリーを 2 時間で再構成するということで、[前編]ではほとんどなかった新たなシーンがいくつか追加されていることが考えられます。テレビ版を観ているなら、人によっては[後編]だけ観れば十分、ということもあるでしょう。まあテレビ版が「何も足せない、何も引けない」完成度だったので、むしろ何かが足されてしまうことに対する恐怖感はありますが、同時に楽しみでもあります。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/07/27 (Fri.)

超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~ [Blu-ray]

超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~ Hybrid Pack [Blu-ray]

B007NDJG98

いやはや、ずいぶん待たされた感のある『愛おぼ』の BD がようやく発売されましたね。

今までにも何度か書いていますが、私はリアルタイムではマクロス世代。幼稚園から小学校にかけては、ガンダムごっこではなくマクロスごっこやオーガスごっこで遊んだ世代です。なので、この BD も買わずにはいられませんでした。
ちなみに、この BD は『イツワリノウタヒメ』『サヨナラノツバサ』と同様、PS3 向けゲームが同じディスク上に記録された Hybrid Pack 仕様。ゲーム販路での流通となっていて、家電量販店だと DVD 売場には売っていないので、ゲーム売場でわざわざ「PS3 のマクロスください」と言ったら最初通じなかったという(´д`)。

内容は今さら言うまでもないと思うので、画質に関して。

けっこう画質にムラがありますね。キャラクターのアップ画面を中心に、マクロスの艦内外のメカ描写などは最近の作品だと言われても信じてしまいそうなほどクッキリハッキリしていて驚きました。近年のアニメでは見やすさのためにむしろ省略してしまうディテールまで描き込まれた部分がハッキリと見えたり、オリジナルでは宇宙にこんなにたくさんの星が描かれていたのか!と感嘆するほどに高精細で、かつオリジナルのコントラスト高めな映像をよく再現しています。いっぽうで場面によってはフィルムグレインがかなりザラついた質感で残っていたり、特に引きの構図や画面全体で動きが大きめなシーン、および特にゼントラーディ艦内のシーンで、画面のピントが合っていなかったり、輪郭線が二重に見えたり、という症状が見られました。ゼントラーディの台詞に関しては字幕が入っているため、おそらくその撮影上の事情などもあるのでしょうが、高画質なシーンと DVD 以下と思えるシーンの落差が激しくて、せっかくの集中が乱されてしまうことがままありました。ただ、きれいなシーンは本当にきれいで、それだけでもファンは観る価値あると思います。

まあ作画のクオリティや画質やメカの完成度で言ったらマクロス F のほうが当然素晴らしいのですが、やはりオリジナルはオマージュには超えられない何かを持っていると思います。また部屋を真っ暗にして、ちょいちょい観よう。あるいは、これは久々にプロジェクタを引っ張り出してきて観たいですね。

投稿者 B : 02:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/07/25 (Wed.)

おおかみこどもの雨と雪 @109 シネマズ川崎

映画「おおかみこどもの雨と雪」

おおかみこどもの雨と雪

先週末から公開されたばかりのこの映画、さっそく観に行ってきました。

細田映画ファンとしては 3 年ぶりの新作ということで、ずっと楽しみにしていました。反面、今までの作品とはちょっと毛色が違いそうな雰囲気も漂っていたので、不安半分・・・というのもありつつ。「おおかみおとこ」と人間の女性の間に生まれた二人の「おおかみこども」の物語、という以外にほとんど事前情報を仕入れずに観に行きましたが、今までの細田映画とも、私が想像していたような方向性とも随分違っていて、驚きました。
どちらかというと『トトロ』や『ポニョ』のような、大人も子どもも楽しめる作品なのかな、と思っていたら、むしろ子どもには難しいだろう、大人向けの作品でした。『おおかみこどもの雨と雪』というタイトルながら、主役はむしろ宮﨑あおい演じる母親の「花」の子育てと人生の物語。二児の親としては、姉の「雪」が生まれた瞬間から、私も完全に人の親の目線で作品の世界に没入していました。

まだ公開直後なので内容のネタバレは避けますが、クライマックスはもっと盛り上がるのかと思ったら、案外淡々と進んでいくものですね。物語のダイナミクス的には『アリエッティ』的な抑揚なので、予告編の躍動感あふれる映像の延長線上を期待していると、静かなクライマックスに肩透かしを食らうかもしれません。でも、このストーリーと、主人公・花のキャラクターにとても相応しい結末で、エンドロールを観ながら何度も余韻をかみしめてしまいました。
ストーリーは花とおおかみおとこの出会いから、雪が 13 歳になるまでを描いているので、私の長女はちょうどその半分。雨と雪の姿が、あまりにも自分の娘たちの姿にオーバーラップして見えたので、これからの 6 年、そしてその先、を想像すると、なんだか自分が全然足りていないような気がしてきます。

さておき。

この作品の舞台は、二人の出会いから子どもたちが生まれる前までを国立(明らかに一橋大学と思われる学校がありましたね)、そして花が二人のおおかみこどもを育てていく山あいの農村を富山県上市町をモチーフとしているようです。富山が舞台になったのは、細田守監督自身の出身地がこの上市町だからというのが大きいでしょうが、花たち三人が田舎に引っ越し、あの独特の稜線が画面に現れた瞬間に、立山の麓が舞台であることを認識しました。それくらい、海沿いに生まれ住んだ私ですら判るほどに、富山県人はあの山の形を毎日目にしながら生きていて、心に刻まれているということだと思います。
私は山のほうの暮らしは分かりませんが、10 歳の頃に建て替えられる前の生家は築 100 年を超える古民家だったので、花たちのボロ家での住まいには本当に懐かしくなりました。そういう、建物だったり街角だったり風景だったり気候だったりするものの描写が本当にリアリティがあって、もしかしたらこの作品の本当の主役はこの映像美術そのものなのではないか、と思ったほどです。ジブリのそれとはちょっと方向性が違うし、リアルに描写しすぎなんじゃないかというのが少し鼻につくほどでさえありましたが、この美術はアニメ作品の中でもマイルストーンのひとつになると思います。

いい映画でした。そして、私が家にいない間子どもたちを見てくれている奥さんに、もっと感謝しないといけないなあ、というのを痛感した映画でもありました。

投稿者 B : 23:58 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/07/20 (Fri.)

となりのトトロ [Blu-ray]

となりのトトロ [Blu-ray]

となりのトトロ

『となりのトトロ』の BD がようやく発売されたので、私ももちろん購入しました。

DVD も持っているんですが、さすがに DVD の普及初期(2001 年)の発売なので、HDTV で今観ると画質的にはかなり厳しい。エンコード技術やプレイヤー側の再生時補間技術の向上で、DVD でも最近発売されたものはパッと見で HD 画質なんじゃないかと錯覚するくらい高画質なものも少なくないですが、逆にそういうのに見慣れてしまうと、画質が気になって楽しめないレベルだと思っていました。
加えて、ここ 4~5 年の間に娘たちに雑に扱われたせいで、DVD の盤面自体やトールケースもけっこう痛んできていて、BD の発売を心待ちにしていました。

ちょうど先週、BD 発売の販促を兼ねて日テレの地上波で放送されていたので、その録画も併せて画質比較しながら鑑賞してみました。視聴環境はちょっと古い機材ばかりですが BRAVIA KDL-46X5050+BDZ-X95 です。

■DVD
となりのトトロ [DVD]

まずは DVD。子どもたちのおかげでもう合計 100 回は観て、ほとんど全台詞を暗記してしまったというくらいに見慣れた画質です(´д`)。輪郭がぼやけた線の太い描写で、ところどころエッジがゴーストのように二重に見えていたり、偽色っぽいものが見えていたり、そもそも映像の周囲に黒枠が表示されていたり、なんとも残念な画質。今までは「古い作品だから仕方ない」と諦めていましたが、ナウシカラピュタの BD の高画質を見せつけられると、これも早くなんとかならないかなあ、とずっと待っていました。

■地上デジタル放送
となりのトトロ [地上デジタル]

これが先週の日テレ『金曜ロード SHOW!』の画質。去年くらいまでの放送では SD ソースのアプコンというのが明らかに判る画質でしたが、今回のは全体的に線がパキッとして、明らかにマスターから HD 化されたんだろうなという解像感になっています(確か、番宣でも「史上初の超高画質放映」とか何とか言っていましたね)。
見るからに DVD よりも高画質ですが、全体的にフィルムのグレインらしきザラザラが気になる画質で、ちょっと集中しては観ていられないのが辛いと感じます。このザラツキは暗部よりも明部に顕著で、サツキとメイが活き活きと走り回るシーンでこそ気になる・・・というのが非常にもったいない。

■Blu-ray
となりのトトロ [Blu-ray]

そしてこれが BD の画質。地上波と同じソースかどうかは判りませんが、ビットレートの違いからくる解像感の差は明らかで、輪郭はくっきり、セル画の重ね具合が画面から読み取れるほどです。ジブリの BD 制作の方針か、ナウシカやラピュタと同様にフィルムのグレインはあえて残してあるような質感ですが、地デジ版のようなザラツキではなく、あくまでフィルムの質感が伝わってくる程度のグレイン感。色調が地デジ版とは明らかに違って BD のほうがグッと落ち着いた彩度・コントラスト感なので、地デジのほうは放送時の画質調整で彩度・コントラストを強めた結果、同じマスターを使っていてもグレインが悪い方向に強調されてしまったのかな・・・と推測します。

ソースが古いので、いずれにしても近年のデジタル制作のアニメのようなクッキリハッキリした画質にはなりませんが、24 年前の作品であることを考えれば、十分以上に満足できる画質だと思います。
ただ、これもジブリの方針なのか、フィルムの揺れはあまり修整されていないようで、注意して観ると画面が細かく揺れているのが高画質になったぶん逆に気になります。贅沢かもしれませんが、HD 画質に慣れてしまった身としては、もうちょっと修整してくれても良かったのに、とは思います。

ちょっとだけ映画の中身の話をすると、かれこれ 100 回は観たこの作品を観るたびに思うのは、この映画の中のおとうさんの父親像。サツキの「(トトロに)また会える?私も会いたい!」に対して、おとうさんが「そうだな、運がよければね。」だったり、メイの「おとうさん、明日、芽でるかな。」に対して「そうだなあ。トトロなら、知っているんだろうけどな。」だったり。自分だったら、きっとそこで「そうだね、良い子にしてたらね」と親の都合を押しつけてしまうであろうところで、それをしない父親像に、毎度、このおとうさんには絶対勝てないなあ、と思わされます。まあ、それは子どもに対してだけではなくて、おかあさんの「今、そこの松の木で、サツキとメイが笑ったように見えたの」に対する「案外そうかもしれないよ」であったり、そういう「物事をワクにはめずに、あるがままを受け入れる」みたいな生き方そのものから来るのかもしれませんが。

娘たちは明日から夏休みに入りますが、そんなことを考えながら、またトトロの BD を観たいと思います。でも、雑に扱われるのはイヤなので、私がいないときは今までどおり DVD で観させるようにしよう(笑。

となりのトトロ [Blu-ray]

B007UMRRUM

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (1) | トラックバック

2012/06/28 (Thu.)

銀河英雄伝説 [DVD]

今日 Twitter で軽く『銀河英雄伝説』の舞台化の話題が出ていましたが、

実は、このタイミングで私も初めて OVA を観ていたりします。

銀河英雄伝説 Vol.1 [DVD]

B0000CBCC4

今、ようやく本伝の 2 期にさしかかったところなので、本伝の 1/4 程度といったところでしょうか。

ゴールデンウィークに ANIMAX で外伝を放送していて、そういえば有名な作品なのにちゃんと読んだことがなかったな・・・と思って、ツタヤで 1~2 週に 1 本借りてきては少しずつ観ています。世代的には私より 5~10 歳くらい上の人のほうがど真ん中だと思うので、私の青春時代にはあまり刺さってこなかったんですよね。
なぜこのタイミングで話題になっているのかと思ったら、今年は原作が完結して 25 周年らしく、それを記念していろいろ企画が行われている模様。宝塚で舞台化されたり、それ以外にも同時並行的にラインハルトをシンケンレッド役の松坂桃李ヤン・ウェンリーを LUNA SEA の河村隆一オーベルシュタインを access の貴水博之、というもはや誰に向けているんだか分からないようなキャストで舞台化していたり、人によっては原作に対する冒涜とも思いかねない状況になっていると言えます。

私はこの作品についてはハマッたというよりどちらかというと惰性で観てしまっているような状況ですが(笑)、かなり『スター・ウォーズ』の影響が見て取れますね。まあガンダムもスター・ウォーズがあったから生まれてきた部分が大きいので、それ自体の是非は言いませんが、アメリカ的なシンプルな『スター・ウォーズ』のストーリーに対して、こちらは史実や現実の社会問題などをモチーフに描かれているエピソードが多いのが大きな違いでしょうか。あと、戦闘は艦隊戦が中心なのでスター・ウォーズやガンダムのような派手なアクションもなく、淡々と描かれることが多い(むしろ宇宙戦の映像描写として今観ると稚拙)なのが特徴だと思います。基本的に、人間同士の駆け引きや化かし合いが物語の軸なので、戦闘そのものについてはそれほど重視されていないということでしょう。
個人的には、原作者である田中芳樹の「有能な者が無能な権力者や衆愚に振り回されることに対する強い不満」みたいなものがストーリー全体からにじみ出ているのが鼻につくというか、歴史小説の体で表現するならもう少し自己主張は抑えればいいのに・・・と思わなくもないです。原作を読んでいないので、小説だと違う表現になっている可能性はありますが。

アニメ作品として観たときの本作は、声優が非常に豪華で、声優マニアではない私でも知っている声優さんが多数出演している・・・というよりむしろ主要キャラはほぼ全員聞いたことがある声、というのがちょっとすごい。私の世代的には多くがガンダムシリーズやドラゴンボールなどのジャンプ系アニメで聞いた声で、ピッコロの親子がこんな形で共演してるよ!とか、アムロと冴羽獠がこんな情けない役なんて・・・とか、そういう観点で観ていくとなかなか面白い(笑)。中には既に故人となっている声優さんも少なくなく、主人公の一人ヤン・ウェンリー役の富山敬氏(初代さくら友蔵;個人的には多数の洋画吹き替えのイメージのほうが強い)、イワン・コーネフ/ケッセルリンク二役の鈴置洋孝氏(言わずと知れたブライト・ノア/天津飯)、オーベルシュタイン役の塩沢兼人(マ・クベ)など、改めて惜しい方々を亡くしたなあ・・・と。

ということで、話の中身にはそれほど強い興味はないんですが(ぉ)、引き続きダラダラ観ていこうと思います。

銀河英雄伝説 Blu-ray BOX1

B002N5P2QC

投稿者 B : 00:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/06/23 (Sat.)

コクリコ坂から [Blu-ray]

コクリコ坂から 横浜特別版 [Blu-ray]

B004GCJOFA

劇場公開時に観てとても気に入った作品なので、BD の発売も楽しみにしていました。だいたい公開から半年で BD 化する作品が多い中、ジブリは 1 年スパンを守ってきますね。そして BD の冒頭クレジットに圧縮担当として PHL(パナソニックハリウッド研究所)の柏木氏の名前が。丁寧かつ濃厚に描かれた動画を、これまた丁寧にエンコードされていて、画質の破綻を気にすることもなく作品に没頭できました。

コクリコ坂から 横浜特別版

「横浜特別版」って、パッケージデザインが通常版とは異なるのかと思ったら、特典ディスク+横浜ガイドマップのスリーブケースがオリジナルデザインになっているだけで、本編ディスクのケースはいつものジブリ BD フォーマットの単色+シルエット刷りのケースなのね・・・。ほとんど値段も変わらなかったので横浜特別版にしましたが、これなら別に通常版でも良かったかな。そして、毎度のごとく扱いに困る特典、オリジナル「縁結びお守り」(笑。

ともあれ、やっぱりこの作品は好いですね。往年のジブリ映画のような派手さはないけれど、大人がじんわりと感動を噛みしめられる優れた青春映画だと思います。似合わないと言われるでしょうが、私はこういうちょっとこっぱずかしくなるような青春映画が大好きなんですね・・・。
ひとつだけ不満を挙げるとすれば、時代背景的なものもあるのかもしれませんが、登場人物が皆優等生すぎて、その点で感情移入しきれないところでしょうか。もうちょっと欠点というか、クセを表現した描き方のほうが、より思い入れができるというものですが。ただ、本作でこれだけ横浜が持ち上げられていることからも分かるように、この映画は「コクリコ荘」「カルチェラタン」「昭和三十年代の横浜」という舞台そのものが主役で、登場人物はそれらを彩る群像に過ぎない、ということなのかもしれないなあ、と思います。それだけ、それぞれの舞台の情景描写も見事だし、そこに生きる人々の描写が活き活きとしていて、この時代に生まれていない宮崎吾朗氏が本当に監督をやったの?と要らぬツッコミを入れたくなるほどではあります(笑。

日本の季節はこれから真夏に向かおうとしていますが、毎年初夏の爽やかな時期に、決まって見返したくなる作品だと思います。

投稿者 B : 00:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/01/23 (Mon.)

映画「おおかみこどもの雨と雪」

映画「おおかみこどもの雨と雪」

あの『時かけ』『サマーウォーズ』の細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』の情報が出てきました。現時点で公開されているのはタイトルとメインキャラクターのデザイン、および劇場公開日と予告映像くらいですが、今までの細田作品と同様にポジティブな雰囲気がイメージイラストや予告映像からも滲み出ていて、今から期待せざるを得ません。

ストーリーについてもほとんど明らかになっていませんが、映画.com の記事によると、富山が物語の舞台になるようです。

細田守監督最新作は「おおかみこどもの雨と雪」 新スタジオ設立も : 映画ニュース - 映画.com

これは、富山県出身の細田守監督ならではと言える映像表現が期待できそう。私も夏の帰省時に時間があれば聖地巡礼を(できるような内容であれば)してみたいところです。

細田監督の従来の 2 作品はどちらかというと SF(スペースファンタジーではなくサイエンスフィクション)寄りのストーリーでしたが、今回は作風からして微妙にジブリっぽさが感じられますね。一般層からすると、細田監督はまだまだ「知る人ぞ知る」という知名度だと思いますが、この作品の成否によってより一般に知られるアニメ監督になっていくかどうかが決まりそうな気もします。個人的には、あまりジブリ的にはならないでほしいなあ・・・とは思いますが。

ともあれ続報を楽しみに待ちたいと思います。

投稿者 B : 00:21 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/12/17 (Sat.)

映画けいおん! @TOHO シネマズ 六本木ヒルズ

映画けいおん!

今年は春に『まどマギ』を観て以来、ちょっと思うところもあり、最近の名作と言われるアニメをいろいろ観ています。でもゆるふわ日常系の作品があまり得意ではないので、『けいおん!』については今まで敬遠していたんですが、映画化にあたって深夜に再放送をしていたのをきっかけに観てみたら、面白いじゃないですか。
ということで、とりあえず第一期を観ただけの状態ではありましたが、劇場に足を運んできました。

『けいおん!』はその名の通り女子高の軽音楽部を題材にした作品ですが、実際に観てみると、まあさっぱり演奏しない(笑。テレビ版の一期でまともに演奏したのって 2~3 回?というくらい演奏のシーンがなくて、最終話まで主人公が魔法少女にならなかったまどマギを思い出してしまったほど(ぉ。
という感じで、軽音楽部の音楽活動ではなく軽音楽部所属の女子高生の緩い日常を主に描いた作品ではあるのですが、単に緩いだけじゃなくて、楽器や演奏の描写がやたらにこだわっているので、演奏しないのに観ていると何故か音楽がやりたくなるという、不思議な作品です(笑。OP/ED のミュージック PV 的な映像に誘発されている部分もあるんでしょうけれど。

で、映画になっても相変わらずあんまり演奏しないのは変わらないのですが(笑、それでもテレビ版よりは演奏シーンが多かったかな。この作品では、演奏シーンに意味を持たせていることが多いので、大事なシーンに挟んでくる感じ。

テレビ版を観ながら、これを劇場でやる意味ってあるのかな・・・と疑問に思っていたんですが、ロンドンの街並みをリアルかつスケール感をもって描写した映像とか、テレビでは味わえなかったマルチチャンネルサラウンドによるバンドの演奏表現とか、あー確かにこれは劇場で観る意味あるかも、と実感しました。特に六本木の TOHO は全般的に音が良いので、より実感できたのかもしれません。

劇場版を観て思ったのは、けいおんって実は青春ドラマだったんだなあ、ということです。全般的に緩いシーンが多いので気づきにくいんですが、逆に緩い日常の描写があるからこそ、なおさら青春っぷりが際立つということを、終盤の映像を観て感じました。というかけいおんで感動するとは思っていませんでしたよ・・・。

想像していた以上に面白い映画でした。これは二期の DVD を借りてくるしかないかな。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/11/03 (Thu.)

東のエデン

これまた今さら観たシリーズですが。

東のエデン

TSUTAYA で『化物語』を借りたときに、アニメコーナーの棚で見かけて「そういえば、これちょっと観たいと思ってたんだっけ」というのを思い出して、借りてきました。2 年以上前の作品ですが(そういえば作品の舞台はまさに今年、2011 年だった)、まさに今の日本を象徴している作品と言えるような気がします。

閉塞しきった日本の状況を打破し、この国を救うために選ばれた 12 人の「セレソン」と、彼らそれぞれに与えられた、100 億円分の電子マネーと「物理的に起こせる事象ならばほぼ何でも実現可能」なコンシェルジュがついた「ノブレス携帯」。その 12 人の目的と利害が絡み合いながら進行する、日本を救うための「セレソンゲーム」。
テクノロジー的には AR やメタタグ、電子マネー、携帯電話向けパーソナルコンシェルジュサービス、といったようにここ 2~3 年で注目された要素を網羅していて、そのあたりの業界の人には興味深いところではないでしょうか。個人的には「ノブレス携帯」が劇中でどう使われるのかに興味を持って見始めた作品でしたが、観ていくうちにそれよりも現代の日本という国が抱えている構造的な病理をそれぞれのセレソンがどう解決しようとするのか、そちらのほうに興味が移りました。

日本の対外的な格差が大きかった時代に、とにかくがむしゃらに働けば国全体が右肩上がりで成長し、国内の支えるべき人々の割合も比較的小さかった時代と、先進国の仲間入りを果たし、様々なコストが高くなって単純労働の生産性では競争力がなくなったことに加えて、国民を支える年齢層に対して支えられる層の割合が大きくなりすぎてしまった現代。富を再分配してこれから成長する分野にリソースを投入するにはどうしたらいいか?を過激な方法論でやろうとする者と、穏当な手段を執ろうとする者。被害者を装って自らを人質に取り、他国に対して要求を通そうとする者。救国を自分の怨念晴らしにすり替える者。国家ではなく自分の目に見える範囲の人を救うことを考える者。資金を自らのためにだけ使おうとする者。それぞれのアプローチが非常にコントラストが効いていて、どのキャラクターも本当に魅力的。
私は、社会人になってから(特に、今の仕事に就いてから)いろんな物事を経済合理性をベースに考えるようになりましたが、特に今年の 3.11 以降は、その上で今後の日本がとるべき国家のカタチというのはどういうものか?というのを考えることが増えました。そういう意味では、個人的には主人公の最大のライバルであるセレソン No.1「物部」の考え方には、あまりにも過激ながら妙に共感してしまった部分もあり、非常に考えさせられました。私の社会や経済に対する視点が原作・監督である神山健治氏に近い、ということかもしれませんが。
こういう作品だと、最後は「結局、事態は前と大きくは変わらなかった、けど何かが確実に少し変わった」的な落としどころにもっていくことが多く、この作品のオチもそんなところですが、それだけじゃやっぱりダメなんじゃない?というのを、3.11 から半年あまりが経過した今の日本を見ながら思ったりもします。

とか、なんか話が大きくなってしまいましたが、私はこういうテーマが大きくて、謎解きや駆け引きの要素があって、なにより演出がいちいちカッコイイ作品が大好きなので、とても気に入りました。もっと早く観ておけば良かった。

ちなみに、この作品を観て以来、Edy や Suica で決済をするたびに「受理されました。今後も救世主たらんことを」と言う一人遊びが私の脳内で流行っています(ぉ。

東のエデン 1 [Blu-ray]

B0027BT1DC

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/10/29 (Sat.)

劇場版 マクロス F ~サヨナラノツバサ~ [Blu-ray]

発売日に届いていたのに全く観る時間と体力がなく、ようやく視聴しました。

劇場版 マクロス F ~サヨナラノツバサ~ Hybrid Pack [Blu-ray]

B005DVVV6S

作品の感想としては劇場上映時に書いたので、パッケージ周りの話を。

いつものことながら BD なので画音質、特に直視型ディスプレイで見たときのクッキリハッキリ感は劇場のプロジェクタではなかなか得られないものがあります。マクロスシリーズは特に戦闘シーンでのアクションが激しく、何がどうなってるか理解できない場面もありますが(笑)そういうのを繰り返したりスロー再生したりして堪能できるのも、パッケージメディアならでは(ネット配信でもそうですが)のメリットでしょう。

音については、劇場公開時の初見は川崎チネチッタだったのでやや残念なクオリティでしたが、実はそれに満足できずにその後横浜の 109 シネマズ MM21 の「「シアター 7」に 2 回目を観に行って、その音質に非常に満足しました。今回の BD では(夜間に大音量を出せないので)バーチャルサラウンドヘッドホンでの視聴だったので、音については残念ながらそこまで堪能できず。MDR-DS7000 はサラウンドヘッドホンとしてはけっこう気に入っているんですが、マクロスのように音楽が主体となる作品だと力不足ですね。バーチャルサラウンドを諦めて、2ch のオーディオヘッドホンで聴いた方が楽しめるかもしれません。ただ、ライヴ感あふれるこの作品の場合は、ヘッドホンよりもスピーカ、さらに言えば劇場上映向きと言えるかもしれません。改めて昼間に AV アンプを通した音で楽しみたいところ。

マクロス F という作品は、河森正治という監督のキャラなのか、兵器とか映像とかのディテールには滅茶苦茶こだわるくせに、ストーリーや設定には突っ込みどころが多く、最大限に良く言っても破天荒(ぉ。なので、引いた目線で観るとおかしな作品に見えてしまいます。が、いったんそれを受け容れてしまえば、音楽と映像の洪水で細かい矛盾やご都合主義はどうでも良くなってしまうという、得な作風だなあと思いますね。

ちなみに各所で話題になっていた、特典の生フィルムコマは私はこれでした。

劇場版 マクロス F 恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~

グレイス・オコナー。当たりでもなく、大ハズレというわけでもなく、微妙(´д`)。とはいえあの「NO MORE 映画泥棒」のコマが混入していたというのはさすがにネタだよね・・・?と思っていたら、どうやら本当のことっぽいようで(笑。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Game | Movie | PS3 | コメント (0) | トラックバック

2011/10/10 (Mon.)

化物語

これまた今さらですが、このアニメ作品を観ました。

化物語 - 西尾維新アニメプロジェクト

春に観た『まどマギ』のインパクトが今でも強く、関連作品があったら観たいかも・・・と思っていたところ、とあるきっかけで監督(新房昭之)と制作会社(シャフト)が同じこの作品のことを知り、TSUTAYA で借りてきた次第。
これまた予備知識なしで観たんですが、私はホラー映画はあまり好きじゃないですが、こういうオカルト×コメディ的な作品は好きなんですよね。いや、もともと推理モノ好きだったのが、『トリック』を観てこういうホラー推理っぽいものにハマったというか。そんな私の好みにストライクな作品でした。

主人公が「怪異」と呼ばれるもの(妖怪や幽霊の類)が絡む事件に次々と巻き込まれ(というより自分から関わりにいき)、それらを解決していく(実際には、主人公が解決した事件は全くといって良いほどないわけだけれど)という作品でありながら、アニメ作品らしい派手なアクションはほぼ皆無。基本的には登場人物(それも各回に出てくるのはほぼ 3~4 人)の台詞回しだけで物語が進み、なおかつ無駄話も多いから実は内容はそんなにない(笑)のに、何故かそれぞれの回が妙に凝縮感がある、という不思議な作品です。
また、ところどころに出てくる、気持ち悪いけど強烈にインパクトがある「イヌカレー空間」はここでも健在で、作品の世界観をうまく拡張していると感じました。

というか・・・映像のことばかり言ってしまいましたが、台詞の言葉の選び方なんかを見る限り、もともとの原作が面白いのに加えて、新房監督×シャフト×イヌカレーの映像がマッチしている、ということなのかな、と、あまりこういうアニメ作品を追っかけていない身ながらに感じました。

「まどマギ」とはずいぶん違う作品ですが、映像表現や演出の上では共通点もかなり多く、あの作品にハマった人ならば気に入るのではないでしょうか。
私は DVD を借りて観ましたが、今月から TOKYO MX で再放送をやっているようです。映像の情報量が多い作品なので、HD で観るべし。ということで、私も再放送で改めて視聴するつもり。

化物語 Blu-ray Disc Box

B005N498SS

投稿者 B : 23:45 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/08/22 (Mon.)

耳をすませば [Blu-ray]

耳をすませば [Blu-ray]

B004W0XO5C

『耳すま』はジブリ映画の中でも私が特に気に入っている作品の一つです。ので、BD も発売後すぐに買っていたんですが、なかなか視聴する時間がなく。夏の間には見ておきたかったので、何とか時間を見つけて視聴しました。ま、DVD で何度となく観ている作品なんですけどね。

BD 版の批評としては例によって AV Watch の「買っとけ!」が安定のクオリティで素晴らしくまとまっているので、詳細はこちらで(ぉ

【買っとけ! Blu-ray/DVD】[BD]「耳をすませば」 -AV Watch

この映画は画質よりも、観ているこちらが赤面してしまうようなストレートな物語と、あとは登場人物たちのリアリティのある所作のひとつひとつだと考えているので、あえて BD でなくても DVD でも十分なんじゃ?とは少し思っていました。とはいえ、2002 年頃の DVD ってエンコード技術の問題から今観ると物足りない画質のものも多く、この『耳すま』の DVD もそういう部類。PS3 のアップコン機能を使っても輪郭がボヤボヤした印象で、改めて BD 版と観比べると、BD のスキッとしたヌケの良さ(それでいて、フィルムの質感もちょうど良い按配に残っている)を感じることができます。

もうひとつ画質面で言うと、BD になったことで画面全体の情報量が増し、主人公・雫の狭いアパートのごちゃごちゃとした生活感などが、この作品のキモである登場人物たちのリアリティを拡げています。が、それよりも解像度の向上が効果的に現れているのが、雫が「地球屋」に入った瞬間や、聖司に連れられて地球屋の裏手に回るシーン、そしてクライマックスの朝焼けを眺めるシーンなど、「主人公が今まで見たことのない、新しい世界に足を踏み入れる瞬間の、世界観がワッと広がる感覚」の表現だと感じました。こういう、テーマパークのような見知らぬ世界に足を踏み入れる瞬間の表現こそが「ジブリらしさ」のひとつだと思っているので、その表現力が向上しているという点で特に BD 版を買って良かったと思います。

こないだ観た『コクリコ坂から』も、近年のジブリ映画の中では特に秀でた作品だと思いましたが、やっぱり私の中では『耳すま』の存在感は大きいですね。というか、『コクリコ』の CM でも使われている自転車二人乗りのシーンは、明らかにこの作品へのオマージュですよね・・・。

で、誰ですか、私がこの映画が好きというのがイメージじゃない、という人は(´д`)。

投稿者 B : 23:45 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/07/25 (Mon.)

コクリコ坂から @TOHO シネマズ 六本木ヒルズ

観てきました。

コクリコ坂から

コクリコ坂から

宮崎駿氏の息子である宮崎吾朗氏の監督第 2 作。しかし、前作『ゲド戦記』は内容的には私のジブリ内ワーストに位置づけられている作品で、事前の期待値としてあまり高くない状態で劇場に足を運びました。

私は映画を観るときに事前情報をあまり仕入れずに劇場に行くほうなのですが、それでも多少なりとも得ていた情報から「吾朗氏が生まれる前の日本が舞台の作品をどう描くのか?」「処女作では父親殺しの少年を描いた吾朗氏に、今度は幼くして父を亡くした少女を描かせる宮崎駿の意図は何だろうか?」とか、どちらかというと分析的なバイアスを持ってシートに座りました。それはもちろん、『ゲド戦記』のとても悪いイメージが頭にこびりついていたからに他ならないのですが、上映が始まって 15 分もした時点では、『ゲド戦記』のことも変な先入観も完全に忘れ、映画に見入っている自分がいました。

たくましさと芯の強さを持ち、団結力のある女たち。不器用ながらも一途な男たち。ジブリ映画ではもうお約束となった構図ですが、この作品でもそれは典型的に表現されています。女の園であり、生活感に溢れた「コクリコ荘」と、男たちがやや浮世離れした活動を営む学生会館「カルチェラタン」。物語は主にこの 2 つの舞台を中心に繰り広げられます。
私がまず圧倒されたのはこの「カルチェラタン」の描写で、小汚い学生会館でありながら、外の世界と切り離されたその内部はまるでアミューズメントパーク。『アリエッティ』における人間の家だったり、『千と千尋』における湯屋のように、これから何か事件や冒険が起きそうな未知の世界として表現されています。また、この「カルチェラタン」の内部に限らずですが、この映画では『アリエッティ』と同様に音響が非常に効果的に使われており、自分がこの学生たちの一員になったかのように錯覚する音響的ギミックが多く、しかしいやらしくない程度に仕込まれています。個人的には、講堂で学生たちが校歌(学生歌?)を斉唱するシーンの包囲感にやられてしまいました。また、音といえば武部聡志の音楽も非常に良く、いつもの久石譲とはまた違った雰囲気でありながらも、ジブリの絵とこの作品の世界観にマッチしていて、好ましく感じました。

作品の舞台となっている昭和三十年代というのは、おそらくまさに私の父が青春を過ごした時代で、私はその当時のことを知る由もありません。が、経済成長し始めた時代背景もあるのでしょうが「明日は今日よりもきっと明るい」と信じられる空気感、学生ながらにさまざまなことに真剣に取り組める真摯さ、そういったものに学生時代にあまり触れられずに過ごした私には、却って新鮮に映りました。ああ、自分もこの世界の一員になってみたい、と感じたほどに。

物語の軸は海と俊、少女と少年二人の爽やかな恋と出生の秘密。どこか『耳をすませば』にも似た甘酸っぱい手触りを持ちつつも、後半にはドラマチックな展開が待っています。上下関係や礼儀を重んじ、男女はけっこうきっぱりと分かれている、という学生観は今の時代には薄れてしまったものではありますが、おそらくどちらかというと古い私の恋愛観(笑)からすると、ストレートに迫ってくるものがありました。二人が電車を待つあのシーンには、正直、きゅんとした。

本作の全体を映画として見たときに、この作品はディテールの描写や活き活きとした人間の生活の描き方、あるいは男女の位置づけ、小さな世界でもワクワクを感じさせる世界観、そういったものの全てにおいて「とてもジブリらしい映画」と言えるのではないでしょうか。今の駿氏がこの映画を脚本だけでなく監督まで担当していたら、もしかしたら「昔は良かった」がもっと前面に出て、どこか説教くさい、小うるさいものになっていたような気がします。そういう意味では、吾朗氏が監督を担ったのは正解だったのかもしれません。『ゲド』のときとは吾朗氏自身も製作体制も変わっているので単純に『ゲド』と比較するわけにはいきませんが、個人的には『ゲド』のことは忘れて、新しい宮崎吾朗監督とスタジオジブリを評価しても良いように思いました。今なら、この映画を私のジブリ作品の中でのベスト 5 に入れられるような気がします。そう評価してもいいくらい、『コクリコ坂から』は素晴らしい作品でした。

『アリエッティ』『コクリコ坂から』と 2 作続けて完成度の高い作品が出てきたことで、スタジオジブリの後継者問題にはある程度出口が見えてきたと言っていいのではないでしょうか(これらの作品に宮崎駿、鈴木敏夫両氏が実際どの程度深く絡んでいるかにもよりますが)。ただ、これらの作品から言えるのは、今のジブリは『ナウシカ』や『ラピュタ』のジブリではなく、「アニメファンでなくても楽しめる、クオリティの高い作品を製作するスタジオ」という定義が相応しいようだ、ということです。確かに『アリエッティ』も『コクリコ坂から』も良い作品だし、ジブリという完成されたブランドを守っていくという意味ではそれも正しいような気はしますが、ジブリの若手スタッフ(吾朗氏が若手、と呼べるかはやや疑問ですが・・・)には、新しい時代のジブリにこそ期待したい。次あたりはラピュタを超えるような冒険もので、我々をワクワクさせてほしいところです。

投稿者 B : 00:44 | Anime | Movie | コメント (1) | トラックバック

2011/07/13 (Wed.)

鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星 @新宿ピカデリー

先日公開されたハガレンの新劇場版を観に行ってきました。

鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星

鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星

新宿ピカデリーではアルフォンスの実寸大フィギュアと主要キャラクターのパネルが展示されるなど、イチ押しであることが伝わってきました。あと、お客さんも女性比率がかなり高く(私が観た回は過半数が女性だったんじゃないかと思われる)、本作品の女性人気の高さを初めて認識しました。

『鋼の錬金術師』の原作は既に完結しており、しかもキレイに幕を引く終わり方だったので、劇場版をやるにしても後日談は蛇足にしかならないだろうなあ、やるとしたら本編の時間軸におけるサイドストーリーになるだろうなあ、と思っていたら、その通りの内容でした。そういう作りの話だと得てして微妙な内容になりがちなものですが、今作は本編の文脈をふまえつつ、単体の作品としてなかなか完成度の高い映画に仕上がっていると感じました。
冒頭から 30 分くらいはミステリー+アクションであっという間に過ぎ去るジェットコースター的展開。走行中の列車の屋根の上でのアクション等、アクションものとして定番のシチュエーションが多い印象ですが、演出のうまさとアクションの派手さでグイグイ引き込まれていきました。スタッフのコメントでも「本編では等価交換の原則をふまえて控えめに演出する必要があったが、映画ではその制約を取っ払った」的な話がありましたが、まさにそんな感じ。
また、物語は本編と同じく錬金術と賢者の石を巡る争いの話であり、舞台となるテーブルシティについては、地図を見た時点でどういう話になるかある程度想像がついてしまったのですが、予想通りになった部分と、良い意味で裏切られた部分(でもちゃんと伏線は張られている)があり、最後まで興が醒めずに楽しめました。

残念だった部分があるとすれば、これだけ壮大なストーリーでありながら、本編から見るとサイドストーリーのひとつに過ぎない(まあ、この映画自体が後付けですから)ということの矛盾がちょっともったいないかなあ、と。本編の最終回でエドワードが西方を旅する、と言っていたのが、ここでの事件がきっかけになったのかなあ・・・と想像を膨らませて楽しむくらいはできるでしょうが。
また、二人の主人公以外の本編キャラがほとんど出てこないか、出てきてもほんのチョイ役扱いなのは、それぞれのキャラクターのファンには残念でしょうが、その分映画側をきっちり描くことができているので、個人的にはそれがこの映画の完成度を高めていると感じました。

鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星

劇場でもらった特典は単行本の 11.5 巻。11 巻の頃の話、として扱われるこの映画にちなんで、原作・荒川弘の短いコミックと映画の設定資料集、プロデューサーの対談企画などが収録されています。これがないと楽しめないものではありませんが、荒川弘が描くハガレンがまた少しでも読めるとは(完結した時点では)思っていなかったので、ちょっと嬉しい。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/06/20 (Mon.)

借りぐらしのアリエッティ [Blu-ray]

借りぐらしのアリエッティ [Blu-ray]

B004S09U5E

劇場で観た映画ですが、気に入ったので BD パッケージも購入しました。

本作は世の中的には「ジブリにしては地味」という評価のようですが、私はこの作品の空気感が好きなので、気にしません(´д`)。地味で悪いか!
確かにこの作品には天空の城も王蟲もデイダラボッチも出てきませんが、小びとにとってみれば草むらは森だし、用水路は河だし、人間の家はダンジョンだし、猫や狸はモンスター。今までにない切り口で、我々にとって当たり前の世界を冒険の舞台にした映像・音響表現は、ワタシ的にはツボ。

ただ、ストーリーを難病の少年と小びとの少女との心の触れ合いを描いた物語と取るか、少年の無邪気な好奇心と余計な親切心が小びとの一族から棲み家を奪う物語と取るかで、作品に対する印象がガラッと変わってしまう部分は否めません(´д`)。もうちょっと考えようよ翔君・・・。
クライマックスに向かって盛り上がり、スッキリ終わるラピュタのような作品とは違い、盛り上がりも小さめで終わりも見ようによってはスッキリしない、地味と言われても文句は言えない作品ですが、私は好き。

BD には初回特典として「アリエッティの洗濯ばさみ」がついてきました。

借りぐらしのアリエッティ [Blu-ray]

作中のこの洗濯ばさみは、アリエッティの身長を考えると人間の指先くらいのサイズしかなく、そんな洗濯ばさみないやろ!洗濯ばさみを髪留めにしたかっただけやろ!と突っ込みたくなる設定ですが(笑)この BD のおまけは人間サイズ。ウチの長女(5 歳)の髪をまとめるとちょうどいいくらいの大きさでした(※本品は対象年齢 15 歳以上です)。まあ、正直これを使うかと言われれば微妙・・・。

ちなみに劇場公開が迫っているジブリの次回作『コクリコ坂から』は、宮崎五朗氏が監督なんですよね・・・。『ゲド戦記』が正直あんまりな出来で、私にしては珍しく DVD を買わなかったジブリ映画なので今回もかなり心配ですが、とりあえず劇場には足を運んでみると思います(´・ω・`)。

投稿者 B : 23:44 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/05/10 (Tue.)

魔法少女まどか☆マギカ

かなり乗り遅れ感はありますが、話題になっていたこの作品を私もようやく観てみました。

魔法少女まどか☆マギカ

しかも GW 中に最初から最後まで 2 回通して観てしまったくらいツボに入ったという(笑。

意外に思われそうですが、私はそんなにアニメ好きというほどではないので、ガンダム系とジブリ以外はあまり新作を追っかけていないのです。エヴァ(テレビ版も新劇版も)やマクロス F も、途中から人に勧められるなり強引にビデオを貸されるなりして観たのがきっかけ。
最近では Twitter や blog のおかげでこういうものの情報が求めなくても入ってくるので、以前に比べればアニメを観る機会は増えました。が、この作品に関しては当初「大きいお友達向けのプリキュア的なもの」くらいのイメージしか持っておらずスルーしていたところ、主に Twitter 上で普段それほどアニメの話をしない人までも巻き込んだ話題になっていたので、徐々に気になってきていました。

で、観てみたら・・・面白いじゃないですか!こんなの絶対おかしいよ!!(ぉ

内容や考察については感想リンクのまとめWiki でもう散々語られているので省略しますし、あのラストについても賛否両論だろうとは思いますが、個人的にはある程度しっくりいく締め方だったかなと。
少しだけ内容に触れておくと、タイトルにこそなっていますが少女たち自身が「魔法少女」であることはテーマではなく、人の「希望」と「絶望」について描かれた話だったと理解しています。主人公がピンチになったからといって奇跡が起きるような少年誌的展開はなく、きちんと辻褄が合う話(ま、最終回のアレはいろいろ解釈もありますが)。願いを叶えるには相応の対価が必要、という話はなんか『鋼の錬金術師』に似てるなー、と思ったら、調べてみるとどちらもゲーテの『ファウスト』を下敷きにプロットされた物語だったと知り、合点がいきました。
私は「最終回に主人公の特殊能力でみんな解り合え、病気や怪我や争いごとも万事解決ハッピーエンド!」みたいなご都合主義は嫌いで、ややダークな切り口、敵味方もきっぱり分かれておらず、かつ終わりも「必ずしもハッピーエンドじゃないかもしれないけど、見方によってはハッピーエンド」みたいな話が好きなんだろうと思っています(たぶん、つまりダークヒーローやダークファンタジー好き)。なので、脚本は私にどストライクでした。

個人的には、この作品は全体の構成と一つ一つの台詞が非常に秀逸だったと感じました。話題になる作品といえば、多くは伏線っぽいものをたくさんばら撒いておきながらその多くが「雰囲気作り」にすぎず、最後まで回収されないという、「風呂敷を広げるだけ広げて畳まない」ことも少なくありませんが(逆に回収されないからこそ解釈の余地がある、という見方もあるでしょうが)、この作品ではそのほとんどをきっちりと回収して・・・というよりもむしろ最終回を起点にそれまでの内容・台詞・演出・小道具に至るまでを全て計算ずくで配置したかのような緻密さを感じました。こういう作り込みが細かいところもまた私の好み。2 回目を観ると「この演出はこういう意味だったのか!」という発見がものすごく多くて驚きます。
また、ある部分は分かりやすく、ある部分はマニア向けの謎解きにすることによって、間口の広い作品になっていると思います。が、「ゆるめのキャラデザインで典型的な魔法少女フォーマットに見える」という企画そのものが本作の間口を狭めているのは、皮肉としか言いようがありません。

ということで、もし私のように先入観だけでスルーしている人がいたら、これは観たほうがいいですよ。

私はどうするかなー、『ファウスト』読むかなー。でも古典文学苦手なんだよなぁ(´д`)。

魔法少女まどか☆マギカ 1 [Blu-ray]

B004INGZAE

投稿者 B : 00:21 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/03/01 (Tue.)

劇場版 マクロス F 恋離飛翼 @チネチッタ

先週末から公開されている『サヨナラノツバサ』を昨日、観に行ってきました。

劇場版 マクロス F 恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~

劇場版 マクロス F 恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~

封切り 3 日目にして席にはそれなりに余裕があったので心配になりましたが、料金が¥1,000 になる映画の日前日だったからだと思いたい(´д`)。

まだ公開直後なので、ネタバレしないように少し行間を入れておきます。











前編である『イツワリノウタヒメ』がかなり良い出来だったので、後編も期待していました。前編のほうは TV 版のストーリーをなぞりながら新要素を入れ、後半に進むにつれて展開が変わっていく、という構成でしたが、後編は TV 版の流れを踏襲しながらも完全に別物と言える内容になっています。
特に「三人の主人公のトライアングラー(三角関係)に決着がつく」と言われたラストに関しては、うやむやのまま終わってしまった TV 版とは違い、一応ちゃんとした決着がつけられています。それもランカ派、シェリル派を問わず全ての観客を納得させようと思ったらそれしかないだろうなあ、それでいて観客それぞれに想像・理解の幅を持たせている、という巧みなラストだったんじゃないでしょうか。ちょっと伏線を張りすぎで、途中でラストが半分読めてしまったのは残念でしたが・・・。
でも、この劇場版が唯一の完結編、というよりは、TV 版のストーリーに対する(恋愛シミュレーションゲーム等でいうところの)別ルートという印象を持ったので、今後「もうひとつの完結編」みたいなコンテンツ展開はあっても良いのかもしれません。あったらあったで「もういいよ!」と思うかもしれませんが(笑。
また、TV 版では各登場人物の行動の動機がイマイチ明確でなかった部分も多く、展開で見せているように感じたものでしたが、今回は映画という短い尺の中で納得感ある見せ方をしようと各キャラクターの核が明確化された印象で、感情移入しやすかったですね。TV 版の放映から時間が経過し、制作側、観客側の双方でキャラクターへの理解が進んだこともあると思いますが。

戦争ではなく理解を、という未知との遭遇ものとしては昨年の劇場版ガンダム 00 も似たような手法をとっていますが(というか後半の展開があまりにも似すぎていて、00 がマクロス F のストーリーを下敷きにしているのではないかと思ったほど)、どうにもモヤモヤした結末になってしまった 00 に対して、本作はそれなりにスッキリ終わらせてくれた(ラストについてはツッコミどころはいろいろあるにせよ)のではないでしょうか。

映画の構成、そして音楽という点では『イツワリノウタヒメ』がいきなりテンション垂直立ち上げ、そして後半に向けてもう一盛り上がり、というスピード感のあるつくりでしたが、『サヨナラノツバサ』に関しては(同様にライヴステージから始まるものの)ややスロースターターな印象。序盤はストーリーをじっくり展開させる必要があったのでそうしたのでしょうが、没入感が前作ほどではなかったので「あれっ?」と思いました。でも後半のたたみかけ感が強烈で、終幕後の印象としては『イツワリノウタヒメ』よりも完成度が高かった!と感じたので、この構成は成功だったんでしょうね。
ただ、クライマックス直前でアノ人とアノ人がああなってしまった時点でその後の展開が読めてしまったので、そこはちょっともったいなかったです。

画音質については、チネチッタという時点で最初からあまり期待していませんでした。輪郭がアマアマでコントラストが低く見えるのは自分が直視型ディスプレイを見慣れてしまったから仕方がないとしても、ヌケの悪い音響は音楽が主役の一人であるこの作品を楽しむにはいかにも力不足。早く BD 版を入手して自分の環境で楽しみたいです。

映画全編を通じて、河森正治監督以下スタッフやキャストの作品への愛や「作り手が楽しみながらも自己満足に終わらず、観客を一緒に楽しませようとしている」感がありありと伝わってきて、とても良い作品だと思いました。機会があればもう一度劇場に足を運びたいくらい。東京近郊で音のいい映画館があったら、教えてください(笑。

投稿者 B : 23:29 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2010/12/24 (Fri.)

天空の城ラピュタ [Blu-ray]

これは当然買っとかないと。

天空の城ラピュタ [Blu-ray]

B0041RQQCY

ナウシカからわずか 5 ヶ月でのリリースとは、恐れ入りました。

何度か書いているとおり、私はジブリ映画の中ではラピュタが一番好きです。「エンタテインメントであること」をまず最優先していて、メッセージ性は二の次なので、最近のジブリ作品と違って見ていて飽きない疲れない。ナウシカも良い作品ですが、あれは原作を読むと評価が 180 度変わってしまうので、単体の映画として完璧に完成されていて、かつ男の子の夢が詰まっているラピュタのが私にとってはベスト。中盤、要塞でパズーがシータを救出するシーンは、ドキドキワクワクする演出と久石譲の音楽のシンクロが完璧すぎて、何度観ても興奮のあまり泣けます。というか泣きました(ぉ

そんなラピュタの BD 版ですが、画質に関しては AV Watch の「買っとけ! Blu-ray」に私が感じたことをほぼ全て網羅されてしまったので、ここで書くべきことがもうありません(´д`)。

【買っとけ! Blu-ray/DVD】[BD]「天空の城ラピュタ」 -AV Watch

今回、改めて DVD 版と BD 版を見比べてみたんですが、この記事にあるとおりあまりの画質差に愕然としました。今まで DVD で「こんなもんか」と思っていた画質が、今見ると明らかにディテールは潰れているし色も全然薄い。BD で塗りが天然色になったことで、今まで以上に「冒険活劇」としてのラピュタの躍動感が強く伝わってくるようになっています。

また、解像感も比べものにならないくらい上がっていて、DVD 版はこれ DVD のスペックすら活かせてないでしょ?と言いたくなるほどの潰れ具合だったのが、ディテールが克明に見えるようになったことで、天空に浮かぶラピュタの城塞部の質感や戦艦ゴリアテの重厚感など、オリジナルはこうだったのか・・・!ということを改めて感じることができるようになりました。
そして何よりも違いが分かるシーンといえば、序盤にパズーとシータが坑道に迷い込むシーンで、坑道の岩に飛行石の成分が含まれているから灯りを消すと坑道の天井がまるで星空のように・・・という箇所。DVD では単に星のように点々と光って見えるだけの岩石が、微妙に明滅しているのがハッキリと見て取れます。ここってこんなに美しいシーンだったのか、と改めて驚嘆しました(「買っとけ!」で指摘があるように、このシーンのポム爺さんのくだりでは逆にソースの解像感のなさが見えてしまってもいますが)。

このほか、ナウシカと同様にフィルムのグレインは残っているし、画面の揺れもごくたまに気にはなるのですが、フィルムがナウシカよりも少し新しいせいか、それともマスタリングにナウシカで得た経験をフィードバックできているせいか、フィルムに起因する画質の不満点はナウシカに比べれば微々たるもの。この BD はラピュタファンであれば永久保存版に値する画質ではないでしょうか。これは文句なしに買って損はない BD だと思います。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2010/10/11 (Mon.)

劇場版 マクロス F ~イツワリノウタヒメ~ [Blu-ray]

劇場版 マクロス F ~イツワリノウタヒメ~ Hybrid Pack [Blu-ray]

B003XPIACY

観ました。

映画自体の感想は劇場公開時のとおりなので詳細は省きますが、私にしては珍しく劇場に二度足を運んだ作品であり、それくらい気に入っています。ストーリーそのものはテレビ版のリメイク&アレンジですが、どちらかというとシェリルのライヴシーンが良い。菅野よう子のすごさを再認識しました。

でも BD 化されて改めて感じたのは、この手のアニメ映画はもう劇場で観るより自宅の直視型ディスプレイでカリカリの高画質を堪能したほうが楽しめるということですね。『ポニョ』は例外的に映画館のプロジェクタでも十分でしたが、『』『SW』『UC』あたりは劇場だと画質はアマアマだし素速い動きに映像が追従できていないし、BD 版のほうが良いと感じました。最近のアニメ作品では全体的に細かく描き込まれたカリカリの画がハイスピードで動く演出が多いというのもあるでしょうが、ユーザー側もそういうのを好む傾向があると思います。機材等の上映環境も分からず、また作品ごとに画質が最適化されているとも限らない劇場(特にシネコンや古い劇場)は封切り直後の熱気や自宅では出せない大音量、そして映画館という場の雰囲気を味わう場所と割り切ろうかな・・・と最近は思っていたりいします。

ちょっと話が脱線しましたが、この BD。PS3 用ゲームの体験版が同じディスク上に収録されているということで、映画本編のビットレートがやや不安ではありましたが、テレビ版の BD を上回るカリカリの高精細な映像が楽しめます。また、手書きの画とモデリングされた CG が馴染むような処理が施されていて、テレビ版よりも観ていて違和感が少なくなっていますね。このあたりはここ 1~2 年のアニメ作品に共通する特長と言えますが、メカものは CG 作画がかなり一般的になってきたので、ありがたいところ。
音のほうは、初見時には「あれっ?」というくらい大人しい音作りでした。が、調べてみたらデフォルトがリニア PCM 2ch になっているじゃないですか(;´Д`)ヾ。手動で DTS-HD MA 5.1ch にしたところ、劇場で味わった音響が甦ってきました。でも、自宅で使っているサラウンドヘッドホン MDR-DS7000 だと低音が弱すぎて、音楽と戦闘の SE がキモであるこの映画では全然物足りません。本当はアンプを通してスピーカ+ウーファを思い切り鳴らしてやりたいところだけど、せめてヘッドホンを DS7100 にアップグレードしてやりたくなってきたな・・・。

ついでに、ディスクに収録されていた「マクロス トライアルフロンティア」のほうも少しプレイしてみました。

詳しく調べていませんが、このゲームは単発ものなのかな?劇場版の後編公開あたりに合わせて正式版が発売されそうなボリューム(タイトルからして「トライアル」だし)で、単にプレイするだけなら 1 時間もあれば一通りできてしまいますが、アニメで動いていた VF-25 メサイアバルキリーが HD 解像度で操作できる!というのは、なかなか燃えるものがあります。特にプラモの製作に苦労した挙げ句、変形が難しすぎてそうそういじれなくなってしまった身としては、グリグリ動かせるだけで楽しい(笑。
でも私はもともと FPS はあまり得意ではないほうなのに、操作系はけっこう複雑なので、美しいプレイをしようと思うとかなり難しい。でも適当に飛んで撃ってるだけでもそれなりに進められてしまうから爽快感はけっこうあるかな?BD のおまけ扱いではありますが、PS3 を持ってるなら一度プレイしてみても損はないと思います。

投稿者 B : 21:54 | Anime | Game | Movie | PS3 | コメント (0) | トラックバック

2010/09/06 (Mon.)

時をかける少女 [Blu-ray]

ぼちぼち夏も終わりかけていますが、まだ夏と言える気候のうちに観ておこうと思って。

時をかける少女 [Blu-ray]

B001871AG2

テレビ放送でも DVD でも観ているので、かれこれ 3~4 回目ですが、『サマーウォーズ』を観たらこの作品も改めて BD で観ておきたくなって購入しました。

DVD 版でもじゅうぶんに高画質で、PS3 あたりのアップコン機能を使えば大画面でも観られてしまうものだと感じたものでしたが、やっぱり BD はもとから入っている情報量が違い、改めて楽しむことができました。
青い空が単なる塗り絵じゃなくて微妙な表情をつけた塗りが施されていることや、人物の輪郭線が完全に黒じゃなくてグレーがかっていることがこの作品の「現実性の中の非現実性」を際立たせていること、そして背景の描き込みや登場人物の細かな動き、などが堪能できるのは BD ならでは。ただし全体的に画質はソフトで線も太め(これはあえてこういう作画なんでしょうが)というセル画を意識したような作りになっているので、CG 作画のみっちりカリッとした最近のアニメのつもりで観ると、ちょっと物足りなさを感じるかもしれません。でも、タイムリープのシーンの作り込みの細かさなんかは HD 制作のアニメ作品らしさを感じることができるでしょう。

この作品は細田監督の出世作ですが、ストレートに青春していて、清々しさと切なさが絶妙にミックスしていて、なんか忘れかけていた気持ちを思い出させてくれるような作品で、何度見てもじーんと来てしまいます。『サマーウォーズ』も大好きな作品ですが、世界観がシンプルで登場人物が少ないぶん、『時かけ』のほうが作品としてはまとまりが良く、完成度が高い気がしますね。もし『サマーウォーズ』を観ていてこの作品を未見なら、一度観てみることをおすすめします。

噂によると次回作も『時かけ』『SW』の主力メンバーをそのまま引き継いで準備中とか。公開時期は分かりませんが、今から楽しみです。

投稿者 B : 00:13 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2010/08/13 (Fri.)

借りぐらしのアリエッティ @109 シネマズ川崎

観てきました。

借りぐらしのアリエッティ

宮崎駿、ではなくジブリの「若手」とされる新人・米林宏昌氏(従来は作画監督等を担当)が監督した作品。ジブリの若手というともう『ゲド戦記』がトラウマになっていますが、同じく若手監督の作品である『耳すま』は良かったので(残念なことに近藤喜文監督は夭逝してしまいましたが)、本作も期待半分、心配半分で観に行きました。

人間の家に「借りぐらし」する小びとが主人公の映画だけあって、舞台はその小びとが住む家。その敷地からほとんど出ることがなく物語が完結するので、ジブリ映画に期待しがちなスペクタクルは残念ながらありません。でも、小びとの視点で見ると「人間の家」であってもいかに冒険に満ちた世界であることか!映像表現や SE(サウンドエフェクトのほう)の効果で、映画の前半はまるで自分も小びとの一員になったかのようなアトラクション感に包まれました。

この作品の主人公は最近のジブリ映画の例に漏れず女性ですが、最近のジブリ映画には珍しいタイプのヒロインだったのが非常に興味深く感じました。
今までのジブリ映画のヒロインはほとんどが何かの特殊能力を持ち、自立した精神を持っていたと思います。極端に言えば、男性の助けを必要としていないヒロインが多い。それはもしかしたら宮崎駿の女性観でもあるのかもしれません。でも本作のアリエッティは「小びと」ではあるものの何の特殊能力も持たず、これから自立しようとする一人の少女に過ぎません。そもそも弱い生き物である「小びと」であることもありますが、アリエッティが(行動力や芯の強さは感じるものの)「守ってあげたい」と感じさせる存在であることが、もしかしたら男性の視点から見たときに今までのジブリ映画とは少し違った感情移入を促しているんじゃないかと思います。

ジブリの後継者問題についてはとやかく言われるようになって久しいですが、私はこの映画を観てそんなこと心配に値しないんじゃないかと思いました。黙っていても人物や動物の動きの躍動感、背景の描き込みやタッチといったところで「ジブリらしさ」を感じられるのだし、別に宮崎駿と高畑勲のフォーマットをいつまでも踏襲していなくたって、より良い映画さえ創ってくれればいいと思います。

正直なところジブリ映画としては地味な部類に入る作品で、空飛ばないし黒いドロドロも出てきません(笑。幼児連れで行って楽しめる映画ではないと思いますが、逆に大人がしっとりと楽しめる良い映画になっていると思います。音響的にも面白いので、AV アンプのサラウンド機能の本領を発揮させてやるにも良さそうなので、早くも BD の発売が楽しみになりました。

投稿者 B : 21:05 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2010/07/14 (Wed.)

風の谷のナウシカ [Blu-ray]

やっぱりこれは買わないと。

風の谷のナウシカ [Blu-ray]

B003CP67XE

ジブリ作品は DVD 時代には最新作品を除けばどちらかというとマイナー作から順にパッケージ化される傾向にあったので、BD 時代もナウシカの発売は殿(しんがり)だろうと思っていただけに、ポニョに続いての BD 化はとても嬉しいです。

映画の内容に関しては今さら語るまでもないでしょうし、映画で表現されている部分はあくまでプロローグに過ぎないので、映画を観ると決まってコミック版を読み返したくなります。
宮崎アニメは人間と自然との共生がテーマ・・・というのはこの映画からトトロ、もののけ姫あたりの流れで定説化した解釈ですが、原作を読むとそんな表面的なことは否定され、むしろ宮崎作品は人間の生き方や歴史、世界との関わりといった普遍的なものをテーマにしているということが、実はよくわかります。まあ、それでも私は機械を使って空を飛ぶ子どもじみたロマンこそが宮崎アニメの本質だと思っていますが(ぉ。

さて、そんな語り尽くされたナウシカの物語の話はさておき、BD と言えばやはり気になるのが画質。「ざらざらしてて全然きれいじゃない」みたいな評価もあちこちで聞かれますが、これ 26 年前の映画ですよ?最新の HD 制作のアニメ映画と同じ画質基準で観るのは正しくないと思います。
私が DVD 版と比べて感じた限りでは(まあ、DVD とは解像度が全然違うのでフェアじゃないですが)、「オリジナルの雰囲気をできるだけ残しながら BD 画質を目指した」というところじゃないかと。古いフィルムをスキャンして作っている映像なので限界はありますが、DVD 版ではあり得なかった情報量とシャッキリした線、DVD では再現できなかった背景の筆のタッチ、クドすぎない程度にスッキリ表現された色など、私が今まで観てきたどのナウシカより高画質です。
制作陣が BD で目指したものについては下記のインプレスの記事が詳しいですが、まさにそのとおりの画質。

「ナウシカ」Blu-ray完成、26年前公開当時の色を再現 (AV Watch)

細かい不満点を挙げるならば、フィルムのグレインはもう少し抑えめのほうが現代のアニメに慣れた目には違和感がなかったはずだし、当時の撮影上の問題で映像が片ボケていたりコマが微妙にガタガタ揺れたりするのが気になるシーンも散見されるし、画質とは関係ないけど高い割にパッケージの作りがひどいし、と少なからずありますが、そういうのを忘れて引き込まれてしまうくらい、この映画の物語と映像、演技の完成度は改めてすごい(だからといって画質やパッケージングを重視しなくていい、ということではありませんが)。

古いフィルムをリマスタリングするのは大変だとは思いますが、この調子でラピュタと豚も早く BD 化希望!

投稿者 B : 22:52 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2010/05/27 (Thu.)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 [Blu-ray]

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE. [Blu-ray]

B002HK3HWE

買うでしょうこれは。もともとエヴァファンというほどでもない(むしろ当時のトラウマのほうが強い)ですが、新劇場版は絶賛支持。

基本的な感想は劇場公開時にも書いたし、BD の感想としてもちょっとの差で「買っとけ!Blu-ray」でだいたい語り尽くされてしまったので、詳しくはこちらを(ぉ。

[BD]「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」ニーソめがねっ娘が旧エヴァを"破"壊!? 文句なしに面白い、新生ヱヴァの本領発揮 (AV Watch:買っとけ! Blu-ray/DVD)

この「買っとけ!」のコーナー、ときどき筆者が妙にハジけてるときがあるんですが、そういうときはたいてい良い作品(笑。

ここで語られている「旧劇場版は見返したくないけど、新劇場版は何度でも観たい」という感想はまさにその通りだなー。TV シリーズの終盤や旧劇場版は正直「二度と観たくない」に近いイメージを持ってますが、新劇場版は何度でも観て映像や音響、アクションの洪水に呑まれたい極上のエンタテインメントに仕上がってると思います。

完結編『Q』まで早くてあと 1 年ちょっとですかね?正直早く観たいですが、とりあえずそれまではこの『破』をじっくりと味わいたいと思います。

投稿者 B : 02:22 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2010/05/22 (Sat.)

『サマーウォーズ』廉価版 BD が登場

スルーするつもりでいましたが、こういうのはちゃんと書いておいたほうが良いと思って。

「サマーウォーズ」BDに5,040円の通常版が登場 (AV Watch)
サマーウォーズ スタンダード・エディション [Blu-ray]

今や日本を代表するアニメクリエイターと言える細田守監督の作品が、よほどのファンかマニアしか買わない 1 万円パッケージでしか流通しないはずがない、いずれ廉価版が出るだろうということは私も高価版を発売日に買ったときから予想はしていたので、自分自身は(気に入らないものの)後悔はしていないんですが、時間を人質に要らないプレミアムをつけるこういう商売の仕方は、正直どうかと思う。エンタテインメントコンテンツの流通形態が変わろうとているときにこういうことをやるのって、単に客離れを起こすだけだぞーと。

私も次回はこのやり口には乗らないだろうな。細田作品のファンではありますが、こういうことで作品に良くないイメージがついてしまうのは、とても残念です。

投稿者 B : 10:52 | Anime | Movie | コメント (1) | トラックバック

2010/03/04 (Thu.)

サマーウォーズ [Blu-ray]

サマーウォーズ [Blu-ray]

B002M3UEP4

劇場で観てからずっと BD 版を待っていた作品。もちろん Amazon で予約して買いました。ここのところあまりに忙しくて時間が取れないので、まだ半分くらいしか観ていませんが・・・。

作品の感想は映画館で観たときに書いたので省きますが、やはりこの作品は素晴らしい。『時かけ』も感動したけど、私にとって感情移入の強さという点ではこっちの作品のほうが遙かに上。まあ少し登場人物が多すぎて半分くらいのキャラクターが消化不良気味なのがもったいないですが。

この作品の舞台の半分となる仮想世界「OZ」はたぶん液晶テレビのパキッとした画で観たらキレイだろうなー、と思ってましたが、案の定。現実世界のほうも、改めて見ると細かい描き込みやキャラクターの所作のひとつひとつまで作り込まれており、細部にまで手を抜いていないことがキャラクターや世界観に活き活きとした動きを与えているんだなあ、と感じました。

やはり私はこの作品のファンであることを再確認したのですが、唯一気に入らないのはこの BD のパッケージ。

サマーウォーズ (Blu-ray Disc)

右上から時計回りに、BD ディスク(フィルムの一部とステッカー入り)、物語の舞台となった信州上田のマップ、オリジナル花札、アートブック。私はこの作品のファンを自認してはいますが、いくらなんでも過剰(´д`)。これで定価¥10,000 超え(Amazon で 27% オフで買ったけど)というのは、ちょっと客を馬鹿にしていないかと・・・。

たぶん数ヶ月後には BD 単品のパッケージが¥6,000 くらいでリリースされるんだと思うけど、いち早く BD を入手したいファン心理に付け込んだ商売は感心しないなあ。同様の意見を持ってる人は少なくないようで、こういうことで作品にケチがつくのはとても悲しいんですが・・・・・・。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/12/25 (Fri.)

崖の上のポニョ [Blu-ray]

長女へのクリスマスプレゼント。

崖の上のポニョ [Blu-ray]

B0024NJY2G

というか、BD が出たら自分が観るために買うつもりだったのが、いつの間にか長女の今年のクリスマスプレゼントはサンタさんからの他にパパからポニョの DVD をもらうことになってたという(´д`)。店頭で DVD のパッケージを見るたびに娘が「欲しい」というのを、「ブルーレイが出るまで待って」と制していたので・・・。
劇場公開時には子どもを両親に預けて奥さんと二人で観に行ったので、長女は BD がこの映画の初見。固まったまま観ていました(笑。

画質は素晴らしいの一言。BD だとどうしても輪郭カリカリ&塗り絵的なアニメが多い中、この映画のために開発されたという「ポニョフィルター」の効果か、解像感は非常に高いのに何故か柔らかさを感じるという、独特な画質に仕上がっています。「しっとりとした」という表現が似合いそうな子どもたちの肌の柔らかさが伝わってくる線と肌色の塗り、クレパスで描かれたような背景画の温かな質感が絶品。この二つの共存は劇場ではなかなか感じられなかったもので、自宅の直視型ディスプレイでこそ楽しめるものだと思います。
宮崎駿は劇場公開の画質に全てを懸けており、本人はパッケージの流通を重視していないといいますが、玉石混淆で当たり外れの差が大きい劇場よりも、ちゃんと画質を追い込んだ自宅シアターで楽しんだほうが制作者本来の意図を正しく再現できることが多いのでは?と最近は思いますね。AV アンプなんかは最近は音場自動補正機能が標準搭載になってきていますが、テレビにもソースに合わせた画質自動補正機能がそろそろ欲しいかも。

ストーリーは『人魚姫』をはじめとしていくつかの伝承から引用されているので、深読み要素はたくさん散りばめられているし、深読みする楽しさもある作品だと思いますが、それでもピュアな気持ちになって子どもと一緒に観るのがこの作品の真の楽しみかたなんだろうなーと思います。たぶん冬休み中は毎日何度もリピートで見せられることになるだろうけど(´д`)。

投稿者 B : 21:55 | Anime | Movie | コメント (5) | トラックバック

2009/12/13 (Sun.)

『サマーウォーズ』が BD/DVD 化

VAP、細田守監督「サマーウォーズ」を3月にBD/DVD化 (AV Watch)
サマーウォーズ [Blu-ray]

B002M3UEP4

夏に劇場で観て以来楽しみにしていた『サマーウォーズ』の BD/DVD の発売日が決定。ここ数日、細田守監督ご本人の Twitter でのつぶやきで、オーディオコメンタリーの収録やリマスタリング作業の話題が出ていたので、楽しみにしていました。

しかし、BD 版で 1 万円超えはちょっと高いよ・・・・゜・(つД`)・゜・。特典が充実しているのは分かるんですが、個人的にはグッズ系の特典はあまり重要視していないので。BD を買うのはファンやマニア層が中心だからとレーベルに足元見られているような気がして、あまりいい気はしませんね。

とりあえず Amazon で調べたら¥7,615 だったので、これでもちょっと高いけど予約入れておきました。

投稿者 B : 11:04 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/11/25 (Wed.)

劇場版 マクロス F 虚空歌姫 @チネチッタ

仕事帰りに観てきました。

劇場版 マクロス F 虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~

劇場版 マクロス F 虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~

いやー面白かった!というか楽しかった!!

テレビ版のリメイクという話だったので単なる総集編を見せられたらどうしようと若干不安だったのですが、完全なる杞憂でした。
基本的なストーリーの流れこそテレビ版を踏襲しているものの、全く別の作品に仕上がってます。いうなれば同原作の脚本違いというイメージで、テレビ版をひととおり観た人でも楽しめると思います。登場人物の絡み方も少しずつ違っていたり、そこでそう来るの!?という驚きの演出があったり、尺が限られているぶん物語の核心により近いところで舞台が展開するイメージ。それでいて総集編にならず、一本の作品にまとまっていて、テレビ版をベースに映画化した映像作品は数あれど、私が知る限りこの作品はその中でも最も良くできていると感じました。

映像に関してはフィルム上映(たぶん)のシネコンでは細かいところまでは分からないのですが、3DCG の処理がよりアニメらしくなっていてかなり違和感が軽減されています。テレビ版の第 1 話を観たときにはアニメパートと CG パートのギャップに慣れるまではどうも入り込めない感覚があったものですが、これなら比較的すんなり入っていけるかもしれません。まあ、BD 化されたときに直視型ディスプレイでドットバイドットで視聴するとまた印象が変わるかもしれませんが、かなり「馴染んで」きている印象を受けましたね。

しかし何と言ってもこの作品の核は音楽でしょう。菅野よう子は今回もまた良い仕事をした!テレビ版の音楽は比較的どれも王道を行く楽曲ばかりでしたが、今回は曲風に幅が出て、キャラクター(特にシェリル)を音楽の面からより深めることに成功していると感じました。そのまま帰りに『ユニバーサル・バニー』を買って帰ったほど(笑。
音楽と映像の迫力も相まって、映画の内容もさておき冒頭とクライマックスのシェリルのパフォーマンスを堪能できただけでも見に行った甲斐はあったかもと思いました。
ただ映像はもう少しシャープネスが高くても良いんじゃないの?という画質で、音に関しても映画的サラウンドよりももう少し音楽寄りのセッティングのほうが楽しめるんじゃないの?と感じるシーンが多々あったので、もしかしたら BD 化された後に自宅で好きなスピーカを鳴らしながらのほうがもっと楽しめるかもしれないなあ、とは思いました。逆にそのあたりまでこだわってこの作品を上映している劇場があるなら、行ってみたいですね。上映期間中にもう一度観ても良いとすら思ったので。

それにしても今年はアニメ映画の当たり年か?というくらいに良い作品が続いていますね。もともとそんなにアニメ映画観る人じゃなかったのに、ここ 1 年くらい実写よりもアニメ映画のほうがよく観てる気が。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/08/13 (Thu.)

サマーウォーズ @109 シネマズ川崎

父方の祖母が亡くなったのは、ちょうど 24 年前の今日でした。私はまだ幼かったのですが、あの日航機墜落事故の翌日のことで、しかもとても暑い日だったので、あの日のことは今でもはっきりと覚えています。人生の中で、自分の近しい身内が初めて亡くなった日。お盆が近づき、テレビのニュースで日航機の事故から何年・・・という報道があると、決まって思い出すあの日。

そんな折、この映画を観て、さらにその思いを強くしました。

サマーウォーズ

時かけ』の評価が非常に高かったせいでしょうか・・・最初、何も考えずに平日の夜に映画館に行ったら、レイトショーまで含めてあっさり売り切れ状態(;´Д`)ヾ。どうやらかなり入りが良いらしく、こりゃ予約して行った方が良いな、と Web 予約して観に行きました。上映館があまり多くない作品なので比較的空いてるかと思ったら、甘かった。
主役は『ハウルの動く城』のマルクル役で良い味を出していた神木隆之介君、大人になったなあ。

ネタバレしたくなかったのであまり事前情報は仕入れずに観たのですが、冒頭からしてやられました。田舎の大家族が題材でイメージ画像とかでものどかな山あいの民家、みたいな印象を持っていたのに、いきなりあの映像だもの。間違えて違う映写室に入ってしまったかと思いました。
でもそんな、土や木の色に支配された田舎の風景と、RGB で表現されていそうな原色のサイバーワールドの対比が秀逸で、ハートをグッと掴まれる感動と、優しいユーモアと、しんみりした感傷と、が満載の、ハッキリ言って名作だと思います。この夏は劇場・BD 含めてけっこうたくさん映画を観ましたが、個人的には今作が最も感動した。

ともするとめんどくさくなりがちな、田舎の人間関係。私も、実家は今でこそ核家族ですが、父は 5 人兄弟で私の従兄弟は 8 人(私と妹を含めると 10 人)、盆や正月には大人数が私の実家に集まります。十代の頃には、そんな血縁の関わりがめんどくさくてしょうがなかった時期が、私にもありました。まあ今でも面倒だと思うことはありますが、東京に住んでいることで、そういうのとは適当な距離を保てている感じ。
細田守監督は富山県出身の人ですが、ああいう田舎の大家族のつながり、絆、暖かさ、そしてめんどくささがないまぜになった表現は、おそらくそういう環境で長い時間を過ごした人でなければ表現できないだろうし、またそれがものすごく実感を持った表現として伝わってきました。

そんな田舎の、というか古き良き日本の人間関係が、サイバーワールドのつながりとリンクしながら物語が展開するんですが、サイバー側の表現もまた、私にとっては強く実感のできるものでした。リアルで顔を知っている人も、知らない人も、いざというときは助け合ったり励まし合ったりできる、ネットの正の力。「ネットコミュニケーション」というと、途端に敬遠したり色眼鏡で見たりする人がまだまだ多いですが、ネット上のコミュニケーションといっても、結局は現実に生きる人と人とのつながりがあってこそ存在しうるもので、ネットワークなんて単なるコミュニケーションの媒介にすぎないんだということ。この映画を観て、改めて、それを思いました。頭で理解しているだけではなくて、むしろ私こそがそのことを実感しながら活動していなくてはならないんだろうな、と気づかされました。

何かしらの形でネットの世界に関与していて、かつ田舎を持っている人ならば、きっと響くものがあるんじゃないかと思います。この映画の良さは、派手にお金を使った広告宣伝なんかじゃなく、クチコミでこそ広めたいですね。ま、『時かけ』もそうやってヒットした作品ですし、そのときのクチコミ力が今こうしてこの作品のヒットにつながっているのだとすれば、私なんかがあれこれ言う必要もないのかもしれませんが。

時間があればもう 1~2 回観に行ってもいいかも、というくらい良い映画でした。BD が出たら間違いなく買おうと思います。DVD しか持ってない『時かけ』の BD 版とセットだったりしたら、たぶんそっち買うのでワーナーさんよろしくお願いします(笑。

投稿者 B : 23:55 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/07/27 (Mon.)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 @チネチッタ

BD でしっかり予習して、いよいよ劇場に行ってきました。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

『序』は地上波も含めて二度観たので、予習はバッチリ。本当はお台場で観ようと思っていたんですが、やってなかった(´д`)。

パンフレットにすら箝口令が敷かれている状況なので、以下、極力ネタバレを防ぎつつも、未見の方はご注意を。












TV 版のヤシマ作戦までを再構成した『序』も確かによくできた作品で、クオリティも十分でしたが、この『破』は次元が違う。いやーすごい映画だわ。基本的な話の流れはオリジナルを踏襲しつつ、よくここまで「別物」と言える内容にまとめ上げられたもんだと、正直感嘆しました。
特に、比較的ゆったり穏やかに進行する前半からまさに「序・破・急」の「破」を体現したと言える後半のたたみかけ具合は圧巻で、私は後半が始まってからエンドロール後の次回予告が終わるまで、ほぼ完全に身体が硬直してました。客電がついてようやく金縛りが解けたといった感じ。

この構成変更に伴って、アスカ(惣流から式波に改姓)の役どころが微妙に変わっていて、オリジナルではメインキャラながら物語上の必然性が薄い登場人物だったのが、ちゃんと意味のある役になっています。これによって、碇シンジ・綾波レイとの役割分担がハッキリして、物語が見通しやすくなりました。逆にちょっともったいなかったのは新キャラの真希波・マリ・イラストリアスで、確かに活躍の場はあるものの、出てきた必然性が希薄で、今後のストーリーへの絡みに期待といったところ。

『序』でも感じていたことですが、主人公碇シンジにかかわらず、登場人物すべてがオリジナルよりも「強く」なっているのがとても印象的でした。確かにみんな悩んでいたり心に重いものを抱えていたりするんですが、グダグダだった TV 版と違ってみんな動機がちゃんとしているというか、前に進むにしても逃げるにしてもその明確な理由を持っている。
あーこれは制作陣がちゃんと全体を俯瞰できるようになったんだねー、大人になったんだねと思いました(主要スタッフが皆私より年上なのに偉そうですか)。言葉を換えれば当時よりも「自分を客観的に見ることができる」ようになったというか。なんか去年の流行語大賞候補みたいですが(笑。

TV 版は明らかに行き当たりばったりで作られている感アリアリで、置いたプロットや張り巡らせた複線に収拾をつけられないまま終わったオリジナルと違い、明確に「結末」を規定して、そこに迷いなく向かっていることが作品からありありと感じられました。作品のそこかしこに仕込まれたオリジナルへのオマージュ的メッセージには、そのあたりの心の余裕すら感じましたね。

ただ私も庵野秀明に対しては疑心暗鬼になってしまったのか(笑)、ひとつひとつの科白や演出に隠された意味を探ろうとして、目の前で繰り広げられる映像のスピードに置いて行かれそうになるタイミングがいくつかありました。うーんこれはちゃんと復習してから改めて観に行くか、BD 版を待ったほうが良いのかな・・・?ただ、TV 版のラスト 5 回分くらいはもう二度と見たくないですが(;´Д`)ヾ。
終局『Q』の公開までにはあと 2 年ほどあるらしいですが、それまでにいろいろとやることはありそうです。

ちなみに、今回は久々に川崎のチネチッタで観たんですが、画質に不満・・・。どうもフォーカスが微妙に合っていないような画で、想像ほどの高精細感がないなあ・・・と思っていたら、エンドロールの文字がぼやぼやでした(´д`)。プロジェクタの性能なのか調整不足なのか、そもそもソースの画質が良くないのか分かりませんが、『序』の BD 版の画質を観た直後だと、かなり不満。映画館によっても違うのだと思いますが、やっぱり最新のアニメ作品はフル HD の直視型ディスプレイで鑑賞するのがベストなのかもしれない、と思ってしまいました。画と音に満足できる映画館を探そうかなあ。

投稿者 B : 00:20 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/07/23 (Thu.)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 [Blu-ray]

視聴率低すぎ、録画率高すぎで視聴者層のクラスタが偏っていることが改めて判ったという地上波金曜ロードショーを録画して観たのですが(笑)、やっぱり地上波の画質音質じゃ物足りないよねえ・・・ということで、BD を改めて買ってしまいました。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.11 YOU ARE (NOT) ALONE. [Blu-ray]

B001VNCVTI

劇場公開時も DVD/BD 発売時にもスルーしていた本作ですが、観に行った人の全員が全員絶賛していて、本田さんですら「映画好きなら誰もが楽しめる傑作」と称賛する『新劇場版:破』の評判を見るにつけ、改めて気になって先日の地上波放送を録画した次第。

私はオリジナルの TV シリーズは観ていなくて、劇場版『Air/まごころを、君に』の公開直前くらいに友人から TV 録画した VHS を半強制的に貸されて観たのがエヴァ初体験でした。でも結局 TV 版のラストも劇場版のラストも納得できる内容でなく、制作サイドの独りよがりに見えてしまったので、それほど思い入れの強い作品ではないんですよね。でも、当時のあらゆる創作に影響を与えたという意味では、歴史に残る作品だったのだろうとは思っています。FF7 もエヴァの影響は色濃く出てるしなあ・・・。
そういえば、使徒襲来時のあの「ダン、ダン、ダン、ダン、ドンドン」の BGM を耳にして、つい『踊る大捜査線』を連想してしまうこの逆転現象(;´Д`)ヾ。それだけ時間が過ぎたということです。

この作品、最初は新訳 Ζ ガンダムのヒットを見て企画されたくらいにしか思っていなかったので全然期待していなかったんですが、面白いじゃないですか。TV 版の再構成というと、新訳 Ζ のように主だった戦闘シーンをつないだジェットコースター展開で、ストーリーを知らない人は置いてけぼりを喰らうかと思っていましたが、ストーリーの取捨選択がうまく、2 時間弱という尺の中でうまく起承転結まとまっています。
主人公・碇シンジの内面も当時よりシンプルに、客観的に描かれ、制作者の自己満足的印象が強かった TV 版とは違った印象。脚本の構成と併せて、今回の新劇場版は制作サイドがちゃんとエンタテインメント作品としてまとめようという責任感が滲み出ています。庵野秀明も大人になったんだなあ(笑。

実家の BRAVIA X2500 で鑑賞したので、観慣れた X5050 と比べるとパネルの駆動ビット数や倍速駆動への対応で、グラデーション(せっかくの SBMV が・・・)や画面がパンするようなシーンはちょっと厳しい部分がありましたが、ビットレートの高さからくるディテールの細かさは地上波とは明らかに段違いで、BD 版を買った甲斐がありました。何より TV 版当時は SD 画質だったものが(特に私は VHS に録画した画しか知らないので)改めて HD 制作された画質で、ちゃんと整理された脚本で楽しめるというのが嬉しいじゃないですか。
公開中の『破』はこれよりもさらに傑作に仕上がっているという噂なので、かなり楽しみです。

投稿者 B : 21:11 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/04/20 (Mon.)

ファイナルファンタジー VII アドベントチルドレン コンプリート

引き続き、祭りに乗っています。

ファイナルファンタジー VII アドベントチルドレン コンプリート 「FINAL FANTASY XIII」 Trial Version Set [Blu-ray]

B001Q3LKYA

FFVII AC の BD 版(追加シーンもあるよ)ですが、ストーリーに対する感想とか、私の FFVII への思い入れについては 3 年 VII ヶ月前(もうそんなになるのか)に DVD 版が出たときに書いているので省略(ぉ。

ACC の見どころはやっぱり BD になったが故の高画質に尽きると思います。DVD 版も当時の目で見れば十分高画質だと思いましたが(今となってはオモチャみたいな初代 PlayStation 版 FFVII のイメージが強かったせいかも)、ディテールの描写は BD とは比較にならないくらい精細ですね。今までも何本かの映画を BD と DVD で見比べてきましたが、ここまで BD のポテンシャルを感じた作品はなかったかもしれません。
ただ、背景の作り込みやメカの描写、衣服のテクスチャの質感なんかは本当に秀逸としか言いようがないのですが、やっぱり人間の動きや表情(目はいいとして、特に口の動き)が一昔前の CG クオリティだなと感じてしまったのは残念なところ。シーン追加に加えて多数の修整が施されているとはいえ、基本的には DVD からのメディアチェンジであって根本的には 3 年 VII ヶ月前の作品なので、そこは仕方ないところですかね。

改めてストーリーはチープだなと思いましたが(ぉ、それでもこの世界に浸かっていた 12 年前の気持ちを鮮明に思い出させてくれたという意味では、私にとって大切な作品の一つです。ということで、近々 PSP でインターナショナル版を始めようっと(笑。

投稿者 B : 23:47 | Anime | Movie | コメント (1) | トラックバック

2009/03/12 (Thu.)

マクロス F (5) [Blu-ray]

マクロス F (5) [Blu-ray]

B001C9RIXA

勢いで買ってきましたが、何か?(ぉ

しかもなぜか 5 巻から・・・。

投稿者 B : 00:05 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2009/03/08 (Sun.)

マクロス F

もともとあまり興味がなかったんですが、某飲み会で何度か話題になっていたのと、新の字さんに借りた iPod touch に曲が入っていたのをきっかけに(笑、ANIMAX で放映されていたのを初回から観てみました。昨日の放送でひととおり終了。

マクロス F

B0017MLZE0

私のガンダム好きはもうここまで来たら否定しようのない事実ですが(ぉ)、世代的にガンダムは再放送世代で、幼い頃にリアルタイムでやっていたのはマクロスでした。変身メカのかっこよさに憧れたこともあって、当時はむしろガンダムよりもマクロス派だったことを思い出しました(でも当時の私は、何故かよりマイナーな派生作品である『超時空世紀オーガス』のほうが好きだった。理由は今考えてもよく分からない)。
でも、当時は子どもながらにバルキリーのファイター形態の格好良さに対してバトロイド/ガウォーク形態の形状は格好悪いと思っていたのですが、今のバルキリーはどの形態でもデザインが破綻しないように考えられていて、良いですね。

戦闘なのになぜか音楽が絡んでくるのが最初は違和感あって仕方なかったのですが、中毒性があるというかだんだん気持ち良くなってきますね(;´Д`)ヾ。演出もさることながら、やっぱり菅野よう子の楽曲が良いせいでしょうか。管弦楽からジャズ/ファンク、果てはアイドルポップスから行進曲、演歌まで(笑)網羅するこの人の引き出しの多さには本当に驚かされます。
作曲家といえば、現代音楽の大家と言える作曲家たちがけっこうアニメ音楽を手がけていることに最近気づきました。大島ミチル(『鋼の錬金術師』ほか)しかり、三枝成彰(『機動戦士 Ζ ガンダム』)しかり。アニメ作品って今や日本の作曲家にとって重要なカテゴリの一つなんですかね。

ANIMAX で観たので画質的には「とりあえず観ただけ」というところですが、あー、ちょっと BD 版が欲しくなってきたかも。

投稿者 B : 22:48 | Anime | Movie | コメント (7)

2009/02/17 (Tue.)

ルパン三世 カリオストロの城 [Blu-ray]

これも最近やっと観る時間が取れたものシリーズ。

ルパン三世 カリオストロの城 [Blu-ray]

B001GC15EG

やっぱり昔の宮崎アニメは手放しで面白いですねー。何度も観た作品ですが、改めて見入ってしまいました。まあ、今まではテレビ放映されているのを何となく観ていただけなので、パッケージを買って「観るぞ!」と気合いを入れて観たのが今回初めてだったから、というのもありますが。
インプレスの「買っとけ! Blu-ray」で語り尽くされているので、あんまり書くことないんですが(ぉ、冒険活劇的には『ナウシカ』や『ラピュタ』の原点となった作品なわけで、『ルパン三世』の冠があってもそのあたりのエッセンスは凝縮されてますよね。

あちこちで指摘されている画面の揺れに関しては、アクションシーンなどの観る側の気持ちが入ってしまうところではほとんど気にならないのですが、一息つくようなシーンではやっぱりちょっと気になりますね。それで作品に集中できないほどではないにせよ、BD で出すならそのあたりはきっちり修整しておいてくれても良さそうな気はします。

ルパンはアニマックスでもずっとやってますが、やっぱりカリオストロは別モノ。繰り返し観る価値あると思います。ナウシカとラピュタも早く BD 化してくれないかなー。

投稿者 B : 00:21 | Anime | Movie | コメント (2) | トラックバック

2008/12/07 (Sun.)

COWBOY BEBOP 天国の扉 [Blu-ray]

ANIMAX でテレビ版を観て、で劇場版を。

COWBOY BEBOP 天国の扉 [Blu-ray]

B000XSKZWM

やっぱり面白いわー、このシリーズ。短編でも十分面白いけど長編だともっと面白いだろうと思っていたら、案の定面白い。ストーリー的にはテレビ版の合間に入るべきストーリーですが、前後のストーリーで登場人物が言っていた台詞とオーバーラップする部分があるので、途中で観ても最後まで観てからでも楽しめます(ちなみに私は最後の 2 話だけ残して観た)。

ハッカー、バイオテロ、ナノマシン・・・ネタ的には今扱っても全然違和感ない(ハッカー以外はむしろ劇場公開当時の 2001 年ではあまりメジャーではなかったと思われる)ので、ストーリー的にはかなりすんなりと入っていけます。個人的には、今作での悪役であるヴィンセントが昔いたタイタンといえば、Session #12-13 『ジュピター・ジャズ』でスパイク達(というか、作中ではビシャスとグレンしかいた描写がありませんが)にも縁のある地だけに、何らかの関連性を描いてほしかったような気がしますが。

ラストはあっけなく解決しちゃう系ですが、いろいろ前提があっただけに、その後どうなったかはちょっと知りたかったところ。でも、そういうもろもろを想像に任せているところが、この『カウボーイビバップ』という作品の奥深いところだとも思います。

BD ですが画質はそこそこ。オリジナルがさすがに 2001 年のセル画だとこんなもんですかね?それでもテレビ版をビットレートの低い ANIMAX 画質で観ていた身としては、かなり高画質だと思いましたが(笑。背景も含め、画面の隅々にまで描き込まれたディテールが、この作品のこだわりの深さを感じさせてくれました。

投稿者 B : 22:15 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2008/10/24 (Fri.)

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

B000C0XOQU

去年テレビシリーズを ANIMAX で観て面白かったので(原作も単行本を買ってしまった)、劇場版が放送されるのを待ってたんですが、全然放送される気配がないので買っちゃいました。例によってゲオで¥1,500 円くらい。

テレビ版のラストのあそこからどう繋いでどういう話になるのかと思ったら、そういう話かー。いや、個人的にはこういう現実世界に繋げてくる持って行き方は嫌いじゃないです。自分と同じ姿形をした全く別の人格が生きる、パラレルワールド・・・という話はありがちではありますが、ハガレンの世界観と繋ぐとこういう話になるんですね。
ただ、物語の中での最終的な「敵」の目的やら動機がイマイチ曖昧で、しかもテレビ版では全く出てこなかったキャラだったので、どうも感情移入できず。まあ、主題としては「本当の敵は未知のものに対する内なる恐怖心」だということなのでしょうが、ちょっとなあ・・・。結末にしても、あれ、それだけたくさんの犠牲の上に立っていながら、そっちを選択しちゃうの?的な・・・。ストーリー的にはやや納得いかない感はありましたかね。

絵柄はテレビ版と少し変わったような雰囲気でしたが、SD にしては美しくてスピード感もあってなかなか。ただ、いくつか 3DCG が使われているのが 2D の画と馴染んでいなくて、ちょっと違和感がありました。

全体として完璧に素晴らしい作品、というほどではないけど、原作からかけ離れたストーリーに最終的な収拾をつけるという意味では、よくこれだけのものをまとめたなという印象です。特に、こまごまと脇役までちゃんと再登場させているあたりも、テレビ版のファン心理をよく分かっているなと。アルフォンスの姿がアメストリスに在りし日のエドワードに重なって見え演出も、良かったですね。

ちなみに年明けからまたテレビアニメ化されるそうですが、今度はどこからどういう話になるんでしょうね。当初のアニメ化はこの劇場版をもって完結するお話になってしまったので、原作をトレースする形で再アニメ化?確かに、原作のほうも核心に迫り始めたので、原作の完結に向けてアニメ化・・・というのも、あり得る話ではあるけど。

投稿者 B : 23:59 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2008/09/09 (Tue.)

COWBOY BEBOP

先週から ANIMAX で放送開始されたのを観てるんですが、これ面白い!

COWBOY BEBOP 1st.Session

B00005EDGP

アニメ好きな人には「名作」と言われている作品なので、今さらかもしれませんが。

このアニメがリアルタイムで放送していた大学生の頃、仲が良かった同級生(そういう大学にいたせいか、そういう同級生がやたらいっぱいいた)に「絶対オススメ」と言われつつ、当時は周りじゅうがそうだったせいで逆にアニメ作品は避けていたんですが、改めて観たら面白いですこれ。

「ハードボイルド」とか「シブい」とか月並みなことは言いたくないですが、なんというんでしょうか。最近のアニメにありがちな視聴者にベタベタしすぎな感覚のない、距離感が絶妙に良い感覚が、妙に心地良い。で、ジャズやブルースのエッセンスを散りばめた音楽が彩る・・・というか、むしろこの作品は半ば音楽が主役なのかもしれません(サブタイトルも全て音楽用語を使っているし)。ああ、元バスーン奏者だった彼が好きなわけだ。
ちなみに音楽は菅野ようこ、私がこの名前を意識したのは『ターンエーガンダム』がきっかけでしたが、オーケストラからジャズ、ブルース、唄モノまでこの人の懐の深さは測り知れませんね。改めて、この名前を心に留めておこうと思いました。

テレビ放映されたアニメ作品で、私が珍しく DVD を買おうかなと思ったシリーズです。このタイミングで BD 化されたら間違いなく買ってしまいそうですが、劇場版 BD が出ているようなので、ANIMAX で一通り観たらこれを買ってみようかな。

作風でいくとやっぱり『ルパン三世』を彷彿とさせるものがありますが、ググってみたら案の定ありました、MAD ムービー。

これも完成度高すぎ。
著作権云々はさておき、やはり、クオリティの高い作品はクオリティの高いリスペクトを生む、ということでしょうか。

投稿者 B : 08:00 | Anime | Movie | コメント (5) | トラックバック

2008/08/15 (Fri.)

崖の上のポニョ @ファボーレ東宝

この夏観たかった映画もこれで最後かな。

崖の上のポニョ

20 世紀少年DMC もちょっと観てみたいけど、DVD が出てからでいいや。

ぶっちゃけ半分は期待していなかったこともあって(ぉ、良い意味で裏切られました。トトロやナウシカ並みとまではさすがに思いませんが、ジブリ作品としてはかなり久しぶりに「面白い」と言える映画だったと思います。
始まってしばらくは(最近の宮崎作品の見方として)いろいろ深読みしたり、ストーリーの破綻箇所を探したりしながら観ていたんですが、途中でそんなことはどうでも良くなりました。変に説教じみたテーマを感じずに、表面上のストーリーを追っかけていけば純粋に楽しめるお話だと思います。近年の宮崎アニメのレギュラーキャラとも言える「黒いドロドロ」が登場しなかった(あえて言えば、迫ってくる波の表現が黒いドロドロの派生型なんだろうなーと思った)のも、鬱な気持ちにならずに安心して観られる要因だったのかも。

オトナ目線で見てしまうと、確かに細かい突っ込みどころはたくさんあるんですが、今回は宮崎氏もここ数作とは違う心持ちで創った作品なんじゃないでしょうか。個人的には、クライマックスの宗介とポニョにもう少し「試練らしい試練」があっても良かったんじゃないかとか、ポニョの両親のバックグラウンドとか、そういう物語に深みを与えるエピソードが欲しかったとは思うものの、子どもたちが疲れずに観られる尺という意味ではこの長さがちょうど良いでしょう。
個人的には母親役の山口智子の声に最後まで違和感を拭えませんでしたが、それ以外はタレント声優陣も良い演技で、特に子役の二人に感動させられました。親の心理としては、ポニョの言動が我が娘に見えてしょうがなかったですが(笑。BD が出たら子どもに見せるのにも、この内容なら安心して見せられそうです。

投稿者 B : 23:57 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2008/05/05 (Mon.)

魔女の宅急便

我が家の『となりのトトロ』ブームが終わったと思ったら、次はこれか(´д`)。

魔女の宅急便

B00005J4ST

アンパンマンの無限リピートよりは遙かにマシですが・・・。娘がジジのモノマネにハマり始めたのが、どうかと(;´Д`)ヾ。

宮崎駿もそうだけど、音楽の久石譲もこの頃が一番良かったなあ。キキが海の上を飛びながら、新しい街を見つけた瞬間に流れてくるメインテーマにはじーんとくるものがあります。やっぱりジブリ作品はこの頃のシンプルで空を飛ぶことを描いていた時期がベストだったと、改めて。

投稿者 B : 16:07 | Anime | Movie | コメント (1) | トラックバック

2008/02/27 (Wed.)

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース (OVA)

ANIMAX で 3 週連続で全話やってたので、つい観てしまったシリーズ。

ジョジョの奇妙な冒険 第 3 部 スターダストクルセイダース DVD-BOX

B000MTOPO6

あの長い第 3 部をどうやって 13 話にまとめるのかと思いましたが、比較的よくまとまってると思います。特に序盤~中盤のスタンド遣いは面白い回をアラカルト的に引っ張ってきていて、中だるみせずテンポ良くまとめた感じ。個人的には、女帝(エンプレス)とオインゴ・ボインゴ兄弟の回がなかったり、正義(ジャスティス)のエピソードがだいぶ変わっていたのは残念でしたが、それ以外にはストーリー上あまりにもおかしいというのはなかったような。
声優陣はかなり適役をはめた印象で、ジョセフあたりはもうこの人以外いないという人選。ジョジョ一行の配役はみんなイメージにかなり近く、花京院の深みのある声はどこかで聞いたような・・・と思ったら故・鈴置洋孝さん(ブライト艦長、天津飯)じゃないですか。
逆に残念だったのは DIO とヴァニラ・アイスの声が全然イメージじゃないこと。DIO はもっと落ち着いたセクシーな声であってほしいし、ヴァニラ・アイスに至っては初代ピッコロ大魔王(;´Д`)ヾ。あと、この二人についてはバトルの描き方もあっさりしていたし、DIO 戦に至ってはスパイダーマンじゃないかと(´д`)。

不満を挙げるとすればあとは音楽がいまいち合ってないような気もしますが、でも全体的にはあの難しい荒木飛呂彦の世界をよく映像化したものだと思います。ジメッとした暗い空気感とか、砂漠の太陽に照りつけられてハレーションを起こしたような画質とか、「ドォーン」「ババーン」という独特な擬音が再現されそうなカット割りとか。個人的にはけっこう好きかも。
特に『ダービー・ザ・ギャンブラー』の回の魅力を余すとこなく映像化してくれたのが嬉しい限り。尺がもう少しあって、駆け引きをもっとじっくり描いてくれれば言うことはなかったんですが。

投稿者 B : 01:06 | Anime | Movie | コメント (3) | トラックバック

2008/02/16 (Sat.)

となりのトトロ

となりのトトロ

B00005NJLP

子どもが生まれたときから、いつか大画面で一緒にトトロの DVD を観るのが夢だったんですよ(笑。少し前までは興味も示さなかったんですが、いきなりツボにはまったらしく、ここ一週間くらいこればっかり。今日ももう 5~6 回延々とループして(´д`)、本人はもう大半のシーンの台詞や効果音を覚えてしまったらしいのに、まだ飽きないらしいです。アンパンマンやしまじろうは今まで散々見せられて、うんざりを通り越してもう憎いレベルに達してますが(;´Д`)ヾ、この作品はそうはなりたくないなあ・・・。

名シーンがたくさんある作品だと思いますが、中でも特に良いシーンだと思うのは、めいが迷子になってさつきがトトロに探してくれるよう懇願するときの「今頃・・・きっとどこかで泣いてるわ」という台詞。怪我してるかも、とか万が一のことが、と想像するのではなくて「泣いている」ことを心配するあたりが、とてつもなく優しいこの作品を象徴していると思います。
でもこの一週間で何十回見せられたか分からないくらいなので、もうしばらく観なくていいや(´д`)。

投稿者 B : 21:06 | Anime | Movie | コメント (2) | トラックバック

2008/01/03 (Thu.)

茄子 スーツケースの渡り鳥

最近アニメばかり見ているような気がしますが・・・。

茄子 スーツケースの渡り鳥

B000UX9F0S

しょうもない正月番組は観たくないので、帰省中にと思って買っておいた DVD。前作が良かったので。

自転車ロードレースという題材、そしてメインキャラは前作からそのまま引き継いでいますが、今作の舞台は日本(宇都宮)。荒野から市街へと向かうヨーロッパのレースの雰囲気とはがらりと変わり、今回は宇都宮山中のロードコースが舞台となっています。爽やかなスペインの風から一転、湿気を含んだ日本の空気感が画面から伝わってくるのはさすがですね。
自転車レースのアクション描写という点では明らかに前作に比べて進化しており、スピード感とリアリティには磨きがかかっています。ただ、残念だったのは日本を舞台とする必然性がさほど感じられなかったこと(ジャパンカップとのタイアップだったから仕方ないのでしょうが)ですかね。やはりロードレースの過酷さというのは、広々とした野を走る一本道を描いてこそという部分はあるのであって。

前作よりも脇役のドラマが立っており(むしろ主人公が脇役に徹しているように見えた)、「引き際」という美学を描いているあたりは非常に深いと思いましたが、主人公・ペペのキャラが前作とはかなり変わって大泉洋そのものになってしまったのは個人的には残念でした。まあ、今回はシブい役どころをほかのキャラに譲っているので、バランス上そういう位置づけになったのかもしれませんが、三枚目の大泉洋は他でも観られるからなあ・・・。

繰り返し観るならどちらかというと前作のほうが良いかなあ、という気がしますが、短い時間に笑いまで含めてよくまとめた作品だと思います。

投稿者 B : 22:43 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2007/12/05 (Wed.)

茄子 アンダルシアの夏

季節外れの映画が続きますが。

茄子 アンダルシアの夏

B000UX9F1C

劇場公開時に観に行く余裕がなく、いつの間にか DVD がリリースされるどころか再販で安くなっていた作品(;´Д`)ヾ。ジブリの作画監督が手がけただけあって画がジブリっぽいですが、内容はあまりジブリっぽくない作品です(ある意味『紅豚』に近い大人の夢みたいな部分はあるけど)。

自転車レーサーの話ですが、47 分という映画にしてはやたら短い時間にドラマが詰めこまれている感じでものすごくスピード感があります。壮大なテーマめいたものもないんですが、登場人物の正確とか過去とか、説明しすぎず想像させる割合のバランスが良いのかも。そういう人間ドラマが自転車レースの間に挟み込まれ、自転車レース自体もハラハラさせるスピード感(スピードが出すぎていてコーナーが怖い感じとか、転倒シーンでの痛い感じとか)がよく出ていて、のめり込んでいるうちに終わってしまったという印象。

この映画良いですよ。OVA の続編も欲しくなりました。

あと、大泉洋はやっぱりいい役者だなあ。

投稿者 B : 23:52 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2007/11/26 (Mon.)

時をかける少女

時をかける少女

B000MEXAOM

劇場公開時から気になっていたんですが、少し前(といっても夏か)に地上波でやっていたのをたまたま途中から観たら案の定おもしろかったので、DVD を購入。昔の原田知世の映画のイメージで観るといい意味で裏切られますねこの作品。物語の展開のテンポといい、演出といい、変に飾らない感じの演技といい、躍動感あふれるアニメーションといい、画面から若さがにじみ出ている感じ。私ってこういう青春モノ系の映画が好きなのかもしれない。

最近の作品だけあって DVD の画質もなかなか。動きの激しいタイムリープのシーンを除けばクッキリハッキリした画質で、PS3 での HD アップコン出力に向いている感じ。やっぱりアップコンは実写作品よりも(最近の作品なら)アニメのほうが向いてそうですね。夏が舞台なので色は白飛びしそうなくらい明るめですが、BRAVIA 側でシネマモードに設定してやったらちょうどいい感じになりました。

あまり複雑なストーリーでもなく、繰り返し観たい作品。

投稿者 B : 20:54 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2007/01/21 (Sun.)

ブレイブ ストーリー [Blu-ray]

ブレイブ ストーリー [Blu-ray]

B000ICL43M

PS3 を買ってから BD タイトルも何枚か買ったんですが、480i のテレビで観てもしょうがないので、プロジェクタで観ようと思うとなかなかチャンスがないですね(´д`)。というわけで、ようやく鑑賞。
ストーリーについての感想は劇場で観たときと変わらず、中抜きなのが物足りないけどけっこう面白い作品ですね、やっぱり。とはいえ、本当はあえてパッケージを買うほどでもないかな、という感じで、DVD だったら別に買わなくていいか、と思ってたんですが、BD ローンチの初期タイトルとしては画質・音質ともにけっこう期待できそうなので(THX-BD だし)、むしろ画質を楽しむことを目的に購入しました。

ウチにはまだフル HD のディスプレイがないので、PS3 から 1080i 出力したものを VPL-HS10(1,366×768)で鑑賞しました。ショールームや展示会で観るフル HD プロジェクタに比べるとさすがに輪郭は甘くなるものの、DVD 再生時からみると明らかに高精細になってます。Blu-ray のポテンシャルを完全には引き出せないとはいえ、これだけ明らかに違うならもう DVD を買うのはやめてしまおうかと思うほど。
作品自体はあまり何度も繰り返し観るほどでもないですが、限界(ヴィジョン)の印象的な青の青さとか、「おためしのどうくつ」や終盤のシーンなどの暗いシーンにおける暗部の階調表現とか、プロジェクタの画質チェックには適したディスクだと思うので(逆にそのへんが HS10 だと表現しきれてないのがよく判る)、今後テレビやプロジェクタを買い換えた際にはリファレンスディスクの一枚として使ってみようと思います。

投稿者 B : 18:58 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/08/09 (Wed.)

ゲド戦記 @ファボーレ東宝

ゲド戦記

宮崎吾朗監督のデビュー作。期待と不安の両面で、今夏最も注目していた作品でもあります。

以下、ネタバレというほどのこともないけど未見でネタバレしたくない人は見ないほうがいいかと・・・。

なんというか、予想に反してひたすら内向的な物語で、序盤にあえて深く説明されなかった部分が後から描かれるのかな、と思っていたら、なんとなくそのままスルーされてしまった感じで、なんだか消化不良感が残りました。特に、設定を見た時点で○○○は○なんだろうな、というのは予想がついてましたが、作中でその伏線が全くないままオチに至ってしまったのが最も消化不良な感じでした。主役二人以外(ぉ)の演技がとても良かっただけに、もったいないなーという感じ。

最近のジブリ作品の常連になった黒いドロドロといい、終盤のグダグダな展開といい、相変わらず最近のジブリ作品なんだなあという印象は変わらず。吾朗監督は初期のジブリ作品のようなシンプルな作品を目指したらしいけど、結局ジブリで作っている限りは最近のジブリの流れから脱却することはできないんじゃないかと。娯楽作品としてはまずまずの出来でしたが、近年のジブリ作品を観終わった後の何だか説教をされたような感覚は相変わらずでした。

エンドロールが終わった後のスッキリ感というか、純粋な娯楽という意味では『ブレイブ ストーリー』のほうが良かったような気も。まあ、ラピュタやナウシカのような作品は 10 年か 20 年に 1 度くらいしか出てこないんでしょうが・・・。

投稿者 B : 20:58 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/08/02 (Wed.)

ブレイブ ストーリー @品川プリンスシネマ

ブレイブ ストーリー

ジブリじゃなく、ただの子ども向けじゃなく、萌え系でもなく、マニア系でもない路線で、フジテレビが「日本の文化表現」として模索しようとしている(?)作品。制作 GONZO、配給ワーナーってことで一度観ておこうと思っていました。

ストーリーはありきたりというか、先が読める展開ではあるけど、膨大な原作を消化しきれずストーリーを追うのにちょっと精一杯かなーという感じ。宮部みゆきがおそらく原作のテーマと並んで描きたかったはずの「中つ国」や「ナルニア国」のような世界観であるところの「幻界(ヴィジョン)」の深みや魅力を表現しきれておらず(短い尺の中でなんとかそのあたりの表現も拾おうという努力は見られるものの)、単なる「ありきたりのファンタジー」に陥っているのは残念でしたが、単純に娯楽作品として面白かったです。でもまあ、映画の出来としてはどちらかというともっと若い世代向けかなあ。
映像としてスクリーンの広さやマルチチャンネルサラウンドがそれほど活きているとも思えなかったので、むしろ 2 クールくらいのテレビアニメでじっくり描いてくれたほうが良かったんじゃないかと。

一方で劇場の品川プリンス、初めて行ったんですが、狭めのシアターで画質もちょっと甘く、満足度的にはイマイチでした。これなら自宅のシアターのほうがゆったり高画質で楽しめる気が・・・。まあ、自宅だとなかなかお腹に響くような大音響を出せないので、そういう点では行く意味はあったのですが、仕事帰りにふらっと寄れるというメリットがなければあまり積極的に利用したくはない感じ。

それにしても、松たか子はやっぱり上手いなと。

投稿者 B : 23:57 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/07/23 (Sun.)

天空の城ラピュタ

天空の城ラピュタ

B00005R5J4

というわけで、ホームシアター再設置後のこけら落としはコレ。もう科白を空で言えるくらいに観た作品だけど、『ゲド戦記』の前に宮崎父の作品を復習しておこうと思って。

ナウシカもいいけど、個人的にはジブリ作品のベストはラピュタなんです。前半クライマックスの要塞でロボット兵が目覚め~パズーがシータを救出するシーンはいつ観ても本当にワクワクしますね。

投稿者 B : 21:36 | Anime | Movie | コメント (2) | トラックバック

2005/11/20 (Sun.)

紅の豚

紅の豚

B00005R5J6

ハウルを観たらなんだか他の宮崎作品も久々に観たくなって引っ張り出してきた DVD。ナウシカやラピュタはけっこう繰り返し観てるので、違う作品にしてみた。宮崎アニメが説教臭くなる直前くらいの作品。加藤登紀子の唄がイイね(´ー`)。

まあ、何度か観た作品なので今さら感想もないんですが、やっぱり宮崎アニメは機械で空飛んでナンボなんだな、と(´_ゝ`)。

投稿者 B : 23:42 | Anime | Movie | コメント (7) | トラックバック

2005/11/18 (Fri.)

ハウルの動く城 特別収録版

ハウルの動く城 特別収録版

B000AOXE0Y

劇場にも公開直後に行ったし、定番だけど、これは買っとかないと・・・なジブリ作品。DTS-ES の音声仕様に惹かれて(今、ウチはまともにスピーカから音出せる環境じゃないけど)特別収録版を購入。
感想については、AV Watch の「買っとけ! DVD」の内容にまったく同意、という感じ。

劇中、これまでの宮崎作品で見たようなカットや演出がちらほら出てきて、宮崎駿もそろそろ引き出しがなくなってきたのかな、とは思ったけど、とりあえずキャラで魅せてくれる作品。荒れ地の魔女(美輪明宏)やお婆ちゃん時のソフィー(倍賞千恵子)はさすがに良い味を出しているし、個人的にはマルクル(神木隆之介)がツボに・・・。

原作つきの作品だからか、年々濃くなっていた宮崎作品の説教臭さが多少薄らいで、娯楽作品としてもじゅうぶん楽しめる内容なので、個人的にはもののけや千と千尋よりは好きかな。でも、初期のアニメ映画としてストレートな良さは、もう戻ってこないんでしょうね。

突っ込みどころはたくさんあるけど、声優キムタクも、無理がある 18 歳の倍賞千恵子も、まあいい。あの結末のやっつけ感ありありなオチをなんとかしてくれ(´д`)。あれで作品が台無しになった感が・・・。

投稿者 B : 10:10 | Anime | Movie | コメント (2) | トラックバック

2005/09/18 (Sun.)

ファイナルファンタジー VII アドベントチルドレン

ファイナルファンタジー VII アドベントチルドレン (初回限定豪華パッケージ仕様)

B0009WFMDY

先日のヨドバシ Akiba にて購入。発売翌日ということもあってか、かなりすごい勢いで売れていました。補充されては消え、補充されては消えを繰り返していた感じ。

原作の FFVII は私が PlayStation を入手してごく最初の頃にプレイしたタイトル(というか、FFVII のために PS をゲットした)で、当時ちょうどインターネットに接続し始めた頃でもあり、攻略本も発売されていない時期に Web で情報交換のためにネット上の見知らぬ人々と交流をするようになった、最初のテーマでもありました(その頃から Brown Sugar の HN を使っていた)。
ゲームシステムや世界観は FFV~VI あたりが一番好きなんですが、上記のような理由で FFVII にもかなり思い入れがあり、PC 版(英語版)もプレイしたりとかなりやり込んだタイトルでしたね。

で、この FFVII AC。最近外伝的なタイトルが続々発表されている FFVII において、唯一本編の正統な続編となる映像作品です。ゲームではなく映画(劇場公開無し)として DVD で発売・・・え、UMD 版?ナニソレ(´д`)。

内容的には FFVII の 2 年後が舞台ということで、本編の設定をそのまま生かして登場人物もほぼそのまま。前作の謎が解けるとかそういったことも特にないので、新しい発見もないけど、その代わり前作のキャラとかアイテムとかリミット技とかいったものがリアルな CG で観られて満足感は高い感じ。ストーリーはもう少しヒネリがあっても良かったんじゃないの?と思わなくもないですが、あまり長編になってもダレるだけですし、比較的単純なストーリーをテンポよくまとめた感じですね。まあ、前半は P900iV の宣伝ですか?という感じだし、クライマックスの仲間たちが協力していくシーンとか、アリエナイとは思ったけど(´д`)。

悪評の高い映画版『FINAL FANTASY』は観てないので何とも言えませんが、CG はやっぱりあの映画があってこそのクオリティなんですかね。人間の表情みたいなものはまだちょっと無機質に感じるけど、さすがスクエニだけあってメカの完成度はさすが。クラウドのバイク「フェンリル」とか、各キャラの武器に仕込まれたギミックとか。

ストーリーが薄めなのが難点ですが、見終わった後に「久々に FFVII やりたいなあ」と思ってしまった時点でスクエニの勝ちなんでしょうかね。個人的には、この作品よりもむしろ PS3 あたりで FFVII 自体をリメイクしてみてほしい気がします。

投稿者 B : 19:28 | Anime | Movie | コメント (1) | トラックバック